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特開2024-103525情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103525
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06V 40/40 20220101AFI20240725BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240725BHJP
   G06V 40/16 20220101ALI20240725BHJP
   G06V 40/60 20220101ALI20240725BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20240725BHJP
   G06T 7/579 20170101ALI20240725BHJP
   A61B 5/1171 20160101ALI20240725BHJP
   A61B 5/117 20160101ALI20240725BHJP
   G06F 21/30 20130101ALI20240725BHJP
   G06F 3/01 20060101ALN20240725BHJP
【FI】
G06V40/40
G06T7/00 510E
G06V40/16 A
G06V40/60
G06T7/20 300B
G06T7/579
G06V40/16 C
A61B5/1171 200
A61B5/117 100
G06F21/30
G06F3/01 510
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024080580
(22)【出願日】2024-05-17
(62)【分割の表示】P 2023022081の分割
【原出願日】2018-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】加藤 早苗
(72)【発明者】
【氏名】熊崎 純一
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 伸明
(57)【要約】
【課題】ユーザの動作に基づき必要な生体情報を適切に取得することができる情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、ユーザに対して動作を指示する動作指示部と、動作が指示されたユーザからユーザの生体情報を取得する情報取得部と、ユーザの動作状況に応じて、ユーザに向けた表示を制御する表示制御部とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対して動作を指示する動作指示部と、
前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの顔情報を取得する情報取得部と、
前記ユーザが生体であるか否かの判定に必要な前記顔情報の量に対する、前記動作に応じた前記顔情報の取得済み比率を示すゲージを表示する表示制御部と、
前記量の前記顔情報が取得された場合に、前記ユーザが生体であるか否かを判定する判定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記判定部による前記判定が完了した場合に、完了アイコンを表示するように制御する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記ユーザの動作状況に応じて、前記顔情報の取得の進捗状況を示す表示を表示部に表示させる請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報取得部が所定時間内に所定量の前記顔情報を取得できない場合にガイダンス情報を提供する情報提供部を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ガイダンス情報は、前記ユーザの動作又は環境に関する情報である請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記動作指示部は、前記ユーザに対して顔に関する前記動作を指示し、
前記情報取得部は、前記ユーザから複数の前記顔情報を取得する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記動作の実行後に取得された前記顔情報に基づき前記ユーザがなりすましであるか否かを判定する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報取得部により取得された前記顔情報と登録顔情報とを照合する照合部を有する請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記動作指示部は、前記動作が、前記顔の三次元形状を推定可能な前記複数の顔情報を取得しうる動作であるか否かの判定結果に応じて前記ゲージの表示を制御する請求項6記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが、ユーザに対して動作を指示し、
前記コンピュータが、前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの顔情報を取得し、
前記コンピュータが、前記ユーザが生体であるか否かの判定に必要な前記顔情報の量に対する、前記動作に応じた前記顔情報の取得済み比率を示すゲージを表示し、
前記コンピュータが、前記量の前記顔情報が取得された場合に、前記ユーザが生体であるか否かを判定する情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
ユーザに対して動作を指示し、
前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの顔情報を取得し、
前記ユーザが生体であるか否かの判定に必要な前記顔情報の量に対する、前記動作に応じた前記顔情報の取得済み比率を示すゲージを表示し、
前記量の前記顔情報が取得された場合に、前記ユーザが生体であるか否かを判定する
ことを実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザが人間であるか否かを確認する実存性の確認を行う認証装置が記載されている。特許文献1に記載の認証装置は、認証処理に使用する情報を認証対象のユーザが入力する基になる情報であるチャレンジに対するレスポンスの正誤を判定して、ユーザの実存性を確認する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2015/194135号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術のように、チャレンジ等の特定の指示に応じたユーザの動作に基づき、写真等によるなりすましであるか否かを判定する場合、ユーザが特定の指示に応じて適切に動作することができないことがある。このため、特許文献1に記載の技術では、ユーザの動作に基づき必要な情報を適切に収集することが困難であることがある。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、ユーザの動作に基づき必要な生体情報を適切に取得することができる情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、ユーザに対して動作を指示する動作指示部と、前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得する情報取得部と、前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御する表示制御部とを有する情報処理装置が提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、ユーザに対して動作を指示し、前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得し、前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御する情報処理方法が提供される。
【0008】
本発明のさらに他の観点によれば、コンピュータに、ユーザに対して動作を指示し、前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得し、前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御することを実行させるプログラムが記録された記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの動作に基づき必要な生体情報を適切に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態による情報処理装置の顔認証の動作を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の第1実施形態による情報処理装置におけるなりすまし判定の動作を示すフローチャートである。
図4図4は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔照合の動作を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の第1実施形態による情報処理装置におけるログイン画面の一例を示す概略図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔画像の取得開始時の顔認証画面の一例を示す概略図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔画像の取得中の顔認証画面の一例を示す概略図である。
図8図8は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔画像の取得完了時の顔認証画面の一例を示す概略図である。
図9図9は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔認証の成功後のログイン済み画面の一例を示す概略図である。
図10図10は、本発明の第1実施形態による情報処理装置における顔認証の失敗時の顔認証画面の一例を示す概略図である。
図11図11は、本発明の第2実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図12図12は、本発明の他の実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による情報処理装置及び情報処理方法について図1乃至図10を用いて説明する。
【0012】
まず、本実施形態による情報処理装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態による情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)12と、RAM(Random Access Memory)14と、記憶部16と、入力部18と、表示部20と、撮影部22と、音声出力部24と、通信部26とを有している。CPU12、RAM14、記憶部16、入力部18、表示部20、撮影部22、音声出力部24及び通信部26は、共通バス28に接続されている。
【0014】
情報処理装置10は、特に限定されるものではないが、例えば、スマートフォンである。情報処理装置10は、タブレット型パーソナルコンピュータ、携帯電話等であってもよい。また、情報処理装置10は、例えば、ラップトップ型、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置であってもよい。情報処理装置10は、これを利用するユーザによる実行指示に応じて、各種のアプリケーションプログラムを実行することができる。
【0015】
CPU12は、記憶部16に記憶されたプログラムを実行することにより動作し、情報処理装置10全体の動作を制御する制御部として機能する。また、CPU12は、記憶部16に記憶されたプログラムを実行して情報処理装置10として各種処理を実行する。RAM14は、CPU12の動作に必要なメモリ領域を提供する。
【0016】
本実施形態による情報処理装置10は、記憶部16に記憶された特定のアプリケーションプログラムへのログイン時にユーザについて顔認証を行う。さらに、情報処理装置10は、顔認証に際して、写真、動画等の非生体によるユーザへのなりすましを判定可能に構成されている。
【0017】
なお、情報処理装置10は、特定のアプリケーションプログラムへのログイン時のほか、種々のタイミングで同様の顔認証を行うこともできる。例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10のシステム起動時、ロック解除時のように情報処理装置10の利用開始時にユーザについて同様の顔認証を行うこともできる。また、例えば、情報処理装置10は、記憶部16等に記憶された特定のファイル、ディレクトリ、フォルダ等の特定のリソースへのアクセス開始時にユーザについて同様の顔認証を行うこともできる。このように、情報処理装置10は、特定の処理の開始時に当該処理を要求するユーザについて顔認証を行うように構成することができる。
【0018】
CPU12は、記憶部16に記憶された特定のアプリケーションプログラムを実行することにより、ユーザについて顔認証を行うために次の各機能部として機能する。すなわち、CPU12は、認証処理部12a、動作指示部12b、顔画像取得部12c、情報提供部12d、なりすまし判定部12e、顔照合部12fとして機能する。
【0019】
認証処理部12aは、ユーザに対して顔認証を要求するログイン画面を表示部20に表示させてユーザのログイン要求を受け付ける。顔認証の対象であるユーザは、例えば、入力部18と一体的にタッチパネルディスプレイとして構成された表示部20に表示されたログイン画面におけるログインボタン、ログインアイコン等の特定の領域を押してタッチ入力することができる。これにより、ユーザは、ログイン要求を情報処理装置10に入力することができる。また、ユーザは、例えば、撮影部22にその顔を撮影させて情報処理装置10に顔画像を入力することにより、ログイン要求を情報処理装置10に入力することができる。ユーザによりログイン要求が入力されると、認証処理部12aは、顔認証を行うための顔認証画面を表示部20に表示させる。
【0020】
また、認証処理部12aは、なりすまし判定部12eによるなりすまし判定の結果及び顔照合部12fによる顔照合の結果に基づき、ユーザについての認証として顔認証を行う。すなわち、認証処理部12aは、なりすまし判定の結果及び顔照合の結果に基づき、ユーザの顔認証に成功したか否かを判定して、判定結果に応じた処理を実行する。
【0021】
認証処理部12aは、後述するように、なりすまし判定部12eによりなりすましでないと判定され、かつ、顔照合部12fにより顔照合が一致すると判定された場合に、ユーザの顔認証に成功したと判定する。ユーザの顔認証に成功したと判定した場合、認証処理部12aは、特定のアプリケーションプログラムへのユーザのログインを許可して、ユーザをログインさせるためのログイン処理を実行する。
【0022】
一方、認証処理部12aは、なりすまし判定部12eによりなりすましであると判定された場合、又は顔照合部12fにより顔照合が一致しないと判定された場合に、ユーザの顔認証に成功しなかった、すなわちユーザの顔認証に失敗したと判定する。ユーザの顔認証に失敗したと判定した場合、認証処理部12aは、アプリケーションプログラムへのユーザのログインを拒否する。この場合、認証処理部12aは、ユーザに対して顔認証に失敗した旨を通知する処理等の失敗処理を実行することができる。例えば、認証処理部12aは、顔認証に失敗したことを示す表示を表示部20に表示して通知することができる。
【0023】
動作指示部12bは、ユーザによるログイン要求の入力を受けて、顔認証の対象であるユーザに対して、撮影部22により撮影される顔に関する特定の動作を指示する。動作指示部12bは、特定の動作を指示する表示を表示部20に表示させて、ユーザに対して特定の動作を指示することができる。動作指示部12bは、特定の動作を指示する表示として、例えば、特定の動作を指示する指示文、特定の動作でアニメーション動作する視覚記号等を表示部20に表示させることができる。視覚記号としては、例えば、顔を模したアイコンである顔アイコン、ピクトグラム等である。
【0024】
動作指示部12bが指示する特定の動作は、特に限定されるものではないが、例えば、顔を左右又は上下に振る動作、顔を回す動作等である。特定の動作として顔を振る動作を指示する場合、動作指示部12bは、例えば、「顔を振ってください。」との指示文を表示部20に表示させたり、顔を振るようにアニメーション動作する顔アイコンを表示部20に表示させたりすることができる。
【0025】
また、動作指示部12bは、撮影部22により撮影される動作中のユーザの動作状況に応じて、ユーザに向けた表示である、表示部20における特定の動作を指示する表示を制御して変更する表示制御部としても機能することができる。例えば、動作指示部12bは、以下に述べる顔画像取得部12cによるユーザの特定の動作についての適切であるか否かの判定結果に応じて、表示部20における特定の動作を指示する表示を制御して変更することができる。
【0026】
例えば、具体的には、動作指示部12bは、特定の動作として顔を振る動作を指示する場合、例えば、次のように特定の動作を指示する表示を制御して変更することができる。
【0027】
顔画像取得部12cによりユーザの顔を振る動作が適切であると判定された場合、動作指示部12bは、例えば、表示部20に表示されている顔アイコンの顔を振る動作を停止することができる。また、適切であると判定された場合、動作指示部12bは、例えば、ユーザの特定の動作が適切であることを連想させる肯定的な表情に顔アイコンの表示を変更することもできる。
【0028】
一方、顔画像取得部12cによりユーザの顔を振る動作が適切でないと判定された場合、動作指示部12bは、表示部20に表示されている顔アイコンの顔を振る動作を継続したり、顔アイコンの顔を振る動作をより大きくしたりすることができる。また、適切でないと判定された場合、動作指示部12bは、例えば、ユーザの特定の動作が適切でないことを連想させる否定的な表情に顔アイコンの表示を変更することもできる。また、適切でないと判定された場合、動作指示部12bは、「顔を振ってください。」との指示文を強調して表示部20に表示させたり、「大きく顔を振ってください。」との指示文を表示部20に表示させたりすることもできる。
【0029】
このように、動作指示部12bは、ユーザの特定の動作が適切であると判定された場合には、ユーザの特定の動作が適切であることを示すように、特定の動作を指示する表示を制御して変更することができる。また、動作指示部12bは、ユーザの特定の動作が適切でないと判定された場合には、ユーザの特定の動作が適切でないことを示すように、特定の動作を指示する表示を制御して変更することができる。
【0030】
また、動作指示部12bは、動作指示の表示の表示部20への表示とともに又はこれに代えて、音声出力部24から動作指示の音声を出力することにより、ユーザに対して特定の動作を指示することもできる。この場合、動作指示部12bは、「顔を振ってください。」等の特定の動作を指示する指示文を読み上げた音声を音声出力部24から出力することができる。
【0031】
顔画像取得部12cは、撮影部22により撮影される動画から、ユーザの生体情報である顔画像を取得する情報取得部である。顔画像取得部12cは、次のように動作して顔画像を取得する。
【0032】
顔画像取得部12cは、撮影部22により撮影される動画中のユーザの顔に関する特定の動作が適切であるか否かを判定する。顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が、なりすまし判定に際してユーザの顔の三次元形状を推定可能な複数枚の顔画像を取得しうる動作である場合に、ユーザの特定の動作が適切であると判定する。一方、顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が、そのような複数枚の顔画像を取得することができない動作である場合に、ユーザの特定の動作が適切でないと判定する。例えば、ユーザの動作が小さすぎて複数視点の顔画像を取得することが実質的に不可能である場合、撮影部22によりユーザの顔がそもそも撮影されていない場合等には、ユーザの顔の三次元形状を推定可能な複数枚の顔画像を取得することができない。したがって、これらの場合、顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が適切でないと判定する。
【0033】
なお、顔画像取得部12cは、動作指示部12bが指示した特定の動作とユーザの動作とが同一でなくても、ユーザの動作が適切であると判定してもよい。例えば、動作指示部12bが顔を横に振るアニメーションを表示させたのに対してユーザが顔を縦に振った場合であっても、ユーザの動作が、なりすまし判定に際してユーザの顔の三次元形状を推定可能な複数枚の顔画像を取得しうる動作である場合がある。この場合、顔画像取得部12cは、ユーザの動作が適切であると判定することができる。
【0034】
顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が適切であると判定した場合、撮影部22により撮影される動画中のユーザの顔画像を検出する。さらに、顔画像取得部12cは、ユーザの顔情報として、検出したユーザの顔画像を取得する。この際、顔画像取得部12cは、検出した顔画像の品質を評価して、所定の品質以上の品質を有する高品質の顔画像を取得する。例えば、顔画像取得部12cは、顔画像の品質を、顔の三次元形状を推定するために予め設定された所定個数の顔特徴点についてそれぞれ計算された品質値に基づき評価することができる。顔画像取得部12cは、顔情報として、必ずしも顔画像自体を取得する必要はなく、顔画像から特徴量を抽出して取得してもよい。
【0035】
顔画像取得部12cは、動作指示部12bによる特定の動作が指示された時点からの所定時間である制限時間を経過するまで、上述のようにしてユーザの顔画像を繰り返して取得する。これにより、顔画像取得部12cは、なりすまし判定に必要な規定枚数の顔画像の取得を試みる。なお、顔画像を取得する際の制限時間は、例えば、要求されるなりすまし判定の精度、認証完了までに要する時間等に応じて予め設定されている。また、なりすまし判定に必要な顔画像の規定枚数も、例えば、要求されるなりすまし判定の精度、認証完了までに要する時間等に応じて予め設定されている。
【0036】
また、顔画像取得部12cは、ユーザの動作状況に応じた表示として、顔画像の取得の進捗状況を表示部20に表示させる表示制御部として機能することができる。顔画像取得部12cは、ユーザの動作状況に応じた顔画像の取得の進捗状況として、例えば、なりすまし判定に必要な規定枚数に対する顔画像の取得済み枚数の比率である顔画像の取得率を百分率で表示部20に表示させることができる。顔画像取得部12cは、顔画像の取得率を、例えば、百分率表示の数値として表示させることもできるし、顔画像の取得率に応じて長さが変化するゲージやプログレスバーで表示させることもできる。顔画像の取得率を示すゲージやプログレスバーの形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、棒状、円環状、枠状の形状を採用することができる。顔画像取得部12cは、顔画像の取得状況に応じて、ユーザに向けた表示である、顔画像の取得の進捗状況を示す表示を制御して変更する。顔画像取得部12cは、ユーザの動作状況に応じて、ゲージ、プログレスバー等の顔画像の取得の進捗状況を示す表示を表示部20に表示させることができる。なお、顔画像の取得の進捗状況を示す表示の形式は、ゲージやプログレスバーに限定されるものではなく、種々の表示形式を採用することができる。
【0037】
情報提供部12dは、顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得できずに制限時間が経過して規定枚数の顔画像の取得に失敗した場合、すなわち、所定時間内に所定量の生体情報を取得できなかった場合に、ガイダンス情報をユーザに提供する。ガイダンス情報は、顔認証を再度行う際に顔画像取得部12cによる規定枚数の顔画像の取得に成功するための参考、手引き、助け等になる情報である。情報提供部12dは、例えば、ガイダンス情報を表示部20に表示させてユーザに提供することができる。また、情報提供部12dは、例えば、ガイダンス情報を音声出力部24から音声で出力してユーザに提供することもできる。
【0038】
情報提供部12dは、顔画像取得部12cにより顔画像を取得できない原因に応じたガイダンス情報をユーザに提供することができる。例えば、ユーザの動作が適切でないことが原因で顔画像を取得できない場合、情報提供部12dは、ユーザの特定の動作に関するガイダンス情報を提供することができる。また、例えば、顔認証を行う環境である認証環境が適切でないことが原因で顔画像を取得できない場合、情報提供部12dは、認証環境に関するガイダンス情報を提供することができる。また、ユーザの特定の動作に関するガイダンス情報と、認証環境に関するガイダンス情報とを組み合わせてユーザに提供することもできる。
【0039】
情報提供部12dは、ユーザの特定の動作に関するガイダンス情報として、特定の動作が適切となるようにユーザを誘導するガイダンス情報を提供することができる。例えば、特定の動作として顔振り動作が指示されたユーザに対して、情報提供部12dは、ガイダンス情報として、顔振り動作に関するガイダンス文を表示部20に表示し又は音声出力部24から音声で出力することができる。この場合、ガイダンス文としては、「大きく顔を振ってください。」、「ゆっくり顔を振ってください。」、「動作が速すぎます。」等が例示される。
【0040】
また、情報提供部12dは、認証環境に関するガイダンス情報として、適切な認証環境で顔認証を行うようにユーザを誘導するガイダンス情報を提供することができる。ガイダンス情報が提供されうる認証環境は、特に限定されるものではないが、例えば、認証が行われる場所である認証場所の明るさ、撮影部22によりユーザが撮影される距離である撮影距離等である。
【0041】
例えば、認証場所の明るさが明るすぎて又は暗すぎて一定品質以上の顔画像を顔画像取得部12cにより取得することができない場合、情報提供部12dは、ガイダンス情報として、認証場所の明るさに関するガイダンス情報を提供することができる。この場合、情報提供部12dは、ガイダンス情報として、例えば、「明るすぎます。」、「暗すぎます。」等のガイダンス文を表示部20に表示し又は音声出力部24から音声で出力することができる。
【0042】
また、例えば、撮影部22による撮影距離が遠すぎて又は近すぎて一定品質以上の顔画像を顔画像取得部12cが取得することができない場合、情報提供部12dは、撮影部22による撮影距離に関するガイダンス情報を提供することができる。この場合、情報提供部12dは、ガイダンス情報として、例えば、「遠すぎます。」、「近すぎます。」等のガイダンス文を表示部20に表示し又は音声出力部24から音声で出力することができる。
【0043】
なお、情報提供部12dは、ガイダンス文に代えて又はガイダンス文とともに、ガイダンス文の内容を連想させる視覚記号を表示部20に表示することにより、ガイダンス情報を提供することができる。視覚記号は、例えば、アイコン、ピクトグラム等である。
【0044】
なりすまし判定部12eは、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像に基づき、なりすまし判定を行う。なりすまし判定部12eは、なりすまし判定において、ユーザの顔が、写真、動画等の非生体によるなりすましであるか否かを判定する。
【0045】
なりすまし判定部12eは、なりすまし判定に際して、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像に基づき、ユーザの顔の三次元形状を推定する。顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像は、撮影部22により特定の動作をするユーザの顔が撮影されて取得されたものであるため、異なる視点から撮影された多視点画像になっている。なりすまし判定部12eは、多視点画像である複数枚の顔画像から、ユーザの顔の三次元形状を推定する。三次元形状を推定する方法は、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。例えば、なりすまし判定部12eは、バンドル調整法により、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像から、ユーザの顔画像の三次元形状を推定することができる。
【0046】
三次元形状の推定に際して、なりすまし判定部12eは、例えば次のような処理を実行することができる。すなわち、なりすまし判定部12eは、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像ごとに、顔画像における顔の所定個数の顔特徴点それぞれの位置を示す顔情報を取得する。顔情報を取得する顔特徴点は、例えば、2個以上であり、具体的には、右目、左目、鼻、口中央、口角右側、口角左側、頬右側、頬左側、顎右側及び顎左側の10個の顔特徴点である。さらに、なりすまし判定部12eは、取得した複数枚の顔画像のそれぞれの顔情報に基づき、複数枚の顔画像の間で所定個数の顔特徴点のそれぞれの対応付けを行う。なりすまし判定部12eは、顔特徴点の対応付けの結果に基づき、ユーザの顔の三次元形状を推定することができる。このような処理によれば、複数枚の顔画像のそれぞれの顔情報に基づき、複数枚の顔画像の間で所定個数の顔特徴点のそれぞれを一意に対応付けることができる。この対応付けに際しては、煩雑な処理は必要とならない。したがって、複数枚の顔画像の間の顔特徴点の対応付けをより容易にかつより正確に行うことができ、より容易かつより正確に三次元形状を推定することができる。
【0047】
なりすまし判定部12eは、推定したユーザの顔の三次元形状を評価することにより、ユーザの顔について、写真、動画等の非生体によるなりすましであるか否かを判定する。例えば、なりすまし判定部12eは、推定した三次元形状が立体的であるか否か、すなわち立体的であるか平面的であるかを評価することにより、なりすましであるか否かを判定することができる。この場合、なりすまし判定部12eは、推定した三次元形状に関する評価量と予め設定された閾値との大小関係を判定することにより、三次元形状が立体的であるか平面的であるかを評価することができる。評価量としては、特に限定されるものではなく、例えば、特定の顔特徴点に関連する距離、角度等又はこれらに基づく量を用いることができる。なお、三次元形状が立体的であるか平面的であるかを評価する方法としては、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。
【0048】
なりすまし判定部12eは、推定した顔の三次元形状が立体的であると評価した場合、ユーザの顔について、生体の顔であり、なりすましではないと判定する。一方、なりすまし判定部12eは、推定した三次元形状が平面的であると評価した場合、ユーザの顔について、写真、動画等の非生体によるなりすましであると判定する。
【0049】
顔照合部12fは、顔画像取得部12cにより取得された一又は複数枚の顔画像に基づき、顔照合を行う。顔照合部12fは、顔照合において、撮影部22により撮影されて顔画像取得部12cにより取得されたユーザの顔画像である対象顔画像と、予め登録されたユーザの顔画像である登録顔画像とを照合して両者が一致する否かを判定する。顔照合部12fは、例えば、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像のうち、正面向きの顔画像等の最も高品質な顔画像を、対象顔画像として登録顔画像と照合することができる。また、顔照合部12fは、複数枚の顔画像のそれぞれについて登録顔画像との照合を行うこともできる。なお、ユーザの登録生体情報である登録顔画像は、例えば、記憶部16に予め記憶されて登録されている。
【0050】
両顔画像の照合に際して、顔照合部12fは、対象顔画像の特徴量と登録顔画像の特徴量との類似度を示す照合スコアを算出することができる。照合スコアは、両顔画像の特徴量の間の類似度が高いほど大きな値となる。複数枚の顔画像のそれぞれについて登録顔画像との照合を行った場合、照合スコアとして、それぞれの照合の際に算出された照合スコアの値の平均値、最大値等を用いることができる。顔照合部12fは、照合スコアが所定の閾値以上である場合に、対象顔画像と登録顔画像との照合が一致する、すなわち顔照合が一致すると判定することができる。一方、顔照合部12fは、照合スコアが所定の閾値未満である場合に、対象顔画像と登録顔画像との照合が一致しない、すなわち顔照合が一致しないと判定することができる。
【0051】
なお、顔照合部12fは、顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得される前の時点で、既に取得済みの顔画像を対象顔画像として上記と同様に登録顔画像と照合することができる。この場合、顔画像取得部12cは、顔照合部12fにより照合が一致しないと判定された時点で、規定枚数の顔画像の取得前であっても顔画像の取得を中止することができる。
【0052】
なお、上述したCPU12の各部の機能の一部又は全部は、必ずしも単一の装置である情報処理装置10のCPU12で実現される必要はなく、サーバ等の他の外部装置により実現されてもよい。例えば、上述したCPU12の各部の機能のうち、なりすまし判定部12e、顔照合部12f等の機能は、ネットワークを介して情報処理装置10と通信可能に接続されるサーバのCPUにより実現されてもよい。この場合、情報処理装置10のCPU12は、ネットワークを介して、サーバに対してなりすまし判定部12e、顔照合部12f等の機能による処理要求を、それらの処理に必要な顔画像、顔画像から抽出された特徴量等のデータを送信する。また、CPU12は、ネットワークを介して、サーバからなりすまし判定部12e、顔照合部12f等の機能による処理結果を受信する。
【0053】
記憶部16は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリのような記憶媒体により構成されている。記憶部16は、CPU12により実行される特定のアプリケーションプログラム等のプログラム、そのプログラムの実行の際にCPU12により参照されるデータ等を記憶する。例えば、記憶部16は、撮影部22により撮影される画像から取得されたユーザの顔画像を記憶する。また、例えば、記憶部16は、顔照合に用いられるユーザの登録顔画像を記憶する。
【0054】
入力部18は、情報処理装置10に対するユーザからの情報、指示等の入力を受け付ける。ユーザは、入力部18を介して、情報処理装置10に対して、各種情報を入力したり、処理の実行の指示を入力したりすることができる。入力部18は、例えば、表示部20に組み込まれたタッチパネルにより構成されている。なお、入力部18は、例えば、キーボード、マウス等により構成されていてもよい。
【0055】
表示部20は、CPU12による制御に従って、特定のアプリケーションプログラムの実行画面等の各種画面を表示する。特定のアプリケーションプログラムの実行画面は、例えば、ログイン画面、顔認証画面、ログイン済み画面等を含む。表示部20は、例えば、液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等により構成され、入力部18とともにタッチパネルディスプレイとして構成されている。
【0056】
撮影部22は、顔認証を行うユーザの顔を含む画像を撮影する。撮影部22は、例えば、動画を撮影可能なデジタルカメラにより構成され、所定のフレームレートで動画を構成する二次元画像を取得する。
【0057】
通信部26は、CPU12による制御に従って、ネットワークを介してサーバ等の外部装置とデータの送受信を行う。通信部26の通信規格、方式等は、特に限定されるものではなく、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0058】
こうして、本実施形態による情報処理装置10が構成されている。
【0059】
本実施形態による情報処理装置10において、動作指示部12bは、撮影部22により撮影される動作中のユーザの動作状況に応じて、表示部20における特定の動作を指示する表示を制御して変更する。これにより、ユーザは、特定の動作の指示を受けた自己の動作の適否を判断して、自己の動作を適宜修正することができる。また、顔画像取得部12cは、顔画像の取得の進捗状況を表示部20に表示させる。ユーザは、顔画像の取得の進捗状況をも自己の動作の適否を判断する材料とすることができる。したがって、本実施形態による情報処理装置10によれば、特定の動作の指示に応じてユーザを適切に動作させることができ、ユーザの動作に基づきなりすましの判定に必要な生体情報である顔画像を適切に取得することができる。
【0060】
また、本実施形態による情報処理装置10では、情報提供部12dが、顔画像取得部12cによる規定枚数の顔画像の取得に失敗した場合にガイダンス情報を提供する。したがって、本実施形態による情報処理装置10によれば、ユーザが顔認証を再度行う際に、顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得できるようにユーザに対処させることができる。
【0061】
以下、本実施形態による情報処理装置10における顔認証の動作についてさらに図2乃至図10を用いて説明する。図2は、情報処理装置10における顔認証の動作を示すフローチャートである。図3は、情報処理装置10におけるなりすまし判定の動作を示すフローチャートである。図4は、情報処理装置10における顔照合の動作を示すフローチャートである。図5乃至図10は、それぞれ情報処理装置10における顔認証の動作時の表示部20の一連の画面の例を示す概略図である。情報処理装置10における顔認証の動作が行われることにより、本実施形態による情報処理方法が実行される。
【0062】
まず、CPU12により特定のアプリケーションプログラムが実行されると、図2に示すように、認証処理部12aは、ユーザに対して顔認証を要求するログイン画面を表示部20に表示させてユーザのログイン要求を受け付ける(ステップS102)。
【0063】
図5は、顔認証を要求するログイン画面SLの一例を示している。図5に示すように、ログイン画面SLには、ログインに際して顔認証を要求することを示す顔アイコンSL12が表示されている。ユーザは、例えば、顔アイコンSL12を押すことにより、特定のアプリケーションプログラムへのログインを要求するログイン要求を情報処理装置10に入力することができる。
【0064】
認証処理部12aは、ユーザによるログイン要求の入力があるか否かを継続的に判定し(ステップS104)、ログイン要求が入力されるまで待機する(ステップS104、NO)。
【0065】
認証処理部12aは、ログイン要求の入力があったと判定すると(ステップS104、YES)、顔認証を行うための顔認証画面を表示部20に表示させる(ステップS106)。
【0066】
図6は、顔認証開始時、すなわち顔画像取得部12cによる顔画像の取得開始時の顔認証画面SFの一例を示している。図6に示すように、顔認証画面SFは、撮影部22により撮影される動画を表示する動画表示領域SF12と、動作指示部12bによる特定動作の指示を表示する動作指示表示領域SF14とを含んでいる。また、顔認証画面SFは、顔画像の取得の進捗状況を示す棒状ゲージSF16と、同じく顔画像の取得の進捗状況を示す枠状ゲージSF18L、SF18Rとを含んでいる。また、顔認証画面SFは、認証方式をパスワード方式に切り替える「パスワードを使う」ボタンSF20と、顔認証をキャンセルする「キャンセル」ボタンSF22とを含んでいる。
【0067】
動画表示領域SF12は、撮影部22により撮影されるユーザの顔を含む動画をほぼリアルタイムで表示する。ユーザは、動画表示領域SF12に表示される自己の顔の動画を確認することにより、動作指示部12bによる特定の動作の指示に対する自己の動作の適否を判断することができる。
【0068】
動作指示表示領域SF14は、特定の動作を指示する指示文SF142と、同じく特定の動作を指示する顔アイコンSF144を表示する。指示文SF142は、動作指示部12bにより指示される特定の動作の内容を示す。また、顔アイコンSF144は、動作指示部12bにより指示される特定の動作でアニメーション動作する。動作指示部12bは、特定の動作を例えば「顔を振ってください。」等の指示文SF142で特定の動作をユーザに対して指示する。また、動作指示部12bは、例えば顔を振るようにアニメーション動作する顔アイコンSF144で特定の動作をユーザに対して指示する。
【0069】
棒状ゲージSF16は、顔画像取得部12cによる顔画像の取得の進捗状況に応じて長さが変化する。具体的には、棒状ゲージSF16は、顔画像取得部12cによる顔画像の取得率に従って、左から右に向かって伸長するように長さが変化する。また、棒状ゲージSF16内には、顔画像の取得率が百分率表示の数値で表示される。
【0070】
枠状ゲージSF18L、SF18Rは、それぞれ動画表示領域SF12の左半分側及び右半分側の枠部分を構成するように配置されている。枠状ゲージSF18L、SF18Rは、棒状ゲージSF16と同様に、それぞれ顔画像取得部12cによる顔画像の取得の進捗状況に応じて長さが変化する。具体的には、枠状ゲージSF18L、SF18Rは、顔画像取得部12cによる顔画像の取得率に従って、下から上に向かって伸長するように長さが変化する。
【0071】
枠状ゲージSF18L、SF18Rによる動画表示領域SF12を囲う枠において、上側中央部には顔アイコンSF144が配置され、下側中央部には棒状ゲージSF16が配置されている。枠状ゲージSF18L、SF18Rは、それぞれ、棒状ゲージSF16の中心で顔画像の取得率0%を示し、顔アイコンSF144の到達点で顔画像の取得率100%を示す。
【0072】
「パスワードを使う」ボタンSF20は、特定のアプリケーションプログラムにログインするための認証方式を顔認証方式からパスワード方式に切り替えるためのボタンである。ユーザは、「パスワードを使う」ボタンSF20を押すことにより、ログインするための認証方式を、パスワードの入力を必要とするパスワード方式に切り替えることができる。
【0073】
「キャンセル」ボタンSF22は、特定のアプリケーションプログラムにログインするための顔認証をキャンセルするためのボタンである。ユーザは、「キャンセル」ボタンSF22を押すことにより、顔認証をキャンセルすることができる。
【0074】
顔認証画面が表示されると、図2に示すように、動作指示部12bは、表示部20の顔認証画面に特定の動作を指示する指示文、特定の動作でアニメーション動作する顔アイコンを表示させて、ユーザに対して特定の動作を指示する(ステップS108)。動作指示部12bは、例えば、指示文、顔アイコン等により顔を振る動作を指示することができる。
【0075】
動作指示部12bにより特定の動作がユーザに対して指示されると、顔画像取得部12cは、制限時間を経過するまで、なりすまし判定に必要な規定枚数のユーザの顔画像の取得を試みる。
【0076】
まず、顔画像取得部12cは、撮影部22により撮影される動画中のユーザの特定の動作が適切であるか否かを判定する(ステップS110)。
【0077】
顔画像取得部12cによりユーザの特定の動作が適切でないと判定された場合(ステップS110、NO)、制限時間を経過していなければ(ステップS112、NO)、動作指示部12bは、特定の動作を指示する表示を制御して変更する(ステップS114)。この場合、動作指示部12bは、例えば、顔アイコンの顔を振る動作を継続したり、顔アイコンの顔を振る動作をより大きくしたり、「顔を振ってください。」との指示文を強調して表示部20に表示させたりすることができる。その後、顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が適切であるか否かを継続して判定する(ステップS110)。なお、制限時間を経過していれば(ステップS112、YES)、後述のステップS138に移行する。
【0078】
一方、顔画像取得部12cによりユーザの特定の動作が適切であると判定された場合(ステップS110、YES)、動作指示部12bは、特定の動作を指示する表示を制御して変更する(ステップS116)。この場合、動作指示部12bは、例えば、顔アイコンの顔を振る動作を停止したり、ユーザの特定の動作が適切であることを連想させる笑顔等の表情に顔アイコンの表示を変更したりすることができる。
【0079】
顔画像取得部12cは、ユーザの特定の動作が適切であると判定すると(ステップS110、YES)、撮影部22により撮影される動画中のユーザの顔画像を検出する(ステップS118)。
【0080】
次いで、顔画像取得部12cは、検出した顔画像の品質を評価する(ステップS120)。顔画像取得部12cは、顔画像の品質が所定の品質以上でないと判定すると(ステップS120、NO)、上記ステップS110に移行して顔画像の取得を改めて試みる。
【0081】
一方、顔画像取得部12cは、顔画像の品質が所定の品質以上であると判定すると(ステップS120、YES)、その所定の品質以上の品質を有する高品質の顔画像を取得する(ステップS122)。
【0082】
顔画像取得部12cは、顔画像を取得したことに応じて、顔画像の取得率を示すゲージ、プログレスバー、百分率表示の数値等の顔画像の取得の進捗状況を示す表示を制御して変更する(ステップS124)。
【0083】
図7は、顔画像取得部12cによる顔画像の取得中の顔認証画面SFの一例を示している。なお、図7は、顔画像の取得率が50%である場合の顔認証画面SFを示している。顔画像の取得中の顔認証画面SFでは、取得済みの顔画像の枚数が増加するに従って、図7に示すように、棒状ゲージSF16が左から右に向かって伸長し、枠状ゲージSF18L、SF18Rが下から上に向かって伸長していく。また、取得済みの顔画像の枚数が増加するに従って、棒状ゲージSF16内の顔画像の取得率の数値が増加する。
【0084】
次いで、図2に示すように、顔画像取得部12cは、なりすまし判定に必要な規定枚数の顔画像を取得したか否かを判定する(ステップS126)。規定枚数の顔画像を取得していないと判定すると(ステップS126、NO)、顔画像取得部12cは、制限時間を経過していなければ(ステップS128、NO)、上記ステップS110に移行して顔画像の取得を改めて試みる。なお、制限時間を経過していれば(ステップS128、YES)、後述のステップS138に移行する。
【0085】
一方、顔画像取得部12cが規定枚数の顔画像を取得したと判定すると(ステップS126、YES)、なりすまし判定部12eはなりすまし判定を行い(ステップS130)、顔照合部12fは顔照合を行う(ステップS132)。なお、なりすまし判定部12eによるなりすまし判定と、顔照合部12fによる顔照合とは、いずれが先に行われてもよく、並行して行われてもよい。また、顔照合部12fは、顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得される前の時点で、既に取得済みの顔画像を用いて顔照合を行うこともできる。
【0086】
なお、図8は、顔画像取得部12cによる規定枚数の顔画像の取得完了時の顔認証画面SFの一例を示している。図8に示すように、顔画像の取得完了時の顔認証画面SFでは、棒状ゲージSF16及び枠状ゲージSF18L、SF18Rがそれぞれ最大限に伸長している。また、棒状ゲージSF16内の顔画像の取得率は100%になっている。また、顔画像の取得完了時の顔認証画面SFでは、顔アイコンSF144に代えて、顔画像の取得完了を示す完了アイコンSF24が表示されて、ユーザに対して処理の完了が視覚的に示される。
【0087】
なりすまし判定部12eは、図3に示すように、まず、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像に基づき、ユーザの顔の三次元形状を推定する(ステップS202)。
【0088】
次いで、なりすまし判定部12eは、推定した三次元形状が立体的であるか否かを評価する(ステップS204)。
【0089】
推定した三次元形状が立体的であると評価した場合(ステップS204、YES)、なりすまし判定部12eは、ユーザの顔について、生体の顔であり、なりすましではないと判定する(ステップS206)。
【0090】
一方、推定した三次元形状が立体的でない、すなわち平面的であると評価した場合(ステップS204、NO)、なりすまし判定部12eは、ユーザの顔について、写真、動画等によるなりすましであると判定する(ステップS208)。
【0091】
一方、顔照合部12fは、図4に示すように、まず、顔画像取得部12cにより取得された複数枚の顔画像から、登録顔画像との照合に用いる対象顔画像を選択する(ステップS302)。
【0092】
また、顔照合部12fは、対象顔画像を照合すべき登録顔画像を記憶部16等から読み出して取得する(ステップS304)。
【0093】
次いで、顔照合部12fは、対象顔画像の特徴量と登録顔画像の特徴量との類似度を示す照合スコアを算出する(ステップS306)。
【0094】
次いで、顔照合部12fは、算出した照合スコアが所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS308)。
【0095】
顔照合部12fは、照合スコアが所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS308、YES)、対象顔画像と登録顔画像との照合が一致する、すなわち顔照合が一致すると判定する(ステップS310)。
【0096】
一方、顔照合部12fは、照合スコアが所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS308、NO)、対象顔画像と登録顔画像との照合が一致しない、すなわち顔照合が一致しないと判定する(ステップS312)。
【0097】
なお、顔照合部12fは、顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得される前の時点であっても、既に取得済みの顔画像を用いて図4に示す処理を実行することもできる。
【0098】
次いで、図2に示すように、認証処理部12aは、なりすまし判定部12eによるなりすまし判定の結果及び顔照合部12fによる顔照合の結果に基づきユーザの顔認証に成功したか否かを判定する(ステップS134)。
【0099】
ユーザの顔認証に成功したと判定すると(ステップS134、YES)、認証処理部12aは、特定のアプリケーションプログラムへのユーザのログインを許可して、ユーザをログインさせるためのログイン処理を実行する(ステップS136)。認証処理部12aは、ログイン処理を実行して、特定のアプリケーションのログイン済み画面を表示部20に表示させる。認証処理部12aは、なりすまし判定部12eによりなりすましでないと判定され(ステップS206)、かつ、顔照合部12fにより顔照合が一致すると判定された場合(ステップS310)に、顔認証に成功したと判定する。
【0100】
図9は、顔認証の成功後の特定のアプリケーションのログイン済み画面SAを示している。図9に示すように、ログイン済み画面SAは、ユーザがログインした状態の特定のアプリケーションの画面になっている。
【0101】
一方、ユーザの顔認証に失敗したと判定すると(ステップS134、NO)、認証処理部12aは、特定のアプリケーションプログラムへのユーザのログインを拒否する。認証処理部12aは、なりすまし判定部12eによりなりすましであると判定された場合(ステップS208)、又は顔照合部12fにより顔照合が一致しないと判定された場合(ステップS312)に、顔認証に失敗したと判定する。この場合、認証処理部12aは、ユーザに対して顔認証に失敗した旨を通知する処理等の失敗処理を実行する(ステップS140)。
【0102】
上述のように顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得されて顔認証が行われる場合とは異なり、規定枚数の顔画像が取得されずに制限時間が経過した結果、顔認証に失敗する場合がある(ステップS112、YES又はステップS128、YES)。これらの場合、情報提供部12dは、顔画像取得部12cにより顔画像を取得できない原因に応じて、ユーザの特定の動作や認証環境に関するガイダンス情報を提供する(ステップS138)。情報提供部12dは、例えば、ガイダンス情報を表示部20に表示し又は音声出力部24から音声で出力してユーザに提供することができる。これにより、顔認証が再度行われた場合に、制限時間内に顔画像取得部12cにより規定枚数の顔画像が取得される確率を向上することができる。
【0103】
次いで、認証処理部12aは、ユーザに対して顔認証に失敗した旨を通知する処理等の失敗処理を実行する(ステップS140)。
【0104】
図10は、規定枚数の顔画像が取得されずに制限時間が経過して顔認証に失敗した顔認証失敗時の顔認証画面SFを示している。図10に示すように、顔認証失敗時の顔認証画面SFでは、顔アイコンSF144に代えて、規定枚数の顔画像が取得されずに顔認証に失敗したことを示す感嘆符アイコン等の失敗アイコンSF26が表示される。また、動画表示領域SF12の周囲には、枠状ゲージSF18L、SF18Rに代えて、例えば枠状ゲージSF18L、SF18Rとは異なる色等で顔認証に失敗したことを示す失敗枠SF28が表示される。また、動画表示領域SF12は、例えば、顔画像の取得時には撮影部22により撮影される動画をカラーで表示していたのに対して、顔認証の失敗時には撮影部22により撮影された動画の特定の時点のフレームをグレースケール又はモノクロで表示する。これにより、動画表示領域SF12は、顔認証に失敗したことを示す。
【0105】
さらに、動画表示領域SF12には、情報提供部12dにより提供されるガイダンス情報として、ガイダンス文SF30が表示される。ガイダンス文SF30は、例えば、「動作が速すぎます。」、「明るすぎます。」等の規定枚数の顔画像の取得に失敗した原因に応じた内容の文である。
【0106】
こうして、本実施形態による情報処理装置10によりユーザについて顔認証が行われる。
【0107】
このように、本実施形態によれば、撮影部22により撮影される動作中のユーザの動作状況に応じて、表示部20における特定の動作を指示する表示を制御して変更し、また、顔画像の取得の進捗状況を表示部20に表示させる。したがって、本実施形態によれば、ユーザの動作に基づきなりすまし判定に必要な生体情報である顔画像を適切に取得することができる。
【0108】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による情報処理装置について図11を用いて説明する。図11は、本実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。なお、上記第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
【0109】
上記第1実施形態では、特定のアプリケーションへのログイン時に顔認証を行うように情報処理装置10を構成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、顔認証は、部屋、区域等の特定の場所への入場時に行われてもよい。本実施形態では、情報処理装置を、特定の場所への入場を規制する自動ドア、ゲート等の扉部を制御する制御装置として構成し、特定の場所への入場時に顔認証を行う場合について説明する。
【0110】
図11に示すように、本実施形態による情報処理装置210は、図1に示す第1実施形態による情報処理装置10の構成に加えて、さらに、特定の場所への入場を規制する扉部30を有している。
【0111】
扉部30は、例えば、自動ドア、セキュリティゲート等により構成され、ユーザの入場が規制される部屋、区域等の特定の場所の入口に設置されている。扉部30は、CPU12による制御に従って開扉動作及び閉扉動作を行う。
【0112】
本実施形態による情報処理装置210は、扉部30により入場が規制された特定の場所へのユーザの入場時に、上記第1実施形態による情報処理装置10と同様の顔認証を行う。すなわち、本実施形態による情報処理装置210は、顔認証に成功した場合に扉部30を開扉してユーザの特定の場所への入場を許可する。一方、情報処理装置210は、顔認証に失敗した場合に扉部30を閉扉したままの状態を維持してユーザの特定の場所への入場を拒否する。
【0113】
本実施形態のように、特定の場所への入場時に第1実施形態と同様の顔認証を行うように情報処理装置を構成することもできる。
【0114】
また、上記のほか、例えば、顔認証は、ユーザ端末からのサーバへのログイン時に行われてもよい。そこで、情報処理装置を、ネットワークを介してユーザ端末からのログインを受け付けるサーバとして構成し、ユーザ端末からのログイン時に顔認証を行うこともできる。この場合、サーバとして構成された情報処理装置は、第1実施形態と同様のCPU12、RAM14、及び記憶部16として機能する構成を有することができる。ユーザ端末は、例えば、第1実施形態と同様の入力部18、表示部20、撮影部22及び音声出力部24として機能する構成を有することができる。
【0115】
このように、認証を必要とする種々の場面において第1実施形態と同様の顔認証を行うように情報処理装置を構成することができる。
【0116】
[他の実施形態]
上記実施形態において説明した情報処理装置は、他の実施形態によれば、図12に示すように構成することもできる。図12は、他の実施形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0117】
図12に示すように、他の実施形態による情報処理装置1000は、ユーザに対して動作を指示する動作指示部1002と、動作が指示されたユーザからユーザの生体情報を取得する情報取得部1004とを有する。また、情報処理装置1000は、ユーザの動作状況に応じて、ユーザに向けた表示を制御する表示制御部1006を有する。
【0118】
他の実施形態によれば、ユーザの動作状況に応じて、ユーザに向けた表示が制御される。これにより、他の実施形態によれば、ユーザの動作に基づき必要な生体情報を適切に取得することができる。
【0119】
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
【0120】
例えば、上記実施形態では、なりすまし判定のための生体情報として複数枚の顔画像を取得する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。生体情報としては、顔画像のほか、歩容画像、指紋画像、虹彩画像、指の静脈画像、掌紋画像、手のひらの静脈画像等を取得することもできる。生体情報として顔画像を用いた顔認証に代えて、特定の動作の指示を受けたユーザから取得した生体情報を用いて生体認証を行うことができる。
【0121】
また、上記実施形態では、生体情報として取得された顔画像を用いてなりすまし判定及び顔照合を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものはない。取得された顔画像等の生体情報は、種々の目的に利用することができる。
【0122】
また、上記実施形態による情報処理装置10、210は、一又は複数の装置からなるシステムとして構成することができる。
【0123】
また、上記の各実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のコンピュータプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのコンピュータプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0124】
該記録媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また、該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0125】
上記の各実施形態の機能により実現されるサービスは、SaaS(Software as a Service)の形態でユーザに対して提供することもできる。
【0126】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0127】
(付記1)
ユーザに対して動作を指示する動作指示部と、
前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得する情報取得部と、
前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御する表示制御部と
を有する情報処理装置。
【0128】
(付記2)
前記動作指示部は、前記動作を指示する前記表示を表示部に表示させて前記動作を指示し、
前記表示制御部は、前記ユーザの動作状況に応じて、前記動作を指示する前記表示を制御する付記1記載の情報処理装置。
【0129】
(付記3)
前記表示制御部は、前記ユーザの動作状況に応じて、前記生体情報の取得の進捗状況を示す前記表示を表示部に表示させる付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0130】
(付記4)
前記情報取得部が所定時間内に所定量の前記生体情報を取得できない場合にガイダンス情報を提供する情報提供部を有する付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【0131】
(付記5)
前記ガイダンス情報は、前記ユーザの動作又は環境に関する情報である付記4記載の情報処理装置。
【0132】
(付記6)
前記動作指示部は、前記ユーザに対して顔に関する前記動作を指示し、
前記情報取得部は、前記ユーザから前記生体情報として複数の顔情報を取得する付記1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置。
【0133】
(付記7)
前記生体情報に基づき前記ユーザがなりすましであるか否かを判定するなりすまし判定部を有する付記1乃至6のいずれかに記載の情報処理装置。
【0134】
(付記8)
前記情報取得部により取得された前記生体情報と登録生体情報とを照合する照合部を有する付記7記載の情報処理装置。
【0135】
(付記9)
前記情報取得部は、前記照合部による照合が一致しない場合に、前記生体情報の取得を中止する付記8記載の情報処理装置。
【0136】
(付記10)
前記なりすまし判定部による判定の結果及び前記照合部による照合の結果に基づき、前記ユーザについて認証を行う認証処理部を有する付記8又は9に記載の情報処理装置。
【0137】
(付記11)
ユーザに対して動作を指示し、
前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得し、
前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御する情報処理方法。
【0138】
(付記12)
コンピュータに、
ユーザに対して動作を指示し、
前記動作が指示された前記ユーザから前記ユーザの生体情報を取得し、
前記ユーザの動作状況に応じて、前記ユーザに向けた表示を制御する
ことを実行させるプログラムが記録された記録媒体。
【0139】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0140】
10、210…情報処理装置
12…CPU
12a…認証処理部
12b…動作指示部
12c…顔画像取得部
12d…情報提供部
12e…なりすまし判定部
12f…顔照合部
14…RAM
16…記憶部
18…入力部
20…表示部
22…撮影部
24…音声出力部
26…通信部
28…共通バス
30…扉部
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