(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103865
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
H05K 7/14 20060101AFI20240726BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20240726BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240726BHJP
H02B 1/36 20060101ALI20240726BHJP
H02B 1/56 20060101ALI20240726BHJP
H02G 3/16 20060101ALN20240726BHJP
【FI】
H05K7/14 A
H05K7/00 G
H05K7/20 H
H02B1/36
H02B1/56 A
H02G3/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007812
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】齋地 正義
【テーマコード(参考)】
4E352
5E322
5E348
5G016
5G361
【Fターム(参考)】
4E352AA18
4E352BB02
4E352BB04
4E352CC12
4E352CC53
4E352DD01
4E352DR25
4E352DR40
4E352GG30
5E322AA01
5E322AA03
5E322BB03
5E348AA02
5E348AA32
5E348AA40
5G016CD27
5G016CG09
5G361BA01
5G361BA07
5G361BB01
5G361BC01
5G361BC02
(57)【要約】
【課題】制御ユニットと、制御ユニットが固定される固定フレームとを備える制御装置において、ケーブル固定部に上側から係合する固定用ネジが、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームより前側に配置されていても、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときの制御ユニットの倒れを簡易な構成で防止することが可能な制御装置を提供する。
【解決手段】この制御装置では、固定フレーム5に、ユニット固定位置に配置される制御ユニット2が載置される第1載置面5pと、第1載置面5pの前側に配置されるとともに制御ユニット2が載置可能な第2載置面5rとが形成されている。第2載置面5rは、第1載置面5pよりも下側に配置されており、第1載置面5pと第2載置面5rとの境界に前側を向く段差面5sが形成されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象物を制御するための制御ユニットと、前記制御ユニットが固定される固定フレームとを備え、
上下方向に直交する所定の方向を前後方向とすると、
前記制御ユニットは、制御基板と、前記制御基板に固定されるケーブル固定部と、前記ケーブル固定部に端部が固定されるケーブルと、前記ケーブル固定部に前記ケーブルの端部を固定するための固定用ネジとを備えるとともに、前記制御ユニットが前記固定フレームに固定されるユニット固定位置と、前記制御ユニットが前記固定フレームに対して前記ユニット固定位置から前側に引き出されたユニット引出位置との間で、前記固定フレームに対して前後方向に移動可能となっており、
前記固定用ネジは、上側から前記ケーブル固定部に係合するとともに、前記制御ユニットが前記ユニット引出位置に配置されているときに、前記固定フレームよりも前側に配置され、
前記固定フレームには、前記ユニット固定位置に配置される前記制御ユニットが載置される第1載置面と、前記第1載置面の前側に配置されるとともに前記制御ユニットが載置可能な第2載置面とが形成され、
前記第2載置面は、前記第1載置面よりも下側に配置され、
前記第1載置面と前記第2載置面との境界には、前側を向く段差面が形成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記制御ユニットの上端側には、前記固定フレームに対する前記制御ユニットの前側への移動を規制するためのユニット側規制面が形成され、
前記固定フレームには、前記ユニット側規制面が後ろ側から接触可能なフレーム側規制面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記ユニット側規制面は、前記制御ユニットの左右方向の両端部に形成されていることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
【請求項4】
上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記制御ユニットの上端側には、前記固定フレームに対する前記制御ユニットの左右方向の両側への移動を規制するための2個の第2ユニット側規制面が形成され、
前記固定フレームには、前記第2ユニット側規制面が左右方向の内側から接触可能な2個の第2フレーム側規制面が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御装置。
【請求項5】
上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記ユニット固定位置に配置される前記制御ユニットの左右方向の一方側に配置される冷却用のファンを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット等の制御対象物を制御するための制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットを制御するための制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の制御装置は、制御盤筐体と、制御盤筐体に収容される複数のユニットとを備えている。複数のユニットには、上段ユニットと、上段ユニットの下側に配置される下段ユニットとが含まれている。上段ユニットには、前面ユニットと、前面ユニットの奥側に配置される奥側ユニットとが含まれている。前面ユニットは、制御盤筐体の側面に配置されるスライダに沿って制御盤筐体の前面側に引出し可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、特許文献1に記載の制御装置のように、ロボット等の制御対象物を制御するための制御ユニットを備える制御装置を開発している。この制御装置は、制御ユニットが固定される固定フレームを備えている。制御ユニットは、制御基板と、制御基板から引き出されるケーブルとを備えている。ケーブルの端部は、制御基板に固定されるケーブル固定部に固定用ネジによって固定されている。制御ユニットは、制御ユニットが固定フレームに固定されるユニット固定位置と、制御ユニットが固定フレームに対してユニット固定位置から前側に引き出されたユニット引出位置との間で、固定フレームに対して前後方向に移動可能となっている。
【0005】
開発中の制御装置では、固定用ネジは、ケーブル固定部に上側から係合している。また、固定用ネジは、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームよりも前側に配置されている。かかる制御装置において、本願発明者は、ケーブルの端部をケーブル固定部に固定するときの作業性を考慮して、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジの締め込み作業を行ってケーブル固定部にケーブルの端部を固定することにした。
【0006】
しかしながら、開発中の制御装置では、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定用ネジが固定フレームよりも前側に配置されているため、ケーブル固定部にケーブルの端部を固定するために固定用ネジを上側から締め込むと、固定フレームに対して左右方向を軸方向とするモーメントが制御ユニットに作用して、ユニット引出位置に配置される制御ユニットが倒れるおそれがある。また、ユニット引出位置に配置される制御ユニットが倒れると、ケーブル固定部にケーブルの端部を固定することが困難になる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、制御対象物を制御するための制御ユニットと、制御ユニットが固定される固定フレームとを備える制御装置において、ケーブル固定部に上側から係合する固定用ネジが、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームより前側に配置されていても、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときの制御ユニットの倒れを簡易な構成で防止することが可能な制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の制御装置は、制御対象物を制御するための制御ユニットと、制御ユニットが固定される固定フレームとを備え、上下方向に直交する所定の方向を前後方向とすると、制御ユニットは、制御基板と、制御基板に固定されるケーブル固定部と、ケーブル固定部に端部が固定されるケーブルと、ケーブル固定部にケーブルの端部を固定するための固定用ネジとを備えるとともに、制御ユニットが固定フレームに固定されるユニット固定位置と、制御ユニットが固定フレームに対してユニット固定位置から前側に引き出されたユニット引出位置との間で、固定フレームに対して前後方向に移動可能となっており、固定用ネジは、上側からケーブル固定部に係合するとともに、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに、固定フレームよりも前側に配置され、固定フレームには、ユニット固定位置に配置される制御ユニットが載置される第1載置面と、第1載置面の前側に配置されるとともに制御ユニットが載置可能な第2載置面とが形成され、第2載置面は、第1載置面よりも下側に配置され、第1載置面と第2載置面との境界には、前側を向く段差面が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の制御装置では、固定フレームに、ユニット固定位置に配置される制御ユニットが載置される第1載置面と、第1載置面の前側に配置されるとともに制御ユニットが載置可能な第2載置面とが形成されている。そのため、本発明では、ユニット引出位置に配置される制御ユニットを第2載置面に載置することが可能になる。また、本発明では、第2載置面は、第1載置面よりも下側に配置されており、第1載置面と第2載置面との境界に、前側を向く段差面が形成されている。したがって、本発明では、ケーブル固定部に上側から係合する固定用ネジが、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームより前側に配置されていても、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときに、制御ユニットの下端部の後面を段差面に接触させることで制御ユニットの倒れを防止することが可能になる。
【0010】
すなわち、本発明では、ケーブル固定部に上側から係合する固定用ネジが、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームより前側に配置されていても、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときの制御ユニットの倒れを、固定フレームの段差面を利用した簡易な構成で防止することが可能になる。
【0011】
なお、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定用ネジが固定フレームより前側に配置されていても、固定用ネジを上側から締め込むときに作業者が制御ユニットを下側から支えることで制御ユニットの倒れを防止することは可能である。しかしながら、この場合には、固定用ネジを上側から締め込むときに作業者が制御ユニットを下側から支えなければならないため、ケーブル固定部にケーブルの端部を固定する際の作業性が低下する。これに対して、本発明では、固定用ネジを上側から締め込むときに作業者が制御ユニットを下側から支えなくても制御ユニットの倒れを防止することが可能になるため、ケーブル固定部にケーブルの端部を固定する際の作業性を高めることが可能になる。
【0012】
本発明において、制御ユニットの上端側には、固定フレームに対する制御ユニットの前側への移動を規制するためのユニット側規制面が形成され、固定フレームには、ユニット側規制面が後ろ側から接触可能なフレーム側規制面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときに、ユニット側規制面をフレーム側規制面に接触させることで制御ユニットの倒れを効果的に防止することが可能になる。
【0013】
本発明において、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、ユニット側規制面は、制御ユニットの左右方向の両端部に形成されていることが好ましい。このように構成すると、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときに、制御ユニットの左右方向の両端部においてユニット側規制面をフレーム側規制面に接触させることで制御ユニットの倒れをより効果的に防止することが可能になる。また、このように構成すると、制御ユニットの左右方向の両端部に形成されるユニット側規制面とフレーム側規制面とを利用して、上下方向を軸方向とした固定フレームに対する制御ユニットの回動を防止することが可能になる。
【0014】
本発明において、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、制御ユニットの上端側には、固定フレームに対する制御ユニットの左右方向の両側への移動を規制するための2個の第2ユニット側規制面が形成され、固定フレームには、第2ユニット側規制面が左右方向の内側から接触可能な2個の第2フレーム側規制面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、2個の第2ユニット側規制面と2個の第2フレーム側規制面とを利用して、固定フレームに対する制御ユニットの左右方向の両側への移動を規制することが可能になるとともに、上下方向を軸方向とした固定フレームに対する制御ユニットの回動を防止することが可能になる。
【0015】
本発明において、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、たとえば、制御装置は、ユニット固定位置に配置される制御ユニットの左右方向の一方側に配置される冷却用のファンを備えている。本発明では、ユニット固定位置に配置される制御ユニットが載置される第1載置面の前側に、第1載置面よりも下側に配置される第2載置面が形成されているため、この場合には、ユニット固定位置に配置される制御ユニットの下側を、ファンから送られる風が流れやすくなる。したがって、制御ユニットの周囲で熱が滞留するのを防止することが可能になり、その結果、制御ユニットを効果的に冷却することが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明では、制御対象物を制御するための制御ユニットと、制御ユニットが固定される固定フレームとを備える制御装置において、ケーブル固定部に上側から係合する固定用ネジが、制御ユニットがユニット引出位置に配置されているときに固定フレームより前側に配置されていても、制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態で固定用ネジによってケーブル固定部にケーブルの端部を固定するときの制御ユニットの倒れを簡易な構成で防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる制御装置の斜視図である。
【
図2】
図1に示す制御ユニットおよび固定フレーム等の斜視図であり、制御ユニットがユニット固定位置に配置されている状態を示す図である
【
図3】
図2において制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態を示す斜視図である。
【
図4】
図2に示す制御ユニット、固定フレームおよびファンの側面図である。
【
図5】
図3に示す制御ユニット、固定フレームおよびファンの側面図である。
【
図6】
図3に示す制御ユニット、固定フレームおよびファンの平面図である。
【
図7】(A)は、
図6のE部の拡大図であり、(B)は、
図6のF部の拡大図である。
【
図9】(A)は、
図8の一部分の正面図であり、(B)は、(A)において制御ユニットがユニット引出位置に配置されている状態を示す正面図である。
【
図10】本発明の他の実施の形態にかかるユニット固定板の構成を説明するための拡大斜視図である。
【
図11】
図10に示すユニット固定板の構成を説明するための拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(制御装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる制御装置1の斜視図である。
図2は、
図1に示す制御ユニット2および固定フレーム5等の斜視図であり、制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されている状態を示す図である。
図3は、
図2において制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態を示す斜視図である。
【0020】
本形態の制御装置1は、制御対象物であるロボット(図示省略)を制御するためのロボットコントローラであり、たとえば、水平多関節型の産業用ロボットを制御する。制御装置1は、ロボットを制御するための複数の制御ユニット2、3を備えている。本形態の制御装置1は、2個の制御ユニット2と、2個の制御ユニット3とを備えている。また、制御装置1は、制御装置1の骨格を構成するメインフレーム4と、制御ユニット2が固定される固定フレーム5と、制御ユニット3が固定される固定フレーム6と、制御ユニット2を冷却するための冷却用のファン7と、制御ユニット3を冷却するための冷却用のファン8とを備えている。
【0021】
以下の説明では、上下方向(鉛直方向)に直交する所定の方向(
図1等のX方向)を「前後方向」とし、上下方向と前後方向とに直交する方向(
図1等のY方向)を「左右方向」とする。また、前後方向の一方側である
図1等のX1方向側を「前」側とし、前側の反対側である
図1等のX2方向側を「後ろ」側とし、左右方向の一方側である
図1等のY1方向側を「右」側とし、右側の反対側である
図1等のY2方向側を「左」側とする。
【0022】
メインフレーム4の外形は、直方体状となっている。また、上下方向から見たときのメインフレーム4の外形は、長方形状となっている。上下方向から見たときに長方形状をなすメインフレーム4の短辺は前後方向と平行になっており、メインフレーム4の長辺は左右方向と平行になっている。メインフレーム4の下端には、支持脚9が取り付けられている。固定フレーム5、6は、メインフレーム4に固定されている。制御ユニット2、3、固定フレーム5、6およびファン7、8は、メインフレーム4に収容されている。制御ユニット2、3、固定フレーム5、6およびファン7、8は、前後方向におけるメインフレーム4の中心位置よりも前側に配置されている。
【0023】
2個の制御ユニット2は、上下方向で重なっている。2個の制御ユニット3は、上下方向で重なっている。また、2個の制御ユニット3は、2個の制御ユニット2の上側に配置されている。すなわち、4個の制御ユニット2、3が上下方向に配列されている。ファン7は、制御ユニット2の左右方向の一方側に配置され、ファン8は、制御ユニット3の左右方向の一方側に配置されている。具体的には、ファン7は、制御ユニット2の左側に配置され、ファン8は、制御ユニット3の左側に配置されている。ファン7は、固定フレーム5に固定されている。ファン8は、固定フレーム6に固定されている。
【0024】
制御ユニット2は、制御ユニット2が固定フレーム5に固定されるユニット固定位置2A(
図2参照)と、制御ユニット2が固定フレーム5に対してユニット固定位置2Aから前側に引き出されたユニット引出位置2B(
図3参照)との間で、固定フレーム5に対して前後方向に移動可能になっている。上述のように、ファン7は、制御ユニット2の左側に配置されている。具体的には、ファン7は、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2の左側に配置されている。以下、制御ユニット2および固定フレーム5の具体的な構成を説明する。
【0025】
(制御ユニットおよび固定フレームの構成)
図4は、
図2に示す制御ユニット2、固定フレーム5およびファン7の側面図である。
図5は、
図3に示す制御ユニット2、固定フレーム5およびファン7の側面図である。
図6は、
図3に示す制御ユニット2、固定フレーム5およびファン7の平面図である。
図7(A)は、
図6のE部の拡大図であり、
図7(B)は、
図6のF部の拡大図である。
図8は、
図2のG部の拡大図である。
図9(A)は、
図8の一部分の正面図であり、
図9(B)は、
図9(A)において制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態を示す正面図である。
【0026】
固定フレーム5は、鋼板等の金属製の平板を所定形状に折り曲げることで形成されている。固定フレーム5は、前後方向を厚さ方向とする平板状の第1フレーム部5aと、第1フレーム部5aから後ろ側に向かって伸びる第2フレーム部5bとによって構成されている。第1フレーム部5aは、メインフレーム4に固定される2個の被固定部5c、5dと、被固定部5cと被固定部5dとを繋ぐ脚部5eとによって構成されている。
【0027】
被固定部5cは、第1フレーム部5aの右端部を構成している。被固定部5dは、第1フレーム部5aの左端部を構成している。ファン7は、被固定部5dに固定されている。また、ファン7は、被固定部5dの後ろ側に配置されている。被固定部5cと被固定部5dとは左右方向に間隔をあけた状態で配置されている。脚部5eの上端は、被固定部5c、5dの上端よりも下側に配置され、脚部5eの下端は、被固定部5c、5dの下端よりも下側に配置されている。脚部5eの下端面は、上下方向に直交する平面となっている。脚部5eの上端の右端部は、被固定部5cの下端の左端部に繋がっている。脚部5eの上端の右端部は、被固定部5dの下端の右端部に繋がっている。
【0028】
被固定部5c、5dの上端側には、固定フレーム5に対する制御ユニット2の移動を規制するための規制部5fが形成されている。規制部5fは、被固定部5cの左端側と被固定部5dの右端側とに形成されている。規制部5fの後面は、固定フレーム5に対する制御ユニット2の前側への移動を規制するためのフレーム側規制面5gとなっている(
図7参照)。すなわち、固定フレーム5には、2個のフレーム側規制面5gが形成されている。フレーム側規制面5gは、前後方向に直交する平面である。
【0029】
規制部5fの左右方向の内側面(すなわち、被固定部5cに形成される規制部5fの左端面、および、被固定部5dに形成される規制部5fの右端面)は、固定フレーム5に対する制御ユニット2の左右方向の両側への移動を規制するためのフレーム側規制面5hとなっている。すなわち、固定フレーム5には、2個のフレーム側規制面5hが形成されている。フレーム側規制面5hは、左右方向に直交する平面である。本形態のフレーム側規制面5hは、第2フレーム側規制面である。
【0030】
第2フレーム部5bは、左右方向において被固定部5cと被固定部5dとの間に配置されている。第2フレーム部5bの前端は、脚部5eの上端に繋がっている。第2フレーム部5bは、制御ユニット2が載置される載置部5jと、載置部5jの後端から下側に向かって伸びる2個の脚部5kと、載置部5jの後端から上側に向かって伸びる規制部5nとによって構成されている。載置部5jには、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2が載置される第1載置面としての載置面5pと、載置面5pの前側に配置されるとともに制御ユニット2が載置可能な第2載置面としての載置面5rとが形成されている。
【0031】
載置面5p、5rは、上下方向に直交する平面である。載置面5rは、載置面5pよりも下側に配置されている。載置部5jの上面は、載置面5pと載置面5rとによって構成されている。載置面5pの左右方向の幅と載置面5rの左右方向の幅とは等しくなっている。載置面5pの前後方向の幅は、載置面5rの前後方向の幅よりも広くなっている。載置面5rには、ユニット引出位置2Bに配置される制御ユニット2が載置される。載置面5pと載置面5rとの境界には、前側を向く段差面5sが形成されている。段差面5sは、前後方向に直交する平面である。段差面5sの上端は、載置面5pの前端に繋がり、段差面5sの下端は、載置面5rの後端に繋がっている。
【0032】
脚部5kは、載置部5jの左右方向の両端部から下側に向かって伸びている(
図6参照)。脚部5kは、前後方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。脚部5kの下端面は、上下方向に直交する平面となっている。脚部5kの下端面は、上下方向において脚部5eの下端面と同じ位置に配置されている。規制部5nは、左右方向において2個の脚部5kの間に配置されている(
図6参照)。規制部5nは、前後方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。規制部5nは、載置面5pに載置される制御ユニット2(すなわち、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2)の後ろ側への移動を規制する機能を果たしている(
図4参照)。
【0033】
制御ユニット2は、ロボットの一部を構成する3相モータを制御するためのユニットである。制御ユニット2は、制御基板12と、制御基板12から引き出される複数のケーブル13とを備えている。本形態の制御ユニット2は、5本のケーブル13を備えている。また、制御ユニット2は、制御ユニット2を冷却するための複数の放熱用のフィンが形成される放熱部材14と、制御ユニット2を固定フレーム5に固定するためのユニット固定板15と、ケーブル13の端部が固定されるケーブル固定部としての端子台16と、端子台16にケーブル13の端部を固定するための固定用ネジ17とを備えている。なお、
図2、
図3では、ケーブル13の図示を省略している。
【0034】
放熱部材14は、制御ユニット2の後ろ側部分を構成している。具体的には、放熱部材14は、制御ユニット2の後ろ側の約半分を構成している。放熱部材14の外形は、略直方体状となっている。放熱部材14の下面は、上下方向に直交する平面となっている。放熱部材14の下面は、制御ユニット2の最下端面となっている。放熱部材14の前面および後面は、前後方向に直交する平面となっている。放熱部材14の前後方向の幅は、載置面5pの前後方向の幅よりも狭くなっており、載置面5pには、制御ユニット2の重心が載るようになっている。また、放熱部材14の前後方向の幅は、載置面5rの前後方向の幅よりも広くなっている。制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されているときに、放熱部材14は、ファン7の真横に配置されている。
【0035】
制御基板12は、制御ユニット2の前端側部分の一部を構成している。制御基板12は、メイン基板18とサブ基板19とを備えている。メイン基板18およびサブ基板19は、長方形の平板状に形成されている。メイン基板18は、メイン基板18の厚さ方向と前後方向とが一致するように配置され、サブ基板19は、サブ基板19の厚さ方向と前後方向とが一致するように配置されている。メイン基板18は、放熱部材14の前側に配置されている。メイン基板18は、放熱部材14の前面に固定される支柱の前端に固定されている。サブ基板19は、メイン基板18の前側に配置されている。サブ基板19は、メイン基板18の前面に固定される支柱の前端に固定されている。
【0036】
端子台16は、メイン基板18の前面に半田付けされて固定されている。すなわち、端子台16は、制御基板12に固定されている。メイン基板18には、5個の端子台16が実装されている。5個の端子台16は、メイン基板18の上端部に実装されている。5個の端子台16は、左右方向に配列されている。端子台16には、固定用ネジ17が螺合するメネジが形成されている。
【0037】
ケーブル13は、固定用ネジ17によって端子台16に固定される端子を有する端子付きのケーブルである。ケーブル13は、電源用のケーブルである。5本のケーブル13のうちの、左側の2個の端子台16に繋がる2本のケーブル13は、入力用の電源ケーブルであり、左側に向かって引き回されている。残りの3個の端子台16に繋がる3本のケーブル13は、出力用の電源ケーブルであり、右側に向かって引き回されている。なお、サブ基板19の前面には、信号用のケーブル(図示省略)が接続される3個のコネクタ22が実装されている。
【0038】
固定用ネジ17は、上側から端子台16に係合する。すなわち、固定用ネジ17は、上側から端子台16のメネジに締め込まれる。固定用ネジ17の頭部は、端子台16の上側に配置されている。固定用ネジ17の頭部と端子台16との間には、ケーブル13の先端部を構成する端子が配置されている。固定用ネジ17は、制御ユニット2の前端部に配置されており、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに、固定フレーム5よりも前側に配置されている(
図5参照)。すなわち、固定用ネジ17は、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに、載置面5rよりも前側に配置されている。本形態では、制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されているときにも、固定用ネジ17の大半部分が固定フレーム5よりも前側に配置されている(
図4参照)。
【0039】
ユニット固定板15は、鋼板等の金属製の平板を所定形状に折り曲げることで形成されている。ユニット固定板15は、放熱部材14の上端部に固定されており、制御ユニット2の上端側の一部分を構成している。ユニット固定板15は、固定フレーム5に固定される平板状の2個の被固定部15aを備えている。被固定部15aは、前後方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。2個の被固定部15aは、左右方向に間隔をあけた状態で配置されている。また、2個の被固定部15aは、メイン基板18よりも左右方向の外側に配置されている。被固定部15aは、第1フレーム部5aの被固定部5c、5dの前側に配置されている。
【0040】
また、ユニット固定板15は、2個の被固定部15aを繋ぐ平板状の連結部15bを備えている。連結部15bは、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。連結部15bは、被固定部15aの上端から後ろ側に向かって伸びる2個の第1連結部15cと、2個の第1連結部15cの後端同士を繋ぐ第2連結部15dとから構成されている。第1連結部15cは、前後方向に細長い略長方形状に形成され、第2連結部15dは、左右方向に細長い長方形状に形成されている。被固定部15aおよび連結部15bは、制御ユニット2の左右方向の両端部を構成している。放熱部材14の上端部には、連結部15bの後端部が固定されている。
【0041】
連結部15bの後端部の左右方向の幅は、連結部15bの、後端部を除いた前側部分の左右方向の幅よりも広くなっており、連結部15bの後端部には、左右方向の外側に突出する2個の突出部15eが形成されている。突出部15eの左右方向の外側の端面(すなわち、右側に配置される突出部15eの右端面および左側に配置される突出部15eの左端面)は、左右方向に直交する平面となっている。連結部15bの、突出部15eを除いた部分の左右方向の外側の端面15fも左右方向に直交する平面となっている。
【0042】
連結部15bの、突出部15eを除いた部分の左右方向の幅(すなわち、右側に配置される端面15fと左側に配置される端面15fとの左右方向の距離)は、右側に配置されるフレーム側規制面5hと左側に配置されるフレーム側規制面5hとの左右方向の距離よりもわずかに狭くなっている。連結部15bの、突出部15eを除いた部分は、左右方向において2個のフレーム側規制面5hよりも内側に配置されている。突出部15eが形成される連結部15bの後端部の左右方向の幅は、2個のフレーム側規制面5hの左右方向の距離よりも広くなっている。突出部15eの左右方向の外側の端面は、左右方向において2個のフレーム側規制面5hよりも外側に配置されている。
【0043】
突出部15eの前端面は、フレーム側規制面5gとともに固定フレーム5に対する制御ユニット2の前側への移動を規制するためのユニット側規制面15gとなっている。すなわち、制御ユニット2の上端側には、ユニット側規制面15gが形成されている。また、ユニット側規制面15gは、制御ユニット2の左右方向の両端部に形成されている。ユニット側規制面15gは、前後方向に直交する平面である。ユニット側規制面15gは、フレーム側規制面5gに後ろ側から接触可能になっている。
【0044】
連結部15bの端面15fの後端部は、フレーム側規制面5hとともに固定フレーム5に対する制御ユニット2の左右方向の両側への移動を規制するためのユニット側規制面15hとなっている。すなわち、制御ユニット2の上端側には、2個のユニット側規制面15hが形成されている。ユニット側規制面15hは、フレーム側規制面5hに左右方向の内側から接触可能になっている。すなわち、右側に配置されるユニット側規制面15hは、右側に配置されるフレーム側規制面5hに左側から接触可能になっており、左側に配置されるユニット側規制面15hは、左側に配置されるフレーム側規制面5hに右側から接触可能になっている。本形態のユニット側規制面15hは、第2ユニット側規制面である。
【0045】
制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されているときには、制御ユニット2は載置面5pに載置されている。具体的には、制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されているときには、放熱部材14が載置面5pに載置されており、放熱部材14の下面が載置面5pに接触している。このときには、放熱部材14の後面の下端部が規制部5nの前面に接触し、被固定部15aの後面は、被固定部5c、5dの前面に接触している。被固定部15aは、固定用ネジ23によって被固定部5c、5dに固定されている。また、制御ユニット2がユニット固定位置2Aに配置されているときには、連結部15bは、左右方向において被固定部5cの上端部と被固定部5dの上端部との間に配置されるとともに、規制部5fよりも上側に配置されている。
【0046】
制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときには、制御ユニット2は載面面5rに載置されている。具体的には、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときには、放熱部材14が載置面5rに載置されており、放熱部材14の下面が載置面5rに接触している。このときには、放熱部材14の後面の下端部が段差面5sに接触している。すなわち、制御ユニット2の後面の下端部が段差面5sに接触している。また、このときには、連結部15bの上面は、規制部5fの上面よりも若干下側に配置されており、ユニット側規制面15gとフレーム側規制面5gとが前後方向においてわずかに隙間をあけた状態で対向し、ユニット側規制面15hとフレーム側規制面5hとが左右方向においてわずかに隙間をあけた状態で対向している。
【0047】
ユニット固定位置2Aに配置されている制御ユニット2をユニット引出位置2Bに移動させるときには、作業者が固定用ネジ23を外した後に制御ユニット2を前側に引き出す。本形態では、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態において、端子台16にケーブル13の端部が固定される。すなわち、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で、固定用ネジ17が上側から端子台16のメネジに締め込まれる。
【0048】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、固定フレーム5に、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2が載置される載置面5pと、ユニット引出位置2Bに配置される制御ユニット2が載置される載置面5rとが形成されており、前側に配置される載置面5rは、載置面5pよりも下側に配置されている。また、本形態では、載置面5pと載置面5rとの境界に、前側を向く段差面5sが形成されており、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに、制御ユニット2の後面の下端部が段差面5sに接触している。
【0049】
そのため、本形態では、端子台16に上側から係合する固定用ネジ17が、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに固定フレーム5より前側に配置されていても、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で固定用ネジ17によって端子台16にケーブル13の端部を固定するときに、段差面5sを利用して制御ユニット2の倒れを防止することが可能になる。すなわち、本形態では、端子台16に上側から係合する固定用ネジ17が、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに固定フレーム5より前側に配置されていても、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で固定用ネジ17によって端子台16にケーブル13の端部を固定するときの制御ユニット2の倒れを、段差面5sを利用した簡易な構成で防止することが可能になる。
【0050】
また、本形態では、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに、ユニット固定板15のユニット側規制面15gと固定フレーム5のフレーム側規制面5gとが前後方向においてわずかに隙間をあけた状態で対向しているため、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で固定用ネジ17によって端子台16にケーブル13の端部を固定するときに、ユニット側規制面15gをフレーム側規制面5gに接触させることで制御ユニット2の倒れを効果的に防止することが可能になる。
【0051】
特に本形態では、ユニット側規制面15gおよびフレーム側規制面5gが制御ユニット2の左右方向の両端側に配置されているため、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で固定用ネジ17によって端子台16にケーブル13の端部を固定するときに、制御ユニット2の左右方向の両端部においてユニット側規制面15gをフレーム側規制面5gに接触させることで制御ユニット2の倒れをより効果的に防止することが可能になる。また、本形態では、制御ユニット2の左右方向の両端側に配置されるユニット側規制面15gとフレーム側規制面5gとを利用して、上下方向を軸方向とした固定フレーム5に対する制御ユニット2の回動を防止することが可能になる。
【0052】
本形態では、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されているときに、ユニット固定板15のユニット側規制面15hと固定フレーム5のフレーム側規制面5hとが左右方向においてわずかに隙間をあけた状態で対向している。そのため、本形態では、制御ユニット2がユニット引出位置2Bに配置されている状態で固定用ネジ17によって端子台16にケーブル13の端部を固定するときに、2個のユニット側規制面15hと2個のフレーム側規制面5hとを利用して、固定フレーム5に対する制御ユニット2の左右方向の両側への移動を規制することが可能になるとともに、上下方向を軸方向とした固定フレーム5に対する制御ユニット2の回動を防止することが可能になる。
【0053】
本形態では、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2が載置される載置面5pの前側に、載置面5pよりも下側に配置される載置面5rが形成されている。そのため、本形態では、ユニット固定位置2Aに配置される制御ユニット2の下側を、制御ユニット2の左側に配置されるファン7から送られる風が流れやすくなる。したがって、本形態では、制御ユニット2の周囲で熱が滞留するのを防止することが可能になり、その結果、制御ユニット2を効果的に冷却することが可能になる。
【0054】
(ユニット固定板の変更例)
図10は、本発明の他の実施の形態にかかるユニット固定板15の構成を説明するための拡大斜視図である。
図11は、
図10に示すユニット固定板15の構成を説明するための拡大平面図である。なお、
図10、
図11では、上述した形態と同様の構成には同一の符号を付している。
【0055】
上述した形態において、連結部15bの左右方向の幅が前後方向の全域で一定になっていて、連結部15bに突出部15eが形成されていなくても良い。この場合には、
図10、
図11に示すように、連結部15bの左右方向の両端部に左右方向の内側に向かって切り欠かれた切欠き15kが形成されている。また、この場合には、切欠き15kの後ろ側の側面がユニット側規制面15gとなっており、切欠き15kの左右方向の内側の側面がユニット側規制面15hとなっている。なお、この場合には、連結部15bの左右方向の両端に補強用の折曲げ部15pが形成されている。折曲げ部15pは、連結部15bの左右方向の両端から下側に向かってわずかに伸びている。
【0056】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0057】
上述した形態において、ユニット固定板15の左右方向の一方側のみに突出部15eが形成されていても良い。ユニット固定板15の右端部のみに突出部15eが形成されている場合には、被固定部5dに規制部5fが形成されていなくても良い。また、ユニット固定板15の左端部のみに突出部15eが形成されている場合には、被固定部5cに規制部5fが形成されていなくても良い。また、上述した形態において、ユニット固定板15に突出部15eが形成されていなくても良い。この場合には、被固定部5c、5dに規制部5fが形成されていなくても良い。
【0058】
上述した形態において、端子台16に、固定用ネジ17が螺合するメネジが形成されていなくても良い。この場合には、固定用ネジ17が螺合するナットが端子台16の下側に配置されている。また、上述した形態において、ケーブル13は、端子台16に固定される端子を備えていなくても良い。この場合には、ケーブル13の芯線が固定用ネジ17によって端子台16に固定される。
【0059】
上述した形態において、制御装置1が有する制御ユニット2の数は、3個以上であっても良いし、1個であっても良い。また、上述した形態において、制御装置1は、制御ユニット3を備えていなくても良い。この場合には、固定フレーム6およびファン8が不要になる。さらに、上述した形態において、制御装置1によってロボット以外の制御対象物が制御されても良い。たとえば、制御装置1によって工作機械が制御されても良い。
【0060】
(本技術の構成)
なお、本技術は以下のような構成を取ることが可能である。
(1)制御対象物を制御するための制御ユニットと、前記制御ユニットが固定される固定フレームとを備え、
上下方向に直交する所定の方向を前後方向とすると、
前記制御ユニットは、制御基板と、前記制御基板に固定されるケーブル固定部と、前記ケーブル固定部に端部が固定されるケーブルと、前記ケーブル固定部に前記ケーブルの端部を固定するための固定用ネジとを備えるとともに、前記制御ユニットが前記固定フレームに固定されるユニット固定位置と、前記制御ユニットが前記固定フレームに対して前記ユニット固定位置から前側に引き出されたユニット引出位置との間で、前記固定フレームに対して前後方向に移動可能となっており、
前記固定用ネジは、上側から前記ケーブル固定部に係合するとともに、前記制御ユニットが前記ユニット引出位置に配置されているときに、前記固定フレームよりも前側に配置され、
前記固定フレームには、前記ユニット固定位置に配置される前記制御ユニットが載置される第1載置面と、前記第1載置面の前側に配置されるとともに前記制御ユニットが載置可能な第2載置面とが形成され、
前記第2載置面は、前記第1載置面よりも下側に配置され、
前記第1載置面と前記第2載置面との境界には、前側を向く段差面が形成されていることを特徴とする制御装置。
(2)前記制御ユニットの上端側には、前記固定フレームに対する前記制御ユニットの前側への移動を規制するためのユニット側規制面が形成され、
前記固定フレームには、前記ユニット側規制面が後ろ側から接触可能なフレーム側規制面が形成されていることを特徴とする(1)記載の制御装置。
(3)上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記ユニット側規制面は、前記制御ユニットの左右方向の両端部に形成されていることを特徴とする(2)記載の制御装置。
(4)上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記制御ユニットの上端側には、前記固定フレームに対する前記制御ユニットの左右方向の両側への移動を規制するための2個の第2ユニット側規制面が形成され、
前記固定フレームには、前記第2ユニット側規制面が左右方向の内側から接触可能な2個の第2フレーム側規制面が形成されていることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の制御装置。
(5)上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とすると、
前記ユニット固定位置に配置される前記制御ユニットの左右方向の一方側に配置される冷却用のファンを備えることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の制御装置。
【符号の説明】
【0061】
1 制御装置
2 制御ユニット
2A ユニット固定位置
2B ユニット引出位置
5 固定フレーム
5g フレーム側規制面
5h フレーム側規制面(第2フレーム側規制面)
5p 載置面(第1載置面)
5r 載置面(第2載置面)
5s 段差面
7 ファン
12 制御基板
13 ケーブル
15g ユニット側規制面
15h ユニット側規制面(第2ユニット側規制面)
16 端子台(ケーブル固定部)
17 固定用ネジ
X 前後方向
Y 左右方向