(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104288
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】建具の製造方法および建具組立てセット
(51)【国際特許分類】
E06B 3/26 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
E06B3/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023215489
(22)【出願日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2023008292
(32)【優先日】2023-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】七山 貴志
(72)【発明者】
【氏名】新口 貴之
【テーマコード(参考)】
2E014
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E014BA01
2E014BA08
2E014BB00
2E014BD03
(57)【要約】
【課題】建具の製造コストを削減する。
【解決手段】建具の製造方法は、室外側部材と室内側部材とガラスとを有し、室外側部材はガラス間口の室外側壁を有し、室内側部材はガラス間口の室内側壁を有し、室外側部材と室内側部材は組み合わされて框となるものであり、室外側部材および室内側部材の少なくとも一方の部材は、複数種類の部材が用意されており、一方の部材から、一つ種類を選択し、他方の部材と組み合わせ、框を組み立てる工程を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外側部材と室内側部材とガラスとを有し、室外側部材はガラス間口の室外側壁を有し、室内側部材はガラス間口の室内側壁を有し、室外側部材と室内側部材は組み合わされて框となるものであり、室外側部材および室内側部材の少なくとも一方の部材は、複数種類の部材が用意されており、一方の部材から、一つ種類を選択し、他方の部材と組み合わせ、框を組み立てる工程を有する建具の製造方法。
【請求項2】
組み合わせて框となる室外側部材と室内側部材とガラスとを有し、室外側部材はガラス間口の室外側壁を有し、室内側部材はガラス間口の室内側壁を有し、室外側部材および室内側部材の少なくとも一方の部材は、複数種類の部材が用意されている建具組み立てセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具の製造方法および建具を組み立てるためのセットに関する。
【背景技術】
【0002】
建具は、四方に枠組みされた框のガラス間口にガラスが支持された障子が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
框は、ガラスの見込寸法(厚み)に応じてガラス間口が決定される。
しかしながら、多種にわたるガラスの見込寸法に応じた框を構成するための多くの型材を用意する必要があり、このことが建具の製造コスト高の要因となるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の課題を解決するために請求項1に記載の建具の製造方法は、室外側部材と室内側部材とガラスとを有し、室外側部材はガラス間口の室外側壁を有し、室内側部材はガラス間口の室内側壁を有し、室外側部材と室内側部材は組み合わされて框となるものであり、室外側部材および室内側部材の少なくとも一方の部材は、複数種類の部材が用意されており、一方の部材から、一つ種類を選択し、他方の部材と組み合わせ、框を組み立てる工程を有する。
また、請求項2に記載の建具組み立てセットは、組み合わせて框となる室外側部材と室内側部材とガラスとを有し、室外側部材はガラス間口の室外側壁を有し、室内側部材はガラス間口の室内側壁を有し、室外側部材および室内側部材の少なくとも一方の部材は、複数種類の部材が用意されている。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、前述の構成により、建具の製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明に係る建具の中間省略縦断面図であり、2層ガラスを備えた建具である。
【
図3】
図1の部分拡大図であり、(a)は、上框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図、(b)は、下框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図4】
図2の部分拡大図であり、(a)は、内障子の戸当り框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図、(b)は、外障子の戸当り框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図5】
図2の部分拡大図であり、内障子の内召合わせ框側および外障子の外召合わせ框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図6】本発明に係る建具の中間省略縦断面図であり、3層ガラスを備えた建具である。
【
図8】
図6の部分拡大図であり、(a)は、上框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図、(b)は、下框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図9】
図7の部分拡大図であり、(a)は、内障子の戸当り框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図、(b)は、外障子の戸当り框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図10】
図7の部分拡大図であり、内障子の内召合わせ框側および外障子の外召合わせ框側において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【
図11】上枠に対する内障子および外障子の取り付け状態を説明する図であり、(a)は2層ガラスを有する内障子と外障子の取り付け状態を示し、(b)は3層ガラスを有する内障子と外障子の取り付け状態を示す。
【
図12】下枠に対する内障子および外障子の取り付け状態を説明する図であり、(a)は2層ガラスを有する内障子と外障子の取り付け状態を示し、(b)は3層ガラスを有する内障子と外障子の取り付け状態を示す。
【
図13】上下枠に取り付けられた状態の内障子および外障子の横断面図であり、(a)は2層ガラスを有する内障子および外障子を示し、(b)は3層ガラスを有する内障子および外障子を示す。
【
図14】建具組み立てセットおよび上框の組み合わせを説明する図であり、(a-1)は2層用内障子框体の内上框を示し、(a-2)は3層用内障子框体の内上框を示す。(b-1)は2層用外障子框体の外上框を示し、(b-2)は3層用外障子框体の外上框を示す。
【
図15】建具組み立てセットおよび下框の組み合わせを説明する図であり、(a-1)は2層用内障子框体の内下框を示し、(a-2)は3層用内障子框体の内下框を示す。(b-1)は2層用外障子框体の外下框を示し、(b-2)は3層用外障子框体の外下框を示す。
【
図16】建具組み立てセットおよび戸当り框の組み合わせを説明する図であり、(a-1)は2層用内障子框体の内戸当り框を示し、(a-2)は3層用内障子框体の内戸当り框を示す。(b-1)は2層用外障子框体の外戸当り框を示し、(b-2)は3層用外障子框体の外戸当り框を示す。
【
図17】建具組み立てセットおよび内召合わせ框の組み合わせを説明する図であり、(a-1)は2層用内障子框体の内召合わせ框を示し、(a-2)は3層用内障子框体の内召合わせ框を示す。(b-1)は2層用外障子框体の外召合わせ框を示し、(b-2)は3層用外障子框体の外召合わせ框を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明に係る第1実施形態の建具Aを説明する。
以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
また、以下の説明で、樹脂型材で形成される各種部材は、建具Aの断熱性に関わる部材である。
【0008】
[建具の第1実施形態]
第1実施形態の建具Aは、
図1および
図2に示すように、躯体Kに固定された枠1に、内障子2(2層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)を引違い自在に配置される引違い窓の例である。
内障子2(2層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)は、2層ガラスGWを嵌め込んだものである。
【0009】
[枠1の構成]
図1および
図2を参照されたい。
枠1は、上枠10、下枠11(
図1参照)および左縦枠12、右縦枠13(
図2参照)を枠組みした構造のものである。
上枠10は、躯体Kに固定されており、内周側に下方に突出する上枠内障子レール100および上枠外障子レール101が設けられている。
下枠11は、躯体Kに固定されており、内周側に上方に突出する下枠内障子レール110と下枠外障子レール111が設けられている。
下枠11には、樹脂形材からなる室内側カバー112およびレール間カバー113が取り付けられている。
室内側カバー112およびレール間カバー113は、断熱性の確保および下枠11の下枠内障子レール110と下枠外障子レール111による段差を小さくするものである。
左縦枠12と右縦枠13は、
図2に示すように、躯体Kに固定されている。
【0010】
(2層ガラス用の内障子の構成)
図1および
図2を参照されたい。
2層ガラスGWを嵌め込んだ内障子2(2層ガラス用)は、内上框20(
図1参照)、内下框21(
図1参照)、内戸当り框22(
図2参照)、内召合わせ框23(
図2参照)を枠組みしてなる2層用内障子框体2Wを備えている。
2層用内障子框体2Wは、後述の室外側部材と室内側部材の組み合わせで構成されている。
なお、以下、「W」は2層ガラス用を意味し「T」は3層ガラス用を意味する。
2層ガラスの符号は、GWと表記され、3層ガラスの符号は「GT」と表記される。
また「2層用内障子框体2W」の「2W」の「2」は、2層ガラス用の内障子2を意味し、後に説明する「3W」の「3」は2層ガラス用の外障子3を意味する。したがって、2層用(W)内障子(2)框体の符号は「2W」と表記されている。2層用外障子框体は、「3W」と符号が表記される。
後述する
図1および
図2における両部材の組み合わせは以下のようになっている(
図3~
図5参照)。
【0011】
(内上框20の構成)
図3(a)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wにおける内上框20は、室外側部材o1と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
なお、ここに記載の「o」は框材を構成する室外(out)側にある部材を意味し、金属製の部材である。室外側にある框材の部材は、形状の違いにより、o1~o9までの部材がある。また、「i」は框材を構成する室内(in)側にある部材を意味し、樹脂製である。室内側にある框材の部材は、形状の違いにより、i1~i7までの部材がある。
【0012】
2層用内障子框体2Wにおける内上框20は、室外側部材o1と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o1の室外側壁o10と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口200が形成される。
2層用内障子框体2Wにおける内上框20の室外側部材o1は、外周側に上枠内障子レール100に嵌るレール凹部o11が設けられている。
【0013】
(内下框21の構成)
図3(b)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wにおける内下框21は、室外側部材o2と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用内障子框体2Wにおける内下框21は、室外側部材o2と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o2の室外側壁o20と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口200が形成される。
図3(b)の2層用内障子框体2Wにおける内下框21の室内側部材i1は、
図3(a)に示すように、内上框20の室内側部材i1と同じものであり、内上框20の室内側部材i1に対して上下反転させて配置したものである。
2層用内障子框体2Wにおける内下框21の室外側部材o2は、外周側に下枠内障子レール110に載置される戸車T1を取り付ける戸車凹部o21が設けられていると共に、内障子2(2層ガラス用)の走行ガイドや脱落防止に関わる垂下片o22が設けられている。
【0014】
(内戸当り框22の構成)
図4(a)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wにおける内戸当り框22は、室外側部材o3と室内側部材i2を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用内障子框体2Wにおける内戸当り框22は、室外側部材o3と室内側部材i2を組み合わせることで、室外側部材o3の室外側壁o30と室内側部材i2の室内側壁i20の間にガラス間口200が形成される。
【0015】
(内召合わせ框23の構成)
図5を参照されたい。
2層用内障子框体2Wにおける内召合わせ框23は、室外側部材o4と室内側部材i3を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用内障子框体2Wにおける内召合わせ框23は、室外側部材o4と室内側部材i3を組み合わせることで、室外側部材o4の室外側壁o40と室内側部材i3の室内側壁i30の間にガラス間口200が形成される。
【0016】
(2層ガラス用の外障子の構成)
図1および
図2を参照されたい。
2層ガラスGWを嵌め込んだ外障子3(2層ガラス用)は、外上框30、外下框31、外戸当り框32、外召合わせ框33を枠組みしてなる2層用外障子框体3Wを備えたものである。
【0017】
(外上框30の構成)
図3(a)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wにおける外上框30は、室外側部材o1と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用外障子框体3Wにおける外上框30は、室外側部材o1と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o1の室外側壁o10と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口300が形成される。
2層用外障子框体3Wにおける外上框30の室外側部材o1は、外周側に上枠外障子レール101に嵌るレール凹部o11が設けられている。
【0018】
(外下框31の構成)
図3(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wにおける外下框31は、室外側部材o2と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用内障子框体2Wにおける外下框31は、室外側部材o2と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o2の室外側壁o20と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口300が形成される。
図3(b)の2層用外障子框体3Wにおける外下框31の室内側部材i1は、
図3(a)に示すように、外上框30の室内側部材i1と同じものであり、外上框30の室内側部材i1に対して上下反転させて配置したものである。
2層用外障子框体3Wにおける外下框31の室外側部材o2は、外周側に下枠外障子レール111に載置される戸車T1を取り付ける戸車凹部o21が設けられていると共に、外障子3(2層ガラス用)の走行ガイドや脱落防止に関わる垂下片o22が設けられている。
【0019】
(外戸当り框32の構成)
図4(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wにおける外戸当り框32は、室外側部材o3と室内側部材i2を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
2層用外障子框体3Wにおける外戸当り框32は、室外側部材o3と室内側部材i2を組み合わせることで、室外側部材o3の室外側壁o30と室内側部材i2の室内側壁i20の間にガラス間口300が形成される。
図4(b)の2層用外障子框体3Wにおける外戸当り框32の室外側部材o3および室内側部材i2は、
図4(a)に示すように、内戸当り框22の室外側部材o3および室内側部材i2と同じものであり、左右反転させ配置したものである。
【0020】
(外召合わせ框33の構成)
図5を参照されたい。
2層用外障子框体3Wにおける外召合わせ框33は、室外側部材o5と室内側部材i4を有して両部材を組み合わせることで構成される。
2層用外障子框体3Wにおける外召合わせ框33は、室外側部材o5と室内側部材i4を組み合わせることで、室外側部材o5の室外側壁o50と室内側部材i4の室内側壁i40の間にガラス間口300が形成される。
【0021】
[建具の第2実施形態]
第2実施形態の建具Bは、
図6および
図7に示すように、第1実施形態の枠1と同じ構成の枠1に、内障子4(3層ガラス用)と外障子5(3層ガラス用)を左右方向に引違い自在に配置される引違い窓の例である。
第2実施形態の内障子4(3層ガラス用)と外障子5(3層ガラス用)は、2層ガラスGWよりも見込寸法が大きい3層ガラスGTを嵌め込んだものであり、第1実施形態の内障子2(2層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)よりも見込寸法が大きいものである。
【0022】
(3層ガラス用の内障子4の構成)
図6および
図7を参照されたい。
3層ガラスGTを嵌め込んだ内障子4(3層ガラス用)は、内上框40(
図6参照)、内下框41(
図6参照)、内戸当り框42(
図7参照)、内召合わせ框43(
図7参照)を枠組みしてなる3層用内障子框体4Tを備えたものである。
後述する
図6および
図7における両部材の組み合わせは以下のようになっている(
図8~
図10参照)。
【0023】
(内上框40の構成)
図8(a)を参照されたい。
3層用内障子框体4Tにおける内上框40は、室外側部材o1と室内側部材i5を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用内障子框体4Tにおける内上框40は、室外側部材o1と室内側部材i5を組み合わせることで、室外側部材o1の室外側壁o10と室内側部材i5の室内側壁i50の間にガラス間口400が形成される。
3層用内障子框体4Tにおける内上框40の室外側部材o1は、外周側に上枠内障子レール100に嵌るレール凹部o11が設けられている。
【0024】
(内下框41の構成)
図8(b)を参照されたい。
3層用内障子框体4Tにおける内下框41は、室外側部材o2と室内側部材i5を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用内障子框体4Tにおける内下框41は、室外側部材o2と室内側部材i5を組み合わせることで、室外側部材o2の室外側壁o20と室内側部材i5の室内側壁i50の間にガラス間口400が形成される。
図8(b)の3層用内障子框体4Tにおける内下框41の室内側部材i5は、
図8(a)に示すように、内上框40の室内側部材i5と同じものであり、内上框40の室内側部材i5に対して上下反転させて配置したものである。
3層用内障子框体4Tにおける内下框41の室外側部材o2は、外周側に下枠内障子レール110に載置される戸車T1を取り付ける戸車凹部o21が設けられていると共に、外障子3(2層ガラス用)の走行ガイドや脱落防止に関わる垂下片o22が設けられている。
【0025】
(内戸当り框42の構成)
図9(a)を参照されたい。
3層用内障子框体4Tにおける内戸当り框42は、室外側部材o3と室内側部材i6を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用内障子框体4Tにおける内戸当り框42は、室外側部材o3と室内側部材i6を組み合わせることで、室外側部材o3の室外側壁o30と室内側部材i6の室内側壁i60の間にガラス間口400が形成される。
【0026】
(内召合わせ框43の構成)
図10を参照されたい。
3層用内障子框体4Tにおける内召合わせ框43は、室外側部材o4と室内側部材i7を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用内障子框体4Tにおける内召合わせ框43は、室外側部材o4と室内側部材i7を組み合わせることで、室外側部材o4の室外側壁o40と室内側部材i7の室内側壁i70の間にガラス間口400が形成される。
【0027】
(3層ガラス用の外障子5の構成)
図6および
図7を参照されたい。
3層ガラスGTを嵌め込んだ外障子5(3層ガラス用)は、外上框50(
図6参照)、外下框51(
図6参照)、外戸当り框52(
図7参照)、外召合わせ框53(
図7参照)を枠組みしてなる3層用外障子框体5Tを備えたものである。
【0028】
(外上框50の構成)
図8(a)を参照されたい。
3層用外障子框体5Tにおける外上框50は、室外側部材o6と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用外障子框体5Tにおける外上框50は、室外側部材o6と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o6の室外側壁o60と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口500が形成される。
3層用外障子框体5Tにおける外上框50の室外側部材o6は、外周側に上枠外障子レール101に嵌るレール凹部o61が設けられている。
【0029】
(外下框51の構成)
図8(b)を参照されたい。
3層用外障子框体5Tにおける外下框51は、室外側部材o7と室内側部材i1を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用外障子框体5Tにおける外下框51は、室外側部材o7と室内側部材i1を組み合わせることで、室外側部材o7の室外側壁o70と室内側部材i1の室内側壁i10の間にガラス間口500が形成される。
図8(b)の3層用外障子框体5Tにおける外下框51の室内側部材i1は、
図8(a)に示すように、外上框50の室内側部材i1と同じものであり、外上框50の室内側部材i1に対して上下反転させて配置したものである。
3層用外障子框体5Tにおける外下框51の室外側部材o7は、外周側に下枠外障子レール111に載置される戸車T1を取り付ける戸車凹部o71が設けられていると共に、外障子5(3層ガラス用)の走行ガイドや脱落防止に関わる垂下片o72が設けられている。
【0030】
(外戸当り框52の構成)
図9(b)を参照されたい。
3層用外障子框体5Tにおける外戸当り框52は、室外側部材o8と室内側部材i2を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用外障子框体5Tにおける外戸当り框52は、室外側部材o8と室内側部材i2を組み合わせることで、室外側部材o8の室外側壁o80と室内側部材i2の室内側壁i20の間にガラス間口500が形成される。
【0031】
(外召合わせ框53の構成)
図10を参照されたい。
3層用外障子框体5Tにおける外召合わせ框53は、室外側部材o9と室内側部材i4を有しており、両部材を組み合わせることで構成される。
3層用外障子框体5Tにおける外召合わせ框53は、室外側部材o9と室内側部材i4を組み合わせることで、室外側部材o9の室外側壁o90と室内側部材i4の室内側壁i40の間にガラス間口500が形成される。
【0032】
[第1実施形態の建具Aと第2実施形態の建具Bの対比]
(室外側部材と室内側部材の素材)
図3~
図5および
図8~
図10を参照されたい。
建具Aの2層用内障子框体2Wおよび2層用外障子框体3W、建具Bの3層用内障子框体4Tおよび3層用外障子框体5Tは、いずれも、室外側部材o1~o9が金属材で形成され、室内側部材i1~i7が樹脂材で形成されている。
樹脂材である室内側部材i1~i7はハッチングで示している。
【0033】
(建具Aと建具Bを同じ構成の枠1に取り付ける構造)
図11~
図13を参照されたい。
建具Aの2層用内障子框体2Wおよび2層用外障子框体3W、建具Bの3層用内障子框体4Tおよび3層用外障子框体5Tは、それぞれガラス(2層ガラスGW、3層ガラスGT)の厚みに応じて見込寸法が異なっている。
2層用内障子框体2Wおよび2層用外障子框体3W、3層用内障子框体4Tおよび3層用外障子框体5Tは、同じ構成の枠1に取り付けることができ、レール間寸法の異なる枠1を用意する必要がない。
【0034】
(2層用内障子框体2Wの内上框20と3層用内障子框体4Tの内上框40の構成)
図11(a)(b)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wの内上框20と3層用内障子框体4Tの内上框40は、互いに同じ形状の室外側部材o1を有し、それぞれ形状が異なる室内側部材i1、i5を有している。
3層用内障子框体4Tは、
図11(b)に示すように、
図11(a)に示す2層用内障子框体2Wの内上框20における室内側部材i1に換えて室内側部材i5を用いることで、内上框40を構成している。
3層用内障子框体4Tの内上框40の室内側部材i5は、室内側壁i50が2層用内障子框体2Wの室内側部材i1の室内側壁i10よりも室内側に位置するように形成されており、室内側部材i5と室外側部材o1を組み合わせたときに形成されるガラス間口400の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
室外側部材o1は、2層用内障子框体2Wの内上框20と3層用内障子框体4Tの内上框40の共通する部材であるため、レール凹部o11の位置が変わらない。
このため、2層用内障子框体2Wと3層用内障子框体4Tを、互いに同じ構成の枠1の上枠内障子レール100に取り付けることができる。
【0035】
(2層用外障子框体3Wの外上框30と3層用外障子框体5Tの外上框50の構成)
図11(a)(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wの外上框30と3層用外障子框体5Tの外上框50は、互いに同じ形状の室内側部材i1を有し、それぞれ形状が異なる室外側部材o1、o6を有している。
3層用外障子框体5Tにおける室外側部材o6は、室外側壁o60が2層用外障子框体3Wの室外側部材o1の室外側壁o10よりも室外側に位置するように形成されており、室外側部材o6と室内側部材i1を組み合わせたときに形成されるガラス間口500の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
室外側部材o1のレール凹部o11と室外側部材o6のレール凹部o61の形状および位置は同じである。
このため、2層用外障子框体3Wと3層用外障子框体5Tを互いに同じ構成の枠1の上枠外障子レール101に取り付けることができる。
【0036】
(2層用内障子框体2Wの内下框21と3層用内障子框体4Tの内下框41の構成)
図12(a)(b)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wの内下框21と3層用内障子框体4Tの内下框41は、互いに同じ形状の室外側部材o2を有し、それぞれ形状が異なる室内側部材i1、i5を有している。
3層用内障子框体4Tは、
図12(b)に示すように、
図12(a)に示す2層用内障子框体2Wの内下框21における室内側部材i1に換えて室内側部材i5を用いることで、内下框41を構成している。
3層用内障子框体4Tの内下框41における室内側部材i5は、室内側壁i50が2層用内障子框体2Wの室内側部材i1の室内側壁i10よりも室内側に位置するように形成されており、室内側部材i5と室外側部材o2を組み合わせた状態においてガラス間口400の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
室外側部材o2は、2層用内障子框体2Wの内下框21と3層用内障子框体4Tの内下框41の共通する部材であるため、戸車凹部o21の位置が変わらない。
このため、2層用内障子框体2Wと3層用内障子框体4Tを互いに同じ構成の枠1の下枠内障子レール110に取り付けることができる。
【0037】
(2層用外障子框体3Wの外下框31と3層用外障子框体5Tの外下框51の構成)
図12(a)(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wの外下框31と3層用外障子框体5Tの外下框51は、互いに同じ形状の室内側部材i1を有し、それぞれ形状が異なる室外側部材o2、o7を有している。
3層用外障子框体5Tは、
図12(b)に示すように、
図12(a)に示す2層用外障子框体3Wの外下框31における室外側部材o2に換えて室外側部材o7を用いることで、外下框51を構成している。
3層用外障子框体5Tにおける室外側部材o7は、室外側壁o70が2層用外障子框体3Wの室外側部材o2の室外側壁o20よりも室外側に位置するように形成されており、室外側部材o7と室内側部材i1を組み合わせた状態においてガラス間口500の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
室外側部材o2の戸車凹部o21と室外側部材o7の戸車凹部o71の形状および位置は同じである。
このため、2層用外障子框体3Wと3層用外障子框体5Tを互いに同じ構成の枠1の下枠外障子レール111に取り付けることができる。
【0038】
(2層用内障子框体2Wの内戸当り框22と3層用内障子框体4Tの内戸当り框42の構成)
図13(a)(b)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wの内戸当り框22と3層用内障子框体4Tの内戸当り框42は、互いに同じ形状の室外側部材o3を有し、互いに異なる形状の室内側部材i2、i6を有している。
3層用内障子框体4Tは、
図13(b)に示すように、
図13(a)に示す2層用内障子框体2Wの内戸当り框22における室内側部材i2に換えて室内側部材i6を用いることで、内戸当り框42を構成している。
3層用内障子框体4Tにおける室内側部材i6は、室内側壁i60が室内側部材i2の室内側壁i20よりも室内側に位置するように形成することで、室内側部材i6と室外側部材o3を組み合わせた状態においてガラス間口400の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
【0039】
(2層用外障子框体3Wの外戸当り框32と3層用外障子框体5Tの外戸当り框52の構成)
図13(a)(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wの外戸当り框32と3層用外障子框体5Tの外戸当り框52は、互いに同じ形状の室内側部材i2を有し、互いに異なる形状の室外側部材o3、o8を有している。
3層用外障子框体5Tは、
図13(b)に示すように、
図13(a)に示す2層用外障子框体3Wの外戸当り框32における室外側部材o3に換えて室外側部材o8を用いることで、外戸当り框52を構成している。
3層用外障子框体5Tにおける室外側部材o8は、室外側壁o80が室外側部材o3の室外側壁o30よりも室外側に位置するように形成することで、室外側部材o8と室内側部材i2を組み合わせた状態においてガラス間口500の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
【0040】
(2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23と3層用内障子框体4Tの内召合わせ框43の構成)
図13(a)(b)を参照されたい。
2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23と3層用内障子框体4Tの内召合わせ框43は、互いに同じ形状の室外側部材o4を有し、互いに異なる形状の室内側部材i3、i7を有している。
3層用内障子框体4Tは、
図13(b)に示すように、
図13(a)に示す2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23における室内側部材i3に換えて室内側部材i7を用いることで、内召合わせ框43を構成している。
3層用内障子框体4Tにおける室内側部材i7は、室内側壁i70が室内側部材i3の室内側壁i30よりも室内側に位置するように形成することで、室内側部材i7と室外側部材o4を組み合わせた状態においてガラス間口400の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
【0041】
(2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33と3層用外障子框体5Tの外召合わせ框53の構成)
図13(a)(b)を参照されたい。
2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33と3層用外障子框体5Tの外召合わせ框53は、互いに同じ形状の室内側部材i4を有し、互いに異なる形状の室外側部材o5、o9を有している。
3層用外障子框体5Tは、
図13(b)に示すように、
図13(a)に示す2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33における室外側部材o5に換えて室外側部材o9を用いることで、外召合わせ框53を構成している。
3層用外障子框体5Tにおける室外側部材o9は、室外側壁o90が室外側部材o5の室外側壁o50よりも室外側に位置するように形成することで、室外側部材o9と室内側部材i4を組み合わせた状態においてガラス間口500の見込寸法を3層ガラスGTの見込寸法に対応させている。
【0042】
図11~
図13の内障子2(2層ガラス用)、内障子4(3層ガラス用)に注目すると、3層用内障子框体4Tは、2層用内障子框体2Wにおける樹脂製の室内側部材i1、i2、i3のみを同じく樹脂製の室内側部材i5、i6、i7にすることで、構成することができる。
3層用内障子框体4Tから2層用内障子框体2Wにする場合も同様に、3層用内障子框体4Tにおける室内側部材i5、i6、i7のみを樹脂製の室内側部材i1、i2、i3にすることで、2層用内障子框体2Wを構成できる。
いずれにおいても、室外側部材o1、o2、o3、o4は、共通する部材であるので、2層用内障子框体2Wと3層用内障子框体4Tを、互いに同じ構成の枠1に取り付けることができる。
【0043】
図11~
図13の外障子3(2層ガラス用)、外障子5(3層ガラス用)に注目すると、3層用外障子框体5Tは、2層用外障子框体3Wにおける金属製の室外側部材o1、o2、o3、o5のみを同じく金属製の室外側部材o6、o7、o8、o9にすることで、構成することができる。
3層用外障子框体5Tから2層用外障子框体3Wにする場合も同様に、3層用内障子框体5Tにおける金属製の室外側部材o6、o7、o8、o9のみを金属製の室外側部材o1、o2、o3、o5にすることで、2層用外障子框体3Wを構成できる。
いずれにおいても、室外側部材o1のレール凹部o11および室外側部材o2の戸車凹部o21の位置と室外側部材o6のレール凹部o61および室外側部材o7の戸車凹部o71が変わらないので、2層用外障子框体3Wと3層用外障子框体5Tを、同じ構成の枠1に取り付けることができる。
【0044】
上記のように、2層用内障子框体2Wおよび3層用内障子框体4Tは、互いに室内側に面する前述の各室内側部材にすることで構成できる。
2層用外障子框体3Wおよび3層用外障子框体5Tは、互いに室外側に面する前述の各室外側部材にすることで構成できる。
2層用内障子框体2Wと2層用外障子框体3Wとが対面する側および3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tとが対面する側における前述の各室内側部材および各室外側部材については、共通部材であるのでそのまま使用される。
このため、2層用内障子框体2Wと2層用外障子框体3Wと3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tを、同じ構成の枠1に取り付けることができる。
さらに、3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tとが互いに向かい合った状態を2層用内障子框体2Wと2層用内障子框体3W取り付け状態と同じにできる。
そして、枠1が2層用内障子框体2Wと2層用外障子框体3Wおよび3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tを取り付ける枠1を共通化でき、枠1を共通化することでコストダウンが可能となる。
【0045】
[建具組み立てセットの構成]
図14~
図17を参照されたい。
上記の建具Aおよび建具Bは、以下で説明する建具組み立てセットにより構成される。
本実施形態における建具組み立てセットは、室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7と、2層ガラスGWと、3層ガラスGTを有している。
そして、厚みの異なる2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wと2層用外障子框体3W、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tは、室外側部材o1~o9と室内側部材i1~i7の各種組み合わせによって形成される。
【0046】
(2層ガラスGW用の内上框20と外上框30の組み合わせ構成)
図14(a-1)(b-1)を参照されたい。
図14(a-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wの内上框20は、室外側部材o1と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
2層用内障子框体2Wの内上框20は、室外側部材o1と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o10と室内側壁i10の間に2層ガラスGW用のガラス間口200が形成される。
図14(b-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用外障子框体3Wの外上框30は、2層用内障子框体2Wの内上框20と同じ室外側部材o1と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
2層用外障子框体3Wの外上框30は、室外側部材o1と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o10と室内側壁i10の間に2層ガラスGW用のガラス間口300が形成される。
【0047】
(3層ガラスGT用の内上框40と外上框50の組み合わせ構成)
図14(a-2)(b-2)を参照されたい。
図14(a-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tの内上框40は、室外側部材o1と室内側部材i5の組み合わせで構成される。
3層用内障子框体4Tの内上框40は、室外側部材o1と室内側部材i5の組み合わせにより、室外側壁o10と室内側壁i50の間に3層ガラスGT用のガラス間口400が形成される。
図14(b-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用外障子框体5Tの外上框50は、室外側部材o6と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
3層用外障子框体5Tの外上框50は、室外側部材o6と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o60と室内側壁i10の間に3層ガラスGT用のガラス間口500が形成される。
【0048】
(2層ガラスG2用の内下框21と外下框31の組み合わせ構成)
図15(a-1)(b-1)を参照されたい。
図15(a-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wの内下框21は、室外側部材o2と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
2層用内障子框体2Wの内下框21は、室外側部材o2と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o20と室内側壁i10の間に2層ガラスGW用のガラス間口200が形成される。
図15(b-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用外障子框体3Wの外下框31は、2層用内障子框体2Wの内下框21と同じ室外側部材o2と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
2層用外障子框体3Wの外下框31は、室外側部材o2と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o20と室内側壁i10の間に2層ガラスGW用のガラス間口300が形成される。
【0049】
(3層ガラスGT用の内下框41と外下框51の組み合わせ構成)
図15(a-2)(b-2)を参照されたい。
図15(a-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tの内下框41は、室外側部材o2と室内側部材i5の組み合わせで構成される。
3層用内障子框体4Tの内下框41は、室外側部材o2と室内側部材i5の組み合わせにより、室外側壁o20と室内側壁i50の間に3層ガラスGT用のガラス間口400が形成される。
図15(b-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用外障子框体5Tの外下框51は、室外側部材o7と室内側部材i1の組み合わせで構成される。
3層用外障子框体5Tの外下框51は、室外側部材o7と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o70と室内側壁i10の間に3層ガラスGT用のガラス間口500が形成される。
【0050】
(2層ガラスG2用の内戸当り框22と外戸当り框32の組み合わせ構成)
図16(a-1)(b-1)を参照されたい。
図16(a-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wの内戸当り框22は、室外側部材o3と室内側部材i2の組み合わせで構成される。
2層用内障子框体2Wの内戸当り框22は、室外側部材o3と室内側部材i2の組み合わせにより、室外側壁o30と室内側壁i20の間に2層ガラスGW用のガラス間口200が形成される。
図16(b-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用外障子框体3Wの外戸当り框32は、2層用内障子框体2Wの内戸当り框22と同じ室外側部材o3と室内側部材i2の組み合わせで構成される。
2層用外障子框体3Wの外戸当り框32は、室外側部材o2と室内側部材i1の組み合わせにより、室外側壁o30と室内側壁i20の間に2層ガラスGW用のガラス間口300が形成される。
【0051】
(3層ガラスGT用の内戸当り框42と外戸当り框52の組み合わせ構成)
図16(a-2)(b-2)を参照されたい。
図16(a-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tの内戸当り框42は、室外側部材o3と室内側部材i6の組み合わせで構成される。
3層用内障子框体4Tの内戸当り框42は、室外側部材o3と室内側部材i6の組み合わせにより、室外側壁o30と室内側壁i60の間に3層ガラスGT用のガラス間口400が形成される。
図16(b-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用外障子框体5Tの外戸当り框52は、室外側部材o8と室内側部材i2の組み合わせで構成される。
3層用外障子框体5Tの外戸当り框52は、室外側部材o8と室内側部材i2の組み合わせにより、室外側壁o80と室内側壁i20の間に3層ガラスGT用のガラス間口500が形成される。
【0052】
(2層ガラスG2用の内召合わせ框23と外召合わせ框33の組み合わせ構成)
図17(a-1)(b-1)を参照されたい。
図17(a-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23は、室外側部材o4と室内側部材i3の組み合わせで構成される。
2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23は、室外側部材o4と室内側部材i3の組み合わせにより、室外側壁o40と室内側壁i30の間に2層ガラスGW用のガラス間口200が形成される。
図17(b-1)に示すように、2層ガラスGW用の2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33は、2層用内障子体2Wの内召合わせ框23と同じ室外側部材o5と室内側部材i4の組み合わせで構成される。
2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33は、室外側部材o5と室内側部材i4の組み合わせにより、室外側壁o50と室内側壁i40の間に2層ガラスGW用のガラス間口300が形成される。
【0053】
(3層ガラスGT用の内召合わせ框43と外召合わせ框53の組み合わせ構成)
図17(a-2)(b-2)を参照されたい。
図17(a-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tの内召合わせ框43は、室外側部材o4と室内側部材i7の組み合わせで構成される。
3層用内障子框体4Tの内召合わせ框43は、室外側部材o4と室内側部材i7の組み合わせにより、室外側壁o40と室内側壁i70の間に3層ガラスGT用のガラス間口400が形成される。
図17(b-2)に示すように、3層ガラスGT用の3層用外障子框体5Tの外召合わせ框53は、室外側部材o9と室内側部材i4の組み合わせで構成される。
3層用外障子框体5Tの外召合わせ框53は、室外側部材o9と室内側部材i4の組み合わせにより、室外側壁o90と室内側壁i40の間に3層ガラスGT用のガラス間口500が形成される。
【0054】
(建具A(2層ガラス用)と建具B(3層ガラス用)のレール間寸法と戸車の位置)
以上で説明したように、建具A(2層ガラス用)と建具B(3層ガラス用)は、同じレール間寸法の枠1に収まる建具である。
【0055】
図11~
図13を参照されたい。引違い窓の建具(A、B)では内障子(2層ガラス用内障子2、3層ガラス用内障子4)と外障子(2層ガラス用の外障子3、3層用ガラス用外障子5)が同じ枠1に支障なく(ぶつかることなく)スライドすることが必要がある。
そのため、建具A(2層ガラス用)と建具B(3層ガラス用)のレール間側に位置するは内障子(2、4)の室外側部材(o1、o2、o3、o4)と外障子(3、5)の室内側部材(i1、i2、i4)の組み合わせを同じにしている。
加えて、2層ガラス用の内障子2と3層ガラス用の内障子4は、戸車が収められる戸車凹部o21のある室外側部材o2が共通して使われているため、戸車の位置が変わることはない。
他方、2層ガラス用の外障子3と3層ガラス用の外障子5の戸車凹部(o21、o71)のある室外側部材(o2、o7)は異なっているが、2層ガラス用の室外側部材o2の戸車を納める戸車凹部o21および3層ガラス用の室外部材o7の戸車凹部o71の位置が変わらないようにされているため、2層ガラス用と3層ガラス用で、戸車の位置が変わることはない。
以上の工夫により、枠1に対して、建具A(2層ガラス用)と建具B(3層ガラス用)のどちらを取り付けても、内障子(2、4)と外障子(3、5)を支障なくスライドすることができる。
【0056】
(2層用内障子框体2W、2層用外障子框体3W、3層用内障子框体4T、3層用外障子框体5Tの共通部材)
(内外上下框における共通部材)
図14および
図15を参照されたい。
内外上下框における共通部材は、室外側部材o1、o2、室内側部材i1、i5である。
図14に図示するように、室外側部材o1は、2層用内障子框体2Wの内上框20、2層用外障子框体3Wの外上框30、3層用内障子框体4Tの内上框40において共通する部材である。
図15に図示するように、室外側部材o2は、2層用内障子框体2Wの内下框21、2層用外障子框体3Wの外下框31、3層用内障子框体4Tの内下框41において共通する部材である。
図14に図示するように、室内側部材i1は、2層用内障子框体2Wの内上框20、2層用外障子框体3Wの外上框30、3層用外障子框体5Tの外上框50において共通する部材である。さらに、
図15に図示するように、室内側部材i1は、2層用内障子框体2Wの内下框21、2層用外障子框体3Wの外下框31、3層用外障子框体5Tの外下框51において共通する部材である。
室内側部材i5は、
図14の3層用内障子框体4Tの内上框40と
図15の内下框41において共通する部材である。
【0057】
(内外戸当り框における共通部材)
図16を参照されたい。
内外戸当り框における共通部材は、室外側部材o3、室内側部材i2である。
室外側部材o3は、2層用内障子框体2Wの内戸当り框22、2層用外障子框体3Wの外戸当り框32、3層用内障子框体4Tの内戸当り框42において共通する部材である。
室内側部材i2は、2層用内障子框体2Wの内戸当り框22、2層用外障子框体3Wの外戸当り框32、3層用外障子框体5Tの外戸当り框52において共通する部材である。
【0058】
(内外召合わせ框における共通部材)
図17を参照されたい。
内外召合わせ框における共通部材は、室外側部材o4、室内側部材i4である。
室外側部材o4は、2層用内障子框体2Wの内召合わせ框23と3層用内障子框体4Tの内召合わせ框43において共通する部材である。
室内側部材i4は、2層用外障子框体3Wの外召合わせ框33と3層用外障子框体5Tの外召合わせ框53において共通する部材である。
【0059】
上記のように
図14~
図17で説明した建具組み立てセットは、複数種類の各種室外側部材o1~o9および室内側部材i1~i7が用意されている。
組立工場において、作業者又は制御装置は、厚み(断熱性能)の異なるガラス(2層ガラスGW、3層ガラスGT)に応じて、室外側部材o1~o9から一つ、室内側部材i1~i7から一つを選択する。
そして、組立工場において、作業者又は制御装置は、これらを組み合わせることによって、2層ガラスGW用の2層用内障子框体2Wと2層用外障子框体3Wでも、3層ガラスGT用の3層用内障子框体4Tと3層用外障子框体5Tでも形成できる。
また、2層用内障子框体2Wと3層用内障子框体4Tとの間で構成部材を兼用することができ、2層用外障子框体3Wと3層用外障子框体5Tとの間で構成部材を兼用することができる。
したがって、2層用内障子框体2Wと3層用内障子框体4Tおよび2層用外障子框体3Wと3層用外障子框体5Tの構成部材の共通化を図ったことでコストの削減ができ、ひいては、建具A、Bの製造コスト高を抑制できる。
【0060】
(建具Aの製造方法)
図14~
図17を参照されたい。
以下、建具Aの製造方法の一例を説明する。
・内障子2(2層ガラス用)の製造方法
(工程1)組立工場において、作業者又は工作装置は、建具組み立てセットの室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7と、2層ガラスGWを用意する。
(工程2)内障子2(2層ガラス用)の組み立ては、内上框20、内下框21、内戸当り框22及び内召合わせ框23毎に室外側部材o1~o9から一つ種類を選択すると共に、室内側部材i1~i7から一つ種類を選択する。
(工程3)作業者又は工作装置は、選択された組み合わせのとおり室内側部材と室外側部材を組み立て、内上框20、内下框21、内戸当り框22及び内召合わせ框23を作成する。
(工程4)作業者又は工作装置は、組み立てられた内上框20、内下框21、内戸当り框22及び内召合わせ框23を枠組みし、2層ガラスGWを収めて内障子2(2層ガラス用)が製造される。
【0061】
・外障子3(2層ガラス用)の製造方法
(工程1)組立工場において、作業者又は工作装置は、建具組み立てセットの室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7と、2層ガラスGWを用意する。
(工程2)外障子3(2層ガラス用)の組み立ては、外上框30、外下框31、外戸当り框32及び外召合わせ框33毎に室外側部材o1~o9から一つ種類を選択すると共に、室内側部材i1~i7を選択する。
(工程3)作業者又は工作装置は、選択された組み合わせのとおり室内側部材と室外側部材を組み立て、外上框30、外下框31、外戸当り框32及び外召合わせ框33を作成する。
(工程4)作業者又は工作装置は、組み立てられた外上框30、外下框31、外戸当り框32及び外召合わせ框33を枠組みし、2層ガラスGWを収めて外障子3(2層ガラス用)が製造される。
【0062】
(建具Bの製造方法)
図14~
図17を参照されたい。
以下、建具Bの製造方法を説明する。
・内障子4(3層ガラス用)の製造方法
(工程1)組立工場において、作業者又は工作装置は、建具組み立てセットの室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7と、3層ガラスGTを用意する。
(工程2)内障子4(3層ガラス用)の組み立ては、内上框40、内下框41、内戸当り框42及び内召合わせ框43毎に室外側部材o1~o9から一つ種類を選択すると共に、室内側部材i1~i7を選択する。
(工程3)作業者又は工作装置は、選択された組み合わせのとおり室内側部材と室外側部材を組み立て、内上框40、内下框41、内戸当り框42及び内召合わせ框43を作成する。
(工程4)作業者又は工作装置は、組み立てられた内上框40、内下框41、内戸当り框42及び内召合わせ框43を枠組みし、3層ガラスGTを収めて内障子4(3層ガラス用)が製造される。
【0063】
・外障子5(3層ガラス用)の製造方法
(工程1)組立工場において、作業者又は工作装置は、建具組み立てセットの室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7と、3層ガラスGTを用意する。
(工程2)外障子5(3層ガラス用)の組み立ては、外上框50、外下框51、外戸当り框52及び外召合わせ框53毎に室外側部材o1~o9から一つ種類を選択すると共に、室内側部材i1~i7を選択する。
(工程3)作業者又は工作装置は、選択された組み合わせのとおり室内側部材と室外側部材を組み立て、外上框50、外下框51、外戸当り框52及び外召合わせ框53を作成する。
(工程4)作業者又は工作装置は、組み立てられた外上框50、外下框51、外戸当り框52及び外召合わせ框53を枠組みし、3層ガラスGWを収めて外障子5(3層ガラス用)が製造される。
【0064】
上記の工程により、内障子2(2層ガラス用)、内障子4(3層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)、外障子5(3層ガラス用)を組み立てることができる。
【0065】
そして、このように組み立てられた内障子2(2層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)と内障子4(3層ガラス用)と外障子5(3層ガラス用)は、同じ構成の枠1に取り付けることができる。
実施例は、2層ガラス用の内障子2のレール間側に位置する室外側部材(o1、o2、o3、o4)及び外障子3のレール間側に位置する室内側部材(i1、i2、i4)は、3層ガラス用の内障子4と外障子5でも同じ部材が採用されている。そのため、同じレール間寸法の枠1に3層ガラス用と2層ガラス用どちらの障子が取り付けられても、障子は支障なくスライドさせることができる。
また、2層ガラス用と3層ガラス用で異なる幅のガラス間口が必要となるが、3層ガラス用の内障子4と外障子5は、レール間に面さない室外側部材または室内側部材を3層ガラス用独自の部材に変更することで、対応することができる。
【0066】
また、内障子2(2層ガラス用)2、内障子4(3層ガラス用)の間で共通する部材があると共に、外障子3(2層ガラス用)、外障子5(3層ガラス用)の間で共通する部材があるため、建具A、Bの製造コストを低減できる。
そして、3層ガラス用の内障子2と外障子3は、レール間側に位置しない内障子2の室内側部材と外障子3の室外側部材が2層ガラス用のそれらと異なるものになっており、3層ガラスGTが収められるガラス間口を確保できるようになった。
【0067】
(実施例の効果のまとめ)
態様の一つは、見込寸法が異なる建具Aと建具Bを共通の枠1に取り付けることができるため、コストダウンができる。
態様の一つは、室外側部材o1~o9と、室内側部材i1~i7をそれぞれ選択して組み立てることで、ガラスの厚みの違いに対応できる。
態様の一つは、室内側部材i1~i7を樹脂製としたため、断熱効果を高めることができる。
態様の一つは、レール間に面する内障子2(2層ガラス用)の室外側部材o1~o5と外障子3(2層ガラス用)の室内側部材i1~i4は、2層ガラスGWと3層ガラスGTのいずれであっても、共通である。これにより、ガラスの厚みが変わろうとも、内障子2(2層ガラス用)と外障子3(2層ガラス用)は円滑に開閉できる。
実施形態は、室外側部材o1~o9を金属製とし、室内側部材i1~i7を樹脂製としているが、本発明は、この組み合わせに限定されない。
【0068】
以上、本発明に係る実施形態の建具A、Bおよび建具組立てセットを、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、前述の各実施形態は、その目的および構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0069】
A 建具(2層ガラス用)
B 建具(3層ガラス用)
K 躯体
1 枠
GW 2層ガラス
GT 3層ガラス
10 上枠
11 下枠
12 左縦枠
13 右縦枠
100 上枠内障子レール
101 上枠外障子レール
110 下枠内障子レール
111 下枠外障子レール
112 室内側カバー
113 レール間カバー
2 内障子(2層ガラス用)
3 外障子(2層ガラス用)
4 内障子(3層ガラス用)
5 外障子(3層ガラス用)
20 内上框(2層ガラス用)
21 内下框(2層ガラス用)
22 内戸当り框(2層ガラス用)
23 内召合わせ框(2層ガラス用)
30 外上框(2層ガラス用)
31 外下框(2層ガラス用)
32 外戸当り框(2層ガラス用)
33 外召合わせ框(2層ガラス用)
40 内上框(3層ガラス用)
41 内下框(3層ガラス用)
42 内戸当り框(3層ガラス用)
43 内召合わせ框(3層ガラス用)
50 外上框(3層ガラス用)
51 外下框(3層ガラス用)
52 外戸当り框(3層ガラス用)
53 外召合わせ框(3層ガラス用)
2W 2層用内障子框体(2層ガラス用)
3W 2層用外障子框体(2層ガラス用)
2T 3層用内障子框体(3層ガラス用)
3T 3層用外障子框体(3層ガラス用)
o1 室外側部材
o10 室外側壁
o11 レール凹部
o2 室外側部材
o20 室外側壁
o21 戸車凹部
o22 垂下片
o3 室外側部材
o30 室外側壁
o4 室外側部材
o40 室外側壁
o5 室外側部材
o50 室外側壁
o6 室外側部材
o60 室外側壁
o61 レール凹部
o7 室外側部材
o70 室外側壁
o71 戸車凹部
o72 垂下片
o8 室外側部材
o80 室外側壁
o9 室外側部材
o90 室外側壁
i1 室内側部材
i10 室内側壁
i2 室内側部材
i20 室内側壁
i3 室内側部材
i30 室内側壁
i4 室内側部材
i40 室内側壁
i5 室内側部材
i50 室内側壁
i6 室内側部材
i60 室内側壁
i7 室内側部材
i70 室内側壁
200 ガラス間口(2層ガラス)
300 ガラス間口(2層ガラス)
400 ガラス間口(3層ガラス)
500 ガラス間口(3層ガラス)
T1 戸車