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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104478
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】充電制御システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/34 20060101AFI20240729BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240729BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20240729BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H02J7/34 A
H02J3/38 170
H02J3/32
H02J7/00 P
H02J7/00 303A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008704
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】厚地 翔太
(72)【発明者】
【氏名】河越 雅雄
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 崇之
(72)【発明者】
【氏名】斎宮 久幸
【テーマコード(参考)】
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G066HB02
5G066HB07
5G066JA05
5G066JA07
5G066JB03
5G503AA01
5G503AA05
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】購入電力を抑制しつつ、充電器による車載バッテリの充電を適切に行う。
【解決手段】充電制御システム1の制御部は、電動車12が充電器50に電気的に接続された状態において、電力計42によって計測された受電電力の現在値と、発電装置46の発電電力の現在値とに基づいて、構内配線に接続された機器によって消費される電力の合計を示す構内総電力の現在値を導出し、発電装置46の定格出力から構内総電力の現在値を減算して差分電力を導出し、充電器50による充電電力の現在値に差分電力を加算して新たな充電電力を導出し、充電器50から電動車12に供給する充電電力を、導出した新たな充電電力に更新する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、
電力系統から前記構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、
前記構内配線に接続され、発電した電力を前記構内配線に供給可能な発電装置と、
前記構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、前記構内配線を通じて供給される電力によって前記車載バッテリの充電が可能な充電器と、
前記充電器による充電電力を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電動車が前記充電器に電気的に接続された状態において、
前記電力計によって計測された受電電力の現在値と、前記発電装置の発電電力の現在値とに基づいて、前記構内配線に接続された機器によって消費される電力の合計を示す構内総電力の現在値を導出し、
前記発電装置の定格出力から前記構内総電力の現在値を減算して差分電力を導出し、
前記充電器による充電電力の現在値に前記差分電力を加算して新たな充電電力を導出し、
前記充電器から前記電動車に供給する充電電力を、導出した新たな充電電力に更新する、充電制御システム。
【請求項2】
需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、
電力系統から前記構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、
前記構内配線に接続され、発電した電力を前記構内配線に供給可能な発電装置と、
前記構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、前記構内配線を通じて供給される電力によって前記車載バッテリの充電が可能な充電器と、
前記充電器による充電電力を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電動車が前記充電器に電気的に接続された状態において、
前記発電装置を定格出力で運転させ、
前記電力計によって計測される受電電力がゼロとなるように、前記充電器から前記電動車に供給する充電電力を制御する、充電制御システム。
【請求項3】
需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、
電力系統から前記構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、
前記構内配線に接続され、発電した電力を前記構内配線に供給可能な発電装置と、
前記構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、前記構内配線を通じて供給される電力によって前記車載バッテリの充電が可能な充電器と、
前記充電器による充電電力を制御する制御部と、
前記電力計によって計測される受電電力がゼロに維持されるように前記発電装置の出力を制御する発電制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電動車が前記充電器に電気的に接続された状態において、
前記電力計によって計測される受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されるように、前記充電器から前記電動車に供給する充電電力を制御する、充電制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車の車載バッテリの充電を制御する充電制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、熱電併給装置の運転計画を作成して、運転計画に沿って熱電併給装置を運転させる技術が開示されている。かかる特許文献1では、電動車の車載バッテリの充電時間を予測して、熱電併給装置の運転計画が作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-011922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、需要家が、熱電併給装置などの発電装置と、電動車の車載バッテリを充電する充電器との両方を備える場合がある。また、充電器によって車載バッテリを充電する場合、例えば、予め充電期間を設定して充電を行うことがある。ここで、設定された充電期間において需要家内の電力負荷が比較的大きかった場合、発電装置が定格出力で運転しても必要となる電力が逼迫して、電力系統から多大な電力を購入せざるを得なくなる。そうなると、発電装置を備えるメリットを十分に享受できないことがある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑み、購入電力を抑制しつつ、充電器による車載バッテリの充電を適切に行うことが可能な充電制御システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の充電制御システムは、需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、電力系統から構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、構内配線に接続され、発電した電力を構内配線に供給可能な発電装置と、構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、構内配線を通じて供給される電力によって車載バッテリの充電が可能な充電器と、充電器による充電電力を制御する制御部と、を備え、制御部は、電動車が充電器に電気的に接続された状態において、電力計によって計測された受電電力の現在値と、発電装置の発電電力の現在値とに基づいて、構内配線に接続された機器によって消費される電力の合計を示す構内総電力の現在値を導出し、発電装置の定格出力から構内総電力の現在値を減算して差分電力を導出し、充電器による充電電力の現在値に差分電力を加算して新たな充電電力を導出し、充電器から電動車に供給する充電電力を、導出した新たな充電電力に更新する。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の充電制御システムは、需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、電力系統から構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、構内配線に接続され、発電した電力を構内配線に供給可能な発電装置と、構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、構内配線を通じて供給される電力によって車載バッテリの充電が可能な充電器と、充電器による充電電力を制御する制御部と、を備え、制御部は、電動車が充電器に電気的に接続された状態において、発電装置を定格出力で運転させ、電力計によって計測される受電電力がゼロとなるように、充電器から電動車に供給する充電電力を制御する。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の充電制御システムは、需要家の構内に設けられた電気配線である構内配線と、電力系統から構内配線が受電する受電電力を計測する電力計と、構内配線に接続され、発電した電力を構内配線に供給可能な発電装置と、構内配線に接続されるとともに、車載バッテリを有する電動車と電気的に接続可能であり、構内配線を通じて供給される電力によって車載バッテリの充電が可能な充電器と、充電器による充電電力を制御する制御部と、電力計によって計測される受電電力がゼロに維持されるように発電装置の出力を制御する発電制御部と、を備え、制御部は、電動車が充電器に電気的に接続された状態において、電力計によって計測される受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されるように、充電器から電動車に供給する充電電力を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、購入電力を抑制しつつ、充電器による車載バッテリの充電を適切に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態にかかる充電制御システムの概略図である。
図2図2は、充電電力の制御方法を説明する図である。
図3図3は、第1実施形態における充電制御の流れを説明する図である。
図4図4は、第2実施形態における充電制御の流れを説明する図である。
図5図5は、第3実施形態にかかる充電制御システムの概略図である。
図6図6は、第3実施形態における充電制御の流れを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる充電制御システム1の概略図である。図1では、電気的な接続を太い実線で示し、信号の流れを破線の矢印で示している。充電制御システム1は、構内10および電動車12を含む。構内10は、電力系統14から受電する需要家の敷地内や家屋内などである。
【0013】
電動車12は、例えば、電気自動車やハイブリッド電気自動車など、駆動源としてモータ(不図示)を含む車両である。電動車12は、車載バッテリ20および充電口22を有する。車載バッテリ20は、電動車12を走行させるモータに電力を供給する。
【0014】
充電口22は、車載バッテリ20と電気的に接続される。充電口22は、例えば、電動車12の外装に設けられ、電動車12の外部の充電コネクタ30を着脱可能に構成されている。後述するが、電動車12は、充電コネクタ30が充電口22に接続された状態で、充電コネクタ30を介して外部から供給される電力によって車載バッテリ20の充電が可能となっている。
【0015】
構内10は、分電盤40、電力計42、構内配線44、発電装置46、負荷装置48、充電器50およびHEMS装置52を含む。なお、HEMSはホームエネルギーマネジメントシステムの略である。
【0016】
分電盤40は、電力計42を介して電力系統14に接続される。構内配線44は、需要家の構内10に設けられた電気配線であり、分電盤40から構内10の各電気機器に延びている。構内配線44は、分電盤40および電力計42を通じて電力系統14に電気的に接続される。また、構内配線44のそれぞれは、分電盤40を通じて電気的に接続される。なお、構内配線44の通電を遮断可能なブレーカが分電盤40に設けられてもよい。
【0017】
電力計42は、構内配線44が電力系統14から受電する受電電力を計測する。例えば、電力計42は、電流計(CT)を含み、電流計によって計測される電流と、構内配線44の定格電圧(例えば、100Vなど)とから、受電電力を導出する。
【0018】
発電装置46は、例えば、燃料電池モジュールを含むコージェネユニット(熱電併給装置)などであり、発電することができる構成となっている。なお、発電装置46は、コージェネユニットに限らず、例えば、モータジェネレータやエンジン発電機などであってもよい。発電装置46は、構内配線44に電気的に接続される。
【0019】
発電装置46は、通信部60、発電部62、発電制御部64を有する。通信部60は、有線または無線によりHEMS装置52と通信を確立する。発電部62は、例えば、燃料電池モジュールなどであり、電力を生成する。発電装置46は、発電した電力を構内配線44に供給可能となっている。
【0020】
発電制御部64は、プロセッサ、プログラム等が格納されたROM、および、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成される。発電制御部64は、プログラムを実行することで、発電装置46の各部を制御する。例えば、発電制御部64は、発電部62の発電電力、すなわち、発電装置46の出力を制御する。
【0021】
発電制御部64は、電力計42によって計測された受電電力を取得することができる。受電電力は、構内10の需要家が外部から購入する購入電力に相当する。発電制御部64は、例えば、受電電力がゼロで一定となるように発電装置46の出力を制御する受電電力一定制御を行う。ここでは、発電制御部64が受電電力一定制御を行っているとする。
【0022】
負荷装置48は、構内配線44に電気的に接続され、電力系統14から供給された電力、および、発電装置46によって発電された電力を消費する。負荷装置48は、例えば、照明や各種の家電など、任意の電気機器であってもよい。
【0023】
充電器50は、通信部70、充電部72および充電器制御部74を有する。通信部70は、有線または無線によりHEMS装置52と通信を確立する。
【0024】
充電器50は、構内配線44に電気的に接続される。また、充電器50には、充電コネクタ30が電気的に接続される。充電コネクタ30は、電動車12の充電口22に対して着脱可能となっている。充電コネクタ30が充電口22に接続されると、充電器50が車載バッテリ20と電気的に接続される。以後、充電器50が車載バッテリ20と電気的に接続されることを、充電器50が電動車12と電気的に接続される、という場合がある。
【0025】
充電部72は、構内配線44から充電器50に供給された電力を、充電コネクタ30を介して電動車12に供給する。充電部72は、構内配線44から供給された交流電力を、交流電力の状態で電動車12に供給してもよいし、構内配線44から供給された交流電力を直流電力に変換して、変換後の直流電力を電動車12に供給してもよい。
【0026】
このように、充電器50は、電動車12と電気的に接続された状態において、構内配線44を通じて供給される電力によって車載バッテリ20の充電が可能となっている。
【0027】
発電装置46の発電電力が構内配線44を通じて充電器50に供給されるため、発電装置46の発電電力によって車載バッテリ20の充電が行われる。また、構内配線44を通じて電力系統14の電力も充電器50に供給可能となっているため、充電電力が発電装置46の発電電力だけでは不足する場合には、発電装置46の発電電力と電力系統14の電力との両方によって車載バッテリ20の充電が行われる。
【0028】
充電器制御部74は、プロセッサ、プログラム等が格納されたROM、および、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成される。充電器制御部74は、プログラムを実行することで、充電器50の各部を制御する。例えば、充電器制御部74は、充電部72を通じて充電器50から電動車12に供給する充電電力を制御する。また、充電器制御部74は、電力計42によって計測された受電電力を取得可能であってもよい。
【0029】
HEMS装置52は、通信部80、記憶部82およびHEMS制御部84を含む。通信部80は、有線または無線により発電装置46および充電器50と通信を確立することができる。記憶部82は、例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、レジスタなどであり、データを一時的に保持可能な記憶素子を含んで構成される。
【0030】
HEMS制御部84は、プロセッサ、プログラム等が格納されたROM、および、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成される。HEMS制御部84は、プログラムを実行することで、HEMS装置52の各部を制御する。また、HEMS制御部84は、発電装置46および充電器50から取得する情報に基づいて、充電器50による充電電力を間接的に制御することができる。
【0031】
以後、構内配線44に接続された全ての機器によって消費される電力の合計を、構内総電力という場合がある。充電器50により車載バッテリ20の充電が行われる場合、構内総電力は、充電器50による充電電力を含み、例えば、負荷装置48の消費電力に充電器50による充電電力を加算した電力となる。また、構内総電力から充電器50による充電電力を除いた電力を、構内純電力という場合がある。
【0032】
図2は、充電電力の制御方法を説明する図である。図2(a)は、比較例の制御方法の一例を説明する図であり、図2(b)は、第1実施形態の充電制御システムにおける制御方法の概要を説明する図である。
【0033】
図2(a)の一点鎖線A10は、構内純電力の一例を示し、実線A12は、構内総電力の一例を示している。図2(a)で示すように、比較例の制御方法では、例えば、予め充電期間が設定され、設定された充電期間において、充電電力が一定の電力となるように車載バッテリ20の充電が行われる。
【0034】
一点鎖線A10で示すように、設定された充電期間において構内純電力が比較的大きい場合がある。このような場合、設定された充電期間において発電装置46が定格出力で運転しても、構内総電力が発電装置46の定格出力を超えるので、必要となる電力が逼迫して、図2(a)のハッチング領域A14で示すように、電力系統14から多大な電力を購入せざるを得なくなる。そうなると、発電装置46を備えるメリットを十分に享受できない。
【0035】
また、図2(a)で示すように、設定された充電期間以外では、発電装置が受電電力一定制御を行うことで、発電装置の出力が構内純電力に依存し、発電装置の出力が定格出力未満となっている。つまり、図2(a)で示すように、設定された充電期間以外では、発電装置の出力に余裕がある。
【0036】
充電期間中には、電力系統14から電力を購入し、充電期間以外には、発電装置46の出力に余裕がある状態では、充電器50による充電に、発電装置46を効率的に利用できていない。
【0037】
そこで、図2(b)で示すように、第1実施形態の充電制御システム1では、充電期間を予め設定するのではなく、充電時間が長くなること(換言すると、充電終了時点が遅くなること)を許容することとする。そして、図2(b)の実線A22の構内総電力で示すように、電力系統14から構内配線44が受電する受電電力(換言すると、購入電力)を極力ゼロに維持させつつ、発電装置46を定格出力で運転させる時間が長くなるように充電電力の制御を行うようにする。
【0038】
図3は、第1実施形態における充電制御の流れを説明する図である。充電器制御部74は、電動車12が充電器50に電気的に接続されたかを逐次判定する(S10)。例えば、充電器制御部74は、充電コネクタ30が充電口22に接続されると、充電コネクタ30を通じて電動車12と通信が可能となり、電動車12が充電器50に電気的に接続されたことを認識することができる。電動車12が充電器50に電気的に接続されていないと判定した場合(S10におけるNO)、充電器制御部74は、電動車12が充電器50に電気的に接続されるまで待機する。
【0039】
電動車12が充電器50に電気的に接続されたと判定した場合(S10におけるYES)、充電器制御部74は、電動車12が充電器50に電気的に接続されていることを示す接続情報および充電の開始を示す充電開始情報を、通信部70を通じてHEMS装置52に送信する(S11)。
【0040】
HEMS制御部84は、接続情報および充電開始情報を充電器50から受信すると、発電装置46における発電状況を示す発電情報の送信要求を、通信部80を通じて発電装置46に送信する(S12)。
【0041】
発電制御部64は、発電情報の送信要求をHEMS装置52から受信すると、電力計42から受電電力の現在値を取得する(S13)。発電制御部64は、取得した受電電力の現在値と、発電装置46の発電電力の現在値とを加算して構内総電力の現在値(構内総電力の現在値=受電電力の現在値+発電電力の現在値)を導出する(S14)。
【0042】
発電制御部64は、発電装置46の定格出力から構内総電力の現在値を減算して差分電力(差分電力=発電装置の定格出力-構内総電力の現在値)を導出する(S15)。発電制御部64は、導出した差分電力を、通信部60を通じてHEMS装置52に送信する(S16)。
【0043】
また、充電器制御部74は、接続情報および充電開始情報の送信(S11)の後、充電電力の現在値を導出し、導出した充電電力の現在値を、通信部70を通じてHEMS装置52に送信する(S17)。
【0044】
HEMS制御部84は、充電電力の現在値を受信すると、受信した充電電力の現在値を、記憶部82に一時的に記憶させる(S18)。なお、電動車が充電器に電気的に接続された直後の充電電力の現在値(初期値)は「0」である。
【0045】
HEMS制御部84は、差分電力を発電装置46から受信すると、記憶部82から充電電力の現在値を読み出す。HEMS制御部84は、読み出した充電電力の現在値に、取得した差分電力を加算して、新たな充電電力(新たな充電電力=充電電力の現在値+差分電力)を導出する(S19)。なお、新たな充電電力は、充電器50の充電能力の最大値以下であることが好ましい。
【0046】
HEMS制御部84は、導出した新たな充電電力を、充電指令として、通信部80を通じて充電器50に送信する(S20)。
【0047】
充電器制御部74は、充電指令をHEMS装置52から受信すると、充電器50から電動車12に供給する充電電力を、充電指令で示された新たな充電電力の値に更新する(S21)。そして、充電器制御部74は、更新後の充電電力を電動車12に供給するように、充電部72に充電を実行させる(S22)。これにより、充電器50から電動車12に供給する充電電力が、HEMS制御部84で導出された新たな充電電力に制御される。
【0048】
充電器制御部74、HEMS制御部84および発電制御部64は、図3の一点鎖線SS10で示すように、ステップS11からステップS22までの処理を、充電が完了するまで、または、充電器50と電動車12との電気的な接続が切れるまで、所定時間間隔毎に繰り返し実行する。ここでの所定時間間隔は、例えば、1秒など、構内純電力の変動を考慮して任意に設定することができる。
【0049】
上述のように、発電制御部64は、電力計42によって計測された受電電力に基づいて受電電力一定制御を行う。このため、充電電力が増加した場合、発電制御部64は、増加した充電電力を賄うために、発電装置46の出力(すなわち、発電電力)を、充電電力が増加した分増加させる。そうすると、発電装置46が受電電力一定制御を行うことで、発電装置46の出力は、充電電力の増加に応じて増加し、最終的に定格出力となる。
【0050】
具体的な例を挙げると、例えば、充電器50に電動車12が接続されておらず、電力計42で計測された受電電力の現在値が「0W」であり、発電装置46の発電電力の現在値が「400W」であり、発電装置46の定格出力が「1kW」であると仮定する。
【0051】
この例において、充電器50に電動車12が接続されると、発電制御部64は、受電電力の現在値「0W」に発電電力の現在値「400W」を加算して、構内総電力の現在値「400W」を導出する(S14参照)。発電制御部64は、発電装置46の定格出力「1kW」から構内総電力の現在値「400W」を減算して差分電力「600W」を導出する(S15参照)。
【0052】
電動車12の接続後の初回の制御タイミングでは、充電電力の現在値は、初期値「0W」となっている(S17、S18参照)。HEMS制御部84は、充電電力の現在値「0W」に差分電力「600W」を加算して、新たな充電電力「600W」を導出する(S19参照)。充電器制御部74は、充電器50から電動車12に供給する充電電力を、導出された新たな充電電力「600W」に更新する(S21参照)。これにより、充電電力「600W」の充電が行われる(S22参照)。
【0053】
充電電力が「0W」から「600W」に変わると、充電電力を賄うために、受電電力が「0W」から「600W」に増加するように作用する。そうすると、発電制御部64は、受電電力一定制御によって受電電力を「0W」に維持させるために、発電電力を「400W」から「600W」分増加させて、定格出力「1kW」にさせる。このようにして、充電中における発電装置46の発電電力が定格出力となる。
【0054】
また、例えば、発電電力が定格出力「1kW」であり、充電電力の現在値「600W」の充電が行われている状況において、構内純電力が「10W」増加したと仮定する。
【0055】
この例において、受電電力が「0W」から「10W」に増加するように作用する。発電制御部64は、受電電力の現在値「10W」に発電電力の現在値「1kW」を加算して構内総電力の現在値「1010W」を導出する(S14参照)。発電制御部64は、発電装置46の定格出力「1kW」から構内総電力の現在値「1010W」を減算して差分電力「-10W」を導出する(S15参照)。
【0056】
HEMS制御部84は、現在の充電電力「600W」に差分電力「-10W」を加算して、新たな充電電力「590W」を導出する(S19参照)。充電器制御部74は、充電器50から電動車12に供給する充電電力を、導出された新たな充電電力「590W」に更新する(S21参照)。これにより、充電電力「600W」の充電から、充電電力「590W」の充電に変更される(S22参照)。
【0057】
このように、構内純電力が「10W」増加する代わりに、充電電力が「10W」減少するため、発電装置46が定格出力「1kW」を維持しつつ、受電電力が「0W」に戻るように作用する。
【0058】
また、構内純電力が大幅に増加して、充電電力が「0W」まで低下した場合、充電器50は、充電を停止することになる。この場合、構内純電力が発電装置の定格出力以上となっている。この場合、充電が停止され、発電装置46が定格出力を維持するとともに、構内純電力から発電装置46の定格出力を減算した不足電力を、電力系統14から受電することになる。
【0059】
なお、ステップS14に示す構内総電力の現在値を導出する処理、および、ステップS15に示す差分電力を導出する処理は、発電制御部64が実行する態様に限らず、例えば、HEMS制御部84、充電器制御部74またはその他の任意の制御装置(制御部)によって行われてもよい。また、ステップS14に示す構内総電力の現在値を導出する処理と、ステップS15に示す差分電力を導出する処理とは、同一の制御装置で行われる態様に限らず、異なる制御装置(制御部)で行われてもよい。また、ステップS19に示す新たな充電電力を導出する処理は、HEMS制御部84が実行する態様に限らず、例えば、発電制御部64、充電器制御部74またはその他の任意の制御装置(制御部)によって行われてもよい。すなわち、ステップS14に示す構内総電力の現在値を導出する処理、ステップS15に示す差分電力を導出する処理、および、ステップS19に示す新たな充電電力を導出する処理は、任意の制御装置(制御部)で行われてもよいし、任意の複数の制御装置(制御部)で分担して行われてもよい。
【0060】
以上のように、第1実施形態の充電制御システム1では、電動車12が充電器50に電気的に接続された状態において、電力計42によって計測された受電電力の現在値と、発電装置46の発電電力の現在値とに基づいて、構内総電力の現在値が導出される。第1実施形態の充電制御システム1では、発電装置46の定格出力から構内総電力の現在値を減算して差分電力が導出され、充電器50による充電電力の現在値に差分電力を加算して新たな充電電力が導出される。第1実施形態の充電制御システム1では、充電器50から電動車12に供給する充電電力が、導出された新たな充電電力に更新される。
【0061】
これにより、第1実施形態の充電制御システム1では、充電時間が長くなる可能性があるものの、受電電力を極力ゼロに維持させつつ、発電装置46を定格出力で運転させる時間を長くすることができる。
【0062】
したがって、第1実施形態の充電制御システム1によれば、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0063】
また、第1実施形態の充電制御システム1では、充電電力がリアルタイムに更新される。このため、第1実施形態の充電制御システム1では、充電中に構内純電力が変動したとしても、その変動に追従して充電電力を変動させることができ、より確実に、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0064】
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態の充電制御システム1における充電器制御部74、HEMS制御部84および発電制御部64の動作が第1実施形態と異なるが、システム構成については第1実施形態(図1に示す構成)と同じである。このため、第2実施形態では、第1実施形態と異なる点について説明し、第1実施形態と共通する点については便宜のため説明を省略する。ただし、発電装置46は、電力計42により計測された受電電力を取得する構成となっていなくてもよい。
【0065】
図4は、第2実施形態における充電制御の流れを説明する図である。充電器制御部74は、電動車12が充電器50に電気的に接続されたと判定した場合(S10におけるYES)、電動車12が充電器50に電気的に接続されていることを示す接続情報および充電の開始を示す充電開始情報を、通信部70を通じてHEMS装置52に送信する(S11)。
【0066】
HEMS制御部84は、接続情報および充電開始情報を充電器から受信すると、発電装置46に定格出力で運転するように指示する定格発電指令を、通信部80を通じて発電装置に送信する(S30)。
【0067】
発電制御部64は、定格発電指令をHEMS装置52から受信すると、電力計42によって計測された受電電力に拘わらず、発電装置46を定格出力で運転させる(S31)。なお、発電装置46の定格出力は、充電器50の充電能力の最大値以下であることが好ましい。
【0068】
また、充電器制御部74は、接続情報および充電開始情報の送信(S11)の後、電力計42によって計測された受電電力を取得する(S32)。充電器制御部74は、受電電力がゼロとなるように、充電器50から電動車12に供給する充電電力を制御する(S33)。
【0069】
より詳細には、充電器制御部74は、受電電力の現在値(例えば、「10W」)から基準値である「0W」を減算して、受電電力の増加量(例えば、「10W」)を導出する。充電器制御部74は、充電電力の現在値(例えば、「600W」)から、受電電力の増加量(例えば、「10W」)を減算して、新たな充電電力(例えば、「590W」)を導出する。充電器制御部74は、充電器50から電動車12に供給する充電電力を、導出した新たな充電電力(例えば、「590W」)に更新する。
【0070】
充電器制御部74は、更新後の充電電力(例えば、「590W」)を電動車12に供給するように、充電部72に充電を実行させる(S34)。これにより、充電器50から電動車12に供給する充電電力が、充電器制御部74で導出された新たな充電電力に制御される。
【0071】
充電器制御部74、HEMS制御部84および発電制御部64は、図4の一点鎖線SS20で示すように、ステップS11からステップS34までの処理を、充電が完了するまで、または、充電器50と電動車12との電気的な接続が切れるまで、所定時間間隔毎に繰り返し実行する。ここでの所定時間間隔は、例えば、1秒など、構内純電力の変動を考慮して任意に設定することができる。
【0072】
このように、構内純電力の変動に起因して受電電力が「0W」から変動しようとすると、受電電力の変動(構内純電力の変動)を相殺するように充電電力が変動することで、受電電力を「0W」に維持することができる。
【0073】
また、構内純電力が大幅に増加して、充電電力が「0W」まで低下した場合、充電器50は、充電を停止することになる。この場合、構内純電力が発電装置の定格出力以上となっている。この場合、充電が停止され、発電装置46が定格出力を維持するとともに、構内純電力から発電装置46の定格出力を減算した不足電力を、電力系統14から受電することになる。
【0074】
なお、ステップS30で示す定格発電指令を送信する処理は、HEMS制御部84が実行する態様に限らず、例えば、充電器制御部74によって行われてもよい。すなわち、発電装置46を定格出力で運転させる指示は、充電器50から直接的に発電装置46に送信されてもよいし、充電器50から他の任意の制御装置(制御部)を介して間接的に発電装置46に送信されてもよい。
【0075】
以上のように、第2実施形態の充電制御システム1では、電動車12が充電器50に電気的に接続された状態において、発電装置46を定格出力で運転させ、電力計42によって計測される受電電力がゼロとなるように、充電器50から電動車12に供給する充電電力が制御される。
【0076】
これにより、第2実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電時間が長くなる可能性があるものの、受電電力を極力ゼロに維持させつつ、発電装置46を定格出力で運転させる時間を長くすることができる。
【0077】
したがって、第2実施形態の充電制御システム1によれば、第1実施形態と同様に、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0078】
また、第2実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電電力がリアルタイムに更新される。このため、第2実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電中に構内純電力が変動したとしても、その変動に追従して充電電力を変動させることができ、より確実に、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0079】
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態にかかる充電制御システム200の概略図である。第3実施形態の充電制御システム200は、HEMS装置52が設けられておらず、充電器制御部74および発電制御部64の動作が第1実施形態と異なるが、その他のシステム構成については第1実施形態と同じである。このため、第3実施形態では、第1実施形態と異なる点について説明し、第1実施形態と共通する点については便宜のため説明を省略する。
【0080】
図6は、第3実施形態における充電制御の流れを説明する図である。第3実施形態では、発電制御部64および充電器制御部74が、互いに独立した制御を行う。すなわち、第3実施形態では、発電制御部64と充電器制御部74との間で、第1実施形態における差分電力の送信や、第2実施形態における定格出力指令の送信などは行われない。
【0081】
発電制御部64は、電力計42によって計測される受電電力を取得する(S40)。発電制御部64は、充電器50による充電の有無に拘わらず、電力計42によって計測される受電電力がゼロとなるように発電装置46の出力を制御する(S41)。
【0082】
発電制御部64は、図5の一点鎖線SS30で示すように、ステップS40からステップS41までの処理を、所定時間間隔毎に繰り返し実行する。ここでの所定時間間隔は、例えば、1秒など、構内純電力の変動を考慮して任意に設定することができる。すなわち、発電制御部64は、充電器50とは独立して、受電電力一定制御を行う。
【0083】
一方、充電器制御部74は、電動車12が充電器50に電気的に接続されたと判定した場合(S10におけるYES)、電力計42によって計測される受電電力を取得する(S50)。充電器制御部74は、電力計42によって計測される受電電力が、ゼロより大きい所定の固定値に維持されるように、充電器50から電動車12に供給する充電電力を制御する(S51)。所定の固定値は、例えば、25Wなどに設定されるが、構内純電力の過去の時間推移の実績を考慮して、ゼロより大きい任意の値に設定されてもよい。
【0084】
より詳細には、充電器制御部74は、受電電力の現在値(例えば、「35W」)から所定の固定値(例えば、「25W」)を減算して、受電電力の増加量(例えば、「10W」)を導出する。充電器制御部74は、充電電力の現在値(例えば、「600W」)から、受電電力の増加量(例えば、「10W」)を減算して、新たな充電電力(例えば、「590W」)を導出する。充電器制御部74は、充電器から電動車に供給する充電電力を、導出した新たな充電電力(例えば、「590W」)に更新する。
【0085】
充電器制御部74は、更新後の充電電力(例えば、「590W」)を電動車12に供給するように、充電部72に充電を実行させる(S52)。これにより、充電器50から電動車12に供給する充電電力が、充電器制御部74で導出された新たな充電電力に制御される。
【0086】
充電器制御部74は、図5の一点鎖線SS32で示すように、ステップS50からステップS52までの処理を、充電が完了するまで、または、充電器50と電動車12との電気的な接続が切れるまで、所定時間間隔毎に繰り返し実行する。ここでの所定時間間隔は、例えば、1秒など、構内純電力の変動を考慮して任意に設定することができる。
【0087】
このように、構内純電力の変動に起因して受電電力がゼロより大きい所定の固定値から変動しようとすると、受電電力の変動(構内純電力の変動)を相殺するように充電電力が変動することで、受電電力を当該所定の固定値に維持することができる。
【0088】
また、充電器制御部74が、受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されるように充電電力を制御すると、受電電力がゼロより大きな値となることから、発電制御部64は、受電電力がゼロに近づくように、発電装置の出力を上昇させる。そして、充電器制御部74による制御によって受電電力が常にゼロより大きな値となることから、結果的に、発電装置46の出力は、最大値である定格出力まで上昇して維持される。つまり、充電器制御部74は、受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されるように充電電力を制御することで、間接的に、発電装置46を定格出力で運転させることができる。なお、発電装置46が定格出力は、充電器50の充電能力の最大値に当該所定の固定値を加算した値以下であることが好ましい。
【0089】
また、構内純電力が大幅に増加して、充電電力が「0W」まで低下した場合、充電器50は、充電を停止することになる。この場合、構内純電力が発電装置の定格出力以上となっている。この場合、充電が停止され、発電装置46が定格出力を維持するとともに、構内純電力から発電装置46の定格出力を減算した不足電力を、電力系統14から受電することになる。
【0090】
以上のように、第3実施形態の充電制御システム1では、電力計42によって計測される受電電力がゼロに維持されるように発電装置46の出力が制御される。そして、第3実施形態の充電制御システム1では、電動車12が充電器50に電気的に接続された状態において、電力計42によって計測される受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されるように、充電器50から電動車12に供給する充電電力が制御される。
【0091】
これにより、第3実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電時間が長くなる可能性があるものの、受電電力をゼロより大きい所定の固定値に維持させつつ、発電装置46を定格出力で運転させる時間を長くすることができる。
【0092】
第3実施形態の充電制御システム1では、受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されることから、当該所定の固定値分の購入電力が常に発生することとなるが、当該所定の固定値分の購入電力の発生を許容するものとする。そして、第3実施形態の充電制御システム1では、受電電力がゼロより大きい所定の固定値に維持されることから、当該所定の固定値を超える過度な購入電力の発生を抑制することができる。
【0093】
したがって、第3実施形態の充電制御システム1によれば、第1実施形態と同様に、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0094】
また、第3実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電電力がリアルタイムに更新される。このため、第3実施形態の充電制御システム1では、第1実施形態と同様に、充電中に構内純電力が変動したとしても、その変動に追従して充電電力を変動させることができ、より確実に、購入電力を抑制しつつ、充電器50による車載バッテリ20の充電を適切に行うことが可能となる。
【0095】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0096】
1、200 充電制御システム
10 構内
12 電動車
14 電力系統
20 車載バッテリ
42 電力計
44 構内配線
46 発電装置
50 充電器
64 発電制御部
74 充電器制御部
84 HEMS制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6