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特開2024-104813充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法
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  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図1
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図2
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図3
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図4
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図5
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図6
  • 特開-充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104813
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/62 20110101AFI20240730BHJP
【FI】
H01R12/62
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009180
(22)【出願日】2023-01-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】三上 勇人
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AC23
5E223BA04
5E223BA07
5E223BA08
5E223BB01
5E223CB22
5E223CB31
5E223CD01
5E223CD02
5E223DA05
5E223DB09
(57)【要約】
【課題】本発明は、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子が狭小空間に配置されている場合に、外部の携帯端末に電力を供給するケーブルとの取り付け作業性を向上させることができる充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法を提供する。
【解決手段】バッテリセル2の回路基板に導通される接続端子3を有し、該接続端子3の先端部に、外部機器に至るフレキシブル配線基板1のケーブル端子に半田付け(符号H)される折曲部4が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続構造であって、
バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を有し、
該接続端子の先端部には、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部が形成されていることを特徴とする充電端子ケーブル接続構造。
【請求項2】
前記接続端子の先端部に配置された折曲部は、前記バッテリセルの端面と平行な位置関係に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項3】
前記フレキシブル配線基板は前記接続端子との接続部位に中継基板が一体に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項4】
前記フレキシブル配線基板の中継基板は、前記バッテリセルの接続端子に半田付けされることを特徴とする請求項3に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項5】
前記フレキシブル配線基板は、前記バッテリセルの接続端子との接続部位に中継基板が介在され、
前記中継基板は、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子、及び前記バッテリセルの接続端子に共に半田付けされることで接続されることを特徴とする請求項2に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項6】
外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続方法であって、
バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を設けるとともに、該接続端子の先端部に、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部を形成することを特徴とする充電端子ケーブル接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置の充電端子ケーブル等への接続に利用されるケーブル接続構造及び接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の充電端子ケーブル接続構造としては、特許文献1に示されるバッテリが知られている。
この特許文献1のバッテリは、バッテリセルに回路基板が樹脂モールド部により一体化された形式であって、接続板を介して、バッテリセルに蓄電された電力を外部に供給するフレキシブル配線基板(FPC:Flexible printed circuits)が接続されている。
【0003】
具体的には、このフレキシブル配線基板は、電子部品等を配置する第1配線板と、該第1配線板の表面側に積層された層の一部を延長しかつその上面に携帯端末に接続可能な接続端子を有する第2、第3配線板とから構成されるものであり、湾曲可能な構造を有している。
また、このフレキシブル配線をバッテリセルの回路基板に接続する接続板は、スポット溶接又は半田付により、その一端部が回路基板のランド部に接合され、その他端部がバッテリセル側面に設けられた負極端子に接合されている。
また、このフレキシブル配線基板の第2配線板には、スポット溶接又は半田付により、バッテリセルの電力を外部の携帯端末に取り出すための接続端子が接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-20880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示されるバッテリでは、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子に、外部の携帯端末に電力を供給するケーブル(例えばFPCケーブル)が半田付けされる構成が示されている。
しかしながら、上記バッテリでは、当該接続端子が狭小空間に配置されている場合に、半田付け作業が難しくなり、この点において改良されることが期待されていた。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子が狭小空間に配置されている場合に、外部の携帯端末に電力を供給するケーブルとの取り付け作業性を向上させることができる、充電端子ケーブルの接続構造及び接続方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明の第1態様にかかる接続構造は、外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続構造であって、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を有し、該接続端子の先端部には、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2態様にかかる接続方法は、外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続方法であって、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を設けるとともに、該接続端子の先端部に、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、バッテリセルの回路基板に導通される接続端子が狭小空間に配置されていたとしても、半田付け作業を容易に行うことができ、ケーブルの取り付け作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る充電端子ケーブルの接続構造を示す概略構成図である。
図2】本実施形態に係る充電端子ケーブルの接続構造を示す斜視図である。
図3図2を反対側から見た斜視図である。
図4図2を下側から見た斜視図である。
図5】充電端子ケーブルに使用される接続端子を示す斜視図である。
図6】比較例となるハーネスケーブルを使用した場合のケーブル接続構造を示す斜視図である。
図7】本実施形態に係る充電端子ケーブルの省スペース化を説明するための図であって、(A)比較例となるハーネスケーブルを使用した場合のケーブル接続構造、(B)は本発明に係る充電端子ケーブルを使用した場合のケーブル接続構造である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る充電端子ケーブル接続構造100の最小構成について図1を参照して説明する。
【0012】
本発明の充電端子ケーブル接続構造100は、外部機器(図示略)に至るフレキシブル配線基板1(FPC:Flexible printed circuits)とバッテリセル2とを、接続端子3を介して接続するための構造体である。
接続端子3はバッテリセル2の回路基板(図示略)に導通される端子であって、該接続端子3の端部には、フレキシブル配線基板1のケーブル端子に半田付け(その箇所を符号Hで示す)される折曲部4が形成されている。
【0013】
そして、以上のように構成された本発明の充電端子ケーブル接続構造100では、上記接続方法の各工程を実行することにより、バッテリセル2の回路基板に導通される接続端子3に、フレキシブル配線基板1のケーブル端子が半田付けされているので、これまでのハーネスケーブルを使用した場合と比較して、充電端子周辺にて線噛みなどのリスクが発生することなく、省スペース化に貢献することができる。
また、本発明の充電端子ケーブル接続構造100では、バッテリセル2の回路基板に導通される接続端子3の端部に、フレキシブル配線基板1のケーブル端子に半田付けされる折曲部4が形成されているので、当該接続端子が狭小空間に配置されていたとしても、半田付け作業を容易に行うことができ、ケーブルの取り付け作業性を向上させることができる。
【0014】
(実施形態)
本発明の実施形態に係る充電端子ケーブル接続構造101について図2図7を参照して説明する。
この充電端子ケーブル接続構造101は、図2及び図3に示すように外部機器(図示略)に至るフレキシブル配線基板11(FPC:Flexible printed circuits)と、バッテリ12内のバッテリセル12Aとを、接続端子13を介して接続するための構造体である。
【0015】
フレキシブル配線基板11は、導体をフィルム状の絶縁体で上下から挟み込むことで形成されたフラットケーブルであって、その先端側に位置しかつバッテリ12に設置された接続端子13との接続部位には、中継基板14が一体に設けられている。
バッテリ12は、直方形状のハウジング15内にバッテリセル12Aが収納されているものであって、その上部端面に接続端子13が配置されている。
【0016】
接続端子13は、図4及び図5に示すように、下部折曲部13A、上部折曲部13B及びこれらを連結する連結部13Cにより構成された導電体であって、全体としてコ字状に形成されている。
図5の詳細図に示すように、下部折曲部13Aは、ハウジング15内にてバッテリセル12Aの回路基板(図示略)に接触しかつ導通される端子であって、該バッテリセル12Aの端面に沿うように配置される。
連結部13Cは、下部折曲部13Aに対して直角/ほぼ直角となるように配置され、ハウジング15から外方に向けて突き出るように位置する。
上部折曲部13Bは、ハウジング15の外部に位置するものであって、連結部13Cに対して直角/ほぼ直角となりかつ下部折曲部13Aと平行となるように位置し、これによりバッテリセル12Aの端面と平行に配置される。
【0017】
接続端子13の先端部に位置する上部折曲部13Bには、フレキシブル配線基板11の中継基板14が半田付け(その箇所を符号H1で示す)により連結されている。
これにより、本実施形態に係る充電端子ケーブル接続構造101では、図6及び図7に示すように、ケーブル線(符号Cで示す)毎にソケット51を有するハーネスケーブル50(比較例)を使用した場合のバッテリ12への接続と比較して、充電端子周辺にて線噛みなどのリスクが発生することなく、省スペース化に貢献することができる。
【0018】
すなわち、上記構成により、外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続方法として、バッテリセル12Aのフレキシブル配線基板11に導通される接続端子13を設けるとともに、該接続端子13の先端部に、前記フレキシブル配線基板11のケーブル端子に半田付けされる折曲部13A(13B)を形成する工程が行われる。
【0019】
なお、図6は、上部折曲部13Bを有さない端子20に、比較例となるハーネスケーブル50のソケット51が連結されたことを示す図、図7(A)は比較例となるハーネスケーブル50を使用した場合のケーブル接続構造、図7(B)はハーネスケーブル50(図6及び図7(A)参照)に代えて、本発明に係る充電端子ケーブル接続構造101を使用することで、符号Eに示すエリアに空きが生じて省スペース化が実現したことを表す図である。
【0020】
そして、以上のように構成された本実施形態の充電端子ケーブル接続構造101では、バッテリセル12Aの回路基板に導通される接続端子13に、フレキシブル配線基板11のケーブル端子が半田付けされているので、これまでのハーネスケーブルを使用した場合と比較して、充電端子周辺にて線噛みなどのリスクが発生することなく、省スペース化に貢献することができる。
また、本実施形態の充電端子ケーブル接続構造101では、バッテリセル12Aの回路基板に導通される接続端子13の先端部に、フレキシブル配線基板11のケーブル端子に半田付けされる上部折曲部13Bが形成されているので、当該接続端子が狭小空間に配置されていたとしても、半田付け作業を容易に行うことができ、ケーブルの取り付け作業性を向上させることができる。
【0021】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、中継基板14が一体に設けられたフレキシブル配線基板11を使用して、バッテリセル12Aに接続される接続端子13の上部折曲部13Bに、当該中継基板14を連結するようにした。
しかしこれに限定されずに、他の実施形態では、中継基板14をフレキシブル配線基板11と別体に設け、該中継基板14をフレキシブル配線基板11に対しても半田付けするようにしても良い。
これにより、他の実施形態では、バッテリセル12Aに接続される接続端子13の上部折曲部13Bを、中継基板14を介して、様々な形態のフレキシブル配線基板11に接続することが可能となり、汎用性を向上させることが可能となる。
【0022】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、携帯端末装置の充電端子ケーブル等への接続に利用されるケーブル接続構造及び接続方法に関する。
【符号の説明】
【0024】
1 フレキシブル配線基板
2 バッテリセル
3 接続端子
4 折曲部
11 フレキシブル配線基板
12 バッテリ
12A バッテリセル
13 接続端子
13A 下部折曲部
13B 上部折曲部
13C 連結部
14 中継基板
15 ハウジング
H 半田付け箇所
H1 半田付け箇所
100 充電端子ケーブル接続構造
101 充電端子ケーブル接続構造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-02-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続構造であって、
バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を有し、
該接続端子の先端部には、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部が形成され、
前記フレキシブル配線基板は前記接続端子との接続部位に中継基板が一体に設けられていることを特徴とする充電端子ケーブル接続構造。
【請求項2】
前記接続端子の先端部に配置された折曲部は、前記バッテリセルの端面と平行な位置関係に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項3】
前記フレキシブル配線基板の中継基板は、前記バッテリセルの接続端子に半田付けされることを特徴とする請求項1に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項4】
前記中継基板は、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子、及び前記バッテリセルの接続端子に共に半田付けされることで接続されることを特徴とする請求項1に記載の充電端子ケーブル接続構造。
【請求項5】
外部機器に至るフレキシブル配線基板との接続に使用される充電端子ケーブル接続方法であって、
バッテリセルの回路基板に導通される接続端子を設けるとともに、該接続端子の先端部に、前記フレキシブル配線基板のケーブル端子に半田付けされる折曲部を形成することを特徴とし、
前記フレキシブル配線基板は前記接続端子との接続部位に中継基板が一体に設けられている充電端子ケーブル接続方法。