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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104221
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】トリガスイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/06 20060101AFI20240726BHJP
   H01H 13/14 20060101ALI20240726BHJP
   H01H 9/04 20060101ALI20240726BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
H01H13/06 B
H01H13/14 Z
H01H9/04 B
B25F5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008341
(22)【出願日】2023-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 拓未
(72)【発明者】
【氏名】小山 泰基
(72)【発明者】
【氏名】前田 一志
(72)【発明者】
【氏名】杉山 晃平
【テーマコード(参考)】
3C064
5G052
5G206
【Fターム(参考)】
3C064AC01
3C064BA11
3C064BA33
3C064BB52
3C064BB82
3C064CB17
3C064CB82
5G052AA05
5G052AA11
5G052AA13
5G052AA36
5G052BB01
5G052HA01
5G052HA11
5G206AS38J
5G206AS38N
5G206AS47J
5G206AS47N
5G206AS47Z
5G206FS23J
5G206GS16
5G206HW14
5G206JU64
5G206KS24
5G206KS34
5G206NS02
5G206NS05
(57)【要約】
【課題】電動工具等の電動装置に組み込まれ、電動装置の駆動モータ等の駆動部を駆動させるトリガスイッチであって、検査が容易なトリガスイッチを提供する。
【解決手段】トリガスイッチTSは、押込操作を受け付けるトリガ1と、トリガ1を一端側で支持する軸部材3と、軸部材3の他端側が貫通する貫通孔21が開設された筐体2とを備え、トリガ1に対する押込操作に伴って軸部材3が筐体2の内側へ移動する。トリガスイッチTSは、軸部材3を周方向に覆って内側を密閉し、軸方向に伸縮可能な被覆部材5を備える。被覆部材5は、一端側が軸部材3の外周に取り付けられてあり、他端側が筐体2の貫通孔21の周囲に取り付けられている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押込操作を受け付けるトリガと、前記トリガを一端側で支持する軸部材と、前記軸部材の他端側が貫通する貫通孔が開設された筐体とを備え、前記トリガに対する押込操作に伴って前記軸部材が前記筐体の内側へ移動するトリガスイッチであって、
前記軸部材を周方向に覆って内側を密閉し、軸方向に伸縮可能な被覆部材を備え、
前記被覆部材は、
一端側が前記軸部材の外周に取り付けられてあり、
他端側が前記筐体の貫通孔の周囲に取り付けられている
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載のトリガスイッチであって、
前記軸部材の外周面に嵌着部が形成されており、
前記被覆部材の一端側は、前記軸部材に形成された嵌着部に嵌着している
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のトリガスイッチであって、
前記筐体の外側で前記軸部材を巻回し、前記軸部材を押込方向の反対方向へ付勢する復帰バネを備え、
前記被覆部材は、
前記筐体の外側で、前記軸部材を巻回する前記復帰バネを覆うように取り付けられている
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のトリガスイッチであって、
前記トリガは、
前記軸部材の一端側に対して取り付け及び取り外しが可能である
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押込操作を受け付けるトリガを備えるトリガスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電動工具の制御に用いられるトリガスイッチは、押込操作を受け付けるトリガと、トリガを一端側で支持する軸部材と、軸部材の他端側が貫通する貫通孔が開設された筐体とを備えている。このように構成されたトリガスイッチは、トリガに対する押込操作に伴って軸部材が筐体の内側へ移動し、押込操作が解除されると軸部材が元の位置に復帰する。軸部材の往復運動に伴い、トリガスイッチは、筐体内の気圧が変化する呼吸動作を発生させる。呼吸動作により、外部の水分、塵埃、外気等の異物を吸い込んだ場合、トリガスイッチの故障等の異常の発生に繋がる虞がある。
【0003】
防塵性・防水性を高めるため、例えば、特許文献1では、先端部分がトリガと係合し、基端部分がケースに係止された蛇腹状の外部パッキンを備えることで、防塵性・防水性を高めた電動工具用トリガスイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5898993号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された電動工具用トリガスイッチは、トリガに外部パッキンが係合しているため、パッキン組立後、パッキンの係合した部分がトリガに隠れるので、係合状態の検査が困難という問題がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、被覆部材の取付状態の検査が容易なトリガスイッチの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本願開示のトリガスイッチは、押込操作を受け付けるトリガと、前記トリガを一端側で支持する軸部材と、前記軸部材の他端側が貫通する貫通孔が開設された筐体とを備え、前記トリガに対する押込操作に伴って前記軸部材が前記筐体の内側へ移動するトリガスイッチであって、前記軸部材を周方向に覆って内側を密閉し、軸方向に伸縮可能な被覆部材を備え、前記被覆部材は、一端側が前記軸部材の外周に取り付けられてあり、他端側が前記筐体の貫通孔の周囲に取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
また、前記トリガスイッチにおいて、前記軸部材の外周面に嵌着部が形成されており、前記被覆部材の一端側は、前記軸部材に形成された嵌着部に嵌着していることを特徴とする。
【0009】
また、前記トリガスイッチにおいて、前記筐体の外側で前記軸部材を巻回し、前記軸部材を押込方向の反対方向へ付勢する復帰バネを備え、前記被覆部材は、前記筐体の外側で、前記軸部材を巻回する前記復帰バネを覆うように取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
また、前記トリガスイッチにおいて、前記トリガは、前記軸部材の一端側に対して取り付け及び取り外しが可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本願開示のトリガスイッチは、密閉のための被覆部材が、一端側が軸部材の外周に取り付けられ、他端側が筐体に開設された貫通孔の周囲に取り付けられている。従って、本願開示のトリガスイッチは、トリガの取り付け前に、取付状態の検査を容易にすることができる等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願開示のトリガスイッチの外観の一例を示す概略斜視図である。
図2】本願開示のトリガスイッチの一例を示す概略分解斜視図である。
図3】本願開示のトリガスイッチの一例を示す概略側面図である。
図4】本願開示のトリガスイッチの一部の例を示す概略断面図である。
図5】本願開示のトリガスイッチの組立工程の一例を示す概略斜視図である。
図6】本願開示のトリガスイッチの組立工程の一例を示す概略斜視図である。
図7】本願開示のトリガスイッチの組立工程の一例を示す概略斜視図である。
図8】本願開示のトリガスイッチの組立工程の一例を示す概略斜視図である。
図9】本願開示のトリガスイッチのトリガ交換の一例を概念的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
<適用例>
本願記載のトリガスイッチは、モータ等の駆動部を備える電動ドリル、電動ドライバ、電動レンチ、電動グラインダ等の電動工具をはじめとする様々な電動装置に適用される。以下の実施形態では、図面を参照しながら、このようなトリガスイッチTSを例示して説明する。
【0015】
<構造例>
図1は、本願開示のトリガスイッチTSの外観の一例を示す概略斜視図である。図1は、電動工具に組込可能なトリガスイッチTSの外観を斜め上方からの視点で示している。トリガスイッチTSは、電動工具の使用者が操作するスイッチであり、使用者が押込操作を行うトリガ1を備えている。使用者がトリガスイッチTSのトリガ1を押し込む押込操作をすることにより、電動装置に内蔵された電動モータ等の駆動部(図示せず)が駆動する。トリガスイッチTSは、電動装置に組み込まれる筐体2と、トリガ1と、トリガ1及び筐体2を連結する軸部材3(図2等参照)と、トリガ1を付勢する復帰バネ4(図2等参照)と、軸部材3を覆う被覆部材5とを備えている。また、トリガスイッチTSは、駆動部の駆動方向、例えば、電動ドライバの回転方向の正逆を切り替える切替レバー6を備えている。なお、以降の説明において、トリガスイッチTSの方向については、トリガ1が取り付けられた方を前、筐体2側を後、切替レバー6側を上、そして切替レバー6の反対側を下として表現するが、説明の便宜上の方向であり、トリガスイッチTSの使用の際の方向を限定するものではない。
【0016】
図2は、本願開示のトリガスイッチTSの一例を示す概略分解斜視図である。図3は、本願開示のトリガスイッチTSの一例を示す概略側面図である。図4は、本願開示のトリガスイッチTSの一部の例を示す概略断面図である。図3は、トリガスイッチTSの内部が視認可能となるように、トリガ1と筐体2の一部とを取り外した状態で示している。図4は、図1に示すA-B線分を通る切断面を矢印方向の視点で示したトリガスイッチTSの前方部分を示す概略断面図である。トリガスイッチTSは、トリガ1、筐体2、軸部材3、復帰バネ4、被覆部材5、切替レバー6等の部材を用いて形成されている。
【0017】
トリガ1は、使用者の押込操作を受け付ける部材である。トリガ1の前面は、使用者が操作の際に指を掛ける形状となっている。トリガ1は、棒状をなす軸部材3の前端(一端側)に支持されている。トリガ1は、軸部材3の前端に嵌め込まれており、軸部材3の前端に対して取り付け及び取り外しが可能である。
【0018】
筐体2は、略直方体状をなす中空のケースであり、開放された一側面を平板状のカバー20で閉じている。カバー20の内側の面には、基板上に形成された回路(図示せず)が配置されている。なお、図3では、カバー20を取り外した状態で示している。筐体2の前面には、略円形状の貫通孔21が開設されており、軸部材3の後端(他端側)が貫通している。貫通孔21の周縁は、円筒状に前方へ突出している。筐体2の上面には、切替レバー6が取り付けられている。筐体2の内部は、上下二段の下室22及び上室23に区画されている。筐体2内の下室22には、開閉機構24が収容されており、上室23には切替機構25が収容されている。開閉機構24は、基板上に形成された回路を開閉し、駆動部を制御する機構である。開閉機構24は、軸部材3の後端に取り付けられており、軸部材3の移動に伴って前後に移動する。開閉機構24が後方へ移動することにより、駆動部が動作し、開閉機構24が前方へ復帰することにより、駆動部が停止する。切替機構25は、開閉機構24にて開閉される回路の配線を切り替える機構である。切替機構25は、切替レバー6に取り付けられており、切替レバー6の揺動に伴い動作する。切替機構25が動作することにより、駆動部の動作方向が切り替わる。
【0019】
軸部材3は、棒状をなすプランジャであり、一端側となる前端にトリガ1が取り付けられており、他端側となる後端は、筐体2の前面に開設された貫通孔21を貫通して、筐体2の内部まで延びている。軸部材3の前端は、トリガ1を適正な向きに嵌め込むために、円形が略弓形に切り取られた欠円状に形成されている。軸部材3の前端寄りの外周面には、被覆部材5を嵌め込む嵌着部30が形成されている。嵌着部30は、前後に形成された環状の凸部に挟まれた凹部として形成されている。嵌着部30を形成する凸部のうち後方の凸部は、復帰バネ4の前端を係止する係止部31となっている。軸部材3の後端は、筐体2内に収容されている開閉機構24を取り付ける取付部32が形成されている。取付部32は、軸部材3の外周面を周回する溝として刻設されている。軸部材3は、トリガ1の前後の移動に伴い軸方向となる前後に移動する。
【0020】
復帰バネ4は、圧縮コイルバネ等のバネを用いて形成されている。復帰バネ4は、筐体2の外側で、軸部材3を周方向に巻回し、軸部材3を押込方向の反対方向である前方へ付勢しており、トリガ1と共に後方へ押し込まれた軸部材3を前方の解放位置へ復帰させる。復帰バネ4の前端は、軸部材3の係止部31に係止されており、後端は、筐体2の前面に開設された貫通孔21の周縁に係止されている。
【0021】
被覆部材5は、略円筒形の蛇腹状に形成されており、筐体2の外側で、軸部材3及び復帰バネ4を周方向に覆っている。被覆部材5の一端側となる前端は、軸部材3の外周に形成された嵌着部30に嵌め込まれた状態で取り付けられている。被覆部材5の他端側となる後端は、筐体2の前面に開設された貫通孔21の周縁の突出した部位を覆うように取り付けられている。被覆部材5は、可撓性及び密閉性を有するゴム等の材料を用いて形成されたパッキンであり、軸方向に伸縮し、内側を密閉している。
【0022】
切替レバー6は、使用者から駆動部の駆動方向を切り替える切替操作を受けて、左右に揺動する部材であり、揺動動作を切替機構25へ伝達する。また、切替レバー6を揺動範囲の中間に位置するように操作した場合、切替レバー6は、トリガ1に対する押込操作を防止するストッパとして機能する。
【0023】
以上のように構成されたトリガスイッチTSは、電動工具等の電動装置に組み込まれ、使用者の操作を受け付ける。電動装置を使用する使用者は、トリガ1を押し込む押込操作、切替レバー6を揺動させる切替操作等の操作を行う。押込操作を受け付けたトリガ1は、後方へ移動する。トリガ1の後方への移動に伴い、トリガ1に取り付けられた軸部材3が後方へ移動する。軸部材3の後方への移動に伴い、軸部材3の後端に取り付けれた開閉機構24が後方へ移動し、駆動部が駆動する。また、軸部材3の後方への移動に伴い、復帰バネ4及び被覆部材5が軸方向に圧縮される。
【0024】
使用者は、駆動部を停止させる場合、トリガ1の押込を解除する。押込が解除されることにより、復帰バネ4が、軸部材3を前方へ付勢する。復帰バネ4の付勢により、トリガ1、軸部材3及び開閉機構24が前方へ移動し、解放位置に復帰する。また、軸部材3の前方への移動に伴い、復帰バネ4及び被覆部材5が軸方向に伸長する。
【0025】
本願開示のトリガスイッチTSは、軸部材3の前後への往復動作に伴い、筐体2内の気圧が変化する呼吸動作が発生するが、被覆部材5にて密閉されていることにより、外部の水分、塵埃、外気等の異物の吸込を防止する。このように、本願開示のトリガスイッチTSは、故障の原因となり得る防塵性、防水性等の防護性が高い構造となっている。
【0026】
<組立例>
次に、本願開示のトリガスイッチTSの組立工程について説明する。図5は、本願開示のトリガスイッチTSの組立工程の一例を示す概略斜視図である。図5は、組立工程として、カバー20が取り付けられていない開放状態の筐体2内に、切替機構25を収容し、筐体2の上面から切替レバー6を取り付け、筐体2の前面に復帰バネ4を取り付けた状態を示している。
【0027】
図6は、本願開示のトリガスイッチTSの組立工程の一例を示す概略斜視図である。図6は、図5に例示する状態から、筐体2内に開閉機構24を収容し、筐体2の前面の貫通孔21に軸部材3を貫通させて取り付けた状態を示している。
【0028】
図7は、本願開示のトリガスイッチTSの組立工程の一例を示す概略斜視図である。図7は、図6に例示する状態から、軸部材3及び復帰バネ4を周方向に覆って内部を密閉する被覆部材5を取り付けた状態を示している。本願開示のトリガスイッチTSは、図7に例示する状態で、被覆部材5の取付状態及び軸部材3が移動した場合の密閉状態を検査することが可能である。しかも、図7に例示する状態において、被覆部材5自体は、トリガ1等の遮蔽物がなく露出した状態であるので、検査の効率及び精度を向上させることが可能である。
【0029】
図8は、本願開示のトリガスイッチTSの組立工程の一例を示す概略斜視図である。図8は、図7に例示する状態から、軸部材3の前端にトリガ1を取り付け、筐体2の開放された面をカバー20で閉じてトリガスイッチTSを完成させた状態を示している。以上のようにして、トリガスイッチTSが組み立てられる。
【0030】
<トリガ交換例>
次に、本願開示のトリガスイッチTSのトリガ1交換について説明する。図9は、本願開示のトリガスイッチTSのトリガ1交換の一例を概念的に示す説明図である。本願開示のトリガスイッチTSは、軸部材3の前端に対して、トリガ1を取り付け及び取り外しが可能である。従って、図9に概念的に例示するように、本願開示のトリガスイッチTSは、電動装置に組み込まれた後であっても、使用者によってトリガ1を交換可能な形態として実装することが可能である。本願開示のトリガスイッチTSは、被覆部材5の前端が軸部材3に取り付けられ、後端が筐体2に取り付けられているため、密閉性を損なうことなく、トリガ1を交換することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0031】
以上のように、本願開示のトリガスイッチTSは、被覆部材5で密閉することにより、防塵性、防水性等の防護性を高めることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0032】
また、本願開示のトリガスイッチTSは、被覆部材5の一端側が軸部材3の外周に取り付けられ、他端側が筐体2に開設された貫通孔21の周囲に取り付けれている。従って、本願開示のトリガスイッチTSは、トリガ1等の遮蔽物がなく露出した状態で、呼吸動作時の密閉性を検査することができ、しかも、被覆部材5の取り付け部位を確認することができる。よって、本願開示のトリガスイッチTSは、検査が容易であり、検査の効率及び精度を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0033】
また、本願開示のトリガスイッチTSは、密閉性を損なうことなく、トリガ1を交換することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0034】
更に、本願開示のトリガスイッチTSは、復帰バネ4が筐体2の外に取り付けられているので、筐体2を小型化することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0035】
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の様々な形態で実施することが可能である。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の技術範囲は、請求の範囲によって説明するものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形及び変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【0036】
(付記1)
押込操作を受け付けるトリガと、前記トリガを一端側で支持する軸部材と、前記軸部材の他端側が貫通する貫通孔が開設された筐体とを備え、前記トリガに対する押込操作に伴って前記軸部材が前記筐体の内側へ移動するトリガスイッチであって、
前記軸部材を周方向に覆って内側を密閉し、軸方向に伸縮可能な被覆部材を備え、
前記被覆部材は、
一端側が前記軸部材の外周に取り付けられてあり、
他端側が前記筐体の貫通孔の周囲に取り付けられている
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【0037】
(付記2)
付記1に記載のトリガスイッチであって、
前記軸部材の外周面に嵌着部が形成されており、
前記被覆部材の一端側は、前記軸部材に形成された嵌着部に嵌着している
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【0038】
(付記3)
付記1又は付記2に記載のトリガスイッチであって、
前記筐体の外側で前記軸部材を巻回し、前記軸部材を押込方向の反対方向へ付勢する復帰バネを備え、
前記被覆部材は、
前記筐体の外側で、前記軸部材を巻回する前記復帰バネを覆うように取り付けられている
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【0039】
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか1つに記載のトリガスイッチであって、
前記トリガは、
前記軸部材の一端側に対して取り付け及び取り外しが可能である
ことを特徴とするトリガスイッチ。
【符号の説明】
【0040】
TS トリガスイッチ
1 トリガ
2 筐体
20 カバー
21 貫通孔
22 下室
23 上室
24 開閉機構
25 切替機構
3 軸部材
30 嵌着部
31 係止部
32 取付部
4 復帰バネ
5 被覆部材
6 切替レバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9