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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104432
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】ユニットハウス
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20240729BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
E04B1/348 N
E04H1/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008630
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】595034204
【氏名又は名称】SUS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】石田 保夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本願発明は、室ユニット同士の連結構造を改良することにより、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができるユニットハウスを提供すること、を目的とする。
【解決手段】本願発明によるユニットハウスは、複数個の室ユニットを連結することにより構成され、上記室ユニットは複数本の柱材13を備え、上記室ユニットの上記柱材13を隣接する別の室ユニットの上記柱材13に当接させた状態で連結されているので、それによって、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の室ユニットを連結することにより構成され、
上記室ユニットは複数本の柱材を備え、
上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させた状態で連結されていることを特徴とするユニットハウス。
【請求項2】
請求項1記載のユニットハウスにおいて、
隣接する上記柱材相互間には壁構造体が設置されているとともに、任意の柱材相互間は連絡口として開放されていて、
上記室ユニットは自身の上記連絡口を上記隣接する別の室ユニットの連絡口に合わせて連通路とした状態で連結されていて、
上記連通路を構成する双方の連絡口の柱材を連結手段によって連結するようにしたことを特徴とするユニットハウス。
【請求項3】
請求項2記載のユニットハウスにおいて、
上記連結手段は上記双方の連絡口の柱材を上記連通路内にて連結するものであることを特徴とするユニットハウス。
【請求項4】
請求項3記載のユニットハウスにおいて、
上記連結手段は上記連通路内にて複数個所に設置されていることを特徴とするユニットハウス。
【請求項5】
請求項2記載のユニットハウスにおいて、
上記室ユニットは高床式であって上記柱材の下には高床用脚柱が連結されていて、
上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させることにより、上記室ユニットの上記高床用却柱と上記別の室ユニットの上記高床用却柱も当接され、
上記高床用却柱同士も上記連結手段によって連結されることを特徴とするユニットハウス。
【請求項6】
請求項2記載のユニットハウスにおいて、
上記柱材は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、
上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、
上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を連結するようにしたことを特徴とするユニットハウス。
【請求項7】
請求項5記載のユニットハウスにおいて、
上記高床用脚柱は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、
上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、
上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を連結するようにしたことを特徴とするユニットハウス。
【請求項8】
請求項6記載のユニットハウスにおいて、
外側に面した状態で当接された双方の柱材の係合凹部にはシール部材が設置されることを特徴とするユニットハウス。
【請求項9】
請求項6記載のユニットハウスにおいて、
上記室ユニットを上記隣接する別の室ユニットに入隅状態で連結し、
上記入隅状態を構成する双方の柱材の係合凹部にシール部材が設置されることを特徴とするユニットハウス。
【請求項10】
請求項5記載のユニットハウスにおいて、
上記複数本の柱材は等間隔で設置されていることを特徴とするユニットハウス。
【請求項11】
請求項1記載のユニットハウスにおいて、
上記室ユニットは、リビングユニットと、このリビングユニットに連結されるにエントランスユニットと、このエントランスユニットに連結されるユーティリティユニットであることを特徴とするユニットハウス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、住居ユニット等のユニットハウスに係り、特に、複数個の室ユニットを連結してユニットハウスを構成するものにおいて、室ユニット同士の連結構造を改良することにより、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のユニットハウスの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、等がある。
まず、特許文献1に記載された発明によるユニット建物の場合には、建物ユニット同士を連結プレートを介して連結する構成になっている。
次に、特許文献2に記載された発明によるユニット式建物の場合には、建物ユニット同士をドッキングプレートを介して連結する構成になっている。
次に、特許文献3に記載された発明による建物ユニットの連結構造の場合には、建物ユニット同士を接合部材を介して連結する構成になっている。
次に、特許文献4に記載されたユニット式建物の場合には、建物ユニット同士を連結プレートを介して連結する構成になっている。
次に、特許文献5に記載された建物ユニットの補強構造の場合には、居室ユニット同士を連結板を介して連結する構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-133389号公報
【特許文献2】特開2020-133187号公報
【特許文献3】特許第6288950号公報
【特許文献4】特許第5362333号公報
【特許文献5】特許第5241137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、従来の場合には、建物ユニット同士の連結が面倒であり、且つ、十分な連結強度が得られないという問題があった。
【0005】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、室ユニット同士の連結構造を改良することにより、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができるユニットハウスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるユニットハウスは、複数個の室ユニットを連結することにより構成され、上記室ユニットは複数本の柱材を備え、上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させた状態で連結されていることを特徴とするものである。
又、請求項2によるユニットハウスは、請求項1記載のユニットハウスにおいて、隣接する上記柱材相互間には壁構造体が設置されているとともに、任意の柱材相互間は連絡口として開放されていて、上記室ユニットは自身の上記連絡口を上記隣接する別の室ユニットの連絡口に合わせて連通路とした状態で連結されていて、上記連通路を構成する双方の連絡口の柱材を連結手段によって連結するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項3によるユニットハウスは、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記連結手段は上記双方の連絡口の柱材を上記連通路内にて連結するものであることを特徴とするものである。
又、請求項4によるユニットハウスは、請求項3記載のユニットハウスにおいて、上記連結手段は上記連通路内にて複数個所に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項5によるユニットハウスは、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットは高床式であって上記柱材の下には高床用脚柱が連結されていて、上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させることにより、上記室ユニットの上記高床用却柱と上記別の室ユニットの上記高床用却柱も当接され、上記高床用却柱同士も上記連結手段によって連結されることを特徴とするものである。
又、請求項6によるユニットハウスは、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記柱材は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を連結するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項7によるユニットハウスは、請求項5記載のユニットハウスにおいて、上記高床用脚柱は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を連結するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項8によるユニットハウスは、請求項6記載のユニットハウスにおいて、外側に面した状態で当接された双方の柱材の係合凹部にはシール部材が設置されることを特徴とするものである。
又、請求項9によるユニットハウスは、請求項6記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットを上記隣接する別の室ユニットに入隅状態で連結し、上記入隅状態を構成する双方の柱材の係合凹部にシール部材が設置されることを特徴とするものである。
又、請求項10によるユニットハウスは、請求項5記載のユニットハウスにおいて、上記複数本の柱材は等間隔で設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項11によるユニットハウスは、請求項1記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットは、リビングユニットと、このリビングユニットに連結されるにエントランスユニットと、このエントランスユニットに連結されるユーティリティユニットであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
以上述べたように本願発明の請求項1によるユニットハウスによると、複数個の室ユニットを連結することにより構成され、上記室ユニットは複数本の柱材を備え、上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させた状態で連結されているので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項2によるユニットハウスによると、請求項1記載のユニットハウスにおいて、隣接する上記柱材相互間には壁構造体が設置されているとともに、任意の柱材相互間は連絡口として開放されていて、上記室ユニットは自身の上記連絡口を上記隣接する別の室ユニットの連絡口に合わせて連通路とした状態で連結されていて、上記連通路を構成する双方の連絡口の柱材を連結手段によって連結するようにしたので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項3によるユニットハウスによると、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記連結手段は上記双方の連絡口の柱材を上記連通路内にて連結するものであるので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項4によるユニットハウスによると、請求項3記載のユニットハウスにおいて、上記連結手段は上記連通路内にて複数個所に設置されているので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項5によるユニットハウスによると、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットは高床式であって上記柱材の下には高床用脚柱が連結されていて、上記室ユニットの上記柱材を隣接する別の室ユニットの上記柱材に当接させることにより、上記室ユニットの上記高床用却柱と上記別の室ユニットの上記高床用却柱も当接され、上記高床用却柱同士も上記連結手段によって連結されるので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項6によるユニットハウスによると、請求項2記載のユニットハウスにおいて、上記柱材は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの柱材の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの柱材と上記隣接する別の室ユニットの柱材を連結するようにしたので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項7によるユニットハウスによると、請求項5記載のユニットハウスにおいて、上記高床用脚柱は横断面形状が四角形をなしていてその四隅には係合凹部が設けられていて、上記連結手段は一端に上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備えた連結プレートと、上記柱材の係合凹部に係合する係合凸部を備え上記連結プレートの他端にボルトで固定される端部材と、から構成されていて、上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を当接・配置させた状態で、上記連結プレートの係合凸部を上記室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材の係合凸部を上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱の係合凹部に係合させた状態で設置し、上記端部材を上記連結プレートの他端に上記ボルトで固定することにより、上記室ユニットの高床用脚柱と上記隣接する別の室ユニットの高床用脚柱を連結するようにしたので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項8によるユニットハウスによると、請求項6記載のユニットハウスにおいて、外側に面した状態で当接された双方の柱材の係合凹部にはシール部材が設置されるので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができるとともに、気密、水密を担保することができる。
又、請求項9によるユニットハウスによると、請求項6記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットを上記隣接する別の室ユニットに入隅状態で連結し、上記入隅状態を構成する双方の柱材の係合凹部にシール部材が設置されるので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができるとともに、気密、水密を担保することができる。
又、請求項10によるユニットハウスによると、請求項5記載のユニットハウスにおいて、上記複数本の柱材は等間隔で設置されているので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
又、請求項11によるユニットハウスによると、請求項1記載のユニットハウスにおいて、上記室ユニットは、リビングユニットと、このリビングユニットに連結されるにエントランスユニットと、このエントランスユニットに連結されるユーティリティユニットであるので、連結作業の容易化と連結強度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスの正面図である。
図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1のII―II断面図である。
図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)はユニットハウスを構成するリビングユニットの斜視図、図3(b)はユニットハウスを構成するリビングユニットの屋根ユニットを除去した状態の斜視図である。
図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するリビングユニットの正面図である。
図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するリビングユニットの側面図である。
図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するリビングユニットの背面図である。
図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するリビングユニットの側面図である。
図8】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図8(a)はユニットハウスを構成するリビングユニットの骨組を示す斜視図、図8(b)は図8(a)のb部を拡大して示す部分斜視図である。
図9】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図9(a)は柱材と床側梁材を連結する2方向ジョイントの構成を示す斜視図、図9(b)は柱材と床側梁材を連結する3方向ジョイントの構成を示す斜視図、図9(c)は柱材と床側梁材を連結する4方向ジョイントの構成を示す斜視図である。
図10】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図4のX部を詳細に示す部分断面図である。
図11】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図4のXI部を詳細に示す部分断面図である。
図12】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの斜視図である。
図13】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの正面図である。
図14】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの側面図である。
図15】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの背面図である。
図16】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの側面図である。
図17】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するエントランスユニットの骨組の分解斜視図である。
図18】本発明の第1の実施の形態を示す図で、高床用脚柱の斜視図である。
図19】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図19(a)はユニットハウスを構成するユーティリティユニットの斜視図、図19(b)はユニットハウスを構成するユーティリティユニットの屋根ユニットを除去した状態の斜視図である。
図20】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するユーティリティユニットの正面図である。
図21】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するユーティリティユニットの側面図である。
図22】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するユーティリティユニットの背面図である。
図23】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するユーティリティユニットの側面図である。
図24】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図24(a)はユニットハウスを構成するユーティリティユニットの骨組を示す斜視図、図24(b)は図24(a)のb部を拡大して示す部分斜視図である。
図25】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ユニットハウスを構成するリビングユニットとエントランスユニットの連結部の構成を示す断面図である。
図26】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図25のXXVI部の拡大図である。
図27】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図25のXXVII部の拡大図である。
図28】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)のXXVIII-XXVIII断面図である。
図29】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)のXXIX-XXIX断面図である。
図30】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7のXXX部を詳細に示す断面図である。
図31】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7のXXXI部を詳細に示す断面図である。
図32】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7のXXXII-XXXII断面図である。
図33】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7のXXXIII-XXXIII断面図である。
図34】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1のXXXIV部を拡大して示す図である。
図35】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ユニットハウスの平面図である。
図36】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図35のXXXVI部を拡大して示す拡大図である。
図37】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図35のXXXVI部を拡大して示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1乃至図34を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態によるユニットハウス1の全体の構成を示す正面図、図2図1のII―II断面図である。上記ユニットハウス1は、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7とから構成されている。
以下、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7の構成を順次説明する。
【0010】
上記リビングユニット3は、図2に示すように、横断面形状が略長方形をなしていて、図8(a)に示すように、骨組構造体11を備えている。この骨組構造体11は、複数本(この実施の形態の場合には10本)の柱材13と、これら複数本の柱材13相互間であって天井側に設置された複数本(この実施の形態の場合には10本)の天井側梁材15と、上記複数本の柱材13相互間であって床側に設置された複数本(この実施の形態の場合には10本)の床側梁材17と、床側のその他の梁材18と、から構成されている。又、天井側にはブレース16が設けられている。
【0011】
又、図3乃至図7に示すように、上記複数本の柱材13相互間の適所には壁構造体21が設置されている。又、特定の柱材13相互間には上記壁構造体21は設置されておらず、連絡口24となっている。又、一部の壁構造体21の上部には窓20が設けられている。又、一部の壁構造体21はブレース22を備えた構成になっている。
【0012】
まず、柱材13の構造について説明する。上記柱材13は、図25図26に示すように、その横断面形状が略正方形をなしていて、該横断面形状において中央部には中空部13aが形成されているとともに、その四隅には係合凹部13b、13b、13b、13bが形成されている。
【0013】
又、上記天井側梁材15は、図10に示すように、その横断面形状が略長方形をなしていて、該横断面形状において中央部に中空部15aが形成されているとともに、その四隅には係合凹部15b、15b、15b、15bが形成されている。
同様に、上記床側梁材17は、図11に示すように、その横断面形状が略長方形をなしていて、該横断面形状において中央部に中空部17aが形成されているとともに、その四隅には係合凹部17b、17b、17b、17bが形成されている。
尚、床側のその他の梁材18も上記床側梁材17と同様の構成をなしている。
【0014】
又、上記骨組構造体11の上には、図3(a)に示すように、屋根ユニット23が設置されている。又、上記床側梁材17及びその他細部の梁材18の上には床材25が設置されているとともに、天井側梁材15の上には、図3(b)に示すように、天井材28が設置されている。上記天井ユニット23と天井材28との間には天井裏が形成されている。
上記床材25は、例えは、上からフローリング材、構造用合板、スタイロ、耐水ベニヤ、アルミ複合材が積層された構成になっている。
上記天井材28は、例えば、上からアルミ複合材、耐熱材、断熱材、仕上ベニヤが積層された構成になっている。
【0015】
上記柱材13と上記床側梁材17の連結は図9に示す3種類のジョイント、すなわち、図9(a)に示す2方向ジョイント29、図9(b)に示す3方向ジョイント30、図9(c)に示す4方向ジョイント32を介して行われている。
【0016】
まず、2方向ジョイント29はジョイント本体29aを備えていて、このジョイント本体29aには上下方向に一対の柱材用挿入部29b、29bが突設されている。上記柱材用挿入部29bには適所に雌ネジ部29dが設けられている。上側の柱材用挿入部29bを柱材13の下端の中空部13a内に挿入し、柱材13の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部29dに螺合することにより連結される。又、上記ジョイント本体29aには床側梁材用挿入部29c、29cが直交する水平2方向に突設されている。上記床側梁材用挿入部29cには適所に雌ネジ部29eが設けられている。上記床側梁材用挿入部29cを床側梁材17の中空部17a内に挿入し、床側梁材17の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部29eに螺合することにより連結される。
【0017】
同様に、上記3方向ジョイント30はジョイント本体30aを備えていて、このジョイント本体30aには上下方向に一対の柱材用挿入部30b、30bが突設されている。上記柱材用挿入部30bには適所に雌ネジ部30dが設けられている。上側の柱材用挿入部30bを柱材13の下端の中空部13a内に挿入し、柱材13の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部30dに螺合することにより連結される。又、上記ジョイント本体30aには床側梁材用挿入部30c、30c、30cが直交する水平3方向に突設されている。上記床側梁材用挿入部30cには適所に雌ネジ部30eが設けられている。上記床側梁材用挿入部30cを床側梁材17の中空部17a内に挿入し、床側梁材17の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部30eに螺合することにより連結される。
【0018】
同様に、上記4方向ジョイント32はジョイント本体32aを備えていて、このジョイント本体32aには上下方向に一対の柱材用挿入部32b、32bが突設されている。上記柱材用挿入部32bの適所には雌ネジ部32dが設けられている。上側の柱材用挿入部32bを柱材13の下端の中空部13a内に挿入し、柱材13の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部32dに螺合することにより連結される。又、上記ジョイント本体32aには床側梁材用挿入部32c、32c、32c、32cが直交する水平4方向に突設されている。上記床側梁材用挿入部32cには適所に雌ネジ部32eが設けられている。上記床側梁材用挿入部32cを床側梁材17の中空部17a内に挿入し、床側梁材17の外側から貫通孔を介して図示しないボルトを挿し込んで、上記雌ネジ部32eに螺合することにより連結される。
【0019】
このように、上記柱材13と上記床側梁材17は上記2方向ジョイント29、3方向ジョイント30、4方向ジョイント32を介して連結されている。
【0020】
上記柱材13と天井側梁材15は、図9に示した2方向ジョイント29、3方向ジョイント30、4方向ジョイント32において、上側の柱材用挿入部29b、30b、32bが設けられていない2方向ジョイント29´(図10に示す)、図示しない3方向ジョイント、4方向ジョイントを介して連結されている。
例えば、2方向ジョイント29´を介して柱材13と天井側梁材15と連結する場合には、下側に突設された柱材挿入部を柱材13の上端の中空部13a内に挿入し、柱材13の外側から貫通孔を介してボルトを挿し込んで、雌ネジ部に螺合することにより連結される。又、天井側梁材用挿入部29´cを天井側梁材15の中空部15a内に挿入し、天井側梁材15の外側から貫通孔を介してボルトを挿し込んで、雌ネジ部に螺合することにより連結される。
3方向ジョイント、4方向ジョイントを介した連結も同様である。
【0021】
上記柱材13と天井側梁材15のジョイントがない部位の連結は図8(b)に示すような構造になっている。まず、上記柱材13側に中子31が挿入されていて、この中子31は複数本のネジ33によって上記柱材13に固定されている。一方、上記天井側梁材15に設けられた貫通孔にボルト35が通されて上記中子31に螺合され、それによって、天井側梁材15が柱材13に固定される。
【0022】
上記エントランスユニット5も、図2に示すように、横断面形状が略長方形をなしていて、図17に示すように、骨組構造体41を備えている。この骨組構造体41は、複数本(この実施の形態の場合には10本)の柱材43と、これら複数本の柱材43相互間であって天井側に設置された複数本(この実施の形態の場合には10本)の天井側梁材45と、上記複数本の柱材43相互間であって床側に設置された複数本(この実施の形態の場合には8本)の床側梁材47と、床側のその他の梁材48と、から構成されている。
【0023】
又、図12乃至図16に示すように、上記複数本の柱材43相互間であって適所には壁構造体51が設置されている。又、上記柱材43相互間であって特定の2箇所には上記壁構造体51は設置されておらず、連絡口52、54となっている。又、図12に示すように、上記連絡口52、54と直交する側の一側は出入口56となっていて、その出入口56には開閉扉58が開閉自在に取り付けられている。又、図2に示すように、開閉扉58の内側には玄関床60が設けられている。又、上記開閉扉58の上には、図12図13に示すように、庇60が設けられている。
【0024】
又、上記骨組構造体41の上には、図12に示すように、屋根ユニット53が設置されている。上記床側梁材47及び床側のその他の梁材48の上には床材55が設置されているとともに、上記天井側梁材45の上には図示しない屋根材が設置されている。上記屋根ユニット53はこの天井材の間には屋根裏が形成されている。
尚、上記床材55、天井材は既に説明したリビングユニット3の床材25、天井材28と同様のものである。
【0025】
上記柱材43は既に説明したリビングユニット3の柱材13と同じ構成をなしていて、図25図26に示すように、中空部43a、四隅の係合凹部43bを備えた構成になっている。上記天井側梁材45、床側梁材47、その他の梁材48も、既に説明したリビングユニット3の天井側梁材15、床側梁材17、その他の梁材18と同じ構成をなしている。
又、上記柱材43と上記床側梁材47との連結、上記柱材43と上記天井側梁材45の連結は、既に説明したリビングユニット3の場合の連結構造と同じである。
【0026】
上記ユーティリティユニット7も、図2に示すように、横断面形状が略長方形をなしていて、図24(a)に示すように、骨組構造体61を備えている。この骨組構造体61は、複数本(この実施の形態の場合には10本)の柱材63と、これら複数本の柱材63相互間であって天井側に設置された複数本(この実施の形態の場合には10本)の天井側梁材65と、上記複数本の柱材63相互間であって床側に設置された複数本(この実施の形態の場合には10本)の床側梁材67と、床側のその他の梁材68と、から構成されている。又、天井側にはブレース66が設けられている。
【0027】
又、図19乃至図23に示すように、上記複数本の柱材63相互間の適所には壁構造体71が設置されている。又、上記複数本の柱材63相互間の特定の場所には上記壁構造体71は設置されておらず、連絡口72となっている。又、一部の壁構造体71の上部には窓70が設けられている。又、一部の壁構造体71はブレース76を備えた構成になっている。又、上記骨組構造体11の上には、図19(a)に示すように、屋根ユニット73が設置されている。又、上記床側梁材67及びその他細部の梁材68の上には床材75が設置されているとともに、天井側梁材65の上には、図19(b)に示すように、天井材76が設置されている。上記屋根ユニット73はこの天井材76の間には天井裏が形成されている。
【0028】
上記柱材63は既に説明したリビングユニット3の柱材13と同様の構成をなしており、図24(b)に示すように、その横断面形状が略正方形をなしていて、該横断面形状において中央に中空部63aを備えているとともに、その四隅に4個の係合凹部63b、63b、63b、63bを備えた形状になっている。
上記天井側梁材65、床側梁材67、床側のその他の梁材68は、既に説明した上記リビングユニット3の天井側梁材15、床側梁材17、床側のその他の梁材18と同じ構成をなしている。
【0029】
又、上記柱材63と上記床側梁材67との連結、上記柱材63と上記天井側梁材65の連結は、既に説明した上記リビングユニット3の場合の連結構造と同じである。
上記柱材63と天井側梁材65のジョイントがない部位の連結は、図24(b)に示すようになっていて、既に説明したリビングユニット3の場合と同じ連結構造になっている。
尚、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0030】
本実施の形態によるユニットハウス1は高床式を採用している。その構成に関して上記エントランスユニット5を例に挙げて説明する。図17に示すように、各柱材43の下端には、既に説明した2方向ジョイント29又は3方向ジョイント30を介して、高床用脚柱74が連結されている。上記高床用脚柱74は、図18に示すように、その横断面形状が略正方形をなしていて、該横断面形状において中央には中空部74aが形成されていて、その四隅には係合凹部74b、74b、74b、74bが形成されている。
【0031】
上記2方向ジョイント29又は3方向ジョイント30の下側の柱材用挿入部29b又は30bが上記高床用脚柱74の中空部74a内に挿し込まれていて、上記高床用脚柱74の外側から貫通孔74cを介して図示しないボルトを挿し込んで、雌ネジ部29d、30dに螺合することにより、柱材43の下端に高床用脚柱74が連結されている。上記高床脚用脚柱74の下端にはベース部材75がボルト76によって固定されている。上記ベース部材75には連結部77が設けられていてこの連結部77には図示しない雌ネジ部が設けられている。この連結部77を上記高床用脚柱74の下端の中空部74a内に挿し込み、外側から貫通孔74cを介してボルト78を差し込んで上記雌ネジ部に螺合する。
【0032】
上記リビングユニット3、ユーティリティユニット7も上記エントランスユニットム5の場合と同様に高床式構造になっている。上記リビングユニット3、ユーティリティユニット7の場合には、2方向ジョイント29又は3方向ジョイント30又は4方向ジョイント32を介して、各柱材13、63の下端に上記高床用脚柱74が連結される。このような高床式構造を採用することにより、床下に電気配線、各種配管を敷設し、それによって、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7の室内空間の有効利用を図る。
【0033】
具体的にみると、図1に示すように、床側梁材17、47、67の下面の適所に接続ボックス80を設置し、これら複数個の接続ボックス80を介して必要な配管、配線の敷設を行う。
尚、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7内においては、壁構造体21と図示しない内装材の間、壁構造体51と図示しない内装材との間、壁構造体71と図示しない内装材の間に配管、配線が敷設される。
【0034】
次に、上記リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7の連結について説明する。図25はリビングユニット3とエントランスユニット5との連結部の構成を示す断面図であり、図26図27図25のXXVI部、XXVII部を拡大して示す図である。
【0035】
上記リビングユニット3とエントランスユニット5は各柱材13、43を当接させた状態で隣接・配置されている。その際、図2に示すように、上記リビングユニット3の連絡口24とエントランスユニット5の連絡口52が連通されている。
【0036】
上記連絡口24、52の連通場所において左右両内側面には複数個(例えば、5個)の連結手段91が所定のピッチで設置されている。この連結手段91は、図26に拡大して示すように、連結プレート93と端部材95とボルト97とから構成されている。上記連結プレート93の一端には上記柱材13の係合凹部13bに係合する係合凸部93aが設けられている。上記端部材95には上記柱材43の係合凹部43bに係合する係合凸部95aが設けられている。
【0037】
図26において、柱材13の係合凹部13bに上記連結プレート93の係合凸部93aを係合させ、柱材43の係合凹部43bに端部材95の係合凸部95aを係合させ、ボルト97によって端部材95を連結プレート93に締結固定することにより柱材13と柱材43を連結する。このような連結手段91による連結構造を連通口24、52の左右両内側面において上下方向に沿って所定ピッチでそれぞれ5箇所に設けることにより、柱材13と柱材43ひいてはリビングユニット3とエントランスユニット5を連結する。
【0038】
又、図25に示すように、柱材13と柱材45の当接部位の外周側には、係合凹部13bと係合凹部43bに係合するシール部材99が設置されている。上記シール部材99は着脱可能な乾式シール部材である。
【0039】
又、上記リビングユニット3の高床用脚柱74とエントランスユニット5の高床用脚柱74との間にも同様の連結手段91による連結処理が施されている。すなわち、図1に示すように、上記リビングユニット3の高床用脚柱74とエントランスユニット5の高床用脚柱74も当接されていて、その当接された部位には上記連結手段91による連結処理が施されている。図2において、リビングユニット3の高床用脚柱材71とエントランスユニット5の高床用脚柱材71が当接されている個所の内側面に、上記連結手段91による連結処理が施されている。
【0040】
上記エントランスユニット5とユーティリティユニット7の連結も同様の構成によって行う。その際、図2に示すように、エントランスユニット5の連絡口54とユーティリティユニット7の連絡口72が連通される。
【0041】
次に、リビングユニット3における壁構造体21の取付構造について、図27を参照して説明する。図27図25のXXVII部を拡大して示す部分断面図であり、リビングユニット3の一部が示されている。柱材13と柱材13との間であって天井側梁材15と床側梁材17との間には壁構造体21が取り付けられている。この壁構造体21は4辺に枠材103、103、103、103を備えていて、これら枠材103、103、103、103で囲まれた部分に、表面材101、板材105、断熱材109が積層された状態で内装されている。
【0042】
上記枠材103の一端には係合凸部103aが設けられていて、この係合凸部103aが上記柱材13の外側の係合凹部13bに図示しないシール部材を介して係合されている。又、上記枠材103の他端側には端部材111が設置されていて、この端部材111の係合凸部111aは上記柱材13の内側の係合凹部13bに係合されている。上記端部材111はボルト113によって上記枠材103に螺合されている。それによって、壁構造体21は柱材13、13の間であって天井側梁材15と床側梁材17との間に着脱可能に取り付けられている。
【0043】
上記壁構造体21は内外において上記柱材13、13から突出しないような状態で取り付けられている。本実施の形態の場合には面一の状態で設置されている。
【0044】
次に、図10図11を参照して上記壁構造体21の天井側梁材15、床側梁材17に対する取付構造を説明する。
まず、図10に示すように、上記壁構造体21の枠材103の係合凸部103aが上記天井側梁材15の外側の係合凹部15bに図示しないシール部材を介して係合され、端部材111の係合凸部111aが上記天井側梁材15の内側の上記係合凹部15bに係合され、ボルト113が螺合されて固定されている。
同様に、図11に示すように、上記壁構造体21の枠材103の係合凸部103aが上記床側梁材17の外側の上記係合凹部17bに図示しないシール部材を介して係合され、端部材111の係合凸部111aが上記床側梁材17の内側の上記係合凹部17bに係合され、ボルト113が螺合されて固定されている。
このようにして、上記壁構造体21は柱材13、13の間であって天井側梁材15と床側梁材17との間に着脱可能に取り付けられている。
【0045】
尚、リビングユニット3の壁構造体21を例に挙げてその取付構造を説明したが、エントランスユニット5の壁構造体51、ユーティリティユニット7の壁構造体71についても同様の構成で着脱可能に取り付けられている。
【0046】
次に、図28乃至図33を参照して、リビングユニット3の屋根ユニット23の構成を説明する。本実施の形態の場合には、屋根ユニット23はその下の骨組構造体11に対して別個に組み立てられた状態で現場に搬入される。これは運搬時の高さ制限に対応する為である。
【0047】
図28に示すように、水上側枠材121と水下側枠材123が設置されていて、これら水上側枠材121と水下側枠材123の間に複数枚の屋根材125が整列・設置されている。上記複数枚の屋根材125はボルト127、129によって上記水上側枠材121に固定されている。同様に、上記複数枚の屋根材125はボルト131によって上記水下側枠材123に固定されている。
【0048】
上記構成をなす屋根ユニット23は、図30乃至図33に示すような構成によってその下の骨組構造体11に取り付けられている。まず、骨組構造体11の上に支持部材141、143が取り付けられる。上記支持部材141はボルト145によって上記骨組構造体11に固定され、上記支持部材143はボルト147、147によって骨組構造体11に固定されている。上記屋根ユニット23はこれら支持部材141、143の上に設置されボルト149、151によって固定されている。
【0049】
上記エントランスユニット5の屋根ユニット53、ユーティリティユニット7の屋根ユニット73の取付構造も同様である。
【0050】
上記エントランスユニット5の屋根ユニット53の場合には、図1図12に示すように、腰屋根構造を採用している。すなわち、いわゆる「切妻屋根」の中央部を上に持ち上げたような構造をなしていて、その立ち上がり部分を利用して換気や採光を行うように構成されている。具体的には、図13図14に示すように、側壁部161、163、165、167が立ち上げられていて、隣接・配置されているリビングユニット3、ユーティリティユニット7に対してより上まで延長されており、その上に切妻屋根169が設置されている。
【0051】
上記側壁部161、163には採光用窓171、173が設けられている。上記切妻屋根169の両端は隣接・配置されているリビングユニット3、ユーティリティユニット7との連結部を覆うような位置まで延長されており、それによって、連結部の防水効果を高めるようにしている。
【0052】
上記リビングユニット3の屋根ユニッと23、エントランスユニット5の屋根ユニット53、ユーティリティユニット7の屋根ユニット73の連結を図34を参照して説明する。図34図1のXXXIV部を拡大して示す図であるが、エントランスユニット5の屋根ユニット53にアングル材181がボルト183によって取り付けられている。このアングル材181がユーティリティユニット7において屋根ユニット73を取り付けている支持部材141に固定されている。
上記エントランスユニット5の屋根ユニッと53のリビングユニット3の屋根ユニット23に対する取付構造も同様である。
【0053】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、ユニットハウス1を構成する各ユニット、すなわち、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7を連結する場合、リビングユニット3、エントランスユニット5、ユーティリティユニット7の柱材13、43、63を当接させた状態で隣接・配置させ、複数の連結手段91によって連結するようにしているので、連結作業の容易化と連結部の機械的強度の向上を図ることができる。
又、本実施の形態によるユニットハウス1の場合には高床式構造を採用しているので、床下に各種配線・配管を敷設することができ、ユニットハウス室内の空間を有効利用することができる。
又、本保実施の形態の場合には、屋根ユニット23、53、73をその下の構造物とは別に組み立てて現場に搬入するようにしたので、運搬時の高さ制限の問題を解消することができる。
又、エントランスユニット5の屋根ユニット53の場合には腰屋根構造を採用していて、側壁部161、163に採光用窓171、173を設けているので、効果的に採光して室内の明るさを確保することができる。
又、エントランスユニット5の屋根ユニット53の切妻屋根169の両端は、隣接・配置されたリビングユニット3、ユーティリティユニット7との連結部を覆うように設けられているので、上記連結部の防水機能を高めることができる。
又、本実施の形態の場合には、壁構造体21、51、71は柱材13、43、63の厚みの範囲内に収まるように構成されているので、凹凸をなくすことができる。又、その着脱も容易である。
【0054】
次に、図35乃至図37を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態の場合には、室ユニット201、室ユニット203、室ユニット205を連結することによりユニットハウス1を構成した場合を例に挙げて説明するものである。
上記室ユニット201は複数本(この実施の形態の場合には12本)の柱材206、壁構造体207、その他の構造材から構成されている。又、所定の柱材206、206の間には壁構造体207が設けられておらず連絡口208、210となっている。上記柱材206は、図36(a)に示すように、中空部206aを備えていて、四隅には係合凹部206bが設けられている。
【0055】
上記室ユニット203は複数本(この実施の形態の場合には8本)の柱材209、壁構造体211、その他の構造材から構成されている。又、所定の柱材209、209の間には壁構造体211が設けられておらず連絡口212となっている。上記柱材209は、図37(a)に示すように、中空部209aを備えていて、四隅には係合凹部209bが設けられている。
【0056】
上記室ユニット205は複数本(この実施の形態の場合には10本)の柱材213、壁構造体215、その他の構造材から構成されている。又、所定の柱材213、213の間には壁構造体215が設けられておらず連絡口216、出入口218となっている。上記出入口218には開閉扉220が開閉自在に取り付けられている。上記柱材213は、図37(a)に示すように、中空部213aを備えていて、四隅には係合凹部213bが設けられている。
【0057】
上記室ユニット205は連絡口2016を上記室ユニット201の連絡口208に合わせた状態で上記室ユニット201に連結されている。又、上記室ユニット203は連絡口212を上記室ユニット201の連絡口210に合わせた状態で上記室ユニット201に連結されている。その結果、入隅部221、223が発生している。入隅部221を拡大して図36(a)に示すとともに、入隅部223を拡大して図37(a)に示す。
【0058】
まず、連絡口208と連絡口216の内周であって左右両側面は複数の連結手段229によって連結されている。この連結手段229は、図36(a)に示すように、連結プレート231と端部材233とボルト235から構成されている。上記連結プレート231の一端には上記柱材213の係合凹部213bに係合する係合凸部231aが設けられている。上記端部材233には上記柱材205の係合凹部205bに係合する係合凸部233aが設けられている。上記連結プレート231の係合凸部231aを係合凹部213bに係合させ、上記端部材233の係合凸部233aを係合凹部205bに係合させた状態でボルト235を螺合して連結する。
そのような連結手段229による連結処理が複数個所において施される。
【0059】
次に、連絡口210、212の内周であって左右両側面にも複数の連結手段229による連結処理が施されている。
【0060】
図36(a)に示すように、入隅部221において柱材213の係合凹部213bにはシール部材225が取り付けられている。上記シール部材225を拡大して図36(b)に示す。上記シール部材225は着脱可能な乾式シール部材である。
同様に、図37(a)に示すように、入隅部223において、柱材205の係合凹部205b、柱材209の係合凹部209b、柱材213の係合凹部213bにはシール部材227が取り付けられている。上記シール部材227を拡大して図37(b)に示す。上記シール部材227は着脱可能な乾式シール部材である。
尚、その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであり図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0061】
よって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるとともに、入隅部221、223が発生するような場合においても容易に対応することができる。
【0062】
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。
まず、ユニットハウスを構成する各ユニットの形状、大きさ、等は任意であり、ユニットの個数も任意である。
又、柱材、梁材、等各構造材の端面形状等は図示したものに限定されず様々な変形が考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、例えば、住居ユニット等のユニットハウスに係り、特に、複数個の室ユニットを連結してユニットハウスを構成するものにおいて、室ユニットの柱材を対向・配置させた状態で室ユニットを連結することにより、連結作業の容易化と機械的強度の向上を図るように工夫したものに関し、例えば、簡易な住居用ユニットに好適である。
【符号の説明】
【0064】
1 ユニットハウス
3 リビングユニット(室ユニット)
5 エントランスユニット(室ユニット)
7 ユーティリティユニット(室ユニット)
13 柱材
13b 係合凹部
21 壁構造体
43 柱材
43b 係合凹部
51 壁構造体
63 柱材
63b 係合凹部
71 壁構造体
74 高床用脚柱
91 連結手段
93 連結プレート
95 端部材
97 ナット
99 シール部材
221 入隅部
223 入隅部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37