(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104357
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】物品移動検知装置
(51)【国際特許分類】
H01H 27/00 20060101AFI20240729BHJP
A61N 1/39 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H01H27/00 G
A61N1/39
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008510
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】593063219
【氏名又は名称】飯田電子設計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128934
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100112689
【弁理士】
【氏名又は名称】佐原 雅史
(72)【発明者】
【氏名】飯田 勝洋
(72)【発明者】
【氏名】飯田 沢生
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ18
4C053JJ23
(57)【要約】
【課題】移動の検知の対象となる物品の収容場所の自由度を高めることができる上に、物品の移動の誤検知を未然に防止しながらも物品の移動の検知精度を高めることができる物品移動検知装置を提供する。
【解決手段】物品移動検知装置10は、ホルダー16と、ホルダー16に装着可能な鍵18と、鍵18がホルダー16から取り外されたことを検知可能なスイッチ20と、を備え、物品にホルダー16または鍵18を直接または間接的に取り付け、スイッチ20によって鍵18がホルダー16から取り外されたことを検知することで、物品の移動が検知可能である。また、スイッチ20は、ホルダー16に装着された鍵18がスイッチ20に沿うように第一の方向に引き抜かれた場合、および、ホルダー16に装着された鍵18がスイッチ20から離反する第二の方向に引き抜かれた場合に、物品の移動が検知可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルダーと、
前記ホルダーに装着可能な鍵と、
前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知可能なスイッチと、を備え、
物品に前記ホルダーまたは前記鍵を直接または間接的に取り付け、前記スイッチによって前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知することで、前記物品の移動が検知可能な物品移動検知装置であって、
前記スイッチは、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチに沿うように第一の方向に引き抜かれた場合、および、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチから離反する第二の方向に引き抜かれた場合に、前記物品の移動が検知可能である、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の物品移動検知装置であって、
前記鍵は、曲面からなる曲面部を有し、
前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第二の方向に引き抜かれた場合に、前記鍵が前記曲面部を基点として回動する、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の物品移動検知装置であって、
前記鍵は、前記第一の方向に直線的に延びる第一の係合部を有し、
前記ホルダーは、前記鍵の前記第一の係合部と係合可能な係合部を有する、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【請求項4】
請求項3に記載の物品移動検知装置であって、
前記鍵は、前記第一の係合部とは形状が異なる円形状の第二の係合部を有し、
前記ホルダーは、前記鍵の前記第二の係合部と係合可能な係合部を有する、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の物品移動検知装置であって、
前記鍵は、紐状体を挿通可能な紐孔を有し、
前記紐状体を前記第一の方向に引っ張ると、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第一の方向に直線的に引き抜かれ、
前記紐状体を前記第二の方向に引っ張ると、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第二の方向に回動されて引き抜かれる、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の物品移動検知装置であって、
前記物品がAEDである、
ことを特徴とする物品移動検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AED等の物品が保管場所等から移動されたことを検知可能な物品移動検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、急病等に備えて自動体外式除細動器(AED)を収納・保管することが可能なAED収納装置が広く知られている。
【0003】
このようなAED収納装置の一つとして、例えば、特許文献1には、通信回線を介して接続される管理装置と通信を行なう通信手段と、非常用装置(AED)の取り出しを検出する第1のセンサと、前記非常用装置の動作状態を表示するために前記非常用装置が有する表示手段の、表示もしくは表示の変化を非接触的に検出することにより、前記非常用装置の異常状態を検出する第2のセンサと、前記第1及び第2のセンサの検出状態を監視し、前記非常用装置の取り出し又は前記非常用装置の異常状態の検出を、前記通信手段により前記管理装置へ通知する制御手段を有する非常用装置の設置用筐体が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、前面から開放可能な扉を有する収納ボックスの内部に、自動体外式除細動器(AED)を収納し、前記扉及び収納ボックス下部にマイクロスイッチを備え、開扉及び自動体外式除細動器の取出しを該マイクロスイッチで検知して警報ランプの点灯、警報ブザーの鳴動及び緊急事態対処表示を制御する緊急表示機構と、自動体外式除細動器の取出しの検知により、外部の管理装置に救急救命出動を要請する緊急通報を発信する緊急通報機構を備える緊急対応自動販売機が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、収納した自動体外式除細動器(AED)が取り出されたれたことを検知する取り出し検知手段と、前記取り出し検知手段により自動体外式除細動器が取り出されたことが検知された場合に、自動体外式除細動器収納装置を管理する管理者及び管理センターに通知する通知手段を備えた自動体外式除細動器収納装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4828892号公報
【特許文献2】実用新案登録第3125304号公報
【特許文献3】特開2009-22701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のAED収納装置は、各種センサ(例えば、光センサ、重量センサ)や、マイクロスイッチを用いてAED自体の動きを検知することで、AEDの持ち出しを検知するように構成されているため、AEDを定位置に収納する必要があり、AEDの収容場所の自由度が制限されてしまうといった問題点があった。
【0008】
また、AEDに衝撃や振動等の僅かな外力が加わっただけでAEDの持ち出しを誤検知してしまうといった問題点や、反対に、AEDの持ち出し方によってはAEDの持ち出しを検知できないといった問題点があった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであって、移動の検知対象となる物品の収容場所の自由度を高めることができる上に、物品の移動の誤検知を未然に防止しながらも物品の移動の検知精度を高めることができる物品移動検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る物品移動検知装置は、ホルダーと、前記ホルダーに装着可能な鍵と、前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知可能なスイッチと、を備え、物品に前記ホルダーまたは前記鍵を直接または間接的に取り付け、前記スイッチによって前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知することで、前記物品の移動が検知可能な物品移動検知装置であって、前記スイッチは、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチに沿うように第一の方向に引き抜かれた場合、および、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチから離反する第二の方向に引き抜かれた場合に、前記物品の移動が検知可能である、ことを特徴とする物品移動検知装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る物品移動検知装置によれば、移動の検知対象となる物品の収容場所の自由度を高めることができる上に、物品の移動の誤検知を未然に防止しながらも物品の移動の検知精度を高めることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】(a)物品移動検知装置10の全体構成を示す全体図であって、物品移動検知装置10の主要部材であるホルダー16とピン18を正面側から見た図である。(b)物品移動検知装置10の全体構成を示す全体図であって、物品移動検知装置10の主要部材であるホルダー16とピン18を背面側から見た図である
【
図2】(a)ピン18を装着した状態のホルダー16を正面側から見た外観斜視図である。(b)(a)に示すホルダー16とピン18を分解して示す分解斜視図である。
【
図3】(a)ピン18を挿入した状態のホルダー16を背面側から見た外観斜視図である。(b)(a)に示すホルダー16とピン18を分解して示す分解斜視図である。
【
図4】(a)ピン18をホルダー16に装着した状態を示した図である。(b)ホルダー16に装着されたピン18がX方向に直線的に引き抜かれた状態を示した図である。
【
図5】(a)ピン18をホルダー16に装着した状態を示した図である。(b)ホルダー16に装着されたピン18がY方向に回動されて引き抜かれた状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態に係る物品移動検知装置について詳細に説明する。
【0014】
<全体構成>
最初に、
図1を用いて、物品移動検知装置10の全体構成について説明する。
【0015】
図1(a)は、物品移動検知装置10の全体構成を示す全体図であって、物品移動検知装置10の主要部材であるホルダー16とピン18を正面側から見た図である。また、
図1(b)は、物品移動検知装置10の全体構成を示す全体図であって、物品移動検知装置10の主要部材であるホルダー16とピン18を背面側から見た図である。
【0016】
物品移動検知装置10は、本体12と蓋体14からなるホルダー16と、このホルダー16に装着(挿入)可能なピン(鍵)18と、ホルダー16の本体12の内部に収容されるスイッチ20(
図4参照)と、このスイッチ20に接続されるケーブル22と、ホルダー16の蓋体14に着脱可能なクリップ24と、ピン18に挿通される紐状体26と、を有して構成される。
【0017】
この物品移動検知装置10は、物品(例えば、AED)にホルダー16またはピン18を直接または間接的に取り付け、スイッチ20によってピン18がホルダー16から取り外されたことを検知することで、物品の移動が検知可能である。なお、物品移動検知装置10の動作については、
図4と
図5を用いて後述する。
【0018】
<ホルダー>
次に、
図2と
図3を用いて、ホルダー16について説明する。
【0019】
図2(a)は、ピン18を装着した状態のホルダー16を正面側から見た外観斜視図であり、同図(b)は、同図(a)に示すホルダー16とピン18を分解して示す分解斜視図である。また、
図3(a)は、ピン18を挿入した状態のホルダー16を背面側から見た外観斜視図であり、同図(b)は、同図(a)に示すホルダー16とピン18を分解して示す分解斜視図である。
【0020】
ホルダー16は、ピン18やスイッチ20等が収容可能な箱状体の本体12と、この本体12の一方の側面を覆うように配置される板状の蓋体14と、を有して構成され、本例では、プラスチック(ポリカーボネート)製の部材からなる。
【0021】
なお、本発明に係る「ホルダー」の材質は特に限定されず、例えば、ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂であってもよいし、ステンレスやアルミ等の金属、樹脂、木材等を適用してもよい。
【0022】
<ホルダー/本体>
次に、ホルダー16の本体12について説明する。
【0023】
本体12は、
図3(b)等に示すように、板状のベース部12aと、このベース部12aを基端として厚み方向に延出形成された側壁12b,ピン当接部12c,スイッチ固定部12d,およびケーブル挿通部12eと、ベース部12aの底部に形成された第1係合凹部12fおよび第2係合凹部12gと、を有して構成される。
【0024】
ベース部12aは、長方形形状の板状体からなる部位であり、本体12の基礎(土台)となる部位である。
【0025】
側壁12bは、ベース部12aの長辺の一方を基端として厚み方向に延出成形された背面視がL字形状の部位である。側壁12bには、蓋体14のネジ挿通孔14a1に対応する2箇所に、それぞれネジ孔12b1が形成されており、このネジ孔12b1には、蓋体14を本体12に固定するためのネジが取り付け可能である。
【0026】
ピン当接部12cは、ベース部12aの角部を基端として厚み方向に延出成形された部位であり、ピン18がホルダー16に装着(挿入)された場合に、ピン18の頭部18bが当接する部位である。
【0027】
ピン当接部12cは、ピン18の頭部18bと相補的形状を有する曲面凹部12c1を有し、ピン18がホルダー16に装着(挿入)された場合に、この曲面凹部12c1に、ピン18の頭部18bが収容可能である。また、ピン当接部12cには、蓋体14のネジ挿通孔14a1に対応する1箇所に、ネジ孔12c2が形成されており、このネジ孔12c2には、蓋体14やクリップ24を本体12に固定するためのネジが取り付け可能である。
【0028】
スイッチ固定部12dは、ベース部12aの底部を基端として厚み方向に延出成形された棒状の部位である。スイッチ固定部12dは、2本の棒状体で構成されており、スイッチ20は、本体12の内側空間に収容された状態で、このスイッチ固定部12dに固定される。
【0029】
ケーブル挿通部12eは、側壁12bとピン当接部12cの間において、ベース部12aの底面を基端として厚み方向に延出成形された部位である。ケーブル挿通部12eには、スイッチ20に電気的に接続されるケーブル22が挿通可能な挿通孔12e1が形成されている。
【0030】
第1係合凹部12fは、ベース部12aの底面に形成された円形形状の凹部であり、ピン18の本体側第1係合凸部18d(
図2(b)参照)と相補的な形状を有している。第1ピン係合凹部12fは、ほぼ真円の球体を均等に2分割してなる半球形状の凹部であり、同じ半球形状の凸部からなるピン18の本体側第1係合凸部18dと係合(嵌合)が可能である。
【0031】
第2係合凹部12gは、ベース部12aの底面に形成された長円形状の凹部であり、ピン18の本体側第2係合凸部18e(
図2(b)参照)と相補的な形状を有している。第2係合凹部12gは、ほぼ真円の円柱体を長手方向に均等に2分割してなる半円柱の両端に、ほぼ真円の球体を均等に4分割してなる4分の1球(球をその中央を含む2つの平面で4等分したもの)を配置した半楕円体形状の凹部であり、同じ半楕円体形状の凸部からなるピン18の本体側第2係合凸部18eと係合(嵌合)が可能である。
【0032】
<ホルダー/蓋体>
次に、ホルダー16の蓋体14について説明する。
【0033】
蓋体14は、
図2(b)等に示すように、板状のベース部14aと、このベース部14aの底面を基端として厚み方向に延出形成されたケーブル押さえ14bと、ベース部14aの底面に突出形成された第3係合凹部14cおよび第4係合凹部14dと、を有して構成される。
【0034】
ベース部14aは、長方形形状の板状体からなる部位であり、蓋体14の基礎(土台)となる部位である。ベース部14aの3つの角部には、それぞれネジ挿通孔14a1が形成されており、このネジ孔14a1には、蓋体14やクリップ24を本体12に固定するためのネジが取り付け可能である。
【0035】
ケーブル押さえ14bは、ベース部14aの短辺の一方を基端として厚み方向に延出成形された部位であって、本体12のケーブル挿通部12e(
図3(b)参照)に対応する箇所に形成されている。蓋体14が本体12に取り付けられると、蓋体14のケーブル押さえ14bが、本体12のケーブル挿通部12eの挿通孔12e1を覆うようにように構成されており、これにより、ケーブル22は、本体12と蓋体14に挟み込まれて支持される。
【0036】
第3係合凹部14cは、ベース部14aの底面に形成された円形形状の凹部であり、ピン18の蓋体側第1係合凸部18f(
図3(b)参照)と相補的な形状を有している。第3係合凹部14cは、ほぼ真円の球体を均等に2分割してなる半球形状の凹部であり、同じ半球形状の凸部からなるピン18の蓋体側第1係合凸部18fと係合(嵌合)が可能である。
【0037】
第4係合凹部14dは、ベース部14aの底面に形成された長円形状の凹部であり、ピン18の蓋体側第2係合部18g(
図3(b)参照)と相補的な形状を有している。第4係合凹部14dは、ほぼ真円の円柱体を長手方向に均等に2分割してなる半円柱の両端に、ほぼ真円の球体を均等に4分割してなる4分の1球(球をその中央を含む2つの平面で4等分したもの)を配置した半楕円体形状の凹部であり、同じ半楕円体形状の凸部からなるピン18の蓋体側第2係合凸部18gと係合(嵌合)が可能である。
【0038】
<ピン>
次に、
図2と
図3を用いて、ピン18について説明する。
【0039】
ピン18は、直方体形状の把持部18aと、この把持部18bの長手方向一方側に延出形成された曲面からなる頭部18bと、把持部18aの角部に形成された紐孔18cと、を有して構成され、本例では、プラスチック(ポリカーボネート)製の部材からなる。
【0040】
なお、本発明に係る「鍵(ピン)」の材質は特に限定されず、例えば、ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂であってもよいし、ステンレスやアルミ等の金属、樹脂、木材等を適用してもよい。
【0041】
把持部18aは、直方体形状からなる部位であり、ピン18の基礎(土台)となる部位である。
【0042】
把持部18aの厚み方向一方側には、
図2(b)等に示すように、本体側第1係合凸部18dおよび本体側第2係合凸部18eが形成されている。
【0043】
本体側第1係合凸部18dは、把持部18aの一方側の面に形成された円形形状の凸部であり、ホルダー16の本体12の第1係合凹部12f(
図3(b)参照)と相補的な形状を有している。本体側第1係合凸部18dは、ほぼ真円の球体を均等に2分割してなる半球形状の凸部であり、同じ半球形状の凹部からなるホルダー16の第1係合凹部12fと係合(嵌合)が可能である。
【0044】
本体側第2係合凸部18eは、把持部18aの一方側の面に成形された長円形状の凸部であり、ホルダー16の本体12の第2係合凹部12g(
図3(b)参照)と相補的な形状を有している。本体側第2係合凸部18eは、ほぼ真円の円柱体を長手方向に均等に2分割してなる半円柱の両端に、ほぼ真円の球体を均等に4分割してなる4分の1球(球をその中央を含む2つの平面で4等分したもの)を配置した半楕円体形状の凸部であり、同じ半楕円体形状の凹部からなるホルダー16の第2係合凹部12gと係合(嵌合)が可能である。
【0045】
把持部18aの厚み方向他方側には、
図3(b)等に示すように、蓋体側第1係合凸部18fおよび蓋体側第2係合凸部18gが形成されている。
【0046】
蓋体側第1係合凸部18fは、把持部18aの他方側の面に形成された円形形状の凸部であり、ホルダー16の蓋体14の第3係合凹部14c(
図2(b)参照)と相補的な形状を有している。蓋体側第1係合凸部18fは、ほぼ真円の球体を均等に2分割してなる半球形状の凸部であり、同じ半球形状の凹部からなるホルダー16の第3係合凹部14cと係合(嵌合)が可能である。
【0047】
蓋体側第2係合凸部18gは、把持部18aの他方側の面に形成された長円形状の凸部であり、ホルダー16の蓋体14の第4係合凹部14d(
図2(b)参照)と相補的な形状を有している。蓋体側第2係合凸部18gは、ほぼ真円の円柱体を長手方向に均等に2分割してなる半円柱の両端に、ほぼ真円の球体を均等に4分割してなる4分の1球(球をその中央を含む2つの平面で4等分したもの)を配置した半楕円体形状の凸部であり、同じ半楕円体形状の凹部からなるホルダー16の第4係合凹部14dと係合(嵌合)が可能である。
【0048】
本例のピン18(鍵)は、第一の方向(本例では、ピン18の長手方向)に直線的に延びる第一の係合部(
図2(b)に示す本体側第2係合凸部18e、
図3(b)に示す蓋体側第2係合凸部18g)を有し、ホルダー16は、ピン18(鍵)の第一の係合部と係合可能な係合部(
図3(b)に示す第2係合凹部12g、
図2(b)に示す第4係合凹部14d)を有するため、ピン18(鍵)をスイッチ20に沿うように第一の方向に引き抜いた場合に、ピン18(鍵)を第一の方向に延びる第一の係合部に沿って直線的に誘導することができ、鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0049】
また、ピン18(鍵)は、第一の係合部とは形状が異なる円形状の第二の係合部(
図2(b)に示す本体側第1係合凸部18d、
図3(b)に示す蓋体側第1係合凸部18f)を有し、ホルダー16は、ピン18(鍵)の第二の係合部と係合可能な係合部(
図3(b)に示す第1係合凹部12f、
図2(b)に示す第3係合凹部14c)を有するため、ピン18(鍵)とホルダー16を第一の係合部と第二の係合部によって確実に係合することができ、物品の移動の誤検知を未然に防ぐことができる上に、鍵をホルダーに装着した際の操作感(装着感)を高めることができ、鍵をホルダーに確実にセットすることができる。
【0050】
<スイッチ>
次に、
図4を用いて、スイッチ20について説明する。
【0051】
図4(a)は、ピン18をホルダー16に装着した状態を示した図であり、同図(b)は、ホルダー16に装着されたピン18がX方向に直線的に引き抜かれた状態を示した図である。
【0052】
スイッチ20は、ピン18がホルダー16から取り外されたことを検知可能な検知手段であり、本例では、b接点のマイクロスイッチを適用している。なお、本発明に係る「スイッチ」は、マイクロスイッチに限定されず、磁気センサ等の他の検知手段であってもよい。また、「スイッチ」の接触形式も、b接点に限定されず、例えば、a接点やc接点であってもよい。
【0053】
スイッチ20は、ホルダー16の本体12の内側空間に収容された状態で、本体12のスイッチ固定部12dに固定される。
【0054】
スイッチ20は、外部からの力や動きを内部機構に伝達するためのアクチュエータ部20aと、可動バネや接点部等で構成される内部機構(図示省略)と、ケーブル22のコネクタ22aと電気的に接続される端子部(図示省略)と、を有して構成される。
【0055】
図4(a)に示すように、ピン18がホルダー16の本体12に挿入されると、ピン18の進入に伴ってアクチュエータ部20aが板バネの付勢力に抗してスイッチ20の本体に向かう方向に押圧され、アクチュエータ部20aを介して内部機構に外力が加えられると、内部機構の可動接点と固定接点が接触状態から非接触状態に変化し、スイッチ20がオフ状態となる。
【0056】
一方、
図4(b)に示すように、ピン18がホルダー16の本体12から引き抜かれると、ピン18の退出に伴ってアクチュエータ部20aが板バネの付勢力によってスイッチ20の本体から離れる方向に移動し、アクチュエータ部20aを介して内部機構に外力が加えられなくなると、内部機構の可動接点と固定接点が非接触状態から接触状態に変化し、スイッチ20がオン状態となる。
【0057】
<ケーブル>
次に、
図4を用いて、ケーブル22について説明する。
【0058】
ケーブル22は、スイッチ20と、図示しない外部装置(例えば、リモート監視端末装置)とを電気的に接続するための接続手段である。
【0059】
ケーブル22の一端側は、ケーブル22の一端部に圧着されたコネクタ22aを介して、スイッチ20の端子部(図示省略)に電気的に接続された後、ホルダー16の挿通孔12e1に挿通されて、ホルダー16の本体12の内部から、ホルダー16の本体12の外部に引き出される。
【0060】
ケーブル22の他端側は、ケーブル22の他端部に圧着されたコネクタ22aを介して、本例では、リモート監視端末装置(図示省略)に接続される。
【0061】
図4(b)に示すように、ピン18がホルダー16の本体12から引き抜かれ、スイッチ20がオフ状態からオン状態に変化すると、ケーブル22を介して、ピン18がホルダー16から引き抜かれたことを知らせる制御信号が、リモート監視端末装置(図示省略)に向けて出力される。
【0062】
<物品移動検知装置の動作>
次に、
図4と
図5を用いて、物品移動検知装置10の動作について説明する。
【0063】
図5(a)は、ピン18をホルダー16に装着した状態を示した図であり、同図(b)は、ホルダー16に装着されたピン18がY方向に回動されて引き抜かれた状態を示した図である。
【0064】
最初に、物品移動検知装置10の利用者は、移動の検知対象となる物品(例えば、AED)が収容される収容物(例えば、AED収容バック)に、クリップ24(
図1参照)等を用いてホルダー16を取り付ける。
【0065】
次に、物品移動検知装置10の利用者は、任意の場所(例えば、AEDの保管場所近傍の支柱)に、紐状体26等を用いてピン18を固定した後、ピン18をホルダー16に装着(挿入)する。これにより、物品移動検知装置10は、物品(本例では、AED)の移動(持ち出し)の検知が可能な検知待機状態(
図4(a)および
図5(a)に示す状態)となる。
【0066】
この検知待機状態において、物品(AED)が移動され(持ち出され)た際に、
図4(b)に示すように、ホルダー16に装着されたピン18が、スイッチ20に沿うようにX方向(第一の方向。例えば、水平方向)に直線的に引き抜かれ、ピン18の退出に伴ってアクチュエータ部20aがスイッチ20の本体から離れる方向に移動し、スイッチ20がオン状態(スイッチ20の内部機構の可動接点と固定接点が接触した状態)になると、ケーブル22から外部のリモート監視端末装置に向けて、ピン18がホルダー16から引き抜かれたことを知らせる制御信号が出力される。
【0067】
また、検知待機状態において、物品(AED)が移動され(持ち出され)た際に、
図5(b)に示すように、ホルダー16に装着されたピン18が、スイッチ20から離反するY方向(第二の方向。例えば、鉛直方向)に回動されて引き抜かれ、ピン18の退出に伴ってアクチュエータ部20aがスイッチ20の本体から離れる方向に移動し、スイッチ20がオン状態(スイッチ20の内部機構の可動接点と固定接点が接触した状態)になると、ケーブル22から外部のリモート監視端末装置に向けて、ピン18がホルダー16から引き抜かれたことを知らせる制御信号が出力される。
【0068】
本例に係る物品移動検知装置10によれば、ピン18(鍵)をスイッチ20に沿うように第一の方向(X方向)に引き抜いた場合のみならず、ピン18(鍵)をスイッチ20から離反する第二の方向(Y方向)に引き抜いた場合でも、物品(例えば、AED)の移動が検知可能であるため、ホルダー16に対するピン18の引き抜き角度が90度以内であれば、ピン18をホルダー16から引き抜くことができ、移動の検知対象となる物品の収容場所の自由度を高めることができる上に、物品の移動の誤検知を未然に防止しながらも物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0069】
また、ピン18(鍵)は、曲面からなる頭部18b(曲面部)を有し、ホルダー16に装着されたピン18(鍵)が第二の方向(Y方向)に引き抜かれた場合に、ピン18(鍵)が頭部18b(曲面部)を基点として回動するため、ピン18(鍵)をスイッチ20から離反する第二の方向(Y方向)に引き抜いた場合に、ピン18(鍵)を第二の方向(Y方向)に円滑に移動(回動)させることができるため、鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0070】
また、ピン18(鍵)は、紐状体(
図5に示す紐状体26)を挿通可能な紐孔(
図4や
図5に示す紐孔18c)を有し、
図4(b)に示すように、紐状体26を第一の方向(X方向)に引っ張ると、ホルダー16に装着されたピン18(鍵)が第一の方向に直線的に引き抜かれ、
図5(b)に示すように、紐状体26を第二の方向(Y方向)に引っ張ると、ホルダー16に装着されたピン18(鍵)が第二の方向に回動されて引き抜かれるため、紐状体を介して鍵を引き抜くことができ、物品移動検知装置の設置場所の自由度を高めることができる上に、従来よりも鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0071】
<物品移動検知装置の変形例>
なお、本例では、AEDの移動(持ち出し)を検知する例について説明したが、本発明に係る「物品」は、AEDに限定されず、例えば、パソコン、スーツケース、カバン等の他の物品であってもよい。
【0072】
また、本例では、移動の検知対象となる物品(本例では、AED)が収容される収容物(本例では、AED収容バック)に、クリップ24を用いてホルダー16を取り付ける例について説明したが、本発明に係る「ホルダー」は、移動の検知対象となる「物品」に、直接、取り付けてもよいし、移動の検知対象となる物品が収容される収容物(例えば、バック、袋、箱、ケース等)に、間接的に取り付けてもよい。
【0073】
また、本発明に係る「ホルダー」に代えて、本発明に係る「鍵(ピン)」を物品に取り付けてもよく、この場合、本発明に係る「鍵(ピン)」は、移動の検知対象となる「物品」に、直接、取り付けてもよいし、移動の検知対象となる物品が収容される収容物(例えば、バック、袋、箱、ケース等)に、間接的に取り付けてもよい。
【0074】
よって、先のAEDの例では、移動の検知対象となる物品(例えば、AED)が収容される収容物(例えば、AED収容バック)に、紐状体26を用いてピン18を固定し、任意の場所(例えば、AEDの保管場所近傍の支柱)に、クリップ24等を用いてホルダー16を取り付けてもよい。
【0075】
また、本例では、クリップ24を用いてホルダー16を取り付ける例について説明したが、本発明に係る「ホルダー」の取付態様は、特に限定されず、例えば、「ホルダー」を直接、物品や収容物に取り付けてもよいし、マジックテープ(登録商標)やネジ等を用いて、物品や収容物に取り付けてもよい。
【0076】
また、紐状体26を用いてピン18を固定する例について説明したが、本発明に係る「鍵(ピン)」の取付態様は、特に限定されず、例えば、「鍵(ピン)」を直接、物品や収容物に取り付けてもよいし、マジックテープやネジ等を用いて、物品や収容物に取り付けてもよい。
【0077】
また、紐状体26を介してピン18をホルダー16から引き抜く例を示したが、本発明に係る「鍵(ピン)」を「ホルダー」から引き抜く(取り外す)方法は、特に限定されず、例えば、「鍵(ピン)」を直接、引き抜いてもよいし、「鍵(ピン)」を固定した状態で「ホルダー」を「鍵(ピン)」から離反する方向に引っ張ることで、「鍵(ピン)」を「ホルダー」から相対的に引き抜いてもよい。
【0078】
<物品移動検知装置/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る物品移動検知装置(例えば、
図1に示す物品移動検知装置10)は、ホルダー(例えば、
図1に示すホルダー16)と、前記ホルダーに装着可能な鍵(例えば、
図1に示すピン18)と、前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知可能なスイッチ(例えば、
図4(a),(b)に示すスイッチ20)と、を備え、物品(例えば、AED、パソコン、スーツケース、カバン等)に前記ホルダーまたは前記鍵を直接または間接的に取り付け、前記スイッチによって前記鍵が前記ホルダーから取り外されたことを検知することで、前記物品の移動が検知可能な物品移動検知装置であって、前記スイッチは、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチに沿うように第一の方向(例えば、
図4(b)において符号Xで示す方向)に引き抜かれた場合、および、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記スイッチから離反する(遠ざかる)第二の方向(例えば、
図5(b)において符号Yで示す方向)に引き抜かれた場合に、前記物品の移動が検知可能である、ことを特徴とする物品移動検知装置である。
【0079】
本実施形態に係る物品移動検知装置によれば、鍵をスイッチに沿うように第一の方向に引き抜いた場合のみならず、鍵をスイッチから離反する第二の方向に引き抜いた場合でも、物品の移動が検知可能であるため、移動の検知対象となる物品の収容場所の自由度を高めることができる上に、物品の移動の誤検知を未然に防止しながらも物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0080】
また、前記鍵は、曲面からなる曲面部(例えば、
図3(b),
図5(b)に示す頭部18b)を有し、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第二の方向に引き抜かれた場合に、前記鍵が前記曲面部を基点として回動するものであってもよい。
【0081】
このような構成とすれば、鍵をスイッチから離反する第二の方向に引き抜いた場合に、鍵を第二の方向に円滑に移動(回動)させることができるため、鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0082】
また、前記鍵は、前記第一の方向に直線的に延びる第一の係合部(例えば、
図2(b)に示す本体側第2係合凸部18e、
図3(b)に示す蓋体側第2係合凸部18g)を有し、前記ホルダーは、前記鍵の前記第一の係合部と係合可能な係合部(例えば、
図3(b)に示す第2係合凹部12g、
図2(b)に示す第4係合凹部14d)を有するものであってもよい。
【0083】
このような構成とすれば、鍵をスイッチに沿うように第一の方向に引き抜いた場合に、鍵を第一の方向に延びる第一の係合部に沿って直線的に誘導することができるため、鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0084】
また、前記鍵は、前記第一の係合部とは形状が異なる円形状の第二の係合部(例えば、
図2(b)に示す本体側第1係合凸部18d、
図3(b)に示す蓋体側第1係合凸部18f)を有し、前記ホルダーは、前記鍵の前記第二の係合部と係合可能な係合部(例えば、
図3(b)に示す第1係合凹部12f、
図2(b)に示す第3係合凹部14c)を有するものであってもよい。
【0085】
このような構成とすれば、鍵とホルダーを第一の係合部と第二の係合部によって確実に係合することができるため、物品の移動の誤検知を未然に防ぐことができる上に、鍵をホルダーに装着した際の操作感(装着感)を高めることができ、鍵をホルダーに確実にセットすることができる。
【0086】
また、前記鍵が、第一の面(例えば、
図2(b)に示す面)と、該第一の面と表裏の関係にある第二の面(例えば、
図3(b)に示す面)を有し、前記第一の面と前記第二の面の両方に、前記第一の係合部と前記第二の係合部を形成すれば、鍵とホルダーをより確実に係合することができる上に、鍵をホルダーに装着した際の操作感(装着感)をさらに高めることができる。
【0087】
また、前記鍵は、紐状体(例えば、
図4や
図5に示す紐状体26)を挿通可能な紐孔(例えば、
図4や
図5に示す紐孔18c)を有し、前記紐状体を前記第一の方向(例えば、
図4(b)において符号Xで示す方向)に引っ張ると、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第一の方向に直線的に引き抜かれ、前記紐状体を前記第二の方向(例えば、
図5(b)において符号Yで示す方向)に引っ張ると、前記ホルダーに装着された前記鍵が前記第二の方向に回動されて引き抜かれるものであってもよい。
【0088】
このような構成とすれば、紐状体を介して鍵を引き抜くことができるため、物品移動検知装置の設置場所の自由度を高めることができる上に、従来よりも鍵の引き抜きを円滑かつ確実に行うことができ、物品の移動の検知精度を高めることができる。
【0089】
また、前記物品がAEDであってもよい。
【0090】
このような構成とすれば、AEDが収容場所等から持ち出された場合に、AEDの持ち出しを確実に検知することができ、AEDの持ち出しを外部に通知する等の処理を行うことができる。
【0091】
なお、本発明に係る物品移動検知装置の構成は、上記実施形態に係る物品移動検知装置10の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0092】
したがって、例えば、本発明に係る「物品移動検知装置」の使用用途は、特に限定されず、例えば、物品が正規の利用者に持ち出されたことを検知する目的で使用されるものであってもよいし、物品が物品の持ち主以外の者に無断で持ち出された(盗難された)ことを検知する目的で使用されるものであってもよいし、物品が地震や洪水等の災害によって不可抗力によって動かされたことを検知する目的で使用されるものであってもよい。
【0093】
また、本発明に係る「第一の方向」は、スイッチの長手方向に限定されず、スイッチの短手方向であってもよいし、「スイッチに沿う方向」に代えて、「鍵の長手方向」または「鍵の短手方向」であってもよい。
【0094】
また、本発明に係る「第二の方向」は、ホルダーに装着された鍵がスイッチから離反する(遠ざかる)方向であればよく、本発明に係る「第一の方向」に対して垂直な方向に限定されるものではない。したがって、例えば、本発明に係る「第二の方向」は、
図4に示すX方向および
図5に示すY方向の2つの方向に対して垂直な方向(Z方向)であってもよいし、これらのX方向、Y方向、Z方向で規定される3次元空間のいずれかの方向であってもよい。
【0095】
また、本発明に係る「スイッチ」は、鍵がホルダーから取り外されたことを検知可能な検知手段であるが、「鍵がホルダーから取り外された」とは、鍵がホルダーから取り外されて物理的に離反されている状態に限定されるものではなく、鍵がホルダーから僅かに引き抜かれ、鍵の一部がホルダーに収容されているが、鍵とホルダーの係合が解除された状態等であってもよい。すなわち、本発明に係る「スイッチ」は、鍵がホルダーに装着されている装着状態が、鍵がホルダーに装着されていない非装着状態に変化したことを検知可能であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明に係る物品移動検知装置は、物品の移動(持ち出しや盗難等)を検知する装置として幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0097】
10 物品移動検知装置
12 本体
14 蓋体
16 ホルダー
18 ピン
20 スイッチ
22 ケーブル
24 クリップ
26 紐状体