(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103796
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】蓋付き容器及び容器の積み重ね構造
(51)【国際特許分類】
B65D 43/26 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
B65D43/26
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024092916
(22)【出願日】2024-06-07
(62)【分割の表示】P 2021175191の分割
【原出願日】2018-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】田中 彩央里
(57)【要約】
【課題】組立作業性の向上を図ることのできる蓋付き容器を提供する。
【解決手段】ゴミ箱1は、ペダル5の操作に応じて蓋部材4を連動させる連動部材6を備える。連動部材6は、ペダル5の操作が行われることで上方に変位し、ペダル5への操作が解消されることで下方に変位する。蓋部材4は、ペダル5への操作が解消されることで蓋部材4が閉位置とされる際に、連動部材6の第2掛け部64と当接し、第2掛け部64から閉位置側へ向かう外力が付加される先端側片部69とを備える。ペダル5への操作が行われることで蓋部材4が開位置とされている状態においては、第2掛け部64が、先端側片部69の上面側に対向配置され、蓋部材4が閉位置とされている状態においては、先端側片部69と、第2掛け部64とが、水平方向においてずれた位置に相対配置されている。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口する開口部を有する略箱状の容器本体と、
蓋部材と、
使用者が操作可能に設けられた操作部を有する操作部材と、
前記操作部材の操作に応じて前記蓋部材を連動させる連動部材とを備え、
前記蓋部材は、前記開口部を開放する開位置と、前記開口部を閉鎖する閉位置との間を回動変位可能に構成された蓋付き容器であって、
前記容器本体は、平面視略矩形状の底壁構成部、前記底壁構成部の相対する一対の長側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の長辺側側壁部、及び、前記底壁構成部の相対する一対の短側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の短辺側側壁部を具備する収容部を備えるとともに、
一対の前記短辺側側壁部は、正面側側壁部と、裏面側側壁部と、を備え、
前記蓋部材は、前記容器本体の前記長辺側側壁部に対応して回動変位可能であり、
前記操作部は、前記正面側側壁部側に配置され、
前記連動部材は、裏面側側壁部側に配置され、
前記蓋部材は、前記蓋部材が閉位置にある場合の下面側から突出し、前記連動部材から前記開位置側への力を受ける部位である突片部を備え、
前記容器本体は、前記裏面側側壁部に対応して前記収容部の上縁部から前記容器本体の外周側に一体的に突出する張出し部と、前記張出し部の先端縁から上方に一体的に突出する縁壁部とを備え、
前記張出し部の端部において、前記蓋部材が前記閉位置とされた際に前記突片部を収容する突片収容凹部が設けられていることを特徴とする蓋付き容器。
【請求項2】
1つの前記蓋部材により前記容器本体の開口部が開閉されることを特徴とする請求項1に記載の蓋付き容器。
【請求項3】
前記蓋部材は一対で設けられ、
前記蓋部材が前記閉位置とされた際には、前記張出し部の両端部において、一対の前記蓋部材の前記突片部が前記突片収容凹部に収容されるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の蓋付き容器。
【請求項4】
前記蓋部材の回動軸方向に対して直交して延びる辺部に手掛け部が設けられ、
前記手掛け部は、前記容器本体の正面側側壁部側及び裏面側側壁部側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項5】
前記裏面側側壁部に対応する前記張出し部に、上下に貫通し、前記連動部材を挿通させるとともに、水平方向における位置決めを行う挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項6】
請求項3に記載の蓋付き容器を用いた容器の積み重ね構造であって、
一対の前記蓋部材は、開位置で前記容器本体の上辺部に対し上方に延び、
一対の前記蓋部材を前記開位置とさせた下側の蓋付き容器の前記容器本体の内側に、上側の蓋付き容器の前記容器本体の下部を収容させるようにして、上下に積み重ねることが可能であり、
上下に積み重ねられた状態では、下側の蓋付き容器の開位置にある一対の蓋部材の間に上側の蓋付き容器の前記容器本体の前記長辺側側壁部が配置されるように構成されることを特徴とする容器の積み重ね構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミ箱等として用いられる蓋付き容器及び容器の積み重ね構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴミ箱として、上方に開口する箱状の容器本体と、容器本体に対し、当該容器本体の開口部を開閉可能に装着される蓋部材とを備えたものが知られている。また、足先での蓋部材の開閉操作を可能とするべく、足先で踏まれることで操作が行われるペダルと、ペダルの操作に蓋部材を連動させる連動部材とを備えるものがある(例えば、特許文献1等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、蓋部材が閉位置にある場合に、突片部が内容物と干渉することを回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0006】
手段1.上方に開口する開口部を有する略箱状の容器本体と、
蓋部材と、
使用者が操作可能に設けられた操作部を有する操作部材と、
前記操作部材の操作に応じて前記蓋部材を連動させる連動部材とを備え、
前記蓋部材は、前記開口部を開放する開位置と、前記開口部を閉鎖する閉位置との間を回動変位可能に構成された蓋付き容器であって、
前記容器本体は、平面視略矩形状の底壁構成部、前記底壁構成部の相対する一対の長側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の長辺側側壁部、及び、前記底壁構成部の相対する一対の短側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の短辺側側壁部を具備する収容部を備えるとともに、
一対の前記短辺側側壁部は、正面側側壁部と、裏面側側壁部と、を備え、
前記蓋部材は、前記容器本体の前記長辺側側壁部に対応して回動変位可能であり、
前記操作部は、前記正面側側壁部側に配置され、
前記連動部材は、裏面側側壁部側に配置され、
前記蓋部材は、前記蓋部材が閉位置にある場合の下面側から突出し、前記連動部材から前記開位置側への力を受ける部位である突片部を備え、
前記容器本体は、前記裏面側側壁部に対応して前記収容部の上縁部から前記容器本体の外周側に一体的に突出する張出し部と、前記張出し部の先端縁から上方に一体的に突出する縁壁部とを備え、
前記張出し部の端部において、前記蓋部材が前記閉位置とされた際に前記突片部を収容する突片収容凹部が設けられていることを特徴とする蓋付き容器。
【0007】
手段1によれば、蓋部材が閉位置にある場合に、突片部が内容物と干渉することを回避することができる。
【0008】
手段2.1つの前記蓋部材により前記容器本体の開口部が開閉されることを特徴とする手段1に記載の蓋付き容器。
【0009】
手段3.前記蓋部材は一対で設けられ、
前記蓋部材が前記閉位置とされた際には、前記張出し部の両端部において、一対の前記蓋部材の前記突片部が前記突片収容凹部に収容されるよう構成されていることを特徴とする手段1に記載の蓋付き容器。
【0010】
手段4.前記蓋部材の回動軸方向に対して直交して延びる辺部に手掛け部が設けられ、
前記手掛け部は、前記容器本体の正面側側壁部側及び裏面側側壁部側に設けられていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の蓋付き容器。
【0011】
手段5.前記裏面側側壁部に対応する前記張出し部に、上下に貫通し、前記連動部材を挿通させるとともに、水平方向における位置決めを行う挿通孔が設けられていることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の蓋付き容器。
【0012】
手段6.手段3に記載の蓋付き容器を用いた容器の積み重ね構造であって、
一対の前記蓋部材は、開位置で前記容器本体の上辺部に対し上方に延び、
一対の前記蓋部材を前記開位置とさせた下側の蓋付き容器の前記容器本体の内側に、上側の蓋付き容器の前記容器本体の下部を収容させるようにして、上下に積み重ねることが可能であり、
上下に積み重ねられた状態では、下側の蓋付き容器の開位置にある一対の蓋部材の間に上側の蓋付き容器の前記容器本体の前記長辺側側壁部が配置されるように構成されることを特徴とする容器の積み重ね構造。
【0013】
手段6によれば、容器の運搬・保管効率の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ゴミ箱の正面かつ上面側を示す斜視図である。
【
図2】ゴミ箱の裏面かつ下面側を示す斜視図である。
【
図3】ペダルの操作が行われることで蓋部材が開位置とされた状態を示す斜視図である。
【
図4】ペダルの操作が行われることで蓋部材が開位置とされた状態を示す平面図である。
【
図10】連動部材のアーム部を示す部分拡大斜視図である。
【
図11】(a)はペダルの上面側を示す斜視図であり、(b)はペダルの下面側を示す斜視図である。
【
図13】蓋部材が閉位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための斜視図である。
【
図14】
図13のK部を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【
図15】蓋部材が閉位置にある状態における蓋部材の補助片部と、連動部材のアーム部(第1アーム)との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図16】蓋部材が閉位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部と、連動部材のアーム部(第2アーム)との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図17】蓋部材が閉位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための下面図(容器本体は省略)である。
【
図18】蓋部材が閉位置から開位置とされる過程にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための斜視図である。
【
図19】蓋部材が開位置とされる過程にある状態における蓋部材の補助片部、及び、裏面側突片部(内側片部)と、連動部材のアーム部(第1アーム)との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図20】蓋部材が開位置とされる過程にある状態における蓋部材の裏面側突片部と、連動部材のアーム部(第2アーム)との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図21】蓋部材が開位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための斜視図である。
【
図22】蓋部材が開位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図23】蓋部材が開位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための断面図である。
【
図24】蓋部材が開位置にある状態における蓋部材の裏面側突片部、及び、補助片部と、連動部材のアーム部との相対位置関係を説明するための下面図(容器本体は省略)である。
【
図25】ゴミ箱をネスティングした状態を示す斜視図である。
【
図26】容器本体をネスティングした状態を示す斜視図である。
【
図27】ゴミ箱を横並びで連結した状態を示す斜視図である。
【
図28】別の実施形態におけるゴミ箱を示す斜視図である。
【
図29】別の実施形態におけるゴミ箱を示す斜視図である。
【
図30】別の実施形態におけるゴミ箱を示す斜視図である。
【
図31】別の実施形態におけるゴミ箱を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1~
図3等に示すように、蓋付き容器としてのゴミ箱1は、上方に開口する開口部3を有する略箱状の容器本体2と、容器本体2に対し、開口部3を開閉可能に取付けられる一対の蓋部材4と、使用者が足先で踏むことで操作を行う操作部材としてのペダル5と、ペダル5の操作に応じて蓋部材4を連動させる連動部材6とを備えている。
【0016】
図1、
図4、
図5等に示すように、容器本体2は、平面視略矩形状の底壁構成部12、底壁構成部12の相対する一対の長側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の長辺側側壁部13、及び、底壁構成部12の相対する一対の短側辺部からそれぞれ上方に延びる相対する一対の短辺側側壁部14を具備する収容部11と、収容部11の上縁部全周から容器本体2の外周側に突出する張出し部15と、張出し部15の先端縁から上方に突出する縁壁部16とを備えている。収容部11は上方に向けて拡幅するテーパ状に構成されている。尚、本実施形態の容器本体2は、ポリプロピレンにより一体的に構成されている。
【0017】
また、
図5に示すように、本実施形態の張出し部15は、収容部11の上縁部から容器本体2の外周側に延びる下段壁部17と、下段壁部17の先端縁部から上方に延びる縦壁部18と、縦壁部18の上縁部から容器本体2の外周側に延びる上段壁部19とを備えている。さらに、本実施形態の容器本体2には、縁壁部16のうち一方の短辺側側壁部14(以下、「正面側側壁部14a」とも称する)に対応する部位の上辺部と連結され、下方に向けて容器本体2の外方に傾斜して延びる折返し壁部20が設けられている。折返し壁部20は、その下縁部が、張出し部15の下面と同じ高さ位置となるまで延びている。加えて、他方の短辺側側壁部14(以下、「裏面側側壁部14b」とも称する)、及び、一対の長辺側側壁部13に対応する部位においても折返し壁部20が設けられているが、当該折返し壁部20については、縁壁部16の下辺部を下方に延長させるような格好で上段壁部19から下方に(その下縁部が、張出し部15の下面と同じ高さ位置となるまで)延びている。
【0018】
図6、
図7等に示すように、各蓋部材4は、容器本体2の開口部3を閉鎖可能な略矩形板状の天壁部21と、天壁部21の外周縁から下方に突出する枠壁部22と、枠壁部22のうち天壁部21の短側辺部に対応する部位の外面の一方の側端部近傍部位から外方に突出する略円柱状の軸部23とを備えている。尚、本実施形態の蓋部材4は、ポリプロピレンにより一体的に構成されている。
【0019】
さらに、
図3等に示すように、本実施形態の蓋部材4は、容器本体2の各長辺側側壁部13に対応して回動変位可能に取付けられている。具体的には、張出し部15のうち各長辺側側壁部13に対応する部位の上段壁部19の上方位置において、蓋部材4の回転軸24(
図6等参照)が、長辺側側壁部13の上辺部に沿って、長辺側側壁部13の横幅方向と平行して延在するように構成されている。つまり、
図5に示すように、縁壁部16のうち各短辺側側壁部14と対応する面(各短辺側側壁部14の外面と同じ側を向く面)を具備する部位に対し、張出し部15のうち各長辺側側壁部13に対応する部位の上段壁部19の両側端部の上方位置において、蓋部材4の軸部23を回動可能に支持する軸孔25が設けられている。
【0020】
また、蓋部材4は、短辺側側壁部14の上辺部と略平行して延び、容器本体2の開口部3を閉鎖する閉位置(
図1等参照)と、短辺側側壁部14の上辺部に対して上方に略直交して延び、容器本体2の開口部3を開放する開位置(
図3等参照)との間を回動変位可能に構成されている。蓋部材4が閉位置にある場合には、蓋部材4の枠壁部22の下辺部が、容器本体2の短辺側側壁部14に対応する上段壁部19に当接して支持されるようになっている(
図13、
図15等参照)。尚、
図19等に示すように、長辺側側壁部13に対応する上段壁部19は、短辺側側壁部14に対応する上段壁部19よりも若干下方に位置しており、長辺側側壁部13に対応する上段壁部19が、蓋部材4の回動の妨げとならないように構成されている。その一方で、
図22等に示すように、蓋部材4が開位置にある場合には、蓋部材4の天壁部21が、長辺側側壁部13に対応する縁壁部16の内側面に当接して支持されるようになっている。
【0021】
図9等に示すように、連動部材6は、上下に延びる左右一対の縦棒32、及び、一対の縦棒32の下端部間を連結する連動連結部33を具備するベース部としての昇降ベース部31と、縦棒32に対して直交する方向に延び、一対の縦棒32の上端部と連結された延在部34と、延在部34の両端部に設けられたアーム部35とを備えている。延在部34は、左右一対の縦棒32よりも側方に突出するようにして設けられている。
図4等に示すように、本実施形態の延在部34は、一対の長辺側側壁部13の上辺部間の距離よりも若干長く、一対の長辺側側壁部13に対応する張出し部15の縦壁部18間の距離よりも若干短くなっている。
【0022】
また、各アーム部35は、延在部34の端部から、延在部34の延在方向に対して交差し、かつ、昇降ベース部31の延在方向に対して交差する方向に突出している。詳しくは後述するが、各アーム部35は、連動部材6の変位に応じて、それぞれに対応する蓋部材4と接触し、蓋部材4に対して、開位置側、及び、閉位置側へ向かう力を付与するための部位である。尚、本実施形態の連動部材6は、断面略円形状の金属製の棒状体を適宜屈曲させる等することにより一体的に構成されている。
【0023】
これに対し、
図2、
図4、
図5等に示すように、裏面側側壁部14bには、連動部材6の昇降ベース部31を、容器本体2の外面側に配置するとともに、当該昇降ベース部31を容器本体2の外周面よりも外方に突出させないようにするために、裏面側側壁部14bの横幅方向中央部を容器本体2の内側に凹ませるようにして形成された連動収容部37が設けられている。さらに、裏面側側壁部14bに対応する張出し部15の下段壁部17(連動収容部37の上方位置)には、上下に貫通し、昇降ベース部31を挿通させるとともに、昇降ベース部31の水平方向における位置決めを行う挿通孔38が設けられている。裏面側側壁部14bの横幅方向における挿通孔38の幅は、昇降ベース部31の横幅よりも若干広く、裏面側側壁部14bの厚み方向における挿通孔38の幅は、縦棒32の径よりも若干広く構成されている。
【0024】
そして、容器本体2の上方から、連動部材6の昇降ベース部31を挿通孔38に挿通させることで、連動部材6が容器本体2に装着されている。本実施形態では、連動部材6は、アーム部35が延在部34から容器本体2の外方に突出する向きで容器本体2に装着される。また、連動部材6の装着状態においては、昇降ベース部31が連動収容部37に収容されるとともに、延在部34が容器本体2の内側に収容されることとなる。
【0025】
図11等に示すように、ペダル5は、略直方体形状の操作部41と、操作部41の一方の長側辺部の中央部と連結される略直方体形状のペダル本体42とを備え、平面視略T字状をなしている。さらに、操作部41、及び、ペダル本体42は、下方に開口しており、その内側には、補強用リブ43が設けられている。また、ペダル本体42のうち、操作部41と連結されていない側の端部には、上方に開口する断面略C字状のペダル連結部44が設けられている。さらに、ペダル本体42の長手幅方向における中間位置には、ペダル本体42の各長側辺部側の側面から側方に突出する略円柱状のペダル軸部45が設けられている。尚、本実施形態のペダル5は、ポリプロピレンにより一体的に構成されている。
【0026】
これに対し、
図2等に示すように、容器本体2の底壁構成部12の下面側には、ペダル5を収容するためのペダル収容部46が設けられている。ペダル収容部46は、容器本体2の短手幅方向中央部において、容器本体2の長手幅方向に沿って延在し、ペダル5のペダル本体42を収容する連通部47と、ペダル5の操作部41を収容する操作収容部48と、ペダル連結部44を収容する連結収容部49とを備えている。
【0027】
図1等に示すように、ペダル5の操作部41は、正面側側壁部14a側に配置され、操作収容部48についても正面側側壁部14a側に設けられている。また、正面側側壁部14aのうち操作収容部48の上方に対応する部位は、容器本体2の内側に凹む形状とされ、特に、下部については、操作部41の上面側に足先を踏み込めるように比較的大きく凹んだ形状とされている。加えて、
図2に示すように、連通部47の左右の側壁部には、ペダル軸部45を回動可能に支持するペダル軸孔50が設けられている。そして、ペダル軸孔50にペダル5のペダル軸部45が嵌入されることで、ペダル5が容器本体2に対し底壁構成部12の下面側において回動可能に取付けられている。尚、本実施形態のペダル5は、容器本体2に装着されることで、その全体がペダル収容部46に収まるように構成されており、ペダル5が容器本体2の外周面よりも外方に突出しないようになっている。
【0028】
さらに、
図2に示すように、連結収容部49は、連動収容部37の下部を兼ねる部位であって、ペダル連結部44を連動収容部37に収容された連動部材6の下方に位置させるための部位である。そして、連動部材6の下端部に相当する断面円形状の連動連結部33を、断面略C字状のペダル連結部44の内側に嵌めることで、連動部材6(連動連結部33)と、ペダル5(ペダル連結部44)とを回動可能に連結する。これにより、ペダル5の操作に応じて、連動部材6が上下に変位するようになっている。
【0029】
すなわち、
図1、
図2に示すように、ペダル5は、操作部41への操作が行われていない(踏まれていない)状態では、連動部材6の重さにより、ペダル軸部45を中心として回動変位可能な範囲で、ペダル連結部44側(後端部側)が下がり、操作部41側(前端部側)が上がる姿勢を維持するようになっている。また、当該ペダル5の操作部41への操作が行われていない状態では、連動部材6の延在部34、及び、アーム部35が、容器本体2の内側に収容された状態となるようになっている(
図16参照)。
【0030】
その一方で、
図3に示すように、操作部41への操作が行われた場合には、ペダル5は、操作部41側(前端部側)が下がり、ペダル連結部44側(後端部側)が上がった姿勢となり、連動部材6が上方に変位するようになっている。また、詳しくは後述するが、ペダル5の操作部41への操作が行われた状態では、連動部材6の延在部34、及び、アーム部35が、容器本体2よりも上方に突出するようになっている(
図22参照)。
【0031】
尚、連動部材6がペダル5に連結されることにより、連動部材6の昇降ベース部31が、容器本体2の裏面側側壁部14bに沿って設けられるとともに、当該裏面側側壁部14bの外面に当接又は近接するようになっている。また、上記のように、連動部材6が、容器本体2の外面側に設けられていることにより、連動部材6と、容器本体2の収容物とが干渉し、連動部材6の昇降動作が阻害される、或いは、収容物に悪影響を及ぼすといった事態が回避されるようになっている上、連動部材6と、ペダル5との連結を容器本体2の外側で比較的簡単に行うことができるようになっている。
【0032】
加えて、
図3、
図4等に示すように、本実施形態のゴミ箱1は、容器本体2の内側に装着される袋(ゴミ袋)の上部を保持するための一対の袋止め部材53を備えている。
図12に示すように、袋止め部材53は、略コ字状の袋止め本体54と、袋止め本体54の両端部において外方に突出する袋止め軸部55とを備えている。袋止め軸部55は、円柱状をなし、先端部側に拡径部を有している。
【0033】
これに対し、
図5に示すように、容器本体2には、各長辺側側壁部13に対応する張出し部15の縦壁部18に対し、長辺側側壁部13の横幅方向中央部付近の位置において、一対の袋止め軸孔56が設けられている。そして、袋止め本体54を容器本体2の上縁部内側に沿わして配置可能な向きとして、袋止め軸部55を袋止め軸孔56に嵌入させることにより、袋止め部材53が容器本体2に対して回動可能に取付けられている。
【0034】
尚、袋止め本体54は、基本的に、張出し部15の下段壁部17に支持される部位と、収容部11の内側に嵌る部位とを備えて、断面略L字状をなしている(
図12、
図22参照)。また、袋止め本体54の両端部は、袋止め軸部55を下段壁部17の上方に位置させるべく、上方に突出している(
図3、
図12参照)。さらに、
図4に示すように、一対の袋止め部材53は、互いに同じ形状のものを使用している。加えて、一対の袋止め部材53のうち、裏面側側壁部14b側に設けられる袋止め部材53に関しては、裏面側側壁部14bが容器本体2の内外周方向に凹凸している都合上、裏面側側壁部14bの横幅方向両側部側において下段壁部17に支持されることはないものの、裏面側側壁部14bの横幅方向中央部付近では、下段壁部17のうち挿通孔38に隣接する部位により支持されるようになっている。
【0035】
さて、
図4、
図9、
図10、
図21等に示すように、本実施形態の連動部材6の各アーム部35は、延在部34の端部から、延在部34と略直交し、かつ、略水平方向に突出する第1アーム61と、第1アーム61の先端部から上方に突出するようにして設けられた第2アーム62とを備えている。本実施形態の第1アーム61は、連動部材6の容器本体2への装着状態において、裏面側側壁部14bの横幅方向に沿って延びる延在部34から、容器本体2の外方(各長辺側側壁部13の横幅方向における中央部側とは反対側)に突出するとともに、蓋部材4の回転軸24(
図4、
図6、
図17参照)に沿った方向に(蓋部材4の回転軸24と並行して)延びている。さらに、第2アーム62は、第1アーム61の先端部から上方に延びる第1掛け部63と、第1掛け部63の先端部から、第1掛け部63と直交し、かつ、各短辺側側壁部14の横幅方向中央部側に向けて延びる第2掛け部64とを備え、略L字状をなしている。
【0036】
これに対し、
図3、
図4、
図7等に示すように、蓋部材4は、閉位置にある場合の下面のうち、容器本体2の裏面側側壁部14b側、かつ、蓋部材4の短手幅方向における中央部よりも回転軸24側の部位から突出する裏面側突片部65を備えている。
図8、
図16、
図18、
図21等に示すように、裏面側突片部65は、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置にある場合に上下に貫通し、蓋部材4が閉位置にある場合に短辺側側壁部14の横幅方向に貫通する係止孔66を備えている。当該係止孔66が設けられることにより、裏面側突片部65は、蓋部材4の横幅方向(回転軸24方向)に沿って並ぶ一対の外側片部67、及び、内側片部68と、外側片部67の先端部と、内側片部68の先端部との間を連結する先端側片部69とにより構成されるようになっている(
図8、
図18参照)。尚、本実施形態の外側片部67は、蓋部材4の短側辺部に対応する枠壁部22の内側面と連結されている。
【0037】
また、
図8、
図18等に示すように、蓋部材4は、内側片部68と、枠壁部22のうち蓋部材4の回転軸24側の部位との間を連結する補助片部70を備えている。補助片部70は、蓋部材4の短側辺部と平行して延びている(
図17参照)。さらに、裏面側突片部65の天壁部21からの突出長は、枠壁部22の天壁部21からの突出長よりも長く、補助片部70の天壁部21からの突出長は、枠壁部22の天壁部21からの突出長とほぼ同じであって、裏面側突片部65の天壁部21からの突出長よりも短くなっている。本実施形態では、補助片部70と、裏面側突片部65の先端側片部69との間の距離は、裏面側側壁部14bの横幅方向における第2アーム62の幅よりも若干長くなっている。
【0038】
加えて、
図18等に示すように、容器本体2には、裏面側側壁部14bに対応する張出し部15の両端部において、縦壁部18、及び、上段壁部19が省略される(下段壁部17から直接縁壁部16が延出する)ような格好で、蓋部材4が閉位置とされた場合に裏面側突片部65を収容する突片収容凹部71が設けられている。
【0039】
ここで、連動部材6と、蓋部材4との連動態様について説明する。
図13、
図14、
図16、
図17に示すように、蓋部材4が閉位置とされている状態においては、裏面側突片部65と、第2アーム62とが、水平方向(本例では、裏面側側壁部14bの横幅方向)においてずれた位置に相対配置されている。本実施形態では、裏面側突片部65が、第2アーム62の裏面側側壁部14bの横幅方向中央部側に隣接して配置されている。また、
図15に示すように、第1アーム61の上面が、補助片部70の下辺部と当接、又は、近接して配置されている。
【0040】
次に、蓋部材4が閉位置とされている状態から、ペダル5の操作が行われる(操作部41が踏まれる)ことで、連動部材6が上方に変位する場合、
図18、
図19に示すように、蓋部材4の補助片部70は、連動部材6の第1アーム61と当接し、当該第1アーム61から開位置側へ向かう外力が付加される。これにより、蓋部材4が上方に回動変位することとなる。さらに、本実施形態では、連動部材6が上方に変位し、蓋部材4が開位置とされる過程で、補助片部70が第1アーム61により上方かつ容器本体2の外方に押圧される状態の後、裏面側突片部65の内側片部68が、第1アーム61の上面側と当接して上方に押圧される状態を経ることで、蓋部材4が、回転軸24から上方に向けて略鉛直に延在する開位置とされるようになっている。勿論、ペダル5の操作が行われることで、一対の蓋部材4が同期して開位置へと変位する。
【0041】
また、
図20等に示すように、本実施形態では、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置とされる場合に、第2アーム62の第2掛け部64、及び、第1掛け部63の上部が、裏面側突片部65の係止孔66に挿通されるようになっている。そして、
図21~
図24に示すように、蓋部材4が完全に開位置とされた場合には、第1掛け部63が係止孔66を貫通し、第2掛け部64が先端側片部69の上面側に対向配置される(本例では、当接、又は、近接する)ようになっている。
【0042】
尚、
図17、
図24等に示すように、補助片部70、及び、裏面側突片部65(内側片部68)は、蓋部材4の回転軸24に対して直交する方向に延び、その一方で、第1アーム61は、蓋部材4の回転軸24と平行して延びている(さらに、第2アーム62が係止孔66に挿通可能に構成される)。このため、蓋部材4を開位置とする際に、第1アーム61が、補助片部70、及び、裏面側突片部65(内側片部68)との摺動の途中で、当該補助片部70、及び、裏面側突片部65(内側片部68)から外れる等といった事態が防止され、安定した摺動動作が確保される。加えて、
図8、
図19、
図21等に示すように、補助片部70のうち第1アーム61と当接し得る部位については、その他の部位よりも天壁部21からの突出長が短く構成されるとともに、その両端部が円弧状に構成されている。これにより、裏面側突片部65の突出長を抑制しつつ、裏面側突片部65において第2アーム62を挿通可能とする係止孔66を形成することができる上、蓋部材4の開放に際して第1アーム61の補助片部70から裏面側突片部65(内側片部68)に至る摺動が比較的スムースなものとなる。
【0043】
続いて、
図21~
図23に示すような、ペダル5が操作されて蓋部材4が開位置にある状態から、ペダル5への操作が解消される(ペダル5から足が離れる)ことで、連動部材6が下方に変位した場合には、連動部材6のアーム部35の第2アーム62の第2掛け部64の下面が、裏面側突片部65の先端側片部69のうち上側を向いている面に当接する。これにより、蓋部材4(先端側片部69)は、連動部材6(第2掛け部64)から閉位置側へ向かう外力が付加され、かかる外力に基づいて閉位置へと傾動変位させられることとなる(
図18等参照)。開位置とされていた蓋部材4がある程度閉位置側に傾くことにより、蓋部材4は、自重によって閉位置まで変位する。勿論、ペダル5の操作が解消されることで、一対の蓋部材4が同期して閉位置へと変位する。
【0044】
加えて、
図18、
図20等に示すように、ペダル5が操作されて蓋部材4が開位置にある状態から閉位置側に変位させられる場合には、第2アーム62の係止孔66への挿通状態が解消され(第2アーム62が係止孔66から抜け出し)、蓋部材4が閉位置とされた場合には、上記のように(
図14、
図16、
図17のように)、裏面側突片部65と、第2アーム62とが、水平方向においてずれた位置に相対配置されるようになっている。
【0045】
尚、本実施形態では、補助片部70のうち蓋部材4が閉位置にある場合の下辺部と、裏面側突片部65の内側片部68(特に、蓋部材4が開位置にある場合の下辺部)とにより、開き当接部が構成されている。さらに、第1アーム61(特に、上面)により開き作用部が構成されている。また、裏面側突片部65の先端側片部69(特に、蓋部材4が開位置にある場合の上面)により閉じ当接部が構成されている。さらに、第2アーム62(特に、第2掛け部64の下面)により閉じ作用部が構成されている。
【0046】
また、本実施形態では、ペダル5の操作を行うことなく、閉位置にある蓋部材4を開位置まで変位させる場合に、蓋部材4と、連動部材6とが干渉しないように構成されている。つまり、ペダル5の操作が行われておらず、下方に位置する連動部材6のアーム部35の第2アーム62(第2掛け部64)は、開位置と閉位置との間を変位する蓋部材4の裏面側突片部65の軌道から外れた位置に配置されている。このため、蓋部材4に直接手を掛ける等して、連動部材6を連動させることなく、蓋部材4を開位置に変位させることができる。
【0047】
さらに、
図25に示すように、本実施形態のゴミ箱1は、上記のようにペダル5の操作を行うことなく(連動部材6を上方に変位させることなく)蓋部材4を開位置とさせた状態とすることで、下側のゴミ箱1(容器本体2)の内側に上側のゴミ箱1(容器本体2)の下部を収容させるようにして、上下に積み重ねる(ネスティングする)ことができるように構成されている。尚、
図26に示すように、ゴミ箱1を袋止め部材53が装着されていない形態(
図26では、容器本体2に連動部材6、及び、ペダル5を装着しただけの形態)とし、ネスティングを行うことで、より効率的に保管等を行えるようになっている。
【0048】
また、
図27に示すように、本実施形態のゴミ箱1は、ゴミ箱1同士を横並びとして、互いに連結可能に構成されている。つまり、
図2に示すように、容器本体2の一方の長辺側側壁部13の外面側には、横並び連結部73が設けられている。さらに、
図1等に示すように、他方の長辺側側壁部13の外面側には、横並び連結部73と連結される横並び被連結部74が設けられている。横並び連結部73、及び、横並び被連結部74は、上下に相対変位させることで着脱可能に構成され、連結状態においては、連結されたゴミ箱1同士の水平方向における相対変位が防止されるようになっている。
【0049】
以上詳述したように、本実施形態によれば、蓋部材4が閉位置とされている状態において、裏面側突片部65と、第2アーム62とが、水平方向においてずれた位置に相対配置されている。このため、蓋部材4が閉位置とされている状態において、裏面側突片部65(先端側片部69等)の上面側に、第2アーム62(第2掛け部64等)を含む連動部材6が対向配置されないように構成することができる。当該構成により、例えば、閉位置にある蓋部材4を容器本体2から取外す場合に、蓋部材4が連動部材6に引っ掛かるといった事態を回避することができる。さらに、連動部材6が装着された容器本体2に対し蓋部材4を装着する場合に、蓋部材4の装着が連動部材6により阻害されるといった事態を回避することができる。
【0050】
その一方で、ペダル5への操作が行われることで蓋部材4が開位置とされている状態においては、第2アーム62の第2掛け部64が、裏面側突片部65の先端側片部69の上面側に対向配置されることから、蓋部材4と、連動部材6とが連結されていなくても、ペダル5の操作が解消されることで(連動部材6が下方に変位すると)、第2アーム62の第2掛け部64が、裏面側突片部65の先端側片部69に当接し、蓋部材4に対して閉位置側へ向かう外力を付加するといった、ペダル5、連動部材6、及び、蓋部材4の連動の機構を確立させることができる。従って、ゴミ箱1の組立て作業に際し、蓋部材4に関しては、単に、容器本体2に装着する(蓋部材4の軸部23を容器本体2の軸孔25に嵌着する)だけで、ペダル5の操作と連動する状態とすることができ、例えば、蓋部材4を容器本体2に装着するだけでなく、連動部材6と連結させる作業が必要な構成に比べ、ゴミ箱1の組立て作業性の向上を図ることができる。また、蓋部材4を容器本体2から取外す必要が生じた場合の作業性の向上を図ることもできる。
【0051】
さらに、ペダル5への操作が行われることで蓋部材4が開位置とされている状態では、蓋部材4が上方に引っ張られる等して、当該蓋部材4が容器本体2から外れる方向に変位しようとしても、第2アーム62の第2掛け部64が裏面側突片部65の先端側片部69に当接することで、かかる変位が規制されることとなる。従って、例えば、ペダル5を勢いよく操作することで、蓋部材4が勢いよく開位置とされた反動で、蓋部材4が容器本体2から外れてしまう等の、蓋部材4の不用意な脱落を抑止することができる。
【0052】
尚、本実施形態では、ペダル5の操作を行うことなく、閉位置にある蓋部材4を開位置まで変位させる場合に、蓋部材4と、連動部材6とが干渉しないようになっている。このため、ペダル5を操作することなく、閉位置にある蓋部材4に直接手を掛けて開位置へと変位させるような場合に、蓋部材4が連動部材6に引っ掛かる、或いは、蓋部材4に連動して連動部材6が持ち上がるといった事態が回避されることから、比較的容易に蓋部材4を開位置へと変位させることができる。従って、蓋部材4に直接手を掛けて開位置とさせる際の操作性の向上を図ることができる。
【0053】
また、本実施形態では、第2アーム62が、第1アーム61の先端部から上方に突出する第1掛け部63と、第1掛け部63の先端部から延在部34の長手幅方向中央部側に突出する第2掛け部64とから構成され、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置とされた状態では、第1掛け部63が裏面側突片部65の係止孔66に挿通され、第2掛け部64の下面側と、先端側片部69の上面側とが対向配置されるようになっている。つまり、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置とされた状態において、第2アーム62の第2掛け部64と、第1アーム61とが上下に配置されるとともに、第2掛け部64と、第1アーム61との間に、裏面側突片部65の先端側片部69、及び、内側片部68の一部が配置されるようになっている。当該構成により、連動部材6のうち蓋部材4に開位置側、及び、閉位置側への力を付加する部位(第1アーム61、及び、第2掛け部64)、並びに、連動部材6から開位置側、及び、閉位置側への力を受ける部位(裏面側突片部65)の構成を極力コンパクトに構成することができる。
【0054】
さらに、連動部材6の第1アーム61は、蓋部材4の回転軸24に沿った方向に(回転軸24と略平行して)延びている。このため、第1アーム61のうち、補助片部70、及び、裏面側突片部65の内側片部68と当接可能な範囲を増加させる(点ではなく、線で当接させる)ことができ、ペダル5を操作して蓋部材4を開位置とさせる場合に、第1アーム61と、補助片部70、及び、内側片部68とを確実に当接させることができる。さらに、例えば、第1アーム61が蓋部材4の回転軸24と直交して延びている場合のように、蓋部材4を開位置とする際に、第1アーム61と、補助片部70、及び、内側片部68とが少しの位置ずれを起こしただけで、両者間の摺接状態が解消されてしまう、或いは、第1アーム61が回転軸24に対して比較的大きく傾いている場合のように、蓋部材4を開位置とする際に、蓋部材4が回転軸24に沿った方向における一方側、又は、他方側に寄せられるような格好となって回動変位し難くなってしまうといった事態を回避することができる。従って、ペダル5を操作して蓋部材4を開位置とさせる際の操作性の向上を図ることができる。特に、第1アーム61のうち補助片部70、及び、内側片部68との当接面積が増加する場合、第1アーム61、補助片部70、及び、内側片部68の損傷等をより確実に抑制することができる。
【0055】
加えて、連動部材6の昇降ベース部31は、容器本体2の裏面側側壁部14bに沿って設けられるとともに、当該裏面側側壁部14bの外面に当接又は近接するようにして配置されている。さらに、アーム部35は、延在部34の先端部から、容器本体2の外方に向けて突出している。このため、容器本体2の容積が連動部材6により減少してしまうといった事態を極力抑制することができる。また、例えば、蓋部材4を開位置としたゴミ箱1同士を積み重ねる(ネスティングする)場合、或いは、連動部材6を装着し、蓋部材4を装着していない状態の容器本体2同士をネスティングする場合において、連動部材6が極力ネスティングを阻害しないようにすることができ、ネスティング効率、ひいては、ゴミ箱1(容器本体2)の運搬・保管効率の向上等を図ることができる。
【0056】
また、蓋部材4は一対で設けられ、連動部材6の昇降ベース部31は、一対の蓋部材4の間の位置において上下に延び、延在部34は、一対の蓋部材4の各回転軸24の近傍位置まで延在するようにして設けられている。このため、1つの連動部材6で一対の蓋部材4を同時に開閉させることができ、連動部材6の構成の簡素化等を図ることができる。また、昇降ベース部31が一対の蓋部材4の間の位置に設けられることから、蓋部材4が一対で設けられる場合において、連動部材6の構造の簡素化を図りつつ、連動部材6をバランス良く配置することができる。さらに、延在部34は蓋部材4の回転軸24の近傍位置まで延在することから、延在部34の先端部に設けられるアーム部35(第1アーム61、及び、第2アーム62)についても、蓋部材4の回転軸24の近傍部位において、裏面側突片部65や補助片部70と当接することとなる。従って、蓋部材4の開閉に際しての連動部材6のストローク量を極力小さくすることができ、ペダル5の操作性等の向上(蓋部材4を開位置とする際のペダル5のストローク量の低減、ペダル5の操作に応じて蓋部材4が開閉される反応速度の向上等)を図ることができる。
【0057】
加えて、裏面側突片部65は、ペダル5への操作が行われて蓋部材4が開位置とされた状態において第2アーム62が挿通される係止孔66を備えている。このため、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置とされる際の第2アーム62(第2掛け部64)と、裏面側突片部65(先端側片部69)との干渉を効率的に回避させることができ、ペダル5が操作されることで蓋部材4が開位置とされている状態において、ペダル5の操作を解消してから、第2掛け部64が先端側片部69と当接して、蓋部材4が閉位置側に変位するまでの時間の短縮(蓋部材4の反応速度の向上)等を図ることができる。従って、ペダル5による蓋部材4の開閉操作性の向上等を図ることができる。
【0058】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0059】
(a)上記実施形態では、アーム部35(第1アーム61)が、延在部34の端部から延在部34と直交して容器本体2の外方に突出しているが、延在部34の端部から延在部34と直交して容器本体2の内方に突出することとしてもよい。但し、上記実施形態のように、アーム部35(第1アーム61)を延在部34の端部から延在部34と直交して容器本体2の外方に突出させることで、アーム部35、裏面側突片部65、及び、補助片部70を、収容部11の外側に配置することができる。これにより、蓋部材4が閉位置にある場合に、アーム部35、裏面側突片部65、及び、補助片部70が内容物と干渉することを回避することができ、また、ペダル5を操作することなく蓋部材4を開位置とした状態でゴミ箱1同士をネスティングする場合に、下側のゴミ箱1の裏面側突片部65が上側のゴミ箱1に干渉することを回避することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、第1アーム61が、蓋部材4の回転軸24と平行して延びているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、ペダル5の操作に応じて連動部材6が上昇した際に、蓋部材4の補助片部70、及び、内側片部68と当接して、蓋部材4に対して開位置側に向かう外力を付与することができるように構成されていればよい。さらに、第1アーム61の断面形状は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。但し、第1アーム61のうち、補助片部70、及び、内側片部68と当接し得る部位が曲面で構成され、第1アーム61が蓋部材4の回転軸24と平行に延びるように構成されることで、蓋部材4をよりスムースに回動変位させることができる。
【0061】
加えて、第2アーム62の形状についても特に限定されるものではなく、ペダル5の操作が解消され、連動部材6が下降した際に、蓋部材4の先端側片部69と当接して、蓋部材4に対して閉位置側に向かう外力を付与することができるように(ペダル5の操作が行われることで蓋部材4が開位置とされている状態において、第2アームが、裏面側突片部65の上面側に対向配置されるように)構成されていればよい。例えば、第2アーム62が、第1アーム61の先端部から上方に向けて延在部34の中央部側に傾いて延出するように構成してもよい。
【0062】
尚、蓋部材4のうちアーム部35と接触して開位置側、又は、閉位置側への外力が付与される部位の形状については特に限定されるものではなく、例えば、補助片部70が省略され、ペダル5が操作された場合に、アーム部35が蓋部材4の天壁部21の下面と当接して、蓋部材4が開位置側に変位されるように構成してもよい。
【0063】
(b)上記実施形態では、ペダル5の操作が行われることで蓋部材4が開位置とされている状態において、連動部材6の第2掛け部64と、第1アーム61とが上下に配置されるとともに、第2掛け部64と、第1アーム61との間に、裏面側突片部65(先端側片部69及び内側片部68)が配置されるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、ペダル5の操作に連動して蓋部材4が開閉動作するとともに、ペダル5の操作を行うことなく閉位置にある蓋部材4を持ち上げる(例えば、開位置側に変位させる)場合には、蓋部材4に連動部材6が引っ掛からないように構成されていればよい。
【0064】
例えば、
図28、
図29に示すゴミ箱81の蓋部材82は、(上記実施形態の裏面側突片部65、及び、補助片部70の代わりに、)閉位置にある蓋部材82の下面から下方に突出し、蓋部材82が開位置とされている状態において、互いに上下に離間して配置される第1突片部83、及び、第2突片部84と、第1突片部83、及び、第2突片部84のうち蓋部材4の横幅方向中央部側の側辺部間を連結する補助片部85とを備えている。さらに、連動部材86のアーム部87は、延在部88の両端部から当該延在部88に対して直交して外方に突出する(蓋部材82の回動軸と平行して延びる)第1アーム89と、第1アーム89の先端部から下方に突出する第2アーム90とにより構成されている。また、ペダル操作が行われることで蓋部材82が開位置にある状態において、第2アーム90(の下端部)が、第2突片部84の上面側に対向配置される(第1アーム89、及び、第2アーム90が、第1突片部83と、第2突片部84との間に配置される)ように構成されている。
【0065】
蓋部材82が閉位置にある場合、第1アーム89の上面側と、補助片部85の下辺部とが対向配置される(本例では、当接又は近接する)ようになっている。そして、
図29に示すように、ペダル操作が行われ、連動部材86が上方に変位する場合、補助片部85が第1アーム89により上方に押圧され、蓋部材82が開位置側に変位することとなる。その後、補助片部85と摺接していた第1アーム89が第1突片部83の下面側と摺接し、第1突片部83が第1アーム89により上方に押圧される状態を経て、蓋部材82が開位置とされる。尚、第2突片部84には、蓋部材82の回動変位に際し、第2アーム90との干渉を避けるための孔部91が設けられている。
【0066】
図28に示すように、ペダル操作により蓋部材82が開位置とされた状態では、上記のように、第2アーム90が、第2突片部84の上面側に対向配置されるようになっている。また、ペダル操作が行われて蓋部材82が開位置にある状態から、ペダル操作が解消された場合には、連動部材86の下方への変位に伴い、第2アーム90の下端部が、第2突片部84の上面に当接し、これにより、蓋部材82には閉位置側に向かう外力が付加されることとなる。開位置にある蓋部材82が閉位置側にある程度傾くことにより、蓋部材82は自重により、閉位置へと変位する。
【0067】
また、蓋部材82が閉位置とされている状態において、第2突片部84(及び第1突片部83)と、アーム部87とが、水平方向においてずれた位置に相対配置されている。つまり、蓋部材82が閉位置とされている状態においては、第2突片部84の上面側に、アーム部87を含む連動部材86が対向配置されないように構成されている。尚、本態様例では、第1アーム89が開き作用部に相当し、第2アーム90が閉じ作用部に相当し、補助片部85、及び、第1突片部83が開き当接部に相当し、第2突片部84が閉じ当接部に相当する。
【0068】
以上のような構成を採用する場合においても、上記実施形態と同様に、ペダル操作を行った場合には、ペダル操作に蓋部材82を連動させることができ、ペダル操作を行わずに蓋部材82を持ち上げた場合(例えば、開位置側に変位させた場合)には、蓋部材82に連動部材86が引っ掛からないように構成することができる。結果として、ゴミ箱81の組立て作業性の向上等を図ることができる。
【0069】
尚、アーム部87、第1突片部83、及び、第2突片部84の形状については特に限定されるものではなく、
図30、
図31に示すように、アーム部87から第2アーム90を省略し、ペダル操作が解消されて蓋部材82が閉位置とされる際に、第1アーム89の下面側が第2突片部84の上面側に当接することで、蓋部材82に閉位置側への外力が付与されるように構成してもよい。また、当該構成を採用する場合、第2突片部84の孔部91を省略可能である。ちなみに、第2アーム90を設けることにより、ペダル操作が行われて蓋部材82が開位置とされている状態において、アーム部87と、第2突片部84との間の隙間を極力少なくすることができ、ペダル操作を解消してから蓋部材82が閉じ始めるまでの時間の短縮等を図ることができる。尚、第1アーム89を延在部88と直交して容器本体92の外方に突出させるのではなく、延在部88と直交して容器本体92の内方に突出させることも可能である。
【0070】
また、
図28、
図29(
図30、
図31)に示すゴミ箱81の蓋部材82には、蓋部材82の天壁部93の外周縁から下方に突出する枠壁部94のうち、当該蓋部材82の回転軸方向に対して直交して延びる辺部(特に、蓋部材82の開放端側の部位)において、閉位置にある蓋部材82の側辺部と、容器本体92との間に指先を挿入させられるように凹状に形成されるとともに、蓋部材82の側辺部に対して指先を掛けられるようにする手掛け部95が設けられている。手掛け部95が設けられることにより、閉位置にある蓋部材82に直接手を掛けて開位置側に変位させる等の蓋部材82への直接的な開閉操作を行い易くすることができる。尚、手掛け部95の形状については特に限定されるものではなく、例えば、指先への掛かりが良くなるような断面略鉤状等に構成することとしてもよい。
【0071】
(c)上記実施形態では、蓋部材4が一対で設けられているが、1つの蓋部材により容器本体2の開口部3が開閉されるように構成してもよい。但し、容器本体2の開口部3を一対の蓋部材4で開閉する構成により、蓋部材4と連動部材6とを連動させる機構にかかる負担の軽減、ゴミ箱1の開閉に要する時間の短縮等を図ることができる。また、上記実施形態では、蓋部材4が長辺側側壁部13に対応して(回転軸24が長辺側側壁部13の横幅方向に沿って延びるようにして)装着されているが、短辺側側壁部14に対応して装着されることとしてもよい。
【0072】
さらに、上記実施形態では、連動部材6が、蓋部材4が対応して装着されている長辺側側壁部13ではなく、短辺側側壁部14(裏面側側壁部14b)に対応して装着されているが、蓋部材4が対応して装着されている側壁部と同じ側壁部に装着されることとしてもよい(特に、容器本体2に装着される蓋部材4が1枚のみの場合)。この場合のアーム部は、例えば、開き作用部としての第1アームが延在部34を延長させるようにして設けられ(延長部34の両端部により構成され)、第2アームが、第1アームの先端部から上方に延びる第1掛け部と、第1掛け部の先端部から水平方向かつ第1アームと略直交して延びる閉じ作用部としての第2掛け部とを備えることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、容器本体2が四角い箱状をなしているが、容器本体2の形状は特に限定されるものではなく、例えば、略円筒状に構成されてもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、一対の蓋部材4の形状が異なる(裏面側突片部65、及び、補助片部70の形成位置が異なる)ように構成されているが、同形状のもの(裏面側突片部65、及び、補助片部70をそれぞれ一対で設ける等して、左右対称形状とする)としてもよい。この場合、蓋部材4の共通化が図られ、作業性の向上、在庫管理等における利便性の向上等を図ることができる。
【0074】
加えて、上記実施形態では、蓋部材4に突状の軸部23が設けられ、容器本体2に軸孔25が設けられているが、容器本体2に軸部を設け、蓋部材4に軸孔、若しくは、有底状の軸穴を設けるような構成としてもよい。また、ペダル5の操作を行うことなく蓋部材4が開位置とされることで、蓋部材4を容器本体2から取外し易くなるような構成(例えば、蓋部材4に設けられた軸穴が、蓋部材4が開位置とされた状態で下方に開口する略C字状をなし、開位置とされた蓋部材4を上方に抜取り易くなる)を採用してもよい。尚、ペダル5の操作を行って蓋部材4を開位置とした場合には、連動部材6の第2アーム62が蓋部材4の裏面側突片部65(先端側片部69)に引っ掛かるため、蓋部材4を容器本体2から取外せないようになっている。
【0075】
(d)また、連動部材6、及び、ペダル5の形状や配置等についても特に限定されるものではない。例えば、連動部材6が、互いに相対変位可能な複数のパーツにより構成されることとしてもよい。但し、ゴミ箱1の製造に関する作業性やコスト等を鑑みれば、部品点数は極力少ない方が望ましい。さらに、ペダル5、及び、連動部材6が容器本体2の外周面から外方に突出するように構成されていてもよい。但し、ゴミ箱1の設置に関する省スペース化や、ペダル5での躓き防止を図るべく、ペダル5、及び、連動部材6は、容器本体2の外周面から突出しないよう構成されることが望ましい。さらに、上記実施形態のように、短辺側側壁部14のうち操作収容部48の上方に対応する部位(短辺側側壁部14の上縁部又はその近傍まで)を、容器本体2の内側に凹む形状とすることにより、上方からペダル5の操作部41の位置を確認し易くすることができるとともに、短辺側側壁部14の強度の向上を図ることができる。
【0076】
また、上記実施形態では、使用者がゴミ箱1を開放する際に操作する操作部材として、足先での操作を想定したペダル5に具体化されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、手による操作を想定したハンドル、ボタン等に適用することも可能である。
【0077】
さらに、上記実施形態では、一対(2枚)の蓋部材4を、1つの連動部材6、及び、1つのペダル5によって開閉操作するように構成されているが、各蓋部材4に対応して連動部材、及び、ペダルを設けることとしてもよい。例えば、左右一対のペダルを左右に隣接させて設けるとともに、左側のペダルと、左側の蓋部材とを連動させる連動部材、及び、右側のペダルと、右側の蓋部材とを連動させる連動部材を設け、左右一方のペダルを踏むと片方の蓋部材が開き、左右両方のペダルを踏むと両方の蓋部材が開くように構成してもよい。また、例えば、蓋部材が3つ以上ある場合に、複数の蓋部材を一度に開閉させる連動部材及びペダルと、前記複数の蓋部材とは別の1つの蓋部材を開閉させる連動部材及びペダルとを具備するように構成してもよい。
【0078】
加えて、上記実施形態では、連動部材6が左右対称形状をなしているが、非対称形状としてもよい。例えば、ペダル5が容器本体2の横幅方向中央部よりも右側にずれた位置に設けられることに応じて、昇降ベース部31についても、連動部材6の横幅方向中央部から右側にずれた位置に設けられること(昇降ベース部31から左方に延びる延在部34と、右方に延びる延在部34とで延出長が異なること)としてもよい。また、例えば、一対の蓋部材4のうち一方と、他方とで、平面視の面積が異なる(重さが異なる)ような構成において、一対の蓋部材4のバランスに応じて、連動部材6の横幅方向における昇降ベース部31の位置を設定するように構成してもよい。
【0079】
(e)上記実施形態では、容器本体2、蓋部材4、及び、ペダル5は、ポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。さらに、連動部材6は金属製の棒状体を折り曲げたりすることにより構成されているが、樹脂材料等で構成することも可能である。
【0080】
また、上記実施形態では、蓋付き容器としてゴミ箱1に具体化されているが、例えば、ゴミ以外の物品(例えば、ボール、おもちゃ、雑貨、資材等)を収納・保管する収納箱等として利用することも可能である。加えて、上記実施形態では、蓋部材4を開位置としたゴミ箱1同士や、蓋部材4を取外した容器本体2同士をネスティングしたり、ゴミ箱1同士を横並びで係止構造により簡易的に連結したりすることができるように構成されているが、それらを行うことのできないゴミ箱1に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0081】
1…ゴミ箱、2…容器本体、3…開口部、4…蓋部材、5…ペダル、6…連動部材、11…収容部、13…長辺側側壁部、14…短辺側側壁部、14b…裏面側側壁部、15…張出し部、24…回転軸、31…昇降ベース部、34…延在部、35…アーム部、61…第1アーム、62…第2アーム、63…第1掛け部、64…第2掛け部、65…裏面側突片部、66…係止孔、68…内側片部、69…先端側片部、70…補助片部、81…ゴミ箱、82…蓋部材、83…第1突片部、84…第2突片部、85…補助片部、86…連動部材、87…アーム部、88…延在部、89…第1アーム、90…第2アーム、92…容器本体。