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特開2024-104594画像形成装置、抑制方法、制御プログラム、および画像形成システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104594
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】画像形成装置、抑制方法、制御プログラム、および画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240729BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20240729BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
G03G21/00 370
G03G21/14
B65H7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008895
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 裕正
(72)【発明者】
【氏名】野々山 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼津 宏明
(72)【発明者】
【氏名】山本 豊
(72)【発明者】
【氏名】木村 拓
【テーマコード(参考)】
2H270
3F048
【Fターム(参考)】
2H270KA32
2H270LA01
2H270LA31
2H270LC11
2H270LC13
2H270LD05
2H270LD08
2H270MB39
2H270MD12
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC05
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA06
3F048BA08
3F048BB02
3F048BB05
3F048BC03
3F048BC08
3F048BD07
3F048CC15
3F048DA06
3F048DC17
(57)【要約】
【課題】搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理を適切な時期に行う。
【解決手段】画像形成装置100は、シートに画像を形成する。当該画像形成装置は、シートを搬送する搬送ローラーと、搬送ローラーを駆動する駆動部と、駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、トルク情報とシート情報とに基づいて、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
前記シートを搬送する搬送ローラーと、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部と、
前記駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、
前記シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記トルク情報は、前記駆動部のトルクリップルの振幅値を示す、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判断部は、前記トルク情報と、前記シート情報により示される前記シートの種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、前記抑制処理の実行要否を判断し、
前記基準値は、前記シートの種類毎に予め定められている、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2取得部は、前記トルク情報に基づいて、前記シートの種類が1つ前のシートの種類と異なるか否かを判定し、前記シートの種類が前記1つ前のシートの種類と異なると判定した場合に前記シート情報を取得する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記判断部は、前記シート情報により示される前記シートの種類が所定の種類である場合に、前記トルク情報と、当該所定の種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、前記抑制処理の実行要否を判断する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記抑制処理は、前記搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの前記シートの搬送速度を変更することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記抑制処理は、前記シートを前記搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを変更することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの紙粉を除去することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの交換を指示する通知を出力することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項11】
シートに画像を形成する画像形成装置の当該シートを搬送する搬送ローラーに起因する当該シートの搬送エラーを抑制する抑制方法であって、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクに関するトルク情報を取得することと、
前記シートの種類に関するシート情報を取得することと、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断することとを備える、抑制方法。
【請求項12】
請求項11に記載の抑制方法をコンピューターに実行させる、制御プログラム。
【請求項13】
シートに画像を形成する画像形成システムであって、
前記シートを搬送する搬送ローラーと、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部と、
前記駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、
前記シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える、画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シートに画像を形成する画像形成装置、当該画像形成装置の搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制方法、当該抑制方法をコンピューターに実行させる制御プログラム、および画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、一般に、各種のローラーを備えている。ローラーを駆動する駆動部の負荷は、ローラーとローラーに接触する部材との間の摩擦力に依存する。そのため、駆動部の負荷に応じた各種の制御方法が知られている。
【0003】
例えば、特開2000-238934号公報に開示される画像形成装置は、給紙ローラーを駆動するモーターにかかる負荷の変動に基づいて記録媒体の一端が給紙ローラーを通過したことを検知する。特開2018-54645号公報に開示される画像形成装置は、中間転写ベルトの駆動ローラーを駆動する駆動部のトルク特性の変化(中間転写ベルト駆動のPWM duty値の平均値)に応じて転写ベルトを清掃する。
【0004】
ところで、画像形成装置におけるシートを搬送する搬送ローラー(例えば、ピックアップローラー)に紙粉が付着した場合には、搬送ローラーが滑り、シートの搬送エラー(例えば、給紙ミス、搬送ミス、紙詰まり等)が発生する。シートの搬送エラーが発生すると画像形成装置の生産性が下がるため、従来の画像形成装置では、搬送ローラーの清掃および交換を定期的に行うことにより、シートの搬送エラーを抑制していた。それゆえに、従来の画像形成装置では、必要以上に搬送ローラーの清掃および交換が行われ、搬送ローラーの寿命を早めていた。また、必要以上に搬送ローラーの交換が行われていたため、メンテナンスや交換部材に無駄が生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-238934号公報
【特許文献2】特開2018-54645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開2000-238934号公報および特開2018-54645号公報のいずれも、搬送ローラーの清掃タイミングや交換タイミング等、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行タイミングについて開示していない。搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理を適切な時期に行うことが必要とされている。
【0007】
本開示は、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理を適切な時期に行うことを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面に従う画像形成装置は、シートに画像を形成する。当該画像形成装置は、シートを搬送する搬送ローラーと、搬送ローラーを駆動する駆動部と、駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、トルク情報とシート情報とに基づいて、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える。
【0009】
好ましくは、トルク情報は、駆動部のトルクリップルの振幅値を示す。
【0010】
好ましくは、判断部は、トルク情報と、シート情報により示されるシートの種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。基準値は、シートの種類毎に予め定められている。
【0011】
好ましくは、第2取得部は、トルク情報に基づいて、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なるか否かを判定し、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なると判定した場合にシート情報を取得する。
【0012】
好ましくは、判断部は、シート情報により示されるシートの種類が所定の種類である場合に、トルク情報と、当該所定の種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。
【0013】
好ましくは、抑制処理は、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限することを含む。
【0014】
好ましくは、抑制処理は、搬送ローラーのシートの搬送速度を変更することを含む。
【0015】
好ましくは、抑制処理は、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを変更することを含む。
【0016】
好ましくは、抑制処理は、搬送ローラーの紙粉を除去することを含む。
【0017】
好ましくは、抑制処理は、搬送ローラーの交換を指示する通知を出力することを含む。
【0018】
本開示の他の局面に従う抑制方法は、シートに画像を形成する画像形成装置の当該シートを搬送する搬送ローラーに起因する当該シートの搬送エラーを抑制する方法である。当該抑制方法は、搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクに関するトルク情報を取得することと、シートの種類に関するシート情報を取得することと、トルク情報とシート情報とに基づいて、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断することとを備える。
【0019】
本開示の他の局面に従う制御プログラムは、上述の抑制方法をコンピューターに実行させる。
【0020】
本開示の他の局面に従う画像形成システムは、シートに画像を形成する。当該画像形成システムは、シートを搬送する搬送ローラーと、搬送ローラーを駆動する駆動部と、駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、トルク情報とシート情報とに基づいて、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理を適切な時期に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施の形態における画像形成装置の一例を示す図である。
図2】本実施の形態における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】本実施の形態における給紙ローラーによるシートの搬送を説明するための図である。
図4】本実施の形態における画像形成装置の処理の概要を示す図である。
図5】本実施の形態における画像形成装置の処理手順を示すフローチャートである。
図6】本実施の形態における判断処理(ステップS6)の手順を示すフローチャートである。
図7】本実施の形態における画像形成装置のピックアップローラーの清掃タイミングおよび交換タイミングを説明するための図である。
図8】ピックアップローラーの表面に紙粉が付着しておらず、シートの搬送エラーが発生していない場合(第1のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。
図9図8に示す領域Zを拡大した図である。
図10】ピックアップローラーの表面に付着している紙粉の量が少なく、シートの搬送エラーが発生していない場合(第2のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。
図11図10に示す領域Zを拡大した図である。
図12】ピックアップローラーの表面に付着している紙粉の量が多く、シートの搬送エラーが発生している場合(第3のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。
図13図12に示す領域Zを拡大した図である。
図14】第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々におけるモーターのトルク値を示す図である。
図15】変形例6における画像形成装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本開示に従う実施の形態および変形例について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される実施の形態および変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0024】
[実施の形態]
<A.画像形成装置の構成>
図1図3を参照して、本実施の形態における画像形成装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態における画像形成装置の一例を示す図である。図2は、本実施の形態における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。図3は、本実施の形態における給紙ローラーによるシートの搬送を説明するための図である。
【0025】
図1および図2を参照して、画像形成装置100は、コピー、プリント、ファクシミリ通信、およびスキャンなどの機能を集約したMFP(Multi-functional Peripheral)である。画像形成装置100は、シートに画像を形成する。シートは、例えば、用紙である。
【0026】
画像形成装置100は、制御装置10と、給紙部20と、画像形成部30と、定着部40と、スキャナー50と、操作パネル60と、通信インターフェイス70と、各部に電源を供給する電源80とを備える。制御装置10と、給紙部20と、画像形成部30と、定着部40と、スキャナー50と、操作パネル60と、通信インターフェイス70とは、バス99で接続される。
【0027】
制御装置10は、プロセッサー11、メモリー12、およびストレージ13を含む。プロセッサー11は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などで構成される。メモリー12は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性記憶装置で構成される。ストレージ13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはフラッシュメモリーなどの不揮発性記憶装置で構成される。
【0028】
ストレージ13は、プログラム131を記憶する。プログラム131は、画像形成装置100を制御するためのコンピューター読取可能な命令を含む。プログラム131は、本開示における「制御プログラム」を含む。プロセッサー11はプログラム131を実行することで、画像形成装置100の各部を制御し、本実施の形態に従う各種処理を実現する。
【0029】
プログラム131は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う画像形成装置100の趣旨を逸脱するものではない。また、プログラム131によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウエアによって実現されてもよい。
【0030】
ストレージ13は、さらに基準値情報132を記憶する。基準値情報132は、後述の抑制処理の実行要否を判断する場合に使用される基準値を含む。基準値は、シートの種類毎に予め定められている。
【0031】
給紙部20は、指定された給紙カセット21からシートPを1枚ずつ画像形成部30へ供給する。より具体的には、給紙部20は、給紙カセット21a,21b,21c、ピックアップローラー22a,22b,22c、リフトアップ用部材23a,23b,23c、給紙ローラー25a,25b,25c、および捌きローラー26a,26b,26cを含む。
【0032】
以下の説明において、給紙カセット21a、給紙カセット21b、および給紙カセット21cを区別しない場合には、「給紙カセット21」と称する。以下の説明において、ピックアップローラー22a、ピックアップローラー22b、およびピックアップローラー22cを区別しない場合には、「ピックアップローラー22」と称する。以下の説明において、リフトアップ用部材23a、リフトアップ用部材23b、およびリフトアップ用部材23cを区別しない場合には、「リフトアップ用部材23」と称する。以下の説明において、給紙ローラー25a、給紙ローラー25b、および給紙ローラー25cを区別しない場合には、「給紙ローラー25」と称する。以下の説明において、捌きローラー26a、捌きローラー26b、および捌きローラー26cを区別しない場合には、「捌きローラー26」と称する。
【0033】
給紙カセット21は、複数のシートを収容する。ピックアップローラー22は、給紙カセット21から搬送路CRへシートを送り出す(搬送する)。リフトアップ用部材23は、複数のシートを持ち上げて、当該複数のシートをピックアップローラー22に押しつけるための部材である。
【0034】
図3を参照して、捌きローラー26は、給紙ローラー25に対向する位置に配置されている。捌きローラー26は、図3に示すNの力で給紙ローラー25に押し当てられている。給紙ローラー25と捌きローラー26とは、同一方向に回転する。そのため、図3に示すように、給紙カセット21から供給され、給紙ローラー25と接触するシートP1は、給紙ローラー25と捌きローラー26との間を通って、給紙ローラー25によって画像形成部30へ送られる。図3に示す矢印ARは、シートPの搬送方向を示す。一方、シートP1とともに給紙カセット21から供給されたシート(図3に示すシートP2)は、捌きローラー26との間の摩擦力により、停止する。
【0035】
再び、図1および図2を参照して、画像形成部30は、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、ファクシミリ受信、およびボックスプリント等の印刷ジョブにおいて、搬送されてきたシートの片面または両面にカラーまたはモノクロの画像を形成する。例えば、画像形成部30は、コピージョブにおいて、スキャナー50により生成された画像データに基づいて画像を形成する。
【0036】
画像形成部30は、電子写真方式のタンデム型のプリントエンジンを備えている。プリントエンジンは、イメージングユニット3Y,3M,3C,3K、プリントヘッド6、中間転写ベルト31、および転写ローラー33を含む。
【0037】
イメージングユニット3Yは、イエローのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。イメージングユニット3Mは、マゼンタのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。イメージングユニット3Cは、シアンのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。イメージングユニット3Kは、ブラックのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。以下の説明において、イメージングユニット3Y、イメージングユニット3M、イメージングユニット3C、およびイメージングユニット3Kを区別しない場合には、「イメージングユニット3」と称する。
【0038】
イメージングユニット3は、筒状の感光体4、帯電ローラー5、現像器7、クリーナー8、清掃ローラー9、および感光体4の個体情報などを記憶するメモリーを含む。プリントヘッド6は、イメージングユニット3に対してパターン露光を行うためのレーザービームを発する。プリントヘッド6は、レーザービームを走査させるポリゴンモータ、駆動モーター、およびソレノイドを含む。レーザービームは、放射強度が近似的にガウス分布を呈するいわゆるガウシアンビームである。
【0039】
中間転写ベルト31は、複数のローラーの周りに架け渡され、回転可能に構成されている。イメージングユニット3Y,3M,3C,3Kは、中間転写ベルト31に沿って配置されており、印刷対象の画像を示す画像データに基づいて、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の各色のトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。シートが中間転写ベルト31と転写ローラー33との間に形成されるニップ部を通過する際に、当該シートにトナー像が転写されて画像が形成される。
【0040】
定着部40は、トナー像が転写されたシートを加熱および加圧して当該シートにトナー像を定着させる。トナー像が定着したシートは排紙ローラー85によって、トレイ87に排出される。定着部40は、シートを搬送する定着ローラー45を含む。
【0041】
スキャナー50は、自動原稿送り装置(Auto Document Feeder)51により搬送されてきた原稿またはプラテンガラスの上にセットされた原稿の画像を読み取って画像データを生成する。
【0042】
操作パネル60は、入力部61と表示部62とを含む。入力部61は、ユーザーの操作を受け付け、当該操作を操作信号に変換してプロセッサー11に出力する。入力部61は、例えばタッチパネルである。表示部62は、画像形成装置100の動作ステータスや処理結果等の各種情報を表示する。表示部62は、例えば、液晶ディスプレイである。操作パネル60では、入力部61が表示部62に重ねられて配置されている。
【0043】
通信インターフェイス70は、外部装置500と情報の送受信を行う。一例として、プロセッサー11は、通信インターフェイス70を介して、外部装置500から画像データを受信する。
【0044】
<B.画像形成装置の処理>
図4図7を参照して、本実施の形態における画像形成装置100の処理について説明する。本実施の形態における画像形成装置100は、シートを搬送する搬送ローラーを駆動する駆動部のトルク情報と、シート情報とに基づいて、当該搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する。
【0045】
搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーは、給紙ミス、搬送ミス、および紙詰まりのうち少なくとも1つを含む。給紙ミスは、例えば、2枚のシートが重なった状態で供給されることと、シートが1枚も供給されないこととの少なくとも一方を含む。搬送ミスは、例えば、2枚のシートが重なった状態で搬送されることと、シートが1枚も搬送されないこととの少なくとも一方を含む。抑制処理は、搬送ローラーを清掃すること(搬送ローラーの紙粉を除去すること)と、搬送ローラーの交換を指示する交換通知を出力することとを含む。
【0046】
搬送ローラーは、シートを搬送するローラーであればよく、例えば、ピックアップローラー22、給紙ローラー25、定着部40に配置された定着ローラー45、および排紙ローラー85のうち少なくとも1つを含む。本実施の形態では、ピックアップローラー22に起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する場合について説明する。
【0047】
図4は、本実施の形態における画像形成装置の処理の概要を示す図である。画像形成装置100は、ピックアップローラー22と、モーター24と、第1取得部151と、第2取得部152と、判断部153と、ストレージ13と、操作パネル60とを含む。第1取得部151と、第2取得部152と、判断部153とは、プロセッサー11がプログラム131を実行することにより実現される。
【0048】
モーター24は、ピックアップローラー22を駆動する駆動部である。第1取得部151は、モーター24のトルクに関するトルク情報を取得する。トルク情報は、トルクに関するパラメータの値を示す。トルクに関するパラメータは、モーター24のトルクリップルの振幅である。すなわち、トルク情報は、モーター24のトルクリップルの振幅値を示す。
【0049】
入力部61は、シートの種類に関するシート情報を入力する操作を受け付ける。第2取得部152は、入力部61に入力されたシート情報を取得する。シート情報は、シートの種類名、シートの表面性、シートの摩擦、シートの硬さ、シートの重さ、およびシートの厚みのうち少なくとも1つを含む。なお、画像形成装置100がシート情報を検知するメディアセンサーを備えている場合には、第2取得部152は、メディアセンサーにより検知されたシート情報をメディアセンサーから取得してもよい。
【0050】
判断部153は、トルク情報とシート情報とに基づいて、ピックアップローラー22に起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する。より具体的には、判断部153は、トルク情報(モーター24のトルクリップルの振幅値)と、シート情報により示されるシートの種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。基準値は、シートの種類毎に予め定められている。基準値は、ピックアップローラー22の表面状態が清掃が必要な程度である場合のモーター24のトルクリップルの振幅値を基に定められている。一例として、ピックアップローラー22の表面状態がシートの搬送エラーが発生する手前の状態、すなわち、少し紙粉が付着した状態である場合のモーター24のトルクリップルの振幅値を実験により測定し、測定された振幅値を基に基準値が定められている。基準値は、ストレージ13に保存されている。
【0051】
ピックアップローラー22の表面に紙粉が付着している場合には、ピックアップローラー22が滑りやすくなる。ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉の量が少ない場合には、ピックアップローラー22の滑りは少なく、シートの搬送に影響はない。ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉の量が少なく正常にシートを搬送できる場合には、モーター24のトルクリップルの振幅値は小さい。
【0052】
一方、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉の量が多い場合には、ピックアップローラー22が滑り、シートの搬送エラーが発生する。ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉の量が多く、シートの搬送エラーが発生している場合には、モーター24のトルクリップルの振幅値が大きくなる。画像形成装置100は、モーター24のトルクリップルの振幅値を基にピックアップローラー22の表面状態を判断し、ピックアップローラー22の清掃(または交換)が必要であるか否かを判断する。
【0053】
モーター24のトルクリップルの振幅値は、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉の量だけではなく、ピックアップローラー22により搬送されるシートの種類によっても変化する。より具体的には、モーター24のトルクリップルの振幅値は、ピックアップローラー22により搬送されるシートの表面性、当該シートの摩擦、当該シートの硬さ、当該シートの重さ、および当該シートの厚みのうち少なくとも1つによって変化する。たとえば、シートの表面が滑らかな光沢紙では、通常の普通紙に比べて、ピックアップローラー22の滑りが発生しやすい。画像形成装置100は、ピックアップローラー22の表面状態を正確に判断するために、基準値をシートの種類に応じて変更する。
【0054】
ピックアップローラー22の走行量が増えるにつれて、ピックアップローラー22の表面は摩耗する。ピックアップローラー22の表面が摩耗している場合には、ピックアップローラー22の表面に紙粉が付いていなくてもピックアップローラー22が滑り、シートの搬送エラーが発生する。ピックアップローラー22の表面が摩耗している場合には、ピックアップローラー22の表面に紙粉が付いていなくても、モーター24のトルクリップルの振幅値が大きくなる。
【0055】
ピックアップローラー22の走行量が基準走行量以下であり、かつ、トルク情報により示されるモーター24のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、ピックアップローラー22の清掃が必要であると判断し、モーター24に対し、ピックアップローラー22の清掃指示を出力する。基準走行量は、ピックアップローラー22の寿命を基に定められている。モーター24は、清掃指示を受け付けた場合には、ピックアップローラー22を逆回転させる。ピックアップローラー22が逆回転することにより、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉が除去される。
【0056】
なお、画像形成装置100がピックアップローラー22の表面に付着している紙粉を除去するための可動部材を備えている場合には、判断部153はモーター24に替えて当該可動部材を駆動するための可動部材用のモーターに対し、ピックアップローラー22の清掃指示を出力する。可動部材用のモーターは、清掃指示を受け付けた場合には、可動部材を駆動させる。可動部材の駆動により、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉が除去される。
【0057】
ピックアップローラー22の走行量が基準走行量を超えており、かつ、トルク情報により示されるモーター24のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、ピックアップローラー22の交換が必要であると判断し、表示部62に対し、ピックアップローラー22の交換を指示する交換通知の表示指示を出力する。表示部62は、交換通知の表示指示を受け付けた場合には、当該交換通知を表示する。交換通知の表示により、ユーザーはピックアップローラー22の交換をサービスマンに依頼するタイミングを知ることができる。
【0058】
図5および図6を参照して、本実施の形態における画像形成装置100の処理手順について説明する。
【0059】
図5は、本実施の形態における画像形成装置の処理手順を示すフローチャートである。ステップS1において、プロセッサー11は、印刷ジョブの開始指示を受け付けたか否かを判定する。印刷ジョブは、給紙が行われる給紙カセット21の指定と、当該給紙カセット21に収容されているシートの種類とを含む。印刷ジョブの開始指示を受け付けた場合には(ステップS1においてYES)、プロセッサー11はステップS2へ処理を進める。一方、印刷ジョブの開始指示を受け付けていない場合には(ステップS1においてNO)、プロセッサー11は再びステップS1へ処理を戻す。
【0060】
ステップS2において、プロセッサー11は、給紙部20に対し、指定された給紙カセット21からの給紙開始を指示する。
【0061】
ステップS3において、プロセッサー11は、ピックアップローラー22のモーター24のトルク情報(モーター24のトルクリップルの振幅値)の取得を開始する。
【0062】
ステップS4において、プロセッサー11は、指定された給紙カセット21に収容されているシートについてシート情報を取得する。
【0063】
ステップS5において、プロセッサー11は、ステップS4で取得したシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値を決定する。
【0064】
ステップS6において、プロセッサー11は、抑制処理の実行要否を判断する判断処理を行う。ここで、図6を参照して、判断処理について説明する。図6は、本実施の形態における判断処理(ステップS6)の手順を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS61において、プロセッサー11は、ピックアップローラー22の走行量は基準走行量以下であるか否かを判定する。ピックアップローラー22の走行量が基準走行量以下である場合には(ステップS61においてYES)、プロセッサー11はステップS62へ処理を進める。一方、ピックアップローラー22の走行量が基準走行量以下ではない場合には(ステップS61においてNO)、プロセッサー11はステップS64へ処理を進める。
【0066】
ステップS62において、プロセッサー11は、モーター24のトルクリップルの振幅値は基準値以上であるか否かを判定する。モーター24のトルクリップルの振幅値が基準値以上である場合には(ステップS62においてYES)、プロセッサー11はステップS63へ処理を進める。一方、モーター24のトルクリップルの振幅値が基準値以上ではない場合には(ステップS62においてNO)、プロセッサー11はステップS7へ処理を進める。
【0067】
ステップS63において、プロセッサー11は、モーター24に対し、ピックアップローラー22の清掃を指示する。これにより、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉が除去される。ステップS63の後、プロセッサー11はステップS7へ処理を進める。
【0068】
ステップS64において、プロセッサー11は、モーター24のトルクリップルの振幅値は基準値以上であるか否かを判定する。モーター24のトルクリップルの振幅値が基準値以上である場合には(ステップS64においてYES)、プロセッサー11はステップS65へ処理を進める。一方、モーター24のトルクリップルの振幅値が基準値以上ではない場合には(ステップS64においてNO)、プロセッサー11はステップS7へ処理を進める。
【0069】
ステップS65において、プロセッサー11は、表示部62に対し、ピックアップローラー22の交換を指示する交換通知の出力を指示する。これにより、表示部62に交換通知が表示される。ステップS65の後、プロセッサー11はステップS7へ処理を進める。
【0070】
再び図5を参照して、ステップS7において、プロセッサー11は、印刷ジョブが終了したか否かを判定する。印刷ジョブが終了した場合には(ステップS7においてYES)、プロセッサー11はステップS8へ処理を進める。一方、印刷ジョブが終了していない場合には(ステップS7においてNO)、プロセッサー11はステップS6へ処理を進める。
【0071】
ステップS8において、プロセッサー11は、ピックアップローラー22のモーター24のトルク情報(モーター24のトルクリップルの振幅値)の取得を終了する。ステップS8の後、図5に示す一連の処理が終了する。
【0072】
図7は、本実施の形態における画像形成装置のピックアップローラーの清掃タイミングおよび交換タイミングを説明するための図である。図7に示すグラフの横軸は、ピックアップローラー22の走行量(単位:m)を示す。図7に示すグラフの縦軸は、モーター24のトルク値(電流値)を示す。図7に示す点線L1は、モーター24のトルク値の最大値を示す。図7に示す点線L2は、モーター24のトルク値の最小値を示す。モーター24のトルクリップルの振幅値は、モーター24のトルク値の変動幅であり、ある段階におけるモーター24のトルク値の最大値とモーター24のトルク値の最小値との差である。
【0073】
図7に示すように、ピックアップローラー22の走行量が少ない場合、すなわち、ピックアップローラー22が新しい場合には、モーター24のトルクリップルの振幅値Tqは基準値Tqs未満で推移する。基準値Tqsは、シート情報により示されるシートの種類に対応した値である。
【0074】
ピックアップローラー22の走行量が増えるにつれ、モーター24のトルクリップルの振幅値Tqが徐々に大きくなり、ピックアップローラー22の走行量がR1のときに、基準値Tqsに達する。走行量R1は基準走行量Rs以下である。そのため、判断部153は、ピックアップローラー22の清掃が必要であると判断し、モーター24に対し、ピックアップローラー22の清掃指示を出力する。これにより、ピックアップローラー22の表面に付着している紙粉が除去される。
【0075】
図7に示すように、ピックアップローラー22の清掃後は、モーター24のトルクリップルの振幅値Tqが再び基準値Tqs未満で推移する。
【0076】
その後、ピックアップローラー22の走行量が増えるにつれ、モーター24のトルクリップルの振幅値Tqが再び大きくなり、ピックアップローラー22の走行量がR2のときに、基準値Tqsに達する。走行量R2は基準走行量Rsを超えている。そのため、判断部153は、ピックアップローラー22の交換が必要であると判断し、表示部62に対し、ピックアップローラー22の交換を指示する交換通知の表示指示を出力する。これにより、表示部62に交換通知が表示される。
【0077】
モーター24のトルクリップルの振幅値が上限値Tqmaxを超えた場合には、シートの搬送動作が停止する。しかしながら、本実施の形態における画像形成装置100では、モーター24のトルクリップルの振幅値が上限値Tqmaxを超える前に交換通知が出力されるため、トルクリップルの振幅値が上限値Tqmaxを超える前にピックアップローラー22を交換することができる。そのため、本実施の形態における画像形成装置100では、シートを安定して搬送することができる。
【0078】
なお、ピックアップローラー22の走行量に関わらず、モーター24のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値Tqs以上である場合には、判断部153は、ピックアップローラー22の清掃が必要であると判断し、モーター24に対し、ピックアップローラー22の清掃指示を出力してもよい。
【0079】
<C.効果>
図8図14を参照して、本実施の形態における画像形成装置100の効果について説明する。
【0080】
図8は、ピックアップローラーの表面に紙粉が付着しておらず、シートの搬送エラーが発生していない場合(第1のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。図9は、図8に示す領域Zを拡大した図である。
【0081】
図10は、ピックアップローラーの表面に付着している紙粉の量が少なく、シートの搬送エラーが発生していない場合(第2のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。図11は、図10に示す領域Zを拡大した図である。
【0082】
図12は、ピックアップローラーの表面に付着している紙粉の量が多く、シートの搬送エラーが発生している場合(第3のケース)のモーターのトルク値の変化を示す図である。図13は、図12に示す領域Zを拡大した図である。
【0083】
図14は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々におけるモーターのトルク値を示す図である。
【0084】
図14における「最大値」は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々における領域Zで示される段階のモーター24のトルク値の最大値を示す。図14における「最小値」は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々における領域Zで示される段階のモーター24のトルク値の最小値を示す。図14における「トルクリップルの振幅値」は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々における領域Zで示される段階のモーター24のトルクリップルの振幅値Tqを示す。図14における「平均値」は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースの各々における領域Zで示される段階のモーター24のトルク値の平均値を示す。
【0085】
図14に示すように、モーター24のトルク値の平均値は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースでほとんど差がない。一方、モーター24のトルクリップルの振幅値は、第1のケース、第2のケース、および第3のケースで差がある。
【0086】
仮に、特開2018-54645号公報に開示される技術を抑制処理の実行要否の判断に適用し、ピックアップローラー22を駆動するモーター24のトルク値の平均値を基に抑制処理の実行要否を判断した場合、ピックアップローラー22の表面状態が第3のケースのような表面状態にあったとしても、抑制処理の実行が必要とは判断されない。モーター24のトルク値の平均値が異常と判断されたときには、ピックアップローラー22には大量の紙粉が付着しており、シートの搬送は困難である。シートの搬送が困難な状態になってからピックアップローラー22を清掃(または、交換)したとしても、ピックアップローラー22が清掃(または、交換)されるまでの間、画像形成装置は画像形成動作を行うことができず、ダウンタイムが長くなる。
【0087】
これに対し、本実施の形態における画像形成装置100は、モーター24のトルクリップルの振幅値を基に抑制処理の実行要否を判断する。より具体的には、本実施の形態における画像形成装置100は、モーター24のトルクリップルの振幅値と基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。モーター24のトルクリップルの振幅値を基に、シートの搬送エラーが発生する手前のピックアップローラー22の表面状態、すなわち、ピックアップローラー22の表面に少し紙粉が付着した状態を検出することができる。
【0088】
そのため、本実施の形態における画像形成装置100は、シートの搬送エラーが発生する前に、ピックアップローラー22の清掃(または、交換)を行うことができる。それゆえに、ダウンタイムが短くてすむ。
【0089】
なお、ピックアップローラー22以外の搬送ローラー(例えば、給紙ローラー25、定着ローラー45、排紙ローラー85等)についても、抑制処理の実行要否を判断することができる。その場合には、判断部153は、抑制処理の実行要否の判断対象である搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクリップルの振幅値と、シート情報により示されるシートの種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。
【0090】
このように、本実施の形態における画像形成装置100は、搬送ローラーを駆動する駆動部のトルク情報(トルクリップルの振幅値)とシート情報とに基づいて、当該搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する。駆動部のトルクリップルの振幅値を基に、シートの搬送エラーが発生する手前の搬送ローラーの表面状態、すなわち、搬送ローラーの表面に少し紙粉が付着した状態を検出することができる。そのため、本実施の形態における画像形成装置100は、シートの搬送エラーが発生する前に、抑制処理(例えば、搬送ローラーの清掃(または、交換))を行うことができる。すなわち、本実施の形態における画像形成装置100は、抑制処理を適切な時期に行うことができる。それゆえに、本実施の形態における画像形成装置100では、ダウンタイムが短くてすむ。
【0091】
また、駆動部のトルクリップルの振幅値は、搬送ローラーの表面に付着している紙粉の量だけではなく、搬送ローラーにより搬送されるシートの種類によっても変化する。本実施の形態における画像形成装置100は、基準値をシートの種類に応じて変更する。そのため、ピックアップローラー22の表面状態を正確に判断することができる。それゆえに、抑制処理の実行要否の正確性が向上するため、抑制処理を適切な時期に行うことができる。
【0092】
また、本実施の形態における画像形成装置100は抑制処理を適切な時期に行うことができるため、必要以上に搬送ローラーの清掃および交換が行われることを抑制することができる。そのため、搬送ローラーの寿命を長くすることができる。また、メンテナンスや交換部材に無駄が生じることを抑制することができる。
【0093】
[変形例1]
抑制処理は、搬送ローラーの清掃を指示する清掃通知を出力することでもよい。搬送ローラーの走行量が基準走行量以下であり、かつ、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、搬送ローラーの清掃通知が必要であると判断し、表示部62に対し、清掃通知の表示指示を出力する。表示部62は、清掃通知の表示指示を受け付けた場合には、当該清掃通知を表示する。
【0094】
搬送ローラーの清掃を自動で行う機能を備えておらず、搬送ローラーの清掃をサービスマンに依頼する必要がある画像形成装置では、清掃通知の表示により、ユーザーは搬送ローラーの清掃をサービスマンに依頼するタイミングを知ることができる。
【0095】
[変形例2]
抑制処理は、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限することでもよい。搬送ローラーの劣化が進んだ場合、シートが光沢紙であるときには紙詰まりが発生する可能性がある。しかしながら、シートが普通紙であるときには、シートの搬送エラーが発生することなく、画像形成装置を使用できる場合がある。そのような場合には、光沢紙を使用不可とすることにより、画像形成装置の印字機能を延命させることができる。
【0096】
搬送ローラーの走行量が基準走行量以下であり、かつ、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限する必要があると判断し、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限する。
【0097】
なお、搬送ローラーの走行量に関わらず、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限する必要があると判断し、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限してもよい。
【0098】
[変形例3]
抑制処理は、搬送ローラーのシートの搬送速度を変更することでもよい。搬送ローラーの劣化が進んだ場合、シートが光沢紙であるときには紙詰まりが発生する可能性がある。しかしながら、シートの搬送速度を遅くすることにより、シートの搬送エラーが発生することなく、画像形成装置を使用できる場合がある。そのような場合には、搬送ローラーのシートの搬送速度を遅くすることにより、画像形成装置の印字機能を延命させることができる。
【0099】
搬送ローラーの走行量が基準走行量以下であり、かつ、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、搬送ローラーのシートの搬送速度の変更が必要であると判断し、搬送ローラーのシートの搬送速度を遅くする。
【0100】
なお、搬送ローラーの走行量に関わらず、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、搬送ローラーのシートの搬送速度の変更が必要であると判断し、搬送ローラーのシートの搬送速度を遅くする。
【0101】
[変形例4]
抑制処理は、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを変更することでもよい。搬送ローラーの劣化が進んだ場合、シートが光沢紙であるときには紙詰まりが発生する可能性がある。しかしながら、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを大きくすることにより、シートの搬送が安定し、シートの搬送エラーが発生することなく、画像形成装置を使用できる場合がある。そのような場合には、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを大きくすることにより、画像形成装置の印字機能を延命させることができる。
【0102】
搬送ローラーがピックアップローラー22である場合には、リフトアップ用部材23のリフト位置を高くすることにより、シートをピックアップローラー22に押しつける圧力の大きさを大きくすることができる。搬送ローラーが給紙ローラー25である場合には、捌きローラー26が給紙ローラー25に押し当てられる力の大きさを大きくすることにより、シートを給紙ローラー25に押しつける圧力の大きさを大きくすることができる。搬送ローラーが定着ローラー45または排紙ローラー85である場合には、圧接離間機構により、シートを定着ローラー45または排紙ローラー85に押しつける圧力の大きさを大きくすることができる。
【0103】
搬送ローラーの走行量が基準走行量以下であり、かつ、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさの変更が必要であると判断し、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを大きくする。
【0104】
なお、搬送ローラーの走行量に関わらず、トルク情報により示される駆動部のトルクリップルの振幅値がシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値以上である場合には、判断部153は、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさの変更が必要であると判断し、シートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを大きくする。
【0105】
[変形例5]
抑制処理は、清掃通知の出力、搬送ローラーの清掃、交換通知の出力、搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類の制限、搬送ローラーのシートの搬送速度の変更、およびシートを搬送ローラーに押しつける圧力の大きさの変更のうち少なくとも1つを含む。
【0106】
[変形例6]
上記実施の形態では、画像形成装置100は、印刷ジョブの実行中にシート情報を一度だけ取得した。これに対し、変形例6では、画像形成装置100は、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なることを検知した場合に、シート情報を取得し直す。
【0107】
変形例6では、第2取得部152は、トルク情報に基づいて、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なるか否かを判定し、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なると判定した場合にシート情報を取得する。トルク情報は、抑制処理の実行要否の判断対象である搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクリップルの振幅値である。
【0108】
図15は、変形例6における画像形成装置の処理手順を示すフローチャートである。図15に示す処理手順は、ステップS9が追加されている点で図5に示す処理手順と異なる。図15に示す一連の処理のうち図5に示す処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を繰り返さない。
【0109】
ステップS6の後、プロセッサー11は、ステップS7へ処理を進める。ステップS7において、プロセッサー11は、印刷ジョブが終了したか否かを判定する。印刷ジョブが終了した場合には(ステップS7においてYES)、プロセッサー11はステップS8へ処理を進める。一方、印刷ジョブが終了していない場合には(ステップS7においてNO)、プロセッサー11はステップS9へ処理を進める。
【0110】
ステップS9において、プロセッサー11は、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なるか否かを判定する。モーター24のトルクリップルの振幅値が1つ前のシートの搬送時に取得したモーター24のトルクリップルの振幅値から所定値以上変化した場合に、プロセッサー11(第2取得部152)は、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なると判定する。
【0111】
シートの種類が1つ前のシートの種類と異なる場合には(ステップS9においてYES)、プロセッサー11はステップS4へ処理を進め、指定された給紙カセット21に収容されているシートについてシート情報を取得し直す。プロセッサー11は、シート情報を取得し直すために、シート情報を入力するための画面を表示部62に表示させる。なお、画像形成装置100がシート情報を検知するメディアセンサーを備えている場合には、プロセッサー11は、シート情報をメディアセンサーに取得させてもよい。ステップS4の後、プロセッサー11はステップS5へ処理を進め、ステップS4で取得したシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値を決定する。
【0112】
一方、シートの種類が1つ前のシートの種類と異ならない場合には(ステップS9においてNO)、プロセッサー11はステップS6へ処理を進める。
【0113】
このように、変形例6における画像形成装置100は、シートの種類が1つ前のシートの種類と異なることを検知した場合には、シート情報を取得し直し、新たなシート情報により示されるシートの種類に対応した基準値を決定する。したがって、給紙カセット21に複数種類のシートが収容されている場合であっても、抑制処理の実行要否の判断対象である搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクリップルの振幅値を基に、当該搬送ローラーの表面状態を正確に判断することができる。それゆえに、変形例6における画像形成装置100は、抑制処理を適切な時期に行うことができる。
【0114】
[変形例7]
上記実施の形態では、画像形成装置100は、シートの種類に関係なく、抑制処理の実行要否を判断した。これに対し、変形例7では、画像形成装置100は、シートの種類が所定の種類である場合に抑制処理の実行要否を判断する。
【0115】
変形例7では、判断部153は、シート情報により示されるシートの種類が所定の種類である場合に、トルク情報(抑制処理の実行要否の判断対象である搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクリップルの振幅値)と、当該所定の種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。変形例7で使用される基準値は、所定の種類に対応した値である。
【0116】
このように、変形例7における画像形成装置100は、シートの種類が所定の種類である場合に、抑制処理の実行要否の判断対象である搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクリップルの振幅値と基準値との比較結果に基づいて、抑制処理の実行要否を判断する。当該基準値は所定の種類に対応した値であることから、駆動部のトルクリップルの振幅値を基に、搬送ローラーの表面状態を正確に判断することができる。それゆえに、変形例7における画像形成装置100は、抑制処理を適切な時期に行うことができる。
【0117】
[変形例8]
上記実施の形態では、画像形成装置100は、画像形成装置100においてシートを搬送する搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を当該搬送ローラーを駆動する駆動部のトルク情報とシート情報とに基づいて判断した。変形例8では、画像形成装置100と、画像形成装置100により画像が形成されたシートの後処理を行うオプション機器とを含む画像形成システムにおいて、画像形成装置100またはオプション機器は、オプション機器におけるシートを搬送する搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を当該搬送ローラーを駆動する駆動部のトルク情報とシート情報とに基づいて判断する。
【0118】
変形例8における画像形成システムは、オプション機器におけるシートを搬送する搬送ローラーに起因するシートの搬送エラーを抑制する抑制処理を適切な時期に行うことができる。
【0119】
[付記]
上述した実施の形態および変形例は、以下のような技術思想を含む。
【0120】
[構成1]
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
前記シートを搬送する搬送ローラーと、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部と、
前記駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、
前記シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える、画像形成装置。
【0121】
[構成2]
前記トルク情報は、前記駆動部のトルクリップルの振幅値を示す、構成1に記載の画像形成装置。
【0122】
[構成3]
前記判断部は、前記トルク情報と、前記シート情報により示される前記シートの種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、前記抑制処理の実行要否を判断し、
前記基準値は、前記シートの種類毎に予め定められている、構成1または2に記載の画像形成装置。
【0123】
[構成4]
前記第2取得部は、前記トルク情報に基づいて、前記シートの種類が1つ前のシートの種類と異なるか否かを判定し、前記シートの種類が前記1つ前のシートの種類と異なると判定した場合に前記シート情報を取得する、構成3に記載の画像形成装置。
【0124】
[構成5]
前記判断部は、前記シート情報により示される前記シートの種類が所定の種類である場合に、前記トルク情報と、当該所定の種類に対応した基準値との比較結果に基づいて、前記抑制処理の実行要否を判断する、構成1または2に記載の画像形成装置。
【0125】
[構成6]
前記抑制処理は、前記搬送ローラーによる搬送が可能なシートの種類を制限することを含む、構成1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0126】
[構成7]
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの前記シートの搬送速度を変更することを含む、構成1~6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0127】
[構成8]
前記抑制処理は、前記シートを前記搬送ローラーに押しつける圧力の大きさを変更することを含む、構成1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0128】
[構成9]
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの紙粉を除去することを含む、構成1~8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0129】
[構成10]
前記抑制処理は、前記搬送ローラーの交換を指示する通知を出力することを含む、構成1~9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0130】
[構成11]
シートに画像を形成する画像形成装置の当該シートを搬送する搬送ローラーに起因する当該シートの搬送エラーを抑制する抑制方法であって、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部のトルクに関するトルク情報を取得することと、
前記シートの種類に関するシート情報を取得することと、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断することとを備える、抑制方法。
【0131】
[構成12]
構成11に記載の抑制方法をコンピューターに実行させる、制御プログラム。
【0132】
[構成13]
シートに画像を形成する画像形成システムであって、
前記シートを搬送する搬送ローラーと、
前記搬送ローラーを駆動する駆動部と、
前記駆動部のトルクに関するトルク情報を取得する第1取得部と、
前記シートの種類に関するシート情報を取得する第2取得部と、
前記トルク情報と前記シート情報とに基づいて、前記搬送ローラーに起因する前記シートの搬送エラーを抑制する抑制処理の実行要否を判断する判断部とを備える、画像形成システム。
【0133】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0134】
3,3C,3K,3M,3Y イメージングユニット、4 感光体、5 帯電ローラー、6 プリントヘッド、7 現像器、8 クリーナー、9 清掃ローラー、10 制御装置、11 プロセッサー、12 メモリー、13 ストレージ、20 給紙部、21,21a,21b,21c 給紙カセット、22,22a,22b,22c ピックアップローラー、23,23a,23b,23c リフトアップ用部材、24 モーター、25,25a,25b,25c 給紙ローラー、26,26a,26b,26c 捌きローラー、30 画像形成部、31 中間転写ベルト、33 転写ローラー、40 定着部、45 定着ローラー、50 スキャナー、60 操作パネル、61 入力部、62 表示部、70 通信インターフェイス、80 電源、85 排紙ローラー、87 トレイ、99 バス、100 画像形成装置、131 プログラム、132 基準値情報、151 第1取得部、152 第2取得部、153 判断部、500 外部装置、CR 搬送路、L1,L2 点線、P,P1,P2 シート、R1,R2 走行量、Rs 基準走行量、Tqmax 上限値、Tqs 基準値、Z 領域。
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