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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103907
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】運搬用固定部材
(51)【国際特許分類】
   F24C 5/18 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
F24C5/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007861
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】武田 真純
(72)【発明者】
【氏名】桑原 雄大
(72)【発明者】
【氏名】久保田 伸一
(57)【要約】
【課題】着脱容易で高耐久性のある運搬用固定部材を提供する。
【解決手段】芯燃焼部10に載置される燃焼筒11と、燃焼筒11の水平方向の一方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される第1横ガード31と、他方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される第2横ガード32と、を備え、第1横ガード31の下面と第2横ガード32の下面は燃焼筒11の上端より上方に位置する燃焼筒11を固定する芯式石油ストーブ1の運搬用固定部材20において、運搬用固定部材20の一方側の上面23に第1横ガード31の下面と当接する第1当接部24aと、他方側の上面23に第2横ガード32の下面と当接する第2当接部24bと、一方側と他方側の間の下面側に、燃焼筒11の上端と当接する第3当接部24cとを備え、素材はばね性と不燃性を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯燃焼部と前記芯燃焼部に載置される燃焼筒と、
前記燃焼筒の水平方向の一方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第1横ガードと、
前記燃焼筒の水平方向の他方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第2横ガードと、を備え、
前記第1横ガードの下面と前記第2横ガードの下面は前記燃焼筒の上端よりそれぞれ上方に位置する芯式石油ストーブの前記燃焼筒を固定する芯式石油ストーブの運搬用固定部材において、
前記運搬用固定部材の
前記一方側の上面に前記第1横ガードの下面と当接する第1当接部と、
前記他方側の上面に前記第2横ガードの下面と当接する第2当接部と、
前記一方側と前記他方側の間の下面側に、前記燃焼筒の上端と圧接状態に当接する第3当接部と、を備え、
素材は、ばね性と不燃性を備えた材質である
ことを特徴とする運搬用固定部材。
【請求項2】
前記一方側に前記第1横ガードの外側から上方に向けて立設する第1立設部と、
前記他方側に前記第2横ガードの外側から上方に向けて立設する第2立設部と、を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の運搬用固定部材。
【請求項3】
前記他方側から前記一方側への方向を第1方向とするとき、
前記第1立設部の上端または下端に前記第1方向の下方へ傾斜したつまみ部を備え、
前記つまみ部は、前記運搬用固定部材を前記第1横ガードの下方に誘導する傾斜部を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の運搬用固定部材。
【請求項4】
一本の棒状部材を折り返して形成した折返部を備え、前記一方側に前記折返部を備えた
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の運搬用固定部材。
【請求項5】
複数本の棒状部で形成され、
棒状部を略平行に連結した連結部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の運搬用固定部材。
【請求項6】
芯燃焼部と前記芯燃焼部に載置される燃焼筒と、
前記燃焼筒の水平方向の一方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第1横ガードと、
前記燃焼筒の水平方向の他方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第2横ガードと、を備え、
前記第1横ガードの下面と前記第2横ガードの下面は前記燃焼筒の上端よりそれぞれ下方に位置し、
前記第2横ガードの一部に非連続部を備える芯式石油ストーブの前記燃焼筒を固定する芯式石油ストーブの運搬用固定部材において、
前記運搬用固定部材の
前記一方側の上面に前記第1横ガードの下面と当接する第1当接部と、
前記他方側の上面に前記第2横ガードの下面と当接する第2当接部と、
前記一方側と前記他方側の間の下面側に、前記燃焼筒と圧接状態に当接する第3当接部と、を備え、
素材は、ばね性と不燃性を備えた材質である
ことを特徴とする運搬用固定部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は芯式石油ストーブの燃焼筒の支持具に関し、特に芯式石油ストーブを運搬する際に燃焼筒を固定する運搬用固定部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種の芯式石油ストーブは、芯燃焼部と当該芯燃焼部に燃焼筒を載置して構成されており、芯式石油ストーブの運搬に当たっては、運搬の際に燃焼筒が芯燃焼部から脱落したり、振動により燃焼筒の変形や破損が生じないように、燃焼筒を梱包材で固定する必要があった。
従来からの燃焼筒の固定手段としては、燃焼筒を梱包する梱包部材を用いたものがあり、該梱包部材は段ボールなどの板状梱包材に折れ線を形成し、板状梱包材を折り曲げて燃焼筒上端と燃焼筒の上方に位置する天板底面に当接させることにより、燃焼筒を固定していた。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
特許文献1には、板状梱包材に一対の切れ線を相対向して形成し、切れ線の内側部分に切れ線と交差するように一対の折れ線を間隔をあけて形成し、この折れ線で上方に折り曲げることにより、板状梱包材が、燃焼筒の上端に当接する底面と、芯式石油ストーブ本体の上部構成部材に当接する側片とを備えたものが示されている。
【0004】
近年、アウトドア志向の高まりにより、冬季のキャンプなどで暖房のためにストーブを使用する機会が増え、ストーブを運搬する機会が増加している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公昭59‐022071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示す板状梱包部材では、材質が段ボールなどの紙製であることを前提としており、運搬の度に組み付けて繰り返し使用して、使用回数が多くなると形状が変形して確実に固定できなくなる可能性があり、繰り返しの使用に耐えられる耐久性に欠けるものであった。
さらに、板状梱包部材で燃焼筒を確実に固定できるように折り曲げ部を確実に行うなど手間が必要なもので、取り付けの簡便性に欠けるものであり、改善の余地があった。
【0007】
本発明はかかる背景を鑑みてなされたものであり、着脱容易で高耐久性のある運搬用固定部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1では、
芯燃焼部と前記芯燃焼部に載置される燃焼筒と、前記燃焼筒の水平方向の一方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第1横ガードと、前記燃焼筒の水平方向の他方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第2横ガードと、を備え、前記第1横ガードの下面と前記第2横ガードの下面は前記燃焼筒の上端よりそれぞれ上方に位置する芯式石油ストーブの前記燃焼筒を固定する芯式石油ストーブの運搬用固定部材において、前記運搬用固定部材の前記一方側の上面に前記第1横ガードの下面と当接する第1当接部と、前記他方側の上面に前記第2横ガードの下面と当接する第2当接部と、前記一方側と前記他方側の間の下面側に、前記燃焼筒の上端と圧接状態に当接する第3当接部と、を備え、素材は、ばね性と不燃性を備えた材質であることを特徴とした。
【0009】
請求項2では、前記一方側に前記第1横ガードの外側から上方に向けて立設する第1立設部と、前記他方側に前記第2横ガードの外側から上方に向けて立設する第2立設部と、を備えたことを特徴とした。
【0010】
請求項3では、前記他方側から前記一方側への方向を第1方向とするとき、前記第1立設部の上端または下端に前記第1方向の下方へ傾斜したつまみ部を備え、前記つまみ部は、前記運搬用固定部材を前記第1横ガードの下方に誘導する傾斜部を備えることを特徴とした。
【0011】
請求項4では、一本の棒状部材を折り返して形成した折返部を備え、前記一方側に前記折返部を備えたことを特徴とした。
【0012】
請求項5では、複数本の棒状部で形成され、棒状部を略平行に連結した連結部をさらに備えたことを特徴とした。
【0013】
請求項6では、芯燃焼部と前記芯燃焼部に載置される燃焼筒と、前記燃焼筒の水平方向の一方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第1横ガードと、前記燃焼筒の水平方向の他方側に前記燃焼筒と間隔をあけて配置される水平面に延在した第2横ガードと、を備え、前記第1横ガードの下面と前記第2横ガードの下面は前記燃焼筒の上端よりそれぞれ下方に位置し、前記第2横ガードの一部に非連続部を備える芯式石油ストーブの前記燃焼筒を固定する芯式石油ストーブの運搬用固定部材において、前記運搬用固定部材の前記一方側の上面に前記第1横ガードの下面と当接する第1当接部と、前記他方側の上面に前記第2横ガードの下面と当接する第2当接部と、前記一方側と前記他方側の間の下面側に、前記燃焼筒と圧接状態に当接する第3当接部と、を備え、素材は、ばね性と不燃性を備えた材質であることを特徴とした。
【発明の効果】
【0014】
この本発明によれば、着脱容易で高耐久性のある運搬用固定部材を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態を芯式石油ストーブと運搬用固定部材を説明する概略構成図
図2】本発明の第1の実施形態の運搬用固定部材を説明する概略構成図
図3】本発明の第1の実施形態の運搬用固定部材のA矢視図
図4】本発明の第1の実施形態の運搬用固定部材の取付方法を示した説明図
図5】本発明の第1の実施形態の運搬用固定部材を使用した部品の一部を省略した説明図
図6】本発明の第2の実施形態の運搬用固定部材を説明する概略構成図
図7】本発明の第3の実施形態の運搬用固定部材を説明する概略構成図
図8】本発明の第4の実施形態の運搬用固定部材を説明する概略構成図
図9】本発明の第4の実施形態の運搬用固定部材を使用した部品の一部を省略した説明図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明にかかる運搬用固定部材の第1の実施形態を図1から図5を参照して説明する。
【0017】
1は第1の実施形態の運搬用固定部材20を使用する芯式石油ストーブで、10は燃油を燃焼させて火炎を発生させる芯燃焼部、11は芯燃焼部10の上に載置された燃焼筒、12は燃焼筒11の上方に位置する天板である。
30は複数本の棒状部材で形成され、これら棒状部材が燃焼筒11の周囲を囲むように立設し、下部が芯燃焼部10に固定され、上部が天板12と固定される縦ガードである。
【0018】
31は燃焼筒11の水平方向の一方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される水平面に半円状に延在した棒状部材で形成され、複数の縦ガード30に直行して溶接などの方法で固定された第1横ガードで、32は燃焼筒11の水平方向の他方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される水平面に半円状に延在した棒状部材で形成され、第1横ガード31の上下方向の高さと同じ高さに複数の縦ガード30に直行して溶接などの方法で固定された第2横ガードである。
なお、第1横ガード31と第2横ガード32とは、燃焼筒11を挟んで対向する位置にそれぞれ第1横ガード31と第2横ガード32の棒状部材を備えるものである。
なお、第1横ガード31と第2横ガード32とは、縦ガード30を取り囲んで一体で形成されたものであってもよいものである。
【0019】
また、第1横ガード31の下面と第2横ガード32の下面は燃焼筒11の上端よりそれぞれ上方に位置するものである。
【0020】
運搬用固定部材20は、短冊状(例えば幅20mm、長さ300mm、厚さ1mm)の板状の金属(例えばステンレス)で形成され、ばね性と不燃性を備えるものである。
また、運搬用固定部材20の一方側の上面23に第1横ガード31の下面と当接する第1当接部24aと、運搬用固定部材20の他方側の上面23に第2横ガード32の下面と当接する第2当接部24bを備える。
また、運搬用固定部材20の一方側と他方側の間の下面側に、燃焼筒11の上端と圧接状態に当接する第3当接部24cとを備える。
【0021】
また、運搬用固定部材20は、一方側に第1横ガード31の外側から上方に向けて立設する第1立設部25aと、他方側に第2横ガード32の外側から上方に向けて立設する第2立設部25bと、を備える。
【0022】
また、運搬用固定部材20は、他方側から一方側への方向を第1方向とするとき、第1立設部25aの上端を基点にして第1方向の下方へ傾斜したつまみ部21を備え、つまみ部21は、運搬用固定部材20を芯式石油ストーブ1に取り付ける際に、運搬用固定部材20自身を第1横ガード31の下方に誘導する傾斜部21aを備えている。
なお、つまみ部21は、第1立設部25aの下端を基点にして第1方向の下方へ傾斜して備えても良いものである。
【0023】
また、運搬用固定部材20は、第1当接部24aと第3当接部24cの上下方向に高さH1(例えば12mm)の高低差を備え、同じく、第2当接部24bと第3当接部24cの上下方向に高さH1(例えば12mm)の高低差を備え、運搬用固定部材20を芯式石油ストーブ1に取り付けた際に上下方向に圧縮され、それぞれの高さは、第1横ガード31の下端と燃焼筒11の上端、および第2横ガード32の下端と燃焼筒11の上端の高低差と同じ高さH2(例えば9mm)となり、運搬用固定部材20自身のばね性によって第3当接部24cが燃焼筒11の上端と圧接状態に当接するものである。
【0024】
次に、第1の実施形態の運搬用固定部材20の取り付け方法について図4に基づいて説明する。
【0025】
運搬用固定部材20の一方側のつまみ部21を、複数本ある縦ガード30の隙間でかつ第2横ガード32の下方から挿入し、燃焼筒11の上方を通して、第1横ガード31の下方へ挿入する。
すると、つまみ部21に形成した傾斜部21aにより、運搬用固定部材20は第1横ガード31の下方に誘導される。
さらに、つまみ部21を摘まんで、図4(a)矢印Bの方向につまみ部21を引き出す。
すると、第1横ガード31が傾斜部21aの上面を滑って第1立設部25aの上部を超えて第1横ガード31の下面が第1当接部24aに当接し、他方、第2横ガード32の下面が第2当接部24bに当接し、燃焼筒11の上面が第3当接部24cに当接して、運搬用固定部材20は運搬用固定部材20自身のばね性により、燃焼筒11の上端に圧接状態で当接する。
【0026】
これによって、図4(b)の如く形態で固定され、取り付けが完了する。
取り付け後は、第1当接部24aと第3当接部24cの上下方向に高さが高さH1より小さい高さH2(例えば9mm)となり、第3当接部24cが燃焼筒11の上端に圧接状態で当接するものである。
【0027】
また、図5に示すように、運搬用固定部材20を取り付け後は、第1横ガード31が第1立設部25aの燃焼筒11側に位置し、第2横ガード32が第2立設部25bの燃焼筒11側に位置し、運搬用固定部材20のばね性によって、自然には運搬用固定部材20が芯式石油ストーブ1から抜け落ちることはない。
【0028】
次に、第1の実施形態の運搬用固定部材20の取り外し方法について説明する。
【0029】
運搬用固定部材20の取り外し方は、つまみ部21を摘まみ、第1立設部25aの上端が第1横ガード31の下方にくるまで下方へ軽く押し下げ、第1方向と反対方向に引き抜くことで、取り外すことができる。
【0030】
これにより、運搬用固定部材20の着脱は大変容易であり、金属製であることから着脱回数が多くなっても運搬用固定部材20の形状が変形することがないため、燃焼筒11を確実に固定できる高耐久性を備えるものである。
また、芯式石油ストーブ1を消火した直後の燃焼筒11が冷え切っていない状態でも、運搬用固定部材20が不燃性である金属製であるため、取り付け工程の一連の流れを、使用者が火傷することなく行うことができ、利便性が良いものである。
【0031】
次に、運搬用固定部材の第2の実施形態を図6を参照して説明する。
【0032】
第2の実施形態の運搬用固定部材20aは、一本のステンレスの棒状部材(例えば直径3mm)を折り返して形成した折返部22を備え、一方側に折返部22を備え、折返部22を挟んで左右の棒状部33を一定の幅(例えば15mm)を開けて略平行して形成し、一方側の上面23に第1横ガード31の下面と当接する第1当接部24aと、他方側の上面23に第2横ガード32の下面と当接する第2当接部24bを備えるものである。
また、運搬用固定部材20aは、一方側と他方側の間の下面側に、燃焼筒11の上端と圧接状態に当接する第3当接部24cとを備える。
【0033】
また、運搬用固定部材20aは、一方側に第1横ガード31の外側から上方に向けて立設する第1立設部25aと、他方側に第2横ガード32の外側から上方に向けて立設する第2立設部25bと、を備える。
【0034】
これにより、運搬用固定部材20aは、運搬用固定部材20と同様の方法で取り付け取り外しを行うことができ、同様の効果を奏するものである。
【0035】
次に、運搬用固定部材の第3の実施形態を図7を参照して説明する。
【0036】
第3の実施形態の運搬用固定部材20bは、複数本の棒状部33(例えばステンレス、直径3mm)で形成され、棒状部33を一定の幅(例えば15mm)を開けて略平行に連結した連結部28を備えたものであり、連結部28は、棒状部33の複数個所を棒状部材や板状部材で溶接して固定し、複数本の棒状部33を略平行に連結するものである。
【0037】
これにより、運搬用固定部材20bは、第2の実施形態の運搬用固定部材20aと同様の方法で取り付け取り外しを行うことができ、同様の効果を奏するものである。
【0038】
次に、運搬用固定部材の第4の実施形態を図8図9を参照して説明する。
【0039】
2は第4の実施形態の運搬用固定部材20cを使用する芯式石油ストーブで、10は燃油を燃焼させて火炎を発生させる芯燃焼部、11は芯燃焼部10の上に載置された燃焼筒である。
30は複数本の棒状部材で形成され、これら棒状部材が燃焼筒11の周囲を囲むように立設し、下部が芯燃焼部10に固定され、上部が図示しない天板と固定される縦ガードである。
【0040】
31は燃焼筒11の水平方向の一方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される水平面に半円状に延在した棒状部材で形成され、複数の縦ガード30に直行して溶接などの方法で固定された第1横ガードで、32は燃焼筒11の水平方向の他方側に燃焼筒11と間隔をあけて配置される水平面に半円状に延在した棒状部材で形成され、第1横ガード31の上下方向の高さと同じ高さに複数の縦ガード30に直行して溶接などの方法で固定された第2横ガードである。
また、第2横ガード32は非連続部34を備えるもので、非連続部34は運搬用固定部材20c(例えば直径3mm)が横切ることができる程度に間隔(例えば5mm)が開いているものである。
【0041】
なお、第1横ガード31と第2横ガード32とは、燃焼筒11を挟んで対向する位置にそれぞれ第1横ガード31と第2横ガード32の棒状部材を備えるものである。
なお、第1横ガード31と第2横ガード32とは、縦ガード30を取り囲んで一体で形成されたものであってもよいものである。
【0042】
第1横ガード31の下面と第2横ガード32の下面は、燃焼筒11の上端よりそれぞれ下方に位置するものである。
【0043】
運搬用固定部材20cは、棒状の金属(例えばステンレス、直径3mm)で形成され、ばね性と不燃性を備えるものである。
また、運搬用固定部材20cの一方側の上面23に第1横ガード31の下面と当接する第1当接部24aと、運搬用固定部材20cの他方側の上面23に第2横ガード32の下面と当接する第2当接部24bを備える。
また、運搬用固定部材20cの一方側と他方側の間の下面側に、燃焼筒11の上端と圧接状態に当接する第3当接部24cとを備える。
【0044】
また、運搬用固定部材20cは、一方側に第1横ガード31の内側から上方に向けて形成された第1曲げ部35aと、他方側に第2横ガード32の内側から上方に向けて形成された第2曲げ部35bとを備える。
【0045】
また、運搬用固定部材20cは、第1当接部24aと第3当接部24cの上下方向に高さ(例えば10mm)の高低差を備え、さらに、第2当接部24bと第3当接部24cの上下方向に高さ(例えば10mm)の高低差を備える。
運搬用固定部材20cを芯式石油ストーブ2に取り付けた際に上下方向に拡張され、それぞれ高さH3(例えば12mm)となり、運搬用固定部材20c自身のばね性によって第3当接部24cが燃焼筒11の上端と圧接状態に当接するものである。
【0046】
次に、第4の実施形態の運搬用固定部材20cの取り付け方法について図9に基づいて説明する。
【0047】
運搬用固定部材20cの一方側の端部26を、複数本ある縦ガード30の隙間でかつ第2横ガード32の非連続部34の上方から挿入し、燃焼筒11の上方を通して、第1横ガード31の下方へ挿入する。
さらに、他方側の端部27を、非連続部34を通して第2横ガード32の下方に係止して、第2当接部24bを第2横ガード32の下面と当接させると、第1横ガード31の下面が第1当接部24aに当接し、燃焼筒11の上面が第3当接部24cに当接して、運搬用固定部材20cは運搬用固定部材20c自身のばね性により、燃焼筒11の上端に圧接状態で当接する。
これによって、図8の如く形態で固定され、取り付けが完了する。
【0048】
また、図9に示すように、運搬用固定部材20cを取り付け後は、第1横ガード31が第1曲げ部35aの燃焼筒11の外側に位置し、第2横ガード32が第2曲げ部35bの燃焼筒11の外側に位置し、運搬用固定部材20cのばね性によって、自然には運搬用固定部材20cが芯式石油ストーブ2から抜け落ちることはない。
【0049】
次に、第4の実施形態の運搬用固定部材20cの取り外し方法について説明する。
【0050】
運搬用固定部材20cの取り外し方は、他方側の端部27を摘まみ、一旦下方へ押し下げ、非連続部34を通して第2横ガード32の上方へ位置させ、他方側に引き抜くことで、取り外すことができる。
【0051】
これにより、運搬用固定部材20cの着脱は大変容易であり、金属製であることから着脱回数が多くなっても運搬用固定部材20cの形状が変形することがないため、燃焼筒11を確実に固定できる高耐久性を備えるものである。
また、芯式石油ストーブ2を消火した直後の燃焼筒11が冷え切っていない状態でも、運搬用固定部材20cが不燃性である金属製であるため、取り付け工程の一連の流れを、使用者が火傷することなく行うことができ、利便性が良いものである。
【0052】
なお、本実施形態で用いたその他の構成は一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1、2 :芯式石油ストーブ
10 :芯燃焼部
11 :燃焼筒
20、20a、20b、20c :運搬用固定部材
21 :つまみ部
21a :傾斜部
22 :折返部
23 :上面
24a :第1当接部
24b :第2当接部
24c :第3当接部
25a :第1立設部
25b :第2立設部
28 :連結部
31 :第1横ガード
32 :第2横ガード
33 :棒状部
34 :非連続部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9