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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104004
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】箔転写装置
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/00 20060101AFI20240726BHJP
   B41F 16/00 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
B65C9/00
B41F16/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007992
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】楠田 晋也
(72)【発明者】
【氏名】横山 政季
(72)【発明者】
【氏名】池上 悠介
(72)【発明者】
【氏名】市川 智也
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA20
3E095BA10
3E095CA10
3E095DA90
3E095FA30
(57)【要約】
【課題】フィルムカートリッジを着脱しやすい箔転写装置を提供する。
【解決手段】箔転写装置1は、メインフレーム21と、フィルムカートリッジ30と、加熱回転体(加熱ローラ61)と、加圧回転体(加圧ローラ50)と、スライドフレーム22とを備える。フィルムカートリッジ30は、メインフレーム21に着脱可能である。フィルムカートリッジ30は、供給リール32と、巻取リール33とを有する。スライドフレーム22は、メインフレーム21に対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能である。スライドフレーム22は、加圧回転体を支持する。スライドフレーム22は、閉位置と、加圧回転体をメインフレーム21に装着されたフィルムカートリッジ30から離間させ、フィルムカートリッジ30をメインフレーム21から取り外し可能にする開位置と、の間を移動可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに箔を転写する箔転写装置であって、
メインフレームと、
前記メインフレームに着脱可能なフィルムカートリッジであって、箔を含む箔フィルムが巻回される供給リールと、前記供給リールからの箔フィルムを巻き取るための巻取リールと、を有するフィルムカートリッジと、
前記メインフレームに支持され、箔フィルムおよびシートを加熱する加熱回転体と、
前記加熱回転体に圧接した状態で前記加熱回転体との間で箔フィルムとシートを搬送する加圧回転体と、
前記メインフレームに対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能なスライドフレームであり、前記加圧回転体を支持するスライドフレームであって、前記フィルムカートリッジを覆う閉位置と、前記加圧回転体を前記メインフレームに装着された前記フィルムカートリッジから離間させ、前記フィルムカートリッジを前記メインフレームから取り外し可能にする開位置と、の間を移動可能なスライドフレームと、を備えることを特徴とする箔転写装置。
【請求項2】
前記スライドフレームが前記閉位置に位置する場合、前記加圧回転体は、前記加熱回転体の上に位置し、
前記メインフレームは、前記スライドフレームが前記開位置に位置する場合、前記フィルムカートリッジが前記メインフレームから上に取り外されることを許容する開口を有することを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項3】
前記メインフレームから排出されたシートを載置する排出トレイであって、前記メインフレームに対してシートの搬送方向における下流側に位置する排出トレイをさらに備え、
前記スライドフレームは、前記開位置に位置する場合、前記排出トレイの上方に位置することを特徴とする請求項2に記載の箔転写装置。
【請求項4】
前記スライドフレームは、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、前記スライドフレームの、シートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有することを特徴とする請求項3に記載の箔転写装置。
【請求項5】
前記フィルムカートリッジは、前記フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、前記フィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有することを特徴とする請求項4に記載の箔転写装置。
【請求項6】
前記スライドフレームが前記閉位置に位置する場合、前記加圧回転体は、前記加熱回転体の下に位置し、
前記メインフレームは、前記スライドフレームが前記開位置に位置する場合、前記フィルムカートリッジが前記メインフレームから下に取り外されることを許容する開口を有することを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項7】
箔を転写するシートを載置する供給トレイであって、前記メインフレームに対してシートの搬送方向における上流端に位置する供給トレイをさらに備え、
前記スライドフレームは、前記開位置に位置する場合、前記供給トレイの下方に位置することを特徴とする請求項6に記載の箔転写装置。
【請求項8】
前記スライドフレームは、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、前記スライドフレームの、シートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有することを特徴とする請求項7に記載の箔転写装置。
【請求項9】
前記フィルムカートリッジは、前記フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、前記フィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有することを特徴とする請求項8に記載の箔転写装置。
【請求項10】
シートに箔を転写する箔転写装置であって、
メインフレームと、
箔を含む箔フィルムが巻回される供給リールと、前記供給リールからの箔フィルムを巻き取るための巻取リールと、を有するフィルムカートリッジと、
箔フィルムおよびシートを加熱する加熱回転体と、
前記メインフレームに支持され、前記加熱回転体に圧接した状態で前記加熱回転体との間で箔フィルムとシートを搬送する加圧回転体と、
前記メインフレームに対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能なスライドフレームであり、前記加熱回転体を支持するとともに前記フィルムカートリッジが着脱可能なスライドフレームであって、前記フィルムカートリッジを覆う閉位置と、前記加熱回転体を前記加圧回転体から離間させ、前記フィルムカートリッジを前記メインフレームから取り外し可能にする開位置と、の間を移動可能なスライドフレームと、を備えることを特徴とする箔転写装置。
【請求項11】
前記スライドフレームが前記閉位置に位置する場合、前記加熱回転体は、前記加圧回転体の下に位置し、
前記スライドフレームは、前記スライドフレームが前記開位置に位置する場合、前記フィルムカートリッジが前記スライドフレームから上に取り外されることを許容する開口を有することを特徴とする請求項10に記載の箔転写装置。
【請求項12】
箔を転写するシートを載置する供給トレイであって、前記メインフレームに対してシートの搬送方向における上流端に位置する供給トレイをさらに備え、
前記スライドフレームは、前記開位置に位置する場合、前記供給トレイの下方に位置することを特徴とする請求項11に記載の箔転写装置。
【請求項13】
前記スライドフレームは、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、前記スライドフレームの、シートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有することを特徴とする請求項12に記載の箔転写装置。
【請求項14】
前記フィルムカートリッジは、前記フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、前記フィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有することを特徴とする請求項13に記載の箔転写装置。
【請求項15】
前記スライドフレームが前記閉位置に位置する場合、前記加熱回転体は、前記加圧回転体の上に位置し、
前記スライドフレームは、前記スライドフレームが前記開位置に位置する場合、前記フィルムカートリッジが前記スライドフレームから下に取り外されることを許容する開口を有することを特徴とする請求項10に記載の箔転写装置。
【請求項16】
箔を転写するシートを載置する排出トレイであって、前記メインフレームに対してシートの搬送方向における下流側に位置する排出トレイをさらに備え、
前記スライドフレームは、前記開位置に位置する場合、前記排出トレイの上方に位置することを特徴とする請求項15に記載の箔転写装置。
【請求項17】
前記スライドフレームは、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、前記スライドフレームの、シートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有することを特徴とする請求項16に記載の箔転写装置。
【請求項18】
前記フィルムカートリッジは、前記フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、前記フィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有することを特徴とする請求項17に記載の箔転写装置。
【請求項19】
シートの搬送方向は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて上から下に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【請求項20】
シートの搬送方向は、水平方向に対して、45°未満の角度で傾斜していることを特徴とする請求項19に記載の箔転写装置。
【請求項21】
前記メインフレームは、前記フィルムカートリッジを取り出すための第2の開口であって、前記供給リールの回転軸の軸方向に開口する第2の開口をさらに有し、
前記箔転写装置は、前記第2の開口を覆う閉位置と前記第2の開口を露出する開位置と、の間を移動可能なカバーをさらに備えることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【請求項22】
前記加圧回転体は、加圧ローラであり、
前記加熱回転体は、加熱ローラであることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに転写層を転写する箔転写装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シートに転写層を転写する箔転写装置が知られている(特許文献1参照)。この装置には、転写層の取り替えを容易にするために、転写層を有するフィルムカートリッジが装着可能である。カートリッジは、箔が巻回される供給リールと、転写層を巻き取るための巻取リールを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-290685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、幅の広い箔を転写する箔転写装置では、箔転写時にフィルムカートリッジを覆うカバーが大型化する。このため、カバーの開閉がしにくくなり、フィルムカートリッジの着脱がしにくいという問題点がある。
【0005】
そこで、本開示は、フィルムカートリッジを着脱しやすい箔転写装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本願の第1態様に係る箔転写装置は、シートに箔を転写する箔転写装置であって、メインフレームと、フィルムカートリッジと、加熱回転体と、加圧回転体と、スライドフレームと、を備える。
フィルムカートリッジは、メインフレームに着脱可能である。フィルムカートリッジは、供給リールと、巻取リールと、を有する。供給リールは、箔を含む箔フィルムが巻回される。巻取リールは、供給リールからの箔フィルムを巻き取る。加熱回転体は、メインフレームに支持され、箔フィルムおよびシートを加熱する。加圧回転体は、加熱回転体に圧接した状態で加熱回転体との間で箔フィルムとシートを搬送する。スライドフレームは、メインフレームに対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能である。スライドフレームは、加圧回転体を支持する。スライドフレームは、閉位置と、開位置と、の間を移動可能である。閉位置は、フィルムカートリッジを覆う位置である。開位置は、加圧回転体をメインフレームに装着されたフィルムカートリッジから離間させ、フィルムカートリッジをメインフレームから取り外し可能にする位置である。
【0007】
スライドフレームをスライド移動させることで、フィルムカートリッジの着脱が可能であるため、スライドフレームが大きい場合であっても着脱がしやすい。
【0008】
また、第2態様に係る箔転写装置は、第1態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが閉位置に位置する場合、加圧回転体は加熱回転体の上に位置してもよい。そして、メインフレームは、スライドフレームが開位置に位置する場合、フィルムカートリッジがメインフレームから上に取り外されることを許容する開口を有してもよい。
【0009】
フィルムカートリッジがメインフレームから上に取り外されることを許容する開口を有するため、フィルムカートリッジの着脱がしやすい。
【0010】
また、第2態様に係る箔転写装置は、第1態様に係る箔転写装置において、メインフレームから排出されたシートを載置する排出トレイであって、メインフレームに対してシートの搬送方向における下流側に位置する排出トレイをさらに備えてもよい。そして、スライドフレームは、開位置に位置する場合、排出トレイの上方に位置してもよい。
【0011】
スライドフレームが排出トレイの上方にスライド移動することで、省スペース化できる。
【0012】
また、第2態様に係る箔転写装置は、第1態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、スライドフレームの、シートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有してもよい。
【0013】
スライドフレームがシートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有することで、スライドフレームを下流側にスライド移動させやすい。
【0014】
また、第2態様に係る箔転写装置は、第1態様に係る箔転写装置において、フィルムカートリッジが、前記フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、フィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有してもよい。
【0015】
フィルムカートリッジがフィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有することで、フィルムカートリッジを上方に着脱しやすい。
【0016】
また、第2態様に係る箔転写装置は、第1態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが閉位置に位置する場合、加圧回転体が、加熱回転体の下に位置してもよい。そして、メインフレームは、スライドフレームが開位置に位置する場合、フィルムカートリッジがメインフレームから下に取り外されることを許容する開口を有してもよい。
【0017】
フィルムカートリッジがメインフレームから下に取り外されることを許容する開口を有するため、フィルムカートリッジの着脱がしやすい。
【0018】
また、第7態様に係る箔転写装置は、第6態様に係る箔転写装置において、箔を転写するシートを載置する供給トレイであって、メインフレームに対してシートの搬送方向における上流端に位置する供給トレイをさらに備えてもよい。そして、スライドフレームは、開位置に位置する場合、供給トレイの下方に位置してもよい。
【0019】
スライドフレームが供給トレイの下方にスライド移動することで、省スペース化できる。
【0020】
また、第8態様に係る箔転写装置は、第7態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、スライドフレームの、シートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有してもよい。
【0021】
スライドフレームがシートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有することで、スライドフレームを上流側にスライド移動させやすい。
【0022】
また、第9態様に係る箔転写装置は、第8態様に係る箔転写装置において、フィルムカートリッジが、フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、フィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有してもよい。
【0023】
フィルムカートリッジがフィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有することで、フィルムカートリッジを下方に着脱しやすい。
【0024】
上述した課題を解決するため、本願の第10態様に係る箔転写装置は、シートに箔を転写する箔転写装置であって、メインフレームと、フィルムカートリッジと、加熱回転体と、加圧回転体と、スライドフレームと、を備える。
フィルムカートリッジは、供給リールと、巻取リールと、を有する。供給リールは、箔を含む箔フィルムが巻回される。巻取リールは、供給リールからの箔フィルムを巻き取る。加熱回転体は、スライドフレームに支持され、箔フィルムおよびシートを加熱する。加圧回転体は、加熱回転体に圧接した状態で加熱回転体との間で箔フィルムとシートを搬送する。スライドフレームは、メインフレームに対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能である。スライドフレームは、加熱回転体を支持するとともにフィルムカートリッジが着脱可能である。スライドフレームは、閉位置と、開位置と、の間を移動可能である。閉位置は、フィルムカートリッジを覆う位置である。開位置は、加熱回転体を加圧回転体から離間させ、フィルムカートリッジをメインフレームから取り外し可能にする位置である。
【0025】
スライドフレームをスライド移動させることで、フィルムカートリッジの着脱が可能であるため、着脱がしやすい。
【0026】
また、第11態様に係る箔転写装置は、第10態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが閉位置に位置する場合、加熱回転体が、加圧回転体の下に位置してもよい。そして、スライドフレームは、スライドフレームが開位置に位置する場合、フィルムカートリッジがスライドフレームから上に取り外されることを許容する開口を有してもよい。
【0027】
フィルムカートリッジがメインフレームから上に取り外されることを許容する開口を有するため、フィルムカートリッジの着脱がしやすい。
【0028】
また、第12態様に係る箔転写装置は、第11態様に係る箔転写装置において、箔を転写するシートを載置する供給トレイであって、メインフレームに対してシートの搬送方向における上流側に位置する供給トレイをさらに備えてもよい。そして、スライドフレームは、開位置に位置する場合、供給トレイの下方に位置してもよい。
【0029】
スライドフレームが供給トレイの下方にスライド移動することで、省スペース化できる。
【0030】
また、第13態様に係る箔転写装置は、第12態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、スライドフレームの、シートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有してもよい。
【0031】
スライドフレームがシートの搬送方向における上流端に位置するスライドハンドルを有することで、スライドフレームを上流側にスライド移動させやすい。
【0032】
また、第14態様に係る箔転写装置は、第13態様に係る箔転写装置において、フィルムカートリッジが、フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、フィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有してもよい。
【0033】
フィルムカートリッジがフィルムカートリッジの上面に設けられたカートリッジハンドルを有することで、フィルムカートリッジを上方に着脱しやすい。
【0034】
また、第15態様に係る箔転写装置は、第10態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが閉位置に位置する場合、加熱回転体が、加圧回転体の上に位置してもよい。そして、スライドフレームは、スライドフレームが開位置に位置する場合、フィルムカートリッジがスライドフレームから下に取り外されることを許容する開口を有してもよい。
【0035】
フィルムカートリッジがメインフレームから下に取り外されることを許容する開口を有するため、フィルムカートリッジの着脱がしやすい。
【0036】
また、第16態様に係る箔転写装置は、第15態様に係る箔転写装置において、箔を転写するシートを載置する排出トレイであって、メインフレームに対してシートの搬送方向における下流側に位置する排出トレイをさらに備えていてもよい。この場合、スライドフレームは、開位置に位置する場合、排出トレイの上方に位置してもよい。
【0037】
スライドフレームが排出トレイの上方にスライド移動することで、省スペース化できる。
【0038】
また、第17態様に係る箔転写装置は、第16態様に係る箔転写装置において、スライドフレームが、スライド移動の際に把持されるスライドハンドルであって、スライドフレームの、シートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有してもよい。
【0039】
スライドフレームがシートの搬送方向における下流端に位置するスライドハンドルを有することで、スライドフレームを下流側にスライド移動させやすい。
【0040】
また、第18態様に係る箔転写装置は、第17態様に係る箔転写装置において、フィルムカートリッジが、フィルムカートリッジの着脱の際に把持されるカートリッジハンドルであって、フィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有してもよい。
【0041】
フィルムカートリッジがフィルムカートリッジの下面に設けられたカートリッジハンドルを有することで、フィルムカートリッジを下方に着脱しやすい。
【0042】
また、第19態様に係る箔転写装置は、第1態様から第18態様のいずれかに係る箔転写装置において、シートの搬送方向は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて上から下に向かうように傾斜してもよい。
【0043】
また、第20態様に係る箔転写装置は、第19態様に係る箔転写装置において、シートの搬送方向は、水平方向に対して、45°未満の角度で傾斜してもよい。
【0044】
シートの搬送方向が水平に対して、45°未満であるため、スライドフレームが閉位置に位置している場合、加熱回転体と加圧回転体がニップを形成しやすい。
【0045】
また、第21態様に係る箔転写装置は、第1態様から第9態様のいずれかに係る箔転写装置において、メインフレームが、フィルムカートリッジを取り出すための開口をさらに有してもよい。そして、箔転写装置は、開口を覆う閉位置と開口を露出する開位置と、の間を移動可能なカバーをさらに備えてもよい。
【0046】
また、第22態様に係る箔転写装置は、第1態様から第18態様のいずれかに係る箔転写装置において、加圧回転体が、加圧ローラであり、加熱回転体が、加熱ローラであってもよい。
【発明の効果】
【0047】
本開示によれば、フィルムカートリッジを着脱しやすい箔転写装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】第1実施形態に係る箔転写装置を示す図である。
図2】第1実施形態において、スライドフレームを開位置に移動してフィルムカートリッジを取り出した状態を示す図である。
図3】第1実施形態において、加圧回転体から加熱回転体が離間した状態の箔転写装置を示す図である。
図4】第2実施形態に係る箔転写装置を示す図である。
図5】第2実施形態において、スライドフレームを開位置に移動してフィルムカートリッジを取り出した状態を示す図である。
図6】第2実施形態に係る箔転写装置の変形例である。
図7】第3実施形態に係る箔転写装置を示す図である。
図8】第3実施形態において、スライドフレームを開位置に移動してフィルムカートリッジを取り出した状態を示す図である。
図9】第4実施形態に係る箔転写装置を示す図である。
図10】第4実施形態において、スライドフレームを開位置に移動してフィルムカートリッジを取り出した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本開示の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0050】
図1に示すように、箔転写装置1は、シートSに箔を転写する装置である。箔転写装置1は、例えば、画像形成装置等でシートSにトナー像を形成した後、シートSのトナー像の上にアルミニウム等の箔を有する転写層を転写する。つまり、箔転写装置1は、シートSのトナー像の上に箔を転写することで、シートSに箔の画像を形成している。なお、図1図4図7では、シートSの搬送経路を二点鎖線で示している。
【0051】
本実施形態では、シートSの搬送方向は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて上から下に向かうように傾斜している。具体的には、シートSの搬送方向は、水平方向に対して、45°未満の角度で傾斜している。本実施形態では、傾斜角度θは、10°~20°である。以下の説明では、シートSの搬送方向を「搬送方向」という。
【0052】
箔転写装置1は、筐体2と、シート搬送部10と、フィルムカートリッジ30と、加圧回転体の一例としての加圧ローラ50と、加熱ユニット60と、を備えている。
【0053】
筐体2は、メインフレーム21と、スライドフレーム22と、供給トレイ21Bと、排出トレイ21Cと、を有する。
【0054】
メインフレーム21は、開口21Aと、スライドレール21Sと、ガイド21Fと、を有する。本実施形態では、開口21Aは、メインフレーム21の上部に位置する。開口21Aは、後述するフィルムカートリッジ30がメインフレーム21から上に取り外されることを許容する。
【0055】
スライドレール21Sは、スライドフレーム22をメインフレーム21に対してスライド移動可能に支持する。スライドレール21Sは、水平方向に延びる。
【0056】
ガイド21Fは、加熱ユニット60をスライド移動可能に保持するレールである。ガイド21Fは、搬送方向に直交する方向に延びている。
【0057】
スライドフレーム22は、メインフレーム21の上方に位置する。スライドフレーム22は、メインフレーム21に対して、上下方向に交差する方向にスライド移動可能である。本実施形態では、スライドフレーム22は、上下方向に直交する水平方向にスライド可能である。さらに具体的には、スライドフレーム22は、搬送方向に沿った水平方向にスライド可能である。スライドフレーム22は、開口21Aを開閉可能である。具体的には、スライドフレーム22は、図1に示す閉位置と、図2に示す開位置と、の間を移動可能である。
【0058】
供給トレイ21Bは、搬送方向におけるメインフレーム21の上流端に位置する。供給トレイ21Bは、箔を転写するシートSを載置する。
【0059】
排出トレイ21Cは、搬送方向におけるメインフレーム21の下流端に位置する。排出トレイ21Cは、メインフレーム21から排出されたシートSを載置する。
【0060】
図1に示すように、スライドフレーム22が閉位置に位置する場合、スライドフレーム22は開口21Aを覆う。
【0061】
図2に示すように、スライドフレーム22が開位置に位置する場合、スライドフレーム22は、排出トレイ21Cの上方に位置する。また、スライドフレーム22が開位置に位置する場合、スライドフレーム22は開口21Aを露出する。すなわち、開口21Aは、スライドフレーム22が開位置に位置する場合、フィルムカートリッジ30がメインフレーム21から上に取り外されることを許容する。
【0062】
スライドフレーム22は、支持アーム22Aと、スライドハンドル22Hと、を有する。支持アーム22Aは、加圧ローラ50を回転可能に支持する。スライドハンドル22Hは、スライドフレーム22の外表面に位置する。スライドハンドル22Hは、スライドフレーム22の、シートSの搬送方向における下流端に位置する。スライドハンドル22Hは、スライドフレーム22をスライド移動させる場合に、ユーザが把持するハンドルである。
【0063】
シート搬送部10は、供給ローラ11と、排出ローラ12とを有する。供給ローラ11は、供給トレイ21B上のシートSを一枚ずつ加圧ローラ50に向けて搬送する。排出ローラ12は、加圧ローラ50を通過したシートSを筐体2の排出トレイ21Cに排出する。
【0064】
フィルムカートリッジ30は、箔フィルムFが収納されたカートリッジである。フィルムカートリッジ30は、筐体2に着脱可能である。本実施形態では、フィルムカートリッジ30は、メインフレーム21に着脱可能である。フィルムカートリッジ30がメインフレーム21に装着された場合、フィルムカートリッジ30は、供給ローラ11から搬送されたシートSに重ねるように箔フィルムFを供給可能である。フィルムカートリッジ30は、ホルダ31と、供給リール32と、巻取リール33と、カートリッジハンドル34と、第1案内軸35と、第2案内軸36と、を有する。
【0065】
ホルダ31は、供給リール32と巻取リール33とを回転可能に保持する。供給リール32および巻取リール33は、ホルダ31に対して着脱可能である。箔フィルムFを交換するときは、フィルムカートリッジ30を筐体2から取り外した後、供給リール32および巻取リール33をホルダ31から取り出して新しい供給リール32および巻取リール33と交換すればよい。
【0066】
供給リール32は、箔を含む箔フィルムFが巻回される。供給リール32は、回転軸X1を中心に回転可能である。以下の説明では、供給リール32の回転軸X1に沿った方向を「軸方向」という。軸方向と搬送方向とは、互いに交差する。軸方向と搬送方向とは、互いに直交することが望ましい。
【0067】
巻取リール33は、供給リール32からの箔フィルムFを巻き取る。巻取リール33は、軸方向に延びる回転軸X2を中心に回転可能である。巻取リール33は、フィルムカートリッジ30がメインフレーム21に装着された場合に、図示せぬモータによって回転駆動される。
【0068】
カートリッジハンドル34は、フィルムカートリッジ30を着脱する場合に、ユーザが把持するハンドルである。本実施形態では、カートリッジハンドル34は、フィルムカートリッジ30がメインフレーム21に装着された場合に、フィルムカートリッジ30の上面に設けられている。カートリッジハンドル34は、第1ハンドル34Aと、第2ハンドル34Bとを有している。第1ハンドル34Aは、搬送方向の上流側に延びるようにホルダ31に配置されている。第2ハンドル34Bは、搬送方向の下流側に延びるようにホルダ31に配置されている。
【0069】
第1案内軸35は、箔フィルムFを案内する軸である。詳しくは、第1案内軸35は、供給リール32から引き出される箔フィルムFに接触して、箔フィルムFの進行方向を変更する。
【0070】
第2案内軸36は、箔フィルムFを案内する軸である。詳しくは、第2案内軸36は、第1案内軸35で案内された箔フィルムFに接触して、箔フィルムFの進行方向を変更する。
【0071】
加圧ローラ50は、円筒状の芯金の周囲をシリコンゴムからなるゴム層で被覆したローラである。加圧ローラ50は、シートSの搬送経路の上側に配置されている。加圧ローラ50は、シートSと接触可能である。詳しくは、加圧ローラ50は、シートSの、トナー像が形成された面と反対側の面と接触可能である。
【0072】
加圧ローラ50は、両端部がスライドフレーム22に回転可能に支持されている。加圧ローラ50は、図示せぬモータによって回転駆動される。
【0073】
スライドフレーム22が閉位置に位置する場合、加圧ローラ50は、加熱ローラ61の上に位置する。加圧ローラ50は、スライドフレーム22が閉位置に位置する場合、加熱ローラ61と接触可能である。加圧ローラ50は、スライドフレーム22が開位置に位置する場合、加圧ローラ50の下側が露出する。加圧ローラ50は、スライドフレーム22が開位置に位置する場合、加熱ローラ61と接触可能でない。
【0074】
加熱ユニット60は、加熱回転体の一例としての加熱ローラ61と、加熱フレーム62と、圧縮バネ63と、離間シャフト64と、離間カム65と、を有する。
【0075】
加熱ローラ61は、円筒状に形成された金属管と、金属管の内部に配置されたヒータとを有するローラである。加熱ローラ61は、箔フィルムFおよびシートSを加熱可能である。加熱ローラ61は、加圧ローラ50に向かい合って位置する。加熱ローラ61は、シートSの搬送経路の下側に配置されている。加熱ローラ61は、加圧ローラ50との間でシートSおよび箔フィルムFを挟む。加熱ローラ61は、加圧ローラ50の回転駆動に従動して回転する。加圧ローラ50と加熱ローラ61との間でシートSおよび箔フィルムFを挟んだ状態で、加圧ローラ50および加熱ローラ61が回転することで、シートSおよび箔フィルムFが搬送される。
【0076】
加熱フレーム62は、加熱ローラ61を回転可能に保持する。加熱フレーム62は、凹部62Bを有する。凹部62Bは、加熱ローラ61と、圧縮バネ63が入り込む。
【0077】
圧縮バネ63は、加熱ローラ61と、加熱フレーム62の凹部62Bの底との間に位置する。圧縮バネ63は、加熱ローラ61を加圧ローラ50に向けて付勢する。
【0078】
離間シャフト64は、加熱フレーム62に固定されている。離間シャフト64は、搬送方向に延びている。離間シャフト64は、加熱フレーム62から搬送方向の両側に向けて突出している。そして、離間シャフト64は、ガイド21Fにスライド移動可能に保持されている。これにより、離間シャフト64は、搬送方向および軸方向に直交する離間方向にスライド移動可能である。離間シャフト64がスライド移動することで、加熱ユニット60全体が離間方向にスライド移動することができるようになっている。具体的には、加熱ユニット60は、図1に示す圧接位置と図3に示す離間位置にスライド移動可能である。
【0079】
離間カム65は、加熱ユニット60を圧接位置と離間位置との間で移動させるカムである。離間カム65は、図示せぬモータによって回動可能である。離間カム65は、図1に示す第1カム位置と、図3に示す第2カム位置に回動可能である。離間カム65が第1カム位置に位置する場合、離間カム65は、加熱フレーム62を押し上げて、加熱ユニット60を圧接位置に位置させる。一方、離間カム65が第2カム位置に位置する場合、離間カム65は、加熱フレーム62を押し上げないので、図3に示すように、加熱ユニット60を離間位置に位置させる。
【0080】
図1に示すように、加熱ユニット60が圧接位置に位置する場合に、箔転写が実行される。すなわち、加圧ローラ50は、加熱ローラ61に圧接した状態で加熱ローラ61との間で箔フィルムFとシートSを搬送する。
【0081】
図2に示すように、スライドフレーム22が開位置に位置する場合には、加圧ローラ50はメインフレーム21に装着されたフィルムカートリッジ30から離間される。これにより、フィルムカートリッジ30は、メインフレーム21から取り外し可能になる。
【0082】
次に、箔転写装置1の筐体2からフィルムカートリッジ30を着脱する動作について説明する。
【0083】
図示せぬ制御部は、箔転写が終了すると、加熱ユニット60を図1に示す圧接位置から図3に示す離間位置に移動させる。そして、箔転写を実行していないときに、フィルムカートリッジ30を筐体2から取り外す場合には、ユーザがスライドハンドル22Hを把持してスライドフレーム22を図3に示す閉位置から図2に示す開位置に移動させる。すると、図2に示すように、メインフレーム21の開口21Aが露出されるので、カートリッジハンドル34を把持し、フィルムカートリッジ30を上に持ち上げて、フィルムカートリッジ30を取り外すことができる。
【0084】
フィルムカートリッジ30を筐体2に取り付ける場合には、スライドフレーム22を開位置に移動させて、カートリッジハンドル34を把持し、メインフレーム21の開口21Aからフィルムカートリッジ30を上から取り付ける。箔転写を実行する場合には、制御部が加熱ユニット60を離間位置から圧接位置に移動させる。
【0085】
上述した箔転写装置1によれば、本実施形態において次のような効果を得ることができる。
従来、幅の広い箔を転写する箔転写装置では、カバーが大型化するため、カバーの開閉がしにくかった。しかし、箔転写装置1によれば、スライドフレーム22をスライド移動させることで、フィルムカートリッジ30の着脱が可能である。スライドフレーム22のスライド移動によりフィルムカートリッジ30を着脱するための開口21Aを露出させることができるので、スライドフレーム22が大きい場合であっても、スライドフレーム22の開閉がしやすく、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。また、スライドフレーム22のスライド移動方向は水平方向であるため、スライドフレーム22が大きい場合であっても、スライドフレーム22の開閉がしやすい。
【0086】
また、メインフレーム21から、フィルムカートリッジ30が上に取り外されることを許容する開口21Aを有する。このため、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。
【0087】
また、スライドフレーム22が排出トレイ21Cの上方にスライド移動する。排出トレイ21Cの上方の空間をスライドフレーム22の引き出しスペースとして利用できるので、省スペース化できる。
【0088】
また、スライドハンドル22Hが搬送方向におけるスライドフレーム22の下流端に位置するため、ユーザはスライドフレーム22を下流側にスライド移動させやすい。
【0089】
また、カートリッジハンドル34がフィルムカートリッジ30の上面に設けられているので、ユーザはフィルムカートリッジ30を上方に着脱しやすい。
【0090】
また、箔転写装置1の搬送方向は、水平方向に対して、45°未満の角度で傾斜している。搬送方向が水平に対して、45°未満であるため、スライドフレーム22が閉位置に位置している場合に、加熱ローラ61と加圧ローラ50の圧接力がスライドフレーム22を開く力として働きにくく、加熱ローラ61と加圧ローラ50により、シートSに箔フィルムFを押付けやすい。
【0091】
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明においては、第1実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態は、スライドフレームがメインフレームの下側に位置する点が第1実施形態と異なる。図4図5に示すように、第2実施形態の箔転写装置100の筐体102は、メインフレーム121と、スライドフレーム122と、供給トレイ121Bと、排出トレイ121Cと、を有する。
【0092】
メインフレーム121は、開口121Aと、スライドレール121Sとを有する。開口121Aは、メインフレーム121の下部に位置する。開口121Aは、フィルムカートリッジ30がメインフレーム121から下に取り外されることを許容する。加熱ユニット60は、第1実施形態と同様にメインフレーム121に位置する。加熱ユニット60は、第1実施形態とは上下反転して配置されている。
【0093】
スライドレール121Sは、スライドフレーム122をメインフレーム121に対してスライド移動可能に支持する。スライドレール121Sは、水平方向に延びる。
【0094】
スライドフレーム122は、メインフレーム121の下側に位置する。スライドフレーム122は、図4に示す閉位置と、図5に示す開位置と、の間を移動可能である。加圧ローラ50は、第1実施形態と同様にスライドフレーム122に位置する。加圧ローラ50は、第1実施形態とは上下反転して配置されている。
【0095】
図4に示すように、スライドフレーム122が閉位置に位置する場合、加圧ローラ50は、加熱ローラ61の下に位置する。スライドフレーム122が閉位置に位置する場合、スライドフレーム122は開口121Aを覆う。
【0096】
図5に示すように、スライドフレーム122が開位置に位置する場合、スライドフレーム122は、供給トレイ121Bの下方に位置する。また、スライドフレーム122が開位置に位置する場合、スライドフレーム122は開口121Aを露出する。すなわち、開口121Aは、スライドフレーム122が開位置に位置する場合、フィルムカートリッジ30がメインフレーム121から下に取り外されることを許容する。
【0097】
スライドフレーム122は、スライドハンドル122Hを有する。スライドハンドル122Hは、スライドフレーム122の外表面に位置する。スライドハンドル122Hは、スライドフレーム122の、シートSの搬送方向における上流端に位置する。スライドハンドル122Hは、スライドフレーム122をスライド移動させる場合に、ユーザが把持するハンドルである。
【0098】
フィルムカートリッジ30は、第1実施形態と同様に加熱ユニット60の加熱フレーム62に係合する。第2実施形態では、第1実施形態とは加熱ユニット60が上下反転して配置されているため、フィルムカートリッジ30も同様に上下反転した状態で、下から加熱ユニット60に取り付けられる。このため、フィルムカートリッジ30のカートリッジハンドル34は、フィルムカートリッジ30がメインフレーム21に装着された場合に、フィルムカートリッジ30の下面に設けられている。
【0099】
第2実施形態の箔転写装置100によっても、スライドフレーム122をスライド移動させることで、フィルムカートリッジ30の着脱が可能である。スライドフレーム22のスライド移動によりフィルムカートリッジ30を着脱するための開口121Aを露出させることができるので、スライドフレーム122が大きい場合であっても、スライドフレーム122の開閉がしやすく、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。また、スライドフレーム122のスライド移動方向は水平方向であるため、スライドフレーム122が大きい場合であっても、スライドフレーム122の開閉がしやすい。
【0100】
また、メインフレーム121は、メインフレーム121から、フィルムカートリッジ30が下に取り外されることを許容する開口121Aを有する。このため、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。
【0101】
また、スライドフレーム122は供給トレイ121Bの下方にスライド移動する。供給トレイ121Bの下方の空間をスライドフレーム122の引き出しスペースとして利用できるので、省スペース化できる。
【0102】
また、スライドハンドル122Hが搬送方向におけるスライドフレーム122の上流端に位置するため、ユーザはスライドフレーム122を上流側にスライド移動させやすい。
【0103】
また、カートリッジハンドル34がフィルムカートリッジ30の下面に設けられているので、ユーザはフィルムカートリッジ30を下方に着脱しやすい。
【0104】
また、第2実施形態においては、メインフレーム121が、軸方向に開口する第2の開口をさらに有する構成としてもよい。この場合、フィルムカートリッジ30は、第2の開口から着脱される。また、箔転写装置100は、第2の開口を覆う閉位置と第2の開口を露出する開位置と、の間を移動可能なカバーをさらに備えるとよい。例えば、図6に示すように、メインフレーム121が軸方向に開口するフロントカバー121Dをさらに有する構成としてもよい。この構成では、フロントカバー121Dからフィルムカートリッジ30を軸方向に着脱することができる。これにより、フィルムカートリッジ30を着脱する場合に、スライドフレーム122とフィルムカートリッジ30が干渉しない。
【0105】
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明においては、第1実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第3実施形態は、加熱ユニット60がスライドフレームに位置する点が第1実施形態と異なる。図7図8に示すように、第3実施形態の箔転写装置200の筐体202は、メインフレーム221と、スライドフレーム222と、供給トレイ221Bと、排出トレイ221Cと、を有する。
【0106】
メインフレーム221は、スライドレール221Sを有する。スライドレール221Sは、スライドフレーム222をメインフレーム221に対してスライド移動可能に支持する。スライドレール221Sは、水平方向に延びる。供給トレイ221Bおよび排出トレイ221Cは、メインフレーム221に位置する。加圧ローラ50は、メインフレーム221に位置する。
【0107】
スライドフレーム222は、メインフレーム221の下側に位置する。加熱ユニット60は、スライドフレーム222に位置する。スライドフレーム222は、開口222Kを有する。開口222Kは、スライドフレーム222の上部に位置する。開口222Kは、フィルムカートリッジ30がスライドフレーム222から上に取り外されることを許容する。スライドフレーム222は、図7に示す閉位置と、図8に示す開位置と、の間を移動可能である。
【0108】
図7に示すように、スライドフレーム222が閉位置に位置する場合、加圧ローラ50は、加熱ローラ61の上に位置する。スライドフレーム222が閉位置に位置する場合、スライドフレーム222の開口222Kは、露出していない。
【0109】
図8に示すように、スライドフレーム222が開位置に位置する場合、スライドフレーム222は、供給トレイ212Bの下方に位置する。また、スライドフレーム222が開位置に位置する場合、スライドフレーム222の開口222Kを露出する。すなわち、開口222Kは、スライドフレーム222が開位置に位置する場合、フィルムカートリッジ30がスライドフレーム222から上に取り外されることを許容する。
【0110】
スライドフレーム222は、スライドハンドル222Hを有する。スライドハンドル222Hは、スライドフレーム222の外表面に位置する。スライドハンドル222Hは、スライドフレーム222の、シートSの搬送方向における上流端に位置する。スライドハンドル222Hは、スライドフレーム222をスライド移動させる場合に、ユーザが把持するハンドルである。
【0111】
フィルムカートリッジ30は、第1実施形態と同様に加熱ユニット60の加熱フレーム62に係合する。フィルムカートリッジ30のカートリッジハンドル34は、フィルムカートリッジ30がスライドフレーム22に装着された場合に、フィルムカートリッジ30の上面に設けられている。
【0112】
第3実施形態の箔転写装置200によっても、スライドフレーム222をスライド移動させることで、フィルムカートリッジ30の着脱が可能である。スライドフレーム222のスライド移動によりフィルムカートリッジ30を着脱するための開口222Kを露出させることができるので、スライドフレーム222が大きい場合であっても、スライドフレーム222の開閉がしやすく、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。また、スライドフレーム222のスライド移動方向は水平方向であるため、スライドフレーム222が大きい場合であっても、スライドフレーム222の開閉がしやすい。
【0113】
また、スライドフレーム222は、スライドフレーム222から、フィルムカートリッジ30が上に取り外されることを許容する開口222Kを有する。このため、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。
【0114】
また、スライドフレーム222は供給トレイ221Bの下方にスライド移動する。供給トレイ221Bの下方の空間をスライドフレーム222の引き出しスペースとして利用できるので、省スペース化できる。
【0115】
また、スライドハンドル222Hが搬送方向における上流端に位置するため、ユーザはスライドフレーム222を上流側にスライド移動させやすい。
【0116】
また、カートリッジハンドル34がフィルムカートリッジ30の上面に設けられているので、ユーザはフィルムカートリッジ30を上方に着脱しやすい。
【0117】
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明においては、第1実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第4実施形態は、スライドフレームがメインフレームの上側に位置する点と、加熱ユニット60がスライドフレームに位置する点と、が第1実施形態と異なる。図9図10に示すように、第4実施形態の箔転写装置300の筐体302は、メインフレーム321と、スライドフレーム322と、供給トレイ321Bと、排出トレイ321Cと、を有する。
【0118】
メインフレーム321は、スライドレール321Sを有する。スライドレール321Sは、スライドフレーム322をメインフレーム321に対してスライド移動可能に支持する。スライドレール321Sは、水平方向に延びる。供給トレイ321Bおよび排出トレイ321Cは、メインフレーム321に位置する。加圧ローラ50は、メインフレーム321に位置する。これにより、加圧ローラ50は、第1実施形態とは上下反転して配置されている。
【0119】
スライドフレーム322は、メインフレーム321の上側に位置する。加熱ユニット60は、スライドフレーム322に位置する。これにより、加熱ユニット60は、第1実施形態とは上下反転して配置されている。スライドフレーム322は、開口322Kを有する。開口322Kは、スライドフレーム322の下部に位置する。開口322Kは、フィルムカートリッジ30がスライドフレーム322から下に取り外されることを許容する。スライドフレーム322は、図9に示す閉位置と、図10に示す開位置と、の間を移動可能である。
【0120】
図9に示すように、スライドフレーム322が閉位置に位置する場合、加圧ローラ50は、加熱ローラ61の下に位置する。スライドフレーム122が閉位置に位置する場合、開口322Kは露出していない。
【0121】
図10に示すように、スライドフレーム322が開位置に位置する場合、スライドフレーム322は、排出トレイ321Cの上方に位置する。また、スライドフレーム322が開位置に位置する場合、スライドフレーム322は開口322Kを露出する。すなわち、開口322Kは、スライドフレーム322が開位置に位置する場合、フィルムカートリッジ30がスライドフレーム322から下に取り外されることを許容する。
【0122】
スライドフレーム322は、スライドハンドル322Hを有する。スライドハンドル322Hは、スライドフレーム122の外表面に位置する。スライドハンドル322Hは、スライドフレーム322の、シートSの搬送方向における下流端に位置する。スライドハンドル322Hは、スライドフレーム322をスライド移動させる場合に、ユーザが把持するハンドルである。
【0123】
フィルムカートリッジ30は、第1実施形態と同様に加熱ユニット60の加熱フレーム62に係合する。第4実施形態では、第1実施形態とは加熱ユニット60が上下反転して配置されているため、フィルムカートリッジ30も同様に上下反転した状態で、下から加熱ユニット60に取り付けられる。このため、フィルムカートリッジ30のカートリッジハンドル34は、フィルムカートリッジ30がメインフレーム21に装着された場合に、フィルムカートリッジ30の下面に設けられている。
【0124】
第4実施形態の箔転写装置300によっても、スライドフレーム322をスライド移動させることで、フィルムカートリッジ30の着脱が可能である。スライドフレーム322のスライド移動によりフィルムカートリッジ30を着脱するための開口322Kを露出させることができるので、スライドフレーム322が大きい場合であっても、スライドフレーム322の開閉がしやすく、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。また、スライドフレーム322のスライド移動方向は水平方向であるため、スライドフレーム322が大きい場合であっても、スライドフレーム322の開閉がしやすい。
【0125】
また、スライドフレーム322は、スライドフレーム322から、フィルムカートリッジ30が下に取り外されることを許容する開口322Kを有する。このため、ユーザはフィルムカートリッジ30の着脱がしやすい。
【0126】
また、スライドフレーム322が排出トレイ321Cの下方にスライド移動する。排出トレイ321Cの下方の空間をスライドフレーム322の引き出しスペースとして利用できるので、省スペース化できる。
【0127】
また、スライドハンドル322Hが搬送方向における下流端に位置するため、ユーザはスライドフレーム322を下流側にスライド移動させやすい。
【0128】
また、カートリッジハンドル34がフィルムカートリッジ30の下面に設けられているので、ユーザはフィルムカートリッジ30を下方に着脱しやすい。
【0129】
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
【0130】
上述した実施形態では、シートSの搬送方向は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて上から下に向かうように傾斜していたがこれに限定されない。例えば、シートSの搬送方向は、水平方向であってもよい。
【0131】
上述した実施形態では、加圧回転体の一例として、加圧ローラ50を例示したが、加圧回転体は、加圧ローラに限定されない。例えば、加圧回転体は、押圧部材を内部に有する無端ベルトであってもよい。
【0132】
上述した実施形態では、加熱回転体の一例として、加熱ローラ61を例示したが、加熱回転体は、加熱ローラに限定されない。例えば、加圧回転体は、無端ベルトであってもよい。
【0133】
上述した実施形態では、箔フィルムFを交換するときは、フィルムカートリッジ30を筐体2から取り外した後、供給リール32および巻取リール33をホルダ31から取り出していたが、ホルダ31ごと交換してもよい。
【0134】
上述した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0135】
1 箔転写装置
2 筐体
21 メインフレーム
21A 開口
21B 供給トレイ
21C 排出トレイ
22 スライドフレーム
22H スライドハンドル
30 フィルムカートリッジ
31 ホルダ
32 供給リール
33 巻取リール
34 カートリッジハンドル
50 加圧ローラ
60 加熱ユニット
61 加熱ローラ
62 加熱フレーム
F 箔フィルム
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10