(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104752
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】モータ駆動装置
(51)【国際特許分類】
H03K 17/0812 20060101AFI20240729BHJP
H03K 17/693 20060101ALI20240729BHJP
H03K 17/695 20060101ALI20240729BHJP
H02P 7/03 20160101ALI20240729BHJP
H02P 7/06 20060101ALI20240729BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20240729BHJP
H03K 17/08 20060101ALN20240729BHJP
【FI】
H03K17/0812
H03K17/693 D
H03K17/695
H02P7/03
H02P7/06 K
H02M7/48 E
H03K17/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063283
(22)【出願日】2024-04-10
(62)【分割の表示】P 2023561535の分割
【原出願日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】P 2021189003
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520133916
【氏名又は名称】ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】福田 大祐
(72)【発明者】
【氏名】石井 卓也
(72)【発明者】
【氏名】川西 亨
(72)【発明者】
【氏名】高橋 昌大
【テーマコード(参考)】
5H571
5H770
5J055
【Fターム(参考)】
5H571CC04
5H571EE02
5H571FF09
5H571HA09
5H571HA16
5H571JJ02
5H571JJ08
5H571LL23
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5H571MM08
5H770BA01
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5H770HA03W
5J055AX34
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5J055EY21
5J055EZ07
5J055EZ10
5J055EZ20
5J055EZ63
5J055FX05
5J055FX12
5J055FX38
5J055GX01
(57)【要約】
【課題】回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制できるモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】モータ駆動装置10cは、電源ラインと第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子との間に接続された、ツェナーダイオード304と検出抵抗305との直列回路と、検出抵抗305の電圧を基準電圧Vrbと比較する比較器306と、比較器306が出力する検出信号によって第1のハイサイドトランジスタ11bを開閉する第2の駆動トランジスタ303と、制御回路5bと、制御回路5bからの駆動信号にかかわらず第2の駆動トランジスタ303を開状態とするAND回路307とを有することにより、電源電圧Vcが上昇し、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子が所定電圧以上になると第1のハイサイドトランジスタ11bを導通させることにより、電源電圧Vcの上昇を抑制する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ駆動装置であって、
電源ライン-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子とローサイドスイッチング素子の直列回路を複数組有し、前記各直列回路の中間接続点にモータが接続されるブリッジ回路を備え、
前記ハイサイドスイッチング素子は第1端子と第2端子と制御端子を有し、前記第1端子は前記電源ラインに接続され、前記第2端子は前記ローサイドスイッチング素子に接続され、前記ハイサイドスイッチング素子は前記制御端子と前記第2端子との間に所定のしきい値以上の電圧が印加されると前記第1端子と前記第2端子間が導通する機能を有し、
前記モータ駆動装置は、さらに、
少なくとも前記ハイサイドスイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する制御回路と、
前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間に接続され、前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路と、
前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子と前記第2端子との間に接続され、前記駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチと、
前記電圧検出回路からの検出信号が第1状態になると前記駆動信号にかかわらず前記駆動スイッチを開状態とする論理回路とを有する、モータ駆動装置。
【請求項2】
前記電圧検出回路は、前記第1の所定値を有する第1の定電圧デバイスと検出抵抗との直列回路と、前記第1の定電圧デバイスと前記検出抵抗との接続点電位を所定の基準電圧と比較して前記検出信号を出力する比較器と、を有する請求項1記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記電圧検出回路は、さらに、前記検出抵抗と並列に接続された、前記所定の基準電圧より高い電圧を有する第2の定電圧デバイスを有する、請求項2記載のモータ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は過電圧保護機能を有するモータ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、過電圧保護機能を有するモータ駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、モータ駆動装置には、4つのスイッチング素子からなるH型ブリッジ回路によりモータを正逆回転制御する主回路に、2つの保護回路が設けられている。バッテリと主回路とを接続するリレーRYが開放され、例えばモータが外力で正転回転されると、モータに発生する誘起電圧はハイサイド及びローサイドの2つのスイッチング素子の接続点の電位を上昇させ、やがてスイッチング素子のボディダイオードを介して、リレーの主回路側に接続されたコンデンサを充電する。ローサイドスイッチング素子への印加電圧、即ち上記接続点の電位が所定値を越えると、保護回路のツェナーダイオードがブレークダウンし、ツェナーダイオードと直列に接続された抵抗に電流が流れる。この電流によって抵抗に生じた電圧はローサイドスイッチング素子を駆動し、ローサイドスイッチング素子が導通する。このことによって、モータからローサイドスイッチング素子を通って電流が流れ出し、上記接続点の電位上昇は抑制され、ハイサイド及びローサイドのスイッチング素子への過電圧印加を防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、リレーが開放して主回路がバッテリから遮断され、モータが外力により回転されて誘起電圧が発生する場合に、スイッチング素子への過電圧印加を抑制している。また、誘起電圧が発生していない通常の状態であれば、保護回路がローサイドスイッチング素子に出力する駆動信号はLレベルの状態である(つまり、ローサイドスイッチング素子を導通させることはない)。しかしながら、現実では、リレーの導通/開放にかかわらず、また主回路の動作中であってもモータの回生電力によるスイッチング素子への印加電圧は上昇する。ところが、上記従来技術では、そのような回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制することができない。特に主回路の動作中においては制御回路からのスイッチング素子への駆動信号があり、特許文献1のように単に保護回路を設けてスイッチング素子を駆動する方法では、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制できないといった問題がある。
【0006】
そこで、本開示は、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制できるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上に鑑み、本開示の一形態に係るモータ駆動装置は、電源ライン-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子とローサイドスイッチング素子の直列回路を複数組有し、前記各直列回路の中間接続点にモータが接続されるブリッジ回路を備え、前記ハイサイドスイッチング素子は第1端子と第2端子と制御端子を有し、前記第1端子は前記電源ラインに接続され、前記第2端子は前記ローサイドスイッチング素子に接続され、前記ハイサイドスイッチング素子は前記制御端子と前記第2端子との間に所定のしきい値以上の電圧が印加されると前記第1端子と前記第2端子間が導通する機能を有し、前記モータ駆動装置は、さらに、少なくとも前記ハイサイドスイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する制御回路と、前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間に接続され、前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、前記電源ラインと前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路と、前記ハイサイドスイッチング素子の前記制御端子と前記第2端子との間に接続され、前記駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチと、前記電圧検出回路からの検出信号が第1状態になると前記駆動信号にかかわらず前記駆動スイッチを開状態とする論理回路とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係るモータ駆動装置よれば、モータの回生電力等による電源電圧の上昇を抑制することで、スイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施例のモータ駆動装置を示す回路ブロック図である。
【
図2】第1の実施例のモータ駆動装置のオンオフ動作を示す図である。
【
図3】第2の実施例のモータ駆動装置を示す回路ブロック図である。
【
図4】第3の実施例のモータ駆動装置を示す回路ブロック図である。
【
図5】第4の実施例のモータ駆動装置を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示に係るモータ駆動装置は、電源ラインの電圧が第1閾値以上、上昇した場合に、オフ状態にあるハイサイド又はローサイドのスイッチング素子がオン状態になり易い状態にしておき、さらに電源ラインの電圧が上昇して第2閾値以上になった場合に、そのスイッチング素子をオン状態にするための電圧検出回路、論理回路、及び、駆動スイッチを備えることを特徴とする。これにより、従来とは異なり、主回路の動作中であっても、モータの回生電力等による電源ラインの電圧上昇が抑制され、スイッチング素子への印加電圧の上昇が抑制される。 以下、制御対象となるスイッチング素子の位置(ハイサイド/ローサイド)、及び、制御対象となるスイッチング素子のタイプ(Pチャネルトランジスタ/Nチャネルトランジスタ)の組み合わせによって定まる具体的な3種類のモータ駆動装置を、3つの実施例として、図面を参照して説明する。なお、以下で説明する実施例は、いずれも本開示の実施の形態に係るモータ駆動装置の一具体例を示す。以下の実施例で示される数値、形状、材料、回路部品、回路部品の配置位置及び接続形態等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化する。また、本開示において、トランジスタのスイッチング動作における導通状態を、「オン」、「ON」又は「閉状態」ともいい、非導通状態を、「オフ」、「OFF」又は「開状態」ともいう。
【0011】
(第1の実施例)
図1は本開示に係る第1の実施例のモータ駆動装置10の回路ブロック図である。モータ駆動装置10は、モータ4を駆動する装置であり、
図1において、バッテリなどの入力電源1に接続され、バッテリ逆接続防止用のダイオード2、コンデンサ3を含む。コンデンサ3の電圧をVcとする。尚、入力電源1は交流電源でダイオード2はブリッジダイオードといった構成でもよい。また、モータ駆動装置10は、制御回路5を含み、制御回路用電源6から電力供給を受ける。制御回路用電源6の電圧をVccとする。モータ駆動装置10は、ハイサイド駆動用電源7からも電力供給を受ける。ハイサイド駆動用電源7は、コンデンサ3の正極を基準電位とした負電源である。ハイサイド駆動用電源7の電圧をVcc’とする。
【0012】
また、モータ駆動装置10は、電源ライン-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子とローサイドスイッチング素子との直列回路を複数組有し、各直列回路の中間接続点に誘導性負荷(モータ4)が接続されるブリッジ回路を含む。具体的には、ブリッジ回路は、PチャネルMOSFETよりなる第1のハイサイドトランジスタ11、NチャネルMOSFETよりなる第1のローサイドトランジスタ12、PチャネルMOSFETよりなる第2のハイサイドトランジスタ13、NチャネルMOSFETよりなる第2のローサイドトランジスタ14で構成される。なお、第1のハイサイドトランジスタ11、第1のローサイドトランジスタ12、第2のハイサイドトランジスタ13、第2のローサイドトランジスタ14は、以下、単に、「トランジスタ」とも呼ぶ。トランジスタ11~14は、それぞれボディダイオードD1~D4を有し、コンデンサ3の電圧Vcを電源電圧としてモータ4を駆動するHブリッジ駆動回路を構成する。以降、電源電圧Vcのコンデンサ3の正極を電源ライン、Hブリッジ駆動回路の基準電位となるコンデンサ3の負極をグランドと称する。また、第1のハイサイドトランジスタ11と第1のローサイドトランジスタ12の接続点をP1、第2のハイサイドトランジスタ13と第2のローサイドトランジスタ14の接続点をP2とする。
【0013】
制御回路5は制御回路用電源電圧Vccで動作し、各トランジスタ11~14への駆動信号t1’、t2、t3’及びt4を出力する。駆動信号t1’は第1のハイサイドトランジスタ11へのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t1’」とも呼ぶ)、駆動信号t2は第1のローサイドトランジスタ12への駆動信号、駆動信号t3’は第2のハイサイドトランジスタ13へのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t3’」とも呼ぶ)、駆動信号t4は第2のローサイドトランジスタ14への駆動信号である。プリ駆動信号t1’とプリ駆動信号t3’は、ハイサイド駆動用電源電圧Vcc’を基準電位とする信号であり、制御回路5の中でレベルシフトされて出力される。モータ駆動装置10は、第1のハイサイド駆動回路100及び第2のハイサイド駆動回路100aを含む。第1のハイサイド駆動回路100は、プリ駆動信号t1’を受電して第1のハイサイドトランジスタ11をオンオフする。第2のハイサイド駆動回路100aは、プリ駆動信号t3’を受電して第2のハイサイドトランジスタ13をオンオフする。
【0014】
第1のハイサイド駆動回路100は、第1のハイサイドトランジスタ11のゲート-ソース間に接続される抵抗101、PチャネルMOSFETよりなる、第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ゲート端子間を短絡するように接続される第1の駆動トランジスタ102、NチャネルMOSFETよりなる、第1のハイサイドトランジスタ11のゲート端子とハイサイド駆動用電源7との間を短絡するように接続される第2の駆動トランジスタ103を含む。第1の駆動トランジスタ102は、ハイサイドスイッチング素子の第1端子と制御端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチの一例である。
【0015】
また、第1のハイサイド駆動回路100は、第1のハイサイドトランジスタ11のゲート端子とグランドとの間に接続された、ツェナー電圧Vz1のツェナーダイオード104と検出抵抗105との直列回路、及び、比較器106を含む。ツェナーダイオード104と検出抵抗105との接続点は、比較器106の正入力端子に接続される。図示しないが、電圧Vrは制御回路用電源6から創出される基準電圧であり、比較器106の負入力端子に印加される。ツェナーダイオード104、検出抵抗105及び比較器106は、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路120を構成している。
【0016】
また、第1のハイサイド駆動回路100は、レベルシフト回路107を含む。制御回路用電源電圧Vccで動作する比較器106の出力は、レベルシフト回路107を介してハイサイド駆動用電源電圧Vcc’基準に変換される。プリ駆動信号t1’は第2の駆動トランジスタ103のゲート端子に接続される。また、第1のハイサイド駆動回路100は、プリ駆動信号t1’とレベルシフト回路107の出力信号とが入力されるOR回路108を含む。OR回路108の出力は第1の駆動トランジスタ102のゲート端子に接続される。OR回路108は、電圧検出回路120からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路の一例である。
【0017】
尚、第2のハイサイド駆動回路100aの構成は、第1のハイサイド駆動回路100と同様であるので、詳細な図示と説明は省略する。
【0018】
以上のように構成されたモータ駆動装置10について、モータ駆動装置10のオンオフ動作を示す
図2を用いて、その動作を説明する。
図2の(a)は、第1のハイサイドトランジスタ11と第2のローサイドトランジスタ14がオン状態で、電源ライン(コンデンサ3の正極)から、第1のハイサイドトランジスタ11、モータ4、第2のローサイドトランジスタ14を介して、グランド(コンデンサ3の負極)に至る経路で電流が流れている状態である。コイルを有する誘導性負荷であるモータ4は励磁され、エネルギーが蓄えられる。コンデンサ3は放電されるが、ダイオード2を介して入力電源1から電力供給される。通電相切換動作によって第1のハイサイドトランジスタ11と第2のローサイドトランジスタ14がターンオフすると、モータ4への印加電圧は反転し、
図2の(b)のようにグランドから、第1のローサイドトランジスタ12(ボディダイオードD2)、モータ4、第2のハイサイドトランジスタ13(ボディダイオードD3)を介して、電源ラインに至る経路で回生電流が流れて、コンデンサ3が充電される。以上のようなスイッチング動作に伴う回生動作が繰り返されると、電源電圧Vc及び点P2の電位が上昇し、電源電圧Vcが印加される第1のハイサイドトランジスタ11と第2のローサイドトランジスタ14の耐圧を越える可能性が有る。そこで、本実施例では、
図2の(c)のように、電源電圧Vcが所定値を越えると第1のハイサイドトランジスタ11を強制的に導通させ、コンデンサ3を放電するループを作って電源電圧Vcの上昇を抑制する。
図2の(d)は、さらに第1のローサイドトランジスタ12と第2のハイサイドトランジスタ13がオン状態であって、第1のハイサイドトランジスタ11を流れる放電電流が回生電流を上回って、コンデンサ3を放電して電源電圧Vcが低下に転じた場合を示す。
【0019】
以下に、
図1に示される本実施例のモータ駆動装置10が、電源電圧Vcが所定値を越えると第1のハイサイドトランジスタ11を導通させる動作を説明する。
【0020】
まず、電源電圧Vcがツェナーダイオード104のツェナー電圧Vz1以下の通常値の場合、検出抵抗105には電圧が発生せず、比較器106の出力はLレベルであり、OR回路108へ入力されるレベルシフト回路107の出力もLレベルである。従って、第1の駆動トランジスタ102のゲート端子には第2の駆動トランジスタ103と同様に、プリ駆動信号t1’に従った信号電圧が印加される。
【0021】
図2の(b)の状態において、プリ駆動信号t1’はLレベルであり、第1の駆動トランジスタ102はオン、第2の駆動トランジスタ103はオフ状態である。このため第1のハイサイドトランジスタ11はオフ状態であり、第1のハイサイドトランジスタ11に電源電圧Vcが印加されている。この電源電圧Vcが上昇して、ツェナーダイオード104のツェナー電圧Vz1を越えると(つまり、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第1の所定値以上になると)、電源ラインから、第1の駆動トランジスタ102、ツェナーダイオード104、検出抵抗105を介して、グランドへと電流が流れ、検出抵抗105に電圧が発生する。電源電圧Vcの上昇に伴い、検出抵抗105の電圧が基準電圧Vrを越えると(つまり、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第2の所定値以上になると)、比較器106は出力をLレベルからHレベル(第1状態)に反転する。Hレベルとなった比較器106の出力はレベルシフト回路107を介してOR回路108に入力され、OR回路108の出力はLレベルからHレベルに反転し第1の駆動トランジスタ102はオフ状態となる。このため第1の駆動トランジスタ102に流れていた電流は、電源ラインから、抵抗101、ツェナーダイオード104、検出抵抗105を介して、グランドへと流れるようになり、第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ゲート間に電圧が発生する。この電圧が第1のハイサイドトランジスタ11のゲートしきい値に至ると、第1のハイサイドトランジスタ11が導通し、
図2の(c)の状態となってコンデンサ3を放電するループを作って電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0022】
以上の動作における電源電圧Vcを、抵抗101の抵抗値をR1、検出抵抗105の抵抗値をR5、第1のハイサイドトランジスタ11のゲートしきい値をVgthとして、事象と電圧Vcとの関係をまとめると、
ツェナーダイオード104と検出抵抗105とが導通:Vc=Vz1
比較器106が反転、第1の駆動トランジスタ102がターンオフ:Vc=Vz1+Vr
第1のハイサイドトランジスタ11が導通:Vc=Vz1+(1+R5/R1)Vgth
となる。
【0023】
この時、制御回路5によって第1のローサイドトランジスタ12がオン状態であると、第1のハイサイドトランジスタ11を介して流れる放電電流はモータ4の回生電流を上回り、
図2の(d)のように、コンデンサ3の放電によって電源電圧Vcは上昇から低下に転じる。すると第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ゲート間電圧も低下し、ゲートしきい値電圧を下回ると第1のハイサイドトランジスタ11はオフ状態になる。このことにより、第1のハイサイドトランジスタ11を流れるコンデンサ3の放電電流が過大になることは抑制される。
【0024】
尚、第1の駆動トランジスタ102がターンオフする際に電源電圧Vcとツェナー電圧Vz1との差電圧が抵抗101と検出抵抗105とで分割されるので、検出抵抗105の電圧が低下する。この低下によって比較器106の出力がLレベルに戻らないように、比較器106はヒステリシス特性を有していることが望ましい。
【0025】
また、モータ4の動作が逆相の場合、
図2に示した動作電流も逆となって、通電相切換動作時に充電される電源電圧Vcが印加されるのは、第2のハイサイドトランジスタ13と第1のローサイドトランジスタ12である。この場合は第2のハイサイド駆動回路100aが動作して、第2のハイサイドトランジスタ13を導通させることにより電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0026】
以上のように、本実施例に係るモータ駆動装置10は、電源ライン(電源電圧Vc)-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子(第1のハイサイドトランジスタ11等)とローサイドスイッチング素子(第1のローサイドトランジスタ12等)との直列回路を複数組有し、各直列回路の中間接続点にモータ4が接続されるブリッジ回路を備え、ハイサイドスイッチング素子は第1端子(ソース端子)と第2端子(ドレイン端子)と制御端子(ゲート端子)とを有し、第1端子は電源ラインに接続され、第2端子はローサイドスイッチング素子に接続され、ハイサイドスイッチング素子は第1端子と制御端子との間に所定のしきい値以上の電圧が印加されると第1端子と第2端子との間が導通する機能を有し、モータ駆動装置10は、さらに、少なくともハイサイドスイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する制御回路5と、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間に接続され、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、ハイサイドスイッチング素子の制御端子とグランドとの間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路120と、ハイサイドスイッチング素子の第1端子と制御端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチ(第1の駆動トランジスタ102)と、電圧検出回路120からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路(OR回路108)とを有する。
【0027】
これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとハイサイドスイッチング素子が強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇が抑制され、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は抑制される。
【0028】
また、電圧検出回路120は、第1の所定値を有する第1の定電圧デバイス(ツェナーダイオード104)と検出抵抗105との直列回路と、第1の定電圧デバイスと検出抵抗105との接続点の電位を所定の基準電圧Vrと比較して検出信号を出力する比較器106とを有する。これにより、簡単な回路で、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇が抑制される。
【0029】
(第2の実施例)
図3は第2の実施例のモータ駆動装置10aを示す回路ブロック図である。
図3において、
図1と同様の構成要素については同一の符号を付与し、それらの説明を省略する。異なるのは検出抵抗105と並列に、電圧検出回路121を構成するツェナーダイオード110を接続した点であり、ツェナーダイオード110のツェナー電圧Vz0は基準電圧Vrより高く設定する。つまり、本実施例の第1のハイサイド駆動回路130は、検出抵抗105と並列に接続されるツェナーダイオード110を追加した電圧検出回路121を備える。なお、第2のハイサイド駆動回路130aについても、同様に、検出抵抗と並列に接続されるツェナーダイオードを追加した電圧検出回路を備える。以下に、本実施例のモータ駆動装置10aが、電源電圧Vcが所定値を越えると第1のハイサイドトランジスタ11を導通させる動作を説明する。
【0030】
まず、電源電圧Vcがツェナーダイオード104のツェナー電圧Vz1以下の場合、検出抵抗105及びツェナーダイオード110には電圧は発生しない。電源電圧Vcがツェナーダイオード104のツェナー電圧Vz1を越えると(つまり、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると)、電源ラインから、第1の駆動トランジスタ102、ツェナーダイオード104、検出抵抗105を介して、グランドへと電流が流れ、検出抵抗105及びツェナーダイオード110に電圧が発生するが、この電圧が基準電圧Vr以下であれば、比較器106の出力はLレベルであり、OR回路108へ入力されるレベルシフト回路107の出力もLレベルである。従って、第1の駆動トランジスタ102のゲート端子には第2の駆動トランジスタ103と同様に、プリ駆動信号t1’に従った信号電圧が印加される。
【0031】
電源電圧Vcの上昇に伴い、検出抵抗105及びツェナーダイオード110の電圧が基準電圧Vrを越えると(つまり、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると)、比較器106は出力をLレベルからHレベル(第1状態)に反転する。Hレベルとなった比較器106の出力はレベルシフト回路107を介してOR回路108に入力され、OR回路108の出力はLレベルからHレベルに反転し第1の駆動トランジスタ102はオフ状態となる。このため第1の駆動トランジスタ102に流れていた電流は、電源ラインから、抵抗101、ツェナーダイオード104、検出抵抗105を介して、グランドへと流れるようになり、第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ゲート間に電圧が発生する。やがてツェナーダイオード110も導通し、第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ゲート間電圧が第1のハイサイドトランジスタ11のゲートしきい値に至ると、第1のハイサイドトランジスタ11が導通する。第1の実施例では、この時の電源電圧Vcは、Vc=Vz1+(1+R5/R1)Vgthであったが、本実施例では、Vc=Vz1+Vz0+Vgthであり、抵抗値によらなくなる。さらに以降の電源電圧Vcの上昇分は第1のハイサイドトランジスタ11のゲート電圧に加わるので、第1のハイサイドトランジスタ11のソース-ドレイン間のオン抵抗は急速に低くなって放電電流を増加する。従って電源電圧Vcの上昇抑制効果は向上する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、より確実に抑制される。
【0032】
以上のように、本実施例に係るモータ駆動装置10aは、電圧検出回路121は、第1の実施例の電圧検出回路120に加えて、検出抵抗105と並列に接続された、所定の基準電圧Vrより高い電圧を有する第2の定電圧デバイス(ツェナーダイオード110)を有する。これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとハイサイドスイッチング素子が、より急速に、強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇がより確実に抑制される。
【0033】
(第3の実施例)
第1及び第2の実施例では第1のハイサイドトランジスタまたは第2のハイサイドトランジスタを導通させて電源電圧Vcを放電したが、ローサイドトランジスタを導通させることによっても電源電圧Vcの上昇抑制はできる。
【0034】
図4は第3の実施例のモータ駆動装置10bを示す回路ブロック図である。
図4において、
図1と同様の構成要素については同一の符号を付与し、それらの説明を省略する。異なるのは
図1の制御回路5を制御回路5aとし、
図1の第1のハイサイド駆動回路100及び第2のハイサイド駆動回路100aの代わりに第1のローサイド駆動回路200及び第2のローサイド駆動回路200aを設けた点である。
【0035】
また、制御回路用電源6及びハイサイド駆動用電源7の図示は省略し、制御回路用電源電圧Vccのみ図示した。制御回路5aは制御回路用電源電圧Vccで動作し、各トランジスタ11~14への駆動信号t1、t2’、t3及びt4’を出力する。駆動信号t1は第1のハイサイドトランジスタ11への駆動信号、駆動信号t2’は第1のローサイドトランジスタ12へのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t2’」とも呼ぶ)、駆動信号t3は第2のハイサイドトランジスタ13への駆動信号、駆動信号t4’は第2のローサイドトランジスタ14へのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t4’」とも呼ぶ)である。図示は省略したが、制御回路5aはハイサイド駆動用電源やレベルシフト回路を内包し、駆動信号t1、t3は第1のハイサイドトランジスタ11及び第2のハイサイドトランジスタ13のゲート端子に直接送信される。第1のローサイド駆動回路200は、プリ駆動信号t2’を受電して第1のローサイドトランジスタ12をオンオフし、第2のローサイド駆動回路200aは、プリ駆動信号t4’を受電して第2のローサイドトランジスタ14をオンオフする。
【0036】
第1のローサイド駆動回路200は、第1のローサイドトランジスタ12のゲート-ソース間に接続される抵抗201、PチャネルMOSFETよりなる、第1のローサイドトランジスタ12のゲート端子と制御回路用電源電圧Vccとの間を短絡するように接続される第1の駆動トランジスタ202、NチャネルMOSFETよりなる、第1のローサイドトランジスタ12のゲート-ソース端子間を短絡するように接続される第2の駆動トランジスタ203を含む。第2の駆動トランジスタ203は、ローサイドスイッチング素子の制御端子と第2端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチの一例である。
【0037】
また、第1のローサイド駆動回路200は、電源ラインと第1のローサイドトランジスタ12のゲート端子との間に接続された、ツェナー電圧Vz2のツェナーダイオード204と検出抵抗205との直列回路、及び、比較器206を含む。ツェナーダイオード204と検出抵抗205との接続点が比較器206の負入力端子に接続される。図示しないが、電圧Vraは制御回路用電源電圧Vccから創出される基準電圧であり、比較器206の正入力端子に印加される。ツェナーダイオード204、検出抵抗205及び比較器206は、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間に接続され、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路220を構成している。
【0038】
また、第1のローサイド駆動回路200は、プリ駆動信号t2’と比較器206の出力信号とが入力されるAND回路207を含む。AND回路207の出力は第2の駆動トランジスタ203のゲート端子に接続される。AND回路207は、電圧検出回路220からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路の一例である。
【0039】
尚、第2のローサイド駆動回路200aの構成は、第1のローサイド駆動回路200と同様であるので、詳細な図示と説明は省略する。
【0040】
本実施例では
図2とは逆相で、通電相切換動作時に充電される電源電圧Vcが印加されるのは、第2のハイサイドトランジスタ13と第1のローサイドトランジスタ12である。以下に、
図4に示される本実施例のモータ駆動装置10bが、電源電圧Vcが所定値を越えると第1のローサイド駆動回路200が第1のローサイドトランジスタ12を導通させる動作を説明する。
【0041】
まず、プリ駆動信号t2’がLレベルの時、第1の駆動トランジスタ202はオン状態であり、比較器206の出力状態に関わらずAND回路207の出力もLレベルとなるので、第2の駆動トランジスタ203はオフ状態となる。第1のローサイドトランジスタ12には制御回路用電源電圧Vccレベルのゲート電圧が印加され、第1のローサイドトランジスタ12はオン状態とある。この時、比較器206の負入力端子にも検出抵抗205を介してゲート電圧が印加され、比較器206の出力はLレベルである。
【0042】
次にプリ駆動信号t2’がHレベルの時、第1の駆動トランジスタ202はオフ状態である。さらに電源電圧Vcがツェナーダイオード204のツェナー電圧Vz2以下である通常時であれば、ゲート端子への電圧供給の無い第1のローサイドトランジスタ12はオフ状態である。比較器206の負入力端子にも電圧Vra以上の電圧は発生せず、比較器206の出力はHレベルとなり、AND回路207の出力はHレベルとなり、第2の駆動トランジスタ203はオン状態となって、ゲート端子を地絡された第1のローサイドトランジスタ12はオフ状態を維持する。
【0043】
ところが、電源電圧Vcがツェナーダイオード204のツェナー電圧Vz2を越えると(つまり、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると)、電源ラインから、ツェナーダイオード204、検出抵抗205、第2の駆動トランジスタ203を介して、グランドへと電流が流れ、検出抵抗205に電圧が発生する。電源電圧Vcの上昇に伴い、検出抵抗205の電圧即ち比較器206の負入力端子に電圧Vra以上の電圧が発生すると(つまり、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると)、比較器206の出力はLレベル(第1状態)となり、AND回路207の出力もLレベルとなり、第2の駆動トランジスタ203はオフ状態となる。すると第2の駆動トランジスタ203を流れていた電流は、電源ラインから、ツェナーダイオード204、検出抵抗205、抵抗201を介して、グランドへと流れるようになり、第1のローサイドトランジスタ12のゲート端子に電圧が発生する。この電圧が第1のローサイドトランジスタ12のゲートしきい値に至ると、第1のローサイドトランジスタ12が導通し、第1のハイサイドトランジスタ11を介してコンデンサ3を放電するループを作って電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0044】
以上の動作における電源電圧Vcを、抵抗201の抵抗値をR1、検出抵抗205の抵抗値をR5、第1のローサイドトランジスタ12のゲートしきい値をVgthとして、事象と電圧Vcとの関係をまとめると、
ツェナーダイオード204と検出抵抗205が導通:Vc=Vz2
比較器206が反転、第2の駆動トランジスタ203がターンオフ:Vc=Vz2+Vra
第1のローサイドトランジスタ12が導通:Vc=Vz2+(1+R5/R1)Vgth
となる。
【0045】
この時、制御回路5によって第1のハイサイドトランジスタ11がオン状態であると、第1のローサイドトランジスタ12を介して流れる放電電流はモータの回生電流を上回り、コンデンサ3の放電によって電源電圧Vcは上昇から低下に転じる。すると第1のローサイドトランジスタ12のゲート-ソース間電圧も低下し、ゲートしきい値電圧を下回ると第1のローサイドトランジスタ12はオフ状態になる。このことにより、第1のローサイドトランジスタ12を流れるコンデンサ3の放電電流が過大になることは抑制される。
【0046】
また、モータ4の動作が第1の実施例で説明した場合と同様の場合、通電相切換動作時に充電される電源電圧Vcが印加されるのは第1のハイサイドトランジスタ11と第2のローサイドトランジスタ14である。この場合は第2のローサイド駆動回路200aが動作して、第2のローサイドトランジスタ14を導通させることにより電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0047】
尚、第1の実施例に対して第2の実施例で説明したように、本実施例でも検出抵抗205と並列に、電圧検出回路220を構成するツェナーダイオード210を接続してもよい。
図4においてはツェナーダイオード210を括弧内で示した。動作や効果は第2の実施例と同様であり、第1のローサイドトランジスタ12が導通するのは、ツェナーダイオード210のツェナー電圧をVz0とすると、電源電圧VcがVc=Vz2+Vz0+Vgthに至った時であり、抵抗値によらなくなる。さらに以降の電源電圧Vcの上昇分は第1のローサイドトランジスタ12のゲート電圧に加わるので、第1のローサイドトランジスタ12のドレイン-ソース間のオン抵抗は急速に低くなって放電電流を増加する。従って電源電圧Vcの上昇抑制効果は向上する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、より確実に抑制される。
【0048】
以上のように、本実施例に係るモータ駆動装置10bは、電源ライン(電源電圧Vc)-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子(第1のハイサイドトランジスタ11等)とローサイドスイッチング素子(第1のローサイドトランジスタ12等)の直列回路を複数組有し、各直列回路の中間接続点にモータ4が接続されるブリッジ回路を備え、ローサイドスイッチング素子は第1端子(ドレイン端子)と第2端子(ソース端子)と制御端子(ゲート端子)を有し、第1端子はハイサイドスイッチング素子に接続され、第2端子はグランドに接続され、ローサイドスイッチング素子は制御端子と第2端子との間に所定のしきい値以上の電圧が印加されると第1端子と第2端子間が導通する機能を有し、モータ駆動装置10bは、さらに、少なくともローサイドスイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する制御回路5aと、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間に接続され、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、電源ラインとローサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路220と、ローサイドスイッチング素子の制御端子と第2端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチ(第2の駆動トランジスタ203)と、電圧検出回路220からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路(AND回路207)とを有する。
【0049】
これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとローサイドスイッチング素子が強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇が抑制され、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は抑制される。
【0050】
また、電圧検出回路220は、第1の所定値を有する第1の定電圧デバイス(ツェナーダイオード204)と検出抵抗205との直列回路と、第1の定電圧デバイスと検出抵抗205との接続点電位を所定の基準電圧Vrと比較して検出信号を出力する比較器206とを有する。これにより、簡単な回路で、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇が抑制される。
【0051】
また、電圧検出回路220は、さらに、検出抵抗205と並列に接続された、所定の基準電圧Vrより高い電圧を有する第2の定電圧デバイス(ツェナーダイオード210)を有する。これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとローサイドスイッチング素子が、より急速に、強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇がより確実に抑制される。
【0052】
(第4の実施例)
第1の実施例では第1または第2のハイサイドトランジスタはPチャネルMOSFETであったが、NチャネルMOSFETであっても電源電圧Vcの上昇抑制はできる。
【0053】
図5は第4の実施例のモータ駆動装置10cを示す回路ブロック図である。
図5において、
図1と同様の構成要素については同一符号を付与し、それらの説明を省略する。異なるのは、第1または第2のハイサイドトランジスタがNチャネルMOSFETであり、
図1と区別のため、第1のハイサイドトランジスタ11b、第2のハイサイドトランジスタ13bとした。また、
図1の制御回路5を制御回路5bとし、
図1の第1のハイサイド駆動回路100及び第2のハイサイド駆動回路100aの構成を変えて第1のハイサイド駆動回路300及び第2のハイサイド駆動回路300aを設けた点である。
【0054】
制御回路5bは制御回路用電源電圧Vccで動作し、各トランジスタ11b、12、13b、14の駆動信号t1”、t2、t3”及びt4を出力する。駆動信号t1”は第1のハイサイドトランジスタ11bへのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t1”」とも呼ぶ)、駆動信号t2は第1のローサイドトランジスタ12への駆動信号、駆動信号t3”は第2のハイサイドトランジスタ13bへのプリ駆動信号(以下、「プリ駆動信号t3”」とも呼ぶ)、駆動信号t4は第2のローサイドトランジスタ14への駆動信号である。第1のハイサイド駆動回路300は、プリ駆動信号t1”を受電して第1のハイサイドトランジスタ11bをオンオフし、第2のハイサイド駆動回路300aは、プリ駆動信号t3”を受電して第2のハイサイドトランジスタ13bをオンオフする。図示は省略したが、制御回路5bはレベルシフト回路を内包し、駆動信号t1”、t3”は第1のハイサイドトランジスタ11b及び第2のハイサイドトランジスタ13bのソース端子電位を基準電位とする信号に変換される。
【0055】
第1のハイサイド駆動回路300において、ハイサイド駆動用電源電圧Vbcは、後述するブートストラップ回路によって創出される。第1のハイサイド駆動回路300は、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート-ソース間に接続される抵抗301、PチャネルMOSFETよりなる、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子とハイサイド駆動用電源電圧Vbcとの間を短絡するように接続される第1の駆動トランジスタ302、NチャネルMOSFETよりなる、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート-ソース端子間を短絡するように接続される第2の駆動トランジスタ303を含む。第2の駆動トランジスタ303は、ハイサイドスイッチング素子の制御端子と第2端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチの一例である。
【0056】
また、第1のハイサイド駆動回路300は、電源ラインと第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子との間に接続された、ツェナー電圧Vz3のツェナーダイオード304と検出抵抗305との直列回路、及び、比較器306を含む。ツェナーダイオード304と検出抵抗305との接続点は、比較器306の負入力端子に接続される。図示しないが、電圧Vrbはハイサイド駆動用電源電圧Vbcから創出される基準電圧であり、比較器306の正入力端子に印加される。ツェナーダイオード304、検出抵抗305及び比較器306は、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間に接続され、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路320を構成している。
【0057】
また、第1のハイサイド駆動回路300は、プリ駆動信号t1”と比較器306の出力信号が入力されるAND回路307を含む。プリ駆動信号t1”は第1の駆動トランジスタ302のゲート端子に印加される。AND回路307の出力は第2の駆動トランジスタ303のゲート端子に接続される。AND回路307は、電圧検出回路320からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路の一例である。
【0058】
また、第1のハイサイド駆動回路300は、ダイオード308、コンデンサ309を含む。ダイオード308及びコンデンサ309は、第1のローサイドトランジスタ12のオン時に制御回路用電源電圧Vccからダイオード308を介してコンデンサ309を充電することにより、コンデンサ309にハイサイド駆動用電源電圧Vbcを発生させるブートストラップ回路である。尚、第2のハイサイド駆動回路300aの構成は、第1のハイサイド駆動回路300と同様であるので、図示と説明は省略する。
【0059】
以下に、
図5に示される本実施例のモータ駆動装置10cが、電源電圧Vcが所定値を越えると第1のハイサイドトランジスタ11bを導通させる動作を説明する。
【0060】
まず、プリ駆動信号t1”がLレベルの時、第1の駆動トランジスタ302はオン状態であり、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子にはハイサイド駆動用電源電圧Vbcが印加される。しかしこの時、第1のハイサイドトランジスタ11bはオン状態であるので、比較器306の負入力端子はツェナーダイオード304を介して第1のハイサイドトランジスタ11bのソース端子に落とされて電圧は発生せず、比較器306はHレベルを出力する。しかしLレベルのプリ駆動信号t1”を入力しているAND回路307はLレベルを出力し、第2の駆動トランジスタ303はオフ状態であって、第1のハイサイドトランジスタ11bはオン状態を維持する。
【0061】
次にプリ駆動信号t1”がHレベルの時、第1の駆動トランジスタ302はオフ状態である。さらに電源電圧Vcがツェナーダイオード304のツェナー電圧Vz3以下である通常時であれば、ゲート端子への電圧供給の無い第1のハイサイドトランジスタ11bはオフ状態である。比較器306の負入力端子にも電圧Vrb以上の電圧は発生せず、比較器306の出力はHレベルとなり、AND回路307の出力はHレベルとなり、第2の駆動トランジスタ303はオン状態となって、ゲート端子を地絡された第1のハイサイドトランジスタ11bはオフ状態を維持する。
【0062】
ところが、電源電圧Vcがツェナーダイオード304のツェナー電圧Vz3を越えると(つまり、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると)、電源ラインから、ツェナーダイオード304、検出抵抗305、第2の駆動トランジスタ303、第1のローサイドトランジスタ12を介して、グランドへと電流が流れ、検出抵抗305に電圧が発生する。電源電圧Vcの上昇に伴い、検出抵抗305の電圧即ち比較器306の負入力端子に電圧Vrb以上の電圧が発生すると(つまり、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になる)、比較器306の出力はLレベル(第1状態)となり、AND回路307の出力もLレベルとなって、第2の駆動トランジスタ303はオフ状態となる。すると第2の駆動トランジスタ303を流れていた電流は、電源ラインから、ツェナーダイオード304、検出抵抗305、抵抗301、第1のローサイドトランジスタ12を介して、グランドへと流れるようになり、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート端子に電圧が発生する。この電圧が第1のハイサイドトランジスタ11bのゲートしきい値に至ると、第1のハイサイドトランジスタ11bが導通し、コンデンサ3を放電するループを作って電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0063】
以上の動作における電源電圧Vcを、抵抗301の抵抗値をR1、検出抵抗305の抵抗値をR5、第1のハイサイドトランジスタ11bのゲートしきい値をVgthとして、事象と電圧Vcとの関係をまとめると、
ツェナーダイオード304と検出抵抗305が導通:Vc=Vz3
比較器306が反転、第2の駆動トランジスタ303がターンオフ:Vc=Vz3+Vrb
第1のハイサイドトランジスタ11bが導通:Vc=Vz3+(1+R5/R1)Vgth
となる。
【0064】
この時、制御回路5によって第1のローサイドトランジスタ12がオン状態であると、第1のハイサイドトランジスタ11bを介して流れる放電電流はモータの回生電流を上回り、コンデンサ3の放電によって電源電圧Vcは上昇から低下に転じる。すると第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート-ソース間電圧も低下し、ゲートしきい値電圧を下回ると第1のハイサイドトランジスタ11bはオフ状態になる。このことにより、第1のハイサイドトランジスタ11bを流れるコンデンサ3の放電電流が過大になることは抑制される。
【0065】
また、モータ4の動作が逆相の場合、動作電流も逆となって通電相切換動作時に充電される電源電圧Vcが印加されるのは第2のハイサイドトランジスタ13bと第1のローサイドトランジスタ12である。この場合は第2のハイサイド駆動回路300aが動作して、第2のハイサイドトランジスタ13bを導通させることにより電源電圧Vcの上昇を抑制する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、抑制される。
【0066】
尚、第1の実施例に対して第2の実施例で説明したように、本実施例でも検出抵抗305と並列に、電圧検出回路320を構成するツェナーダイオード310を接続してもよい。
図5においてはツェナーダイオード310を括弧内で示した。動作や効果は第2の実施例と同様であり、第1のハイサイドトランジスタ11bが導通するのは、ツェナーダイオード310のツェナー電圧をVz0とすると、電源電圧VcがVc=Vz3+Vz0+Vgthに至った時であり、抵抗値によらなくなる。さらに以降の電源電圧Vcの上昇分は第1のハイサイドトランジスタ11bのゲート電圧に加わるので、第1のハイサイドトランジスタ11bのドレイン-ソース間のオン抵抗は急速に低くなって放電電流を増加する。従って電源電圧Vcの上昇抑制効果は向上する。その結果、回生電力による、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は、より確実に抑制される。
【0067】
以上のように、本実施例に係るモータ駆動装置10cは、電源ライン(電源電圧Vc)-グランド間に接続されるハイサイドスイッチング素子(第1のハイサイドトランジスタ11b等)とローサイドスイッチング素子(第1のローサイドトランジスタ12等)の直列回路を複数組有し、各直列回路の中間接続点にモータ4が接続されるブリッジ回路を備え、ハイサイドスイッチング素子は第1端子(ドレイン端子)と第2端子(ソース端子)と制御端子(ゲート端子)を有し、第1端子は電源ラインに接続され、第2端子はローサイドスイッチング素子に接続され、ハイサイドスイッチング素子は制御端子と第2端子との間に所定のしきい値以上の電圧が印加されると第1端子と第2端子間が導通する機能を有し、モータ駆動装置10cは、さらに、少なくともハイサイドスイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する制御回路5bと、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間に接続され、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第1の所定値以上になると導通し、電源ラインとハイサイドスイッチング素子の制御端子との間の電圧が第2の所定値以上になると第1状態となる検出信号を出力する電圧検出回路320と、ハイサイドスイッチング素子の制御端子と第2端子との間に接続され、駆動信号に応じて開閉する駆動スイッチ(第2の駆動トランジスタ303)と、電圧検出回路320からの検出信号が第1状態になると駆動信号にかかわらず駆動スイッチを開状態とする論理回路(AND回路307)とを有する。
【0068】
これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとハイサイドスイッチング素子が強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇が抑制され、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子へ印加電圧の上昇は抑制される。
【0069】
また、電圧検出回路320は、第1の所定値を有する第1の定電圧デバイス(ツェナーダイオード304)と検出抵抗305との直列回路と、第1の定電圧デバイスと検出抵抗305との接続点電位を所定の基準電圧Vrと比較して検出信号を出力する比較器306と、を有する。これにより、簡単な回路で、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇が抑制される。
【0070】
また、電圧検出回路320は、さらに、検出抵抗305と並列に接続された、所定の基準電圧Vrより高い電圧を有する第2の定電圧デバイス(ツェナーダイオード310)を有する。これにより、回生電力によって電源ラインの電圧が所定値を越えるとハイサイドスイッチング素子が、より急速に、強制的に導通され、電源ラインの電圧上昇がより確実に抑制される。
【0071】
以上、本開示に係るモータ駆動装置について、実施の形態及び実施例に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態及び実施例に施したものや、実施の形態及び実施例における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
【0072】
例えば、以上の本開示に係る実施の形態及び各実施例では単相のモータ駆動装置で説明してきたが、本開示に係るモータ駆動装置はこの構成に限定されるものではない。電源電圧検出及び電源電圧上昇の抑制は、電源ライン-グランド間に接続されるハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタの各直列回路に施す構成であるので、例えば3相の駆動装置であってもその各直列回路に設けることができるのは言うまでもない。
【0073】
また、電圧検出回路は、各実施例で示された回路に限られず、第1の所定値を閾値とする第1比較器、及び、第2の所定値を閾値とする第2比較器等で構成されてもよい。
【0074】
また、電圧検出回路を構成する比較器は、必ずしも演算増幅器(IC)で構成される必要はなく、トランジスタで構成されるディスクリート回路であってもよい。
【0075】
また、制御回路5、5a及び5bは、必ずしもモータ駆動装置に備えられる必要はなく、モータ駆動装置に対して駆動信号を提供する外部デバイスであってもよい。また、制御回路5、5a及び5bは、IC、ディスクリート回路及びそれらの混在のいずれで構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本開示に係るモータ駆動装置は、過電圧保護機能を有するモータ駆動装置として、特に、回生電力によるスイッチング素子への印加電圧の上昇を抑制できるモータ駆動装置として、利用できる。
【符号の説明】
【0077】
1 入力電源(バッテリ)
2 逆接続防止用のダイオード
3 コンデンサ
4 モータ
5、5a、5b 制御回路
6 制御回路用電源
7 ハイサイド駆動用電源
10、10a、10b、10c モータ駆動装置
11、11b 第1のハイサイドトランジスタ
12 第1のローサイドトランジスタ
13、13b 第2のハイサイドトランジスタ
14 第2のローサイドトランジスタ
100、130、300 第1のハイサイド駆動回路
200 第1のローサイド駆動回路
100a、130a、300a 第2のハイサイド駆動回路
200a 第2のローサイド駆動回路
101、201、301 抵抗
102、202、302 第1の駆動トランジスタ
103、203、303 第2の駆動トランジスタ
104、110、204、210、304、310 ツェナーダイオード
105、205、305 検出抵抗
106、206、306 比較器
107 レベルシフト回路
108 OR回路
120、121、220、320 電圧検出回路
207、307 AND回路
308 ダイオード
309 コンデンサ