(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103418
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】靴下装着補助具
(51)【国際特許分類】
A47G 25/90 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
A47G25/90
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007718
(22)【出願日】2023-01-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-21
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】514227656
【氏名又は名称】渡部 政彦
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】渡部 政彦
【テーマコード(参考)】
3K099
【Fターム(参考)】
3K099AA14
3K099BA13
3K099BA15
3K099CA03
3K099CB50
3K099DA13
3K099DA18
(57)【要約】
【課題】 自力で靴下を履けない人であっても身体的負荷をかけずに簡単に靴下を履くことができる靴下装着補助具を提供する。
【解決手段】 本発明の靴下装着補助具は、枚葉状の生地と、前記生地よりも一回り小さく、かつ前記生地に取り付けられたプラスチック製のプレートと、前記プラスチック製のプレートよりも一回り大きく、かつ、前記生地の上面に前記プラスチック製のプレートを取り付けるメッシュ生地と、前記生地に取り付けられ、前記生地を一方向に引っ張る持ち手部と、前記前記プラスチック製のプレートの表面で左右に延びる1本以上の丸筒棒と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枚葉状の生地と、
前記生地よりも一回り小さく、かつ前記生地に取り付けられたプラスチック製のプレートと、
前記プラスチック製のプレートよりも一回り大きく、かつ、前記生地の上面に前記プラスチック製のプレートを固定するメッシュ生地と、
前記生地に取り付けられ、前記生地を一方向に引っ張る持ち手部と、
前記プラスチック製のプレートの表面で左右に延びる1本以上の丸筒棒と、を有する靴下装着補助具。
【請求項2】
前記メッシュ生地の中央の上端又は下端のいずれか一方若しくは両方にそれぞれ取り付けられた上部目印タグをさらに含む請求項1に記載の靴下装着補助具。
【請求項3】
前記靴下装着補助具を巻き付けた状態で固定するためのベルトをさらに備え、
前記ベルトは、マジックテープで両端を固定できるようになっている請求項1に記載の靴下装着補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴下装着補助具に関し、より詳細には、靴下を取り付けた状態の靴下装着補助具を引っ張るだけで簡単に靴下を装着できる靴下装着補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国(日本)は、戦後の高度経済成長に伴う生活水準の向上、衛生環境の改善および医療水準の向上等によって、高齢化社会、より詳しくは、総人口に対する65歳以上の人口の割合である高齢化率が21%を超える超高齢化社会になっている。2013年9月の統計では、高齢者人口は、約3186万人であり、その高齢化率は、25.0%であり、4人に1人が高齢者になっている。そして、2035年には、高齢者人口が約3741万人となり、3人に1人が高齢者になるという予測もある(日本国総務省統計局)。このような高齢化社会では、病気や怪我や高齢等による看護や介護を必要とする要看護者や要介護者(要看介護者)は、高齢化社会ではない通常の社会で生じる要看介護者よりもその増加が見込まれる。そして、我が国は、例えば2021年の合計特殊出生率が1.30という少子化社会でもある。そのため、高齢な要看介護者を高齢の家族(配偶者、子、兄弟)が介護する老老介護も起きて来ている。
【0003】
このような介護問題に対し、高齢者が生活面で頼れるような人的環境を整えることももちろん必要ではあるが、これから人口減少が予想される日本では介護の人員を増やし続けることは容易ではなく、高齢者が自分で生活できる体制をいかに整えるかということも重要視されている。高齢者の中には足腰に不安を抱える人も増えているし、一人で靴下を商着することが困難な高齢者も存在する。このような高齢者であっても自分で靴下を履けるようにして、高齢者が自分で生活を営めるようにする努力が必要とされている。
【0004】
例えば、特許文献1(特許第6127310号)には、靴下装着部を回動自在に支持する支持部材と、前記支持部材を支持する筺体とを備えた靴下装着補助具であって、前記靴下装着部の基部が前記支持部材に回動自在に支持されると共に 、前記靴下装着部の底板先端部には凹状に切り欠きがされていることを特徴とする靴下装着補助具が開示されている。この靴下装着補助具を用いることにより、身体の可動域に制限がある高齢者であっても、身体的負荷を掛けずに靴下を装着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された靴下装着補助具は、器具の組立てに手間がかかるため作業性の観点からさらなる改善が必要であった。また特許文献1に記載された靴下装着補助具を用いても靴下をうまく履けないことがあった。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、自力で靴下を履けない人であっても身体的負荷をかけずに簡単に靴下を履くことができる靴下装着補助具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の靴下装着補助具は、枚葉状の生地と、前記生地よりも一回り小さく、かつ前記生地に取り付けられたプラスチック製のプレートと、前記プラスチック製のプレートよりも一回り大きく、かつ、前記生地の上面に前記プラスチック製のプレートを取り付けるメッシュ生地と、前記生地に取り付けられ、前記生地を一方向に引っ張る持ち手部と、前記前記プラスチック製のプレートの表面で左右に延びる1本以上の丸筒棒と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記構成において、好ましくは、前記メッシュ生地の中央の上端又は下端のいずれか一方若しくは両方にそれぞれ取り付けられた上部目印タグをさらに含む。
【0010】
上記構成において、好ましくは、前記靴下装着補助具を巻き付けた状態で固定するためのベルトをさらに備え、前記ベルトは、マジックテープで両端を固定できるようになっている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の靴下装着補助具によれば、自力で靴下を履けない人であっても身体的負荷をかけずに簡単に靴下を履くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の靴下装着補助具の正面概略図である。
【
図2】本発明の靴下装着補助具を丸めた状態で固定した状態を示す模式図である。
【
図3】
図2の靴下装着補助具に靴下を装着した状態を示す模式図である。
【
図4】
図3の靴下装着補助具を足先に入れた状態を示す模式図である。
【
図5】
図4の靴下装着補助具において、持ち手部を引っ張った後の状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、適宜図面が参照されて、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態が適宜変更できることは言うまでもない。
【0014】
(靴下装着補助具)
図1は、本発明の靴下装着補助具の正面概略図である。本発明の靴下装着補助具10は、矩形状に加工された枚葉状の生地1と、この生地1よりも一回り小さく、かつ生地1の内側に取り付けられたプラスチック製のプレート2と、プラスチック製のプレート2よりも一回り大きく、かつ、生地1の上面にプラスチック製のプレート2を固定するメッシュ生地3と、生地1に取り付けられ、生地1を一方向に引っ張る持ち手部6と、プレート2の表面の左右両端に延びる1本以上の丸筒棒5と、メッシュ生地3の中央の上端又は下端のいずれか一方若しくは両方にそれぞれ取り付けられた上部目印タグ4とを有する。まず、本発明の靴下装着補助具10の使い方の概略を説明する。
【0015】
(靴下装着補助具の使用方法)
図2は、本発明の靴下装着補助具を丸めた状態で固定した後の模式図であり、
図3は、
図2の靴下装着補助具に靴下を装着した状態を示す模式図であり、
図4は、
図3の靴下装着補助具を足先に入れた状態を示す模式図であり、
図5は、
図4の靴下装着補助具において、持ち手部を引っ張った状態を示す模式図である。まず、
図1に示す本発明の靴下装着補助具10を左右方向に丸めて概略円筒状に加工して
図2に示すような形状とした上で、布製のベルト8によって上下の略中央部分を固定する。このベルト8は、マジックテープで両端を固定できるようになっている。これにより本発明の靴下装着補助具10が筒状に変形された状態で固定される。この筒状の靴下装着補助具10の持ち手部6とは反対側(つまり、
図2中の下側)から靴下9の上側が上部目印タグ4と一致するように靴下9を取り付ける。このとき、靴下9は、
図3に示すように、2本の丸筒棒5を乗り越えて被せるようにして取り付ける。靴下9を取り付けることにより、靴下装着補助具10が筒状の状態で維持されるので、上記ベルト8を本発明の靴下装着補助具10から取り外す。
【0016】
次に、
図3の靴下を取り付けた状態の筒状の靴下装着補助具10に対し、
図4に示すように、脚7を上側から挿入する。このとき、脚の上側(すなわち脛側)が上部目印タグ4と一致するように脚7を挿入することにより、脚7の向きと靴下の向きが一致するので、靴下9を履いた後に踵が靴下の踵部の膨らみと一致するように靴下9を履くことができる。そして、持ち手部6を上側(すなわち身体の上部側)に引っ張ることによって靴下9を履くことができる。ここで、持ち手部6を上側に引っ張る際に、靴下9が丸筒棒5にほどよい強さで引っかかるので、
図5に示すように、靴下9が脚7からずれることなくこの丸筒棒5が靴下と脚の間を滑らかに滑って靴下9のみを脚7に残し、靴下装着補助具10のみを引っ張り出すことができる。このようにして、本発明の靴下装着補助具10を用いて靴下を履くことができる。
【0017】
本発明の靴下装着補助具10を用いて履くことができるものは、靴下に限られず、例えば、ソックス、ストッキング、着圧式のストッキング、パンティストッキング等であっても適用可能である。以下においては、本発明の靴下装着補助具10を構成する各部を詳述する。
【0018】
<生地>
本発明の靴下装着補助具10において、生地1は、30cm×50cm程度の大きさの矩形状に加工された枚葉状のものであり、シルク又はポリエステル製の生地であることが好ましく、柔らかくて肌触りの良い生地であることがより好ましい。このような材質の生地1を用いることにより、本発明の靴下装着補助具10が足首に接触するときの滑り性がよくなるため、靴下が履きやすくなる。滑り性という意味合いでは、生地1は、キメが細かいポリエステル製であることがより好ましい。キメが細かいポリエステル製の生地1を用いることにより、靴下9を履くときの肌触りがさらに心地よいものとなる。なお、生地1の大きさは、一例であるため上記の数値に限定されない。
【0019】
<プラスチック製のプレート>
プラスチック製のプレート2は、メッシュ生地3に外側を覆われるようにして生地1に取り付けられ、靴下装着補助具10を丸めたときに元に戻そうとする復元力を発揮させるために設けられる。このプラスチック製のプレート2を脚7の脛に当接させた上で、持ち手部6を引っ張ることによって靴下9を脚に装着することができる。したがって、このプラスチック製のプレート2は、足首の外周の半分くらいを覆える程度の大きさであることが好ましく、具体的には、左右の幅が20cm程度、上下の幅が15cm程度であることが好ましい。このような大きさであることにより、靴下装着補助具10を筒状に加工しやすく、かつ加工した状態の靴下装着補助具10に対して脚7を挿入しやすいという利点がある。
【0020】
プラスチック製のプレート2は、0.1mm以上1mm以下の厚みであることが好ましい。このような厚みのプラスチック製のプレート2を用いることにより、撓んだ時に元に戻る程度の復元力を発揮し、靴下を円滑に履くことが可能となる。
図1においては、プラスチック製のプレート2が面取り加工されたものを使用しており、面取り加工されたプラスチック製のプレート2を用いることにより、生地1との引っかかりをなくすという利点がある。ただし、プラスチック製のプレート2の面取り加工は必須ではなく、任意の形状のものを使用することができる。
【0021】
プラスチック製のプレート2の上側2分の1から4分の1は、2重又は3重として厚みを確保することが好ましい。このようにプラスチック製のプレート2の上側の厚みを確保することにより、脚の挿入部分の円筒形の強度を高めることができ、円筒形の靴下装着補助具10に対して脚を挿入しやすくなる。一方、プラスチック製のプレート2の上側の厚みを確保せず、プラスチック製のプレート1枚で構成した場合には、靴下装着補助具10に靴下を装着したときに靴下の復元力に負けて脚を円筒形の靴下装着補助具10に挿入しにくくなることがある。
【0022】
<メッシュ生地>
メッシュ生地3は、プラスチック製のプレート2を生地1に取り付けるために設けられるものであり、プラスチック製のプレート2よりも一回り大きい生地で構成されている。すなわち、生地1とメッシュ生地3とによって挟まれた状態で、メッシュ生地3の外周を生地1に縫い付けることによってプラスチック製のプレート2が生地1の外表面に固定される。このようにしてプラスチック製のプレート2が取り付けられることにより、プラスチック製のプレート2を外れなくすることができる。
【0023】
<丸筒棒>
丸筒棒5は、直径が0.5cm以上1.5cm以下で、左右長さが20cm以上30cm以下の円筒形状で構成されており、プラスチック製のプレート2の表面を左右に延びるように取り付けられている。
図1には、2本の丸筒棒5が設けられている場合を示しているが、丸筒棒5の本数は特に限定されない。この丸筒棒5をプラスチック製のプレート2の表面に設けることにより、靴下9を履くときに靴下9が丸筒棒5に引っかかって、靴下装着補助具10から外れないようにすることができる。丸筒棒5がないと、靴下9が靴下装着補助具10の表面を滑って外れてしまうため、靴下9が履きにくい。
【0024】
丸筒棒5は、
図1に示されるように、2本以上配置されることが好ましく、2本以上配置される場合、そのうちの1本の丸筒棒5は、生地1の下端に位置し、かつ生地1の内側に入り込むことも、生地1の表面に出ることもできるようになっている。そして、靴下装着補助具10に靴下を装着するときには、丸筒棒5が生地1の内側に入り込むことにより、靴下を装着しやすくなり、他方、靴下装着補助具10に脚を挿入したときには、脚の挿入によって丸筒棒5が生地1の表面側に出て、靴下9が靴下装着補助具10から滑り落ちることを防止することができる。要するに、丸筒棒5が2本以上配置される場合の、最下端に位置する丸筒棒5は、生地1の表裏を自在に移動することができ、靴下を装着するときと靴下を履くときとで丸筒棒5が表裏を移動するようになっている。
【0025】
丸筒棒5は、プラスチック製のプレート2の表面の上下幅を均等に分断するように配置することが好ましい。例えば、
図1に示すように、2本の丸筒棒5を設ける場合には、プラスチック製のプレート2の表面を三等分できる位置にそれぞれ丸筒棒5を取り付けることが好ましい。このような位置に丸筒棒5を取り付けることにより、丸筒棒5が滑り止めとしての機能を発揮し、靴下9を脚に円滑に装着することが可能となる。
【0026】
<上部目印タグ>
上部目印タグ4は、メッシュ生地3の中央の上端又は下端のいずれか一方若しくは両方にそれぞれ取り付けられている。上部目印タグ4は、靴下装着補助具10に靴下9を取り付けるときの靴下9の向きを特定するために用いられる。すなわち、靴下9の踵の部分を下側にして、靴下9の踵とは反対側に上部目印タグ4が位置するように靴下9を靴下装着補助具10に取り付ける。このようにして靴下9を取り付けることにより、靴下装着補助具10で靴下9を履くときに踵の位置を靴下の踵と合わせることができる。
図1には、メッシュ生地3の中央の上端及び下端のいずれにも上部目印タグ4が設けられている場合を説明しているが、上部目印タグ4は、上端又は下端のいずれか一方に設けるだけでもよい。
【0027】
<持ち手部>
持ち手部6は、
図1に示すように、メッシュ生地3の上端に取り付けられ、脚7に靴下9を取り付けた後に、脚7から靴下装着補助具10を外せるように靴下装着補助具10を一方向に引っ張るために設けられる。持ち手部6は、引っ張りやすさを考慮すると、
図1に示すように、リボン状のものでU字状の輪を作るようにメッシュ生地3の上端に取り付けられていることが好ましい。このような形状の持ち手部6を設けることにより、持ち手部6を引っ張りやすくなるし、靴下9を脚7に履かせつつ靴下装着補助具10のみを抜き取ることが可能となる。
【0028】
持ち手部6の長さは特に限定されないが、持ち手部6の全体長さが短すぎると、持ち手部6が持ちにくくなるので、持ち手部6全体の長さは30cm以上であることが好ましく、より好ましくは50cm以上である。このような形状の持ち手部6とすることにより、靴下を履きたい人が腰を屈めずに靴下を履くことができるようになるため、本発明の趣旨に合致するものとなる。
【0029】
図1の靴下装着補助具には、持ち手部6にボタン8aを取り付けて、かつ生地1の左右上端にそれぞれベルト8を取り付けており、当該ベルト8の先端にボタン8bを取り付けている。
図1に示す形態の靴下装着補助具10では、筒状に変形させた状態で、ベルト8の先端に取り付けられたボタン8bを固定することにより、筒状に靴下装着補助具を保持することができ、この靴下装着補助具に靴下9を取り付けることができる。
【0030】
図1では、2つの持ち手部6の間を繋ぐ繋ぎ部11が設けられている。この繋ぎ部11は、持ち手部6の上下に移動できるように持ち手部6に取り付けられており、この繋ぎ部11を引っ張ることで、2つの持ち手部6に均等に上側に力が働き、靴下装着補助具10を引っ張り上げるときに偏りなく上側に引っ張ることが可能となる。
【0031】
<布製のベルト>
布製のベルト8は、長さ20cm以上40cm以下の布製のベルトであって、かつベルトの両端が固定できるようにマジックテープが取り付けられている。ここで、布製のベルトの両端の固定方法は、マジックテープに限られず、ボタンであってもよいし、フックであってもよい。この布製のベルト8は、靴下装着補助具10を丸めて撓んだ状態で固定するために用いられるものである。靴下装着補助具10を丸めた状態で布製のベルト8で固定することにより、靴下装着補助具10を筒状に変形させた状態のまま保持することができる。この状態で保持することにより、筒状の靴下装着補助具10に対して靴下9を装着しやすくなるという利点がある。
【0032】
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができる。実施形態に係る靴下装着補助具10の各構成要素について、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。また、靴下装着補助具10の各構成要素の形状及び大きさも、実施の形態に応じて、適宜設定又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 生地
2 プラスチック製のプレート
3 メッシュ生地
4 上部目印タグ
5 丸筒棒
6 持ち手部
7 脚
8 布製のベルト
9 靴下
10 靴下装着補助具
【手続補正書】
【提出日】2023-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枚葉状の生地と、
前記生地よりも一回り小さく、かつ前記生地に取り付けられたプラスチック製のプレートと、
前記プラスチック製のプレートよりも一回り大きく、かつ、前記生地の上面に前記プラスチック製のプレートを固定するメッシュ生地と、
前記生地に取り付けられ、前記生地を一方向に引っ張る持ち手部と、
前記プラスチック製のプレートの表面で左右に延びる1本以上の円筒形状の丸筒棒と、を有し、
前記生地の下端に位置する前記丸筒棒は、前記生地の内側に入り込むことも、生地の表面に出ることもできるように取り付けられている靴下装着補助具。
【請求項2】
前記メッシュ生地の中央の上端又は下端のいずれか一方若しくは両方にそれぞれ取り付けられた上部目印タグをさらに含む請求項1に記載の靴下装着補助具。
【請求項3】
前記靴下装着補助具を巻き付けた状態で固定するためのベルトをさらに備え、
前記ベルトは、マジックテープ(商標)で両端を固定できるようになっている請求項1に記載の靴下装着補助具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記構成において、好ましくは、前記靴下装着補助具を巻き付けた状態で固定するためのベルトをさらに備え、前記ベルトは、マジックテープ(商標)で両端を固定できるようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
(靴下装着補助具の使用方法)
図2は、本発明の靴下装着補助具を丸めた状態で固定した後の模式図であり、
図3は、
図2の靴下装着補助具に靴下を装着した状態を示す模式図であり、
図4は、
図3の靴下装着補助具を足先に入れた状態を示す模式図であり、
図5は、
図4の靴下装着補助具において、持ち手部を引っ張った状態を示す模式図である。まず、
図1に示す本発明の靴下装着補助具10を左右方向に丸めて概略円筒状に加工して
図2に示すような形状とした上で、布製のベルト8によって上下の略中央部分を固定する。このベルト8は、マジックテープ
(商標)で両端を固定できるようになっている。これにより本発明の靴下装着補助具10が筒状に変形された状態で固定される。この筒状の靴下装着補助具10の持ち手部6とは反対側(つまり、
図2中の下側)から靴下9の上側が上部目印タグ4と一致するように靴下9を取り付ける。このとき、靴下9は、
図3に示すように、2本の丸筒棒5を乗り越えて被せるようにして取り付ける。靴下9を取り付けることにより、靴下装着補助具10が筒状の状態で維持されるので、上記ベルト8を本発明の靴下装着補助具10から取り外す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
<布製のベルト>
布製のベルト8は、長さ20cm以上40cm以下の布製のベルトであって、かつベルトの両端が固定できるようにマジックテープ(商標)が取り付けられている。ここで、布製のベルトの両端の固定方法は、マジックテープ(商標)に限られず、ボタンであってもよいし、フックであってもよい。この布製のベルト8は、靴下装着補助具10を丸めて撓んだ状態で固定するために用いられるものである。靴下装着補助具10を丸めた状態で布製のベルト8で固定することにより、靴下装着補助具10を筒状に変形させた状態のまま保持することができる。この状態で保持することにより、筒状の靴下装着補助具10に対して靴下9を装着しやすくなるという利点がある。