(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010400
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04817 20220101AFI20240117BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240117BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20240117BHJP
G09G 5/10 20060101ALI20240117BHJP
G09G 5/377 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
G06F3/04817
G09G5/00 550C
G09G5/00 555G
G09G5/00 530D
G09G5/36 520P
G09G5/36 520B
G09G5/00 550H
G09G5/10 B
G09G5/36 530Y
G09G5/36 520F
G09G5/36 520L
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111719
(22)【出願日】2022-07-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】チュオン ゴック フィー
(72)【発明者】
【氏名】藤井 一男
(72)【発明者】
【氏名】肖 利民
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5C182AA02
5C182AB02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BA14
5C182BA39
5C182BA46
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CB13
5C182CB44
5C182CB47
5C182CB52
5C182DA14
5C182DA42
5C182DA44
5C182DA52
5E555AA02
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC08
5E555CA02
5E555CA12
5E555CB03
5E555CB05
5E555CB14
5E555CB34
5E555CB52
5E555CB53
5E555CC03
5E555CC22
5E555DB18
5E555DC13
5E555DC59
5E555DC61
5E555DC63
5E555DC84
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ディスプレイの画面領域を透過する光をディスプレイの背面側のカメラで撮像する構成において、ディスプレイの表示を適切に制御すること。
【解決手段】情報処理装置は、複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイと、ディスプレイの背面側に設けられ、ディスプレイを透過して入射される光に基づいて撮像するカメラとを備え、表示データに基づいてディスプレイの複数の画素の発光を制御することにより表示データに基づく表示画像をディスプレイに表示させる。また、情報処理装置は、ディスプレイの画面領域のうちカメラが設けられている位置に対応する第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御し、ディスプレイの画面領域内における操作位置が第1領域内である場合、第1領域に対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイの画面領域のいずれかに表示させる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイと、
前記ディスプレイの背面側に設けられ、前記ディスプレイを透過して入射される光に基づいて撮像するカメラと、
前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、
前記メモリに記憶されている前記表示データに基づいて前記ディスプレイの複数の画素の発光を制御することにより前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイに表示させるプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの画面領域のうち前記カメラが設けられている位置に対応する第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御する表示停止処理と、
前記ディスプレイの画面領域内における操作位置を検出する操作位置検出処理と、
前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のいずれかに表示させる表示復活処理と、
を行う情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記表示停止処理において、前記カメラの機能が働いている場合に、前記第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記カメラの動作状態に応じて、前記表示復活処理の実行を禁止する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記表示復活処理により前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させる際に、前記カメラの動作状態に応じて、前記第1領域の画素の発光量を低減させて表示させる
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
ユーザの指示に応じて、前記表示復活処理の実行を許可または禁止する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記表示復活処理において、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させる際に、拡大表示させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
ユーザの指示に応じて、前記表示復活処理の実行を許可または禁止する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させる第1表示復活処理と、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させる第2表示復活処理とを選択的に切り替える、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記カメラの動作状態に応じて、前記第1表示復活処理と前記第2表示復活処理とを切り替える、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
ユーザの指示に応じて、前記第1表示復活処理と前記第2表示復活処理とを切り替える、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイと、前記ディスプレイの背面側に設けられ、前記ディスプレイを透過して入射される光に基づいて撮像するカメラと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶されている前記表示データに基づいて前記ディスプレイの複数の画素の発光を制御することにより前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイに表示させるプロセッサと、を備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
前記ディスプレイの画面領域のうち前記カメラが設けられている位置に対応する第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御するステップと、
前記ディスプレイの画面領域内における操作位置を検出するステップと、
検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のいずれかに表示させるステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどにおいて、カメラ(例えばフロントカメラ)がディスプレイの背面側(下方)に配置されるカメラアンダーディスプレイ(或いは、アンダーディスプレイカメラ)技術が用いられている。例えば、特許文献1には、OLED(Organic Light Emitting Diode)の各画素に採用される電極などの材料を透光性を有する材料とすることで、ディスプレイの画面領域を透過する光をディスプレイの下方のカメラにより採集する技術が開示されている。ディスプレイの背面側(下方)にカメラを配置する技術を用いることにより、ディスプレイの画面サイズを大型化する際に、機器の大型化を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイの画面領域を透過する光をディスプレイの背面側のカメラで撮像する場合、カメラの画角に対応する画面領域(以下、「カメラ領域」と称する)の部分の画素が発光していると撮像画像に影響がでる。そのため、撮像画質を向上させるには、少なくともカメラ領域の画素については発光を停止させ非表示(表示オフ)に制御すること方法が考えられる。しかしながら、ユーザがディスプレイの画面領域に各種のコンテンツを表示させて使用しているときにカメラ領域が非表示になっていると好ましくない状況があり得る。例えば、カメラ領域が非表示になっているときに操作ボタンやテキストボックスなどがカメラ領域にあると、それらの一部または全部が表示されないことにより、ユーザの操作ミスにつながる可能性がある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、ディスプレイの画面領域を透過する光をディスプレイの背面側のカメラで撮像する構成において、ディスプレイの表示を適切に制御する情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイと、前記ディスプレイの背面側に設けられ、前記ディスプレイを透過して入射される光に基づいて撮像するカメラと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶されている前記表示データに基づいて前記ディスプレイの複数の画素の発光を制御することにより前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイに表示させるプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記ディスプレイの画面領域のうち前記カメラが設けられている位置に対応する第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御する表示停止処理と、前記ディスプレイの画面領域内における操作位置を検出する操作位置検出処理と、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のいずれかに表示させる表示復活処理と、を行う。
【0007】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示停止処理において、前記カメラの機能が働いている場合に、前記第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御してもよい。
【0008】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させてもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記カメラの動作状態に応じて、前記表示復活処理の実行を禁止してもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示復活処理により前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させる際に、前記カメラの動作状態に応じて、前記第1領域の画素の発光量を低減させて表示させてもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、ユーザの指示に応じて、前記表示復活処理の実行を許可または禁止してもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させてもよい。
【0013】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示復活処理において、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させる際に、拡大表示させてもよい。
【0014】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、ユーザの指示に応じて、前記表示復活処理の実行を許可または禁止してもよい。
【0015】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示復活処理において、前記操作位置検出処理により検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記第1領域の画素の発光を制御して表示させる第1表示復活処理と、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のうち前記第1領域以外の領域に表示させる第2表示復活処理とを選択的に切り替えてもよい。
【0016】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記カメラの動作状態に応じて、前記第1表示復活処理と前記第2表示復活処理とを切り替えてもよい。
【0017】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、ユーザの指示に応じて、前記第1表示復活処理と前記第2表示復活処理とを切り替えてもよい。
【0018】
また、本発明の第2態様に係る、複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイと、前記ディスプレイの背面側に設けられ、前記ディスプレイを透過して入射される光に基づいて撮像するカメラと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶されている前記表示データに基づいて前記ディスプレイの複数の画素の発光を制御することにより前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイに表示させるプロセッサと、を備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記ディスプレイの画面領域のうち前記カメラが設けられている位置に対応する第1領域の画素の発光を停止させて非表示に制御するステップと、前記ディスプレイの画面領域内における操作位置を検出するステップと、検出された操作位置が前記第1領域内である場合、前記第1領域に対応する前記表示データに基づく表示画像を前記ディスプレイの画面領域のいずれかに表示させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明の上記態様によれば、ディスプレイの画面領域を透過する光をディスプレイの背面側のカメラで撮像する構成において、ディスプレイの表示を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の概略構成の一例を示す外観図。
【
図2】第1の実施形態に係る情報処理装置において、カメラがオフのときの概略構成の一例を示す外観図。
【
図3】第1の実施形態に係るカメラ領域が非表示のときの表示例を示す図。
【
図4】第1の実施形態に係るカメラ領域の表示の復活の一例を示す説明図。
【
図5】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図6】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【
図7】第1の実施形態に係るカメラ領域表示制御処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】第1の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャート。
【
図9】第2の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】第3の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】第4の実施形態に係るカメラ領域の表示の復活の一例を示す説明図。
【
図12】第4の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第一例を示すフローチャート。
【
図13】第4の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第二例を示すフローチャート。
【
図14】第5の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第一例を示すフローチャート。
【
図15】第5の実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第二例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[概要]
まず、第1の実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置の概略構成の一例を示す外観図である。
図示する情報処理装置1は、例えば、ノート型(クラムシェル型)のPC(Personal Computer;パーソナルコンピュータ)である。情報処理装置1は、ディスプレイ14と、カメラ15と、キーボード31と、タッチパッド32とを含んで構成されている。キーボード31及びタッチパッド32は、ユーザの操作入力を受け付ける入力デバイスである。
【0022】
ディスプレイ14は、OLED(Organic Light Emitting Diode)による複数の画素が配列された有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)である。ディスプレイ14の各画素は、不図示の発光部、陽極及び陰極などの電極、基板などを含んで構成されている。発光部は、例えば、赤色を発光するOLED、青色を発光するOLED、緑色を発光するOLEDなどである。電極は、ITO(Indium Tin Oxide)または光透過率が良い他の材料が用いられている。基板は、ガラス基板またはポリイミド基板などである。このように、ディスプレイ14の各画素は、透光性を有する材料を含んで構成されている。
【0023】
カメラ15は、ディスプレイ14の背面側(裏面側)に、ディスプレイ14側を撮像する向きに配置されている。つまり、カメラ15は、ディスプレイ14を透過して入射される光(ディスプレイ14の表示面側からの光)に基づいて撮像する。例えば、カメラ15は、不図示のレンズと撮像センサとを含んで構成されており、レンズ及び撮像センサの仕様によって決まる画角の画像を撮像する。
【0024】
ここで、カメラ15がオン(ON)のとき(即ち、カメラ15の機能が働いているとき)は、ディスプレイ14の表示(画素の発光)がカメラ15の撮像画像に影響しないようにする。具体的には、この
図1に示すように、ディスプレイ14の画面領域DAのうち、カメラ15の画角に対応するカメラ領域CAの部分の画素の発光を停止させ、表示をオフ(非表示)にする必要がある。カメラ領域CAは、カメラ15の画角に対して同等もしくは少し広い範囲に設定される。これにより、ディスプレイ14の表示(画素の発光)がカメラ15の撮像画像に写り込むことを抑制し、撮像画像の画質を向上させることができる。
【0025】
一方、カメラ15がオフ(OFF)のとき(即ち、カメラ15の機能が働いていないとき)は、カメラ15の撮像画像への影響を気にする必要が無い。そのため、
図2に示すように、カメラ領域CAの部分も表示を行い、ディスプレイ14の画面領域DA全体に表示画像が表示される。
図2は、本実施形態に係る情報処理装置において、カメラ15がオフのときの概略構成の一例を示す外観図である。
【0026】
このように、情報処理装置1は、カメラ15がオン(ON)のときには、カメラ領域CAを非表示に制御し、ディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ領域CA以外の画面領域に表示画像が表示される。一方、カメラ15がオフ(OFF)のときには、カメラ領域CAも表示を行い、ディスプレイ14の画面領域DA全体に表示画像が表示される。
【0027】
図3は、本実施形態に係るカメラ領域CAが非表示のときの表示例を示す図である。
図3(A)の情報処理装置1のディスプレイ14の符号DSが示す範囲を、
図3(B)に拡大して示している。
図3(B)に示すように、ディスプレイ14にはアプリケーションのウィンドウWが表示されている。
図3(C)に示すように、実際はウィンドウWの符号WSが示す領域には、ユーザの操作対象のコンテンツ(操作ボタンなど)の表示データがあるが、
図3(B)に示すように、ディスプレイ14に表示されている状態ではカメラ領域CAの部分は非表示であり何も表示されない。即ち、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像は表示されない。そのため、ユーザは、このカメラ領域CAの部分に表示されていない操作ボタンなどに対して操作を行う場合、操作対象が見えない状態で操作を行うことになるため、操作ミスをしてしまう可能性がある。
【0028】
そこで、本実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのいずれかに表示させる。例えば、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、非表示に制御していたカメラ領域CAの表示を復活させる。即ち、情報処理装置1は、カメラ15がオフ(OFF)のときと同様に、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAに表示させる。
【0029】
図4は、本実施形態に係るカメラ領域CAの表示の復活の一例を示す説明図である。
図4(A)は、
図3(B)と同様の状態を示している。
図4(A)に示すように、ディスプレイ14にはアプリケーションのウィンドウWが表示されているが、カメラ領域CAの部分は非表示である。ユーザの操作位置を示すカーソルPがカメラ領域CA内に入ると、
図4(B)に示すように、非表示に制御していたカメラ領域CAの表示が復活し、ウィンドウWのうちカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像が、カメラ領域CAに表示される。これにより、ユーザは、カメラ領域CAの部分が非表示に制御されていても、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内に移動するとカメラ領域CAの表示が復活するため、操作対象を見ながら操作を行うことが可能となる。以下、本実施形態の構成及び処理について詳しく説明する。
【0030】
[情報処理装置のハードウェア構成]
図5は、本実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この
図5において、
図1の各部に対応する構成には同一の符号を付している。情報処理装置1は、システム処理部10、通信部11、記憶部12、USBコネクタ13、ディスプレイ14、カメラ15、EC(Embedded Controller)20、加速度センサ21、電源ボタン22、入力デバイス30、及び電源部40を含んで構成される。
【0031】
システム処理部10は、CPU(Central Processing Unit)101、GPU(Graphic Processing Unit)102、メモリコントローラ103、I/O(Input-Output)コントローラ104、及びシステムメモリ105を含んで構成され、OS(Operating System)に基づくシステム処理によって、OS上で各種のアプリケーションプログラムの処理が実行可能である。CPU101及びGPU102などをプロセッサと称することがある。
【0032】
CPU101は、OSによる処理や、OS上で動作するドライバ、サービス、アプリケーションなどのプログラムによる処理を実行する。
【0033】
GPU102は、ディスプレイ14に接続されている。GPU102は、CPU101の制御に基づいて画像処理を実行して表示データを生成する。GPU102は、生成した表示データをディスプレイ14へ出力し、当該表示データに基づく表示画像をディスプレイ14に表示させる。なお、CPU101とGPU102は、一体化して1個のコアとして形成されてもよいし、個々のコアとして形成されてもよい。
【0034】
メモリコントローラ103は、CPU101とGPU102などの制御により、システムメモリ105、記憶部12などからのデータの読出し、書込みを制御する。
I/Oコントローラ104は、通信部11、USBコネクタ13、ディスプレイ14、カメラ15、及びEC20からのデータの入出力を制御する。
システムメモリ105は、RAM(Random Access Memory)など含んで構成され、実行プログラムの読み込み領域および処理データの書き込みの作業領域として用いられる。また、システムメモリ105は、カメラ15で撮像された撮像画像の画像データ、GPU102により生成されたディスプレイ14に表示させる表示データなどを一時的に記憶する。
【0035】
なお、システム処理部10は、SOC(System on a chip)として1つのパッケージで構成されてもよいし、一部の機能がチップセットまたはセンサハブなど別の部品として構成されてもよい。
【0036】
通信部11は、無線または有線による通信ネットワークを介して他の機器と通信可能に接続し、各種のデータの送信および受信を行う。例えば、通信部11は、イーサネット(登録商標)等の有線LANインターフェースやWi-Fi(登録商標)等の無線LANインターフェースなどを含んで構成されている。また、通信部11は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信インターフェースを含んで構成されている。
【0037】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROMなどの記憶媒体を含んで構成される。記憶部12は、OS、デバイスドライバ、アプリケーションなどの各種のプログラム、その他、プログラムの動作により取得した各種のデータを記憶する。
【0038】
USBコネクタ13は、USB(Universal Serial Bus)を利用した周辺機器類と接続するためのコネクタである。例えば、USBコネクタ13は、USBケーブルを介して外付けのキーボード、マウスなど接続される。
【0039】
ディスプレイ14は、システム処理部10により実行されるシステム処理及びシステム処理上で動作するアプリケーションプログラムの処理等に基づいて生成された表示データに基づく表示画像を表示する。
【0040】
カメラ15は、
図1を参照して説明したように、ディスプレイ14の背面側(裏面側)に、ディスプレイ14側を撮像する向きに配置されている。カメラ15は、ディスプレイ14を透過して入射される光(ディスプレイ14のカメラ領域CAの表示面側から透過してくる光)に基づいて撮像し、撮像画像をシステム処理部10へ出力する。
【0041】
EC20は、CPU、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROM、複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、およびデジタル入出力端子などを含んで構成されたマイクロコンピュータである。例えば、EC20のCPUは、自部または外部のROMに予め記憶された制御プログラム(ファームウェア)を読み出し、読み出した制御プログラムを実行して、その機能を発揮する。EC20は、加速度センサ21、電源ボタン22、入力デバイス30、システム処理部10、および電源部40などと接続されている。
【0042】
加速度センサ21は、情報処理装置1の重力方向に対する向きを検出し、検出結果を示す検出信号をEC20へ出力する。なお、加速度センサ21に代えて又は加えて、ジャイロセンサ、傾斜センサ、地磁気センサなどが備えられてもよい。
【0043】
電源ボタン22は、情報処理装置1の電源をオンまたはオフする操作を受け付ける操作子である。電源ボタン22は、ユーザの操作に応じて操作信号をEC20へ出力する。
【0044】
入力デバイス30は、ユーザの入力を受け付ける入力部であり、例えばキーボード31及びタッチパッド32を含んで構成されている。入力デバイス30は、キーボード31及びタッチパッド32に対するユーザの操作を受け付けることに応じて、操作内容を示す操作信号をEC20へ出力する。
【0045】
EC20は、加速度センサ21から検出信号を取得し、取得した検出信号に基づいて、情報処理装置1の向きなどを検出する。また、EC20は、入力デバイス30などから操作信号を取得し、取得した操作信号のうちシステム処理部10の処理に必要な操作信号についてはシステム処理部10へ出力する。また、EC20は、電源ボタン22に対するユーザの操作に応じた操作信号を受取ると、システム処理部10に対するシステムの起動の指示などを行う。また、EC20は、電源部40と通信を行うことにより、バッテリーの状態(残容量など)の情報を電源部40から取得するとともに、情報処理装置1の各部の動作状態に応じた電力の供給を制御するための制御信号などを電源部40へ出力する。
【0046】
電源部40は、情報処理装置1の各部の動作状態に応じて各部へ電力を供給するための電源系統を介して電力を供給する。例えば、電源部40は、DC(Direct Current)/DCコンバータを含んで構成される。DC/DCコンバータは、AC(Alternate Current)/DCアダプタもしくは電池パックから供給される直流電力の電圧を、各部で要求される電圧に変換する。DC/DCコンバータで電圧が変換された電力が各電源系統を介して各部へ供給される。例えば、電源部40は、EC20からの制御信号に基づいて各電源系統を介して各部に電力を供給する。
【0047】
[機能構成]
次に、情報処理装置1が、ディスプレイ14の画面領域DAに表示画像を表示させる際に、ユーザの操作位置に応じてカメラ領域CAを表示または非表示を制御するカメラ領域表示制御処理の機能構成について説明する。
【0048】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
情報処理装置1は、システム処理部10(例えばCPU101)がプログラムを実行することにより実現する機能構成として、カメラ領域表示制御部110を備えている。カメラ領域表示制御部110は、操作位置検出部111と、表示停止処理部112と、表示復活処理部113とを備えている。
【0049】
操作位置検出部111は、ディスプレイ14の画面領域DA内におけるユーザの操作位置を検出する。例えば、操作位置検出部111は、タッチパッド32に対するユーザの操作に応じた操作信号をEC20を介して取得し、取得した操作信号に基づいてユーザの操作位置を検出する。また、通信部11またはUSBコネクタ13にマウスが接続されている場合、操作位置検出部111は、当該マウスに対するユーザの操作に応じた操作信号を通信部11またはUSBコネクタ13を介して取得し、取得した操作信号に基づいてユーザの操作位置を検出する。
【0050】
表示停止処理部112は、ディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ15が設けられている位置に対応するカメラ領域CAの画素の発光を停止させて非表示に制御する表示停止処理を行う。例えば、表示停止処理部112は、カメラ15がオン(ON)の場合(即ち、カメラ15の機能が働いている場合)、カメラ領域CAの画素の発光を停止させて非表示に制御する(
図1参照)。一方、表示停止処理部112は、カメラ15がオフ(OFF)の場合(即ち、カメラ15の機能が働いていない場合)、表示停止処理を行わない。即ち、カメラ15がオフ(OFF)の場合には、カメラ領域CAについても表示画像が表示される(
図2参照)。
【0051】
表示復活処理部113は、操作位置検出部111により検出されたユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのいずれかに表示させる表示復活処理を行う。例えば、表示復活処理部113は、操作位置検出部111により検出されたユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAの表示を復活させる。即ち、表示復活処理部113は、操作位置検出部111により検出されたユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAの画素の発光を制御して表示させる。
【0052】
[カメラ領域表示制御処理の動作]
次に、情報処理装置1(カメラ領域表示制御部110)が実行するカメラ領域表示制御処理の動作について説明する。
図7は、本実施形態に係るカメラ領域表示制御処理の一例を示すフローチャートである。この
図7に示す例は、カメラ15がオンであるか否かに応じてカメラ領域CAの表示または非表示を制御する処理を示している。
【0053】
(ステップS101)カメラ領域表示制御部110は、カメラ15がオン(ON)であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、カメラ15がオンであると判定した場合(YES)、ステップS103の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15がオフであると判定した場合(NO)、ステップS105の処理へ進む。
【0054】
(ステップS103)カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御する(
図1参照)。なお、このカメラ領域CAを非表示に制御する表示制御モードのことを、以下では「カメラ領域非表示モード」と称する。
【0055】
(ステップS105)カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御する(
図2参照)。なお、このカメラ領域CAを表示に制御する表示制御モードのことを、以下では「カメラ領域表示モード」と称する。
【0056】
次に、カメラ領域非表示モードにおいて、ユーザの操作位置に応じてカメラ領域CAの表示を復活させるカメラ領域表示復活処理の動作について説明する。
【0057】
図8は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0058】
(ステップS201)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS203の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS201の処理を再び行う。
【0059】
(ステップS203)カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御する。即ち、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAの表示を復活させる(
図3参照)。そして、ステップS205の処理へ進む。
【0060】
(ステップS205)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(YES)、ステップS207の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外ではない(即ち、カメラ領域CA内である)と判定した場合(NO)、ステップS205の処理を再び行う。
【0061】
(ステップS207)カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御して、ステップS201の処理へ戻る。即ち、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるときのみカメラ領域CAを表示に制御し、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外となった場合には、カメラ領域CAを非表示に戻す。
【0062】
[第1の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係る情報処理装置1は、複数の画素が配列された画面領域を有するディスプレイ14と、ディスプレイ14の背面側に設けられ、ディスプレイ14を透過して入射される光に基づいて撮像するカメラ15と、ディスプレイ14に表示させる表示データを一時的に記憶するシステムメモリ105(メモリの一例)と、システム処理部10(プロセッサの一例)と備えている。システム処理部10は、システムメモリ105に記憶されている表示データに基づいてディスプレイ14の複数の画素の発光を制御することにより表示データに基づく表示画像をディスプレイ14に表示させる。例えば、システム処理部10は、カメラ領域表示制御部110を備えており、表示停止処理と操作位置検出処理と表示復活処理とを行う。例えば、カメラ領域表示制御部110は、表示停止処理により、ディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ15が設けられている位置に対応するカメラ領域CA(第1領域の一例)の画素の発光を停止させて非表示に制御する。また、カメラ領域表示制御部110は、操作位置検出処理により、ディスプレイ14の画面領域DA内におけるユーザの操作位置を検出する。また、カメラ領域表示制御部110は、操作位置検出処理により検出された操作位置がカメラ領域CA内である場合、表示復活処理により、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのいずれかに表示させる。
【0063】
これにより、情報処理装置1は、ディスプレイ14の画面領域DAを透過する光をディスプレイの背面側のカメラ15で撮像する構成において、カメラ領域CAの画素の発光を停止させて非表示に制御するとともに、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になると、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像が表示されるため、ユーザが操作対象を見ながら操作を行うことが可能となる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0064】
例えば、カメラ領域表示制御部110は、表示停止処理において、カメラ15の機能が働いている場合(カメラ15がオンの場合)に、カメラ領域CAの画素の発光を停止させて非表示に制御する。
【0065】
これにより、情報処理装置1は、例えば、カメラ15がオンの場合に、ディスプレイ14の表示がカメラ15の機能を妨げないようにすることができ、カメラ15による撮像画像の品質の低下を防ぐことができる。
【0066】
また、カメラ領域表示制御部110は、表示復活処理において、操作位置検出処理により検出された操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAの画素の発光を制御して表示させる。
【0067】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になると、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像がカメラ領域CAに表示されるため、ユーザが操作対象を見ながら直感的に操作を行うことが可能となる。
【0068】
また、本実施形態に係る情報処理装置1における制御方法は、カメラ領域表示制御部110が、ディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ15が設けられている位置に対応するカメラ領域CA(第1領域の一例)の画素の発光を停止させて非表示に制御するステップと、ディスプレイ14の画面領域DA内におけるユーザの操作位置を検出するステップと、検出された操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのいずれかに表示させるステップと、を含む。
【0069】
これにより、情報処理装置1は、ディスプレイ14の画面領域DAを透過する光をディスプレイの背面側のカメラ15で撮像する構成において、カメラ領域CAの画素の発光を停止させて非表示に制御するとともに、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になると、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像が表示されるため、ユーザが操作対象を見ながら操作を行うことが可能となる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0070】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
カメラ領域非表示モードにおいて、ユーザの操作位置に応じてカメラ領域CAの表示を復活させるカメラ領域表示復活処理について第1の実施形態で説明したが、カメラ15の動作状態によっては、このカメラ領域表示復活処理の実行を禁止する構成としてもよい。
【0071】
例えば、カメラ15が動画の撮像中である場合には、カメラ領域CAを非表示から表示にしてしまうと、カメラ領域CA内の画素の発光が撮像画像に影響してしまう。そのため、カメラ領域表示制御部110(表示復活処理部113)は、カメラ15が動画の撮像中である場合には、カメラ領域表示復活処理の実行を禁止する。なお、動画の撮像中とは、例えば、動画記録する撮像データの撮像中のことを指す。即ち、本実施形態では、カメラ15によって記録されるデータに影響がでないように、カメラ領域表示復活処理の実行が禁止される。
【0072】
図9は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0073】
(ステップS301)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS302の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS301の処理を再び行う。
【0074】
(ステップS302)カメラ領域表示制御部110は、カメラ15が動画の撮像中であるか否かを判定する。例えば、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15の動作状態を示す情報をカメラ15から取得し、カメラ15が動画の撮像中であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、カメラ15が動画の撮像中であると判定した場合(YES)、ステップS301の処理へ戻る。即ち、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったとしても、カメラ15が動画の撮像中である場合には、カメラ領域CAの表示を復活させない。
【0075】
一方、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15が動画の撮像中ではないと判定した場合(NO)、ステップS303の処理へ進む。以降のステップS303、305,307の各処理は、
図8のステップS203、205,207の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御し(ステップS303)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS305:YES)、カメラ領域CAを非表示に制御する(ステップS307)。そして、ステップS301の処理へ戻る。
【0076】
なお、カメラ15が動画の撮像中である場合の他に、静止画記録する撮像データの撮像中(例えば、長時間露光による静止画の撮像中)の場合も同様に、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域表示復活処理の実行を禁止してもよい。
【0077】
[第2の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1において、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15の動作状態に応じて、カメラ領域表示復活処理の実行を禁止する。
【0078】
これにより、情報処理装置1は、カメラ15が動画の撮像中(或いは、長時間露光による静止画の撮像中)などの場合には、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったとしてもカメラ領域CAを非表示のままにすることができる。即ち、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示がカメラ15の機能を妨げないようにすることができ、カメラ15による撮像画像の品質の低下を防ぐことができる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0079】
なお、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15の動作状態に応じて、カメラ領域表示復活処理の実行を禁止するのに代えて、カメラ領域CAの画素の発光量を低減させて表示させてもよい。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域表示復活処理によりカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAの画素の発光を制御して表示させる際に、カメラ15の動作状態に応じて、カメラ領域CAの画素の発光量を低減させて表示させる。例えば、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15が動画の撮像中(或いは、長時間露光による静止画の撮像中)などの場合、カメラ領域CAに対応する表示データを暗めの表示データに変換し、変換後の表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAに表示させる。
【0080】
これにより、情報処理装置1は、カメラ15が動画の撮像中(或いは、長時間露光による静止画の撮像中)などの場合でも、どうしてもカメラ領域CAにコンテンツを表示させたいときには暗めに表示させることで、画素の発光によるカメラ15への影響(映り込み)を抑制することができる。
【0081】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
カメラ領域非表示モードにおいて、ユーザの操作位置に応じてカメラ領域CAの表示を復活させるカメラ領域表示復活処理について上記実施形態で説明したが、このカメラ領域表示復活処理を実行するか否かをユーザが指示できる構成としてもよい。
【0082】
例えば、情報処理装置1は、カメラ領域表示復活処理を実行する表示優先の設定と、カメラ領域表示復活処理を実行しないカメラ優先の設定とのいずれかを選択可能な操作UI(User Interface)をユーザに提供することにより、ユーザに表示優先とカメラ優先とのいずれかを選択させる。カメラ領域表示制御部110(表示復活処理部113)は、ユーザにより表示優先が選択された場合にはカメラ領域表示復活処理を実行し、ユーザによりカメラ優先が選択された場合にはカメラ領域表示復活処理を実行しない。
【0083】
図10は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の一例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0084】
(ステップS401)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS402の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS401の処理を再び行う。
【0085】
(ステップS402)カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより表示優先とカメラ優先のいずれが選択されているか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザによりカメラ優先が選択されていると判定した場合、ステップS401の処理へ戻る。即ち、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったとしても、ユーザの指示がカメラ優先である場合には、カメラ領域CAの表示を復活させない。
【0086】
一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより表示優先が選択されていると判定した場合、ステップS403の処理へ進む。以降のステップS403、405,407の各処理は、
図8のステップS203、205,207の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御し(ステップS403)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS405:YES)、カメラ領域CAを非表示に制御する(ステップS407)。そして、ステップS401の処理へ戻る。
【0087】
[第3の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1において、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの指示に応じて、カメラ表示復活処理の実行を許可または禁止する。
【0088】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAを非表示のままにするか否かを、ユーザの希望に合わせて制御することができる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0089】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、カメラ領域非表示モードにおいて、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAを非表示から表示に制御することによりカメラ領域CAの表示を復活させる例を説明したが、カメラ領域CAを非表示に制御したまま、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外の領域に表示させることにより表示を復活させる構成としてもよい。
【0090】
図11は、本実施形態に係るカメラ領域CAの表示の復活の一例を示す説明図である。
図11(A)は、
図3(B)及び
図4(A)と同様の状態を示している。
図11(A)に示すように、ディスプレイ14にはアプリケーションのウィンドウWが表示されているが、カメラ領域CAの部分は非表示である。ユーザの操作位置を示すカーソルPがカメラ領域CA内に入ると、
図11(B)に示すように、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像が、ディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ領域CA以外の領域にポップアップ画面SWとして表示される。
【0091】
ポップアップ画面SWには、カメラ領域CAに対応するウィンドウW及びカーソルPが含まれる表示画像が表示される。なお、ポップアップ画面SWには、カメラ領域CAに対応するウィンドウW及びカーソルPが含まれる表示画像が拡大表示されてもよい。また、ポップアップ画面SWには、カメラ領域CAよりも広い範囲の表示画像が表示されてもよい。
【0092】
図12は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第一例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0093】
(ステップS501)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS503の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS501の処理を再び行う。
【0094】
(ステップS503)カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外の領域にポップアップ表示させる。即ち、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAの表示をポップアップ画面に表示させることで復活させる(
図11参照)。そして、ステップS505の処理へ進む。
【0095】
(ステップS505)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(YES)、ステップS507の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外ではない(即ち、カメラ領域CA内である)と判定した場合(NO)、ステップS505の処理を再び行う。
【0096】
(ステップS507)カメラ領域表示制御部110は、ステップS505で表示させたポップアップ画面の表示を終了して、ステップS501の処理へ戻る。即ち、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるときのみカメラ領域CAの表示画像をポップアップ画面に表示し、ユーザの操作位置がカメラ領域CA外となった場合には、ポップアップ画面の表示を終了する。
【0097】
なお、この第4の実施形態におけるポップアップ画面を使用してのカメラ領域表示復活処理の場合も、当該カメラ領域表示復活処理を実行するか否かをユーザが指示できる構成としてもよい。
【0098】
図13は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第二例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0099】
(ステップS601)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS602の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS601の処理を再び行う。
【0100】
(ステップS602)カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより表示優先とカメラ優先のいずれが選択されているか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザによりカメラ優先が選択されていると判定した場合、ステップS601の処理へ戻る。即ち、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったとしても、ユーザの指示がカメラ優先である場合には、カメラ領域CAの表示を復活させない。
【0101】
一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより表示優先が選択されていると判定した場合、ステップS603の処理へ進む。以降のステップS603、605,607の各処理は、
図8のステップS503、505,507の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をポップアップ画面に表示させ(ステップS603)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS605:YES)、ポップアップ画面の表示を終了する(ステップS607)。そして、ステップS601の処理へ戻る。
【0102】
[第4の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1において、カメラ領域表示制御部110は、検出されたユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ領域CA以外の領域に表示(例えば、ポップアップ表示)させる。
【0103】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になると、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像がカメラ領域CA以外の領域に表示(例えば、ポップアップ表示)されるため、ユーザが操作対象を見ながら操作を行うことが可能となる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0104】
ここで、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ領域CA以外の領域に表示させる際に、拡大表示させてもよい。
【0105】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になると、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像がカメラ領域CA以外の領域に拡大表示されるため、ユーザが操作対象を見ながら容易に操作を行うことが可能となる。
【0106】
また、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの指示に応じて、カメラ領域表示復活処理の実行を許可または禁止してもよい。
【0107】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外の領域に表示(例えば、ポップアップ表示)させるか否かを、ユーザの希望に合わせて制御することができる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0108】
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
上記実施形態では、カメラ領域非表示モードにおいてカメラ領域CAの表示を復活させる際に、
図3を参照して説明したようにカメラ領域CAを非表示から表示に制御する処理(以下では、「第1表示復活処理」と称する)と、
図11を参照して説明したようにカメラ領域CA以外の領域にポップアップ表示させる処理(以下では、「第2表示復活処理」と称する)との2種類の処理について説明した。本実施形態では、この第1表示復活処理と第2表示復活処理とを選択的に切り替え可能な構成について説明する。
【0109】
表示復活処理部113は、カメラ領域非表示モードにおいて、操作位置検出部111により検出されたユーザの操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAの画素の発光を制御して表示させる第1表示復活処理と、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域のうちカメラ領域CA以外の領域にポップアップ表示させる第2表示復活処理とを選択的に切り替える。
【0110】
例えば、カメラ領域表示制御部110(表示復活処理部113)は、カメラ15の動作状態に応じて、第1表示復活処理と第2表示復活処理とを切り替える。カメラ15の動作状態とは、例えば、カメラ15が動画の撮像中であるか否かの状態を含む。カメラ15が動画の撮像中である場合には、カメラ領域CAを非表示から表示にしてしまうと、カメラ領域CA内の画素の発光が撮像画像に影響してしまうため、カメラ領域CA以外の領域にポップアップ表示させる第2表示復活処理が好ましい。一方、カメラ15が動画の撮像中ではなく撮像画像への影響を気にする必要が無ければ、第1表示復活処理を選択することによりカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像がカメラ領域CAに表示されるため、直感的にわかりやすい。
【0111】
図14は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第一例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0112】
(ステップS701)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS702の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS701の処理を再び行う。
【0113】
(ステップS702)カメラ領域表示制御部110は、カメラ15が動画の撮像中であるか否かを判定する。例えば、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15の動作状態を示す情報をカメラ15から取得し、カメラ15が動画の撮像中であるか否かを判定する。
【0114】
カメラ領域表示制御部110は、ステップS702においてカメラ15が動画の撮像中ではないと判定した場合(NO)、ステップS703の処理へ進み、第1表示復活処理に対応した処理を行う。以降のステップS703、705,707の各処理は、
図8のステップS203、205,207の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御し(ステップS703)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS705:YES)、カメラ領域CAを非表示に制御する(ステップS707)。そして、ステップS701の処理へ戻る。
【0115】
一方、カメラ領域表示制御部110は、ステップS702においてカメラ15が動画の撮像中であると判定した場合(YES)、ステップS713の処理へ進み、第2表示復活処理に対応した処理を行う。以降のステップS713、715,717の各処理は、
図8のステップS503、505,507の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をポップアップ画面に表示させ(ステップS703)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS705:YES)、ポップアップ画面の表示を終了する(ステップS707)。そして、ステップS701の処理へ戻る。
【0116】
なお、カメラ領域表示制御部110(表示復活処理部113)は、カメラ15の動作状態に応じて、第1表示復活処理と第2表示復活処理とを切り替える際に、カメラ15が動画の撮像中であるか否かによって切り替える他に、静止画記録する撮像データの撮像中(例えば、長時間露光による静止画の撮像中)であるか否かによって切り替えてもよい。
【0117】
また、第1表示復活処理と第2表示復活処理とのいずれを選択するかをユーザが指示できる構成としてもよい。例えば、情報処理装置1は、第1表示復活処理と第2表示復活処理とのいずれかを選択可能な操作UI(User Interface)をユーザに提供することにより、ユーザに第1表示復活処理と第2表示復活処理とのいずれかを選択させる。カメラ領域表示制御部110(表示復活処理部113)は、ユーザにより第1表示復活処理が選択された場合には第1表示復活処理を実行し、ユーザにより第2表示復活処理が選択された場合には第2表示復活処理を実行する。
【0118】
図15は、本実施形態に係るカメラ領域表示復活処理の第二例を示すフローチャートである。前提条件としてカメラ領域非表示モードであるため、
図1に示すように、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを非表示に制御している。
【0119】
(ステップS801)カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であるか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内であると判定した場合(YES)、ステップS802の処理へ進む。一方、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内ではない(即ち、カメラ領域CA外である)と判定した場合(NO)、ステップS801の処理を再び行う。
【0120】
(ステップS802)カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより第1表示復活処理と第2表示復活処理とのいずれが選択されているか否かを判定する。カメラ領域表示制御部110は、ユーザにより第1表示復活処理が選択されていると判定した場合、ステップS803の処理へ進み、第1表示復活処理に対応した処理を行う。以降のステップS803、805,807の各処理は、
図8のステップS203、205,207の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAを表示に制御し(ステップS803)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS805:YES)、カメラ領域CAを非表示に制御する(ステップS807)。そして、ステップS801の処理へ戻る。
【0121】
一方、カメラ領域表示制御部110は、ステップS802においてユーザにより第2表示復活処理が選択されていると判定した場合、ステップS813の処理へ進み、第2表示復活処理に対応した処理を行う。以降のステップS813、815,817の各処理は、
図8のステップS503、505,507の各処理と同様である。つまり、カメラ領域表示制御部110は、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をポップアップ画面に表示させ(ステップS803)、その後ユーザの操作位置がカメラ領域CA外であると判定した場合(ステップS805:YES)、ポップアップ画面の表示を終了する(ステップS807)。そして、ステップS801の処理へ戻る。
【0122】
[第5の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1において、カメラ領域表示制御部110は、検出された操作位置がカメラ領域CA内である場合、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CAの画素の発光を制御して表示させる第1表示復活処理と、カメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をディスプレイ14の画面領域DAのうちカメラ領域CA以外の領域に表示させる第2表示復活処理とを選択的に切り替える。
【0123】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAを非表示から表示に制御するか、或いはカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外に表示させるかを切り替えることができるため、利便性がよい。
【0124】
例えば、カメラ領域表示制御部110は、カメラ15の動作状態に応じて、第1表示復活処理と第2表示復活処理とを切り替える。
【0125】
これにより、情報処理装置1は、カメラ15が動画の撮像中(或いは、長時間露光による静止画の撮像中)などの場合には、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外に表示させることで、カメラ15の機能を妨げないようにしつつ、ユーザが操作対象を見ながら操作を行うことも可能にすることができる。また、情報処理装置1は、カメラ15が動画の撮像中(或いは、長時間露光による静止画の撮像中)でない場合には、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAを非表示から表示に制御することで、ユーザが操作対象を見ながら直感的に操作を行うことが可能になる。
【0126】
また、カメラ領域表示制御部110は、ユーザの指示に応じて、第1表示復活処理と第2表示復活処理とを切り替えてもよい。
【0127】
これにより、情報処理装置1は、ユーザの操作位置がカメラ領域CA内になったときにカメラ領域CAを非表示から表示に制御するか、或いはカメラ領域CAに対応する表示データに基づく表示画像をカメラ領域CA以外に表示させるかを、ユーザの希望に合わせて制御することができる。よって、情報処理装置1は、ディスプレイ14の表示を適切に制御することができる。
【0128】
以上、この発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の各実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0129】
なお、上述した情報処理装置1は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0130】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0131】
また、上述した実施形態における情報処理装置1が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0132】
なお、情報処理装置1は、ノート型のPCに限られるものではなく、デスクトップ型PC、タブレット端末装置、スマートフォンなどであってもよい。
【符号の説明】
【0133】
1 情報処理装置、10 システム処理部、11 通信部、12 記憶部、13 USBコネクタ、14 ディスプレイ、15 カメラ、20 EC、21 加速度センサ、22 電源ボタン、30 入力デバイス、31 キーボード、32 タッチパッド、40 電源部、101 CPU、102 GPU、103 メモリコントローラ、104 I/Oコントローラ、105 システムメモリ、110 カメラ領域表示制御部、111 操作位置検出部、112 表示停止処理部、113 表示復活処理部