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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104574
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】飲料供給装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20240729BHJP
   B67D 1/08 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
A47J31/44 410
B67D1/08 Z
B67D1/08 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008866
(22)【出願日】2023-01-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】持田 幸秀
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC03
3E082DD05
3E082EE01
3E082FF03
4B104AA17
4B104AA27
4B104BA31
4B104EA40
(57)【要約】
【課題】製造コストの低減化を図ること。
【解決手段】ミルクタンク10に貯留されたミルクを、ミルク用ノズル23を通じてカップCに供給する飲料供給装置1であって、ミルクタンク10からミルクを吸引して混合部19に送出する第1ギアポンプ13と、混合部19に対し、加圧空気を生成して送出する空気送出部18と、混合部19にミルク及び加圧空気が送出された場合には、ミルク及び加圧空気を圧縮してオリフィス部22aに送出することにより、フォームドミルクを生成してミルク用ノズル23よりカップCに供給する一方、混合部19にミルクが送出された場合には、ミルクを圧縮してオリフィス部22aに送出してミルク用ノズル23よりカップCに供給する第2ギアポンプ21とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料タンクに貯留された飲料原料を、ノズルを通じて容器に供給する飲料供給装置であって、
前記原料タンクから前記飲料原料を吸引して混合部に送出する第1のポンプと、
前記混合部に対し、加圧空気を生成して送出する空気送出手段と、
前記混合部に前記飲料原料及び前記加圧空気が送出された場合には、該飲料原料及び該加圧空気を圧縮してオリフィス部に送出することにより、泡状の飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給する一方、前記混合部に前記飲料原料が送出された場合には、該飲料原料を圧縮して前記オリフィス部に送出して前記ノズルより前記容器に供給する第2のポンプと
を備えたことを特徴とする飲料供給装置。
【請求項2】
前記混合部に対し、加熱用蒸気を生成して送出する蒸気送出手段を備え、
前記第2のポンプは、前記混合部に前記飲料原料、前記加圧空気及び前記加熱用蒸気が送出された場合には、該飲料原料、該加圧空気及び該加熱用蒸気を圧縮して前記オリフィス部に送出することにより、加熱された泡状の飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給する一方、前記混合部に前記飲料原料及び前記加熱用蒸気が送出された場合には、該飲料原料及び該加熱用蒸気を圧縮して前記オリフィス部に送出することにより、加熱された飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給することを特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。
【請求項3】
前記第1のポンプを駆動させる前に、前記第2のポンプを駆動させるとともに前記蒸気送出手段による前記加熱用蒸気の送出を許容して、前記オリフィス部に該加熱用蒸気を流通させて該オリフィス部の予備加熱を行う制御部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の飲料供給装置。
【請求項4】
前記蒸気送出手段を構成するとともに前記加熱用蒸気を生成する蒸気タンクと、前記第1のポンプにより吸引される前記飲料原料の流通管路とを接続するブロー用蒸気管路と、
閉状態となる場合に前記ブロー用蒸気管路をブロー用蒸気が流通することを規制する一方、開状態となる場合に前記ブロー用蒸気管路をブロー用蒸気が流通することを許容するブロー用蒸気供給バルブと
を備え、
前記制御部は、前記第1のポンプが駆動停止しつつ前記第2のポンプが駆動していることを条件として、前記ブロー用蒸気供給バルブを開状態にさせることを特徴とする請求項3に記載の飲料供給装置。
【請求項5】
前記蒸気送出手段を構成するとともに前記加熱用蒸気を生成する蒸気タンクと、前記第1のポンプにより吸引される前記飲料原料の流通管路とを接続する熱水管路と、
閉状態となる場合に前記熱水管路を熱水が流通することを規制する一方、開状態となる場合に前記熱水管路を熱水が流通することを許容する熱水供給バルブと
を備え、
前記制御部は、前記第1のポンプが駆動停止しつつ前記第2のポンプが駆動していることを条件として、前記熱水供給バルブを開状態にさせることを特徴とする請求項3に記載の飲料供給装置。
【請求項6】
前記飲料原料は、ミルクであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の飲料供給装置。
【請求項7】
前記第1のポンプ及び前記第2のポンプは、ギアポンプであることを特徴とする請求項6に記載の飲料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ミルクをフォームドミルクとして容器に供給する飲料供給装置が特許文献1に提案されている。その飲料供給装置では、1つのギアポンプにより、ミルクタンクからのミルクの吸引を行うとともに、吸引したミルクと加圧空気(エアポンプにより送出された空気)との圧縮等を行って膨張部に送出することにより、フォームドミルクを生成して容器に供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6875899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した飲料供給装置では、1つのギアポンプでミルクの吸引、並びにミルクと加圧空気との圧縮等を行っていたので、該ギアポンプには高出力なものが求められていた。そのため、ギアポンプとして高価なものが必要とされ、結果的に、製造コストの増大化を招来していた。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて、製造コストの低減化を図ることができる飲料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る飲料供給装置は、原料タンクに貯留された飲料原料を、ノズルを通じて容器に供給する飲料供給装置であって、前記原料タンクから前記飲料原料を吸引して混合部に送出する第1のポンプと、前記混合部に対し、加圧空気を生成して送出する空気送出手段と、前記混合部に前記飲料原料及び前記加圧空気が送出された場合には、該飲料原料及び該加圧空気を圧縮してオリフィス部に送出することにより、泡状の飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給する一方、前記混合部に前記飲料原料が送出された場合には、該飲料原料を圧縮して前記オリフィス部に送出して前記ノズルより前記容器に供給する第2のポンプとを備えたことを特徴とする。
【0007】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記混合部に対し、加熱用蒸気を生成して送出する蒸気送出手段を備え、前記第2のポンプは、前記混合部に前記飲料原料、前記加圧空気及び前記加熱用蒸気が送出された場合には、該飲料原料、該加圧空気及び該加熱用蒸気を圧縮して前記オリフィス部に送出することにより、加熱された泡状の飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給する一方、前記混合部に前記飲料原料及び前記加熱用蒸気が送出された場合には、該飲料原料及び該加熱用蒸気を圧縮して前記オリフィス部に送出することにより、加熱された飲料原料を生成して前記ノズルより前記容器に供給することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記第1のポンプを駆動させる前に、前記第2のポンプを駆動させるとともに前記蒸気送出手段による前記加熱用蒸気の送出を許容して、前記オリフィス部に該加熱用蒸気を流通させて該オリフィス部の予備加熱を行う制御部を備えたことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記蒸気送出手段を構成するとともに前記加熱用蒸気を生成する蒸気タンクと、前記第1のポンプにより吸引される前記飲料原料の流通管路とを接続するブロー用蒸気管路と、閉状態となる場合に前記ブロー用蒸気管路をブロー用蒸気が流通することを規制する一方、開状態となる場合に前記ブロー用蒸気管路をブロー用蒸気が流通することを許容するブロー用蒸気供給バルブとを備え、前記制御部は、前記第1のポンプが駆動停止しつつ前記第2のポンプが駆動していることを条件として、前記ブロー用蒸気供給バルブを開状態にさせることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記蒸気送出手段を構成するとともに前記加熱用蒸気を生成する蒸気タンクと、前記第1のポンプにより吸引される前記飲料原料の流通管路とを接続する熱水管路と、閉状態となる場合に前記熱水管路を熱水が流通することを規制する一方、開状態となる場合に前記熱水管路を熱水が流通することを許容する熱水供給バルブとを備え、前記制御部は、前記第1のポンプが駆動停止しつつ前記第2のポンプが駆動していることを条件として、前記熱水供給バルブを開状態にさせることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記飲料原料は、ミルクであることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記飲料供給装置において、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプは、ギアポンプであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1のポンプが、原料タンクから飲料原料を吸引して混合部に送出し、空気送出手段が、混合部に対し、加圧空気を生成して送出し、第2のポンプが、混合部に飲料原料及び加圧空気が送出された場合には、該飲料原料及び該加圧空気を圧縮してオリフィス部に送出することにより、泡状の飲料原料を生成してノズルより容器に供給する一方、混合部に飲料原料が送出された場合には、該飲料原料を圧縮してオリフィス部に送出してノズルより容器に供給するので、従来のように吸引及び圧縮を行う高価なギアポンプを必要とせずに第1のポンプ及び第2のポンプとして汎用品を用いることができ、これにより製造コストの低減化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施の形態1である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。
図2図2は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図3図3は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図4図4は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図5図5は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図6図6は、本発明の実施の形態2である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。
図7図7は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図8図8は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図9図9は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図10図10は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図11図11は、実施の形態1及び2とは別形態である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。
図12図12は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図13図13は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図14図14は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
図15図15は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料供給装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。ここで例示する飲料供給装置1は、容器であるカップCに対して、例えばカフェラテ等のミルク入りコーヒーにおけるミルクを供給するものである。
【0017】
この飲料供給装置1は、ミルクタンク(原料タンク)10、第1ギアポンプ(第1のポンプ)13、蒸気送出部(蒸気送出手段)16、空気送出部(空気送出手段)18、混合部19、第2ギアポンプ(第2のポンプ)21、ミルク用ノズル23及び制御部30を備えて構成されている。
【0018】
ミルクタンク10は、飲料原料であるミルクを貯留するものである。このミルクタンク10は、冷却容器11に配置されており、ミルクを所定温度に冷蔵している。
【0019】
第1ギアポンプ13は、ミルクタンク10に原料吸引管路12を通じて接続されているとともに、混合部19に原料送出管路14を通じて接続されている。この第1ギアポンプ13は、例えばモータ等の駆動部が制御部30から与えられる指令に応じて駆動する場合に、原料吸引管路12を通じてミルクタンク10よりミルクを吸引し、原料送出管路14を通じて混合部19にミルクを送出するものである。
【0020】
原料吸引管路12は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に第1逆止弁12aが設けられている。第1逆止弁12aは、ミルクタンク10から流体(ミルク)が流通することを許容する一方、ミルクタンク10に向けて流体が流通することを規制するものである。この原料吸引管路12は、本発明の「飲料原料の流通管路」を構成している。
【0021】
原料送出管路14は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に排気管路15及び第2逆止弁14aが設けられている。排気管路15は、原料送出管路14の途中から分岐する態様で設けられている。この排気管路15は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に排気バルブ15aが配設されている。
【0022】
排気バルブ15aは、制御部30から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この排気バルブ15aは、開状態となる場合に排気管路15を流体(空気)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合に排気管路15を流体が流通することを規制するものである。
【0023】
第2逆止弁14aは、原料送出管路14における排気管路15よりも下流側に設けられている。この第2逆止弁14aは、混合部19に向けて流体(ミルク)が流通することを許容する一方、混合部19から流体が流通することを規制するものである。
【0024】
蒸気送出部16は、蒸気タンク16aを備えている。蒸気タンク16aは、供給された水を加熱し、熱水から蒸気を生成するタンクである。この蒸気タンク16aは、加熱用蒸気管路16bを通じて混合部19に接続されているとともに、ブロー用蒸気管路17を通じて原料吸引管路12の途中に接続されている。
【0025】
加熱用蒸気管路16bは、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に加熱用蒸気供給バルブ16c及び第3逆止弁16dが設けられている。
【0026】
加熱用蒸気供給バルブ16cは、制御部30から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この加熱用蒸気供給バルブ16cは、開状態となる場合に加熱用蒸気管路16bを流体(加熱用蒸気)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合に加熱用蒸気管路16bを流体が流通することを規制するものである。
【0027】
第3逆止弁16dは、加熱用蒸気管路16bにおける加熱用蒸気供給バルブ16cよりも下流側に設けられている。この第3逆止弁16dは、混合部19に向けて流体(加熱用蒸気等)が流通することを許容する一方、混合部19から流体が流通することを規制するものである。
【0028】
ブロー用蒸気管路17は、複数の管を接続して構成される管路であり、一端が蒸気タンク16aに接続され、他端が原料吸引管路12における第1逆止弁12aと第1ギアポンプ13との間に接続されている。このブロー用蒸気管路17は、その途中にブロー用蒸気供給バルブ17a及び第4逆止弁17bが設けられている。
【0029】
ブロー用蒸気供給バルブ17aは、制御部30から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。このブロー用蒸気供給バルブ17aは、開状態となる場合にブロー用蒸気管路17を流体(ブロー用蒸気)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合にブロー用蒸気管路17を流体が流通することを規制するものである。
【0030】
第4逆止弁17bは、ブロー用蒸気管路17におけるブロー用蒸気供給バルブ17aよりも下流側に設けられている。この第4逆止弁17bは、蒸気タンク16aから流体(ブロー用蒸気)が流通することを許容する一方、蒸気タンク16aに向けて流体が流通することを規制するものである。
【0031】
空気送出部18は、エアポンプ18aを備えている。エアポンプ18aは、加圧空気管路18bを通じて加熱用蒸気管路16bの途中に接続されている。このエアポンプ18aは、例えばモータ等の駆動部が制御部30から与えられる指令に応じて駆動する場合に、加圧空気を生成するものである。
【0032】
加圧空気管路18bは、複数の管を接続して構成される管路であり、一端がエアポンプ18aに接続され、他端が加熱用蒸気管路16bにおける加熱用蒸気供給バルブ16cと第3逆止弁16dとの間に接続されている。このような空気送出部18は、エアポンプ18aで加圧空気を生成して混合部19に送出するものである。
【0033】
混合部19は、内部に混合可能な空間を有した容器である。第2ギアポンプ21は、混合部19に流入管路20を通じて接続されているとともに、ミルク用ノズル23に流出管路22を通じて接続されている。この第2ギアポンプ21は、例えばモータ等の駆動部が制御部30から与えられる指令に応じて駆動する場合に、流入管路20を通じて混合部19より流入した混合物等の流体を圧縮し、流出管路22を通じてミルク用ノズル23に送出するものである。
【0034】
流入管路20は、複数の管を接続して構成される管路である。流出管路22は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中にオリフィス部22aが設けられている。オリフィス部22aは、通路内径が流出管路22の通路内径よりも小さくなっている部位である。ここでオリフィス部22aの通路内径は、例えば1~2mm程度である。
【0035】
ミルク用ノズル23は、図示せぬステージに載置されたカップCに対して、自身に送出されたミルクを吐出して供給するものである。尚、図には明示しないが、ミルク用ノズル23にはシャッタ機構が内蔵してあり、自身に送出された流体をカップCに吐出することもできるし、カップCに吐出しないで排出経路に排出させることもできる。
【0036】
制御部30は、図示せぬ記憶部に記憶されたプログラムやデータにしたがって飲料供給装置1の動作を統括的に制御するものである。尚、制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0037】
この制御部30は、上記構成の他、操作入力部31や抽出ユニット32に電気的に接続されている。操作入力部31は、商品の選択等の操作入力を行うものである。抽出ユニット32は、コーヒーを抽出してコーヒー用ノズル33に送出するものである。
【0038】
以上のような構成を有する飲料供給装置1におけるアイスミルク、アイスフォームドミルク、ホットミルク、ホットフォームドミルクの供給について説明する。
【0039】
図2は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ16cが閉状態、ブロー用蒸気供給バルブ17aが閉状態、排気バルブ15aが開状態、エアポンプ18a、第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル23は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0040】
時点t1aにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせるとともに排気バルブ15aを閉状態にさせ、第2ギアポンプ21を駆動させる。これにより、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出させ、これら経路を殺菌処理することができる。
【0041】
その後の時点t2aにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせるとともに、第1ギアポンプ13を駆動させる。この第1ギアポンプ13は電圧可変で駆動させる。また制御部30は、第2ギアポンプ21を低電圧で駆動させるようにし、ミルク用ノズル23を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ13がミルクタンク10のミルクを吸引して混合部19に送出し、第2ギアポンプ21が混合部19に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部22aに送出し、ミルク用ノズル23よりカップCにアイスミルクを吐出して供給する。
【0042】
その後の時点t3aにおいて、制御部30が、第1ギアポンプ13を駆動停止にさせてブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク16aで生成された蒸気(ブロー用蒸気)を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部19に送出することができる。
【0043】
その後の時点t4aにおいて、制御部30が、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、エアポンプ18aを駆動させる。これにより、エアポンプ18aで生成された加圧空気を混合部19に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ21が、混合部19以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル23に送出し、該ミルク用ノズル23を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0044】
その後の時点t5aにおいて、制御部30は、エアポンプ18aを駆動停止にさせるとともに、ブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。また制御部30は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル23では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、ブロー用蒸気を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0045】
その後の時点t6aにおいて、制御部30は、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出させ、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0046】
その後の時点t7aにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ21を駆動停止にさせて、今回のアイスミルクの供給を終了する。また制御部30は、排気バルブ15aを開状態にさせて、経路内が負圧になることを防止する。
【0047】
図3は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ16cが閉状態、ブロー用蒸気供給バルブ17aが閉状態、排気バルブ15aが開状態、エアポンプ18a、第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル23は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0048】
時点t1bにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせるとともに排気バルブ15aを閉状態にさせ、エアポンプ18a及び第2ギアポンプ21を駆動させる。これにより、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出させ、これら経路を殺菌処理することができる。
【0049】
その後の時点t2bにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせるとともに、第1ギアポンプ13を駆動させる。この時点t2bにて、第1ギアポンプ13、エアポンプ18a及び第2ギアポンプ21は電圧可変で駆動させる。また制御部30は、ミルク用ノズル23を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ13がミルクタンク10のミルクを吸引して混合部19に送出し、エアポンプ18aで生成された加圧空気を混合部19に送出し、ミルクと加圧空気とを混合させる。第2ギアポンプ21が混合部19に送出されたミルク及び加圧空気を圧縮してオリフィス部22aに送出してフォームドミルクを生成し、ミルク用ノズル23よりカップCにアイスフォームドミルクを吐出して供給する。
【0050】
その後の時点t3bにおいて、制御部30が、第1ギアポンプ13を駆動停止にさせてブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク16aで生成された蒸気(ブロー用蒸気)を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部19に送出することができる。またエアポンプ18aが駆動していることにより、エアポンプ18aで生成された加圧空気を混合部19に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ21が、混合部19以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル23に送出し、該ミルク用ノズル23を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0051】
その後の時点t4bにおいて、制御部30が、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせ、その後の時点t5bにおいて、制御部30は、エアポンプ18aを駆動停止にさせるとともに、ブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。また制御部30は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル23では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、ブロー用蒸気を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0052】
その後の時点t6bにおいて、制御部30は、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0053】
その後の時点t7bにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ21を駆動停止にさせて、今回のアイスフォームドミルクの供給を終了する。また制御部30は、排気バルブ15aを開状態にさせて、経路内が負圧になることを防止する。
【0054】
図4は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ16cが閉状態、ブロー用蒸気供給バルブ17aが閉状態、排気バルブ15aが開状態、エアポンプ18a、第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル23は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0055】
時点t1cにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせるとともに排気バルブ15aを閉状態にさせ、第2ギアポンプ21を駆動させる。これにより、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出させ、これら経路を殺菌処理することができる。またオリフィス部22aを予備加熱することができる。
【0056】
その後の時点t2cにおいて、制御部30が第1ギアポンプ13を駆動させる。この第1ギアポンプ13は電圧可変で駆動させる。また制御部30は、第2ギアポンプ21を低電圧で駆動させるようにし、ミルク用ノズル23を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ13がミルクタンク10のミルクを吸引して混合部19に送出し、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を混合部19に送出し、ミルクを加熱する。第2ギアポンプ21が混合部19に送出されたミルク、すなわち加熱されたミルクを圧縮してオリフィス部22aに送出し、ミルク用ノズル23よりカップCにホットミルクを吐出して供給する。
【0057】
その後の時点t3cにおいて、制御部30が、第1ギアポンプ13を駆動停止にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせ、かつブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク16aで生成された蒸気(ブロー用蒸気)を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部19に送出することができる。
【0058】
その後の時点t4cにおいて、制御部30が、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を混合部19に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ21が、混合部19以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル23に送出し、該ミルク用ノズル23を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0059】
その後の時点t5cにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせるとともに、ブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。また制御部30は、シャッタ機構を駆動させて、ミルク用ノズル23では自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、ブロー用蒸気を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0060】
その後の時点t6cにおいて、制御部30は、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0061】
その後の時点t7cにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ21を駆動停止にさせて、今回のホットミルクの供給を終了する。また制御部30は、排気バルブ15aを開状態にさせて、経路内が負圧になることを防止する。
【0062】
図5は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ16cが閉状態、ブロー用蒸気供給バルブ17aが閉状態、排気バルブ15aが開状態、エアポンプ18a、第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル23は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0063】
時点t1dにおいて、制御部30が、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせるとともに排気バルブ15aを閉状態にさせ、エアポンプ18a及び第2ギアポンプ21を駆動させる。これにより、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路を殺菌処理することができる。またオリフィス部22aを予備加熱することができる。
【0064】
その後の時点t2dにおいて、制御部30が第1ギアポンプ13を駆動させる。この時点t2dにて、第1ギアポンプ13、エアポンプ18a及び第2ギアポンプ21は電圧可変で駆動させる。また制御部30は、ミルク用ノズル23を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ13がミルクタンク10のミルクを吸引して混合部19に送出し、蒸気タンク16aで生成された加熱用蒸気を混合部19に送出し、エアポンプ18aで生成された加圧空気を混合部19に送出し、ミルクを加熱しつつ加圧空気と混合させる。第2ギアポンプ21が混合部19に送出された加熱ミルク及び加圧空気を圧縮してオリフィス部22aに送出してフォームドミルクを生成し、ミルク用ノズル23よりカップCにホットフォームドミルクを吐出して供給する。
【0065】
その後の時点t3cにおいて、制御部30が、第1ギアポンプ13を駆動停止にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせ、かつブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク16aで生成された蒸気(ブロー用蒸気)を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部19に送出することができる。またエアポンプ18aが駆動していることにより、エアポンプ18aで生成された加圧空気を混合部19に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ21が、混合部19以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル23に送出し、該ミルク用ノズル23を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0066】
その後の時点t4dにおいて、制御部30が、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせつつ加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を混合部19に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ21が、混合部19以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル23に送出し、該ミルク用ノズル23を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0067】
その後の時点t5dにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせるとともにブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせ、かつエアポンプ18aを駆動停止にさせる。また制御部30は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル23では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、ブロー用蒸気を、ブロー用蒸気管路17、原料吸引管路12、第1ギアポンプ13、原料送出管路14、混合部19の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0068】
その後の時点t6dにおいて、制御部30は、ブロー用蒸気供給バルブ17aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ16cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路16b、混合部19、流入管路20、第2ギアポンプ21、流出管路22、ミルク用ノズル23の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0069】
その後の時点t7dにおいて、制御部30は、加熱用蒸気供給バルブ16cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ21を駆動停止にさせて、今回のホットフォームドミルクの供給を終了する。また制御部30は、排気バルブ15aを開状態にさせて、経路内が負圧になることを防止する。
【0070】
以上説明したように、本発明の実施の形態1である飲料供給装置1によれば、第1ギアポンプ13が、ミルクタンク10からミルクを吸引して混合部19に送出し、第2ギアポンプ21が、混合部19に送出されたミルクを、必要に応じて加圧空気や加熱用蒸気等とともに圧縮してオリフィス部22aに送出して所望の形態のミルクを生成してカップCに供給しているので、従来のように吸引及び圧縮を行う高価なギアポンプを必要とせずに第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21も汎用品を用いることができ、これにより製造コストの低減化を図ることができる。
【0071】
しかも、第1ギアポンプ13でミルクを吸引し、第2ギアポンプ21でミルク等を圧縮しているので、第1ギアポンプ13及び第2ギアポンプ21の駆動回転数を適宜変更することにより、供給するミルクの形態の調整幅を拡大させることができる。
【0072】
上記飲料供給装置1によれば、制御部30が、第2ギアポンプ21を駆動させるとともに加熱用蒸気の送出を許容して、オリフィス部22aに加熱用蒸気を流通させて該オリフィス部22aの予備加熱を行うので、その後にオリフィス部22aを通過したミルクを良好に泡立てすることができる。
【0073】
上記飲料供給装置1によれば、制御部30が、第1ギアポンプ13が駆動停止しつつ第2ギアポンプ21が駆動していることを条件として、ブロー用蒸気供給バルブ17aを開状態にさせるので、第1ギアポンプ13を含む経路内を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0074】
<実施の形態2>
図6は、本発明の実施の形態2である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。ここで例示する飲料供給装置2は、容器であるカップCに対して、例えばカフェラテ等のミルク入りコーヒーにおけるミルクを供給するものである。
【0075】
この飲料供給装置2は、ミルクタンク(原料タンク)40、第1ギアポンプ(第1のポンプ)43、蒸気送出部(蒸気送出手段)45、空気送出部(空気送出手段)47、混合部48、第2ギアポンプ(第2のポンプ)50、ミルク用ノズル52及び制御部60を備えて構成されている。
【0076】
ミルクタンク40は、飲料原料であるミルクを貯留するものである。このミルクタンク40は、冷却容器41に配置されており、ミルクを所定温度に冷蔵している。
【0077】
第1ギアポンプ43は、ミルクタンク40に原料吸引管路42を通じて接続されているとともに、混合部48に原料送出管路44を通じて接続されている。この第1ギアポンプ43は、例えばモータ等の駆動部が制御部60から与えられる指令に応じて駆動する場合に、原料吸引管路42を通じてミルクタンク40よりミルクを吸引し、原料送出管路44を通じて混合部48にミルクを送出するものである。
【0078】
原料吸引管路42は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に第1逆止弁42aが設けられている。第1逆止弁42aは、ミルクタンク40から流体(ミルク)が流通することを許容する一方、ミルクタンク40に向けて流体が流通することを規制するものである。この原料吸引管路42は、本発明の「飲料原料の流通管路」を構成している。
【0079】
原料送出管路44は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に第2逆止弁44aが設けられている。第2逆止弁44aは、混合部48に向けて流体(ミルク)が流通することを許容する一方、混合部48から流体が流通することを規制するものである。
【0080】
蒸気送出部45は、蒸気タンク45aを備えている。蒸気タンク45aは、供給された水を加熱し、熱水から蒸気を生成するタンクである。この蒸気タンク45aは、加熱用蒸気管路45bを通じて混合部48に接続されているとともに、熱水管路46を通じて原料吸引管路42の途中に接続されている。
【0081】
加熱用蒸気管路45bは、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に加熱用蒸気供給バルブ45c及び第3逆止弁45dが設けられている。
【0082】
加熱用蒸気供給バルブ45cは、制御部60から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この加熱用蒸気供給バルブ45cは、開状態となる場合に加熱用蒸気管路45bを流体(加熱用蒸気)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合に加熱用蒸気管路45bを流体が流通することを規制するものである。
【0083】
第3逆止弁45dは、加熱用蒸気管路45bにおける加熱用蒸気供給バルブ45cよりも下流側に設けられている。この第3逆止弁45dは、混合部48に向けて流体(加熱用蒸気等)が流通することを許容する一方、混合部48から流体が流通することを規制するものである。
【0084】
熱水管路46は、複数の管を接続して構成される管路であり、一端が蒸気タンク45aに接続され、他端が原料吸引管路42における第1逆止弁42aと第1ギアポンプ43との間に接続されている。この熱水管路46は、その途中に熱水供給バルブ46a及び第4逆止弁46bが設けられている。
【0085】
熱水供給バルブ46aは、制御部60から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この熱水供給バルブ46aは、開状態となる場合に熱水管路46を流体(熱水)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合に熱水管路46を流体が流通することを規制するものである。
【0086】
第4逆止弁46bは、熱水管路46における熱水供給バルブ46aよりも下流側に設けられている。この第4逆止弁46bは、蒸気タンク45aから流体(熱水)が流通することを許容する一方、蒸気タンク45aに向けて流体が流通することを規制するものである。
【0087】
空気送出部47は、エアポンプ47aを備えている。エアポンプ47aは、加圧空気管路47bを通じて加熱用蒸気管路45bの途中に接続されている。このエアポンプ47aは、例えばモータ等の駆動部が制御部60から与えられる指令に応じて駆動する場合に、加圧空気を生成するものである。
【0088】
加圧空気管路47bは、複数の管を接続して構成される管路であり、一端がエアポンプ47aに接続され、他端が加熱用蒸気管路45bにおける加熱用蒸気供給バルブ45cと第3逆止弁45dとの間に接続されている。このような空気送出部47は、エアポンプ47aで加圧空気を生成して混合部48に送出するものである。
【0089】
混合部48は、内部に混合可能な空間を有した容器である。第2ギアポンプ50は、混合部48に流入管路49を通じて接続されているとともに、ミルク用ノズル52に流出管路51を通じて接続されている。この第2ギアポンプ50は、例えばモータ等の駆動部が制御部60から与えられる指令に応じて駆動する場合に、流入管路49を通じて混合部48より流入した混合物等の流体を圧縮し、流出管路51を通じてミルク用ノズル52に送出するものである。
【0090】
流入管路49は、複数の管を接続して構成される管路である。流出管路51は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中にオリフィス部51aが設けられている。オリフィス部51aは、通路内径が流出管路51の通路内径よりも小さくなっている部位である。ここでオリフィス部51aの通路内径は、例えば1~2mm程度である。
【0091】
ミルク用ノズル52は、図示せぬステージに載置されたカップCに対して、自身に送出されたミルクを吐出して供給するものである。尚、図には明示しないが、ミルク用ノズル52にはシャッタ機構が内蔵してあり、自身に送出された流体をカップCに吐出することもできるし、カップCに吐出しないで排出経路に排出させることもできる。
【0092】
制御部60は、図示せぬ記憶部に記憶されたプログラムやデータにしたがって、飲料供給装置2の動作を統括的に制御するものである。尚、制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0093】
この制御部60は、上記構成の他、操作入力部61や抽出ユニット62に電気的に接続されている。操作入力部61は、商品の選択等の操作入力を行うものである。抽出ユニット62は、コーヒーを抽出してコーヒー用ノズル63に送出するものである。
【0094】
以上のような構成を有する飲料供給装置2におけるアイスミルク、アイスフォームドミルク、ホットミルク、ホットフォームドミルクの供給について説明する。
【0095】
図7は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ45cが閉状態、熱水供給バルブ46aが閉状態、エアポンプ47a、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル52は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0096】
時点t1eにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50を駆動させる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52より排出経路に排出し、これら経路に残存する湯をミルクで押し出すことができる。
【0097】
その後の時点t2eにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせつつ加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路に残存するミルクを排出するとともに殺菌処理することができる。
【0098】
その後の時点t3eにおいて、制御部60が、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせるとともに、第1ギアポンプ43を駆動させる。この第1ギアポンプ43は電圧可変で駆動させる。また制御部60は、第2ギアポンプ50を低電圧で駆動させるようにし、ミルク用ノズル52を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52よりカップCにアイスミルクを吐出して供給する。
【0099】
その後の時点t4eにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせて熱水供給バルブ46aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで蒸気を生成するための熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部48に送出することができる。
【0100】
その後の時点t5eにおいて、制御部60が、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせるとともに、エアポンプ47aを駆動させる。これにより、エアポンプ47aで生成された加圧空気を混合部48に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ50が、混合部48以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル52に送出し、該ミルク用ノズル52を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0101】
その後の時点t6eにおいて、制御部60は、エアポンプ47aを駆動停止にさせるとともに、熱水供給バルブ46aを開状態にさせる。また制御部60は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル52では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0102】
その後の時点t7eにおいて、制御部60は、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0103】
その後の時点t8eにおいて、制御部60は、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ50を駆動停止にさせて、今回のアイスミルクの供給を終了する。
【0104】
図8は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ45cが閉状態、熱水供給バルブ46aが閉状態、エアポンプ47a、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル52は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0105】
時点t1fにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50を駆動させる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52より排出経路に排出し、これら経路に残存する湯をミルクで押し出すことができる。
【0106】
その後の時点t2fにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせつつ加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせ、かつエアポンプ47aを駆動させる。これにより、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路に残存するミルクを排出するとともに殺菌処理することができる。
【0107】
その後の時点t3fにおいて、制御部60が、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせるとともに、第1ギアポンプ43を駆動させる。この時点t3fにて、第1ギアポンプ43、エアポンプ47a及び第2ギアポンプ50は電圧可変で駆動させる。また制御部60は、ミルク用ノズル52を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、エアポンプ47aで生成された加圧空気を混合部48に送出し、ミルクと加圧空気とを混合させる。第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルク及び加圧空気を圧縮してオリフィス部51aに送出してフォームドミルクを生成し、ミルク用ノズル52よりカップCにアイスフォームドミルクを吐出して供給する。
【0108】
その後の時点t4fにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせて熱水供給バルブ46aを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで蒸気を生成するための熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部48に送出することができる。またエアポンプ47aが駆動していることにより、エアポンプ47aで生成された加圧空気を混合部48に送出することができ、駆動中の第2ギアポンプ50が、混合部48以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル52に送出し、該ミルク用ノズル52を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0109】
その後の時点t5fにおいて、制御部60が、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせ、その後の時点t6fにおいて、制御部60は、エアポンプ47aを駆動停止にさせるとともに、熱水供給バルブ46aを開状態にさせる。また制御部60は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル52では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、熱水を熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0110】
その後の時点t7fにおいて、制御部60は、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせるとともに、加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0111】
その後の時点t8fにおいて、制御部60は、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ50を駆動停止にさせて、今回のアイスフォームドミルクの供給を終了する。
【0112】
図9は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ45cが閉状態、熱水供給バルブ46aが閉状態、エアポンプ47a、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル52は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0113】
時点t1gにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50を駆動させる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52より排出経路に排出し、これら経路に残存する湯をミルクで押し出すことができる。
【0114】
その後の時点t2gにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせつつ加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路に残存するミルクを排出するとともに殺菌処理することができる。またオリフィス部51aを予備加熱することができる。
【0115】
その後の時点t3gにおいて、制御部60が第1ギアポンプ43を駆動させる。この第1ギアポンプ43は電圧可変で駆動させる。また制御部60は、第2ギアポンプ50を低電圧で駆動させるようにし、ミルク用ノズル52を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を混合部48に送出し、ミルクを加熱する。第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルク、すなわち加熱されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52よりカップCにホットミルクを吐出して供給する。
【0116】
その後の時点t4gにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせるとともに、熱水供給バルブ46aをその後の時点t5gまで開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで蒸気を生成するための熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部48に送出することができる。また加熱用蒸気供給バルブ45cが開状態であることにより、混合部48に送出されたミルクを加熱する。駆動中の第2ギアポンプ50が、混合部48以降の経路内に残留するミルクをミルク用ノズル52に送出し、該ミルク用ノズル52を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0117】
その後の時点t6gにおいて、制御部60は、熱水供給バルブ46aを再び開状態にさせる。また制御部60は、シャッタ機構を駆動させて、ミルク用ノズル52では自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0118】
その後の時点t7gにおいて、制御部60は、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0119】
その後の時点t8gにおいて、制御部60は、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ50を駆動停止にさせて、今回のホットミルクの供給を終了する。
【0120】
図10は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、加熱用蒸気供給バルブ45cが閉状態、熱水供給バルブ46aが閉状態、エアポンプ47a、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50が駆動停止しているものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル52は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0121】
時点t1hにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50を駆動させる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が混合部48に送出されたミルクを圧縮してオリフィス部51aに送出し、ミルク用ノズル52より排出経路に排出し、これら経路に残存する湯をミルクで押し出すことができる。
【0122】
その後の時点t2hにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせつつエアポンプ47aを駆動させ、かつ加熱用蒸気供給バルブ45cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路に残存するミルクを排出するとともに殺菌処理することができる。またオリフィス部51aを予備加熱することができる。
【0123】
その後の時点t3hにおいて、制御部60が第1ギアポンプ43を駆動させる。この時点t3hにて、第1ギアポンプ43、エアポンプ47a及び第2ギアポンプ50は電圧可変で駆動させる。また制御部60は、ミルク用ノズル52を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、第1ギアポンプ43がミルクタンク40のミルクを吸引して混合部48に送出し、蒸気タンク45aで生成された加熱用蒸気を混合部48に送出し、エアポンプ47aで生成された加圧空気を混合部48に送出し、ミルクを加熱しつつ加圧空気と混合させる。第2ギアポンプ50が混合部48に送出された加熱ミルク及び加圧空気を圧縮してオリフィス部51aに送出してフォームドミルクを生成し、ミルク用ノズル52よりカップCにホットフォームドミルクを吐出して供給する。
【0124】
その後の時点t4hにおいて、制御部60が、第1ギアポンプ43を駆動停止にさせるとともに、熱水供給バルブ46aをその後の時点t5hまで開状態にさせる。これにより、蒸気タンク45aで蒸気を生成するための熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させ、経路内に残留しているミルクを混合部48に送出することができる。また加熱用蒸気供給バルブ45cが開状態であることにより、混合部48に送出されたミルクを加熱する。更にエアポンプ47aが駆動中であるので、混合部48に加圧空気が送出される。駆動中の第2ギアポンプ50が、混合部48以降の経路内に残留するミルク(加熱されたミルク)を加圧空気とともに圧縮してミルク用ノズル52に送出し、該ミルク用ノズル52を通じてカップCに吐出して供給することができる。
【0125】
その後の時点t6hにおいて、制御部60は、エアポンプ47aを駆動停止にさせるとともに、熱水供給バルブ46aを再び開状態にさせる。また制御部60は、シャッタ機構を駆動させて、ミルク用ノズル52では自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、熱水を、熱水管路46、原料吸引管路42、第1ギアポンプ43、原料送出管路44、混合部48の順に流通させて、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0126】
その後の時点t7hにおいて、制御部60は、熱水供給バルブ46aを閉状態にさせる。これにより、加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路45b、混合部48、流入管路49、第2ギアポンプ50、流出管路51、ミルク用ノズル52の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0127】
その後の時点t8hにおいて、制御部60は、加熱用蒸気供給バルブ45cを閉状態にさせつつ第2ギアポンプ50を駆動停止にさせて、今回のホットフォームドミルクの供給を終了する。
【0128】
以上説明したように、本発明の実施の形態2である飲料供給装置2によれば、第1ギアポンプ43が、ミルクタンク40からミルクを吸引して混合部48に送出し、第2ギアポンプ50が、混合部48に送出されたミルクを、必要に応じて加圧空気や加熱用蒸気等とともに圧縮してオリフィス部51aに送出して所望の形態のミルクを生成してカップCに供給しているので、従来のように吸引及び圧縮を行う高価なギアポンプを必要とせずに第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50も汎用品を用いることができ、これにより製造コストの低減化を図ることができる。
【0129】
しかも、第1ギアポンプ43でミルクを吸引し、第2ギアポンプ50でミルク等を圧縮しているので、第1ギアポンプ43及び第2ギアポンプ50の駆動回転数を適宜変更することにより、供給するミルクの形態の調整幅を拡大させることができる。
【0130】
上記飲料供給装置2によれば、制御部60が、第2ギアポンプ50を駆動させるとともに加熱用蒸気の送出を許容して、オリフィス部51aに加熱用蒸気を流通させて該オリフィス部51aの予備加熱を行うので、その後にオリフィス部51aを通過したミルクを良好に泡立てすることができる。
【0131】
上記飲料供給装置2によれば、制御部60が、第1ギアポンプ43が駆動停止しつつ第2ギアポンプ50が駆動していることを条件として、熱水供給バルブ46aを開状態にさせるので、第1ギアポンプ43を含む経路内を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0132】
<参考例>
図11は、上記実施の形態1及び2とは別形態である飲料供給装置の概略構成回路を示す模式図である。ここで例示する飲料供給装置3は、容器であるカップCに対して、例えばカフェラテ等のミルク入りコーヒーにおけるミルクを供給するものである。
【0133】
この飲料供給装置3は、エア供給部70、第1混合部76、蒸気送出部78、第2混合部79、ミルク用ノズル81及び制御部90を備えて構成されている。
【0134】
エア供給部70は、エアポンプ70a、エアチャンバ70b及びレギュレータ70cを備えている。エアポンプ70aは、例えばモータ等の駆動部が制御部90から与えられる指令に応じて駆動する場合に、加圧空気を生成するものである。エアチャンバ70bは、エアポンプ70aで生成された加圧空気を貯留するものである。このエアチャンバ70bの内圧力は圧力計70dを通じて制御部90に監視されており、エアチャンバ70bの内圧力が設定された大きさとなるように、制御部90がエアポンプ70aを駆動させる。レギュレータ70cは、エアチャンバ70bを通じて供給された空気を減圧調整するものである。
【0135】
このようなエア供給部70は、レギュレータ70cに接続された管路が途中で、第1エア供給管路71と第2エア供給管路72とに分岐している。
【0136】
第1エア供給管路71は、複数の管を接続して構成してあり、エア供給部70のエアをミルクタンク73に供給するものである。この第1エア供給管路71は、その途中に第1電磁弁71a及び第1逆止弁71bが設けられている。
【0137】
第1電磁弁71aは、制御部90から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この第1電磁弁71aは、開状態となる場合には、第1エア供給管路71を流体(エア)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合には、第1エア供給管路71を流体が流通することを規制するものである。
【0138】
第1逆止弁71bは、第1電磁弁71aよりも下流側に設けてあり、ミルクタンク73へ流体(エア)が流通することを許容する一方、ミルクタンク73から流体が流通することを規制するものである。
【0139】
ミルクタンク73は、飲料原料であるミルクを貯留する密閉容器である。このミルクタンク73は、図示せぬ冷却容器に配置されており、ミルクを所定温度に冷蔵している。このミルクタンク73の内部は、エア供給部70からのエアによって加圧されている。かかるミルクタンク73には、リリーフ管路74及び原料供給管路75が接続されている。
【0140】
リリーフ管路74は、ミルクタンク73の内部を外部と連通させるための管路であり、その途中にリリーフ弁74aが設けられている。リリーフ弁74aは、制御部90から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この第1電磁弁71aは、開状態となる場合には、第1エア供給管路71を通じてミルクタンク73のエアが流通することを許容する一方、閉状態となる場合には、第1エア供給管路71を通じてエアが流通することを規制するものである。
【0141】
原料供給管路75は、複数の管を接続して構成してあり、ミルクタンク73と第1混合部76とを接続する管路である。この原料供給管路75には、ピンチ弁75a及び第2逆止弁75bが設けられている。ピンチ弁75aは、原料供給管路75の外部に、該原料供給管路75の一部を挟持する態様で設けられている。このピンチ弁75aは、制御部90から与えられる指令に応じて開閉する弁体であり、開状態となる場合には、流体が流通することを許容する一方、閉状態となる場合には、原料供給管路75の一部を潰して流体が流通することを規制するものである。
【0142】
第2逆止弁75bは、原料供給管路75におけるピンチ弁75aよりも下流側に設けてあり、第1混合部76へ流体(ミルク)が流通することを許容する一方、第1混合部76から流体が流通することを規制するものである。尚、図中の符号75cは、原料供給管路75における流体(ミルク)の流量を調整するためのニードルバルブである。
【0143】
第2エア供給管路72は、複数の管を接続して構成してあり、エア供給部70のエアを第1混合部76に供給するものである。この第2エア供給管路72は、その途中に第2電磁弁72a及び第3逆止弁72bが設けられている。
【0144】
第2電磁弁72aは、制御部90から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この第2電磁弁72aは、開状態となる場合には、第2エア供給管路72を流体(エア)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合には、第2エア供給管路72を流体が流通することを規制するものである。
【0145】
第3逆止弁72bは、第2電磁弁72aよりも下流側に設けてあり、第1混合部76へ流体(エア)が流通することを許容する一方、第1混合部76から流体が流通することを規制するものである。尚、図中の符号72cは、第2エア供給管路72における流体(エア)の流量を調整するためのニードルバルブである。
【0146】
第1混合部76は、内部に混合可能な空間を有した容器である。この第1混合部76は、第1混合管路77を通じて第2混合部79に接続されている。第1混合管路77は、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中にオリフィス部77aが設けられている。オリフィス部77aは、通路内径が第1混合管路77の通路内径よりも小さくなっている部位である。ここでオリフィス部77aの通路内径は、例えば1~2mm程度である。
【0147】
蒸気送出部78は、蒸気タンク78aを備えている。蒸気タンク78aは、供給された水を加熱し、熱水から蒸気を生成するタンクである。この蒸気タンク78aは、加熱用蒸気管路78bを通じて第2混合部79に接続されている。
【0148】
加熱用蒸気管路78bは、複数の管を接続して構成される管路であり、その途中に蒸気弁78c及び第4逆止弁78dが設けられている。
【0149】
蒸気弁78cは、制御部90から与えられる指令に応じて開閉する弁体である。この蒸気弁78cは、開状態となる場合に加熱用蒸気管路78bを流体(加熱用蒸気)が流通することを許容する一方、閉状態となる場合に加熱用蒸気管路78bを流体が流通することを規制するものである。
【0150】
第4逆止弁78dは、加熱用蒸気管路78bにおける蒸気弁78cよりも下流側に設けられている。この第4逆止弁78dは、第2混合部79に向けて流体(加熱用蒸気等)が流通することを許容する一方、第2混合部79から流体が流通することを規制するものである。
【0151】
第2混合部79は、内部に混合可能な空間を有した容器である。この第2混合部79は、第2混合管路80を通じてミルク用ノズル81に接続されている。第2混合管路80は、複数の管を接続して構成される管路である。
【0152】
ミルク用ノズル81は、図示せぬステージに載置されたカップCに対して、自身に送出されたミルクを吐出して供給するものである。尚、図には明示しないが、ミルク用ノズル81にはシャッタ機構が内蔵してあり、自身に送出された流体をカップCに吐出することもできるし、カップCに吐出しないで排出経路に排出させることもできる。
【0153】
制御部90は、図示せぬ記憶部に記憶されたプログラムやデータにしたがって、飲料供給装置3の動作を統括的に制御するものである。尚、制御部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0154】
この制御部90は、上記構成の他、操作入力部91に電気的に接続されている。操作入力部91は、商品の選択等の操作入力を行うものである。
【0155】
以上のような構成を有する飲料供給装置3におけるアイスミルク、アイスフォームドミルク、ホットミルク、ホットフォームドミルクの供給について説明する。
【0156】
図12は、アイスミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、第1電磁弁71a、第2電磁弁72a、リリーフ弁74a、ピンチ弁75a及び蒸気弁78cが閉状態であるものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル81は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0157】
時点t1iにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及び蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路78b、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路を殺菌処理することができる。また第1電磁弁71aを開状態にさせることにより、ミルクタンク73の内部圧力をレギュレータ70cの内部圧力に等しくすることができる。
【0158】
その後の時点t2iにおいて、制御部90が、蒸気弁78cを閉状態にさせるとともにピンチ弁75aを開状態にさせる。また制御部90は、ミルク用ノズル81を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、原料供給管路75を通じてミルクタンク73のミルクを第1混合部76に送出させてから、第1混合管路77、第2混合部79、第2混合管路80を流通させてミルク用ノズル81よりカップCにアイスミルクを吐出して供給する。
【0159】
その後の時点t3iにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及びピンチ弁75aを閉状態にさせつつ、第2電磁弁72aを開状態にさせる。また制御部90は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル81では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、第1混合部76、第1混合管路77、第2混合部79にエアを供給することができ、経路内に残留しているミルクを第2混合部79に供給することができる。
【0160】
その後の時点t4iにおいて、制御部90は、第2電磁弁72aを閉状態にさせるとともに、蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0161】
その後の時点t5iにおいて、制御部90は、蒸気弁78cを閉状態にさせて、今回のアイスミルクの供給を終了する。尚、制御部90は、上記アイスミルクの供給動作において、ミルクタンク73の内部圧力等に異常が生じた場合には、リリーフ弁74aを開状態にさせる。
【0162】
図13は、アイスフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、第1電磁弁71a、第2電磁弁72a、リリーフ弁74a、ピンチ弁75a及び蒸気弁78cが閉状態であるものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル81は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0163】
時点t1jにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及び蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路78b、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路を殺菌処理することができる。また第1電磁弁71aを開状態にさせることにより、ミルクタンク73の内部圧力をレギュレータ70cの内部圧力に等しくすることができる。
【0164】
その後の時点t2iにおいて、制御部90が、蒸気弁78cを閉状態にさせるとともにピンチ弁75a及び第2電磁弁72aを開状態にさせる。また制御部90は、ミルク用ノズル81を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、原料供給管路75を通じてミルクタンク73のミルクを第1混合部76に送出させつつ、第2エア供給管路72を通じて加圧空気を第1混合部76に送出させ、ミルクと加圧空気とを混合させる。このように第1混合部76で混合したミルク及び加圧空気を、第1混合管路77のオリフィス部77aに送出してフォームドミルクを生成し、ミルク用ノズル81よりカップCにアイスフォームドミルクを吐出して供給する。
【0165】
その後の時点t3jにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及びピンチ弁75aを閉状態にさせる。また制御部90は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル81では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、第1混合部76、第1混合管路77、第2混合部79にエアを供給することができ、経路内に残留しているミルクを第2混合部79に供給することができる。
【0166】
その後の時点t4jにおいて、制御部90は、第2電磁弁72aを閉状態にさせるとともに、蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0167】
その後の時点t5jにおいて、制御部90は、蒸気弁78cを閉状態にさせて、今回のアイスフォームドミルクの供給を終了する。尚、制御部90は、上記アイスフォームドミルクの供給動作において、ミルクタンク73の内部圧力等に異常が生じた場合には、リリーフ弁74aを開状態にさせる。
【0168】
図14は、ホットミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、第1電磁弁71a、第2電磁弁72a、リリーフ弁74a、ピンチ弁75a及び蒸気弁78cが閉状態であるものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル81は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0169】
時点t1kにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及び蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路78b、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路を殺菌処理することができる。また第1電磁弁71aを開状態にさせることにより、ミルクタンク73の内部圧力をレギュレータ70cの内部圧力に等しくすることができる。
【0170】
その後の時点t2kにおいて、制御部90がピンチ弁75aを開状態にさせる。また制御部90は、ミルク用ノズル81を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、原料供給管路75を通じてミルクタンク73のミルクを第1混合部76に送出させてから、第1混合管路77、第2混合部79に送出させる。この第2混合部79にて、ミルクと加熱用蒸気が混合された加熱ミルクが生成され、第2混合管路80を流通させてミルク用ノズル81よりカップCにホットミルクを吐出して供給する。
【0171】
その後の時点t3kにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及びピンチ弁75aを閉状態にさせつつ、第2電磁弁72aを開状態にさせる。また制御部90は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル81では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、第1混合部76、第1混合管路77、第2混合部79にエアを供給することができ、経路内に残留しているミルクを第2混合部79に供給することができる。
【0172】
その後の時点t4kにおいて、制御部90は、第2電磁弁72aを閉状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0173】
その後の時点t5kにおいて、制御部90は、蒸気弁78cを閉状態にさせて、今回のホットミルクの供給を終了する。尚、制御部90は、上記ホットミルクの供給動作において、ミルクタンク73の内部圧力等に異常が生じた場合には、リリーフ弁74aを開状態にさせる。
【0174】
図15は、ホットフォームドミルクの供給動作を説明するためのタイムチャートである。前提として、第1電磁弁71a、第2電磁弁72a、リリーフ弁74a、ピンチ弁75a及び蒸気弁78cが閉状態であるものとし、ステージにカップCが載置されているものとする。またミルク用ノズル81は、シャッタ機構により自身に送出された流体を排出経路に排出させる状態にあるものとする。
【0175】
時点t1mにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及び蒸気弁78cを開状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、加熱用蒸気管路78b、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これら経路を殺菌処理することができる。また第1電磁弁71aを開状態にさせることにより、ミルクタンク73の内部圧力をレギュレータ70cの内部圧力に等しくすることができる。
【0176】
その後の時点t2mにおいて、制御部90がピンチ弁75a及び第2電磁弁72aを開状態にさせる。また制御部90は、ミルク用ノズル81を、シャッタ機構を駆動させて自身に送出された流体をカップCに吐出可能にさせる。これにより、原料供給管路75を通じてミルクタンク73のミルクを第1混合部76に送出させつつ、第2エア供給管路72を通じて加圧空気を第1混合部76に送出させ、ミルクと加圧空気とを混合させる。このように第1混合部76で混合したミルク及び加圧空気を、第1混合管路77のオリフィス部77aに送出してフォームドミルクを生成し、第2混合部79に送出させる。この第2混合部79にて、フォームドミルクが加熱用蒸気に加熱され、第2混合管路80を流通させてミルク用ノズル81よりカップCにホットフォームドミルクを吐出して供給する。
【0177】
その後の時点t3mにおいて、制御部90が、第1電磁弁71a及びピンチ弁75aを閉状態にさせる。また制御部90は、シャッタ機構を駆動させてミルク用ノズル81では、自身に送出された流体を排出経路に排出させるようにする。これにより、第1混合部76、第1混合管路77、第2混合部79にエアを供給することができ、経路内に残留しているミルクを第2混合部79に供給することができる。
【0178】
その後の時点t4mにおいて、制御部90は第2電磁弁72aを閉状態にさせる。これにより、蒸気タンク78aで生成された加熱用蒸気を、第2混合部79、第2混合管路80、ミルク用ノズル81の順に流通させて排出経路に排出し、これらの経路を洗浄しつつ殺菌処理を行うことができる。
【0179】
その後の時点t5mにおいて、制御部90は、蒸気弁78cを閉状態にさせて、今回のホットフォームドミルクの供給を終了する。尚、制御部90は、上記ホットフォームドミルクの供給動作において、ミルクタンク73の内部圧力等に異常が生じた場合には、リリーフ弁74aを開状態にさせる。
【0180】
以上説明したように、上記飲料供給装置3によれば、エア供給部70にて生成した加圧空気を利用することにより、ミルクを必要に応じて加圧空気や加熱用蒸気等と混合させて所望の形態のミルクを生成してカップCに供給しているので、ギアポンプ等の機械部品を使用しない。そのため、衛生的に優れたものとすることができる。
【0181】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0182】
上述した実施の形態1及び2では、第1ギアポンプ13,43及び第2ギアポンプ21,50を用いていたが、本発明においては、必ずしもこれに限定されない。
【0183】
上述した実施の形態1及び2では、ミルクを飲料原料として説明したが、本発明においては、ミルク以外を飲料原料としてもよい。
【0184】
上述した実施の形態1では、経路内が負圧になることを防止するために、排気管路15に排気バルブ15aを設けていたが、本発明においては、排気経路にダックビル逆止弁を設けてもよい。ダックビル逆止弁は、経路内から外部に向けて流体が流通することを抑制するものである。このダックビル逆止弁は、逆止方向(経路内から外部への方向)に圧力がかかっていない状態では、その流路が僅かに開いており、経路内を大気圧と平衡化させることができる。その一方、経路内の圧力が外部よりも高い場合には、ダックビル逆止弁がその圧力差で閉止して経路内から外部への蒸気漏れ等を防止することができる。一方、経路内が冷却されて負圧となる場合、ダックビル逆止弁が開いて外気を経路内に流入させ、経路内を大気圧と平衡化させる。かかるダックビル逆止弁を用いることにより、制御部での制御対象を低減させることができる。
【符号の説明】
【0185】
1…飲料供給装置、10…ミルクタンク、11…冷却容器、12…原料吸引管路、13…第1ギアポンプ、14…原料送出管路、15…排気管路、16…蒸気送出部、16a…蒸気タンク、16b…加熱用蒸気管路、16c…加熱用蒸気供給バルブ、17…ブロー用蒸気管路、17a…ブロー用蒸気供給バルブ、18…空気送出部、18a…エアポンプ、18b…加圧空気管路、19…混合部、20…流入管路、21…第2ギアポンプ、22…流出管路、22a…オリフィス部、23…ミルク用ノズル、30…制御部、C…カップ。
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