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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104672
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】中継装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20240729BHJP
   B65H 1/14 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
G03G15/00 446
B65H1/14 322Z
G03G15/00 405
G03G15/00 407
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009011
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテックニスカ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】窪田 一太朗
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 隆
(72)【発明者】
【氏名】日原 康太
(72)【発明者】
【氏名】福田 昌樹
【テーマコード(参考)】
2H072
3F343
【Fターム(参考)】
2H072BA03
2H072BA13
2H072CA01
2H072CB03
2H072JA02
3F343FA02
3F343FB01
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA34
3F343KB06
3F343LC27
(57)【要約】
【課題】 給紙装置から画像形成装置にシートを供給できる中継装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 給紙装置50からのシートを画像形成装置70に搬送する中継装置10であって、シートを給紙する給紙装置50からのシートを受け入れる受入口11と、シートに画像を形成する画像形成装置70にシートを送り込む送込口12と、シートを受入口から送込口に案内する第1の搬送経路13と、を備え、受入口の高さ方向の位置と送込口の高さ方向の位置を異ならせた。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを給紙する給紙装置からのシートを受け入れる受入口と、
シートに画像を形成する画像形成装置にシートを送り込む送込口と、
シートを前記受入口から前記送込口に案内する第1の搬送経路と、を備え、
前記受入口の高さ方向の位置と前記送込口の高さ方向の位置を異ならせた中継装置。
【請求項2】
前記送込口の高さ方向の位置を、前記受入口の高さ方向の位置よりも低くした請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
シートが載置される載置トレイと、
前記載置トレイ上のシートを送り出す送出手段と
前記送出手段から送り出されたシートを前記送込口に向けて案内する第2の搬送経路と、
を備える請求項1または請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記載置トレイの少なくとも一部を前記シート搬送装置の外装面から突出して配置した請求項3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記載置トレイの少なくとも一部を、前記載置トレイがシート搬送装置の上面と重なる位置に移動可能に構成した請求項4に記載の中継装置。
【請求項6】
前記載置トレイの上流側の少なくとも一部を、前記載置トレイの下流側のすくなくとも一部分と重なる位置に移動可能に構成した請求項4に記載の中継装置。
【請求項7】
シートを給紙する給紙装置と、
シートに画像を形成する画像形成装置と、
前記給紙装置と前記画像形成装置の間に設けられた中継装置と、を
備え、
前記中継装置は、前記給紙装置からのシートを受け入れる受入口と、前記受入口の高さ方向の位置と異なる高さ方向の位置に設けられ、前記画像形成装置にシートを送り込む送込口と、シートを前記受入口から前記送込口に案内する搬送経路と、を有する画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを給紙する装置からシートを受け、画像形成装置にシートを送る中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置の画像形成部にシートを給紙する給紙装置が知られている。このような給紙装置には、数千枚に及ぶ大容量のシートを収納可能なものがある。大容量のシートを収納する給紙装置は、画像形成装置と並べて配置されており、画像形成装置の側部に形成されたシートの入口と給紙装置のシートの出口とを連結し、給紙装置からシートが画像形成装置内に供給されるようになっている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-203437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、画像形成装置に給紙装置を連結する場合、給紙装置も出口の高さ位置を画像形成装置の入口の高さ位置に一致させる必要がある。したがって、画像形成装置の入口と同一の高さにない出口を備える給紙装置は画像形成装置には取り付けることができないとの問題がある。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、給紙装置のシートの出口の位置が画像形成装置の入口の位置と一致しないものであっても、給紙装置から画像形成装置にシートを供給できる中継装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、シートを給紙する給紙装置からのシートを受け入れる受入口と、シートに画像を形成する画像形成装置にシートを送り込む送込口と、シートを受入口から送込口に案内する第1の搬送経路と、を備え、受入口の高さ方向の位置と送込口の高さ方向の位置を異ならせた中継装置。
【発明の効果】
【0007】
上記の中継装置によって、給紙装置のシートの排出口の位置が画像形成装置のシート受入口の位置と一致しないものであっても、給紙装置から画像形成装置にシートを供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の中継装置を含む画像形成システムの一例を示す断面図である。
図2】本発明の中継装置における第1の実施の形態を示す断面図である。
図3】本発明の中継装置における第2の実施の形態を示す断面図である。
図4】本発明の中継装置における第3の実施の形態を示す断面図である。
図5】本発明の中継装置における第4の実施の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は画像形成装置70、給紙装置50、中継装置10を含む画像形成システム100の一例を示す断面図である。画像形成システム100は、原稿読取装置71及び原稿搬送装置72が搭載される画像形成装置70と、この画像形成装置70に接続される中継装置10及び給紙装置50とから構成されている。画像形成装置70は、画像形成部80と上段カセット78a、下段カセット78bを有する給紙部78を備えている。画像形成装置70は、原稿読取装置71によって原稿画像から読み取られた画像データに基づいて、上段カセット78a、下段カセット78b又は中継装置10の何れか一つから供給されたシート上に画像形成部80にて画像形成を行い、画像形成されたシートを集積トレイ77に集積する。
【0010】
画像形成部80は、帯電器81と、投光器(レーザヘッドなど)82と、感光ドラム83と、現像器84と、転写チャージャ85と、定着ローラ86とを備えている。帯電器81で帯電された感光ドラム83の表面に投光器82で静電潜像(静止画像)が形成され、現像器84によって静電潜像にトナーが付着させられる。そして、感光ドラム83上に付着されたトナーがシートに転写チャージャ85によって転写される。トナーが転写されたシートは、下流側に配置される定着ローラ86に送られて、シート上のトナーを加熱定着させられた後、排紙ローラ対87によって集積トレイ77へ排出される。
【0011】
上下段のカセット78a、78bには、各カセット78a、78bに収納されているシートを給紙する給紙機構90、91がそれぞれ設けられている。給紙機構90、91にはシートの最上位面に接触してシートを送り出す送出ローラと、送り出されたシートを一枚ずつに分離して給送する分離ローラ対とが設けられている。給紙機構90、91にて送り出されたシートは搬送路92を通って搬送される。そして、搬送路93に沿って画像形成部80へと送られる。
【0012】
なお、画像形成装置70及び給紙装置50において扱われるシートには、普通紙の他、OHPシート、トレーシングペーパ、コート紙などを含み、またシートのサイズについても複数種類のサイズに対応する。原稿読取装置71は、原稿搬送装置72にて所定の読取位置に搬送された原稿に光を転写して、原稿からの反射光を光電変換素子71aで受け取る。そして、光電変換素子72aは、受け付けた光を電気信号に変換することによって、原稿から画像データを生成させる。このようにして生成された画像データは画像形成装置70の投光器82に画像信号として送信される。
【0013】
図2は、中継装置10及び給紙装置50の断面図である。図1図2に示すように給紙装置50は、シートを収納する収納庫51と、収納庫51内に設けられ、シートが載せられる積載トレイ52と、積載トレイ52上のシートを給紙する給送機構53を備えている。また、収納庫51の左右両側にはそれぞれスライドレール55a、55bが設けられている。収納庫20は、スライドレール55a、55bを介して引き出し可能に筐体56に支持されている。給送機構53は、繰出ローラ57、給紙ローラ58、分離ローラ59を備えている。収納庫51に収納されるシートは、繰出ローラ57によって繰り出され、給紙ローラ58及び分離ローラ59によって1枚ずつ分離されて給紙される。また、給送機構53のシート給紙方向下流には、搬送ローラ対60が設けられている。この搬送ローラ対60によって搬送されるシートは中継装置10を介して画像形成装置70に供給される。
【0014】
前途したように収納庫51内には、昇降自在な積載トレイ52が設けられている。この積載トレイ22は、平面状のプレートによって形成され、このプレート上に複数枚のシートが積載できるようになっている。また、収納庫51の上方には、積載トレイ52上に積載されたシートの最上位面の位置を検出する上面検知センサS1が設けられ、収納庫20内の下側には下限検知センサS2が設けられている。積載トレイ52は、上面検知センサS1にて検出された後に所定量上昇した給紙位置から下限検知センサS2にて検出される位置との間を昇降するように構成されている。なお、図示しないが積載トレイ52を昇降させる昇降機構は、積載トレイ52に取り付けられたワイヤとワイヤを巻き取る巻取プーリと、巻取プーリを駆動する昇降モータとを備え、ワイヤを巻取プーリで巻き取ることで積載トレイ52を上昇させ、巻取プーリを他方向に回転させてワイヤを弛めることで積載トレイ52を下降させる。
【0015】
収納庫20内にはシートの給紙方向に直交するシート幅方向を整合するための一対のサイド規制板61が設けられている。一対のサイド規制板61は、収納庫51内のシートのサイズに合わせてシート幅方向に移動可能な構成になっている。また、シート給紙方向に移動して、シートの給紙方向の後端を整合する後端規制板62が設けられている。なお、図1図2では、一対のサイド規制板61のうちシート幅方向一端側(装置のリア側)に配置されたサイド規制板のみを図示している。
【0016】
次に、画像形成装置70と給紙装置50の間に配置され、給紙装置50から受けたシートを画像形成装置70に搬送する中継装置10について以下に述べる。
【0017】
まず、中継装置10における第1の実施形態について図2の断面図に基づいて説明する。 中継装置10は、給紙装置50からのシートを受け入れる受入口11と、シートを画像形成装置70に送り込む送込口12と、受入口11から送込口12にシートを案内するための第1の搬送経路13と、中継装置10の外装カバー30から外側に突き出るように配置され、シートが載置される載置トレイ20と、載置トレイ上のシートを送り出す送出手段としての送出機構26と、送出機構26にて送り出されたシートを下流に案内する第2の搬送経路14と、を備えている。また、受入口11からのシートを第1の搬送経路13に沿って搬送させる受入ローラ対35と、送込口12からシートを画像形成装置70に送り込む送込ローラ対38と、受入ローラ対35から送込ローラ対38にシートを第1の搬送経路13に沿って搬送する複数の搬送ローラ対36、37が設けられている。
【0018】
受入口11は、給紙装置50の上側に設けられた排出口63と同一の高さに設けられており、中継装置10を給紙装置50に連結させた際に給紙装置50から連続した経路を形成するように構成されている。
【0019】
送込口12は、給紙装置50の排出口63の高さ位置よりも下側に位置する画像形成装置70の受取口96と同一の高さ位置に設けられており、画像形成装置50に連結させた際に中継装置10からのシートを画像形成装置70の連結経路94に対して経路が連続するように形成している。
【0020】
第1の搬送経路13は、受入口11から受け入れたシートを受入口11よりも下方に設けた送込口12にシート搬送する。第1の搬送経路13は、シートが通過可能な隙間を形成する一対のガイド部材からなる。
【0021】
載置トレイ20は、図2に示すように中継装置10の上面、すなわち上面外装カバー30aから突き出るように配置されており、外部から使用者が容易にシートを載置可能に構成されている。載置トレイ20は、シート送出方向下流側の第1の載置トレイ20aと上流側の第2の載置トレイ20bで構成されている。第1の載置トレイ20aは揺動軸40を支点として上下に揺動し、シートの送り出し方向先端側を後述する送出ローラ27に押圧する圧接位置と送出ローラ27から退避する退避位置に移動する。第2の載置トレイ20bは、回動軸41を支点として回動するように構成されている。第2の載置トレイ20bは、第1の載置トレイと協働してシートを支持する載置位置と、中継装置20の上面外装カバー30aの外側面に重なる位置で、載置トレイ20にシートを載置するために形成された中継装置20の上面に形成された開口44を塞ぐ遮蔽位置に移動する。図2では載置位置にある第2の載置トレイ20bを実線で示し、遮蔽位置にある第2の載置トレイ20bを破線で示している。本実施の形態では、載置トレイ20を使用しない場合は、第2の載置トレイ20bを遮蔽位置に位置させる。これによって、外部から装置内にゴミや塵などの異物が侵入することを防止する。また開口44から容易に送出ローラ27、給送ローラ28、分離ローラ29に触れられないようにする。
【0022】
なお、図2における符号42は、第1の載置トレイ20aを揺動させる揺動レバーである。この揺動レバー42は回転軸42aに連結されており、揺動レバー42は回転軸42aを正転駆動させることで上方に回動し、その先端が第1の載置トレイ20aの底面に当接して第1の載置トレイ20aを上昇させる。また、回転軸42aを逆転させると揺動レバー42は下方に回動し、それに追従して第1の載置トレイ20aは自重で下降する。また、図2における符号43は、載置トレイ20に載置されたシートの幅方向を整合する整合板である。この整合板はシート幅方向にスライド移動可能になっており、使用者が載置トレイ20にシートを載置した後に、使用者が手動でスライド移動させてシートを整合する。
【0023】
送出機構26は、載置トレイ20からシートを送り出す送出ローラ27とシートを1枚に分離して下流に給送する給送ローラ28と分離ローラ29で構成される。送出ローラ27は第1の載置トレイ20aの上昇によって圧接されたシートを回転して送り出す。分離ローラ29は所定の押圧力で給送ローラ28に圧接されており、給送ローラ28との間に2枚以上のシートが進入すると逆転して2枚目以降の給送を阻止する。
【0024】
第2の搬送経路14は、給送ローラ28にて給送されたシートを送込口12に向けて案内する。第2の搬送経路14は、途中で第1の搬送経路13に合流している。つまり、第2の搬送経路14で案内されるシートは第1の搬送経路13に送り込まれ、送込口12に案内される。勿論、第1の搬送経路13を介さずに第2の搬送経路14のみで送込口12にシートを案内するようにしてもよい。
【0025】
次に、中継装置20の動作について、説明すると、画像形成装置70の操作部99にて給紙装置50の収納庫51が選択され、操作部99のスタートボタンが押されると、給紙装置50が作動して給紙装置50からシートが給紙される。中継装置20は、受入口11に設けられた受入センサS3がシートを検出すると受入ローラ対35と第1、第2の搬送ローラ対36、37及び送込ローラ対38が回転駆動し、受入口11から受け入れたシートを送込口12まで搬送して、画像形成装置70に送り込む。そして、給紙装置50から送られる最終のシートの後端が送込センサS4で検出されると受入ローラ対35と第1、第2の搬送ローラ対36、37及び送込ローラ対38が回転駆動を停止する。
【0026】
画像形成装置70の操作部99にて中継装置の載置トレイ20が選択された状態で載置トレイ20にシートが載置され、操作部99のスタートボタンが押されると、揺動レバー42が上昇して、シートの上面が送出ローラ27に接触する。シートの上面が送出ローラ27に接触すると、送出ローラ27及び給送ローラ28が回転駆動する。これと同時に第2の搬送ローラ37と送込ローラ対38が回転駆動する。これによって、載置トレイ20のシートは送出ローラ27で送り出された後に給送ローラ28にて第2の搬送経路14から第1の搬送経路13に送られる。そして、第1の搬送経路13に送られたシートは第2の搬送ローラ37と送込ローラ対38によって第1の搬送経路13に沿って送込口12に搬送され、送込口12から画像形成装置70に送り込まれる。
【0027】
中継装置10における第2の実施形態について図3に基づいて説明する。なお、第2の実施形態の説明では第1の実施の形態と異なる構成のみについて説明する。また、図3の図中において第1の実施の形態と同一な構成、部材については第1の実施の形態と同一符号を用いて説明する。
【0028】
第1の実施形態では載置トレイ20を装置の上面から外部に突き出るように配置したが、第2の実施形態では、図2に示すようには、載置トレイ20を中継装置10の側面から外部に突き出るように配置している。つまり、第2の実施形態では、中継装置10の外装カバーの側面30bから給紙装置50側に突出して配置される。
【0029】
第2の実施形態では、中継装置10の高さを給紙装置50よりも高くし、載置トレイ20が給紙装置20の上方に位置する。また、第2の搬送経路に第3の搬送ローラ39を設けている。さらに、第2の載置トレイ20bは、第1の載置トレイ20aと協働してシートを支持する載置位置(図3の実線で示す位置)と、第1の載置トレイ20aの載置面に重なる位置で、載置トレイ20にシートを載置するために形成された中継装置20の側面に形成された開口44を塞ぐ遮蔽位置(図3の破線で示す位置)に移動する構成となるため、遮蔽位置で中継装置20の側面の開口44を塞ぐような形状に第2の載置トレイ20bを形成している。第2の実施形態では、延長トレイ45が送り出し方向上流側にスライド移動可能に第2の載置トレイ20bに取り付けられている。この延長トレイ45は載置トレイ20よりも長いシートを取り扱う際に延長トレイ45をスライド移動させて、第2の載置トレイ20bから引き出す。これによって、載置トレイ20と協働してシートの上流側を支持できる。第1の実施の形態では、延長トレイ45を設けていないが、第1の実施の形態45にもこのような延長トレイ45を適用できる。
【0030】
中継装置10における第3の実施形態について図4に基づいて説明する。なお、第3の実施形態の説明では第1の実施の形態と異なる構成のみについて説明する。また、図4の図中において第1の実施の形態と同一な構成、部材については第1の実施の形態と同一符号を用いて説明する。
【0031】
この第3の実施形態では、第1の実施形態に重送センサDSと、重送センサDSで検出されたシートを排出する排出部としての収納ボックス46を備え、シートの重送を検出して重送シートを収納ボックスに自動で排出する機能を有する。
【0032】
重送センサDSは、第1の搬送経路13における第2の搬送経路14の合流位置下流側で、合流位置に近い位置に配置される。収納ボックス46は、中継装置10の下部に配置された箱状のボックスであって、その上面側から重送シートが落下するようになっている。
【0033】
第1、第2の搬送経路13、14には、第1、第2の搬送ローラ対36、37を含む複数の搬送ローラ対36、37、39、48、49が設けられている。搬送ローラ48の直後には、重送シートを収納ボックス46に案内するための切換フラッパ47が設けられており、切換フラッパ47は搬送ローラ対48で搬送されるシートが引き続き第1の搬送経路13にて案内さられる第1の位置と搬送ローラ対48で搬送されるシートを第1の搬送経路13から離脱させて収納ボックス46に案内する第2の位置に移動する。
【0034】
この第3の実施形態では、給紙装置50または載置トレイ20から送られたシートを重送センサDSで検出する。重送センサDSにて重送が検出されると、切換フラッパ47が第1の位置から第2の位置に移動し、重送シートは自動的に収納ボックスに排出される。これによって、シートに重送が発生しても、給紙装置50、中継装置10、画像形成装置70を継続して動作させることができるため、生産性の低下を招くことがない。
【0035】
中継装置10における第4の実施形態について図5に基づいて説明する。なお、第4の実施形態の説明では第1の実施の形態と異なる構成のみについて説明する。また、図4の図中において第1の実施の形態と同一な構成、部材については第1の実施の形態と同一符号を用いて説明する。
【0036】
この第4の実施形態では、送出ユニット10bとして載置トレイ20と送出機構26を一体でユニット化する。すなわち、中継装置10bを受入口11から受け入れたシートを送込口12に搬送するための受入ローラ対35、第1、第2のローラ対36、37、送込ローラ対38及び第1の搬送経路13を備える中継ユニット10aと送出ユニット10bで構成し、送出ユニット10aをねじ等の固定具で中継ユニット10aを取り付けるようにしたものである。これによって、中継ユニット10aから送出ユニット10bを取り外し、中継ユニット10aのみの使用も可能となる。なお、中継ユニット10aには、第2の搬送経路14の下流側の一部が設けられ、第1の搬送経路13の途中に合流するようになっており、送出ユニット10bには第2の搬送経路14の上流側の一部が設けられている。
【0037】
また、送出ユニット10bをコンパクトとするために送出機構26を中継ユニット10aの上方で、かつ画像形成装置70側に配置し、載置トレイ20を中継ユニット10aの上方から給紙トレイ50の上方にかかるように配置する。なお、載置トレイ20の第2の載置トレイ20bは、動軸41を支点として回動するように構成され、図5に示すように載置トレイ20にシートを載置するために形成された送出ユニット10bの側面に設けられた開口44を塞ぐ位置に移動するようになっている。
【0038】
上述した第1~第4の実施形態によれば、給紙装置50からシートを受け入れる受入口11と画像形成装置70にシートを送り込む送込口12のシート高さ方向の位置を異ならせた中継装置10を給紙装置50と画像形成装置70の間に設けたので、給紙装置50の排出口63と画像形成装置70の受取口96の高さが異なっても支障なく給紙装置50から画像形成装置70にシートが供給できる。
【0039】
特に、収納庫51からシートを給紙する位置及び排出口63の高さが、画像形成装置70における給紙部78から画像形成部80にシートを搬送する搬送経路92にシートが供給できない位置である場合、中継装置10の送込口12を受入口11よりも低い位置にしたので、画像形成部80にシートを搬送する搬送経路92に支障なくシートを供給できる。
【0040】
また、第1~第4の実施形態によれば、中継装置10に外部からシートを載置する載置トレイ20と載置トレイ20からシートを送り出す送出機構を設けたので、載置トレイ、いわゆる手差しトレイを画像形成装置の側部に設置するスペースがない場合であっても、載置トレイを使用することが可能となり、画像形成システムの機能を損なうことがない。
【0041】
さらに、第1の実施形態と第3の実施形態においては、第2の載置トレイ20bを、シートを支持する位置と、中継装置20の上面外装カバー30aの外側面に重なる位置に移動するように構成したので、載置トレイ20にシートを載置するために形成された中継装置20の上面に形成された開口44を塞ぐことがでる。第2の実施形態と第4の実施形態では、第2の載置トレイ20bを、シートを支持する載置位置と、第1の載置トレイ20aの載置面に重なる位置に移動するように構成したので、載置トレイ20にシートを載置するために形成された中継装置20の側面に形成された開口44を塞ぐことがでる。これによって、第1~第4の実施形態のいずれのものも、異物が中継装置10内に侵入することを防止し、送出ローラ27、給送ローラ28、分離ローラ29に使用者が容易に触れることを防止することができる。また、載置トレイ20を使用してないときの装置の見栄えよくなる。
【符号の説明】
【0042】
100 画像形成システム
70 画像形成装置
50 給紙装置
10 中継装置
11 受入口
12 送込口
13 第1の搬送経路
14 第2の搬送経路
20 載置トレイ
20a 第1の載置トレイ
20b 第2の載置トレイ
26 送出機構
30 外装カバー
35 受入ローラ対
36 第1の搬送ローラ対
37 第2の搬送ローラ対
38 送込ローラ対
図1
図2
図3
図4
図5