(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104636
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】電気機器機能発揮システム
(51)【国際特許分類】
B64U 10/13 20230101AFI20240729BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20240729BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240729BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20240729BHJP
B64U 50/37 20230101ALI20240729BHJP
【FI】
B64U10/13
H01M10/46
H02J7/00 301D
H02J50/10
B64U50/37
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008961
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】閨谷 渉
(72)【発明者】
【氏名】冨山 和也
(72)【発明者】
【氏名】水谷 有輝
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA07
5G503GB08
5H030DD18
(57)【要約】
【課題】 基準位置から離れた位置に電気機器を飛行させて配置し、その電気機器が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システムを提供すること。
【解決手段】 実施形態によれば、電気機器機能発揮システムは、第1の接続部と、無人航空機と、第2の接続部と、電気機器と、受電部とを有する。第1の接続部は、基準位置から離れた離間位置に設けられる。無人航空機は、基準位置と離間位置との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能である。第2の接続部は、無人航空機に設けられ、無人航空機とともに飛行する。第2の接続部は、離間位置において第1の接続部に着脱可能に接続される。電気機器は、無人航空機に設けられ、無人航空機とともに飛行する。電気機器は、離間位置において機能を発揮する。受電部は、無人航空機とともに飛行し、無人航空機及び電気機器の機能を発揮させるために用いる電力を受電する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準位置から離れた離間位置に設けられる第1の接続部と、
遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いて前記基準位置と前記離間位置との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能な、無人航空機と、
前記無人航空機に設けられ、前記無人航空機とともに飛行し、前記離間位置において前記第1の接続部に着脱可能に接続される第2の接続部と、
前記無人航空機に設けられ、前記無人航空機とともに飛行し、前記離間位置において機能を発揮する電気機器と、
前記無人航空機とともに飛行し、前記無人航空機及び前記電気機器の機能を発揮させるために用いる電力を受電する受電部と
を有する、電気機器機能発揮システム。
【請求項2】
基準位置から離れた離間位置に設けられ、電源に接続された送電部を有する第1の接続部と、
遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いて前記基準位置と前記離間位置との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能な、無人航空機と、
前記無人航空機とともに飛行し、前記送電部から伝送される電力をワイヤレスに受電する受電部と、前記受電部で受電した電力を充放電し、前記無人航空機を動かすバッテリとを有するバッテリユニットと、
前記無人航空機に設けられ、前記無人航空機とともに飛行し、前記離間位置において前記第1の接続部に着脱可能に接続される第2の接続部と、
前記無人航空機に設けられ、前記無人航空機とともに飛行し、前記離間位置において前記受電部で前記送電部からワイヤレスに受電する電力伝送により機能を発揮する電気機器と
を有する、電気機器機能発揮システム。
【請求項3】
前記電気機器は、前記無人航空機の下側に設けられる、
請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記電気機器は、電磁波を発生する電磁波発生部、及び、音波を発生する音波発生部の少なくとも一方を有する、
請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記無人航空機に設けられ、前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の接続状態をモニタリングするカメラを有する、
請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電気機器機能発揮システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば高所にある照明器具等の電気機器の設置やメンテナンスを行う場合、足場を設置することがある。このように、足場を設置して電気機器の設置やメンテナンスを行う場合、作業時間がかかるとともに、費用が高くなり得る。
【0003】
近年、ドローンやマルチコプターと称される無人航空機を用いて、基準位置から離れた位置に各種の機器を運ぶ技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、基準位置から離れた位置に電気機器を飛行させて配置し、その電気機器が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、電気機器機能発揮システムは、第1の接続部と、無人航空機と、第2の接続部と、電気機器とを有する。第1の接続部は、基準位置から離れた離間位置に設けられる。無人航空機は、遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いて基準位置と離間位置との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能である。第2の接続部は、無人航空機に設けられ、無人航空機とともに飛行する。第2の接続部は、離間位置において第1の接続部に着脱可能に接続される。電気機器は、無人航空機に設けられ、無人航空機とともに飛行する。電気機器は、離間位置において機能を発揮する。受電部は、無人航空機とともに飛行し、無人航空機及び電気機器の機能を発揮させるために用いる電力を受電する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基準位置から離れた位置に電気機器を飛行させて配置し、その電気機器が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態から第7実施形態に係る電気機器機能発揮システムの概略的なブロック図。
【
図2】第1実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを基準位置に配置した状態を示す概略図。
【
図3】第1実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを離間位置に配置した状態を示す概略図。
【
図4】
図3に示す離間位置の第1の接続部に無人航空機アセンブリの第2の接続部を接続した状態を示す概略図。
【
図5】電源ユニットの送電部と無人航空機アセンブリのバッテリユニットの受電部との間でワイヤレス電力伝送を行う状態を示す模式図。
【
図6】第2実施形態に係る電気機器機能発揮システムの離間位置、無人航空機アセンブリの無人航空機及び電気機器の配置を示す模式図。
【
図7】第3実施形態に係る電気機器機能発揮システムの離間位置、無人航空機アセンブリの無人航空機及び電気機器の配置を示す模式図。
【
図8】第4実施形態に係る電気機器機能発揮システムの離間位置、無人航空機アセンブリの無人航空機及び電気機器の配置を示す模式図。
【
図9】第4実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを離間位置に配置した状態を示す概略図。
【
図10】第5実施形態に係る電気機器機能発揮システムの離間位置、無人航空機アセンブリの無人航空機及び電気機器の配置を示す模式図。
【
図11】第6実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを基準位置に配置した状態を示す概略図。
【
図12】第6実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを離間位置に配置した状態を示す概略図。
【
図13】第7実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを基準位置に配置した状態を示す概略図。
【
図14】第7実施形態に係る電気機器機能発揮システムの無人航空機アセンブリを離間位置に配置した状態を示す概略図。
【
図15】第8実施形態に係る電気機器機能発揮システムの概略的なブロック図。
【
図16】第8実施形態に係る電気機器機能発揮システムの離間位置の第2の接続部に無人航空機アセンブリの第1の接続部を接続した状態を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の電気機器機能発揮システム(10)は、第1の接続部(16;36)と、無人航空機(32)と、第2の接続部(36;16)と、電気機器(34)とを有する。第1の接続部(16;36)は、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に設けられる。無人航空機(32)は、遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いて基準位置(P1)と離間位置(P2)との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能である。第2の接続部(36;16)は、無人航空機(32)に設けられる。第2の接続部(36;16)は、無人航空機(32)とともに飛行し、離間位置(P2)において、第1の接続部(16;36)に着脱可能に接続される。電気機器(34)は、無人航空機(32)に設けられる。電気機器(34)は、無人航空機(32)とともに飛行し、離間位置(P2)において機能を発揮する。受電部(62)は、無人航空機(32)とともに飛行し、無人航空機(32)及び電気機器(34)の機能を発揮させるために用いる電力を受電する。
電気機器機能発揮システム(10)は、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に無人航空機(32)に設けられる電気機器(34)をともに飛行させて、離間位置(P2)に無人航空機(32)を接続することができる。そして、電気機器機能発揮システム(10)は、離間位置(P2)において、その電気機器(34)が有する機能を発揮させることができる。このため、例えば高所など、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に、足場などを設置せずに、電気機器(34)を接続することができる。また、電気機器(34)は、離間位置(P2)において、その機能を発揮することができる。このとき、受電部(62)で電力を受電し、その電力を無人航空機(32)及び電気機器(34)の機能を発揮させるために用いることができる。
【0010】
実施形態の電気機器機能発揮システム(10)は、第1の接続部(16;36)と、無人航空機(32)とバッテリユニット(59)と、第2の接続部(36;16)と、電気機器(34)とを有する。第1の接続部(16;36)は、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に設けられ、電源(22)に接続された送電部(24)を有する。無人航空機(32)は、遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いて基準位置(P1)と離間位置(P2)との間の飛行を行い、所定の向きに対して上下、前後、左右に移動可能である。バッテリユニット(59)は、無人航空機(32)とともに飛行する。バッテリユニット(59)は、送電部(24)から伝送される電力をワイヤレスに受電する受電部(62)と、受電部(62)で受電した電力を充放電し、無人航空機(32)を動かすバッテリ(64)とを有する。第2の接続部(36;16)は、無人航空機(32)に設けられ、無人航空機(32)とともに飛行する。第2の接続部(36;16)は、離間位置(P2)において第1の接続部(16;36)に着脱可能に接続される。電気機器(34)は、無人航空機(32)に設けられ、無人航空機(32)とともに飛行する。電気機器(34)は、離間位置(P2)において受電部(62)で送電部(24)からワイヤレスに受電する電力伝送により機能を発揮する。
電気機器機能発揮システム(10)は、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に無人航空機(32)に設けられる電気機器(34)を飛行させて配置することができる。そして、電気機器機能発揮システム(10)は、離間位置(P2)に設けられ、電源(22)に接続された送電部(24)からのワイヤレス電力伝送により、その電気機器(34)が有する機能を発揮させることができる。このため、例えば高所など、基準位置(P1)から離れた離間位置(P2)に、足場などを設置せずに、電気機器(34)を接続し、更に、その電気機器(34)に送電部(24)から電力を供給し続けることができるため、その電気機器(34)の機能を発揮させ続けることができる。また、離間位置(P2)の送電部(24)からワイヤレス電力伝送を用いて電気機器(34)が受電することにより、配線接続を行う必要がない。
【0011】
実施形態の電気機器(34)は、無人航空機(32)の下側に設けられる。
このため、無人航空機(32)の飛行の妨げになり難い。電気機器(34)は、無人航空機(32)の下側に設けられることにより、電気機器(34)と無人航空機(32)とのアセンブリ体(12)の重心をより下側にすることができる。このため、アセンブリ体(12)を飛行させる際、その飛行を安定させやすい。
【0012】
実施形態の電気機器(34)は、電磁波を発生する電磁波発生部、及び、音波を発生する音波発生部の少なくとも一方を有する。
例えば電磁波の一部として、光(照明光)を発光することにより、離間位置(P2)に接続した電気機器(34)から例えばその下側等、適宜の領域を照らすことができる。また、離間位置(P2)において、電磁波の一部として電波を中継又は発振することができる。また、音波発生部としてスピーカを用いることで、音声による情報などを、より広い範囲に届けることができる。
【0013】
実施形態のシステム(10)は、無人航空機(32)に設けられ、第1の接続部(16;36)と第2の接続部(36;16)との間の接続状態をモニタリングするカメラ(48)を有する。
このため、無人航空機(32)を例えば離間位置(P2)に接続したり、離間位置(P2)に対する接続を解除する際に、カメラ(48)による情報に基づいて行うことができる。このため、無人航空機(32)の操作を遠隔操作で行う場合、カメラ(48)の像をリアルタイムで得ながら、その像に基づいて、無人航空機(32)を例えば離間位置(P2)に接続したり、離間位置(P2)に対する接続を解除する際の操作性を向上させることができる。また、無人航空機(32)を自動運転技術を用いて離間位置(P2)に接続したり、離間位置(P2)に対する接続を解除する際に、カメラ(48)をセンサの1つとして用いて、カメラ(48)で取得した像に基づいて、無人航空機(32)を例えば離間位置(P2)に接続したり、離間位置(P2)に対する接続を解除する際の補助に用いることができる。
【0014】
以下、いくつかの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る電気機器機能発揮システム10について、
図1から
図5を用いて説明する。
【0016】
図1には、電気機器機能発揮システム10の概略的なブロック図を示す。
図2には、本実施形態に係る基準位置P1と離間位置P2との位置関係、及び、無人航空機アセンブリ12の移動前の配置を示す概略図を示す。
図3には、本実施形態に係る基準位置P1と離間位置P2との位置関係、及び、無人航空機アセンブリ12の移動後の配置を示す概略図を示す。
図4には、本実施形態に係る無人航空機アセンブリ12の、離間位置P2に対する接続状態を示す概略図を示す。
図5には、電気機器機能発揮システム10の電源ユニット14の送電部24から、無人航空機アセンブリ12のバッテリユニット59の受電部へのワイヤレス電力伝送を行う状態を示す概略図を示す。
【0017】
図1に示すように、電気機器機能発揮システム10は、メインコントローラ100と、無人航空機アセンブリ12と、電源ユニット14と、第1の接続部16を有する。
【0018】
メインコントローラ100は、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、又はサーバ等のコンピュータである。メインコントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)などの1つ以上のプロセッサにより構成される。メインコントローラ100は、メモリ又はストレージに記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、メインコントローラ100は、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。メインコントローラ100は、例えばCPUに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。メインコントローラ100のプロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワーク100aを介してメインコントローラ100に接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。
【0019】
メインコントローラ100は、ネットワーク100aを介して無人航空機アセンブリ12、及び、電源ユニット14と通信可能であり、無人航空機アセンブリ12、及び、電源ユニット14を制御する。
【0020】
図2及び
図3に示すように、無人航空機アセンブリ12は、基準位置P1と基準位置P1から離れた離間位置(移動位置)P2との間、及び、離間位置P2と基準位置P1との間をそれぞれ飛行して移動する。
【0021】
本実施形態での基準位置P1は、無人航空機アセンブリ12の基地となる領域をいう。基準位置P1は、路面、地面、又は、床面等、無人航空機アセンブリ12を下側から支えることが可能な領域をいうことが好適である。すなわち、基準位置P1は、無人航空機アセンブリ12が載置される領域である。
【0022】
基準位置P1は、ある領域内に規定されることが好適である。本実施形態に係る無人航空機アセンブリ12の場合、基準位置P1の範囲は、例えば、ある中心を指定したときに、その中心から半径が数十mの範囲内など、所定の範囲内であることが好適である。所定の範囲は、無人航空機アセンブリ12の大きさや、基準位置P1を設定する位置により変化する。
【0023】
なお、
図2中、基準位置P1には、1つの無人航空機アセンブリ12を示すが、複数の無人航空機アセンブリ12が載置されていることが好適である。
【0024】
本実施形態での離間位置P2は、基準位置P1から上方向に離れた領域をいう。離間位置P2は、基準位置P1となる例えば路面、地面又は床面よりも上方に例えば固定され、路面、地面又は床面から、例えば人間の背の高さでは届かないような高所に設けられる。
【0025】
離間位置P2の一例は、屋外であれば、例えば街路灯や道路の照明灯の設置位置、トンネルの天井近傍に設けられる照明灯の設置位置、携帯電話基地局などの無線の中継局、基地局等の設置位置、監視カメラの設置位置等、地面や路面から例えば上方に離間し、かつ、後述する電源22を確保可能な位置である。また、離間位置P2の一例は、例えば屋内であれば、各種ホールの照明器具の設置位置や、スピーカ等の音響機器の設置位置等、床面から例えば上方に離間し、かつ、電源22を確保可能な位置である。
なお、離間位置P2は、不動であってもよく、可動可能であってもよい。可動可能である場合、離間位置P2に無人航空機アセンブリ12が接続された状態で、無人航空機アセンブリ12の向き、すなわち、電気機器34の機能要素58の機能を発揮させる向きを適宜の向きに調整し得る。
【0026】
図2及び
図3に示すように、離間位置P2は、電源ユニット14を備える。電源ユニット14は、電源22と、電源22に電気的に接続された送電部24とを有する。電源22は、交流電源又は直流電源である。送電部24は、ワイヤレス電力伝送に用いる、例えば送電側コイルである。
【0027】
本実施形態では、電源ユニット14は、更に、制御部26及び通信部28を有する。
【0028】
制御部26は、電源22から送電部24への電力の供給(伝送)を制御する。制御部26は、CPU(Central Processing Unit)などの1つ以上のプロセッサにより構成される。主制御部42は、メモリ又はストレージに記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、制御部26は、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。制御部26は、例えばCPUに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。制御部26のプロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワーク100aを介して制御部26に接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。
本実施形態では、主制御部42が無人航空機32に設けられる例について説明する。
【0029】
通信部28は、制御部26と信号の送受信を行うとともに、無人航空機アセンブリ12の後述する主制御部42と通信する。
【0030】
無人航空機アセンブリ12は、無人航空機32と、電気機器34と、第2の接続部36とを有する。
【0031】
本実施形態に係る無人航空機32は、遠隔操作による飛行又は自動運転技術を用いた飛行を行い、空中で静止姿勢を維持するとともに、上下、前後、左右に移動可能な、いわゆるドローンやマルチコプターと称されるものが用いられることが好適である。
【0032】
遠隔操作による飛行を行わせる場合、有線により無人航空機32を遠隔操作してもよく、無線により無人航空機32を遠隔操作してもよい。自動運転技術を用いた無人航空機32は、例えばメインコントローラ100による制御指示に基づいて、例えば、基準位置P1と、離間位置P2との間を適宜の飛行経路で、飛行可能であればよい。
【0033】
電気機器34は、例えば無人航空機32の下側に固定される。電気機器34は、無人航空機32に対して着脱可能であってもよい。電気機器34は、所定の無人航空機32に対して所定の重量範囲であることが好適である。なお、電気機器34を無人航空機32に対して固定する場合、例えば磁石(
図6参照)やボルト止め等を用いることができる。
【0034】
図1から
図3に示すように、電気機器34は、機能要素58を有する。
【0035】
機能要素58は、後述する受電部62で受電した電力により機能を発揮するように動作する。機能要素58は、例えば、照明であれば照明光を発生する照明光発生部(光源)、電波であれば電波を発生する電波発生部である。光は、電磁波の一部であり、電波は電磁波の一部であるため、光及び/又は電波を発する機能要素58は、電磁波を発生する電磁波発生部であると言える。
機能要素58は、音波を発生する音波発生部であってもよい。
機能要素58は、電磁波発生部及び音波発生部の両方であってもよい。また、機能要素58は、複数の電磁波発生部及び複数の音波発生部の少なくとも1つであればよい。
【0036】
電気機器34のコネクタ及び機能要素58のコネクタは、規格化されていてもよい。この場合、電気機器34の機能要素58を用いて発揮させる機能を適宜に複数から選択することができる。また、この場合、無人航空機32と機能要素58を除く電気機器34とを一体的に製造することができる。
【0037】
このように、電気機器34は、照明器具等、機能要素58が特定されたものであってもよく、機能要素58を選択可能なものであってもよい。
【0038】
なお、本実施形態では、機能要素58として、照明光発生部(光源)が無人航空機32の下側に設けられ、照明光発生部から照明光が下側に向けて照明される例について説明する。
【0039】
第2の接続部36は、後述する駆動源52により所定範囲内を回動する1対のアーム36a,36bを有する。駆動源52は、例えばモータ等のアクチュエータである。本実施形態では、1対のアーム36a,36bを駆動源52としてモータを用いて回動させる例について説明するが、各種のギヤやバネ等の機械要素を適宜に組み合わせて用いることができる。
【0040】
図1には、無人航空機アセンブリ12の概略的なブロック図を示す。
図1に示すように、無人航空機アセンブリ12は、主制御部42と、通信部44と、各種センサ46と、カメラ48と、駆動部50と、駆動源52と、記憶部56と、電気機器34の機能要素58及びバッテリユニット59とを備える。
【0041】
主制御部42は、通信部44、各種センサ46、カメラ48、駆動部50、駆動源52、記憶部56、及び、電気機器34の機能要素58及びバッテリユニット59を制御する。
【0042】
主制御部42は、無人航空機アセンブリ12全体の動作を制御する。主制御部42は、CPU(Central Processing Unit)などの1つ以上のプロセッサにより構成される。主制御部42は、メモリ又はストレージに記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、主制御部42は、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。主制御部42は、例えばCPUに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。主制御部42のプロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワーク100aを介して主制御部42に接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。
【0043】
通信部44は、ネットワークに接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。本実施形態において、無人航空機アセンブリ12は、通信部44を介してメインコントローラ100と通信する。メインコントローラ100は、例えば、無人航空機アセンブリ12が飛行して移動する基準位置P1と離間位置P2との間の、気候、天候等の情報を含んだ最適な経路情報を算出し、無人航空機アセンブリ12の通信部44を介して、主制御部42にその情報を入力する。主制御部42は、その情報に基づいて、無人航空機アセンブリ12が基準位置P1と離間位置P2との間を飛行させることが可能であるか判断する。また、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12を飛行させることが可能と判断した場合、基準位置P1から離間位置P2に向かって、各種センサ46で検知した情報に基づいてフィードバック制御などの制御を行いながら、最適な経路情報に基づいて、無人航空機アセンブリ12を飛行させる。
【0044】
各種センサ46は、例えば衛星を用いて無人航空機アセンブリ12の位置、姿勢等を測位システムに対応する受信機を含む。受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)を用いることができる。受信機は、GPSとともに、又は、GPSに代えて、任意の衛星を用いた測位システムを用いてよい。また、各種センサ46は、例えばジャイロセンサ、地磁気センサ、風速センサ、及び、気圧センサ等を含む。本実施形態において無人航空機アセンブリ12は、各種センサ46を用いて自機の位置情報、自機が向いている方角、及び自機の傾きを取得可能である。センサ46によって取得される無人航空機アセンブリ12の位置情報は、緯度、経度、及び高度を含む三次元座標データを含む。
【0045】
カメラ48は、無人航空機アセンブリ12の周囲を撮像可能である。カメラ48は、第1の接続部16側に向けられ、第1の接続部16と第2の接続部36との接続状態をモニタリング可能なセンサとして用いられ得る。ここでのカメラ48は、第1の接続部16と第2の接続部36との距離や向きを出力する。カメラ48は、第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bで保持するときの可否を判断するためのセンサとして用いられる。主制御部42は、カメラ48で第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bで保持することが可能となった状態において、駆動源52を駆動させ、第2の接続部36のアーム36a,36bで第1の接続部16を保持する。
【0046】
なお、カメラ48は、無人航空機アセンブリ12の周囲を撮像可能であってもよい。カメラ48は、無人航空機アセンブリ12の飛行中に所望の位置の空撮画像を生成可能である。カメラ48は、無人航空機アセンブリ12の周囲に存在する障害物等を撮像可能であり、無人航空機アセンブリ12の周囲に存在する障害物等を検知するセンサとしても用いられる。障害物の画像は、例えば無人航空機アセンブリ12が当該障害物を自律的に迂回して飛行するために用いられ得る。また、主制御部42は、上述した各種センサ46の1又は複数と、カメラ48の像とを用いて、障害物を自律的に迂回して飛行することができる。
【0047】
駆動部50は、それぞれ、無人航空機アセンブリ12の無人航空機32の例えば3つ以上など、無人航空機32の飛行を安定させることが可能な数のプロペラ32aを動かすためのモータである。駆動部50は、主制御部42の制御に基づいて、無人航空機32の例えば3つ以上のプロペラ32aの回転方向及び回転速度等をそれぞれ制御して動作させる。駆動部50は、無人航空機アセンブリ12が空中で姿勢を維持する場合、上方向に移動する場合、下方向に移動する場合、前方向に移動する場合、後方向に移動する場合、左方向に移動する場合、右方向に移動する場合、それぞれ制御される。
【0048】
駆動源52は、第1の接続部16に対して無人航空機アセンブリ12を接続し、又は、接続を解除するため、第2の接続部36を動作させるモータである。本実施形態では、駆動源52が無人航空機32に設けられる例について説明する。
【0049】
第2の接続部36は、無人航空機32の例えば上面に設けられる1対等、複数のアーム36a,36bを有する。複数のアーム36a,36bは、駆動源52により回動可能に動作される。
【0050】
なお、
図4に示す例では、第1の接続部16は、離間位置P2に設けられ、第2の接続部36に保持される突起状部材である。本実施形態では、第1の接続部16は、略T字状の断面を有する。一例として、第1の接続部16は、例えば一方向(
図4中の紙面を貫通する方向)に適宜の長さの延出部材として形成される。この場合、無人航空機アセンブリ12の第2の接続部36が第1の接続部16に接続される向きが設定される。
【0051】
なお、駆動源52は、第2の接続部36のアーム36a,36bで第1の接続部16を保持した状態において、電力を消費せずに、又は、電力の消費を最小限にしながら、第2の接続部36のアーム36a,36bで第1の接続部16を保持した状態を維持するように、無人航空機32に設けられていることが好適である。
【0052】
本実施形態では、電気機器34は、
図1に示すバッテリユニット59を有する。
図5に示すように、バッテリユニット59は、送電部24から伝送される電力を例えばワイヤレスに受電する受電部62と、受電部62で受電した電力を充放電し、無人航空機32及び/又は電気機器34を動かすための電力を供給するバッテリ64とを有する。
【0053】
例えば、電源22から電力が供給される送電部24に対して受電部62が適宜の距離の範囲内に対向すると、受電部62は、送電部24から伝送される電力を受電する。本実施形態では、送電部24と受電部62との間には、コネクタレスのワイヤレス電力伝送が行われるものとする。そして、受電部62は、無人航空機32及び電気機器34の機能要素58等の種々の機能を発揮させるように、直接的に、又は、バッテリ64を通して間接的に、無人航空機32及び電気機器34の機能要素58等の電力が必要な各種機器に配電し得る。
【0054】
バッテリ64は、受電部62で受電した電力を蓄電する。また、バッテリ64は、蓄電された電力を用いて、主制御部42、通信部44、各種センサ46、カメラ48、駆動部50、駆動源52、及び、記憶部56、電気機器34の機能要素58を動作させる。このとき、主制御部42は、バッテリ64に充電された電力を、通信部44、各種センサ46、カメラ48、駆動部50、駆動源52、及び、記憶部56、電気機器34の機能要素58を動作させるために制御しながら供給し得る。バッテリ64は、本実施形態では、電気機器34が有する例について説明するが、無人航空機32が有していてもよい。また、受電部62は、本実施形態では、電気機器34が有する例について説明するが、無人航空機32が有していてもよい。すなわち、バッテリユニット59の受電部62は、無人航空機32が有していてもよく、電気機器34が有していてもよい。また、バッテリユニット59のバッテリ64は、無人航空機32が有していてもよく、電気機器34が有していてもよい。したがって、バッテリユニット59の受電部62及びバッテリ64は、設けられる位置、すなわち、配置位置が異なっていてもよい。受電部62は、例えば、第2の接続部36のアーム36a,36bのいずれか一方に設けられることも好適である。受電部62が無人航空機32に設けられる場合、受電部62は、例えば、無人航空機32の上部に設けられることが好適である。
【0055】
主制御部42は、電源ユニット14の通信部28を介して制御部26を制御し、送電部24から受電部62に電力を伝送する動作を適宜にON/OFFさせることができる。このため、主制御部42は、必要以上に、送電部24から受電部62に電力を伝送し、バッテリ64に負荷がかかることを抑制する。
【0056】
なお、バッテリ64は、充電(蓄電)と放電(電力の供給)とを同時に行うことができる。
【0057】
送電部24、受電部62間での電力伝送方式は、非放射型のもの、放射型のものなど、種々のものを用いることができる。
【0058】
記憶部56は、1つ以上のメモリを含む。記憶部56に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部56は、無人航空機アセンブリ12の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部56は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してもよい。記憶部56に記憶された情報は、例えば通信部44を介してネットワーク100aを通して取得される情報で更新可能であってもよい。
【0059】
本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の動作について説明する。
【0060】
基準位置P1に1つの無人航空機アセンブリ12が載置されているとする。例えば、離間位置P2の第1の接続部16が基準位置P1に対して5m以上上方など、適宜の高所にあるとする。そして、基準位置P1にある1つの無人航空機アセンブリ12を離間位置P2の所定の第1の接続部16に飛行させて、離間位置P2の第1の接続部16に接続するものとする。
【0061】
本実施形態では、
図1に示すメインコントローラ100は、基準位置P1から離間位置P2までの移動させる時間における、天候、気候等、風雨の予測情報を取得する。そして、メインコントローラ100が、無人航空機アセンブリ12を基準位置P1から離間位置P2まで飛行させることが可能である、と判断したとする。
【0062】
このとき、例えば、メインコントローラ100は、ネットワーク100aを介して、例えば、基準位置P1から離間位置P2の、メインコントローラ100により指定される第1の接続部16まで移動させる時間における、基準位置P1にある1つの無人航空機アセンブリ12を離間位置P2の第1の接続部16に移動させる飛行経路を算出する。そして、メインコントローラ100は、移動させる無人航空機アセンブリ12の各種センサ46で取得する検知信号、カメラ48を用いた情報等を用いて、例えばフィードバック制御を行いながら、プロペラ32aの駆動部50を制御し、無人航空機アセンブリ12を指定される第1の接続部16に向けて、上述した飛行経路に沿って移動させる。
【0063】
主制御部42は、カメラ48で取得する像に基づいて、第1の接続部16を第2の接続部36のアーム36a,36bで保持するときの可否を判断する。
【0064】
主制御部42は、カメラ48で取得する像に基づいて、第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bが遠すぎると出力したとする。この場合、主制御部42は、駆動部50を制御して、第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bを近づけるように、無人航空機アセンブリ12を上昇させる。また、主制御部42は、カメラ48で取得する像に基づいて、第1の接続部16で第2の接続部36のアーム36a,36bを保持できない向きであると出力したとする。この場合、主制御部42は、駆動部50を制御して、第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bで保持可能な向きに、無人航空機アセンブリ12の水平姿勢を保ちながら回転させる。
【0065】
主制御部42は、カメラ48で取得する像に基づいて、第1の接続部16に対して第2の接続部36のアーム36a,36bで保持することが可能となったと出力したとする。この場合、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12の位置及び姿勢を維持しながら、駆動源52を駆動させ、第2の接続部36のアーム36a,36bで第1の接続部16を保持する。
【0066】
主制御部42は、カメラ48で取得する像に基づいて、第2の接続部36のアーム36a,36bで第1の接続部16を保持したと出力したとする。この場合、主制御部42は、駆動部50の出力を停止させるとともに、駆動源52の出力を停止させる。
【0067】
本実施形態に係る無人航空機32及び電気機器34を含む無人航空機アセンブリ12は、高所に飛行し、足場などを設置せず、又は、脚立や梯子を用いることなく、無人航空機アセンブリ12を離間位置P2の指定された第1の接続部16に接続することができる。
【0068】
離間位置P2の指定された第1の接続部16に接続した無人航空機アセンブリ12は電気機器34を有する。このとき、
図4及び
図5に示す、電源ユニット14の送電部24と、無人航空機アセンブリ12のバッテリユニット59の受電部62とは、ワイヤレスで電力伝送可能な距離にある。
【0069】
本実施形態に係る離間位置P2は、電源ユニット14の電源22により、電力を確保できている。そして、
図1に示す無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、通信部44を介して電源ユニット14の通信部28を介して制御部26と信号の送受信を行う。制御部26は、電源22から送電部24を介して無人航空機アセンブリ12のバッテリユニット59の受電部62に電力を伝送する。このため、無人航空機アセンブリ12は、受電部62で受電した電力を用いて、電気機器34の機能要素58の機能を発揮させる。主制御部42は、電気機器34の機能要素58の機能として、例えば、照明光を発光させる。
【0070】
このため、本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10は、基準位置P1から適宜の高所の離間位置P2に電気機器34を有する無人航空機アセンブリ12を飛行により移動させて、無人航空機アセンブリ12を離間位置P2に接続した後、電気機器34の機能要素58の機能を発揮させることができる。このとき、無人航空機アセンブリ12と電源ユニット14との有線による接続を行わず、電源ユニット14の電源22の電力を、送電部24を通して、無人航空機アセンブリ12のバッテリユニット59の受電部62に伝送することができる。
【0071】
このため、ワイヤレス電力伝送により、第1の接続部16に接続された無人航空機アセンブリ12には、シームレスに電力が供給される。このため、無人航空機アセンブリ12は、受電部62で受電した電力を用いて、機能要素58の機能を発揮させ続け、例えば、照明光を発光させ続ける。
【0072】
図2及び
図3に示すように、電気機器34の機能要素58として、照明光を発光させる例について図示した。上述したように、機能要素58として、離間位置P2からの電力のシームレスな供給により、照明光の発光の他、電波の中継及び/又は放出、音波の放出等、種々の機能を発揮させ続けることができる。これらの機能は、1つに限らず、複数を組み合わせてもよい。すなわち、無人航空機アセンブリ12が有する機能要素58は、1つの種類に限らず、複数種類であってもよい。
【0073】
また、本実施形態では、メインコントローラ100の制御により、基準位置P1にある無人航空機アセンブリ12を離間位置P2に飛行させて、離間位置P2の第1の接続部16に第2の接続部36を接続する例について説明した。例えば、無人航空機アセンブリ12は、無人航空機アセンブリ12の操作者による有線又は無線によるコントロールにより、駆動部50、駆動源52等の動作が行われて、第1の接続部16に第2の接続部36のアーム36aが接続されることも好適である。
【0074】
本実施形態によれば、基準位置P1に対して高所の離間位置P2に照明器具などの電気機器34の機能要素58を、足場を設置することなく、接続することができる。このとき、電気機器34の機能要素58は、電源ユニット14との配線が不要である。このため、施工が容易である。そして、電気機器34の機能要素58は、電源ユニット14の電源22からの電力の供給により、所定の機能を発揮させ続けることができる。
【0075】
離間位置P2の無人航空機アセンブリ12を基準位置P1に戻す場合、上述したように、メインコントローラ100は、飛行経路を算出する。無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、駆動部50を駆動させてプロペラ32aを適宜に回転させて、無人航空機アセンブリ12の位置及び姿勢を保つ。そして、主制御部42は、駆動源52の制御により、第2の接続部36のアーム36a,36bの離間位置P2の第1の接続部16に接続した状態を解除する。そして、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12を、基準位置P1に移動させる。このとき、無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、無人航空機アセンブリ12の位置及び姿勢を保ちながら、第1の接続部16に対する第2の接続部36の接続を解除する。第1の接続部16に対する第2の接続部36の接続を解除する際、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12を上下の仮想軸の軸周りに回転させることが不要である。このため、無人航空機アセンブリ12の位置及び姿勢を一定に保った状態から、比較的容易に、メインコントローラ100により算出される飛行経路に沿って無人航空機アセンブリ12を移動させ、基準位置P1に載置することができる。
【0076】
なお、主制御部42は、電気機器34の機能要素58の機能を停止させてから、離間位置P2の無人航空機アセンブリ12を基準位置P1に戻してもよく、電気機器34の機能要素58の機能を発揮させながら、離間位置P2の無人航空機アセンブリ12を基準位置P1に戻してもよい。
【0077】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0078】
本実施形態では、離間位置P2に送電部24を有する電源ユニット14を設ける例について説明した。離間位置P2は、無人航空機アセンブリ12のバッテリユニット59のバッテリ64の容量や、離間位置P2に無人航空機アセンブリ12を接続しておき、電気機器34の機能要素58を機能させておく内容や時間等によっては、送電部24から無人航空機アセンブリ12の受電部62に対して電力を送電しなくてもよい。すなわち、航空機アセンブリ12が有するバッテリ64によって、無人航空機32及び電気機器34に対する電力を賄うことができれば、離間位置P2に電源ユニット14がない場合もあり得る。また、無人航空機アセンブリ12は、受電部62に加えて、送電部24から伝送される電力を受ける別の受電部を有する場合があり得る。
【0079】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の無人航空機アセンブリ12について、
図6を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例であって、第1実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0080】
図6に示す無人航空機32には、磁石33が固定されている。電気機器34には、磁性体35が固定されている。磁性体35は、強磁性体であることが好適であり、磁石33に対して引力が働く向きに配置される磁石でもよい。
【0081】
本実施形態では、
図6に示すように、無人航空機32と電気機器34とが対向した状態において、磁石33と、磁性体35との間には、引力が働く。このため、無人航空機32に対して、電気機器34が固定される。なお、磁石33と磁性体35の配置は、反対でもよい。このように、磁石33、磁性体35の組によって、無人航空機32と電気機器34とを固定/固定解除可能とすることにより、無人航空機32に対して適宜の機能を発揮する電気機器34を容易に着脱することができる。このため、例えば現場で求められる機能を発揮する機能要素58を有する電気機器34を選択して、無人航空機32に固定し、無人航空機アセンブリ12として、用いることができる。
【0082】
本実施形態では、電気機器34には、バッテリユニット59の受電部62と、受電部62を制御する主制御部42が設けられる。このため、主制御部42は、無人航空機32に配置されていてもよく、電気機器34に配置されていてもよい。なお、本実施形態では、受電部62は、電気機器34に設けられる例について説明するが、上述したように、無人航空機32に配置されていてもよい。
【0083】
そして、電気機器34の機能要素58は、受電部62で受電する電力により、機能を発揮する。また、無人航空機32に設けられ第1の接続部16と第2の接続部36との接続状態をモニタリングするセンサとして用い得るカメラ48は、例えば無人航空機アセンブリ12が離間位置P2に接続されている間中、例えば、受電部62で受電した電力により、機能を発揮し得る。または、カメラ48は、バッテリ64から供給される電力により、機能を発揮し得る。
【0084】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0085】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の無人航空機アセンブリ12について、
図7を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態の変形例であって、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0086】
無人航空機32には、第1の受電部(補助受電部)62aと、第1の送電部(補助送電部)66aとが設けられる。電気機器34は、受電部62を備える。
【0087】
電源ユニット14の送電部24から、第1の受電部62aに電力を伝送し、第1の受電部62aに電気的に接続される第1の送電部66aから、電気機器34の受電部62に電力が伝送される。このため、電気機器34の機能要素58は、受電部62で受電した電力により、機能を発揮する。このため、受電部62で電力を受電する場合、無人航空機32の第1の受電部62aで受けた電力を、第1の送電部66aを用いて受電部62に伝送することができる。このため、例えば、送電部24から受電部62までの距離が比較的遠くても、第1の受電部62a、第1の送電部66aで電力伝送を中継することができる。このため、本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10によれば、送電部24に比較的近い第1の受電部62aを用いて無人航空機32に電力を供給することができるとともに、第1の受電部62a、第1の送電部66aを用いて受電部62に電力伝送を行い、送電部24から比較的遠い位置にある電気機器34の機能要素58に受電部62から電力を供給することができる。
【0088】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0089】
したがって、電気機器34が有する受電部62は、送電部24から直接、電力を受電することも好適であり、例えば、無人航空機32の第1の受電部62a及び第1の送電部66aの組を介して電力を受電することも好適である。すなわち、受電部62は、送電部24から直接電力伝送されてもよく、間接的に電力伝送されてもよい。
【0090】
(第4実施形態)
第4実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の無人航空機アセンブリ12について、
図8及び
図9を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態から第3実施形態の変形例であって、第1実施形態から第3実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0091】
本実施形態は、第3実施形態の更なる変形例として説明する。
【0092】
本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10は、2つの無人航空機アセンブリ12を同時に用いる例について説明する。一方を、第1の無人航空機アセンブリ12aとし、他方を第2の無人航空機アセンブリ12bとする。無人航空機アセンブリ12a,12bの無人航空機32の形状及び大きさは、例えば、無人航空機アセンブリ12の形状及び大きさと同じである。無人航空機アセンブリ12a,12bの電気機器34の機能要素58は、適宜に選択されるため、同一であっても、異なっていてもよい。
図9中では、無人航空機アセンブリ12a,12bの電気機器34の機能要素58は、同一の照明器具を用いるものとして図示されている。
【0093】
離間位置P2には、例えば複数の第1の接続部16a,16bが設けられる。この場合、複数の第1の接続部16a,16bの形状及び大きさは第1実施形態で説明した第1の接続部16と同じで、構造が共通していることが好適である。
【0094】
なお、電源ユニット14の送電部24は、選択された1つの第1の接続部16aにあるとし、残りの第1の接続部16bには存在しないものとする。
【0095】
第1の無人航空機アセンブリ12aには、第3実施形態で説明した無人航空機アセンブリ12に、第2の送電部66bが設けられる。第1の受電部62aと第1の送電部66aとの間、及び、第1の受電部62aと第2の送電部66bとの間は、それぞれ電気的に接続されている。第1の受電部62aは、第1の送電部66aから受電部62に電力をワイヤレスに伝送するための電源として用いられるとともに、第2の送電部66bから後述する第2の受電部62bに電力をワイヤレスに伝送するための電源として用いられる。
なお、第2の送電部66bは、隣接する第2の無人航空機アセンブリ12bの後述する第2の受電部62bと対向する位置に設けられることが好適である。
【0096】
第2の無人航空機アセンブリ12bの無人航空機32には、第2の受電部62bと、第3の送電部66cとが設けられる。第2の受電部62bは、第3の送電部66cの電源として用いられる。
【0097】
第2の無人航空機アセンブリ12bの電気機器34には、第3の受電部62cと、主制御部42aとが設けられる。主制御部42aは、例えば、前述した主制御部42と通信しながら、適宜に第2の無人航空機アセンブリ12bを制御する。
【0098】
このため、電源ユニット14の送電部24からの電力は、第1の無人航空機アセンブリ12aの第1の受電部62a、第1の送電部66aを介して、第1の無人航空機アセンブリ12aの電気機器34の受電部62に伝送される。また、電源ユニット14の送電部24からの電力は、第1の無人航空機アセンブリ12aの第1の受電部62a、第2の送電部66bを介して、第2の無人航空機アセンブリ12bの第2の受電部62bに伝送される。そして、第2の受電部62bで受電された電力は、第3の送電部66cにより、第2の無人航空機アセンブリ12bの電気機器34の第3の受電部62cに伝送される。
【0099】
したがって、電源ユニット14の送電部24で第1の第1の無人航空機アセンブリ12aにワイヤレスに電力を伝送すると、第1の無人航空機アセンブリ12aの電気機器34の機能要素58が受電部62で受電する電力を用いて機能を発揮するとともに、第2の無人航空機アセンブリ12bの電気機器34の機能要素58が第3の受電部62cで受電する電力を用いて機能を発揮する。
【0100】
図8に示すように、第2の無人航空機アセンブリ12bの無人航空機32には、第4の送電部66dが設けられる。第4の送電部66dは、図示しない、別の無人航空機アセンブリの受電部に電力を伝送可能な位置に設けられる。このため、本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10は、離間位置P2において、例えば一方向などに、3つ以上の無人航空機アセンブリ12を並べて配置したとき、電源ユニット14の送電部24に近接する無人航空機アセンブリ12の電気機器34に電力が伝送されるだけでなく、電源ユニット14の送電部24に近接する無人航空機アセンブリ12から離れる無人航空機アセンブリ12の電気機器34に、順に電力が伝送される。
【0101】
図示しないが、例えば、離間位置P2に対して3つの無人航空機アセンブリ12を並べて配置することができる。このとき、電気機器34の機能要素58として、1つが青信号用の灯具、1つが赤信号用の灯具、残りが黄色信号用の灯具とする。この場合、簡易的に道路用の信号機として用いることができる。このとき、離間位置P2に、電源ユニット14の送電部24が1つあれば、3つの無人航空機アセンブリ12の電気機器34の機能要素58にそれぞれ電力を供給し続けることができる。
【0102】
なお、2つ以上の無人航空機アセンブリ12を並べて配置する場合、1つの無人航空機アセンブリ12を第1接続部16aに配置し、残りの無人航空機アセンブリ12を、第1接続部16aに接続した無人航空機アセンブリ12に接続してもよい。
【0103】
送電部24の位置に対して、第1の無人航空機アセンブリ12aと、第2の無人航空機アセンブリ12bとの配置を入れ替えてもよい。この場合であっても、送電部24からの電力を、第2の無人航空機アセンブリ12bの受電部で受電し、第2の無人航空機アセンブリ12bの機能要素58の機能を発揮させるために用いることができる。また、第2の無人航空機アセンブリ12bは、送電部24からの電力の一部を第1の無人航空機アセンブリ12aの受電部に電力伝送し、第1の無人航空機アセンブリ12aの機能要素58の機能を発揮させるために用いることができる。
【0104】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0105】
(第5実施形態)
第5実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の無人航空機アセンブリ12について、
図10を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態から第4実施形態の変形例であって、第1実施形態から第4実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0106】
無人航空機32には、第1の受電部62aと、第1の送電部66aと、バッテリ64とが設けられる。電気機器34には、主制御部42が設けられる。
【0107】
電源ユニット14の送電部24から、第1の受電部62aに電力を伝送し、第1の受電部62aに電気的に接続される第1の送電部66aから、受電部62に電力が伝送される。このため、電気機器34の機能要素58は、受電部62で受電した電力により、機能を発揮する。
【0108】
また、電源ユニット14の送電部24から、第1の受電部62aで受電した電力は、バッテリ64に蓄電される。例えば、電源ユニット14の送電部24から第1の受電部62aへの電力の伝送が停止した場合でも、バッテリ64を電源として第1の送電部66aから、第2の受電部62bに電力がワイヤレスに伝送される。したがって、仮に、電源ユニット14の電源22から送電部24を介して電力の供給が遮断された場合であっても、バッテリ64の電力の出力により、電気機器34の機能要素58の機能を発揮させることができる。
【0109】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0110】
(第6実施形態)
第6実施形態に係る電気機器機能発揮システム10について、
図11及び
図12を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態から第5実施形態の変形例であって、第1実施形態から第5実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0111】
図11及び
図12に示すように、離間位置P2の一例は、例えば、地面を基準位置P1としたときに、地下トンネルなどの地中の空洞等、下方に離間し、かつ、電源22を確保可能な位置である。
無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、例えば基準位置P1となる地面に設けられる開口Hを通して、離間位置P2の第1の接続部16に移動させる。そして、第1実施形態で説明したように、第1の接続部16に対して、主制御部42は、第2の接続部36のアーム36a,36bを駆動源52を駆動させて回動させ、第1の接続部16に対して第2の接続部36を接続する。
【0112】
離間位置P2の無人航空機アセンブリ12を基準位置P1に戻す場合、無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、駆動源52の制御により、第2の接続部36のアーム36a,36bの離間位置P2の第1の接続部16に接続した状態を解除しながら、駆動部50を駆動させてプロペラ32aを適宜に回転させる。そして、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12を、開口Hを通して、基準位置P1に移動させる。
【0113】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0114】
(第7実施形態)
第7実施形態に係る電気機器機能発揮システム10について、
図13及び
図14を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態から第6実施形態の変形例であって、第1実施形態から第6実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0115】
図13及び
図14に示すように、離間位置P2の一例は、例えば、ある基準位置P1を設定したときに、基準位置P1から水平方向に離間し、かつ、電源22を確保可能な位置である。
【0116】
無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、例えば基準位置P1から、水平方向に離間する離間位置P2の第1の接続部16に移動させる。そして、第1実施形態で説明したように、第1の接続部16に対して、主制御部42は、第2の接続部36のアーム36a,36bを駆動源52を駆動させて回動させ、第1の接続部16に対して第2の接続部36を接続する。
【0117】
離間位置P2の無人航空機アセンブリ12を基準位置P1に戻す場合、無人航空機アセンブリ12の主制御部42は、駆動源52の制御により、第2の接続部36のアーム36a,36bの離間位置P2の第1の接続部16に接続した状態を解除しながら、駆動部50を駆動させてプロペラ32aを適宜に回転させる。そして、主制御部42は、無人航空機アセンブリ12を、基準位置P1に移動させる。
【0118】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0119】
したがって、離間位置P2は、基準位置P1から上方向、下方向、又は、水平方向等、種々の方向に離れた領域であればよい。
【0120】
(第8実施形態)
第8実施形態に係る電気機器機能発揮システム10について、
図15及び
図16を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態から第7実施形態の変形例であって、第1実施形態から第7実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0121】
図15及び
図16に示すように、本実施形態に係る電気機器機能発揮システム10の離間位置P2は、第2の接続部36及び駆動源52を有する。一方、無人航空機アセンブリ12の無人航空機32には、駆動源52及びアーム36aがない。そして、無人航空機アセンブリ12の無人航空機32の上面には、第1実施形態で説明した第1の接続部16が設けられる。すなわち、本実施形態では、第1実施形態で説明した第1の接続部16と、第2の接続部36とを、入れ替えた。
【0122】
そして、離間位置P2の電源ユニット14の制御部26は、駆動源52を制御可能である。すなわち、制御部26は、駆動源52を制御して、第2の接続部36のアーム36a,36bを適宜に回動可能である。
【0123】
本実施形態に係る無人航空機アセンブリ12では、第2の接続部36といった可動部を減らし、第2の接続部36を離間位置P2に配置することができる。このため、無人航空機アセンブリ12の軽量化を図ることができる。また、無人航空機アセンブリ12の構造及び主制御部42を用いた制御の簡略化を図ることができる。すなわち、第2の接続部36のアーム36a,36bの制御を、主に、電源ユニット14の制御部26に担わせることができる。
【0124】
本実施形態によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることが可能な電気機器機能発揮システム10を提供することができる。
【0125】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の電気機器機能発揮システム10によれば、基準位置P1から離れた離間位置P2に電気機器34を飛行させて配置し、その電気機器34が有する機能を発揮させることができる。
【0126】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0127】
10…電気機器機能発揮システム、12…無人航空機アセンブリ、14…電源ユニット、16…第1の接続部、22…電源、24…送電部、26…制御部、32…無人航空機、32a…プロペラ、34…電気機器、36…第2の接続部、36a,36b…アーム、42…主制御部、44…通信部、46…各種センサ、48…カメラ、50…駆動部、52…駆動源、56…記憶部、58…機能要素、59…バッテリユニット、62…受電部、64…バッテリ、100…メインコントローラ、100a…ネットワーク、P1…基準位置、P2…離間位置。