(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104592
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】管理支援装置及び管理支援システム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20240729BHJP
H05K 13/00 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
H05K13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008893
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 弘之
(72)【発明者】
【氏名】田中 真由子
(72)【発明者】
【氏名】中西 功
【テーマコード(参考)】
3C100
5E353
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100AA56
3C100AA58
3C100BB13
3C100BB27
3C100EE07
5E353AA02
5E353CC01
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5E353LL07
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】現在生産中の製品について、迅速・容易に生産状況を把握する。
【解決手段】製品を生産する製造装置及び該製品を検査する検査装置の管理を支援する管理支援装置であって、前記製造装置における工程に関する工程情報及び前記検査装置による検査結果をリアルタイムで収集する情報収集部と、前記工程情報及び前記検査結果が、現在生産中の前記製品に対する情報であることを特定するための特定用情報を取得する特定用情報取得部と、前記特定用情報に基づいて、前記工程情報及び前記検査結果から、現在生産中の製品に対する前記工程情報及び前記検査結果の少なくともいずれかを含む生産中製品情報を抽出する情報抽出部と、前記生産中製品情報に基づいて、前記製品の生産状況情報を表示する生産状況表示部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を生産する製造装置及び該製品を検査する検査装置の管理を支援する管理支援装置であって、
前記製造装置における工程に関する工程情報及び前記検査装置による検査結果をリアルタイムで収集する情報収集部と、
前記工程情報及び前記検査結果が、現在生産中の前記製品に対する情報であることを特定するための特定用情報を取得する特定用情報取得部と、
前記特定用情報に基づいて、前記工程情報及び前記検査結果から、現在生産中の前記製品に対する前記工程情報及び前記検査結果の少なくともいずれかを含む生産中製品情報を抽出する情報抽出部と、
前記生産中製品情報に基づいて、現在生産中の前記製品の生産状況情報を表示する生産状況表示部と、
を備えたことを特徴とする管理支援装置。
【請求項2】
前記特定用情報は、前記工程情報に含まれる生産プログラムを特定する生産プログラム特定情報又は前記検査結果に含まれる検査プログラムを特定する検査プログラム特定情報であることを特徴とする請求項1に記載の管理支援装置。
【請求項3】
前記生産中製品情報を対象として、所定の条件に基づき異常の有無を検知する異常検知部と、
検出された異常を報知する異常報知部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理支援装置。
【請求項4】
生産される前記製品の種類が変更された場合に、前記情報抽出部は、前記生産中製品情報を更新することを特徴とする請求項1に記載の管理支援装置。
【請求項5】
前記情報抽出部は、所定の継続条件を満たす前記生産中製品情報については、生産される前記製品の種類が変更された後の前記生産中製品情報に含めることを特徴とする請求項4に記載の管理支援装置。
【請求項6】
前記生産状況情報は、1又は複数の前記製品である製品単位を示す図形を時系列に配置したグラフィック表示を含むことを特徴とする請求項1に記載の管理支援装置。
【請求項7】
検知された異常に応じて、前記製造装置及び前記検査装置の少なくともいずれかに関する作業を指示する作業指示情報を生成する作業指示生成部と、
前記作業指示情報を送信する作業指示送信部と、
を備えた請求項1乃至6のいずれか1項に記載の管理支援装置と、
前記作業指示情報を前記管理支援装置から取得する作業指示取得装置と、
を含む管理支援システムであって、
前記作業指示取得装置は、
前記作業指示情報を受信する作業指示受信部と、
受信した前記作業指示情報を表示する作業指示表示部と、
を備えたことを特徴とする管理支援システム。
【請求項8】
前記作業指示情報は、
検知された前記異常の内容に関する異常内容情報と、
前記作業指示情報受信後の前記異常の変化に応じた前記異常内容情報の更新要求を受け付ける更新要求受付部と、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の管理支援システム。
【請求項9】
前記作業指示情報は、
前記作業の対象が複数含まれる場合に、前記作業の対象のそれぞれに対する前記作業指示情報を切り替えて表示させる切替受付部を含むことを特徴とする請求項7に記載の管理支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板等を生産する製造システムの管理を支援する管理支援装置及び管理支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント基板等を生産する製造システムにおいて、生産中にマウンタの部品切れにより部品リールを交換したときに、部品ロットが変わっており部品のサイズや色が少し変わっていたために、検査で誤判定が発生するなど、工程の変動によって検査精度が変わることがある。また、部品リールの取付不良により部品を封止したテープがからまったり、部品リールが適切に差さっていなかったりというように段取り替えや生産中の製造装置への作業によって、品質や生産性が低下することがある。
【0003】
このような問題が発生したときには、素早く処置を行い、検査の見過ぎや不良を発生させないようにする必要がある。問題に応じた処置を迅速に行うことで、その後の目視工程や不良の発生、生産の遅れを防止することができる。このような処置は、問題が発生した機種の製品が生産中のうちに行うことが望ましい。生産の終わった機種で発生した問題は、次回の生産までに処置をすればよく、生産中の機種に比べて緊急度が下がるからである。
【0004】
また、段取り替え直後は問題が発生しやすく、製品の機種が切り替わったときに、問題が発生していないかを確認したい場合もある。
また、例えば、見過ぎが多発しているという問題が発生した場合には、目視担当者が検査プログラム担当者に修正を依頼しに行くという作業が必要となる。
【0005】
このような製造設備における、見過ぎの多発等の問題の発生を一定の期間で集計して分析する管理支援システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、現在生産中の機種について、迅速・容易に生産状況を把握することはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、現在生産中の製品について、迅速・容易に生産状況を把握できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明は、
製品を生産する製造装置及び該製品を検査する検査装置の管理を支援する管理支援装置であって、
前記製造装置における工程に関する工程情報及び前記検査装置による検査結果をリアルタイムで収集する情報収集部と、
前記工程情報及び前記検査結果が、現在生産中の前記製品に対する情報であることを特定するための特定用情報を取得する特定用情報取得部と、
前記特定用情報に基づいて、前記工程情報及び前記検査結果から、現在生産中の前記製品に対する前記工程情報及び前記検査結果の少なくともいずれかを含む生産中製品情報を抽出する情報抽出部と、
前記生産中製品情報に基づいて、現在生産中の前記製品の生産状況情報を表示する生産状況表示部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
これによれば、特定用情報取得部によって取得された特定用情報を用いて、リアルタイムで収集された工程情報及び検査情報から生産中製品情報を抽出し、リアルタイムで収集された現在生産中の製品について、迅速・容易に生産状況を把握できる。
ここで、生産状況情報は、検査に関する集計値、例えば、検査製品数、検査部品数、実不良部品数、見過ぎ部品数、検査不良部品数、未目視部品数等、さらにこれらの発生率等を含んでもよい。このような生産状況情報を表示することにより、実不良や見過ぎが、どのような量及び頻度で発生しているかを明確に認識し、重要度や緊急度を判断することができる。
また、生産状況情報は、発生した、個々の検査不良部品に関する表示、例えば、検査画像、各種識別情報(回路番号、基板ID等)、検査装置名、検査時刻等を含むようにしてもよい。このような生産状況情報を表示することにより、どのような実不良や見過ぎが発生しているかを明確に認識することができる。
【0011】
また、本発明において、
前記特定用情報は、前記工程情報に含まれる生産プログラムを特定する生産プログラム特定情報又は前記検査結果に含まれる検査プログラムを特定する検査プログラム特定情報であるようにしてもよい。
【0012】
生産プログラム及び検査プログラムはいずれも対象とする製品に関連付けられているので、生産プログラム特定情報又は検査プログラム特定情報を特定用情報として用いて、工程情報又は検査結果から、生産中製品情報を抽出ことができる。
【0013】
また、本発明において、
前記生産中製品情報を対象として、所定の条件に基づき異常の有無を検知する異常検知部と、
検出された異常を報知する異常報知部と、
を備えるようにしてもよい。
【0014】
これによれば、前記生産中製品情報を対象として、所定の条件に基づいた異常の有無が検知され、通知されるので、現在生産中の製品について、迅速・容易に異常の発生を含む生産状況を把握できる
【0015】
また、本発明において、
生産される前記製品の種類が変更された場合に、前記情報抽出部は、前記生産中製品情報を更新するようにしてもよい。
【0016】
現在生産中の製品の種類は生産計画等に応じて随時変更されることがあるので、情報抽出部は、生産中製品情報を変更前の種類の製品に対する工程情報及び検査結果の少なくともいずれかから、変更後の種類の製品に対する工程条及び検査結果の少なくともいずれかに更新することにより、常に、現在生産中の製品について迅速・容易に異常の発生を把握できる。
【0017】
また、本発明において、
前記情報抽出部は、所定の継続条件を満たす前記生産中製品情報については、生産される前記製品の種類が変更された後の前記生産中製品情報に含めるようにしてもよい。
【0018】
これによれば、生産される製品の種類の変更の前後で共通して用いられる等の所定の継続条件を満たす生産中製品情報については、製品の種類の変更による影響が大きくないので、生産される製品の種類が変更された後の生産中製品情報に含めても、現在生産中の製品についての異常の発生を迅速・容易に把握することができる。
【0019】
また、本発明において、
前記生産状況情報は、1又は複数の前記製品である製品単位を示す図形を時系列に配置したグラフィック表示を含むようにしてもよい。
【0020】
これによれば、1又は風数の製品単位での生産状況を明確に認識することができる。
【0021】
また、本発明は、
検知された異常に応じて、前記製造装置及び前記検査装置の少なくともいずれかに関する作業を指示する作業指示情報を生成する作業指示生成部と、
前記作業指示情報を送信する作業指示送信部と、
を備えた前記管理支援装置と、
前記作業指示情報を前記管理支援装置から取得する作業指示取得装置と、
を含む管理支援システムであって、
前記作業指示取得装置は、
前記作業指示情報を受信する作業指示受信部と、
受信した前記作業指示情報を表示する作業指示表示部と、
を備えたことを特徴とする。
【0022】
これによれば、管理支援装置において検知された、現在生産中の製品に対する異常に応じた作業指示が、作業指示取得装置に送信され、表示されるので、現在生産中の製品に対する異常に対する迅速な処置が可能となるので、品質や生産性の低下を防止することができる。
【0023】
また、本発明において、
前記作業指示情報は、
検知された前記異常の内容に関する異常内容情報と、
前記作業指示情報受信後の前記異常の変化に応じた前記異常内容情報の更新要求を受け付ける更新要求受付部と、
を含むようにしてもよい。
【0024】
リアルタイムで収集された工程情報及び検査結果に基づいて検知される異常の内容は時間の経過に伴って変化する可能性があるが、更新要求受付部を利用して、異常内容を更新することによって、常に適切な処置が可能となる。
【0025】
また、本発明において、
前記作業指示情報は、
前記作業の対象が複数含まれる場合に、前記作業の対象のそれぞれに対する前記作業指示情報を切り替えて表示させる切替受付部を含むようにしてもよい。
【0026】
これによれば、作業指示の対象が含まれる場合にも、切替受付部を用いて、作業指示情報を切り替えて表示させることにより、それぞれの作業指示を的確に把握することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、現在生産中の製品について、迅速・容易に生産状況を把握できる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施例に係る製造システムの概略構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施例に係る管理装置の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の実施例に係る管理者用端末の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の実施例に係る作業者用端末、製造装置・検査装置及びプログラム管理サーバの機能ブロック図である。
【
図5】本発明の実施例に係るマウンタの構成を示す模式図である。
【
図6】本発明の実施例に係る製造ログデータの一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施例に係るマウンタとの関係を明示した管理装置の機能ブロック図である。
【
図8】本発明の実施例1に係る管理者用端末における生産状況マップの表示画面例を示す図である。
【
図9】本発明の実施例1に係る生産状況マップの一部を示す図である。
【
図10】本発明の実施例1に係る作業指示例を示す図である。
【
図11】本発明の実施例1に係る他の作業指示例を示す図である。
【
図12】本発明の実施例1に係る他の作業指示例を示す図である。
【
図13】本発明の実施例1に係る他の作業指示例を示す図である。
【
図14】本発明の実施例1に係る他の作業指示例を示す図である。
【
図15】本発明の実施例1に係る他の作業指示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔適用例〕
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。
図2は、本発明が適用される管理システム1を示す。管理システム1は、管理装置100と、これにネットワークを介して通信可能に接続された管理者用端末10及び作業者用端末20とを含む。プリント基板(以下、単に「基板」ともいう)の表面実装ラインにおける製造システムは、管理装置100にネットワークを介して通信可能に接続されたはんだ印刷機X1、マウンタX2及びリフロー炉X3並びに印刷後検査機Y1、マウント後検査機Y2及びリフロー後検査機Y3,Y4を含む。
【0030】
管理装置100の実装情報・検査結果収集部110は、はんだ印刷機X1、マウンタX2及びリフロー炉X3から実装情報、印刷後検査機Y1、マウント後検査機Y2及びリフロー後検査機Y3,Y4から検査結果をリアルタイムで収集し、生産情報データベース(DB)111に記録する。
【0031】
特定用情報取得部112は、製造装置X1~X3において実行されている実装プログラム名や検査装置Y1~Y4において実行されている検査プログラム名等の現在生産中の基板であることを特定するための情報である特定用情報を生産情報データベース111等から取得する。生産中情報抽出部113は、特定用情報取得部112が取得した生産用情報に基づいて、生産情報データベース111に記録された現在生産中の基板についての実装情報および検査結果を抽出する。異常検知部114は、生産情報データベース111に記録された情報から生産中情報抽出部113によって抽出されたに基づいて、生産中の機種の基板について、製造装置や検査装置で検知・発生した不良やエラーの種類ごとの集計及び異常を検知する。そして、原因分析部115は異常検知部114によって検知された異常の原因を分析する。これらの集計結果、異常判定結果及び異常分析結果は、管理データ
ベース117に記録される。
【0032】
作業指示生成部116は、原因分析部115の分析によって判明した異常の原因に応じて、異常を解消するための作業指示を、作業指示ルール120に基づいて生成する。
【0033】
作業指示生成部116によって生成された作業指示は、異常の発生個所及び状況とともに管理データベース117に記録される。また、作業指示生成部116によって生成された作業指示は、作業指示送信部118を介し、作業者用端末20に送信される。
【0034】
生産状況マップ生成部119では、管理データベース117に記録された情報に基づいて、生産状況マップ70を生成する。生産状況マップ70は、具体的には、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示される。
この生産状況マップ70は、現在生産中の基板について製造装置や検査装置で検知・発生した不良やエラーの種類ごとの集計結果を表示したものである。
【0035】
生産状況マップ70のDefection Information欄73の下部には、各段のライン名751に表示されたラインにおける生産中の機種の基板についての不良情報が数値で表示される表形式の集計値表示部76と、各段のライン名751に表示されたラインにおける生産中の機種の基板についての実不良及び見過ぎの部品の画像を表示する不良画像表示部77とが設けられている。
【0036】
集計値表示部76のAfter Print行76aには、印刷後検査機Y1において検出された不良が表示され、Pre Reflow行76bには、マウント後(リフロー前)検査機Y2において検出された不良が表示され、Post Reflow行76cには、リフロー後検査機Y3及びY4において検出された結果が表示される。集計値表示部76では、それぞれの行において、FPY列76dには直行率(First Pass Rate)が表示され、Real Fault列76eには実不良件数、False Call列76fには見過ぎ件数、Other Fault列76gにはその他の不良件数が表示される。
【0037】
生産状況マップ70のProduction欄74の下部には、左端のLine Name欄72に表示された各ラインについて、直近1時間の基板単位の生産状況を時系列で示す生産状況グラフ78が表示される。
【0038】
生産状況グラフ78のPost Prit欄783a、Pre Reflow欄783b、Post Reflow欄783cのそれぞれの右側には、時間軸782a及び782bに沿って、基板単位生産状況グラフ785が、右へ行くに従って時間が進む(現在時に近づく)時系列で表示される。長方形の印の1つが、1枚の基板に対応する。基板単位生産状況グラフ785には、基板の生産に使用されている生産プログラム名784も、表示される。
図9では、良品の基板785aを白色の長方形の印で示し、見過ぎと判断された部品を含む基板785cを右下がりハッチングが付された長方形の印で示し、検査不良(未目視)の部品を含む基板785dを灰色の長方形の印で示し、実不良と判断された部品を含む基板をドット模様が付された長方形の印(
図9には含まれない)で示している。また、基板単位生産状況グラフ785には、黒色の直線で示される生産プログラムの変わり目785bも表示される。
【0039】
図10は、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示されるRealtime Alert画面80を示す。Realtime Alert画面80は、常時異常監視を行っている異常検知部114が、設定された監視条件に合致する異常を検知した場合に、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12にポップアップ表示される。
【0040】
Realtime Alert画面80には、ライン名81a、検査機種別81b、検査機ID81c、検査プログラム名81dが表示される。
図10に示すRealtime
Alert画面80には、AIMEXIIIc-2ラインのマウント後検査機Y2である
VT-S500-02-1413において検査プログラム2825177_2D[Bottom]が用いられる場合の生産状況が表示される。また、監視条件の種別ごとの集計値表示部82~84が配置され、同右側には、集計値表示部82~84に関する監視条件に基づいた生産状況と検査結果のグラフ及び警告メッセージが表示される。
【0041】
このように、
図9に示すような管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示される生産状況マップ70により、生産中の基板の機種を対象とする生産状況が表示される。また、これらの情報に対して所定の監視条件に基づいて異常が検知された場合には、
図10に示すようなRealtime Alert画面80が生産状況マップ表示部12にポップアップ表示されるので、迅速に処置すべき問題の発生を容易に認識することができる。このような問題発生の迅速な把握に基づいて、適切な作業を指示することにより、品質や生産性の低下を防止することができる。
【0042】
〔実施例1〕
以下では、本発明の実施例1に係る管理者用端末10を含む管理システム1について、図面を用いて、より詳細に説明する。
(システム構成)
図1は、本実施例に係るプリント基板の表面実装ラインにおける製造システムの構成例を模式的に示している。表面実装(Surface Mount Technology:SMT)とはプリント基板の表面に電子部品をはんだ付けする技術であり、表面実装ラインは、主として、はんだ印刷~部品のマウント~リフロー(はんだの溶着)の三つの工程から構成される。ここでは、プリント基板が本発明の製品に相当する。
【0043】
図1に示すように、表面実装ラインでは、製造装置として、上流側から順に、はんだ印刷機X1、マウンタX2、リフロー炉X3が設けられる。はんだ印刷機X1は、スクリーン印刷によってプリント基板上の電極部(ランドと呼ばれる)にペースト状のはんだを印刷する装置である。マウンタX2は、基板に実装すべき電子部品をピックアップし、該当箇所のはんだペーストの上に部品を載置するための装置であり、チップマウンタとも呼ばれる。リフロー炉X3は、はんだペーストを加熱溶融した後、冷却を行い、電子部品を基板上にはんだ接合するための加熱装置である。基板に実装する電子部品の数や種類が多い場合には、表面実装ラインに複数台のマウンタX2が設けられることもある。
【0044】
また、表面実装ラインには、はんだ印刷~部品のマウント~リフローの各工程の出口で基板の状態を検査し、不良あるいは不良のおそれを自動で検出する検査装置を含む検査システムが設置されている。当該システムは、良品と不良品の自動仕分けの他、検査結果やその分析結果に基づき各製造装置の動作にフィードバックする機能(例えば、実装プログラムの変更など)も有している。ここでは、検査装置として、印刷後検査機Y1、マウント後検査機Y2、リフロー後検査機Y3及びY4が設けられている。
【0045】
印刷後検査機Y1は、はんだ印刷機X1から搬出された基板に対し、はんだペーストの印刷状態を検査するための装置である。印刷後検査機Y1では、基板上に印刷されたはんだペーストを2次元ないし3次元的に計測し、その計測結果から各種の検査項目について正常値(許容範囲)か否かの判定を行う。検査項目としては、例えば、はんだの体積・面積・高さ・位置ずれ・形状などがある。はんだペーストの2次元計測には、イメージセンサ(カメラ)などを用いることができ、3次元計測には、レーザ変位計や、位相シフト法、空間コード化法、光切断法などを利用することができる。
【0046】
マウント後検査機Y2は、マウンタX2から搬出された基板に対し、電子部品の配置状態を検査するための装置である。マウント後検査機Y2では、はんだペーストの上に載置された部品(部品本体、電極など部品の一部でもよい)を2次元ないし3次元的に計測し、その計測結果から各種の検査項目について正常値(許容範囲)か否かの判定を行う。検査項目としては、例えば、部品の位置ずれ、角度(回転)ずれ、欠品(部品が配置されていないこと)、部品違い(異なる部品が配置されていること)、極性違い(部品側と基板側の電極の極性が異なること)、表裏反転(部品が裏向きに配置されていること)、部品高さなどがある。はんだ印刷検査と同様、電子部品の2次元計測には、イメージセンサ(カメラ)などを用いることができ、3次元計測には、レーザ変位計や、位相シフト法、空間コード化法、光切断法などを利用することができる。
【0047】
リフロー後検査機(外観検査装置)Y3は、リフロー炉X3から搬出された基板に対し、はんだ付けの品質を検査するための装置である。リフロー後検査機Y3では、リフロー後のはんだ部分を2次元ないし3次元的に計測し、その計測結果から各種の検査項目について正常値(許容範囲)か否かの判定を行う。検査項目としては、部品検査と同じ項目に加え、はんだフィレット形状の良否なども含まれる。はんだの形状計測には、上述したレーザ変位計、位相シフト法、空間コード化法、光切断法などの他、いわゆるカラーハイライト方式(R、G、Bの照明を異なる入射角ではんだ面に当て、各色の反射光を天頂カメラで撮影することで、はんだの3次元形状を2次元の色相情報として検出する方法)を用いることができる。
【0048】
リフロー後検査機(X線検査装置)Y4は、X線像を用いて基板のはんだ付けの状態を検査するための装置である。例えば、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)などのパッケージ部品や多層基板の場合には、はんだ接合部が部品や基板の下に隠れているため、外観検査装置Y3では(つまり外観画像では)はんだの状態を検査することができない。リフロー後検査機Y4は、このような外観検査の弱点を補完するための装置である。リフロー後検査機Y4の検査項目としては、例えば、部品の位置ずれ、はんだ高さ、はんだ体積、はんだボール径、バックフィレットの長さ、はんだ接合の良否などがある。なお、X線像としては、X線透過画像を用いてもよいし、CT(Computed Tomography)画像を用いることも好ましい。
【0049】
(管理装置)
上述した製造装置X1~X3及び検査装置Y1~Y4は、ネットワーク(LAN)を介して管理装置100に接続されている。管理装置100は、製造装置X1~X3および検査装置Y1~Y4の管理や制御を担うシステムであり、図示しないが、CPU(プロセッサ)、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置(ハードディスクなど)、入力装置(キーボード、マウス、コントローラ、タッチパネルなど)、表示装置、通信装置などを具備する汎用的なコンピュータシステムにより構成される。後述する管理装置100の機能は、補助記憶装置に格納されたプログラムをCPUが読み込み実行することにより実現される。管理装置100及び後述する管理者用端末10を含み、本発明の管理支援装置が構成される。また、管理装置100及び後述する管理者用端末10と、後述する作業者用端末20、製造装置・検査装置30及びプログラム管理サーバ40の少なくともいずれかを含んで本発明の管理支援システムが構成される。
【0050】
なお、管理装置100は、1台のコンピュータにより構成してもよいし、複数のコンピュータにより構成してもよい。あるいは、製造装置X1~X3や検査装置Y1~Y4のいずれかの装置が内蔵するコンピュータに、管理装置100の機能の全部又は一部を実装することも可能である。あるいは、管理装置100の機能の一部をネットワーク上のサーバ
(クラウドサーバなど)により実現してもよい。
【0051】
管理装置100には、ネットワーク(LAN)を介して、管理者用端末10、作業者用端末20、プログラム管理サーバ40が接続される。また、プログラム管理サーバ40は、検査・実装プログラム50を管理するサーバである。検査・実装プログラム50は、実際には、製造装置X1~X3及び検査装置Y1~Y4をそれぞれ制御するプログラムであり、プログラム管理サーバ40の所定の記憶領域に記憶される一方で、必要に応じて製造装置X1~X3及び検査装置Y1~Y4のそれぞれにダウンロードされ、各装置の所定の記憶領域に記憶され、各装置において実行される。
【0052】
本実施形態の管理装置100は、製造設備の管理者が設備のメンテナンス及び品質管理を効率化的に行うための機能を実現するための機能部を有している。
図2に、管理装置100が有する機能部のブロック図を示す。
【0053】
図2に示すように、管理装置100は、実装情報・検査結果収集部110、生産情報データベース111、特定用情報取得部112、生産中情報抽出部113、異常検知部114、原因分析部115、作業指示生成部116、管理データベース117、作業指示送信部118、生産状況マップ生成部119、作業指示ルール120、の各部を有している。
【0054】
実装情報・検査結果収集部110は、製造装置X1~X3で用いられる基板、はんだ、各種電子部品等の部品に関する情報やこれらの製造装置X1~X3を構成する各種の部材や機構に関する情報を含む実装情報と、検査装置Y1~Y4による検査結果とをリアルタイムで収集する。検査結果としては、特に異常がある場合の情報を収集する。ここで、異常がある場合とは、検査装置Y1~Y4において不良と判定され、かつ、目視検査でも不良と判断された「実不良」だけでなく、検査装置Y1~Y4において不良と判定されたものの、目視検査としては「良品」と判断された、いわゆる「見過ぎ」の場合も含む。なお、当該異常の情報は、異常が発生した装置部材、部品に関する実装情報と紐づけがなされる。また、検査結果には、製造装置X1~X3の各工程において検出されるエラーの情報も含まれる。このようなエラーの情報も、エラーが発生した装置部材、部品に関する実装情報と紐づけがなされる。ここでは、実装情報・検査結果収集部110が本発明の情報収集部に相当する。また、実装情報が本発明の工程情報に相当し、検査結果が本発明の検査結果に相当する。また、生産中の機種の基板に関する実装情報及び検査結果の少なくともいずれかを含んで本発明の生産中製品情報が構成される。
【0055】
生産情報データベース111は、実装情報・検査結果収集部110によって収集された実装情報と検査結果が、同一基板、同一部品、同日時刻等に関して、互いに紐づけられて記録されたデータベースである。
【0056】
特定用情報取得部112は、生産情報データベース111に記録された実装情報及び検査結果が、現在生産中の機種の基板に対するものであることを特定するための特定用情報を取得する。特定用情報は、後述する実装プログラム名や検査プログラム名でもよいし、直前に生産される基板と次の基板が生産されるまでの期間でもよい。ま、検査プログラム名等のように何らかの情報から、現在生産中の機種の基板に対するものであることを特定し得る情報に限らない。例えば、生産計画と現在時刻とに基づいて現在生産中の基板の機種を特定することができるので、生産計画に含まれる基板の機種名も特定用情報として利用することができる。また、生産中の基板の機種情報を製造装置X1~X3から取得し、特定用情報として利用することもできる。特定用情報取得部112は、特定用情報に応じて、生産情報データベース111等の装置から取得してもよいし、管理装置100の外部から通信等により取得してもよいし、入力された情報を取得してもよい。
【0057】
生産中情報抽出部113は、特定用情報取得部112によって取得された特定用情報に基づいて、生産情報データベース111に記録された実装情報及び検査情報から、現在生産中の機種の基板に対する実装情報及び検査結果の少なくともいずれかを含む情報を抽出する。生産中情報抽出部113によって抽出された、現在生産中の機種の基板に対する実装情報及び検査結果の少なくともいずれかを含む情報は、後述の異常検知部114に送られ異常検知の監視対象となり、生産状況マップ生成部119に送られ生産状況マップ70等を構成する情報となる。生産中情報抽出部113は、特定用情報に基づいて、生産中の基板の機種が変更されたことを検知した場合に、変更後の機種に対する実装情報及び検査結果の少なくともいずれかを含む情報を異常検知部114や生産状況マップ生成部119に送り、集計及び分析等の対象とするとともに、機種変更前に集計及び分析等した情報を対象外とするように異常検知部114や生産状況マップ生成部119に指示するようにして、異常検知部114や生産状況マップ生成部119における集計及び分析等の対象となる情報を更新するようにしてもよい。生産情報データベース111に記録された実装情報及び検査情報から特に特定用情報に基づいて抽出された現在生産中の機種の基板に対する情報の処理について説明しているが、現在生産中の機種の基板に限らず、生産情報データベース111に記録された実装情報及び検査情報のうち適宜の条件に応じた工程情報及び検査結果の少なくともいずれかを含む情報を異常検知部114又は生産状況マップ生成部119に送って同様の処理を行うことができる。ここでは、生産中情報抽出部113が、本発明の情報抽出部に相当する。
【0058】
異常検知部114は、生産情報データベース111に記録された情報に基づいて、プリント基板上の部品のいずれかにおける異常を検知する。ここでは、例えば、実不良等の連続発生や発生率に基づいて異常の有無を検知する。異常検知部114において、異常を検知するために生産情報データベース111に記録された情報を監視する対象(範囲)については、目的に応じて適宜設定することができるが、後述するように、生産中情報抽出部113によって抽出された現在生産中の基板の機種に限定することも可能である。異常検知部114は、本発明の異常検知部に相当する。
異常の発生個所及び状況は、生産状況に関連付けられて管理データベース117に記録される。
【0059】
原因分析部115は、異常検知部114によって検知された異常の原因を分析する。
【0060】
作業指示生成部116は、原因分析部115の分析によって判明した異常の原因に応じて、異常を解消するための作業指示を、作業指示ルール120に基づいて生成する。このような作業指示として、見過ぎの多発によるマウント後検査機Y2において実行されている検査プログラムの調整指示のようなティーチング指示や、検査不良の多発によるリフロー後検査機Y3において実行されている検査プログラムの調整指示のようなティーチング指示等が挙げられる。作業指示の内容については、これらに限られない。特定用情報に基づいて生産中情報抽出部113が、生産中の機種の基板の変更を検知した場合には、異常の発生の有無に関わらず、生産中の基板の機種の変更を報知する作業指示(機種変更通知)を、作業指示生成部116が生成し、作業者用端末20に送信するようにしてもよい。生産中の基板の機種の変更後に問題が発生する可能性があるため、生産中の基板の機種が変更されたことを確認したい場合もあるからである。
【0061】
作業指示生成部116によって生成された作業指示は、異常の発生個所及び状況とともに管理データベース117に記録される。また、作業指示生成部116によって生成された作業指示は、作業指示送信部118を介し、その内容に応じて、作業者用端末20、製造装置・検査装置30又はプログラム管理サーバ40の少なくともいずれかに送信される。すなわち、作業指示が作業者に対する指示であれば作業者用端末20に送られ、装置のコントロールであれば製造装置・検査装置30に含まれる、対象となる装置に送られ、検
査プログラムの調整指示であれば、検査プログラム担当者の作業者用端末20や、プログラム管理サーバ40に送られる。ここで、製造装置・検査装置30は、製造装置X1~X3及び検査装置Y1~Y4を総称するものであり、実際には、これらのうちの少なくともいずれかの装置に対して作業指示が送信される。作業指示が本発明の作業指示情報に相当し、作業指示生成部116が本発明の作業指示生成部に相当する。
【0062】
作業指示送信部118が本発明の作業指示送信部に相当し、作業者用端末20、実装装置・検査装置30又はプログラム管理サーバ40が本発明の作業指示取得装置に相当する。
【0063】
生産状況マップ生成部119では、管理データベース117に記録された情報に基づいて、生産状況マップ70を生成する。生産状況マップ70は、さらに、作業指示生成部116において生成された作業指示に基づいて作成されてもよい。生産状況マップ70は、具体的には、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示される生産状況マップ表示画面を構成するデータである。
【0064】
生産状況マップ生成部119によって生成された生産状況マップ70は、管理者用端末10に送信されて表示される。
【0065】
(管理者用端末)
図3に示すように、管理者用端末10は、生産状況マップ受信部11、生産状況マップ表示部12、要求送信部13を含む。管理者用端末10は、CPU(プロセッサ)、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置(ハードディスクなど)、入力装置(キーボード、マウス、コントローラ、タッチパネルなど)、表示装置(ディスプレイ)、通信インタフェースなどを具備する汎用的なコンピュータシステムにより構成される。上述の管理者用端末10の各機能部は、補助記憶装置に格納されたプログラムをCPUが読み込み実行することにより実現される。
【0066】
生産状況マップ受信部11は、管理装置100の生産状況マップ生成部119によって生成された生産状況マップ70を受信する。
【0067】
生産状況マップ表示部12は、生産状況マップ受信部11によって受信された生産状況マップ70を表示する。生産状況マップ表示部12は、具体的には、ディスプレイ等の表示装置によって構成されるが、タッチパネルディスプレイのように入力装置を兼ねてもよい。生産状況マップ表示部12は、本発明の生産状況表示部及び異常報知部に相当する。要求送信部13は、生産状況マップ表示部12に表示された生産状況マップ70等を介し、管理者等のユーザが入力装置等を用いて入力又は設定した種々の要求(例えば、表示内容の更新要求)を送信する。
【0068】
(作業者用端末)
ここでは、作業者用端末20を通じてオペレータ等の作業指示の内容に応じた担当者に宛てて作業が指示され、作業指示を受けた担当者が作業を実行する。作業指示の宛先としては、生産性に関する作業指示であればオペレータ、ラインリーダ、検査に関する作業指示であれば、検査プログラム担当者、品質に関する作業指示であれば、オペレータ、ラインリーダ、技術者等であるが、これらに限られない。
図4に示すように、作業者用端末20は、作業指示受信部21、作業指示表示部22、更新要求送信部23を有する。作業者及び作業内容に応じて、作業者用端末20は、具体的には、検査プログラム作成端末、実装プログラム作成端末、メンテナンス作業端末、ライン管理端末等の種々の装置に対応する。このような作業者用端末20はCPU(プロセッサ)、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置(ハードディスクなど)、入力装置(キーボード、マウス、コントローラ、タッチパネルなど)、表示装置、通信インタフェースな
どを具備する汎用的なコンピュータシステムにより構成されてもよいし、製造装置X1~X3や検査装置Y1~Y4のいずれかの装置が内蔵するコンピュータに、作業者用端末20の機能の全部又は一部を実装することも可能である。作業者用端末20は、必要に応じて、実施した作業に関する情報を入力させて管理装置100にフィードバックする作業情報入力部及び作業情報送信部を備えてもよい。
【0069】
作業指示受信部21は、管理装置100の作業指示送信部118から送信された作業指示を受信する。
【0070】
作業指示表示部22は、作業指示受信部21によって受信された作業指示を表示する。作業指示表示部22は、具体的には、ディスプレイ等の表示装置によって構成されるが、タッチパネルディスプレイのように入力装置を兼ねてもよい。
【0071】
更新要求送信部23は、後述する検査不良多発通知90等の作業指示表示に設けられた更新ボタン95が押下された場合に、作業指示表示部22に表示される情報の更新要求を管理装置100の作業指示生成部116に送信する。管理装置100では更新要求を受けて、更新された内容を含む作業指示を生成し、作業指示送信部118から更新された内容を含む作業指示が作業者用端末20に送信される。
【0072】
(製造装置・検査装置)
ここでは、製造装置・検査装置30が指示された作業を自動で実行する。
図4に示すように、製造装置・検査装置30は、作業指示受信部31、作業実施部32を有する。製造装置・検査装置30は、必要に応じて、実施された作業に関する情報を記録して管理装置100にフィードバックする作業情報記録部及び作業情報送信部を備えてもよい。上述のように、製造装置・検査装置30は、製造装置X1~X3及び検査装置Y1~Y4を総称するものであり、実際には、作業指示の内容に応じて、これらのうちの少なくともいずれかの装置に対応する。
【0073】
作業指示受信部31は、管理装置100の作業指示送信部118から送信された作業指示を受信する。
【0074】
作業実施部32は、作業指示受信部31によって受信された作業指示に基づいて、対象となる装置を構成する部材や機構に対して指示された作業を実施する。
【0075】
(プログラム管理サーバ)
ここでは、プログラム管理サーバ40が指示された作業を自動で実行する。
図4に示すように、プログラム管理サーバ40は、作業指示受信部41、プログラム変更部42を有する。プログラム管理サーバ40は、必要に応じてプログラム変更に関する作業情報を記録し、管理装置100に送信する作業情報記録部及び作業情報送信部を備えてもよい。
【0076】
作業指示受信部41は、管理装置100の作業指示送信部118から送信された作業指示を受信する。
【0077】
プログラム変更部42は、作業指示受信部41によって受信された作業指示に基づいて、検査・実装プログラム50を変更する。
【0078】
(マウンタ)
以下では、マウンタX2の例を用いて、管理装置100、管理者用端末10及び作業者用端末20の各機能部の動作を詳しく説明する。
【0079】
図5はマウンタX2の構成を模式的に示す図である。マウンタX2は、基板Bを載置するステージ60、電子部品Pを供給する複数のフィーダ61、電子部品Pをピックアップする可動式のヘッド62、ヘッド62に取り付けられた複数のノズル63、各ノズルのエア圧を制御する真空ポンプ64などを備えている。各列のフィーダ61には異なる品番の電子部品Pがセットされている。また、マウンタX2は、自機の動作の異常を検知するための観測系として、上カメラ65、下カメラ66、ノズル端面の接触圧を計測する接触センサ67、ノズルのエア圧を計測する圧力センサ68などを備えている。制御部69は、マウンタX2の各部の制御、演算、情報処理を担うブロックであり、CPU(プロセッサ)、メモリなどを備えている。また、情報を出力する出力装置を備えていてもよい。座標系については、基板面に平行にX軸とY軸をとり、基板面に垂直にZ軸をとる。
【0080】
ステージ60上に基板Bが搬入されると、制御部69が実装プログラムに従って各ノズル63を制御し、フィーダ61から必要な電子部品Pを吸着・搬送して、基板B上に順次配置していく。すべての電子部品Pの配置(実装)が完了すると、基板Bが下流工程(マウント後検査機Y2)へと搬出される。また、基板Bの製造情報として、基板ID、各部品の部品品番、回路番号、各部品を処理した装置部材を示す情報(ノズルID、フィーダID)が対応付けられた製造時異常情報を含む製造ログ情報がマウンタX2のメモリ内に記録される。
【0081】
図6は、マウンタX2における製造ログ情報の一例である。各行が1つの部品に対する製造記録であり、基板ID、部品品番、回路番号、ノズルID、フィーダID、製造時異常情報(画像判定処理エラー数、部品未吸着エラー数)などの情報を含んでいる。製造ログ情報を参照することで、基板上の各部品がどの装置部材により製造されたかがわかる。
【0082】
図7は、マウンタX2に関連する構成を明示した管理装置100の機能ブロック図である。
図2に示した機能ブロック図と共通する機能ブロックについては共通の符号を用いて詳細な説明を省略する。ここでは、検査・実装プログラム50mは、検査・実装プログラム50のうちマウンタX2に関係するプログラムを示す。
【0083】
実装情報・検査結果収集部110は、生産ラインで用いられる各種電子部品、基板、はんだなどの部品に関する情報、マウンタX2などの製造装置を構成する各種の部材や機構に関する情報、マウンタX2から上述の製造ログ情報(これに含まれる製造時異常情報)、マウント後検査機Y2から、マウント後の基板に対する検査結果の情報(特に、実不良及び見過ぎの情報)等をリアルタイムで収集する。これらの実装情報及び検査結果については、他の製造装置及び検査機を含めて、1枚の基板に対する工程又は検査が完了した段
階で、基板1枚分の実装情報及び検査情報を収集する。製造ログ情報は、例えば、マウンタX2において基板1枚の実装が完了するたびにマウンタX2の制御部69が管理装置100に対し製造ログ情報を送信する。検査結果の情報は、例えば、マウント後検査機Y2において基板1枚の検査が完了するたびに収集する。
【0084】
異常検知部114は、実装情報・検査結果収集部110によって収集され生産情報データベース111に記録された情報から、部品製造時のエラー、検査時の不良等の異常を検知する。異常検知部114における異常検知処理は、生産ラインに含まれる各製造装置及び各検査機からの基板1枚分の実装情報及び検査結果を取得するたびに、それまでに収集した実装情報及び検査結果を含めて異常を検知する。このように、異常検知部114では、1基板ごとに実不良部品数や見過ぎ部品数を監視しており、基板単位で異常を検知している。また、異常検知部114では、基板に実装される部品品番ごとに、1基板内の実不良部品数や見過ぎ部品数を監視しており、部品品番単位での異常も検知している。
【0085】
上述のように、実装情報・検査結果収集部110によってリアルタイムで収集され生産情報データベース111に記録された情報を、異常検知部114において異常を検知するための監視対象としているが、生産中の機種が変更された場合には、変更前の機種に関する情報を監視対象から除外し、変更後の機種に関して収集された情報を監視対象として異常検知を行うようにするようにしてもよい。すなわち、生産中の機種の変更に応じて、異常検知部114における監視をリセットしてもよい。各検査機から取得した最新の検査結果には検査プログラム名が含まれるので、異常検知部114は、この検査プログラム名によって生産中の基板の機種を判断することができる。このように、生産中の基板の機種を監視対象として異常を検知することにより、問題が発生した機種の生産中に素早く処置を行うことが可能となるので、品質や生産性の低下を防止することができる。また、段取り替え直後は問題が発生しやすく、機種が切り替わったときに問題が起きていないかの確認が必要となる場合もあるが、上述のように生産中の機種を監視対象とすることにより、このような場合にも対応することができる。すでに、生産を終了した機種について発生した問題については、次回の生産までに処置をすればよく、緊急性が下がるので、生産を終了した機種について処置を行うことによる生産性の低下を防止することができる。
【0086】
このとき、機種が変更されても同じ条件が継続するものについては、監視対象として継続して集計してもよい。このような条件の内容は特に限定されないが、例えば、部品品番がある。部品ライブラリが共通化されているために、同じ部品品番が使用されている場合には同じ条件となるからである。従って、変更後の機種において変更前の機種と共通の部品品番の部品が使用されている場合には、異常検知部114が、監視をリセットせずに、変更前の機種に対して収集した情報を含めて異常を検知するようにしてもよい。
ここでは、基板の機種が本発明の製品の種類に相当し、検査プログラム名が検査プログラム特定情報及び特定用情報に相当する。製造装置X1~X3において実行される実装プログラムが本発明の生産プログラムに相当する。生産プログラム特定情報に相当する実装プログラム名を生産中の基板の機種を特定する特定用情報として用いてもよい。また、ここでは、実装情報・検査結果収集部110が本発明の特定用情報取得部に相当する。また、機種変更の前後で共通する部品番号が、本発明の所定の継続条件に相当する。直前に生産された基板から次の基板が生産されるまでに所定時間以上の間隔がある場合に、機種の変更があったものと判断することもできるので、このような場合は、直前に生産される基板と次の基板が生産されるまでの期間を本発明の特定用情報として用いることもできる。
【0087】
原因分析部115は、異常検知部114によって検知された異常の原因を分析し、異常の原因と推定される装置部材、部品品番、プログラムのパラメータを抽出する。原因分析のタイミング及び方法は特に限定されないが、例えば、装置部材、部品品番ごとの異常の発生回数の正常値との比較、同種の異なる部材・品番間での異常発生数の比較、などに基づいて、所定の集計期間ごとに原因分析を行うことができる。
【0088】
作業指示生成部116は、原因分析部115によって分析された異常の原因と、異常の原因に応じて異常を解消するために予め規定された作業指示ルール120とに基づいて、作業指示を生成する。
作業指示の例としては、以下のようなものが挙げられる。すなわち、マウンタX2に対する作業指示としては、特定のノズルやフィーダの使用停止がある。また、プログラム管理サーバ40に対する作業指示としては、マウンタX2に関するものとして、実装座標の変更又は補正や、部品寸法又は許容範囲の変更、マウント後検査機Y2に関するものとして検査基準の変更がある。作業者用端末20を介した作業者への作業指示としては、ノズル、フィーダ、ヘッドの交換又はメンテナンスや、マウンタX2やマウント後検査機Y2において自動では実施できない作業がある。作業指示の内容はこれらに限定されない。
【0089】
管理データベース117に記録された情報に基づいて生成された生産状況マップ70は
、生産状況マップ生成部119から管理者用端末10に送信され、生産状況マップ表示部12に表示される。
【0090】
(管理者用画面(生産状況マップ表示画面))
図8に、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示された生産状況マップ70の例を示す。なお、
図8(後述の
図9~15も同様)では、画面の表示と区別するために符号の引き出し線を破線で示している。生産状況マップ70は、管理者用端末10以外に、作業者用端末20等の適宜の装置に同様に表示されてもよい。
この生産状況マップ70は、製造装置X1~X3や検査装置Y1~Y4で直近の所定時間に検知・発生した不良やエラーを基板ごとに時系列で表示したものである。
【0091】
生産状況マップ70は、上部に表示される表示条件設定部71と、その下部に表示されるタイトル欄72~74と、タイトル欄72~74の下部に表示される各コンテンツ75~77を含む。
【0092】
表示条件設定部71は、データ集計期間の始期設定部711及び終期設定部712、Updateボタン713、Auto Updateチェックボックス714、Realtime Alertチェックボックス715、Closeボタン716を含む。
【0093】
始期設定部711及び終期設定部712は、データ集計期間の始期と終期をそれぞれ設定するためのフィールドである。ここでは、2022年11月22日11時00分がデータ集計期間の始期、2022年11月22日12時00分がデータ集計期間の終期として設定されている。始期設定部711及び終期設定部712における始期及び終期の設定は、黒三角形で表示されるスピナを操作することによって変更することができる。Updateボタンを押下(マウスによるクリック等の操作)することにより、データ集計期間が、始期設定部711及び終期設定部712の設定に応じて更新される。Auto Updateチェックボックス714をチェックすることにより、例えば5分間隔等の所定間隔で自動的にデータ集計期間を更新することができる。また、Realtime Alertチェックボックス715をチェックすることにより、状況に応じて警告を自動的に送信することができる。Closeボタン716を押下することにより、生産状況マップ70を閉じることができる。
【0094】
タイトル欄72~74には、Line Name欄72、Defection Information欄73、Production欄74が含まれる。
【0095】
タイトル欄72~74の下部には、ラインごとにまとめられたライン別生産状況情報75が、段(
図8では5段)に分けて表示される。
【0096】
Defection Information欄73には、監視条件設定部731が設けられている。監視条件設定部731は、現在生産中の機種の不良情報のみを表示するIn Productionと、現在生産中の機種及び生産を終了している機種を含むデータ集計期間の不良情報を表示するAllとを黒三角のスピナを操作して切り替える。
図8では、現在生産中の機種の不良情報のみを表示するIn Productionが選択されている。
【0097】
Production欄74には、Plot by Timeチェックボックス741と、表示形式設定部742が設けられている。Plot by Timeチェックボックス741がチェックされている場合には、Production欄74の下部には、
図8に示すように、時系列で生産状況が表示される。ここでは、複数の検査機Y1等における検査結果を含む生産状況を、同じ時系列の時間軸に沿って基板単位で表示しているが、P
lot by Timeチェックボックス741を外すと、例えば、基板ID整列による時系列で表示する。基板ID整列による時系列とは、先頭の検査機Y1では時間軸に沿って基板単位で表示するが、その後の検査機Y2等では、それぞれ、同じ基板IDの基板が時間軸上で、先頭の検査機Y1と同一の位置に表示する。時系列表示と基板ID整列表示は、チェックボックスに限らず、適宜の方式で選択できるようにしてもよい。表示形式設定部742では、Last 1hour by boardが選択されているので、
図8に示すように、Production欄74の下部には、直近1時間の生産状況が基板単位で表示される。表示形式設定部742の黒三角のスピナを操作することにより、始期設定部711及び終期設定部712により設定されたデータ集計期間のうち直近数時間の生産状況等の適宜の期間における生産状況を、Production欄74の下部に表示することができる。始期設定部711及び終期設定部712において1時間を超えるデータ集計期間が設定され、表示形式設定部742においてLast 1hour by boardが選択されている場合には、5分間隔等の適宜の時間間隔で、直近の1時間分のデータに自動的に更新されるようにしてもよい。
【0098】
ライン別生産状況情報75は、Line Name欄72の下部に表示されるライン名751、Ispectionボタン752、Real Faultボタン753を含む。Ispectionボタン752及びReal Faultボタン753は、それぞれ見過ぎ分析及び実不良分析のためのボタンである。Ispectionボタン752を押下することにより、部品品番別パレートや不良名別パレート、検査基板数、検査部品数、見過ぎ部品数、見過ぎ率等の分析画面が表示される。また、Real Faultボタン753を押下することにより、部品品番別パレートや不良名別パレート、検査基板数、検査部品数、実不良部品数、実不良率等の分析画面が表示される。
【0099】
Defection Information欄73の下部には、各段のライン名751に表示されたラインの不良情報が数値で表示される表形式の集計値表示部76と、実不良及び見過ぎの部品の画像を表示する不良画像表示部77とが設けられている。
【0100】
集計値表示部76の行方向には、縦方向にAfter Print行76a、Pre Reflow行76b、Post Reflow行76cが配置され、横方向にFPY列76d、Real Fault列76e、False Call列76f、Other Fault列76gが配置されている。After Print行76aには、印刷後検査機Y1において検出された不良が表示され、Pre Reflow行76bには、マウント後(リフロー前)検査機Y2において検出された不良が表示され、Post Reflow行76cには、リフロー後検査機Y3及びY4において検出された結果が表示される。集計値表示部76では、それぞれの行において、FPY列76dには直行率(First Pass Rate)が表示され、Real Fault列76eには実不良件数、False Call列76fには見過ぎ件数、Other Fault列76gにはその他の不良件数が表示される。
図8では、監視条件設定部731においてIn Productionが選択されているので、集計値表示部76には、現在生産中の機種についての不良情報が数値で表示されている。監視条件設定部731においてAllが選択されている場合は、集計値表示部76には、現在生産中か否かにかかわらず設定期間内に生産されたすべての機種についての不良情報が数値で表示される。
図8の上から2段目に表示されるAIMEXIIIc-2ラインについては、マウント後検査機Y2における見過ぎ件
数が77件、リフロー後検査機Y3及びY4における見過ぎ件数が25件となっており、所定の警告基準を超えているため、数値の背景がドット模様となっており、他の数値と異なる表示態様で表示されている。所定の警告基準は、不良ごとに予め設定しておいてもよいし、ユーザが別途設定できるようにすることもできる。ここでは、図面作成の都合上、背景の模様を異ならせているが、例えば、背景色を異ならせる等の適宜の表示態様を選択することができる。また、上述の集計値表示部76では、所定の警告基準を超えた不良に
ついて表示態様を異ならせているが、生産中のプログラムについて作業指示が発行されたことを、表示態様を異ならせて表示するようにしてよい。
また、After Print行76a、Pre Reflow行76b、Post Reflow行76c、FPY列76d、Real Fault列76e、False Call列76f、Other Fault列76gのそれぞれのヘッダ部は後述の不良画像表示部77に表示させる画像を選択するためのチェックボックスを兼ねている。例えば、Pre Reflow行76bのヘッダ部とReal Fault列76eのヘッダ部をチェックすると、これらの行と列の交点、すなわち、マウント後検査機Y2において実不良と判断された部品の画像が不良画像表示部77される。また、チェックしたヘッダ部は背景色が灰色に変更されることにより、いずれの行及び列がチェックされているのかをユーザが明確に認識できる。ユーザによって確認したい情報が異なるので、いずれかの行及び列のヘッダ部を自由にチェックすることにより、目的に応じた画像を不良画像表示部77に表示させることができる。例えば、出荷品質を注目して、実不良が出たら対策を行う担当者の場合はリフロー後検査機Y3、Y4において実不良と判断された画像を不良画像表示部77に表示させ、検査機の見過ぎを解決する検査プログラム担当者の場合にはマウント後検査機Y2、リフロー後検査機Y3、Y4において見過ぎと判断された画像を不良画像表示部77に表示させることができる。
【0101】
Defection Information欄73の下部には、集計値表示部76の右側に不良画像表示部77が設けられている。不良画像表示部77は、左端に表示されたライン名751のラインの集計値表示部76のヘッダ部を利用して選択された、実不良及び見過ぎ等の部品の画像が表示される。
図8では、監視条件設定部731においてIn Productionが選択されているので、不良画像表示部77には、現在生産中の機種について発生した実不良及び見過ぎ等の部品の画像が表示される。監視条件設定部731においてAllが選択されている場合は、不良画像表示部77には、現在生産中か否かにかかわらず設定期間内に生産されたすべての機種について実不良及び見過ぎの部品の画像が表示される。
図8では、上から2段目のAIMEXIIIc-2ラインについては、実
不良又は見過ぎのスイッチの画像が表示され、上から3段目のAIMEXIIIc-3ライ
ンについては、実不良又は見過ぎのICの画像が表示され、上から4段目のAIMEXIIIc-4ラインについては、実不良又は見過ぎの抵抗、コンデンサ、オシレータの画像が
表示されている。
【0102】
Production欄74ではPlot by Timeチェックボックス741がチェックされ、表示形式設定部742では、Last 1hour by boardが選択されているので、Production欄74の下部には、左端のLine Name欄72に表示された各ラインについて、直近1時間の基板単位の生産状況を時系列で示す生産状況グラフ78が表示される。生産状況グラフ78の詳細については、後述する。生産状況グラフ78が、本発明のグラフィック表示に相当する。
【0103】
図9に、
図8の上から2段目のAIMEXIIIc-2ラインについての、生産状況グラ
フ78を示す。他のラインに対する生産状況グラフ78も同様に構成される。
【0104】
生産状況グラフ78は、検査機ごとの生産状況が時系列で表示される。
図9に示す生産状況グラフ78は、Post Prit欄783a、Pre Reflow欄783b、Post Reflow欄783cの3つの欄を含む。Post Prit欄783aは印刷後検査機Y1における生産状況を示し、Pre Reflow欄783bはマウント後検査機Y2における生産状況を示し、Post Reflow欄783cはリフロー後検査機Y3及びY4における生産状況を示す。生産状況グラフ78の上段にはProgram Input Time781aが表示され、生産状況グラフ78の下段にはOutput Time781bが表示される。Program Input Time781
a及びOutput Time781bは、それぞれ、その右側に配置された5分単位の時刻が付された時間軸782a及び782bを含む。上述したように、生産状況グラフ78は、時系列での表示以外に、基板ID整列での表示も可能である。基板ID整列では、上下に並んで表示される基板は各検査機で検査された同一基板IDが付与された基板であるため、生産状況グラフ78では同一基板IDが付与された基板の各検査機における検査時刻(横方向の位置)は、後の検査機に対するものほど後の時刻となる関係となるため、検査機ごとの時間軸782a及び782bを表示している。
図8及び
図9では、上下に2種類の時間軸を表示しているが、検査機ごとに時間軸を表示してもよい。
【0105】
Post Prit欄783a、Pre Reflow欄783b、Post Reflow欄783cのそれぞれの右側には、時間軸782a及び782bに沿って、基板単位生産状況グラフ785が、右へ行くに従って時間が進む(現在時に近づく)時系列で表示される。基板単位生産状況グラフ785に含まれる長方形の印の1つが、1枚の基板(以下、基板単位生産状況グラフ785に表示される長方形の印を基板ともいう)に対応する。基板単位生産状況グラフ785には、基板の生産に使用されている生産プログラム名784も、当該生産プログラムを用いて生産される基板を表す印との関係が認識できる位置に表示される。
図9では、良品の基板785aを白色の長方形の印で示し、見過ぎと判断された部品を含む基板785cを右下がりハッチングが付された長方形の印で示し、検査不良(未目視)の部品を含む基板785dを灰色の長方形の印で示し、実不良と判断された部品を含む基板をドット模様が付された長方形の印(
図9には含まれない)で示している。1枚の基板を示す長方形の印の不良の表示態様は、上述のものに限られず、不良ごとに表示色を異ならせる等の適宜の表示態様を選択することができる。また、基板単位生産状況グラフ785には、黒色の直線で示される生産プログラムの変わり目785bも表示される。基板単位生産状況グラフ785において、生産プログラムの変わり目785bの右側に表示される基板785a等は、変更された生産プログラムによって生産された基板、すなわち、機種が変更された後の基板を示す。生産プログラムの変わり目785bの右側には、変更された生産プログラム名784が表示され、生産プログラムの変わり目785bよりも左側には、生産プログラムの変更前に用いられた生産プログラム名784も表示されているので、生産プログラムの変わり目785bの表示と相まって、機種変更を明確に認識することができる。生産される機種の変更は、生産計画や人の指示によるプログラムの変更により、認識することができる。ここでは、基板1枚を1つの長方形の印によって表しているが複数の基板を1つの長方形で表してもよい。基板を表す長方形の印が、本発明の製品単位を示す図形に相当する。
【0106】
上述の生産状況マップ70では、データ集計対象を、生産中の基板に限定した場合には、プログラム変更前、すなわち機種変更前に生産されていた基板(生産を終了した基板)に関するデータは、集計の対象から除外されるが、プログラムが変更されても、同じ部品品番の部品が用いられる場合のように、同じ条件が継続するものについては、プログラム変更の前後で継続して集計するようにしてもよい。部品ライブラリが共通化されているため、同じ部品品番が使用されている場合には同じ条件となるからである。
【0107】
後述する検査不良多発通知90等の作業指示が送信された場合には、生産状況マップ70に作業指示が送信されたことを表示するようにしてもよい。
【0108】
(Realtime Alert画面)
図10に、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示されたRealtime Alert画面80を示す。Realtime Alert画面80は、生産中の基板についての不良発生状況を示す。
【0109】
Realtime Alert画面80は、
図8に示す生産状況マップ70の表示条件
設定部71のRealtime Alertチェックボックス715をチェックした場合に、常時異常監視を行っている異常検知部114が、設定された監視条件に合致する異常を検知した場合に、生産状況マップ生成部119において生成され、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12にポップアップ表示される。監視条件に合致する異常が検知されると、Realtime Alert画面80が管理者用端末10の生産状況マップ表示部12に表示されるとともに、後述する作業指示が作業指示生成部116において生成され、作業指示送信部118から作業者用端末20に送信される。発生した異常の内容に応じて、作業指示の送信先は異なる。後述する生産性に関する監視条件についての異常であれば、オペレータやラインリーダが送信先となり、検査に関する監視条件についての異常であれば、検査プログラム担当者が送信先となり、品質に関する監視条件についての異常であれば、オペレータ、ラインリーダ、技術者が送信先となる。ただし、監視条件の内容と送信先との関係は、これらに限定されない。
また、作業指示を送信しようとするタイミングにおいて、生産中の機種が、異常が発生した機種からすでに別の機種に変更されている場合には、作業指示を送信しないようにしてもよい。生産が終了した機種に対する処置の緊急性が低く、処置を行うことにより生産性が低下する可能もあるからである。また、作業指示を送信した後に、適切な処置が行われた場合には、作業指示を取り下げるようにしてもよい。
また、Realtime Alert画面80は、上述のように、管理者用端末10の生産状況マップ表示部12にポップアップ表示される場合に限らず、アラート通知・表示用のソフトウェアをインストールしたスマートフォンやタブレット等の携帯端末にRealtime Alert画面80が送信され表示されるようにしてもよい。また、Realtime Alert画面80以外にも、生産中情報抽出部113が生産中の基板の機種変更を検知した場合には、生産中の基板の機種の変更を報知する機種変更通知を生産状況マップ生成部119で生成し、同様に管理者用端末10等に表示させるようにしてもよい。
【0110】
Realtime Alert画面80の上部には、ライン名81a、検査機種別81b、検査機ID81c、検査プログラム名81dが表示され、Closeボタン81eが設けられている。
図10に示すRealtime Alert画面80には、AIMEXIIIc-2ラインのマウント後検査機Y2であるVT-S500-02-1413におい
て検査プログラム2825177_2D[Bottom]が用いられる場合の生産状況が表示される。
【0111】
Realtime Alert画面80のライン名81a等の下部の左側には、監視条件の種別ごとの集計値表示部82~84が配置され、同右側には、集計値表示部82~84に関する監視条件に基づいた警告情報がグラフ表示される。生産性条件に関する集計値表示部82には、直行率を表示するFirst Pass Rate表示部821と、停止時間を表示するIdle Time表示部822が設けられている。ここでは、直行率として2.9%(1/35)が、停止時間として最大8468secがそれぞれ表示されている。検査プログラム条件に関する集計値表示部83には、見過ぎ基板の連続発生数を表示するSequential False Call表示83bと、見過ぎ率を表示するFalse Call Rate表示部832が設けられている。他に見過ぎ部品数を表示できるようにしてもよい。ここでは、見過ぎ基板の連続発生数として21枚、見過ぎ率として16964.3ppm(76/4480)が表示されている。品質条件に関する集計値表示部84には、実不良基板の連続発生数を表示するSequential Real Fault表示部841と、実不良率を表示するReal Fault Rate表示部842が設けられている。ここでは、実不良の連続発生数として0枚、実不良率として0.0ppm(0/4480)が表示されている。
【0112】
Realtime Alert画面80のライン名81a等の下部の右側には、左側に
表示された監視条件に対応する生産状況・検査結果と警告が表示される。生産性条件に関する集計値表示部82の右側には、生産性状況表示グラフ823と、警告メッセージ824が表示される。生産性状況表示グラフ823は、横軸に時刻が付された時間軸がとられ、縦軸に直行率のパーセンテージがとられている。横軸に沿って各時刻に生産された基板に対応する長方形823aが配置され、停止時間は長方形の間の時間に対応する。また、折れ線グラフ823bは、直行率を示す。ここでは、停止時間が、設定された監視条件に合致するため、「装置が停止しています」との警告メッセージ824が表示されている。
【0113】
検査プログラム条件に関する集計値表示部83の右側には、検査結果表示グラフ833と、警告メッセージ834が表示される。検査結果表示グラフ833は、部品品番833aごとの見過ぎ基板連続発生数を示す棒グラフ833bと、見過ぎ率を%で表した折れ線グラフ833cと、見過ぎ基板連続発生数及び見過ぎ率の数値833dが表示される。ここでは、見過ぎ基板連続発生数及び見過ぎ率が、設定された監視条件に合致するため、「見過ぎが多発しています」との警告メッセージ834が表示されている。
【0114】
品質条件に関する集計値表示部84の右側には、品質については、設定された監視条件に合致する異常が発生していないため、特に表示はされていない。
【0115】
(作業指示表示)
図11は、作業指示表示の例である検査不良多発通知90を示す。検査不良多発通知90は、作業者用端末20の作業指示表示部22に表示される。
【0116】
検査不良多発通知90は、作業指示メッセージ91、状況表示部92、発生不良表示グラフ93、経過情報表示部94、更新ボタン95、検査ライブラリ調整ボタン96を含む。ここでは、作業指示メッセージ91、状況表示部92、発生不良表示グラフ93が本発明の異常内容情報を構成する。
【0117】
状況表示部92には、部品ライブラリ欄92a、部品品番欄92b、発生ライン欄92c、検査工程欄92d、検査機名欄92e、発生件数欄92f、発生率欄92gが含まれる。ここでは、部品ライブラリ欄92aにAREA001、部品品番欄92bにMODEL1234、発生ライン欄92cにA-Line、検査工程欄92dにリフロ後、検査機名欄92eにS-AOI-ALINE、発生件数欄92f、発生率欄92gに10400ppm(13/125)と表示されている。
【0118】
発生不良表示グラフ993には、発生した不良の種別93a、種別ごとの発生件数93b、種別ごとの発生件数棒グラフ93c、凡例93d~93fが含まれる。発生不良表示グラフ993により、発生した不良の内訳を知ることができる。ここでは、発生した不良の種別ごとに、発生件数の多い順に上から、部品違い、欠品、極性違い、Xずれのそれぞれについて、発生件数6、4、2、1の数値と、発生件数に対応する長さの棒グラフが表示されている。また、凡例として、実不良93dはドット模様、見過ぎ93eは右下がりハッチング、検査不良93fは灰色で表示されることが示されている。
【0119】
経過情報表示部94は、通知時刻欄94a、経過時間欄94b、検査進行枚数欄94cを含む。通知時刻欄94aには当該通知(ここでは検査不良多発通知)が通知された時刻、経過時間欄94bには当該通知が通知されてから現在までに経過した時間が表示され、検査進行枚数欄94cには当該通知が通知されてから現在までに検査が進行した基板の枚数が表示される。ここでは、通知時刻欄94aに2022/12/21 11:46:33と表示され、経過時間欄94bに0:02:27と表示され、検査進行枚数欄に7と表示されている。
【0120】
状況表示部92及び発生不良表示グラフ93に表示されているように、検査不良が多発しているために、検査不良多発通知90には、「検査不良が多発しています。調整を行ってください。」という作業指示メッセージ91が表示されている。
【0121】
経過情報表示部94に表示された経過時間欄94bや検査進行枚数欄94cの表示に応じて、時間の経過等により、不良発生状況が変化している場合には、更新ボタン95を押下することにより、最新の不良発生状況に更新することができる。作業担当者は、リアルタイムで検査不良多発通知90を見るとは限らないので、検査不良多発通知90を見た段階で、調整の必要性が変化しているか否かを含め現在の状況を的確に認識し、対応することができる。また、作業担当者は、検査不良多発通知90を見て検査ライブラリを調整しようとする場合には、検査ライブラリ調整ボタン96を押下することにより、検査プログラム作成ソフトウェアを起動することができる。例えば、検査ライブラリ調整ボタン96を押下することにより、検査不良多発通知90により通知された部品品番(ここではMODEL1234)の検査プログラムの編集画面が開かれるので、作業担当者は必要に応じて検査プログラムを編集して不良発生に対する処置を行うことができる。ここでは、更新ボタン95が、本発明の更新要求受付部に相当する。
【0122】
図12は、
図11示す検査不良多発通知90の通知後に、通知を受領した作業担当者が更新ボタン95を押下して更新した場合の検査不良多発通知90-2を示す。検査不良多発通知90と共通の構成については、同様の符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、経過情報表示部94の通知時刻欄94aには、更新された時刻2022/12/21 11:48:50、経過時間欄94bには、更新されてからの経過時間0:00、検査進行枚数欄94cには、更新されてからの検査進行枚数0が表示される。作業担当者は、検査不良多発通知90が通知されてからの時間の経過により不良発生状況が変化している場合にも、更新ボタン95により、最新の不良発生状況を認識することができる。
【0123】
図13(A)~(C)は、
図12に示した検査不良多発通知90のような作業指示表示の一部を構成する発生不良表示グラフ93の表示例を示す。
図13(A)は、検査機が検査後に目視を行っていないときの不良発生状況を示し、検査不良を示す灰色の棒グラフ931によって不良発生状況が表示される。
図13(B)は、検査機が検査後すぎに目視を行うときの不良発生状況を示し、実不良を示すドット模様の棒グラフ933と見過ぎを示す右下がりハッチングの棒グラフ932を含む棒グラフによって不良発生状況が表示される。また、
図13(C)は、検査機が検査後、まだ目視していない基板が目視され始めたときの不良発生状況を示し、検査不良を示す灰色の棒グラフ931と、見過ぎを示す右下がりハッチングの棒グラフ932と、実不良を示すドット模様の棒グラフ933とが混在する棒グラフによって不良発生状況が表示される。
【0124】
上述したように、検査機による検査後における目視の実施に応じて、発生不良に含まれる不良種別は異なり得るため、通知される不良種別も、
図11に示すような検査不良の多発に限られず、見過ぎ、実不良、その他の不良等の種々の不良種別について、その多発が通知される。通知は、監視条件設定部731によって設定された監視条件に基づいてなされるが、通知するタイミングによっては、通知したときには、すでに通知される不良が発生していた機種の生産が終了している場合もあり得る。このように、通知すべきタイミングで、すでに生産が終了している機種に対しては、検査プログラムの調整等の処置をそのタイミングで行う必要性は乏しい。このため、通知すべきタイミングにおいて、すでに通知されるべき不良が発生していた機種の生産が終了している場合には、そのような機種に対する通知は行わないようにしてもよい。このような、生産される機種の変更は、生産計画や人の指示によるプログラムの変更により、認識することができる。
【0125】
図14に、他の検査不良多発通知90-3を示す。検査不良多発通知90と共通する構
成については説明を省略する。検査不良多発通知90-3では、発生不良表示グラフ93と、更新ボタン95及び検査ライブラリ調整ボタン96との間に、検査画像表示部97が設けられている。検査画像表示部97には、状況表示部92の検査機名欄92eに表示された検査機における、部品品番欄92bに表示された部品の検査画像が、新しい順に表示される。検査画像表示部97に表示される検査画像によって、見た目や色が変わっているかなど、検査プログラムの調整が容易かどうか、何を調整すればいかを作業担当者が判断することができる。
【0126】
図15に、他の検査不良多発通知90-4を示す。検査不良多発通知90と共通する構成については説明を省略する。検査不良多発通知90-4は、同時に複数の部品品番で検査不良が多発している場合の例である。ここでは、部品品番ごとの通知画面がタブ98a~98cで区別されており、タブ98a、タブ98b、タブ98cによって、異なる部品品番の部品についての不良発生状況が表示される。
図15では、タブ98aに対応する部品品番MODEL1234の部品に対する不良発生状況が表示されている。タブ98b及びタブ98cのいずれかを選択することにより、それぞれに対応する部品品番の部品に対する不良発生状況を表示することができる。また、作業指示メッセージ91にも「(発生数 3件)」と表示されており、検査不良多発通知90-4を見た作業担当者は、複数の部品品番についての情報が含まれることを認識することができる。ここでは、タブ98a、タブ98b、タブ98cが本発明の切替受付部に相当する。
【0127】
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
製品(B)を生産する製造装置(X1~X3)及び該製品(B)を検査する検査装置(Y1~Y4)の管理を支援する管理支援装置(10、100)であって、
前記製造装置(X1~X3)における工程に関する工程情報及び前記検査装置(Y1~Y4)による検査結果をリアルタイムで収集する情報収集部(110)と、
前記工程情報及び前記検査結果が、現在生産中の前記製品(B)に対する情報であることを特定するための特定用情報を取得する特定用情報取得部(110)
前記特定用情報に基づいて、前記工程情報及び前記検査結果から、現在生産中の前記製品に対する前記工程情報及び前記検査結果の少なくともいずれかを含む生産中製品情報を抽出する情報抽出部(114)と、
前記生産中製品情報に基づいて、現在生産中の前記製品の生産状況情報(70)を表示する生産状況表示部(12)と、
を備えたことを特徴とする管理支援装置(10、100)。
<発明2>
前記特定用情報は、前記工程情報に含まれる生産プログラムを特定する生産プログラム特定情報又は前記検査結果に含まれる検査プログラムを特定する検査プログラム特定情報であることを特徴とする発明1に記載の管理支援装置(10、100)。
<発明3>
前記生産中製品情報を対象として、所定の条件に基づき異常の有無を検知する異常検知部(114)と、
検出された異常を報知する異常報知部(12)と、
を備えたことを特徴とする発明1又は2に記載の管理支援装置(10、100)。
<発明4>
生産される前記製品(B)の種類が変更された場合に、前記情報抽出部は、前記生産中製品情報を更新することを特徴とする発明1乃至3のいずれかの発明に記載の管理支援装置(10、100)。
<発明5>
前記情報抽出部(114)は、所定の継続条件を満たす前記生産中製品情報については
、生産される前記製品の種類が変更された後の前記生産中製品情報に含めることを特徴とする発明4に記載の管理支援装置(10、100)。
<発明6>
前記生産状況情報(70)は、1又は複数の前記製品である製品単位を示す図形(785a、785b、785c)を時系列に配置したグラフィック表示を含むことを特徴とする前記管理支援装置(10、100)。
<発明7>
検知された異常に応じて、前記製造装置(X1~X3)及び前記検査装置(Y1~Y4)の少なくともいずれかに関する作業を指示する作業指示情報を生成する作業指示生成部(116)と、
前記作業指示情報を送信する作業指示送信部(118)と、
を備えた前記管理支援装置(10、100)と、
前記作業指示情報(90-1~90-4)を前記管理支援装置(10、100)から取得する作業指示取得装置(20)と、
を含む管理支援システム(10、20、100)であって、
前記作業指示取得装置(20)は、
前記作業指示情報(90-1~90-4)を受信する作業指示受信部(21)と、
受信した前記作業指示情報(90-1~90-4)を表示する作業指示表示部(22)と、
を備えたことを特徴とする管理支援システム(10、20、100)。
<発明8>
前記作業指示情報(90-1~90-4)は、
検知された前記異常の内容に関する異常内容情報(91~94)と、
前記作業指示情報受信後の前記異常の変化に応じた前記異常内容情報(91~94)の更新要求を受け付ける更新要求受付部(95)と、
を含むことを特徴とする前記管理支援システム(10、20100)。
<発明9>
前記作業指示情報(90-1~90-4)は、
前記作業の対象が複数含まれる場合に、前記作業の対象のそれぞれに対する前記作業指示情報を切り替えて表示させる切替受付部(98a~98c)を含むことを特徴とする発明7又は8に記載の管理支援システム(10、20100)。
【符号の説明】
【0128】
10 :管理者用端末
12 :生産状況マップ表示部
70 :生産状況
100 :管理装置
110 :実装情報・検査結果収集部
114 :異常検知部
P :基板
X1~X3 :製造装置
Y1~Y4 :検査装置