(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103829
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
H01R13/52 301H
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007739
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高木 章義
(72)【発明者】
【氏名】橘 伸也
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE07
5E087FF04
5E087FF07
5E087FF12
5E087JJ06
5E087LL04
5E087LL13
5E087MM05
5E087QQ03
5E087QQ04
5E087RR12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フロントホルダの取付状態を維持する。
【解決手段】コネクタ装置1は、第一端子21を保持する第一ハウジング22を有する第一コネクタと、第二端子31を保持する第二ハウジング32、及び、フロントパッキン33を保持するフロントホルダ34を有する第二コネクタと、備え、第一ハウジング22は、第二コネクタに向けて開口する嵌合孔、及び、第一端子21の外周を覆い軸線方向Xに延びる第一筒部222を形成し、第二ハウジング32は、嵌合孔に挿入される筒状の嵌合部321を形成し、嵌合部321は、内面から内側へ突出する係止突起323を形成し、フロントホルダ34は、嵌合部321の内面に沿って延び係止突起323と係合する係止アーム341を有し、第一筒部222は、係止アーム341の内側に挿入され、係止アーム341の軸線方向Xと交差する方向の変位を規制するように構成される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向に向けて配置される第一端子、及び、前記第一端子を保持する第一ハウジングを有する第一コネクタと、
前記第一端子に接続される第二端子、前記第二端子を保持する第二ハウジング、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングの間を止水するパッキン、及び、前記パッキンを保持するフロントホルダを有する第二コネクタと、備え、
前記第一ハウジングは、前記第二コネクタに向けて開口する嵌合孔、及び、前記嵌合孔の孔内で前記第一端子の外周を覆い前記軸線方向に延びる筒部を形成し、
前記第二ハウジングは、前記嵌合孔に挿入される筒状の嵌合部を形成し、
前記パッキンは、前記嵌合部の外周に取り付けられ、前記嵌合部と前記嵌合孔の間を止水し、
前記嵌合部は、内面から内側へ突出する係止突起を形成し、
前記フロントホルダは、前記嵌合部の前記内面に沿って延び前記係止突起に挿入される係止孔を形成し前記軸線方向と交差する方向に撓んで前記係止突起と係合する係止アームを有し、
前記筒部は、前記嵌合部と前記嵌合孔が嵌合し前記第一コネクタと前記第二コネクタが接続される状態において、前記係止アームの内側に挿入され、前記係止アームの前記軸線方向と交差する方向の変位を規制する、
コネクタ装置。
【請求項2】
前記筒部は、前記係止アームとの隙間距離が前記係止アームの厚さより狭くなるように前記係止アームの内側に配置される、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタ装置としては、例えば、特許文献1に記載されるように、オスコネクタとメスコネクタを備え、メスコネクタにおいて、フロントホルダに係止突起を形成し、ハウジングに係止アームを形成したものが知られている。このコネクタ装置は、メスコネクタにおいて、フロントホルダをハウジングに接続する場合、係止アームが係止突起の接触により撓み係止突起を接続方向に摺動させて係止突起と係合させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなコネクタ装置にあっては、係止アームによるフロントホルダの保持力が低下するおそれがある点で改善の余地がある。例えば、係止アームと係止突起が係合する場合、係止突起が係止アームに強く接触して摺動すると、係止突起又は係止アームが摩耗し、係止アームと係止突起の係合が緩むおそれがある。このため、ハウジングに対するフロントホルダの保持力が低下することが懸念される。
【0005】
そこで、本発明は、フロントホルダの取付状態を維持することができるコネクタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明に係るコネクタ装置は、軸線方向に向けて配置される第一端子、及び、前記第一端子を保持する第一ハウジングを有する第一コネクタと、前記第一端子に接続される第二端子、前記第二端子を保持する第二ハウジング、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングの間を止水するパッキン、及び、前記パッキンを保持するフロントホルダを有する第二コネクタと、備え、前記第一ハウジングは、前記第二コネクタに向けて開口する嵌合孔、及び、前記嵌合孔の孔内で前記第一端子の外周を覆い前記軸線方向に延びる筒部を形成し、前記第二ハウジングは、前記嵌合孔に挿入される筒状の嵌合部を形成し、前記パッキンは、前記嵌合部の外周に取り付けられ、前記嵌合部と前記嵌合孔の間を止水し、前記嵌合部は、内面から内側へ突出する係止突起を形成し、前記フロントホルダは、前記嵌合部の前記内面に沿って延び前記係止突起に挿入される係止孔を形成し前記軸線方向と交差する方向に撓んで前記係止突起と係合する係止アームを有し、前記筒部は、前記嵌合部と前記嵌合孔が嵌合し前記第一コネクタと前記第二コネクタが接続される状態において、前記係止アームの内側に挿入され、前記係止アームの前記軸線方向と交差する方向の変位を規制するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るコネクタ装置によれば、フロントホルダの取付状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るコネクタ装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るコネクタ装置において第一コネクタと第二コネクタを切り離した状態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るコネクタ装置において第一コネクタと第二コネクタを切り離した状態を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るコネクタ装置における第一コネクタの分解斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るコネクタ装置における第二コネクタの分解斜視図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るコネクタ装置における第二ハウジングの説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
[実施形態]
本実施形態は、コネクタ装置に関する。
図1は、実施形態に係るコネクタ装置を示す斜視図である。
図2及び
図3は、実施形態に係るコネクタ装置において第一コネクタと第二コネクタを切り離した状態を示す斜視図である。
図4は、実施形態に係るコネクタ装置における第一コネクタの分解斜視図である。
図5は、実施形態に係るコネクタ装置における第二コネクタの分解斜視図である。
図6は、実施形態に係るコネクタ装置における第二ハウジングの説明図である。
図7は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図であり、
図2のVII-VIIの断面図である。
図8は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図である。
図9は、実施形態に係るコネクタ装置の接続の説明図であり、
図1のIX-IXの断面図である。
【0011】
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸線方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸線方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に直交する。軸線方向Xは、第一端子及び第二端子が向けられている方向、第一コネクタと第二コネクタの接続方向に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸線方向Xと交差する交差方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。なお、ここでいう直交は、ほぼ直交を含む。
【0012】
図1~3に示すように、コネクタ装置1は、第一コネクタ2と第二コネクタ3を接続する装置である。コネクタ装置1は、例えば、車両に搭載される。第一コネクタ2と第二コネクタ3は、例えば、車両に搭載されるモータ、インバータ、制御装置などの電気機器、又は、バッテリ等の電源装置などに接続される。
【0013】
図4に示すように、第一コネクタ2は、第一端子21、第一ハウジング22、第一リアパッキン23及びリアホルダ24を有している。第一端子21は、軸線方向Xに向けて配置される端子金具であり、第二コネクタ3の第二端子31と接続される。第一端子21は、オス端子であって、電気接続部211及び導体接続部212を有している。電気接続部211は、第一端子21の先端側に設けられ、例えば、棒状を呈し、第二コネクタ3の第二端子31と接続される。なお、第一コネクタ2において、第二コネクタ3側を先端側又は前側、第二コネクタ3と反対側を後端側又は後側として説明する。導体接続部212は、第一端子21の後端側に設けられ、例えば、直方体のブロック体とされ、バスバー25に対しねじ止めされている。第一端子21は、例えば、幅方向Yに離間して二つ設けられている。
【0014】
第一ハウジング22は、第一端子21を収容して保持する部材であり、例えば、ブロック状に形成されている。第一ハウジング22は、第二コネクタ3に向けて開口する嵌合孔221を形成している。嵌合孔221は、第一ハウジング22の前面部分を窪ませて設けられている。嵌合孔221の孔内には、第一筒部222が形成されている。第一筒部222は、第一端子21の電気接続部211の外周を囲って設けられる部材であり、軸線方向Xに向けて延びている。第一筒部222は、電気接続部211から離間して電気接続部211の外周を囲っており、第二コネクタ3と接続時に第一端子21と共に第二コネクタ3内へ挿入される。このとき、第一筒部222は、後述する係止アーム341の変位を規制する規制部材として機能する。
【0015】
第一ハウジング22には、フランジ部223が形成されている。フランジ部223は、第一コネクタ2を設ける電気機器又は電源装置に対し第一ハウジング22を取り付けるための部位であり、例えば、第一ハウジング22の外周部分に複数形成されている。
【0016】
第一リアパッキン23は、第一ハウジング22の外周部分に取り付けられ、第一ハウジング22と電気機器又は電源装置との間を止水する止水部材である。この電気機器又は電源装置は、第一コネクタ2が設けられる機器である。リアホルダ24は、第一ハウジング22の後端の外周部分に取り付けられ、第一リアパッキン23の保持を行う。
【0017】
図5に示すように、第二コネクタ3は、第二端子31、第二ハウジング32、フロントパッキン33、フロントホルダ34、第二リアパッキン35、リアカバー36、アッパーシールド37及びロアシールド38を有する。
【0018】
第二端子31は、軸線方向Xに向けて配置される端子金具である。第二端子31は、メス端子であって、例えば、電気接続部311及び導体接続部312を有している。電気接続部311は、筒状とされ、第一端子21の電気接続部211を挿入させて接続可能とされる。導体接続部312は、電気接続部311の後端側に設けられ、金属板などを介して電線313と接続されている。なお、第二コネクタ3において、第一コネクタ2側を先端側又は前側、第一コネクタ2と反対側を後端側又は後側として説明している。第二端子31は、例えば、幅方向Yに離間して二つ設けられる。電線313は、高さ方向Zに向けて設けられている。電線313の外周には、パッキン314及びホルダ315が取り付けられている。パッキン314は、電線313と第二ハウジング32の間の止水を行う止水部材である。ホルダ315は、パッキン314を保持する部材であり、第二ハウジング32の下端部分に嵌め付けられる。
【0019】
第二ハウジング32は、第二端子31を収容して保持する部材であり、ハウジング本体320及び嵌合部321を有している。ハウジング本体320は、第二ハウジング32の本体部分であり、中空の箱体であり、電線313及び第二端子31の後端部分を収容している。ハウジング本体320は、後端上部に開口320Aを形成しており、下端に開口320Bを形成している。開口320Bは、電線313を外部へ延出させるための孔であり、二つ形成されている。
【0020】
嵌合部321は、断面を幅方向Yに延びる長円又は楕円とした筒状の部材であり、ハウジング本体320の前壁320Cに設けられている。例えば、嵌合部321は、前壁320Cから第一コネクタ2側に突出して形成され、第一ハウジング22の嵌合孔221へ挿入できる大きさで設けられている。ここで、長円はほぼ長円を含み、楕円はほぼ楕円を含む。嵌合部321の内側には、第二筒部322が形成されている。第二筒部322は、第二端子31の外周を覆う部材であり、内部に第二端子31を収容する。第二筒部322は、例えば、二つ形成され、幅方向Yに離間して設けられている。第二筒部322は、前壁320Cから第一コネクタ2側に向けて突出して形成されている。第二筒部322は、第一コネクタ2の第一筒部222内へ挿入可能な大きさで形成され、先端に第一端子21の電気接続部211を挿入可能な接続孔322Aを形成している。
【0021】
図6に示すように、嵌合部321は、内面321Aから内側へ突出する係止突起323を形成している。係止突起323は、フロントホルダ34を係止する部位であり、例えば、二つ形成され、嵌合部321において幅方向Yの両端の位置に一つずつ形成されている。係止突起323には、例えば、テーパ面323Aが形成される。テーパ面323Aは、係止突起323の前側の側部を傾斜させた面であり、前側から後側に向けて徐々に突出長を長くするように形成されている。このテーパ面323Aにより、係止突起323と後述する係止アーム341の係合を円滑化させることができる。嵌合部321の内部は、ハウジング本体320の内部と前壁320Cによって仕切られている。
【0022】
図5において、フロントパッキン33は、第二ハウジング32と第一ハウジング22の間の止水を行う止水部材であり、環状に形成され、嵌合部321の外周部分に取り付けられる。フロントホルダ34は、フロントパッキン33を保持する部材であり、嵌合部321の先端部分に取り付けられる。フロントホルダ34は、ホルダ本体340及び係止アーム341を有している。ホルダ本体340は、フロントホルダ34の本体部分であり、フロントパッキン33を前方から支持する部位であり、環状に形成されている。係止アーム341は、係止突起323と係合しフロントホルダ34を嵌合部321に係止する部位であり、ホルダ本体340から後側へ延出するように形成されている。係止アーム341は、例えば、係止突起323を挿入させる係止孔341Aが形成され、この係止孔341Aに係止突起323を挿入させてフロントホルダ34を第二ハウジング32に対しロックさせる。係止アーム341は、係止突起323に対応して形成され、例えば、二つ形成され、フロントホルダ34において幅方向Yの両端の位置に一つずつ形成されている。
【0023】
リアカバー36は、第二ハウジング32の後端上部の開口320Aを覆うカバー部材である。リアカバー36は、カバー係止部361が設けられており、カバー係止部361をハウジング本体320の被係止部324に係合させてハウジング本体320に取り付けられる。第二リアパッキン35は、第二ハウジング32とリアカバー36の間の止水を行う止水部材である。アッパーシールド37は、第二ハウジング32の上部を覆うシールド部材であり、ハウジング本体320に取り付けられる。ロアシールド38は、第二ハウジング32の下部を覆うシールド部材であり、筒状を呈している。ロアシールド38は、ハウジング本体320の下部に外装され、ボルト382によりハウジング本体320に固定される。ロアシールド38の外周には、シールドリング381が装着される。
【0024】
次に、本実施形態に係るコネクタ装置1の接続について説明する。
【0025】
コネクタ装置1の接続は、まず、
図2に示すように、第一コネクタ2と第二コネクタ3が対峙して配置される。すなわち、第一コネクタ2は嵌合孔221を第二コネクタ3に向けた状態とされ、第二コネクタ3は嵌合部321を第一コネクタ2側に向けた状態で、配置される。この状態において、第二コネクタ3の第二ハウジング32には、フロントパッキン33及びフロントホルダ34が取り付けられている。すなわち、
図7に示すように、第二ハウジング32の嵌合部321にフロントパッキン33及びフロントホルダ34が取り付けられ、フロントホルダ34によってフロントパッキン33が保持されている。
【0026】
このとき、フロントホルダ34は、係止アーム341を嵌合部321の内側に挿入させている。
図8に示すように、係止アーム341は、フロントホルダ34が嵌合部321に取り付けられる際、嵌合部321の内側に進入し、係止突起323の位置で軸線方向Xと交差する方向へ撓み、係止突起323を乗り越えて係止突起323と係合する。つまり、係止突起323が係止アーム341の係止孔341Aに挿入され、係止アーム341と係止突起323が係合し、フロントホルダ34が第二ハウジング32に対しロックされている。
【0027】
そして、
図2において、第一コネクタ2と第二コネクタ3が接続される。例えば、第一コネクタ2に対し第二コネクタ3が接近させられ、嵌合孔221に嵌合部321が挿入されて、第一コネクタ2に対し第二コネクタ3が嵌め付けられる。これにより、
図9に示すように、第一コネクタ2の第一筒部222に対し第二コネクタ3の第二筒部322が挿入され、第一端子21が接続孔322Aを通じて第二筒部322へ挿入される。そして、第一端子21が第二端子31と接続される。
【0028】
このとき、第一筒部222は、係止突起323の位置を越えて進入し、係止アーム341の内側に挿入される。すなわち、第一筒部222は、係止アーム341に隣接して配置される。これにより、係止アーム341は、第一筒部222によって軸線方向Xと交差する方向(
図9では、左右方向)の変位が規制される。従って、係止アーム341と係止突起323の係合が解除されることが抑制され、フロントホルダ34が第二ハウジング32から抜け外れることが抑制される。
【0029】
なお、第一筒部222は、係止アーム341と隙間なく配置されてもよいし、係止アーム341と離間して配置されていても係止アーム341の厚さTより狭い隙間距離Dで離間して配置されてもよい。これにより、第一筒部222は、第一コネクタ2と第二コネクタ3が接続された状態において、係止アーム341の軸線方向Xと交差する方向の変位を規制し、係止アーム341と係止突起323の係合解除を抑制する。そして、第一コネクタ2と第二コネクタ3が接続されたら、コネクタ装置1の接続が完了する。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係るコネクタ装置1は、第一コネクタ2と第二コネクタ3が接続される場合に、係止アーム341の内側に挿入される第一筒部222を備えることにより、係止アーム341による係合が解除されることが抑制され、第二ハウジング32に対するフロントホルダ34の取付状態を維持することができる。
【0031】
また、本実施形態に係るコネクタ装置1は、係止アーム341との隙間距離Dが係止アーム341の厚さTより狭くなるように第一筒部222が配置されることにより、係止アーム341による係合が解除されることを確実に抑制し、第二ハウジング32に対するフロントホルダ34の取付状態を維持することができる。
【0032】
なお、本発明に係るコネクタ装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係るコネクタ装置は、以上で説明した各実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
【0033】
例えば、上述した実施形態に係るコネクタ装置は、車両に搭載される場合について説明したが、車両に搭載される物以外の取付対象物に取り付けられる場合に適用してもよい。
【符号の説明】
【0034】
1:コネクタ装置
2:第一コネクタ
3:第二コネクタ
21:第一端子
22:第一ハウジング
31:第二端子
32:第二ハウジング
33:フロントパッキン(パッキン)
34:フロントホルダ
221:嵌合孔
222:第一筒部(筒部)
321:嵌合部
321A:内面
323:係止突起
341:係止アーム
341A:係止孔
D:隙間距離
T:厚さ
X:軸線方向