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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104106
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】車両シート構造
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20240726BHJP
   A47C 7/02 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
B60N2/68
A47C7/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008168
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水野 博貴
(72)【発明者】
【氏名】平野 友寛
(72)【発明者】
【氏名】橋本 茂樹
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087DB03
3B087DB04
(57)【要約】
【課題】汎用性に優れており強度の高い車両シート構造を提供する。
【解決手段】車両シート構造1は、互いに隣り合うように配置される2つのシートクッション部10,20と、2つのシートクッション部10,20のそれぞれの骨格をそれぞれ形成する2つのクッションフレーム11,21と、2つのクッションフレーム11,21の台座となるシート台座部30と、を備え、シート台座部30は、シート幅方向である第1方向Xに延びており2つのクッションフレーム11,21を共通して支持する支持部材33,34を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに隣り合うように配置される複数のシートクッション部と、
上記複数のシートクッション部のそれぞれの骨格をそれぞれ形成する複数のクッションフレームと、
上記複数のクッションフレームの台座となるシート台座部と、
を備え、
上記シート台座部は、シート幅方向に延びており上記複数のクッションフレームを共通して支持する支持部材を有する、車両シート構造。
【請求項2】
上記支持部材は、上記シート幅方向に垂直な方向の垂直断面形状が非円形の筒体である、請求項1に記載の車両シート構造。
【請求項3】
上記支持部材は、上記垂直断面形状が略コ字形である複数の長尺部材が互いに接合されてなる角筒体である、請求項2に記載の車両シート構造。
【請求項4】
上記複数の長尺部材の少なくとも1つの内壁面には、上記シート幅方向に延びる補強部材が接合されている、請求項3に記載の車両シート構造。
【請求項5】
上記シート台座部は、上記支持部材と車体フロアとの間に介在するベース部材を有し、上記支持部材の上記シート幅方向の中間部が上記ベース部材による上記シート幅方向の荷重受け中心領域に対して上記シート幅方向にオフセットしている、請求項2~4のいずれか一項に記載の車両シート構造。
【請求項6】
上記複数のクッションフレームは、互いに分離されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の車両シート構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両シート構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両シート構造を構成するシート・フレームが開示されている。このシート・フレームは、左右のシート部分が一体化された2人掛け用のシート、所謂「ベンチシート」の骨格部分であり、シートクッションフレームと、このシートクッションフレームから立設するシートバックフレームと、を備えている。シートクッションフレームは、クロスメンバと称されるパイプ部材を1人掛け用のフレームに対してシート幅方向に拡幅させることによって構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-291567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成のシート・クッション・フレームは、フレーム骨格を左右で一体化している構造上、シート部分の意匠や仕様を左右で変更するのが難しく、汎用性が制限されるという問題を抱えている。また、2人掛け用のシートの幅を確保するためにシート・クッション・フレームのパイプ部材をシート幅方向に拡幅していくほど、フレーム強度が低下するという問題が生じ得る。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、汎用性に優れており強度の高い車両シート構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
互いに隣り合う複数のシートクッション部と、
上記複数のシートクッション部のそれぞれの骨格をそれぞれ形成する複数のクッションフレームと、
上記複数のクッションフレームの台座となるシート台座部と、
を備え、
上記シート台座部は、シート幅方向に延びており上記複数のクッションフレームを共通して支持する支持部材を有する、車両シート構造、
にある。
【発明の効果】
【0007】
上述の態様の車両シート構造によれば、互いに隣り合う複数のシートクッション部のそれぞれにクッションフレームを設けており、シート台座部の支持部材が複数のクッションフレームを共通して支持するようにシート幅方向に延びている。クッションフレームをシートクッション部ごとに設けることによって、シートクッション部の意匠を容易に変更することが可能になり、これにより汎用性が高まる。また、強固なシート台座部の支持部材で複数のクッションフレームを共通して支持するようにすれば、支持強度を高めることが可能になる。
【0008】
以上のごとく、上述の態様によれば、汎用性に優れており強度の高い車両シート構造を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1の車両シート構造を前斜め上方からみた斜視図。
図2図1の車両シート構造をクッションフレームがシート台座部から分離された状態にて示す斜視図。
図3図2中のシート台座部を車両上方からみた平面図。
図4図2中の支持部材を分解して示す斜視図。
図5図2のV-V線矢視断面図。
図6図2のVI-VI線矢視断面図。
図7】実施形態2の車両シート構造について図5に対応した断面図。
図8】実施形態3の車両シート構造について図5に対応した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述の態様の車両シート構造において、上記支持部材は、上記シート幅方向に垂直な方向の垂直断面形状が非円形の筒体であるのが好ましい。
【0011】
この車両シート構造によれば、支持部材の垂直断面形状を非円形にすることで、その垂直断面形状を円形にする場合に比べて、同一径での強度を高めることができる。
【0012】
上述の態様の車両シート構造において、上記支持部材は、上記垂直断面形状が略コ字形である複数の長尺部材が互いに接合されてなる角筒体であるのが好ましい。
【0013】
この車両シート構造によれば、支持部材を複数の長尺部材が接合された構造とすることによって、長尺の支持部材を比較的簡単に成形することが可能になる。
【0014】
上述の態様の車両シート構造において、上記複数の長尺部材の少なくとも1つの内壁面には、上記シート幅方向に延びる補強部材が接合されているのが好ましい。
【0015】
この車両シート構造によれば、複数の長尺部材の少なくとも1つの内壁面に接合された補強部材によって支持部材自体の強度を高めることができる。これにより、複数のクッションフレームの支持強度を更に高めることが可能になる。
【0016】
上述の態様の車両シート構造は、上記支持部材と車体フロアとの間に介在するベース部材を有し、上記支持部材の上記シート幅方向の中間部が上記ベース部材による上記シート幅方向の荷重受け中心領域に対して上記シート幅方向にオフセットしている場合にも適用され得る。
【0017】
上記のようなオフセット状況では、クッションフレームを片持ち状態で支持する必要がある。そのため、クッションフレームを支持する支持部材に強度を持たせることが必要になる。そこで、支持部材の垂直断面形状を非円形にして支持部材に強度を持たせるようにすれば、オフセット状況でクッションフレームを片持ち状態で支持する場合であっても、クッションフレームの支持強度が低下するのを抑制できる。
【0018】
上述の態様の車両シート構造において、上記複数のクッションフレームは、互いに分離されているのが好ましい。
【0019】
この車両シート構造によれば、クッションフレームをシートクッション部ごとに設けるとともに各クッションフレームを別のクッションフレームと分離させることによって、シートクッション部の意匠を更に容易に変更することが可能になる。
【0020】
以下、上述の態様の車両シート構造の実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0021】
なお、以下の説明で参照する図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両上方を矢印UPで示し、車両内方を矢印INで示す。また、特にことわらない限り、シート幅方向である第1方向を矢印Xで示し、シート奥行方向である第2方向を矢印Yで示し、シート高さ方向である第3方向を矢印Zで示すものとする。
【0022】
(実施形態1)
図1に示されるように、実施形態1の車両シート構造1は、2つのシートクッション部10,20と、2つのシートクッション部10,20の共通の台座となるシート台座部30と、背凭れとしての2つのシートバック部(図示省略)と、を備えている。2つのシートクッション部10,20は、互いに分離して設けられており、第1方向X1について互いに隣り合うように配置される。すなわち、第1方向Xが2つのシートクッション部10,20の配列方向となる。この車両シート構造1を、単に「車両シート」ということもできる。なお、車両シートの設置形態によっては、2つのシートクッション部10,20の配列方向が第1方向X1とは別の方向であっても良い。
【0023】
1.シートクッション部10,20の構造
図1に示されるように、シートクッション部10は、クッション10aとクッションフレーム11を備えている。クッション10aは、右サイド席の乗員のための着座面を有する。クッションフレーム11は、クッション10aが覆いかぶさりシートクッション部10の骨格を形成している。同様に、シートクッション部20は、クッション20aとクッションフレーム21を備えている。クッション20aは、センター席の乗員のための着座面を有する。クッションフレーム21は、クッション20aが覆いかぶさりシートクッション部20の骨格を形成している。
【0024】
図2に示されるように、クッションフレーム11は、概して、2つのサイドメンバ12と、2つのサイドメンバ12を第2方向Yの前後で連結する2つのクロスメンバ13と、挿通穴14aを有する複数のブラケット14と、を有する。同様に、クッションフレーム21は、概して、2つのサイドメンバ22と、2つのサイドメンバ22を第2方向Yの前後で連結する2つのクロスメンバ23と、挿通穴24aを有する複数のブラケット24と、を有する。
【0025】
2.シート台座部30の構造
図2に示されるように、シート台座部30は、ベース部材31,32と、支持部材33,34と、を備えている。ベース部材31,32は、支持部材33,34と車体フロアFとの間に介在し、第1方向Xの間隔を空けて離間した状態で車体フロアFに固定される。支持部材33,34は、いずれも第1方向Xに延びる部材であり、互いに平行に配置された状態でベース部材31,32に架け渡されるようにして固定される。これら支持部材33,34は、いずれも2つのクッションフレーム11,21を共通して支持するように構成されている。
【0026】
図3に示されるように、シート台座部30を車両上方からみたときの平面視で、支持部材33,34のそれぞれの第1方向Xの中間部A1がベース部材31,32による第1方向Xの荷重受け中心領域A2に対して第1方向Xにオフセットしている。このとき、中間部A1を横切る仮想直線L1は、荷重受け中心領域A2上を通る仮想直線L2と平行に延びており、且つ仮想直線L2に対して図3中の右側にずれた位置にある。
【0027】
なお、支持部材33と支持部材34は、微細な部位を除いて実質的に同一構造を有するものであるため、以下では、第1方向Xの前側に配置される支持部材34の構造についてのみ説明し、第1方向Xの後側に配置される支持部材33の構造についての説明を省略する。
【0028】
3.支持部材34の構造
図4に示されるように、支持部材34は、長尺部材35,36と、2つの補強部材37と、2つの補強部材38と、を有する。支持部材34は、第1方向Xに垂直な方向の垂直断面形状が略矩形をなす角筒体である。すなわち、支持部材34の垂直断面形状は非円形である。支持部材34は、第1方向Xを長手方向とし、第2方向Yを短手方向とし、第3方向Zを高さ方向とする部材である。この支持部材34は、上記の垂直断面形状が略コ字形である長尺部材35と長尺部材36が互いに接合されてなる。なお、支持部材34の各構成部材の材質は特に限定されないが、高い強度及び剛性を確保するために金属材料を使用するのが好ましい。
【0029】
長尺部材35と長尺部材36の接合部は、溶接部40(図1図5図6を参照)によって形成されている。長尺部材35,36はいずれも、第1方向Xを長手方向とし、第2方向Yを短手方向とし、第3方向Zを高さ方向とする部材である。これら長尺部材35,36のそれぞれの内壁面35a,36aには、第1方向Xに延びる補強部材37,38が接合されている。
【0030】
補強部材37,38は、溶接部41(図5図6を参照)において長尺部材35,36に接合されている。補強部材37には、その上面から第3方向Zの上方に向けて突出するようにボルト部材39が固定されている。長尺部材35には、この補強部材37に固定されたボルト部材39の軸部が挿通される挿通穴35bが複数設けられている。補強部材38には、その下面から第3方向Zの下方に向けて突出するようにボルト部材39が固定されている。長尺部材36には、この補強部材38に固定されたボルト部材39の軸部が挿通される挿通穴36bが複数設けられている。
【0031】
図5に示されるように、右側の補強部材37に固定されたボルト部材39の軸部は、長尺部材35の挿通穴35bを通じて更にブラケット14の挿通穴14aに挿通される(図2及び図5を参照)。また、右側の補強部材38に固定されたボルト部材39の軸部は、長尺部材36の挿通穴36bを通じて更にベース部材31の挿通穴31aに挿通される(図2及び図5を参照)。そして、これらボルト部材39のそれぞれの軸部にナット部材39a(図1を参照)を螺合させることで、クッションフレーム11が支持部材33,34のそれぞれに締結固定される。
【0032】
図6に示されるように、左側の補強部材37に固定されたボルト部材39の軸部は、長尺部材35の挿通穴35bを通じて更にブラケット24の挿通穴24aに挿通される(図2及び図6を参照)。また、左側の補強部材38に固定されたボルト部材39の軸部は、長尺部材36の挿通穴36bを通じて更にベース部材32の挿通穴32aに挿通される(図2及び図6を参照)。そして、これらボルト部材39のそれぞれの軸部にナット部材39a(図1を参照)を螺合させることで、クッションフレーム21が支持部材33,34のそれぞれに締結固定される。
【0033】
なお、上記構成の支持部材33,34において、長尺部材35,36のそれぞれは、必要に応じて複数に分割されていても良い。この場合、例えば、同一寸法の複数の部材を組み合わせることによって、或いは互いに異なる寸法の複数の部材を組み合わせることによって、それよりも長尺の長尺部材35や長尺部材36を形成することができる。また、2つの補強部材37,38は、一体化されていても良いし、或いは3つ以上であっても良い。また、長尺部材35,36の一方のみに補強部材を接合するようにしても良いし、どちらにも補強部材を接合しなくても良い。また、支持部材33と支持部材34が別構造であってもよい。
【0034】
次に、上述の実施形態1の作用効果について説明する。
【0035】
実施形態1の車両シート構造1によれば、互いに隣り合う2つのシートクッション部10,20のそれぞれにクッションフレーム11,21を設けており、シート台座部30の支持部材33,34がクッションフレーム11,21を共通して支持するように第1方向Xに延びている。クッションフレーム11,21をシートクッション部10,20ごとに設けることによって、シートクッション部10,20の意匠を容易に変更することが可能になり、これにより汎用性が高まる。また、強固なシート台座部30の支持部材33,34で2つのクッションフレーム11,21を共通して支持するようにすれば、支持強度を高めることが可能になる。
【0036】
従って、実施形態1によれば、汎用性に優れており強度の高い車両シート構造1を提供することが可能になる。
【0037】
実施形態1の車両シート構造1によれば、支持部材33,34の垂直断面形状を略矩形(非円形)にすることで、その垂直断面形状を円形にする場合に比べて、同一径での強度を高めることができる。すなわち、支持部材33,34の垂直断面形状を、略矩形に代えて仮に同一径で且つ円形とした場合には、強度が低下する。
【0038】
実施形態1の車両シート構造1によれば、支持部材33,34を2つの長尺部材35,36が接合された構造とすることによって、長尺の支持部材33,34を比較的簡単に成形することが可能になる。
【0039】
実施形態1の車両シート構造1によれば、2つの長尺部材35,36の内壁面35a,36aに接合された補強部材37,38によって支持部材33,34自体の強度を高めることができる。これにより、2つのクッションフレーム11,21の支持強度を更に高めることが可能になる。
【0040】
実施形態1の車両シート構造1によれば、支持部材33,34の垂直断面形状を円形ではなく略矩形にすることにより強度が向上するため、支持部材33,34の中間部A1がベース部材31,32による荷重受け中心領域A2に対して第1方向Xにオフセットしており、2つのクッションフレーム11,21を片持ち状態で支持する場合であっても、2つのクッションフレーム11,21の所望の支持強度を確保できる。これにより、ベース部材31,32側の既存の構造を変更することなく、シートクッション部20を第1方向Xの内側に拡幅させた構造を採用しても、2つのクッションフレーム11,21の支持強度が低下するのを抑制することが可能になる。
【0041】
次に、上述の実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、上述の実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
【0042】
(実施形態2)
図7に示されるように、実施形態2の車両シート構造2は、支持部材34の構造が実施形態1の車両シート構造1のものと相違している。この支持部材34は、垂直断面形状が略矩形(非円形)をなす角筒体であるが、複数の部材が接合されたものではなく、1つのパイプ部材によって構成されている。特に図示しないが、支持部材33もこの支持部材34と同一構造を有する。その他の構成は、実施形態1と同様である。
【0043】
実施形態2の車両シート構造2によれば、支持部材34を一部品とすることによって構造を簡素化できる。その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
【0044】
(実施形態3)
図8に示されるように、実施形態3の車両シート構造2は、支持部材34の構造が実施形態1の車両シート構造1のものと相違している。この支持部材34は、垂直断面形状が略台形(非円形)をなす角筒体であり、且つ1つのパイプ部材によって構成されている。特に図示しないが、支持部材33もこの支持部材34と同一構造を有する。その他の構成は、実施形態1と同様である。
【0045】
実施形態3の車両シート構造3によれば、垂直断面形状が非円形であって、且つ実施形態1の場合とは異なる形状の支持部材34を使用できる。その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
【0046】
本発明は、上述の典型的な形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変更が考えられる。例えば、上述の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0047】
上述の形態では、2つのクッションフレーム11,21が互いに分離されている場合について例示したが、これに代えて、所謂「ベンチシート」のように、2つのクッションフレーム11,21が一体化された構造を採用することもできる。また、クッションフレームの数は2つに限定されるものではなく、例えば3つ以上であっても良い。
【0048】
上述の形態では、支持部材33,34の垂直断面形状が略矩形及び略台形である場合について例示したが、これに代えて、その他の非円形(例えば、楕円形、三角形、正方形、多角形など)を採用することもできる。また、例えば支持部材33,34の数を増やすことなどの対策によって2つのクッションフレーム11,21の支持強度を高めることができれば、必要に応じて支持部材33,34の垂直断面形状を円形にしても良い。
【0049】
上述の形態では、支持部材33,34のそれぞれの中間部A1がベース部材31,32による荷重受け中心領域A2に対して第1方向Xにオフセットしている場合について例示したが、これに代えて、中間部A1と荷重受け中心領域A2の位置が概ね合致する構造を採用することもできる。
【符号の説明】
【0050】
1,2,3…車両シート構造、 10,20…シートクッション部、 11,21…クッションフレーム、 30…シート台座部、 31,32…ベース部材、 33,34…支持部材、 35,36…長尺部材、 35a,36a…内壁面、 37,38…補強部材、 A1…中間部、 A2…中心領域、 F…車体フロア、 X…シート幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8