(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103264
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】媒体処理装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240725BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20240725BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240725BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240725BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20240725BHJP
G06K 7/00 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B41J29/38 301
B41J29/38 601
B41J29/46 Z
B41J29/00 E
G03G21/00 370
G03G21/00 500
G06K7/10 268
G06K7/00 095
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007505
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 健太郎
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061CG01
2C061CG15
2C061HJ04
2C061HJ07
2C061HJ10
2C061HN15
2C061HN18
2C061HV01
2C061HV32
2H270LC01
2H270MC55
2H270MH06
2H270QB07
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC06
(57)【要約】
【課題】 媒体が有する複数のRFIDタグに正しくデータが書き込めたことを確認できる媒体処理装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、媒体処理装置は、搬送機構とRFIDデバイスとプロセッサとを有する。搬送機構は、媒体を搬送する。RFIDデバイスは、搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信する。プロセッサは、RFIDデバイスによる媒体が有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に媒体が有するRFIDタグからいずれかの書込データが読み取れない場合、媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込み失敗を検出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信するRFIDデバイスと、
前記RFIDデバイスによる前記媒体が有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に前記媒体が有するRFIDタグからいずれかの書込データが読み取れない場合、前記媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込みが失敗したことを検出するプロセッサと、
を備える媒体処理装置。
【請求項2】
前記RFIDデバイスは、前記搬送機構における前記媒体の搬送路における所定の書込位置を通信範囲として、前記所定の書込位置を通過する個々のRFIDタグに対してそれぞれ書込データの書込処理を実行する、
請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記RFIDデバイスは、前記書込位置を通過した後の媒体全体を含む領域を通信範囲として、前記書込処理で書き込んだ書込データの読取処理を実行する、
請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込みが失敗したことを検出した場合、データの書き込みが失敗したことを報知するエラー案内を表示部に表示させる、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の媒体処理装置。
【請求項5】
媒体を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信するRFIDデバイスと、
前記搬送機構が搬送する媒体に対して画像を形成するプリンタと、
前記RFIDデバイスによる前記媒体を有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に前記媒体が有するRFIDタグから全ての書込データが読み取れた場合、前記プリンタにより前記媒体に対して画像を形成するプロセッサと、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、媒体処理装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタル複合機などの画像形成装置は、画像を形成する媒体に設けられたRFIDタグにデータを書き込む機能を有するRFIDデバイスを備えるものがある。RFIDデバイスを備える画像形成装置は、用紙などの媒体を搬送させながら媒体に設けられたRFIDタグにデータを書き込む。
【0003】
画像形成装置は、媒体が複数のRFIDタグを有する場合、1つの媒体における複数のRFIDタグに対してそれぞれ異なるデータを書き込むことがある。従来、RFIDデバイスは、個々のRFIDタグに対するデータの書込処理において正しくデータを書き込んだことを確認する処理を行う。しかしながら、RFIDデバイスを備える画像形成装置は、媒体が有する複数のRFIDタグのそれぞれにデータが正しく書き込まれているかを確認することができない。例えば、意図せずに1つのRFIDタグに他のRFIDタグ用のデータが上書きされた場合、媒体は、意図したデータが書き込まれていないRFIDタグを有することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した課題を解決するために、媒体が有する複数のRFIDタグに正しくデータが書き込めたことを確認できる媒体処理装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、媒体処理装置は、搬送機構とRFIDデバイスとプロセッサとを有する。搬送機構は、媒体を搬送する。RFIDデバイスは、搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信する。プロセッサは、RFIDデバイスによる媒体が有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に媒体が有するRFIDタグからいずれかの書込データが読み取れない場合、媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込み失敗を検出する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機の構成例を示す断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機における制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置が処理対象とする複数のRFIDタグを備える媒体の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る媒体処理装置が媒体の第1タグと第2タグとに対するデータの書込処理が成功した場合の動作例を説明するためのシーケンスである。
【
図5】
図5は、実施形態に係る媒体処理装置が媒体の第1タグと第2タグとに対するデータの書込処理が失敗する場合の動作例を説明するためのシーケンスである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機の動作例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機(MFP;Multi-Functional Peripheral)1の構成について説明する。
【0009】
図1は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機1における構成例を概略的に示す断面図である。
図1に示すように、デジタル複合機1は、スキャナ2、プリンタ3、操作パネル4、および、RFIDデバイス6を有する。
【0010】
スキャナ2は、デジタル複合機1の本体上部に設置する。スキャナ2は、原稿の画像を光学的に読み取る装置である。スキャナ2は、スキャンする原稿を載置する原稿台ガラスを有する。スキャナ2は、原稿台ガラス上の原稿をスキャンするための画像読取機構を有する。スキャナ2の画像読取機構は、原稿台ガラスの下方に設置されるキャリッジおよび光電変換部などで構成する。また、スキャナ2は、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)を備えるものであっても良い。
【0011】
プリンタ(画像形成機構)3は、給紙カセット21A、21B、21Cを有する。これらの給紙カセット21A、21B、21Cは、処理対象とする用紙などの媒体を収納する。給紙カセット21A、21B、21Cに収納される媒体は、後述する搬送系によって搬送可能な媒体であれば良い。例えば、各給紙カセット21A、21B、21Cは、デジタル複合機本体の下部に着脱可能である。各給紙カセット21A、21B、21Cは、それぞれ給紙ローラ22A,22B,22Cを有する。各給紙ローラ22A,22B,22Cは、各給紙カセット21A、21B、21Cから用紙を1枚ずつ取り出す。本実施形態において、給紙カセット21A、21B、21Cの1つには複数のRFIDタグを備える媒体が格納されるものとする。
【0012】
搬送系(搬送機構)23は、プリンタ3内で媒体(以下、用紙とする)を搬送する。搬送系23は、複数の搬送ローラ23a~23dおよびレジストローラ24などを含む。搬送系23は、各給紙ローラ22A、22B、22Cが取り出した用紙をレジストローラ24へ用紙を搬送する。レジストローラ24は、画像を転写するタイミングで用紙を転写位置へ搬送する。
【0013】
複数の画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)は、それぞれ各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像を形成する。露光装置26は、各画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)における各像担持体に各色で現像される画像としての静電潜像を形成する。露光装置26は、画像データに応じて発光する光で像担持体上を走査することにより像担持体に静電潜像を形成する。例えば、露光装置26は、発光部が発光する光を回転させるポリゴンミラーを介して像担持体としての感光体ドラムに照射することにより主走査方向に走査させる。また、露光装置26からの光の照射位置は、感光体ドラムが回転することにより副走査方向に移動する。画像形成部25が形成する画像は、露光装置26を制御することにより位置および倍率が調整される。
【0014】
各画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)は、それぞれ各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーで各像担持体上の静電潜像を現像する。中間転写ベルト27は、中間転写体である。各画像形成部25は、それぞれの像担持体において各色のトナーで現像した各色のトナー像を中間転写ベルト27上に転写する(1次転写する)。
【0015】
中間転写ベルト27は、転写されたトナー像を保持して2次転写位置へ送る。2次転写位置は、中間転写ベルト27上のトナー像を用紙に転写する位置である。2次転写位置は、支持ローラ28aおよび2次転写ローラ28bが対向する位置である。支持ローラ28aおよび2次転写ローラ28bは転写部28を構成する。レジストローラ24は、中間転写ベルト27上のトナー画像にタイミングを合わせて用紙を2次転写位置へ搬送する。転写部28は、中間転写ベルト27上に保持されているトナー画像を2次転写位置において用紙に転写する。
【0016】
例えば、カラー画像を形成する場合、各画像形成部25Y、25M、25Cおよび25Kは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーで現像したトナー像を中間転写ベルト27上に重ねて転写する。中間転写ベルト27は、各色のトナー像が重なり合ったカラー画像を保持する。転写部28は、中間転写ベルト27上の複数色のトナーによるカラー画像を2次転写位置において用紙に転写する。レジストローラ24は、中間転写ベルト27上のトナー画像にタイミングを合わせて用紙を2次転写位置へ搬送する。これにより、用紙には、カラー画像が転写される。
【0017】
転写部28は、トナー像が転写された用紙を定着器29へ供給する。定着器29は、トナー像を用紙に定着する。定着器29は、加熱部29a、ヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cを有する。加熱部29aは、ヒートローラ29bを加熱する。ヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cは、転写部28によってトナー像を転写した用紙を加圧状態で加熱する定着処理を行う。定着器29におけるヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cは、定着処理した用紙を搬送ローラ23dへ送る。搬送ローラ23dは、定着器29からの用紙を排紙部30へ搬送する。
【0018】
操作パネル4は、ユーザインターフェースである。操作パネル4は、案内を表示したり、操作ボタンあるいはアイコンの入力を受け付けたりする。例えば、ユーザは、操作パネル4において設定情報を入力する。操作パネル4は、表示部(ディスプレイ)41、タッチパネル42、および、複数の操作ボタン43を有する。例えば、タッチパネル42は、表示部41の表示画面上に設ける。タッチパネル42は、表示部41の表示画面上においてユーザがタッチした部位を検知する。
【0019】
RFIDデバイス6は、媒体に設けられたRFIDタグと通信する。RFIDデバイスは、RFIDタグにデータを書き込んだりRFIDタグに書き込まれているデータを読み取ったりするリーダライタである。RFIDデバイス6は、プリンタ3における搬送系23によって搬送される媒体(用紙)に設けられたRFIDタグと通信するように画像形成装置1に設置される。RFIDデバイス6と搬送系23と後述するシステム制御部5(
図2参照)とは、媒体処理装置を構成する。
【0020】
RFIDデバイス6は、搬送系23による媒体の搬送経路における所定の書込位置(書込可能領域)で媒体に設けたRFIDタグにデータを書き込む。RFIDデバイス6は、搬送系23が搬送する媒体が複数のRFIDタグを備える場合、書込位置を通過するタイミングで個々のRFIDタグにデータを書き込む。これにより、RFIDデバイスは、媒体の複数のRFIDタグにそれぞれ異なるデータを書き込むことができる。
【0021】
また、RFIDデバイス6は、搬送経路における書込位置を通過した後の媒体が備える全てのRFIDタグに書き込まれているデータを読み取る。例えば、RFIDデバイス6は、RFIDタグに対して出力する搬送波の電波を強くすることによって通信範囲(読取可能領域)を広くする。RFIDデバイス6は、書込位置を通過後の媒体全体が通信範囲内となるように電波を出力することで媒体にある全てのRFIDタグを読取対象とした読取処理を実行する。
【0022】
なお、
図1に示す構成例では、RFIDデバイス6は、媒体(用紙)に画像を転写する手前の位置で媒体にあるRFIDタグと通信する。RFIDデバイス6は、搬送系23が搬送する媒体にある個々のRFIDタグにデータを書込み、書込み後の媒体の全RFIDタグからデータを読み取れる構成であれば良い。RFIDデバイス6は、搬送系23による媒体の搬送経路における書込位置であればどこに設置しても良い。また、RFIDデバイス6は、デジタル複合機1に設けるインターフェースに着脱可能な外部機器であっても良い。
【0023】
次に、上記のように構成されるデジタル複合機1における制御系の構成について説明する。
図2は、デジタル複合機1における制御系の構成例を説明するブロック図である。
デジタル複合機1は、装置全体を制御するシステム制御部5を有する。システム制御部5は、スキャナ2、プリンタ3、操作パネル4、および、RFIDデバイス6に接続する。
図3に示す構成例において、システム制御部5は、プロセッサ50、メモリ51、画像メモリ52、画像処理部53、記憶装置54、および、通信インターフェース(I/F)55などを有する。
【0024】
プロセッサ50は、インターフェースを介して、スキャナ2、プリンタ3のプロセッサ70、操作パネル4のプロセッサ80、および、RFIDデバイス6のプロセッサ90に接続する。プロセッサ50は、メモリ51あるいは記憶装置54に記憶したプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ50は、メモリ51に記憶するプログラムを実行することによって、各部へ動作指示を出力したり、各部から種々の情報を処理したりする。
【0025】
メモリ51は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、NVMなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。NVMは、書換え可能な不揮発性のメモリである。NVMは、設定データなどを記憶する。
画像メモリ52は、画像データを記憶する。例えば、画像メモリ52は、処理の対象とする画像データを展開するためのページメモリとして機能する。
【0026】
画像処理部53は、画像データを処理する。画像処理部53は、例えば、入力した画像データに対して、補正、圧縮あるいは伸張などの画像処理を施した画像データを出力する。また、画像処理部53は、画像処理用のプロセッサを備える。画像処理部53における画像処理用のプロセッサは、動作周波数(動作速度)が可変であるものとする。画像処理部53は、プロセッサの動作周波数を変更することにより画像処理に掛かる処理時間を変更する。例えば、画像処理部53は、プロセッサの動作周波数をクロックアップすることで画像処理の処理時間を1.5倍又は2倍に相当する処理速度に設定できる。
【0027】
記憶装置54は、制御データ、制御プログラム、および、設定情報などのデータを記憶する。記憶装置54は、書換え可能な不揮発性のメモリで構成する。例えば、記憶装置54は、HDD(ハードディスクドライブ)あるいはSSD(ソリッドステートドライブ)などの記憶装置で構成する。
【0028】
また、記憶装置54は、スキャンカウンタおよびプリントカウンタを有する。スキャンカウンタは、スキャナ2を用いてスキャンしたページ数をカウントする。本実施形態に係る画像読取装置としてのデジタル複合機1において、スキャンカウンタは、スキャン速度ごとにスキャンしたページ数をカウントする。プリントカウンタは、プリンタ3を用いてプリントしたページ数をカウントする。本実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機1において、プリントカウンタは、プリント速度ごとにプリンタしたページ数をカウントする。
【0029】
通信I/F55は、外部装置とデータ通信を行うためのインターフェースである。例えば、通信I/F55は、ネットワークスキャン機能によってスキャンした画像を出力する出力先としての外部装置と通信するインターフェースである。また、通信I/F55は、ネットワークプリント機能によって外部装置からのプリント用の画像と印刷指示とを受信するインターフェースである。また、通信I/F55は、FAX機能によってスキャンした画像から生成したFAXデータをFAXの送信先へ送信するためのインターフェースを含む。また、通信I/F55は、スキャンカウンタおよびプリントカウンタの値などを収集する外部装置(サーバなど)と通信するためのインターフェースであっても良い。
【0030】
次に、プリンタ3における制御系の構成例について説明する。
図2に示すように、プリンタ3は、プロセッサ70、メモリ71、搬送系23、画像形成部25、露光装置26、転写部28、および、定着器29などを有する。
プロセッサ70は、メモリ71が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ70は、プログラムを実行することによりプリンタ3内の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ70は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ70は、システム制御部5からの動作指示に応じて、プリント処理などを実行する。
【0031】
メモリ71は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
搬送系23は、プロセッサ70の制御によってプリンタ3内において用紙を搬送させる。すなわち、搬送系23は、プロセッサ70からの動作指示に応じて各部の搬送ローラを駆動させることにより用紙を搬送させる。
【0032】
露光装置26は、プロセッサ70からの動作指示に応じて、画像形成部25の各感光体ドラムに静電潜像を形成するための光(レーザ光)を照射する。プロセッサ70は、露光装置26による感光体ドラムに対するレーザ光の照射位置を制御することで印字位置および倍率などを調整する。プロセッサ70は、後述する印字基準を起点として印刷範囲に応じて動作制御によって所望の印刷範囲となるように画像調整を実行する。
【0033】
画像形成部25は、プロセッサ70からの動作指示に応じて感光体ドラムに形成された静電潜像を各色のトナーで現像する。また、画像形成部25は、感光体ドラム上に形成したトナーを中間転写ベルトへ転写(1次転写)する。
【0034】
転写部28は、プロセッサ70からの動作指示に応じて中間転写ベルト27に転写されたトナー像を用紙に転写(2次転写)する。定着器29は、プロセッサ70からの動作指示に応じてヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cを駆動させる。また、定着器29の加熱部29aは、プロセッサ70による制御に従ってヒートローラ29bの表面温度を所望の定着温度にする。定着器29は、定着温度に制御されている状態において、用紙に転写されているトナー像を用紙に定着させる。
【0035】
また、プロセッサ70は、プロセッサ50からの動作指示に応じてプリンタ3内の各部によるプリント動作の速さ(プリント速度)を変更する。例えば、プロセッサ70は、デフォルトの設定値に対して1.5倍のプリント速度が指示された場合、各部によるプリント動作をデフォルト値の1.5倍の速度で実行させる。また、プロセッサ70は、デフォルトの設定値に対して2倍のプリント速度が指示された場合、プリンタ3内の各部によるプリント動作をデフォルト値の2倍の速度で実行させる。
【0036】
次に、操作パネル4における制御系の構成例について説明する。
図2に示すように、操作パネル4は、プロセッサ80、メモリ81、表示部(ディスプレイ)41、タッチパネル42および操作ボタン43などを有する。
プロセッサ80は、メモリ81が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ80は、プログラムを実行することにより操作パネル4の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ80は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。例えば、プロセッサ80は、ユーザが入力した情報をシステム制御部5へ通知する。
【0037】
メモリ81は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
【0038】
表示部41は、プロセッサ80からの動作指示に応じて表示内容が制御される。タッチパネル42は、表示部41の表示画面上に設けられ、表示画面上におけるタッチされた位置を検知する。例えば、プロセッサ80は、操作案内と共にタッチパネル42で選択可能なアイコンを表示部41の表示画面に表示する。プロセッサ80は、タッチパネル42が検知するタッチ位置に応じてユーザが入力する情報を判別する。操作ボタン43は、スタートキー、リセットキーなどのハードキーなどにより構成する。
【0039】
次に、RFIDデバイス6における制御系の構成例について説明する。
図2に示すように、RFIDデバイス6は、プロセッサ90、メモリ91、通信制御回路92、および、アンテナ93を有する。
プロセッサ90は、メモリ91が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ90は、プログラムを実行することによりRFIDデバイス6内の各部の動作制御を行う。また、プロセッサ90は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ90は、システム制御部5からの動作指示に応じてRFIDタグに対するコマンドの送信およびレスポンスの処理などを実行する。
【0040】
メモリ91は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
【0041】
通信制御回路92は、アンテナ93により送受信する信号を処理する。通信制御回路92は、プロセッサ90およびアンテナ93に接続する。通信制御回路92は、例えば、変調回路、増幅回路、出力設定回路、および、復調回路などを有する。
アンテナ93は、電波を送受信する。アンテナ93は、通信制御回路92に接続する。アンテナ93は、通信制御回路92からの信号を電波として送信する。また、アンテナ93は、電波として受信する信号を通信制御回路92へ供給する。
【0042】
例えば、通信制御回路92は、プロセッサから供給される信号をアンテナ93から電波として送信する。通信制御回路92は、プロセッサ90からの信号を変調回路により変調し、変調した信号を増幅回路によって増幅してアンテナ93から電波として出力する。
また、通信制御回路92は、アンテナ93が受信する電波を処理してプロセッサ90へ供給する。通信制御回路92は、アンテナ93が受信した電波信号を増幅回路によって増幅した後に復調回路で復調し、復調した信号をプロセッサ90へ供給する。
また、通信制御回路92は、アンテナ93から出力する電波の強さを制御する機能も有する。通信制御回路92は、プロセッサ90からの制御指令に従って出力設定回路が増幅回路に設定する出力レベルで電波を出力する。すなわち、RFIDデバイス6は、通信制御回路92によりアンテナ93から出力する電波の強さを設定(調整)することでRFIDタグとの通信範囲を設定する。
【0043】
例えば、プロセッサ90は、搬送系23が搬送する媒体Sの個々のRFIDタグにデータを書き込む場合、通信範囲を書込位置に限定するように通信制御回路92を設定する。通信制御回路92は、搬送系23の搬送路に設定する所定の書込位置が通信範囲となるようにアンテナ93から出力する電波の出力レベル(強さ)を設定(調整)する。RFIDデバイス6は、所定の書込位置を通信範囲とした場合、書込位置を通過中の個々のRFIDタグに対して特定のデータを書き込むことができる。
【0044】
また、プロセッサ90は、書込位置を通過した後の媒体Sの全RFIDタグを読取対象とする場合、通信範囲が媒体S全体を含むように通信制御回路92を設定する。通信制御回路92は、通信範囲が書込位置を通過した後の媒体S全体を含む範囲となるように、アンテナ63から出力する電波の出力レベルを設定する。RFIDデバイス6は、書込位置を通過後の媒体S全体を含む領域を通信範囲とした場合、媒体Sにおける全RFIDタグからデータを読み出すことができる。
【0045】
次に、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機1が処理対象とする複数のRFIDタグを有する媒体の構成例について説明する。
図3は、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機1が処理対象とする複数のRFIDタグを有する媒体の構成例を示す図である。
図3は、第1のRFIDタグ(以下、第1タグと称する)Taと第2のRFIDタグ(以下、第2タグと称する)Tbとを有する媒体(例えば、用紙)Sの構成例を示す。媒体Sは、用紙などの搬送系23が搬送可能な形状を有し、表面にプリンタ3が画像を印刷できるものとする。
【0046】
媒体Sは、第1タグTaが設けられた第1の領域と第2タグTbが設けられた第2の領域とを含む表面の全体に画像が印刷できる。例えば、第1タグTaおよび第2タグTbは、媒体Sとしての用紙に埋め込まれる。また、媒体Sの例としては、第1タグTaが埋め込まれた第1の領域と第2タグTbが埋め込まれた第2の領域とがそれぞれシールとして構成されるものであっても良い。
【0047】
媒体Sにおいて、第1タグTaと第2タグTbとは、長辺方向に並べて配置される。媒体Sが長辺方向に沿って搬送される場合、第1タグTaと第2タグTbとは、搬送路の所定領域を順番に搬送される。搬送系23が媒体Sを長辺方向に沿って搬送すると、第1タグTaと第2タグTbとは、搬送路に設定したRFIDデバイス6の所定の書込位置を順番に通過する。第1タグTaと第2タグTbとは、書込位置を通過する場合にRFIDデバイスからコマンドに応じてデータの書込処理を実行する。
【0048】
以下、実施形態に係る媒体処理装置を含む画像形成装置としてのデジタル複合機1が複数のRFIDタグに対するデータの書込処理について説明する。
まず、実施形態に係るデジタル複合機1が1つの媒体Sが有する複数のRFIDタグに対するデータの書込処理が正常終了する場合の動作例について説明する。
図4は、1つの媒体Sが有する2つのRFIDタグに対するデータの書込処理が正常終了する場合のデジタル複合機1の動作例を説明するためのシーケンスである。
デジタル複合機1は、媒体Sが有する2つのRFIDタグに対するデータの書込みを含む印刷ジョブなどのジョブを受け付ける(ACT10)。例えば、システム制御部5は、通信I/F55により媒体Sが有する2つのRFIDタグ(第1タグおよび第2タグ)にデータを書き込む処理を含むジョブを受信する。ここでは、媒体Sの第1タグに第1書込データ(「1111」)を書き込み、第2タグに第2書込データ(「2222」)を書き込むことを指定するジョブを受信したものとする。
【0049】
システム制御部5は、2つのRFIDタグを有する媒体Sが収納された給紙カセット21から1つの媒体Sを取り込む。システム制御部5は、取り込んだ媒体Sを搬送系23によって搬送させる。システム制御部5は、搬送系23による媒体Sの搬送を開始すると、当該媒体Sの第1タグに「1111」を書き込むことをRFIDデバイス6に指示する(ACT11)。RFIDデバイス6は、データの書込指示を受けると、搬送路における書込位置にデータ書込処理用の電波を発信する。
【0050】
ここで、媒体Sは、
図3に示すように、搬送系23による搬送方向において、第1タグTaと第2タグTbとが並べて配置されているものとする。この場合、搬送系23による搬送路における書込位置には、最初(1番目)に第1タグTaが到達し、次(2番目)に第2タグTbが到達する。媒体Sの第1タグTaは、媒体Sの搬送路における書込位置に到達すると、RFIDデバイス6からの電波により起動して応答信号を出力する。
【0051】
RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグ(第1タグ)からの応答を受信すると、第1タグに「1111」を書き込むことを指示する第1のライトコマンドを出力する(ACT12)。
【0052】
搬送中の媒体Sの第1タグは、書込位置においてRFIDデバイス6から第1のライトコマンドを受信する。第1タグは、第1のライトコマンドを受信すると、第1のライトコマンドで指定されるデータの書込処理を実行する。第1タグは、第1のライトコマンドが指定するデータ(「1111」)を書き込むと、書込終了を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT13)。
【0053】
RFIDデバイス6は、書込終了を示す応答を受信すると、書込が終了したタグ(第1タグ)に「1111」が正しく書き込まれたことの確認を要求するベリファイコマンドを送信する(ACT14)。
【0054】
「1111」の書込終了を応答した第1タグは、さらに、RFIDデバイス6からのベリファイコマンドを受信する。第1タグは、ベリファイコマンドを受信すると、書き込まれているデータが「1111」であることを確認する。第1タグは、「1111」が書き込まれていることを確認すると、確認成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT15)。
【0055】
RFIDデバイス6は、媒体SにおけるRFIDタグ(第1タグ)から「1111」が書き込まれていることを確認した旨の応答を受信する。RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグに「1111」が書き込まれたことを確認すると、システム制御部5に「1111」の書込完了を通知する(ACT16)。
【0056】
システム制御部5は、第1書込データである「1111」の書込完了の通知を受けると、媒体Sの第2タグに第2書込データ(「2222」)を書き込むことをRFIDデバイス6に指示する(ACT21)。RFIDデバイス6は、次のタグ(第2タグ)が書込位置に達すると、第2タグに「2222」を書き込むことを指示する第2のライトコマンドを出力する(ACT22)。
【0057】
搬送中の媒体Sにある第2タグは、書込位置においてRFIDデバイス6から第2のライトコマンドを受信する。第2タグは、第2のライトコマンドを受信すると、第2のライトコマンドで指定されるデータ(「2222」)の書込処理を実行する。第2タグは、第2のライトコマンドが指定する「2222」を書き込むと、書込終了を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT23)。
【0058】
RFIDデバイス6は、書込終了を示す応答を受信すると、書込が終了したタグ(第2タグ)に「2222」が正しく書き込まれたことの確認を要求するベリファイコマンドを送信する(ACT24)。
【0059】
ここで、「2222」の書込終了を応答した第2タグは、RFIDデバイス6からのベリファイコマンドを受信する。第2タグは、ベリファイコマンドを受信すると、書き込んだデータが「2222」であることを確認する。第2タグは、データ「2222」が書き込まれたことを確認すると、確認成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT25)。
【0060】
RFIDデバイス6は、媒体SにおけるRFIDタグ(第2タグ)から「2222」が書き込まれていることを確認した旨の応答を受信する。RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグに「2222」が書き込まれたことを確認すると、システム制御部5に「2222」の書込完了を通知する(ACT26)。
【0061】
システム制御部5は、第1書込データと第2書込データとの書込完了を受信すると、媒体Sが有する2つのRFIDタグに2つのデータが書き込まれているかを確認する。システム制御部5は、媒体S全体を対象として、「1111」を書き込んだRFIDタグと「2222」を書き込んだRFIDタグとがあることを確認する。
【0062】
システム制御部5は、「2222」の書込完了通知を受信すると、RFIDデバイス6による媒体SのRFIDタグに対する2つの書込データの書込処理が終了したと判断する。システム制御部5は、データの書込完了通知を受けると、媒体S全体を読取範囲として第1書込データ(「1111」)を読み取ることをRFIDデバイス6に対して指示する(ACT31)。
【0063】
RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲としたデータの読取指示を受けると、書込位置を通過した後の媒体S全体が読取範囲となるように電波の出力レベルを調整する。RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲として、「1111」の読み取りを要求する第1のリードコマンドを送信する(ACT32)。
【0064】
書込位置を通過した後の媒体Sにおける第1タグと第2タグとは、RFIDデバイス6からの「1111」の読取を要求する第1のリードコマンドを受信する。ここでは、「1111」が書き込まれている第1タグが第1のリードコマンドに応じて読取成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT33)。この場合、「1111」が書き込まれていない第2タグ(「2222」が書き込まれているRFIDタグ)は、第1のリードコマンドに対して応答しない。
【0065】
RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲とした「1111」の読取成功を示す応答を媒体SのRFIDタグ(第1タグ)から受信する。RFIDデバイス6は、「1111」の読取成功を示す応答を受信すると、媒体SにあるRFIDタグから「1111」が読み取れたことをシステム制御部5に通知する(ACT34)。
【0066】
システム制御部5は、「1111」の読取成功を受信すると、媒体S全体を読取範囲として第2書込データ(「2222」)を読み取ることをRFIDデバイス6に対して指示する(ACT35)。
【0067】
RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲とした「2222」の読取指示を受けると、媒体S全体を読取範囲として、「2222」の読み取りを要求する第2のリードコマンドを送信する(ACT36)。
【0068】
媒体Sにおける第1タグおよび第2タグは、それぞれRFIDデバイス6からの第2のリードコマンドを受信する。ここでは、「2222」が書き込まれている第2タグは、第2のリードコマンドに応じて読取成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT37)。この場合、「2222」が書き込まれていない第1タグ(「1111」が書き込まれているRFIDタグ)は、第2のリードコマンドに対して応答しない。
【0069】
RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲とした「2222」の読取成功を示す応答を媒体SのRFIDタグ(第2タグ)から受信する。RFIDデバイス6は、「2222」の読取成功を示す応答を受信すると、媒体SにあるRFIDタグから「2222」が読み取れたことをシステム制御部5に通知する(ACT38)。
【0070】
システム制御部5は、第1書込データおよび第2書込データの読取成功を示す通知を受信した場合、媒体SのRFIDタグに対するデータの書込処理が正常終了したと判断する(ACT41)。システム制御部5は、書込処理が正常終了したと判断した場合、媒体Sが有する2つのRFIDタグに対するデータの書き込みが完了したことを表示部41に表示しても良い。
【0071】
次に、実施形態に係るデジタル複合機1が1つの媒体Sが有する複数のRFIDタグに対するデータの書込処理をエラーとする場合の動作例について説明する。
図5は、1つの媒体Sが有する2つのRFIDタグに対するデータの書込処理をエラーとする場合のデジタル複合機1の動作例を説明するためのシーケンスである。
デジタル複合機1は、媒体Sが有する2つのRFIDタグに対するデータの書込みを含む印刷ジョブなどのジョブを受け付ける(ACT10)。上述した動作例と同様に、システム制御部5は、第1書込データ(「1111」)および第2書込データ(「2222」)を媒体Sの2つのRFIDタグに対する書き込み指示を含むジョブを受信したものとする。
【0072】
システム制御部5は、2つのRFIDタグを有する媒体Sを取り込み、搬送系23によって搬送させる。システム制御部5は、搬送系23による媒体Sの搬送を開始すると、当該媒体Sの第1タグに「1111」を書き込むことをRFIDデバイス6に指示する(ACT11)。RFIDデバイス6は、データの書込指示を受けると、搬送路における書込位置を通信範囲としてデータ書込処理用の電波を発信する。搬送系23により搬送される媒体Sの第1タグは、書込位置に到達すると、RFIDデバイス6からの電波により起動して応答信号を出力する。
【0073】
RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグ(第1タグ)からの応答を受信すると、第1タグに「1111」を書き込むことを指示する第1のライトコマンドを出力する(ACT12)。
【0074】
搬送中の媒体Sにある第1タグは、書込位置においてRFIDデバイス6から第1のライトコマンドを受信する。第1タグは、第1のライトコマンドを受信すると、第1のライトコマンドで指定されるデータの書込処理を実行する。第1タグは、第1のライトコマンドが指定するデータ(「1111」)を書き込むと、書込終了を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT13)。
【0075】
RFIDデバイス6は、書込終了を示す応答を受信すると、書込が終了したタグ(第1タグ)に「1111」が正しく書き込まれたことの確認を要求するベリファイコマンドを送信する(ACT14)。
【0076】
「1111」の書込終了を応答した第1タグは、RFIDデバイス6からのベリファイコマンドを受信する。第1タグは、ベリファイコマンドを受信すると、書き込まれているデータが「1111」であることを確認する。第1タグは、「1111」が書き込まれていることを確認すると、確認成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT15)。
【0077】
RFIDデバイス6は、媒体SにおけるRFIDタグ(第1タグ)から「1111」が書き込まれていることを確認した旨の応答を受信する。RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグに「1111」が書き込まれたことを確認すると、システム制御部5に「1111」の書込完了を通知する(ACT16)。
【0078】
システム制御部5は、第1書込データである「1111」の書込完了の通知を受けると、媒体Sの第2タグに第2書込データ(「2222」)を書き込むことをRFIDデバイス6に指示する(ACT21)。
【0079】
RFIDデバイス6は、媒体Sが有する2番目のRFIDタグが書込位置に達すると、当該タグに「2222」を書き込むことを指示する第2のライトコマンドを出力する(ACT52)。
ここで、RFIDデバイス6からの第2のライトコマンドは、媒体Sの第2タグではなく、第1タグが受信するものとする。
【0080】
第1タグは、第2のライトコマンドを受信すると、第2のライトコマンドで指定される「2222」の書込(上書き)処理を実行する。ここで、第1タグは、第1のライトコマンドで「1111」が書き込まれているため、「2222」を「1111」に上書きする。第1タグは、第2のライトコマンドが指定する「2222」を書き込むと、書込終了を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT53)。
【0081】
RFIDデバイス6は、書込終了を示す応答を受信すると、書込が終了したタグ(第1タグ)に「2222」が正しく書き込まれたことの確認を要求するベリファイコマンドを送信する(ACT54)。
【0082】
ここで、「2222」の書込終了を応答した第1タグは、RFIDデバイス6からのベリファイコマンドを受信する。ベリファイコマンドを受信した第1タグは、書き込んだデータが「2222」であることを確認する。第1タグは、「2222」が書き込まれていることを確認すると、確認成功(OK)を示す応答をRFIDデバイス6へ送信する(ACT55)。
【0083】
RFIDデバイス6は、媒体SにおけるRFIDタグ(第1タグ)から「2222」が書き込まれていることを確認した旨の応答を受信する。RFIDデバイス6は、媒体SのRFIDタグに「2222」が書き込まれたことを確認すると、システム制御部5に「2222」の書込完了を通知する(ACT56)。
【0084】
システム制御部5は、2つの書込データの書込完了通知を受信すると、媒体Sが有する2つのRFIDタグに「1111」と「2222」とが書き込まれていることを確認する。ここで、システム制御部5は、媒体S全体を対象として、「1111」を書き込んだRFIDタグと「2222」を書き込んだRFIDタグとがあることを確認する。
【0085】
システム制御部5は、「2222」の書込完了通知を受信すると、RFIDデバイス6による媒体SのRFIDタグに対する2つのデータの書き込みが終了したと判断する。システム制御部5は、2つのデータの書き込みが終了したと判断した場合、媒体S全体を読取範囲として第1書込データ(「1111」)を読み取ることをRFIDデバイス6に対して指示する(ACT31)。
【0086】
RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲とした読取指示を受けると、書込位置を通過した後の媒体S全体が読取範囲となるように電波の出力レベルを調整する。RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲として、RFIDタグに「1111」の読み取りを要求する第1のリードコマンドを送信する(ACT32)。
【0087】
読取範囲にある書込位置を通過した後の媒体Sにおける第1タグと第2タグとは、RFIDデバイス6からの「1111」の読取を要求する第1のリードコマンドを受信する。ここでは、第1タグには「2222」が上書きされているため、「1111」が書き込まれているRFIDタグが媒体Sに存在しない。このため、RFIDデバイス6は、「1111」の読取成功(OK)を示す応答を受信することができない。RFIDデバイス6は、第1のリードコマンドに対する応答が所定期間内に受信できない場合、読取不可(エラー)である旨をシステム制御部5へ通知する(ACT39)。
【0088】
システム制御部5は、第1書込データである「1111」の読取不可を受信した場合、媒体SのRFIDタグに対するデータの書き込みが失敗したと判断する(ACT42)。システム制御部5は、データの書込処理が失敗したと判断した場合、媒体SのRFIDタグに対するデータの書き込みに失敗したことを示すエラー案内を表示部41に表示する。
【0089】
次に、実施形態に係るデジタル複合機1が1つの媒体が有する複数のRFIDタグにデータを書き込む処理を含む印刷ジョブを受信した場合の動作例について説明する。
図6は、デジタル複合機1による媒体の複数のRFIDタグにデータを書き込む処理を含む印刷ジョブに応じた動作例を説明するためのフローチャートである。
デジタル複合機1のシステム制御部5は、通信I/F55から受信する印刷ジョブ又は操作パネル4におけるユーザの操作に応じた印刷ジョブを取得する(ACT111)。
【0090】
システム制御部5のプロセッサ50は、印刷ジョブを取得すると、印刷ジョブが媒体SのRFIDタグに対するデータの書き込みを含む処理であるか否かを判断する(ACT112)。プロセッサ50は、印刷ジョブがRFIDタグに対するデータの書き込み処理を含まない場合(ACT112、NO)、印刷ジョブに応じた画像印刷を実行する(ACT124)。
【0091】
プロセッサ50は、印刷ジョブがRFIDタグへのデータの書き込み処理を含む場合(ACT112、YES)、1つの媒体が有するRFIDタグに書き込むべきデータを取得する(ACT113)。例えば、プロセッサ50は、印刷ジョブに基づいて1つの媒体が有する複数のRFIDタグに対して書き込むべき複数の書込データを取得する。
【0092】
複数の書込データを取得すると、プロセッサ50は、変数nを定義し、定義した変数nを初期化(n=0)する(ACT114)。プロセッサ50は、変数nを初期化した後、初期化したnをインクリメント(n=n+1)とする(ACT115)。プロセッサ50は、変数nをインクリメントすると、媒体SのRFIDタグに書き込むべきデータのうちn番目のデータの書込処理をRFIDデバイス6に指示する(ACT116)。RFIDデバイス6は、プロセッサ50からの指示に応じて、書込位置にn番目に搬送されてくるRFIDタグに対してn番目のデータの書込処理を実行する。例えば、RFIDデバイス6は、
図4又は
図5で説明したように、書込位置にある1つのRFIDタグに対してデータの書き込みとデータの確認(ベリファイ)とを含む書込処理を実行する。
【0093】
プロセッサ50は、RFIDデバイス6からn番目のデータを媒体SのRFIDタグに書き込んだ書込処理の結果を示す情報を取得する(ACT117)。プロセッサ50は、書込処理の結果を取得すると、n番目のデータが媒体SのRFIDタグに正常に書き込めたか否かを判断する(ACT118)。
【0094】
データの書き込みに失敗した場合(ACT118、NO)、プロセッサ50は、RFIDタグへのデータの書き込み失敗を報知するエラー案内を表示部41に表示する(ACT123)。この場合、プロセッサ50は、エラー案内を表示するとともに、プリンタ3の搬送系23に取り込んだ媒体Sを排出するようにしても良い。
【0095】
n番目のデータの書き込みに成功した場合(ACT118、YES)、プロセッサ50は、全ての書込データのRFIDタグに対する書き込みが終了したか否かを判断する(ACT119)。全てのデータの書き込みが終了していない場合(ACT119、NO)、プロセッサ50は、ACT115へ戻り、変数nをインクリメントして上述した処理を繰り返す。
【0096】
全てのデータの書き込みが終了した場合(ACT119、YES)、プロセッサ50は、処理対象とする媒体Sが有する各RFIDタグからn個のデータを読み取る処理を実行する(ACT120)。プロセッサ50は、RFIDデバイス6によるRFIDタグの読取範囲を媒体S全体としてn個のデータを読み取る処理を実行する。例えば、
図4又は
図5を参照して説明したように、プロセッサ50は、書込データとした各データの読み取りをRFIDデバイス6に指示する。RFIDデバイス6は、媒体S全体を読取範囲としてプロセッサ50から指示されるデータの読取処理を実行する。
【0097】
プロセッサ50は、RFIDデバイス6から各データの読取結果を取得する。プロセッサ50は、RFIDデバイス6からの読取結果に基づいて媒体Sにある各RFIDタグから全てのデータが読み取れたか否かを判断する(ACT122)。プロセッサ50は、媒体Sから全てのデータが読み取れた場合(ACT122、YES)、当該媒体Sが有する複数のRFIDタグに対するデータの書込処理が成功したものと判断する。プロセッサ50は、何れかのデータが読み取れなかった場合(ACT122、NO)、当該媒体Sが有する複数のRFIDタグに対するデータの書込処理が失敗したものと判断する。
【0098】
プロセッサ50は、データの読み取りに失敗した場合、つまり、媒体Sの複数のRFIDタグに対するデータの書き込みが失敗した場合、エラー案内を表示部41に表示する(ACT123)。例えば、プロセッサ50は、媒体Sにおける複数のRFIDタグに対するデータの書き込み失敗を報知するエラー案内を表示部41に表示する。また、プロセッサ50は、エラー案内を表示する場合、プリンタ3の搬送系23により取り込んだ媒体Sを排出するようにしても良い。
【0099】
プロセッサ50は、全てのデータを読み取れた場合、つまり、媒体Sの複数のRFIDタグに対するデータの書き込みが成功した場合、当該媒体Sに対する画像印刷を実行する(ACT124)。例えば、プロセッサ50は、印刷ジョブで指定される画像を媒体Sの表面に印刷する。
【0100】
なお、デジタル複合機1は、媒体Sに対する画像印刷を媒体Sが有する複数のRFIDタグに対する書込処理や読取処理と並行して実施しても良い。また、デジタル複合機1は、画像印刷が終了した媒体Sが有する複数のRFIDタグに対して上述したデータの書込処理や読取処理を実行するようにしても良い。
【0101】
以上のように、実施形態に係るデジタル複合機は、RFIDデバイスにより前記媒体が有する複数のRFIDタグに対してそれぞれ複数の書込データの書込処理を実行する。デジタル複合機は、RFIDデバイスの通信範囲を複数のデータの書き込みが終了した媒体全体を含む領域とする。デジタル複合機は、媒体全体を読取範囲として、媒体のRFIDタグから全ての書込みデータを読み取る読取処理を実行する。デジタル複合機は、媒体のRFIDタグから全ての書込みデータを読み取れなかった場合にRFIDタグに対するデータの書き込み失敗を検出する。
これにより、実施形態に係るデジタル複合機によれば、媒体が有する複数のRFIDタグに複数のデータが正しく書き込めていることを確認することができる。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1…デジタル複合機(媒体処理装置、画像形成装置)、2…スキャナ、3…プリンタ、4…操作パネル、5…システム制御部、6…RFIDデバイス、23…搬送系(搬送機構)、50…プロセッサ。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、
RFIDタグと通信するためのアンテナを備え、前記アンテナの通信範囲を前記搬送経路における書き込み位置を含む第1の通信範囲、又は、前記第1の通信範囲よりも広い第2の通信範囲に設定してRFIDタグと通信するように構成されたRFIDデバイスと、
前記搬送機構によって搬送される媒体が有する第1及び第2のRFIDタグが前記書き込み位置に移動した場合、前記RFIDデバイスの前記アンテナの通信範囲を前記第1の通信範囲として前記第1のRFIDタグに第1データを書き込む第1の処理と前記第2のRFIDタグに第2データを書き込む第2の処理 とを実行し、前記第1の処理と前記第2の処理とが終了した後に、前記RFIDデバイスの前記アンテナの通信範囲を前記第2の通信範囲として前記第1及び第2のRFIDタグから前記第1データと第2データとを読み出す第3の処理を実行するように前記RFIDデバイスを制御するプロセッサと、
を備える媒体処理装置。
【請求項2】
前記媒体は、前記第1及び第2のRFIDタグを含む複数のRFIDタグを有する単一のシートである、
請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1のRFIDタグが前記書き込み位置を通過するときに前記第1データの書き込みと前記第1データの確認読取とを含む第1の処理を実行し、前記第2のRFIDタグが前記書き込み位置を通過するときに前記第2データの書き込みと前記第2データの確認読取とを含むの第2の処理を実行し、前記第1の処理と前記第2の処理とが終了した後に前記搬送機構によって前記単一のシートがさらに搬送されるときに前記第3の処理を実行するように前記RFIDデバイスを制御する、
請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記第1の通信範囲は、前記第1のRFIDタグが前記書き込み位置を通過するときに前記第2のRFIDタグが通信範囲外となり、前記第2のRFIDタグが前記書き込み位置を通過するときに前記第1のRFIDタグが通信範囲外となる、
請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項5】
前記第2の通信範囲は、前記第1の処理と前記第2の処理とが終了した後に前記搬送機構によって搬送される前記単一のシート全体が通信範囲内となるように設定される、
請求項4に記載の媒体処理装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明の実施形態は、媒体処理装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明は、上記した課題を解決するために、媒体が有する複数のRFIDタグに正しくデータが書き込めたことを確認できる媒体処理装置を提供することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態によれば、媒体処理装置は、搬送機構とRFIDデバイスとプロセッサとを有する。搬送機構は、媒体を搬送経路に沿って搬送する。RFIDデバイスは、RFIDタグと通信するためのアンテナを備え、前記アンテナの通信範囲を前記搬送経路における書き込み位置を含む第1の通信範囲、又は、前記第1の通信範囲よりも広い第2の通信範囲に設定してRFIDタグと通信するように構成される。プロセッサは、前記搬送機構によって搬送される媒体が有する第1及び第2のRFIDタグが前記書き込み位置に移動した場合、前記RFIDデバイスの前記アンテナの通信範囲を前記第1の通信範囲として前記第1のRFIDタグに第1データを書き込む第1の処理と前記第2のRFIDタグに第2データを書き込む第2の処理 とを実行し、前記第1の処理と前記第2の処理とが終了した後に、前記RFIDデバイスの前記アンテナの通信範囲を前記第2の通信範囲として前記第1及び第2のRFIDタグから前記第1データと第2データとを読み出す第3の処理を実行するように前記RFIDデバイスを制御する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載した内容を付記する。
[1]
媒体を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信するRFIDデバイスと、
前記RFIDデバイスによる前記媒体が有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に前記媒体が有するRFIDタグからいずれかの書込データが読み取れない場合、前記媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込みが失敗したことを検出するプロセッサと、
を備える媒体処理装置。
[2]
前記RFIDデバイスは、前記搬送機構における前記媒体の搬送路における所定の書込位置を通信範囲として、前記所定の書込位置を通過する個々のRFIDタグに対してそれぞれ書込データの書込処理を実行する、
[1]に記載の媒体処理装置。
[3]
前記RFIDデバイスは、前記書込位置を通過した後の媒体全体を含む領域を通信範囲として、前記書込処理で書き込んだ書込データの読取処理を実行する、
[2]に記載の媒体処理装置。
[4]
前記プロセッサは、前記媒体が有する複数のRFIDに対するデータの書き込みが失敗したことを検出した場合、データの書き込みが失敗したことを報知するエラー案内を表示部に表示させる、
[1]乃至[3]の何れか1つに記載の媒体処理装置。
[5]
媒体を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構が搬送する媒体が有する複数のRFIDタグと通信するRFIDデバイスと、
前記搬送機構が搬送する媒体に対して画像を形成するプリンタと、
前記RFIDデバイスによる前記媒体を有する複数のRFIDタグに対する複数の書込データの書込処理が終了した後に前記媒体が有するRFIDタグから全ての書込データが読み取れた場合、前記プリンタにより前記媒体に対して画像を形成するプロセッサと、 を備える画像形成装置。