(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104740
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】繊維を含む容器本体と、繊維を含む蓋とを有する繊維を含む容器、繊維を含む蓋、容器を生産する為の方法、その方法を実施する為の装置、及び蓋を生産する為の方法
(51)【国際特許分類】
B65D 65/46 20060101AFI20240729BHJP
B65D 77/20 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
B65D65/46
B65D77/20 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024005182
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】10 2023 101 648.2
(32)【優先日】2023-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】506040652
【氏名又は名称】クロネス アクティェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヒッペル, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ツァハリアス, イェルク
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3E067AB01
3E067BA01A
3E067BB01A
3E067BB26A
3E067EA04
3E067EA17
3E067EA32
3E067EB27
3E067EE35
3E067FA01
3E067FC01
3E086AD04
3E086AD23
3E086BA02
3E086BA24
3E086BA29
3E086BB71
3E086CA01
3E086DA08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】繊維を含む容器本体と、繊維を含む蓋とを有する繊維を含む容器、繊維を含む蓋、容器を生産する為の方法、その方法を実施する為の装置、及び蓋を生産する為の方法。
【解決手段】本発明は、繊維を含む容器に関連し、その容器は、繊維を含む容器本体であって、口開放部を囲む口開放領域5を有する容器本体と、周方向溝を有する、繊維を含む蓋3と、を有する。閉鎖位置では、口領域の少なくとも一部が溝内に収容され、それによって容器本体が閉鎖される。蓋は、容器本体から離れて閉鎖位置から開放位置に移動するように設計されている。また、本発明は、繊維を含む容器に使用するための、周方向溝を有する繊維を含む蓋に関連し、繊維を含む容器の製造方法に関連し、繊維を含む容器を生産する為の方法を実施するための装置に関連し、繊維を含む蓋を生産する為の方法に関連する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維を含む容器において、
繊維を含む容器本体(2)であって、口開放部(4)を囲む口領域(5)を有する容器本体(2)と、
周方向溝(10)を有する、繊維を含む蓋(3)と、
を有し、
閉鎖位置においては、前記口領域(5)の少なくとも一部が前記溝(10)内に収容されて前記容器本体(2)が閉鎖され、前記蓋(3)が前記閉鎖位置から開放位置へ前記容器本体(2)から離れるように移動するように構成されている、容器。
【請求項2】
前記閉鎖位置において、前記口領域(5)の少なくとも一部が、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦係ロックで保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器本体(2)は、第1の繊維含有パルプから生産され、前記蓋(3)は第2の繊維含有パルプから生産造されたものであって、たとえば、前記第1の繊維含有パルプと前記第2の繊維含有パルプとは同一または異なるものである、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記容器本体内に存在する製品と接触可能な前記蓋(3)の少なくとも表面は、コーティング(6)を有し、前記コーティング(6)は、たとえば、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性および/または液体耐性を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記蓋(3)は、前記口領域(5)の少なくとも一部に押圧されることによって前記閉鎖位置に移動できるように設計され、たとえば、前記溝(10)から離れた第1の蓋領域が、前記溝(10)の第2の蓋領域よりも可逆的に変形できるように設計されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記口開放部(4)に対向して配置されるた前記蓋(3)の外部表面(7)が平坦である、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記口領域(5)は、前記溝(10)によって少なくとも部分的に受け入れることができる周方向シームを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記蓋(3)および前記口領域(5)の接触表面は、少なくとも部分的に密封材料(8)を有し、前記密封材料(8)は、たとえば、ワックス、接着剤および/または密封用ラッカーを含み、前記密封材料(8)は、たとえば、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記口領域(5)の外部表面に前記蓋(3)に向けて密封材料(9)が設けられ、前記密封材料(9)は、たとえば、前記閉鎖位置から前記開放位置への移動中に破壊され得る接続部を構成し、前記密封材料(9)は、たとえば、ワックス、接着剤および/または密封用ラッカーを含み、前記密封材料(9)は、たとえば、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
前記口領域(5)の前記少なくとも一部の第1の横断面は、矩形であるか、片側側若しくは両側で球状であるか、又は片側若しくは両側で押し下げられており、前記溝(10)の第2の横断面は、矩形であるか、片側若しくは両側で球状であるか、又は片側若しくは両側で押し下げられており、前記第1の横断面及び第2の横断面は、前記口領域(5)の前記少なくとも一部が、前記溝(10)内に、形状ロック及び/又は力ロック及び/又は摩擦ロック及び/又はラッチで保持されるように設計することができる、請求項1~9のいずれか一項に記載の容器。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の繊維を含む容器(1)に使用する為の、周方向の溝(10)を有する、繊維を含む蓋。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載の繊維を含む容器(1)を生産する為の方法であって、
前記容器(1)は、
繊維を含む容器本体(2)であって、口開放部(4)を囲む口領域(5)を有する、容器本体(2)と、
周方向溝(10)を有する、繊維を含む蓋(3)と、
を有し、
前記口部領域(5)の少なくとも一部は、前記溝(10)内の前記閉鎖位置に収容可能であり、前記口部領域(5)の少なくとも一部は、前記溝(10)内に、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックで保持され、前記蓋(3)によって前記容器本体(2)を閉鎖するステップを含む、方法。
【請求項13】
前記容器本体(2)に第1の繊維含有パルプを用い、前記蓋(3)に第2の繊維含有パルプを用い、たとえば、前記第1の繊維含有パルプと前記第2の繊維含有パルプとが同一または異なるものである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記口領域(5)の少なくとも一部の第1の横断面を形成するステップと、
前記溝(10)の第2の横断面を形成するステップと、
を更に含み、
前記第1の横断面は、片側または両側で矩形または球状であり、前記第2の横断面は、片側または両側で矩形または球状であり、前記第1の横断面および第2の横断面は、前記口領域(5)の少なくとも一部が、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックで前記溝(10)内に保持され得るように設計される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
請求項12~14のいずれか一項に記載の方法において、
前記口開放部(4)に対向して配置された前記蓋(3)の外部表面(7)を平面的に形成するとともに/または、前記口開放部(5)に周方向のシームを設けるステップを更に含み、前記シームは、少なくとも部分的に前記溝(10)に受け入れる、方法。
【請求項16】
請求項12~15のいずれか一項に記載の方法において、
少なくとも容器本体(2)内に設けることができる製品と接触することができる前記蓋(3)の表面上にコーティング(6)を設けるステップを更に含み、
前記コーティング(6)は、たとえば、食品グレードおよび/または生分解可能性および/または堆肥化可能性および/または液体耐性を有する、方法。
【請求項17】
請求項12~16のいずれか一項に記載の方法を実施するための装置。
【請求項18】
請求項11に記載の繊維を含む蓋(3)を生産する為の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、独立クレームによる、繊維を含む容器本体および繊維を含む蓋を有する、繊維を含む容器に関連し、繊維を含む容器に使用する為の繊維を含む蓋に関連し、繊維を含む容器を生産する為の方法に関連し、繊維を含む容器の製造方法を実施するための装置に関連し、繊維を含む蓋を生産する為の方法に関連する。
【0002】
【従来技術】
【0003】
[0002]このような容器の再密閉性を確保することができるように、繊維を含む容器に、プラスチック製ネジ部およびプラスチック製蓋を装備することが知られている。容器の再密閉性は、特に充填量が200mLを超える場合、この量は一般に一度に空にされないので、望ましい。異なる材料のために、容器は堆肥化することができず、またリサイクルすることも難しい。
【0004】
【目的】
【0005】
[0003]本発明の目的は、繊維を含む容器本体と繊維を含む蓋とを有する繊維を含む容器と、繊維を含む容器に使用される繊維を含む蓋と、繊維を含む容器の生産する為の方法と、繊維を含む容器を生産する為の方法を実施する為の装置と、繊維を含む蓋を生産する為の方法とを提供することであり、ネジを設けることなく、繊維を含む容器本体を開閉可能にすることができる。
【0006】
【達成手段】
【0007】
[0004]この目的は、独立クレームにしたがって、繊維を含む容器本体と、繊維を含む蓋とを有する、繊維を含む容器と、繊維を含む容器に使用される為の、繊維を含む蓋と、繊維を含む容器を生産する為の方法と、繊維を含む容器を生産する為の方法を実施する為の装置と、繊維を含む蓋を生産する為の方法と、によって達成される。さらなる実施形態は、従属クレームに開示されている。
【0008】
[0005]本発明は、繊維を含む容器本体であって、容器本体は、口開放部を囲む口領域を有する、容器本体と、繊維を含む蓋であって、蓋は、周方向溝を有する、蓋と、を含み、閉鎖位置において、口領域の少なくとも一部が溝内に収容され、それによって容器本体が閉鎖され、蓋が閉鎖位置から容器本体から離れた開放位置に移動されるように設計される、容器を提供する。
【0009】
[0006]容器本体および蓋の両方が繊維を含むので、容器は生分解可能性および/または堆肥化可能性を有してもよい。
【0010】
[0007]容器本体から離れた開放位置は、蓋が、溝によって受容される口領域の少なくとも一部から完全に除去できることを意味し得る。
【0011】
[0008]蓋は、再閉鎖可能な蓋であってよい。
【0012】
蓋は、閉鎖位置から開放位置に移動させることができ、この開放位置から閉鎖位置に戻すことができる。これらの操作を繰り返すことができる。
【0013】
[0009]繊維はリグニン、バナナの葉および/または野生のキニーネを含むことができる。繊維は、たとえば、セルロース繊維、針葉樹の繊維、葉の多い木質植物、および/または、平たい木および/または草、アシおよび/または竹などを含むことができる。繊維は、絹糸、クモ糸、藻類、天然繊維(ドナウシルフィ(silphie)繊維、大麻、トウモロコシ、綿など)、バナナの皮、オレンジの皮、草、わら、ジャガイモデンプン、または加工された牛の汚物を含むことができる。人工的に成長させた工程に由来するセルロース繊維を提供することも可能である。繊維を含む流体塊の為の基本材料としての木材の材料ボトルネックの場合、これらの代替材料は、基本材料を完全にまたは部分的に置き換えることができる。
【0014】
[0010]繊維は、非木材材料、たとえば、綿、麻および/または織物繊維から作られた繊維混合物を含むことができる。
【0015】
[0011]たとえば、繊維はビスコース繊維を含むことができる。ビスコース繊維は、再生セルロースから作られる人工繊維であって、ビスコース繊維が、多段工程で処理された100%セルロースを開始基材とするものである。ビスコース繊維は、平面またはケーブル形状の構造、トリロバル形状、または二重トリロバル構造を含むことができる。繊維は、平坦な又は中空の構造体、または波状の又は粗い外部表面を含むことができる。
【0016】
[0012]種々のタイプの繊維を組み合わせて使用することもできる。たとえば、異なる外部表面、長さ、および/または形状および/または中空構造および/または平坦構造および/または種々の材料を有する繊維を組み合わせることができる。
【0017】
[0013]繊維は天然由来であるため、生物分解可能でもよい。さらに、持続可能かつ再生可能である。
【0018】
[0014]繊維は、パルプに使用することができる。パルプは、例えば、添加剤を含む水と繊維との混合物であってもよいし、混合物を含んでもよい。
【0019】
[0015]容器は、ボトルまたは缶でもよい。
【0020】
[0016]繊維含有パルプを用いることによって、繊維を含む容器および/または繊維を含む蓋の成形は、この目的のために設けられた型内で実施可能であり、この型は、生産される容器本体の外部輪郭のネガ型または生産される蓋の外部輪郭のネガ型であってもよいし、前記成形は射出成形法により実施することができる。
【0021】
[0017]繊維を含む容器本体を成形するために使用される繊維含有パルプと、繊維を含む蓋を成形するために使用される繊維含有パルプとは、同一であっても異なっていてもよい。
【0022】
[0018]たとえば、繊維を含む蓋は、必要な安定性を達成するために、容器本体よりも厚くかつ/または剛性の高い材料から生産することができる。
【0023】
[0019]閉鎖位置において、口領域の少なくとも一部は、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックによって保持することができる。
【0024】
[0020]また、繊維を含む蓋は、単にラッチすることによって、またはラッチおよび形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックによって、閉鎖位置に保持することが可能である。ラッチは、口の横断面の少なくとも一部の第1の横断面と溝の第2の横断面が、更に上記または更に下記に記載されるように、対応して設計できるという事実によって達成されてもよい。
【0025】
[0021]閉鎖部が閉鎖位置に移動されるとき、即ち、たとえば、押圧が行われているとき、力が、蓋に、例えば、口開放口部に向かって溝から離れた蓋領域に、及ぼされてもよい。このプロセスにおいて、蓋を口開放部に向かって押し込むことができるので、繊維を含む容器本体から空気量を押し出すことができる。その結果、蓋は応力を受けることができ、これは蓋が閉鎖位置に留まることを補助し、さらに/または促進することができる。
【0026】
[0022]形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックによる保持は、たとえば、蓋の溝および口領域の少なくとも一部の横断面を対応して成形することによって達成することができる。
【0027】
[0023]たとえば、溝の横断面は、両側が球状であるように設計され、口領域の少なくとも一部の横断面は矩形であり、その結果、溝の球状部分は、口領域の少なくとも一部をそれらの間で異なる強度で押圧することができる。
【0028】
[0024]たとえば、溝の横断面は、両側で球状になるように設計することができ、口領域の少なくとも一部の横断面は、両側で押し下げられ、その結果、溝の球状部分は、口領域の少なくとも一部の押し下げられた領域内に延びることができる。蓋が口領域の少なくとも一部に押圧されているので、押圧力を克服することが必要とされ得る。
【0029】
[0025]たとえば、溝の横断面を両側で押し下げることができ、口領域の少なくとも一部の横断面を両側で球状にすることができるので、口領域の少なくとも一部の球状部分を溝の押し下げられた領域内に延ばすことができる。蓋が口領域の少なくとも一部に押圧されているので、押圧力を克服することが必要とされ得る。
【0030】
[0026]容器本体は第1の繊維含有パルプから生産することができ、蓋は第2の繊維含有パルプから生産することができる。たとえば、第1の繊維含有パルプおよび第2の繊維含有パルプは、同じであっても異なっていてもよい。
【0031】
[0027]容器本体内に存在する製品と接触することができる蓋の少なくとも表面は、コーティングを有することができる。たとえば、コーティングは、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性および/または液体耐性を有してもよい。
【0032】
[0028]コーティングは、吸収された製品による軟化から蓋を保護することができ、製品を蓋による味の変化から保護することができ、および/または閉鎖位置における蓋の密閉性を支持および/または確保することができる。
【0033】
[0029]蓋は、口領域の少なくとも一部に押圧されることによって閉鎖位置に移動することができるように設計することができる。たとえば、溝から離れた第1の蓋領域が、溝の第2の蓋領域が変形可能であるよりも可逆的に変形可能であるように、蓋を設計することができる。
【0034】
[0030]加圧のために、蓋の溝および容器本体の口領域の少なくとも一部は、整列して、または少なくともほぼ互いに整列して配置可能である。その後、溝は、押圧によって口領域の少なくとも一部に押圧され、閉鎖位置において、口領域の少なくとも一部が溝内に収容され得る。
【0035】
[0031]蓋の外部表面は、口開放部に対向して配置することができ、平坦に形成することができる。
【0036】
[0032]口領域は、少なくとも部分的に溝によって受け入れることができる周方向シームを含むことができる。このようにして、蓋と容器本体との間に一種の舌溝接続部を達成することができる。
【0037】
[0033]蓋および口領域の接触表面は、少なくとも部分的に密封材料を有することができる。たとえば、密封材料は、ワックス、接着剤、または密封用ラッカーを含むことができる。たとえば、密封材料は、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有してもよい。
【0038】
[0034]密封材料は、蓋の閉鎖位置での密閉性を強化することができ、これは、たとえば、充填プラントから最終消費者までの運送プロセスにおいて有用である。蓋を最初に閉鎖位置から開放位置に移動させると、密封材料によって形成されたシールを破壊することができる。
【0039】
[0035]蓋に向かって口領域の外部表面に密封材料を設けることができる。たとえば、密封材料は、閉鎖位置から開放位置への移動中に破壊される接続部を構成してもよい。たとえば、密封ル材料は、ワックス、接着剤、または密封用ラッカーを含むことができる。たとえば、密封材料は、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有してもよい。
【0040】
[0036]密封材料によって形成可能なシールは、さらに、容器本体内の製品を外部の影響から保護することができる。さらに、それが無傷である場合、シールは、たとえば、容器が充填プロセス以来まだ開放されていないこと、すなわち、蓋が、充填プロセス後にとられた閉鎖位置から開放位置にまだ移動されていないことを指し示すことができる。密封材料は、閉鎖位置から開放位置への移動中に破壊され得る接続部を構成してもよい。
【0041】
[0037]口の横断面の少なくとも一部の第1の横断面は、矩形であってもよいし、片側または両側に球状であってもよいし、片側または両側に押し下げられてもよいし、ここで、溝の第2の横断面は、矩形であってもよいし、片側または両側に球状であってもよく、片側または両側に押し下げられてもよく、第1の横断面および第2の横断面は、口領域の少なくとも一部が、形状ロック止および/または力ロックおよび/または摩擦ロックおよび/またはラッチングによって溝内に保持できるように設計されてもよい。
【0042】
[0038]上述したように、または更に後述するように、繊維を含む容器に使用するための、周方向溝を有する、繊維を含む蓋が提供される。
【0043】
[0039]繊維を含む蓋は、蓋に関連して更に上記または下記に記載された特徴を含むことができる。
【0044】
[0040]上記または下記のような繊維を含む容器を生産する方法であって、前記容器は、繊維を含む容器本体であって、口開放部を囲むる口領域を有する容器本体と、繊維を含む蓋であって、周方向溝を有する蓋と、を有する。口領域の少なくとも一部は、溝によって閉鎖位置に受け入れることができ、口領域の少なくとも一部は、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックによって溝に保持され、この方法は、蓋によって容器本体を閉鎖するステップを含む。
【0045】
[0041]容器本体には第1の繊維含有パルプを使用し、蓋には第2の繊維含有パルプを使用することができる。たとえば、第1の繊維含有パルプおよび第2の繊維含有パルプは、同じであっても異なっていてもよい。第1の繊維含有パルプまたは第2の繊維含有パルプは、一般的なパルプに関連して、または、特に第1のパルプおよび第2のパルプに関連して、さらに上記または下記に記載される特徴を含むことができる。
【0046】
[0042]この方法はまた、口の横断面の少なくとも一部の第1の横断面を形成するステップであって、第1の横断面は、矩形であってもよいし、片側または両側に球状であってもよい、ステップと、溝の第2の横断面を形成するステップであって、第2の横断面は、矩形であってもよいし、片側または両側に球状であってもよい、ステップと、を含んでもよい。第1の横断面および第2の横断面は、口領域の少なくとも一部が、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックによって溝内に保持できるように設計されてもよい。
【0047】
[0043]この方法はまた、蓋の外部表面を平坦に形成するステップであって、この外部表面は、口開放部に対向して配置されてもよい、ステップと、さらに/または、口領域に周方向方向シームを提供するステップであって、このシームは、溝によって少なくとも部分的に受容されてもよい、ステップと、を含んでもよい。
【0048】
[0044]この方法はまた、容器本体内に設けることができる製品と接触することができるような少なくとも蓋の表面にコーティングを設けるステップを含んでもよい。たとえば、コーティングは、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性および/または液体耐性を有してもよい。
【0049】
[0045]さらに、前述または以下に説明するように、本発明の繊維を含む容器を生産する為の方法を実施する為の装置を提供する。
【0050】
[0046]さらに、上記またはさらに以下に記載されるような繊維を含む蓋を生産する為の方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
[0047]添付の図は、よりよく理解し、説明するために、本発明の態様および/または例示的な実施形態を例示として示す。
【
図1】
図1は、容器本体と蓋が閉鎖位置にある容器の横断面を示す。
【
図2】
図2は、蓋が閉鎖位置にある口領域の横断面を示す。
【
図3】
図3は、蓋が開放位置にある口領域の横断面を示す。
【0052】
【図面の詳細な説明】
【0053】
[0048]
図1は、繊維を含む容器1の横断面を示し、繊維を含む容器本体2と繊維を含む蓋3は閉鎖位置にある。容器本体2は、口開放部4を囲む口領域5を含む。閉鎖位置において、口領域(5)の少なくとも一部は蓋3の溝10内に収容されて容器本体2が閉鎖される。蓋3は、容器本体2内に存在する製品と接触することができる表面上にコーティング6を有する。コーティング6は、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性および/または液体抵抗性を有することができる。
【0054】
[0049]蓋3は、図示の閉鎖位置から開放位置(
図3参照)に移動して、容器本体2から離れるように設計されている。容器本体2を再び閉鎖するために、蓋3を閉鎖位置に戻すことができる。
【0055】
[0050]
図2は、閉鎖位置にある、繊維を含む蓋3を有する口領域5の横断面を示す。また、蓋3のコーティング6は、少なくとも一部が口領域5の内部表面に内在しているので、容器本体2内に存在する製品が蓋3に接触することを防止できることが分かる。これにより、蓋3を、たとえば、吸収製品による軟化から保護したり、蓋による味の変化から保護したり、蓋3の閉鎖位置での密封性を支持したり確保したりすることができる。
【0056】
[0051]蓋3および口領域5の接触表面は、少なくとも部分的に第1の密封材料8を有する。第1の密封材料8は、蓋3の密封性を閉鎖位置で強化することができ、これは、たとえば、充填プラントから最終消費者への運送プロセスにおいて有用である。蓋3を最初に閉鎖位置から開放位置に移動させると、第1の密封材料によって形成された第1のシールを破壊することができる。第1の密封材料8は、ワックス、接着剤および/または密封用ラッカーを含むことができ、ここで、たとえば、第1の密封材料8は、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有することができる。
【0057】
[0052]口領域5の外部表面には、蓋3に向かって第2の密封材料9が設けられている。第2の密封材料9によって形成された第2のシールは、容器本体2内の製品を外部の影響から更に保護することができる。さらに、それが無傷である場合、第2のシールは、たとえば、容器が充填プロセス以来まだ開かれていないこと、即ち、蓋3が、充填プロセス後にとられた閉鎖位置から開放位置に移動されていないことを指し示すことができる。第2の密封材料9は、閉鎖位置から開放位置への移動中に破壊可能な接続部を構成することができる。第2の密封材料9は、ワックス、接着剤、および/または密封用ラッカーを含むことができ、ここで、たとえば、第2の密封材料9は、食品安全性および/または生分解可能性および/または堆肥化可能性を有することができる。
【0058】
[0053]
図3は、蓋3が開放位置にある口領域5の横断面を示す。ここでは、蓋3の周方向溝10を見ることができ、前記の溝は、両側に球状の第1の横断面を有する。口領域5の少なくとも一部であって溝10内の閉鎖位置に収容される第2の横断面は矩形である。
【0059】
[0054]第1の横断面および第2の横断面は、閉鎖位置において、口領域5の少なくとも一部が、形状ロックおよび/または力ロックおよび/または摩擦ロックで溝10内に保持できるように設計される。
【0060】
[0055]開放位置では、蓋3および口領域5の接触面上の第1シール材8は依然として存在している。蓋3が閉鎖位置から開放位置に移動したとき、蓋3に向かって口領域5の外部表面上の第2の密封材料は破壊された。
【0061】
[0056]蓋3を図示された開放位置から閉鎖位置に戻すために、口領域5の少なくとも一部に溝10を方向11に押圧することによって蓋3を閉鎖位置に移動させることができ、それによって容器本体2を閉鎖することができる。
【外国語明細書】