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特開2024-104294動的短絡計算のための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104294
(43)【公開日】2024-08-02
(54)【発明の名称】動的短絡計算のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/00 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
H02J3/00 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024006531
(22)【出願日】2024-01-19
(31)【優先権主張番号】63/440,445
(32)【優先日】2023-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517396504
【氏名又は名称】エレクトリカル グリッド モニタリング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヤーコヴ ヤハヴ
(72)【発明者】
【氏名】ニムロッド サンドラーマン
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066AA03
5G066AE04
5G066AE09
(57)【要約】
【課題】電力網内の短絡事象を予測するための方法、ならびにその方法を実装するシステムおよび/またはコンピュータプログラムを提供すること。
【解決手段】本方法は、電力網の各位相搬送ケーブル上に、複数のケーブル搭載型センサを分配することと、複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、1つ以上の瞬間的電圧および瞬間的電流を測定することと、電力網に送給する電気発生源を判定することと、電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することとを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力網内の短絡事象を予測するためのコンピュータに実装される方法であって、前記方法は、
前記電力網の各位相搬送ケーブル上に、複数のケーブル搭載型センサを分配することと、
前記複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
前記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
前記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を含む、方法。
【請求項2】
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る前記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザに提供される前記視覚情報は、
前記電力網の地理的マップと、
前記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の前記確率を計算することを加えて含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ユーザから前記電力網の一部の選択を受信することと、
前記電力網の前記選択された部分内での過剰な短絡事象の前記確率を計算することと
を加えて含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と前記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
前記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの前記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
非一過性コンピュータ可読媒体上に具現化されるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、命令を含み、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、
電力網の各位相搬送ケーブル上に分配される複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
前記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
前記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を含む動作を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る前記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記ユーザに提供される前記視覚情報は、
前記電力網の地理的マップと、
前記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項12】
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の前記確率を計算することを加えて含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
ユーザから前記電力網の一部の選択を受信することと、
前記電力網の前記選択された部分内での過剰な短絡事象の前記確率を計算することと
を加えて含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
前記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と前記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
前記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの前記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
電力網内の短絡事象を予測するための計算システムであって、前記システムは、
電力網の電気ケーブルにわたって分配される複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
前記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
前記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を行うことが可能である、プロセッサおよびメモリを備える、システム。
【請求項16】
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る前記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ユーザに提供される前記視覚情報は、
前記電力網の地理的マップと、
前記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の前記確率を計算することを加えて含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
ユーザから前記電力網の一部の選択を受信することと、
前記電力網の前記選択された部分内での過剰な短絡事象の前記確率を計算することと
を加えて含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と前記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
前記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの前記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本明細書に開示される方法および装置は、電力網の分野に関し、より具体的には、排他的ではないが、配電ネットワークの管理に関し、より具体的には、排他的ではないが、グリッドの種々の場所内の短絡事象の深刻度の確率を推定することに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
絶縁体、ワイヤ、コネクタ、変圧器、スイッチ等の配電網内に配設される機器は、その製造業者によって定義されるように、グリッド内で展開し得る、特定の短絡電流に耐えるように設計される。配電網内の短絡経路は、電力変圧器から障害の場所まで進行する「閉経路」であり、変圧器の「ゼロ点」を通して、または別の位相(もしくは2つの位相)を通してのいずれかで変圧器に戻る。
【0003】
回路ブレーカ等の変電所内の主要機器は、高い短絡電流(25KAを超える)に耐えるように設計されるが、グリッドに沿って配設される機器は、はるかにより低い短絡電流に耐えるように設計される。例えば、22KVグリッドでは、配設される機器が、12.5KAの短電流において耐えるはずであることが容認可能である一方、33KVグリッド内に配設される機器は、8KAの短電流において耐えるべきである。
【0004】
電流の実際の大きさは、約言すると、変圧器の接地構成(直接接地、抵抗器を通した接地、またはPattersonコイルを通した接地等)、回線インピーダンス、変圧器の内部パラメータ等によって判定される。通常の作業体系では、グリッド内で展開する短電流は、計画された閾値よりも低い。しかしながら、2つの変圧器が並列に接続されるとき等の他の体系では、短絡電流が、計画された閾値の2倍である、またはそれをさらに上回り得る。
【0005】
配電網に接続する、大規模電気消費者におけるガスタービン発電機等の付加的な分配型発電リソースは、短絡電流を増加させ得る。また、なおもさらに、同時に2つの電力変圧器を、ならびに付加的な発電源を接続するときも同様である。より高い短絡電流であっても、グリッド内に配設される機器に対して、および/または顧客の施設に対して損傷を引き起こし得る。
【0006】
配電網内の短電流を限定するためには、変電所または分配型発電拠点内に配設される電流制限器等のいくつかの技術、主に、障害電流制限器(FCL)およびリアクタが、使用される。これらの技術の不利点は、それらの高い価格、これらのデバイスを配設するための付加的な空間に対する必要性、ならびに多くの動作上の制約である。前述の不利点に起因して、かつ主に、動作上の制約に起因して、そのような技術の使用は、かなり限定される。したがって、短絡事象の深刻度の確率を推定するために、上記の限定のない方法およびシステムを有することは、極めて有利であるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要約)
一例示的実施形態によると、電力網内の短絡事象を予測するための方法、ならびにその方法を実装するシステムおよび/またはコンピュータプログラムが、提供され、本方法は、電力網の各位相搬送ケーブル上に、複数のケーブル搭載型センサを分配することと、複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、1つ以上の瞬間的電圧および瞬間的電流を測定することと、電力網に送給する電気発生源を判定することと、電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することとを含む。
【0008】
別の例示的実施形態によると、本方法は、加えて、ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被るケーブル長の視覚情報を提供する。
【0009】
また別の例示的実施形態によると、ユーザに提供される視覚情報は、電力網の地理的マップおよび/または電力網のトポロジマップを含む。
【0010】
なおも別の例示的実施形態によると、本方法は、加えて、過剰な短絡事象の確率を計算することを含む。
【0011】
さらに、別の例示的実施形態によると、本方法は、加えて、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の確率を計算することを含む。
【0012】
またさらに、別の例示的実施形態によると、本方法は、加えて、ユーザから、電力網の一部の選択を受信することと、電力網の選択された部分内の過剰な短絡事象の確率を計算することとを含む。
【0013】
なおもさらに、なおも別の例示的実施形態によると、本方法は、加えて、1つ以上のケーブル搭載型センサよって、温度、湿度、風速および風向、降水量およびタイプ、ケーブル温度、ならびに電気発生源のうちの少なくとも1つの温度のうちの1つ以上を測定することと、少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することとを含む。
【0014】
別様に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、関連技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書で提供される材料、方法、および実施例は、例証的にすぎず、限定的であることを意図していない。プロセス自体において必要または本質的な程度を除いて、図を含む、本開示に説明される方法およびプロセスのステップまたは段階の特定の順序は、意図または含意されない。多くの場合、プロセスステップの順序は、説明される方法の目的または効果を変化させることなく、変動し得る。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
電力網内の短絡事象を予測するためのコンピュータに実装される方法であって、上記方法は、
上記電力網の各位相搬送ケーブル上に、複数のケーブル搭載型センサを分配することと、
上記複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
上記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
上記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を含む、方法。
(項目2)
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る上記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記ユーザに提供される上記視覚情報は、
上記電力網の地理的マップと、
上記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、上記項目のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の上記確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
ユーザから上記電力網の一部の選択を受信することと、
上記電力網の上記選択された部分内での過剰な短絡事象の上記確率を計算することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
上記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と上記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
上記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの上記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
非一過性コンピュータ可読媒体上に具現化されるコンピュータプログラム製品であって、上記コンピュータプログラム製品は、命令を含み、上記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、上記少なくとも1つのプロセッサに、
電力網の各位相搬送ケーブル上に分配される複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
上記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
上記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を含む動作を実施させる、コンピュータプログラム製品。
(項目9)
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る上記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目10)
上記ユーザに提供される上記視覚情報は、
上記電力網の地理的マップと、
上記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目11)
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目12)
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の上記確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目13)
ユーザから上記電力網の一部の選択を受信することと、
上記電力網の上記選択された部分内での過剰な短絡事象の上記確率を計算することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目14)
上記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と上記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
上記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの上記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目15)
電力網内の短絡事象を予測するための計算システムであって、上記システムは、
電力網の電気ケーブルにわたって分配される複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、瞬間的電圧および瞬間的電流のうちの少なくとも1つを測定することと、
上記電力網に送給する電気発生源を判定することと、
上記電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することと
を行うことが可能である、プロセッサおよびメモリを備える、システム。
(項目16)
ユーザに、過剰な短絡電流の影響を被る上記ケーブル長の視覚情報を提供することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(項目17)
上記ユーザに提供される上記視覚情報は、
上記電力網の地理的マップと、
上記電力網のトポロジマップと
のうちの少なくとも1つを備える、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(項目18)
過剰な短絡事象の確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(項目19)
短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得るケーブルの全長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の上記確率を計算することを加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(項目20)
ユーザから上記電力網の一部の選択を受信することと、
上記電力網の上記選択された部分内での過剰な短絡事象の上記確率を計算することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(項目21)
上記ケーブル搭載型センサのうちの少なくとも1つによって、ケーブル温度と上記電気発生源のうちの少なくとも1つの温度とのうちの少なくとも1つを測定することと、
上記少なくとも1つの温度測定値に従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からの上記ケーブル長を判定することと
を加えて含む、上記項目のうちのいずれか1項に記載のシステム。
(摘要)
電力網内の短絡事象を予測するための方法、ならびにその方法を実装するシステムおよび/またはコンピュータプログラム。本方法は、電力網の各位相搬送ケーブル上に、複数のケーブル搭載型センサを分配することと、複数のケーブル搭載型センサのそれぞれによって、1つ以上の瞬間的電圧および瞬間的電流を測定することと、電力網に送給する電気発生源を判定することと、電力網に送給する電気発生源毎の電圧出力を判定することと、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
種々の実施形態が、付随する図面を参照して、一例のみとして本明細書に説明される。ここで、具体的に図面を詳細に参照すると、示される詳細は、一例として、かつ好ましい実施形態の例証的議論の目的のためにのみあり、実施形態の原理および概念的側面の最も有用であり、容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために、提示されることが強調される。
【0016】
この点に関して、主題の基礎的理解のために必要であるよりも詳細に、実施形態の構造的詳細を示すための試行は、行われず、図面とともに解釈される説明は、いくつかの形態および構造が実践で具現化され得る方法を当業者に明白する。
【0017】
図面は、以下の通りである。
【0018】
図1図1は、2つの変圧所を介して、送電網に接続される配電網上に搭載される、複数のケーブルデバイスに通信可能に結合される、短絡分析システムの簡略化された説明図である。
【0019】
図2図2は、電力網の個別の電気ケーブル上に搭載される複数のケーブルデバイスに通信可能に結合される、短絡分析システムの簡略化された説明図である。
【0020】
図3図3は、ケーブル上に搭載されるケーブルデバイスの簡略化された説明図であり、ケーブルをケーブルデバイスの中に挿入するためのスロットを示す。
【0021】
図4図4は、電気ケーブル上に搭載されるケーブルデバイスを通した切断の簡略化された説明図である。
【0022】
図5図5は、ケーブルデバイスおよび/または短絡分析システムによって使用され得る、計算デバイスの簡略化されたブロック図である。
【0023】
図6図6は、電力網の一部の簡略化された説明図であり、送給線の高感度区分を示す。
【0024】
図7図7は、ユーザに提供され得るようなトポロジマップ表示の実施例の簡略化された説明図である。
【0025】
図8図8は、ユーザに提供され得るような地理的マップ表示1の実施例の簡略化された説明図である。
【0026】
図9A図9Aおよび図9Bは、ともに解釈され、短絡分析システムによって実行される、基本コンピューティングプロセスの簡略化されたフローチャートである。
図9B図9Aおよび図9Bは、ともに解釈され、短絡分析システムによって実行される、基本コンピューティングプロセスの簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(実施形態の説明)
本実施形態は、短絡事象の場所、確率、および深刻度を推定するためのシステム、方法、および/またはコンピュータプログラムを備える。いくつかの例示的実施形態による、システム、方法、および/またはコンピュータプログラムの原理および動作は、続く図面および付随する説明を参照して、より深く理解され得る。
【0028】
少なくとも1つの実施形態を詳細に解説する前に、実施形態が、それらの個別の用途において、続く説明に記載される、または図面に図示される構成要素の構造および配列の詳細に限定されないことを理解されたい。他の実施形態は、種々の方法で実践または遂行され得る。また、本明細書に採用される語句および用語は、説明の目的のためにあり、限定的と見なされるべきではないことを理解されたい。
【0029】
本書では、図面の範囲内で説明されないが、前の図面において説明された数字で標識される図面の要素は、前の図面内と同一の使途および説明を有する。同様に、テキストによって説明される図面に出現しない数字によってテキスト内で識別される要素は、それが説明された前の図面内と同一の使途および説明を有する。
【0030】
本書内の図面は、任意の縮尺で描かれていることは意味されない。異なる図は、異なる縮尺を使用し得、異なる縮尺が、同一の図面内であっても使用され得る。例えば、同一の物体の異なる図に対する異なる縮尺、または2つの隣接する物体に対する異なる縮尺がある。
【0031】
語句「少なくとも1つ(at least one)」、「1つ以上(one or more)」、および「および/または(and/or)」は、動作において接続語および離接語の両方である、非制限表現である。例えば、語句「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つ以上」、「A、B、またはCのうちの1つ以上」、および「A、B、および/またはC」はそれぞれ、「A単独で」、「B単独で」、「C単独で」、「AおよびBをともに」、「AおよびCをともに」、「BおよびCをともに」、または「A、B、およびCをともに」を意味する。用語「a」または「エンティティ(an entity)」は、そのエンティティのうちの1つ以上を指す。したがって、用語「a」(または「an」)、「1つ以上(one or more)」、および「少なくとも1つ(at least one)」は、本明細書で同義的に使用され得る。
【0032】
また、用語「~を備える(comprising)」、「~を含む(including)」、「~を含有する(containing)」、「~によって特徴付けられる(characterized by)」、および「~を有する(having)」が全て、包括的であり、非制限的であり、付加的な列挙されていない要素または方法ステップを除外せず、同義的に使用され得ることに留意されたい。特に、これらの用語は、記述される整数もしくはステップ、または整数もしくはステップの群の含有を含意するが、任意の他の整数もしくはステップ、または整数もしくはステップの群の除外を含意し得ない。本定義はまた、「~を備える(comprise)」および「~を備える(comprises)」等の用語「~を備える(comprising)」に関する変形例にも適用される。
【0033】
本明細書全体を通した「一実施形態(one embodiment)」、「ある実施形態(an embodiment)」、または類似する用語の言及は、実施形態と関連して説明される、特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態内に含まれることを意味する。したがって、「一実施形態では(in one embodiment)」、「ある実施形態では(in an embodiment)」、および本明細書全体を通した類似する用語の表出は、必ずしもそうではないが、全て、同一の実施形態を指し得る。
【0034】
本明細書で使用されるように、用語「複数(plurality)」は、2つ、または2つを上回るものとして定義される。本明細書で使用されるように、用語「別の(another)」は、少なくとも第2のもの、またはそれ以降のものとして定義される。本明細書で使用されるように、用語「結合される(coupled)」は、必ずしも直接ではなく、必ずしも機械的にではないが、接続されるものとして定義される。
【0035】
本書では、用語「コンピューティングデバイス(computing device)」は、限定ではないが、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、モバイル通信デバイス、ネットワークサーバ、クラウドコンピュータ等、ならびにそれらの任意の組み合わせを含む、任意のタイプのコンピューティングマシンを指し得る。そのようなコンピューティングデバイスまたはコンピューティングマシンは、限定ではないが、プロセッサもしくは処理デバイス、メモリデバイス、記憶デバイス、ユーザインターフェースデバイス、および/または通信デバイスを含む、任意のタイプのデバイスまたはその組み合わせを含み得る。
【0036】
用語「~を実行する(execute)」、「~を実施する(perform)」、「~を算出する(compute)」、「~を計算する(calculate)」等は、用語「~を実行する(execute)」、「~を実施する(perform)」、「~を算出する(compute)」、「~を計算する(calculate)」等のいずれかの後に説明されるもの等の結果を達成するために、非一過性コンピュータ可読媒体上に具現化されるソフトウェアプログラムコードを実行する算出デバイスのプロセッサを指し得る。
【0037】
用語「クライアントコンピューティングデバイス(client computing device)」または「クライアントデバイス(client device)」、「ユーザデバイス(user device)」は、ユーザによって直接使用される、または動作される、任意のタイプのコンピューティングデバイスを指し得る。そのようなデバイスは、ユーザによって直接使用され得るユーザインターフェースを含み、ユーザ入力および/またはユーザ出力のための手段を含み得る。そのようなデバイスは、通信ネットワークを介して、ネットワークサーバ等の別のコンピューティングデバイスに通信可能に結合されてもよい。
【0038】
ユーザ入力のための手段は、キーボード、マウス、マイクロホン、カメラ、タッチセンサプレートまたはディスプレイ等のポインティングデバイス、ユーザジェスチャ制御のための手段、触覚的ユーザ制御のための手段等を含み得る。
【0039】
ユーザ出力のための手段は、ディスプレイ、および/または視覚情報を提供するための任意の他の手段、スピーカもしくはイヤホン、および/または可聴情報を提供するための任意の他の手段、触知および/または触覚情報を提供するための手段等を含み得る。
【0040】
用語「モバイル通信デバイス(mobile communication device)」は、タブレット、携帯電話、スマートフォン等のデバイスを指し得る。
【0041】
用語「ネットワークサーバ(network server)」または「サーバ(server)」は、通信ネットワークに通信可能に結合される、任意のタイプの「コンピューティングデバイス」を指し得、クラウドコンピュータ等を含み得る。
【0042】
用語「通信ネットワーク(communication network)」または「ネットワーク(network)」は、限定ではないが、インターネット、WAN、LAN、MAN、PSDN等を含む、デジタル通信に関する任意のタイプまたは技術を指し得る。上記に述べられた技術はいずれも、有線、または無線、例えば、WiMAX、WLAN(Wi-Fi)、WPAN(Bluetooth(登録商標))等の無線WANであってもよい。ワイヤレスネットワーク技術はまた、PLMNおよび/または任意のタイプのセルラーネットワークも含み得る。用語「通信ネットワーク(communication network)」または「ネットワーク(network)」は、通信技術の任意の組み合わせ、および物理的ネットワークの任意の組み合わせを指し得る。用語「通信ネットワーク(communication network)」または「ネットワーク(network)」は、1つまたは多くの通信事業者によって動作され得る、任意の数の相互接続された通信ネットワークを指し得る。
【0043】
用語「アプリケーション(application)」は、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサ上で起動する、またはそれによって、特に、携帯電話、タブレット、スマートフォン等のモバイルコンピューティングデバイス、ならびに任意の他のモバイルまたはポータブルコンピューティング施設によって実行されるソフトウェアプログラムを指し得る。用語「モバイルアプリケーション(mobile application)」は、モバイルコンピューティングデバイスによって実行されるアプリケーションを指し得る。
【0044】
本文書では、用語「送電ネットワーク(electric transmission network)」、「送電ネットワーク(electrical transmission network)」、「電気伝送ネットワーク(electricity transmission network)」、「電力伝送(electric power transmission)」、「電力線(power line)」、「電力伝送(power transmission)」、および「電力網(power grid)」は、同義的に使用され、地下および架空伝送のいずれかまたは両方に関連し得る。用語「グリッド(grid)」または「電力網(electric grid)」もしくは「電気ネットワーク(electric network)」は、送電ネットワークおよび/または配電ネットワーク、ならびに1つまたは複数の電力発生所と負荷または消費者との間のそのようなネットワークの任意の部分を指し得る。
【0045】
用語「ケーブル(cable)」または「電気ケーブル(electric cable)」は、位相搬送ケーブル等、グリッドの任意の単一のケーブルもしくはワイヤ、または電力線を指し得る。用語「ケーブルデバイス(cable device)」、または「測定デバイス(measuring device)」、もしくは「センサ(sensor)」は、センサ、測定デバイス、通信デバイス等を含む、グリッドの電気ケーブル上に搭載される、任意のデバイスを指し得る。非限定的実施例として、ケーブルデバイスは、電気ケーブルの周囲の電場および/または磁場から電力を導出し得、電場および/または磁場は、電気ケーブル内で流動する電流によって発生され得る。
【0046】
用語「測定(measurement)」または「電気測定(electrical measurement)」は、電圧、電流、電場、磁場、抵抗、静電容量、インダクタンス、電荷等の任意の電気パラメータの任意のタイプの測定を指し得る。用語「物理的測定(physical measurement)」または「機械的測定(mechanical measurement)」は、電気パラメータ以外の任意の物理的パラメータの任意のタイプの測定を指し得る。そのようなパラメータは、温度、風(速さおよび/または方向を含む)、湿度、動き、高さ、(ケーブル)俯角、(ケーブル)角度等であり得る。そのような測定は、典型的には、電気ケーブル上に搭載されるケーブルデバイスによって実施される。
【0047】
測定デバイスのシステムは、電気ケーブル、もしくは電気ネットワーク、または電力網内の複数の場所内で、種々の電気パラメータを測定し、比較することによって、複数の測定値、特定のパラメータのタイプおよび場所、および/または現象、ならびに/もしくは障害を判定し得る。そのような測定は、ケーブルを支持する任意の柱または絶縁体から離れている、中間ケーブル内にあり得る、電気ケーブルのある点において行われ得る。そのような点では、測定デバイスは、接地、またはゼロもしくは中立、または共通線等の基準点と任意の電気的接触を有し得ない。
【0048】
本点において、電圧測定デバイスは、電位差(例えば、電圧)を測定するための第1の基準点としての電気ケーブルに電気的に結合され得るが、第2の基準点(すなわち、中立、接地、共通線等)に対する第2の電気的接触が欠如し得る。
【0049】
用語「中間ケーブル(mid cable)」は、その中でケーブルデバイス、またはセンサ、もしくは測定デバイスが、電気ケーブル上に搭載され得る、電気ケーブルに沿った任意の位置または点を指し得、ケーブルデバイス、またはセンサ、もしくは測定デバイスは、接地、ゼロ線、共通線、中立線等の基準電位へのアクセスまたは電気的接触を有し得ない。
【0050】
用語「基準点(reference point)」は、接地、ゼロ線、共通線、中立線、異なる位相の電力線、基準平面等の任意のそのような基準電位を指し得る。
【0051】
用語「電気的に結合される(electrically coupled)」、または「電気的に接続される(electrically connected)」、もしくは単に「接続される(connected)」は、直接的(例えば、ガルバニック接触)または間接的な電気的接触を指し得る。
【0052】
用語「非接地電圧測定(ungrounded voltage measurement)」は、基準点、ゼロ電圧線、共通線、中立線、異なる位相の電力線等の第2の電気基準点に接触することなく、第1の電気基準点である電気ケーブル等の電気要素の電圧または電位を測定することを指し得る。便宜上、第2の電気基準点の全てのそのようなバージョンは、本明細書では「基準点(reference point)」と称され得る。
【0053】
用語「断続的(intermittent)」または「瞬間的(instantaneous)」は、短い、典型的には、1秒を下回る任意の電気現象を指し得る。本点において、「断続的現象(intermittent phenomenon)」は、電圧および/または電流ならびに/もしくは電力の任意のタイプの短時間または瞬間的変化を指し得る。そのような「断続的な現象(intermittent phenomenon)」は、電圧変化(正または負もしくはその両方)、パルス(正または負もしくはその両方)、過渡電流、スパイク等の形態を取り得る。
【0054】
用語「絶対時間(absolute time)」は、時刻または共通の万国標準時から測定される時間長を指し得る。絶対時間は、GPS(全地球測位システム)信号等の外部の正確なクロックからの信号を介して提供され得る。用語「飛行時間(time of flight)」または「進行時間(time of travel)」は、信号の起点から検出または測定点まで等、信号が、第1の点から第2の点まで進行するためにかかる時間を指し得る。
【0055】
電気信号を測定するデバイスは、電圧および/または電流等の1つ以上の電気パラメータを測定するように動作可能な電気センサであってもよい。測定デバイスは、電気ケーブル上に、ケーブルを搬送する柱の上もしくはその近く、または2つの柱の間、もしくはケーブルを搬送または支持する2つの絶縁体の間の任意の場所であるかどうかにかかわらず、電気ケーブルを越えた任意の場所に搭載され得る。ケーブルは、架空ケーブルまたは地下ケーブルであってもよい。例えば、地下ケーブルに関して、測定デバイスは、地下ケーブルが暴露される、および/または保守穴(マンホール)または分割点等の遮蔽物を伴わない場所内に設置されてもよい。
【0056】
用語「短絡(short-circuit)」は、短絡経路が配電網内に形成されるように、位相搬送ケーブルと中立ケーブルまたは接地との間の接続を指し得る。本短絡経路は、グリッドに送給する電力変圧器から短絡の場所まで進行する「閉経路」であり、変圧器の「ゼロ点」を通して変圧器に戻る。用語「短絡(short-circuit)」は、位相搬送ケーブルを通した電流を指し得る。
【0057】
用語「エネルギー源(energy source)」、「エネルギーリソース(energy resource)」、「電源(electricity source)」、「電気発生システム(electricity generation system)」等は、グリッドに送給する任意の電源を指し得る。例えば、変圧器、ガスタービン、風力タービン、光起電性システム、エネルギー貯蔵システム等がある。
【0058】
ここで図1の参照が、行われ、これは、一実施形態による、2つの変圧所14(列挙される14Aおよび14B)を介して、送電網13に接続される配電網12上に搭載される、複数のケーブルデバイス11に通信可能に結合される、短絡分析システム10の簡略化された説明図である。
【0059】
図1に示されるように、配電網12は、6本の送給線15を含み得るが、しかしながら、任意の数の送給線が、想定される。6本の送給線は、15A、15B、15C、15D、15E、および15Fとして列挙される。2本の連絡線16が、送給線15B-15Cの間および15C-15Dの間に接続され得るが、連絡線の任意の数および構成が、想定される。送給線15A、15B、15C、および15Dは、変圧所14Aに接続され、送給線15Eおよび15Fは、変圧所14Bに接続される。送給線15Cおよび15Fは、副線18Bを介して、相互接続され、したがって、変圧所14Aと変圧所14Bとの間で接続する。
【0060】
図1に示されるように、1つ以上の電気発生システム17は、送給線15のうちのいずれか1つに接続され得る。タービン17A(ガスタービン、風力タービン等)および光起電性システム17B等がある。電気発生システムの他のタイプ、ならびにエネルギー貯蔵システムが、想定される。
【0061】
複数の消費者システム(図1に図示せず)が、送給線15に沿って分配され得る。複数のケーブルデバイス11が、配電網12の電力線のいずれかにわたって搭載され得る。任意の数のケーブルデバイス11が、配電網12の電力線(位相)のいずれかにわたって、任意の場所に搭載され得ることを理解されたい。いくつかのケーブルデバイス11が、個別の変圧所14および/または電気発生システム17の近傍に搭載され得る。
【0062】
図1に示されるように、送給線15Aは、2本の副線18Aおよび18Bに分割される。任意の送給線15Aは、種々の形態および分割レベル(例えば、18C)において、任意の数の副線に分割され得ることを理解されたい。用語「ローカルグリッド(local grid)」は、グリッド12全体、または特定の送給線15または複線18等のグリッド12の明確に異なる部分を指し得る。図1の配電網12の全体構造および/またはトポロジは、実施例としてのみ提供される。
【0063】
通信ネットワーク19は、有線および無線ネットワークを含む、任意のタイプの任意の数の通信ネットワークを表し得る。通信ネットワーク19はまた、相互接続されていないいくつかのネットワークを表し得、各ネットワークは、通信することが可能である計算デバイスの異なる対または群の役割を果たす。
【0064】
例えば、通信ネットワーク19は、変圧所14とグリッド管理システム20との間、グリッド管理システム20と短絡分析システム10との間、短絡分析システム10とエネルギー発生システム17との間等を相互接続し得る。ケーブルデバイス11は、通信ネットワーク19を使用し、それら自体と短絡分析システム10との間で通信し得る。
【0065】
変圧所14の近くの線の始点において、ならびにグリッド内の並列な点において、ならびに配電網12に対して分配された発電機17の接続点において、ケーブルデバイス11を搭載することは、短絡分析システム10が、グリッド構成に従って、グリッド内の任意の点における短絡電流の動的計算を実施することを可能にする。
【0066】
したがって、短絡分析システム10は、グリッド内の異なる点において、可能性として考えられる短絡電流を分析し、その中で展開された最大短絡電流が、ユーザによって設定される(短絡電流の)最大値(例えば、8KA)よりも高くあり得る状況について警告を提供し得る。
【0067】
短絡分析システム10は、2つの変圧器間の並列性、かつ同時に、別の発電機がグリッドに接続されていることを検出するとき、これは、実際のグリッドデータに従って、線内で展開され得る最大短絡電流を計算することが可能であろう。短絡分析システム10は、次いで、(最大短絡電流の)本値が、最大許容値を超過し得る場合、短絡分析システム10のユーザに警告し得る。
【0068】
加えて、短絡分析システム10は、短絡電流に関する最大設定値を超過する、過剰な短絡電流事象の発生の確率を計算し得る。例えば、短絡電流の発生の確率は、障害の場合に、操作者によって設定された閾値を超過しないであろう、グリッドの最小インピーダンスを分析することによって計算され得る。最小インピーダンスより小さいフィーダ区画の累積長をフィーダの全長で除算することは、短絡電流閾値を超過する確率値を提供し得る。
【0069】
短絡分析システム10によって提供される(過剰な短絡の可能性に関する)情報に従って、制御室の操作者は、付加的な生産施設(発電機)を停止する、またはネットワーク障害の間に展開され得る短絡電流を限定するための他のアクションを講じることが可能であり得る。短絡分析システム10を使用することは、過剰な短絡電流のリスクを低減させながら、分配された電気生産リソースを配電ネットワークに接続するための能力を増加させ得る。
【0070】
ここで図2の参照が、行われ、これは、一例示的実施形態による、電力網22の個別の電気ケーブル21上に搭載される複数のケーブルデバイス11に通信可能に結合される、短絡分析システム10の簡略化された説明図である。
【0071】
ある選択肢として、図2の簡略化された説明図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図2の簡略化された説明図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0072】
図2は、電力網22の種々の異なる場所内に搭載される、複数のケーブルデバイス11を示す。特に、ケーブルデバイス11は、電力網22のケーブル21上に搭載され得る。ケーブルデバイス11は、中間ケーブル内のケーブル21上に搭載され得、典型的には、非接地である。図2に示されるように、ケーブル21は、絶縁体を介して、柱によって支持され得る。図2は、柱間または絶縁体間のケーブル21を示す。図2に示されるように、複数のケーブルデバイス11が、電力網22のケーブル21のそれぞれの種々の異なる場所内に搭載され得る。
【0073】
代替として、ケーブルデバイス11は、電力網22のケーブル21の特定の場所内に搭載され、また、併置された場所内の電力網22の他の並列のケーブル21上の現象を測定し得る。
【0074】
図2に示されるように、ケーブルデバイス11は、それらの個別のケーブル21に電気的に結合されるが、接地、ゼロ電圧線、共通線、中立線等の任意の他の基準点には接続され得ない。
【0075】
本点において、ケーブルデバイス11は、それらの動作エネルギーまたは電力を、それらの個別のケーブル21から、特に、電場から、および/または電気ケーブル21を囲繞する、および(さらに下記に解説されるであろうように)電気ケーブル21によって搬送される電圧および/または電気ケーブル21によって搬送される電流によって生産される磁場から導出し得る。
【0076】
本点において、ケーブルデバイス11は、それぞれ、磁場および電場を測定することによって、個別の電気ケーブル21を介して流動する電流、および/または個別の電気ケーブル21によって搬送される電圧を測定し得る。本点において、電圧測定システムは、非接地電圧測定システムである。ケーブルデバイス11は、温度、湿度、風、風向、場所(例えば、GPS受信機による)、ケーブル凹部および角度、ケーブルの動き等の他の物理的現象を測定し得ることを理解されたい。
【0077】
ケーブルデバイス11は、矢印23によって示されるように、それら自体の間で、および/または矢印25によって示されるように、ローカルコントローラ24と、および/または矢印27によって示されるように、ローカルサーバ26と通信し得る。便宜上、非限定的実施例として、ローカルサーバ26は、ここでは、短絡分析システム10としての役割を果たす。しかしながら、ローカルサーバ26はさらに、短絡分析システム10としての役割も果たし得る、遠隔サーバと通信し得る。したがって、いくつかの短絡分析システム10が、存在し得、それぞれが、電力網の異なる部分の役割を果たし、いくつかの部分が、重複している場合がある。
【0078】
ここで図3の参照が、行われ、これは、ケーブル21上に搭載されるケーブルデバイス11の簡略化された説明図であり、ケーブル21をケーブルデバイス11の中に挿入するためのスロット28を示す。
【0079】
ある選択肢として、図3の簡略化された電気回路図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図3の簡略化された電気回路図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0080】
ケーブルデバイス11はそれぞれ、ケーブルデバイス11を通電ケーブル21上に搭載するとき、それを通してケーブル21が、ケーブルデバイス11の中に挿入され得る、スロット28または類似する配列を含み得る。
【0081】
ここで図4の参照が、行われ、これは、一例示的実施形態による、電気ケーブル21上に搭載されるケーブルデバイス11を通した切断の簡略化された説明図である。
【0082】
ある選択肢として、図4のケーブルデバイス11の説明図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図4のケーブルデバイス11の説明図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0083】
図4に示されるように、ケーブルデバイス11は、それを通して電気ケーブル21が通過する、ボックスまたは本体29を含んでもよい。電気ケーブル21は、電気を公衆、工場等に提供するように電力会社によって維持されるような電力網、送電ネットワーク、または配電ネットワークの一部であってもよい。ケーブルデバイス11は、したがって、通電ケーブル21上に搭載されてもよい。すなわち、ケーブル21が、完全に給電される、および/または電圧ならびに/もしくは電流を搬送するときである。
【0084】
ボックス29は、ケーブル21の周囲で、開放され、次いで、閉鎖され得る、2つの部品で構築され得る。代替として、ボックス29は、ケーブル21を挿入し、ボックスをケーブル21に取り付けるために、スロット28(図4に図示せず)等のケーブル直径の大部分を囲繞し、開口部を一方の側面に有する1つの部品で構築されてもよい。ボックス29の他の構造および形状が、想定される。
【0085】
図4に示されるように、ケーブルデバイス11は、電力供給モジュール30と、コントローラモジュール31と、1つ以上の電気測定デバイス32と、1つ以上の物理的測定デバイス33と、バックホール通信モジュール34とを含んでもよい。随意に、ケーブルデバイス11はまた、ローカルエリア通信モジュール35と、遠隔感知モジュール36と、推進制御モジュール37とを含んでもよい。随意に、ケーブルデバイス11はまた、ケーブル圧着部38と、GPSモジュール39とを含んでもよい。
【0086】
GPSモジュール39は、ここでは、正確な時刻源としての役割を果たし得る。ケーブルデバイス11の時間源は、50ナノ秒またはそれよりも良好な正確度を提供する任意のタイプの時間源であってもよい。GPSモジュール39は、10ナノ秒またはそれよりも良好な時間正確度を提供することが予期される。随意に、GPSモジュール39はまた、例えば、測定の絶対時間を正確に判定するために、正確なユニバーサルクロックを提供してもよい。本点において、GPS信号は、全てのケーブルデバイス11の正確な共通時間としての役割を果たし、したがって、全てのケーブルデバイス11の全てのクロックが、GPS信号の正確度に同期される。随意に、ケーブルデバイス11はまた、全地球測位サービス(GPS)モジュール39も含んでもよく、それを使用し、電気ケーブル21に沿って、ケーブルデバイス11の位置を測定、監視、および/または制御し得る
【0087】
電気測定デバイス32は、1つ以上の電圧測定デバイス40および/または電流測定デバイス41を含み得る。
【0088】
図4に示されるように、ケーブルデバイス11は、それにわたって少なくとも1つのコイルが巻線43を形成するように包被される、磁心42を含んでもよい。磁心42は、電気ケーブル21の周囲に搭載されてもよい。磁心42は、2つの部品、すなわち、ボックス29の2つの部品のそれぞれの中の部品から構築されてもよく、磁心42の2つの部品は、ボックス29が電気ケーブル21に取り付けられるときに、電気ケーブル21の周囲で閉鎖される。しかしながら、随意に、特に、高電圧ケーブルに関して、磁心42は、それが、それを通して電気ケーブル21が挿入され得る、スロットを有するという意味で、開放し得る。
【0089】
磁心42は、典型的には、電気ケーブル21内で流動する電流から磁場を導出する。巻線43は、磁心42内の磁束から電流を導出し得る。巻線43は、典型的には、電圧をケーブルデバイス42の他のモジュールに提供する、電力供給モジュール30に電気的に結合されてもよい。ケーブルデバイス11は、単一の電気ケーブル21から電力を導出し得ることを理解されたい。
【0090】
代替として、または随意に、ケーブルデバイス11は、例えば、電気ケーブル21が、電流を搬送しないときであっても、高電圧グリッドの電場からの単一の電気ケーブル21から電力を導出し得る。
【0091】
代替として、例えば、絶縁高電圧ケーブル、および/または地下ケーブル、ならびに/もしくは低電圧グリッドと併用されるとき、電力供給モジュール30は、変圧器、バッテリ、光起電性(PV)素子等の低電圧出力に接続される主要ユニット等の他の源から電力供給源を導出する、電気ケーブルに取り付けられるセンサに接続されてもよい。ケーブルデバイス11のそのような構成は、底部に開口部を伴う1つだけの部品を有してもよい。
【0092】
バックホール通信モジュール34およびローカルエリア通信モジュール35は、それぞれ、および/または両方とも、1つ以上のアンテナ44に結合されてもよい。遠隔感知モジュール36は、種々のセンサ、1つ以上のカメラ45、1つ以上のマイクロホン46等に結合され、それらを制御し得る。カメラが、3次元回転を提供する車軸のシステム上に搭載され得ることを理解されたい。代替として、複数の固定カメラ、またはそのアレイが、必要に応じて広い視野を網羅するように搭載されることができる。
【0093】
少なくとも1つのカメラ45は、少なくとも空の一部の画像を提供し得る。コントローラモジュール31は、空画像を処理し、雲の位置、雲の面積、雲の動きの速度、および雲の動きの方向等の雲パラメータを生産し得る。そのような雲パラメータは、空画像内の雲毎に算出され得る。雲パラメータは、グリッド分析システム10に通信され得、これは、GPSデータが既知である、少なくとも3つのケーブルデバイス11の三角測量に基づいて、雲の高さを含む、より正確な雲パラメータを算出し得る。
【0094】
バックホール通信モジュール34およびローカルエリア通信モジュール35は、限定ではないが、用語「通信技術(communication technology)」または「通信ネットワーク(communication network)」等の任意のタイプの通信技術および/または通信ネットワークを使用してもよい、もしくは単純に、「ネットワーク(network)」は、限定ではないが、固定(ワイヤ、ケーブル)ネットワーク、無線ネットワーク、および/または衛星ネットワーク、種々のタイプのセルラーネットワークを含む、固定または無線の広域ネットワーク(WAN)、Wi-Fiを含む、固定または無線のローカルエリアネットワーク(LAN)、ならびにBluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、およびNFCを含む、固定または無線のパーソナルエリアネットワーク(PAN)、電力線キャリア(PLC)通信技術等を含む、任意のタイプの通信媒体を指す。用語「通信ネットワーク(communication network)」または「ネットワーク(network)」は、任意の数のネットワーク、ならびにネットワークおよび/または通信技術の任意の組み合わせを指し得る。
【0095】
コントローラモジュール31は、ソフトウェアプログラムおよび関連付けられるデータを記憶するために、および/または実行するために、ならびに外部デバイスと通信するために使用され得るものと同様のプロセッサユニットと、1つ以上のメモリユニット(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等)と、1つ以上の記憶ユニット(例えば、ハードディスクドライブおよび/またはリムーバブル記憶ドライブ等を含む)とを含んでもよい。
【0096】
推進制御モジュール37は、1つ以上の車輪48に結合され得る、電気モータ47等の1つ以上の作動デバイスに結合されてもよい。車輪48は、電気モータ47を制御することによって、推進制御モジュール37が、ケーブル21に沿ってケーブルデバイス11を移動させることを可能にするように、ケーブル21上に搭載されてもよい。
【0097】
ケーブルデバイス11の推進システム(限定ではないが、推進制御モジュール37、1つ以上の電気モータ47、1つ以上の車輪48等を含む)は、ケーブル21に沿ってケーブルデバイス11を移動させるように、および/またはケーブル21の周囲でケーブルデバイス11を回転させるように動作し得ることを理解されたい。
【0098】
電気モータ47は、本明細書では、限定ではないが、ACモータ、DCモータ、ステッピングモータ、空気圧ポンプおよび/またはモータ、油圧ポンプならびに/もしくはモータ、または任意の他のタイプのアクチュエータを含む、ケーブル21に沿って、および/またはその周囲でケーブルデバイス11を操縦するために適切な任意のタイプの技術を表すことを理解されたい。
【0099】
グリッド分析システム10は、ケーブルデバイス11の推進システムおよびGPSシステムを使用し、ローカルグリッドによって役割を果たされる面積内にケーブルデバイス11を分配し、位置付け、個別の光起電性発電ユニット17の周囲に照射測定を提供し得る。ケーブルデバイス11が、太陽光および影の照射測定を提供するように位置付けられ得るため、グリッド分析システム10は、雲の変化している場所、関連付けられる影マップ、および雲および/またはそれらの個別の影の動きの方向に従って、個別のケーブルデバイス11を再分配し得る。
【0100】
ケーブル圧着部38は、例えば、ケーブルデバイス11をケーブル21にしっかりと取り付けるようにケーブル21に押圧され得る、ケーブルホルダ部49を含んでもよい。ケーブルホルダ部49は、電気的手段によって、および/またはねじ山付きロッド50等の機械的手段によって、(例えば、上および下に)操縦されてもよい。ねじ山付きロッド50は、電気アクチュエータによって、またはケーブル取付アクチュエータ部のソケットの中に挿入されるシャフト51によって、動作されてもよい。代替として、ねじ山付きロッド50は、ソケット52の中に挿入されるロッドによって動作されてもよい。
【0101】
ここで図5の参照が、行われ、これは、一例示的実施形態による、計算デバイス53の簡略化されたブロック図である。
【0102】
選択肢として、図5のブロック図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図5のブロック図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。特に、図5の計算デバイス53は、例えば、ケーブルデバイス11、ローカルコントローラ24、サーバ26、グリッド管理システム20、グリッド分析システム10等に対応し得る、またはその中に含まれ得る。
【0103】
図5に示されるように、計算デバイス53は、少なくとも1つのプロセッサユニット54と、1つ以上のメモリユニット55(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等)と、1つ以上の記憶ユニット56(例えば、ハードディスクドライブ、および/またはフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、フラッシュメモリデバイスを表す、リムーバブル記憶ドライブ等を含む)とを含み得る。
【0104】
計算デバイス53はまた、1つ以上の通信ユニット57を含み得る。そのような通信ユニット57は、任意のタイプの通信技術、特に、RF通信技術、特に、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の通信技術、およびケーブルデバイス11によって使用され得るような任意の遠隔制御通信技術を使用し、任意の他のケーブルデバイス11と、または遠隔コントローラ、遠隔サーバ、もしくは任意の他の計算デバイスと通信し得る。
【0105】
計算デバイス53はまた、上記のユニットを接続する、1つ以上の通信バス58を含み得る。計算デバイス53はまた、本体29に結合される、またはその中に含まれる他のデバイスを制御するための1つ以上の制御回路網59を含んでもよい。
【0106】
計算デバイス53はまた、1つ以上のコンピュータプログラム60、またはコンピュータ制御論理アルゴリズムを含んでもよく、これは、メモリユニット55および/または記憶ユニット56のいずれか内に記憶され得る。そのようなコンピュータプログラムは、実行されるとき、コンピューティングシステム53が、本明細書に記述されるような種々の機能を実施することを可能にする。メモリユニット55および/または記憶ユニット56、ならびに/もしくは任意の他の記憶装置は、有形のコンピュータ可読媒体の可能性として考えられる実施例である。特に、コンピュータプログラム60は、基準点に対するケーブル電圧を算出するためのソフトウェアプログラムと、収集されたデータとを含み得る。
【0107】
ここで図6の参照が、行われ、これは、一例示的実施形態による、電力網の一部の簡略化された説明図であり、送給線15の高感度区分61を示す。
【0108】
ある選択肢として、図6の簡略化された説明図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図6の簡略化された説明図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0109】
図6に見られ得るように、送給線15は、2つの源、すなわち、変圧所14および電気発生システム17から電力を受信し得る。1つの高感度区画が、変圧所14において開始し得、別の高感度区画が、電気発生システム17において開始し得る。高感度区画が、過剰な短絡電流が展開し得る送給線15の部分をマーキングし得る。図6は、高感度区画61の場所の非限定的実施例であり、任意の数の電源および任意のタイプの組み合わせの電源が、想定されることを理解されたい。
【0110】
短絡分析システム10は、近傍の電源によって提供される電圧を、源から特定の点までのケーブルインピーダンスで除算することによって、送給線15の任意の特定の点または区分において展開されることになる過剰な短絡電流の可能性を計算し得る。本計算された電流が、計画された閾値を超過する場合、電源間の区分は、過剰な短絡電流を展開し得る。高感度区分は、累積ケーブルインピーダンスが、可能性として考えられる短絡電流を計画された閾値を下回って減少させるために十分に増加される場所で終了する。
【0111】
過剰な短絡電流が、特定の送給線15上に展開され得る確率は、高感度区分61の累積長を送給線15の全長で除算することによって、短絡分析システム10によって計算され得る。
【0112】
ケーブルデバイス11は、送給線15に沿って分配され、送給線15にわたる種々の点において、実際の電圧および実際の電流を測定し、したがって、送給線15の個別の区分の実際のケーブルインピーダンスを計算し得る。これらの測定は、短絡分析システム10が、高感度区分61の長さ、および個別の送給線内で展開されることになる過剰な短絡電流の確率をリアルタイムに、かつ正確に計算することを可能にする。
【0113】
グリッドが、動的であることを理解されたい。消費は、常時、変化しており、電力発生もまた、変化している。したがって、ネットワークトポロジもまた、変化している消費と変化している発電との間の平衡をとるために変化してい得る。ネットワークトポロジを変化させるための他の理由は、信頼性の考慮等の他の動作上の考慮事項および保守アクティビティである。
【0114】
変化しているトポロジは、グリッドの種々の区画または区分のインピーダンスのリアルタイムな変化を引き起こし得る。分配された複数のケーブルデバイス11を使用すること、特に、ケーブルデバイス11による電圧および電流の正確なリアルタイムな測定によって、短絡分析システム10は、各高感度区分61の実際のリアルタイムなインピーダンスを、その一部であっても正確に計算し得る。本点において、短絡分析システム10は、動的リアルタイムシステムとして配電網12の任意の部分を分析し得る。
【0115】
短絡分析システム10は、次いで、ユーザに、例えば、図式的な様式において、電力網の実際の高感度区分、ならびにグリッドの任意の部分に関する過剰な電流の確率値を提示し得る。したがって、電力網内の過剰な短絡電流の可能性として考えられる展開の動的挙動の計算を提供する。
【0116】
なおもさらに、短絡分析システム10は、ユーザが、電力網の各部分の種々の電源間の電力分配を仮想的に変更し、高感度区画の結果として生じる分配および過剰な電流の確率値を検討することを可能にし得る。したがって、短絡分析システム10はまた、過剰な短絡電流を展開する動態の予測的分析も提供し得る。
【0117】
したがって、種々の電源間での電力発生の最適な分配を選択することによって、ユーザは、個別の送給線内での過剰な短絡電流の全体的な確率を低減させ得る。代替として、ユーザは、例えば、送給線のより重要ではない部分における確率を増加させることによって、グリッドの重要な区分内の過剰な短絡電流の確率を低減させ得る。
【0118】
本明細書における議論が、単相短絡に限定されないこと、および二相短絡または三相短絡もまた、想定されることを理解されたい。用語「単相短絡(single-phase short circuit)」は、任意の1つの位相搬送ケーブルと中立(ゼロ)または接地基準との間の短絡を指し得る。用語「二相短絡(two-phase short circuit)」および「三相短絡(three-phase short circuit)」は、任意の二相または三相搬送ケーブル間の短絡を指し得る。
【0119】
配電網12に沿って、特に、高感度区分61に沿って分配される複数のケーブルデバイス11が、電圧および電流の詳細かつ正確な測定、ならびに配電網12の位相毎の配電網12に沿った電圧と電流との間の位相差を可能にすることを理解されたい。用語「位相差(phase-difference)」は、通常、正弦波の度またはラジアン単位において測定される、電圧および電流の正弦波信号間の時間差を指し得る。
【0120】
したがって、短絡分析システム10は、位相の種々の組み合わせに関する配電網12に沿った詳細かつ正確な多相インピーダンスを計算し得る。したがって、短絡分析システム10は、短絡のタイプ(ゼロ線を通した単相、接地を通した単相、二相、三相等)毎に、高感度区分61を動的に計算し得る。短絡分析システム10は、次いで、配電網12の任意の部分に関して、任意のタイプの短絡事象に関する確率を動的に計算し、計算されたデータをユーザに提示し得る。
【0121】
ここで図7の参照が、行われ、これは、一例示的実施形態による、ユーザに提供され得るようなトポロジマップ表示62の実施例の簡略化された説明図であり、図8を参照すると、これは、ユーザに提供され得るような地理的マップ表示63の実施例の簡略化された説明図である。
【0122】
ある選択肢として、図7および図8の簡略化された説明図は、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図7および図8の簡略化された説明図は、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0123】
非限定的実施例として、図7および図8は、図1の配電網12の個別の描写であり得、これは、配電網12の概略マップと見なされ得る。ユーザが、トポロジマップ表示62または地理的マップ表示63のいずれか、または両方(ならびに図1の概略マップ)を選択し、検討し得ることを理解されたい。2つ(またはそれを上回る)マップ表示は、2つの異なる画面上、または同一の画面の2つの部分上に提供され得る。他のタイプのマップ(図1の概略マップ等)もまた、想定される。
【0124】
非限定的実施例として、ユーザは、図7に関して、図式的な様式において、種々の送給線の高感度区分の長さ等の種々の値を選択し、検討している。すなわち、マップ62では、高感度区分の長さが、図式的に示されている。別の非限定的実施例として、ユーザは、図8に関して、数値的な様式において、種々の送給線に関して、電力プロビジョニングおよび過剰な短絡電流事象の確率等の種々の値を選択し、検討している。すなわち、マップ63では、電力および確率の値は、個別の送給線の傍に現れる。ユーザが、任意の測定された、および/または計算されたパラメータを、数値的に、および/または図式的に(種々の色等を含む)等の任意の様式において選択し、検討し得ることを理解されたい。
【0125】
ここで図9Aおよび図9Bの参照が、行われ、これは、ともに解釈され、例えば、一例示的実施形態による、短絡分析システム10によって実行される、基本コンピューティングプロセス64の簡略化されたフローチャートである。
【0126】
ある選択肢として、図9Aおよび/または図9Bの簡略化されたフローチャートは、前の図の詳細との関連で検討され得る。しかしながら、当然、図9Aおよび図9Bの簡略化されたフローチャートは、任意の所望の環境との関連で検討され得る。さらに、前述の定義は、下記の説明にも平等に適用され得る。
【0127】
基本コンピューティングプロセス64のアクションのうちのいくつかが、グリッド管理システム20によって実行され得ることを理解されたい。基本コンピューティングプロセス64のフローチャートが、短絡分析システム10および/またはグリッド管理システム20の1つ以上のプロセッサによって実行される、1つ以上のコンピュータプログラムとして具現化され得ることを理解されたい。基本コンピューティングプロセス64が、短絡分析システム10および/またはグリッド管理システム20のいずれかからデータを収集し得ることを理解されたい。そのようなデータは、個別のシステムのユーザから収集され得る。
【0128】
基本コンピューティングプロセス64は、種々のマップ66を取得することによって、アクション65から開始し得る。マップ66は、グリッド12の面積に関する地理的マップ、グリッド12の面積に関するトポグラフィマップ、グリッド12のトポロジマップ、グリッド12の電気概略図等を含み得る。
【0129】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション67に進み、電力データ68を電力網に接続される電力提供所から取得し得る。
【0130】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション69に進み、電力網12にわたって分配される個別の複数のケーブルデバイス11から複数の電圧および電流測定値70、ならびに個別のケーブルデバイス11の場所測定値を取得し得る。
【0131】
用語「~を取得する(obtain)」はまた、本明細書では、「~に対するアクセスを取得する(obtaining access to)」および/または「データを取得する(obtaining data)」、および/または「~のデータベースを取得する(obtaining a database of)」等のアクションを指し得る。したがって、アクション67および/または69は、巻矢印71によって示され得るように、障害70の集合体を更新するために、持続的に、または繰り返し実施され得る。
【0132】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション72に進み、グリッド12内の電力発生の実際の分配を判定し得る。換言すると、アクション72は、実際にグリッド12に電気を提供する電源と、その分量とを判定する。基本コンピューティングプロセス64は、次いで、アクション73に進み、例えば、各2つの連続ケーブルデバイス11間のグリッドの個別の区分に沿って、実際のケーブルインピーダンスを判定し得る。
【0133】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション74に進み、グリッド12の高感度区分61を判定および/または計算し得る。高感度区分61は、過剰な短絡電流を展開する影響を受けやすくあり得るグリッド12の特定の送給線15のケーブル21の長さを表す。過剰な短絡電流は、グリッド12の特定の送給線15に関する閾値よりも高くあり得る。高感度区分61は、結果として生じる短絡電流が、個別の閾値よりも低くあり得るように、ケーブル21に沿ったインピーダンスを合計することによって計算され得る。高感度区分61は、近位(最近傍)の動作可能な電力発生源から計算されてもよい。近位の動作可能な電力発生源からのケーブル21の長さは、累積インピーダンスが、高感度区分の終了(遠隔、遠位)点における短絡に、個別の閾値をわずかに下回る短絡電流を生産させ得るまで、高感度区分と見なされる。
【0134】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション75に進み、基本コンピューティングプロセス64のユーザによって判定され得るように、グリッド12、またはグリッド12の一部内の過剰な短絡電流の事象の発生確率を判定および/または計算し得る。確率は、グリッド12の選択された部分内の高感度区分の累積長を、グリッド12の選択された部分のケーブルの全長で除算することによって計算され得る。
【0135】
アクション72-75のいずれかが、巻矢印76によって示され得るように、計算された値を更新するために、持続的に、または繰り返し実施され得ることを理解されたい。
【0136】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション77に進み、ユーザから表示されることになるマップの選択を受信し得る。基本コンピューティングプロセス64は、次いで、アクション78に進み、表示条件79の一覧を取得し得る。非限定的実施例として、表示条件79の一覧は、グリッド管理システム20のユーザから取得され得る。
【0137】
ユーザは、表示条件79の一覧を作成する、および/または表示条件79の一覧を選択する、および/または表示条件79の一覧を更新してもよい。表示条件79は、典型的には、電力、電圧、電流、高感度区分の長さ、過剰な短絡電流の確率等の値と関連付けられる、1つ以上のマップ表示条件、および/またはグリッド表示条件、ならびに/もしくは1つ以上の図式的表示条件、および/または1つ以上の数値的表示条件等を含み得る。
【0138】
本点において、マップ表示条件は、使用されることになるマップのタイプ(例えば、地理的、トポグラフィ、トポロジ、概略等)、グリッドの要求される面積または部分を含んでもよい。グリッド表示条件は、消費者、電気提供所、監視所等のグリッド要素を含み得る。用語「電気提供所(electricity providing station)」は、変圧所、電気発生システム(例えば、ガスタービン17A、風力タービン17A、光起電性システム17B)、電気貯蔵システム(図示せず)等を含み得る。用語「監視所(monitoring station)」は、ケーブルデバイス11を含み得る。
【0139】
基本コンピューティングプロセス64は、アクション80に進み、選択されたマップの表示条件に従って、選択されたマップならびにマップの特徴および要素等を表示し、アクション81に進み、それらの選択された表示条件に従って、選択された値を表示し得る。結果は、図7および図8のいずれかのマップのように見え得る。
【0140】
したがって、基本コンピューティングプロセス64は、例えば、短絡分析システム10のプロセッサによって実行されるとき、ユーザに、電力網12内の短絡障害(事象)の選択された履歴の視覚的イラストを提示し得ることを理解されたい。本方法は、コンピューティングプロセス64によって例証されるように、電力網内の短絡障害の集合体を取得し、複数の表示条件の一覧を取得し、ユーザから表示条件のうちの少なくとも1つの選択を受信し、ユーザに、マップ上に、それに対して選択された表示条件が適用する短絡障害を表示し得る。
【0141】
マップは、ユーザによって選択されるような地理的マップまたはトポロジマップであり得る。基本コンピューティングプロセス64はまた、ユーザから地理的マップの1つ以上の特徴の選択を受信し得る。基本コンピューティングプロセス64は、次いで、選択された特徴と関連付けられる障害を選択し、選択された障害を選択されたマップ上に表示し得る。地理的マップの特徴は、1つ以上の谷、尾根、山頂、傾斜地、高台、平面、および領域を含んでもよい。同様に、基本コンピューティングプロセス64は、トポロジマップの特徴の選択を使用し得る。
【0142】
本方法はまた、基本コンピューティングプロセス64によって例証されるように、ユーザから気象条件の選択を受信し、次いで、選択された気象条件と関連付けられる障害を選択し得る。そのような気象条件は、例えば、温度、湿度、風速、風向、降水、雨、雪を含み得る。そのような気象条件は、ある値またはある範囲の値によって説明され得る。
【0143】
基本コンピューティングプロセス64はまた、関連するマップ上に、短絡事象等の障害を表すアイコンを表示し得る。各アイコンのタイプは、異なる短期障害と関連付けられ得る。アイコンは、短期障害に適用する表示条件、短期障害のタイプ、および前の関連する障害からの経過時間に従って選択され得る。
【0144】
基本コンピューティングプロセス64はまた、ユーザから時間段階値の選択を受信し、次いで、マップ上に、それに対して選択された表示条件がアニメーション化された時間段階的様式において適用する、短絡障害を表示し得る。
【0145】
基本コンピューティングプロセス64は、次いで、アクション82に進み、ユーザから1つ以上の電力発生所の選択および個別の電力発生所によって提供されることになる電力値を受信し得る。これは、電力値を仮想的に改変し、その結果、高感度区分の長さ(図9Bのアクション74)と、グリッドの選択された部分に関する短絡電流の関連付けられる確率(図9Bのアクション75)とを改変し得る。基本コンピューティングプロセス64は、次いで、アクション80に戻り、それに応じて、表示されたマップを更新し得る。
【0146】
したがって、短絡分析システム10が、電力網の各位相搬送ケーブル上に分配される複数のケーブル搭載型センサと通信することによって、電力網12内の短絡事象を予測し得ることを理解されたい。これらのケーブル搭載型センサは、瞬間的電圧および/または瞬間的電流を測定し、したがって、電力網に送給する電気発生源、ならびに各電気発生源の実際の電圧出力を判定し得る。その後、短絡分析システム10は、短絡電流が許可された(閾値)短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定し得る。
【0147】
したがって、短絡分析システム10は、ユーザに、過剰な短絡電流(高感度区分)の影響を被る、ケーブル長の視覚情報を提供し得る。ユーザに提供される視覚情報は、電力網の地理的マップ、および/または電力網のトポロジマップを含み得る。短絡分析システム10はまた、過剰な短絡事象の確率を計算し、ユーザにそれを提供し得る。
【0148】
短絡分析システム10は、短絡電流が許可されたものよりも高くあり得るケーブルの全(累積)長とグリッドケーブルの全長との比率に従って、過剰な短絡事象の確率を計算し得る。情報をユーザに表示するために、短絡分析システム10は、ユーザから電力網の一部の選択を受信し、電力網の選択された部分内の過剰な短絡事象の確率を計算し得る。
【0149】
短絡分析システム10はまた、ケーブル搭載型センサの少なくとも1つによって、温度、湿度、風速および風向、降水量およびタイプ、ケーブル温度、ならびに電気発生源のうちの少なくとも1つの温度等の1つ以上のパラメータを測定し、測定されたパラメータに従って、短絡電流が許可された短絡電流よりも高くあり得る各電気発生源からのケーブル長を判定し得る。
【0150】
明確にするために別個の実施形態との関連で説明される、ある特徴もまた、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることを理解されたい。逆に、簡潔にするために単一の実施形態との関連で説明される、種々の特徴もまた、別個に、または任意の好適な副次的組み合わせで提供され得る。
【0151】
説明が、その具体的実施形態と併せて上記に提供されたが、多くの代替物、修正、および変形例が、当業者に明白であろうことが明確である。故に、添付の請求項の精神および広い範囲内に該当する、全てのそのような代替物、修正、および変形例を包含することが意図される。本明細書に述べられる全ての出版物、特許、および特許出願は、各個々の出版物、特許、または特許出願が、参照することによって本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示された場合と同一の程度に、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる。加えて、本願内の任意の参考文献の引用または識別は、そのような参考文献が従来技術として利用可能であるという承認として解釈されるものとしない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
【外国語明細書】