(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103782
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】配線構造およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/768 20060101AFI20240725BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
H01L21/90 A
H01L21/88 B
H01L21/88 P
H01L21/90 B
H01L21/90 C
H01L21/90 D
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024092248
(22)【出願日】2024-06-06
(62)【分割の表示】P 2022037100の分割
【原出願日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/158,896
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/528,481
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/528,957
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522085806
【氏名又は名称】インベンション アンド コラボレーション ラボラトリー プライベート リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】508059915
【氏名又は名称】エトロン テクノロジー,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Etron Technology,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ チュン ル
(57)【要約】
【課題】従来技術の欠点を克服し、効率的な接続を可能とするための先進的な配線構造およびその製造方法を提供する。
【解決手段】配線構造は、第1の誘電体層、第1の導電層、導体ピラー、上側誘電体層、および上側導電層を含む。第1の誘電体層は、デバイスの第1の端子の上に配置される。第1の導電層は、第1の誘電体層上に配置される。導体ピラーは、第1の端子に接続されている。上側誘電体層は、第1の導電層の上に配置される。上側導電層は、上側誘電体層の上に配置されている。導体ピラーは上側導電層と接続するが、第1の導電層から切断する。
【選択図】
図1H(2)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線構造であって、
半導体基板に基づいて形成された半導体トランジスタであって、ゲート端子およびドレイン端子を有する半導体トランジスタと、
前記半導体トランジスタの上に設けられ上方に延びる第1の導体ピラーと、
前記第1の導体ピラーの上に設けられ前記第1の導体ピラーに電気的に導通されたシードピラーと、
シードピラーの上に設けられ上方に延びる第2の導体ピラーと、
前記第2の導体ピラーの上に設けられ前記第2の導体ピラーに電気的に接続された上側導電層と、を含み、
前記シードピラーが、前記第1の導体ピラーと前記第2の導体ピラーとで挟持されている、配線構造。
【請求項2】
前記シードピラーが、高濃度ドープシリコンで構成されている、請求項1に記載の配線構造。
【請求項3】
前記第1の導体ピラーが、前記トランジスタの前記ゲート端子または前記ドレイン端子に電気的に接続されている、請求項1に記載の配線構造。
【請求項4】
前記半導体トランジスタの上、且つ、前記上側導電層の下にある下側導電層をさらに備え、前記下側導電層が、前記第1の導体ピラーおよび前記第2の導体ピラーから電気的に絶縁されている、請求項3に記載の配線構造。
【請求項5】
前記半導体トランジスタの上、且つ、前記上側導電層の下にある下側導電層をさらに備え、前記下側導電層が、前記第1の導体ピラーに電気的に接続されている、請求項1に記載の配線構造。
【請求項6】
前記下側導電層と前記上側導電層の間にある中間導電層をさらに備え、前記中間導電層が、前記第1の導体ピラーおよび前記第2の導体ピラーから電気的に絶縁されている、請求項5に記載の配線構造。
【請求項7】
半導体基板に基づいて形成された半導体トランジスタであって、ゲート端子およびドレイン端子を有する半導体トランジスタと、
前記半導体トランジスタの上に設けられ、上方向に延びる第1の導体ピラーであって、第1のシード領域を備える第1の導体ピラーと、
前記第1の導体ピラー上に設けられ、上方向に延びる第2の導体ピラーであって、第2のシード領域を備える第2の導体ピラーと、を備え
前記第2の導体ピラーの底面と前記第1の導体ピラーの上面が自己整合している、配線構造。
【請求項8】
前記第1の導体ピラーが、高濃度ドープシリコンで構成され、前記第1のシード領域が、高濃度ドープシリコンの最上位領域である、請求項7に記載の配線構造。
【請求項9】
前記第1の導体ピラーが、第1のタングステンピラーと、前記第1のタングステンピラーを囲む第1のTiN層とをさらに備え、前記第1のシード領域が、高濃度ドープシリコンで構成され、前記第1のタングステンピラー上に設置されている請求項7に記載の配線構造。
【請求項10】
前記第2の導体ピラーの底面が、前記第1のシード領域の上面と自己整合している、請求項9に記載の配線構造。
【請求項11】
第2の導体ピラー上に設置され、上方向に延びる第3の導体ピラーであって、第3のシード領域を含む、第3の導体ピラーをさらに備え、
前記第2の導体ピラーが、第2のタングステンピラーと、前記第2のタングステンピラーを囲む第2のTiN層とをさらに備え、前記第2のシード領域は、高濃度ドープシリコンで構成され、前記第2のタングステンピラー上に設置されており、
前記第3の導体ピラーの底面は、前記第2のシード領域の上面と自己整合している、請求項10に記載の配置構造。
【請求項12】
前記半導体トランジスタの上の下側導電層と、前記下側導電層の上の上側導電層とをさらに含み、
前記第1の導体ピラーが前記半導体トランジスタの前記ゲート端子または前記ドレイン端子に電気的に接続され、前記第3の導体ピラーが前記上側導電層に電気的に接続され、前記下側導電層は前記第1の導体ピラー、前記第2の導体ピラー、および前記第3の導体ピラーから電気的に絶縁されている請求項11に記載の配線構造。
【請求項13】
前記半導体トランジスタの上の下側導電層と、前記下側導電層の上の上側導電層と、前記下側導電層と前記上側導電層との間の中間導電層と、をさらに含み、
前記第1の導体ピラーが下側導電層に電気的に接続され、前記第3の導体ピラーが前記上側導電層に電気的に接続され、前記中間導電層は前記第1の導体ピラー、前記第2の導体ピラー、および前記第3の導体ピラーから電気的に絶縁されている請求項11に記載の配線構造。
【請求項14】
前記第2の導体ピラーの底面の面積は、前記第1の導体ピラーの上面の面積と同じまたは実質的に同じである請求項7に記載の配線構造。
【請求項15】
配線構造の製造方法であって、
半導体トランジスタを備えた半導体基板を用意する工程であって、前記半導体トランジスタは、ゲート端子とドレイン端子とを有する、用意する工程と、
前記半導体トランジスタ上に第1の導体ピラーを形成する工程であって、前記第1の導体ピラーが上方向に延び、第1のシード領域を備える、第1の導体ピラーを形成する工程と、
前記第1の導体ピラー上に第2の導体ピラーを形成する工程であって、前記第2の導体ピラーが上方向に延び、第2のシード領域を備える、第2の導体ピラーを形成する工程と、を含み、
前記第2の導体ピラーの底面と前記第1の導体ピラーの上面が自己整合している、配線構造の製造方法。
【請求項16】
前記第1の導体ピラーを形成する工程が、
前記半導体トランジスタの上に第1の中間層を形成する工程と、
前記ゲート端子または前記ドレイン端子の最上位シード領域を露呈させるために、前記第1の中間層に第1の開口穴を形成する工程と、
前記ゲート端子または前記ドレイン端子の露呈した最上位シード領域を接続するために、前記開口穴内に前記第1の導体ピラーを形成する工程と、を含む、請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記第1の中間層は低誘電率誘電性材料で構成され、前記第1の導体ピラーは、第1のタングステンピラーと、前記第1のタングステンピラーを囲む第1のTiN層とをさらに備え、前記第1のシード領域は高濃度ドープシリコンで構成され、第1のタングステンピラー上に設置されている、請求項16に記載の製造方法。
【請求項18】
前記第2の導体ピラーを形成する工程が、
選択エピタキシャル成長により、前記第1の導体ピラーの前記第1のシード領域をベースとして、仮成長ピラーを形成する工程と、
前記仮成長ピラーを囲むように第2の中間層を形成する工程と、
第2の中間層に第2の開口穴を形成し、第1の導体ピラーを露呈させるために、少なくとも前記仮成長ピラーを除去する工程と、
前記第1の導体ピラーと電気的に接続するために、前記第2の開口穴に前記第2の導体ピラーを形成する工程と、を含む、請求項15に記載の製造方法。
【請求項19】
前記第2の中間層が、金属層と、前記金属層上の低誘電率誘電体層とを含み、前記低誘電体層が、前記第2の導体ピラーの前記第2のシード領域を取り囲む、請求項18に記載の製造方法。
【請求項20】
前記第2の中間層は、低誘電率誘電性材料で構成されている、請求項18に記載の製造方法。
【請求項21】
前記第2の開口穴に前記第2の導体ピラーを形成する工程が、
第2のTiN層を前記第2の開口穴内に形成する工程と、
前記第2の開口穴に第2のタングステンピラーを形成する工程と、
前記第2のタングステンピラー上に前記第2の導体ピラーの前記第2のシード領域を形成する工程と、を含み、前記第2のシード領域は高濃度ドープシリコンで構成されている、請求項18に記載の製造方法。
【請求項22】
前記第2の導体ピラー上に第3の導体ピラーを形成することであって、前記第3の導体ピラーが、上方向に延び、第3のシード領域を備える、第3の導体ピラーを形成することをさらに含み、
前記第3の導体ピラーの底面と前記第2の導体ピラーの上面が自己整合している、請求項18に記載の製造方法。
【請求項23】
前記第3の導体ピラーを形成する工程が、
選択エピタキシャル成長により、前記第2の導体ピラーの前記第2のシード領域をベースとして、別の仮成長ピラーを形成する工程と、
前記別の仮成長ピラーを囲む第3の中間層を形成する工程と、
前記第3の中間層に第3の開口穴を形成し、前記第2の導体ピラーを露呈させるために、少なくとも前記別の仮成長ピラーを除去する工程と、
前記第2の導体ピラーを電気的に接続するために、前記第3の開口穴に前記第3の導体ピラーを形成する工程と、を含む、請求項22に記載の製造方法。
【請求項24】
前記第3の中間層が、別の金属層と、前記別の金属層上の別の低誘電率誘電体層とを含み、前記別の低誘電体層が、前記第3の導体ピラーの前記第3のシード領域を取り囲む、請求項23に記載の製造方法。
【請求項25】
第3の中間層が、低誘電率誘電性材料で構成されている、請求項23に記載の製造方法。
【請求項26】
前記第3の開口穴に前記第3の導体ピラーを形成する工程が、
第3のTiN層を前記第3の開口穴内に形成する工程と、
前記第3の開口穴に第3のタングステンピラーを形成する工程と、
前記第3のタングステンピラー上に前記第3の導体ピラーの前記第3のシード領域を形成する工程であって、前記第3のシード領域が高濃度ドープシリコンで構成されている、第3のシード領域を形成する工程と、を含む、請求項23に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、半導体構造体およびその製造方法に関し、より詳細には、配線構造およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在の集積回路チップは、多数のトランジスタを、複数の配線を使用する1つのダイの配線システムで接続しており、その第1の配線層M1は、MOSFETデバイスのゲートレベル(ゲート)とソース領域およびドレイン領域の拡散レベル(一般に拡散と呼ぶ)を接続している。M1のみではダイサイズを大きくすることなく、信号伝送を促進するための第2の配線層M2を増やす必要があり、M2をM1に接続するための、あるシードの導電材料を用いて構成された構造ビア1を形成している。よって、拡散からM1へのコンタクト(Con)接続、すなわち「拡散-コンタクト-M1」を通って形成される垂直構造と、同様に、コンタクト構造でゲートをM1に接続する別の構造を「ゲート-コンタクト-M1」として形成することができる。また、M1配線からビア1を通ってM2配線に接続するような接続構造を形成する必要がある場合、それを「M1-ビア1-M2」と呼ぶことにする。ゲートレベルからM2配線までの、より複雑な配線構造は、「ゲート-コンタクト-M1-ビア1-M2」と記述することができる。さらに、積層配線システムは、「M1-ビア1-M2-ビア2-M3-ビア4-M4...」構造を有し得る。
【0003】
これまで、最先端の配線システムでは、例えば、ゲートが、M1構造を迂回せずに直接M2に接続できない場合がある。その結果、1つのM1配線と他のM1配線の間の必要なスペースが、ダイサイズを増加させる可能性があり、場合によっては、この配線接続が、M2を直接使用してM1領域を超えようとする効率的な接続の意図を妨げ得る。さらに、ビア1とコンタクトの間には自己整合構造を形成する方法がなく、同時にビア1とコンタクトは共に、それぞれ独自の配線システムに接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、従来技術の欠点を克服するための先進的な配線構造およびその製造方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の誘電体層、第1の導電層、導体ピラー、上側誘電体層、および上側導電層を含む。第1の誘電体層は、デバイスの第1の端子の上に配置される。第1の導電層は、第1の誘電体層上に配置される。導体ピラーは、第1の端子に接続されている。上側誘電体層は、第1の導電層の上に配置される。上側導電層は、上側誘電体層の上に配置されている。導体ピラーは上側導電層と接続するが、第1の導電層から切断する。
【0006】
本開示の一態様では、導体ピラーは、第1の導体ピラー部分と第2の導体ピラー部分とを含み、第1の導体ピラー部分は第1の誘電体層によって囲まれ、第2の導体ピラー部分は上側誘電体層によって囲まれている。
【0007】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー部分は、第1の端子のシリコン領域をベースとして形成されており、第2の導体ピラー部分は、第1の導体ピラー部分をベースとして形成されている。
【0008】
本開示の別の態様では、デバイスはトランジスタであり、デバイスの第1の端子はゲート端子である。ゲート端子は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層上のゲート導電層と、ゲート導電層上のシリコン領域とを含む。
【0009】
本開示の別の態様では、シリコン領域は、多結晶シリコン領域または非晶質シリコン領域である。
【0010】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー部分は、選択エピタキシャル成長によって多結晶シリコン領域または非晶質シリコン領域をベースとして形成されており、第2の導体ピラー部分は、選択エピタキシャル成長によって、第1の導体ピラー部分をベースとして形成されている。
【0011】
本開示の別の態様では、デバイスはトランジスタであり、デバイスの第1の端子はドレイン端子である。
【0012】
本開示の別の態様では、導体ピラーの上面は、上側誘電体層の上面より高い。
【0013】
本開示の別の実施形態は、配線構造の製造方法を提供することであり、製造方法は、以下のような工程を含む。第1の誘電体層を、デバイスの第1の端子の上に形成する。第1の端子に接続する導体ピラーを形成する。第1の導電層を、第1の誘電体層上に形成する。上側誘電体層を、第1の導電層の上に形成する。上側導電層を、上側誘電体層上に形成する。導体ピラーは上側導電層と接続するが、第1の導電層から切断する。
【0014】
本開示の一態様では、導体ピラーは、第1の導体ピラー部分と第2の導体ピラー部分とを備え、導体ピラーを形成する工程は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体層に開口穴を形成し、第1の端子のシリコン領域を露呈させる。次に、第1の導体ピラー部分を、第1の選択エピタキシャル成長により第1の端子のシリコン領域上に形成する。その後、第2の選択エピタキシャル成長により、第1の導体ピラー上に第2の導体ピラー部分を形成する。
【0015】
本開示の別の態様では、第2の導体ピラー部分を形成する工程の前に、製造方法は、第1の誘電体層上に第1の誘電体下地層を形成する工程をさらに含み、第1の誘電体下地層の上面は、第1の導体ピラー部分の上面と実質的に同じレベルを有している。
【0016】
本開示の別の態様では、開口穴の幅は、最小形状サイズと等しい。
【0017】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー部分および第2の導体ピラー部分は、両方とも、高濃度ドープシリコンピラー部である。
【0018】
本開示の別の態様では、第1の導電層を形成する工程は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体層の上に第1の導電材料を堆積させる。次に、第1の導電材料の上に第2の誘電体下地層を堆積させる。その後、第1の導電材料および第2の誘電体下地層をパターニングして第1の導電層を形成し、第1の導電層と第2の誘電体下地層を通る開口中空を画定し、導体ピラーが開口中空を貫通する。
【0019】
本開示の別の態様では、上側誘電体層を形成する工程は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体下地層を覆うように上側誘電性材料を配置して開口中空を埋め、上側誘電性材料をエッチングバックして上側誘電体層の上面が導体ピラーの上面より低くなるように配置する。
【0020】
本開示の別の態様では、開口中空の幅は、最小形状サイズより大きい。
【0021】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の誘電体層、第1の誘電体下地層、導体ピラー、および第1の導電層を含む。第1の誘電体層は、デバイスの第1の端子の上に配置される。第1の誘電体下地層は、第1の誘電体層上に配置される。導体ピラーは、第1の端子に接続されている。第1の導電層は、第1の誘電体下地層の上に配置され、導体ピラーに接続される。このデバイスはトランジスタであり、デバイスの第1の端子は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層上のゲート導電層と、ゲート導電層上のシリコン領域とを含むゲート端子であり、導体ピラーはゲート端子のシリコン領域に接続されている。
【0022】
本開示の一態様では、導体ピラーの上面は、第1の誘電体下地層の上面と実質的に同じレベルを有する。
【0023】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、タングステンピラーと、タングステンピラーを囲むTiN層と、を含む。
【0024】
本開示の別の態様では、導体ピラーの幅は、最小形状サイズに等しい。
【0025】
本開示の別の態様では、デバイスは、ドレイン端子として機能する第2の端子をさらに含み、配線構造は、別の導体ピラーおよび別の第1の導電層とをさらに含む。別の導体ピラーはドレイン端子に接続されている。別の第1の導電層は、第1の誘電体下地層の上に配置され、別の導体ピラーに接続されている。
【0026】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造の製造方法を提供することであり、製造方法は、以下のような工程を含む。第1の誘電体層を、デバイスの第1の端子および第2の端子の上に形成する。第1のシリコンピラーは、第1の誘電体層を貫通して形成され、第1の端子に接続され、同時に、第2のシリコンピラーが第1の誘電体層を貫通して形成され、第2の端子に接続される。
【0027】
本開示の別の態様では、第1のシリコンピラーおよび第2のシリコンピラーの両方が高濃度ドープシリコンを含み、方法は、第1のシリコンピラーに接続された第1の接続下地層を同時に形成する工程と、第2のシリコンピラーに接続された第2の接続下地層を形成する工程と、をさらに含む。
【0028】
本開示の別の態様では、製造方法は、第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーで置き換える工程と、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーで置き換える工程とをさらに含み、第1の導体ピラーが第1の端子に接続され、第2の導体ピラーが第2の端子に接続されている。
【0029】
本開示の別の態様では、製造方法は、第1の導体ピラーに接続された第1の接続下地層を同時に形成する工程と、第2の導体ピラーに接続された第2の接続下地層を形成する工程と、をさらに含む。
【0030】
本開示の別の態様では、製造方法は、第1の誘電体層上に第1の誘電体下地層を形成する工程と、第1の誘電体下地層、第1のシリコンピラーおよび第2のシリコンピラーを、第1の誘電体下地層の上面が、第1のシリコンピラーの上面および第2のシリコンピラーの上面と実質的に同じレベルを有するように平坦化する工程と、をさらに含む。
【0031】
本開示の別の態様では、第1および第2のシリコンピラーを形成する工程は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体層に開口穴を形成し、第1の端子のシリコン領域と第2の端子のシリコン領域を露呈させる。その後、選択エピタキシャル成長により、第1のシリコンピラーを第1の端子のシリコン領域上に形成し、同時に第2のシリコンピラーを第2の端子のシリコン領域上に形成する。
【0032】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の誘電体層、導体ピラー、第1の高濃度ドープシリコンピラー、および第1の導電層を含む。第1の誘電体層は、デバイスの第1の端子の上に配置される。導体ピラーは、第1の端子に接続されている。第1の高濃度ドープシリコンピラーは、導体ピラー上に配置されている。第1の導電層は、第1の誘電体層上に配置され、高濃度ドープシリコンピラーに接続される。
【0033】
本開示の別の態様では、配線構造は、第1の誘電体層の上に第1の誘電体下地層をさらに含み、第1の高濃度ドープシリコンピラーは、第1の誘電体下地層によって囲まれている。
【0034】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、タングステンピラーと、タングステンピラーを囲むTiN層と、を含む。
【0035】
本開示の別の態様では、配線構造は、第1の高濃度ドープシリコンピラー上に設けられ、第1の金属層に接続された高濃度ドープシリコンサイドピラーをさらに含む。
【0036】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造の製造方法を提供することであり、製造方法は、以下のような工程を含む。第1の誘電体層を、デバイスの第1の端子の上に形成する。次に、第1の端子に接続されるシリコンピラーを形成する。その後、シリコンピラーを導体ピラーに置き換え、導体ピラーを第1の端子に接続する。導体ピラーの上側部分を第1の高濃度ドープシリコンピラーに置き換える。続いて、第1の高濃度ドープシリコンピラーに接続されるように第1の導電層を形成する。
【0037】
本開示の別の態様では、シリコンピラーを置き換える工程の前に、製造方法は、以下の工程をさらに含む。まず、第1の誘電体下地層を第1の誘電体層上に形成する。その後、第1の誘電体下地層の上面がシリコンピラーの上面と実質的に同じレベルになるように、第1の誘電体層とシリコンピラーをパターニングする。
【0038】
本開示の別の態様では、シリコンピラーを形成する工程は、第1の端子のシリコン領域を露呈させるために、第1の誘電体層に開口穴を形成する工程と、選択エピタキシャル成長により第1の端子のシリコン領域上にシリコンピラーを形成する工程とを含む。
【0039】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、タングステンピラーとTiN層とを含み、シリコンピラーを導体ピラーで置き換える工程は、以下の工程を含む。まず、シリコンピラーを除去し、開口穴を露呈させる。次に、開口穴にTiN層を形成し、TiN層によって囲まれるようにタングステンピラーを形成する。
【0040】
本開示の別の態様では、製造方法は、第1の高濃度ドープシリコンピラー上にサイドピラーを形成し、第1の金属層に接続する工程をさらに含み、サイドピラーは、高濃度ドープシリコン材料を含む。
【0041】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の誘電体層、第1の導体ピラー、第1の高濃度ドープシリコンピラー、第1の導電層、および第2の導体ピラーを含む。第1の導体ピラーは、第1の誘電体層によって囲まれている。第1の高濃度ドープシリコンピラーは、第1の導体ピラー上に配置される。第1の導電層は、第1の誘電体層上に配置される。第2の導体ピラーは、第1の高濃度ドープシリコンピラー上に配置され、第1の導電層に接続される。
【0042】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー、第1の高濃度ドープシリコンピラー、および第2の導体ピラーは、垂直方向に自己整合している。
【0043】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラーおよび第2の導体ピラーの各々は、タングステンピラーと、タングステンピラーを囲むTiN層と、を含む。
【0044】
本開示の別の態様では、配線構造は、第1の誘電体層の上であって第1の導電層の下にある第1の誘電体下地層をさらに含み、第1の高濃度ドープシリコンピラーは、第1の誘電体下地層によって囲まれている。
【0045】
本開示の別の態様では、配線構造は、第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーをさらに含む。
【0046】
本開示の別の態様では、配線構造は、第1の導電層の上に第2の誘電体下地層をさらに含み、第2の高濃度ドープシリコンピラーは、第2の誘電体下地層によって囲まれている。
【0047】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、下側導電層、第1の導体ピラー、第1の高濃度ドープシリコンピラー、下側誘電体層、上側導電層、および第2の導体ピラーを含む。第1の導体ピラーは、下側導電層によって囲まれ、且つ接続されている。第1の高濃度ドープシリコンピラーは、第1の導体ピラー上に配置される。下側誘電体層は、下側接続層の上に配置されている。上側導電層は下側誘電体層の上に配置されている。第2の導体ピラーは、第1の高濃度ドープシリコンピラー上に配置され、上側導電層によって囲まれている。第2の導体ピラーは、上側導電層に接続されている。
【0048】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー、第1の高濃度ドープシリコンピラー、および第2の導体ピラーは、垂直方向に自己整合している。
【0049】
本開示の別の態様では、配線構造は、下側誘電体層と下側導電層との間に下側誘電体下地層をさらに含み、第1の高濃度ドープシリコンピラーは、下側誘電体下地層によって囲まれる。
【0050】
本開示の別の態様では、配線構造は、第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーをさらに含む。
【0051】
本開示の別の態様では、配線構造は、上側導電層の上に上側誘電体下地層をさらに含み、第2の高濃度ドープシリコンピラーは、上側誘電体下地層によって囲まれている。
【0052】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の導電端子上の第1の誘電体層と、第1の誘電体層上の第1の導電層と、第1の誘電体層を貫通して第1の導電端子に接続された導体ピラーと、第1の導電層上の上側誘電体層と、および上側誘電体層上の上側導電層を含む。ここで、導体ピラーは上側誘電体層を貫通して上側導電層に接続するが、導体ピラーは第1の導電層と電気的に接続しない。
【0053】
本開示の別の態様では、配線構造は、第1の導電層と上側導電層との間に複数の中間導電層をさらに備え、各中間導電層は互いに垂直方向にシフトし、導体ピラーは複数の中間導電層を電気的に接続しない。
【0054】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、第1の導体ピラー部分と第2の導体ピラー部分とを備え、第1の導体ピラー部分は第1の誘電体層によって囲まれ、第2の導体ピラー部分は上側誘電体層によって囲まれている。
【0055】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー部分は、第1の導電端子のシード領域をベースとして形成されており、第2の導体ピラー部分は、第1の導体ピラー部分のシード領域をベースとして形成されている。
【0056】
本開示の別の態様では、第1の導電端子のシード領域は、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンで構成されている。
【0057】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラー部分は、第1の導電端子の多結晶シリコンまたは非晶質シリコンに基づく選択エピタキシャル成長により形成される。
【0058】
本開示の別の態様では、第1の導電端子は、半導体基板の半導体トランジスタのゲート端子であり、ゲート端子は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層上のゲート金属層と、ゲート金属層上のシリコン領域とを備える。
【0059】
本開示の別の態様では、第1の導電端子は、半導体基板の半導体トランジスタのゲート端子であり、ゲート端子は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層上のゲート多結晶シリコン層と、を備える。
【0060】
本開示の別の態様では、前記第1の導電端子は、半導体トランジスタのドレイン端子またはソース端子である。
【0061】
本開示の別の態様では、第1の導電端子は、半導体基板の半導体トランジスタ上の下側導電層であり、下側導電層は、金属領域と、金属領域に電気的に結合されたシード領域と、を備える。
【0062】
本開示の別の態様では、下側導電層のシード領域は、高濃度ドープシリコンで構成されている。
【0063】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、半導体基板をベースとして形成された半導体トランジスタであって、ゲート端子およびドレイン端子を有する、半導体トランジスタと、半導体トランジスタの上に設けられ上方に延びる第1の導体ピラーと、第1の導体ピラーの上に設けられ第1の導体ピラーに電気的に導通されたシードピラーと、シードピラーの上に設けられ上方に延びる第2の導体ピラーと、第2の導体ピラーの上に設けられ第2の導体ピラーに電気的に接続された上側導電層と、を含む。シードピラーは、第1の導体ピラーと第2の導体ピラーとで挟持されている。
【0064】
本開示の別の態様では、シードピラーは、高濃度ドープシリコンで構成されている。
【0065】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラーは、トランジスタのゲート端子またはドレイン端子に電気的に接続される。
【0066】
本開示の別の態様では、配線構造は、半導体トランジスタの上、且つ、上側導電層の下にある下側導電層をさらに備え、下側導電層は、第1の導体ピラーおよび第2の導体ピラーから電気的に絶縁されている。
【0067】
本開示の別の態様では、配線構造は、半導体トランジスタの上、且つ、上側導電層の下にある下側導電層をさらに備え、下側導電層は、第1の導体ピラーに電気的に接続されている。
【0068】
本開示の別の態様では、配線構造は、下側導電層と上側導電層の間にある中間導電層をさらに備え、中間導電層は、第1の導体ピラーおよび第2の導体ピラーから電気的に絶縁されている。
【0069】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、第1の導電端子上の第1の誘電体層と、第1の誘電体層を貫通し、第1の導電端子に接続される導体ピラーと、導体ピラー上に設けられ、導体ピラーに電気的に接続されるシードピラーと、第1の誘電体層の上に設けられ、シードピラーに電気的に接続された第1の導電層を含む。
【0070】
本開示の別の態様では、配線構造は、シードピラー上に設けられ、第1の導電層に電気的に接続されるサイドピラーをさらに備える。
【0071】
本開示の別の態様では、シードピラーまたはサイドピラーは、高濃度ドープシリコンからなり、サイドピラーは、シードピラーをベースとして選択的に成長させ、第1の導電層は、金属で構成されている。
【0072】
本開示の別の態様では、第1の誘電体層は、誘電体下地層を含み、シードピラーは、誘電体下地層によって囲まれ、シードピラーの上面は、誘電体下地層の上面と整合し、サイドピラーの上面は、誘電体下地層の上面より高い。
【0073】
本開示の別の態様では、第1の導電端子は、半導体基板の半導体トランジスタ上の下側導電層であり、下側導電層は、金属領域と、金属領域に電気的に結合されたシード領域と、を備える。
【0074】
本開示の別の態様では、下側導電層のシード領域は、高濃度ドープシリコンで構成されている。
【0075】
本開示の別の態様では、第1の導電端子は、半導体基板の半導体トランジスタのゲート端子であり、ゲート端子は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層上のゲート金属層と、ゲート金属層上のシード領域とを備える。
【0076】
本開示の別の態様では、ゲート端子のシード領域は、高濃度ドープシリコンで構成されている。
【0077】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、半導体基板上に形成された半導体トランジスタのゲート端子上の第1の誘電体層と、第1の誘電体層を貫通し、ゲート端子に接続された導体ピラーと、第1の誘電体層上に設けられ、導体ピラーに電気的に接続された第1の導電層と、を含み、ゲート端子が、ゲート誘電体層とゲート誘電体層上のシード領域を備える。
【0078】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、ゲート端子のシード領域をベースとして選択的に成長される。
【0079】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、高濃度ドープシリコンで構成されている。
【0080】
本開示の別の態様では、ゲート端子は、ゲート誘電体層とシード領域との間にゲート金属層をさらに備える。
【0081】
本開示の別の態様では、配線構造は、導体ピラー上にシードピラーをさらに備え、シードピラーは導体ピラーと第1の導電層に電気的に接続される。
【0082】
本開示の別の態様では、導体ピラーは、タングステンピラーと、タングステンピラーを囲むTiN層を備える。
【0083】
本開示のさらに別の実施形態は、配線構造を提供することであり、配線構造は、半導体基板をベースとして形成された半導体トランジスタであって、ゲート端子およびドレイン端子を有する半導体トランジスタと、半導体トランジスタの上に設けられ、上方向に延びる第1の導体ピラーであって、第1のシード領域を備える第1の導体ピラーと、第1の導体ピラーの上に設けられ、上方向に延びる第2の導体ピラーであって、第2のシード領域を備え、底面が、前記第1の導体ピラーの上面と自己整合している前記第2の導体ピラーと、を備える。
【0084】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラーは高濃度ドープシリコンで構成されており、第1のシード領域は高濃度ドープシリコンの最上位領域である。
【0085】
本開示の別の態様では、第1の導体ピラーは、第1のタングステンピラーと、第1のタングステンピラーを囲む第1のTiN層と、をさらに備え、第1のシード領域は、高濃度ドープシリコンで構成され、第1のタングステンピラー上に存在する。
【0086】
本開示の別の態様では、第2の導体ピラーの底面は、第1のシード領域の上面と自己整合している。
【0087】
本開示の別の態様では、配線構造は、第2の導体ピラー上に設けられ、上方向に延びる第3の導体ピラーであって、第3のシード領域を含む、第3の導体ピラーを備え、第2の導体ピラーは、第2のタングステンピラーと、第2のタングステンピラーを囲む第2のTiN層と、をさらに備え、第2のシード領域は高濃度ドープシリコンで構成され、第2のタングステンピラーにあり、第3の導体ピラーの底面は、第2のシード領域の上面と自己整合している。
【0088】
本開示の別の態様では、配線構造は、半導体トランジスタの上の下側導電層と、下側導電層の上の上側導電層とをさらに備え、第1の導体ピラーは、半導体トランジスタのゲート端子またはドレイン端子に電気的に接続され、第3の導体ピラーは、上側導電層に電気的に接続されており、下側導電層は第1の導体ピラー、第2の導体ピラーおよび第3の導体ピラーと電気的に絶縁されている。
【0089】
本開示の別の態様では、配線構造は、半導体トランジスタの上の下側導電層と、下側導電層の上の上側導電層と、下側導電層と上側導電層の間の中間導電層とをさらに備え、第1の導体ピラーは下側導電層に電気的に接続し、第3の導体ピラーは上側導電層に電気的に接続し、中間導電層は第1の導体ピラー、第2の導体ピラーおよび第3の導体ピラーから電気的に絶縁されている。
【0090】
以上、例示的な実施形態によれば、集積回路を完成させるためのダイ上の効率的な配線システムを形成するために、デバイス同士の間の接続構造と配線を大幅に改善している。第1の例示的な実施形態により、同一ダイ上での他の位置にコンタクトとビア1の構築段階でそれぞれ形成される、コンタクトAとビア1Aから構成される1つの垂直コンダクティブ式プラグを通って、ゲート領域または拡散(ソース/ドレイン)領域のいずれかを移行層M1なしでM2配線層に自己整合式で直接接続することができるようになる。本実施形態は、また、M1配線または導電層が、1つの垂直導電性または導電体プラグを通して自己整合方式でMX配線層(遷移導電層M2、M3、・・・MX-1なし)に直接接続されるようにするために適用することができる。
【0091】
別の例示的な実施形態は、ゲートまたは拡散領域のいずれかを、それぞれ金属M1配線層をランディングするために効果的に作成される平面に接続する垂直導体ピラーによって作成されるランディングパッドである。これにより、開口穴に対する深さのアスペクト比が高いコンタクトホール領域の内部で、コンタクト接続材料が非常に粗い表面のトポグラフィーを通ることを回避することができる。
【0092】
また、別の例示的な実施形態は、M1幅とコンタクト幅の間にM1境界部を余分に確保するマスクまたは設計が不要で、M1を自己整合でコンタクトに接続できることである。
【0093】
別の例示的な実施形態は、ビア1を自己整合方式でコンタクトの上面に正確に形成することであるが(同様にビア1の上のビア2もまた相互に正確に自己整合することができ、次にビア2の上のビア3についても同様である)、M1、M2などのすべての層がそれぞれの接続機能を保持し、ビア1とコンタクトの下で最小のフットプリント領域で個々の配線を完成させ、その利点は上から下までのすべてのビア層に対して拡張可能である。本発明は、従来の上側配線層から底部配線層への整合方法とは異なる、底部配線層から上側配線層への自己整合を行い、両者の間の垂直接続を実現する方法を開示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0094】
本開示の上記および他の態様は、好ましいが、非限定的な実施形態(複数可)の以下の詳細な説明を読むことにより、より理解ができるであろう。以下、添付図面を参照しながら説明する。
【0095】
【
図1A(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1A(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1A(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1B(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1B(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1B(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1C(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1C(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1C(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1D(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1D(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1D(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1E(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1E(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1E(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1F(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1F(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1F(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1G(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1G(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1G(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1H(1)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1H(2)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図1H(3)】本開示の一実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2A(1)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2A(2)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2A(3)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2B(1)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2B(2)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2B(3)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2C(1)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2C(2)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図2C(3)】本開示の別の実施形態に係るトランジスタ構造を有するデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3A(1)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3A(2)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3A(3)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3B(1)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3B(2)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図3B(3)】本開示のさらに別の実施形態に係るトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4A(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4A(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4A(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4B(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4B(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図4B(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図5(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す上面図および断面図である。
【
図5(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す上面図および断面図である。
【
図5(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す上面図および断面図である。
【
図6A(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6A(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6A(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6B(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6B(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6B(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6B(4)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6B(5)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6C(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6C(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図6C(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7A(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7A(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7A(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7B(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7B(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7B(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7B(4)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7B(5)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7C(1)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7C(2)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【
図7C(3)】本開示のさらに別の実施形態によるトランジスタ構造を有する別のデバイスを形成するための製造方法を示す一連の上面図および断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0096】
本開示は、配線構造およびその製造方法を提供する。本開示の上記および他の態様は、好ましいが、非限定的な実施形態(複数可)の以下の詳細な説明により、より理解ができるであろう。以下、添付図面を参照しながら説明する。
【0097】
本開示のいくつかの実施形態が添付の図面を参照して以下に開示される。ただし、実施形態に開示された構造および内容は、例示および説明のみを目的としたものであり、本開示の保護範囲は、実施形態に限定されない。なお、本開示は、可能なすべての実施形態を例示するものではなく、本開示の技術分野の当業者であれば、本開示の精神に反することなく、実際のニーズに合わせて、以下に開示する仕様に基づいて適切な修正または変更を行うことができるであろう。本開示は、本明細書に開示されていない他の実施態様にも適用可能である。
【0098】
以下の実施形態では、デバイス10の配線構造を形成することにより説明する。本開示のいくつかの実施形態において、例として採用されたトランジスタ構造100は、NMOSトランジスタでもよく、NMOSトランジスタの材料とは対照的に、反対方向にドープまたは形成された材料を有する以外は、PMOSトランジスタの構造を同様に導出することができる。
【0099】
実施形態1
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造100を有するデバイス10を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S11:デバイスの第1の端子の上に第1の誘電体層を形成する。
工程S12:第1の端子に接続された導体ピラーを形成する。
工程S121:第1の誘電体層に開口穴を形成し、第1の端子のシリコン領域を露呈させる。
工程S122:第1の選択エピタキシャル成長により、第1の端子のシリコン領域上に第1の導体ピラー部分を形成する。
工程S123:第1の誘電体層上に第1の誘電体下地層を形成し、第1の誘電体下地層の上面は、第1の導体ピラー部分の上面と実質的に同じレベルを有する(例えば、CMP処理またはエッチング処理によって平坦化される)。
工程S124:第2の選択エピタキシャル成長により、第1の導体ピラー上に第2の導体ピラー部分を形成する。
工程S13:第1の誘電体層上に第1の導電層を形成する。
工程S131:第1の誘電体層上に第1の導電材料を堆積させる。
工程S132:第1の導電材料上に第2の誘電体下地層を堆積させる。
工程S133:第1の導電材料および第2の誘電体下地層をパターニングして第1の導電層を形成し、第1の導電層と第2の誘電体下地層を通る開口中空を画定し、導体ピラーが開口中空を貫通する。
工程S14:第1の導電層の上に少なくとも1つの上側誘電体層を形成する。
工程S141:第1の誘電体下地層を覆い、開口中空を充填するために上側誘電性材料を堆積させる。
工程S142:上側誘電体層の上面が導体ピラーの上面よりも低くなるように、上側誘電性材料をエッチングバックする。
工程S15:上側誘電体層上に上側導電層を形成する。導体ピラーは上側導電層に接続するが、第1の導電層から切断する。
【0100】
工程S11を参照:デバイス10の第1の導電端子(ゲート、ドレインまたはソース)の上に第1の誘電体層120を形成すること。
図1A(1)は、本開示の一実施形態による、半導体基板101に予め形成されたトランジスタ構造100上に第1の誘電体層120を形成した後の構造を示す上面図である。
図1A(2)は、
図1A(1)に描かれた切断線C1A1に沿って切った断面図である。
図1A(3)は、
図1A(1)に描かれた切断線C1A2に沿って切った断面図である。
【0101】
本実施の形態では、半導体基板101は、多結晶シリコン層または非晶質シリコン層などのシリコン層を含む。
図1A(1)~1A(3)に示すように、トランジスタ構造100は、シャロートレンチアイソレータ(STI)105によって画定されるシリコン層の活性領域に形成されている。トランジスタ構造100は、活性領域上に形成されたゲート端子102と、ゲート端子102の下の活性領域に形成されたトランジスタチャネル領域103と、活性領域内に形成されトランジスタチャネル領域103に隣接するソース/ドレイン領域104とを有する。
【0102】
ゲート端子102は、ゲート誘電体層102aと、ゲート誘電体層102a上に形成されたゲート導電層102bと、ゲート導電層102b上に形成されたシリコン領域102cを備える。本開示のいくつかの実施形態では、ゲート誘電体層102aは、酸化物または低誘電率誘電体で構成することができ、ゲート導電層102bは、金属(この点には限定されない)で構成することができ、シリコン領域102cは、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンで構成することができる。いくつかの実施形態では、ゲート端子102は、シリコン領域102cの上面にキャッピング層(例えば窒化物層)をさらに含み、ゲート誘電体層102a、ゲート導電層102bおよびシリコン領域102cの側壁上に少なくとも一つのスペーサ(例えば、窒化物スペーサ102s1および熱酸化物スペーサ102s2を含む)をさらに含んでいる。シリコン領域102cの上面部分は、露呈した上面部分11として機能することができ、露呈した上面部分12は、ソース/ドレイン領域104のドレイン端子とすることができる。
【0103】
第1の誘電体層120は、ゲート端子102およびソース/ドレイン領域104並びにSTI105を含むトランジスタ構造100の活性領域を少なくとも覆うように半導体基板101上に形成されている。本開示のいくつかの実施形態では、第1の誘電体層120は、酸化物または低誘電率誘電体で構成されている。
【0104】
工程S12を参照:露呈した上面部分11に接続された導体ピラー(例えば、第1の導体ピラー130A)を形成する。本実施形態では、導体ピラー(例えば、第1の導体ピラー130A)の形成は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体層120に複数の開口穴(開口穴107aおよび107b)を形成し、シリコン102c領域の上面部分を露呈させる(工程S121参照)。
【0105】
図1B(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体層120に開口穴107aおよび107bを形成した後の構造を示す上面図である。
図1B(2)は、
図1B(1)に描かれた切断線C1B1に沿って切った断面図である。
図1B(2)は、
図1B(1)に描かれた切断線C1B2に沿って切った断面図である。
【0106】
いくつかの実施形態では、開口穴107aおよび107bは、フォトリソグラフィプロセスによって、第1の誘電体層120を部分的に除去して、シリコン領域102c(露呈した上面部分または第1の端子11として機能)の部分およびソース/ドレイン領域104(露呈した上面部分または第2の端子12)のドレイン端子のシリコン領域を露出させることによって形成される。一実施形態では、第1の端子11および第2の端子12は、それぞれ、ゲート端子およびソース/ドレイン端子の最上位領域である。一例では、開口穴107aおよび107bの各々は、最小形状(例えば、デバイス10のトランジスタ構造100の臨界サイズ)に等しいサイズとなり得る。もちろん、開口穴107a、107bのサイズは、最小形状よりも大きくてもよい。
【0107】
図1B(1)~1B(3)に示すように、トランジスタ構造100(例えばMOSFET)のゲート(すなわちゲート端子102)および拡散領域(すなわちソース/ドレイン領域104)は、絶縁体(例えば第1の誘電体層120)によって囲まれた開口穴107aおよび107bからそれぞれ露出されている。開口穴107aおよび107bの底部(すなわち、露呈した上面部分11および露呈した上面部分12)は、それぞれ、多結晶/非晶質シリコンまたは高い導電性を有する高いドープ濃度の結晶シリコンのいずれかの材料で構成されている。
【0108】
ゲート(すなわちゲート端子102)および拡散(すなわちソース/ドレイン領域104)領域の上に複数の開口穴107aおよび107bを形成する方法は、本発明と同一発明者により、2021年9月8日に出願され、米国出願第17/468,683号(発明の名称:「ゲートとドレイン/ソース領域を直接接続する金属配線を有するトランジスタ構造(TRANSISTOR STRUCTURE WITH METAL INTERCONNECTION DIRECTLY CONNECTING GATE AND DRAIN/SOURCE REGIONS)」にすでに開示されている。前述の米国出願のすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0109】
工程S122を参照:選択エピタキシャル成長技術(SEG)により、露呈した上面部分11のシリコン領域102c(開口穴107aから露出するもの)上に第1の導体ピラー部分(または第1の副導体ピラー部分)131aを形成し、同時に、同じSEGにより開口穴107bから露出する、露呈した上面部分12のシリコン領域(ソース/ドレイン領域104のドレイン端子)上に、第3の導体ピラー部分(または第3の副導体ピラー部分)131bを形成する。
図1C(1)は、本開示の一実施形態による開口穴部107aおよび107bに第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bをそれぞれ形成した後の構造を示す上面図である。
図1C(2)は、
図1C(1)に描かれた切断線C1C1に沿って切った断面図である。
図1C(2)は、
図1C(1)に描かれた切断線C1C2に沿って切った断面図である。ゲート端子の露出したシリコン領域102cおよびソース/ドレイン端子の露出したシリコン領域は、選択エピタキシャル成長技術(SEG)により、シード領域に基づいたピラーを成長させるためのシード領域である。
【0110】
本実施形態では、SEG(または選択的原子層堆積技術)を用いて、露呈した上面部分11および露呈した上面部分12をベースとして、高濃度ドープ導電性シリコンプラグ(または導体ピラー)を成長させて、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bを形成している。ここで、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの各々は、第1の誘電体層120の頂部よりも高い上面131tを有している。
【0111】
そして、第1の誘電体層120の上に第1の誘電体下地層140を形成して、第1の誘電体下地層140の上面140sを第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tと実質的に同一平面とする(工程S123参照)。
図1D(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体層120の上に第1の誘電体下地層140が形成された後の構造を示す上面図である。
図1D(2)は、
図1D(1)に描かれた切断線C1D1に沿って切った断面図である。
図1D(3)は、
図1C(1)に描かれた切断線C1D2に沿って切った断面図である。ここで、形成された第1の誘電体下地層140の上面140sは、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tのレベルと実質的に同じレベルを有している。
【0112】
いくつかの実施形態では、第1の誘電体下地層140の形成は、以下のような工程を含むことができる。第1の誘電体層120上に酸化シリコン、窒化シリコン、低誘電率誘電体または他の適切な材料等の誘電性材料(図示せず)を堆積させ、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tを覆っている。第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tをストップ層として、化学機械研磨(CMP)プロセスやエッチングバック処理などの平坦化プロセスを行い、誘電性材料の一部を除去して、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tを露出するようにする。第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bのそれら「露出した頭部」(第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの露出した上面131t)は、その後の配線構造を形成するためのプロセスにおけるランディングパッドとして使用することが可能である。さらに、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの各々は、その上側部分にシード領域またはシードピラーを有しており、かかるシード領域またはシードピラーは、次の選択エピタキシャル成長に利用することができる。
【0113】
続いて、第1の導体ピラー部分131a上に第2の導体ピラー部分(または第2の副導体ピラー部分)132aを第2の選択エピタキシャル成長により形成し(工程S123参照)、同時に、第3の導体ピラー部分131b上に、第4の導体ピラー部分(または第4の副導体ピラー部分)132bを形成する。
図1E(1)は、本開示の一実施形態による、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131b上に第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bを形成した後の構造を示す上面図である。
図1E(2)は、
図1E(1)に描かれた切断線C1E1に沿って切った断面図である。
図1E(3)は、
図1E(1)に描かれた切断線C1E2に沿って切った断面図である。
【0114】
本開示のいくつかの実施形態において、第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bを形成するためのプロセスは、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bを形成するためのプロセスと同じであり得る(ただし、これに限定されない)。本実施形態において、第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bは、SEGによる第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tからそれぞれ成長し、第1の誘電体下地層140の上面140sを超えて上方に延びる高濃度ドープ導電性シリコンプラグであり得る。第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bは、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bとは異なる(または同じ)ドーパント濃度を有している。第1の導体ピラー部分131aと第2の導体ピラー部分132aが一緒になって第1の導体ピラー部分130Aを形成し、第3の導体ピラー部分131bと第4の導体ピラー部分132bが一緒になって第2の導体ピラー部分130Bを形成している。
【0115】
工程S13を参照:第1の誘電体層上に第1の導電層150を形成する。
図1F(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体層120の上に第1の導電層150を形成した後の構造を示す上面図である。
図1F(2)は、
図1F(1)に描かれた切断線C1F1に沿って切った断面図である。
図1F(3)は、
図1F(1)に描かれた切断線C1F2に沿って切った断面図である。
【0116】
本実施形態において、第1の導電層150の形成は、以下のような工程を含む。銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)または他の適切な導電性材料などの第1の導電材料(図示せず)を、第1の誘電体層(工程S131参照)上の第1の誘電体下地層140の上面140sに堆積させることができる。続いて、第1の導電材料(工程S132参照)上に第2の誘電体下地層160を堆積させる。第1の導電材料および第2の誘電体下地層160をパターニングして第1の導電層150を形成し、第1の導電層150および第2の誘電体下地層160を通過する開口中空109を画定し、第1の導体ピラー130Aは第1の導電層150および第2の誘電体下地層160に接触せずに開口中空109を貫通する(工程S133を参照)。
【0117】
本開示のいくつかの実施形態において、第1の導電層150および第2の誘電体下地層160は、第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bを形成する前に形成することができる。この場合、開口中空109は、第2の導体ピラー部分132aおよび第4の導体ピラー部分132bを形成する前に、第1の導電層150および第2の誘電体下地層160を通過させて第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの上面131tを露出するエッチング処理によって画定できる。
【0118】
工程S14を参照:第1の導電層150の上に少なくとも1つの上側誘電体層170を形成する。
図1G(1)は、本開示の一実施形態による第1の導電層150の上に上側誘電体層170を形成した後の構造を示す上面図である。
図1G(2)は、
図1G(1)に描かれた切断線C1G1に沿って切った断面図である。
図1G(3)は、
図1G(1)に描かれた切断線C1G2に沿って切った断面図である。
【0119】
本実施形態において、上側誘電体層170の形成は、以下のような工程を含む。まず、第2の誘電体下地層160および第1の誘電体下地層140(開口中空部109から露出する上面140sの部分)を覆うように少なくとも1層の上側誘電性材料(図示せず)を堆積させて開口中空部109を充填する(工程S141を参照)。そして、上側誘電体層170の上面170sが第1の導体ピラー130Aおよび第2の導体ピラー130Bの上面130tより低くなるように、上側誘電性材料をエッチングバックする(工程S142参照)。
【0120】
工程S15を参照:上側誘電体層170の上に上側導電層180を形成し;第1の導体ピラー130Aは上側導電層180に接続するが、第1の導電層150から切断される。
図1H(1)は、本開示の一実施形態による上側誘電体層170の上に導電層180を形成した後の構造を示す上面図である。
図1H(2)は、
図1H(1)に描かれた切断線C1H1に沿って切った断面図である。
図1H(3)は、
図1H(1)に描かれた切断線C1H2に沿って切った断面図である。
【0121】
本開示のいくつかの実施形態において、上側導電層180の形成のためのプロセスは、第1の導電層150の形成のためのプロセスと同一であっても異なっていてもよい。
【0122】
下流のプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス10の形成を実装することができる。前述のように、ゲート端子の露出したシリコン領域102c及びソース/ドレイン端子の露出したシリコン領域の各々は、選択エピタキシャル成長技術(SEG)により、シード領域に基づいたピラーを成長させるためのシード領域である。さらに、第1の導体ピラー部分131aおよび第3の導体ピラー部分131bの各々もまた、その上側部分にシード領域またはシードピラーを有しており、かかるシード領域またはシードピラーは、次の選択エピタキシャル成長に利用することができる。また、本実施形態は、導電端子の上側部分にシード部分またはシードピラーがあり、選択エピタキシャル成長技術に従うように構成された導体ピラー部があれば、M1配線(一種の導電端子)または導電層を、1つの垂直導電性または導電体プラグを通して(遷移導電層M2、M3、...MX-1に接続せずに)自己整合でMX配線層と直接接続できるようにもすることが可能である。なお、シード部分またはシードピラーは、シリコンに限定されるものではなく、後続の選択エピタキシャル成長のために構成されたシードとして使用可能な材料であれば、どのようなものでもよい。
【0123】
さらに、
図1E(3)を例にとると、第1の導体ピラー部分131aのシード領域またはシードピラーをベースとして、第2の導体ピラー部分132aをSEG法により上方成長させる。シード領域の面積は、第1の導体ピラー部分131aの上面の面積であるので、第2の導体ピラー部分132aの底面の面積は、第1の導体ピラー部分131aの上面の面積と同じ(または実質的に同じ)になり、第1の導体ピラー部分131aと第2の導体ピラー部分132aの間で自己整合が容易に実現される。
【0124】
実施形態2
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス20を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S21:第1の誘電体層を、デバイスの第1の端子および第2の端子の上に形成する。
工程S22:同時に第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S221:第1の誘電体層に開口穴を形成し、第1の端子のシリコン領域と第2の端子のシリコン領域を露呈させる。
工程S222、同時に選択エピタキシャル成長により、第1のシリコンピラーを第1の端子のシリコン領域上に形成し、第2のシリコンピラーを第2の端子のシリコン領域上に形成する。
工程S23:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
【0125】
工程S21を参照:第1の誘電体層120を、デバイス20の第1の端子21および第2の端子22の上に形成する。一実施形態では、第1の端子21および第2の端子22は、それぞれ、ゲート端子およびソース/ドレイン端子の最上位領域である。
図2A(1)は、本開示の一実施形態による、半導体基板201に予め形成されたトランジスタ構造200上に第1の誘電体層220を形成した後の構造を示す上面図である。
図2A(2)は、
図2A(1)に描かれた切断線C2A1に沿って切った断面図である。
図2A(3)は、
図2A(1)に描かれた切断線C2A2に沿って切った断面図である。
【0126】
本実施の形態では、半導体基板201は、多結晶シリコン層または非晶質シリコン層などのシリコン層を含む。
図2A(1)~2A(3)に示すように、トランジスタ構造200は、STI205によって画定されるシリコン層の活性領域に形成されている。トランジスタ構造体200は、活性領域上に形成されたゲート端子202と、ゲート端子202の下の活性領域に形成されたトランジスタチャネル領域203と、活性領域内に形成されトランジスタチャネル領域203に隣接するソース/ドレイン領域204とを有する。
【0127】
ゲート端子202は、ゲート誘電体層202aと、ゲート誘電体層202a上に形成されたゲート導電層202bと、ゲート導電層202b上に形成されたシリコン領域202cと、シリコン領域202cの上面を覆うキャッピング層(例えば窒化物層)と、ゲート誘電体層202a、ゲート導電層202bおよびシリコン領域202cの側壁を覆う少なくとも一つのスペーサ(例えば窒化物スペーサ202s1および熱酸化物スペーサ202s2が挙げられる)とを備える。シリコン領域202cの上面部分は、第1の端子21として機能することができ、第2の端子22は、ソース/ドレイン領域204のドレイン端子でよい。
【0128】
第1の誘電体層220は、ゲート端子202およびソース/ドレイン領域204並びにSTI205を含む活性領域を少なくとも覆うように半導体基板201上に形成されている。
【0129】
工程S22を参照:同時に第1の誘電体層220を通過して第1の端子21に接続される第1のシリコンピラー231aを形成し、第1の誘電体層220を通過して第2の端子22に接続される第2のシリコンピラー231bを形成する。
図2B(1)は、本開示の一実施形態による第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bが形成された後の構造を示す上面図である。
図2B(2)は、
図2B(1)に描かれた切断線C2B1に沿って切った断面図である。
図2B(3)は、
図2B(1)に描かれた切断線C2B2に沿って切った断面図である。このシリコンピラーは、より高い導電性を得るために、高濃度ドープシリコンで構成することができる。
【0130】
本実施形態では、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bの形成は、以下のような工程を含む。まず、第1の誘電体層220に、第1の端子21のシリコン領域202cの上面部分および第2の端子22として機能するソース/ドレイン領域204のドレイン端子をそれぞれ露呈させる複数の開口穴(開口穴207aおよび207bなど)を形成する(工程S221参照)。
【0131】
次に、工程S222を参照して、SEGにより開口穴207aから露出する第1の端子21のシリコン領域202c上に第1のシリコンピラー231aを形成し、同じSEGにより開口穴207bから露出する第2の端子22のシリコン領域上に第2のシリコンピラー231bを同時に形成する。ここで、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bの各々は、第1の誘電体層220の上面より高い上面231tを有している。
【0132】
いくつかの実施形態では、次に、第1の誘電体下地層240を第1の誘電体層220上に形成して、第1の誘電体下地層240の上面240sを第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bの上面203tと実質的に同一平面とし、第1の誘電体下地層を平坦化させる。
【0133】
工程S23を参照:第1の誘電体下地層240上に第1の導電層250を形成する。
図2C(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体下地層240の上に第1の導電層250が形成された後の構造を示す上面図である。
図2C(2)は、
図2C(1)に描かれた切断線C2C1に沿って切った断面図である。
図2C(3)は、
図2C(1)に描かれた切断線C2C2に沿って切った断面図である。
【0134】
本実施形態では、第1の導電層250は、パターン化された金属層であり、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bの上面203tにそれぞれ載置される接続線として機能する第1の金属下地層250aおよび第2の金属下地層250bを含む。
【0135】
また、露出した頭部(第1の導体ピラー230Aおよび第2の導体ピラー230Bの上面230t)は、M1(第1の導電層250)が導体ピラー(第1の導体ピラー230Aおよび第2の導体ピラー230B)と接続し、それぞれゲート(第1の端子21)または拡散領域(第2の端子22)の両方に接触しやすくするためのランディングパッドとして利用することが可能である。このコンタクトホールに関連する酸化物層または誘電体のエッチング工程を行う心配がないため、ホールの開口部(開口穴207a、207b)を覆うような大きなサイズが必要な金属M1パッドを作る必要がない。
【0136】
下流のプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス20の形成を実装することができる。
【0137】
実施形態3
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス30を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S31:第1の誘電体層を、デバイスの第1の端子および第2の端子の上に形成する。
工程S32:同時に第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S321:第1の誘電体層に開口穴を形成し、第1の端子のシリコン領域と第2の端子のシリコン領域を露呈させる。
工程S322:同時に選択エピタキシャル成長により、第1のシリコンピラーを第1の端子のシリコン領域上に形成し、第2のシリコンピラーを第2の端子のシリコン領域上に形成する。
工程S33:第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーに置き換え、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーに交換する。
工程S34:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
【0138】
デバイス30の構造およびその製造方法は、デバイス20と同様である。これらの2つの間の異なる点は、デバイス30において、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bに代えて、第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330Bが用いられている点である。デバイス30を形成するための工程S31~S32は、デバイス20を形成するための工程S21~S22と同一であるので、それによって適用される詳細な手続きおよび材料は、ここでは重複して説明せず、実施形態の同一の要素は同一の参照数字で表す。デバイス30を形成するプロセスは工程S33から説明する。
【0139】
工程S33を参照:第1のシリコンピラー231aを第1の導体ピラー330Aに置き換え、第2のシリコンピラー231bを第2の導体ピラー330Bに交換する。
図3A(1)は、本開示の一実施形態による第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330Bが形成された後の構造を示す上面図である。
図3A(2)は、
図3A(1)に描かれた切断線C3A1に沿って切った断面図である。
図3A(3)は、
図3A(1)に描かれた切断線C3A2に沿って切った断面図である。
【0140】
本実施形態では、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bを置き換えることは、以下のような工程を含む。まず、選択的エッチング技術により、第1のシリコンピラー231aおよび第2のシリコンピラー231bを除去して、第1の端子21のシリコン領域202cおよび第2の端子22として機能するソース/ドレイン領域204のドレイン端子をそれぞれ開口穴207aおよび207bから露出させる。
【0141】
続いて、金属プラグ処理を行い、開口穴207aおよび207bの側壁および底面に窒化チタン(TiN)層330nを形成する。次に、第1の誘電体下地層240の上面240sに金属タングステンを堆積させて、開口穴207aおよび207bを充填する。続いて、CMP処理またはエッチングバック処理を行い、第1の誘電体下地層240の上面240sに配置されたタングステン金属の部分を除去し、それによって、開口穴207a、207bにTiN層330nによって囲まれた2つのタングステンピラー330wがそれぞれ形成される。
【0142】
ここで、タングステンピラー330wとTiN層330nの部分が、共に開口穴207a内に配置され、一緒になって第1の導体ピラー330Aを形成している。タングステンピラー330wとTiN層330nの部分が、共に開口穴207b内に配置され、一緒になって第2の導体ピラー330Bを形成している。第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330Bの各々は、第1の誘電体下地層240の上面240sと実質的に同一平面である上面330tを有している。
【0143】
工程S34を参照:第1の誘電体下地層240上に第1の導電層350を形成する。
図3B(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体下地層240の上に第1の導電層350が形成された後の構造を示す上面図である。
図3B(2)は、
図3B(1)に描かれた切断線C3B1に沿って切った断面図である。
図3B(3)は、
図3B(1)に描かれた切断線C3B2に沿って切った断面図である。
【0144】
本実施形態では、第1の導電層350は、パターン化された金属層であり、第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330Bの上面330tにそれぞれ載置される接続線として機能する第1の金属下地層350aおよび第2の金属下地層350bを含む。
【0145】
ダウンストリームプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス30の形成を実施することができる。
【0146】
実施形態4
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス40を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S41:デバイスの第1の端子および第2の端子の上に第1の誘電体層を形成する。
工程S42:同時に第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S43:第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーに置き換え、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーに交換する。
工程S44:同時に第1の導体ピラー上に第1の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
工程S45:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
【0147】
デバイス40の構造およびその製造方法は、デバイス30と同様である。これら2つの間の異なる点は、デバイス40が、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bをさらに含むことである。デバイス40を形成するための工程S41~S43は、デバイス30を形成するための工程S31~S33と同一であるので、それによって適用される詳細な手続きおよび材料は、ここでは重複して説明せず、実施形態の同一の要素は同一の参照数字で表す。デバイス40を形成するプロセスは工程S44から説明する。
【0148】
工程S44を参照:第1の導体ピラー330Aに接続された第1の高濃度ドープシリコンピラー410aを形成し、同時に第2の導体ピラー330B上に接続された第2の高濃度ドープシリコンピラー410bを形成する。
図4A(1)は、本開示の一実施形態による、
図4A(1)に描かれたように、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bが第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330Bの上に形成された後の構造を示す上面図である。
図4A(2)は、
図4A(1)に描かれた切断線C4A1に沿って切った断面図である。
図4A(3)は、
図4A(1)に描かれた切断線C4A2に沿って切った断面図である。
【0149】
第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの形成は、以下のような工程を含む。開口穴207aおよび407bにそれぞれ形成された2つのタングステンピラー330wおよびTiN層330nの上側部分を、エッチング処理(例えば、選択的エッチング技術)により除去する。その後、高濃度ドープN+多結晶シリコンを第1の誘電体下地層240上に堆積させて、2つのタングステンピラー330wの除去された上側部分とTiN層330nが元々占めていた開口穴207aおよび207bの部分を充填する。
【0150】
次いで、CMP処理またはエッチングバック処理を行って、第1の誘電体下地層240の上面240sに配置された高濃度ドープN+多結晶シリコンの部分を除去し、それによって、タングステンピラー330wおよびTiN層330nの除去後の上側部分が元々占めていた開口穴207aおよび207bの上側部分に第1の高濃度ドープシリコンピラー410aと第2の高濃度ドープシリコンピラー410bを形成する。ここで、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの各々は、第1の誘電体下地層240によって囲まれ、第1の誘電体下地層240の上面240sと同一平面とする上面410sを有している。別の方法としては、導体ピラーは、タングステンピラーと第1の高濃度ドープシリコンピラーを含み得る、すなわち、導体ピラーは、その上側部分にシード領域またはシードピラーを有する。
【0151】
工程S45を参照:第1の誘電体下地層240上に第1の導電層450を形成する。
図4B(1)は、本開示の一実施形態による第1の誘電体下地層240の上に第1の導電層450が形成された後の構造を示す上面図である。
図4B(2)は、
図4B(1)に描かれた切断線C4B1に沿って切った断面図である。
図4B(3)は、
図4B(1)に描かれた切断線C4B2に沿って切った断面図である。
【0152】
本実施形態では、第1の導電層450は、パターン化された金属層であり、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの上面410sにそれぞれ載置される接続線として機能する第1の金属下地層350aおよび第2の金属下地層450bを含む。第1の高濃度ドープシリコンピラー410aと第2の高濃度ドープシリコンピラー410aの露出した上面410sは、M1(第1の導電層450)が導体ピラー(第1の導体ピラー330Aおよび第2の導体ピラー330B)と接続し、それぞれゲート(第1の端子21)または拡散領域(第2の端子22)の両方に接触しやすくするためのランディングパッドとして利用することが可能である。
【0153】
ダウンストリームプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス40の形成を実施することができる。
【0154】
実施形態5
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス50を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S51:デバイスの第1の端子および第2の端子の上に第1の誘電体層を形成する。
工程S52:同時に第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S53:第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーに置き換え、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーに交換する。
工程S54:第1の導体ピラー上に第1の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、同時に第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
工程S55:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
工程S56:第1の高濃度ドープシリコンピラーおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー上に高濃度ドープシリコンサイドピラーをそれぞれ形成する。
【0155】
デバイス50の構造およびその製造方法は、デバイス40と同様である。これら2つの間の異なる点は、デバイス50が、第1の導電層550に接続された高濃度ドープシリコンサイドピラー520をさらに含んでいたことである。デバイス50を形成するための工程S51~S54は、デバイス40を形成するための工程S41~S44と同一であるので、それによって適用される詳細な手続きおよび材料は、ここでは重複して説明せず、実施形態の同一の要素は同一の参照数字で表す。デバイス50を形成するプロセスは工程S55から説明する。
【0156】
図5(1)は、本開示の一実施形態による第1の導電層550および高濃度ドープシリコンサイドピラーが形成された後の構造を示す上面図である。
図5(2)は、
図5(1)に描かれた切断線C51に沿って切った断面図である。
図5(3)は、
図5(1)に描かれた切断線C52に沿って切った断面図である。
【0157】
第1の導電層550の形成(工程S55を参照)は、以下のような工程を含む。まず、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bにそれぞれ第1の金属下地層550aおよび第2の金属下地層550bが載置されるように、第1の金属下地層550aおよび第2の金属下地層550bを含むパターン化金属層を形成する。
【0158】
次に、工程S56を参照する:第1の金属下地層550aの一部分および第2の金属下地層550bの一部分を(例えば、エッチング処理によって)除去して、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの上面410sを部分的に露出させる。続いて、上面410sの露出部分を基点としてSEGを行い、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410b上に2つの高濃度ドープシリコンサイドピラー520をそれぞれ成長させる。ここで、2つの高濃度シリコンサイドピラー520はそれぞれエッチングした第1の金属下地層550aと第2の金属下地層550bの(垂直)側壁に接続される。
【0159】
この構造に基づいて、金属導電層(例えば、第1の金属下地層550aまたは第2の金属下地層550b)の幅が下のコンタクトプラグの幅と同じであっても(最小形状と同じくらい小さくてもよい)、フォトリソグラフィマスキングのミスアライメント公差によって、金属導電層がコンタクト(
図5(2)および
図5(3)に示すように)を完全に覆えないことがあり得るが、コンタクト領域の不足により、金属導電層とコンタクトの間の抵抗が高くなりすぎる心配はない。ここでの発明は、さらにSEGを用いて、金属導電層の垂直壁を取り付けるためのいくつかの余分な高濃度ドープシリコン材料(サイドピラー520)を成長させるというものである。
【0160】
ダウンストリームプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス50の形成を実施することができる。
【0161】
実施形態6
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス60を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S61:デバイスの第1の端子および/または第2の端子の上に第1の誘電体層を形成する。
工程S62:第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、且つ/または第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S63:第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーに置き換え、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーに交換する。
工程S64:第1の導体ピラー上に第1の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
工程S65:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
工程S66:第1の高濃度ドープシリコンピラーおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー上にそれぞれ第3の導体ピラーおよび第4の導体ピラーを形成して、第1の導電層が第3の導体ピラーと第4の導体ピラーを囲み接続されるようにする。
工程S67:第3の導体ピラー上に第3の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、同時に第4の導体ピラー上に第4の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
【0162】
デバイス60の構造およびその製造方法は、デバイス40と同様である。これら2つの間の異なる点は、デバイス60の配線構造をさらに拡張できることである。デバイス60を形成するための工程S61~S64は、デバイス40を形成するための工程S41~S44と同一であるので、それによって適用される詳細な手続きおよび材料は、ここでは重複して説明せず、実施形態の同一の要素は同一の参照数字で表す。工程S65からデバイス60を形成するプロセスを説明する。
【0163】
工程S65を参照:第1の誘電体下地層240上に第1の導電層650を形成する。
図6A(1)は、第1の導電層650が第1の誘電体下地層240の上に形成された後の構造を示す上面図である。
図6A(2)は、
図6A(1)に描かれたように切断線C6A1に沿って切った断面図である。
【0164】
第1の導電層650の形成に先立ち、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの上面410sに、2つのアンドープシリコンピラー610をそれぞれ形成する。本実施形態では、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bの上面410sをベースとしてSEGを行い、2つのアンドープシリコンピラー610をそれぞれ成長させ、2つのアンドープシリコンピラー610は、各々第1の誘電体下地層240の上面240sより高い上面610sを有している。
【0165】
次に、第1の誘電体下地層240上に、これら2つのアンドープシリコンピラー610を取り囲んで接続するように第1の導電層650を形成する。本実施形態では、第1の導電層650は、これら2つのアンドープシリコンピラー610の上面610sよりも低い上面650sを有している。続いて、第1の導電層650の上面650sに、これら2つのアンドープシリコンピラー610を取り囲んで接続するように誘電体下地層640を形成する。ここで、第2の誘電体下地層640の上面640sは、これら2つのアンドープシリコンピラー610の上面610sと実質的に同一平面となっている。
【0166】
工程S66を参照:第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410b上にそれぞれ第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bを形成して、第1の導電層650が第3の導体ピラー630Aと第4の導体ピラー630Bを囲み接続されるようにする。
図6B(1)は、本開示の一実施形態による第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bに第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bを形成した後の構造を示す上面図である。
図6B(2)は、
図6B(1)に描かれた切断線C6B1に沿って切った断面図である。
図6B(3)は、
図6B(1)に描かれた切断線C6B2に沿って切った断面図である。
【0167】
本実施形態では、第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bの形成は、以下のような工程を含む。まず、この2つのアンドープシリコンピラー610を除去して2つの開口穴607aおよび607bを形成し、次に金属プラグ処理を行い、開口穴607aおよび607bの側壁および底面にTiN層630nを形成する。次に第2の誘電体下地層640の上面640sに金属タングステンを堆積させ、開口穴607aおよび607bを充填する。その後、CMP処理またはエッチングバック処理を行い、第2の誘電体下地層640の上面640sに配置されたタングステン金属の部分を除去し、それによって、開口穴607aおよび607bに、TiN層630nによって囲まれた2つのタングステンピラー630wがそれぞれ形成される。
【0168】
別の実施形態では、2つのアンドープシリコンピラー610を除去する以外に、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー410bが同様に除去してもよい。次に、開口穴607aおよび607bにTiN層630nとタングステンピラー630wを形成する金属プラグ処理を実施する。したがって、
図6B(4)および
図6B(5)に示すように、第4の導体ピラー630Bは第2の導体ピラー330Bに接触し、第3の導体ピラー630Aは第1の導体ピラー330Aに接触することになる。よって、このピラー状構造物の抵抗は低くなる可能性がある。
【0169】
ここで、タングステンピラー630wとTiN層630nの部分が両方、共に開口穴607a内に配置されて、共に第3の導体ピラー630Aを形成している。タングステンピラー630wとTiN層630nの部分が両方、共に開口穴607b内に配置され、共に第4の導体ピラー630Bを形成している。第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bの各々は、第2の誘電体下地層640の上面640sと実質的に同一平面である上面630sを有している。
【0170】
工程S67を参照:第3の導体ピラー630A上に第3の高濃度ドープシリコンピラー660aを形成し、同時に第4の導体ピラー630B上に第4の高濃度ドープシリコンピラー660bを形成する。
図6C(1)は、本開示の一実施形態による第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bが、第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bの上に形成された後の構造を示す上面図である。
図6C(2)は、
図6C(1)に描かれた切断線C6C1に沿って切った断面図である。
図6C(3)は、
図6C(1)に描かれた切断線C6C2に沿って切った断面図である。
【0171】
第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bの形成は、以下のような工程を含む。開口穴607aおよび607bにそれぞれ形成された2つのタングステンピラー630wおよびTiN層630nの上側部分を、エッチング処理により除去する。その後、高濃度ドープN+多結晶シリコンを第2の誘電体下地層640上に堆積させて、2つのタングステンピラー630wおよびTiN層630nの除去された上側部分が元々占めていた開口穴607aおよび607bの部分を充填する。
【0172】
その後、CMP処理またはエッチングバック処理を行って、第2の誘電体下地層640の上面640sに配置された高濃度ドープN+多結晶シリコンの部分を除去し、それによって、第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bを開口穴607aおよび607bの上側部分に形成する。ここで、第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bは、第2の誘電体下地層640によって囲まれ、第2の誘電体下地層640の上面640sと同一平面となる上面660sを有している。
【0173】
その後、第1の導電層650および第2の誘電体下地層640をパターニングして、第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bをそれぞれ取り囲んで接続する接続線として機能する第1の金属下地層650aおよび第2の金属下地層650bをそれぞれ形成する。
【0174】
ダウンストリームプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス60の形成を実施することができる。さらに、
図6A(3)および
図6C(3)を例にすると、まず、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aのシード領域をベースとしてSEG法によりアンドープシリコンピラー610を上方に成長させ(
図6A(3))、次に、アンドープシリコンピラー610を高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第3の導体ピラー630Aに置き換える(
図6C(3))。シード領域の面積は、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aの上面の面積であるので、アンドープシリコンピラー610の底面の面積は、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aの上面の面積と同じ(または実質的に同じ)であり、第3の導体ピラー630A(アンドープシリコンピラー610に代わる)の底面の面積も第1の高濃度ドープシリコンピラー410aの上面の面積と同じ(または実質的に同じ)であると考えられる。よって、第1の高濃度ドープシリコンピラー410aと第3の導体ピラー630Aとの間の自己整合が容易に達成される。
【0175】
すなわち、別の言い方をすると、
図6C(3)に示すように、下側導体ピラー(330Aと410aの組み合わせ)が、その上側部分にシード領域またはシードピラー(高濃度ドープシリコンピラー410aなど)を有しており、高導体ピラー(630Aおよび660aの組み合わせ)は、その上側部分にもシード領域またはシードピラー(高濃度ドープシリコンピラー660aなど)を有し、本明細書に開示する自己整合により、低導体ピラーの上面の面積は、高導体ピラーの底面の面積と同じまたは実質的に同じである。
【0176】
実施形態7
本開示の一実施形態によれば、トランジスタ構造200を有するデバイス70を形成するための方法は、以下のような工程を含む。
工程S71:デバイスの第1の端子および第2の端子の上に第1の誘電体層を形成する。
工程S72:第1の誘電体層を通過して第1の端子に接続される第1のシリコンピラーを形成し、且つ第1の誘電体層を通過して第2の端子に接続される第2のシリコンピラーを形成する。
工程S73:第1のシリコンピラーを第1の導体ピラーに置き換え、第2のシリコンピラーを第2の導体ピラーに交換する。
工程S74:第1の導体ピラー上に第1の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、第2の導体ピラー上に第2の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
工程S75:第1の誘電体下地層上に第1の導電層を形成する。
工程S76:第1の高濃度ドープシリコンピラーおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー上にそれぞれ第3の導体ピラーおよび第4の導体ピラーを形成して、第1の導電層が第3の導体ピラーと第4の導体ピラーを囲み接続されるようにする。
工程S77:第3の導体ピラー上に第3の高濃度ドープシリコンピラーを形成し、第4の導体ピラー上に第4の高濃度ドープシリコンピラーを形成する。
工程S78:工程S75およびS77を繰り返す。
【0177】
デバイス70の構造およびその製造方法は、デバイス60と同様である。これら2つの間の異なる点は、S75~S77までの工程を繰り返すことにより、デバイス70の配線構造をさらに拡張できることである。デバイス70を形成するための工程S71~S77は、デバイス60を形成するための工程S61~S67と同一であるので、それによって適用される詳細な手続きおよび材料は、ここでは重複して説明せず、実施形態の同一の要素は同一の参照数字で表す。工程S78からデバイス70を形成するプロセスを説明する。
【0178】
図7A(1)は、本開示の一実施形態による第2の誘電体下地層640上に第2の導電層750を形成するために工程S75を繰り返した後の構造を示す上面図である。
図7A(2)は、
図7A(1)に描かれた切断線C7A1に沿って切った断面図である。
図7A(3)は、
図7A(1)に描かれた切断線C7A2に沿って切った断面図である。
【0179】
本実施形態では、第2の導電層750の形成に先立ち、第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bの上面660sに、2つのアンドープシリコンピラー710をそれぞれ形成する。本実施形態では、第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bの上面660sをベースとしてSEGを行い、2つのアンドープシリコンピラー710をそれぞれ成長させている。続いて、第1の誘電体下地層240、第2の誘電体下地層640および第1の導電層650を覆うように第2の誘電体層720を形成する。ここで、2つのアンドープシリコンピラー710の各々は、第2の誘電体層720の上面720sよりも高い上面710sを有する。
【0180】
次に、これら2つのアンドープシリコンピラー710を取り囲んで接続するように第2の導電層750を第2の誘電体層720上に形成する。続いて、第2の導電層750の上面750sに、これら2つのアンドープシリコンピラー710を取り囲んで接続するように第3誘電体下地層740を形成する。ここで、第3誘電体下地層740の上面740sは、これら2つのアンドープシリコンピラー710の上面710sと実質的に同一平面である。
【0181】
図7B(1)は、本開示の一実施形態による第3の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bに第5の導体ピラー730Aおよび第6の導体ピラー730Bを形成した後の構造を示す上面図である。
図7B(2)は、
図7B(1)に描かれた切断線C7B1に沿って切った断面図である。
図7B(3)は、
図7B(1)に描かれた切断線C7B2に沿って切った断面図である。
【0182】
第3の導体ピラー630Aおよび第4の導体ピラー630Bを形成する工程S66と同様に、これら2つのアンドープシリコンピラー710をTiN層730nによって囲まれた2つのタングステンピラー730wに置き換えることにより、第5の導体ピラー730Aおよび第6の導体ピラー730Bを形成する。
【0183】
この例でも、
図6B(4)および
図6B(5)と同様に、2つのアンドープシリコンピラー710を除去する以外に、第1の高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第2の高濃度ドープシリコンピラー660bも除去してもよい。次に、金属プラグ処理を行い、開口穴にTiN層730nとタングステンピラー730wを形成する。したがって、
図7B(4)および
図7B(5)に示すように、第4の導体ピラー630Bは第6の導体ピラー730Bに接触し、第3の導体ピラー630Aは第5の導体ピラー730Aに接触することになる。よって、この構造の抵抗は低くなる。
図6B(4)、
図6B(5)、
図7B
(4)および
図7B(5)の構造は、より高導体ピラーを他のレベルの金属層に形成するために、以下のプロセスに繰り返し適用することが可能である。
【0184】
図7C(1)は、本開示の一実施形態による、第5の高濃度ドープシリコンピラー760aおよび第6の高濃度ドープシリコンピラー760bが第5の導体ピラー730Aおよび第6の導体ピラー730Bの上に形成された後の構造を例示した上面図である。
図7C(2)は、
図7C(1)に描かれた切断線C7C1に沿って切った断面図である。
図7C(3)は、
図6C(1)に描かれた切断線C6C2に沿って切った断面図である。
【0185】
高濃度ドープシリコンピラー660aおよび第4の高濃度ドープシリコンピラー660bを形成するための工程S67と同様に、第5の導体ピラー730Aおよび第6の導体ピラー730Bの上側部分の代わりに、高濃度ドープN+多結晶シリコンによって第5の高濃度ドープシリコンピラー760aおよび第6の高濃度ドープシリコンピラー760bを形成してもよい。ここで、第5の高濃度ドープシリコンピラー760aおよび第6の高濃度ドープシリコンピラー760bは、第2の導電層750および第3誘電体下地層740によって囲まれ、第3誘電体下地層740の上面740sと同一平面とする上面760tを有している。
【0186】
その後、第2の導電層750および第3誘電体下地層740をパターニングして、第5の導体ピラー730Aおよび第6の導体ピラー730Bをそれぞれ取り囲んで接続する接続線として機能する第3の金属下地層750aおよび第4の金属下地層650bをそれぞれ形成する。
【0187】
ダウンストリームプロセスの一連の工程が実行された後、デバイス60の形成を実施することができる。この例でも、別の言い方をすると、
図7C(3)に示すように、前述の高導体ピラー(630Aと660aの組み合わせ)が、その上側部分にシード領域またはシードピラー(高濃度ドープシリコンピラー660aなど)を有しており、高導体ピラー(730Aおよび760aの組み合わせ)は、その上側にもシード領域またはシードピラー(高濃度ドープシリコンピラー760aなど)を有し、本明細書に開示する自己整合により、高導体ピラーの上面の面積は、上側導体ピラーの底面の面積と同じまたは実質的に同じである。
図6C(3)と
図7C(3)に基づいて、すべての導体ピラーは、底部導体ピラーから上側または最上位導体ピラーに自己整合して、それらの間の垂直接続を達成することができ、これは、上側導体ピラーから底部導体ピラーへの従来の整合方法とは異なるものである。
【0188】
本発明は、例として、好ましい実施形態(複数)の観点から説明されてきたが、本発明はこれに限定されないことが理解されよう。逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲の様々な変形例や類似した配置および手順を含むことを意図しており、特許請求項には、すべてのそのような変形例や類似の配置および手順を包含するように最も広い解釈が与えられる。
【符号の説明】
【0189】
10、20、30、40、50、60、70 デバイス
21 第1の端子
22 第2の端子
120 第1の誘電体層
100、200 トランジスタ構造
101、201 半導体基板
102、202 ゲート端子
103 トランジスタチャネル領域
104、204 ソース/ドレイン領域
107a、107b、207a、207b 開口穴
109 開口中空
130A、230A、330A 第1の導体ピラー
130B、230B、330B 第2の導体ピラー
140、240 第1の誘電体下地層
150、250、350 第1の導電層
160、640 第2の誘電体下地層
170 上側誘電体層
180 上側導電層
330n TiN層
630A 第3の導体ピラー
630B 第4の導体ピラー
720 第2の誘電体層
730A 第5の導体ピラー
730B 第6の導体ピラー
740 第3誘電体下地層
750 第2の導電層