(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104348
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】組立式テント
(51)【国際特許分類】
E04H 15/32 20060101AFI20240729BHJP
E04H 15/12 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
E04H15/32 Z
E04H15/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008500
(22)【出願日】2023-01-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (イ)公開開始日 :令和4年9月8日 公開場所 :つま恋リゾート彩の郷(静岡県掛川市満水2000) 大野路ファミリーキャンプ場(静岡県裾野市須山2934-2) 火剣山キャンプ場(静岡県菊川市富田3126番地の6) SENTAN BIRDS.(愛知県田原市伊良湖町宮下2822-232) (ロ)公開開始日 :令和4年9月1日 公開場所 :御前崎市ロングビーチ(静岡県御前崎市御前崎) RECAMP御前崎(静岡県御前崎市港6099‐1) 御前崎市役所(静岡県御前崎市池新田5585) (ハ)ウェブサイト掲載開始日:令和4年11月26日 販売開始日 :令和4年11月26日 ウェブサイトのアドレス:https://ekstreet.base.shop/ (ニ)刊行物発行日 :令和4年10月28日 刊行物 :中日新聞 令和4年10月28日付朝刊 第15面 (ホ)放送日 :令和4年11月18日~令和4年11月29日 放送番組 :ケーブルテレビウィンディ「浜松山里・いきいきレポート」 (ヘ)ウェブサイト掲載開始日:令和4年9月6日 ウェブサイトアドレス :https://www.instagram.com/tent_sauna_eiken
(71)【出願人】
【識別番号】000102348
【氏名又は名称】エイケン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大成
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141AA08
2E141BB01
2E141CC04
2E141DD02
2E141EE03
2E141EE15
2E141EE16
2E141EE18
2E141EE23
2E141EE36
2E141GG03
2E141GG11
(57)【要約】
【課題】テント内の温度に対する外気の影響を抑えることができる組立式テントを提供する。
【解決手段】組立式テント100は、テント本体101を備えている。テント本体101は、設置面G上に閉じられた空間を形成する本体フレーム102がシート状の覆い体110で覆われて小屋状に形成されている。覆い体110の内側面には、下部内側エプロン130~136、第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155がそれぞれ設けられている。下部内側エプロン130~136は、設置面G上に面接触した状態で下垂するシート状の部品であり、水平方向に延びる帯状に形成されている。これらの下部内側エプロン130~136は、上端部が覆い体110の内側面に縫合されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒材を組み合わせた本体フレームの外側をシート状の覆い体で覆って地面または床面などの設置面上に閉じられた空間を同空間内にて前記設置面を露出させた状態で形成するテント本体を備えた組立式テントであって、
前記テント本体の内側面から下垂して前記設置面上に面接触した状態で載置されるシート状の下部内側エプロンを備えることを特徴とする組立式テント。
【請求項2】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、
前記下部内側エプロンは、
前記設置面上から50cm以下の高さから同設置面上に向かって下垂していることを特徴とする組立式テント。
【請求項3】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、
前記本体フレームは、
前記設置面に近傍に対向配置されて同設置面に対して平行に延びる下側水平フレームを有しており、
前記下部内側エプロンは、
前記空間内で前記下側水平フレームを覆った状態で下垂していることを特徴とする組立式テント。
【請求項4】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、
前記覆い体は、
前記テント本体の外側の設置面上に載置される下部外側エプロンを備えることを特徴とする組立式テント。
【請求項5】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、
前記覆い体は、
前記下部内側エプロンを前記設置面の上方で保持するエプロン保持部を備えることを特徴とする組立式テント。
【請求項6】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、
前記下部内側エプロンは、
前記覆い体に対して着脱自在であることを特徴とする組立式テント。
【請求項7】
請求項1に記載した組立式テントにおいて、さらに、
前記テント本体の内側面に前記本体フレームを覆うシート状のフレームカバーを備えることを特徴とする組立式テント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外または屋内において組み立ておよび解体が自在にできる組立式テントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、屋外または屋内において組み立ておよび解体が自在にできる組立式テントがある。例えば、下記特許文献1には、正八角柱体に骨組みされた基礎構造部上に略正八角錐体に形成された屋根構造部がくみつけられた立体形状の骨組みを布製のシートで構成された天幕で覆った暖炉の煙突付きテントが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載した暖炉の煙突付きテントにおいては、天幕の下端部がテントの設置面の表面に対して接するまたは接触に近い非接触の位置関係であるため、天幕の下端部と設置面との間に隙間が生じ易くこの隙間から隙間風が流入してテント内の温度が変化し易いという問題がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、テント内の温度に対する外気の影響を抑えることができる組立式テントを提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、棒材を組み合わせた本体フレームの外側をシート状の覆い体で覆って地面または床面などの設置面上に閉じられた空間を同空間内にて設置面を露出させた状態で形成するテント本体を備えた組立式テントであって、テント本体の内側面から下垂して設置面上に面接触した状態で載置されるシート状の下部内側エプロンを備えることにある。
【0007】
このように構成した本発明の特徴によれば、組立式テントは、テント本体の内側面から下垂して設置面上に面接触した状態で載置されるシート状の下部内側エプロンを備えているため、設置面と覆い体との間の隙間が下部内側エプロンによって塞がれてテント内への外気の流入またはテント内の空気の流出が抑制されてテント内の温度に対する外気の影響を抑えることができる。また、組立式テントは、テント内において冷え易い足元を覆い体と下部内側エプロンとで二重の側壁とすることができ断熱性を高めることができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、下部内側エプロンは、設置面上から50cm以下の高さから同設置面上に向かって下垂していることにある。
【0009】
これによれば、組立式テントは、下部内側エプロンが設置面上から50cm以下の高さ(概ね成人の膝の高さ)から設置面上に向かって下垂しているため、下部内側エプロンの大きさを必要以上に大きくすることなく設置面と覆い体との間の隙間を塞ぐことができるとともに、覆い体の重心位置を下方に下げることができテント本体を安定化させることができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、本体フレームは、設置面に近傍に対向配置されて同設置面に対して平行に延びる下側水平フレームを有しており、下部内側エプロンは、前記空間内で下側水平フレームを覆った状態で下垂していることにある。
【0011】
これによれば、組立式テントは、下部内側エプロンが下側水平フレームを覆った状態で下垂しているため、テント内にて下側水平フレームの汚損を防止できるとともに使用者の足が下側水平フレームに接触して冷たさを感じることを緩和することもできる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、覆い体は、テント本体の外側の設置面上に載置される下部外側エプロンを備えることにある。
【0013】
これによれば、組立式テントは、覆い体がテント本体の外側の設置面上に載置される下部外側エプロンを備えているため、設置面と覆い体との間の隙間を塞いでテント内の気密性をより向上させてテント内の温度に対する外気の影響を抑えることができる。また、組立式テントは、テント内において冷え易い足元を覆い体、下部内側エプロンおよび下部外側エプロンで三重の側壁とすることができ断熱性を高めることができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、覆い体は、下部内側エプロンを設置面の上方で保持するエプロン保持部を備えることにある。
【0015】
これによれば、組立式テントは、覆い体が下部内側エプロンを設置面の上方で保持するエプロン保持部を備えるため、下部外側エプロンを本体フレームに保持させる場合に比べて下部外側エプロンを比較的自由な位置および保持方法で取り付けることができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、下部内側エプロンは、覆い体に対して着脱自在であることにある。
【0017】
これによれば、組立式テントは、下部内側エプロンが覆い体に対して着脱自在であるため、下部外側エプロンを必要に応じて脱着して使用することができる。
【0018】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式テントにおいて、さらに、テント本体の内側面に本体フレームを覆うシート状のフレームカバーを備えることにある。
【0019】
これによれば、組立式テントは、さらに、テント本体の内側面に本体フレームを覆うシート状のフレームカバーを備えているため、使用者の肌が本体フレームに接触した際の不快感を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る組立式テントの外観構成の概略を出入り口側から示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す組立式テントの外観構成の概略を暖房装置出し入れ口側から示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す組立式テントのテント本体を構成する本体フレームの外観構成の概略を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す組立式テントの内部から表壁面側を見た断面図である。
【
図5】
図1に示す組立式テントの内部から裏壁面側を見た断面図である。
【
図6】
図1に示す組立式テントの内部から左側壁面側を見た断面図である。
【
図7】
図1に示す組立式テントの内部から右側壁面側を見た断面図である。
【
図8】
図1に示す組立式テントの内部構成の概略を暖房装置出し入れ口側から示す断面斜視図である。
【
図9】
図3に示す本体フレームに覆い体を被せる状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る組立式テントの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る組立式テント100の外観構成の概略を出入り口112側から示す斜視図である。
図2は、
図1に示す組立式テント100の外観構成の概略を暖房装置出し入れ口114側から示す斜視図である。
【0022】
(組立式テント100の構成)
この組立式テント100は、屋外または屋内などの地面または床などからなる設置面G上に設置されてサウナ室として使用されるものである。この組立式テント100は、主として、テント本体101と暖房装置160とをそれぞれ備えて構成されている。
【0023】
テント本体101は、組立式テント100において人を収容する閉じられた空間を形成する組立式の構造物であり、主として、本体フレーム102と覆い体110とで構成されている。
【0024】
本体フレーム102は、
図3に示すように、テント本体101を支える骨格を構成する部品であり、金属製(例えば、鋼製またはアルミニウム製)の複数の棒体を立体的に組んで構成されている。本実施形態においては、本体フレーム102は、6つの支柱103、6つの下側水平フレーム104、6つの上側水平フレーム105、1つの棟部材106および6つの屋根支持部材107をそれぞれ備えて構成されている。
【0025】
支柱103は、設置面Gに起立した姿勢で設けられて本体フレーム102を支える棒状の部品であり、平面視で長方形の四隅および同長方形の長辺における中央部にそれぞれ配置されている。この場合、支柱103は、組立式テント100の使用者の身長程度の高さに形成されている。
【0026】
下側水平フレーム104は、前記した6つの支柱103を一体的に連結するための棒状の部品である。この下側水平フレーム104は、互いに隣接し合う2つの支柱103間においてこれらの支柱103の設置面Gの近くの下部部分間に連結具材を介して架設された状態で設けられている。
【0027】
上側水平フレーム105は、前記した6つの支柱103を一体的に連結するための棒状の部品である。この上側水平フレーム105は、互いに隣接し合う2つの支柱103間においてこれらの支柱103の上部部分間に連結具材を介して架設された状態で設けられている。
【0028】
棟部材106は、組立式テント100の最頂上部の棟を構成する棒状の部材である。この棟部材106は、平面視で長方形状に形成された本体フレーム102の短手方向の中央部に長手方向に延びて配置されている。
【0029】
屋根支持部材107は、組立式テント100の屋根を構成するための棒状の部品である。この屋根支持部材107は、前記した6つの支柱103の各上端部から前記した棟部材106に向かって上り傾斜の姿勢で設けられている。この場合、屋根支持部材107は、支柱103および棟部材106に対してそれぞれ連結具材を介して連結されている。
【0030】
覆い体110は、組立式テント100における壁および屋根をそれぞれ構成する部品であり、樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。本実施形態においては、覆い体110は、表壁面111、裏壁面113、左側壁面116、右側壁面118および屋根面120をそれぞれ備えて構成されている。
【0031】
表壁面111は、
図4に示すように、組立式テント100の出入り口112を有する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの短手方向のうちの一方の短手方向上に起立した状態で形成されている。表壁面111の下端部には、外側の設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部外側エプロン111aが形成されている。下部外側エプロン111aは、設置面Gに密着してテント本体101内部の気密性を高めるための部分である。
【0032】
出入り口112は、テント本体101の内部に対して出入りするための部分であり、表壁面111の中央部に線ファスナによって開閉自在な開口部として形成されている。本実施形態においては、出入り口112は、横向きのJ字状に線ファスナが形成されて構成されている。
【0033】
裏壁面113は、
図5示すように、暖房装置出し入れ口114を有する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの短手方向のうちの他方の短手方向上に起立した状態で形成されている。すなわち、この裏壁面113は、前記した表壁面111に対向して形成されている。この場合、裏壁面113の下端部には、表壁面111と同様に、外側の設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部外側エプロン113aが形成されている。また、裏壁面113には、暖房装置出し入れ口114のほかに換気口115が形成されている。
【0034】
暖房装置出し入れ口114は、テント本体101の内部に対して暖房装置160を出し入れするとともにテント本体101内の換気を行うための部分であり、裏壁面113の中央部に上下方向に延びる線ファスナによって開閉自在な開口部として形成されている。本実施形態においては、暖房装置出し入れ口114は、下部外側エプロン113aの下端部から裏壁面113の上端部近くまで一直線に線ファスナが形成されて構成されている。この暖房装置出し入れ口114は、少なくとも暖房装置160をテント本体101内に対して出し入れ可能な大きさで開口するように形成されている。
【0035】
換気口115は、テント本体101内の換気を行うための部分であり、裏壁面113の下部分に正面視で方形状に開口して形成されている。この場合、換気口115は、テント本体101内において暖房装置160が設置される部分の近傍に形成される。また、この換気口115は、網目状のシートで覆われるとともに裏壁面113と同じシート材で換気口115の全体または一部を覆ったり、開放したりすることができるように構成されている。
【0036】
左側壁面116は、
図6に示すように、テント本体101を表壁面111側から見て左側の側壁を構成する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの長手方向のうちの一方の長手方向上に起立した状態で形成されている。この場合、左側壁面116の下端部には、表壁面111と同様に、外側の設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部外側エプロン116aが形成されている。この左側壁面116には、窓117が形成されている。
【0037】
窓117は、テント本体101内に採光する部分であり、左側壁面116の長手方向に沿って延びる正面視で長方形状の開口部を透明な樹脂製シートで覆って形成されている。この場合、窓117には、左側壁面116と同じシート材で窓117の全体または一部を覆ったり、開放したりすることができるように構成されている。
【0038】
右側壁面118は、
図7に示すように、テント本体101を表壁面111側から見て右側の側壁を構成する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの長手方向のうちの他方の長手方向上に起立した状態で形成されている。この場合、右側壁面118の下端部には、表壁面111と同様に、設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部外側エプロン118aが形成されている。そして、これらの下部外側エプロン111a,113a,116a,118aは、互いに隣接する部分が一体的に繋がって形成されている。
【0039】
屋根面120は、テント本体101の屋根を構成する傾斜面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102を上方から覆う長方形状に形成されている。この場合、屋根面120は、棟部材106を境として左側壁面116側および右側壁面118側にそれぞれ下り傾斜する状態で棟部材106上および屋根支持部材107上にそれぞれ載置されている。これにより、テント本体101は、妻切り屋根(山形)に構成されている。
【0040】
この屋根面120には、テント本体101内に配置される暖房装置160の上方に位置する部分に暖房装置160の煙突161が貫通する煙突孔121が形成されている。また、屋根面120の外縁部には、環状のグロメットが嵌め込まれた貫通孔からなる鳩目122が支柱103に対応する位置にそれぞれ形成されている。そして、これらの表壁面111、裏壁面113、左側壁面116、右側壁面118および屋根面120は、各シート片が縫合されて1枚の覆い体110を構成している。
【0041】
この覆い体110を構成する表壁面111、裏壁面113、左側壁面116および右側壁面118の各内側面には、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136、第1フレームカバー140,141,142,143,144,145,146および第2フレームカバー150,151,152,153,154,155がそれぞれ設けられている。
【0042】
下部内側エプロン130は、表壁面111と設置面Gとの間の隙間を塞ぐためのシート状の部品であり、表壁面111の内側面に設置面G上に載置される長さで下垂して設けられている。より具体的には、下部内側エプロン130は、下側水平フレーム104の上方かつ出入り口112の下端縁より下方の位置に下側水平フレーム104に沿って延びる帯状に形成されている。本実施形態においては、下部内側エプロン130は、設置面Gから25cmの高さ位置から下垂するとともに、設置面G上に25cmの長さで載置される長さで形成されている。また、下部内側エプロン130は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。
【0043】
この下部内側エプロン130は、下側水平フレーム104に対して平行に延びる上縁部が表壁面111に縫合されて下垂するとともに、この上縁部から下垂した状態で連結具130aが設けられている。また、この下部内側エプロン130における長手方向の両端部には、カバー保持具130bがそれぞれ設けられている。
【0044】
連結具130aは、表壁面111を下側水平フレーム104に連結するための部品であり、帯状に延びる2つのベルト部材がバックルによって互いに連結または分離自在に構成されている。本実施形態においては、連結具130aは、下側水平フレーム104の長手方向に沿って4つ設けられている。
【0045】
カバー保持具130bは、第2フレームカバー150,151をそれぞれ着脱自在に取り付けるための部品であり、下部内側エプロン130の表面側(テント本体101の内部側)に設けられている。本実施形態においては、カバー保持具130bは、互いに貼り付けまたは分離するフックを有するシートとループを有するシートとからなる一対の面ファスナにおける一方のシートで構成されている。このカバー保持具130bは、接着剤、粘着テープまたは縫合によって下部内側エプロン130に取り付けられている。
【0046】
下部内側エプロン131,132は、下部内側エプロン130と同様に、裏壁面113と設置面Gとの間の隙間を塞ぐためのシート状の部品であり、裏壁面113の内側面に設置面G上に載置される長さで下垂して設けられている。より具体的には、下部内側エプロン131,132は、前記下部内側エプロン130と同じ高さ位置に下側水平フレーム104に沿って延びる帯状に形成されている。この場合、下部内側エプロン131と下部内側エプロン132とは、上下方向に延びる暖房装置出し入れ口114の両側にそれぞれ位置して設けられている。また、下部内側エプロン131,132は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されており、縫合により裏壁面113に取り付けられている。
【0047】
これらの下部内側エプロン131,132には、前記連結具130aおよび前記カバー保持具130bと同様に、連結具131a,132aおよびカバー保持具131b,132bがそれぞれ設けられている。この場合、連結具131a,132aは、下部内側エプロン131,132に対してそれぞれ2つずつ設けられている。また、カバー保持具131b,132bは、第2フレームカバー152,153をそれぞれ着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの下部内側エプロン131,132において長手方向における互いに反対側の両端部にそれぞれ設けられている。
【0048】
下部内側エプロン133,134は、下部内側エプロン130,131,132と同様に、左側壁面116と設置面Gとの間の隙間を塞ぐためのシート状の部品であり、左側壁面116の内側面に設置面G上に載置される長さで下垂して設けられている。より具体的には、下部内側エプロン133,134は、前記下部内側エプロン130,131,132と同じ高さ位置に下側水平フレーム104に沿って延びる帯状に形成されている。この場合、下部内側エプロン133と下部内側エプロン134とは、左側壁面116の長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103の両側にそれぞれ位置して設けられている。また、下部内側エプロン133,134は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されており、縫合により左側壁面116に取り付けられている。
【0049】
これらの下部内側エプロン133,134には、前記連結具130a,131a,132aおよび前記カバー保持具130b,131b,132bと同様に、連結具133a,134aおよびカバー保持具133b,134bがそれぞれ設けられているとともにカバー保持具133c,134cがそれぞれ設けられている。この場合、連結具133a,134aは、下部内側エプロン133,134に対してそれぞれ3つずつ設けられている。また、カバー保持具133b,134bは、第2フレームカバー150,152をそれぞれ着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの下部内側エプロン131,132において長手方向における互いに反対側の各端部にそれぞれ設けられている。
【0050】
また、カバー保持具133c,134cは、カバー保持具133b,134bと同様に、第2フレームカバー154を着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの下部内側エプロン133,134の表面側(テント本体101の内部側)であって長手方向における互いに隣接する各端部にそれぞれ設けられている。本実施形態においては、カバー保持具133c,134cは、互いに貼り付けまたは分離するフックを有するシートとループを有するシートとからなる一対の面ファスナにおける一方のシートで構成されている。
【0051】
下部内側エプロン135,136は、下部内側エプロン133,134と同様に、右側壁面118と設置面Gとの間の隙間を塞ぐためのシート状の部品であり、下部内側エプロン133,135と同様に構成されているため、その説明は省略する。これらの下部内側エプロン135,136には、連結具133a,134aおよびカバー保持具133b,133c,134b,134cと同様に、連結具135a,136aおよびカバー保持具135b,135c,136b,136cがそれぞれ設けられている。
【0052】
これらの連結具135a,136aおよびカバー保持具135b,135c,136b,136cは、連結具133a,134aおよびカバー保持具133b,133c,134b,134cと同様に構成されているため、その説明は省略する。この場合、カバー保持具135c,136cは、カバー保持具133c,134cと同様に、第2フレームカバー155を着脱自在に取り付けるための部品である。
【0053】
第1フレームカバー140は、表壁面111における上側水平フレーム105を覆うための部品であり、表壁面111の内側面に上側水平フレーム105を覆う長さで下垂して設けられている。より具体的には、第1フレームカバー140は、上側水平フレーム105の上方の位置に上側水平フレーム105に沿って延びる帯状に形成されている。この場合、第1フレームカバー140は、上側水平フレーム105に対して平行に延びる上縁部が表壁面111に縫合されて取り付けられている。
【0054】
この第1フレームカバー140は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。また、第1フレームカバー140には、上縁部から下垂した状態で連結具140aが設けられているとともに、長手方向の両端部にカバー保持具140bがそれぞれ設けられている。
【0055】
連結具140aは、連結具130aと同様に、表壁面111を下側水平フレーム104に連結するための部品である。この連結具140aは、連結具130aと同様に構成されているため、その説明は省略する。
【0056】
カバー保持具140bは、カバー保持具130bと同様に、第2フレームカバー150,151を着脱自在に取り付けるための部品である。このカバー保持具140bは、カバー保持具130bと同様に構成されているため、その説明は省略する。
【0057】
第1フレームカバー141,142は、前記第1フレームカバー140と同様に、裏壁面113における上側水平フレーム105を覆うための部品であり、裏壁面113の内側面に上側水平フレーム105を覆う長さで下垂して設けられている。より具体的には、第1フレームカバー141、142は、前記第1フレームカバー140と同じ高さ位置に上側水平フレーム105に沿って延びる帯状に形成されている。この場合、第1フレームカバー141と第1フレームカバー142とは、上下方向に延びる暖房装置出し入れ口114の両側にそれぞれ位置して設けられている。また、第1フレームカバー141,142は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されており、縫合により裏壁面113に取り付けられている。
【0058】
これらの第1フレームカバー141,142には、前記連結具140aおよび前記カバー保持具140bと同様に、連結具141a,142aおよびカバー保持具141b,142bがそれぞれ設けられている。この場合、連結具141a,142aは、第1フレームカバー141,142に対してそれぞれ2つずつ設けられている。また、カバー保持具141b,142bは、第2フレームカバー152,153を着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの第1フレームカバー141,142において長手方向における互いに反対側の両端部にそれぞれ設けられている。
【0059】
第1フレームカバー143,144は、前記第1フレームカバー141,142と同様に、左側壁面116における上側水平フレーム105を覆うための部品であり、左側壁面116の内側面に上側水平フレーム105を覆う長さで下垂して設けられている。より具体的には、第1フレームカバー143、144は、前記第1フレームカバー140,141,142と同じ高さ位置に上側水平フレーム105に沿って延びる帯状に形成されている。この場合、第1フレームカバー143と第1フレームカバー144とは、左側壁面116の長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103の両側にそれぞれ位置して設けられている。また、第1フレームカバー143,144は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されており、縫合により左側壁面116に取り付けられている。
【0060】
これらの第1フレームカバー143,144には、前記連結具140a,141a,142aおよび前記カバー保持具140b,141b,142bと同様に、連結具143a,144aおよびカバー保持具143b,144bがそれぞれ設けられているとともにカバー保持具143c,144cがそれぞれ設けられている。この場合、連結具143a,144aは、第1フレームカバー143,144に対してそれぞれ3つずつ設けられている。また、カバー保持具143b,144bは、第2フレームカバー150,152を着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの第1フレームカバー143,144において長手方向における互いに反対側の両端部にそれぞれ設けられている。
【0061】
カバー保持具143c,144cは、カバー保持具143b,144bと同様に、第2フレームカバー154を着脱自在に取り付けるための部品であり、2つの第1フレームカバー143,144の表面側(テント本体101の内部側)であって長手方向における互いに隣接する両端部にそれぞれ設けられている。これらのカバー保持具143c,144cは、前記カバー保持具133c,134cと同様に構成されているため、その説明は省略する。
【0062】
第1フレームカバー145,146は、第1フレームカバー143,144と同様に、右側壁面118における上側水平フレーム105を覆うための部品であり、第1フレームカバー143,144と同様に構成されているため、その説明は省略する。これらの第1フレームカバー145,146には、連結具143a,144aおよびカバー保持具143b,143c,144b,144cと同様に、連結具145a,146aおよびカバー保持具145b,145c,146b,146cがそれぞれ設けられている。
【0063】
これらの連結具145a,146aおよびカバー保持具145b,145c,146b,146cは、連結具143a,144aおよびカバー保持具143b,143c,144b,144cと同様に構成されているため、その説明は省略する。この場合、カバー保持具145c,146cは、カバー保持具143c,144cと同様に、第2フレームカバー155を着脱自在に取り付けるための部品である。
【0064】
第2フレームカバー150は、表壁面111と左側壁面116との間に上下方向に延びる支柱103を覆うための部品であり、この支柱103を覆う長さで帯状に下垂する帯状シート材で構成されている。この第2フレームカバー150は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。また、第2フレームカバー150には、テント本体101の内部に向く表面の反対側の裏面に取付部150aが設けられている。
【0065】
取付部150aは、第2フレームカバー150を表壁面111における下部内側エプロン130および第1フレームカバー140、および左側壁面116における下部内側エプロン133および第1フレームカバー143にそれぞれ取り付けるための部品である。具体的には、取付部150aは、カバー保持具130b,140b,133b,143bとそれぞれ対をなして貼り付く面ファスナによって構成されている。この取付部150aは、第2フレームカバー150における裏面の上下左右の隅部にそれぞれ設けられている。
【0066】
第2フレームカバー151は、第2フレームカバー150と同様に、表壁面111と右側壁面118との間に上下方向に延びる支柱103を覆うための部品であり、この支柱103を覆う長さで帯状に下垂する帯状シート材で構成されている。この第2フレームカバー151は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。また、第2フレームカバー151には、テント本体101の内部に向く表面の反対側の裏面に取付部150aと同様の取付部151aが設けられている。
【0067】
取付部151aは、第2フレームカバー151を表壁面111における下部内側エプロン130および第1フレームカバー140、および右側壁面118における下部内側エプロン135および第1フレームカバー145にそれぞれ取り付けるための面ファスナである。
【0068】
第2フレームカバー152,153は、第2フレームカバー150,151と同様に、裏壁面113と左側壁面116との間および裏壁面113と右側壁面118との間にそれぞれ上下方向に延びる各支柱103を覆うための部品であり、これらの各支柱103を覆う長さで帯状に下垂する帯状シート材で構成されている。これらの第2フレームカバー152,153は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材でそれぞれ構成されている。また、第2フレームカバー152,153には、テント本体101の内部に向く表面の反対側の裏面に取付部150a,151aと同様の取付部152a,153aがそれぞれ設けられている。
【0069】
取付部152aは、第2フレームカバー152を裏壁面113における下部内側エプロン131および第1フレームカバー141、および左側壁面116における下部内側エプロン134および第1フレームカバー144にそれぞれ取り付けるための面ファスナである。また、取付部153aは、第2フレームカバー153を裏壁面113における下部内側エプロン132および第1フレームカバー142、および右側壁面118における下部内側エプロン136および第1フレームカバー146にそれぞれ取り付けるための面ファスナである。
【0070】
第2フレームカバー154は、第2フレームカバー150,151と同様に、左側壁面116における長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103を覆うための部品であり、この各支柱103を覆う長さで帯状に下垂する帯状シート材で構成されている。この第2フレームカバー154は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材でそれぞれ構成されている。また、第2フレームカバー154には、テント本体101の内部に向く表面の反対側の裏面に取付部150aと同様の取付部154aが設けられている。
【0071】
取付部154aは、第2フレームカバー154を左側壁面116における下部内側エプロン133,134および第1フレームカバー143,144にそれぞれ取り付けるための面ファスナである。
【0072】
第2フレームカバー155は、第2フレームカバー154と同様に、右側壁面118における長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103を覆うための部品であり、この各支柱103を覆う長さで帯状に下垂する帯状シート材で構成されている。この第2フレームカバー155は、覆い体110と同じ樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材でそれぞれ構成されている。また、第2フレームカバー155には、テント本体101の内部に向く表面の反対側の裏面に取付部154aと同様の取付部155aが設けられている。
【0073】
取付部155aは、第2フレームカバー155を右側壁面118における下部内側エプロン135,136および第1フレームカバー145,146にそれぞれ取り付けるための面ファスナである。
【0074】
暖房装置160は、テント本体101内に配置されてサウナを行うことができる程度までテント本体101内を高温多湿環境にするための加熱装置である。具体的には、暖房装置160は、木材を燃やした熱でサウナストーンを熱するストーブで構成されている。この暖房装置160には、燃料の燃焼によって生じる煙をテント本体101外に排出するための煙突161が垂直方向に起立した姿勢で暖房装置160に対して着脱自在に設けられている。
【0075】
(組立式テント100の作動)
次に、このように構成した組立式テント100の作動について説明する。まず、使用者は、組立式テント100の使用場所となる設置面G上にテント本体101を組み立てる。具体的には、使用者は、本体フレーム102を構成する棒材を用意して本体フレーム102を組み上げる(
図3参照)。
【0076】
次に、使用者は、
図8に示すように、覆い体110を用意して本体フレーム102の外側に掛けて覆う。この場合、使用者は、覆い体110における裏壁面113に形成されている暖房装置出し入れ口114を全開または半開にすることで覆い体110を容易に本体フレーム102に掛けることができる。本体フレーム102は、覆い体110で完全に覆われることで、下側水平フレーム104および上側水平フレーム105と覆い体110の内側面との間に下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136および第1フレームカバー140,141,142,143,144,145,146がそれぞれ位置する。
【0077】
したがって、使用者は、テント本体101の内部に入って下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136および第1フレームカバー140,141,142,143,144,145,146をそれぞれ把持して下側水平フレーム104および上側水平フレーム105の各内側面(テント本体101の内部側に面する表面)を覆うようにテント本体101の内部側に引き出す。
【0078】
この場合、使用者は、連結具130a,131a,132a,133a,134a,135a,136aを下側水平フレーム104にそれぞれ連結するとともに、連結具140a,141a,142a,143a,144a,145a,146aを上側水平フレーム105にそれぞれ連結する。これにより、覆い体110は、本体フレーム102に連結される。
【0079】
この場合、表壁面111における下側水平フレーム104および上側水平フレーム105は、下部内側エプロン130および第1フレームカバー140によってそれぞれ覆われる。また、裏壁面113おける下側水平フレーム104および上側水平フレーム105は、下部内側エプロン131,132および第1フレームカバー141,142によってそれぞれ覆われる。また、左側壁面116おける2つの下側水平フレーム104および2つの上側水平フレーム105は、下部内側エプロン133,134および第1フレームカバー143,144によってそれぞれ覆われる。また、右側壁面118おける2つの下側水平フレーム104および2つの上側水平フレーム105は、下部内側エプロン135,136および第1フレームカバー145,146によってそれぞれ覆われる。
【0080】
また、使用者は、下部外側エプロン111a,113a,116a,118aがテント本体101の外側の設置面G上に載置されるように下部外側エプロン111a,113a,116a,118aをテント本体101の外側に引き出す。
【0081】
次に、使用者は、テント本体101の内部に第2フレームカバー150,151,152,153、154,155をそれぞれ取り付ける。具体的には、使用者は、第2フレームカバー150を表壁面111と左側壁面116との間に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部150aを下部内側エプロン130のカバー保持具130b、第1フレームカバー140のカバー保持具140b、下部内側エプロン133のカバー保持具133bおよび第1フレームカバー143のカバー保持具143bにそれぞれ貼り付ける。これにより、表壁面111と左側壁面116との間に位置する支柱103は、第2フレームカバー150によって覆われた状態となる。
【0082】
次いで、使用者は、使用者は、第2フレームカバー151を表壁面111と右側壁面118との間に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部151aを下部内側エプロン130のカバー保持具130b、第1フレームカバー140のカバー保持具140b、下部内側エプロン135のカバー保持具135bおよび第1フレームカバー145のカバー保持具145bにそれぞれ貼り付ける。これにより、表壁面111と右側壁面118との間に位置する支柱103は、第2フレームカバー151によって覆われた状態となる。
【0083】
次いで、使用者は、使用者は、
図9に示すように、第2フレームカバー152を裏壁面113と左側壁面116との間に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部152aを下部内側エプロン131のカバー保持具131b、第1フレームカバー141のカバー保持具141b、下部内側エプロン134のカバー保持具134bおよび第1フレームカバー144のカバー保持具144bにそれぞれ貼り付ける。これにより、裏壁面113と左側壁面116との間に位置する支柱103は、第2フレームカバー152によって覆われた状態となる。
【0084】
次いで、使用者は、使用者は、第2フレームカバー153を裏壁面113と右側壁面118との間に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部153aを下部内側エプロン132のカバー保持具132b、第1フレームカバー142のカバー保持具142b、下部内側エプロン136のカバー保持具136bおよび第1フレームカバー146のカバー保持具146bにそれぞれ貼り付ける。これにより、裏壁面113と右側壁面118との間に位置する支柱103は、第2フレームカバー153によって覆われた状態となる。
【0085】
次いで、使用者は、使用者は、第2フレームカバー154を左側壁面116の長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部154aを下部内側エプロン133のカバー保持具133c、第1フレームカバー143のカバー保持具143c、下部内側エプロン134のカバー保持具134cおよび第1フレームカバー144のカバー保持具144cにそれぞれ貼り付ける。これにより、左側壁面116の長手方向中央部に位置する支柱103は、第2フレームカバー154によって覆われた状態となる。
【0086】
次いで、使用者は、使用者は、第2フレームカバー155を右側壁面118の長手方向中央部に上下方向に延びる支柱103を覆うように配置して取付部155aを下部内側エプロン135のカバー保持具135c、第1フレームカバー145のカバー保持具145c、下部内側エプロン136のカバー保持具136cおよび第1フレームカバー146のカバー保持具146cにそれぞれ貼り付ける。これにより、右側壁面118の長手方向中央部に位置する支柱103は、第2フレームカバー155によって覆われた状態となる。
【0087】
使用者は、覆い体110で本体フレーム102を完全に覆った後、暖房装置出し入れ口114を閉じることでテント本体101を組み立てることができる。すなわち、使用者は、本体フレーム102を覆い体110で覆うことで小屋状のテント本体101を形成することができる。この場合、使用者は、後工程における暖房装置160の搬入を考慮して暖房装置出し入れ口114を開けたままでテント本体101の組み立て作業を終えることもできる。なお、下部内側エプロン130~136、第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155を覆い体110、第1フレームカバー140~146または第2フレームカバー150~155にそれぞれ取り付ける順序は本実施形態に限定されるものでなく、自由な順番で取り付けることができることは当然である。
【0088】
次に、使用者は、暖房装置160を用意してテント本体101内に設置する。具体的には、使用者は、
図6に示すように、テント本体101の覆い体110における暖房装置出し入れ口114を開口状態にすることで暖房装置160および煙突161をそれぞれテント本体101内に搬入する。次いで、使用者は、テント本体101内における暖房装置160の設置位置に暖房装置160を配置した後、煙突161を屋根面120の煙突孔121を貫通した状態で暖房装置160に取り付けて暖房装置160の設置を完了することができる。
【0089】
なお、使用者は、暖房装置160に使用する木材などの燃料およびサウナストーンについても暖房装置出し入れ口114を介してテント本体101内に搬入することができる。そして、使用者は、テント本体101内に暖房装置160および燃料を設置または搬入した場合には、暖房装置出し入れ口114を閉じる。これにより、使用者は、組立式テント100をサウナとして使用できる状態にすることができる。
【0090】
次に、使用者は、出入り口112からテント本体101内に入って暖房装置160を操作することでサウナを愉しむことができる。この場合、組立式テント100は、覆い体110の下端部と設置面Gとの間が下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136によって覆われるため、テント本体101内の気密性を高めてテント本体101内部の温度低下を抑制することができる。また、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136は、テント本体101の内部において下側水平フレーム104を覆っているため、使用者が下側水平フレーム104に直接触れて不快感を覚えることを抑制することができる。
【0091】
また、組立式テント100は、テント本体101の内部において第1フレームカバー140,141,142,143,144,145が上側水平フレーム105を覆っているため、使用者が上側水平フレーム105に直接触れて不快感を覚えることを抑制することができる。さらに、組立式テント100は、テント本体101の内部において第2フレームカバー150,151,152,153,154が支柱103を覆っているため、使用者が支柱103に直接触れて不快感を覚えることを抑制することができる。
【0092】
次に、使用者は、サウナを終える場合には暖房装置出し入れ口114および/または出入り口112を開くことでテント本体101内の熱気および蒸気をテント本体101外に排出することができる。これにより、使用者は、暖房装置160および本体フレーム102を早期に冷却できるとともに本体フレーム102および覆い体110の結露を早期に取り除いて乾燥させることができる。
【0093】
次に、使用者は、暖房装置160から煙突161を取り外した後、これらの暖房装置160および煙突161のほか、燃料およびサウナストーンをそれぞれテント本体101内から搬出する。次に、使用者は、覆い体110を本体フレーム102から取り外す。この場合、使用者は、前記した本体フレーム102に対する覆い体110の取り付け手順とは逆の手順で覆い体110を本体フレーム102から取り外す。そして、使用者は、本体フレーム102を解体することで組立式テント100を撤去することができる。
【0094】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、組立式テント100は、テント本体101の内側面から下垂して設置面G上に面接触した状態で載置されるシート状の下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136を備えているため、設置面Gと覆い体110との間の隙間が下部内側エプロン130~136によって塞がれてテント本体101内への外気の流入またはとテント本体101内の空気の流出が抑制されてテント本体101内の温度に対する外気の影響を抑えることができる。また、組立式テント100は、テント本体101内において冷え易い足元を覆い体110と下部内側エプロン130~136とで二重の側壁とすることができ断熱性を高めることができる。
【0095】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
【0096】
例えば、上記実施形態においては、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136は、表壁面111、裏壁面113、左側壁面116および右側壁面118にそれぞれ設けた。しかし、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136は、表壁面111、裏壁面113、左側壁面116および右側壁面118のうちの少なくとも1つに設けられていればよい。
【0097】
また、テント本体101は、本実施形態においては平面視で長方形状に形成されているが、方形以外の形状、例えば、六角形などの多角形のほか円形(だ円を含む)の各形状で構成することができる。したがって、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136は、テント本体101を構成する壁面における少なくとも一部に設けられていればよい。なお、テント本体101は、直方体または立方体などの柱状またはボックス型のほか、円錐または角錐などの錐形状に形成することもできることは当然である。
【0098】
また、上記実施形態においては、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136は、設置面Gから25cmの高さ位置から下垂するとともに、設置面G上に25cmの長さで載置される長さで形成されている。しかし、下部内側エプロン130,131,132,133,134,135,136における下垂する長さおよび設置面G上で載置される長さは適宜設定されればよい。この場合、下部内側エプロン130~136は、設置面G上から50cm以下の高さから設置面G上に向かって下垂しているとよい。また、下部内側エプロン130~136は、互いに異なる長さに形成されていれもよい。
【0099】
また、上記実施形態においては、下部内側エプロン130~136は、テント本体101の内部空間内で下側水平フレーム104を覆った状態で下垂して設けた。しかし、下部内側エプロン130~136は、必ずしも下側水平フレーム104と覆い体110との間で下垂するように配置することもできる。
【0100】
また、上記実施形態においては、覆い体110は、下部外側エプロン111a,113a,116a,118aをそれぞれ備えて構成した。しかし、覆い体110は、下部外側エプロン111a,113a,116a,118aをそれぞれ省略して構成することもできる。
【0101】
また、上記実施形態においては、下部内側エプロン130~136は、覆い体110に対して縫合されて取り外しができない状態で取り付けられている。すなわち、この縫合部分が、本発明に係るエプロン保持部に相当する。しかし、このエプロン保持部は、覆い体110に対して着脱自在な状態で取り付けることもできる。例えば、エプロン保持部は、互いに着脱自在な一対の面ファスナ、フック、ボタンまたは粘着力が弱い粘着テープで構成することができる。すなわち、下部内側エプロン130~136は、覆い体110に対して着脱自在に構成することができる。
【0102】
なお、エプロン保持部は、覆い体110に対して着脱不能な状態で取り付ける場合には、接着剤または粘着力が強い粘着テープで構成することもできる。また、第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155についても同様に、覆い体110または第1フレームカバー140~146に対して着脱不能または着脱自在に構成することができる。
【0103】
また、上記実施形態においては、組立式テント100は、第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155を備えて構成した。すなわち、これらの第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155が、本発明に係るフレームカバーに相当する。しかし、組立式テント100は、下部内側エプロン130~136を備えて構成されていればよく、第1フレームカバー140~146および第2フレームカバー150~155の少なくとも一方を省略して構成することもできる。
【0104】
また、上記実施形態においては、テント本体101は、暖房装置出し入れ口114を備えて構成した。しかし、テント本体101は、暖房装置出し入れ口114を省略して構成することもできる。
【0105】
また、上記実施形態においては、組立式テント100は、暖房装置160を備えて構成した。しかし、組立式テント100は、暖房装置160を省略して構成することもできる。
【符号の説明】
【0106】
G…設置面、
100…組立式テント、
101…テント本体、102…本体フレーム、103…支柱、104…下側水平フレーム、105…上側水平フレーム、106…棟部材、107…屋根支持部材、
110…覆い体、111…表壁面、111a…下部外側エプロン、112…出入り口、113…裏壁面、113a…下部外側エプロン、114…暖房装置出し入れ口、115…換気口、116…左側壁面、116a…下部外側エプロン、117…窓、118…右側壁面、118a…下部外側エプロン、
120…屋根面、121…煙突孔、122…鳩目、
130,131,132,133,134,135,136…下部内側エプロン、
130a,131a,132a,133a,134a,135a,136a…連結具、
130b,131b,132b,133b,134b,135b,136b…カバー保持具、
133c,134c,135c,136c…カバー保持具、
140,141,142,143,144,145,146…第1フレームカバー、
140a,141a,142a,143a,144a,145a,146a…連結具、
140b,141b,142b,143b,144b,145b,146b…カバー保持具、
143c,144c,145c,146c…カバー保持具、
150,151,152,153,154,155…第2フレームカバー、
150a,151a,152a,153a,154a,155a…取付部、
160…暖房装置、161…煙突。