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  • 特開-記録装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103602
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/58 20060101AFI20240725BHJP
   B41J 11/00 20060101ALI20240725BHJP
   B65H 5/06 20060101ALI20240725BHJP
   B65H 85/00 20060101ALI20240725BHJP
   B65H 3/44 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B65H29/58 B
B41J11/00 B
B65H5/06 N
B65H85/00
B65H3/44 H
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024086927
(22)【出願日】2024-05-29
(62)【分割の表示】P 2020014629の分割
【原出願日】2020-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】三澤 勇二
(72)【発明者】
【氏名】今江 俊博
(57)【要約】
【課題】記録媒体を反転させる為の経路を長くすると、記録媒体を下向きの搬送方向から上向きの搬送方向となる様に反転させる経路部分が鉛直下方向に移動し、装置の高さ方向寸法が増大する。
【解決手段】記録前の媒体を収容する少なくとも一つの媒体収容部と、鉛直方向において前記媒体収容部より上に位置し、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する位置を通った媒体を、鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、下方に凸となる反転用湾曲経路を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる反転経路と、を備え、前記媒体収容部を一つ備える場合は当該媒体収容部の少なくとも一部、或いは前記媒体収容部が複数設けられた場合は鉛直方向において最も上の媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録前の媒体を収容する少なくとも一つの媒体収容部と、
鉛直方向において前記媒体収容部より上に位置し、媒体に記録を行う記録部と、
前記記録部と対向する位置を通った媒体を、鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、下方に凸となる反転用湾曲経路を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる反転経路と、を備え、
前記媒体収容部を一つ備える場合は当該媒体収容部の少なくとも一部、或いは前記媒体収容部が鉛直方向に沿って複数設けられた場合は最も上の媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、前記媒体収容部を鉛直方向に沿って複数備え、
前記媒体収容部からの媒体送り出し方向において、複数の前記媒体収容部のうち最も上の第1媒体収容部のサイズが、その下の第2媒体収容部のサイズより小さく、
前記第1媒体収容部と前記第2媒体収容部のサイズの相違によって形成されるスペースに、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部が入り込んでいる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載の記録装置において、鉛直方向における前記第1媒体収容部のサイズが、前記第2媒体収容部のサイズより大きい、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、前記記録部と対向する位置を通る搬送経路が、水平方向及び鉛直方向に対して角度を成し、上向きに媒体を搬送する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体収容部から送り出された媒体を、上方に凸となる供給用湾曲経路を経由して前記媒体収容部からの媒体送り出し方向とは反対方向の成分を含む搬送方向に反転させる供給経路を備え、
前記供給経路が前記反転経路に合流するとともに、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部と前記供給用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項5に記載の記録装置において、前記反転用湾曲経路の曲率が、前記供給用湾曲経路の曲率より小さい、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項6に記載の記録装置において、前記反転経路において前記反転用湾曲経路の上流であって媒体を鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送する下向き搬送経路が、装置外面から装置中心部に向かう方向に傾斜しており、
鉛直方向において前記供給用湾曲経路の上方に、装置側面から装置外部に突出する供給トレイを介して媒体を装置内部に送り入れる供給ローラーを備え、
前記下向き搬送経路の少なくとも一部と前記供給ローラーの少なくとも一部とが、鉛直方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7に記載の記録装置において、前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれる媒体は、前記反転経路に入る、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体に記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリやプリンター等に代表される記録装置において、記録用紙に代表される記録媒体の両面に記録を行う為に、記録媒体を反転させる経路を備えるものがある。
特許文献1記載のインクジェット記録装置では、記録媒体を収容するための第1カセットと第2カセットとを備え、いずれかのカセットから送り出された記録媒体が各カセットの上方に位置する記録ヘッドと対向する位置へ送られ、第1面への記録が行われる。第1面に記録が行われた記録媒体は、鉛直上方に搬送された後に鉛直下方に搬送され、つまりスイッチバック搬送されて、反転する為の反転経路に送られる。反転経路において下向きの搬送方向から上向きの搬送方向となる様に反転された記録媒体は、再び記録ヘッドへと対向する位置に送られ、第2面への記録が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-14253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記録媒体を反転させる為の反転経路の経路長は、長いほど、長尺の記録媒体に対応でき、また乾燥時間を確保することができる等のメリットがある。しかしながら特許文献1記載の経路レイアウトにおいて記録媒体を反転させる為の反転経路を長くする為には、反転経路よりも鉛直上方に配置された構造物を鉛直上方に移動させる、或いは、記録媒体を下向きの搬送方向から上向きの搬送方向となる様に反転させる湾曲経路部分よりも鉛直下方に配置された構造物を鉛直下方に移動させる必要があり、装置の高さ方向寸法が増大する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する為の、本発明の記録装置は、記録前の媒体を収容する少なくとも一つの媒体収容部と、鉛直方向において前記媒体収容部より上に位置し、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する位置を通った媒体を、鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、下方に凸となる反転用湾曲経路を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる反転経路と、を備え、前記媒体収容部を一つ備える場合は当該媒体収容部の少なくとも一部、或いは前記媒体収容部が複数設けられた場合は鉛直方向において最も上の媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】インクジェットプリンターの媒体搬送経路を示す図。
図2図1の部分拡大図。
図3】他の実施形態に係るインクジェットプリンターの媒体搬送経路の一部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様に係る記録装置は、記録前の媒体を収容する少なくとも一つの媒体収容部と、鉛直方向において前記媒体収容部より上に位置し、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する位置を通った媒体を、鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、下方に凸となる反転用湾曲経路を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる反転経路と、を備え、前記媒体収容部を一つ備える場合は当該媒体収容部の少なくとも一部、或いは前記媒体収容部が複数設けられた場合は鉛直方向において最も上の媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、前記媒体収容部を一つ備える場合は当該媒体収容部の少なくとも一部、或いは前記媒体収容部が複数設けられた場合は鉛直方向において最も上の媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる構成であるので、前記反転経路の経路長を確保する為に前記反転用湾曲経路をより下方向に配置した場合でも、装置の高さ方向寸法の抑制できる。
【0009】
第2の態様は、第1の態様において、前記媒体収容部を鉛直方向に沿って複数備え、前記媒体収容部からの媒体送り出し方向において、複数の前記媒体収容部のうち最も上の第1媒体収容部のサイズが、その下の第2媒体収容部のサイズより小さく、前記第1媒体収容部と前記第2媒体収容部のサイズの相違によって形成されるスペースに、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部が入り込んでいることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1媒体収容部と前記第2媒体収容部のサイズの相違によって、前記第1媒体収容部に隣接するスペースが形成され、そしてこのスペースを利用して前記反転用湾曲経路の少なくとも一部を配置することで、前記スペースを有効利用して装置の高さ方向寸法を抑制できる。
【0010】
第3の態様は、第2の態様において、鉛直方向における前記第1媒体収容部のサイズが、前記第2媒体収容部のサイズより大きいことを特徴とする。
本態様によれば、前記第1媒体収容部に隣接するスペースの、鉛直方向のサイズをより大きくできるので、前記反転用湾曲経路をより下方向に配置することができ、ひいては前記反転経路の経路長をより一層確保できる。
【0011】
第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記記録部と対向する位置を通る搬送経路が、水平方向及び鉛直方向に対して角度を成し、上向きに媒体を搬送することを特徴とする。
本態様によれば、前記記録部と対向する位置を通る搬送経路が、水平方向及び鉛直方向に対して角度を成し、上向きに媒体を搬送する構成であるので、装置の水平方向寸法を抑制できる。
【0012】
第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記媒体収容部から送り出された媒体を、上方に凸となる供給用湾曲経路を経由して前記媒体収容部からの媒体送り出し方向とは反対方向の成分を含む搬送方向に反転させる供給経路を備え、前記供給経路が前記反転経路に合流するとともに、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部と前記供給用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部と前記供給用湾曲経路の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる構成であるので、前記反転経路の経路長を確保する為に前記反転用湾曲経路をより下方向に配置した場合でも、装置の高さ方向寸法を抑制できる。
【0014】
第6の態様は、第5の態様において、前記反転用湾曲経路の曲率が、前記供給用湾曲経路の曲率より小さいことを特徴とする。
本態様によれば、前記反転用湾曲経路の曲率が、前記供給用湾曲経路の曲率より小さいので、前記供給用湾曲経路で媒体を湾曲させる場合つまり第1面及び第2面のいずれにも記録が行われてない媒体を湾曲させる場合よりも、前記反転用湾曲経路で媒体を湾曲させる場合つまり第1面に記録が行われた媒体を湾曲させる場合を緩やかに湾曲させることができる。すなわち、既に記録が行われた媒体を湾曲させる場合をより緩やかに湾曲させるので、媒体に皺等のダメージが形成され難くなり、ひいては良好な記録結果が得られる。
【0015】
第7の態様は、第6の態様において、前記反転経路において前記反転用湾曲経路の上流であって媒体を鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送する下向き搬送経路が、装置外面から装置中心部に向かう方向に傾斜しており、鉛直方向において前記供給用湾曲経路の上方に、装置側面から装置外部に突出する供給トレイを介して媒体を装置内部に送り入れる供給ローラーを備え、前記下向き搬送経路の少なくとも一部と前記供給ローラーの少なくとも一部とが、鉛直方向から見て重なることを特徴とする。
【0016】
本態様によれば、前記下向き搬送経路は傾斜しており、その傾斜によって形成されるスペースに前記供給ローラーの少なくとも一部が入り込んだ状態となるので、装置の水平方向寸法を抑制できる。
【0017】
第8の態様は、第7の態様において、前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれる媒体は、前記反転経路に入ることを特徴とする。
本態様によれば、前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれる媒体が、前記反転経路に入る構成において、上述した第5の態様の作用効果が得られる。
【0018】
以下、本発明を具体的に説明する。
以下では記録用紙に代表される媒体に対し、液体の一例であるインクを吐出することで記録を行うインクジェットプリンター1を、記録装置の一例として説明する。以下においてインクジェットプリンター1は、プリンター1と略称する。
尚、各図において示すX-Y-Z座標系は直交座標系であって、Y軸方向が媒体の搬送方向と交差する幅方向であり、また装置奥行き方向である。X軸方向は装置幅方向であり、プリンター1の操作者から見て+X方向が左側、-X方向が右側となる。また-X方向は、後述する媒体カセットからの媒体送り出し方向となる。Z軸方向は鉛直方向即ち装置高さ方向であり、+Z方向が上方向、-Z方向が下方向となる。
以下では、媒体が送られていく方向を「下流」と言い、またその反対方向を「上流」と言う場合がある。また各図においては、媒体搬送経路を破線で示している。プリンター1において媒体は、破線で示す媒体搬送経路を通って搬送される。
【0019】
プリンター1は、装置本体2の下部に、鉛直方向に沿って複数の媒体カセットを備えている。本実施形態では、最も上の第1媒体カセット3から下方向に向かって順に、第2媒体カセット4、第3媒体カセット5、第4媒体カセット6、のこれら媒体カセットを備えている。符号Pは、各媒体カセットに収容される媒体を示している。各媒体カセットは、媒体収容部の一例である。
【0020】
第1媒体カセット3のX軸方向の長さXbは、第2媒体カセット4のX軸方向の長さXbより短い。即ちX軸方向において第1媒体カセット3のサイズは、第2媒体カセット4のサイズより小さい。第3媒体カセット5及び第4媒体カセット6のX軸方向の長さは、第2媒体カセット4と同じである。
第1媒体カセット3には、一例としてA4サイズ用紙の短尺方向をX軸方向に沿うようにして収納することができる。また第2媒体カセット、第3媒体カセット5、及び第4媒体カセット6には、一例としてA3サイズ用紙の長尺方向をX軸方向に沿うようにして収納することができる。
尚、本実施形態において全ての媒体収容カセットの鉛直方向のサイズ、つまり媒体の収容可能枚数は同じである。
【0021】
各媒体カセットに対しては、収容された媒体を-X方向に送り出すピックローラーが設けられている。第1媒体カセット3に対してはピックローラー21が設けられ、第2媒体カセット4に対してはピックローラー22が設けられ、第3媒体カセット5に対してはピックローラー23が設けられ、第4媒体カセット6に対してはピックローラー24が設けられている。
【0022】
また各媒体カセットに対しては、-X方向に送り出された媒体を、-X方向成分と+Z方向成分を含む斜め上方向に給送する給送ローラー対が設けられている。第1媒体カセット3に対しては給送ローラー対25が設けられ、第2媒体カセット4に対しては給送ローラー対26が設けられ、第3媒体カセット5に対しては給送ローラー対27が設けられ、第4媒体カセット6に対しては給送ローラー対28が設けられる。
尚、以下では「ローラー対」とは、特に説明しない限り不図示のモーターによって駆動される駆動ローラーと、この駆動ローラーに接して従動回転する従動ローラーとで構成されるものとする。
【0023】
第1媒体カセット3から送り出され、給送ローラー対25によって斜め上方向に送られた媒体は、そのまま-X方向成分と+Z方向成分を含む斜め上方向に送られ、後述する記録時搬送経路T2に送られる。
第2媒体カセット4から送り出され、給送ローラー対26によって斜め上方向に送られた媒体は、搬送ローラー対30から送り力を受けて上方向に送られ、搬送ローラー対29に達する。
第3媒体カセット5から送り出され、給送ローラー対27によって斜め上方向に送られた媒体は、搬送ローラー対31及び搬送ローラー対30によって上方向に送られ、搬送ローラー対29に達する。
第4媒体カセット6から送り出され、給送ローラー対28によって斜め上方向に送られた媒体は、搬送ローラー対32、搬送ローラー対31、及び搬送ローラー対30によって上方向に送られ、搬送ローラー対29に達する。
搬送ローラー対29は、上述したように媒体を+X方向成分と+Z方向成分を含む斜め上方向に送る。
【0024】
搬送ローラー対29から下流の媒体搬送経路は、上に凸となる様に湾曲しており、媒体はこの湾曲経路部分を通って搬送ローラー対30に到達する。以下では、各媒体カセットから送り出された媒体が搬送ローラー対30に到達するまでの媒体搬送経路を「供給経路T1」と称する。また供給経路T1のうち、搬送ローラー対29と搬送ローラー対30との間における、上に凸となる様に湾曲した経路部分を「第1湾曲経路R1」と称する。第1湾曲経路R1は、「供給用湾曲経路」の一例である。供給経路T1は、各媒体カセットから送り出された媒体を、各媒体カセットからの媒体送り出し方向即ち-X方向とは反対方向である+X方向の成分を含む搬送方向に反転させる経路となる。そしてこの供給経路T1は、搬送ローラー対30の上流近傍で、後述する反転経路T4に合流する。
【0025】
尚、搬送ローラー対29の近傍であって装置本体2の外側に示された外部搬送ローラー対18は、図1では図示を省略する増設ユニットに設けられるローラー対である。この増設ユニットには媒体が収容可能に構成され、不図示の送り出しローラーから送り出された媒体が、外部搬送ローラー対18によってプリンター1内に供給できる様に構成されている。
【0026】
また第1湾曲経路R1の近傍には、装置本体2の側面から装置外部に突出する供給トレイ7が設けられている。供給トレイ7は、媒体を手差しで給送する為のトレイであり、媒体は供給トレイ7から、供給ローラー19及び分離ローラー20によってプリンター1内に供給される。尚、供給トレイ7を介して装置内部に送り込まれる媒体は、供給経路T1に入った後、後述する反転経路T4に入ることとなる。
【0027】
次に、搬送ローラー対29から送り力を受ける媒体は、下に凸となる様に湾曲した湾曲経路を通って搬送ローラー対31に達する。尚、以下では後述する搬送ローラー対34と搬送ローラー対31との間の、下に凸となる様に湾曲した湾曲経路を「第2湾曲経路R2」と称する。第2湾曲経路R2は、「反転用湾曲経路」の一例である。第2湾曲経路R2は、後述する反転経路T4を構成する経路である。
【0028】
搬送ローラー対31から送り力を受ける媒体は、記録部及び液体吐出ヘッドの一例であるラインヘッド12と、搬送ベルト13との間、つまりラインヘッド12と対向する記録位置に送られる。尚、以下では搬送ローラー対31から搬送ローラー対32までの媒体搬送経路を「記録時搬送経路T2」と称する。
ラインヘッド12は、媒体の面に液体の一例であるインクを吐出して記録を実行する。
ラインヘッド12は、インクを吐出するノズルが媒体幅方向の全域をカバーする様に構成されたインク吐出ヘッドであり、媒体幅方向への移動を伴わないで媒体幅全域に記録が可能なインク吐出ヘッドとして構成されている。但し、インク吐出ヘッドはこれに限られず、キャリッジに搭載されて媒体幅方向に移動しながらインクを吐出するタイプであってもよい。
【0029】
搬送ベルト13は、プーリー14及びプーリー15に掛け回される無端ベルトであって、プーリー14及びプーリー15のうち少なくとも一方が不図示のモーターにより駆動されることで回転する。媒体は、搬送ベルト13のベルト面に吸着されつつラインヘッド12と対向する位置を搬送される。搬送ベルト13に対する媒体の吸着は、エアー吸引方式や静電吸着方式などの公知の吸着方式を採用できる。
【0030】
ここでラインヘッド12と対向する位置を通る記録時搬送経路T2は、水平方向及び鉛直方向に対して角度を成し、上向きに媒体を搬送する構成である。この上向きの搬送方向は、図1において-X方向成分と+Z方向成分とを含む方向であり、このような構成により、プリンター1の水平方向寸法を抑制できる。
尚本実施形態では、記録時搬送経路T2は水平方向に対して50°~70°の範囲の傾斜角に設定され、より具体的には概ね60°の傾斜角に設定されている。
【0031】
ラインヘッド12により第1面に記録が行われた媒体は、搬送ベルト13の下流に位置する搬送ローラー対32により、更に-X方向成分と+Z方向成分とを含む斜め上方向に送られる。
搬送ローラー対32の下流にはフラップ41が設けられており、このフラップ41によって媒体の搬送方向が切り換えられる。媒体をそのまま排出する場合は、媒体の搬送経路はフラップ41によって上方の搬送ローラー対37に向かう様に切り換えられる。搬送ローラー対37の下流には更にフラップ42が設けられ、このフラップ42によって排出位置A1からの排出、及び更に鉛直上方に位置する搬送ローラー対38への搬送のいずれかに搬送経路が切り換えられる。媒体は搬送ローラー対38に向けて送られた場合、排出位置A2から排出される。
排出位置A1から排出された媒体は、+X方向成分と+Z方向成分とを含む斜め上方向に傾斜する排出トレイ8によって受けられる。排出位置A2から排出された媒体は、不図示のオプショントレイによって受けられる。
【0032】
媒体の第1面に加えて更に第2面に記録を行う場合、媒体は、フラップ41によって-X方向成分と+Z方向成分とを含む斜め上方向に送られ、分岐位置K1を通り、スイッチバック経路T3に入る。本実施形態においてスイッチバック経路T3は分岐位置K3から上側の媒体搬送経路とする。スイッチバック経路T3には搬送ローラー対39が設けられている。スイッチバック経路T3に入った媒体は、搬送ローラー対39によって上方向に搬送され、そして媒体の後端が分岐位置K1を通過したら、搬送ローラー対39の回転方向が切り換えられ、これにより媒体は下方向に搬送される。
【0033】
スイッチバック経路T3には、反転経路T4が接続している。本実施形態において反転経路T4は、分岐位置K1から、搬送ローラー対33、34、30を通って搬送ローラー対31に至る媒体搬送経路とする。反転経路T4には、上述した第2湾曲経路R2が含まれる。
搬送ローラー対33によって下方向に搬送された媒体は搬送ローラー対33、及び搬送ローラー対34から送り力を受けて搬送ローラー対30に到達し、搬送ローラー対30によって再びラインヘッド12と対向する位置に送られる。即ち反転経路T4は、媒体を鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、下方に凸となる第2湾曲経路R2を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる経路である。
【0034】
再びラインヘッド12と対向する位置に送られた媒体は、既に記録が行われた第1面に対し反対側の第2面がラインヘッド12と対向する。これにより、媒体の第2面に対しラインヘッド12による記録が可能となる。第2面に記録が行われた媒体は、上述した排出位置A1または排出位置A2から排出される。
【0035】
以下、図2を参照して更にプリンター1の構成を詳説する。
図2において位置H1は、鉛直方向における第1媒体カセット3の上端位置であり、位置H2は、鉛直方向における第2湾曲経路R2の下端位置である。鉛直方向において位置H2は、位置H1より下にある。つまり水平方向の一方向であるX軸方向から見て、第1媒体カセット3の少なくとも一部と、第2湾曲経路R2の少なくとも一部とが重なる構成である。換言すれば、第1媒体カセット3の少なくとも一部と第2湾曲経路R2の少なくとも一部とが、鉛直方向においてオーバーラップする様に構成されている。
したがって反転経路T4の経路長を確保する為に第2湾曲経路R2をより下方向に配置した場合でも、装置の高さ方向寸法を抑制できる。
尚、本実施形態ではX軸方向から見て、第1媒体カセット3の一部と、第2湾曲経路R2の一部とが重なる構成であるが、第1媒体カセット3の全部が第2湾曲経路R2の一部と重なる構成であっても良いし、或いは第2湾曲経路R2の全部が、第1媒体カセット3の一部と重なる構成でも良い。
【0036】
尚、上述した様にX軸方向における第1媒体カセット3のサイズが、その下の第2媒体カセット4のサイズより小さく、この様なサイズの相違によって第1媒体カセット3に対して-X方向にスペースが形成された状態となる。そしてこのスペースに、第2湾曲経路R2の少なくとも一部が入り込んだ状態となっている。即ち第1媒体カセット3と第2媒体カセット4のサイズの相違によって形成されるスペースを有効利用して、装置の高さ方向寸法を抑制できる。
【0037】
また図2において位置H3は、鉛直方向における第1湾曲経路R1の上端位置である。
鉛直方向における位置H3は、位置H2より上にある。つまり第1湾曲経路R1の少なくとも一部と第2湾曲経路R2の少なくとも一部とが、水平方向から見て重なる構成である。換言すれば、第1湾曲経路R1の少なくとも一部と第2湾曲経路R2の少なくとも一部とが、鉛直方向においてオーバーラップする様に構成されている。
この様な構成によってより一層、装置の高さ方向寸法を抑制できる。
【0038】
また本実施形態において第2湾曲経路R2の曲率は、第1湾曲経路R1の曲率より小さい。これにより第1湾曲経路R1で媒体を湾曲させる場合つまり第1面及び第2面のいずれにも記録が行われてない媒体を湾曲させる場合よりも、第2湾曲経路R2で媒体を湾曲させる場合のほうを緩やかに湾曲させることができる。すなわち、既に記録が行われて剛性が低くなった媒体を湾曲させる場合をより緩やかに湾曲させるので、媒体に皺等のダメージが形成され難くなり、ひいては良好な記録結果が得られる。
【0039】
また反転経路T4において第2湾曲経路R2の上流であって媒体を鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送する下向き搬送経路T5が、装置外面から装置中心部に向かう方向に傾斜している。下向き搬送経路T5は、反転経路T4の一部であって、搬送ローラー対33の上流近傍から搬送ローラー対34に至る直線状の経路である。
この直線状の下向き搬送経路T5は傾斜しているため、下向き搬送経路T5の下側にスペースが形成された状態となる。そしてこのスペースに供給ローラー19が入り込んだ状態となっている。図2において位置W1は、供給ローラー19の-X方向の端部位置であり、位置W2は、供給ローラー19の+X方向の端部位置である。図2から明らかな様に、下向き搬送経路T5の少なくとも一部と供給ローラー19の少なくとも一部とが、鉛直方向から見て重なっている。換言すれば、下向き搬送経路T5の少なくとも一部と供給ローラー19の少なくとも一部とが、水平方向においてオーバーラップする構成である。この様な構成により、装置の水平方向寸法を抑制できる。
尚、本実施形態では鉛直方向から見て下向き搬送経路T5の一部と供給ローラー19の一部とが重なる構成であるが、下向き搬送経路T5の全部が供給ローラー19の一部と重なっていても良いし、供給ローラー19の全部が下向き搬送経路T5の一部と重なっていても良い。
【0040】
続いて図3を参照して他の実施形態を説明する。図3において符号3Aは、上述した第1媒体カセット3の変形例であり、この変形例に係る第1媒体カセット3Aの鉛直方向のサイズZaは、第2媒体カセット4の鉛直方向のサイズZbより大きい。つまり媒体の収容可能枚数は、第2媒体カセット4より第1媒体カセット3Aが多くなる様に構成されている。尚、図3では図示を省略するが、第3媒体カセット5及び第4媒体カセット6の鉛直方向のサイズつまり媒体の収容可能枚数は、第2媒体カセット4と同じである。
この様な構成により、第1媒体カセット3Aに隣接するスペースSbの、鉛直方向のサイズをより大きくできる。従って第2湾曲経路R2をより下方向に配置することができ、ひいては反転経路T4の経路長をより一層確保できる。また、一例として挙げたA4サイズ用紙のように使用頻度の高い用紙の収容可能枚数を多くすることができる。
【0041】
尚、スペースSbには、第2湾曲経路R2のみならず他の構成を配置できる。例えば、ラインヘッド12から不図示のフラッシングキャップに向けてメンテナンスの為に吐出された、廃液としてのインクを貯留する廃液収容部を配置できる。
【0042】
本発明は上記において説明した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、媒体収容カセットを鉛直方向に沿って複数備えているが、一つのみ備えていても良い。
また、本実施形態において記録時搬送経路T2は上向きの傾斜を成しているが、鉛直方向に沿っていても良いし、水平方向に沿っていても良い。
また、本実施形態において下向き搬送経路T5は下向きの傾斜を成しているが、供給ローラー19との水平方向におけるオーバーラップを考慮しなければ、鉛直方向に沿っていても良い。
また供給トレイ7を介した媒体の供給手段や、外部搬送ローラー対18による増設ユニットからの媒体の供給手段は省略しても良い。
【符号の説明】
【0043】
1…インクジェットプリンター、2…装置本体、3…第1媒体カセット、4…第2媒体カセット、5…第3媒体カセット、6…第4媒体カセット、7…供給トレイ、8…排出トレイ、10…インク収容部、11…廃液収容部、12…ラインヘッド、13…搬送ベルト、14、15…プーリー、18…外部搬送ローラー対、19…供給ローラー、20…分離ローラー、21、22、23、24…ピックローラー、25、26、27、28…給送ローラー対、29、30、31、32、33、34、37、38、39…搬送ローラー対、41、42…フラップ、T1…供給経路、T2…記録時搬送経路、T3…スイッチバック経路、T4…反転経路、T5…下向き搬送経路、R1…第1湾曲経路、R2…第2湾曲経路
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に沿って設けられ、記録前の媒体を収容する複数の媒体収容部と、
鉛直方向において前記媒体収容部より上に位置し、媒体に記録を行う記録部と、
前記媒体収容部から送り出された媒体を、前記媒体収容部からの媒体送り出し方向とは
反対方向の成分を含む搬送方向に反転させる供給経路と、
を備え、
複数の前記媒体収容部は、
最も上の第1媒体収容部と、
前記第1媒体収容部より下方の第2媒体収容部と、
を有し、
前記第2媒体収容部からの前記供給経路は、上方に凸となる供給用湾曲経路を有し、
前記供給用湾曲経路の少なくとも一部と前記第1媒体収容部の少なくとも一部とが、水
平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、
媒体に記録を行う際の前記記録部と、前記第1媒体収容部とが、水平方向から見て重な
らない、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の記録装置において、
前記記録部と対向する位置を通った媒体を、鉛直下方の成分を含む搬送方向に搬送し、
下方に凸となる反転用湾曲経路を経由して鉛直上方の成分を含む搬送方向に反転させる反
転経路をさらに備え、
前記第1媒体収容部の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、
水平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項に記載の記録装置において、
前記第1媒体収容部のサイズが、前記第2媒体収容部のサイズより小さく、
前記第1媒体収容部と前記第2媒体収容部とのサイズの相違によって形成されるスペー
スに、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部が入り込んでいる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の記録装置において、
前記反転用湾曲経路の水平方向の位置と、前記第1媒体収容部の水平方向の位置とが、
重ならない、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項3から5のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記反転用湾曲経路の水平方向の位置と、前記第2媒体収容部の水平方向の位置とが、
重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記反転用湾曲経路は、排出トレイへ媒体を排出する排出位置の水平方向の位置に対し
て、水平方向の両側にわたって設けられている
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項3から7のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記供給用湾曲経路の少なくとも一部と、前記反転用湾曲経路の少なくとも一部とが、
水平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項3から8のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記供給用湾曲経路のうち上端位置の上流に、媒体を搬送する第1の搬送ローラーが設
けられ、
前記供給用湾曲経路のうち前記上端位置の下流に、媒体を搬送する第2の搬送ローラー
が設けられ、
前記供給経路と前記反転経路とは、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラー
との間にて合流する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項10】
請求項9に記載の記録装置において、
前記供給経路と前記反転経路とが合流する位置は、前記第1媒体収容部の少なくとも一
部に、水平方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項11】
請求項3から請求項10のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記反転経路において前記反転用湾曲経路の上流であって媒体を鉛直下方の成分を含む
搬送方向に搬送する下向き搬送経路が、装置外面から装置中心部に向かう方向に傾斜して
おり、
鉛直方向において前記供給用湾曲経路の上方に、装置側面から装置外部に突出する供給
トレイを介して媒体を装置内部に送り入れる供給ローラーを備え、
前記下向き搬送経路の少なくとも一部と前記供給ローラーの少なくとも一部とが、鉛直
方向から見て重なる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項12】
請求項11に記載の記録装置において、
前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれる媒体は、前記供給経路に合流した後に
前記反転経路に入る、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項13】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の記録装置において、
鉛直方向において前記供給用湾曲経路の上方に、装置側面から装置外部に突出する供給
トレイを介して媒体を装置内部に送り入れる供給ローラーをさらに備え、
前記第1媒体収容部と前記供給ローラーとが、鉛直方向から見て重ならない、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項14】
請求項13に記載の記録装置において、前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれ
る媒体は、前記供給経路に入る、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項15】
請求項14に記載の記録装置において、前記供給トレイを介して装置内部に送り込まれ
る媒体は、前記供給用湾曲経路の下流で前記供給経路に入る、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の記録装置において、
排出トレイへ媒体を排出する排出位置の水平方向の位置と、前記第1媒体収容部の水平
方向の位置とが、重ならない
ことを特徴とする記録装置。
【請求項17】
請求項16に記載の記録装置において、
前記排出位置の水平方向の位置と、前記第2媒体収容部の水平方向の位置とが、重なる
ことを特徴とする記録装置。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記供給用湾曲経路の前記上端位置は、前記第1媒体収容部の鉛直方向における上端位
置よりも、鉛直下方にある、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記記録部と対向する位置を通る搬送経路が、水平方向及び鉛直方向に対して角度を成
し、上向きに媒体を搬送する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項20】
請求項19に記載の記録装置において、
前記記録部と対向する位置を通る搬送経路は、媒体を搬送する搬送ベルトにより構成さ
れ、
前記搬送ベルトは、前記第1媒体収容部の鉛直方向における上端位置よりも、鉛直上方
にある、
ことを特徴とする記録装置。