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特開2024-103566航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置
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  • 特開-航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置 図1
  • 特開-航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置 図2
  • 特開-航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置 図3
  • 特開-航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103566
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240725BHJP
   F21V 21/116 20060101ALI20240725BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240725BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20240725BHJP
【FI】
F21S2/00 664
F21V21/116 100
F21Y115:10
F21Y101:00 300
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024085961
(22)【出願日】2024-05-28
(62)【分割の表示】P 2023061540の分割
【原出願日】2017-11-17
(31)【優先権主張番号】P 2017017316
(32)【優先日】2017-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】溝邊 憲政
(57)【要約】
【課題】 航空機着陸誘導閃光灯を、航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要な航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置を提供する。
【解決手段】 本発明の航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置10、20は、一対の取付アーム11、U字状の発光部固定用板12、及び回動軸固定手段を備え、前記一対の取付アーム11及び前記U字状の発光部固定用板12には、その一方に回動軸13aが、他方に前記回動軸13aの軸受けが配置され、着脱可能の航空機着陸誘導閃光灯が前記U字状の発光部固定用板12に設置される前に、前記U字状の発光部固定用板12の前記一対の取付アーム11に対する角度を、前記回動軸13a及び前記軸受けにより所定角度に調整し、前記回動軸固定手段により固定状態とできることを特徴とする。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の取付アーム、U字状の発光部固定用板、及び回動軸固定手段を備え、
前記一対の取付アーム及び前記U字状の発光部固定用板には、その一方に回動軸が、他方に前記回動軸の軸受けが配置され、
着脱可能の航空機着陸誘導閃光灯が前記U字状の発光部固定用板に設置される前に、前記U字状の発光部固定用板の前記一対の取付アームに対する角度を、前記回動軸及び前記軸受けにより所定角度に調整し、前記回動軸固定手段により固定状態とできる、ことを特徴とする航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置。
【請求項2】
前記取付装置は脚部を有し、
前記脚部を介して設置面に配置されている、請求項1に記載の航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置。
【請求項3】
前記脚部は、旋回部を有し、
前記旋回部は、前記一対の取付アームを旋回可能である、請求項2に記載の航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機着陸誘導閃光装置は、故障修理等のメンテナンスやチェックのために、その発光部(航空機着陸誘導閃光灯、以下、「閃光灯」ともいう)を、航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置の取付アームから取り外すことが多くある。
【0003】
また、現行の航空機着陸誘導閃光装置では、前記閃光灯の取付の度に、前記取付アームへの取付角度を調整することにより、前記閃光灯の角度を調整している(特許文献1)。なお、前記閃光部を前記取付アームごと脚部(土台部)等の設置面から取り外した場合にも、取付の度に、前記閃光灯の角度の調整が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平04-117018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、前記閃光灯を、前記航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要な航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置および航空機着陸誘導閃光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置(以下、「取付装置」ともいう)は、一対の取付アーム、U字状の発光部固定用板、及び回動軸固定手段を備え、前記一対の取付アーム及び前記U字状の発光部固定用板には、その一方に回動軸が、他方に前記回動軸の軸受けが配置され、着脱可能の航空機着陸誘導閃光灯が前記U字状の発光部固定用板に設置される前に、前記U字状の発光部固定用板の前記一対の取付アームに対する角度を、前記回動軸及び前記軸受けにより所定角度に調整し、前記回動軸固定手段により固定状態とできる、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の航空機着陸誘導閃光装置(以下「閃光装置」ともいう。)は、前記航空機着陸誘導閃光灯が前記発光部固定用板に固定されたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記閃光灯を、前記航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1の取付装置の構成の一例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態2の取付装置の構成の一例を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態3の閃光装置の構成の一例を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態3の閃光装置の設置の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の取付装置は、例えば、さらに、角度調整手段を含み、
前記角度調整手段は、前記発光部固定用板の一対の取付アームに対する角度を調整することで、前記航空機着陸誘導閃光灯の角度を調整可能である。
【0011】
本発明の取付装置において、例えば、前記角度調整手段は、回動軸と、前記回動軸の軸受けとを含み、
前記回動軸および前記軸受けの少なくとも一方は、前記一対の取付アームに配置され、
他方は、前記発光部固定用板に配置されている。
【0012】
本発明の取付装置は、例えば、前記回動軸を固定する回動軸固定手段を含む。
【0013】
本発明の取付装置において、例えば、前記角度調整手段は、さらに、移動軸と、前記移動軸の移動穴とを含み、
前記移動穴は、前記回動軸または前記回動軸の軸受けを中心とした円弧状の穴であり、
前記移動軸は、前記回動軸を中心として、前記移動穴内を移動可能であり、
前記移動軸および前記移動穴の少なくとも一方は、前記一対の取付アームに配置され、
他方は、前記発光部固定用板に配置されている。
【0014】
本発明の取付装置は、例えば、前記移動軸を固定する移動軸固定手段を含む。
【0015】
本発明の取付装置は、例えば、さらに、脚部を含み、
前記取付装置は、前記脚部を介して、設置面に配置される。
【0016】
本発明の取付装置において、例えば、前記脚部は、旋回部を含み、
前記旋回部は、前記一対の取付アームを旋回可能である。
【0017】
本発明の取付装置は、例えば、さらに、前記発光部固定用板の前記一対の取付アームに対する角度を確認可能である角度確認手段を含む。
【0018】
本発明の閃光装置において、例えば、前記航空機着陸誘導閃光灯は、LED閃光灯である。
【0019】
本発明の閃光装置において、例えば、前記航空機着陸誘導閃光灯は、前記航空機着陸誘導閃光灯外の配線と、前記航空機着陸誘導閃光灯内の配線とを接続可能な接続部を含む。
【0020】
本発明の閃光装置において、例えば、前記接続部は、防水性のコネクタである。
【0021】
以下、本発明の取付装置および閃光装置について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明に限定されない。なお、以下の図1から図4において、同一部分には、同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
【0022】
[実施形態1]
本実施形態は、航空機着陸誘導閃光装置に用いられる取付装置の一例である。図1は、本実施形態の取付装置の構成の一例を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の取付装置10は、一対の取付アーム11と、発光部固定用板12とを含む。一対の取付アーム11は、第1の取付アーム11aと、第2の取付アーム11bと、架橋板11cとを含み、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bは、底面方向(図1において、下方向)の端部において、架橋板11cの面方向に対して略垂直方向となるように、架橋板11cにより架橋されている。また、第1の取付アーム11aと、第2の取付アーム11bと、架橋板11cとは、その全体が一体的に成形されている。発光部固定用板12は、U字状の板であり、U字の底側の中央部に略円弧状の凸部と、前記凸部と隣接する凹部(切り欠き)とを有する。発光部固定用板12の一端の外側面は、第1の取付アーム11aの上部(図1において、上側)の内側面に固定されている。発光部固定用板12の他端の外側面は、第2の取付アーム11bの上部(図1において、上側)の内側面に固定されている。発光部固定用板12は、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bに支持されている。本実施形態の取付装置10において、例えば、架橋板11cの底面を、直接または間接的に設置面に固定することにより、取付装置10は、設置される。前記間接的な固定は、例えば、後述する脚部(土台部)を介した固定等があげられる。
【0023】
一対の取付アーム11の形成材料は、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属、樹脂等があげられる。
【0024】
一対の取付アーム11は、一体的に成形された第1の取付アーム11aと、第2の取付アーム11bと、架橋板11cとを含むが、一対の取付アーム11は、発光部固定用板12を支持できればよく、その形状、大きさ等は、特に制限されない。一対の取付アーム11は、例えば、2つの独立した取付アームから構成されてもよい。また、本実施形態の取付装置10において、一対の取付アーム11は架橋板11cを含むが、架橋板11cは任意の構成であり、含んでもよいし、含まなくてもよい。一対の取付アーム11が架橋板11cを含まない場合、例えば、一対の取付アーム11を直接または間接的に設置面に固定することにより、取付装置10は、設置されてもよい。前記間接的な固定は、例えば、後述する脚部(土台部)を介した固定等があげられる。
【0025】
発光部固定用板12の形成材料は、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属、樹脂等があげられる。
【0026】
発光部固定用板12は、U字状の板であるが、発光部固定用板12の形状は、前記閃光灯を着脱可能に固定できる形状であればよい。また、発光部固定用板12の大きさも、特に制限されない。本実施形態の取付装置10において、発光部固定用板12は、U字の底側の中央部に凹部を有する。発光部固定用板12は、このような凹部を有することにより、例えば、前記閃光灯が、前記閃光灯の発光部固定用板12との固定面側に、後述する接続部等の突起部を有する場合も、前記閃光灯を好適に固定することができる。
【0027】
発光部固定用板12は、前記閃光灯を着脱可能に固定できる。前記閃光灯については、後述する。発光部固定用板12と前記閃光灯との固定方法は、着脱可能な固定方法であればよく、公知の着脱可能な固定方法が使用できる。具体例として、前記閃光灯は、例えば、ネジにより発光部固定用板12に固定できる。発光部固定用板12に固定される前記閃光灯の数は、特に制限されず、例えば、1灯でもよいし、2灯以上でもよいが、好ましくは、前者である。
【0028】
発光部固定用板12は、その両端の外側面が、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bの内側面に固定されているが、発光部固定用板12は、前記閃光灯を発光部固定用板12に固定した状態において、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、一対の取付アーム11に支持されていればよい。一対の取付アーム11における発光部固定用板12の取付部分の位置は、特に制限されず、任意の位置とできる。発光部固定用板12は、例えば、支持具等の他の部材を介して、一対の取付アーム11に支持されてもよい。前記閃光灯の角度は、例えば、前記閃光灯の俯仰角、方位角またはこれらの組合せがあげられる。前記所定角度は、特に制限されず、例えば、取付装置10の設置場所、航空機の進入方向等により適宜設定できる。具体例として、前記閃光灯の角度が前記閃光灯の俯仰角の場合、前記所定角度は、特に制限されず、例えば、3~8°である。
【0029】
本実施形態の取付装置10において、発光部固定用板12は、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11b、すなわち一対の取付アーム11に支持されている。このため、本実施形態の取付装置10によれば、前記閃光灯を取付装置10の発光部固定用板12に固定することで、前記閃光灯の角度を所定角度にすることができる。したがって、本実施形態の取付装置10によれば、前記閃光灯を、取付装置10に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要である。本実施形態の取付装置10は、閃光灯の設置に使用できることから、例えば、「航空機着陸誘導閃光灯用の設置装置」、「航空機着陸誘導閃光灯用の設置器具」等ということもできる。
【0030】
本実施形態の取付装置10は、例えば、さらに、角度調整手段を含んでもよい。前記角度調整手段は、例えば、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整することで、前記航空機着陸誘導閃光灯の角度を調整可能である。発光部固定用板12は、一対の取付アーム11である第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bに支持される。このため、前記角度調整手段は、発光部固定用板12の第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bに対する角度を調整可能であることが好ましい。この場合、前記角度調整手段は、例えば、発光部固定用板12の第1の取付アーム11aに対する角度を調整する第1の角度調整手段および発光部固定用板12の第2の取付アーム11bに対する角度を調整する第2の角度調整手段を含む。前記第1の角度調整手段は、例えば、発光部固定用板12および第1の取付アーム11aの取付部に形成されている。前記第2の角度調整手段は、例えば、発光部固定用板12および第2の取付アーム11bの取付部に形成されている。前記第1の角度調整手段および第2の角度調整手段を含む場合、例えば、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度調整が容易になり、これにより前記閃光灯の角度調整が容易になることから、発光部固定用板12の第1の取付アーム11aに対する角度と、発光部固定用板12の第2の取付アーム11bに対する角度とは、略同一であることが好ましい。
【0031】
前記角度調整手段は、特に制限されず、例えば、一方の部材の他方の部材に対する取付角度を調整できる手段があげられる。前記角度調整手段は、例えば、一対の取付アーム11および発光部固定用板12と別部材でもよいし、一対の取付アーム11および発光部固定用板12の一部として形成された部材でもよい。具体例として、前記角度調整手段は、回動軸と、前記回動軸の軸受けとを含む角度調整手段があげられる。この場合、前記回動軸および前記軸受けの少なくとも一方は、一対の取付アーム11に配置され、他方は、発光部固定用板12に配置されていてもよい。また、前記回動軸は、例えば、前記回動軸の軸受けにおいて回動可能であり、より具体的には、前記回動軸の軸受けに回動可能に挿通されている。前記回動軸および前記回動軸の軸受けは、例えば、一対の取付アーム11および発光部固定用板12と別部材でもよいし、一対の取付アーム11および発光部固定用板12の一部として形成されてもよい。
【0032】
前記角度調整手段を含む取付装置10によれば、取付装置10の設置時に、前記閃光灯の角度を、取付装置10の設置場所、航空機の進入方向等に応じて設定された所定角度となるように、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整できる。このため、前記角度調整手段を含む取付装置10によれば、設置条件が異なる場所、すなわち前記閃光灯の角度が異なる場所にも同じ取付装置10を設置可能である。
【0033】
前記角度調整手段が前記回動軸を含む場合、本実施形態の取付装置10は、前記回動軸を固定する回動軸固定手段を含むことが好ましい。前記回動軸固定手段は、特に制限されず、例えば、軸を固定する手段、回動を停止させる手段等があげられる。前記回動軸固定手段は、前記回動軸に設けられる、すなわち、前記回動軸と前記回動軸固定手段とは、一体形成されてもよい。この場合、前記回動軸は、未固定状態で、回動可能であり、固定状態で、回動できない。前記回動軸固定手段が設けられた回動軸としては、例えば、ネジ、ボルト等のネジ状部材等があげられる。前記角度調整手段を含む取付装置10が前記回動軸固定手段を含むことにより、例えば、前記角度調整手段により、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整した後に、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度が変動するのを防止できる。このため、例えば、前記閃光灯を、取付装置10に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要である。
【0034】
取付装置10が前記角度調整手段を含む場合、第1の取付アーム11aにおける発光部固定用板12の取付位置と、第2の取付アーム11bにおける取付位置とは、例えば、取付装置10の設置面と略平行な面上に配置されることが好ましい。このように、発光部固定用板12と一対の取付アーム11との取付位置を設定することにより、例えば、前記閃光灯の俯仰角を容易に調整できる。
【0035】
前記角度調整手段が前記回動軸および前記回動軸の軸受けを含む場合、本実施形態の取付装置10は、さらに、移動軸と、前記移動軸の移動穴とを含んでもよい。この場合、前記移動穴は、前記回動軸または前記回動軸の軸受けを中心とした円弧状の穴であり、前記移動軸は、前記回動軸を中心として、前記移動穴内を移動可能である。そして、前記移動軸および前記移動穴の少なくとも一方は、前記一対の取付アームに配置され、他方は、前記発光部固定用板に配置されている。前記移動穴は、例えば、円弧状の凹部でもよいし、円弧状の貫通孔でもよい。前者の場合、前記移動軸は、例えば、前記移動穴に挿入されている。後者の場合、前記移動軸は、例えば、前記移動穴に挿通されている。前記移動穴の中心角は、特に制限されず、例えば、前記所定角度に応じて適宜設定できる。前記移動軸および前記移動軸の移動穴は、例えば、一対の取付アーム11および発光部固定用板12と別部材でもよいし、一対の取付アーム11および発光部固定用板12の一部として形成されてもよい。
【0036】
前記移動軸と前記移動軸の移動穴とを含む角度調整手段によれば、例えば、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度となるように、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度調整をより容易に実施できる。
【0037】
前記角度調整手段が前記移動軸を含む場合、本実施形態の取付装置10は、前記移動軸を固定する移動軸固定手段を含むことが好ましい。前記移動軸固定手段は、特に制限されず、例えば、軸を固定する手段、移動を停止させる手段等があげられる。前記移動軸固定手段は、前記移動軸に設けられる、すなわち、前記移動軸と前記移動軸固定手段とは、一体形成されてもよい。この場合、前記移動軸は、未固定状態で、移動可能であり、固定状態で、移動できない。前記移動軸固定手段が設けられた移動軸としては、例えば、ネジ、ボルト等のネジ状部材等があげられる。前記角度調整手段を含む取付装置10が前記移動軸固定手段を含むことにより、例えば、前記角度調整手段により、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整した後に、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度が変動するのを防止できる。このため、例えば、前記閃光灯を、取付装置10に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要である。
【0038】
本実施形態の取付装置10は、例えば、さらに、脚部を含み、前記取付装置は、前記脚部を介して、設置面に配置されてもよい。また、前記脚部は、例えば、旋回部を含んでもよい。この場合、前記旋回部は、一対の取付アーム11を旋回可能である。前記旋回部は、取付装置10の設置面に対する略垂直方向の軸を中心として、一対の取付アーム11を旋回可能であることが好ましい。このように、前記設置面に対する略垂直方向の軸を中心として、一対の取付アーム11を旋回可能とすることにより、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度、より具体的には、前記閃光灯の方位角が所定の角度となるように、一対の取付アーム11の角度をより容易に調整できる。
【0039】
本実施形態の取付装置10は、さらに、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を確認可能である角度確認手段を含んでもよい。前記角度確認手段は、特に制限されず、発光部固定用板12の取付アーム11aおよび取付アーム11bのいずれかに対する角度を確認可能であってもよいし、発光部固定用板12の取付アーム11aおよび取付アーム11bの両者に対する角度を確認可能であってもよい。前記角度確認手段は、例えば、一方の部材の他方の部材に対する取付角度を確認可能な公知の手段が使用できる。前記角度確認手段を含む取付装置10によれば、例えば、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を確認できるため、発光部固定用板12を一対の取付アーム11に取付けた際に、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度のぶれを防止できる。このため、前記角度確認手段を含む取付装置10によれば、例えば、前記閃光灯を取付装置10に取付けた際に、前記所定角度からのぶれが生じるのを防止できる。前記角度確認手段を含む場合、本実施形態の取付装置10は、さらに、水準器を着脱可能に取り付けできる水準器取付部を含んでもよい。前記水準器取付部の位置は、例えば、前記角度確認手段の水平面に対する角度を確認可能な位置であればよく、例えば、取付アーム11aおよび取付アーム11bの上端等があげられる。このように、前記水準器取付部を有することで、例えば、取付装置10の設置時に、前記角度確認手段のゼロ点あわせが可能となるため、前記所定角度からのぶれが生じるのをより効果的に防止できる。
【0040】
[実施形態2]
本実施形態は、航空機着陸誘導閃光装置に用いられる取付装置の別の例である。図2は、本実施形態の取付装置の構成の一例を示す斜視図である。図2に示すように、本実施形態の取付装置20は、前記実施形態1の取付装置10の構成に加えて、角度調整手段13、脚部14、および角度確認手段15を含む。角度調整手段13は、回動軸13aおよび回動軸13aの軸受け(図示せず)と、移動軸13bおよび移動軸13bの移動穴13cとを含む。本実施形態の取付装置20において、発光部固定用板12は、一対の取付アーム11に直接的に支持されておらず、角度調整手段13を介して間接的に支持されている。また、発光部固定用板12は、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bとの取付部において、上方向(図2において、上側)の凸部を有する。本実施形態の取付装置20において、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bには、前記軸受けが形成されている。回動軸13aは、ネジ状部材であり、前記回動軸固定手段を兼ねる。回動軸13aは、第1の取付アーム11aに形成された前記軸受けまたは第2の取付アーム11bに形成された前記軸受けを挿通し、発光部固定用板12側の端部が、発光部固定用板12に接続されている。移動穴13cは、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11bにおいて、前記軸受けの上方向(図2において、上側)に形成された、回動軸13aを中心とした円弧状の貫通孔である。移動軸13bは、ネジ状部材であり、前記移動軸固定手段を兼ねる。移動軸13bは、第1の取付アーム11aに形成された移動穴13cまたは第2の取付アーム11bに形成された移動穴13cを挿通し、発光部固定用板12側の端部が、発光部固定用板12に接続されている。また、移動軸13bは、回動軸13aを中心として移動穴13c内を移動可能である。脚部14は、架橋板11cの中心部の底面側において、一対の取付アーム11を含む取付装置20を設置面に設置可能なように、架橋板11cと接続されている。角度確認手段15は、角度表示部15aおよび針15bを含む。角度表示部15aは、発光部固定用板12の第1の取付アーム11a側の上部端に配置されている。また、針15bは、第1の取付アーム11aの発光部固定用板12側の上部端に、角度表示部15aの中央部に対向するように配置されている。この点を除き、本実施形態の取付装置20は、前記実施形態1の取付装置10と同様の構成を有し、その説明を援用できる。
【0041】
角度表示部15aは、特に制限されず、例えば、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度の目盛りが表示されていればよい。角度表示部15aは、板状であるが、その形状、大きさ、形成材料等は、特に制限されない。針15bは、特に制限されず、例えば、角度表示部15aと組合せた際に、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を示す部材で有ればよい。針15bは、針状であるが、その形状、大きさ、形成材料等は、特に制限されない。
【0042】
本実施形態の取付装置20において、回動軸13aおよび移動軸13bが未固定状態の場合、例えば、回動軸13aは、回動し、且つ移動軸13bは、回動軸13aを中心として、回動軸13aの回動方向に対応するように移動穴13c内を移動する。また、回動軸13aおよび移動軸13bの一端は、前述のように、発光部固定用板12に接続されている。このため、発光部固定用板12は、例えば、回動軸13aの回動および移動軸13bの移動にあわせて、2つの回動軸13aを結ぶ軸を中心として、回動する。したがって、回動軸13aおよび移動軸13bが未固定状態の場合、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整することで、例えば、前記閃光灯の角度を調整できる。また、本実施形態の取付装置20において、一対の取付アーム11は、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整する際に、回動軸13aおよび移動軸13bの2点で発光部固定用板12を支持する。このため、本実施形態の取付装置20によれば、例えば、前記閃光灯の角度をより精密に調整できる。さらに、回動軸13aおよび移動軸13bは、前述のように、ネジ状部材である。このため、前記閃光灯の角度の調整後に、回動軸13aおよび移動軸13bの少なくとも一方を固定することで、例えば、発光部固定用板12と一対の取付アーム11との位置関係を固定でき、これにより発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を固定できる。したがって、例えば、前記閃光灯の設置前に、回動軸13aおよび移動軸13bを未固定状態として、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整し、前記調整後に、回動軸13aおよび移動軸13bを固定状態とすることで、前記閃光灯を取付装置20に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要となる。また、本実施形態の取付装置20は、発光部固定用板12の一対の取付アーム11に対する角度を調整できる。このため、本実施形態の取付装置20によれば、設置条件が異なる場所、すなわち前記閃光灯の角度が異なる場所にも、同じ取付装置20を設置可能である。
【0043】
[実施形態3]
本実施形態は、航空機着陸誘導閃光装置の一例である。図3に、本実施形態の閃光装置の構成の一例を示す。図3において、(A)は、本実施形態の閃光装置の構成の一例を示す正面方向からの斜視図であり、(B)は、背面方向からの斜視図である。図3に示すように、本実施形態の閃光装置30は、取付装置10と、閃光灯31とを含む。取付装置10は、前記実施形態1の取付装置10と同様の構成であり、その説明を援用できる。閃光灯31は、接続部32を含む。接続部32は、閃光灯31の背面(閃光灯31の照射方向と反対方向)に配置されている。閃光灯31は、接続部32が、発光部固定用板12の中央部の凹部(切り欠き)に収容されるように、発光部固定用板12にその背面が固定されている。本実施形態の閃光装置30において、取付装置としては、前記実施形態1の取付装置10を用いているが、前記実施形態2の取付装置20等の他の形態の取付装置を用いてもよい。
【0044】
閃光灯31は、特に制限されず、例えば、公知の航空機着陸誘導閃光灯が使用できる。閃光灯31の光源の種類は、特に制限されない。具体例として、閃光灯31は、例えば、キセノンランプ(閃光灯)、LED(light emitting diode)ランプ(LED閃光灯)等があげられる。
【0045】
本実施形態の閃光装置30において、閃光灯31は、接続部32を含むが、接続部32は、任意の構成であり、含んでもよいし、含まなくてもよい。閃光灯31は、接続部32を含むことにより、例えば、閃光灯31が故障した際に、閃光灯31を交換することで閃光装置30は再度使用可能となる。このため、例えば、配線と一体型の閃光灯と比較して、メンテナンス性に優れる。接続部32は、例えば、閃光灯31外の配線と、閃光灯31内の配線とを接続可能な部材であればよく、具体例として、電源配線等のコネクタ等があげられる。接続部32は、例えば、設置後の故障を防止できることから、防水性の接続部であることが好ましい。接続部32は、閃光灯31の背面に配置されているが、閃光灯31における接続部32の配置位置は、特に制限されず、任意の位置とできる。
【0046】
本実施形態の閃光装置30は、取付装置10を含む。また、取付装置10において、発光部固定用板12は、前記閃光灯が発光部固定用板12に固定された状態で、前記閃光灯の角度が所定角度になるように、第1の取付アーム11aおよび第2の取付アーム11b、すなわち一対の取付アーム11に支持されている。このため、本実施形態の閃光装置30によれば、閃光灯31を取付装置10の発光部固定用板12に固定することで、閃光灯31の角度を所定角度にすることができる。したがって、本実施形態の閃光装置30によれば、閃光灯31を、取付装置10に取付けた際に、閃光灯31の角度の調整が不要である。
【0047】
つぎに、図3および図4を用いて、本実施形態の閃光装置30の設置例について説明する。本実施形態の閃光装置30は、一対の取付アーム11の架橋板11cにより、地面等の設置面に設置されてもよい。また、本実施形態の閃光装置30は、さらに、前述の脚部を含み、前記脚部により、設置面に設置されてもよい。また、本実施形態の閃光装置30は、例えば、閃光灯31に電力を供給するための配線(例えば、ケーブル)を含んでもよい。さらに、図3に示す閃光装置30は、図4に示すように、地面に設置されたポール33上に設置されてもよい。
【0048】
本実施形態の閃光装置30において、閃光灯31は、例えば、1分間に120回の点滅が可能なように構成される。本実施形態の閃光装置30は、例えば、複数の滑走路を有する大型空港に設置される場合には、航空機の進入する方向から滑走路末端に向かって、約30mおきに、8~29灯程度設置される。また、本実施形態の閃光装置30は、例えば、航空機の発着が少なく、短い滑走路が1つのみの小型の空港に設置される場合には、滑走路末端の短手方向両側に1灯ずつ、2灯が同時に閃光(点滅)するように設置される。さらに、本実施形態の閃光装置30は、例えば、航空機が真っ直ぐに滑走路に進入できない空港に設置される場合には、滑走路への進入路上の要所要所に、例えば、数kmごとに設置される。さらに、本実施形態の閃光装置30の閃光灯31は、例えば、国土交通省の基準仕様に準じて、明るさが3段階に切り替えられるように構成される。この3段階の明るさのうち、最も明るいHighは、例えば、霧、雨等で視界不良の昼間に、最も暗いLowは、例えば、夜間に、中間のMiddleは、例えば、夕方等に用いられる。
【0049】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によれば、前記閃光灯を、前記航空機着陸誘導閃光灯用の取付装置に取付けた際に、前記閃光灯の角度の調整が不要である。このため、本発明の取付装置は、例えば、航空機着陸誘導閃光装置の取付装置等の用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0051】
10、20 取付装置
11 一対の取付アーム
11a 第1のアーム
11b 第2のアーム
11c 架橋板
12 発光部固定用板
13 角度調整手段
13a 回動軸
13b 移動軸
13c 移動穴
14 脚部
15 角度確認手段
15a 角度表示部
15b 針
30 閃光装置
31 閃光灯
32 接続部
33 ポール

図1
図2
図3
図4