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特開2024-103147自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造
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  • 特開-自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造 図1A
  • 特開-自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造 図1B
  • 特開-自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造 図2
  • 特開-自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造 図3
  • 特開-自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103147
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20240725BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20240725BHJP
【FI】
B62D25/20 N
B60K1/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007328
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100187702
【弁理士】
【氏名又は名称】福地 律生
(74)【代理人】
【識別番号】100162204
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100120499
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 淳
(72)【発明者】
【氏名】吉田 博司
(72)【発明者】
【氏名】河内 毅
(72)【発明者】
【氏名】久保 達博
【テーマコード(参考)】
3D203
3D235
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203AA31
3D203AA33
3D203BB03
3D203BB06
3D203BB12
3D203BB22
3D203CA04
3D203CA25
3D203CA40
3D203CA74
3D203CA86
3D203CB09
3D203CB32
3D235AA01
3D235BB22
3D235BB43
3D235CC15
3D235DD35
3D235EE63
3D235FF09
3D235FF12
3D235HH03
3D235HH43
(57)【要約】
【課題】バッテリーボックスの腐食を抑制することが可能な自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造を提供する。
【解決手段】自動車のアンダーカバー10は、自動車の床部を構成する車体フロアの下部に装着された、バッテリー60を収納するバッテリーボックス50を下側から覆い、車体フロアとの間の空間にバッテリーボックス50が収納された状態で、車体フロアの接合面に対して水密性を有して接合される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の床部を構成する車体フロアの下部に装着された、バッテリーを収納するバッテリーボックスを下側から覆い、
前記車体フロアとの間の空間に前記バッテリーボックスが収納された状態で、前記車体フロアの接合面に対して水密性を有して接合される、自動車のアンダーカバー。
【請求項2】
プレコート鋼板から構成される、請求項1に記載の自動車のアンダーカバー。
【請求項3】
自動車の床部を構成する車体フロアと、
前記車体フロアの下部に装着された、バッテリーを収納するバッテリーボックスと、
前記バッテリーボックスを下側から覆い、前記車体フロアとの間の空間に前記バッテリーボックスが収納された状態で、前記車体フロアの接合面に対して接合され、前記車体フロアの接合面とアンダーカバーの接合面との接合部位が水密性を有するアンダーカバーと、
を備える、自動車の下部構造。
【請求項4】
前記アンダーカバーは、プレコート鋼板から構成される、請求項3に記載の自動車の下部構造。
【請求項5】
前記バッテリーボックスは、電着塗装が施されていない鋼板から構成される、請求項3に記載の自動車の下部構造。
【請求項6】
前記車体フロアの前記接合面と前記アンダーカバーの接合面との間に水密性のシール材が設けられた、請求項3~5のいずれか1項に記載の自動車の下部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のフロア組立体の下方に位置するバッテリパックを下方から覆うアンダーカバーを備えた車両用アンダーカバー構造が公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-146192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動車(電気自動車)の普及に伴い、バッテリーを収納したバッテリーボックス(上述したバッテリパック)の大型化が進んでいる。しかし、バッテリーボックスは車体の下部に対し下側から装着されるため、雨や雪などによる水分または融雪塩などが付着し易い。このため、鉄鋼部材でバッテリーボックスを製造する場合、外部環境に対する腐食対策が必要不可欠である。
【0005】
バッテリーボックスの材料として、例えばプレコート鋼板やめっき鋼板を用いた場合、耐食性に難点があり、腐食対策を十分に行うことは困難である。バッテリーボックスには強度を高めるためにクロスメンバーなどの部材が溶接されるが、プレコート鋼板等をバッテリーボックスの材料として用いた場合、特に溶接部位において耐食性が低下する問題がある。耐食性を改善する方法として電着塗装があるが、バッテリーボックスに電着塗装を行うためには巨大な浴漕が必要であり、製造コストが増大する問題がある。
【0006】
上記課題に鑑みて、本開示の目的は、バッテリーボックスの腐食を抑制することが可能な自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の要旨は以下のとおりである。
【0008】
(1) 自動車の床部を構成する車体フロアの下部に装着された、バッテリーを収納するバッテリーボックスを下側から覆い、
前記車体フロアとの間の空間に前記バッテリーボックスが収納された状態で、前記車体フロアの接合面に対して水密性を有して接合される、自動車のアンダーカバー。
【0009】
(2) プレコート鋼板から構成される、上記(1)に記載の自動車のアンダーカバー。
【0010】
(3) 自動車の床部を構成する車体フロアと、
前記車体フロアの下部に装着された、バッテリーを収納するバッテリーボックスと、
前記バッテリーボックスを下側から覆い、前記車体フロアとの間の空間に前記バッテリーボックスが収納された状態で、前記車体フロアの接合面に対して接合され、前記車体フロアの接合面とアンダーカバーの接合面との接合部位が水密性を有するアンダーカバーと、
を備える、自動車の下部構造。
【0011】
(4) 前記アンダーカバーは、プレコート鋼板から構成される、上記(3)に記載の自動車の下部構造。
【0012】
(5) 前記バッテリーボックスは、電着塗装が施されていない鋼板から構成される、上記(3)に記載の自動車の下部構造。
【0013】
(6) 前記車体フロアの前記接合面と前記アンダーカバーの接合面との間に水密性のシール材が設けられた、上記(3)~(5)のいずれかに記載の自動車の下部構造。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、バッテリーボックスの腐食を抑制することが可能な自動車のアンダーカバー及び自動車の下部構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】本開示の一実施形態に係る電動車用のバッテリーボックスのアンダーカバーを示す斜視図である。
図1B】本開示の一実施形態に係る電動車用のバッテリーボックスのアンダーカバーを示す斜視図である。
図2】自動車の車体フロアおよびその周辺の鉛直方向に沿った断面であって、且つ車幅方向に沿った断面を示す模式図である。
図3】本実施形態の変形例を示す図である。
図4】本実施形態の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態について図を参照しながら説明する。しかしながら、これらの説明は、本開示の好ましい実施形態の単なる例示を意図するものであって、本開示をこのような特定の実施形態に限定することを意図するものではない。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
【0017】
図1Aおよび図1Bは、本開示の一実施形態に係る電動自動車用のバッテリーボックスのアンダーカバー10を示す斜視図である。図1Aはアンダーカバー10を上方から見た斜視図であり、図1Bはアンダーカバー10を下方から見た斜視図である。アンダーカバー10は、例えば鋼板を絞り成型することによって製造される。
【0018】
アンダーカバー10は、プレコート鋼板(Pre-Painted Steel Sheet)から構成される。プレコート鋼板は、合金化溶融Znめっき鋼板(GA)、溶融Al-9%Si合金めっき鋼板(AL)、溶融Znめっき鋼板(GI)、電気Znめっき鋼板(EG)、電気Zn-10%Ni合金めっき鋼板(ZL)、溶融Zn-11%Al-3%Mg-0.2%Si合金めっき鋼板(SD)等のめっき鋼板の上に、少なくとも片面(下側の面)を所定の有機溶媒系樹脂塗膜または水系樹脂塗膜で被覆したものである。これに加えて、プレコート鋼板は、更に全体を化成処理及び電着塗装をしたものも含む。
【0019】
アンダーカバー10をプレコート鋼板で構成した場合に、任意の部位を溶接すると、溶接部において腐食が発生する可能性がある。本実施形態では、アンダーカバー10は絞り成型によって製造され、その製造工程では溶接が用いられていない。このため、アンダーカバー10の耐食性は十分に確保され、アンダーカバー10に対して電着塗装などの更なる腐食対策は、基本的には不要である。
【0020】
一方、アンダーカバー10の周縁の切断端面には鋼板が露出する。また、後述するように、アンダーカバー10は車体フロアに対してボルト締めにより固定され、ボルト挿通孔の打抜き端面にも鋼板は露出する。これらの端面に鋼板がそのまま露出していてもアンダーカバー10として使用可能であるが、より好ましくは、周縁の切断端面、およびボルト挿通孔の打抜き端面の腐食を防止する観点から、端面切断及び孔打抜き後に全体を化成処理及び電着塗装をすることがより好ましい。または、周縁の切断端面または孔打抜き端面を所定の有機溶媒系有機塗膜または水系有機塗膜で被覆することがより好ましい。
【0021】
本実施形態のアンダーカバー10に用いるプレコート鋼板の例として、有機溶媒系樹脂塗膜を被覆したものは特許第5293050号公報、水系樹脂塗膜で被覆したものは特許第6515298号公報または特許第6123969号公報、有機溶媒系樹脂塗膜または水系樹脂塗膜のどちらでも応用できるものは特許第6555133号公報または特許第6733180号公報、に記載されたものが挙げられる。
【0022】
なお、軽量化を図る観点から、アンダーカバー10は、チタン(Ti)板から構成されるものであってもよい。更に、アンダーカバー10は、炭素繊維(カーボン)または樹脂材料から構成されるものであってもよい。
【0023】
アンダーカバー10を構成するプレコート鋼板の板厚は、一例として、1.0mm~1.6mm程度である。アンダーカバー10は、絞り成型により、バッテリーボックスを覆う形状に成形されている。図1Aおよび図1Bに示すように、アンダーカバー10は、平板状の底部10aと、底部10aの周囲において上方に折り曲げられてなる壁部10bと、壁部10bの上端から外側に斜め上方に折り曲げられてなる接合面10cと、を有して構成される。
【0024】
アンダーカバー10は、自動車の床部を構成する車体フロアの下部に装着された、バッテリーを収納するバッテリーボックスを下側から覆い、車体フロアに対して装着される。図2は、自動車の車体フロアおよびその周辺の鉛直方向に沿った断面であって、且つ車幅方向に沿った断面を示す模式図である。
【0025】
図2において、車体フロアは、平板状のフロアパネル20と、車幅方向(図中に示すx軸方向)に延在するフロアクロスメンバー22と、サイドシル24と、を有して構成される。フロアクロスメンバー22はフロアパネル20の上面に対して溶接、リベット止め、ボルト締結等(以下、溶接等という)により固定されている。サイドシル24は、自動車の左右の側面に沿って、自動車の前後方向(車長方向、図中に示すy軸方向)に延在している。なお、図中に示すz軸方向は、x軸及びy軸の双方と直交する方向であり、自動車の高さ方向(車高方向)を示している。フロアクロスメンバー22は、両端部において、左右のサイドシル24のそれぞれと、溶接等により接合されている。なお、フロアパネル20も左右のサイドシル24のそれぞれと溶接等により接合されていてよい。
【0026】
サイドシル24の内部には、上下方向でフロアクロスメンバー22の位置に対応するように、側面衝突時の衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材26が配置されている。エネルギー吸収部材26は、例えばアルミニウムの押出材または鋼製構造体等から構成され、エネルギー吸収部材26がアルミニウムの押出材である場合は、その押出方向がフロアクロスメンバー22の長手方向と一致する方向とされていてもよい。
【0027】
フロアパネル20には、バッテリーボックス50が下側から装着されている。バッテリーボックス50は、複数のバッテリー60を収納し、フロアパネル20に対しボルト締結等により固定されている。
【0028】
バッテリーボックス50は、電着塗装が施されていない鋼板から構成される。バッテリーボックス50は、例えば、上述したプレコート鋼板、冷延鋼板にアルミニウムシリコン合金を溶融めっきしたアルシート(登録商標)、または高耐食めっき鋼板のZAM(登録商標)等から構成され、電着塗装が省略されたものである。
【0029】
アンダーカバー10は、バッテリーボックス50を下側から覆い、車体フロアとの間の空間にバッテリーボックス50が収納された状態で、車体フロアの接合面に対して水密性を有して接合される。より詳細には、図2に示すように、車体フロアを構成するサイドシル24の車幅方向外側の下部には、アンダーカバー10の接合面10cと平行になる斜面状の接合面24aが設けられている。アンダーカバー10の接合面10cとサイドシル24の接合面24aにはボルト30の挿通孔が設けられており、アンダーカバー10の接合面10cは、ボルト30とナット32の締結によりサイドシル24の接合面24aに接合されている。
【0030】
アンダーカバー10をプレコート鋼板から構成した場合であっても、アンダーカバー10を車体フロアに対して溶接してしまうと、雨や雪などによる水分または融雪塩などが付着することによって、溶接部において腐食が発生する。アンダーカバー10を車体フロアに対してボルト30とナット32の締結により接合し、車体フロアに接合する際に溶接しないことにより、腐食の発生が抑制される。
【0031】
サイドシル24の接合面24aとアンダーカバー10(の接合面10c)との間には、水密性のシール材40が設けられている。これにより、サイドシル24の接合面24aとアンダーカバー10の接合面10cとの接合部位は水密性を有する。ここで、要求される水密性は、雨水や融雪水が車体下側の外部環境からアンダーカバー10の内側(バッテリーボックス50側)に侵入しないこことである。なお、道路冠水等で車体下側が水没した場合でも、アンダーカバー10の内側に水分が侵入しない水密性があるとより望ましい。シール材40は、図1Aに示すアンダーカバー10の接合面10cの全周に渡って設けられている。また、シール材40はボルト30が挿通された部位にも充填されている。これにより、アンダーカバー10は、車体フロアの接合面に対して水密性を有して接合される。したがって、アンダーカバー10とサイドシル24との接合部位において、アンダーカバー10とサイドシル24との間の隙間からバッテリーボックス50側に水分が侵入することが抑制される。なお、シール材40の材質は、水密性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、硬化型シリコンゴム系シール材を用いることができる。
【0032】
図2は車幅方向に沿った断面を示しているが、車長方向に沿った断面においては、図2のサイドシル24の位置にダッシュクロスメンバー、フロアクロスメンバーなどのクロスメンバーが配置される。これらのクロスメンバーに対するアンダーカバー10の接合は、サイドシル24に対するアンダーカバー10の接合と同様に行われる。したがって、アンダーカバー10の接合面10cの全周において水密性が確保され、アンダーカバー10とサイドシル24またはこれらクロスメンバーとの間の隙間からバッテリーボックス50側に水分が侵入することが抑制される。
【0033】
以上のような構成によれば、バッテリーボックス50が水密性を有するアンダーカバー10によって覆われるため、バッテリーボックス50の腐食環境が緩和される。これにより、バッテリーボックス50の電着塗装を省略したとしても、バッテリーボックス50が腐食してしまうことが抑制される。したがって、バッテリーボックス50を、電着塗装を施されていない鋼板から構成することができ、製造コストが大幅に低減される。
【0034】
なお、バッテリーボックス50の強度を高めるため、バッテリーボックス50には、前述したようなクロスメンバーが溶接されていてよい。この場合においても、本実施形態によれば、バッテリーボックス50が水密性を有するアンダーカバー10によって覆われるため、バッテリーボックス50の溶接部が腐食してしまうことが抑制される。
【0035】
(変形例)
図3および図4は、本実施形態の変形例を示す図であって、図2と同様に、自動車の車体フロアおよびその周辺の鉛直方向に沿った断面であって、且つ車幅方向に沿った断面を示す模式図である。
【0036】
図3に示す例では、アンダーカバー10が、車体フロアとの間の空間にバッテリーボックス50が収納された状態で、車体フロアを構成するフロアパネル20の接合面20aに対して水密性を有して接合される。アンダーカバー10の接合面10cは、ボルト30とナット32の締結によりフロアパネル20の接合面20aに接合され、フロアパネル20の接合面20aとアンダーカバー10の接合面10cとの間には、水密性のシール材40が設けられている。
【0037】
図3に示す構成においても、アンダーカバー10とフロアパネル20との接合部位において、アンダーカバー10とフロアパネル20との間の隙間からバッテリーボックス50側に水分が侵入することが抑制される。
【0038】
なお、図3に示す構成において、アンダーカバー10とバッテリーボックス50は、ボルト30の共締めによりフロアパネル20に固定されていてもよい。
【0039】
図4に示す例では、アンダーカバー10が平板状の底部10aから構成され、底部10aの周縁部が接合面10cとされている。このため、アンダーカバー10は壁部10bを有していない。図2と同様、アンダーカバー10の接合面10cは、ボルト30とナット32の締結によりサイドシル24の接合面24aに接合され、サイドシル24の接合面24aとアンダーカバー10の接合面10cとの間には、水密性のシール材40が設けられている。
【0040】
図4に示す構成においても、アンダーカバー10とサイドシル24との接合部位において、アンダーカバー10とサイドシル24との間の隙間からバッテリーボックス50側に水分が侵入することが抑制される。また、図4に示す構成では、アンダーカバー10の形状がより単純化されており、更なる製造コストの低減が可能である。
【0041】
なお、本実施形態は、バッテリーボックス50を用いずに、バッテリー60が直接フロアパネル20に取り付けられた構造、すなわち、バッテリー60がフロアパネル20から吊り下げられた構造に適用することも可能である。
【0042】
以上説明したように本実施形態によれば、バッテリーボックス50が水密性を有するアンダーカバー10によって覆われるため、バッテリーボックス50の電着塗装を省略したとしても、バッテリーボックス50が腐食してしまうことが抑制される。したがって、製造コストが大幅に低減される。
【符号の説明】
【0043】
10 アンダーカバー
10a 底部
10b 壁部
10c 接合面
20 フロアパネル
20a 接合面 22 フロアクロスメンバー
24 サイドシル
24a 接合面
26 エネルギー吸収部材
30 ボルト
32 ナット
40 シール材
50 バッテリーボックス
60 バッテリー
図1A
図1B
図2
図3
図4