(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104353
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H02G 11/00 20060101AFI20240729BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240729BHJP
B60J 5/06 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H02G11/00
B60R16/02 620C
B60J5/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008506
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 光伸
(72)【発明者】
【氏名】杉本 竣哉
【テーマコード(参考)】
5G371
【Fターム(参考)】
5G371AA01
5G371BA01
5G371CA03
(57)【要約】
【課題】スライドドアに対する追従性を向上できるワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、ハーネス本体2と、軸部32を有し、かつ外装部材21を保持する筒状部材3と、スライドドア120に配置され、筒状部材を支持する支持部材4と、車体110に配置され、外装部材を保持する保持部材5と、を備える。支持部材は、支持壁と、軸部を案内するガイド通路48と、筒状部材に対して軸部を回転軸とする予め定められた第一回転方向R1の回転力を付与する付勢部46と、を有し、ガイド通路は、第一通路部48aと、第二通路部48bと、を有し、軸部は、スライドドアが開くときに第一通路部から第二通路部に向けてスライドし、付勢部は、軸部が第一通路部から第二通路部へ移動するときに第一側面30aに接触して第一側面を第一回転方向に向けて付勢するように配置されている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線および外装部材を含み、車両の車体と前記車両のスライドドアとの間に配索されるハーネス本体と、
前記車両の上下方向に突出した軸部を有し、かつ前記外装部材の第一端部を保持する筒状部材と、
前記スライドドアに配置され、前記筒状部材をスライド可能に支持する支持部材と、
前記車体に配置され、前記外装部材の第二端部を保持する保持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記車両の前後方向に延在して前記筒状部材の第一側面を支持する支持壁と、前記軸部を案内するガイド通路と、前記筒状部材に対して前記軸部を回転軸とする予め定められた第一回転方向の回転力を付与する付勢部と、を有し、
前記ガイド通路は、前記車両の前後方向に延在する第一通路部と、前記第一通路部の端部につながっており、かつ前記第一通路部に対して前記車体から離れる方向に延在する第二通路部と、を有し、
前記軸部は、前記スライドドアが全閉位置にある場合に前記第一通路部に収容され、かつ前記スライドドアが開くときに前記第一通路部から前記第二通路部に向けてスライドし、
前記付勢部は、前記軸部が前記第一通路部から前記第二通路部へ移動するときに前記第一側面に接触して前記第一側面を前記第一回転方向に向けて付勢するように配置されており、
前記保持部材は、前記スライドドアが全閉位置にある場合に前記外装部材が前記第一側面を前記支持壁に向けて押圧するように前記外装部材の前記第二端部を保持する
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【請求項2】
前記第一回転方向は、前記筒状部材の前記第一側面を前記支持壁から離間させ、前記外装部材を前記支持壁の側とは反対側に向けて湾曲させる回転方向である
請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記筒状部材は、前記軸部に対して半径方向に突出した突起部を有し、
前記支持部材は、前記突起部を係止可能な係止部を有し、
前記支持部材は、前記スライドドアが開くときに前記軸部を前記第二通路部に収容した状態で前記スライドドアと共に移動することで前記筒状部材を回転させて前記突起部を前記係止部と対向させ、
前記係止部は、前記突起部を係止することにより、前記第一通路部へ向かう前記軸部の移動を規制する
請求項1に記載のワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スライドドアと車体との間に配索されるワイヤハーネスがある。特許文献1には、ワイヤハーネスを備え、車体とスライドドアとを電気的に接続する給電装置が開示されている。特許文献1のワイヤハーネスは、スライドドアの半開時に、車体側の部分がスライドドアの閉方向に延びる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スライドドアと車体とを接続するワイヤハーネスにおいて、スライドドアに対する追従性を向上できることが望まれている。例えば、外装部材の端部を保持する筒状部材がスライドドアに配置される場合に、筒状部材を適切に回転させられることが好ましい。
【0005】
本発明の目的は、スライドドアに対する追従性を向上できるワイヤハーネスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のワイヤハーネスは、電線および外装部材を含み、車両の車体と前記車両のスライドドアとの間に配索されるハーネス本体と、前記車両の上下方向に突出した軸部を有し、かつ前記外装部材の第一端部を保持する筒状部材と、前記スライドドアに配置され、前記筒状部材をスライド可能に支持する支持部材と、前記車体に配置され、前記外装部材の第二端部を保持する保持部材と、を備え、前記支持部材は、前記車両の前後方向に延在して前記筒状部材の第一側面を支持する支持壁と、前記軸部を案内するガイド通路と、前記筒状部材に対して前記軸部を回転軸とする予め定められた第一回転方向の回転力を付与する付勢部と、を有し、前記ガイド通路は、前記車両の前後方向に延在する第一通路部と、前記第一通路部の端部につながっており、かつ前記第一通路部に対して前記車体から離れる方向に延在する第二通路部と、を有し、前記軸部は、前記スライドドアが全閉位置にある場合に前記第一通路部に収容され、かつ前記スライドドアが開くときに前記第一通路部から前記第二通路部に向けてスライドし、前記付勢部は、前記軸部が前記第一通路部から前記第二通路部へ移動するときに前記第一側面に接触して前記第一側面を前記第一回転方向に向けて付勢するように配置されており、前記保持部材は、前記スライドドアが全閉位置にある場合に前記外装部材が前記第一側面を前記支持壁に向けて押圧するように前記外装部材の前記第二端部を保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るワイヤハーネスにおいて、筒状部材を支持する支持部材は、筒状部材の第一側面を支持する支持壁と、筒状部材の軸部を案内するガイド通路と、筒状部材に対して軸部を回転軸とする予め定められた第一回転方向の回転力を付与する付勢部と、を有する。本発明に係るワイヤハーネスによれば、スライドドアに対する追従性を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るワイヤハーネスの平面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るワイヤハーネスの分解斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る筒状部材の斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る支持部材の本体の斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る支持部材のカバーの斜視図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る支持部材の平面図である。
【
図7】
図7は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの平面図である。
【
図8】
図8は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの正面図である。
【
図9】
図9は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの断面図である。
【
図10】
図10は、半開状態における実施形態のワイヤハーネスの断面図である。
【
図11】
図11は、半開状態における実施形態のワイヤハーネスの断面図である。
【
図12】
図12は、変形例に係るワイヤハーネスの分解斜視図である。
【
図14】
図14は、変形例に係る支持部材の本体の斜視図である。
【
図15】
図15は、全閉状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【
図16】
図16は、全閉状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【
図17】
図17は、半開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【
図18】
図18は、半開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【
図19】
図19は、半開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【
図20】
図20は、全開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態に係るワイヤハーネスにつき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
[実施形態]
図1から
図11を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、ワイヤハーネスに関する。
図1は、実施形態に係るワイヤハーネスの平面図、
図2は、実施形態に係るワイヤハーネスの分解斜視図、
図3は、実施形態に係る筒状部材の斜視図、
図4は、実施形態に係る支持部材の本体の斜視図、
図5は、実施形態に係る支持部材のカバーの斜視図、
図6は、実施形態に係る支持部材の平面図、
図7は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの平面図、
図8は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの正面図、
図9は、全閉状態における実施形態のワイヤハーネスの断面図、
図10および
図11は、半開状態における実施形態のワイヤハーネスの断面図である。
図9には、
図8のIX-IX断面が示されている。
【0011】
図1および
図2に示すように、本実施形態のワイヤハーネス1は、ハーネス本体2と、筒状部材3と、支持部材4と、保持部材5と、を有する。ワイヤハーネス1は、自動車等の車両100に搭載される。車両100は、車体110およびスライドドア120を有する。スライドドア120は、車体110に対して車両前後方向Xにスライドする。より詳しくは、スライドドア120は、車両の乗降口を閉塞する全閉位置と、乗降口を開放する全開位置との間を移動する。
【0012】
図1には、全閉位置のスライドドア120が示されている。ハーネス本体2は、外装部材21および複数の電線22を有する。外装部材21は、可撓性の筒状部材であり、例えば、蛇腹形状を有するコルゲートチューブである。外装部材21は、例えば、絶縁性の合成樹脂で成型される。複数の電線22は、外装部材21に挿通されている。ハーネス本体2は、車両100の車体110とスライドドア120との間に配索される。電線22は、車体110の側において、電源や制御装置に接続される。電線22は、スライドドア120の側において、スライドドア120に配置された機器に接続される。外装部材21は、第一端部21aおよび第二端部21bを有する。第一端部21aは、筒状部材3によって保持される端部である。第二端部21bは、保持部材5によって保持される端部である。
【0013】
筒状部材3は、筒状に形成された部材であって、外装部材21の第一端部21aを保持する。第一端部21aから引き出される電線22は、筒状部材3の内部を通ってスライドドア120の機器に接続される。支持部材4は、筒状部材3をスライド可能かつ回動可能に支持する部材である。支持部材4は、スライドドア120のインナーパネル121に固定される。より詳しくは、支持部材4は、インナーパネル121における車室を向く面に配置される。後述するように、支持部材4は、スライドドア120が開閉するときの外装部材21の曲げ方向を制御し、かつ全閉時において筒状部材3を所定の姿勢で支持する。
【0014】
保持部材5は、車体110に配置されており、外装部材21の第二端部21bを保持する。保持部材5は、スライドドア120が全閉位置にある場合に支持部材4に対して車両前後方向Xの後側X2に位置する。以下の説明において、スライドドア120が全閉位置にある状態を単に「全閉状態」と称する。
【0015】
保持部材5は、全閉状態において外装部材21をスライドドア120の側に向けて湾曲させるように第二端部21bを保持する。より詳しくは、保持部材5は、外装部材21が保持部材5からスライドドア120の側に向けて延出するように第二端部21bを保持する。例示された保持部材5は、外装部材21が斜め前方に向けて延出するように外装部材21を保持している。つまり、外装部材21は、保持部材5から離れるに従って車両前後方向Xの前側X1へ向かうように保持部材5によって保持される。全閉位置において、ハーネス本体2には、第一湾曲部23が形成される。第一湾曲部23は、スライドドア120の側に向けて湾曲する。全閉状態において、外装部材21は、第一湾曲部23から筒状部材3までの部分が略車両前後方向Xに沿って延在する。
【0016】
図3に示すように、筒状部材3は、揺動部30、第一軸部31、および第二軸部32を有する。筒状部材3は、例えば、絶縁性の合成樹脂で成型される。揺動部30および第一軸部31の形状は、筒形状である。揺動部30の内部空間および第一軸部31の内部空間は連通している。揺動部30および軸部31によって、略L字形状の配索路が形成される。電線22は、揺動部30から第一軸部31を経由して外部に引き出される。
【0017】
揺動部30は、外装部材21の第一端部21aを保持するように形成されている。例示された揺動部30の断面形状は、矩形である。揺動部30の内部には、外装部材21が挿入される通路33が設けられている。通路33の断面形状は、円形であり、例えば、長円形状である。通路33には、第一端部21aを係止する複数のリブ33aが設けられている。
【0018】
揺動部30は、第一側面30aおよび第二側面30bを有する。第一側面30aおよび第二側面30bは、揺動部30が回転するときの回転方向を向く面である。第一側面30aおよび第二側面30bは、揺動部30の軸方向に延在している。第一側面30aは、平面であり、かつ全閉状態において支持部材4によって支持される面である。
【0019】
第一軸部31および第二軸部32は、揺動部30の端部から突出している。第一軸部31および第二軸部32は、筒状部材3の回転軸であって、支持部材4によって回転自在に支持される。第一軸部31および第二軸部32は、同心上に配置されている。筒状部材3は、第一軸部31が車両上下方向Zの上側Z1に向けて突出し、第二軸部32が下側Z2に向けて突出する姿勢で支持部材4によって支持される。第一軸部31および第二軸部32の形状は、円筒形状である。第二軸部32の外径は、第一軸部31の外径よりも小さい。
【0020】
図2に示すように、支持部材4は、本体40およびカバー41を有する。本体40およびカバー41は、例えば、絶縁性の合成樹脂で成型される。本体40およびカバー41は、車幅方向Yに対向する。本実施形態の本体40およびカバー41は、締結部材によってスライドドア120に固定される。
図4に示すように、本体40は、主壁42、上側ガイド部43、下側ガイド部44、支持壁45、および付勢部46を有する。
【0021】
主壁42は、スライドドア120のインナーパネル121に固定される。平面視における主壁42の形状は、略矩形である。主壁42は、締結部材が挿入される貫通孔42aを有する。貫通孔42aは、車両前後方向Xの両端部に配置されている。上側ガイド部43は、筒状部材3の第一軸部31を案内する。上側ガイド部43は、主壁42から車幅方向Yに向けて突出している。上側ガイド部43の先端面は、ガイド面43aを有する。ガイド面43aは、第一軸部31の通路を構成し、予め定められた軌跡に沿って第一軸部31を案内する。
【0022】
ガイド面43aは、第一の面43b、第二の面43c、および屈曲部43dを有する。第一の面43bは、車両前後方向Xに延在している。第二の面43cは、第一の面43bに対して前側X1に位置している。第二の面43cは、第一の面43bに対して主壁42の側に向けて延在している。すなわち、第二の面43cは、第一の面43bに対して車体110から離れる方向に延在している。第二の面43cの延在方向は、車両前後方向Xおよび車幅方向Yのそれぞれに対して傾斜した方向である。屈曲部43dは、第一の面43bと第二の面43cとが交差する部分であり、主壁42の側とは反対側を向く凸形状を有する。
【0023】
下側ガイド部44は、筒状部材3の第二軸部32を案内する。下側ガイド部44は、上側ガイド部43に対して車両上下方向Zの下側Z2に配置されている。下側ガイド部44は、主壁42の下端部から車幅方向Yに向けて突出しており、車両上下方向Zにおいて上側ガイド部43と対向している。下側ガイド部44は、第二軸部32を案内するガイド通路48を有している。ガイド通路48は、車両上下方向Zに沿って下側ガイド部44を貫通する貫通孔である。ガイド通路48の通路幅は、第二軸部32の外径よりもわずかに大きい。ガイド通路48は、第二軸部32をガイド通路48に沿ってスライドさせ、かつ第二軸部32の回転を許容する。
【0024】
ガイド通路48は、第一通路部48aおよび第二通路部48bを有する。第一通路部48aは、車両前後方向Xに延在している。第二通路部48bは、第一通路部48aにおける前側X1の端部につながっている。第二通路部48bは、第一通路部48aに対して車体110から離れる方向に延在している。言い換えると、第二通路部48bは、第一通路部48aの端部からスライドドア120の側へ向けて延在している。例示された第二通路部48bは、車両前後方向Xの前側X1へ向かうに従って主壁42へ近づくように、車両前後方向Xに対して傾斜している。
【0025】
下側ガイド部44は、筒状部材3の揺動部30を支持する支持面44aを有する。支持面44aは、車両上下方向Zの上側Z1を向く面である。ガイド通路48は、支持面44aに開口している。
【0026】
支持壁45は、車両前後方向Xに延在しており、筒状部材3の第一側面30aを支持する。支持壁45は、上側ガイド部43と下側ガイド部44との間に配置されている。支持壁45は、主壁42から車幅方向Yに隆起している。支持壁45は、車幅方向Yを向く支持面45aを有する。支持面45aは、例えば、車幅方向Yと直交する平面である。
【0027】
付勢部46は、筒状部材3に対して第一回転方向R1の回転力を付与する。付勢部46は、支持壁45に対して前側X1に配置されている。例示された付勢部46は、支持壁45の前端であり、車両上下方向Zに延在する直線状の縁部である。例示された本体40は、第二通路部48bに沿って延在する壁面45bを有している。付勢部46は、支持面45aと壁面45bとが交差する角部に設けられている。付勢部46の形状は、支持面45aと壁面45bとをつなぐ円弧状の湾曲形状である。
【0028】
図5に示すように、カバー41は、二つの基部41aおよびアーチ部41bを有する。基部41aは、本体40と共にスライドドア120に対して固定される部分である。基部41aは、締結部材が挿入される貫通孔41cを有する。アーチ部41bは、二つの基部41aをつないでおり、車幅方向Yに突出するアーチ形状を有する。アーチ部41bは、第一軸部31を案内するガイド面41dを有する。ガイド面41dは、車幅方向Yにおいて本体40のガイド面43aと対向する。
【0029】
ガイド面41dは、第一の面41e、第二の面41f、および屈曲部41gを有する。第一の面41eは、車両前後方向Xに延在している。第一の面41eは、本体40の第一の面43bと対向する。第二の面41fは、第一の面41eに対して前側X1に位置している。第二の面41fは、本体40の第二の面43cと対向する。第二の面41fは、本体40の第二の面43cと同じ方向に傾斜している。屈曲部41gは、第一の面41eと第二の面41fとが交差する交差部であり、主壁42から遠ざかる方向に向けて屈曲した凹形状を有する。
【0030】
図6には、上側Z1から見た支持部材4が示されている。ガイド面43a,41dは、第一軸部31を案内するガイド通路47を構成する。ガイド通路47の通路幅は、第一軸部31の外径よりもわずかに大きい。ガイド通路47は、第一軸部31をガイド通路47に沿ってスライドさせ、かつ第一軸部31の回転を許容する。
【0031】
ガイド通路47は、第一通路部47aおよび第二通路部47bを有する。第一通路部47aは、車両前後方向Xに延在している。第二通路部47bは、第一通路部47aにおける前側X1の端部につながっている。第二通路部47bは、第一通路部47aに対して車体110から離れる方向に延在している。言い換えると、第二通路部47bは、第一通路部47aの端部から主壁42およびスライドドア120の側へ向けて延在している。第二通路部47bの延在方向は、車両前後方向Xおよび車幅方向Yのそれぞれに対して傾斜した方向である。第二通路部47bは、スライドドア120へ近づくに従って前側X1へ向かうように傾斜している。
【0032】
付勢部46は、第一通路部47aと第二通路部47bとの境界に配置されている。つまり、付勢部46は、ガイド面43aの屈曲部43dに対応して設けられている。
【0033】
図7および
図8には、全閉状態における筒状部材3およびハーネス本体2が示されている。全閉状態では、揺動部30の先端が第一軸部31および第二軸部32に対して後側X2に位置する。ハーネス本体2は、揺動部30から後側X2に向けて延在する。
図7に示すように、全閉状態では、第一軸部31がガイド通路47の第一通路部47aに収容される。また、第二軸部32は、下側のガイド通路48の第一通路部48aに収容される。
【0034】
車両前後方向Xに沿った第一通路部47a,48aの長さは、外装部材21の長さのバラツキ等を吸収できるように定められている。例えば、外装部材21の長さが大きくなると、全閉状態における筒状部材3の位置が前側X1にずれる。また、スライドドア120や支持部材4の位置ずれによって、支持部材4に対する筒状部材3の相対位置が前側X1にずれることがある。第一通路部47a,48aは、各部のバラツキを吸収して第一軸部31を第一通路部47aに収容し、かつ第二軸部32を第一通路部48aに収容できるように構成されている。
【0035】
図8に示すように、支持部材4のカバー41と下側ガイド部44との間には、揺動部30が回動可能な空間部4aが設けられている。揺動部30は、第一軸部31および第二軸部32を回転軸とし、下側ガイド部44の支持面44aに対して摺動しながら揺動する。
【0036】
図1に示すように、外装部材21は、保持部材5からスライドドア120の側に向けて延出している。全閉状態において、外装部材21は、保持部材5と筒状部材3との間でスライドドア120の側に向けて湾曲する。第一湾曲部23が形成された外装部材21は、弾性復元力F1によって筒状部材3の揺動部30をスライドドア120に向けて押圧する。
図9に示すように、揺動部30の第一側面30aは、弾性復元力F1によって支持部材4の支持面45aに押し付けられる。これにより、筒状部材3は、揺動部30が車両前後方向Xに延在する姿勢で保持される。弾性復元力F1は、第一側面30aが支持面45aから離れてしまうような揺動部30の回転を抑制し、揺動部30を乗員から見て目立たちにくくする。
【0037】
スライドドア120が開く場合、
図10に矢印AR1で示すように、スライドドア120が後側X2に向けて移動する。このときに、支持部材4は、筒状部材3に対して後側X2に相対移動する。その結果、筒状部材3の第一軸部31および第二軸部32は、第二通路部47b,48bに向けて移動する。つまり、第一軸部31および第二軸部32は、スライドドア120が開くときに第一通路部47a,48aから第二通路部47b,48bに向けてスライドする。
【0038】
図11には、第一軸部31および第二軸部32が第一通路部47a,48aから第二通路部47b,48bへ移動するときのワイヤハーネス1が示されている。このときに、付勢部46は、筒状部材3の第一側面30aに接触して第一側面30aを第一回転方向R1に向けて付勢する。言い換えると、筒状部材3は、第一側面30aを付勢部46に摺動させながら第一回転方向R1に回転する。このときの筒状部材3の回転中心は、第一軸部31および第二軸部32の中心軸線である。
【0039】
筒状部材3が第一回転方向R1に回転することで、ハーネス本体2には第二湾曲部24が形成される。第二湾曲部24は、スライドドア120の側とは反対側に向けて湾曲する。つまり、第一回転方向R1は、筒状部材3の第一側面30aを支持壁45から離間させ、外装部材21を支持壁45の側とは反対側に向けて湾曲させる回転方向である。付勢部46が筒状部材3に付与する回転力によって、ハーネス本体2の形状は第一湾曲部23および第二湾曲部24を有する略S字形状となる。
【0040】
スライドドア120が更に後側X2に移動すると、支持部材4が第一軸部31および第二軸部32を後側X2に移動させる。このときに、ワイヤハーネス1は、ハーネス本体2の第二湾曲部24を更に湾曲させながらスライドドア120に追従する。本実施形態のワイヤハーネス1は、付勢部46によって第一回転方向R1の回転力を筒状部材3に付与することで、作動不良の発生を抑制することができる。
【0041】
本実施形態に対する比較例として、付勢部46を有していない支持部材を検討する。比較例の支持部材では、スライドドア120が開くときに筒状部材3が正しい方向に回転しない可能性や、筒状部材3の回転が遅れる可能性がある。この場合、ワイヤハーネス1の各部に大きな荷重が作用したり、ハーネス本体2の動作が滑らかで無くなったりすることがある。これに対して、本実施形態のワイヤハーネス1は、正しい向きに筒状部材3を回転させることで、ハーネス本体2の作動不良を抑制することができる。本実施形態のワイヤハーネス1は、適切なタイミングで筒状部材3を回転させることにより、スライドドア120に対する高い追従性を実現できる。
【0042】
また、本実施形態のワイヤハーネス1では、全閉状態において弾性復元力F1が筒状部材3を支持面45aに向けて押圧する。弾性復元力F1が筒状部材3の第一側面30aを支持面45aに接触させておくことで、ワイヤハーネス1の見栄えが向上する。
【0043】
以上説明したように、本実施形態のワイヤハーネス1は、ハーネス本体2と、筒状部材3と、支持部材4と、保持部材5と、を有する。ハーネス本体2は、電線22および外装部材21を含み、車両100の車体110と車両100のスライドドア120との間に配索される。筒状部材3は、車両上下方向Zに突出した軸部31,32を有し、かつ外装部材21の第一端部21aを保持する。支持部材4は、スライドドア120に配置され、筒状部材3をスライド可能に支持する。保持部材5は、車体110に配置され、外装部材21の第二端部21bを保持する。
【0044】
支持部材4は、支持壁45と、ガイド通路47,48と、付勢部46と、を有する。支持壁45は、車両前後方向Xに延在して筒状部材3の第一側面30aを支持する。ガイド通路47,48は、筒状部材3の軸部31,32を案内する。付勢部46は、筒状部材3に対して軸部31,32を回転軸とする第一回転方向R1の回転力を付与する。ガイド通路47,48は、第一通路部47a,48aと、第二通路部47b,48bと、を有する。第一通路部47a,48aは、車両前後方向Xに延在する。第二通路部47b,48bは、第一通路部47a,48aの端部につながっており、かつ第一通路部47a,48aに対して車体110から離れる方向に延在する。
【0045】
軸部31,32は、スライドドア120が全閉位置にある場合に第一通路部47a,48aに収容される。軸部31,32は、スライドドア120が開くときに第一通路部47a,48aから第二通路部47b,48bに向けてスライドする。付勢部46は、軸部31,32が第一通路部47a,48aから第二通路部47b,48bへ移動するときに第一側面30aに接触して第一側面30aを第一回転方向R1に向けて付勢するように配置されている。保持部材5は、スライドドア120が全閉位置にある場合に外装部材21が第一側面30aを支持壁45に向けて押圧するように外装部材21の第二端部21bを保持する。本実施形態のワイヤハーネス1は、付勢部46によって筒状部材3に回転力を付与することにより、スライドドア120に対する筒状部材3およびハーネス本体2の追従性を向上できる。
【0046】
本実施形態の第一回転方向R1は、筒状部材3の第一側面30aを支持壁45から離間させ、外装部材21を支持壁45の側とは反対側に向けて湾曲させる回転方向である。本実施形態の付勢部46は、外装部材21を狙いの向きに湾曲させることで、スライドドア120に対する筒状部材3およびハーネス本体2の追従性を向上させることができる。
【0047】
[実施形態の変形例]
図12から
図21を参照して、実施形態の変形例について説明する。
図12は、変形例に係るワイヤハーネスの分解斜視図、
図13は、変形例に係る筒状部材の斜視図、
図14は、変形例に係る支持部材の本体の斜視図、
図15および
図16は、全閉状態における変形例のワイヤハーネスの断面図、
図17から
図19は、半開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図、
図20は、全開状態における変形例のワイヤハーネスの断面図、
図21は、比較例のワイヤハーネスの断面図である。
【0048】
実施形態の変形例に係るワイヤハーネス1において、上記実施形態のワイヤハーネス1と異なる点は、例えば、筒状部材3に設けられた突起部34と、支持部材4に設けられた係止部49と、を有する点である。本変形例に係るワイヤハーネス1は、以下に説明するように、係止部49によって筒状部材3を係止することにより、ハーネス本体2に対する周辺部品の干渉を抑制する。
【0049】
本変形例の筒状部材3は、揺動部30に配置された突起部34を有する。突起部34は、揺動部30の円弧面30cに設けられている。円弧面30cは、車両上下方向Zから見た場合の形状が円弧形状の面である。円弧面30cは、第一軸部31と第二軸部32との間に設けられている。突起部34は、軸部31,32の半径方向に突出した線状のリブであり、車両上下方向Zに延在している。突起部34は、揺動部30の中心軸線よりも第二側面30bの側に配置されている。従って、突起部34は、全閉状態において支持面45aの側とは反対側に向けて突出する。
【0050】
図13に示すように、筒状部材3は、第一側面30aから突出する第二突起部35を有する。第二突起部35は、車両上下方向Zに延在する線状のリブである。突起部34および第二突起部35は、揺動部30の上端部から下端部まで延在している。突起部34および第二突起部35の断面形状は、例えば、円弧形状である。
【0051】
図14に示すように、本変形例の本体40は、上記実施形態の本体40と同様に、上側ガイド部43および下側ガイド部44を有する。上側ガイド部43は、上記実施形態のガイド面43aと同様のガイド面43aを有する。下側ガイド部44は、上記実施形態のガイド通路48と同様のガイド通路48を有する。
【0052】
本体40は、上側ガイド部43と下側ガイド部44との間に支持壁45を有する。本変形例の支持壁45は、段差形状の支持面45aを有する。より詳しくは、支持面45aは、第一支持面45c、第二支持面45d、および付勢面45eを有する。第一支持面45cおよび第二支持面45dは、車両前後方向Xに延在している。第二支持面45dは、第一支持面45cに対して後側X2に配置されている。第一支持面45cは、筒状部材3の第一側面30aを支持する。第二支持面45dは、筒状部材3の第二突起部35を支持する。第一支持面45cと第二支持面45dとの間には、第二突起部35の突出量に応じた段差が設けられている。第二支持面45dは、第一支持面45cに対して主壁42の側に位置している。
【0053】
付勢面45eは、第一支持面45cと第二支持面45dとをつなぐ傾斜面である。付勢面45eは、車両前後方向Xに沿って第一支持面45cから第二支持面45dへ向かうに従って主壁42へ近づくように、車両前後方向Xに対して傾斜している。付勢面45eは、スライドドア120が開くときに第二突起部35に対して第一回転方向R1の回転力を付与する。
【0054】
本変形例の本体40は、上記実施形態の付勢部46と同様の付勢部46を有している。付勢部46は、第一支持面45cと壁面45bとが交差する角部である。係止部49は、壁面45bにおける奥側の端部に配置されている。壁面45bの奥側は、主壁42に近づく側であり、かつ付勢部46から遠い側である。係止部49は、車両上下方向Zに延在している。係止部49は、壁面45bに対して主壁42の側に傾斜した傾斜面であり、付勢部46の側とは反対側を向いている。
【0055】
図15に示すように、本変形例のカバー41は、上記実施形態のカバー41と同様に、二つの基部41aおよびアーチ部41bを有する。アーチ部41bは、上記実施形態のガイド面41dと同様のガイド面41dを有する。本体40のガイド面43aおよびカバー41のガイド面41dにより、ガイド通路47が形成される。ガイド通路47は、上記実施形態のガイド通路47と同様に、第一通路部47aおよび第二通路部47bを有する。
【0056】
全閉状態では、
図16に示すように、支持部材4の第一支持面45cが筒状部材3の第一側面30aを支持する。また、支持部材4の第二支持面45dが筒状部材3の第二突起部35を支持する。この状態において、筒状部材3の揺動部30が車両前後方向Xに延在する。外装部材21の弾性復元力F1は、第一側面30aを第一支持面45cに向けて押圧し、かつ第二突起部35を第二支持面45dに向けて押圧する。
【0057】
スライドドア120が開く場合、
図17に矢印AR2で示すように、スライドドア120が後側X2に向けて移動する。第二突起部35は、本体40の付勢面45eに接触する。このときに、軸部31,32は、第一通路部47a,48aに収容されている。付勢面45eは、第二突起部35に対して第一回転方向R1の回転力を付与する。つまり、本変形例では、付勢部46が第一側面30aに対して回転力を付与するよりも前に、付勢面45eが筒状部材3に対して回転力を付与する。
【0058】
スライドドア120が更に後側X2に移動すると、軸部31,32が第一通路部47a,48aから第二通路部47b,48bへ移動する。このときに、
図18に示すように、付勢部46が第一側面30aに対して第一回転方向R1の回転力を付与する。つまり、本変形例の支持部材4は、筒状部材3に対して二段階で回転力を付与する。
【0059】
二段階の付勢により、スライドドア120に対する筒状部材3およびハーネス本体2の追従性が向上する。車両100の条件によっては、軸部31,32が全閉状態の位置から第二通路部47b,48bへ移動するまでの間に、筒状部材3が回転しにくい状態となる可能性がある。本変形例の支持部材4は、第一の付勢手段である付勢面45eと、第二の付勢手段である付勢部46と、を有することで、筒状部材3をスムーズに回転させることができる。
【0060】
筒状部材3が回転方向に付勢される場合に、筒状部材3の回転中心から付勢される点までの距離が大きいと、大きな回転力が作用する。
図16には、筒状部材3の回転中心から第二突起部35までの距離L1が示されている。距離L1は、第一軸部31の中心軸線から第二突起部35までの距離であって、かつ揺動部30の軸方向の距離である。距離L1を大きくした場合、付勢面45eが第二突起部35に対して大きな回転力や回転モーメントを与えることができる。また、第二突起部35の大きさや支持面45aの形状によって、回転開始のタイミングや回転力を最適化することが可能である。
【0061】
スライドドア120が更に後側X2に移動すると、軸部31,32を回転軸として筒状部材3が第一回転方向R1に回転する。
図19に示すように、筒状部材3の突起部34は、支持部材4の係止部49に当接する。突起部34が係止部49と当接するタイミングは例えば、スライドドア120が半開の位置にあるときである。この場合、スライドドア120が全開の位置まで移動するよりも前に突起部34が係止部49に当接する。係止部49は、突起部34を係止して第一回転方向R1への筒状部材3の回転を規制する。
【0062】
図19に示すように、係止部49が突起部34を係止した状態において、筒状部材3の第二側面30bと支持部材4の本体40との間には隙間G1が存在する。言い換えると、係止部49は、第二側面30bが本体40と接触しないように筒状部材3の回転を規制する。支持部材4は、第二通路部47b,48bによって軸部31,32を保持し、かつ係止部49によって突起部34を係止することで筒状部材3をロックする。これにより、スライドドア120が移動するときのハーネス本体2の形状が制御される。
【0063】
図20には、スライドドア120が全開位置にあるときのワイヤハーネス1が示されている。ハーネス本体2とインナーパネル121との間には、隙間G2が確保されている。係止部49は、揺動部30から延出するハーネス本体2がインナーパネル121と干渉しないように筒状部材3の角度や位置を規制する。
【0064】
図21には、比較例のワイヤハーネス200が示されている。比較例のワイヤハーネス200は、支持部材4Xおよび筒状部材3Xを有する。比較例の支持部材4Xは、本変形例の係止部49を有していない。また、比較例の筒状部材3Xは、本変形例の突起部34を有していない。
【0065】
湾曲したハーネス本体2は、弾性復元力F2を発生させる。この弾性復元力F2により、第一軸部31および第二軸部32が第二通路部47b,48bから第一通路部47a,48aへ向けて戻ってしまうことがある。例えば、第二側面30bが支持部材4Xの角部40aに接触すると、角部40aを支点として揺動部30が第一回転方向R1に回転してしまう。その結果、軸部31,32が第一通路部47a,48aに向けて移動してしまうことがある。筒状部材3の戻りが発生すると、ハーネス本体2の外装部材21がインナーパネル121等の周辺部品と干渉してしまい、異音などの不具合が発生する可能性がある。
【0066】
本変形例のワイヤハーネス1では、係止部49によって筒状部材3の戻りが規制される。よって、本変形例のワイヤハーネス1は、ハーネス本体2と周辺部品との干渉を抑制することができる。
【0067】
以上説明したように、本変形例の筒状部材3は、軸部31,32に対して半径方向に突出した突起部34を有する。支持部材4は、突起部34を係止可能な係止部49を有する。支持部材4は、スライドドア120が開くときに軸部31,32を第二通路部47b,48bに収容した状態でスライドドア120と共に移動することで筒状部材3を回転させて突起部34を係止部49と対向させる。係止部49は、突起部34を係止することにより、第一通路部47a,48aへ向かう軸部31,32の移動を規制する。本変形例のワイヤハーネス1は、ハーネス本体2の形状の乱れを規制してハーネス本体2と周辺部品との干渉を抑制することができる。
【0068】
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
【符号の説明】
【0069】
1:ワイヤハーネス、 2:ハーネス本体、 3:筒状部材
4:支持部材、 4a:空間部
5:保持部材
21:外装部材、 21a:第一端部、 21b:第二端部、 22:電線
23:第一湾曲部、 24:第二湾曲部
30:揺動部、 30a:第一側面、 30b:第二側面、 30c:円弧面
31:第一軸部、 32:第二軸部、 33:通路、 33a:リブ
34:突起部、 35:第二突起部
40:本体、 41:カバー、 41a:基部、 41b:アーチ部
41c:貫通孔、 41d:ガイド面、 41e:第一の面、 41f:第二の面
41g:屈曲部
42:主壁、 43:上側ガイド部
43a:ガイド面、 43b:第一の面、 43c:第二の面、 43d:屈曲部
44:下側ガイド部、 44a:支持面、 45:支持壁、 45a:支持面
45b:壁面、 45c:第一支持面、 45d:第二支持面、 45e:付勢面
46:付勢部
47:ガイド通路、 47a:第一通路部、 47b:第二通路部
48:ガイド通路、 48a:第一通路部、 48b:第二通路部
49:係止部
100:車両、 110:車体、 120:スライドドア、 121:インナーパネル
200:比較例のワイヤハーネス
F1,F2:弾性復元力
R1:第一回転方向
X:車両前後方向、 Y:車幅方向、 Z:車両上下方向