IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特開2024-103336業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103336
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20240725BHJP
【FI】
G06Q40/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007613
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮内 淳子
(72)【発明者】
【氏名】竹川 知志
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB57
5L055BB57
(57)【要約】
【課題】固定資産情報の仕訳計上業務を支援する。
【解決手段】本発明に係る業務支援方法は、判断部が、オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の取得日が属する期を判断し、取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、取得日が属する期が当期であると判断した場合、固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、固定資産の異動の有無を判断する。データ生成部は、判断ステップでの判断結果に応じて、固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成する。これにより、固定資産情報の仕訳データを自動で生成できるため、業務オペレータによる固定資産情報の仕訳計上業務を支援することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、前記固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の前記取得日が属する期を判断し、前記取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、前記取得日が属する期が当期であると判断した場合、前記固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、前記固定資産の異動の有無を判断する判断部と、
前記判断部の判断結果に応じて、前記固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成部と、
を有する業務支援装置。
【請求項2】
前記データ生成部は、前記判断部により、前記固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、前記取得日が属する期が前期以前であると判断された場合、当期分の償却の赤仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記データ生成部は、前記判断部により、前記固定資産情報の変更の内容が固定資産の取得価格の修正であり、前記取得日が属する期が当期であり、かつ、前記固定資産の異動が無いと判断された場合、前記固定資産の旧取得価格に応じた赤仕訳データ、及び、修正された前記固定資産の取得価格に応じた黒仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
前記データ生成部は、前記判断部により、前記固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、前記取得日が属する期が当期であり、かつ、前記固定資産の異動が無いと判断された場合、削除された前記固定資産の取得価格に応じた取得の赤仕訳データ、及び、前記固定資産の当期における削除までの期間の減価償却費に対応する償却の赤仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項3に記載の業務支援装置。
【請求項5】
前記データ生成部は、前記判断部により、前記固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、前記取得日が属する期が当期であり、かつ、前記固定資産の異動があると判断された場合、前記固定資産の当期における削除までの期間の減価償却費に対応する償却の赤仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項4に記載の業務支援装置。
【請求項6】
前記固定資産の取得価格に応じた月別の減価償却費が記憶される月別償却テーブルと、
前記固定資産の取得価格が修正された場合に、修正後の取得価格に対応する各月の減価償却額を算出する算出部と、
月別に発生する前記固定資産の減価償却額に対する償却仕訳データを、財務会計システムに送信して、前記財務会計システムと当該業務支援装置との間で前記償却仕訳データの連携を図る通信制御部と、をさらに備え、
前記データ生成部は、前記固定資産の取得価格が修正された場合に前記算出部で算出された各月の減価償却額を、前記償却仕訳データに含まれる仕訳連携済区分が未連携となっている各月の償却仕訳データの減価償却額として設定し、前記仕訳連携済区分が連携となっている各月の償却仕訳データの減価償却額と、前記算出部で算出された各月の減価償却額との差額は、前記仕訳連携済区分が未連携となっている最初の月の償却仕訳データの減価償却額に加算して設定すること、
を特徴とする請求項1から請求項5のうち、いずれか一項に記載の業務支援装置。
【請求項7】
判断部が、オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、前記固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の前記取得日が属する期を判断し、前記取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、前記取得日が属する期が当期であると判断した場合、前記固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、前記固定資産の異動の有無を判断する判断ステップと、
データ生成部が、前記判断ステップでの判断結果に応じて、前記固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成ステップと、
を有する業務支援方法。
【請求項8】
コンピュータを、
オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、前記固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の前記取得日が属する期を判断し、前記取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、前記取得日が属する期が当期であると判断した場合、前記固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、前記固定資産の異動の有無を判断する判断部と、
前記判断部の判断結果に応じて、前記固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成部として機能させること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、多数の固定資産を所有する企業等では、所有する固定資産の情報を固定資産システムに登録して管理している。
【0003】
固定資産の管理に関する技術としては、特許文献1(特開2022-167706号公報)に、クラウド対応型の固定資産課税予測算出支援システムが開示されている。このクラウド対応型の固定資産課税予測算出支援システムは、クラウド型サーバに、建築物の固定資産税を算出するデータ橋渡し手段、及び、更新後の固定資産課税予測レポート橋渡し手段を設けて構成されている。
【0004】
データ橋渡し手段は、依頼主の第一通信端末から依頼を受け、固定資産税算出のためのデータを受付けて保存し、依頼に応じた第二通信端末に、保存したデータをダウンロードさせる。
【0005】
固定資産課税予測レポート橋渡し手段は、第一通信端末の依頼に応じた第二の通信端末に対し、データに基づき受託者が作成した建築物から更新により償却資産を除却された後の固定資産税の残余予想額と、更新により新設された償却資産の償却資産税の予想額を含んだ更新後の固定資産課税予測レポートを受付け保存し、依頼元の通信端末に対してアクセス及び固定資産課税予測レポートをダウンロードさせる。
【0006】
これにより、建築物の償却資産を更新した場合、以降課税される固定資産税額を算出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2022-167706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来は、固定資産システムへ資産情報を登録した後、資産情報の修正又は削除等を行う必要が生じた場合、業務オペレータが手動で仕訳計上していた。一例ではあるが、企業等の中には1万件等のように多数の固定資産を所有している場合があり、資産情報の修正又は削除が多数に及ぶと、業務オペレータによる資産情報の仕訳計上業務が重労働となる問題がある。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、固定資産情報の仕訳計上業務を支援する業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、オペレータにより指定された固定資産情報の変更 の内容を判断し、固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の取得日が属する期を判断し、取得日が属する期が当期であるか、又は、以前であるかを判断すると共に、取得日が属する期が当期であると判断した場合、固定資産の異動情報が記憶された記憶部 を参照して、固定資産の異動の有無を判断する判断部と、判断部の判断結果に応じて、固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成部と、を有する。
【0011】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、判断部が、オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の取得日が属する期を判断し、取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、取得日が属する期が当期であると判断した場合、固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、固定資産の異動の有無を判断する判断ステップと、データ生成部が、判断ステップでの判断結果に応じて、固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成ステップと、を有する。
【0012】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の取得日が属する期を判断し、取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断すると共に、取得日が属する期が当期であると判断した場合、固定資産の異動情報が記憶された記憶部を参照して、固定資産の異動の有無を判断する判断部と、判断部の判断結果に応じて、固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成するデータ生成部として機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、固定資産情報の仕訳計上業務を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施の形態の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、固定資産の修正時及び削除時における動作概要を示す図である。
図3図3は、月次処理となる毎月の減価償却の仕訳処理の概要を示す図である。
図4図4は、減価償却仕訳テーブル及び仕訳明細テーブル(財務)の一例を示す図である。
図5図5は、固定資産の削除時における動作概要を示す図である。
図6図6は、送信仕訳ワークにより生成される仕訳データ、及び、連携仕訳明細データの一例を示す図である。
図7図7は、減価償却仕訳連携前における資産情報及び月別橋脚テーブルの一例を示す図である。
図8図8は、減価償却仕訳連携後における資産情報及び月別橋脚テーブルの一例を示す図である。
図9図9は、実施の形態の業務支援装置の配賦機能を説明するための図である。
図10図10は、配賦情報がない場合の償却仕訳データの一例を示す図である。
図11図11は、配賦情報が存在する場合の償却仕訳データの一例を示す図である。
図12図12は、送信仕訳ワーク部により生成される仕訳データ、連携仕訳明細データ、及び、減価償却仕訳テーブルの一例を示す図である。
図13図13は、仕訳データの自動生成のパターンを示す図である。
図14図14は、パターン毎の仕訳データの自動生成の内容を示す図である。
図15図15は、取得された固定資産に異動がある場合における発生仕訳チェックを説明するための図である。
図16図16は、取得された固定資産に異動がある場合における発生仕訳チェックを説明するための他の図である。
図17図17は、取得された固定資産に異動がある場合における発生仕訳チェックを説明するための、さらに他の図である。
図18図18は、前期以前に取得されたい固定資産の仕訳チェックを説明するための図である。
図19図19は、前期以前に取得されたい固定資産の仕訳チェックを説明するための他の図である。
図20図20は、前期以前に取得されたい固定資産の仕訳チェックを説明するための、さらに他の図である。
図21図21は、実施の形態の業務支援装置における取得価格変更時の動作を説明するための図である。
図22図22は、実施の形態の業務支援装置における取得価格変更時の動作を説明するための他の図である。
図23図23は、月別の減価償却額の償却計算動作を説明するための図である。
図24図24は、月別の月別償却仕訳データが未連携の場合における、取得価格変更後の月別償却仕訳データの算出動作を説明するための図である。
図25図25は、月別の月別償却仕訳データに連携済の月別償却仕訳データが存在する場合における、取得価格変更後の月別償却仕訳データの算出動作を説明するための図である。
図26図26は、固定資産の取得価格の変更動作の前半の流れを示す図である。
図27図27は、固定資産の取得価格の変更動作の後半の流れを示す図である。
図28図28は、取得の赤仕訳データ及び黒仕訳データに用いられる初期値を説明するための図である。
図29図29は、固定資産の取得価格を変更した後に、取得価格を再度変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図30図30は、固定資産の取得価格を変更した後に、取得価格を再度変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための他の図である。
図31図31は、取得の仕訳データが未連携の状態で固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図32図32は、取得の仕訳データが未連携の状態で固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための他の図である。
図33図33は、異動を行った固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図34図34は、異動を行った固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図35図35は、異動を行った固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図36図36は、異動を行った固定資産の取得価格を変更した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図37図37は、固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図38図38は、固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図39図39は、固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図40図40は、固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図41図41は、固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作の流れを説明するための図である。
図42図42は、償却の赤仕訳データの生成に用いられる初期値を説明するための図である。
図43図43は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図44図44は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図45図45は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図46図46は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図47図47は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作の流れを説明するための図である。
図48図48は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図49図49は、異動した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図50図50は、前期以前に取得した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図51図51は、前期以前に取得した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図52図52は、前期以前に取得した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作を説明するための図である。
図53図53は、前期以前に取得した固定資産を削除した場合における、実施の形態の業務支援装置の動作の流れを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0016】
また、以下の実施の形態の説明及び図面において、1年度分の会計期間は、4月~翌年3月までの12か月の期間として説明及び図示を行う。すなわち、例えば55期の会計期間は、2022年4月~2023年3月の期間となる。この2022年4月~2023年3月の期間は、2022年度の同じ会計期間であるため、図面上では、2022年4月、2022年5月、2022年6月、2022年7月、2022年8月、2022年9月、2022年10月、2022年11月、2022年12月、2022年1月、2022年2月、2022年3月のように「2022年」を用いて図示する。「2022年1月、2022年2月、2022年3月」は、実際の年月は、「2023年1月、2023年2月、2023年3月」である。この点を理解のうえ、下記説明及び図面を参照されたい。
【0017】
(ハードウェア構成)
図1に示すように、実施の形態の業務支援装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部、スピーカ装置等が相当する。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。
【0018】
通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワーク50に接続される。ネットワーク50には、主にソフトウェアで構成される財務会計システム52、及び、仕訳明細テーブル(財務)53が設けられた財務会計サーバ装置51が接続されている。実施の形態の業務支援装置1は、財務会計サーバ装置51に対して各種仕訳データを会計計上することで、財務会計システム52と業務支援装置1との間で各種仕訳データの連携を図っている。
【0019】
なお、財務会計システム52は、図1に点線のブロックで示すように記憶部2内に設け、この財務会計システム52に対して仕訳データを送信して連携を図ってもよい。
【0020】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、業務オペレータによる、固定資産情報の仕訳計上業務を支援する業務支援プログラムが記憶されている。
【0021】
また、この記憶部2には、後述する仕訳明細テーブル(固定資産)11、資産削除赤仕訳明細テーブル12、月別償却テーブル13、減価償却仕訳テーブル14、連携仕訳明細データテーブル15、現在月度マスタ16、コントロールマスタ17、決算期マスタ18、資産種類マスタ19、異動履歴テーブル20、及び、パターンテーブル30が記憶されている。
【0022】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、図1に示すように、表示制御部21、データ生成部22、記憶制御部23、判断部24、通信制御部25、及び、算出部27として機能する。なお、データ生成部22には、送信仕訳ワーク部26が含まれる。
【0023】
判断部24は、業務オペレータにより指定された固定資産情報の変更の内容を判断し、固定資産情報に含まれる取得日に基づいて固定資産の取得日が属する期を判断する。また、判断部24は、取得日が属する期が当期であるか、又は、前期以前であるかを判断する。また、判断部24は、取得日が属する期が当期であると判断した場合、固定資産の異動情報が記憶された記憶部である異動履歴テーブル20を参照して、固定資産の異動の有無を判断する。
【0024】
データ生成部22は、判断部24の判断結果に応じて、固定資産の赤仕訳データ、又は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成する。
【0025】
具体的には、データ生成部22は、判断部24により、固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、取得日が属する期が前期以前であると判断された場合、当期分の償却の赤仕訳データを生成する。
【0026】
また、データ生成部22は、判断部24により、固定資産情報の変更の内容が固定資産の取得価格の修正であり、取得日が属する期が当期であり、かつ、固定資産の異動が無いと判断された場合、固定資産の旧取得価格に応じた赤仕訳データ、及び、修正された固定資産の取得価格に応じた黒仕訳データを生成する。
【0027】
また、データ生成部22は、判断部24により、固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、取得日が属する期が当期であり、かつ、固定資産の異動が無いと判断された場合、削除された固定資産の取得価格に応じた取得の赤仕訳データ、及び、固定資産の当期における削除までの期間の減価償却費に対応する償却の赤仕訳データを生成する。
【0028】
また、データ生成部22は、判断部24により、固定資産情報の変更の内容が固定資産の削除であり、取得日が属する期が当期であり、かつ、固定資産の異動があると判断された場合、固定資産の当期における削除までの期間の減価償却費に対応する償却の赤仕訳データを生成する。
【0029】
また、実施の形態の業務支援装置1は、固定資産の取得価格に応じた月別の減価償却費が記憶される月別償却テーブル13を記憶部2に備える。また、算出部27は、固定資産の取得価格が修正された場合に、修正後の取得価格に対応する各月の減価償却額を算出する。また、通信制御部25は、月別に発生する固定資産の減価償却額に対する償却仕訳データを、財務会計システム52に送信して、財務会計システム52と業務支援装置1との間で償却仕訳データ等の各種仕訳データの連携を図る。
【0030】
データ生成部22は、固定資産の取得価格が修正された場合に算出部27で算出された各月の減価償却額を、償却仕訳データに含まれる仕訳連携済区分が未連携となっている各月の償却仕訳データの減価償却額として設定し、仕訳連携済区分が連携となっている各月の償却仕訳データの減価償却額と、算出部27で算出された各月の減価償却額との差額は、仕訳連携済区分が未連携となっている最初の月の償却仕訳データの減価償却額に加算して設定する。
【0031】
(概要)
次に、このような構成を有する実施の形態の業務支援装置1の動作概要を説明する。実施の形態の業務支援装置1は、資産情報の変更が発生した場合、自動で赤黒仕訳を作成する。減価償却仕訳においては、毎月の仕訳連携時に発生した仕訳情報を資産単位で減価償却仕訳テーブル14に格納しておき、資産情報の削除が発生した場合、資産単位で減価償却仕訳テーブル14に格納されている仕訳情報に基づいて、赤仕訳を自動作成する。
【0032】
(修正時の動作概要)
図2は、固定資産の修正時及び削除時における動作概要を示す図である。例えば、固定資産の取得価格の変更等の、既に登録されている固定資産の「修正時」には、業務オペレータは、固定資産登録画面の起動を、入力装置6を介して指定操作する。この操作がされると、表示制御部21は、所定の固定資産登録画面を、出力装置7を介して表示する。業務オペレータは、この固定資産登録画面に基づいて「修正モード」を選択し、所望の固定資産の修正を行う。これにより、業務オペレータの修正操作に応じて、データ生成部22により赤仕訳データ及び黒仕訳データが生成される。記憶制御部23は、業務オペレータにより修正の登録が指定されたタイミングで、赤仕訳データ及び黒仕訳データを仕訳明細テーブル(固定資産)11に登録(記憶)する。
【0033】
(削除時の動作概要)
また、固定資産の「削除時」には、業務オペレータは、上述の固定資産登録画面を起動操作し、「削除修正モード」を選択し、対象となる固定資産の削除操作を行う。これにより、後述するようにデータ生成部22により赤仕訳データが生成される。
【0034】
記憶制御部23は、業務オペレータにより上述の削除の登録が指定されたタイミングで、赤仕訳データを資産削除赤仕訳明細テーブル12に登録(記憶)する。
【0035】
会計への起票は、仕訳連携ジョブで、業務オペレータが連携を行う所望の仕訳を選択する。記憶制御部23は、業務オペレータにより選択された仕訳データを、仕訳明細テーブル(固定資産)11又は(及び)資産削除赤仕訳明細テーブル12から収集する。通信制御部25は、収集された仕訳データを、ネットワーク50を介して財務会計サーバ装置51の財務会計システム52に送信するように、通信インターフェース部4を制御する。
【0036】
(集約処理)
次に、図3は、月次処理となる毎月の減価償却の仕訳処理の概要を示す図である。業務オペレータは、月次処理のタイミングで、仕訳連携画面を起動操作し、毎月の減価償却の連携を対象として処理を指定する。記憶制御部23は、当月に減価償却が行われる固定資産の仕訳データを収集する。記憶制御部23は、収集した各固定資産の仕訳データを、減価償却仕訳テーブル14に退避(記憶)させる。図4(a)は、減価償却仕訳テーブル14に退避した各固定資産の仕訳データの一例である。上述の削除(又は修正)が行われる場合、図5に示すように、この減価償却仕訳テーブル14から仕訳データが読み出されて上述の削除等の処理が行われる。
【0037】
ここで、減価償却が行われる固定資産が例えば1万件等のように多数に及ぶ場合、各固定資産単位で仕訳データを作成すると、1万件分の連携明細仕訳データを生成する必要がある。このため、送信仕訳ワーク部26は、図6(a)に示すように収集された固定資産の仕訳データを、図6(b)に示すように、例えば部門単位、科目単位等で集約処理した連携仕訳明細データを生成する。
【0038】
通信制御部25は、生成された固定資産の月次の連携仕訳明細データを、ネットワーク50を介して財務会計サーバ装置51の財務会計システム52に送信するように、通信インターフェース部4を制御する。これにより、図4(b)に示すように、連携仕訳明細データが財務会計サーバ装置51の仕訳明細テーブル(財務)53に記憶され、実施の形態の業務支援装置1と財務会計サーバ装置51との間で、連携仕訳明細データが連携される。
【0039】
また、このような仕訳連携処理が行われると、記憶制御部23は、月別償却テーブル12に記憶されている各固定資産データのうち、上述の連携処理が行われた固定資産データの仕訳連携区分を「未連携」から「連携済」に更新する。図7(a)及び図7(b)は、仕訳連携前の固定資産データ、及び、月別償却テーブル12の仕訳連携区分であり、図8(a)及び図8(b)は、仕訳連携後の固定資産データ、及び、月別償却テーブル12の仕訳連携区分である。
【0040】
(配賦機能)
次に、実施の形態の業務支援装置1は、当月に減価償却が行われる固定資産の仕訳データを収集すると、上述のように減価償却仕訳テーブル14に退避(記憶)させる。この際、減価償却費の配賦情報が存在する場合、送信仕訳ワーク部26は、この配賦情報に対応する仕訳データを生成する。
【0041】
すなわち、図9(a)の資産情報で示すように資産番号が「N001」の構築物の固定資産が取得され、図9(b)の償却情報で示すように当期償却額が「120万円」であり、図9(c)に示すように、月別償却テーブル12には、毎月「10万円」の月別償却額が入力されたとする。そして、図9(d)に示すように、この資産番号が「N001」の固定資産には、部門Aに対する配賦係数が「2」、配賦率が「50%」、部門Bに対する配賦係数が「1」、配賦率が「25%」、部門Cに対する配賦係数が「1」、配賦率が「25%」であることを示す配賦情報が付加されていたとする。
【0042】
このような配賦情報が付加されていない場合、送信仕訳ワーク部26は、図10に示すように、「減価償却費(A部門)10万円」/構築物累計額(A部門)10万円」との4月度における仕訳データを生成し、記憶制御部23が、これを減価償却仕訳テーブル14に退避(記憶)させる。
【0043】
これに対して、上述の配賦情報が付加されている場合、送信仕訳ワーク部26は、図11に示すように、「減価償却費(A部門)5万円」/構築物累計額(A部門)5万円」、「減価償却費(B部門)2万5千円」/構築物累計額(B部門)2万5千円」、「減価償却費(C部門)2万5千円」/構築物累計額(C部門)2万5千円」との4月度における仕訳データを生成し、記憶制御部23が、これを減価償却仕訳テーブル14に退避(記憶)させる。図12(a)は、このように送信仕訳ワーク部26により生成され、減価償却仕訳テーブル14に退避された仕訳データである。
【0044】
また、これと共に、図12(b)に示すように、連携仕訳明細データテーブル15の連携仕訳明細データ、及び、図12(c)に示すように、減価償却仕訳テーブル13の減価償却仕訳データが、データ生成部22及び記憶制御部23により更新される。
【0045】
(修正又は異動の内容に基づく赤黒仕訳データの自動作成処理)
次に、実施の形態の業務支援装置1では、判断部24が、図13及び図14に示すパターンテーブル30に記憶されている分類(パターン)に基づいて、固定資産情報の変更(修正、削除、異動等)の内容を判断し、赤仕訳データ及び黒仕訳データの自動作成処理を行っている。すなわち、各固定資産の固定資産情報には、その固定資産の取得日を示す情報が含まれている。また、記憶部2には、各決算期の期首年月日及び期末年月日が記憶された決算期マスタ18が記憶されている。判断部24は、修正又は異動がされた固定資産の取得日に基づいて決算期マスタ18を参照し、その固定資産の取得日が属する決算期を検出する。
【0046】
そして、判断部24は、図13に示すように、当期に取得した固定資産に対しては、「パターン1(図14(a))」又は「パターン2(図14(b))」で仕訳データの自動作成処理を行うものと判断し、前期以前に取得した固定資産に対しては「パターン3(図14(c))」で仕訳データの自動作成処理を行うものと判断する。また、判別部24は、当期に取得した固定資産が、異動の無い固定資産である場合は「パターン1」で仕訳データの自動作成処理を行うものと判断し、当期に取得した固定資産が、異動がある固定資産である場合は「パターン2」で仕訳データの自動作成処理を行うものと判断する。
【0047】
データ生成部22は、判断部24の判断結果に基づいて仕訳データを生成する。具体的には、当期に取得した異動の無い固定資産に対して、資産の修正があった場合、データ生成部22は、図14(a)の「パターン1-1」に示すように、取得の赤仕訳データ及び取得の黒仕訳データを自動生成する。また、当期に取得した異動の無い固定資産に対して、資産の削除があった場合、データ生成部22は、図14(a)の「パターン1-2」に示すように、取得の赤仕訳データ及び償却の赤仕訳データを自動生成する。
【0048】
ここで、「異動」は、一例として下記の全ての事象を意図している。
・取得→資産の購入
・移動→資産の場所の移動
・除却→資産の廃棄又は売却
・分割→複数資産を一式で登録していた資産の分割
・減損→資産価値の減少
・休止→資産の使用休止・稼働休止
・償却方法耐用年数変更→資産の使用用途変更等による、償却方法・耐用年数の変更
・資産種類変更→資産の使用用途変更等による、資産種類の変更
【0049】
このような異動が発生している固定資産は、異動仕訳を含めた赤黒仕訳の発生を考慮すると、処理が複雑になる。このため、当期に取得した固定資産が、異動がある固定資産である場合、固定資産の修正の際には、データ生成部22は、図14(b)の「パターン2-1」に示すように、仕訳データの自動生成は行わない。データ生成部22は、固定資産が削除された場合のみ、図14(b)の「パターン2-2」に示すように、償却の赤仕訳データを生成する。
【0050】
また、前期以前に発生した仕訳においては、前期損益修正仕訳の計上が必要となり、当該実施の形態の業務支援装置1のシステム上では判断が困難となる。このため、データ生成部22は、図14(c)の「パターン3-2」に示すように、固定資産が削除された場合のみ、当期分の償却の赤仕訳データを自動作成対象とする。
【0051】
また、自動作成しない仕訳データについては、赤黒仕訳計上をする参考情報として別ジョブで確認が可能となっている。
【0052】
(取得→異動がある固定資産の仕訳データの生成)
次に、図15(a)及び図15(b)に示すように2022年4月度に取得された、資産番号を「N001」とする構築物の固定資産が、図15(c)に示すように2022年6月度に移動となった場合、データ生成部22は、図15(d)に示すように移動元部門Aから移動先部門Bに移動となったことを示す移動情報を生成する。これにより、データ生成部22は、図15(e)に示すようにA部門における固定資産の取得仕訳データ、及び、A部門及びB部門における固定資産の移動仕訳データを生成する。
【0053】
また、データ生成部22及び記憶制御部23は、図16(a)に示すように、移動前の4月度及び5月度は、「N001」の固定資産の月別償却額をA部門の月別償却額として月別償却テーブル13に記憶し、移動後の6月からは、「N001」の固定資産の月別償却額をB部門での償却として月別償却テーブル13に記憶する。
【0054】
同様に、データ生成部22及び記憶制御部23は、図16(b)に示すように、移動前の4月度及び5月度は、「N001」の固定資産の月別償却額をA部門の月別償却額として減価償却仕訳テーブル14に記憶し、移動後の6月からは、「N001」の固定資産の月別償却額をB部門での償却として減価償却仕訳テーブル14に記憶する。
【0055】
そして、データ生成部22は、図15(e)に1列目のレコード(A)として示す「N001」の固定資産の取得の仕訳明細データに基づいて、図17(a)に示すように、A部門における「資産勘定100万円/未払金100万円」の取得仕訳データを生成する。
また、データ生成部22は、図17(a)に示すように、図15(e)に2列目及び3列目のレコード(B)、(B)として示す「N001」の固定資産の取得の仕訳明細データに基づいて、図17(a)に示すように、「B部門資産勘定100万円/A部門資産勘定100万円」、及び、「A部門累計額10万円/B部門累計額10万円」の移動仕訳データを生成する。
【0056】
また、データ生成部22は、図16(b)に1列目及び2列目のレコード(C)、(D)として示す、「N001」の固定資産の4月度及び5月度のA部門の減価償却仕訳データに基づいて、図17(a)に示すように、「A部門償却費5万円/A部門累計額5万円」との、A部門の4月度及び5月度における償却仕訳データを生成する。
【0057】
また、データ生成部22は、図16(b)に3列目のレコード(E)として示す、「N001」の固定資産の6月度のB部門の減価償却仕訳データに基づいて、図17(a)に示すように、「B部門償却費5万円/B部門累計額5万円」との、B部門の6月度における償却仕訳データを生成する。
【0058】
なお、実施の形態の業務支援装置1内で取得仕訳データを作成していない場合も、図17(b)に示すように取得仕訳データが参考仕訳データとして印字される。
【0059】
(前期以前に取得した固定資産の仕訳データの生成)
次に、現在が2022年であるとして、図18(a)~図18(d)に示すように2020年4月度等のように、前期以前に取得された固定資産である場合、図19(a)に示す月毎の減価償却に応じて、データ生成部22により、図19(b)に示すように、月毎の減価償却仕訳データが生成される。この場合、データ生成部22は、図20に示すように、2020年4月度における固定資産の取得仕訳データを生成する。また、データ生成部22は、2020年4月度以降、各月の減価償却費に応じて、図20に示すように月毎の償却仕訳データを生成する。
【0060】
(固定資産の取得価格を変更した場合における月別償却額の再設定動作)
次に、固定資産の取得価格を変更した場合の仕訳データの自動生成動作を説明する。まず、前提として、図21(a)に示すように、2022年4月に固定資産が取得されたとする。この固定資産は、4月及び5月の仕訳が連携済であり、6月以降は未連携であるとする。図21(b)は、この固定資産の資産情報、図21(c)は、この固定資産の償却情報、図21(d)は、異動履歴テーブル20(記憶部の一例)に記憶されている、この固定資産の異動履歴データ(異動情報の一例)である。この例の固定資産は、取得されたばかりであり、異動は発生していないため、異動区分が「1:取得」とされた異動履歴データのみが異動履歴テーブル20に記憶されている。
【0061】
図21(e)は、仕訳明細テーブル(固定資産)11に記憶されている、この固定資産の仕訳明細データである。また、図21(f)は、月別償却テーブル13に記憶されている、この固定資産の月別償却データである。この図21(f)にも示すように、この固定資産の4月及び5月の仕訳は「連携済」となっている。
【0062】
この状態の固定資産の取得価格を、業務オペレータが、図22(a)に示すように、2022年6月に、「100万円(図面の単位は千円単位)」から「200万円」に変更したとする。これにより、データ生成部22は、図22(b)に示すように資産情報の取得価格を「200万円」に更新する。また、取得価格が変更となったため、当期の償却額が算出部27により再計算され、データ生成部22により、図22(c)に示すように償却情報の当期償却額(年間償却額)が「120万円」等のように更新される。
【0063】
また、取得価格の変更等のように年間償却額が変更となる場合、データ生成部22は、図22(f)に示すように、月別償却テーブル13の「連携済」となっている月別償却額は変更せずに、「未連携」となっている月別償却額に対して、年間償却額の変更分を反映させるようになっている。
【0064】
(年間償却額の生成動作)
(新規登録された固定資産の年間償却額の生成動作)
具体的に説明すると、まず、固定資産が新規登録された場合の年間償却額の生成動作は、下記のようになっている。すなわち、この場合、算出部27は、図23に示すように、ステップS1の処理として、変更された固定資産の資産情報及び償却額に基づいて当期償却額(年間償却額)を算出する。一例として、この当期償却額(年間償却額)が「120万円」であったとする。次に、ステップS2において、データ生成部22が、この「120万円」の当期償却額(年間償却額)を、12か月の月別に按分する。これにより、図23に示すように、「120万円」の当期償却額(年間償却額)は、2022年4月~2023年3月の12か月にわたって「10万円」の月別償却額に按分される。
【0065】
(変更された固定資産の年間償却額の生成動作)
(連携済の月が無い場合)
次に、上述のように取得価格の変更等が行われた場合、算出部27は、図24のステップS11において、変更された固定資産の資産情報及び変更後の償却情報に基づいて、当期(12か月分)の年間償却額を算出する。この年間償却額が、変更前(再計算前)は「120万円」であり、変更後(再計算後)は「240万円」であるとする。算出部27は、変更前後の年間償却額の差額を12か月で除算処理することで、月別償却額の差額である「10万円」を算出する。
【0066】
図24の例は、連携済の月が無い場合であるため、算出部27は、算出された月別償却額の差額である「10万円」に、各月の「10万円」の月別償却額を加算処理し、計「20万円」の月別償却額を、変更後の月別償却額として算出する。データ生成部22は、図24に示すように、この「20万円」の月別償却額を、各月の月別償却額として月別償却テーブル13を更新する。
【0067】
(連携済の月が存在する場合)
これに対して、例えば図25に示すように、4月及び5月が連携済の月となっている場合、データ生成部22は、この連携済の月となっている4月及び5月の月別償却額を、「10万円」の月別償却額でロックする(変更不可の状態とする)。この状態で、算出部27は、上述と同様に、12か月分の各月の月別償却額として「20万円」を算出する。データ生成部22は、この「20万円」を、未連携となっている6月~翌年3月の月別償却額として月別償却テーブル13を更新する。
【0068】
次に、算出部27は、図25に示すステップS13において、12か月の各月の月別償却額である「20万円」と、連携済の月となっている4月及び5月の「10万円」の月別償却額との差額である「10万円」を算出する。そして、算出部27は、4月及び5月の差額分の合計額である「10万円+10万円=20万円」を、未連携となっている最初の月である6月の月別償却額である「20万円」に加算処理する。データ生成部22は、未連携となっている最初の月である6月の月別償却額を、この「20万円+20万円=40万円」に更新する。
【0069】
図26及び図27に、取得価格が変更されることで、赤仕訳データ及び黒仕訳データが自動生成され、登録データとして反映されるまでの流れを示す。業務オペレータは、固定資産登録画面を起動して「修正モード」を選択すると共に、取得価格を変更する固定資産の資産番号及び資産種類を入力する。表示制御部21は、図26(a)に示すように業務オペレータにより入力された資産番号及び資産種類をキーとして、記憶部2に登録済の資産情報を参照し、固定資産の取得価格を、図26(b)に示すように資産番号及び資産種類と共に固定資産登録画面に表示する。業務オペレータは、固定資産登録画面に表示された固定資産の取得価格を、図26(c)に示すように、変更後の取得価格に修正して登録ボタンを操作する。
【0070】
登録ボタンが操作されると、算出部27及びデータ生成部22は、図27(a)及び図27(b)に示すように、旧取得価格の「100万円」の赤仕訳データ(仮勘定100万円/資産勘定100万円)を自動で生成すると共に、変更された取得価格の「200万円」の黒仕訳データ(資産勘定200万円/仮勘定200万円)を自動で生成する。
【0071】
また、このように自動でする仕訳データで用いられる初期値は、図28(a)に示すように、「発生日」については、取得の赤仕訳データ及び黒仕訳データ共に、月度確定運用ありの場合は、現在月度の末日で、月度確定運用なしの場合は処理日となっている。すなわち、図28(b)に示すように、記憶部2には現在月度を示す現在月度マスタ16が設けられている。データ生成部22は、赤仕訳データ及び黒仕訳データを生成する際に、この現在月度マスタ16を参照し、現在月度マスタ16に現在月度が記憶されている場合は「月度確定運用あり」となり、「発生日」は、現在月度マスタ16に記憶されている現在月度の末日となる。これに対して、現在月度マスタ16に現在月度が記憶されていない場合は「月度確定運用なし」となり、「発生日」は処理日となる。
【0072】
「科目」については、資産勘定の場合、データ生成部22は、記憶部2に記憶されている図28(e)に示す資産種類マスタ19を参照し、資産種類に対応する資産科目を設定値とする。また、仮勘定の場合、データ生成部22は、記憶部2に記憶されている図28(c)に示すコントロールマスタ17を参照し、資産赤黒仮勘定設定項目の設定値を用いる。なお、変更内容により科目が変わるため、仮勘定は事前に用意される。
【0073】
「税区分」は、税区分及び税込区分共に対象外で固定となっている。「金額」に対しては、データ生成部22は、赤仕訳データの場合、取得価額元金額(資産情報から取得=100万円)とし、黒仕訳データの場合、取得価額登録金額(上述の固定資産登録画面から取得=200万円)とする。また、データ生成部22は、これら以外の項目である、例えば事業所、部門、取引先、分析コード等の項目は、記憶部2に記憶されている資産情報から取得する。
【0074】
これにより、旧取得価格の赤仕訳データ及び変更された取得価格の黒仕訳データが生成され、図22(e)に示すように仕訳明細テーブル(固定資産)11が更新される。
【0075】
(仮勘定消込運用パターン)
次に、固定資産登録変更時に、相手勘定が分かっている場合、資産修正、又は、削除時に仕訳画面で直接修正が行われる。これに対して、固定資産登録変更時に、相手勘定が分からない場合、仮勘定のまま、財務会計へ連携し、相手勘定が分かったタイミングで、財務会計で振替仕訳を起票する(例:仮勘定/××費)。
【0076】
(取得価格を再変更した場合)
次に、上述の例は、取得価格を「100万円」から「200万円」に変更した例であったが、図29(a)に示すように、取得価格を、さらに「200万円」から「300万円」に変更した場合も同様である。すなわち、業務オペレータは、固定資産登録画面で「修正モード」を選択し、図29(b)及び図29(c)に示すように取得価格を「200万円」から「300万円」に修正する。これにより、算出部27及びデータ生成部22は、図30に示すように旧取得価格の「200万円」の赤仕訳データ、及び、変更された取得価格の「300万円」の黒仕訳データを生成し、仕訳明細テーブル(固定資産)11を更新する。
【0077】
(取得の仕訳データが未連携の場合)
次に、例えば図31(a)~図31(e)に示すように、最初に取得した「100万円」の固定資産の仕訳データが未連携の場合は、取得価格が変更されても、上述の赤仕訳データ及び黒仕訳データは作成する必要がない。この場合、データ生成部22は、図32(a)、図32(b)及び図32(d)に示すように、取得価格を「100万円」から「200万円」に上書き(更新)する。また、変更された「200万円」の取得価格に対応する、図32(d)に示す当期償却額を、再算出した当期償却額に更新し、月別償却テーブル13の月別の償却額も、変更された当期償却額に対応する月別の償却額に更新する。
【0078】
(異動登録がある資産の取得価格が変更された場合)
次に、図33(a)に示すように、2022年4月度及び5月度にA部門で所有していた、取得価格が「100万円」の固定資産が、6月からB部門に移動になったものとする。この場合、図33(b)に示す資産情報の「部門」の項目は「B部門」に更新される。また、図33(d)に示す異動履歴テーブル20には、固定資産の取得の日付、及び、移動の日付を登録される。また、仕訳データも、図34(a)及び図34(b)に示すように、4月度及び5月度はA部門で連携され、移動後の6月はB部門で連携された状態となっている。また、仕訳データとしては、図34(c)に示すように、4月度の取得仕訳データ、6月度の移動仕訳データ、及び、4月度~6月度の償却仕訳データが生成済となっている。
【0079】
このような状態において、図35(a)に示すように、7月度に取得価格が「100万円」から「200万円」に変更されたとする。この場合、データ生成部22は、図35(b)に示すように、資産情報の取得価格を、変更後の「200万円」の取得価格に更新する。また、算出部23は、変更された取得価格に対応する当期償却額を再算出する。データ生成部22は、図35(c)に示すように、償却情報の当期償却額を、再算出された当期償却額に更新する。
【0080】
また、取得価格の変更等のように年間償却額が変更となる場合、データ生成部22は、図36(c)に示すように、月別償却テーブル13の「連携済」となっている月別償却額は変更せずに、「未連携」となっている月別償却額に対して、年間償却額の変更分を反映させることは、上述のとおりである。
【0081】
異動履歴テーブル20と仕訳明細テーブル(固定資産)11に基づいて、該当資産で発生する仕訳の確認を別ジョブで確認する。そして、確認した仕訳に基づいて、赤仕訳データ及び黒仕訳データを財務会計に直接起票する。
【0082】
(固定資産の削除時の動作)
次に、固定資産を削除した場合の動作を説明する。まず、図37(a)~図37(e)に示すように、A部門により、2022年4月に「100万円」で固定資産が取得され、図38(a)に示すように、4月及び5月に上述の連携が行われた状態とする。この場合、図38(b)に示す取得の仕訳データが生成される。また、図38(c)に示す4月及び5月の償却仕訳データが生成され、減価償却仕訳テーブル14に記憶される。
【0083】
この状態で、業務オペレータにより固定資産の削除が行われると、データ生成部22は、図39(a)~図39(e)に示すように、削除された資産の資産情報、償却情報、異動履歴データ、仕訳データ、及び、削除された固定資産に対応する月別の減価償却データを、記憶部2又はマスタから削除(消去)する。
【0084】
そして、データ生成部22は、図40に示すように6月度の取得の仕訳データとして「仮勘定100万円/資産勘定100万円」の取得の赤仕訳データを生成すると共に、6月度の償却仕訳データとして「累計額10万円/償却費10万円」の償却の赤仕訳データを生成する。
【0085】
業務オペレータの操作としては、固定資産登録画面で「削除モード」を指定し、削除を行う固定資産の資産番号及び資産種類を入力操作する。これにより、表示制御部21が、図41(a)に示すように、記憶部2に記憶されている資産情報から、固定資産登録画面を介して指定された資産番号及び資産種類の資産情報を取得し、図41(b)に示すように、その固定資産の取得価格等と共に、固定資産登録画面に表示する。
【0086】
業務オペレータにより削除が実行操作されると、算出部27及びデータ生成部22により、図41(c)に示すように取得の赤仕訳データ、及び、償却の赤仕訳データが生成され、表示制御部21により仕訳画面上に表示される。
【0087】
なお、データ生成部22は、この取得の赤仕訳データを生成する際、図28(a)~図28(e)を用いて説明したように、取得の赤仕訳データを生成する。また、償却の赤仕訳データは、図42に示す償却赤初期値を用いて説明するように、図41(a)に示す減価償却仕訳テーブル14に記憶済の減価償却仕訳データを用いて生成する。
【0088】
そして、業務オペレータにより実行確定操作が行われると、記憶制御部23は、図41(d)に示すように、生成された取得の赤仕訳データ、及び、償却の赤仕訳データを、資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶する。なお、欠番は無くしたいため、記憶制御部23は、図39(a)~図39(f)に示したように、既存テーブルに対してはデータの削除を行い、赤仕訳データのみ資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶する。
【0089】
(異動がある固定資産を削除した場合の動作)
次に、図43(a)~図43(e)、図44(a)及び図44(b)に示すように、A部門が2022年4月度に「100万円」で取得した固定資産を、6月にB部門に移動し、7月に削除したとする。この場合、図45(a)に示す取得の仕訳データ、図45(b)に示す移動の仕訳データ、及び、図45(c)に示す4月度~6月度の償却仕訳データが生成済となる。
【0090】
7月に固定資産が削除されると、データ生成部22は、取得の赤仕訳データ及び移動の赤仕訳データは自動生成せず、減価償却仕訳テーブル14に記憶済の減価償却仕訳データを用いて、図46に示すように4月度~6月度の償却の赤仕訳データを生成する。
【0091】
業務オペレータの操作としては、固定資産登録画面で「削除モード」を指定し、削除を行う固定資産の資産番号及び資産種類を入力操作する。これにより、表示制御部21が、図47(a)に示すように、記憶部2に記憶されている資産情報から、固定資産登録画面を介して指定された資産番号及び資産種類の資産情報を取得し、図47(b)に示すように、その固定資産の取得価格等と共に、固定資産登録画面に表示する。
【0092】
業務オペレータにより削除が実行操作されると、算出部27及びデータ生成部22により、図47(c)に示すようにA部門及びB部門の償却の赤仕訳データがそれぞれ生成され、表示制御部21により仕訳画面上に表示される。そして、業務オペレータにより実行確定操作が行われると、記憶制御部23は、図47(d)に示すA部門及びB部門の償却の赤仕訳データを、資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶する。
【0093】
なお、欠番は無くしたいため、記憶制御部23は、図48(a)~図48(e)、図49(a)及び図49(b)に示すように、既存テーブルに対してはデータの削除を行い、償却の赤仕訳データのみ資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶する。
【0094】
(前期以前に取得した固定資産を削除した場合の動作)
次に、前期以前に取得した固定資産を削除した場合の動作を説明する。図50(a)~図50(e)に示すように、A部門が、前期以前の日付である2020年4月度に「100万円」で取得した固定資産を、2022年の現在まで保有し、2022年の6月に削除したとする。この場合、2020年4月度~2022年5月度までの間、図51(a)の月別償却テーブル13に示すように、仕訳データの連携は継続して行われていたとする。また、図51(b)に示す取得の仕訳データ、及び、図51(c)に示す2020年度(4月度~翌年3月度)、2021年度(4月度~翌年3月度)、及び、2022年度の4月度及び5月度の償却の仕訳データを生成済であり、減価償却仕訳テーブル14に記憶されていることとする。
【0095】
データ生成部22は、前期以前に取得された固定資産が削除された場合、前期以前分の赤仕訳データは生成せず、図52に示すように、当期において固定資産の削除が行われた6月度において、4月度及び5月度の減価償却額の累計額に相当する償却の赤仕訳データのみを、減価償却仕訳テーブル14に記憶済の減価償却仕訳データを用いて生成する。
【0096】
データ生成部22は、この赤仕訳データを生成する場合、図28(b)に示した現在月度マスタ16を参照し、現在月度マスタ16に現在月度が記憶されている場合は「月度確定運用あり」となり、赤仕訳データの「発生日」を、現在月度マスタ16に記憶されている現在月度の末日とする。また、現在月度マスタ16に現在月度が記憶されていない場合は「月度確定運用なし」となり、赤仕訳データの「発生日」を処理日とすることは上述のとおりである。
【0097】
業務オペレータの操作としては、固定資産登録画面で「削除モード」を指定し、削除を行う固定資産の資産番号及び資産種類を入力操作する。これにより、表示制御部21が、図53(a)に示すように、記憶部2に記憶されている資産情報から、固定資産登録画面を介して指定された資産番号及び資産種類の資産情報を取得し、図53(b)に示すように、その固定資産の取得価格等と共に、固定資産登録画面に表示する。
【0098】
業務オペレータにより削除が実行操作されると、算出部27及びデータ生成部22により、前期以前分の赤仕訳データは生成せず、図53(c)に示すように、当期かつ削除月前の4月度及び5月度の減価償却額の累計額に相当する償却の赤仕訳データのみを生成する。そして、業務オペレータにより実行確定操作が行われると、記憶制御部23は、図53(d)に示すA部門の償却の赤仕訳データを、資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶する。
【0099】
なお、欠番は無くしたいため、記憶制御部23は、図48(a)~図48(e)、図49(a)及び図49(b)に示したように、既存テーブルに対してはデータの削除を行い、償却の赤仕訳データのみを資産削除赤仕訳明細テーブル12に記憶することは上述のとおりである。
【0100】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の業務支援装置1は、固定資産情報の修正又は削除内容を判断し、処理時に赤黒仕訳データを自動作成する。また、減価償却仕訳においては、毎月の仕訳連携時に発生した償却仕訳データを資産単位で減価償却仕訳テーブル14に記憶し、固定資産が削除された際に、減価償却仕訳テーブル14に記憶されている償却仕訳データに基づいて赤仕訳データを自動作成する。
【0101】
これにより、固定資産の修正又は削除が行われた場合でも、赤黒仕訳データが自動作成されて所定のデータベースに記憶されるため、業務オペレータの業務を支援して大幅に軽減することができる。
【0102】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0103】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0104】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0105】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0106】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0107】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0108】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0109】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0110】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0111】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0112】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0113】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0114】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0115】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、製造、小売、金融等の多くの固定資産を保有する企業等の固定資産管理に適用することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 仕訳明細テーブル(固定資産)
12 資産削除赤仕訳明細テーブル
13 月別償却テーブル
14 減価償却仕訳テーブル
15 連携仕訳明細データテーブル
16 現在月度マスタ
17 コントロールマスタ
18 決算期マスタ
19 資産種類マスタ
20 異動履歴テーブル
21 表示制御部
22 データ生成部
23 記憶制御部
24 判断部
25 通信制御部
26 送信仕訳ワーク部
27 算出部
30 パターンテーブル
50 ネットワーク
51 財務会計サーバ装置
52 財務会計システム
53 仕訳明細テーブル(財務)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53