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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010467
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】射出成形型及び樹脂成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/72 20060101AFI20240117BHJP
   B29C 33/04 20060101ALI20240117BHJP
   B29C 35/16 20060101ALI20240117BHJP
   B29C 45/73 20060101ALI20240117BHJP
   B29C 45/37 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B29C45/72
B29C33/04
B29C35/16
B29C45/73
B29C45/37
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111817
(22)【出願日】2022-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【弁理士】
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 茂樹
【テーマコード(参考)】
4F202
4F203
4F206
【Fターム(参考)】
4F202AK02
4F202CA11
4F202CB01
4F202CD16
4F202CK42
4F202CN05
4F202CN12
4F202CN22
4F202CN27
4F203AK02
4F203DA04
4F203DB01
4F203DC03
4F203DC28
4F203DD01
4F203DL11
4F203DM23
4F206AK02
4F206JA07
4F206JL02
4F206JM05
4F206JN43
4F206JQ81
(57)【要約】
【課題】型面の温度を調節する。
【解決手段】射出成形型20は、キャビティ26に樹脂を射出して樹脂成形品10を成形するものである。射出成形型20は、複数の板状体42を重ねて構成される入れ子28を備えている。入れ子28は、隣り合う板状体42,42の間に、空気供給部48から供給される空気をキャビティ26へ向けて送る空気流通路46を有している。空気流通路46は、板状体42の重ね合わせ面の一部を凹ませて形成するとよい。
【選択図】図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティに樹脂を射出して樹脂成形品を成形する射出成形型であって、
複数の板状体を重ねた入れ子を備え、
前記入れ子は、前記板状体の間に、空気供給部から供給される空気を前記キャビティへ向けて送る空気流通路を有している
ことを特徴とする射出成形型。
【請求項2】
前記キャビティが、凸型と凹型との間に形成され、
前記入れ子が、前記凸型において前記キャビティの湾曲部を形成する型面を構成している請求項1記載の射出成形型。
【請求項3】
前記空気流通路が、前記板状体の重ね合わせ面の一部を凹ませて形成されている請求項1または2記載の射出成形型。
【請求項4】
請求項1に記載の射出成形型で形成される前記キャビティに樹脂を充填した後、前記空気流通路へ空気を通して、前記キャビティに充填された樹脂を冷却する
ことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、射出成形型及び樹脂成形品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形品を成形する射出成形型は、冷却通路に冷却水を通して、型面の温度を制御している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭60-3014公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
射出成形型において、型面の温度を制御する都合上、型面になるべく近い位置に冷却通路を配置することが好ましい。しかしながら、キャビティの形状(樹脂成形品の形状)などによっては、冷却通路を型面から遠い位置にしか配置できないことがある。この場合、型面に温度ムラが生じてしまい、得られる樹脂成形品の品質不良が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記課題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、型面の温度を制御できる射出成形型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る射出成形型の第1態様は、
キャビティに樹脂を射出して樹脂成形品を成形する射出成形型であって、
複数の板状体を重ねた入れ子を備え、
前記入れ子は、前記板状体の間に、空気供給部から供給される空気を前記キャビティへ向けて送る空気流通路を有していることを要旨とする。
【0007】
本発明に係る射出成形型の第2態様は、前記第1態様において、
前記キャビティが、凸型と凹型との間に形成され、
前記入れ子が、前記凸型において前記キャビティの湾曲部を形成する型面を構成してもよい。
【0008】
本発明に係る射出成形型の第3態様は、前記第1態様又は前記第2態様において、
前記空気流通路が、前記板状体の重ね合わせ面の一部を凹ませて形成されていてもよい。
【0009】
本発明に係る樹脂成形品の製造方法の一態様は、
前記第1態様、前記第2態様及び前記第3態様の何れかの射出成形型で形成される前記キャビティに樹脂を充填した後、前記空気流通路へ空気を通して、前記キャビティに充填された樹脂を冷却することを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る射出成形型の第1態様によれば、空気流通路を通る空気によって、型面の温度を制御できる。
本発明に係る樹脂成形品の製造方法の一態様によれば、型面の温度が制御された射出成形型で成形しているので、得られる樹脂成形品の品質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例に係る射出成形型で成形した樹脂成形品の一例を示す斜視図である。
図2】(a)は、実施例の射出成形型を、型閉じ状態で示す断面図である。なお、空気流通路の位置で切断している。(b)は、(a)のA-A線で切断した断面図である。
図3】実施例の射出成形型を、型開き状態で示す断面図である。なお、空気流通路の位置で切断している。
図4】実施例の射出成形型を、型閉じ状態で示す断面図である。なお、入れ子の母型への取り付け部で切断している。
図5】実施例の入れ子を示す斜視図である。
図6】実施例の入れ子を分解して示す斜視図である。
図7】空気流通路の別例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る射出成形型及び樹脂成形品の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例0013】
図1に示す樹脂成形品10は、縁が湾曲して凹状になっている。より具体的には、樹脂成形品10は、基部12と、基部12から立ち上がる第1壁部14と、基部12から立ち上がる第2壁部16とを備えている。樹脂成形品10は、基部12を挟んで一対の第1壁部14,14が配置されている。また、樹脂成形品10は、第2壁部16が第1壁部14よりも基部12からの突出寸法が小さい。樹脂成形品10は、例えば、インストルメントパネルやドアトリムなどの車両内装部材、車両外装部材、車両用部材に限らない住宅用などの様々な部品に用いられる。
【0014】
図2及び図3に示すように、樹脂成形品10を製造するための実施例に係る射出成形型20は、第1型部22と、第2型部24とを備えている。射出成形型20は、第1型部22と第2型部24とを型閉じした際に、第1型部22と第2型部24との間に形成されるキャビティ26に、溶融した合成樹脂を射出(充填)して、この合成樹脂を冷却して硬化させることで、樹脂成形品10を成形する。実施例において、第1型部22が、樹脂成形品10の裏面を規定する凸型である。また、第2型部24が、樹脂成形品10の表面(意匠面)を規定する凹型である。
【0015】
図2図4に示すように、第1型部22は、入れ子28を備えている。入れ子28の一面(特に区別する場合、入れ子型面28aという。)が、第1型部22においてキャビティ26を形成する型面の一部となっている。入れ子28は、第1型部22における温度調節との兼ね合いで適宜位置に配置すればよいが、特に、入れ子型面28aが、第1型部22においてキャビティ26の湾曲部を形成するようにするとよい。なお、実施例では、キャビティ26の湾曲部において、樹脂成形品10における基部12から第1壁部14へ曲がる曲がり部分が成形される。換言すると、入れ子28は、第1型部22において、凸状部の頂部分から裾部分へ向けて曲がる角部に配置するとよい。なお、実施例では、凸状部の頂部分によって樹脂成形品10の基部12が成形され、凸状部の裾部分によって樹脂成形品10の第1壁部14が成形され、凸状部の角部によって基部12から第1壁部14へ曲がる曲がり部分が成形される。
【0016】
図2図4では、基部12から左側の第1壁部14への曲がり部分に対応するキャビティ26における左側の湾曲部に入れ子28を配置する例であるが、基部12から右側の第1壁部14への曲がり部分に対応するキャビティ26における右側の湾曲部にも入れ子28を配置してもよく、右側の湾曲部に入れ子28を配置しなくてもよい。また、基部12から第2壁部16への曲がり部分に対応するキャビティ26の湾曲部にも入れ子28を配置してもよく、当該湾曲部に入れ子28を配置しなくてもよい。
【0017】
第1型部22は、キャビティ26の湾曲部の幅方向全体に対応して、入れ子28の入れ子型面28aを配置しても、キャビティ26の湾曲部における幅方向の一部範囲に対応して、入れ子28の入れ子型面28aを配置しても、何れであってもよい。なお、実施例では、1つの入れ子28を配置しているが、キャビティ26の湾曲部の幅方向に並べて複数の入れ子28を配置してもよい。
【0018】
図2図4に示すように、入れ子28は、主型30に形成された設置凹部32に嵌め込まれている。主型30に形成した通孔部34に通したボルト等の締結要素36(特に区別する場合、主型締結要素という)を、入れ子28に設けた締結孔38に嵌め込んで(ねじ込んで)、入れ子28が主型30に固定されている(図4参照)。主型30において、主型締結要素36を通す通孔部34は、主型締結要素36の外径よりも大きく形成され、主型締結要素36と通孔部34との間の隙間が、主型排気路40になる。
【0019】
図2図6に示すように、入れ子28は、複数の板状体42を重ねて構成されている。複数の板状体42は、ボルト等の締結要素44(特に区別する場合、入れ子締結要素という)によって、互いに固定されている(図6参照)。複数の板状体42は、第1型部22における凸状部の頂部分から裾部分へ向かう方向に並んでいる。各板状体42の一面が、キャビティ26に臨み、入れ子型面28aを構成している。
【0020】
図2及び図3に示すように、入れ子28は、隣り合う板状体42の間に、空気流通路46を有している。空気流通路46は、空気供給部48から供給される空気が通り、この空気をキャビティ26へ向けて送るようになっている。空気流通路46の一端が、設置凹部32の底面と入れ子28との間に形成される空間32aに開口している。空気流通路46の他端が、入れ子型面28aに開口しており、空気流通路46がキャビティ26に通じている。空気流通路46は、入れ子型面28aに開口する送出口の開口幅を、例えば0.02mm~0.05mm程度に設定することが好ましい。空気流通路46に空気を送ることで、空気流通路46への樹脂の侵入を抑えることができるが、送出口の開口幅を狭く設定することで、樹脂が送出口から侵入し難くなる。空気流通路46は、送出口以外の部分を送出口の開口幅と同じ寸法で形成しても、送出口以外の部分を送出口の開口幅と異なる寸法で形成しても、何れであってもよい。
【0021】
図5及び図6に示すように、空気流通路46が、板状体42の重ね合わせ面の一部を凹ませて形成されている。ここで、隣り合う板状体42の一方だけの重ね合わせ面を凹ませても(図5及び図6参照)、隣り合う板状体42の両方の重ね合わせ面を凹ませても(図7参照)、何れであってもよい。また、空気流通路46を、隣り合う板状体42の一方の凹みだけで形成しても(図5及び図6参照)、隣り合う板状体42の両方に設けた凹みを合わせて形成しても(図7参照)、何れであってもよい。また、空気流通路46は、板状体42の重ね合わせ方向の開口幅よりも板状体42の幅方向の開口幅が広いスリット状であっても(図5参照)、板状体42の重ね合わせ方向の開口幅と板状体42の幅方向の開口幅とがほぼ同じ孔状であっても(図7参照)、何れであってもよい。更に、隣り合う板状体42の間に設けられる空気流通路46が1本であっても(図5及び図6参照)、隣り合う板状体42の間に設けられる空気流通路46が、板状体42の幅方向に複数本設けられていても(図7参照)、何れであってもよい。
【0022】
図2に示すように、空気供給部48は、送風機などの空気供給手段48aを備えている。空気供給手段48aから送り出された空気が、第1型部22の主型30に設けられた通路30aを介して、前記空間32aに供給される。また、空気供給部48は、供給する空気の温度を調節する空気温度調節手段48bを備えていてもよい。空気温度調節手段48bとしては、例えば、通過する空気をボルテックス効果により冷却するボルテックスクーラーや、その他の手段を用いることができる。例えば、冷却した空気を供給すると、型面の冷却効率を向上できる。
【0023】
図5及び図6に示すように、入れ子28は、空気を排出するための入れ子排気路50を備えていてもよい。実施例の入れ子排気路50は、上流が空気流通路46に繋がり、下流が主型排気路40に繋がっている。より具体的に説明すると、入れ子排気路50の上流が、空気流通路46の送出口近傍に繋がっている。また、入れ子排気路50は、隣り合う板状体42,42の間から入れ子28の外面を通って、締結孔38に繋がっている。そして、締結孔38と主型排気路40とが繋がっているので、入れ子排気路50を通った空気が、主型排気路40を介して射出成形型20の外に排出される(図4参照)。
【0024】
前記射出成形型20による樹脂成形品10の製造方法について説明する。射出成形型20において、第1型部22と第2型部24とを型閉じし、キャビティ26に樹脂を射出し、保圧期間及び冷却期間に亘って型閉じ状態を保持し、その後、型開きして樹脂成形品10を取り出す。空気供給部48による空気供給開始のタイミングは、第1型部22と第2型部24とを型閉じする前、第1型部22と第2型部24とを型閉じしてから樹脂の射出前、樹脂の射出中(充填期間)、樹脂の射出完了後の保圧期間や冷却期間など、何れであってもよいが、樹脂の射出完了後の冷却期間が樹脂成形品10に直接空気を当てることができるので好ましい。空気供給部48による空気供給期間は、型閉じ期間、樹脂の充填期間、保圧期間、冷却期間、型開き期間、樹脂成形品10の取り出し期間からなる成形サイクルの一部期間であってもよく、成形サイクルの全期間に亘って空気を供給していてもよい。
【0025】
射出成形型20において、空気供給部48から供給された空気が、入れ子28の空気流通路46を通ってキャビティ26へ向けて送られる。空気流通路46を通る空気との熱交換により、入れ子28及び入れ子型面28aが冷却される。このように、入れ子型面28aが冷却されているので、入れ子型面28aに接する樹脂を冷却することができる。また、空気流通路46の送出口に至った空気によっても、樹脂を直接冷却することができる。このように、射出成形型20によれば、空気流通路46を通る空気によって、入れ子型面28aの温度を制御できる。このように、キャビティ26での温度ムラを抑えることができることから、射出成形型20で成形する樹脂成形品10の成形不良を防止して、品質がよい樹脂成形品10を製造できる。
【0026】
射出成形型20において、空気を用いて温度調節するので、水のように樹脂との接触によって問題が生じない。しかも、空気を用いることで、第1型部22における経路選択の自由度が水よりも高い。従って、射出成形型20によれば、冷却水による冷却構造では配置できなかった位置に入れ子28を配置することができ、第1型部22の型面温度を適切に調節できる。
【0027】
射出成形型20は、空気流通路46を入れ子28に設けることで、空気流通路46の形成が容易になる。入れ子28において、空気流通路46を板状体42の間に設けることで、空気流通路46の形状や経路や大きさの自由度が高くなり、前述したような非常に小さい開口幅で空気流通路46を形成することが可能となる。特に、空気流通路46を、板状体42の重ね合わせ面の一部を凹ませて形成することで、非常に小さい開口幅の空気流通路46を簡単に設定することができる。
【0028】
冷却水による冷却構造を実施例の射出成形型20に設定する場合、第1型部22においてキャビティ26の上端よりも上側に、冷却管を通す必要がある。このため、冷却管をバッフル構造にしても、キャビティ26の湾曲部近傍まで冷却管を近づけることが難しい。実施例の射出成形型20は、空気流通路46が設けられた入れ子28で第1型部22の型面を構成でき、冷却水による冷却構造よりも型面を効率よく温度調節することができる。特に、入れ子28が、第1型部22においてキャビティ26の湾曲部を形成する型面を構成していることで、樹脂成形品10における基部12から第1壁部14への曲がり部分を入れ子28により冷却できる。これにより、第1壁部14が成形収縮に起因して規定位置から内側へ倒れる成形不良の発生を抑えることができ、品質のよい樹脂成形品10を製造することができる。
【0029】
実施例の射出成形型20は、入れ子排気路50を介して射出成形型20の外に空気を排出する排出構造を有している。このようにすることで、空気流通路46を通る空気による入れ子28の冷却効率を向上できる。
【0030】
前述した射出成形型20を用いた樹脂成形品10の製造方法によれば、型面の温度が制御された射出成形型20で成形しているので、得られる樹脂成形品10の品質を向上できる。
【0031】
(変更例)
前述した事項に限らず、例えば以下のようにしてもよい。なお、本発明は、実施例及び以下の変更例の具体的な記載のみに限定されるものではない。
(1)実施例では、第1型部(凸型)を上側に配置し、第2型部(凹型)を第1型部の下側に配置したが、これに限らず、第1型部(凸型)を下側に配置し、第2型部(凹型)を第1型部(凸型)の上側に配置してもよく、第1型部(凸型)と第2型部(凹型)とが横方向に配置されていてもよい。
(2)入れ子を構成する板状体が重なる向きは、実施例に限らず、例えば、第1壁部の幅方向に対応する向きに、複数の板状体が重なっていてもよい。
(3)移動可能なスライドコアに、入れ子を配置してもよい。
(4)射出成形型は、入れ子の空気流通路に空気を通す空気冷却構造だけでもよいが、空気冷却構造に加えて、冷却水による水冷却構造も併用してもよい。
(5)実施例では、入れ子を主型に固定する締結要素を通す通孔部を用いて空気を射出成形型外に排出したが、例えば、入れ子排気路の下流を第1型部(凸型)と第2型部(凹型)との合わせ目に繋げて、第1型部(凸型)と第2型部(凹型)との合わせ目から空気を逃がしてもよい。なお、排出構造を省略してもよい。
【符号の説明】
【0032】
10 樹脂成形品,20 射出成形型,22 第1型部(凸型),
24 第2型部(凹型),26 キャビティ,42 板状体,46 空気流通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7