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特開2024-103773商品登録装置及びその制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103773
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】商品登録装置及びその制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240725BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
G07G1/00 311E
G07G1/00 311Z
G07G1/00 331C
G07G1/12 331A
G07G1/12 331D
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091921
(22)【出願日】2024-06-06
(62)【分割の表示】P 2020141131の分割
【原出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(57)【要約】
【課題】重量マスタを必要としない簡易型であっても、商品をすり替える不正の防止機能及びバーコード等の二度読み防止機能を実現する。
【解決手段】商品登録装置は、入力部と、処理手段と、制御手段とを備える。入力部は、商品の情報を入力する。処理手段は、入力部から入力された情報を基に商品の販売データを登録処理する。制御手段は、商品が置かれる領域をカメラで撮影した画像に応じて、入力部を制御する。
【選択図】 図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の情報を入力する入力部と、
前記入力部から入力された情報を基に前記商品の販売データを登録処理する処理手段と、
前記商品が置かれる領域をカメラで撮影した画像に応じて、前記入力部を制御する制御手段と、
を具備する商品登録装置。
【請求項2】
前記領域は、前記入力部で情報が入力された後の商品が置かれる第1領域を含み、
前記制御手段は、前記入力部で前記情報が入力されると前記入力部を入力拒否状態とし、前記画像から前記第1領域に商品が置かれたことを検知すると前記入力拒否状態を解除する、請求項1記載の商品登録装置。
【請求項3】
前記領域は、前記入力部で情報が入力される前の商品が置かれる第2領域をさらに含み、
前記制御手段は、前記第2領域に商品が置かれるまでは前記入力部を入力拒否状態とし、前記画像から前記第2領域に商品が置かれたことを検知すると前記入力拒否状態を解除する、請求項2記載の商品登録装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像から前記第2領域に置かれていた商品が無くなったことを検知すると、前記入力部を決済情報の入力待機状態とする、請求項3記載の商品登録装置。
【請求項5】
前記決済情報の入力により決済処理を終えた後、前記画像から前記第1領域に商品が置かれていることを検知すると警告する第1警告手段、
をさらに具備する請求項4記載の商品登録装置。
【請求項6】
前記画像から前記第2領域に商品が置かれた際に、前記第1領域に商品が置かれていることを検知すると警告する第2警告手段、
をさらに具備する請求項5記載の商品登録装置。
【請求項7】
前記第2領域を撮影した画像と前記第1領域を撮影した画像とにより同一商品が前記第2領域から前記第1領域へと移動したか否かを判定する判定手段、
をさらに具備し、
前記処理手段は、前記判定手段により同一商品が移動したと判定されたことを条件に、前記商品の販売データを登録処理する、
請求項3乃至6のうちいずれか1項記載の商品登録装置。
【請求項8】
前記第2領域に載置された商品の総重量を計量する第1計量器と、
前記第1領域に載置された商品の総重量を計量する第2計量器と、
をさらに具備し、
前記処理手段は、前記第1計量器で計量される総重量の変化量と前記第2計量器で計量される総重量の変化量とが一致の条件を満たした場合に、前記商品の販売データを登録処理する、
請求項3乃至6のうちいずれか1項記載の商品登録装置。
【請求項9】
商品の情報を入力する入力部を備えた商品登録装置のコンピュータを、
前記入力部から入力された情報を基に前記商品の販売データを登録処理する処理手段、及び、
前記商品が置かれる領域をカメラで撮影した画像に応じて、前記入力部を制御する制御手段、
として機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品登録装置及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品登録装置の一例として、客が自ら買上商品の登録から決済までを行うことを可能にしたセルフ式POS(Point Of Sales)端末がある。従来のセルフ式POS端末は、計量器と一体になったタイプが主流である。この種のセルフ式POS端末は、商品毎に単位重量データを記憶したデータファイル、いわゆる重量マスタを用いる。客は、スキャナ又はタッチパネルを操作して買上商品のデータを入力し、入力し終えた商品を計量器に載せる。セルフ式POS端末は、計量器で計量された商品の実重量データと、データ入力された商品の単位重量データとを照合し、問題がない場合には次のデータ入力を許可する。このような仕組みにより、データを入力した商品を別の商品とすり替えて計量器に置くような不正を防止するとともに、スキャナにおいて同一商品のバーコードが二度読みされるのを防いでいる。
【0003】
その一方で、計量器一体型のセルフ式POS端末は、重量マスタが必要となるため、重量マスタの作成に手間と時間を要するという問題がある。そこで近年、重量マスタを必要としない簡易型のセルフ式POS端末が開発され、コンビニエンスストア、売店等の比較的小規模な店舗で実用に供されている。しかし、簡易型のセルフ式POS端末は、商品をすり替える不正の防止機能が備えられていない上、バーコードの二度読みを防止する機能も備えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-074082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、重量マスタを必要としない簡易型であっても、商品をすり替える不正の防止機能及びバーコード等の二度読み防止機能を有する商品登録装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、商品登録装置は、入力部と、処理手段と、制御手段とを備える。入力部は、商品の情報を入力する。処理手段は、入力部から入力された情報を基に商品の販売データを登録処理する。制御手段は、商品が置かれる領域をカメラで撮影した画像に応じて、入力部を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】セルフ式POS端末を導入した店舗に構成されるチェックアウトシステムの一例を示す構成図。
図2】セルフ式POS端末の配置例を説明するための説明図。
図3】セルフ式POS端末の要部回路構成を示すブロック図。
図4】プロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図。
図5】プロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図。
図6】第2の実施形態におけるセルフ式POS端末の要部回路構成を示すブロック図。
図7】第2の実施形態において、プロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理の要部手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、商品登録装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、本実施形態は、重量マスタを持たない簡易型のセルフ式POS端末30(図1を参照)を商品登録装置の一態様として例示する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、セルフ式POS端末30を導入した店舗に構成されるチェックアウトシステム100の一例を示す構成図である。チェックアウトシステム100は、ストアサーバ10と、対面式POS端末20と、セルフ式POS端末30と、ネットワーク40とを含む。ネットワーク40は、店舗内に敷設されている。ネットワーク40は、例えばLAN(Local Area Network)である。チェックアウトシステム100は、ネットワーク40に、ストアサーバ10と、2台の対面式POS端末20と、セルフ式POS端末30とをそれぞれ接続してなる。
【0010】
ストアサーバ10は、商品マスタ11を備えている。商品マスタ11は、店舗で販売される商品毎に作成された商品レコードの集合体である。商品レコードは、商品コード、商品名、単価等の商品の販売登録に必要なデータ項目で構成される。対面式POS端末20又はセルフ式POS端末30は、客が買い上げる商品のデータとして当該商品固有の商品コードを受け付ける。商品コードが入力されると、対面式POS端末20又はセルフ式POS端末30は、その商品コードを含む商品レコードのデータに基づき、当該商品の販売点数、単価、販売金額等の販売データを登録処理する。
【0011】
対面式POS端末20は、店員が、客が買い上げる商品の登録から決済までを行うようにした商品登録装置である。対面式POS端末20は、周知のものであるため、ここでの説明は省略する。セルフ式POS端末30は、客が自ら買上商品の登録から決済までを行うことを可能にした商品登録装置である。セルフ式POS端末30は、重量マスタを必要としない簡易型のセルフ式POS端末である。なお、図1では対面式POS端末20を2台、セルフ式POS端末30を1台示しているが、各々の台数は任意である。台数は、店舗の規模、客層等によって適宜決められる。
【0012】
図2は、セルフ式POS端末30の配置例を説明するための説明図である。セルフ式POS端末30は、タッチパネル31、スキャナ32、プリンタ33及びカードリーダ34等の入出力デバイスを適宜組み合わせて、カウンタ50の略中央に設置される。そして、セルフ式POS端末30を正面から見て左側のカウンタ50の上面を未登録商品の載置領域51とし、右側のカウンタ50の上面を登録済商品の載置領域52とする。因みに、本実施形態におけるセルフ式POS端末30の正面とは、タッチパネル31の画面、スキャナ32の読取窓、プリンタ33のレシート発行口及びカードリーダ34のカード挿入口が向いている手前側の面である。
【0013】
なお、載置領域51及び52は、左右が入れ替わってもよい。また、載置領域51及び52は、セルフ式POS端末30の真横ではなく、前方または後方にずれていてもよい。
【0014】
タッチパネル31は、タッチ操作を受け付ける入力デバイスと画面表示による出力デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル31は、例えばバーコードが付されていない野菜、果物等の商品のリスト画像を表示する。バーコードが付されていない商品を買上げる客は、このリスト画像から買上商品を選択してタッチ操作する。
【0015】
スキャナ32は、バーコードまたは二次元コードをスキャニングしてそのコードデータを読み取るための入力デバイスである。多くの商品には、その商品固有の商品コードを示すバーコードが付されており、スキャナ32は、このバーコードを読み取ることができる。また、スキャナ32は、コード決済用のバーコードまたは二次元コードを読み取ることも可能である。
【0016】
プリンタ33は、所定のレシート用紙に商取引の明細を表すレシートデータを印字出力するための出力デバイスである。レシートデータが印字されたレシート用紙は、カッタにより切断されて、紙レシートとして発行される。
【0017】
カードリーダ34は、クレジットカード、電子マネーカード、ポイントカード等のカード媒体に記録されたデータを読み取るための入力デバイスである。カードリーダ34は、典型的にはICカードリーダである。カードリーダ34は、例えば磁気カードリーダであってもよい。
【0018】
なお、入出力デバイスの組み合わせは、タッチパネル31、スキャナ32、プリンタ33及びカードリーダ34に限定されるものではない。例えば、テンキーを含むコンパクトなキーボードを追加してもよい。あるいは電子レシートシステムを採用することで、プリンタ33を省略することも可能である。
【0019】
カウンタ50の上方には、監視カメラ60が据え付けられている。監視カメラ60は、未登録商品の載置領域51から登録済商品の載置領域52までのカウンタ50の略全域を撮影領域とする。したがって、監視カメラ60の画像から、客が載置領域51に商品を置くという行為、客が載置領域51から手に取った商品を載置領域52に移すという行為、客が載置領域52に商品を置くという行為、等を認識することができる。監視カメラ60は、二次元カメラである。監視カメラ60は、ステレオカメラ、ToF(Time-of-Flight)カメラ等の三次元カメラであってもよい。
【0020】
図3は、セルフ式POS端末30の要部回路構成を示すブロック図である。セルフ式POS端末30は、プロセッサ301、メインメモリ302、補助記憶デバイス303、時計304、通信インターフェース305、タッチパネル31、スキャナ32、プリンタ33、カードリーダ34及びカメラインターフェース306を備える。セルフ式POS端末30は、プロセッサ301と、メインメモリ302、補助記憶デバイス303、時計304、通信インターフェース305、タッチパネル31、スキャナ32、プリンタ33、カードリーダ34及びカメラインターフェース306とを、システムバス307で接続している。システムバス307は、アドレスバス、データバス等を含む。
【0021】
セルフ式POS端末30は、プロセッサ301とメインメモリ302、補助記憶デバイス303、時計304、通信インターフェース305及びカメラインターフェース306とを、システムバス307で接続することによって、コンピュータを構成している。コンピュータは、タッチパネル31と一体に構成されている。
【0022】
なお、コンピュータは必ずしもタッチパネル31と一体に構成されていなくてもよい。コンピュータを単体のデスクトップPCとし、このデスクトップPCに各種の入出力デバイスを有線または無線で接続して、セルフ式POS端末30を構成してもよい。
【0023】
プロセッサ301は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ301は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、セルフ式POS端末30としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ301は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0024】
メインメモリ302は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ302は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ302は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ302は、プロセッサ301が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。またメインメモリ302は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ301によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0025】
補助記憶デバイス303は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス303としては、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の周知の記憶デバイスを単独で、あるいは複数組み合わせて用いられる。補助記憶デバイス303は、プロセッサ301が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ301での処理によって生成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス303は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0026】
メインメモリ302又は補助記憶デバイス303が記憶するアプリケーションプログラムは、後述する制御プログラムを含む。制御プログラムをメインメモリ302又は補助記憶デバイス303にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ302又は補助記憶デバイス303にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0027】
時計304は、セルフ式POS端末30の時刻情報源として機能する。プロセッサ301は、時計304によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時刻を計時する。
【0028】
通信インターフェース305は、ネットワーク40を介して接続されたストアサーバ10との間で所定の通信プロトコルに従いデータ通信を行うための回路である。
【0029】
カメラインターフェース306は、監視カメラ60を起動して、その監視カメラ60によって撮影される実画像を取り込む機能を有したインターフェースである。
【0030】
図4及び図5は、プロセッサ301が制御プログラムに従って実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。以下、各図を用いて、セルフ式POS端末30の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する動作は一例である。同様な作用効果を得られるのであれば、その手順は適宜変更することができる。
【0031】
始めに、プロセッサ301は、ACT1としてセルフ式POS端末30の動作状態を入力拒否状態とする。入力拒否状態は、入力デバイスであるタッチパネル31、スキャナ32及びカードリーダ34からの入力を受け付けない状態である。また、入力があったとしてもこの入力を無効とする、または、入力されたデータを読み捨てる状態であってもよい。
【0032】
この入力拒否状態において、プロセッサ301は、ACT2として監視カメラ60の画像を解析して、未登録商品の載置領域51と登録済商品の載置領域52とに物品が置かれていないか確認する。仮に、少なくとも一方の領域51,52に物品が置かれていた場合、プロセッサ301は、ACT2においてNOと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ301は、ACT3として警告を行う。その後、プロセッサ301は、ACT2へと戻る。すなわちプロセッサ301は、監視カメラ60の画像を解析して、載置領域51及び載置領域52に置かれていた物品が取り除かれるまで警告を継続する。
【0033】
載置領域51又は載置領域52には、店備え付けの買い物籠、客が取り忘れた商品等の物品が置かれている場合があり得る。セルフ式POS端末30は、デフォルトの段階では載置領域51及び載置領域52は空である必要がある。そこで、プロセッサ301は、ACT3においては、店員に対して載置領域51又は載置領域52に物品が有ることを警告する。警告は、例えば対面式POS端末20又はストアサーバ10のいずれか一方又は両方に対して行う。対面式POS端末20のオペレータである店員又はストアサーバ10の状況を監視している店員は、この警告を受けて、載置領域51又は載置領域52に置かれている物品を取り除く。
【0034】
プロセッサ301は、載置領域51及び載置領域52がいずれも空であることを確認すると、ACT2においてYESと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ301は、ACT4として監視カメラ60の画像を解析して、載置領域51に物品が載置されるのを待ち受ける。
【0035】
買上商品の決済をセルフで行う客は、空いているセルフ式POS端末30の載置領域51に未登録商品を載置する。このとき、客は、未登録商品を買い物籠に入れて載置してもよいし、買い物籠に入れないで載置してもよい。
【0036】
客が載置領域51に買上商品を載置する行為が監視カメラ60で撮影されることによって、プロセッサ301は、載置領域51に物品が載置されたと認識する。プロセッサ301は、ACT4においてYESと判定し、ACT5へと進む。プロセッサ301は、ACT5として載置領域52に物品が置かれていないことを確認する。
【0037】
デフォルトの段階で載置領域51及び載置領域52がいずれも空であったとしても、載置領域51に物品が載置されるのを待ち受けている間に載置領域52に物品が置かれる可能性がある。仮に、載置領域52に物品が置かれていた場合には、プロセッサ301は、ACT5においてNOと判定し、ACT6として警告を行う。この警告は、ACT3の処理ステップのように店員に対して行うだけでなく、載置領域51に買上商品を置いた客に対しても行うことが望ましい。例えばプロセッサ301は、タッチパネル31に「右側のカウンタに置かれている物品を取り除いてから、商品の登録を開始してください」という内容のガイダンスを表示する。なお、ガイダンスの内容はこれに限定されないのは言うまでもないことである。
【0038】
ACT6において警告を行ったプロセッサ301は、ACT5へと戻る。すなわちプロセッサ301は、監視カメラ60の画像を解析して、載置領域52に置かれていた物品が取り除かれるまで警告を継続する。
【0039】
プロセッサ301は、載置領域52が空であることを確認すると、ACT5においてYESと判定し、ACT7へと進む。プロセッサ301は、ACT7としてセルフ式POS端末30の動作状態を商品登録状態とする。商品登録状態は、商品コードの入力デバイスであるタッチパネル31又はスキャナ32からの入力を受け付ける状態である。このときプロセッサ301は、タッチパネル31に、例えば「商品を登録してください」という内容のガイダンスを表示したり、図示しないLEDランプを所定の色に発光させたりすることによって、客に買上商品の登録が可能であることを通知することが望ましい。
【0040】
セルフ式POS端末30の動作状態が商品登録状態となったことを確認した客は、買上商品の1品を載置領域51から取り上げる。以下では、載置領域51から取り上げた商品を登録対象商品と称する。
【0041】
登録対象商品にバーコードが付されている場合、客は、そのバーコードをスキャナ32の読取窓に翳す。登録対象商品にバーコードが付されていない場合には、客はタッチパネル31を操作してバーコード無し商品のリスト画像から登録対象商品を選択する。
【0042】
商品登録状態となったプロセッサ301は、ACT8として商品登録を待ち受ける。プロセッサ301は、スキャナ32により商品に付されたバーコードがスキャニングされるか、タッチパネル31に表示されたバーコード無し商品のリスト画像からいずれかの商品が選択されると、商品登録有りと判断する。プロセッサ301は、ACT8においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ301は、ACT9としてセルフ式POS端末30の動作状態を入力拒否状態とする。そしてプロセッサ301は、ACT10として監視カメラ60の画像を解析して、載置領域52に物品が載置されるのを待ち受ける。客は、バーコードのスキャニングを終えた登録対象商品、またはバーコード無し商品のリスト画像から選択を終えた登録対象商品を載置領域52に置く。
【0043】
客が載置領域52に登録対象商品を載置する行為が監視カメラ60で撮影されることによって、プロセッサ301は、載置領域52に物品が載置されたと認識する。プロセッサ301は、ACT10においてYESと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ301は、ACT11として監視カメラ60の画像を解析して、同一商品が載置領域51から載置領域へと移動したか否かを判定する。
【0044】
具体的にはプロセッサ301は、商品登録前の載置領域51の画像と、商品登録後の載置領域51の画像とを比較して、載置領域51から取り上げられた物品の形状を認識する。同様に、プロセッサ301は、載置領域52に物品が載置される前の載置領域52の画像と、載置された後の載置領域52の画像とを比較して、載置領域52に載置された物品の形状を認識する。両形状が一致することを確認した場合には、プロセッサ301は、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動したと判定する。両形状が一致することを確認できなかった場合には、プロセッサ301は、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動していないと判定する。
【0045】
同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動したと判定した場合、プロセッサ301は、ACT11においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ301は、ACT12として登録処理を実行する。すなわちプロセッサ301は、スキャニングしたバーコードから商品コードを取得する。あるいはプロセッサ301は、バーコード無し商品のリスト画像から選択された商品の商品コードを取得する。そしてプロセッサ301は、その商品コードを含む商品レコードのデータに基づき、当該商品の販売データを登録処理する。
【0046】
これに対し、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動していないと判定した場合、プロセッサ301は、ACT11においてNOと判定し、ACT13へと進む。プロセッサ301は、ACT13として警告を行う。例えば客が載置領域51から取り上げた商品とは異なる商品を載置領域52に置いた場合、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動していないと判定される。そこでプロセッサ301は、ACT3と同様に、店員に対して行う。警告を確認した店員は、セルフ式POS端末30が設置されている場所へ出向き、不正の有無を確認する。不正がない場合、店員は、例えばタッチパネル31を操作して警告を解除する。不正があった場合には、その不正に対処する必要があるため、店員は、警告を解除しない。
【0047】
警告を発したプロセッサ301は、ACT14として警告が解除されるのを待ち受ける。警告が解除されたならば、プロセッサ301は、ACT14においてYESと判定し、ACT12へと進む。すなわちプロセッサ301は、ACT12として登録処理を実行する。
【0048】
登録処理を終えると、プロセッサ301は、図5のACT21として監視カメラ60の画像を解析して、載置領域51に置かれていた物品が無くなったか否かを確認する。物品が無くなっていない場合、プロセッサ301は、ACT21においてNOと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ301は、ACT22としてその画像をさらに解析して、載置領域51に置かれている物品が空の買い物籠であるか否かを確認する。このような確認は、空の買い物籠を様々な角度から撮影した画像データと監視カメラ60で撮影されている画像データとのマッチングによって可能である。
【0049】
載置領域51に置かれている物品が空の買い物籠でない場合、プロセッサ301は、ACT22においてNOと判定し、図4のACT7へと戻る。すなわちプロセッサ301は、セルフ式POS端末30の動作状態を商品登録状態として、ACT8以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0050】
買上商品の登録処理を終えていない場合、載置領域51には未登録の買上商品が残っている。その場合、プロセッサ301は、ACT12の処理、すなわち載置領域52に置かれた登録対象商品の登録処理が終わるのを待って、セルフ式POS端末30の動作状態を入力拒否状態から商品登録状態に変更する。言い換えれば、登録対象商品の登録処理を終えるまでは、セルフ式POS端末30の動作状態は入力拒否状態である。したがって、登録対象商品のバーコードをスキャナ32が二度読みしてしまうことはない。
【0051】
買上商品の登録処理を全て終えると、載置領域51には何も物品が置かれていない状態になるか、空の買い物籠だけが置かれている状態となる。この場合、プロセッサ301は、ACT21又はACT22においてYESと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ301は、ACT23としてセルフ式POS端末30の動作状態を決済待機状態とする。決済待機状態は、決済方法の選択を受け付ける状態である。セルフ式POS端末30の場合、決済方法としては、非現金の決済方法、例えば電子マネー決済、コード決済、クレジットカード決済等が主流である。プロセッサ301は、タッチパネル31に、いずれかの決済方法を選択操作させるための決済方法選択画面を表示して、客に決済方法の選択を促す。決済方法選択画面を確認した客は、その画面にタッチして、希望する決済方法を選択する。なお、このとき、監視カメラ60の画像から、載置領域51に空の買い物籠が残っていることが検出されている場合、プロセッサ301は、タッチパネル31に例えば「買い物籠を籠置場に戻してください」という内容のガイダンスを表示して、客に買い物籠を置きっぱなししないことを通知することが望ましい。
【0052】
ACT23において、セルフ式POS端末30の動作状態を決済待機状態としたプロセッサ301は、ACT24へと進む。プロセッサ301は、ACT24としていずれかの決済方法が選択されるのを待ち受ける。プロセッサ301は、タッチパネル31からの信号によりいずれかの決済方法が選択されたことを検出すると、ACT24においてYESと判定し、ACT25へと進む。プロセッサ301は、ACT25として選択された決済方法に対応したデバイスを活性化する。すなわち電子マネー決済又はクレジットカード決済が選択された場合には、プロセッサ301は、カードリーダ34を活性化する。コード決済が選択された場合には、プロセッサ301は、スキャナ32を活性化する。
【0053】
デバイスを活性化したプロセッサ301は、ACT26としてこのデバイスを介して支払いデータが入力されるのを待ち受ける。すなわち、電子マネー決済が選択された場合には、プロセッサ301は、カードリーダ34を介して電子マネーカードの残高データが入力されるのを待ち受ける。クレジットカード決済が選択された場合には、プロセッサ301は、カードリーダ34を介してクレジットカードのデータが入力されるのを待ち受ける。コード決済が選択された場合には、プロセッサ301は、スキャナ32によりコード決済用のバーコード又は二次元コードのデータがスキャニングされるのを待ち受ける。
【0054】
プロセッサ301は、支払いデータが入力されると、ACT26においてYESと判定し、ACT27へと進む。プロセッサ301は、ACT27として決済処理を実行する。すなわちプロセッサ301は、支払いデータが電子マネーカードの残高データである場合には、その残高データから買上商品の取引金額を引き去る処理を実行する。プロセッサ301は、支払いデータがクレジットカードのデータである場合には、そのクレジットカードの認証を行う処理を実行する。プロセッサ301は、支払いデータがコード決済用のバーコード又は二次元コードのデータである場合には、そのデータに基づく金額からの取引金額を引き去る処理を実行する。このような決済処理は周知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0055】
なお、上記実施形態では、決済方法として電子マネー決済とクレジットカード決済とコード決済の3種類を示したが、決済方法はこれに限定されるものではない。いずれか2種類の決済方法であってもよいし、他の決済方法、例えば、ポイント決済等を追加してもよい。また、いずれか1種類の決済方法に制限してもよい。決済方法が1種類の場合には、プロセッサ301は、ACT24の処理を実行しない。
【0056】
決済処理を終えたプロセッサ301は、ACT28へと進む。プロセッサ301は、ACT28としてプリンタ33を動作させてレシートの発行を制御する。またプロセッサ301は、ACT29としてセルフ式POS端末30の動作状態を入力拒否状態とする。そしてプロセッサ301は、ACT30として警告を行う。この警告は、セルフ式POS端末30を利用した客に対して行う。例えばプロセッサ301は、タッチパネル31に例えば「お買い上げの商品をお持ち帰りください。レシートの取り忘れにご注意ください」という内容のガイダンスを表示して、客に商品とレシートの取り忘れが無いように通知する。
【0057】
プロセッサ301は、ACT31として警告の開始から所定時間、例えば10秒が経過したか否かを確認する。所定時間が経過していない場合、プロセッサ301は警告を継続する。
【0058】
警告開始から所定時間が経過すると、プロセッサ301は、ACT31においてYESと判定し、図4のACT2へと戻る。すなわちプロセッサ301は、監視カメラ60の画像を解析して、未登録商品の載置領域51と登録済商品の載置領域52とに物品が置かれていないか確認する。そして、例えば載置領域52に商品の取り忘れがあった場合には、プロセッサ301は、ACT3へと進み、警告を行う。因みに、プリンタ33には、レシートの取り忘れを検知するためのセンサが設けられている。仮にこのセンサによってレシートの取り忘れが検知された場合にも、プロセッサ301は、ACT3へと進み、警告を行うことが望ましい。
【0059】
以上説明したように、セルフ式POS端末30は、商品の情報を入力する入力部として、タッチパネル31とスキャナ32とを備えている。またセルフ式POS端末30は、入力部から入力された情報を基に商品の販売データを登録処理する処理手段として、プロセッサ301がACT12の処理を実行するように構成されている。さらにセルフ式POS端末30は、商品が置かれる領域を監視カメラ60で撮影した画像に応じて、入力部を制御する制御手段として、プロセッサ301が、ACT1、ACT7、ACT9、ACT23の処理を実行するように構成されている。
【0060】
具体的には、領域は、入力部で情報が入力された後の商品が置かれる第1領域として載置領域52を含む。プロセッサ301は、入力部で情報が入力されると、ACT9として入力部を入力拒否状態とする。プロセッサ301は、画像から載置領域52に商品が置かれたことを検知すると、ACT7又はACT23として入力拒否状態を解除する。すなわちプロセッサ301は、セルフ式POS端末30の動作状態を商品登録状態とするか、決済待機状態とする。
【0061】
このようにセルフ式POS端末30は、スキャナ32で商品のバーコードを読み取った後は、その商品が載置領域52に置かれるまでは、スキャナ32でのバーコード読取りが拒否される。したがって、セルフ式POS端末30は、バーコードの二度読みを防止する機能を発揮することができる。
【0062】
また、領域は、入力部で情報が入力される前の商品が置かれる第2領域として載置領域51をさらに含む。プロセッサ301は、載置領域51に商品が置かれるまでは、ACT1として入力部を入力拒否状態とする。プロセッサ301は、画像から載置領域51に商品が置かれたことを検知すると、ACT7として入力拒否状態を解除する。すなわちプロセッサ301は、セルフ式POS端末30の動作状態を商品登録状態とする。
【0063】
このように客が買上商品を載置領域51に置くまでは、セルフ式POS端末30は、タッチパネル31、スキャナ32等の入力デバイスが入力を受け付けない。したがって、入力デバイスが不正に操作されてセルフ式POS端末30が誤動作するのを未然に防ぐことができる。
【0064】
またプロセッサ301は、画像から載置領域51に置かれていた商品が無くなったことを検知すると、ACT23及びACT25として入力部を決済情報の入力待機状態とする。
【0065】
このように、載置領域51に置かれていた商品が無くなったことを条件に決済が可能となるので、客は速やかに決済に移行することができる。また、客は、載置領域51に置いた買上商品を1品ずつ登録し、その登録を終えた買上商品を全て載置領域52に移さないと決済を行うことができない。したがって、載置領域51から取り上げた商品を、スキャナ32又はタッチパネル31で登録した後に載置領域52に移す必要があるということを客に強く意識させることができる。このような意識付けは、客の不正操作を抑制するメリットがある。
【0066】
またセルフ式POS端末30は、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動したか否かを判定する判定手段として、プロセッサ301がACT11の処理を実行するように構成されている。すなわちプロセッサ301は、載置領域51を撮影している画像の変化量と載置領域52を撮影している画像の変化量とにより、同一形状を有する商品が載置領域51から載置領域52へと移動したか否かを判定している。そして、同一形状を有する商品が載置領域51から載置領域52へと移動したと判定したことを条件に、プロセッサ301は、ACT12として登録処理を実行する。
【0067】
このように、客が載置領域51から取り上げた商品を載置領域52に置かないと、セルフ式POS端末30においては商品の登録処理が実行されない。したがって、商品をすり替える不正が行われた場合には警告が発せられるので、この種の不正を容易に発見することができる。
【0068】
また、そもそもセルフ式POS端末30の上方には監視カメラ60が設置されている。したがって客は、セルフ式POS端末30の操作を監視されていることを意識するので、この点からも客の不正操作を抑制する効果を奏し得る。
【0069】
また、プロセッサ301は、決済情報の入力により決済処理を終えた後、画像から載置領域52に商品が置かれていることを検知すると、ACT3として警告を行う。この警告により、客が載置領域52に商品を忘れてしまった場合には、速やかに店員に通知される。したがって、店員が直ぐに監視カメラ60の画像から商品を忘れた客を見つけて追いかける等の対応を容易に取ることができる。
【0070】
その上、プロセッサ301は、画像から載置領域51に商品が置かれた際に、載置領域52に商品が置かれていることを検知した場合も、ACT3として警告を行う。したがって、次の客が、前の客の商品の取り忘れに気付いて店員に知らせる場合もあり得る。そして次の客は、その取り忘れの商品を載置領域52から取り除くことで、買上商品のセルフ登録が可能となるので、セルフ式POS端末30の稼働効率に支障をきたすことはない。
【0071】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、セルフ式POS端末30を商品登録装置の一例とする。したがって、図1及び図2については、第2の実施形態でもそのまま採用する。また、セルフ式POS端末30の要部回路構成を示すブロック図は図6として示し、そのプロセッサ301が実行する主要な情報処理の要部を図7に示す。なお、第1の実施形態と共通する部分には同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。
【0072】
図6に示すように、第2の実施形態におけるセルフ式POS端末30は、第1の実施形態と比較して、2つの計量器インターフェース308,309をシステムバス307に接続した点が異なる。一方の計量器インターフェース308は、第1の計量器である計量器71で計量される重量データを取り込む。他方の計量器インターフェース308は、第2の計量器である計量器72で計量される重量データを取り込む。
【0073】
計量器71は、カウンタ50の載置領域51に載置される物品の総重量を計量する。計量器72は、同カウンタ50の載置領域52に載置される物品の総重量を計量する。
【0074】
プロセッサ301は、図7に示すように、ACT1乃至ACT10までは、第1の実施形態と同様の情報処理を行う。ACT10において監視カメラ60の画像から、載置領域52に物品が載置されたことを認識すると、プロセッサ301は、ACT41として載置領域51から登録対象商品が取り上げられた際の計量器71の変化量Daを取得する。またプロセッサ301は、ACT42として載置領域52に登録対象商品が載置された際の計量器72の変化量Dbを取得する。
【0075】
プロセッサ301は、ACT43として変化量Daと変化量Dbとが一致するか否かを確認する。載置領域51から取り上げられた商品が載置領域52に置かれた場合、変化量Daと変化量Dbとは一致する。変化量が一致する場合、プロセッサ301は、ACT43においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ301は、ACT12として登録処理を実行する。ACT12以降の処理は、第1の実施形態と同一である。
【0076】
変化量Daと変化量Dbとが一致しない場合には、プロセッサ301は、ACT13へと進む。プロセッサ301は、ACT13として警告を行う。ACT13以降の処理は、第1の実施形態と同一である。
【0077】
このように第2の実施形態においては、計量器71及び計量器72の変化量Da,Dbにより、載置領域51から取り上げられた商品が正しく載置領域52に載置されたか否か、つまりは、商品をすり替える不正が行われたか否かを確認するようにしている。したがって、同様の確認処理を画像解析によって行う第1の実施形態と比較して、プロセッサ301の処理負荷を軽減できるメリットがある。
【0078】
なお、第2の実施形態においては計量器71,72を必要とするものの、商品の単位重量データは必要としない。したがって、重量マスタは不要である。
【0079】
以上、商品登録装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
【0080】
例えば第1の実施形態では、ACT11として監視カメラ60の画像を解析して、同一商品が載置領域51から載置領域52へと移動したか否かを判定した。他の実施形態としては、ACT11の判定処理、及びそれに伴うACT13及びACT14の処理を省略してもよい。すなわち、プロセッサ301は、ACT10において載置領域52に物品が載置されたと認識したならば、ACT12として登録処理を実行してもよい。あるいはさらに別の実施形態としては、載置領域52に物品が載置されたと認識する前に登録処理を実行してもよい。
【0081】
このような構成を採用したとしても、バーコードの二度読み防止機能は確実に達成することができる。また、セルフ式POS端末30の上方に監視カメラ60が設置されているので、客の不正操作を抑制する効果も奏し得る。
例えば前記第2の実施形態では、図7のACT43において、変化量Daと変化量Dbとが一致するか否かを確認した。変化量Daと変化量Dbとの一致は、完全一致でなくてもよい。所定の許容幅を予め設定しておき、変化量Daと変化量Dbとの差がその許容幅の範囲内であるならば、変化量Daと変化量Dbとが一致の条件を満たすと判断してもよい。
【0082】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
10…ストアサーバ、11…商品マスタ、20…対面式POS端末、30…セルフ式POS端末、31…タッチパネル、32…スキャナ、33…プリンタ、34…カードリーダ、40…ネットワーク、50…カウンタ、51,52…載置領域、60…監視カメラ、71,72…計量器、301…プロセッサ、302…メインメモリ、303…補助記憶デバイス、304…時計、305…通信インターフェース、306…カメラインターフェース、307…システムバス、308,309…計量器インターフェース。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7