(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104399
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/13 20060101AFI20240729BHJP
B41J 15/04 20060101ALI20240729BHJP
B41J 29/02 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
B41J29/13
B41J15/04
B41J29/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008583
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智行
【テーマコード(参考)】
2C060
2C061
【Fターム(参考)】
2C060BA04
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061AS06
2C061BB01
2C061BB10
2C061CD01
2C061CD07
2C061CD10
2C061CD17
2C061DD01
(57)【要約】
【課題】印刷装置の外装扉による占有スペースを小さくする。
【解決手段】印刷装置は、印刷媒体を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、前記支持部及び前記印刷部を内部に収納し、前記内部にアクセスすることを可能とする開口を有する外装と、前記開口を塞ぐ位置に配置された外装扉と、を備え、前記外装扉は、第1部材と第2部材とを連結して形成されており、前記第1部材と前記第2部材との連結部を中心に折りたたむことが可能な折戸であり、前記第1部材は鉛直方向に沿って立設された第1板部材を有し、前記第2部材は前記鉛直方向に沿って立設された第2板部材を有する。
【選択図】
図5D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を支持する支持部と、
前記支持部に支持された前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記支持部及び前記印刷部を内部に収納し、前記内部にアクセスすることを可能とする開口を有する外装と、
前記開口を塞ぐ位置に配置された外装扉と、
を備え、
前記外装扉は、第1部材と第2部材とを連結して形成されており、前記第1部材と前記第2部材との連結部を中心に折りたたむことが可能な折戸であり、
前記第1部材は鉛直方向に沿って立設された第1板部材を有し、前記第2部材は前記鉛直方向に沿って立設された第2板部材を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記外装扉は、折り畳んだ状態からさらに90°開くことが可能であることを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
前記第1部材の前記外装の前記内部側の面には、所定の道具を保持することが可能な保持部を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項3に記載の印刷装置であって、
前記第1部材は、前記第1板部材を底面とし上面が開口した第1箱部材であり、
前記第2部材は、前記第2板部材を底面とし上面が開口した第2箱部材であり、
前記外装扉は、前記第1箱部材と前記第2箱部材とを連結して形成されており、前記保持部は前記第1箱部材の内部に設けられていることを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項4に記載の印刷装置であって、
前記第1箱部材の開口を塞ぐ蓋または箱扉を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
前記外装扉を複数有し、
前記外装の前記内部には、前記印刷媒体をロール状に巻回したロール媒体を支持する繰出軸を有し、
前記繰出軸に支持された前記ロール媒体と対向する位置に、複数の前記外装扉の一つである繰出部扉が位置しており、
前記繰出部扉の前記第1板部材の少なくとも一部及び前記第2板部材の少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第1窓部が形成されており、該第1窓部は前記第1板部材と前記第2板部材とに跨って形成されていることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項6に記載の印刷装置であって、
前記第1窓部の前記繰出軸と対向する位置には、前記繰出軸の位置を示す印が形成されていることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項6に記載の印刷装置であって、
前記第1窓部の開口サイズは、前記繰出部扉を正面視した時に、最大サイズの前記ロール媒体が前記繰出軸に支持されているときに、該最大サイズの前記ロール媒体の側面全体が内側に入る大きさを有することを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
請求項6に記載の印刷装置であって、
前記繰出軸には軸方向に所定間隔で刻まれた目盛りと、該目盛りに対応して数値が記されており、該数値を表す数字の向きは、前記繰出軸を上面視した時に、該繰出軸の先端側が下であることを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
請求項6に記載の印刷装置であって、
前記外装の内、前記繰出部扉が形成された面と交差する側面の、前記繰出軸に支持された前記ロール媒体と対向する位置の少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第2窓部が形成されていることを特徴とする印刷装置。
【請求項11】
請求項6に記載の印刷装置であって、
前記外装の前記内部には、前記繰出軸に支持された前記ロール媒体から繰り出された前記印刷媒体を前記支持部へと搬送する搬送部を有し、
前記繰出部扉の隣には、複数の前記外装扉の一つである第1外装扉が位置しており、
前記第1外装扉と対向する位置には、前記搬送部が配置されており、
前記第1外装扉の前記第1板部材の少なくとも一部及び前記第1外装扉の前記第2板部材の少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第3窓部が形成されていることを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、印刷部等を収納する本体ケースを備えた印刷装置が知られている。本体ケースには、本体ケース内部にアクセスするための扉が複数配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記印刷装置の本体ケースに設けられた扉は、印刷装置本体に対して90°までしか開かない仕様である。そのため、扉が開けられた状態で印刷装置本体の周辺を往来する際は、扉を避けて移動する必要があり、作業効率が低下してしまう。また、印刷装置の周辺において、扉を開閉するために扉の幅分のスペースが必要となるため、占有スペースが大きくなってしまう、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
印刷装置は、印刷媒体を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、前記支持部及び前記印刷部を内部に収納し、前記内部にアクセスすることを可能とする開口を有する外装と、前記開口を塞ぐ位置に配置された外装扉と、を備え、前記外装扉は、第1部材と第2部材とを連結して形成されており、前記第1部材と前記第2部材との連結部を中心に折りたたむことが可能な折戸であり、前記第1部材は鉛直方向に沿って立設された第1板部材を有し、前記第2部材は前記鉛直方向に沿って立設された第2板部材を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図8】繰出部扉及び第1外装扉の構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
まず、印刷装置1の構成について説明する。印刷装置1は、例えば、用紙、布帛などの印刷媒体Mに液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。本実施形態の印刷装置1は、商業・産業用に用いられる比較的大型のラベルプリンターである。
【0008】
図1に示すように、印刷装置1は、外装10を備える。外装10は、板状部材で構成される筐体である。
印刷装置1は、印刷媒体Mを繰り出す繰出部13を備える。繰出部13は、印刷媒体Mを繰り出し可能に構成される。繰出部13は、外装10の内部10aに収納される。繰出部13は、繰出軸14を有する。繰出軸14は、Y軸に沿った方向に延在する。繰出軸14は、印刷媒体Mが巻回されたロール媒体Rを回転可能に支持する。繰出軸14は、印刷前の印刷媒体Mを保持する。繰出軸14が回転することに伴い、繰出部13から印刷媒体Mが繰り出される。繰出軸14は、モーターによって駆動回転してもよいし、印刷媒体Mが繰り出し方向に引っ張られることに伴い従動回転してもよい。
【0009】
印刷装置1は、巻取部15を備える。巻取部15は、印刷媒体Mを巻き取り可能に構成される。巻取部15は、外装10の内部10aに収納される。巻取部15は、巻取軸16を有する。巻取軸16は、Y軸に沿った方向に延在する。巻取軸16が回転することに伴い、巻取軸16に印刷媒体Mが巻き取られる。巻取軸16は、印刷後の印刷媒体Mを保持する。巻取軸16は、例えば、モーターによって駆動回転する。
【0010】
印刷装置1は、支持部17を備える。支持部17は、印刷媒体Mを支持する。支持部17は、板状部材で形成される。支持部17は、外装10の内部10aに収納される。支持部17は、印刷媒体Mの搬送経路において繰出部13と巻取部15との間に配置される。支持部17は、繰出部13から繰り出された印刷媒体Mを下方から支持する。
【0011】
支持部17は、支持面18を有する。支持面18は、支持部17において、印刷媒体Mと接触(支持)する面である。支持面18は、平坦面を有し、ほぼ水平に配置される。支持面18のY軸に沿った方向における寸法は、印刷媒体MのY軸に沿った方向(幅方向)における寸法よりも長い。これにより、支持部17は、印刷媒体Mの幅方向全体を支持できる。
【0012】
支持部17は、1又は複数の貫通穴19を有する。貫通穴19は、支持部17のZ軸に沿って形成された貫通孔である。貫通穴19は、支持面18に開口する。貫通穴19は、支持面18の印刷媒体Mを支持する領域に形成される。
印刷装置1は、吸着部21を備える。吸着部21は、印刷媒体Mを支持面18に吸着可能に構成される。吸着部21は、例えば、印刷媒体Mを吸引することによって、印刷媒体Mを支持面18に吸着させる。吸着部21は、例えば、吸引ポンプを含む。吸着部21は、貫通穴19を通じて印刷媒体Mを吸引する。これにより、支持面18に印刷媒体Mが吸着される。吸着部21は、例えば、静電気を発生させることによって印刷媒体Mを支持部17に吸着させる構成でもよい。
【0013】
吸着部21は、例えば、吸引力を制御することによって、吸着力を変更できる。吸着部21は、例えば、印刷媒体Mの搬送に合わせて吸着力を変更する。吸着部21は、例えば、印刷媒体Mが搬送される場合に、印刷媒体Mの搬送が停止される場合と比べて吸着力を小さくする。印刷媒体Mが搬送される場合には、吸着部21は、相対的に吸着力を小さくする。印刷媒体Mが搬送される場合に吸着部21の吸着力が相対的に小さくなることによって、印刷媒体Mが支持面18上を移動しやすくなる。印刷媒体Mに印刷される場合、すなわち印刷媒体Mの搬送が停止する場合には、吸着部21は、相対的に吸着力を大きくする。印刷媒体Mの搬送が停止する場合に吸着部21の吸着力が相対的に大きくなることによって、支持面18上において印刷媒体Mの位置がずれにくくなる。
【0014】
印刷装置1は、搬送部22を備える。搬送部22は、印刷媒体Mを搬送可能に構成される。搬送部22は、外装10の内部10aに収納される。搬送部22は、繰出部13から支持部17を介して巻取部15に向かって印刷媒体Mを搬送する。搬送部22は、支持面18上において印刷媒体Mを-X方向に搬送する。
【0015】
搬送部22は、印刷媒体Mのうち支持部17を通過した部分を支持部17よりも下方に向かって搬送する。すなわち、印刷済みの印刷媒体Mは、搬送部22によって、支持部17から支持部17よりも下方に向かって搬送される。
【0016】
搬送部22は、印刷媒体Mを間欠的に搬送する。すなわち、搬送部22は、印刷媒体Mに対する搬送の開始と、印刷媒体Mに対する搬送の停止とを繰り返す。搬送部22は、印刷媒体Mの印刷が実行されている場合に、印刷媒体Mの搬送を停止する。搬送部22は、印刷媒体Mの印刷が実行されていない場合、例えば印刷媒体Mの印刷が完了した場合に、印刷媒体Mの搬送を開始する。印刷装置1においては、印刷媒体Mの印刷と、印刷媒体Mの搬送とが交互に繰り返される。ここで印刷媒体Mの印刷が完了した場合とは、間欠搬送における搬送と搬送の間の印刷媒体Mが停止している期間に、後述する印刷部25が印刷を予定している領域に対しての印刷が完了した時を意味する。
【0017】
搬送部22は、1以上の搬送ローラー23を有する。搬送ローラー23は、外装10の内部10aに配置される。搬送ローラー23は、回転することによって印刷媒体Mを搬送する。搬送ローラー23には、印刷媒体Mが巻き掛けられる。搬送ローラー23は、印刷媒体Mを挟み込んでもよい。搬送ローラー23は、例えば、モーターによって駆動回転するローラーを含む。
【0018】
印刷装置1は、乾燥部24を備える。乾燥部24は、印刷済みの印刷媒体Mを乾燥可能に構成される。乾燥部24は、印刷媒体Mが支持部17から巻取部15に搬送される過程で、印刷媒体Mを乾燥させる。乾燥部24は、外装10の内部10aに配置される。乾燥部24は、例えば、支持部17の直下に配置される。乾燥部24は、例えば、印刷媒体Mを加熱するヒーターを含む。乾燥部24は、印刷媒体Mに気体を吹き付けるファンを含んでもよい。これにより、乾燥部24は、印刷媒体Mに塗布されたインクを乾燥させることができる。
【0019】
印刷装置1は、印刷部25を備える。印刷部25は、印刷媒体Mに印刷可能に構成される。印刷部25は、支持部17に支持された印刷媒体Mにインクを吐出することによって、印刷媒体Mに印刷する。印刷部25は、外装10の内部10aに収納される。印刷部25は、キャリッジ26と、ヘッド27とを有する。キャリッジ26及びヘッド27は、支持部17よりも上方に位置する。
【0020】
キャリッジ26は、ヘッド27を搭載する。キャリッジ26は、支持部17と対向する領域を移動可能に構成される。キャリッジ26は、支持部17に支持された印刷媒体Mに対して印刷を行う印刷領域に対して移動する。
【0021】
キャリッジ26は、例えば、X軸に沿った方向に往復移動する。さらに、キャリッジ26は、Y軸に沿った方向に移動可能に構成される。本実施形態の印刷装置1は、印刷媒体Mに対してX軸に沿った方向への印刷動作とY軸に沿った方向への改行動作との双方を繰り返して印刷するラテラルプリンターである。
なお、キャリッジ26は、X軸に沿った方向のみに移動するように構成されてもよいし、Y軸に沿った方向のみに移動するように構成されてもよい。いわゆるシリアルプリンターであってもよい。
【0022】
ヘッド27は、1以上のノズルを有する。ヘッド27のノズルからインクが吐出される。ヘッド27は、支持部17に支持される印刷媒体Mに対してインクを吐出する。詳しくは、ヘッド27は、搬送部22による印刷媒体Mの搬送が停止する間において、印刷媒体Mにインクを吐出する。これにより、印刷媒体Mに画像が印刷される。
【0023】
ヘッド27は、キャリッジ26とともに支持部17に対して移動する。ヘッド27は、キャリッジ26とともに、X軸に沿った方向に移動しながら印刷媒体Mにインクを吐出する。
なお、ヘッド27のY軸に沿った幅寸法が、例えば、印刷媒体Mの幅と同じ、又は、印刷媒体Mの幅よりも長くてもよい。すなわち、ヘッド27は、例えば、印刷媒体Mの全幅にわたって一斉に液体を吐出可能なラインヘッドであってもよい。これにより、キャリッジ26の改行動作が不要となり、印刷の処理速度を速めることができる。
【0024】
印刷装置1は、制御部28を備える。制御部28は、印刷装置1を統括的に制御する。制御部28は、例えば、吸着部21、搬送部22、印刷部25などを制御する。
制御部28は、コンピュータープログラムにしたがって各種処理を実行する1つ以上のプロセッサーで構成される。制御部28は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路などの1つ以上の専用のハードウェア回路を含む。制御部28は、プロセッサー及びハードウェア回路の組み合わせ、を含む回路で構成されてもよい。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリーを含む。メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリー、すなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0025】
印刷装置1は、印刷装置1の各部、または全体を操作可能な操作部29(
図2A)を備える。操作部29は、外装10の正面側(+Y方向端部)に配置される。操作部29は、例えば、表示部と入力部を備えたタッチパネルを備える。タッチパネルを操作することで、メニュー画面から画像設定画面を開いて、印刷媒体Mの種類、印刷媒体Mのサイズ、画像品質等の各種の画像印刷条件等を設定することができる。
【0026】
次に、外装10に取り付けられる外装扉100の構成について説明する。
図2A及び
図2Bに示すように、印刷装置1には、支持部17や印刷部25等を収納する外装10が設けられる。外装10の+Y方向端部には、内部10aに収納された印刷装置1の各部にアクセス可能な開口10bが設けられる。これにより、開口10bを通じて印刷装置1の内部10aに配置された各部のメンテナンス等が可能となる。
印刷装置1は、開口10bを塞ぐ位置に外装扉100を備える。外装扉100は、開口10bが設けられた外装10の+Y方向端部に配置される。外装扉100は、外装10に対して開閉可能に取り付けられる。
外装10の内部10aの各部をメンテナンスする場合には、対応する位置の外装扉100を開状態にすることで、内部10aの各部にアクセスすることができる。また、外装扉100を閉状態にすることで、開口10bが塞がれ、内部10aの各部とのアクセスが遮断される。
【0027】
本実施形態の印刷装置1には、複数の外装扉100が配置される。
具体的には、印刷装置1の+X方向端部であり、繰出軸14の+Y方向端部と対向する位置には、外装扉100の一つである繰出部扉100Bが配置される。すなわち、繰出軸14に支持されたロール媒体Rと対向する位置に繰出部扉100Bが配置される。繰出部扉100Bを開状態にすることで、繰出部13の繰出軸14にアクセス可能となり、繰出軸14にロール媒体Rをセットすることができる。
また、繰出部扉100Bの隣の-X方向側には、外装扉100の一つである第1外装扉100Aが配置される。第1外装扉100Aは、搬送部22の一部と対応する位置に配置される。第1外装扉100Aを開状態にすることで、搬送部22にアクセス可能となり、搬送部22のメンテナンス等が可能となる。
【0028】
また、第1外装扉100Aの隣の-X方向側には、外装扉100の一つである第1中央部扉100Dが配置される。第1中央部扉100Dを開状態にすることで、搬送部22や乾燥部24にアクセス可能となり、搬送部22や乾燥部24のメンテナンス等が可能となる。
第1中央部扉100Dの隣の-X方向側には、外装扉100の一つである第2中央部扉100Eが配置される。第2中央部扉100Eを開状態にすることで、搬送部22や乾燥部24にアクセス可能となり、搬送部22や乾燥部24のメンテナンス等が可能となる。
第2中央部扉100Eの隣の-X方向側には、外装扉100の一つである第3中央部扉100Fが配置される。第3中央部扉100Fを開状態にすることで、搬送部22や乾燥部24にアクセス可能となり、搬送部22や乾燥部24のメンテナンス等が可能となる。
また、印刷装置1の-X方向端部であり、巻取軸16と対向する位置には、外装扉100の一つである巻取部扉100Cが配置される。巻取部扉100Cを開状態にすることで、巻取部15の巻取軸16にアクセス可能となり、巻取軸16に巻き取られたロール媒体Rを印刷装置1から取り出すことができる。
【0029】
次に、第1外装扉100Aの具体的な構成について説明する。
図3に示すように、第1外装扉100Aは、第1部材101と第2部材102とを連結して形成される。第1部材101と第2部材102とは、連結部105aによって連結される。第1外装扉100Aは、連結部105aを中心に折り畳むことが可能な折戸である。
【0030】
第1外装扉100Aを-Y方向に見たとき、第1部材101は、鉛直方向に沿って立設された第1板部材101aを有する。第1板部材101aは、平板状の部材であり、矩形を成す。また、第2部材102は、鉛直方向に沿って立設された第2板部材102aを有する。第2板部材102aは、平板状の部材であり、矩形を成す。
第1外装扉100Aが閉状態において、第1部材101と第2部材102とは、X軸に沿った方向に並列して配置される。本実施形態の第1外装扉100Aでは、第2部材102は、第1部材101の+X方向に配置される。
【0031】
連結部105aは、例えば、ヒンジである。第1部材101の+X方向端部と第2部材102の-X方向端部とが連結部105aによって連結される。連結部105aは、1つ又は複数配置される。また、連結部105aは、第1外装扉100Aが閉状態において、第1部材101及び第2部材102の-Y方向側の面に配置される。すなわち、連結部105aは、第1外装扉100Aが閉状態において、第1部材101及び第2部材102の内部10a側に配置される。第1部材101と第2部材102とは、連結部105aを中心に折り畳みながら開状態に移行させることができる。
第1外装扉100Aは、例えば、第1外装扉100Aに設けられた係合手段としてのフックが外装10に係合することで閉状態が保持される。本実施形態の第2部材102には、レバーを備えた取手部107が設けられる。レバーの動作により、外装10に対するフックの係合・解除が可能となる。
【0032】
第2部材102は、第2部材102の+X方向側であり、第2部材102の+Y方向端部面と交差する面に設けられた外装部材103と連結部105bによって連結される。連結部105bは、第1外装扉100Aが閉状態において、第2部材102及び外装部材103の外側の面に配置される。第1部材101及び第2部材102は、外装部材103に対して連結部105bを起点として開状態に移行させることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、繰出部扉100B、巻取部扉100C、第1中央部扉100D、第2中央部扉100E及び第3中央部扉100Fは、第1外装扉100Aの構造と同様であり、第1部材101と第2部材102とを連結して形成され、連結部105aを中心に折り畳むことが可能な折戸である(
図2A)。
【0033】
次に、第1外装扉100Aの開閉動作について説明する。
図4Aから
図4Dは、第1外装扉100Aを-Y方向に見た図であり、
図5Aから
図5Dは、第1外装扉100Aを-Z方向に見た図である。なお、各図では、連結部105a,105bを省略している。
まず、第1外装扉100Aが閉状態において、第2部材102の取手部107に手指を掛けてレバーを介してフックを動作させ、外装10と第1外装扉100Aとの係合状態を解除する。
【0034】
次いで、
図4A及び
図5Aに示すように、取手部107に手指を掛けた状態で、取手部107を+Y方向に移動させる。これにより、連結部105a及び連結部105bを起点として、第1部材101及び第2部材102が+X方向に移動する。そして、
図4B及び
図5Bに示すように、連結部105aを中心に第1部材101と第2部材102とが折り畳まれる。第1部材101と第2部材102とが折り畳まれた状態は、閉状態における第1部材101の内部10a側の面と第2部材102の内部10a側の面とが対向した状態である。
また、第1部材101と第2部材102とが折り畳まれた状態では、例えば、第1部材101と第2部材102とが、閉状態から90°移動した状態であり、開口10bのほぼ全体が露出する状態である。
ここで、例えば、第1外装扉100Aが折戸構造でなく、1枚の部材で構成された場合、第1外装扉100Aが閉状態から90°移動した状態では、印刷装置1の周辺における第1外装扉100Aの占有するスペースが大きくなってしまう。しかしながら、本実施形態の第1外装扉100Aは折戸構造を有しているため、印刷装置1の周辺における第1外装扉100Aの占有スペースを小さくできる。この場合、第1外装扉100Aが1枚の部材で構成された場合に対して、第1外装扉100Aの幅寸法のほぼ半分の寸法に相当するスペースが縮小化される。
【0035】
また、本実施形態の第1外装扉100Aは、第1部材101と第2部材102とを折り畳んだ状態からさらに90°開くことが可能である。具体的には、
図4C及び
図5Cに示すように、折り畳まれた第1部材101と第2部材102とを、連結部105bを起点として+X方向に移動させる。これにより、
図4D及び
図5Dに示すように、折り畳まれた第1部材101と第2部材102とがX軸に沿った方向に並列され開状態となる。すなわち、本実施形態では、閉状態から開状態の過程において第1外装扉100Aが折り畳まれながら180°移動する。開状態では、第2部材102の+Y方向に第1部材101が折り重なった状態である。これにより、開口10bがより大きく露出し、メンテナンス用のスペースを広く確保することができる。また、例えば、第1外装扉100Aが1枚の部材で構成された場合では、印刷装置1の周辺に、第1外装扉100Aを180°開閉させるための大きなスペースが必要となる。しかしながら、本実施形態では、第1部材101と第2部材102とが折り畳まれた状態で、180°開閉動作するので、印刷装置1の周辺のスペースを縮小化できる。さらに、開口10bの面積を大きく確保することができる。
【0036】
なお、第1外装扉100Aを開状態から閉状態に移行させる場合は、第1板部材101aと第2板部材102aとを、連結部105bを起点として-X方向に回転移動させる。次いで、第1部材101を-X方向に移動させる。これにより、連結部105aを起点にして第1部材101と第2部材102とが離れるように移動する。次いで、第2部材102の取手部107に手指をかけてレバーを介してフックを動作させ、外装10と第1外装扉100Aとを係合する。これにより、第1外装扉100Aが閉状態となる。
なお、繰出部扉100B、巻取部扉100C、第1中央部扉100D、第2中央部扉100E及び第3中央部扉100Fの開閉動作は、第1外装扉100Aの開閉動作と同様なので説明を省略する。
【0037】
第1外装扉100Aは折戸構造であるので、例えば、折戸構造でない1枚構造である場合に比べ、第1外装扉100Aが開状態において、印刷装置1の周辺における第1外装扉100Aの占有スペースを小さくすることができる。
さらに、第1外装扉100Aは、折り畳まれた状態で180°回転して開状態となるので、例えば、第1外装扉100Aが1枚の部材で構成され、印刷装置1本体に対して90°までしか開かない仕様である場合と比較して、さらに、印刷装置1の周辺における第1外装扉100Aの占有スペースを小さくできる。この場合、第1外装扉100Aの幅寸法とほぼ同じ寸法に相当するスペースを縮小化できる。
また、第1外装扉100Aが開状態において印刷装置1本体の周辺を往来する際において、第1外装扉100Aを回避する距離が短くなり、作業効率を向上させることができる。
ここで、外装扉100の占有スペースを最小化するために、外装扉100のX軸に沿った方向の寸法を短くする構成が考えられる。しかしながら、この場合、外装扉100を開状態としたときの開口10bの面積が狭くなり、1度のメンテナンスで複数の外装扉100の開閉動作が複数回必要となり、作業効率が低下する。本実施形態では、第1外装扉100Aを折戸構造とすることで、第1外装扉100Aを開状態としたときの開口10bの面積を大きく確保することができ、作業性を向上させることができる。
【0038】
なお、繰出部扉100B、巻取部扉100C、第1中央部扉100D、第2中央部扉100E及び第3中央部扉100Fにおいても、第1外装扉100Aと同様の開閉動作が可能に構成される。具体的には、繰出部扉100Bは、折り畳まれた状態で+X方向側に移動して開く。巻取部扉100Cは、折り畳まれた状態で-X方向側に移動して開く。第1中央部扉100Dは、折り畳まれた状態で-X方向側に移動して開く。第2中央部扉100Eは、折り畳まれた状態で+X方向側に移動して開く。第3中央部扉100Fは、折り畳まれた状態で-X方向側に移動して開く。繰出部扉100B、巻取部扉100C、第1中央部扉100D、第2中央部扉100E及び第3中央部扉100Fにおいても、第1外装扉100Aと同様の効果を有する。
【0039】
なお、第1外装扉100Aの開閉動作の方向が上記構成とは反対方向となる構成であってもよい。すなわち、第1部材101と第2部材102とが折り畳まれた状態で-X方向側に移動して開く構成であってよい。この場合、第1板部材101aと第1板部材101aの-X方向に配置される部材(フレーム等)とを連結部105bで連結すればよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
【0040】
次に、第1外装扉100Aにおける保持部110の構成について説明する。
図6に示すように、第1部材101の外装10の内部10a側の面には、所定の道具を保持することが可能な保持部110を有する。保持部110に保持される所定の道具は、例えば、ワイパーやブラシ等の払拭具や洗浄剤等を含むメンテナンスに用いられる各種道具である。
【0041】
第1部材101は、第1板部材101aを底面112とし上面が開口した第1箱部材111aである。また、第2部材102は、第2板部材102aを底面112とし上面が開口した第2箱部材111bである。第1箱部材111a及び第2箱部材111bは、一方向が開口した有底箱状を成す。第1外装扉100Aは、第1箱部材111aと第2箱部材111bとを連結部105aによって連結して形成されている。そして、保持部110は第1箱部材111aの内部に設けられる。保持部110は、棚や吊具を有する構成であってもよい。これにより、各種道具の収納領域を確保することができる。
また、第1箱部材111aの開口を塞ぐ蓋または箱扉を設けてもよい。蓋または箱扉は、例えば、板状部材で形成される。蓋または箱扉によって、保持部110に保持された道具の落下等を防止できる。
なお、第2部材102の第2箱部材111bにも保持部110を設けてもよい。
また、繰出部扉100B、巻取部扉100C、第1中央部扉100D、第2中央部扉100E及び第3中央部扉100Fの各第1部材101、または第2部材102にも上記同様に保持部110が設けられる。
【0042】
ここで、印刷装置1の周辺の一箇所に、メンテナンス用の道具類をまとめて保管する保管場所を設ける構成が考えられる。しかしながら、印刷装置1には複数個所にメンテナンスエリアが存在するため、メンテナンスを行う箇所を移り変わる度に道具の運搬や保管場所との往来が発生してしまう。これにより、印刷装置1の本体が大きくなるにつれ移動距離も長くなり、作業効率が低下する。そこで、本実施形態では、各外装扉100に保持部110を設けることで、容易に道具類を準備することができ、道具の持ち運びや保管場所との往来する手間や時間など、ダウンタイムを削減できる。
【0043】
次に、繰出部扉100Bの構成ついて説明する。
まず、繰出軸14に対するロール媒体Rのセット方法について説明する。
図7A及び
図7Bに示すように、ロール媒体Rは、芯管Raを中心に印刷媒体Mが巻回される。ロール媒体Rは、芯管Raを介して繰出軸14に着脱自在に支持される。従って、繰出軸14に支持されたロール媒体Rの印刷媒体Mが使い切られた際には芯管Raを繰出軸14から取り外し、新たなロール媒体Rの芯管Raを繰出軸14に装着することで、ロール媒体Rを取り換えることができる。
【0044】
ロール媒体Rを取り換える場合、まず、繰出部扉100Bを閉状態から開状態に移行する。これにより、外装10の開口10bが露出し、外装10の内部10aに配置された繰出軸14にアクセス可能となる。そして、使い切られたロール媒体Rの芯管Raを繰出軸14から取り外す。
次いで、台車200によって新たなロール媒体Rを繰出軸14と対向する+Y方向側に運搬する。台車200は、ロール媒体Rが載置された載置面201が昇降可能なリフト部203を備える。リフト部203は、例えば、エアシリンダーを備え、エアシリンダーのロッドを上下移動させることで、載置面201が昇降する。載置面201の高さ位置は、リフト部203に接続されるレバー203aの操作によって調整可能である。そして、芯管Raの+Y方向端部側から覗き込みながらレバー203aの操作を行い、芯管Raの高さ位置が繰出軸14の高さ位置となるように載置面201の高さ調整を行う。
次いで、台車200を繰出軸14側に移動させて、繰出軸14に芯管Raを差し込む。これにより、繰出軸14にロール媒体Rがセットされる。その後、繰出部扉100Bを開状態から閉状態に移行する。
【0045】
ここで、新たなロール媒体Rの高さ調整は、印刷中のロール媒体Rを使い切る前に行うことが好ましい。理由は、ロール媒体Rを使い切った際に直ちに新たなロール媒体Rに交換するためである。また、新たなロール媒体Rの高さ調整は、リフト部203の調整が繰り返し行われ調整時間を要するため、できるだけ早い時期から行うことが好ましい。しかしながら、繰出部扉100Bが閉状態において繰出軸14の高さ位置が認識できない場合、事前にロール媒体Rの高さを調整ができない。
【0046】
そこで、
図8に示すように、繰出部扉100Bには、繰出軸14の先端部が視認可能な第1窓部121が形成される。具体的には、繰出部扉100Bの第1板部材101aの少なくとも一部及び第2板部材102aの少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第1窓部121が形成される。第1窓部121は、繰出軸14の+Y方向端部と対向する。第1窓部121は、略矩形に形成される。第1窓部121は、例えば、ポリカーボネートで形成される。これにより、繰出軸14を視認可能となる。このため、新たなロール媒体Rの高さ調整を事前に行うことができ、作業効率を向上できる。
また、第1窓部121は第1板部材101aと第2板部材102aとに跨って形成される。これにより、視認可能な領域が拡大されるので、第1窓部121を介してロール媒体Rの搬送状況を容易に確認できる。そして、印刷媒体Mの消費状況に応じて新たなロール媒体Rの高さ調整を事前に行うことができ、作業効率を向上できる。第1窓部121は透明な部材で形成してもよい。なお、第1板部材101aの全面、及び第2板部材102aの全面に第1窓部121を形成してもよい。
【0047】
第1窓部121の開口サイズは、繰出部扉100Bを正面視した(-Y方向に見た)時に、最大サイズのロール媒体Rが繰出軸14に支持されているときに、最大サイズのロール媒体Rの側面全体が視認可能な大きさを有する。これにより、第1窓部121を介してロール媒体Rの搬送状況を容易に確認できる。ロール媒体Rの搬送状況に応じて新たなロール媒体Rの準備ができるので、作業効率を向上できる。
【0048】
また、第1窓部121の繰出軸14と対向する位置に、繰出軸14の位置を示す印125を形成してもよい。印125は、第1窓部121の+Y方向側に形成される。印125は、繰出軸14と同様に円形状である。印125は、繰出軸14の断面積と同じ大きさを有する。印125は、例えば、黒色系で形成される。これにより、外装10の外側から印125を容易に視認できるので、ロール媒体Rの高さ調整を事前に行うことができ、作業効率を高めることができる。
【0049】
また、印刷装置1では、外装10のうち、繰出部扉100Bが形成された面と交差する側面10cの、繰出軸14に支持されたロール媒体Rと対向する位置の少なくとも一部は透光性部材で形成されており、透光性部材によって第2窓部122が形成される(
図2B)。第2窓部122は、略矩形に形成される。第2窓部122は、例えば、ポリカーボネートで形成される。これにより、第1窓部121に加え、第2窓部122からもロール媒体Rの搬送状況を容易に確認できる。すなわち、Y方向及びX方向の2方向からロール媒体Rの搬送状況を確認できる。
【0050】
また、印刷装置1では、第1外装扉100Aの第1板部材101aの少なくとも一部及び第1外装扉100Aの第2板部材102aの少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第3窓部123が形成される。第3窓部123は、略矩形に形成される。第3窓部123は、例えば、ポリカーボネートで形成される。第3窓部123は第1板部材101aと第2板部材102aとに跨って形成される。これにより、第3窓部123を介して印刷媒体Mの搬送状況を容易に確認できる。なお、第1板部材101aの全面、及び第2板部材102aの全面に第3窓部123を形成してもよい。
また、印刷装置1では、巻取部扉100Cの第1板部材101aの少なくとも一部及び巻取部扉100Cの第2板部材102aの少なくとも一部は透光性部材で形成されており、該透光性部材によって第4窓部124が形成される(
図2A)。第4窓部124は、略矩形に形成される。第4窓部124は、例えば、ポリカーボネートで形成される。第4窓部124は第1板部材101aと第2板部材102aとに跨って形成される。これにより、第4窓部124を介して印刷媒体Mの巻き取り状況を容易に確認できる。
【0051】
次に、繰出軸14の構成について説明する。
図9A及び
図9Bに示すように、繰出軸14には軸方向(Y軸に沿った方向)に沿って所定間隔で刻まれた目盛りSと、該目盛りSに対応して数値Nが記される。目盛りS及び数値Nは、例えば、ロール媒体Rの幅寸法を確認するためのものであり、例えば、1mm単位や10mm単位等で記される。目盛りS及び数値Nは、繰出軸14の+Z方向端部に配置される。これにより、繰出軸14にロール媒体Rをセットした際、繰出軸14を-Z方向に見たとき、ロール媒体Rの幅寸法を容易に確認することができる。
【0052】
各目盛りSは、繰出軸14の軸方向に対して交差する方向(X軸に沿った方向)に直線状に形成される。また、各目盛りSに対応する数値Nは、各目盛りSの+Y方向に配置される。数値Nを表す数字の向きは、繰出軸14先端の+Y方向の位置において繰出軸14を上面視した時(-Z方向に見た時)に、該繰出軸14の先端側が下である。
従って、繰出軸14にロール媒体Rをセットした際、作業者が繰出軸14の+Y方向側から繰出軸14を見た場合、ロール媒体Rによって数値Nが隠れることがないので、容易に数値Nを判読することができる。
【符号の説明】
【0053】
1…印刷装置、10…外装、10a…内部、10b…開口、10c…側面、13…繰出部、14…繰出軸、15…巻取部、16…巻取軸、17…支持部、18…支持面、19…貫通穴、21…吸着部、22…搬送部、23…搬送ローラー、24…乾燥部、25…印刷部、26…キャリッジ、27…ヘッド、28…制御部、29…操作部、100…外装扉、100A…第1外装扉、100B…繰出部扉、100C…巻取部扉、100D…第1中央部扉、100E…第2中央部扉、100F…第3中央部扉、101…第1部材、101a…第1板部材、102…第2部材、102a…第2板部材、103…外装部材、105a…連結部、105b…連結部、107…取手部、110…保持部、111a…第1箱部材、111b…第2箱部材、112…底面、121…第1窓部、122…第2窓部、123…第3窓部、124…第4窓部、125…印、200…台車、201…載置面、203…リフト部、203a…レバー、M…印刷媒体、R…ロール媒体、Ra…芯管、S…目盛り、N…数値。