(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103760
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】開閉機構と切り換え機構と基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240725BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
H01L21/304 648L
H01L21/30 564C
H01L21/30 569C
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091672
(22)【出願日】2024-06-05
(62)【分割の表示】P 2020192413の分割
【原出願日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】P 2020030382
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】澤島 隼
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴大
(72)【発明者】
【氏名】宮川 紗希
(72)【発明者】
【氏名】小林 健司
(57)【要約】
【課題】処理筐体の気体を適切に排気できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基板処理装置1は、処理筐体23A1と保持部31と液供給部33を備える。保持部31は、処理筐体23A1に収容される。保持部31は、基板Wを保持する。液供給部33は、処理筐体23A1に収容される。液供給部33は、保持部31に保持される基板Wに処理液を供給する。基板処理装置1は、排気管41A、42Aを備える。排気管41A、42Aはそれぞれ、処理筐体23A1の側方に配置される。排気管41A、42Aはそれぞれ、気体を排出する。基板処理装置1は、切り換え機構51A1を備える。切り換え機構51A1は、処理筐体23A1と同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51A1は、処理筐体23A1の排気路を排気管41A、42Aのひとつに切り換える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの処理筐体と1つの排気管の間を連通し、遮断するための開閉機構であって、
第1軸心回りに揺動して、前記処理筐体を前記排気管に連通させる連通位置と、前記処理筐体を前記排気管から遮断する遮断位置に移動する開閉部と、
を備え、
前記第1軸心は、前記開閉部の中心から外れた位置に配置される
開閉機構。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉機構において、
前記第1軸心は、前記開閉部の上方に配置される
開閉機構。
【請求項3】
請求項1または2に記載の開閉機構において、
前記第1軸心は、水平である
開閉機構。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の開閉機構において、
前記連通位置と前記遮断位置の間で前記開閉部が移動するときの、前記第1軸心回りの前記開閉部の回転量は、45度以下である
開閉機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の開閉機構において、
前記開閉機構は、
固定的に設置されるステーと、
前記ステーに支持され、前記開閉部に固定される取り付け部材と、
を備え、
前記取り付け部材は、前記ステーに対して前記第1軸心回りに回転可能である
開閉機構。
【請求項6】
請求項5に記載の開閉機構において、
前記開閉機構は、
前記開閉部を前記第1軸心回りに揺動させて、前記連通位置と前記遮断位置に前記開閉部を移動させる駆動部と、
を備える
開閉機構。
【請求項7】
請求項6に記載の開閉機構において、
前記駆動部は、
アクチュエータと、
前記アクチュエータに連結されるロッドと、
前記ロッドと前記取り付け部材を連結するリンクと、
を備え、
前記リンクは、前記ロッドに対して第2軸心回りに回転可能であり、
前記リンクは、前記取り付け部材に対して第3軸心回りに回転可能である
開閉機構。
【請求項8】
請求項7に記載の開閉機構において、
前記第2軸心は、水平であり、
前記第3軸心は、水平である
開閉機構。
【請求項9】
請求項7または8に記載の開閉機構において、
前記アクチュエータは、前記ロッドを鉛直方向に移動させ、
前記ロッドが鉛直方向に移動するとき、前記開閉部は前記第1軸心回りに移動する
開閉機構。
【請求項10】
請求項9に記載の開閉機構において、
前記アクチュエータが前記ロッドを上方に移動させるとき、前記開閉部は前記連通位置に移動し、
前記アクチュエータが前記ロッドを下方に移動させるとき、前記開閉部は前記遮断位置に移動する
開閉機構。
【請求項11】
請求項7から10のいずれかに記載の開閉機構であって、
前記ロッドは、前記アクチュエータから下方に延びる
開閉機構。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の開閉機構であって、
前記第1軸心は、前記開閉部に対して垂直な方向に外れた位置に配置される
開閉機構。
【請求項13】
処理筐体の排気路を複数の排気管のいずれかひとつに切り換える切り換え機構であって、
複数の前記排気管のそれぞれに設けられる複数の開閉機構と、
を備え、
前記開閉機構のそれぞれは、
第1軸心回りに揺動して、前記処理筐体を前記排気管に連通させる連通位置と、前記処理筐体を前記排気管から遮断する遮断位置に移動する開閉部と、
を備え、
前記第1軸心は、前記開閉部の中心から外れた位置に配置される
切り換え機構。
【請求項14】
請求項13に記載の切り換え機構において、
前記切り換え機構は、
前記処理筐体と複数の前記排気管に接続される切り換え筐体と、
を備え、
複数の前記開閉部は、前記切り換え筐体の内部に配置される
切り換え機構。
【請求項15】
請求項14に記載の切り換え機構において、
複数の前記開閉部はそれぞれ、前記切り換え筐体に支持される
切り換え機構。
【請求項16】
請求項14または15に記載の切り換え機構において、
前記開閉機構は、
前記切り換え筐体に固定されるステーと、
前記ステーに支持され、前記開閉部に固定される取り付け部材と、
を備え、
前記取り付け部材は、前記ステーに対して前記第1軸心回りに回転可能である
切り換え機構。
【請求項17】
請求項16に記載の切り換え機構において、
前記開閉機構は、
前記開閉部を前記第1軸心回りに揺動させて、前記連通位置と前記遮断位置に前記開閉部を移動させる駆動部と、
を備える
切り換え機構。
【請求項18】
請求項17に記載の切り換え機構において、
前記駆動部は、
アクチュエータと、
を備え、
前記アクチュエータは、前記切り換え筐体の外部に配置される
切り換え機構。
【請求項19】
請求項18に記載の切り換え機構において、
前記アクチュエータは、前記切り換え筐体の上方に配置される
切り換え機構。
【請求項20】
請求項18または19に記載の切り換え機構において、
前記駆動部は、前記アクチュエータに連結されるロッドを備え、
前記ロッドは、前記切り換え筐体を貫通し、
前記ロッドの少なくとも一部は、前記切り換え筐体の内部に配置される
切り換え機構。
【請求項21】
請求項20に記載の機構であって、
前記駆動部は、
前記ロッドと前記取り付け部材を連結するリンクと、
を備え、
前記リンクは、前記切り換え筐体の内部に配置される
切り換え機構。
【請求項22】
基板処理装置であって、
処理筐体と、
複数の排気管と、
前記処理筐体の排気路を複数の前記排気管のいずれかひとつに切り換える切り換え機構と、
を備え、
前記切り換え機構は、
複数の前記排気管のそれぞれに設けられる複数の開閉機構と、
を備え、
前記開閉機構のそれぞれは、
第1軸心回りに揺動して、前記処理筐体を前記排気管に連通させる連通位置と、前記処理筐体を前記排気管から遮断する遮断位置に移動する開閉部と、
を備え、
前記第1軸心は、前記開閉部の中心から外れた位置に配置される
基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板に処理を行う基板処理装置に関する。基板は、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、基板処理システムを開示する。以下では、特許文献1に記載される符号を、括弧書きで表記する。基板処理システム(1)は、ウエハ(W)を処理する処理ユニット(16)を備える。処理ユニット(16)は、チャンバ(20)と基板保持機構(30)と処理流体供給部(40)を備える。チャンバ(20)は、処理筐体である。基板保持機構(30)と処理流体供給部(40)は、チャンバ(20)の内部に設置される。基板保持機構(30)は、ウエハ(W)を保持する。処理流体供給部(40)は、基板保持機構(30)に保持されたウエハ(W)に処理流体を供給する。処理流体は、例えば、アルカリ性処理液と酸性処理液と有機処理液である。
【0003】
基板処理システム(1)は、第2排気管(200)と排気切替ユニット(300)と3本の個別排気管(101、102、103)を備える。第2排気管(200)は、チャンバ(20)と排気切替ユニット(300)を接続する。第2排気管(200)は、水平部(201)と上昇部(202)を備える。水平部(201)は、チャンバ(20)に接続される。水平部(201)は、チャンバ(20)から水平に延びる。上昇部(202)は、水平部(201)から上方に延びる。上昇部(202)は、上端を有する。上昇部(202)の上端は、排気切替ユニット(300)に接続される。排気切替ユニット(300)は、さらに、3本の個別排気管(101、102、103)と接続する。排気切替部(300)は、第2排気管(200)を、3本の個別排気管(101、102、103)のひとつに連通させる。チャンバ(20)の気体は、第2排気管(200)を介して、3本の個別排気管(101、102、103)のひとつに流入する。
【0004】
例えば、処理流体供給部(40)がアルカリ性処理液を供給するとき、排気切替ユニット(300)は、第2排気管(200)を個別排気管(101)に連通させる。処理流体供給部(40)が酸性処理液を供給するとき、排気切替ユニット(300)は、第2排気管(200)を個別排気管(102)に連通させる。処理流体供給部(40)が有機処理液を供給するとき、排気切替ユニット(300)は、第2排気管(200)を個別排気管(103)に連通させる。これらの結果、アルカリ性処理液がチャンバ(20)内で使用される時、個別排気管(101)がチャンバ(20)の気体を排出する。酸性処理液がチャンバ(20)内で使用されるとき、個別排気管(102)がチャンバ(20)の気体を排出する。有機処理液がチャンバ(20)内で使用される時、個別排気管(103)がチャンバ(20)の気体を排出する。
【0005】
排気切替ユニット(300)は、処理ユニット(16)よりも高い位置に配置される。第2排気管(200)の上昇部(202)は処理ユニット(16)よりも高い位置まで延びる。このため、気体に含まれるミストは、上昇部(202)を上昇し難い。ミストは、排気切替ユニット(300)まで上昇し難い。よって、排気切替ユニット(300)をミストから保護できる。
【0006】
上述の通り、排気切替ユニット(300)が処理ユニット(16)よりも高い位置に配置される。このため、個別排気管(101、102、103)も、処理ユニット(16)よりも高い位置に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に示される塗布現像装置(1)は、次のような問題を有する。チャンバ(20)と排気切替ユニット(300)は、第2排気管(200)によって接続される。排気切替ユニット(300)が処理ユニット(16)よりも高い位置に配置されるので、第2排気管(200)は上昇部(202)を備える。このため、第2排気管(200)は、比較的に長い。
【0009】
チャンバ(20)の気体は、必ず、第2排気管(200)を流れる。例えば、アルカリ性処理液、酸性処理液および有機処理液のいずれがチャンバ(20)内で使用されるときであっても、第2排気管(200)はチャンバ(20)の気体を排出する。
【0010】
このように、第2排気管(200)は比較的に長く、かつ、種々の気体を排出するので、第2排気管(200)は汚損され易い。例えば、結晶(塩)が第2排気管(200)の内部で発生し易い。例えば、結晶が、第2排気管(200)の内部に堆積し易い。
【0011】
第2排気管(200)が汚損されると、気体は第2排気管(200)を円滑に流れない。すなわち、第2排気管(200)はチャンバ(20)の気体を円滑に排出できない。このため、第2排気管(200)のメンテナンスを定期的に行う必要がある。第2排気管(200)のメンテナンスは、例えば、第2排気管(200)を洗浄することや、第2排気管(200)を交換することである。
【0012】
第2排気管(200)のメンテナンスを行うとき、処理ユニット(16)はウエハ(W)を処理できない。第2排気管(200)のメンテナンスを行うとき、基板処理システム(1)はウエハ(W)の処理を停止する。このため、基板処理システム(1)のスループットが低下する。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理筐体の気体を適切に排気できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明は、基板処理装置であって、第1処理筐体と、前記第1処理筐体の内部に設置され、基板を保持する第1保持部と、前記第1処理筐体の内部に設置され、前記第1保持部に保持される基板に処理液を供給する第1液供給部と、前記第1処理筐体の側方に設置され、気体を排出する第1排気管と、前記第1処理筐体の側方に設置され、気体を排出する第2排気管と、前記第1処理筐体と同じ高さ位置に配置され、前記第1処理筐体の排気路を前記第1排気管および前記第2排気管のひとつに切り換える第1切り換え機構と、を備える基板処理装置である。
【0015】
基板処理装置は、第1処理筐体と第1保持部と第1液供給部を備える。基板処理装置は、第1処理筐体の内部において、基板に処理液を供給する。すなわち、基板処理装置は、第1処理筐体の内部において、基板に液処理を行う。
【0016】
基板処理装置は、第1排気管と第2排気管と第1切り換え機構を備える。第1切り換え機構は、第1処理筐体の排気路を第1排気管および第2排気管のひとつに切り換える。
具体的には、第1切り換え機構は、第1処理筐体を第1排気管に連通させ、かつ、第1処理筐体を第2排気管から遮断した状態と、第1処理筐体を第2排気管に連通させ、かつ、第1処理筐体を第1排気管から遮断した状態に切り換える。第1処理筐体の排気路が第1排気管であるとき、第1排気管が第1処理筐体から気体を排出し、第2排気管は第1処理筐体から気体を排出しない。第1処理筐体の排気路が第2排気管であるとき、第2排気管が第1処理筐体から気体を排出し、第2排気管は第1処理筐体から気体を排出しない。
【0017】
第1切り換え機構は、第1処理筐体と同じ高さ位置に配置される。このため、第1処理筐体と第1切り換え機構の間の流路を好適に短くできる。よって、第1処理筐体と第1切り換え機構の間の流路が汚損されることを好適に抑制できる。したがって、気体は、第1処理筐体から第1切り換え機構に円滑に流れる。その結果、第1処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0018】
第1排気管は、第1処理筐体の側方に配置される。このため、第1切り換え機構は、第1排気管と容易に接続できる。第2排気管は、第1処理筐体の側方に配置される。このため、第1切り換え機構は、第2排気管に容易に接続できる。
【0019】
以上のとおり、本基板処理装置は、第1処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0020】
上述した基板処理装置において、前記第1切り換え機構は、前記第1保持部の上端と同等またはそれよりも低い位置に配置されることが好ましい。第1切り換え機構のサイズは比較的に小さい。よって、基板処理装置の大型化を好適に抑制できる。
【0021】
上述した基板処理装置において、前記第1切り換え機構は、平面視において、前記第1保持部と重ならない位置に配置されることが好ましい。第1切り換え機構と第1保持部の干渉を容易に回避できる。
【0022】
上述した基板処理装置において、前記第1排気管は、鉛直方向に延び、前記第2排気管は、鉛直方向に延びることが好ましい。平面視における第1排気管および第2排気管の設置スペースを好適に小さくできる。
【0023】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、水平な第1方向に延び、前記第1処理筐体に隣接する搬送スペースと、前記搬送スペースに設置され、前記第1保持部に基板を搬送する搬送機構と、前記第1処理筐体に隣接し、前記第1排気管および前記第2排気管を収容する第1配管スペースと、を備え、前記第1処理筐体と前記第1配管スペースは、前記第1方向に並び、前記第1排気管と前記第2排気管は、前記第1方向と直交し、かつ、水平な第2方向に並ぶことが好ましい。基板処理装置は、搬送スペースと搬送機構を備える。搬送スペースは第1処理筐体に隣接する。このため、搬送機構は第1保持部に基板を容易に搬送できる。基板処理装置は、第1配管スペースを備える。よって、第1排気管および第2排気管を好適に設置できる。第1配管スペースは、第1処理筐体に隣接する。このため、第1排気管および第2排気管を第1処理筐体の近傍に設置できる。搬送スペースは、第1方向に延びる。第1処理筐体と第1配管スペースは、第1方向に並ぶ。このため、第1処理筐体に隣接する搬送スペースおよび第1処理筐体に隣接する第1配管スペースをそれぞれ、好適に配置できる。よって、搬送機構が第1排気管および第2排気管と干渉することを好適に防止できる。第1配管スペースと第1処理筐体は、第1方向に並ぶ。第1排気管と第2排気管は、第2方向に並ぶ。このため、第1排気管および第2排気管をそれぞれ、第1処理筐体の近傍に設置できる。
【0024】
上述した基板処理装置において、前記第1切り換え機構の少なくとも一部は、前記第1配管スペースに設置されることが好ましい。第1切り換え機構を第1処理筐体の近傍に設置できる。
【0025】
上述した基板処理装置において、前記第1切り換え機構は、前記第1処理筐体を前記第1排気管に連通させる位置と、前記第1処理筐体を前記第1排気管から遮断する位置に移動可能な第1開閉部と、前記第1開閉部とは独立に、前記第1処理筐体を前記第2排気管に連通させる位置と、前記第1処理筐体を前記第2排気管から遮断する位置に移動可能な第2開閉部と、を備えることが好ましい。第1開閉部と第2開閉部は、互いに独立して移動可能である。このため、第1切り換え機構は、第1排気管と第2排気管を個別に、第1処理筐体に連通させることができる。切り換え機構は、第1排気管と第2排気管を個別に、第1処理筐体から遮断できる。
【0026】
上述した基板処理装置において、前記第1切り換え機構は、前記第1処理筐体に接続され、前記第1開閉部および前記第2開閉部を収容する切り換え筐体と、を備えることが好ましい。切り換え筐体は、第1処理筐体から第1開閉部および第2開閉部までの流路を好適に形成できる。
【0027】
上述した基板処理装置において、前記切り換え筐体は、前記第1処理筐体に接続され、前記第1方向に延びる導入部と、前記導入部に接続され、前記第2方向に延び、前記第1排気管および前記第2排気管の両方に接続され、かつ、前記第1開閉部および前記第2開閉部の両方を収容する分配部と、を備えることが好ましい。導入部は第1処理筐体に接続される。このため、第1処理筐体から切り換え筐体に気体を容易に導入できる。導入部は第1方向に延びる。上述の通り、搬送スペースは第1方向に延びる。このため、第1処理筐体に隣接する搬送スペースおよび第1処理筐体に接続される導入部をそれぞれ、好適に配置できる。よって、搬送機構が導入部と干渉することを好適に防止できる。分配部は、導入部に接続される。分配部は、第1排気管および第2排気管に接続される。このため、切り換え筐体から第1排気管および第2排気管に気体を容易に出すことができる。分配部は、第1開閉部および第2開閉部の両方を収容する。よって、第1切り換え機構は、第1処理筐体の排気路を、第1排気管と第2排気管の間で、容易に切り換えることができる。分配部は第2方向に延びる。上述の通り、第1排気管と第2排気管は、第2方向に並ぶ。よって、分配部は第1排気管および第2排気管と容易に接続できる。
【0028】
上述した基板処理装置において、平面視において、前記導入部と前記搬送スペースとの離隔距離は、前記第1保持部と前記搬送スペースとの離隔距離よりも小さいことが好ましい。導入部は、比較的に搬送スペースに近い位置に配置される。したがって、第1処理筐体から切り換え筐体に気体を円滑に導入できる。
【0029】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第1処理筐体に気体を供給する給気管と、前記第1処理筐体に隣接し、前記給気管を収容する第2配管スペースと、を備え、前記第1配管スペースと前記第1処理筐体と前記第2配管スペースは、前記第1方向に、この順番で並ぶことが好ましい。基板処理装置は、給気管と第2配管スペースを備える。第2配管スペースは、第1処理筐体に隣接する。よって、給気管は、第1処理筐体に気体を容易に供給できる。第1配管スペースと第1処理筐体と第2配管スペースは、この順で、第1方向に並ぶ。このため、第1配管スペースと第2配管スペースは、第1処理筐体によって、隔てられている。よって、第1排気管および第2排気管の配置は、給気管によって、制限されない。すなわち、第1排気管および第2排気管の配置の自由度を好適に高められる。
【0030】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第1処理筐体の下方に配置される前記第2処理筐体と、前記第2処理筐体の内部に設置され、基板を保持する第2保持部と、前記第2処理筐体の内部に設置され、前記第2保持部に保持される基板に処理液を供給する第2液供給部と、前記第2処理筐体と同じ高さ位置に配置され、前記第2処理筐体の排気路を前記第1排気管および前記第2排気管のひとつに切り換える第2切り換え機構と、を備えることが好ましい。
【0031】
基板処理装置は、第2処理筐体と第2保持部と第2液供給部を備える。このため、第2処理筐体の内部において液処理を基板に行うことができる。よって、基板処理装置のスループットを好適に向上できる。
【0032】
第2処理筐体は、第1処理筐体の下方に配置される。よって、基板処理装置のフットプリントの増大を好適に抑制できる。
【0033】
基板処理装置は、第2切り換え機構を備える。第2切り換え機構は、第2処理筐体の排気路を第1排気管および第2排気管のひとつに切り換える。具体的には、第2切り換え機構は、第2処理筐体を第1排気管に連通させ、かつ、第2処理筐体を第2排気管から遮断した状態と、第2処理筐体を第2排気管に連通させ、かつ、第2処理筐体を第1排気管から遮断した状態に切り換える。第2処理筐体の排気路が第1排気管であるとき、第1排気管が第2処理筐体から気体を排出し、第2排気管は第2処理筐体から気体を排出しない。第2処理筐体の排気路が第2排気管であるとき、第2排気管が第2処理筐体から気体を排出し、第1排気管は第2処理筐体から気体を排出しない。したがって、第1排気管は、第1処理筐体の気体に加えて、第2処理筐体の気体を排出する。第2排気管も、第1処理筐体の気体に加えて、第2処理筐体の気体を排出する。よって、基板処理装置の構造を簡素化できる。
【0034】
第2切り換え機構は、第2処理筐体と同じ高さ位置に配置される。このため、第2処理筐体と第2切り換え機構の間の流路を好適に短くできる。よって、第2処理筐体と第2切り換え機構の間の流路が汚損されることを好適に抑制できる。したがって、気体は、第2処理筐体から第2切り換え機構に円滑に流れる。その結果、第2処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0035】
以上のとおり、本基板処理装置は、第1処理筐体の気体に加えて、第2処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0036】
上述した基板処理装置において、前記第2処理筐体は、平面視において、前記第1処理筐体と同じ位置に配置され、前記第2切り換え機構は、平面視において、前記第1切り換え機構と同じ位置に配置され、前記第1排気管は、鉛直方向に延び、前記第2排気管は、鉛直方向に延びることが好ましい。第2処理筐体は、平面視において、第1処理筐体と同じ位置に配置される。第2切り換え機構は、平面視において、第1切り換え機構と同じ位置に配置される。このため、第2処理筐体と第2切り換え機構の相対的な位置は、第1処理筐体と第1切り換え機構の相対的な位置と略同じである。したがって、第1処理筐体と第2処理筐体の間で、気体を排出する条件を、容易に等しくできる。その結果、第1処理筐体と第2処理筐体の間で、基板に行う処理の品質を好適に等しくできる。第1排気管は、鉛直方向に延びる。よって、第1切り換え機構および第2切り換え機構はそれぞれ、第1排気管と容易に接続できる。第2排気管は、鉛直方向に延びる。よって、第1切り換え機構および第2切り換え機構はそれぞれ、第2排気管と容易に接続できる。
【0037】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第1処理筐体と同じ高さ位置に配置される第3処理筐体と、前記第3処理筐体の内部に設置され、基板を保持する第3保持部と、前記第3処理筐体の内部に設置され、前記第3保持部に保持される基板に処理液を供給する第3液供給部と、前記第3処理筐体の側方に設置され、気体を排出する第3排気管と、前記第3処理筐体の側方に設置され、気体を排出する第4排気管と、前記第3処理筐体と同じ高さ位置に配置され、前記第3処理筐体の排気路を前記第3排気管および前記第4排気管のひとつに切り換える第3切り換え機構と、を備えることが好ましい。
【0038】
基板処理装置は、第3処理筐体と第3保持部と第3液供給部を備える。このため、第3処理筐体の内部において液処理を基板に行うことができる。よって、基板処理装置のスループットを好適に向上できる。
【0039】
第3処理筐体は、第1処理筐体と同じ高さ位置に配置される。基板処理装置は、第3切り換え機構と第3排気管と第4排気管を備える。第3切り換え機構は、第3処理筐体の排気路を第3排気管および第4排気管のひとつに切り換える。具体的には、第3切り換え機構は、第3処理筐体を第3排気管に連通させ、かつ、第3処理筐体を第4排気管から遮断した状態と、第3処理筐体を第4排気管に連通させ、かつ、第3処理筐体を第3排気管から遮断した状態に切り換える。第3処理筐体の排気路が第3排気管であるとき、第3排気管が第3処理筐体から気体を排出し、第4排気管は第3処理筐体から気体を排出しない。第3処理筐体の排気路が第4排気管であるとき、第4排気管が第3処理筐体から気体を排出し、第3排気管は第3処理筐体から気体を排出しない。
【0040】
第3切り換え機構は、第3処理筐体と同じ高さ位置に配置される。このため、第3処理筐体と第3切り換え機構の間の流路を好適に短くできる。よって、第3処理筐体と第3切り換え機構の間の流路が汚損されることを好適に抑制できる。したがって、気体は、第3処理筐体から第3切り換え機構に円滑に流れる。その結果、第3処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0041】
第3排気管は、第3処理筐体の側方に配置される。このため、第3切り換え機構は、第3排気管と容易に接続できる。第4排気管は、第3処理筐体の側方に配置される。このため、第3切り換え機構は第4排気管に容易に接続できる。
【0042】
以上のとおり、本基板処理装置は、第3処理筐体の気体を適切に排気できる。
【0043】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第1切り換え機構の一次側の気体の圧力を計測する第1圧力センサと、前記第1圧力センサの検出結果に基づいて、前記第1切り換え機構の一次側の気体の圧力を調整する第1圧力調整機構と、前記第3切り換え機構の一次側の気体の圧力を計測する第3圧力センサと、前記第3圧力センサの検出結果に基づいて、前記第3切り換え機構の一次側の気体の圧力を調整する第3圧力調整機構と、を備えることが好ましい。基板処理装置は、第1圧力センサと第1圧力調整機構を備える。このため、第1切り換え機構の一次側の圧力を好適に調整できる。同様に、基板処理装置は、第3圧力センサと第3圧力調整機構を備える。このため、第3切り換え機構の一次側の圧力を好適に調整できる。
【0044】
上述した基板処理装置において、前記第1圧力調整機構および前記第3圧力調整機構は、前記第1切り換え機構の一次側の気体の圧力と前記第3切り換え機構の一次側の気体の圧力を等しくさせることが好ましい。第1処理筐体と第3処理筐体の間において、基板に行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0045】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第1排気管および前記第3排気管に接続され、前記第1排気管の気体および前記第3排気管の気体を排出する第5排気管と、前記第2排気管および前記第4排気管に接続され、前記第2排気管の気体および前記第4排気管の気体を排出する第6排気管と、を備えることが好ましい。基板処理装置の構造を簡素化できる。
【0046】
上述した基板処理装置において、基板処理装置は、前記第5排気管の内部の気体の圧力を計測する第5圧力センサと、前記第5圧力センサの検出結果に基づいて、前記第5排気管の内部の気体の圧力を調整する第5圧力調整機構と、前記第6排気管の内部の気体の圧力を計測する第6圧力センサと、前記第6圧力センサの検出結果に基づいて、前記第6排気管の内部の気体の圧力を調整する第6圧力調整機構と、を備えることが好ましい。基板処理装置は、第5圧力センサと第5切り換え機構を備える。このため、第5排気管の内部の圧力を好適に調整できる。同様に、基板処理装置は、第6圧力センサと第6切り換え機構を備える。このため、第6排気管の内部の圧力を好適に調整できる。
【0047】
上述した基板処理装置において、前記第5圧力センサは、前記第1排気管と前記第5排気管の接続位置、および、前記第3排気管および前記第5排気管の接続位置よりも下流に設置され、前記第6圧力センサは、前記第2排気管と前記第6排気管の接続位置、および、前記第4排気管および前記第6排気管の接続位置よりも下流に設置されることが好ましい。第5圧力センサは、第1排気管および第3排気管の全体の排気圧を好適に検出できる。第6圧力センサは、第2排気管および第4排気管の全体の排気圧を適切に検出できる。
【0048】
上述した基板処理装置において、前記第1液供給部は、第1処理液と第2処理液を供給可能であり、前記第1液供給部が前記第1処理液を供給するとき、前記第1切り換え機構は、前記第1処理筐体の排出路を前記第1排気管に切り換え、前記第1液供給部が前記第2処理液を供給するとき、前記第1切り換え機構は、前記第1処理筐体の排出路を前記第2排気管に切り換えることが好ましい。第1液供給部が第1処理液を供給するとき、第1排気管は第1処理筐体の気体を排出する。第1液供給部が第2処理液を供給するとき、第1排気管は第1処理筐体の気体を排出しない。よって、第1排気管の内部が汚損されることを好適に抑制できる。同様に、第1液供給部が第2処理液を供給するとき、第2排気管は第1処理筐体の気体を排出する。第1液供給部が第1処理液を供給するとき、第2排気管は第1処理筐体の気体を排出しない。よって、第2排気管の内部が汚損されることを好適に抑制できる。その結果、第1処理筐体の気体を一層、適切に排気できる。
【発明の効果】
【0049】
本発明の基板処理装置によれば、処理筐体の気体を適切に排気できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】実施形態の基板処理装置の内部を示す平面図である。
【
図2】幅方向における基板処理装置の中央部の構成を示す右側面図である。
【
図4】基板処理装置の右部の構成を示す右側面図である。
【
図5】基板処理装置の左部の構成を示す左側面図である。
【
図12】基板に処理を行う動作の手順を示すフローチャートである。
【
図13】変形実施形態における処理ユニットの平面図である。
【
図14】変形実施形態における処理ユニットの平面図である。
【
図15】変形実施形態における処理ユニットの平面図である。
【
図16】変形実施形態における処理ユニットの平面図である。
【
図17】変形実施形態における基板処理装置の内部を示す平面図である。
【
図18】変形実施形態の切り換え機構の正面図である。
【
図19】
図19(a)、19(b)は、変形実施形態の切り換え機構の側面図である。
【
図20】
図20(a)、20(b)は、変形実施形態の風速センサの配置例を示す平面図である。
【
図21】
図21(a)、21(b)は、変形実施形態の風速センサの配置例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、図面を参照して本発明の基板処理装置を説明する。
【0052】
<基板処理装置の概要>
図1は、実施形態の基板処理装置の内部を示す平面図である。基板処理装置1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wに処理を行う。
【0053】
基板Wは、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。基板Wは、薄い平板形状を有する。基板Wは、平面視で略円形状を有する。
【0054】
基板処理装置1は、インデクサ部3と処理ブロック11を備える。処理ブロック11はインデクサ部3に接続される。インデクサ部3と処理ブロック11は水平方向に並ぶ。インデクサ部3は、処理ブロック11に基板Wを供給する。処理ブロック11は、基板Wに処理を行う。インデクサ部3は、処理ブロック11から基板Wを回収する。
【0055】
本明細書では、便宜上、インデクサ部3と処理ブロック11が並ぶ水平方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xのうち、処理ブロック11からインデクサ部3に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。
【0056】
「前方」、「後方」、「右方」および「左方」を特に区別しない場合には、「側方」と呼ぶ。
【0057】
インデクサ部3は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部4を備える。キャリア載置部4は幅方向Yに並ぶ。各キャリア載置部4はそれぞれ、1つのキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(front opening unified pod)である。
【0058】
インデクサ部3は、搬送スペース5を備える。搬送スペース5は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送スペース5は、幅方向Yに延びる。
【0059】
インデクサ部3は、搬送機構6を備える。搬送機構6は、搬送スペース5に設置される。搬送機構6は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送機構6は、基板Wを搬送する。搬送機構6は、キャリア載置部4に載置されるキャリアCにアクセス可能である。
【0060】
処理ブロック11は、搬送スペース12Aを備える。搬送スペース12Aは、幅方向Yにおける処理ブロック11の中央部に配置される。搬送スペース12Aは、前後方向Xに延びる。搬送スペース12Aの前部は、インデクサ部3の搬送スペース5とつながっている。
【0061】
処理ブロック11は、基板載置部14Aを備える。基板載置部14Aは、搬送スペース12Aに設置される。基板載置部14Aは、搬送スペース12Aの前部に配置される。インデクサ部3の搬送機構6は、基板載置部14Aにもアクセス可能である。基板載置部14Aは、基板Wを載置する。
【0062】
処理ブロック11は、搬送機構16Aを備える。搬送機構16Aは、搬送スペース12Aに設置される。搬送機構16Aは、基板Wを搬送する。搬送機構16Aは、基板載置部14Aにアクセス可能である。
【0063】
処理ブロック11は、処理ユニット21A1、21B1、21C1、21D1を備える。処理ユニット21A1、21B1は、搬送スペース12Aの右方に配置される。処理ユニット21A1、21B1は、前後方向Xに並ぶ。処理ユニット21B1は、処理ユニット21A1の後方に配置される。処理ユニット21C1、21D1は、搬送スペース12Aの左方に配置される。処理ユニット21C1、21D1は、前後方向Xに並ぶ。処理ユニット21D1は、処理ユニット21C1の後方に配置される。
【0064】
処理ユニット21A1、21B1、21C1、21D1を区別しない場合には、処理ユニット21と呼ぶ。各処理ユニット21は、基板Wに処理を行う。各処理ユニット21が行う処理は、同じである。
【0065】
処理ユニット21の構造を簡単に説明する。各処理ユニット21は、処理筐体23を備える。
【0066】
各処理ユニット21は、保持部31を備える。保持部31は、処理筐体23の内部に設置される。保持部31は、基板Wを保持する。
図1は、保持部31に保持される基板Wを破線で示す。
【0067】
処理ユニット21は、液供給部33を備える。液供給部33は、処理筐体23の内部に設置される。液供給部33は、保持部31に保持される基板Wに処理液を供給する。
【0068】
搬送機構16Aは、各処理ユニット21にアクセス可能である。具体的には、搬送機構16Aは、各処理ユニット21の保持部31にアクセス可能である。
【0069】
以下では、処理ユニット21A1の処理筐体23を、適宜に処理筐体23A1と呼ぶ。同様に、処理ユニット21B1、21C1、21D1の処理筐体23を、適宜に処理筐体23B1、23C1、23D1と呼ぶ。処理筐体23A1、23B1、23C1、23D1は、同じ高さ位置に配置される。
【0070】
処理ブロック11は、排気管41A、42A、43Aを備える。排気管41A、42A、43Aはいずれも、処理筐体23の外部に設置される。排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1の側方に設置される。排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1の側方の位置を通過する。排気管41A-43Aはそれぞれ、気体を排出する。排気管41A-43Aは互いに連通されていない。排気管41A-43Aはそれぞれ、互いに分離された排気路を有する。
【0071】
同様に、処理ブロック11は、排気管41B-43B、41C-43C、41D-43Dを備える。排気管41B-43B、41C-43C、41D-43Dはそれぞれ、処理筐体23B1、23C1、23D1の側方に設置される。排気管41B-43B、41C-43C、41D-43Dはそれぞれ、気体を排出する。
【0072】
処理ブロック11は、切り換え機構51A1、51B1、51C1、51D1を備える。切り換え機構51A1は、処理筐体23A1と略同じ高さ位置に配置される。同様に、切り換え機構51B1、51C1、51D1はそれぞれ、処理筐体23B1、23C1、23D1と略同じ高さ位置に配置される。
【0073】
切り換え機構51A1は、処理筐体23A1の排気路を、排気管41A-43Aのひとつに切り換える。切り換え機構51A1は、処理筐体23A1からの気体の排気路を、排気管41A-43Aの間で、切り換える。
【0074】
具体的には、切り換え機構51A1は、第1状態と第2状態と第3状態に切り換える。第1状態では、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1を排気管41Aに連通させ、かつ、処理筐体23A1を排気管42A、43Aから遮断する。第2状態では、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1を排気管42Aに連通させ、かつ、処理筐体23A1を排気管41A、43Aから遮断する。第3状態では、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1を排気管43Aに連通させ、かつ、処理筐体23A1を排気管41A、42Aから遮断する。このように、切り換え機構51A1は、排気管41A-43Aを個別に処理筐体23A1に連通させ、かつ、排気管41A-43Aを個別に処理筐体23A1から遮断するように構成される。
【0075】
同様に、切り換え機構51B1は、処理筐体23B1の排出路を、排気管41B-43Bのひとつに切り換える。切り換え機構51C1は、処理筐体23C1の排出路を、排気管41C-43Cのひとつに切り換える。切り換え機構51D1は、処理筐体23D1の排出路を、排気管41D-43Dのひとつに切り換える。
【0076】
図1では、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1の排気路を排気管41Aに切り換える。切り換え機構51B1は、処理筐体23B1の排気路を排気管41Bに切り換える。切り換え機構51C1は、処理筐体23C1の排気路を排気管42Cに切り換える。切り換え機構51D1は、処理筐体23D1の排気路を排気管43Dに切り換える。
【0077】
具体的には、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1を排気管41Aに連通させ、かつ、処理筐体23A1を排気管42A、43Aから遮断する。排気管41Aは、処理筐体23A1から気体を排出する。排気管42A、43Aは処理筐体23A1から気体を排出しない。
【0078】
切り換え機構51B1は、処理筐体23B1を排気管41Bに連通させ、かつ、処理筐体23B1を排気管42B、43Bから遮断する。排気管41Bは処理筐体23B1から気体を排出する。排気管42B、43Bは処理筐体23B1から気体を排出しない。
【0079】
切り換え機構51C1は、処理筐体23C1を排気管42Cに連通させ、かつ、処理筐体23C1を排気管41C、43Cから遮断する。排気管42Cは処理筐体23C1から気体を排出する。排気管41C、43Cは処理筐体23C1から気体を排出しない。
【0080】
切り換え機構51D1は、処理筐体23D1を排気管43Dに連通させ、かつ、処理筐体23D1を排気管41D、42Dから遮断する。排気管43Dは処理筐体23D1から気体を排出する。排気管41D、42Dは処理筐体23D1から気体を排出しない。
【0081】
ここで、処理筐体23A1は、本発明における第1処理筐体の例である。処理ユニット21A1の保持部31は、本発明における第1保持部の例である。処理ユニット21A1の液供給部33は、本発明における第1液供給部の例である。排気管41Aは、本発明における第1排気管の例である。排気管42Aは、本発明における第2排気管の例である。切り換え機構51A1は、本発明における第1切り換え機構の例である。
【0082】
処理筐体23B1は、本発明における第3処理筐体の例である。処理ユニット21B1の保持部31は、本発明における第3保持部の例である。処理ユニット21B1の液供給部33は、本発明における第3液供給部の例である。排気管41Bは、本発明における第3排気管の例である。排気管42Bは、本発明における第4排気管の例である。切り換え機構51B1は、本発明における第3切り換え機構の例である。
【0083】
基板処理装置1は、例えば、次のように動作する。搬送機構6は、キャリア載置部4上のキャリアCから基板載置部14Aに基板Wを搬送する。搬送機構16Aは基板載置部14Aから処理ユニット21に基板Wを搬送する。具体的には、搬送機構16Aは、保持部31に基板Wを置く。処理ユニット21は、処理筐体23の内部において基板Wに液処理を行う。各処理ユニット21は、一度に1枚の基板Wを処理する。具体的には、液供給部33は、保持部31に保持された基板Wに処理液を供給する。基板Wが処理された後、搬送機構16Aは、処理ユニット21から基板載置部14Aに基板Wを搬送する。搬送機構6は基板載置部14Aからキャリア載置部4上のキャリアCに基板Wを搬送する。
【0084】
1つの処理ユニット21が基板Wに処理を行う時、他の処理ユニット21が他の基板Wを処理してもよい。各基板Wが搬送される処理ユニット21の数は、例えば、1つである。
【0085】
処理筐体23の内部で基板Wに処理を行っているとき、切り換え機構51は、処理筐体23の排気路を切り換える。例えば、基板Wに処理を行っているとき、切り換え機構51A1は、1回以上、排気路を切り換える。例えば、1つの処理筐体23内において1枚の基板Wに処理を行う期間は、第1期間、第2期間および第3期間の2つ以上を含んでもよい。ここで、第1期間は、第1排気管が処理筐体23の気体を排気する期間である。第2期間は、第2排気管が処理筐体23の気体を排気する期間である。第3期間は、第3排気管が処理筐体23の気体を排気する期間である。
【0086】
上述の基板処理装置1によれば、次のような効果を得ることができる。すなわち、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1と略同じ高さ位置に配置される。このため、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路を好適に短くできる。
【0087】
さらに言うと、処理筐体23A1と切り換え機構51A1は、配管を介さずに、接続される。このため、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路を好適に短くできる。
【0088】
処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路を好適に短くできるので、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路が汚損されることを好適に抑制できる。したがって、気体は、処理筐体23A1から切り換え機構51A1に円滑に流れる。その結果、処理筐体23A1の気体を適切に排気できる。
【0089】
ところで、切り換えタイミングは、例えば、気体変化タイミングと遅延時間によって、決定される。ここで、切り換えタイミングは、切り換え機構51が排出路を切り換えるタイミングである。気体変化タイミングは、処理筐体23の気体の成分が変化するタイミングである。遅延時間は、気体が処理筐体23から切り換え機構51に到達するのに要する時間である。処理筐体23と切り換え機構51の間の流路が短いほど、遅延時間は短縮される。処理筐体23と切り換え機構51の間の流路が短いほど、遅延時間のばらつきは小さい。上述の通り、基板処理装置1によれば、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路を好適に短くできる。このため、遅延時間を好適に短縮できる。さらに、遅延時間のばらつきを好適に抑制できる。よって、切り換えタイミングを的確に決定できる。したがって、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1の排出路を的確なタイミングで切り換えることができる。
【0090】
切り換え機構51A1は、処理筐体23A1と略同じ高さ位置に配置されるので、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路は、略水平方向に延びる。よって、気体は、処理筐体23A1から切り換え機構51A1に一層円滑に流れる。その結果、処理筐体23A1の気体を一層適切に排気できる。
【0091】
同様に、切り換え機構51B1、51C1、51D1はそれぞれ、処理筐体23B1、23C1、23D1と略同じ高さ位置に配置される。このため、処理筐体23A1、23C1、23D1の気体を適切に排気できる。
【0092】
排気管41Aは、処理筐体23A1の側方に配置される。このため、切り換え機構51A1は、排気管41Aと容易に接続できる。排気管42A、43Aも、処理筐体23A1の側方に配置される。このため、切り換え機構51A1は、排気管42A、43Aと容易に接続できる。
【0093】
同様に、排気管41B-43Bは、処理筐体23B1の側方に配置される。このため、切り換え機構51B1は、排気管41B-43Bと容易に接続できる。排気管41C-43Cは、処理筐体23C1の側方に配置される。このため、切り換え機構51C1は、排気管41C-43Cと容易に接続できる。排気管41D-43Dは、処理筐体23D1の側方に配置される。このため、切り換え機構51D1は、排気管41D-43Dと容易に接続できる。
【0094】
以下では、基板処理装置1の構造について、さらに詳しく説明する。
【0095】
<インデクサ部3>
図1、2を参照する。
図2は、幅方向Yにおける基板処理装置1の中央部の構成を示す右側面図である。搬送機構6の構造について説明する。搬送機構6はハンド7とハンド駆動部8を備える。ハンド7は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部8は、ハンド7に連結される。ハンド駆動部8は、ハンド7を移動する。ハンド駆動部8は、ハンド7を前後方向X、幅方向Yおよび垂直方向Zに移動する。
【0096】
ハンド駆動部8の構造を例示する。ハンド駆動部8は、例えば、レール8aと水平移動部8bと垂直移動部8cと回転部8dと進退移動部8eを備える。レール8aは、固定的に設置される。レール8aは、搬送スペース5の底部に配置される。レール8aは、幅方向Yに延びる。水平移動部8bは、レール8aに支持される。水平移動部8bは、レール8aに対して幅方向Yに移動する。垂直移動部8cは、水平移動部8bに支持される。垂直移動部8cは、水平移動部8bに対して鉛直方向Zに移動する。回転部8dは、垂直移動部8cに支持される。回転部8dは、垂直移動部8cに対して回転する。回転部8dは、鉛直方向Zと平行な回転軸線回りに回転する。進退移動部8eは、回転部8dに対して移動する。進退移動部8eは、回転部8dの向きによって決まる水平な一方向に往復移動する。進退移動部8eは、ハンド7に接続される。ハンド駆動部8がこのような構成を備えるので、ハンド7は、鉛直方向Zに平行移動可能である。ハンド7は、水平な任意の方向に平行移動可能である。ハンド7は、水平面内で回転可能である。
【0097】
<処理ブロック11の概要>
図2、3を参照する。
図3は、処理ブロック11の正面図である。
図3は、基板載置部14Aなどの図示を省略する。処理ブロック11は、搬送スペース12Aに加えて、搬送スペース12Bを備える。搬送スペース12Bは、搬送スペース12Aの下方に配置される。搬送スペース12Bも、インデクサ部3の搬送スペース5とつながっている。図示を省略するが、搬送スペース12Bは、平面視において、搬送スペース12Aと同じ位置に配置される。
【0098】
搬送スペース12A、12Bを区別しない場合には、搬送スペース12と呼ぶ。
【0099】
処理ブロック11は、1つの隔壁13を備える。隔壁13は、搬送スペース12Aの下方、かつ、搬送スペース12Bの上方に配置される。隔壁13は、水平な板形状を有する。隔壁13は、搬送スペース12Aと搬送スペース12Bを隔てる。
【0100】
図2を参照する。処理ブロック11は、基板載置部14Aに加えて、基板載置部14Bを備える。基板載置部14Bは、基板Wを載置する。基板載置部14Bは、基板載置部14Aの下方に配置される。基板載置部14Bは、搬送スペース12Bに設置される。基板載置部14Bは、搬送スペース12Bの前部に配置される。インデクサ部3の搬送機構6は、基板載置部14Bにもアクセス可能である。搬送機構6は、例えば、基板載置部14A、14Bに交互に基板Wを搬送する。
【0101】
処理ブロック11は、搬送機構16Aに加えて、搬送機構16Bを備える。搬送機構16Bは、搬送スペース12Bに設置される。搬送機構16Bは、基板Wを搬送する。搬送機構16Bは、基板載置部14Bにアクセス可能である。
【0102】
搬送機構16A、16Bを区別しない場合には、搬送機構16と呼ぶ。
【0103】
図1、2、3を参照する。搬送機構16の構造を説明する。搬送機構16は、ハンド17とハンド駆動部18を備える。ハンド17は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部18は、ハンド17に連結される。ハンド駆動部18は、ハンド17を移動する。ハンド駆動部18は、ハンド17を前後方向X、幅方向Yおよび垂直方向Zに移動する。
【0104】
ハンド駆動部18の構造を例示する。ハンド駆動部18は、例えば、2つの支柱18aと、垂直移動部18bと水平移動部18cと回転部18dと進退移動部18eを備える。支柱18aは、固定的に設置される。支柱18aは、搬送スペース12の側部に配置される。2つの支柱18aは前後方向Xに並ぶ。各支柱18aは、鉛直方向Zに延びる。垂直移動部18bは、支柱18aに支持される。垂直移動部18bは、2つの支柱18aの間にわたって前後方向Xに延びる。垂直移動部18bは、支柱18aに対して鉛直方向Zに移動する。水平移動部18cは、垂直移動部18bに支持される。水平移動部18cは、垂直移動部18bに対して前後方向Xに移動する。回転部18dは、水平移動部18cに支持される。回転部18dは、水平移動部18cに対して回転する。回転部18dは、鉛直方向Zと平行な回転軸線回りに回転する。進退移動部18eは、回転部18dに対して移動する。進退移動部18eは、回転部18dの向きによって決まる水平な一方向に往復移動する。進退移動部18eは、ハンド17に接続される。ハンド駆動部18がこのように構成されるので、ハンド17は、鉛直方向Zに平行移動可能である。ハンド7は、水平な任意の方向に平行移動可能である。ハンド7は、水平面内で回転可能である。
【0105】
図4は、基板処理装置1の右部の構成を示す右側面図である。処理ブロック11は、処理ユニット21A1に加えて、5つの処理ユニット21A2-21A6を備える。処理ユニット21A2-21A6はそれぞれ、処理筐体23A2-23A6を備える。処理筐体23A2-23A6は、処理筐体23A1の下方に配置される。処理筐体23A1-23A6は、上から下に向かって、並ぶ。処理筐体23A1-23A6は、鉛直方向Zに1列に並ぶ。図示を省略するが、処理筐体23A2-23A6はそれぞれ、平面視において、処理筐体23A1と同じ位置に配置される。処理筐体23A1-23A6は、互いに積層される。
【0106】
同様に、処理ブロック11は、処理ユニット21B1に加えて、処理ユニット21B2-21B6を備える。処理ユニット21B2-21B6はそれぞれ、処理筐体23B2-23B6を備える。処理筐体23B1-23B6の相対的な位置は、処理筐体23A1-23A6の相対的な位置と同じである。
【0107】
図5は、基板処理装置1の左部の構成を示す左側面図である。処理ブロック11は、処理ユニット21C1、21D1に加えて、処理ユニット21C2-21C6、21D2-21D6を備える。処理ユニット21C2-21C6、21D2-21D6はそれぞれ、処理筐体23C2-23C6、23D2-23D6を備える。処理筐体23C1-23C6、23D1-23D6はそれぞれ、処理筐体23A1-23A6と同様に配置される。
【0108】
図3、4、5を参照する。上述の通り、処理筐体23A1、23B1、23C1、23D1は、同じ高さ位置に配置される。処理筐体23A2-23A6、23B2-23B6、23C2-23C6、23D2-23D6も、同様に配置される。すなわち、処理筐体23An、23Bn、23Cn、23Dnは、同じ高さ位置に配置される。ここで、「n」は1から6までの整数である。
【0109】
図3を参照する。処理筐体23A1-23A3、23B1-23B3、23C1-23C3、23D1-23D3はそれぞれ、搬送スペース12Aと同じ高さ位置に配置される。このため、搬送機構16Aは、処理筐体23A1-23A3、23B1-23B3、23C1-23C3、23D1-23D3にアクセス可能である。
【0110】
処理筐体23A4-23A6、23B4-23B6、23C4-23C6、23D4-23D6は、搬送スペース12Bと同じ高さ位置に配置される。このため、搬送機構16Bは、処理筐体23A4-23A6、23B4-23B6、23C4-23C6、23D4-23D6にアクセス可能である。
【0111】
処理ユニット21A1-21A6を区別しない場合、処理ユニット21Aと呼ぶ。処理ユニット21B1-21B6を区別しない場合、処理ユニット21Bと呼ぶ。処理ユニット21C1-21C6を区別しない場合、処理ユニット21Cと呼ぶ。処理ユニット21D1-21D6を区別しない場合、処理ユニット21Dと呼ぶ。処理ユニット21A、21B、21C、21Dを区別しない場合、処理ユニット21と呼ぶ。
【0112】
処理筐体23A1-23A6を区別しない場合、処理筐体23Aと呼ぶ。処理筐体23B1-23B6を区別しない場合、処理筐体23Bと呼ぶ。処理筐体23C1-23C6を区別しない場合、処理筐体23Cと呼ぶ。処理筐体23D1-23D6を区別しない場合、処理筐体23Dと呼ぶ。処理筐体23A、23B、23C、23Dを区別しない場合、処理筐体23と呼ぶ。
【0113】
図1を参照する。各処理筐体23はそれぞれ、搬送スペース12に隣接する。各処理筐体23A、23Bはそれぞれ、搬送スペース12の右方に配置される。各処理筐体23C、23Dはそれぞれ、搬送スペース12の左方に配置される。
【0114】
処理ブロック11は、第1配管スペース44A、44Bと第2配管スペース46A、46Bを備える。第1配管スペース44A、44Bと第2配管スペース46A、46Bはそれぞれ、搬送スペース12に隣接する。第1配管スペース44A、44Bと第2配管スペース46A、46Bは、搬送スペース12の右方に配置される。
【0115】
第1配管スペース44Aと処理筐体23Aと第2配管スペース46Aは、前後方向Xに並ぶ。第1配管スペース44Aと処理筐体23Aと第2配管スペース46Aは、この順で並ぶ。第1配管スペース44Aは、処理筐体23Aの前方に配置される。第1配管スペース44Aは、処理筐体23Aに隣接する。第2配管スペース46Aは、処理筐体23Aの後方に配置される。第2配管スペース46Aは、処理筐体23Aに隣接する。
【0116】
処理筐体23Bと第1配管スペース44Bと第2配管スペース46Bの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。第1配管スペース44Bは、第2配管スペース46Aの後方に配置される。第1配管スペース44Bは、第2配管スペース46Aに隣接する。
【0117】
処理ブロック11は、第1配管スペース44C、44Dと第2配管スペース46C、46Dを備える。第1配管スペース44C、44Dと第2配管スペース46C、46Dはそれぞれ、搬送スペース12に隣接する。第1配管スペース44C、44Dと第2配管スペース46C、46Dは、搬送スペース12の左方に配置される。処理筐体23Cと第1配管スペース44Cと第2配管スペース46Cの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と、向きが違うだけである。処理筐体23Cと第1配管スペース44Cと第2配管スペース46Cの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置を鉛直方向Zと平行な軸線回りに180度、回転したものに相当する。このため、第1配管スペース44Cは、処理筐体23Cの後方に配置される。第2配管スペース46Cは、処理筐体23Cの前方に配置される。このように、処理筐体23Cと第1配管スペース44Cと第2配管スペース46Cの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。処理筐体23C、第1配管スペース44Cおよび第2配管スペース46Cは、処理筐体23A、第1配管スペース44Aおよび第2配管スペース46Aと、設置される向きが異なるだけである。処理筐体23Dと第1配管スペース44Dと第2配管スペース46Dの相対的な位置も、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。処理筐体23D、第1配管スペース44Dおよび第2配管スペース46Dは、処理筐体23A、第1配管スペース44Aおよび第2配管スペース46Aと、設置される向きが異なるだけである。
【0118】
第1配管スペース44Aは、排気管41A-43Aを収容する。言い換えれば、排気管41A-43Aは、第1配管スペース44Aに設置される。同様に、第1配管スペース44Bは、排気管41B-43Bを収容する。第1配管スペース44Cは、排気管41C-43Cを収容する。第1配管スペース44Dは、排気管41D-43Dを収容する。
【0119】
排気管41A-43Aは、処理筐体23Aの前方に配置される。排気管41B-43Bは、処理筐体23Bの前方に配置される。排気管41C-43Cは、処理筐体23Cの後方に配置される。排気管41D-43Dは、処理筐体23Dの後方に配置される。
【0120】
排気管41A-43Aは、幅方向Yに並ぶ。排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23Aに隣接する。同様に、排気管41B-43Bは、幅方向Yに並ぶ。排気管41B-43Bはそれぞれ、処理筐体23Bに隣接する。排気管41C-43Cは、幅方向Yに並ぶ。排気管41C-43Cはそれぞれ、処理筐体23Cに隣接する。排気管41D-43Dは、幅方向Yに並ぶ。排気管41D-43Dはそれぞれ、処理筐体23Cに隣接する。
【0121】
処理ブロック11は、給気管48A、48B、48C、48Dを備える。給気管48Aは、第2配管スペース46Aに設置される。給気管48Aは、処理筐体23Aに気体(例えば、清浄空気)を供給する。同様に、給気管48B、48C、48Dはそれぞれ、第2配管スペース46B、46C、46Cに収容される。給気管48B、48C、48Dはそれぞれ、処理筐体23B、23C、23Dに気体を供給する。
【0122】
図3、4、5を参照する。排気管41A-43Aはそれぞれ、鉛直方向Zに延びる。排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1の高さ位置から、処理筐体23A6の高さ位置にわたって延びる。同様に、排気管41B-43B、41C-43C、41D-41Dはそれぞれ、鉛直方向Zに延びる。
【0123】
図4、5を参照する。給気管48A-48Dはそれぞれ、鉛直方向に延びる。給気管48A-48Dはそれぞれ、処理筐体23A-23Dの側方に設置される。
【0124】
前後方向Xは、本発明における第1方向の例である。幅方向Yは、本発明における第2方向の例である。
【0125】
排気管41A-41Dを区別しない場合には、排気管41と呼ぶ。排気管42A-42Dを区別しない場合には、排気管42と呼ぶ。排気管43A-43Dを区別しない場合には、排気管43と呼ぶ。第1配管スペース44A、44B、44C、44Dを区別しない場合には、第1配管スペース44と呼ぶ。第2配管スペース46A、46B、46C、46Dを区別しない場合には、第2配管スペース46と呼ぶ。給気管48A-48Dを区別しない場合には、給気管48と呼ぶ。
【0126】
第1配管スペース44は、処理筐体23に気体を供給する配管を収容しない。第1配管スペース44は、処理ユニット21(液供給部33)に処理液を供給する配管を収容しない。第1配管スペース44は、処理ユニット21から処理液を排出する配管を収容しない。
【0127】
第2配管スペース46は、例えば、処理ユニット21(液供給部33)に処理液を供給する配管を収容してもよい。第2配管スペース46は、例えば、処理ユニット21から処理液を排出する配管を収容してもよい。
【0128】
図3、4を参照する。上述の通り、切り換え機構51A1は、処理筐体23A1と略同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51A1は、正面視において、処理筐体23A1と重なる。具体的には、切り換え機構51A1の全体は、正面視において、処理筐体23A1と重なる。切り換え機構51B1と処理筐体23B1の相対的な位置は、切り換え機構51A1と処理筐体23A1の相対的な位置と同じである。切り換え機構51C1、51D1と処理筐体23C1、23D1の相対的な位置も、切り換え機構51A1と処理筐体23A1の相対的な位置と同じである。
【0129】
処理ブロック11は、切り換え機構51A1に加えて、切り換え機構51A2-51A6を備える。切り換え機構51A2と処理筐体23A2の相対的な位置は、切り換え機構51A1と処理筐体23A1の相対的な位置と同じである。具体的には、切り換え機構51A2は、処理筐体23A2と略同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51A2は、正面視において、処理筐体23A2と重なる。同様に、切り換え機構51A3-51A6と処理筐体23A3-23A6の相対的な位置は、切り換え機構51A1と処理筐体23A1の相対的な位置と同じである。
【0130】
切り換え機構51A2は、処理筐体23A2の排気路を、排気管41A-43Aのひとつに切り換える。同様に、切り換え機構51A3-51A6はそれぞれ、処理筐体23A3-23A6の排気路を、排気管41A-43Aのひとつに切り換える。したがって、排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1-23A6から気体を排出する。
【0131】
図4を参照する。処理ブロック11は、切り換え機構51B1に加えて、切り換え機構51B2-51B6を備える。切り換え機構51B2-51B6と処理筐体23B2-23B6の相対的な位置は、切り換え機構51B1と処理筐体23B1の相対的な位置と同じである。切り換え機構51B2-51B6はそれぞれ、処理筐体23B2-23B6の排気路を、排気管41B-43Bの1つに切り換える。したがって、排気管41B-43Bはそれぞれ、処理筐体23B1-23B6から気体を排出する。
【0132】
図5を参照する。処理ブロック11は、切り換え機構51C1に加えて、切り換え機構51C2-51C6を備える。切り換え機構51C2-51C6と処理筐体23C2-23C6の相対的な位置は、切り換え機構51C1と処理筐体23C1の相対的な位置と同じである。切り換え機構51C2-51C6はそれぞれ、処理筐体23C2-23C6の排気路を、排気管41C-43Cのひとつに切り換える。したがって、排気管41C-43Cはそれぞれ、処理筐体23C1-23C6から気体を排出する。
【0133】
処理ブロック11は、切り換え機構51D1に加えて、切り換え機構51D2-51D6を備える。切り換え機構51D2-51D6と処理筐体23D2-23D6の相対的な位置は、切り換え機構51D1と処理筐体23D1の相対的な位置と同じである。切り換え機構51D2-51D6はそれぞれ、処理筐体23D2-23D6の排気路を、排気管41D-43Dのひとつに切り換える。したがって、排気管41D-43Dは、処理筐体23D1-23D6から気体を排出する。
【0134】
図示を省略するが、切り換え機構51A2-51A6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51A1と同じ位置に配置される。同様に、切り換え機構51B2-51B6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51B1と同じ位置に配置される。切り換え機構51C2-51C6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51B1と同じ位置に配置される。切り換え機構51D2-51D6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51B1と同じ位置に配置される。
【0135】
切り換え機構51A1-51A6を区別しない場合には、切り換え機構51Aと呼ぶ。切り換え機構51B1-51B6を区別しない場合には、切り換え機構51Bと呼ぶ。切り換え機構51C1-51C6を区別しない場合には、切り換え機構51Cと呼ぶ。切り換え機構51D1-51D6を区別しない場合には、切り換え機構51Dと呼ぶ。切り換え機構51A、51B、51C、51Dを区別しない場合には、切り換え機構51と呼ぶ。
【0136】
図1を参照する。切り換え機構51は、平面視において、保持部31と重ならない位置に設置される。切り換え機構51の少なくとも一部は、処理筐体23の外部に設置される。切り換え機構51の少なくとも一部は、処理筐体23の側方に設置される。切り換え機構51の少なくとも一部は、第1配管スペース44に設置される。各切り換え機構51Aの少なくとも一部は、第1配管スペース44Aに設置される。各切り換え機構51Bの少なくとも一部は、第1配管スペース44Bに設置される。各切り換え機構51Cの少なくとも一部は、第1配管スペース44Cに設置される。各切り換え機構51Dの少なくとも一部は、第1配管スペース44Dに設置される。
【0137】
<処理ユニット21の構造>
図6は、処理ユニット21の平面図である。
図7は、処理ユニット21の側面図である。各処理ユニット21は、上述の通り、処理筐体23と保持部31と液供給部33を備える。なお、
図1は液供給部33を便宜上、簡略に示したので、
図6に示す液供給部33は、
図1に示す液供給部33と若干異なる。
【0138】
処理筐体23の構造を説明する。処理筐体23は、略箱形状を有する。処理筐体23は、平面視、正面視および側面視において、略矩形形状を有する。
【0139】
各処理筐体23は、4つの側壁25a、25b、25c、25dと上板25eと底板25fとを備える。側壁25a-25dはそれぞれ、略垂直な板形状である。上板25eと底板25fは、略水平な板形状を有する。
【0140】
各処理筐体23は、その内部に処理スペース24を有する。基板Wは、処理スペース24において処理される。処理スペース24は、側壁25a-25dと上板25eと底板25fによって、区画される。
【0141】
側壁25a、25cは、平面視において、前後方向Xに延びる。側壁25cは、側壁25aの反対に設けられる。側壁25b、25dは、平面視において、幅方向Yに延びる。側壁25b、25dはそれぞれ、側壁25aから側壁25cまで延びる。側壁25dは、側壁25bの反対に設けられる。
【0142】
処理筐体23Bは、処理筐体23Aと同じ構造を有する。処理筐体23C、23Dも、処理筐体23Aと同じ構造を有する。処理筐体23C、23Dは、処理筐体23Aと、設置される向きが異なるだけである。処理筐体23C、23Dは、処理筐体23Aを、鉛直方向Zと平行な軸線回りに180度、回転したものに相当する。したがって、処理筐体23A-23Dのいずれにおいても、側壁25aは搬送スペース12と接する。処理筐体23A-23Dのいずれにおいても、側壁25bは第1配管スペース44に接する。処理筐体23A-23Dのいずれにおいても、側壁25dは第2配管スペース46に接する。
【0143】
処理筐体23は、基板搬送口27を有する。基板搬送口27は、側壁25aに形成される。基板Wは、基板搬送口27を通過可能である。基板Wは、基板搬送口27を通じて、処理筐体23の外部と処理筐体23の内部の間で、移動する。具体的には、基板Wは、基板搬送口27を通じて、搬送スペース12と処理スペース24の間で、移動する。
【0144】
各処理ユニット21は、不図示のシャッターを備えてもよい。シャッターは、側壁25aに取り付けられる。シャッターは、基板搬送口27を開閉する。
【0145】
保持部31は、1枚の基板Wを水平姿勢で保持する。保持部31は、上面31aを有する。上面31aは、略水平である。基板Wは、上面31aの上に載置される。
【0146】
図6、7は、中心点Gを示す。中心点Gは、基板Wが保持部31に保持されるときの基板Wの中心の位置である。
【0147】
図7を参照する。各処理ユニット21は、さらに、回転駆動部32を備える。回転駆動部32は、処理筐体23の内部に設置される。回転駆動部32は、保持部31に連結される。回転駆動部32は、保持部31を回転させる。保持部31に保持される基板Wは、保持部31と一体に回転する。保持部31および基板Wは、回転軸線Aw回りに回転する。回転軸線Awは、例えば、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線Awは、例えば、中心点Gを通る。
【0148】
図6を参照する。液供給部33は、第1処理液と第2処理液と第3処理液を供給する。第1処理液と第2処理液と第3処理液は互いに、種類が異なる。すなわち、液供給部33は、複数(3つ)の種類の処理液を供給する。
【0149】
第1処理液は、例えば、酸性液に分類される。第1処理液は、例えば、フッ酸(フッ化水素酸)、塩酸過酸化水素水、硫酸、硫酸過酸化水素水、フッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)、および、塩酸の少なくとも1つを含む。
【0150】
第2処理液は、例えば、アルカリ液に分類される。第2処理液は、例えば、アンモニア過酸化水素水(SC1)、アンモニア水、フッ化アンモニウム溶液、および、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の少なくとも1つを含む。
【0151】
第3処理液は、例えば、有機液に分類される。有機液は、イソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、エタノール、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、および、アセトンの少なくとも1つを含む。
【0152】
液供給部33は、ノズル34A、34B、34Cを備える。ノズル34A、34B、34Cはそれぞれ、処理液を吐出する。ノズル34Aは、例えば、第1処理液を吐出する。ノズル34Bは、例えば、第2処理液を吐出する。ノズル34Cは、例えば、第3処理液を吐出する。
【0153】
各ノズル34A、34B、34Cは、直線的に延びる管形状を有する。ノズル34A、34B、34Cはそれぞれ、先端部35A、35B、35Cと基端部36A、36B、36Cを備える。先端部35A、35B、35Cはそれぞれ、処理液を吐出する不図示の吐出口を有する。
【0154】
液供給部33は、ベース部37A、37B、37Cを備える。ベース部37A、37B、37Cはそれぞれ、ノズル34A、34B、34Cを支持する。具体的には、ベース部37A、37B、37Cは、基端部36A、36B、36Cと接続する。
【0155】
ベース部37Aは、さらに、ノズル34Aを移動させる。例えば、ベース部37Aは、ベース部37Aを通り、鉛直方向Zと平行な回転軸線回りにノズル34Aを回転する。同様に、ベース部37B、37Cはそれぞれ、ノズル34B、34Cを移動させる。
【0156】
ベース部37Aによって、ノズル34Aは、処理位置と退避位置に移動可能である。ノズル34Aが処理位置にあるとき、先端部35A(吐出口)は、保持部31に保持される基板Wの上方に位置する。ノズル34Aが処理位置にあるとき、先端部35A(吐出口)は、平面視において、保持部31に保持される基板Wと重なる。ノズル34Aが退避位置にあるとき、ノズル34Aの全体は、平面視において、保持部31に保持される基板Wと重ならない。同様に、ノズル34B、34Cはそれぞれ、処理位置と退避位置に移動可能である。
図6は、退避位置にあるノズル34A、34B、34Cを示す。
【0157】
ベース部37A-37Cはそれぞれ、側壁25cの近傍に配置される。ベース部37Aは、側壁25cと側壁25bが接続する角部に配置される。ベース部37B、37Cは、側壁25cと側壁25dが接続する角部に配置される。
【0158】
各処理ユニット21は、カップ38を備える。カップ38は、保持部31の周囲に配置される。カップ38は、保持部31に保持される基板Wの側方を囲む。カップ38は、保持部31に保持される基板Wから飛散した処理液を受け止める。
【0159】
図7を参照する。各処理ユニット21は、吹出ユニット39を備える。吹出ユニット39は、処理スペース24に気体を供給する。吹出ユニット39は、上板25eに取り付けられる。吹出ユニット39は、保持部31の上方に配置される。吹出ユニット39は、気体(例えば、清浄空気)を下方に吹き出す。
【0160】
吹出ユニット39は、給気管48に接続される。給気管48は、吹出ユニット39に気体を供給する。
【0161】
処理筐体23と保持部31と液供給部33の相対的な位置は、処理ユニット21A-21Dの間で同じである。処理ユニット21C、21Dにおける処理筐体23と保持部31と液供給部33の相対的な位置は、処理ユニット21Aにおける処理筐体23と保持部31と液供給部33の相対的な位置と、向きが異なるだけである。
【0162】
<切り換え機構51の構造>
図6、7を参照する。切り換え機構51は、切り換え筐体53を備える。切り換え筐体53のサイズは、処理筐体23よりも小さい。切り換え筐体53は、処理筐体23に接続される。切り換え筐体53は、さらに、排気管41-43に接続される。各切り換え筐体53は、水平方向に延びる。各切り換え筐体53は、平面視において、略L字状に屈曲する。切り換え筐体53は、その内部に切り換えスペース54を有する。
【0163】
各切り換え筐体53は、導入部55を備える。導入部55は、処理筐体23に接続される。導入部55は、処理筐体23の側壁25bに接続される。
【0164】
導入部55は、処理筐体23から前後方向Xに延びる。導入部55は、第1端55aと第2端55bを有する。第1端55aは、切り換えスペース54の上流端に相当する。切り換えスペース54は、第1端55aにおいて、処理スペース24に開放される。このように、切り換え筐体53は、導入部55において、処理筐体23と連通する。気体は、処理筐体23から、第1端55a1を通じて、切り換えスペース54に流入する。
【0165】
導入部55は、処理筐体23を貫通する。第1端55aは、処理筐体23の内部に配置される。すなわち、第1端55aは、処理スペース24に配置される。第2端55bは、処理筐体23の外部に配置される。具体的には、第2端55bは、第1配管スペース44に配置される。
【0166】
導入部55は、側壁25aに近い位置に配置される。これに対して、ベース部37A-37Cは、側壁25cに近い位置に配置される。言い換えれば、導入部55は、搬送スペース12に近い位置に配置される。ベース部37A-37Cは、搬送スペース12から遠い位置に配置される。
【0167】
側壁25aを基準として、導入部55などの位置を、説明する。
図6は、距離D1、D2、D3、D4を示す。距離D1は、平面視における導入部55と側壁25aとの離隔距離である。距離D2は、平面視における保持部31と側壁25aとの離隔距離である。距離D3は、平面視における中心点Gと側壁25aとの離隔距離である。距離D4は、平面視におけるベース部37Aと側壁25aの離隔距離である。距離D1は、距離D2よりも小さい。距離D2は、距離D3よりも小さい。距離D3は、距離D4よりも小さい。
【0168】
ここで、側壁25aは、搬送スペース12と接する。このため、上述した距離D1-D4は、搬送スペース12を基準とした距離と近似する。すなわち、距離D1は、平面視における導入部55と搬送スペース12との離隔距離と近似する。距離D2は、平面視における保持部31と搬送スペース12との離隔距離と近似する。距離D3は、平面視における中心点Gと搬送スペース12との離隔距離と近似する。距離D4は、平面視におけるベース部37Aと搬送スペース12の離隔距離と近似する。したがって、平面視において、導入部55と搬送スペース12との離隔距離は、保持部31と搬送スペース12との離隔距離よりも小さい。平面視において、保持部31と搬送スペース12との離隔距離は、中心点Gと搬送スペース12との離隔距離よりも小さい。平面視において、中心点Gと搬送スペース12との離隔距離は、ベース部37Aと搬送スペース12の離隔距離よりも小さい。
【0169】
各切り換え筐体53は、分配部56を備える。分配部56は、導入部55に接続される。分配部56は、導入部55の第2端55bに接続される。分配部56は、幅方向Yに延びる。
【0170】
分配部56は、処理筐体23の外部に配置される。分配部56は、第1配管スペース44に配置される。分配部56は、排気管41-43の近傍に配置される。
【0171】
排気管41-43はそれぞれ、処理筐体23に接する。排気管41-43は、平面視において、処理筐体23と分配部56の間に配置される。具体的には、排気管41-43はそれぞれ、処理筐体23の側壁25bに接する。排気管41-43は、側壁25bと分配部56の間に配置される。
【0172】
分配部56は、排気管41-43に接続される。分配部56は、排気管41-43の外側面に接続される。切り換え筐体53は、分配部56において、排気管41-43に連通する。
【0173】
具体的には、排気管41は、開口41kを有する。開口41kは、排気管41の外側面に形成される。開口41kは、排気管41内の流路と連通する。分配部56は、開口41kの周囲に位置する排気管41の部分と接続する。これにより、切り換えスペース54は、開口41kを通じて、排気管41内の流路と連通する。同様に、排気管42、43はそれぞれ、開口42k、43kを有する。分配部56は、開口42k、43kの周囲において、排気管42、43と接続する。
【0174】
図6、8を参照する。
図8は、切り換え機構51の正面図である。
図8は、便宜上、切り換え筐体53を破線で示す。各切り換え筐体53は、3つの開閉部61、62、63を備える。開閉部61-63はそれぞれ、切り換え筐体53の内部に設置される。すなわち、切り換え筐体53は、開閉部61-63を収容する。具体的には、開閉部61-63はそれぞれ、分配部56の内部に設置される。開閉部61-63は、処理筐体23の外部に設置される。開閉部61-63は、第1配管スペース44に設置される。開閉部61,62、63はそれぞれ、開口41k、42k、43kに対向する位置に配置される。開閉部61、62、63はそれぞれ、開口41k、42k、43kを開放する位置と、開口41k、42k、43kを閉塞する位置に移動可能である。
【0175】
図6、8では、開閉部61は開口41kを開放する位置にあり、開閉部62、63はそれぞれ、開口42k、43kを閉塞する位置にある。
【0176】
開閉部61が開口41kを開放するとき、排気管41は処理筐体23と連通する。開閉部61が開口41kを閉塞するとき、排気管41は処理筐体23から遮断される。このように、開口41kを開放する開閉部61の位置は、処理筐体23を排気管41に連通させる開閉部61の位置に相当する。開口41kを閉塞する開閉部61の位置は、処理筐体23を排気管41から遮断する開閉部61の位置に相当する。
【0177】
同様に、開閉部62、63がそれぞれ開口42k、43kを開放するとき、排気管42、43はそれぞれ、処理筐体23と連通する。開閉部62、63がそれぞれ開口42k、43kを閉塞するとき、排気管42、43はそれぞれ、処理筐体23から遮断される。このように、開口42k、43kを開放する開閉部62、63の位置はそれぞれ、処理筐体23を排気管42-43に連通させる開閉部62、63の位置に相当する。開口42k、43kを閉塞する開閉部62、63の位置はそれぞれ、処理筐体23を排気管42-43から遮断する開閉部62、63の位置に相当する。
【0178】
開閉部61、62、63は、互いに独立して移動可能である。このため、排気管41、42、43は、個別に、処理筐体23に連通可能である。排気管41、42、43は、個別に、処理筐体23から遮断可能である。
【0179】
開閉部61、62、63は、例えば、以下の構造を有する。開閉部61は、略垂直な平板形状を有する。開閉部61は、回転軸心A1回りに揺動可能に設置される。回転軸心A1は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A1は、開閉部61の第1端を通る。開閉部61は、回転軸線A1回りに揺動する。開閉部62、63も、開閉部61と同じ構造を有する。開閉部62、63はそれぞれ、回転軸心A2、A3回りに揺動する。
【0180】
開閉部61、62、63は、不図示の動力源(例えば、電動モータ)によって、移動する。ここで、動力源は、切り換え機構51の要素でない。動力源は、切り換え機構51の外部要素である。動力源は、例えば、切り換え筐体53の外部に配置されてもよい。
【0181】
開閉部61は、本発明における第1開閉部の例である。開閉部62は、本発明における第2開閉部の例である。
【0182】
上述の通り、切り換え機構51は、平面視において、保持部31と重ならない位置に配置される。切り換え機構51の平面視における位置を詳しく説明する。
【0183】
図6は、仮想円E3rを一点鎖線で示す。仮想円E3rは、中心点Gを中心とする。仮想円E3rの半径は、基板Wの半径の3倍である。切り換え機構51は、平面視において、仮想円E3rの外に配置される。すなわち、中心点Gから切り換え機構51までの距離は、平面視において、基板Wの半径の3倍よりも大きい。
【0184】
図6は、仮想円E5rを一点鎖線で示す。仮想円E5rは、中心点Gを中心とする。仮想円E5rの半径は、基板Wの半径の5倍である。切り換え機構51は、平面視において、仮想円E5rの内に配置される。すなわち、中心点Gから切り換え機構51までの距離は、平面視において、基板Wの半径の5倍よりも小さい。
【0185】
上述の通り、切り換え機構51は、処理筐体23と略同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51の高さ位置をさらに詳しく説明する。
【0186】
図7を参照する。切り換え機構51は、上端P1と下端Q1を有する。上端P1および下端Q1はそれぞれ、切り換え筐体53の上端、下端に相当する。処理筐体23は、上端P2と下端Q2を有する。上端P2は、上板25eの上面に相当する。下端Q2は、底板25fの下面に相当する。上端P1は、上端P2と同等またはそれよりも低い位置に配置される。具体的には、上端P1は、上端P2よりも低い位置に配置される。下端Q1は、下端Q2と同等またはそれよりも高い位置に配置される。具体的には、下端Q1は、下端Q2よりも高い位置に配置される。
【0187】
切り換え機構51は、保持部31の上面31aと同等またはそれよりも低い位置に配置される。すなわち、上端P1は、上面31aと同等またはそれよりも低い位置に配置される。具体的には、上端P1は、上面31aよりも低い位置に配置される。ここで、保持部31の上面31aは、本発明における保持部31の上端の例である。
【0188】
<排気路の構成>
図9は、処理筐体23からの排気路の系統図である。基板処理装置1は、圧力センサ71A1を備える。圧力センサ71A1は、排気圧を検出する。具体的には、圧力センサ71A1は、切り換え機構51A1の一次側(上流側)の気体の圧力を計測する。圧力センサ71A1は、処理筐体23A1から切り換え機構51A1に流入する気体の圧力を計測する。
【0189】
基板処理装置1は、圧力調整機構73A1を備える。圧力調整機構73は、排気圧を調整する。具体的には、圧力調整機構73A1は、切り換え機構51A1の一次側の気体の圧力を調整する。より具体的には、圧力調整機構73A1は、圧力センサ71A1の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を調整する。
【0190】
同様に、基板処理装置1は、圧力センサ71A2-71A6、71B1-71B6、71C1-71C6、71D1-71D6を備える。圧力センサ71A1-71A6、71B1-71B6、71C1-71C6、71D1-71D6を区別しない場合には、圧力センサ71と呼ぶ。各圧力センサ71はそれぞれ、排気圧を検出する。各圧力センサ71はそれぞれ、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を計測する。
【0191】
基板処理装置1は、圧力調整機構73A2-73A6、73B1-73B6、73C1-73C6、73D1-73D6を備える。圧力調整機構73A1-73A6、73B1-73B6、73C1-73C6、73D1-73D6を区別しない場合には、圧力調整機構73と呼ぶ。各圧力調整機構73は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の圧力を調整する。
【0192】
基板処理装置1は、排気管81A、82A、83Aを備える。排気管81Aは、排気管41A、41Bに接続される。排気管81Aは、排気管41Aの気体および排気管41Bの気体を排出する。排気管82Aは、排気管42A、42Bに接続される。排気管82Aは、排気管42Aの気体および排気管42Bの気体を排出する。排気管83Aは、排気管43A、43Bに接続される。排気管83Aは、排気管43Aの気体および排気管43Bの気体を排出する。
【0193】
同様に、基板処理装置1は、排気管81B、82B、83Bを備える。排気管81B-83Bと排気管41C-43C、41D-43Dの接続関係は、排気管81A-83Aと排気管41A-43A、41B-43Bの接続関係と同じである。
【0194】
基板処理装置1は、圧力センサ84Aを備える。圧力センサ84Aは、排気圧を検出する。具体的には、圧力センサ84Aは、排気管81Aの内部の気体を計測する。
【0195】
基板処理装置1は、圧力調整機構87Aを備える。圧力調整機構87Aは、排気圧を調整する。具体的には、圧力調整機構87Aは、排気管81Aの内部の気体の圧力を調整する。より具体的には、圧力調整機構87Aは、圧力センサ84Aの検出結果に基づいて、排気管81Aの内部の気体の圧力を調整する。
【0196】
同様に、基板処理装置1は、圧力センサ85A、86A、84B、85B、86Bを備える。圧力センサ85A-86A、84B-86Bはそれぞれ、排気圧を検出する。圧力センサ85A-86A、84B-86Bはそれぞれ、排気管82A-83A、81B-83Bの内部の気体を計測する。
【0197】
基板処理装置1は、圧力調整機構88A、89A、87B、88B、89Bを備える。圧力調整機構88A-89A、87B-89Bはそれぞれ、圧力センサ85A-86A、84B-86Bの検出結果に基づいて、排気管82A-83A、81B-83Bの内部の気体の圧力を調整する。
【0198】
排気管81A、81Bを区別しない場合には、排気管81と呼ぶ。排気管82A、82Bを区別しない場合には、排気管82と呼ぶ。排気管83A、83Bを区別しない場合には、排気管83と呼ぶ。圧力センサ84A、84Bを区別しない場合には、圧力センサ84と呼ぶ。圧力センサ85A、85Bを区別しない場合には、圧力センサ85と呼ぶ。圧力センサ86A、86Bを区別しない場合には、圧力センサ86と呼ぶ。圧力調整機構87A、87Bを区別しない場合には、圧力調整機構87と呼ぶ。圧力調整機構88A、88Bを区別しない場合には、圧力調整機構88と呼ぶ。圧力調整機構89A、89Bを区別しない場合には、圧力調整機構89と呼ぶ。
【0199】
図6を参照する。圧力センサ71は、例えば、処理筐体23と切り換え機構51の間の流路に設置される。圧力センサ71は、例えば、切り換え筐体53の内部(すなわち、切り換えスペース54)に設置される。圧力センサ71は、例えば、導入部55に設置される。圧力センサ71は、例えば、分配部56の一次側に設置される。圧力センサ71は、例えば、開閉部61-63の一次側に設置される。
【0200】
圧力調整機構73は、例えば、処理筐体23と切り換え機構51の間の流路に設置される。圧力調整機構73は、例えば、切り換え筐体53の内部(すなわち、切り換えスペース54)に設置される。圧力調整機構73は、例えば、導入部55に設置される。圧力調整機構73は、例えば、分配部56の一次側に設置される。圧力調整機構73は、例えば、開閉部61-63の一次側に設置される。圧力調整機構73は、例えば、圧力センサ71の近傍に設置される。圧力調整機構73は、例えば、圧力センサ71の二次側(下流側)に配置される。圧力調整機構73は、例えば、圧力センサ71の一次側に配置される。
【0201】
圧力調整機構73は、例えば、気体の流量を調整することによって、気体の圧力を調整してもよい。圧力調整機構73は、例えば、ダンパ、または、ファンである。
【0202】
なお、
図7は、圧力センサ71および圧力調整機構73の図示を省略する。
【0203】
図3、4、5を参照する。排気管81-83はそれぞれ、処理筐体23よりも高い位置に配置される。各排気管81は、処理筐体23よりも高い位置で、2本の排気管41と接続される。各排気管82は、処理筐体23よりも高い位置で、2本の排気管42と接続される。各排気管83は、処理筐体23よりも高い位置で、2本の排気管43と接続される。
【0204】
排気管41-43はそれぞれ、処理筐体23よりも高い位置まで延びる。気体は、排気管41-43内を上方に流れる。排気管41-43は、それぞれ下端を有する。排気管41-43の下端はそれぞれ、閉塞されている。
【0205】
図3を参照する。排気管81A-83Aは、処理筐体23A、23Bの上方に配置される。排気管81A―83Aは、幅方向Yに並ぶ。排気管81A-83Aは、同じ高さ位置に配置される。排気管81B-83Bは、処理筐体23C、23Dの上方に配置される。排気管81B-83Bは、幅方向Yに並ぶ。排気管81B-83Bは、同じ高さ位置に配置される。排気管81B-83Bは、排気管81A-83Aと同じ高さ位置に配置される。
【0206】
図10は、処理ブロック11の上部を示す平面図である。排気管81A-83A、81B-83Bはそれぞれ、前後方向Xに延びる。排気管81A-83Aは、同じ長さを有する。排気管81B-83Bは、同じ長さを有する。排気管81B-83Bは、排気管81A-83Aよりも短い。
【0207】
排気管81A、82A、83Aはそれぞれ、前端81Af、82Af、83Afを有する。排気管81B、82B、83Bはそれぞれ、前端81Bf、82Bf、83Bfを有する。前端81Af-83Afは、前端81Bf-83Bfよりも前方に配置される。前端81Af-83Afは、インデクサ部3よりも後方に配置される。
【0208】
排気管81は、処理ブロック11よりも後方の位置まで延び、不図示の第1排気処理整備に連通接続される。第1排気処理設備は、排気管81から気体を回収する。同様に、排気管82、83はそれぞれ、処理ブロック11よりも後方の位置まで延び、不図示の第2、第3排気処理整備に連通接続される。第2、第3排気処理設備はそれぞれ、排気管82、83から気体を回収する。第1-第3排気処理設備はいずれも、基板処理装置1の外部要素である。第1-第3排気処理設備はそれぞれ、例えば、基板処理装置1が設置される工場に設けられる。
【0209】
気体は、排気管81-83内を後方に流れる。前端81Af-83Af、81Bf-83Bfはそれぞれ、排気管81A-83A、81B-83Bの上流端に相当する。
【0210】
前端81Af-83Af、81Bf-83Bfは、基板処理装置1の外部に開放される。例えば、前端81Af-83Af、81Bf-83Bfは、基板処理装置1が設置されるクリーンルームに開放される。
【0211】
圧力センサ84は、排気管81に設置される。圧力センサ84は、排気管81と排気管41との接続位置よりも下流に設置される。例えば、圧力センサ84Aは、排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも下流に設置される。圧力センサ84Aは、排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも後方に設置される。
【0212】
同様に、圧力センサ85、86はそれぞれ、排気管82、83に設置される。
【0213】
圧力調整機構87は、排気管81に設置される。圧力調整機構87は、圧力センサ84よりも上流に設置される。圧力調整機構87は、排気管81と排気管41との接続位置よりも上流に設けられる。例えば、圧力調整機構87Aは、排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも上流に設けられる。圧力調整機構87Aは、排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも前方に設置される。圧力調整機構87Aは、排気管81Aの前端81Afに設置される。圧力調整機構87Aは、排気管81Aの前端81Afを通じて基板処理装置1の外部から排気管81Aに流入する気体の流量を調整する。
【0214】
同様に、圧力調整機構88、89はそれぞれ、排気管82、83に設置される。
【0215】
圧力調整機構87-89は、例えば、気体の流量を調整することによって、気体の圧力を調整してもよい。圧力調整機構87-89は、例えば、ダンパ、または、ファンである。
【0216】
<基板処理装置1の制御>
図1を参照する。基板処理装置1は、制御部91を備える。制御部91は、例えば、インデクサ部3に設置される。制御部91は、基板処理装置1を制御する。
【0217】
図11は、基板処理装置1の制御ブロック図である。制御部91は、搬送機構6、16を制御する。具体的には、制御部91は、ハンド駆動部8、18を制御する。制御部91は、処理ユニット21を制御する。具体的には、制御部91は、保持部31、回転駆動部32、液供給部33、カップ38および吹出ユニット39を制御する。制御部91は、切り換え機構51を制御する。具体的には、制御部91は、開閉部61-63を制御する。制御部91は、圧力センサ71、84、85、86の検出結果を取得する。制御部91は、圧力調整機構73、87、88、89を制御する。制御部91は、これらの要素と通信可能に接続される。
【0218】
制御部91は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。記憶媒体は、各種の情報を予め格納している。記憶媒体は、例えば、各処理ユニット21が行う処理に関する動作条件を規定した情報(処理レシピ)を記憶する。記憶媒体は、例えば、切り換え機構51が行う排気路の切り換えに関する動作条件を規定した情報を記憶する。記憶媒体は、圧力調整機構73、87-89が行う排気圧の調整に関する動作条件を規定した情報を記憶する。
【0219】
ここで、処理筐体23A2は、本発明における第2処理筐体の例である。処理ユニット21A2の保持部32は、本発明における第2保持部の例である。処理ユニット21A2の液供給部33は、本発明における第2液供給部の例である。切り換え機構51A2は、本発明における第2切り換え機構の例である。
【0220】
圧力センサ71A1は、本発明における第1圧力センサの例である。圧力センサ71B1は、本発明における第3圧力センサの例である。圧力調整機構73A1は、本発明における第1圧力調整機構の例である。圧力調整機構73B1は、本発明における第3圧力調整機構の例である。
【0221】
排気管81Aは、本発明における第5排気管の例である。排気管82Aは、本発明における第6排気管の例である。圧力センサ84Aは、本発明における第5圧力センサの例である。圧力センサ85Aは、本発明における第6圧力センサの例である。圧力調整機構87Aは、本発明における第5圧力調整機構の例である。圧力調整機構88Aは、本発明における第6圧力調整機構の例である。
【0222】
<基板処理装置1の動作例>
図12は、基板Wに処理を行う動作の手順を示すフローチャートである。1つの処理ユニット21に関連する動作例を説明する。基板Wは、既に保持部31に保持されているものとする。各要素は、制御部91による制御に従って、動作するものとする。
【0223】
<<ステップS1>>
液供給部33が第1処理液を供給する。具体的には、ノズル34Aが退避位置から処理位置に移動する。ノズル34Aが保持部31に保持される基板Wに第1処理液を供給する。処理筐体23内の気体は、第1処理液に由来する成分を含む。
【0224】
切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41に切り換える。具体的には、切り換え機構51は、処理筐体23を、排気管41に連通させる。気体は、処理筐体23から切り換え機構51を介して排気管41に流れる。排気管41は、処理筐体23の気体を排出する。気体は、さらに、排気管41から排気管81に流れる。排気管81は、排気管41から気体を排出する。
【0225】
なお、ステップS1を実行しているとき、排気管42、43の少なくともいずれかは、他の処理筐体23の気体を排出してもよい。後述するステップS2、S3においても、同様である。
【0226】
圧力センサ71は、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を計測する。圧力調整機構73は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の圧力を調整する。
【0227】
圧力調整機構73のより詳しい動作を以下に例示する。後述するステップS2、S3においても、圧力調整機構73は、以下の動作例を実行してもよい。各圧力調整機構73はそれぞれ、例えば、排気圧が一定となるように、調整する。各圧力調整機構73はそれぞれ、例えば、圧力センサ71の検出結果が一定となるように、調整する。圧力調整機構73A1、73A2は、例えば、切り換え機構51A1の一次側の気体の圧力と切り換え機構51A2の一次側の気体の圧力を互いに等しくさせる。圧力調整機構73A1-73A6は、例えば、切り換え機構51A1-51A6の一次側の気体の圧力を等しくさせる。圧力調整機構73A1、73B1は、例えば、切り換え機構51A1、51B1の一次側の気体の圧力を等しくさせる。圧力調整機構73A1、73B1、73C1、73D1は、例えば、切り換え機構51A1、51B1、51C1、51D1の一次側の気体の圧力を等しくさせる。圧力調整機構73は、例えば、各切り換え機構51の一次側の気体の圧力を等しくさせる。
【0228】
圧力センサ84-86はそれぞれ、排気管81-83の内部の気体を計測する。圧力調整機構87-89はそれぞれ、圧力センサ84-86の検出結果に基づいて、排気管81-83の内部の気体の圧力を調整する。
【0229】
圧力調整機構87-89のより詳しい動作を以下に例示する。なお、後述するステップS2、S3においても、圧力調整機構87-89は、以下の動作例を実行してもよい。各圧力調整機構87-89はそれぞれ、例えば、排気圧が一定となるように、調整する。例えば、圧力調整機構87Aは、圧力センサ84Aの検出結果が一定となるように、調整する。圧力調整機構87A-89Aは、例えば、排気管81A-83Aの内部の気体の圧力を互いに等しくさせる。圧力調整機構87A、87Bは、例えば、排気管81A、81Bの内部の気体の圧力を等しくさせる。圧力調整機構87A-89A、87B-89Bは、例えば、排気管81A-83A、81B-83Bの内部の気体の圧力を等しくさせる。
【0230】
<<ステップS2>>
液供給部33が第2処理液を供給する。具体的には、ノズル34Aが処理位置から退避位置に移動し、ノズル34Bが退避位置から処理位置に移動する。ノズル34Bが保持部31に保持される基板Wに第2処理液を供給する。処理筐体23内の気体は、第2処理液に由来する成分を含む。
【0231】
切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管42に切り換える。具体的には、切り換え機構51は、処理筐体23を、排気管42に連通させる。気体は、処理筐体23から切り換え機構51を介して排気管42に流れる。排気管42は、処理筐体23の気体を排出する。気体は、さらに、排気管42から排気管82に流れる。排気管82は、排気管42から気体を排出する。
【0232】
圧力センサ71は、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を計測する。圧力調整機構73は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の圧力を調整する。
【0233】
圧力センサ84-86はそれぞれ、排気管81-83の内部の気体を計測する。圧力調整機構87-89はそれぞれ、圧力センサ84-86の検出結果に基づいて、排気管81-83の内部の気体の圧力を調整する。
【0234】
<<ステップS3>>
液供給部33が第3処理液を供給する。具体的には、ノズル34Bが処理位置から退避位置に移動し、ノズル34Cが退避位置から処理位置に移動する。ノズル34Cが保持部31に保持される基板Wに第3処理液を供給する。処理筐体23内の気体は、第3処理液に由来する成分を含む。
【0235】
切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管43に切り換える。具体的には、切り換え機構51は、処理筐体23を、排気管43に連通させる。気体は、処理筐体23から切り換え機構51を介して排気管43に流れる。排気管43は、処理筐体23の気体を排出する。気体は、さらに、排気管43から排気管83に流れる。排気管83は、排気管43から気体を排出する。
【0236】
圧力センサ71は、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を計測する。圧力調整機構73は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の圧力を調整する。
【0237】
圧力センサ84-86はそれぞれ、排気管81-83の内部の気体を計測する。圧力調整機構87-89はそれぞれ、圧力センサ84-86の検出結果に基づいて、排気管81-83の内部の気体の圧力を調整する。
【0238】
<実施形態の効果>
上述した通り、基板処理装置1によれば、切り換え機構51は処理筐体23と略同じ高さ位置に配置される、よって、切り換え機構51と処理筐体23の間の流路を好適に短くできる。その結果、処理筐体23から気体を適切に排出できる。
【0239】
さらに、基板処理装置1は、次のような効果を得ることができる。
【0240】
切り換え機構51の少なくとも一部は、処理筐体23の側方に配置される。このため、処理筐体23と切り換え機構51の全体の高さを抑えることができる。このため、基板処理装置1の高さを低く抑えることができる。さらに、鉛直方向Zに並ぶ処理筐体23の数を容易に増加できる。このように、基板処理装置1の大型化を抑制しつつ、基板処理装置1のスループットを好適に向上できる。ここで、「高さ」は、鉛直方向Zの長さである。
【0241】
切り換え機構51の上端P1は、処理筐体23の上端P2と同等またはそれよりも低い。切り換え機構51の下端Q1は、処理筐体23の下端Q2と同等またはそれも高い。このように、切り換え機構51の全体は、上端P2と同等またはそれよりも低く、下端Q2と同等またはそれよりも高い位置に配置される。このため、切り換え機構51と処理筐体23の間の流路を好適に短くできる。
【0242】
切り換え筐体53は、保持部31の上面31aと同等またはそれよりも低い位置に配置される。このため、切り換え機構51のサイズは比較的に小さい。具体的には、切り換え機構51の高さは、処理筐体23の高さに比べて小さい。よって、基板処理装置1の大型化を好適に抑制できる。
【0243】
切り換え機構51は、平面視において、保持部31と重ならない位置に配置される。このため、保持部31と切り換え機構51の干渉を容易に回避できる。
【0244】
中心点Gから切り換え機構51までの距離は、平面視において、基板Wの半径の3倍よりも大きい。すなわち、切り換え機構51は、平面視において、中心点Gからの距離が基板Wの半径の3倍よりも大きなエリアに配置される。よって、保持部31と切り換え機構51の干渉を確実に回避できる。
【0245】
中心点Gから切り換え機構51までの距離は、平面視において、基板Wの半径の5倍よりも小さい。すなわち、切り換え機構51は、平面視において、中心点Gからの距離が基板Wの半径の5倍よりも小さなエリアに配置される。このため、切り換え機構51と処理筐体23の間の流路を効果的に短くできる。さらに、切り換え機構51は、平面視において、比較的に小さい。よって、基板処理装置1のフットプリントの増大を好適に抑制できる。
【0246】
排気管41-43はそれぞれ、鉛直方向Zに延びる。このため、平面視における排気管41-43の設置面積を好適に小さくできる。よって、基板処理装置1のフットプリントの増大を好適に抑制できる。
【0247】
基板処理装置1は、第1配管スペース44を備える。このため、排気管41-43を好適に設置できる。
【0248】
搬送機構16は、保持部31に基板Wを搬送する。搬送機構16は、搬送スペース12に設置される。搬送スペース12は、処理筐体23に隣接する。よって、搬送機構16は、保持部31に基板Wを容易に搬送できる。
【0249】
基板処理装置1は、第1配管スペース44を備える。このため、排気管41-43を好適に設置できる。
【0250】
第1配管スペース44は、処理筐体23に隣接する。このため、排気管41-43を処理筐体23の近傍に設置できる。
【0251】
搬送スペース12は、前後方向Xに延びる。処理筐体23と第1配管スペース44は、前後方向Xに並ぶ。このため、処理筐体23に隣接する搬送スペース12および処理筐体23に隣接する第1配管スペース44をそれぞれ、好適に配置できる。よって、搬送機構16が排気管41-43と干渉することを好適に防止できる。
【0252】
第1配管スペース44と処理筐体23は、前後方向Xに並ぶ。排気管41-43は、幅方向Yに並ぶ。このため、排気管41-43をそれぞれ、処理筐体23の近傍に設置できる。
【0253】
切り換え機構51の少なくとも一部は、第1配管スペース44に設置される。このため、切り換え機構51を処理筐体23の近傍に設置できる。さらに、切り換え機構51は、排気管41-43と容易に接続できる。
【0254】
切り換え機構51は、開閉部61、62、63を備える。開閉部61は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置と、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動可能である。開閉部62は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置と、処理筐体23を排気管42から遮断する位置に移動可能である。開閉部63は、処理筐体23を排気管43に連通させる位置と、処理筐体23を排気管43から遮断する位置に移動可能である。開閉部61、62、63は、互いに独立して移動可能である。このため、切り換え機構51は、排気管41-43を個別に、処理筐体23に連通させることができる。切り換え機構51は、排気管41-43を個別に、処理筐体23から遮断できる。
【0255】
切り換え機構51は、切り換え筐体53を備える。切り換え筐体53は、処理筐体23に接続される。切り換え筐体53は、開閉部61-63を収容する。このため、切り換え筐体53は、処理筐体23から開閉部61―63までの流路を好適に形成できる。
【0256】
切り換え筐体53は、処理筐体23および排気管41に接続される。このため、切り換え筐体53は、処理筐体23から排気管41までの流路を好適に形成できる。さらに、切り換え筐体53は、排気管42、43に接続される。このため、切り換え筐体53は、処理筐体23から排気管42、43までの流路を好適に形成できる。
【0257】
開閉部61-63は、1つの切り換え筐体53内に設置される。このため、処理筐体23から開閉部61―63までの流路を一層短くできる。
【0258】
開閉部61-63は、1つの切り換えスペース54に設置される。このため、開閉部61-63は、同じ条件下で、排気管41-43の開口41k-43kを開閉できる。よって排気管41-43の間で、処理筐体23から気体を排出する条件を、容易に等しくできる。例えば、排気管41-43の間で、排気圧力がばらつくことを抑制できる。例えば、排気管41-43の間で、排気流量がばらつくことを抑制できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0259】
切り換え筐体53は、導入部55を備える。導入部55は、処理筐体23に接続される。このため、処理筐体23から切り換え筐体53に気体を容易に導入できる。
【0260】
導入部55は、前後方向Xに延びる。上述の通り、搬送スペース12は前後方向Xに延びる。このため、処理筐体23に隣接する搬送スペース12および処理筐体23に接続される導入部をそれぞれ、好適に配置できる。よって、搬送機構16が導入部55と干渉することを好適に防止できる。
【0261】
切り換え筐体53は、分配部56を備える。分配部56は、導入部55に接続される。分配部56は、排気管41-43に接続される。このため、切り換え筐体53から排気管41-43に気体を容易に出すことができる。
【0262】
分配部56は、排気管41-43に接続される。分配部56は、開閉部61-63を収容する。よって、切り換え機構51は、処理筐体23の排気路を、排気管41-43の間で、容易に切り換えることができる。
【0263】
分配部56は、幅方向Yに延びる。上述のとおり、排気管41-43は、幅方向Yに並ぶ。このように、分配部56が延びる方向は、排気管41-43が並ぶ方向と平行である。よって、分配部56は、排気管41-43と容易に接続できる。
【0264】
導入部55は、搬送スペース12に比較的に近い位置に配置される。具体的には、平面視において、導入部55と搬送スペース12との離隔距離は、保持部31と搬送スペース12との離隔距離よりも小さい。このため、導入部55は、処理筐体23内に設置される部材(たとえば、ベース部37A-37C)と干渉することを容易に防止できる。よって、処理筐体23から導入部55に気体を円滑に導入できる。例えば、処理筐体23から導入部55に入る気体の流れが、処理筐体23内に設置される部材によって、乱れることを好適に回避できる。
【0265】
給気管48は、処理筐体23に気体を供給する。第2配管スペース46は、給気管48を収容する。第2配管スペース46は、処理筐体23に隣接する。よって、給気管48は、処理筐体23に気体を容易に供給できる。
【0266】
第1配管スペース44Aと処理筐体23Aと第2配管スペース46は、この順で、前後方向Xに並ぶ。このため、第1配管スペース44と第2配管スペース46は、処理筐体23によって、隔てられている。よって、排気管41-43の配置は、給気管48によって、制限されない。すなわち、排気管41-43の配置の自由度を好適に高められる。例えば、排気管41-43を処理筐体23の近傍に容易に設置できる。
【0267】
処理筐体23Aを例にとって、説明する。基板処理装置1は、処理筐体23A2を備える。処理筐体23A2は、処理筐体23A1の下方に配置される。このため、平面視における処理筐体23A1、23A2の設置面積を好適に小さくできる。よって、基板処理装置1のフットプリントの増大を好適に抑制できる。
【0268】
基板処理装置1は、切り換え機構51A2を備える。切り換え機構51A2は、処理筐体23A2の排気路を、排気管41A-43Aのひとつに切り換える。したがって、排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1の気体に加えて、処理筐体23A2の気体を排出する。よって、基板処理装置1の構造を簡素化できる。
【0269】
切り換え機構51A2は、処理筐体23A2と略同じ高さ位置に配置される。このため、処理筐体23A2と切り換え機構51A2の間の流路を好適に短くできる。その結果、処理筐体23A2から気体を適切に排出できる。
【0270】
処理筐体23A2は、平面視において、処理筐体23A1と同じ位置に配置される。切り換え機構51A2は、平面視において、切り換え機構51A1と同じ位置に配置される。このため、処理筐体23A2と切り換え機構51A2の相対的な位置は、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の相対的な位置と略同じである。よって、処理筐体23A2と切り換え機構51A2の間の流路は、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の間の流路と、同じ長さおよび同じ形状を有する。したがって、処理筐体23A1、23A2の間で、気体を排出する条件を、容易に等しくできる。例えば、処理筐体23A1、23A2の間で、排気圧力がばらつくことを抑制できる。例えば、処理筐体23A1、23A2の間で、排気流量がばらつくことを抑制できる。その結果、処理筐体23A1、23A2の間で、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0271】
切り換え機構51A2は、平面視において、切り換え機構51A1と同じ位置に配置される。排気管41Aは、鉛直方向Zに延びる。よって、切り換え機構51A1、51A2はそれぞれ、排気管41Aと容易に接続できる。同様に、排気管42A、43Aはそれぞれ、鉛直方向Zに延びる。よって、切り換え機構51A1、51A2はそれぞれ、排気管42A、43Aと容易に接続できる。
【0272】
同様に、基板処理装置1は、処理筐体23A3-23A6を備える。処理筐体23A3-23A6はそれぞれ、処理筐体23A1の下方に配置される。って、基板処理装置1のフットプリントの増大を一層、好適に抑制できる。
【0273】
基板処理装置1は、切り換え機構51A3-51A6を備える。切り換え機構51A3-51A6はそれぞれ、処理筐体23A3-23A6の排気路を、排気管41A-43Aのひとつに切り換える。したがって、排気管41A-43Aはそれぞれ、処理筐体23A1-23A6の気体を排出する。よって、基板処理装置1の構造を一層、簡素化できる。
【0274】
処理筐体23A3-23A6は、平面視において、処理筐体23A1と同じ位置に配置される。切り換え機構51A3-51A6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51A1と同じ位置に配置される。このため、処理筐体23A3-23A6と切り換え機構51A3-51A6の相対的な位置は、処理筐体23A1と切り換え機構51A1の相対的な位置と略同じである。その結果、処理筐体23A1-23A6の間で、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0275】
切り換え機構51A3-51A6はそれぞれ、平面視において、切り換え機構51A1と同じ位置に配置される。排気管41A-43Aはそれぞれ、鉛直方向Zに延びる。よって、切り換え機構51A3-51A6はそれぞれ、排気管41A-43Aと容易に接続できる。
【0276】
圧力センサ71は、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を計測する。圧力調整機構73は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、切り換え機構51の一次側の気体の圧力を調整する。このため、切り換え機構51の一次側の圧力を好適に調整できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0277】
圧力調整機構73は、例えば、排気圧が一定となるように調整する。これにより、処理筐体23内において基板Wに処理を行うときに、排気圧が変動することを抑制できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0278】
圧力調整機構73A1、73A2は、例えば、切り換え機構51A1、51A2の一次側の気体の圧力を等しくさせる。これにより、処理筐体23A1において基板Wに処理を行うときの排気圧と、処理筐体23A2において基板Wに処理を行うときの排気圧を、好適に等しくできる。よって、鉛直方向Zに並ぶ処理筐体23A1、23A2の間において、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0279】
圧力調整機構73A1-73A6は、例えば、切り換え機構51A1-51A6の一次側の気体の圧力を互いに等しくさせる。これにより、鉛直方向Zに並ぶ全ての処理筐体23A1-23A6の間において、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0280】
圧力調整機構73A1、73B1は、例えば、切り換え機構51A1、51B1の一次側の気体の圧力を等しくさせる。これにより、同じ高さ位置に配置される処理筐体23A1、23B1の間において、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0281】
圧力調整機構73A1、73B1、73C1、73D1は、例えば、切り換え機構51A1、51B1、51C1、51D1の一次側の気体の圧力を等しくさせる。これにより、同じ高さ位置に配置される全ての処理筐体23A1、23B1、23C1、23D1の間において、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0282】
圧力調整機構73は、例えば、各切り換え機構51の一次側の気体の圧力を等しくさせる。これにより、全ての処理筐体23の間において、基板Wに行う処理の品質を好適に等しくできる。
【0283】
排気管81Aは、排気管41A、41Bに接続される。排気管81Aは、排気管41A、41Bから気体を排出する。このように、2本の排気管41A、41Bを1本の排気管81Aに集約する。このため、基板処理装置1の構造を簡素化できる。
【0284】
同様に、排気管82Aは、排気管42A、42Bに接続される。排気管82Aは、排気管41A、42Bの気体を排出する。排気管83Aは、排気管43A、43Bに接続される。排気管83Aは、排気管43A、43Bの気体を排出する。このため、基板処理装置1の構造を一層簡素化できる。
【0285】
圧力センサ84は、排気管81の内部の気体の圧力を計測する。圧力調整機構87は、圧力センサ84の検出結果に基づいて、排気管81の内部の気体の圧力を調整する。このため、排気管81の内部の圧力を好適に調整できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を一層好適に向上できる。
【0286】
同様に、圧力センサ85、86は、排気管82、83の内部の気体の圧力を計測する。圧力調整機構88、89は、圧力センサ85、86の検出結果に基づいて、排気管82、83の内部の気体の圧力を調整する。このため、排気管82、83の内部の圧力を好適に調整できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0287】
排気管81Aを例にとって、説明する。圧力センサ84Aは、排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも下流に設置される。排気管81Aと排気管41Aとの接続位置、および、排気管81Aと排気管41Bとの接続位置よりも下流の位置では、排気管41Aからの気体および排気管41Bからの気体の両方が流れる。よって、圧力センサ84Aは、排気管41A、41Bの全体の排気圧を好適に検出できる。
【0288】
同様に、圧力センサ85Aは、排気管82Aと排気管42Aとの接続位置、および、排気管82Aと排気管42Bとの接続位置よりも下流に設置される。よって、圧力センサ85Aは、排気管42A、42Bの全体の排気圧を好適に検出できる。圧力センサ86Aは、排気管83Aと排気管43Aとの接続位置、および、排気管83Aと排気管43Bとの接続位置よりも下流の位置に設置される。よって、圧力センサ86Aは、排気管43A、43Bの全体の排気圧を好適に検出できる。
【0289】
例えば、圧力調整機構87は、排気圧が一定となるように調整する。同様に、圧力調整機構88、89は、排気圧が一定となるように調整する。これにより、処理筐体23内において基板Wに処理を行うときに、排気圧が変動することを抑制できる。よって、処理筐体23内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0290】
圧力調整機構87A-89Aは、例えば、排気管81A-83Aの内部の気体の圧力を等しくさせる。これにより、排気管41A-43A、41B-43Bの間で、排気圧を好適に等しくできる。よって、処理筐体23A、23Bの排気路を切り換えたときに、排気圧が変動することを抑制できる。よって、処理筐体23A、23B内において基板Wに行う処理の品質を好適に向上できる。
【0291】
圧力調整機構87A、87Bは、例えば、排気管81A、81Bの内部の気体の圧力を等しくさせる。これにより、排気管81A、81Bが互いに異なる長さを有していても、排気管81A、81Bの間で排気圧がばらつくことを抑制できる。よって、排気路41A、41Bと、排気路41C、41Dの間で、排気圧を等しくできる。したがって、処理筐体23A、23Bと処理筐体23C、23Dの間において、基板Wに行う処理の品質Wを好適に等しくできる。
【0292】
圧力調整機構87A-89A、87B-89Bは、例えば、排気管81A-83A、81B-83Bの内部の気体の圧力を等しくさせる。これにより、排気管81A-83A、81B-83Bが互いに異なる長さを有していても、排気管81A-83A、81B-83Bの間で、排気圧がばらつくことを抑制できる。よって、排気路41A-43A、41B-43B、41C-43C、41D-43Dの間で、排気圧を等しくできる。したがって、処理筐体23A、23B、23C、23Dの間において、基板Wに行う処理の品質を一層好適に等しくできる。
【0293】
液供給部33は、第1処理液と第2処理液と第3処理液を供給可能である。液供給部33は、第1処理液と第2処理液と第3処理液の間で、供給する処理液を切り換える。処理筐体23内において使用される処理液の切り換えに応じて、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を排気管41-43の間で切り換える。液供給部33が第1処理液を供給するとき、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41に切り換える。液供給部33が第2処理液を供給するとき、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管42に切り換える。液供給部33が第3処理液を供給するとき、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管43に切り換える。この結果、液供給部33が第1処理液を供給するとき、排気管41が処理筐体23の気体を排出する。液供給部33が第2処理液または第3処理液を供給するとき、排気管41は処理筐体23の気体を排出しない。よって、排気管41の内部が汚損されることを好適に抑制できる。同様の理由により、排気管42、43の内部が汚損されることも好適に抑制できる。したがって、気体は、排気管41-43を円滑に流れる。その結果、処理筐体23の気体を一層、適切に排出できる。
【0294】
さらに、排気管81-83の内部が汚損されることを好適に抑制できる。したがって、気体は、排気管81-83を円滑に流れる。その結果、処理筐体23の気体を一層、適切に排出できる。
【0295】
本発明は、実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0296】
実施形態では、切り換え機構51は、処理筐体23の気体の排気路を、排気管41-43のひとつに切り換える。すなわち、切り換え機構51は、3本の排気管(具体的には、排気管41-43)の間で切り換える。但し、これに限られない。切り換え機構51は、2本の排気管の間で切り換えてもよい。例えば、排気管43を省略してもよい。この場合、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41、42のひとつに切り換える。切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41、42の間で切り換える。切り換え機構51は、4本以上の排気管の間で切り換えてもよい。例えば、基板処理装置1は、排気管41-43に加えて、追加排気管を備えてもよい。この場合、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41-43および追加排気管のひとつに切り換える。切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を、排気管41-43と追加排気管の間で切り換える。
【0297】
実施形態では、排気管41-43は、平面視において、処理筐体23と分配部56の間に配置される。但し、これに限られない。分配部56は、平面視において、排気管41-43と処理筐体23の間に配置されてもよい。
【0298】
図13は、変形実施形態における処理ユニット21の平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0299】
基板処理装置1は、切り換え機構101を備える。切り換え機構101は、切り換え筐体103を備える。切り換え筐体103は、分配部106を備える。分配部106は、処理筐体23の外部に設置される。分配部106は、第1配管スペース44に設置される。分配部106は、処理筐体23に接する。分配部106は、平面視において、処理筐体23と排気管41-43の間に配置される。具体的には、分配部106は、処理筐体23の側壁25bに接する。分配部106は、側壁25bと排気管41-43の間に配置される。
【0300】
実施形態では、切り換え機構51の一部(例えば、第1端55a)は、処理筐体23の内部に配置される。但し、これに限られない。切り換え機構51の全部が、処理筐体23の外部に配置されてもよい。同様に、実施形態では、切り換え筐体53の一部(例えば、第1端55a)は、処理筐体23の内部に配置される。但し、これに限られない。切り換え筐体53の全部が、処理筐体23の外部に配置されてもよい。
【0301】
図13を参照する。切り換え機構101は、導入部105を備える。導入部105は、前後方向Xに延びる。導入部105は、第1端105aと第2端105bを有する。第1端105aは、切り換えスペース54の上流端に相当する。第1端105aは、処理筐体23の側壁25bに配置される。第1端105aは、処理筐体23の側壁25bに接続される。第1端105aは、処理筐体23の内部に配置されていない。第2端105bは、処理筐体23の外部に設置される。このため、導入部105の全体は、処理筐体23の外部に設置される。この結果、切り換え筐体103の全体は、処理筐体23の外部に設置される。切り換え機構101の全体は、処理筐体23の外部に設置される。ここで、処理筐体23の外部は、具体的には、第1配管スペース44である。
【0302】
実施形態では、切り換え機構51の一部(例えば、第1端55a)は、処理筐体23の内部に設置される。但し、これに限られない。切り換え機構51の全部が、処理筐体23の内部に設置されてもよい。同様に、実施形態では、切り換え筐体53の一部は、処理筐体23の内部に配置される。但し、これに限られない。切り換え筐体53の全部が、処理筐体23の内部に配置されてもよい。実施形態では、開閉部61-63は、処理筐体23の外部に配置される。但し、これに限られない。開閉部61-63が、処理筐体23の内部に配置されてもよい。
【0303】
図14は、変形実施形態における処理ユニット21の平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
図14は、液供給部33を、便宜上、簡略に示す。
【0304】
排気管41-43は、第1配管スペース44に設置される。排気管41-43の開口k1-k3はそれぞれ、処理筐体23(具体的には側壁25b)と接する。
【0305】
基板処理装置1は、切り換え機構111を備える。切り換え機構111は、開閉部113、114、115を備える。開閉部113-115はそれぞれ、処理筐体23の内部に設置される。開閉部113-115はそれぞれ、側壁25bの近傍に設置される。開閉部113-115はそれぞれ、開口41k-43kに対向する位置に配置される。
【0306】
各開閉部113-115はそれぞれ、開閉部61-63と同じ構造を有する。開閉部113は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置と、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動可能である。開閉部114は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置と、処理筐体23を排気管42から遮断する位置に移動可能である。開閉部115は、処理筐体23を排気管43に連通させる位置と、処理筐体23を排気管43から遮断する位置に移動可能である。
【0307】
このように、切り換え111の全部は、処理筐体23の内部に設置される。
【0308】
図14に示す変形実施形態では、切り換え機構111は、切り換え筐体を備えてもよいし、切り換え筐体を備えなくてもよい。切り換え機構111が切り換え筐体を備える場合、切り換え機構111の切り換え筐体の全体が、処理筐体23の内部に設置されてもよい。
【0309】
実施形態では、切り換え機構51は切り換え筐体53を備える。但し、これに限られない。
図14の変形実施形態で例示したように、切り換え筐体53を適宜に省略してもよい。
【0310】
実施形態では、切り換え筐体53は、カップ38に接続されない。但し、これに限られない。切り換え筐体53は、カップ38に接続されてもよい。切り換え筐体53は、カップ38の内部から排気管41-43までの流路を形成してもよい。
【0311】
実施形態では、開閉部61が処理筐体23を排気管41に連通させる位置にあるとき、開閉部61は、処理筐体23を排気管42、43から遮断しない。但し、これに限られない。開閉部61が処理筐体23を排気管41に連通させる位置にあるとき、開閉部61は、処理筐体23を排気管42、43から遮断してもよい。同様に、実施形態では、開閉部62が処理筐体23を排気管42に連通させる位置にあるとき、開閉部62は、処理筐体23を排気管43から遮断しない。但し、これに限られない。開閉部62が処理筐体23を排気管42に連通させる位置にあるとき、開閉部62は、処理筐体23を排気管43から遮断してもよい。
【0312】
図15は、変形実施形態における処理ユニット21の平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0313】
基板処理装置1は、切り換え機構121を備える。切り換え機構121は、開閉部123、124を備える。開閉部123、124は、切り換え筐体53の内部に設置される。すなわち、開閉部123、124は、切り換えスペース54に設置される。開閉部123、124はそれぞれ、開口41k、42kに対向する位置に配置される。開閉部123は、開口41kを開閉する。開閉部124は、開口42kを開閉する。なお、切り換え機構121は、開閉部63に相当する部材を備えていない。
【0314】
気体は、切り換えスペース54を一方向に流れる。気体は、導入部55から分配部56に流れる。開口41k、42k、43kはそれぞれ、切り換えスペース54に連通する。開口42kと切り換えスペース54が連通する位置は、開口41kと切り換えスペース54が連通する位置よりも下流である。開口43kと切り換えスペース54が連通する位置は、開口42kと切り換えスペース54が連通する位置よりも下流である。
【0315】
ここで、切り換えスペース54を、仮想的な境界B1、B2によって、第1区域126と第2区域127と第3区域128に分ける。
図15は、境界B1、B2の位置を、一点鎖線で例示する。境界B1は、開口41kと切り換えスペース54が連通する位置よりも下流、かつ、開口42kと切り換えスペース54が連通する位置よりも上流に位置する。境界B2は、開口42kと切り換えスペース54が連通する位置よりも下流、かつ、開口43kと切り換えスペース54が連通する位置よりも上流に位置する。第1区域126は、境界B1よりも上流に位置する切り換えスペース54の部分である。第2区域127は、境界B1よりも下流、かつ、境界B2よりも上流に位置する切り換えスペース54の部分である。第3区域128は、境界B2よりも下流に位置する切り換えスペース54の部分である。
【0316】
開閉部123は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置と、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動可能である。
図15は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置にある開閉部123を実線で示す。
図15は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置にある開閉部123を破線で示す。
【0317】
開閉部123が処理筐体23を排気管41に連通させる位置にあるとき、開閉部123は、開口41kを開放するのに加え、第1区域126を第2区域127から遮断する。すなわち、開閉部123が処理筐体23を排気管41に連通させるとき、開閉部123は、処理筐体23を排気管42、43から遮断する。開閉部123が処理筐体23を排気管41から遮断する位置にあるとき、開閉部123は、開口41kを閉塞するのに加え、第1区域126を第2区域127に連通させる。すなわち、開閉部123が処理筐体23を排気管41から遮断するとき、開閉部123は、処理筐体23を排気管42、43から遮断しない。
【0318】
開閉部124は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置と、処理筐体23を排気管42から遮断する位置に移動可能である。
図15は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置にある開閉部124を実線で示す。
図15は、処理筐体23を排気管42から遮断する位置にある開閉部124を破線で示す。
【0319】
開閉部124が処理筐体23を排気管42に連通させる位置にあるとき、開閉部124は、開口42kを開放するのに加え、第2区域127を第3区域128から遮断する。すなわち、開閉部124が処理筐体23を排気管42に連通させるとき、開閉部124は、処理筐体23を排気管43から遮断する。開閉部124が処理筐体23を排気管42から遮断する位置にあるとき、開閉部124は、開口42kを閉塞するのに加え、第2区域127を第3区域128に連通させる。すなわち、開閉部124が処理筐体23を排気管42から遮断するとき、開閉部124は、処理筐体23を排気管43から遮断しない。
【0320】
切り換え機構121が処理筐体23の排気路を排気管41に切り換える場合、開閉部123は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置に移動する。開閉部124は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置、および、処理筐体23を排気管42から遮断する位置のいずれに移動してもよい。
【0321】
切り換え機構121が処理筐体23の排気路を排気管42に切り換える場合、開閉部123は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動する。開閉部124は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置に移動する。
【0322】
切り換え機構121が処理筐体23の排気路を排気管43に切り換える場合、開閉部123は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動する。開閉部124は、処理筐体23を排気管42から遮断する位置に移動する。
【0323】
本変形実施形態によれば、開閉部63に相当する部材を省略することができる。すなわち、開閉部123、124の数は、排気管41-43の数よりも、ひとつ少なくて足りる。よって、切り換え機構121の構造を簡素化できる。
【0324】
切り換え機構121が処理筐体23の排気路を排気管41に切り換えるとき、気体が第2区域127および第3区域128に流れることを防止でき、気体が第2区域127および第3区域128に滞留することを好適に防止できる。よって、処理筐体23の気体を一層適切に排出できる。
【0325】
切り換え機構121が処理筐体23の排気路を排気管42に切り換えるとき、気体が第3区域128に流れることを防止でき、気体が第3区域128に滞留することを好適に防止できる。よって、処理筐体23の気体を一層適切に排出できる。
【0326】
実施形態では、開閉部61の回転軸線A1は、開閉部61の第1端を通る。但し、これに限られない。開閉部61の回転軸線A1の位置を、適宜に変更できる。
【0327】
図16は、変形実施形態における処理ユニット21の平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0328】
基板処理装置1は、切り換え機構131を備える。切り換え機構131は、開閉部133、134を備える。開閉部133、134は、切り換え筐体53の内部に設置される。開閉部133、134はそれぞれ、開口41k、42kに対向する位置に配置される。開閉部133は、開口41kを開閉する。開閉部134は、開口42kを開閉する。なお、切り換え機構131は、開閉部63に相当する部材を備えていない。
【0329】
開閉部133は、平面視において、略T字形状を有する。開閉部133は、プレート部133aと基部133bとを備える。プレート133aは、略垂直な平板形状を有する。基部133bは、平面視において、プレート部133aの中央部に接続される。基部133bは、プレート部133aから水平方向に突出する。開閉部133は、回転軸線A4回りに揺動する。回転軸心A4は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A4は、基部133bを通る。回転軸線A4は、プレート部133aを通らない。開閉部133は、回転軸線A4回りに揺動する。
【0330】
開閉部134は、開閉部133と同じ構造を有する。すなわち、開閉部134は、プレート部134aと基部134bとを備える。開閉部134は、回転軸心A5回りに揺動する。
【0331】
開閉部133は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置と、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動可能である。
図16は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置にある開閉部133を実線で示す。
図16は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置にある開閉部133を破線で示す。
【0332】
開閉部134は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置と、処理筐体23を排気管42から遮断する位置に移動可能である。
図16は、処理筐体23を排気管42に連通させる位置にある開閉部134を破線で示す。
図16は、処理筐体23を排気管42から遮断する位置にある開閉部134を実線で示す。
【0333】
開閉部133、134は、
図15に示す開閉部123、124と同様の機能を有する。例えば、開閉部133が処理筐体23を排気管41に連通させる位置にあるとき、開閉部133は、処理筐体23を排気管42、43から遮断する。開閉部134が処理筐体23を排気管42に連通させる位置にあるとき、開閉部134は、処理筐体23を排気管43から遮断する。
【0334】
実施形態では、液供給部33は、第1処理液と第2処理液と第3処理液を供給する。すなわち、液供給部33が供給可能な処理液の種類の数は、3つである。但し、これに限られない。液供給部33が供給可能な処理液の種類の数は、3つ未満であってもよい。液供給部33が供給可能な処理液の種類の数は、3つよりも多くてもよい。
【0335】
例えば、液供給部33は、第4処理液を供給可能であってもよい。第4処理液は、例えば、リンス液に分類される。第4処理液は、例えば、純水、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および、希釈された塩酸水の少なくとも1つを含む。
【0336】
実施形態において、処理ユニット21は、さらに、処理ガス供給部を備えてもよい。処理ガス供給部は、処理筐体23の内部に設置される。処理ガス供給部は、保持部31に保持される基板Wに処理ガスを供給する。処理ガス供給部は、少なくとも1種類以上の処理ガスを供給する。処理ガスは、例えば、清浄空気以外のガスである。
【0337】
処理ユニット21が処理ガス供給部を備える場合、切り換え機構51は、以下のように、動作してもよい。処理筐体23内における処理ガスの使用および不使用の間における切り換えに応じて、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を切り換えてもよい。処理筐体23内において使用する処理ガスを複数の種類の処理ガスの間で切り換える場合、処理ガスの種類の切り換えに応じて、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を切り換えてもよい。処理液の供給と処理ガスの供給の間における切り換えに応じて、切り換え機構51は、処理筐体23の排出路を切り換えてもよい。
【0338】
実施形態では、液供給部33は、保持部31に保持される基板Wに、第1処理液と第2処理液と第3処理液をこの順に供給する。但し、これに限られない。第1処理液と第2処理液と第3処理液を供給する順序を、適宜に変更してもよい。
【0339】
実施形態では、略同じ高さ位置に設置される処理筐体23の数は、4つである。但し、これに限られない。略同じ高さ位置に設置される処理筐体23の数は、4つ未満、または、4つよりも多くてもよい。上述した実施形態では、鉛直方向Zに並ぶ処理筐体23の数は、6つである。但し、これに限られない。鉛直方向Zに並ぶ処理筐体23の数は、6つ未満、または、6つよりも多くてもよい。
【0340】
実施形態では、基板処理装置1は、2つの搬送スペース12A、12Bを備える。すなわち、搬送スペース12の数は、2つである。但し、これに限られない。例えば、搬送スペース12の数は、1つでもよい。例えば、搬送スペース12Bを省略してもよい。例えば、搬送スペース12の数は、3つ以上でもよい。
【0341】
実施形態では、1つの搬送スペース12に設置される搬送機構16の数は1つである。但し、これに限られない。例えば、1つの搬送スペース12に設置される搬送機構16の数は2つ以上でもよい。
【0342】
実施形態では、第1配管スペース44Aは、処理筐体23Aの前方に配置される。第2配管スペース46Aは、処理筐体23Aの後方に配置される。但し、これに限られない。処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置を、適宜に変更してもよい。
【0343】
図17は、変形実施形態における基板処理装置141の内部を示す平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0344】
基板処理装置141では、第1配管スペース44Aは、処理筐体23Aの後方に配置される。第2配管スペース46Aは、処理筐体23Aの前方に配置される。
【0345】
さらに、基板処理装置141では、第1配管スペース44Bは、処理筐体23Bの後方に配置される。第2配管スペース46Bは、処理筐体23Bの前方に配置される。第1配管スペース44Cは、処理筐体23Cの前方に配置される。第2配管スペース46Cは、処理筐体23Cの後方に配置される。第1配管スペース44Dは、処理筐体23Dの前方に配置される。第2配管スペース46Dは、処理筐体23Dの後方に配置される。
【0346】
基板処理装置141においても、処理筐体23Bと第1配管スペース44Bと第2配管スペース46Bの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。処理筐体23Cと第1配管スペース44Cと第2配管スペース46Cの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。処理筐体23Dと第1配管スペース44Dと第2配管スペース46Dの相対的な位置は、処理筐体23Aと第1配管スペース44Aと第2配管スペース46Aの相対的な位置と同じである。
【0347】
実施形態では、排気管41A-43Aは処理筐体23Aの前方に配置される。但し、これに限られない。
【0348】
図17を参照する。基板処理装置141では、排気管41A-43Aは、処理筐体23Aの後方に配置される。
【0349】
さらに、基板処理装置141では、排気管41B-43Bは、処理筐体23Bの後方に配置される。排気管41C-43Cは、処理筐体23Cの前方に配置される。排気管41D-43Dは、処理筐体23Dの前方に配置される。
【0350】
実施形態では、インデクサ部3の搬送機構6の構造を例示する。但し、これに限られない。搬送機構6の構造を適宜に変更してもよい。
【0351】
図17を参照する。インデクサ部3は、搬送機構146を備える。搬送機構146は、ハンド147とハンド駆動部148を備える。ハンド147は、1枚の基板Wを水平姿勢で保持する。ハンド駆動部148は、ハンド147に連結される。ハンド駆動部148は、ハンド147を移動する。ハンド駆動部8は、ハンド7を前後方向X、幅方向Yおよび垂直方向Zに移動する。
【0352】
ハンド駆動部148は、第1駆動部148aと第2駆動部148bを備える。第2駆動部148bは、第1駆動部148aに支持される。第1駆動部148aは、鉛直方向Zに第2駆動部148bを移動させる。第1駆動部148aは、さらに、鉛直方向Zと平行な回転軸線回りに第2駆動部148bを回転させる。但し、第1駆動部148aは、第2駆動部148bを水平方向に移動させない。第1駆動部148a自体、水平方向に移動不能である。第2駆動部148bは、第1駆動部148aに対して、水平方向に移動する。第2駆動部148bは、例えば、多関節アームで構成される。第2駆動部148bは、ハンド147に接続される。ハンド駆動部148がこのような構成を備えるので、ハンド147は、鉛直方向Zに平行移動可能である。ハンド147は、水平な任意の方向に平行移動可能である。ハンド147は、水平面内で回転可能である。
【0353】
実施形態では、処理ブロック11の搬送機構16の構造を例示する。但し、これに限られない。搬送機構16の構造を適宜に変更してもよい。例えば、搬送機構16は、上述した搬送機構146と同様の構造を有してもよい。
【0354】
実施形態では、
図8に示す通り、開閉部61は、正面視において、略矩形形状を有する。但し、これに限られない。開閉部61の形状を適宜に変更してもよい。同様に、開閉部62、63の形状を適宜に変更してもよい。
【0355】
図18は、変形実施形態の切り換え機構の正面図である。
図19(a)、19(b)は、変形実施形態の切り換え機構の側面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0356】
図18を参照する。基板処理装置1は、切り換え機構141を備える。切り換え機構141は、開閉部142、143、144を備える。開閉部142-144はそれぞれ、切り換え筐体53の内部に設置される。開閉部142-144はそれぞれ、略円形形状を有する。
【0357】
開閉部142は、回転軸心A6回りに揺動可能である。回転軸心A6は水平な仮想線である。回転軸心A6は、幅方向Yと平行である。回転軸心A6は、開閉部142の上方に配置される。回転軸心A6は、開閉部142の中心を通らない。開閉部142が回転軸心A6回りに揺動することによって、開閉部142は、処理筐体23を第1排気管41に連通させる位置と、処理筐体23を第1排気管41から遮断する位置に移動する。同様に、開閉部143、144はそれぞれ、回転軸心A7、A8回りに揺動可能である。
【0358】
図18では、開閉部142は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に配置される。同様に、開閉部143、144はそれぞれ、処理筐体23を排気管42、43から遮断する位置に配置される。
【0359】
図19(a)では、開閉部142は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に配置される。開閉部142は、排気管41の開口41kを閉じる。
図19(b)では、開閉部142は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置に配置される。開閉部142は開口41kを開く。
【0360】
図19(a)、19(b)を参照する。開閉部142は、切り換え筐体53に支持される。開閉部142は、分配部56に支持される。具体的には、切り換え機構141は、ステー146と取付部材147を備える。ステー146は、切り換え筐体53に固定される。ステー146は、分配部56に固定される。取付部材147は、ステー146に支持される。取付部材147は、ステー146に対して回転軸心A6回りに回転可能である。取付部材147は、開閉部142に固定される。
【0361】
図18を参照する。開閉部142と同様に、開閉部143、144はそれぞれ、取付部材148、149に固定される。
【0362】
実施形態では、開閉部61-63を移動する機構を具体的に例示しない。そこで、
図19(a)、19(b)を参照して、開閉部142を移動する機構を例示する。
【0363】
処理ブロック11は、開閉部142を移動させる駆動部151を備える。なお、駆動部151は、切り換え機構141の要素ではない。
【0364】
駆動部151は、アクチュエータ152を備える。アクチュエータ152は、開閉部142を移動させる動力を発生する。アクチュエータ152は、例えば、エアシリンダー、油圧シリンダーまたは電動モータである。アクチュエータ152は、切り換え筐体53の外部に配置される。アクチュエータ152は、第1配管スペース44に配置される。アクチュエータ152は、切り換え筐体53の上方に配置される。アクチュエータ152は、分配部56の上方に配置される。
【0365】
駆動部151は、ロッド153を備える。ロッド153は、アクチュエータ152に連結される。ロッド153は、アクチュエータ152から下方に延びる。ロッド153は、切り換え筐体53を貫通する。ロッド153の少なくとも一部は、切り換え筐体53の内部に配置される。アクチュエータ152は、ロッド153を鉛直方向Zに移動させる。
【0366】
駆動部151は、リンク154を備える。リンク154は、切り換え筐体53の内部に配置される。リンク154は、ロッド153と取付部材148を連結する。リンク154は、ロッド153に対して、軸心A11回りに回転可能である。リンク154は、取付部材148に対して、軸心A12回りに回転可能である。軸心A11、A12はそれぞれ、水平な仮想線である。軸心A11、A12はそれぞれ、幅方向Yと平行である。
【0367】
アクチュエータ152がロッド153を鉛直方向Zに移動させるとき、開閉部142は回転軸線A6回りに回転する。アクチュエータ152がロッド153を上方に移動させるとき、開閉部142は、処理筐体23を排気管41に連通させる位置に移動する。アクチュエータ152がロッド153を下方に移動させるとき、開閉部142は、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に移動する。
【0368】
実施形態において、さらに、処理筐体23の排気路における気体のリークを検知してもよい。例えば、開閉部61-63からの気体のリークを検出してもよい。
【0369】
図18、19(a)、19(b)を参照する。処理ブロック11は、風速センサ162、163、164を備える。風速センサ162は、開閉部142の近傍に配置される。風速センサ162は、例えば、切り換え筐体53の内部に配置される。風速センサ162は、例えば、分配部56の内部に配置される。回転軸心A6が開閉部142の上方に配置されるとき、風速センサ162は開閉部142の下方に配置されることが好ましい。同様に、風速センサ163、164は、開閉部143、144の近傍に配置される。
【0370】
風速センサ162は、開閉部142の近傍における気体の風速(具体的には、気体の移動速度)を検出する。同様に、風速センサ163、164は、開閉部143、144の近傍における気体の風速を検出する。風速センサ162-164は、例えば、熱線式風速計である。
【0371】
風速センサ162は、さらに、開閉部142の近傍における気体の風向(具体的には、気体の移動方向)を検出してもよい。同様に、風速センサ163、164は、さらに、開閉部143、144の近傍における気体の風向を検出してもよい。
【0372】
図示を省略するが、制御部91は、風速センサ162-164と通信可能に接続される。制御部91は、風速センサ162-164の検出結果を取得する。
【0373】
制御部91は、風速センサ162の検出結果に基づいて、開閉部142からの気体のリークの有無を判定する。開閉部142からの気体のリークとは、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に開閉部142が配置されるときに開閉部142が処理筐体23から排気管41に気体をリークすることである。
【0374】
具体的には、制御部91は、風速センサ162の検出結果に基づいて、開閉部142の近傍における気体の風速を算出する。算出された開閉部142の近傍における気体の風速を、「実測値」と呼ぶ。
【0375】
処理筐体23を排気管41から遮断する位置に開閉部142が配置されるとき、実測値が所定の条件を満たすか否かを、制御部91は監視する。所定の条件は、例えば、実測値が予め設定される第1基準値未満であることである。所定の条件は、例えば、単位時間当たりの実測値の変化が第2基準値未満であることである。そして、処理筐体23を排気管41から遮断する位置に開閉部142が配置されるときに実測値が所定の条件を満たさない場合、開閉部142からの気体のリークが生じている、と制御部91は判定する。
【0376】
ここで、第1基準値および第2基準値の少なくともいずれかは、例えば、変数であることが好ましい。第1基準値および第2基準値の少なくともいずれかは、例えば、他の開閉部143、144の位置に応じて、変化してもよい。第1基準値および第2基準値の少なくともいずれかは、例えば、他の切り換え機構51に属する開閉部142の位置に応じて、変化してもよい。第1基準値および第2基準値の少なくともいずれかは、例えば、他の切り換え機構51に属する開閉部142、143、144の位置に応じて、変化してもよい。これによれば、開閉部142の近傍における気体の風速が外乱を受け易い場合であっても、制御部91は、開閉部142からの気体のリークの有無を精度良く判定できる。
【0377】
あるいは、第1基準値および第2基準値の少なくともいずれかは、定数であってもよい。
【0378】
同様に、制御部91は、風速センサ163、164の検出結果に基づいて、開閉部143、144からの気体のリークの有無を判定する。
【0379】
本変形実施形態によれば、処理筐体23の排気路が、排気管41-43の間で、正常に切り換わっているか否かを好適に監視できる。
【0380】
さらに、風速センサ162-164は、微小な気体の流れを好適に検知できる。よって、処理筐体23の排気路が、排気管41-43の間で、正常に切り換わっているか否かを精度良く監視できる。
【0381】
本変形実施形態では、さらに、制御部91が排気路における気体のリークを検知した場合、制御部91は、警報の発報、および、液供給部33の動作の停止の少なくともいずれかを実行してもよい。制御部91が警報を発報する場合、排気路における気体のリークを、基板処理装置1のユーザーに速やかに報知できる。制御部91が液供給部33の動作を停止する場合、処理筐体23内の気体に含まれる、処理液に由来する成分の量を、速やかに抑制できる。いずれの場合であっても、排気管41-43の内部が汚損されることを好適に抑制できる。例えば、排気管41-43の内部において結晶(塩)が発生することを、好適に抑制できる。例えば、排気管41-43の内部に結晶が堆積することを、好適に抑制できる。
【0382】
図18、19(a)、19(b)に示す変形実施形態では、風速センサ162-164は、切り換え筐体53の内部に配置される。但し、これに限られない。
【0383】
例えば、風速センサ162は、排気管41の内部に配置されてもよい。風速センサ162が排気管41の内部に配置される場合であっても、予め適切な基準値を設定することができる。よって、制御部91は、開閉部142からの気体のリークの有無を適切に判定できる。風速センサ163、164の配置についても、同様に変更してもよい。
【0384】
例えば、風速センサ162は、処理筐体23の内部に配置されてもよい。風速センサ162が処理筐体23の内部に配置される場合であっても、予め適切な基準値を設定することができる。よって、制御部91は、開閉部142からの気体のリークの有無を適切に判定できる。風速センサ163、164の配置についても、同様に変更してもよい。
【0385】
図面を参照して、風速センサ162-164の配置を例示する。
図20(a)は、風速センサの配置例を
図6に描き加えた平面図である。
図20(b)は、風速センサの配置例を
図13に描き加えた平面図である。
図21(a)は、風速センサの配置例を
図15に描き加えた平面図である。
図21(b)は、風速センサの配置例を
図16に描き加えた平面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0386】
図20(a)を参照する。風速センサ162は、風速センサ162a、162bの少なくともいずれかを含む。風速センサ162a、162bはそれぞれ、開閉部61の近傍に配置される。風速センサ162aは、排気管41の内部に配置される。風速センサ162aは、開口41kの近傍に配置される。風速センサ162bは、切り換え筐体53の内部に配置される。同様に、風速センサ163は、風速センサ163a、163bの少なくともいずれかを含む。風速センサ164は、風速センサ164a、164bの少なくともいずれかを含む。
【0387】
図20(b)を参照する。風速センサ162は、風速センサ162c、162dの少なくともいずれかを含む。風速センサ162c、162dはそれぞれ、開閉部113の近傍に配置される。風速センサ162cは、処理筐体23の内部に配置される。風速センサ162dは、排気管41の内部に配置される。風速センサ162dは、開口41kの近傍に配置される。同様に、風速センサ163は、風速センサ163c、163dの少なくともいずれかを含む。風速センサ164は、風速センサ164c、164dの少なくともいずれかを含む。
【0388】
図21(a)を参照する。風速センサ162は、風速センサ162e、162f、162gの少なくともいずれかを含む。風速センサ162e-162gはそれぞれ、開閉部123の近傍に配置される。風速センサ162eは、排気管41の内部に配置される。風速センサ162eは、開口41kの近傍に配置される。風速センサ162f、162gはそれぞれ、切り換え筐体53の内部に配置される。上述の通り、開閉部123が処理筐体23を排気管41に連通させる位置に配置されるとき、開閉部123は第1区域126を第2区域127から遮断する。このとき、開閉部123からの気体のリークを検知するために、風速センサ162gが設けられている。開閉部123が処理筐体23を排気管41に連通させる位置に配置されるとき、開閉部123が第1区域126から第2区域127にリークする気体の量を、風速センサ162gは好適に検出できる。同様に、風速センサ163は、風速センサ163e、163f、163gの少なくともいずれかを含む。風速センサ163gは、風速センサ162gと類似の目的で、設けられる。風速センサ164は、風速センサ164e、164fの少なくともいずれかを含む。
【0389】
図21(b)を参照する。風速センサ162は、風速センサ162h、162i、162j、162k、162lの少なくともいずれかを含む。風速センサ162h-162lはそれぞれ、開閉部123の近傍に配置される。風速センサ162h、162iは、排気管41の内部に配置される。風速センサ162h、162iは、開口41kの近傍に配置される。風速センサ162j-162lはそれぞれ、切り換え筐体53の内部に配置される。上述の通り、開閉部133が処理筐体23を排気管41に連通させる位置に配置されるとき、開閉部133は処理筐体23を排気管42、43から遮断する。このとき、開閉部123からの気体のリークを検知するために、風速センサ162k、162lが設けられている。開閉部133が処理筐体23を排気管41に連通させる位置に配置されるとき、開閉部123が処理筐体23から排気管42、43にリークする気体の量を、風速センサ162k、162lは好適に検出できる。同様に、風速センサ163は、風速センサ163h、163i、163j、163k、163lの少なくともいずれかを含む。風速センサ163k、163lは、風速センサ162k、162lと類似の目的で、設けられる。風速センサ164は、風速センサ164h、164i、164jの少なくともいずれかを含む。
【0390】
実施形態および各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
【符号の説明】
【0391】
1、141 … 基板処理装置
11 … 処理ブロック
12A、12B、12 … 搬送スペース
16A、16B、16 … 搬送機構
21 … 処理ユニット
23 … 処理筐体
23A1 … 処理筐体(第1処理筐体)
23A2 … 処理筐体(第2処理筐体)
23B1 … 処理筐体(第3処理筐体)
24 … 処理スペース
31 … 保持部(第1保持部、第2保持部、第3保持部)
33 … 液供給部(第1液供給部、第2液供給部、第3液供給部)
41、42、43 … 排気管
41A … 排気管(第1排気管)
42A … 排気管(第2排気管)
41B … 排気管(第3排気管)
42B … 排気管(第4排気管)
44 … 第1配管スペース
46 … 第2配管スペース
48 … 給気管
51、101、111、121、131、141 … 切り換え機構
51A1 … 切り換え機構(第1切り換え機構)
51A2 … 切り換え機構(第2切り換え機構)
51B1 … 切り換え機構(第3切り換え機構)
53、103、 … 切り換え筐体
54 … 切り換えスペース
55、105 … 導入部
56、106 … 分配部
61-63、113-115、123-124、133-134、142-144 … 開閉部
61、113、123、133、142 … 開閉部(第1開閉部)
62、114、124、134、143 … 開閉部(第2開閉部)
71 … 圧力センサ
71A1 … 圧力センサ(第1圧力センサ)
71B1 … 圧力センサ(第3圧力センサ)
73 … 圧力調整機構
73A1 … 圧力調整機構(第1圧力調整機構)
73B1 … 圧力調整機構(第3圧力調整機構)
81、82、83 … 排気管
81A … 排気管(第5排気管)
82A … 排気管(第6排気管)
84-86 … 圧力センサ
84A … 圧力センサ(第5圧力センサ)
85A … 圧力センサ(第6圧力センサ)
87-89 … 圧力調整機構
87A … 圧力調整機構(第5圧力調整機構)
88A … 圧力調整機構(第6圧力調整機構)
91 … 制御部
W … 基板
X … 前後方向(第1方向)
Y … 幅方向(第2方向)
Z … 鉛直方向