(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103474
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】モデルの組み合わせを使用するメンテナンス間隔の決定
(51)【国際特許分類】
B64F 5/40 20170101AFI20240725BHJP
B64F 5/60 20170101ALI20240725BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20240725BHJP
【FI】
B64F5/40
B64F5/60
G06Q10/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024006644
(22)【出願日】2024-01-19
(31)【優先権主張番号】18/157,620
(32)【優先日】2023-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ポール, ランジャン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】イルヴァーン, ジャン
(72)【発明者】
【氏名】デイツ, クリストファー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ストゥルラグソン, リースマン イー.
(72)【発明者】
【氏名】カマト, アメヤ ディーパック
【テーマコード(参考)】
5L010
【Fターム(参考)】
5L010AA20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するためのコンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法を提供する。
【解決手段】方法は、対象の航空機構成の構成要素(221)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義を取得する。方法は、第1予測モデルを実装し、センサデータに基づいて、構成要素(221)に関わる不具合モード(211、212、213)の第1寿命確率分布(261)を決定する。方法は、第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに基づいて、構成要素(221)に関わる不具合モード(211、212、213)の第2寿命確率分布(262)を決定する。方法は、第1寿命確率分布(261)及び第2寿命確率分布(262)に基づいて、構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の航空機構成(104)についてメンテナンス間隔(102)を決定するための、コンピューティングシステム(100)によって実行される方法(300)であって、
前記対象の航空機構成(104)の集合(140)の電子システム(144)によって報告されたセンサデータ(150)を取得することと、
前記対象の航空機構成(104)の構成要素(221)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義(172)を取得することと、
前記コンピューティングシステム(100)において第1予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第1寿命確率分布(261)を決定することと、
前記コンピューティングシステム(100)において前記第1予測モデル(120、122、124)とは異なる第2予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第2寿命確率分布(262)を決定することと、
前記第1寿命確率分布(261)及び前記第2寿命確率分布(262)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定することと、
前記メンテナンス間隔(102)を出力することと、
を含む、方法(300)。
【請求項2】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)が、前記第1不具合モード(211)とは異なる第2不具合モード(212)である、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記コンピューティングシステムにおいて第1予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちの第3不具合モード(213)の第3寿命確率分布(263)を決定することを更に含み、
前記第3不具合モード(213)は前記第1不具合モード(211)とは異なり、
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)を決定することが、少なくとも部分的に、前記第3寿命確率分布(263)に更に基づく、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記コンピューティングシステムにおいて第3予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第3寿命確率分布(263)を決定することを更に含み、
前記第3予測モデル(120、122、124)が、前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)とは異なる、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項5】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)も、前記第1不具合モード(211)である、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項6】
前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)が各々、
前記構成要素(221)の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル(120)、
前記航空機(142)から取得されたセンサデータ(150)に基づいて航空機毎に条件(j)が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル(122)、
稼働時のリスク(710)を考察するリスク等価モデル(124)、のうちの2つ以上を含む予測モデルのセット(120、122、124)から選択される、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項7】
前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)の各不具合モード(211、212、213)について、予測モデルのセット(120、122、124)の中から、対象の不具合モード(211、212、213)に対して前記コンピューティングシステム(100)によって実装されるべき一又は複数の予測モデル(120、122、124)を特定する、モデル定義(174)を取得することと、
前記モデル定義(174)に基づいて、前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)を選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項8】
前記対象の航空機構成(104)の前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)は、前記対象の航空機構成(104)の前記構成要素(221)及び一又は複数の他の構成要素(222)に関わる複数構成要素不具合モード(213)を含み、
出力される前記メンテナンス間隔(102)は、複数構成要素不具合モード(213)の前記構成要素(221)及び前記一又は複数の他の構成要素(222)に対するメンテナンスサブタスク(232)のためのものである、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項9】
複数のメンテナンスサブタスク(231、232)を有する前記対象の航空機構成(104)のためのメンテナンスタスク(240)、及び各メンテナンスサブタスク(231、232)に関する前記対象の航空機構成(104)の一又は複数の構成要素(221、222)を特定する、メンテナンスタスク定義(170)を取得することと、
出力される前記メンテナンス間隔(102)を、前記メンテナンスタスク定義(170)によって特定された前記構成要素(221)に関わる前記複数のメンテナンスサブタスク(231、232)のうちのあるメンテナンスサブタスク(231)に関連付けることと、を更に含む、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項10】
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)が、前記第1寿命確率分布(261)と前記第2寿命確率分布(262)との組み合わせに少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項11】
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)が、少なくとも部分的に、前記第1寿命確率分布(261)と前記第2寿命確率分布(262)との前記組み合わせに適用される閾値リスクレベルに更に基づく、請求項10に記載の方法(300)。
【請求項12】
対象の航空機構成(104)についてメンテナンス間隔(102)を決定するための、コンピューティングシステム(100)によって実行される方法(300)であって、
前記対象の航空機構成(104)の集合(140)の電子システム(144)によって報告されたセンサデータ(150)を取得することと、
複数のメンテナンスサブタスク(231、232)を有する前記対象の航空機構成(104)のための初期のメンテナンスタスク(240)、前記メンテナンスタスク(240)のメンテナンス間隔(810)、及び各メンテナンスサブタスク(231、232)に関する前記対象の航空機構成(104)の一又は複数の構成要素(221、222)を特定する、メンテナンスタスク定義(170)を取得することと、
前記複数のメンテナンスサブタスク(231、232)の各々に関する前記対象の航空機構成(104)の一又は複数の構成要素(221、222)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義(172)を取得することと、
あるメンテナンスサブタスク(231)の前記不具合モードのセット(210)に関し、
前記不具合モードのセット(210)の各不具合モード(211、212、213)について、前記コンピューティングシステム(100)において複数の予測モデル(120、122、124)のうちの1つを実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記不具合モード(211)の寿命確率分布(261)を決定すること、及び
前記不具合モードのセット(210)の各不具合モード(211、212、213)について決定された前記寿命確率分布(261)に少なくとも部分的に基づいて、前記メンテナンスサブタスク(231)の前記一又は複数の構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定すること、
によって、前記不具合モードのセット(210)全体についての前記メンテナンスサブタスク(231)のメンテナンス間隔(102)を決定することと、
前記メンテナンスサブタスク(231)の前記メンテナンス間隔(102)を出力することと、
を含む、方法(300)。
【請求項13】
前記メンテナンスタスク(240)の各メンテナンスサブタスク(231、232)について、対象のメンテナンスサブタスク(231、232)の前記不具合モードのセット(210)全体についてのメンテナンス間隔(102)を決定することと、
初期の前記メンテナンス間隔(810)とは異なる、前記メンテナンスタスク(240)に合わせて調整されたメンテナンス間隔(812)を出力することと、を更に含み、
前記調整されたメンテナンス間隔(812)が、持続時間が最短のメンテナンスサブタスク(231)のメンテナンス間隔(102)に基づく、請求項12に記載の方法(300)。
【請求項14】
前記複数の予測モデル(120、122、124)が、
前記構成要素(221)の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル(120)、
前記航空機(142)から取得されたセンサデータ(150)に基づいて航空機毎に条件(j)が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル(122)、
稼働時のリスク(710)を考察するリスク等価モデル(124)、のうちの2つ以上を含む、請求項12に記載の方法(300)。
【請求項15】
一又は複数のコンピューティングデバイスのコンピューティングシステム(100)であって、
論理機械(110)と、
前記論理機械(110)によって実行可能な命令(116)が記憶されているストレージ機械(112)と、を備え、前記命令(116)が、
対象の航空機構成(104)の集合(140)の電子システム(144)によって報告されたセンサデータ(150)を取得することと、
前記対象の航空機構成(104)の構成要素(221)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義(172)を取得することと、
前記コンピューティングシステム(100)において第1予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第1寿命確率分布(261)を決定することと、
前記コンピューティングシステム(100)において前記第1予測モデル(120、122、124)とは異なる第2予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第2寿命確率分布(262)を決定することと、
前記第1寿命確率分布(261)及び前記第2寿命確率分布(262)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定することと、
前記メンテナンス間隔(102)を出力することと、
を実行する、コンピューティングシステム(100)。
【請求項16】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)が、前記第1不具合モード(211)とは異なる第2不具合モード(212)である、請求項15に記載のコンピューティングシステム(100)。
【請求項17】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)も、前記第1不具合モード(211)である、請求項15に記載のコンピューティングシステム(100)。
【請求項18】
前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)が各々、
前記構成要素(221)の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル(120)、
前記航空機(142)から取得されたセンサデータ(150)に基づいて航空機毎に条件(j)が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル(122)、
稼働時のリスク(170)を考察するリスク等価モデル(124)、のうちの2つ以上を含む予測モデルのセット(120、122、124)から選択される、請求項15に記載のコンピューティングシステム(100)。
【請求項19】
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)が、前記第1寿命確率分布(261)と前記第2寿命確率分布(262)との組み合わせに少なくとも部分的に基づく、請求項15に記載のコンピューティングシステム(100)。
【請求項20】
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)が、少なくとも部分的に、前記第1寿命確率分布(261)と前記第2寿命確率分布(262)との前記組み合わせに適用される閾値リスクレベルに更に基づく、請求項19に記載のコンピューティングシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の発明は概して、コンピューティングシステムによって実装される予測モデルを使用して航空機のためのメンテナンス間隔を決定することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]航空機のメンテナンスは、航空機及びその構成要素の適切な機能を確保するために、メンテナンス間隔に従ってメンテナンスタスクを実行することを伴う。かかるメンテナンスの実行により、典型的には、航空機が一定期間にわたって非稼働になることが必要になる。したがって、航空機群の運航者は、メンテナンス間隔の頻度を最小化するか、又は低減することを求めることがある。
【発明の概要】
【0003】
[0003]対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法が開示される。
【0004】
[0004]コンピューティングシステムによって実行される例示的な方法は、対象の航空機構成の集合(population)の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することを含む。この方法は、対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することを更に含む。方法は、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第1寿命確率分布を決定することを更に含む。方法は、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第2寿命確率分布を決定することを更に含む。方法は、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、構成要素のメンテナンス間隔を決定することを更に含む。方法は、このメンテナンス間隔を出力することを更に含む。
【0005】
[0005]コンピューティングシステムによって実行される別の例示的な方法は、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することを含む。この方法は、複数のメンテナンスサブタスクを有する対象の航空機構成のための初期のメンテナンスタスク、メンテナンスタスクのメンテナンス間隔、及び各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素を特定する、メンテナンスタスク定義を取得することを更に含む。方法は、複数のメンテナンスサブタスクの各々に関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することを更に含む。方法は、メンテナンスサブタスクの不具合モードのセットに関し、(1)不具合モードのセットの各不具合モードについて、コンピューティングシステムにおいて複数の予測モデルのうちの1つを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、不具合モードの寿命確率分布を決定することと、(2)不具合モードのセットの各不具合モードについて決定された寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、メンテナンスサブタスクの一又は複数の構成要素のメンテナンス間隔を決定することと、によって、不具合モードのセット全体について、メンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を決定することを更に含む。方法は、メンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を出力することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するために使用されうる、一又は複数のコンピューティングデバイスの例示的なコンピューティングシステムを概略的に示す。
【
図2】不具合モードと、構成要素と、メンテナンスタスクと、予測モデルとの間の例示的な関係性を概略的に示す。
【
図3】対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するために
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、例示的な方法を示すフロー図である。
【
図4】
図3の方法の例示的な使用シナリオを示すフロー図である。
【
図5】
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、マイナーエビデントモデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図6】
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、条件ベースモデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図7】
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、リスク等価モデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図8】
図1のコンピューティングシステムの例示的なインターフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0014]航空機のメンテナンスは、航空機及びその構成要素の適切な機能を確保するために、メンテナンススケジュールに従ってメンテナンスタスクを実行することを伴う。本開示では、対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法が開示される。開示されているコンピューティングシステム及び方法では、メンテナンス間隔を決定するために、複数の予測モデルの組み合わせが使用されうる。種々のメンテナンスタスクの目的に合わせて複数のモデルの組み合わせを使用することにより、航空機の健全性メンテナンスの精度を向上させることが可能になりうる。具体的には、複数のモデルの組み合わせを使用することによって、予定された別個のタスクを実行して不具合モードに個別に対処するよりも、不具合モードのリスクがより正確に反映されうる。例えば、センサが注油(lubrication)/整備タスクが必要かどうかを検出した場合、センサによって検知された動作条件による条件ベースモデルと、リスクベースモデルとの組み合わせにより、かかる注油/整備タスクを実施しないことに関連付けられた不具合モードのリスクの、より正確な評価が提供されうる。
【0008】
[0015]本書で開示しているメンテナンス間隔を決定するためのマルチモデルアプローチは、既存のメンテナンスタスクを、種々のメンテナンス間隔を有するいくつかのサブタスクに分割するために使用されうる。追加的又は代替的には、このマルチモデルアプローチは、メンテナンスの遅延に関連付けられた不具合モードをより正確に特徴付けることによって、既存のメンテナンスタスク又はサブタスクのメンテナンス間隔を長くするために使用されうる。
【0009】
[0016]
図1は、対象の航空機構成104のためのメンテナンス間隔102を決定するために使用されうる、一又は複数のコンピューティングデバイスの例示的なコンピューティングシステム100を概略的に示している。コンピューティングシステム100は、本書に記載されている、追加的な構成要素及び特徴を含む動作環境106という文脈において、
図1に示されている。
【0010】
[0017]コンピューティングシステム100は論理機械110、記憶機械112、及び入出力サブシステム114を含む。記憶機械112には命令116が記憶されており、命令116は、本書に記載の方法、工程、及びその他の機能を実行するよう、論理機械110によって実行可能である。命令116の例示的な構成要素は、メンテナンス間隔モジュール118、マイナーエビデントモデル120、条件ベースモデル122、リスク等価モデル124、及びセンサデータモジュール126を含む。命令116のかかる構成要素は、コンピューティングシステム100によって実行されうる例示的な方法、工程、及びその他の機能に関連して、本書で以下に詳述される。
【0011】
[0018]簡潔に説明すると、マイナーエビデントモデル120は、不具合の規模(magnitude)を考察し、対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードの寿命確率分布を決定する。マイナーエビデントモデル120については、
図5を参照して更に詳述する。条件ベースモデル122は、航空機から取得されたセンサデータに基づいて、航空機毎ベースで条件が満たされているかどうかを考察し、航空機の一又は複数の構成要素について不具合モードの寿命確率分布を決定する。条件ベースモデル122については、
図6を参照して更に詳述する。リスク等価モデル124は、定期メンテナンスのリスクに関する尺度と、予測メンテナンスの精度に関する尺度とを組み合わせることによって整備時リスクを考察し、航空機の一又は複数の構成要素について不具合モードの寿命確率分布を決定する。リスク等価モデル124については、
図7を参照して更に詳述する。
【0012】
[0019]記憶機械112には、コンピューティングシステム100によって受信された入力データ130と、コンピューティングシステムによって処理されたデータと、コンピューティングシステムによって生成された出力データ132とを含みうる、データ128が更に記憶されていることがある。メンテナンス間隔102は、出力データ132の一例である。
【0013】
[0020]対象の航空機構成104は、航空機のある特定の構成を、例えばモデル、区分、種類、及び/又は等級(rating)毎に特定し、特徴付けることが可能である。一例としては、対象の航空機構成104は、商用固定翼航空機のある特定のモデルのことでありうる。動作環境106において、例示的な航空機142を含む航空機の集合140は、対象の航空機構成104の各インスタンスである。多種多様なその他の航空機構成であって、それに関連して航空機の別の集合が特定され、特徴づけられうる、その他の航空機構成も存在しうることが理解されよう。
【0014】
[0021]対象の航空機構成104の各航空機は、その航空機に搭載された電子システムを含みうる。一例としては、航空機142は、航空機の構成要素を形成する搭載型コンピューティングシステム146及びセンサのセット152を含む、電子システム144を含む。搭載型コンピューティングシステム146は、センサ152から取得したセンサデータ150を含む、航空機データ148を獲得し、記憶しうる。
【0015】
[0022]センサデータ150は、航空機142に搭載されたセンサ152の種類に応じて様々な形態をとりうる。例としては、センサデータ150は、一又は複数の構成要素に関連する不具合及び/又は不具合モードを示すエラーコード、一又は複数の構成要素の劣化、不具合、及び/又は不具合モードの表示を提供する時間ベースのセンサ測定値、航空機及びその構成要素が動作している動作条件の測定値、並びに航空機及び構成要素の使用の測定値(例えばサイクル数、飛行時間、時間ベースの使用など)を含みうる。
【0016】
[0023]センサデータ150は、コンピューティングシステム100に提供され、コンピューティングシステム100によって受信されうる入力データ130の一例である。少なくとも一部の例では、センサデータ150が、通信ネットワーク160経由で、コンピューティングシステム100に提供され、コンピューティングシステム100によって受信されうる。集合140の各航空機は、同じように、センサデータを入力データ130としてコンピューティングシステム100に提供することが可能であり、この入力データは、コンピューティングシステム100によって、ストレージ機械112のデータ128内に記憶されうる。
【0017】
[0024]データ128に含まれるようコンピューティングシステム100に提供され、コンピューティングシステム100によって受信されうる入力データ130の他の形態は、メンテナンスタスク定義170、不具合モード定義172、及びモデル定義174を含みうる。メンテナンスタスク定義170は、対象の航空機構成104に関する一又は複数のメンテナンスタスクであって、その各々が複数のメンテナンスサブタスクを有しうる一又は複数のメンテナンスタスクと、各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素とを特定する。不具合モード定義172は、メンテナンス間隔(例えば102)が決定されるべき対象の航空機構成の各構成要素について、対象の航空機構成104の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する。モデル定義は、対象の航空機構成104の各構成要素に関わる不具合モードのセットの各不具合モードについて、予測モデル(例えば120、122、124)のセットのうちから、対象の不具合モードに対してコンピューティングシステム100によって実装されるべき一又は複数の予測モデルを特定する。
【0018】
[0025]センサデータモジュール126は、対象の航空機構成104の航空機(例えば142)から、センサデータ(例えば150)を取り込み、記憶し、処理して、メンテナンス間隔モジュール118を含む命令116の他の構成要素が使用するのに適したデータ形態にするために、コンピューティングシステム100によって実装されうる。
【0019】
[0026]メンテナンス間隔モジュール118は、対象の航空機構成104のためのメンテナンス間隔102を決定するために、コンピューティングシステム100によって実装されうる。メンテナンス間隔モジュール118は、メンテナンス間隔102を決定するにあたり、一又は複数の予測モデル(例えばマイナーエビデントモデル120、条件ベースモデル122、及びリスク等価モデル124)を使用しうる。
【0020】
[0027]
図2は、不具合モードと、構成要素と、メンテナンスタスクと、対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するために使用されうる予測モデルとの間の例示的な関係性200を概略的に示している。関係性200は、一例としては、
図1のコンピューティングシステム100によってストレージ機械112内に記憶されたデータ128として表されうる。不具合モード、構成要素、メンテナンスタスク、及びコンピューティングシステム(例えば
図1のコンピューティングシステム100)によって実装される予測モデルを表すデータは、入力データ130としてコンピューティングシステムによって受信されうる。
【0021】
[0028]対象の航空機構成は、構成要素のセットを形成する数千の、数百万の、又はそれ以上の、構成要素を含んでよく、構成要素の各々は、不具合モードのセットを形成する一又は複数の不具合モードに関連付けられうる。
図2の例示的な関係性200において、不具合モードのセット210は、対象の航空機構成(例えば
図1の104)の構成要素のセット220に関連付けられている。例えば、不具合モード211、212、及び213は、対象の航空機構成の構成要素221に関連付けられ、不具合モード213及び214は別の構成要素222に関連付けられ、不具合モード215は更に別の構成要素223に関連付けられている。
【0022】
[0029]構成要素のセット220の構成要素の一部は各々、複数の異なる不具合モードに関連付けられうる。例えば、構成要素221は不具合モード211、212、及び213に関連付けられ、構成要素222は不具合モード213及び214に関連付けられている。構成要素のセット220の構成要素の一部は、単一の不具合モードに関連付けられうる。例えば、構成要素223は不具合モード215に関連付けられている。更に、不具合モードのセット210の不具合モードの一部は、複数の異なる構成要素に関連付けられうる。例えば、不具合モード213は、構成要素221及び222に関連付けられている。不具合モード213は、複数構成要素不具合モードの一例である。不具合モードのセット210の不具合モードの一部は、単一の構成要素に関連付けられうる。例えば、不具合モード215は構成要素223に関連付けられている。上記の例に示しているように、対象の航空機構成のある構成要素が、対象の航空機構成の不具合モードのセットのあるサブセットだけに関連付けられることもある。
【0023】
[0030]対象の航空機構成の構成要素のセットの各構成要素は、一又は複数のメンテナンスサブタスクに関連付けられうる。
図2の例示的な関係性200において、構成要素のセット220は、メンテナンスサブタスクのセット230に関連付けられている。例えば、構成要素221はメンテナンスサブタスク231及び232に関連付けられており、構成要素222はメンテナンスサブタスク232及び233に関連付けられており、構成要素223はメンテナンスサブタスク233に関連付けられている。
【0024】
[0031]メンテナンスサブタスクのセット230のメンテナンスサブタスクの一部は各々、構成要素のセット220の複数の構成要素に関連付けられうる。例えば、メンテナンスサブタスク232は構成要素221及び222に関連付けられており、メンテナンスサブタスク233は構成要素222及び223に関連付けられている。メンテナンスサブタスクのセット230のメンテナンスサブタスクの一部は各々、構成要素のセット220の個々の構成要素に関連付けられることもある。例えば、メンテナンスサブタスク231は構成要素221に関連付けられている。上記の例に示しているように、対象の航空機構成のためのメンテナンスサブタスクは、対象の航空機構成の構成要素のセットのあるサブセットだけに関連付けられることもあり、ゆえに、対象の航空機構成の不具合モードのセットのあるサブセットだけに関連付けられうる。
【0025】
[0032]構成要素のサブセットに影響を与える可能性がある不具合モードによりメンテナンスサブタスクを明らかにすることによって、既存のメンテナンスタスクを2つ以上のメンテナンスサブタスクに分割し、これらのメンテナンスサブタスクに、過剰なメンテナンスを削減するか又はなくすようにメンテナンス間隔を割り当てることが可能になる。例えば、
図2では、メンテナンスサブタスクのセット230は、当初は一又は複数のメンテナンスタスクに含まれる(例えば、メンテナンスタスク240はメンテナンスサブタスク231及び232を含み、メンテナンスタスク242はメンテナンスサブタスク233を含む)ように編成されうる。メンテナンスサブタスクのセット230の各メンテナンスサブタスクは、構成要素のセット220の構成要素のサブセットに関連付けられている各不具合モードに対処するよう定義されうる。例えば、
図2のメンテナンスサブタスク232は、構成要素221及び222に関連付けられている不具合モードのセットの各不具合モードに対処するよう定義される。
【0026】
[0033]
図2の例示的な関係性200において、メンテナンスサブタスクのセット230は、適用モデルグループのセット250に関連付けられている。例えば、メンテナンスサブタスク231は適用モデルグループ251に関連付けられ、メンテナンスサブタスク232は適用モデルグループ252に関連付けられ、メンテナンスサブタスク233は適用モデルグループ253に関連付けられている。適用モデルグループのセット250の適用モデルグループの各々は、2つ以上の予測モデルの実行形態のことである。一例としては、2つ以上の予測モデルは、センサデータの異なるサブセットを使用して別々の不具合モードに適用される、同一の予測モデルの2つ以上のインスタンスを含みうる。代替的又は追加的には、2つ以上の予測モデルは、同一の不具合モード又は別々の不具合モードに適用される2つ以上の別々の予測モデルを含むこともある。
【0027】
[0034]一例としては、
図1のメンテナンス間隔モジュール118は、メンテナンスサブタスクのセット230の各メンテナンスサブタスクの不具合モードのサブセット全体について、対応するメンテナンス間隔を決定するために、コンピューティングシステム100によって、マイナーエビデントモデル120、条件ベースモデル122、リスク等価モデル124、のうちの2つ以上を実装するよう実行されうる。適用モデルグループとして実装される複数の予測モデルの特定の組み合わせは、
図1のモデル定義174に少なくとも部分的に基づいて定義されうる。
【0028】
[0035]
図3及び
図4を参照して以下に詳述するように、メンテナンスサブタスクの一又は複数の不具合モード全体について実装される適用モデルグループの各々が、寿命確率分布のセット260を決定しうる。一又は複数の構成要素に関わる一又は複数の不具合モードに適用される各予測モデルは、寿命確率分布のセット260の対応する寿命確率分布を決定しうる。少なくとも一部の例では、各寿命確率分布は、航空機の使用の尺度(例えば飛行サイクル、飛行時間、時間など)に関連する、一又は複数の不具合モードが発生する確率を表す関数の形態をとりうる。一例としては、確率は、航空機の使用のある範囲にわたって(例えばゼロ~Xサイクル)一又は複数の不具合イベントが発生したか、又はまだ発生していない一又は複数の構成要素のライフライン(lifeline)のパーセンテージの尺度を提供する、累積分布関数(CDF)によって表されうる。寿命確率分布のその他の好適な形態が使用されることもある。
【0029】
[0036]
図2の例では、寿命確率分布のセット260は、第1寿命確率分布261、第2寿命確率分布262、第3寿命確率分布263などを、第N寿命確率分布264まで含みうる。一例としては、メンテナンスサブタスク231のために実装される適用モデルグループ251が、構成要素221に関わる不具合モード211、212、及び213について、複数の寿命確率分布を決定しうる。
【0030】
[0037]例示的なメンテナンス間隔102は、適用モデルグループによって決定された寿命確率分布のセット260に基づいて、
図1のメンテナンス間隔モジュール118によって決定されうる。一例としては、複数の不具合モードについて決定された複数の寿命確率分布が組み合わされることで、航空機の使用の尺度に関連して複数の不具合モードのいずれかが発生する確率を表す、組み合わされた寿命確率分布が取得されうる。
図1のメンテナンス間隔モジュール118は、適用モデルグループによって取得された組み合わされた寿命確率分布を使用して、ある特定の閾値リスクレベル(例えば閾値不具合パーセンテージ)に関するメンテナンス間隔を決定しうる。例えば、メンテナンス間隔モジュール118は、メンテナンス間隔(このメンテナンス間隔は閾値リスクレベルを満たすよう統計的に予測される)を決定するために、閾値リスクレベルを寿命確率分布にフィッティングしうる。
【0031】
[0038]
図3は、対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するための、例示的な方法300示すフロー図である。方法300は、例えば、
図1のコンピューティングシステム100によって実行され、対象の航空機構成104のためのメンテナンス間隔102を決定するよう、メンテナンス間隔モジュール118を実装しうる。
【0032】
[0039]方法は、310において、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することを含む。一例としては、
図1のコンピューティングシステム100が、対象の航空機構成104の集合140の各航空機について、電子システム144によって報告されたセンサデータ150を取得しうる。前述したように、集合140は、対象の航空機構成を有する一又は複数の航空機(数十の、数百の、数千の、又はそれ以上の航空機を含む)を含みうる。
【0033】
[0040]方法は、312において、メンテナンスタスク定義(例えば
図1の170)を取得することを含む。メンテナンスタスク定義は、対象の航空機構成のための一又は複数のメンテナンスタスクであって、その各々が複数のメンテナンスサブタスクを有しうる一又は複数のメンテナンスタスクと、各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素とを特定する。加えて、少なくとも一部の例では、メンテナンスタスク定義は、各メンテナンスタスクのメンテナンス間隔を更に特定する。このメンテナンス間隔は、既存のメンテナンスタスク(例えば
図2の240)の既存のメンテナンス間隔のことであってよく、かかる既存のメンテナンス間隔は、メンテナンスタスク及びそれに関連するメンテナンス間隔によって対処される一又は複数の構成要素について一又は複数のメンテナンス間隔を決定することによって、更に改良される。方法300によって決定される各メンテナンス間隔は、メンテナンスタスクのあるメンテナンスサブタスクに関連付けられ、メンテナンスタスクが、それぞれのメンテナンス間隔を有する任意の好適な数のメンテナンスサブタスクに分割されることが可能になる。
【0034】
[0041]方法は、314において、対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義(
図1の172)を取得することを含む。
図2の例を参照するに、一例としては、不具合モードのセットは、構成要素221に関連付けられた不具合モード211、212、及び213を含みうる。
【0035】
[0042]方法は、316において、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットの各不具合モードについて、予測モデルのセットの中から対象の不具合モードに対してコンピューティングシステムによって実装されるべき一又は複数の予測モデルを特定する、モデル定義(例えば
図1の174)を取得することを含む。
【0036】
[0043]方法は、318において、モデル定義に基づいて、少なくとも第1予測モデル及び第2予測モデルを選択することを含む。一部の例では、方法は、318において、モデル定義に基づいて更なる予測モデルを選択することを更に含みうる。318で選択される予測モデルは、メンテナンス間隔を決定することの一部として実装されるべき予測モデルのことであり、集合的に適用モデルグループの一例を形成する。
【0037】
[0044]方法は、320において、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットの各不具合モードについて、コンピューティングシステムにおいて複数の予測モデルのうちの少なくとも1つを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、不具合モードの寿命確率分布を決定することを含む。2つの予測モデルを実装することに関して、以下に例を提示する。しかし、本書で更に詳述するように、任意の好適な数の予測モデルが、コンテキストに応じて実装されうる。
【0038】
[0045]方法は、322において、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第1寿命確率分布を決定することを含む。第1予測モデルは、
図1のマイナーエビデントモデル120と、条件ベースモデル122と、リスク等価モデル124のうちの1つの予測モデルを含みうる。322において実装される第1予測モデルは、318で選択された予測モデルのうちの1つを含む。
【0039】
[0046]方法は、324において、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第2寿命確率分布を決定することを含む。第2予測モデルは、
図1のマイナーエビデントモデル120と、条件ベースモデル122と、リスク等価モデル124のうちの、第1予測モデルとは異なる予測モデルの1つを含みうる。324において実装される第2予測モデルは、318で選択された予測モデルのうちの1つを含む。
【0040】
[0047]少なくとも一部の例では、第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードは、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットのうちの第1不具合モードであり、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードは、一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットのうちの、第1不具合モードとは異なる第2不具合モードである。ゆえに、この例では、一又は複数の構成要素に関わる別々の不具合モードに、異なる予測モデルが適用されうる。
図2の例を参照するに、適用モデルグループ252は、サブタスク232のメンテナンス間隔を決定することの一部として、構成要素222に関連付けられた不具合モード213及び214にそれぞれ適用される、2つの異なる予測モデル又は同一の予測モデルの2つのインスタンスのことでありうる。同一の予測モデルの2つのインスタンスが2つの異なる不具合モードに適用される例では、同一の予測モデルのかかる2つのインスタンスは、それぞれの不具合モードに関連するセンサデータの別々のサブセットを考察しうる。
【0041】
[0048]少なくとも一部の例では、同一の不具合モードに2つ以上の異なる予測モデルが適用されうる。例えば、方法300において、第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードは第1不具合モードであってよく、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードも第1不具合モードでありうる。ゆえに、この例では、例えば、一又は複数の構成要素に関わる同一の不具合モードに、別々の予測モデルが適用される。
図2の例を参照するに、適用モデルグループ253は、サブタスク233のメンテナンス間隔を決定することの一部として、構成要素223に関連付けられた不具合モード215に各々が適用される、2つの異なる予測モデルのことでありうる。
【0042】
[0049]方法は、326において、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、構成要素のメンテナンス間隔を決定することを含む。少なくとも一部の例では、構成要素のメンテナンス間隔は、少なくとも部分的に、メンテナンス間隔モジュール118によって決定された第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに更に基づきうる。一例としては、ある不具合モードに関する2つ以上の寿命確率分布が、かかる2つ以上の寿命確率分布の積として組み合わされうる。
【0043】
[0050]少なくとも一部の例では、構成要素のメンテナンス間隔は、少なくとも部分的に、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に適用される閾値リスクレベルに更に基づきうる。一例としては、閾値リスクレベルは、第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに適用されうる。
【0044】
[0051]方法は、328において、メンテナンス間隔を出力することを含む。一例としては、メンテナンス間隔は、出力デバイス(グラフィカルディスプレイなど)を介して出力されうる。少なくとも一部の例では、方法は、330において、出力されるメンテナンス間隔を、メンテナンスタスク定義によって特定された構成要素に関わる複数のメンテナンスサブタスクのうちのあるメンテナンスサブタスクと関連付けることを更に含む。
【0045】
[0052]方法300についての上記の説明は、構成要素が一又は複数の不具合モード(これに関して、少なくとも2つの寿命確率分布を決定するために少なくとも2つの予測モデルが実装される)に関連付けられる例を含む。構成要素が更なる不具合モードに関連付けられる場合、この構成要素に関わる各不具合モードに対処するために、予測モデルはかかる更なる不具合モードに適用されうる。例えば、構成要素が3つの不具合モードに関連付けられる場合、方法300は、センサデータに少なくとも部分的に基づいて構成要素に関わる不具合モードのセットのうちの第3不具合モードの第3寿命確率分布を決定するために、コンピューティングシステムにおいて予測モデルを実装することを更に含みうる。この例では、第3不具合モードは、第1不具合モード及び第2不具合モードとは異なる。この例では、326において、構成要素のメンテナンス間隔を決定することは、少なくとも部分的に、第3不具合モードの第3寿命確率分布に更に基づく。
【0046】
[0053]第3不具合モードに対して実装される予測モデルは、
図1のマイナーエビデントモデル120と、条件ベースモデル122と、リスク等価モデル124とのうちの1つを含みうる。第3不具合モードに対して実装される予測モデルは、322において実装される第1予測モデル及び324において実装される第2予測モデルと同じであることも、それらとは異なることもある。一例としては、構成要素に関わる第3不具合モードの第3寿命確率分布を決定するために、コンピューティングシステムにおいて、第1予測モデルが実装されることもある。別の例としては、構成要素に関わる第3不具合モードの第3寿命確率分布を決定するために、コンピューティングシステムにおいて、第1予測モデル及び第2予測モデルとは異なる第3予測モデルが実装されることもある。
【0047】
[0054]構成要素に関わる更なる不具合モードに対処するための上記のアプローチは、任意の好適な数の不具合モードに適用されてよく、かつ、
図1のマイナーエビデントモデル120、条件ベースモデル122、及び/又はリスク等価モデル124を含む2つ以上の予測モデルの任意の組み合わせの使用を伴いうる。N個の不具合モード(ここでNは不具合モードの数を表す)が関与する構成要素のメンテナンス間隔を決定するために、構成要素に関わる各不具合モードについて、対応する寿命確率分布が決定され、N個の寿命確率分布が取得されてよく、構成要素のメンテナンス間隔は、このN個の寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて決定されうる。
【0048】
[0055]少なくとも一部の例では、方法300における対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットは、この構成要素及び対象の航空機構成の他の構成要素に関わる複数構成要素不具合モードを含む。かかる例では、出力されるメンテナンス間隔は、複数構成要素不具合モードのこの構成要素及び一又は複数の他の構成要素のメンテナンスサブタスクのためのものである。かかる例におけるメンテナンス間隔は、326において、複数構成要素の不具合モード(複数構成要素不具合モードを含む)全体について実装される予測モデルの各々によって決定される寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて決定されうる。
【0049】
[0056]少なくとも一部の例では、方法300の態様は、メンテナンスタスクの各メンテナンスサブタスクのために実行されうる。例えば、方法は、332において、メンテナンスタスクの各メンテナンスサブタスクについて、対象のメンテナンスサブタスクの不具合モードのセット全体についてのメンテナンス間隔を決定すること、及び、初期のメンテナンス間隔とは異なる、メンテナンスタスクに合わせて調整されたメンテナンス間隔を出力することを含みうる。調整されたメンテナンス間隔は、一例としては、持続時間が最短のメンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔に基づきうる。持続時間が最短のメンテナンス間隔の選択は、持続時間がより長い他のメンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔が確保されるよう使用されうる。
【0050】
[0057]
図4は、
図3の方法の例示的な使用シナリオを示すフロー図である。この例では、不具合モードのセット410が、FM
1、FM
2、FM
3、FM
4と表現されている。適用モデルグループ420は不具合モードのセット410に適用される。この例では、適用モデルグループ420は、条件1及び条件2について、FM
1に適用されるリスク等価モデル124のインスタンス422と、FM
2及びFM
3に適用されるリスク等価モデル124の別のインスタンス424と、FM
3及びFM
4に適用される条件ベースモデル122のインスタンス426とを含む。
【0051】
[0058]
図6を参照して更に詳述するように、条件ベースモデル122は、複数の条件(例えば条件1及び条件2)の各条件について別個のメンテナンス間隔を決定することを可能にするよう、各条件について寿命確率分布を決定するために使用されうる。ある特定の航空機から取得されたセンサデータが、この航空機に関して条件が満たされているかどうかを決定するために使用されてよく、この航空機について、かかる条件の場合のメンテナンス間隔が決定されうる。
【0052】
[0059]
図4の例では、条件1と条件2について、寿命確率分布は別個に決定される。例えば、条件1の場合の構成要素不具合ライフライン430(例えば{L
1,L
2,L
3
1,L
4
1})が、第1寿命確率分布440(例えば、条件1の場合の第1CDF関数)を生成するために使用され、条件2の場合の構成要素不具合ライフライン432(例えば{L
1,L
2,L
3
2,L
4
2})が、第2寿命確率分布442(例えば、条件2の場合の第2CDF関数)を生成するために使用される。
【0053】
[0060]450において、条件1の場合の第1メンテナンス間隔460(例えばSMI1)を決定するために、第1寿命確率分布440にリスク閾値がフィッティングされる。452において、条件2の場合の第2メンテナンス間隔462(例えばSMI2)を決定するために、第2寿命確率分布442にリスク閾値がフィッティングされる。リスク等価モデルのコンテキストにおいては、リスク等価モデル124のインスタンス422及び424が適用される不具合モードのサブセットFM1、FM2、FM3について、P1
1、P2
2、及びP3
2(これらはモデル(上付き“j”)で不具合モード(下付き“i”)を検出する確率を表す)に基づいて、等価リスクが計算されうる。
【0054】
[0061]
図5は、
図1のコンピューティングシステム100によって実行されうる、マイナーエビデントモデル120を実装する例示的な方法500を示すフロー図である。マイナーエビデントモデル120は、不具合の規模を考察して、対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードの寿命確率分布を決定する。一例としては、不具合の規模は、マイナー又はメジャーのいずれかとして特徴付けられうる。マイナー不具合は、機能喪失を引き起こさない様態の構成要素の不具合のことでありうる一方、メジャー不具合は、機能喪失を引き起こす様態の構成要素の不具合のことでありうる。マイナーエビデントモデル120により、マイナー不具合は無視され、メジャー不具合が、このモデルによって決定された寿命確率分布に影響を与えることが、有効に可能になる。このアプローチは、少なくともいくつかのシナリオにおいては、メンテナンス間隔を長くするのに役立ちうる。
【0055】
[0062]
図5には、航空機によって報告されたセンサデータから取得された構成要素のライフラインのセット510が、概略的に示されている。ライフラインのセット510におけるメジャー不具合イベントは黒丸によって表され、ライフラインのセット510におけるマイナー不具合イベントは白丸によって表されている。メジャー不具合イベントに関して、ライフライン510から寿命データの最良適合分布520が生成される。メジャー不具合イベント(関数532によって表されている)に関して、メンテナンス間隔を決定するために使用されうる寿命確率分布530(例えばCDF関数)が決定される。
【0056】
[0063]
図6は、
図1のコンピューティングシステム100によって実行されうる、条件ベースモデル122を実装する例示的な方法600を示すフロー図である。条件ベースモデル122においては、対象の航空機構成の航空機の集合に搭載されたセンサから取得されたセンサデータ内で検出された条件が、条件が満たされているか、又は満たされていないかを検出するために使用されうる。一例としては、航空機に搭載された慣性センサが、硬着陸(すなわち、閾値慣性測定値又はその他の好適な定義を超過した着陸)のインスタンスを検出しうる。条件は、航空機の構成要素の寿命と相関しうる。硬着陸について言えば、一例としては、構成要素は航空機の着陸装置構成要素を含んでよく、航空機の着陸装置構成要素の寿命は、硬着陸の回数という条件に基づいて変動する。
【0057】
[0064]センサデータ内で相関条件が特定されてよく、これにより、構成要素の不具合モードと、条件が満たされているかどうかということの間のマルチモダリティが明らかになる。例えば、条件が満たされていない航空機の第1グループ(グループ1)の構成要素の不具合の第1の時間ベースの分布は、条件が満たされている航空機の第2グループ(グループ2)の構成要素の不具合の第2の時間ベースの分布とは区別されうる。
【0058】
[0065]
図6には、航空機によって報告されたセンサデータから取得された構成要素のライフラインのセット610が概略的に示されている。不具合はライフライン610における黒丸によって表され、不具合のないインスタンスは白丸によって表されている。条件の存在は、ライフライン610における四角形で表されている。ライフラインのセット610によって表されているデータは、時間(T)によって表される間隔決定点以前に条件が満たされていなかった場合のグループ1と、時間(T)以前に条件が満たされた場合のグループ2とに分割されうる。
図6では、マルチモダリティの一例が、グループ1の第1分布422とグループ2の第2分布424とが区別可能な、マルチモーダル分布420として示されている。
【0059】
[0066]所与の航空機では、その航空機から取得されたセンサデータが、条件が満たされているかどうかを決定するために使用されてよく、条件が満たされているかどうかに対応する寿命確率分布が、その航空機のために選択されうる。例えば、センサデータに基づいて時間(T)までに条件が満たされていなかった航空機については、グループ1のデータから取得される第1寿命確率分布430(例えば第1CDF)がモデルによって決定されてよく、時間(T)までに条件が満たされていた場合には、グループ2のデータから取得される第2寿命確率分布432(例えば第2CDF)がモデルによって決定されうる。少なくとも一部の例では、条件ベースのモデル122により条件相関に基づいてグループ化されたデータを含むセンサデータから本書で開示しているモデルによって決定される寿命確率分布は、米国特許第8,117,007号に開示されている統計処理技法を使用しうる。
【0060】
[0067]モデルによって決定された所与の寿命確率分布に関して、メンテナンス間隔が、所与の閾値リスクレベルについて決定されうる。硬着陸について言えば、一例としては、所与の時間間隔(時間(T)など)において、ある特定の航空機の硬着陸の回数が少なければ、その結果として、着陸装置の構成要素のメンテナンス間隔は、硬着陸の回数がより多い航空機の場合よりも長く規定されうる。
【0061】
[0068]
図7は、
図1のコンピューティングシステム100によって実行されうる、リスク等価モデル124を実装する例示的な方法700を示すフロー図である。リスク等価モデル124は、定期メンテナンスのリスクに関する尺度(R
equiv)712と、予測メンテナンスの精度に関する尺度(p)714とを組み合わせる(例えば合計する)ことにより、稼働中のリスク(R)710を考察する。
一例としては、稼働中のリスク(R)710は、稼働中の航空機の一又は複数の構成要素のセット(例えば関連システム)の不具合のリスクのことであり、定期メンテナンスのリスクに関する尺度(R
equiv)712は、一又は複数の構成要素のセットに関連付けられたメンテナンスのタスク又はサブタスクの定期メンテナンス最適化のために目標とされるリスクのことであり、予測メンテナンスの精度に関する尺度(p)714は、不具合予測が実際には外れる確率のことである。
【0062】
[0069]矢印716で示しているように、稼働中のリスク(R)は、定期メンテナンスのリスクに関する尺度(Requiv)を反復的にシーディングする(seed)ためのフィードバックとして使用されうる。定期メンテナンスのリスクに関する尺度(Requiv)712と、予測メンテナンスの精度に関する尺度(p)714と、稼働中のリスク(R)710との間の関係性は、一定の精度(P)の範囲内において、式720によって表されうる。精度(P)の一定範囲の値を使用することによって、このモデルによって出力される稼働中のリスク(R)710は、寿命確率分布の形態をとりうる。
【0063】
[0070]少なくとも一部の例では、構成要素の所与のセットについての予測モデルの精度(P)が、この構成要素のセットの個々の構成要素の実際の不具合予測確率の加重和を使用することによって決定されてよく、この場合の加重は、個々の構成要素の不具合による関連システムの不具合の確率である。精度(P)は、構成要素の複数のインスタンス(例えば、関連システムに不具合を起こさせないために必要な構成要素インスタンスの数(i))によってもたらされる冗長性を考察しうる。
【0064】
[0071]
図8は、ユーザがメンテナンス間隔モジュール118と相互作用することを可能にする、
図1のコンピューティングシステム100の例示的なインターフェース800を示している。一例としては、インターフェース800は、コンピューティングシステム100によって実行されるメンテナンス間隔モジュール118の一部を形成しうるか、又はかかるメンテナンス間隔モジュール118によって提供されうる。
図1の入力データ130は、インターフェース800を介してユーザによって提供されてよく、
図1の出力データ132は、インターフェース800を介してユーザに提供されうる。インターフェース800は、少なくとも一部の例では、グラフィカルユーザインターフェースの形態をとりうる。
【0065】
[0072]インターフェース800は、メンテナンスタスク(例えば、
図2のメンテナンスタスク240)の初期のメンテナンス間隔810、このメンテナンスタスクの(例えば、
図3の方法300によって決定された)更新後のメンテナンス間隔812、メンテナンスサブタスク(例えば、
図2のサブタスク231)の初期のサブタスク間隔814、及びこのメンテナンスサブタスクの更新後のサブタスク間隔816(例えばこのメンテナンスサブタスクについて
図3の方法300によって決定されたメンテナンス間隔)を提示しうる。
【0066】
[0073]インターフェース800はメンテナンスタスク定義インターフェース818を含む。メンテナンスタスク定義インターフェース818によって、メンテナンスタスク定義(例えば
図1の170)のデータが、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。
【0067】
[0074]インターフェース800はモデル定義インターフェース820を含む。モデル定義インターフェース820によって、モデル定義(例えば
図1の174)のデータが、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。
【0068】
[0075]インターフェース800は不具合モード定義インターフェース822を含む。不具合モード定義インターフェース822によって、不具合モード定義(例えば
図1の172)のデータが、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。
【0069】
[0076]インターフェース800はセンサデータインターフェース824を含む。センサデータインターフェース824によって、センサデータ(例えば
図1の150)が、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。
【0070】
[0077]インターフェース800は関係性インターフェース826を含む。関係性インターフェース826によって、不具合モードと、構成要素と、メンテナンスタスクと、予測モデルとの間の関係性(例えば
図2の200)のデータが、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。
【0071】
[0078]インターフェース800は設定インターフェース828を含む。設定インターフェース828によって、設定が、入力データとしてコンピューティングシステムに提供されること、出力データとしてコンピューティングシステムによって提供されること、又はユーザによって変更されることが可能になる。例示的な設定は、
図3の方法300を参照して説明したように、寿命確率分布に適用される閾値リスクレベルを含む。
【0072】
[0079]
図1を参照して前述したように、本書に記載の方法及び工程は、一又は複数のコンピューティングデバイスのコンピューティングシステムに関連しうる。詳細には、かかる方法及び工程は、コンピュータアプリケーションプログラム若しくはサービスとして、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)として、ライブラリとして、及び/又はその他のコンピュータプログラム製品として、実装されうる。
【0073】
[0080]
図1のコンピューティングシステム100は、本書に記載の方法及び工程のうちの一又は複数を実践しうるコンピューティングシステムの一例である。コンピューティングシステム100は簡素化された形態で概略的に描かれていることが理解されよう。コンピューティングシステム100は、一又は複数のパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットワークコンピューティングデバイス、携帯コンピューティングデバイス、及び/又はその他のコンピューティングデバイスの形態をとりうる。
【0074】
[0081]論理機械110は、命令(例えば116)を実行するよう構成された一又は複数の物理デバイスを含む。例えば、論理機械は、一又は複数のアプリケーション、サービス、プログラム、ルーチン、ライブラリ、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、又はその他の論理構築物、の一部である命令を実行するよう構成されうる。かかる命令は、タスクを実行し、データ型を実装し、一又は複数の構成要素の状態を変換し、技術効果を実現し、又はさもなければ所望の結果に到達するために、実装されうる。
【0075】
[0082]論理機械は、ソフトウェア命令を実行するよう構成された一又は複数のプロセッサを含みうる。追加的又は代替的には、論理機械は、ハードウェア命令又はファームウェア命令を実行するよう構成された、一又は複数のハードウェア論理機械又はファームウェア論理機械を含みうる。論理機械のプロセッサは、シングルコアであっても、マルチコアであってもよく、そこで実行される命令は、シーケンシャル処理、並行処理、及び/又は分散処理されるよう構成されうる。論理機械の個々の構成要素は、オプションで、遠隔に配置されかつ/又は協働処理を実行するよう構成されうる、2つ以上の別個のデバイスにわたって分散されうる。論理機械の態様は、クラウドコンピューティング構成に構成された、遠隔アクセスが可能なネットワーク化されたコンピューティングデバイスによって、仮想化され、実行されうる。
【0076】
[0083]ストレージ機械112は、本書に記載の方法及び工程を実装するために論理機械によって実行可能な命令(例えば116)を保持するよう構成された、一又は複数の物理デバイスを含む。かかる方法及び工程が実装されるとき、ストレージ機械の状態は(例えば、異なるデータを保持するよう)変換されうる。
【0077】
[0084]ストレージ機械112は、取り外し可能なかつ/又は内蔵型のデバイスを含みうる。ストレージ機械は、例としては、光メモリ(例えばCD、DVD、HD-DVD、ブルーレイディスクなど)、半導体メモリ(例えばRAM、EPROM、EEPROMなど)、及び/又は磁気メモリ(例えばハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、テープドライブ、MRAMなど)を含みうる。ストレージ機械は、揮発性デバイス、不揮発性デバイス、動的デバイス、静的デバイス、読出/書込デバイス、読取専用デバイス、ランダムアクセスデバイス、シーケンシャルアクセスデバイス、ロケーションアドレス指定可能デバイス、ファイルアドレス指定可能デバイス、及び/又はコンテンツアドレス指定可能デバイスを含みうる。
【0078】
[0085]ストレージ機械112は一又は複数の物理デバイスを含むことが理解されよう。しかし、本書に記載の命令の態様は、代替的に、物理デバイスによって有限期間にわたって保持されるわけではない通信媒体(例えば電磁信号、光信号など)によって伝播されることもある。
【0079】
[0086]論理機械110及びストレージ機械112の態様は共に、一又は複数のハードウェア論理コンポーネントに統合されうる。かかるハードウェア論理コンポーネントは、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定プログラム向け集積回路及び特定用途向け集積回路(PASIC/ASIC)、特定プログラム向け標準製品及び特定用途向け標準製品(PSSP/ASSP)、システムオンチップ(SOC)、並びにコンプレックスプログラマブル論理デバイス(CPLD)を含みうる。
【0080】
[0087]「モジュール(module)」、「プログラム(program)」、及び「エンジン(engine)」という語は、ある特定の機能を実行するために実装される、コンピューティングシステム100の態様を説明するのに使用されうる。場合によっては、モジュール、プログラム、又はエンジンは、ストレージ機械112によって保持された命令116を実行する論理機械110によってインスタンス化されうる。別々のモジュール、プログラム、及び/又はエンジンが、同一のアプリケーション、サービス、コードブロック、オブジェクト、ライブラリ、ルーチン、API、ファンクションなどからインスタンス化されうることが、理解されよう。同様に、同一のモジュール、プログラム、及び/又はエンジンが、別々のアプリケーション、サービス、コードブロック、オブジェクト、ライブラリ、ルーチン、API、ファンクションなどによってインスタンス化されることもある。「モジュール」、「プログラム」、及び「エンジン」という語は、実行可能なファイル、データファイル、ライブラリ、ドライバ、スクリプト、データベースレコードなどを個々に包含しうるか、又はこれらのグループを包含しうる。
【0081】
[0088]入出力サブシステム114は、ディスプレイサブシステムを含みうるか、又はディスプレイサブシステムとインターフェース接続しうる。ディスプレイサブシステムは、ストレージ機械112に保持されているデータの視覚的表現を提示するために使用されうる。この視覚的表現は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)の形態をとりうる。本書に記載の方法及び工程が、ストレージ機械に保持されているデータを変更し、したがってストレージ機械の状態を変換する際に、ディスプレイサブシステムの状態も同様に変換され、元のデータの変更が視覚的に表現されうる。ディスプレイサブシステムは一又は複数のディスプレイデバイスを含みうる。かかるディスプレイデバイスは、共通の筐体内で論理機械110及び/又はストレージ機械112と組み合わされることも、周辺ディスプレイデバイスであることもある。入出力サブシステムは、一又は複数のユーザ入力デバイス(例えばキーボード、マウス、タッチスクリーンなど)を含みうるか、又はかかるユーザ入力デバイスとインターフェース接続しうる。
【0082】
[0089]入出力サブシステムは、コンピューティングシステム100を一又は複数の他のコンピューティングデバイスと通信可能に連結するよう構成された、通信サブシステムを含みうる。通信サブシステムは、一又は複数の異なる通信プロトコルに対応可能な、有線及び/又は無線の通信デバイスを含みうる。例としては、通信サブシステムは、無線電話ネットワーク又は有線若しくは無線のローカルエリアネットワーク若しくはワイドエリアネットワークを経由して通信するよう構成されうる。通信サブシステムにより、コンピューティングシステム100が、インターネットなどのネットワーク(例えば160)を経由して、他のデバイスとの間でメッセージを送受信することが可能になりうる。
【0083】
[0090]本開示は、以下の条項による構成を含む。
【0084】
[0091]条項1. 対象の航空機構成についてメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステムによって実行される方法であって、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することと、対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することと、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第1寿命確率分布を決定することと、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第2寿命確率分布を決定することと、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、構成要素のメンテナンス間隔を決定することと、メンテナンス間隔を出力することと、
を含む、方法。
【0085】
[0092]条項2.第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードであり、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードとは異なる第2不具合モードである、条項1に記載の方法。
【0086】
[0093]条項3.コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちの第3不具合モードの第3寿命確率分布を決定することを更に含み、第3不具合モードは第1不具合モードとは異なり、構成要素のメンテナンス間隔を決定することが、少なくとも部分的に、第3寿命確率分布に更に基づく、条項2に記載の方法。
【0087】
[0094]条項4.コンピューティングシステムにおいて第3予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第3寿命確率分布を決定することを更に含み、第3予測モデルは、第1予測モデル及び第2予測モデルとは異なる、条項2に記載の方法。
【0088】
[0095]条項5.第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードであり、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードも、第1不具合モードである、条項1に記載の方法。
【0089】
[0096]条項6.第1予測モデル及び第2予測モデルが各々、構成要素の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル、航空機から取得されたセンサデータに基づいて航空機毎に条件が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル、稼働時のリスクを考察するリスク等価モデル、のうちの2つ以上を含む予測モデルのセットから選択される、条項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【0090】
[0097]条項7.構成要素に関わる不具合モードのセットの各不具合モードについて、予測モデルのセットの中から、対象の不具合モードに対してコンピューティングシステムによって実装されるべき一又は複数の予測モデルを特定する、モデル定義を取得することと、
モデル定義に基づいて、第1予測モデル及び第2予測モデルを選択することと、を更に含む、条項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【0091】
[0098]条項8.対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットは、対象の航空機構成のこの構成要素及び一又は複数の他の構成要素に関わる複数構成要素不具合モードを含み、出力されるメンテナンス間隔は、複数構成要素不具合モードのこの構成要素及び一又は複数の他の構成要素に対するメンテナンスサブタスクのためのものである、条項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【0092】
[0099]条項9.
複数のメンテナンスサブタスクを有する対象の航空機構成のためのメンテナンスタスク、及び各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素を特定する、メンテナンスタスク定義を取得することと、出力されるメンテナンス間隔を、メンテナンスタスク定義によって特定された構成要素に関わる複数のメンテナンスサブタスクのうちのあるメンテナンスサブタスクと関連付けることと、を更に含む、条項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【0093】
[00101]条項10.構成要素のメンテナンス間隔が、第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに少なくとも部分的に基づく、条項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【0094】
[00102]条項11.構成要素のメンテナンス間隔が、少なくとも部分的に、第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに適用される閾値リスクレベルに更に基づく、条項10に記載の方法。
【0095】
[00103]条項12.対象の航空機構成についてメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステムによって実行される方法であって、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することと、複数のメンテナンスサブタスクを有する対象の航空機構成のための初期のメンテナンスタスク、メンテナンスタスクのメンテナンス間隔、及び各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素、を特定するメンテナンスタスク定義を取得することと、複数のメンテナンスサブタスクの各々に関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することと、メンテナンスサブタスクの不具合モードのセットに関し、不具合モードのセットの各不具合モードについて、コンピューティングシステムにおいて複数の予測モデルのうちの1つを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、不具合モードの寿命確率分布を決定すること、及び不具合モードのセットの各不具合モードについて決定された寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、メンテナンスサブタスクの一又は複数の構成要素のメンテナンス間隔を決定すること、
によって、不具合モードのセット全体についてのメンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を決定することと、メンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を出力することと、
を含む、方法。
【0096】
[00104]条項13.メンテナンスタスクの各メンテナンスサブタスクについて、対象のメンテナンスサブタスクの不具合モードのセット全体についてのメンテナンス間隔を決定することと、初期のメンテナンス間隔とは異なる、メンテナンスタスクに合わせて調整されたメンテナンス間隔を出力することと、を更に含み、調整されたメンテナンス間隔が、持続時間が最短のメンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔に基づく、条項12に記載の方法。
【0097】
[00105]条項14.複数の予測モデルが、構成要素の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル、航空機から取得されたセンサデータに基づいて航空機毎に条件が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル、稼働時のリスクを考察するリスク等価モデル、のうちの2つ以上を含む、条項12又は13に記載の方法。
【0098】
[00106]条項15.一又は複数のコンピューティングデバイスのコンピューティングシステムであって、論理機械と、論理機械によって実行可能な命令が記憶されているストレージ機械とを備え、命令が、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することと、対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することと、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第1寿命確率分布を決定することと、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第2寿命確率分布を決定することと、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、構成要素のメンテナンス間隔を決定することと、メンテナンス間隔を出力することと、
を実行する、コンピューティングシステム。
【0099】
[00107]条項16.第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードであり、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードとは異なる第2不具合モードである、条項15に記載のコンピューティングシステム。
【0100】
[00108]条項17.第1予測モデルによって第1寿命確率分布が決定される不具合モードが、第1不具合モードであり、第2予測モデルによって第2寿命確率分布が決定される不具合モードも、第1不具合モードである、条項15に記載のコンピューティングシステム。
【0101】
[00109]条項18.第1予測モデル及び第2予測モデルが各々、構成要素の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル、航空機から取得されたセンサデータに基づいて航空機毎に条件が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル、稼働時のリスクを考察するリスク等価モデル、のうちの2つ以上を含む予測モデルのセットから選択される、条項15から17のいずれか一項に記載のコンピューティングシステム。
【0102】
[00110]条項19.構成要素のメンテナンス間隔が、第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに少なくとも部分的に基づく、条項15から18のいずれか一項に記載のコンピューティングシステム。
【0103】
[00111]条項20.構成要素のメンテナンス間隔が、少なくとも部分的に、第1寿命確率分布と第2寿命確率分布との組み合わせに適用される閾値リスクレベルに更に基づく、条項19に記載のコンピューティングシステム。
【0104】
[00112]本書に記載の構成及び/又はアプローチは、本来的に例示であること、及び上記の具体的な実施形態又は例は、数多くの変形例が可能であるので、限定的な意味で捉えるべきではないことが、理解されよう。本書に記載の具体的なルーチン又は方法は、任意の数の処理手順のうちの一又は複数を表していることがある。よって、図示及び/又は説明されている様々な行為は、図示及び/若しくは説明されている順序で、又は別の順序で、又は同時に実行されてよく、又は省略されうる。同様に、上述のプロセスの順序も変更されうる。
【0105】
[00113]本開示の主題は、本書で開示している様々なプロセス、システム、構成、並びにその他の特徴、機能、行為、及び/又は特性の、更にこれらのあらゆる均等物の、新規かつ非自明な全ての組み合わせ及び下位組み合わせを含む。
【0106】
部品リスト:
コンピューティングシステム100
メンテナンス間隔102
対象の航空機構成104
動作環境106
論理機械110
ストレージ機械112
入出力サブシステム114
命令116
メンテナンス間隔モジュール118
マイナーエビデントモデル120
条件ベースモデル122
リスク等価モデル124
センサデータモジュール126
データ128
入力データ130
出力データ132
航空機の集合140
航空機142
電子システム144
搭載型コンピューティングシステム146
航空機データ148
センサデータ150
センサのセット152
通信ネットワーク160
メンテナンスタスク定義170
不具合モード定義172
モデル定義174
関係性200
不具合モードのセット210
不具合モード211、212、213、214、215
構成要素のセット220
構成要素221、222、223
メンテナンスサブタスクのセット230
メンテナンスサブタスク231、232、233
メンテナンスタスク240
メンテナンスタスク242
適用モデルグループのセット250
適用モデルグループ251、252、253
寿命確率分布260、261、263、264
方法300
不具合モードのセット410
適用モデルグループ420
リスク等価モデルのインスタンス422
リスク等価モデルのインスタンス424
コンディションベースモデルのインスタンス426
構成要素不具合ライフライン430
構成要素不具合ライフライン432
寿命確率分布440
寿命確率分布442
第1メンテナンス間隔460
第2メンテナンス間隔462
方法500
ライフラインのセット510
最良適合分布520
寿命確率分布530
関数532
方法600
ライフラインのセット610
方法700
稼働時のリスク710
定期メンテナンスのリスク712
予測メンテナンスの精度714
矢印716
式720
インターフェース800
初期のメンテナンス間隔810
更新後のメンテナンス間隔812
初期のサブタスク間隔814
更新後のサブタスク間隔816
メンテナンスタスク定義インターフェース818
モデル定義インターフェース820
不具合モード定義インターフェース822
センサデータインターフェース824
関係性インターフェース826
設定インターフェース828
【外国語明細書】