(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104858
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】オンライン接客システム、オンライン接客方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240730BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20240730BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06T19/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009253
(22)【出願日】2023-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】上田 俊友
【テーマコード(参考)】
5B050
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA05
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA01
5B050DA10
5B050EA07
5B050EA12
5B050EA18
5B050EA19
5B050EA24
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA09
5B050FA10
5B050GA08
5L030BB47
5L049BB47
(57)【要約】
【課題】オンラインでの接客による販促効果を向上することが可能なオンライン接客システム、オンライン接客方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】第1の空間にいる接客担当者が第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、接客担当者の動作を示す動作情報と、接客担当者の音声を示す音声情報とを、第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得部と、取得部によって取得された動作情報に基づき、接客担当者の動作を分析する分析部と、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、分析部による分析結果に基づき接客担当者の動作に応じた動作をアバターにさせるとともに、取得部によって取得された接客担当者の音声を第2の端末から出力させる出力制御部と、を備えるオンライン接客システム。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析部と、
接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析部による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得部によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御部と、
を備えるオンライン接客システム。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記第2の端末に表示されている第1の前記個性を有する第1の前記アバターを、第1の前記個性とは異なる第2の前記個性を有する第2の前記アバターに切り替える、
請求項1に記載のオンライン接客システム。
【請求項3】
前記取得部は、前記接客担当者が行う前記接客の前記接客内容を示す情報である接客情報を取得し、
前記出力制御部は、前記取得部によって取得された前記接客情報に基づき、前記第2の端末に表示されている第1の前記アバターを、前記接客担当者が行う前記接客の前記接客内容に応じた第2の前記個性を有する第2の前記アバターに切り替える、
請求項2に記載のオンライン接客システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の端末から取得し、
前記分析部は、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客の属性を分析し、
前記出力制御部は、前記分析部による分析結果に基づき、前記第2の端末に表示されている第1の前記アバターを、前記顧客の属性に応じた第2の前記個性を有する第2の前記アバターに切り替える、
請求項2に記載のオンライン接客システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記顧客の履歴を示す情報である顧客履歴情報を取得し、
前記出力制御部は、前記取得部によって取得された前記顧客履歴情報に基づき、前記第2の端末に表示されている第1の前記アバターを、前記顧客の履歴に応じた第2の前記個性を有する第2の前記アバターに切り替える、
請求項2に記載のオンライン接客システム。
【請求項6】
前記顧客が有する第3の端末から、前記第2の端末に表示された前記アバターが有するリンク情報に基づくアクセスがあった場合に、アクセス先に応じたインセンティブを前記顧客に提供するインセンティブ処理部、
をさらに備える請求項1に記載のオンライン接客システム。
【請求項7】
第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析部と、
前記分析部による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御部と、
を備えるオンライン接客システム。
【請求項8】
前記分析部は、前記第2の空間画像に基づき、前記顧客の属性を分析し、
前記出力制御部は、前記分析結果が示す前記顧客の属性に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる、
請求項7に記載のオンライン接客システム。
【請求項9】
前記分析部は、前記第2の空間画像に基づき、前記接客担当者による前記接客に対する前記顧客の反応を分析し、
前記出力制御部は、前記分析結果が示す前記顧客の反応に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる、
請求項7又は請求項8に記載のオンライン接客システム。
【請求項10】
前記接客担当者による前記接客の前記接客内容と、前記接客が行われている際の前記第2の空間画像に対する前記分析結果とに基づき、前記接客内容と前記顧客との関係を学習した学習済みモデルを生成する学習部、
をさらに備え、
前記出力制御部は、前記学習部によって生成された前記学習済みモデルに対して、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に対する前記分析部による分析結果を入力し、出力される接客情報を前記第1の端末に出力させる、
請求項7に記載のオンライン接客システム。
【請求項11】
前記取得部は、前記顧客の履歴を示す情報である顧客履歴情報をさらに取得し、
前記分析部は、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像及び前記顧客履歴情報に基づき、前記顧客について分析する、
請求項7に記載のオンライン接客システム。
【請求項12】
第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得部と、
前記取得部によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析部と、
前記分析部による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御部と、
を備えるオンライン接客システム。
【請求項13】
前記分析部は、前記第2の空間画像に基づき、前記第2の空間にある前記商品の売れ行きを分析し、
前記出力制御部は、前記商品の売れ行きの分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に表示させる、
請求項12に記載のオンライン接客システム。
【請求項14】
前記分析部は、前記第2の空間画像に基づき、前記顧客を接客済みであるか否かを分析し、
前記出力制御部は、前記顧客を接客済みであるか否かの分析結果に応じた前記アバターを前記第2の端末に表示させる、
請求項12に記載のオンライン接客システム。
【請求項15】
前記出力制御部は、前記顧客を接客済みである場合、前回接客時と同じ前記アバターを前記第2の端末に表示させる、
請求項14に記載のオンライン接客システム。
【請求項16】
前記出力制御部は、前記顧客を接客済みである場合、前回接客時の前記接客情報を前記第1の端末に表示させる、
請求項14又は請求項15に記載のオンライン接客システム。
【請求項17】
前記分析部は、前記第2の空間画像に基づき、前記顧客の属性を分析し、
前記出力制御部は、前記顧客を未接客である場合、前記分析結果が示す前記顧客の属性に応じた個性を有する前記アバターを前記第2の端末に表示させる、
請求項14に記載のオンライン接客システム。
【請求項18】
取得部が、第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得過程と、
分析部が、前記取得部によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析過程と、
出力制御部が、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析部による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得部によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御過程と、
を含むオンライン接客方法。
【請求項19】
コンピュータを、
第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析手段と、
接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析手段による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得手段によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項20】
取得部が、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得過程と、
分析部が、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析過程と、
出力制御部が、前記分析部による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御過程と、
を含むオンライン接客方法。
【請求項21】
コンピュータを、
第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項22】
取得部が、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得過程と、
分析部が、前記取得部によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析過程と、
出力制御部が、前記分析部による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御過程と、
を含むオンライン接客方法。
【請求項23】
コンピュータを、
第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン接客システム、オンライン接客方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コロナ禍により実店舗における感染症対策が強化されたことにより、従来店舗で実施されていた様々な接客が制限されることになった。例えば、接客担当者が顧客に対して対面で商品の販促活動を行うことが制限された。これにより、店舗における顧客とのコミュニケーションの不足や、これまで販促活動によって得られていた分の売上減少などの課題が生じている。
【0003】
そこで、オンラインを利用することにより、感染症対策が実施されている中でも顧客に対して販促活動を行うことが可能な技術が各種提供されている。例えば、下記特許文献1には、顧客の端末に対象商品とアバターを表示し、アバターが対象商品について説明することで販促活動を行うことが可能なシステムが開示されている。顧客は、アバターによる販促活動を受けて、販促活動に対するコメントを入力することや対象商品を購入することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オンラインでの接客において販促活動による販促効果をより高めるためには、リアルタイムの状況変化に応じて、顧客へ提供する情報をリアルタイムに変更できることが望ましい。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、オンラインでの接客による販促効果を向上することが可能なオンライン接客システム、オンライン接客方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係るオンライン接客システムは、第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析部と、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析部による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得部によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係るオンライン接客方法は、取得部が、第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得過程と、分析部が、前記取得部によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析過程と、出力制御部が、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析部による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得部によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1の空間にいる接客担当者が前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記接客担当者の動作を示す動作情報と、前記接客担当者の音声を示す音声情報とを、前記第1の空間に設けられた第1の端末から取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記動作情報に基づき、前記接客担当者の動作を分析する分析手段と、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして前記第2の空間に設けられた第2の端末に表示させ、前記分析手段による分析結果に基づき前記接客担当者の動作に応じた動作を前記アバターにさせるとともに、前記取得手段によって取得された前記接客担当者の音声を前記第2の端末から出力させる出力制御手段と、として機能させる。
【0010】
本発明の一態様に係るオンライン接客システムは、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析部と、前記分析部による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御部と、を備える。
【0011】
本発明の一態様に係るオンライン接客方法は、取得部が、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得過程と、分析部が、前記取得部によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析過程と、出力制御部が、前記分析部による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御過程と、を含む。
【0012】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行っている際に、前記第2の空間にいる前記顧客が撮影された第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記第2の空間画像に基づき、前記顧客について分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果に基づき、前記顧客に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させる出力制御手段と、として機能させる。
【0013】
本発明の一態様に係るオンライン接客システムは、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得部と、前記取得部によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析部と、前記分析部による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御部と、を備える。
【0014】
本発明の一態様に係るオンライン接客方法は、取得部が、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得過程と、分析部が、前記取得部によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析過程と、出力制御部が、前記分析部による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御過程と、を含む。
【0015】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1の空間にいる接客担当者が、前記第1の空間に設けられた第1の端末に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、前記第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けた接客を行う際に、前記第2の空間が撮影された複数の第2の空間画像を前記第2の空間に設けられた第2の端末から取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された複数の前記第2の空間画像に基づき、前記顧客又は前記第2の空間にある商品について分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果に応じた前記接客情報を前記第1の端末に出力させ、前記分析結果に応じた個性を有するアバターを前記接客担当者の代わりとして前記第2の端末に表示させる出力制御手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オンラインでの接客による販促効果を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係るオンライン接客システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る配信端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るオンライン接客サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る関連システムサーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る売場端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態に係る顧客端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】本実施形態に係る基本処理(販促画面表示)の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図8】本実施形態に係る基本処理(配信拠点起点)の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図9】本実施形態に係る基本処理(店舗起点)の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図10】本実施形態に係る顧客に応じた販促情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図11】本実施形態に係るアバター撮影によるインセンティブの提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図12】本実施形態に係るアバターの切替処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】本実施形態に係る顧客に応じた接客情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図14】本実施形態に係る在庫に応じた販促情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図15】本実施形態に係る顧客履歴情報に応じた販促画面の表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0019】
<1.オンライン接客システムの構成>
図1を参照して、本実施形態に係るオンライン接客システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るオンライン接客システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すオンライン接客システム1は、第1の空間にいる接客担当者が第1の空間とは異なる第2の空間にいる顧客に向けてオンラインで接客(以下、「オンライン接客」とも称される)を行うためのシステムである。第1の空間は、接客担当者がオンライン接客を行う空間である。第2の空間は、顧客がオンライン接客を受ける空間である。第1の空間は、例えば、接客担当者による接客の様子を第2の空間に向けて配信するために設けられる配信拠点である。第2の空間は、例えば、店舗の売場である。接客担当者は、例えば、販売店舗の店員、販売店舗を運営する会社の社員、販促対象となる商品のメーカーの担当者などである。接客担当者は、販売士の資格を有する者であってもよい。
【0020】
なお、第1の空間と第2の空間は、それぞれ異なる建物内にあってもよいし、同一の建物内にあってもよい。各空間が異なる建物内にある場合、例えば、第2の空間は店舗の売場であり、第1の空間は第2の空間である売場がある店舗とは異なる建物内の空間である。また、各空間が同一の建物内にある場合、例えば、第2の空間は店舗の売場であり、第1の空間は第2の空間である売場がある店舗のバックヤードである。
以下では、第1の空間と第2の空間がそれぞれ異なる建物内にある配信拠点と店舗の売場であり、接客担当者が販売士である例を一例として実施形態について説明する。
【0021】
図1に示すように、オンライン接客システム1は、配信端末10(第1の端末)と、オンライン接客サーバ20と、関連システムサーバ30と、売場端末40(第2の端末)と、顧客端末50(第3の端末)とを備える。配信端末10は、配信拠点2に設けられている。売場端末40は、店舗3の売場に設けられている。売場端末40は、例えば、販促対象となる商品のための特設売場に設けられる。なお、店舗3の売場には、複数の売場端末40が設けられてもよい。例えば、複数の売場端末40は、特設売場以外の各売場や各商品棚など、複数の場所の任意の位置にそれぞれ設けられていてもよい。
ネットワークNWには、情報の授受を行うための構成として、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等が適用される。
【0022】
(1)配信端末10
配信端末10は、接客担当者がオンライン接客を行う際に利用する端末である。配信端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はPC(Personal Computer)などの端末である。
【0023】
配信端末10は、ネットワークNWを介して、オンライン接客サーバ20と通信可能に接続されている。配信端末10は、例えば、オンライン接客サーバ20との通信において、販促画面表示要求、動作情報、音声情報などを送信し、売場画像、音声情報、販促画面情報、顧客情報、接客情報、顧客履歴情報などを受信する。
販促画面表示要求は、販促画面を表示するための要求である。販促画面は、オンライン接客における販促に関する情報が表示される画面である。販促画面には、例えば、アバターや、販促内容を示す情報(以下、「販促情報」とも称される)などが表示される。アバターは、販売士の代わりに販促画面に表示され、販売士の動作に連動して動作する。アバターは、接客内容に応じた情報(即ち個性)を有している。例えば接客内容が販促活動である場合、販促内容に応じた個性を有するキャラクターがアバターとして用意される。この場合、個性は、例えば、販促対象が分かる特徴によって表される。キャラクターは、例えば、販促対象のジャンル(食品、家電、美容など)に応じた販売士のキャラクターや、販促対象の商品のキャラクターなどである。また、アバターは、販促内容を示す情報を有してもよい。販促内容を示す情報は、例えば、販促対象となる商品の商品情報やキャンペーン情報などである。また、アバターが有する接客内容に応じた情報には、例えば、リンク情報がある。当該リンク情報に販促内容を示す情報へアクセスするための情報を含ませ、顧客がカメラでアバターを撮影することで販促内容を示す情報へアクセスできるようにすることができる。
本実施形態では、売場の売場端末40に対して、配信拠点2で接客を行っている販売士の画像を直接表示しない代わりにアバターを表示することで、顧客の注目をより集めることや、顧客とのコミュニケーションをより増やすことができる。また、顧客にとっては、販売士と直接コミュニケーションをとる場合には話しにくい内容であっても、アバターを介したコミュニケーションの場合には話しやすい場合がある。このため、アバターを介した接客により、販売士が直接接客をする場合には得られない情報を収集することができ、マーケティング的に意味のあるデータを効率的に収集することも可能となる。 動作情報は、接客をしている販売士の動作を示す情報である。動作情報は、例えば、撮像装置によって撮影された画像(静止画像又は動画像)や、モーションセンサなどのセンサから得られるセンサ情報などである。以下では、動作情報が、接客をしている販売士が撮影された画像(以下、「販売士画像」とも称される)である例を一例として、本実施形態について説明する。
音声情報は、接客をしている販売士の音声、又は接客を受けている顧客の音声を示す情報である。配信端末10がオンライン接客サーバ20へ送信する音声情報は販売士の音声であり、配信端末10がオンライン接客サーバ20から受信する音声情報は顧客の音声である。
売場画像は、店舗3の売場が撮影された画像(第2の空間画像)であり、売場にいる顧客が撮影された画像でもある。
販促画面情報は、販促画面の表示に関する情報である。販促画面情報は、例えば、販促画面に表示するアバターに関する情報(以下、「アバター情報」とも称される)や販促情報などを含む。
顧客情報は、顧客に関する情報である。顧客情報は、例えば、顧客の属性を示す情報(以下、「属性情報」とも称される)や接客に対する顧客の反応を示す情報(以下、「反応情報」とも称される)などである。顧客の属性は、例えば、性別、年齢(年代)、体型、風貌、服装などである。
接客情報は、接客内容を示す情報である。接客情報は、例えば、接客において話す内容、話し方、話す際の声質などを指示する情報である。
顧客履歴情報は、顧客の履歴を示す情報である。顧客履歴情報は、例えば、顧客の店舗利用履歴、購買履歴、ウェブサイトや電子チラシなどでの閲覧履歴などである。
【0024】
配信端末10には、配信者による配信や視聴者による視聴を行うためのアプリケーション(以下、「配信アプリ」とも称される)によって、配信のための画面(例えば販促画面)が表示される。配信者(例えば販売士)は、配信アプリによって配信端末10に表示される画面をもとに、配信を行う(即ち接客を行う)。なお、配信端末10には、配信アプリによって販売士用の販促画面が表示される。販売士用の販促画面には、例えば、アバターや販促情報の他に、売場画像、顧客情報、接客情報、顧客履歴情報などが表示される。これにより、販売士は、売場画像で顧客の様子を確認しながら、顧客情報、接客情報、顧客履歴情報などに応じた接客を行うことができる。
配信アプリの機能は、配信端末10に配信アプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)で提供されてもよいし、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよい。Webシステムの場合、配信アプリの機能はWebブラウザを介して提供される。
【0025】
(2)オンライン接客サーバ20
オンライン接客サーバ20は、オンライン接客のための配信端末10及び売場端末40における出力を制御するためのサーバであり、オンライン接客装置の一例である。オンライン接客サーバ20は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
【0026】
オンライン接客サーバ20は、ネットワークNWを介して、配信端末10と、関連システムサーバ30と、売場端末40と、顧客端末50と通信可能に接続されている。
オンライン接客サーバ20は、例えば、配信端末10との通信において、販促画面表示要求、販売士画像、販売士の音声情報などを受信し、売場画像、顧客の音声情報、販促画面情報、顧客情報、顧客履歴情報、販促情報、接客情報などを送信する。
オンライン接客サーバ20は、例えば、関連システムサーバ30との通信において、顧客IDや顧客履歴情報などの要求を送信し、顧客IDや顧客履歴情報などを受信する。顧客IDは、顧客を一意に特定するための識別情報である。
オンライン接客サーバ20は、例えば、売場端末40との通信において、販促画面情報、アバター制御情報、販売士の音声情報、販促情報などを送信し、売場画像、顧客の音声情報などを受信する。アバター制御情報は、売場端末40に表示されるアバターの動作の制御内容を示す情報である。
オンライン接客サーバ20は、例えば、顧客端末50との通信において、インセンティブ情報を送信する。インセンティブ情報は、インセンティブに関する情報を示し、例えば、キャンペーン情報やポイント情報などの情報である。
【0027】
(3)関連システムサーバ30
関連システムサーバ30は、関連システムに関する情報を管理するためのサーバである。関連システムサーバ30は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。なお、関連システムサーバ30によって管理されている関連システムは、例えば、EC(Electronic Commerce)サイトシステム、電子チラシシステムなどである。
【0028】
関連システムサーバ30は、ネットワークNWを介して、オンライン接客サーバ20と、顧客端末50と通信可能に接続されている。
関連システムサーバ30は、例えば、オンライン接客サーバ20との通信において、顧客IDや顧客履歴情報などの要求を受信し、顧客IDや顧客履歴情報などを送信する。
関連システムサーバ30は、例えば、顧客端末50との通信において、インセンティブ情報を送信する。
【0029】
(4)売場端末40
売場端末40は、顧客がオンライン接客を受ける際に利用する端末である。売場端末40は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はPCなどの端末である。
【0030】
売場端末40は、ネットワークNWを介して、オンライン接客サーバ20と通信可能に接続されている。売場端末40は、例えば、オンライン接客サーバ20との通信において、売場画像、顧客の音声情報などを送信し、販促画面情報、アバター制御情報、販売士の音声情報、販促情報などを受信する。
【0031】
売場端末40には、配信アプリによって、視聴のための画面(例えば販促画面)が表示される。視聴者(例えば顧客)は、配信アプリによって売場端末40に表示される画面をもとに、視聴を行う(即ち接客を受ける)。なお、売場端末40には、配信アプリによって顧客用の販促画面が表示される。顧客用の販促画面には、例えば、アバターや販促情報などが表示される。
配信アプリの機能は、売場端末40に配信アプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)で提供されてもよいし、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよい。Webシステムの場合、配信アプリの機能はWebブラウザを介して提供される。
【0032】
(5)顧客端末50
顧客端末50は、顧客が有する端末である。顧客端末50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末などの携帯端末である。
【0033】
顧客端末50は、ネットワークNWを介して、オンライン接客サーバ20と、関連システムサーバ30と通信可能に接続されている。
顧客端末50は、例えば、オンライン接客サーバ20との通信において、インセンティブ情報を受信する。
顧客端末50は、例えば、関連システムサーバ30との通信において、インセンティブ情報を受信する。
【0034】
顧客端末50には、配信アプリ又は関連システムを利用するためのアプリケーション(以下、「関連システムアプリ」とも称される)によって、インセンティブ情報を表示するための画面が表示される。顧客は、配信アプリ又は関連システムアプリによって顧客端末50に表示される画面をもとに、インセンティブ情報を確認する。
配信アプリ及び関連システムアプリの機能は、顧客端末50に配信アプリ及び関連システムアプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)で提供されてもよいし、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよい。Webシステムの場合、配信アプリ及び関連システムアプリの機能はWebブラウザを介して提供される。
【0035】
<2.配信端末の機能構成>
以上、本実施形態に係るオンライン接客システム1の構成について説明した。続いて、
図2を参照して、本実施形態に係る配信端末10の機能構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る配信端末10の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、配信端末10は、通信部110と、入力部120と、撮像部130と、集音部140と、記憶部150と、制御部160と、出力部170とを備える。
【0036】
(1)通信部110
通信部110は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部110は、例えば、ネットワークNWを介してオンライン接客サーバ20と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0037】
(2)入力部120
入力部120は、販売士(あるいは配信補助者)からの入力を受け付ける機能を有する。入力部120は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備える入力装置、例えばボタン、タッチパネル、マウス、キーボード等によって構成される。
【0038】
(3)撮像部130
撮像部130は、画像を撮像する機能を有する。撮像部130は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備えるカメラによって構成される。なお、カメラは、配信端末10に内蔵されたカメラであってもよいし、配信端末10に外部接続されたカメラであってもよい。なお、販売士が撮像部130として用いるカメラの数は特に限定されない。
撮像部130は、例えば、配信拠点2にて接客を行っている販売士を撮影して、販売士画像を撮像する。
【0039】
(4)集音部140
集音部140は、周囲の音を集音する機能を有する。集音部140は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備えるマイクロフォンによって構成される。なお、マイクロフォンは、配信端末10に内蔵されたマイクロフォンであってもよいし、配信端末10に外部接続されたマイクロフォンであってもよい。なお、販売士が集音部140として用いるマイクロフォンの数は特に限定されない。
集音部140は、例えば、配信拠点2にて接客を行っている販売士の音声を集音して、販売士の音声情報を取得する。
【0040】
(5)記憶部150
記憶部150は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部150は、配信端末10がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0041】
(6)制御部160
制御部160は、配信端末10の動作全般を制御する機能を有する。制御部160は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図2に示すように、制御部160は、操作受付部161と、要求部162と、出力制御部163とを備える。
【0042】
(6-1)操作受付部161
操作受付部161は、入力部120に入力された販売士の操作を受け付ける機能を有する。販売士は、例えば、アプリ、カメラ、マイクロフォンなどの起動操作や、販促画面表示操作などを行う。
【0043】
(6-2)要求部162
要求部162は、各種要求を行う機能を有する。要求部162は、例えば、操作受付部161が販売士による販促画面表示操作を受け付けると、販促画面表示要求を通信部110からオンライン接客サーバ20へ送信する。
【0044】
(6-3)出力制御部163
出力制御部163は、各種画面や情報の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部163は、売場画像、販促画面、顧客情報、接客情報、顧客履歴情報などを出力部170に表示させ、顧客の音声情報を出力部170から音声出力させる。
【0045】
(7)出力部170
出力部170は、各種情報を出力する機能を有する。出力部170は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備える出力装置、例えばディスプレイ装置やタッチスクリーン(タッチパネル)などの表示装置やスピーカなどの音声出力装置によって構成される。
【0046】
<3.オンライン接客サーバの機能構成>
以上、本実施形態に係る配信端末10の機能構成について説明した。続いて、
図3を参照して、本実施形態に係るオンライン接客サーバ20の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態に係るオンライン接客サーバ20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、オンライン接客サーバ20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
【0047】
(1)通信部210
通信部210は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部210は、例えば、ネットワークNWを介して配信端末10と、関連システムサーバ30と、売場端末40と、顧客端末50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0048】
(2)記憶部220
記憶部220は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部220は、オンライン接客サーバ20がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
記憶部220は、例えば、販促画面情報、アバター情報、接客情報、販促情報などを記憶する。記憶部220が記憶する情報は、予め用意される情報である。アバター情報は、接客内容に応じた個性を有するアバターごとに用意される。
【0049】
(3)制御部230
制御部230は、オンライン接客サーバ20の動作全般を制御する機能を有する。制御部230は、例えば、オンライン接客サーバ20がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図3に示すように、制御部230は、要求受付部231と、取得部232と、顔認証部233と、学習部234と、分析部235と、インセンティブ処理部236と、出力制御部237とを備える。
【0050】
(3-1)要求受付部231
要求受付部231は、各種要求を受け付ける機能を有する。例えば、要求受付部231は、販売士による販促画面表示操作によって配信端末10から送信され、通信部210が受信する販促画面表示要求を受け付ける。
【0051】
(3-2)取得部232
取得部232は、各種情報を取得する機能を有する。例えば、取得部232は、配信拠点2にいる販売士が配信拠点2とは異なる空間である店舗3の売場にいる顧客に向けた接客を行っている際に、販売士画像(動作情報の一例)と、販売士の音声情報とを、配信拠点2に設けられた配信端末10から取得する。具体的に、取得部232は、通信部210が配信端末10から受信した販売士画像と販売士の音声情報を取得する。
【0052】
また、取得部232は、販売士が配信端末10に表示される接客情報に基づき売場にいる顧客に向けた接客を行っている際に、売場にいる顧客が撮影された売場画像と、顧客の音声情報とを売場端末40から取得する。具体的に、取得部232は、通信部210が売場端末40から受信した売場画像と顧客の音声情報を取得する。
なお、取得部232が売場端末40から取得する売場画像の枚数は特に限定されず、取得部232は売場にて複数のカメラによって撮影された複数の売場画像を売場端末40から取得してもよい。
【0053】
また、取得部232は、販売士が行う接客の接客内容を示す情報である接客情報を取得する。具体的に、取得部232は、記憶部220に記憶されている接客情報を取得する。
また、取得部232は、顧客IDと顧客履歴情報を取得する。具体的に、取得部232は、通信部210が関連システムサーバ30から受信した顧客IDと顧客履歴情報を取得する。
【0054】
(3-3)顔認証部233
顔認証部233は、顔認証処理を行う機能を有する。例えば、顔認証部233は、取得部232によって取得された売場画像に基づき、当該売場画像が示す顧客について顔認証処理を行う。顔認証処理後、顔認証部233は、顔認証処理によって特定した顧客の顧客IDや顧客履歴情報の取得を、それぞれの情報を管理している関連システムサーバ30に要求する。
【0055】
(3-4)学習部234
学習部234は、学習済みモデルを生成する機能を有する。学習部234は、販売士による接客の接客内容と、接客が行われている際の売場画像に対する分析結果とに基づき、接客内容と顧客との関係を学習した学習済みモデルを生成する。売場画像に対する分析結果は、後述する分析部235が取得部232によって取得された売場画像に対して行う分析によって得られる。当該分析結果は、販売士による接客を受けた顧客の属性や、当該接客に対する顧客の反応を示す。即ち、分析結果が示す情報は、顧客情報である。これより、学習部234は、接客内容と分析結果(顧客情報)とを学習データとして用いて、接客内容と、顧客の属性や反応との関係を学習する。具体的に、学習部234は、販売士によるどのような接客に対して、どのような属性を有する顧客がどのような反応をしたかを学習する。このため、学習部234によって生成される学習済みモデルは、顧客情報(分析結果)が入力されると、当該顧客情報に対応する接客情報を出力する。即ち、学習済みモデルは、顧客の属性や接客に対する反応に応じた接客情報を出力する。
【0056】
(3-5)分析部235
分析部235は、各種情報を分析する機能を有する。例えば、分析部235は、販売士について分析する。具体的に、分析部235は、取得部232によって取得された動作情報に基づき、販売士の動作を分析する。分析後、分析部235は、販売士の動作を示す情報を販売士情報として記憶部220に記憶させる。
また、分析部235は、アバターについて分析する。具体的に、分析部235は、販売士情報に基づき、販売士の動作に応じたアバターの動作を分析する。分析後、分析部235は、アバターが販売士の動作に応じた動作を行うよう制御するためのアバター制御情報を生成する。
【0057】
また、分析部235は、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客について分析する。例えば、分析部235は、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客の属性や販売士による接客に対する顧客の反応を分析する。分析部235は、売場画像に基づく顧客についての分析結果を記憶部220に記憶させる。
【0058】
また、分析部235は、取得部232によって取得された複数の売場画像に基づき、顧客又は売場にある商品について分析する。例えば、分析部235は、売場画像に基づき、売場にある商品の売れ行きを分析する。商品の売れ行きは、例えば、売場画像が示す商品棚に陳列されている商品の数の変化や顧客のカゴに入っている商品の数などから分析可能である。複数の売場画像は、例えば、撮影された位置が同じ画像であってもよいし、撮影された位置が異なる画像であってもよい。
撮影された位置が同じ複数の売場画像は、例えば現在接客を受けている顧客がいる位置にて撮影された画像である。一例として、顧客を撮影可能な向きで撮影された画像、売場の商品を撮影可能な向きで撮影された画像、顧客のカゴの中身を撮影可能な向きで撮影された画像でなどである。同じ位置における複数の売場画像は、1台のカメラで撮影されてもよいし、複数のカメラで撮影されてもよい。
撮影された位置が異なる複数の売場画像は、例えば現在接客を受けている顧客がいる位置と、当該位置とは異なる位置にて撮影された画像である。一例として、特設売場にて撮影された画像、特設売場以外の売場にて撮影された画像、売場以外の店内の位置にて撮影された画像などである。
また、分析部235は、売場画像に基づき、顧客を接客済みであるか否かを分析する。例えば、分析部235は、売場画像に対する分析を行った際に、分析対象である顧客に関する分析結果が既に記憶部220に記憶されている場合、当該顧客は接客済みであると分析する。
【0059】
なお、分析部235は、取得部232によって取得された売場画像に加え、顧客履歴情報にも基づき、顧客について分析してもよい。
【0060】
(3-6)インセンティブ処理部236
インセンティブ処理部236は、インセンティブに関する処理を行う機能を有する。例えば、インセンティブ処理部236は、顧客端末50から、売場端末40に表示されたアバターが有するリンク情報に基づくアクセスがあった場合に、アクセス先に応じたインセンティブを顧客に提供する。例えば、インセンティブ処理部236は、顧客に対してキャンペーン情報を提供する処理やポイントを付与する処理などを行う。
【0061】
(3-7)出力制御部237
出力制御部237は、各種情報の出力を制御する機能を有する。出力制御部237は、配信端末10における出力の制御を行う。例えば、出力制御部237は、分析部235による分析結果に基づき、顧客に応じた接客情報を配信端末10に出力させる。一例として、出力制御部237は、分析結果が示す顧客の属性に応じた接客情報を記憶部220から取得して配信端末10に出力させる。また、出力制御部237は、分析結果が示す顧客の反応に応じた接客情報を記憶部220から取得して配信端末10に出力させてもよい。
また、出力制御部237は、学習部234によって生成された学習済みモデルに対して、取得部232によって取得された売場画像に対する分析部235による分析結果を入力し、出力される接客情報を配信端末10に出力させてもよい。
記憶部220から取得された接客情報や学習済みモデルから出力された接客情報は、例えば配信端末10の販促画面に表示される。これにより、販売士は、自身が行っている接客に対する顧客の反応に応じた接客情報を確認することができる。販売士は、販促画面に表示された接客情報に応じて接客内容を変化させることで、より効果的な販促活動を行うことができ、販促効果を高めることができる。また、マーケティング的に意味のあるデータの効率的な収集に貢献することもできる。
【0062】
また、出力制御部237は、売場端末40における出力の制御も行う。例えば、出力制御部237は、接客内容に応じた個性を有するアバターを販売士の代わりとして売場端末40に表示させ、分析部235による分析結果に基づき販売士の動作に応じた動作をアバターにさせるとともに、取得部232によって取得された販売士の音声を売場端末40から出力させる。
アバターの表示後、出力制御部237は、売場端末40に表示されている第1の個性を有する第1のアバターを、第1の個性とは異なる第2の個性を有する第2のアバターに切り替える処理を行ってもよい。例えば、出力制御部237は、取得部232によって取得された接客情報に基づき、売場端末40に表示されている第1のアバターを、販売士が行う接客の接客内容に応じた第2の個性を有する第2のアバターに切り替える。また、例えば、出力制御部237は、分析部235による分析結果に基づき、売場端末40に表示されている第1のアバターを、顧客の属性に応じた第2の個性を有する第2のアバターに切り替える。また、例えば、出力制御部237は、取得部232によって取得された顧客履歴情報に基づき、売場端末40に表示されている第1のアバターを、顧客の履歴に応じた第2の個性を有する第2のアバターに切り替える。
このように、売場端末40には、販売士による接客内容、顧客の属性、顧客の反応、顧客の履歴などに応じたアバターが表示される。例えば、現在表示されているアバターによる接客に対する顧客の反応が悪い場合には、顧客の属性や履歴などから顧客が興味のありそうな商品に関連するアバターが売場端末40に表示される。販売士は、表示されたアバターに応じた接客を行うことで、自身が顧客へ提供したい主観的な情報だけでなく、客観的に見て顧客が求めている情報を提供することが可能となる。これにより、販売士は、顧客のその時の目的や興味などに合わせた情報を提供することで顧客の購買意欲を刺激し、売り上げ向上に貢献することができる。
【0063】
なお、出力制御部237は、分析部235による複数の売場画像に対する分析結果に応じた接客情報を配信端末10に出力させ、当該分析結果に応じた個性を有するアバターを販売士の代わりとして売場端末40に表示させてもよい。例えば、出力制御部237は、ある売場において、商品棚が撮影された画像に基づく商品の売れ行きの分析結果に応じた接客情報を配信端末10に表示させ、顧客が撮影された画像に基づく顧客の分析結果に応じたアバターを売場端末40に表示させる。
【0064】
また、出力制御部237は、顧客を接客済みであるか否かの分析結果に応じたアバターを売場端末40に表示させる。顧客を接客済みである場合、出力制御部237は、前回接客時と同じアバターを売場端末40に表示させる。また、顧客を接客済みである場合、出力制御部237は、前回接客時の接客情報を配信端末10に表示させる。一方、顧客を未接客である場合、出力制御部237は、分析結果が示す顧客の属性に応じた個性を有するアバターを売場端末40に表示させる。例えば、顧客がアバターによる接客を受けた売場から別の売場へ移動した際に、移動先に設けられた売場端末40のカメラで顧客が検出されたとする。この際に、接客済みの顧客であると判定された場合、出力制御部237は、移動前の売場での接客情報を配信端末10に表示させ、移動前の売場で接客をしたアバターを売場端末40に表示させる。これにより、販売士は、移動後の売場において、移動前の売場での接客内容を考慮した接客を行うことができる。また、顧客は、移動後の売場において、移動前の売場で接客を受けたアバターと同じアバターから、移動前の売場での接客を考慮した接客を受けることができ、違和感なく接客を受けることができる。
【0065】
<4.関連システムサーバの機能構成>
以上、本実施形態に係るオンライン接客サーバ20の機能構成について説明した。続いて、
図4を参照して、本実施形態に係る関連システムサーバ30の機能構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る関連システムサーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、関連システムサーバ30は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを備える。
【0066】
(1)通信部310
通信部310は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部310は、例えば、ネットワークNWを介してオンライン接客サーバ20と、顧客端末50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0067】
(2)記憶部320
記憶部320は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部320は、関連システムサーバ30がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0068】
(3)制御部330
制御部330は、関連システムサーバ30の動作全般を制御する機能を有する。制御部330は、例えば、関連システムサーバ30がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図4に示すように、制御部330は、要求受付部331と、データ連携部332と、インセンティブ処理部333とを備える。
【0069】
(3-1)要求受付部331
要求受付部331は、各種要求を受け付ける機能を有する。例えば、要求受付部331は、オンライン接客サーバ20から送信され、通信部310が受信する顧客IDや顧客履歴情報の取得要求を受け付ける。
【0070】
(3-2)データ連携部332
データ連携部332は、各種データを連携する機能を有する。例えば、データ連携部332は、要求受付部331が取得要求を受け付けると、顧客IDや顧客履歴情報を取得して通信部310からオンライン接客サーバ20へ送信する。
【0071】
(3-3)インセンティブ処理部333
インセンティブ処理部333は、インセンティブに関する処理を行う機能を有する。例えば、インセンティブ処理部333は、顧客端末50から、売場端末40に表示されたアバターが有するリンク情報に基づくアクセスがあった場合に、アクセス先に応じたインセンティブを顧客に提供する。例えば、インセンティブ処理部333は、顧客に対してキャンペーン情報を提供する処理やポイントを付与する処理などを行う。
【0072】
<5.売場端末の機能構成>
以上、本実施形態に係る関連システムサーバ30の機能構成について説明した。続いて、
図5を参照して、本実施形態に係る売場端末40の機能構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る売場端末40の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、売場端末40は、通信部410と、入力部420と、撮像部430と、集音部440と、記憶部450と、制御部460と、出力部470とを備える。
【0073】
(1)通信部410
通信部410は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部410は、例えば、ネットワークNWを介してオンライン接客サーバ20と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0074】
(2)入力部420
入力部420は、顧客からの入力を受け付ける機能を有する。入力部420は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備える入力装置、例えばボタン、タッチパネル、マウス、キーボード等によって構成される。
【0075】
(3)撮像部430
撮像部430は、画像を撮像する機能を有する。撮像部430は、例えば、売場端末40がハードウェアとして備えるカメラによって構成される。なお、カメラは、売場端末40に内蔵されたカメラであってもよいし、売場端末40に外部接続されたカメラであってもよい。なお、撮像部430として用いるカメラの数は特に限定されない。
撮像部430は、例えば、店舗3の売場を撮影して、売場画像を撮像する。
【0076】
(4)集音部440
集音部440は、周囲の音を集音する機能を有する。集音部440は、例えば、売場端末40がハードウェアとして備えるマイクロフォンによって構成される。なお、マイクロフォンは、売場端末40に内蔵されたマイクロフォンであってもよいし、売場端末40に外部接続されたマイクロフォンであってもよい。なお、集音部440として用いるマイクロフォンの数は特に限定されない。
集音部440は、例えば、店舗3の売場にて接客を受けている顧客の音声を集音して、顧客の音声情報を取得する。
【0077】
(5)記憶部450
記憶部450は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部450は、売場端末40がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0078】
(6)制御部460
制御部460は、売場端末40の動作全般を制御する機能を有する。制御部460は、例えば、売場端末40がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図5に示すように、制御部460は、操作受付部461と、要求部462と、出力制御部463とを備える。
【0079】
(6-1)操作受付部461
操作受付部461は、入力部420に入力された操作を受け付ける機能を有する。入力部420には、例えば、管理者によってアプリ、カメラ、マイクロフォンなどの起動操作が行われる。なお、入力部420には、顧客が販売士による接客に応答するための操作が顧客によって入力されてもよい。
【0080】
(6-2)要求部462
要求部462は、各種要求を行う機能を有する。要求部462は、例えば、操作受付部461が受け付けた操作に応じた要求を、通信部410から対応するサーバ又は端末へ送信する。
【0081】
(6-3)出力制御部463
出力制御部463は、各種画面や情報の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部463は、販促画面(アバターや販促情報など含む)などを出力部470に表示させ、販売士の音声情報を出力部470から音声出力させる。
【0082】
(7)出力部470
出力部470は、各種情報を出力する機能を有する。出力部470は、例えば、売場端末40がハードウェアとして備える出力装置、例えばディスプレイ装置やタッチスクリーン(タッチパネル)などの表示装置やスピーカなどの音声出力装置によって構成される。
【0083】
<6.顧客端末の機能構成>
以上、本実施形態に係る売場端末40の機能構成について説明した。続いて、
図6を参照して、本実施形態に係る顧客端末50の機能構成について説明する。
図6は、本実施形態に係る顧客端末50の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6に示すように、顧客端末50は、通信部510と、入力部520と、撮像部530と、記憶部540と、制御部550と、出力部560とを備える。
【0084】
(1)通信部510
通信部510は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部410は、例えば、ネットワークNWを介してオンライン接客サーバ20と、関連システムサーバ30と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0085】
(2)入力部520
入力部520は、顧客からの入力を受け付ける機能を有する。入力部520は、例えば、配信端末10がハードウェアとして備える入力装置、例えばボタン、タッチパネル、マウス、キーボード等によって構成される。
【0086】
(3)撮像部530
撮像部530は、画像を撮像する機能を有する。撮像部530は、例えば、顧客端末50がハードウェアとして備えるカメラによって構成される。なお、カメラは、顧客端末50に内蔵されたカメラであってもよいし、顧客端末50に外部接続されたカメラであってもよい。
撮像部530は、例えば、売場端末40に表示されたアバターを撮影して、アバターの画像を撮像する。
【0087】
(4)記憶部540
記憶部540は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部540は、顧客端末50がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0088】
(5)制御部550
制御部550は、顧客端末50の動作全般を制御する機能を有する。制御部550は、例えば、顧客端末50がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図6に示すように、制御部550は、操作受付部551と、画像処理部552と、出力制御部553とを備える。
【0089】
(5-1)操作受付部551
操作受付部551は、入力部520に入力された操作を受け付ける機能を有する。入力部520には、例えば、顧客によってアプリ、カメラなどの起動操作が行われる。
【0090】
(5-2)画像処理部552
画像処理部552は、画像処理を行う機能を有する。例えば、画像処理部552は、撮像部530によって撮像されたアバターの画像に対する画像処理によって、アバターが有するリンク情報を取得する。リンク情報を取得できた場合、画像処理部552は、リンク情報が示すアクセス先へ通信部510にアクセスさせる。
【0091】
(5-3)出力制御部553
出力制御部553は、各種画面や情報の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部553は、インセンティブ情報などを出力部560に表示させる。
【0092】
(6)出力部560
出力部560は、各種情報を出力する機能を有する。出力部560は、例えば、顧客端末50がハードウェアとして備える出力装置、例えばディスプレイ装置やタッチスクリーン(タッチパネル)などの表示装置やスピーカなどの音声出力装置によって構成される。
【0093】
<7.処理の流れ>
以上、本実施形態に係る売場端末40の機能構成について説明した。続いて、
図7から
図15を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0094】
(1)基本処理(販促画面表示)の流れ
図7を参照して、基本処理(販促画面表示)の流れについて説明する。
図7は、本実施形態に係る基本処理(販促画面表示)の流れの一例を示すシーケンス図である。以下では、オンライン接客システム1の利用を開始する際に、配信端末10と売場端末40に販促画面を表示するまでの処理について説明する。
【0095】
図7に示すように、まず、配信端末10では、操作受付部161が販売士による販促画面表示操作を受け付けると、要求部162が販促画面表示要求を通信部110からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS101)。
【0096】
オンライン接客サーバ20では、要求受付部231が、販売士による販促画面表示操作によって配信端末10から送信され、通信部210が受信する販促画面表示要求を受け付ける(ステップS102)。
次いで、取得部232は、販促情報を取得する(ステップS103)。例えば、取得部232は、記憶部220に記憶されている販促情報を取得する。取得部232が取得する販促情報の内容は、販売士によって指定されてもよいし、初期設定された内容であってもよい。
次いで、取得部232は、アバター情報を取得する(ステップS104)。例えば、取得部232は、記憶部220に記憶されているアバター情報を取得する。取得部232が取得するアバター情報の内容は、販売士によって指定されてもよいし、初期設定された内容であってもよいし、ステップS103にて取得された販促情報に対応する内容であってもよい。
次いで、出力制御部237は、販促画面情報を通信部210から配信端末10及び売場端末40へ送信する(ステップS105)。この時、配信端末10には販売士用の販促画面を表示するための販促画面情報が送信され、売場端末40には顧客用の販促画面を表示するための販促画面情報が送信される。なお、送信される販促画面情報には、取得部232によって取得された販促情報とアバター情報が含まれる。
【0097】
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した販促画面情報に基づき、出力制御部163が販売士用の販促画面を出力部170に表示させる(ステップS106)。
売場端末40では、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した販促画面情報に基づき、出力制御部463が顧客用の販促画面を出力部470に表示させる(ステップS107)。
【0098】
(2)基本処理(配信拠点起点)の流れ
図8を参照して、基本処理(配信拠点起点)の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係る基本処理(配信拠点起点)の流れの一例を示すシーケンス図である。以下では、配信拠点2にいる販売士が店舗3の売場にいる顧客に向けた接客を行っている際の処理について説明する。
【0099】
図8に示すように、まず、配信端末10では、撮像部130が配信拠点2にて接客を行っている販売士を撮影し、集音部140が当該販売士の音声を集音する(ステップS201)。
次いで、出力制御部163は、撮像部130によって撮像された販売士画像と集音部140によって集音された販売士の音声情報を通信部110からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS202)。
【0100】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、配信端末10から送信され、通信部210が受信した販売士画像及び販売士の音声情報を取得する(ステップS203)。
次いで、分析部235が、取得部232によって取得された販売士画像に基づき、販売士について分析する(ステップS204)。
分析後、分析部235は、分析によって得られた販売士情報を記憶部220に記憶させる(ステップS205)。
次いで、分析部235は、販売士情報に基づき、販売士の動作に応じたアバターの動作を分析する(ステップS206)。この分析により、分析部235は、アバターが販売士の動作に応じた動作を行うよう制御するためのアバター制御情報を生成する。
分析後、出力制御部237は、アバター制御情報と販売士の音声情報を通信部210から売場端末40へ送信する(ステップS207)。
【0101】
売場端末40では、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信したアバター制御情報に基づき、出力制御部463が出力部470に表示されているアバターの動作を制御するとともに、販売士の音声情報に基づき販売士の音声を出力部470から音声出力させる(ステップS208)。
【0102】
(3)基本処理(店舗起点)の流れ
図9を参照して、基本処理(店舗起点)の流れについて説明する。
図9は、本実施形態に係る基本処理(店舗起点)の流れの一例を示すシーケンス図である。以下では、店舗3の売場にいる顧客が配信拠点2にいる販売士に向けた応答を行っている際の処理について説明する。
【0103】
図9に示すように、まず、売場端末40では、撮像部430が売場にて接客を受けている顧客を含む売場を撮影し、集音部440が当該顧客の音声を集音する(ステップS301)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像と集音部440によって集音された顧客の音声情報を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS302)。
【0104】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像及び顧客の音声情報を取得する(ステップS303)。
次いで、分析部235が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客について分析する(ステップS304)。
分析後、分析部235は、分析によって得られた顧客情報を記憶部220に記憶させる(ステップS305)。
次いで、分析部235は、出力制御部237は、顧客情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS306)。
【0105】
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した顧客情報を、出力制御部163が出力部170に表示させる(ステップS307)。
上述した基本処理(店舗起点)により、配信拠点2にいる販売士は、配信端末10に表示された顧客情報を確認し、店舗3の売場にいる顧客の属性や反応を考慮した接客を行うことができる。
【0106】
(4)顧客に応じた販促情報の取得処理の流れ
図10を参照して、顧客に応じた販促情報の取得処理の流れについて説明する。
図10は、本実施形態に係る顧客に応じた販促情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。当該取得処理は、例えば、売場端末40のカメラによって顧客が検出されたタイミングや、販売士が顧客に対して接客を開始したタイミング、販売士が顧客に対して接客を行っている最中などに行われる。なお、当該取得処理は、繰り返し行われてもよい。
【0107】
図10に示すように、まず、売場端末40では、撮像部430が売場を撮影する(ステップS401)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS402)。
【0108】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像を取得する(ステップS403)。
次いで、顔認証部233が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、当該売場画像が示す顧客について顔認証処理を行う(ステップS404)。なお、顔認証部233は、売場画像に顧客が示されていない場合、顔認証処理を実行せず、
図10に示す顧客に応じた販促情報の取得処理を終了してもよい。
【0109】
顔認証処理後、取得部232は、顔認証処理によって特定された顧客の顧客IDを取得する(ステップS405)。具体的に、取得部232は、顔認証部233が顧客IDの取得要求を通信部210から関連システムサーバ30へ送信し、通信部210が関連システムサーバ30から受信した顧客IDを取得する。
次いで、取得部232は、顔認証処理によって特定された顧客の顧客履歴情報を取得する(ステップS406)。具体的に、取得部232は、顔認証部233が顧客履歴情報の取得要求を通信部210から関連システムサーバ30へ送信し、通信部210が関連システムサーバ30から受信した顧客履歴情報を取得する。
次いで、取得部232は、取得した顧客IDと顧客履歴情報を顧客情報の一部として記憶部220に記憶させる(ステップS407)。
次いで、出力制御部237は、取得部232によって取得された顧客履歴情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS408)。
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した顧客履歴情報を、出力制御部163が出力部170に表示させる(ステップS409)。
【0110】
次いで、オンライン接客サーバ20では、取得部232が顧客履歴情報に応じた販促情報を取得する(ステップS410)。例えば、取得部232は、顧客履歴情報に基づき顧客が電子チラシにてチェック(閲覧)した商品に関する販促情報を取得する。
次いで、出力制御部237は、取得部232によって取得された販促情報を通信部210から配信端末10及び売場端末40へ送信する(ステップS411)。
配信端末10では、出力制御部163が、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した販促情報で出力部170に表示されている販促画面を更新する(ステップS412)。
売場端末40では、出力制御部463が、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した販促情報で出力部470に表示されている販促画面を更新する(ステップS413)。
上述した取得処理により、配信拠点2にいる販売士は、配信端末10に表示された顧客履歴情報や販促情報を確認し、顧客の履歴に応じた接客を行うことができる。また、売場にいる顧客は、売場端末40に表示された販促情報を確認することで、自身の属性に近い情報、自身の興味に近い情報、店舗の利用目的にあった情報などを得ることができる。これにより、顧客の購買意欲が刺激され、販促効果や売り上げの向上につなげることができる。
【0111】
(5)アバター撮影によるインセンティブの提供処理の流れ
図11を参照して、アバター撮影によるインセンティブの提供処理の流れについて説明する。
図11は、本実施形態に係るアバター撮影によるインセンティブの提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0112】
図11に示すように、まず、顧客端末50では、撮像部530が売場端末40に表示されているアバターを撮影する(ステップS501)。
次いで、画像処理部552は、撮像部530によって撮像されたアバターの画像に対する画像処理によってリンク情報を取得する(ステップS502)。
次いで、画像処理部552は、リンク情報が示すアクセス先であるオンライン接客サーバ20又は関連システムサーバ30へ通信部510にアクセスさせる(ステップS503)。
【0113】
オンライン接客サーバ20では、顧客端末50からのアクセスがあったか否かを確認する(ステップS504)。アクセスがあった場合(ステップS504/YES)、オンライン接客サーバ20は、処理をステップS505へ進める。一方、アクセスがない場合(ステップS504/NO)、オンライン接客サーバ20は、処理を何も行わない。
処理がステップS505へ進んだ場合、インセンティブ処理部236は、キャンペーン情報を通信部210から顧客端末50へ送信させる、又は顧客に対してポイントを付与する(ステップS505)。
顧客端末50では、通信部510がオンライン接客サーバ20から受信したキャンペーン情報又はオンライン接客サーバ20によって顧客に付与されたポイントのポイント情報を、出力制御部553が出力部560に表示させる(ステップS506)。
【0114】
関連システムサーバ30では、顧客端末50からのアクセスがあったか否かを確認する(ステップS507)。アクセスがあった場合(ステップS507/YES)、関連システムサーバ30は、処理をステップS508へ進める。一方、アクセスがない場合(ステップS507/NO)、関連システムサーバ30は、処理を何も行わない。
処理がステップS508へ進んだ場合、インセンティブ処理部333は、キャンペーン情報を通信部310から顧客端末50へ送信させる、又は顧客に対してポイントを付与する(ステップS508)。
顧客端末50では、通信部510が関連システムサーバ30から受信したキャンペーン情報又は関連システムサーバ30によって顧客に付与されたポイントのポイント情報を、出力制御部553が出力部560に表示させる(ステップS509)。
上述した提供処理により、売場にいる顧客は、売場端末40に表示されたアバターを撮影することでインセンティブを受け取ることができる。これにより、店舗側は、例えばキャンペーンへの参加やポイントの利用を促すことで、顧客の再来店につなげることができ、販促効果や売り上げの向上につなげることができる。
【0115】
(6)アバターの切替処理の流れ
図12を参照して、アバターの切替処理の流れについて説明する。
図12は、本実施形態に係るアバターの切替処理の流れの一例を示すシーケンス図である。当該切替処理は、例えば、販売士が顧客に対して接客を開始したタイミング、販売士が顧客に対して接客を行っている最中などに行われる。なお、当該切替処理は、繰り返し行われてもよい。
【0116】
図12に示すように、まず、売場端末40では、撮像部430が売場にて接客を受けている顧客を含む売場を撮影し、集音部440が当該顧客の音声を集音する(ステップS601)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像と集音部440によって集音された顧客の音声情報を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS602)。
【0117】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像及び顧客の音声情報を取得する(ステップS603)。
次いで、分析部235が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客について分析する(ステップS604)。
分析後、分析部235は、分析によって得られた顧客情報を記憶部220に記憶させる(ステップS605)。
次いで、取得部232は、分析によって得られた顧客情報に基づき、顧客に応じた販促情報を取得する(ステップS606)。例えば、取得部232は、顧客情報が示す顧客の属性又は顧客の反応に応じた販促情報を取得する。
次いで、取得部232は、分析によって得られた顧客情報に基づき、顧客に応じたアバター情報を取得する(ステップS607)。例えば、取得部232は、顧客情報が示す顧客の属性又は顧客の反応に応じた個性を有するアバターを示すアバター情報を取得する。
次いで、出力制御部237は、顧客に応じた販促画面情報を通信部210から配信端末10及び売場端末40へ送信する(ステップS608)。ここで送信される顧客に応じた販促画面情報は、取得部232によって取得された販促情報及びアバター情報を含む販促画面情報である。
【0118】
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した販促画面情報に基づき、出力制御部163が出力部170に表示されている販促画面を更新させる(ステップS609)。
売場端末40では、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した販促画面情報に基づき、出力制御部463が出力部470に表示されている販促画面を更新させる(ステップS610)。
上述した切替処理により、配信拠点2にいる販売士は、配信端末10に表示された販促画面の更新後の内容を確認し、最新の顧客情報に応じた接客を行うことができる。また、売場にいる顧客は、売場端末40に表示された販促画面の更新後の内容を確認し、自身に応じた最新の情報を得ることができる。これにより、顧客の購買意欲が刺激され、販促効果や売り上げの向上につなげることができる。
【0119】
(7)顧客に応じた接客情報の取得処理の流れ
図13を参照して、顧客に応じた接客情報の取得処理の流れについて説明する。
図13は、本実施形態に係る顧客に応じた接客情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。当該取得処理は、例えば、売場端末40のカメラによって顧客が検出されたタイミングや、販売士が顧客に対して接客を開始したタイミング、販売士が顧客に対して接客を行っている最中などに行われる。なお、当該取得処理は、繰り返し行われてもよい。
【0120】
図13に示すように、まず、オンライン接客サーバ20では、学習部234が学習データを取得する(ステップS701)。例えば、学習部234は、販売士による接客の接客内容と、接客が行われている際の売場画像に対する分析結果(顧客情報)との組を学習データとして複数取得する。
次いで、学習部234は、取得した学習データを用いて接客内容と顧客との関係を学習した学習済みモデルを生成する(ステップS702)。
生成後、学習部234は、生成した学習済みモデルを記憶部220に記憶させる(ステップS703)。
【0121】
売場端末40では、撮像部430が売場にて接客を受けている顧客を含む売場を撮影し、集音部440が当該顧客の音声を集音する(ステップS704)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像と集音部440によって集音された顧客の音声情報を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS705)。
【0122】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像及び顧客の音声情報を取得する(ステップS706)。
次いで、分析部235が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客について分析する(ステップS707)。
分析後、分析部235は、分析によって得られた顧客情報を記憶部220に記憶させる(ステップS708)。
次いで、取得部232は、学習部234によって生成された学習済みモデルを用いて接客について分析する(ステップS709)。例えば、分析部235は、学習済みモデルに対して、分析によって得られた顧客情報(分析結果)を入力し、出力される接客情報を取得する。
次いで、分析部235は、学習済みモデルを用いて取得した接客情報を記憶部220に記憶させる(ステップS710)。
次いで、出力制御部237は、接客情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS711)。
【0123】
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した接客情報を、出力制御部163が出力部170に表示させる(ステップS712)。
上述した取得処理により、配信拠点2にいる販売士は、配信端末10に表示された接客情報を確認し、店舗3の売場にいる顧客の属性や反応を考慮した接客をより精度高く行うことができる。
【0124】
(8)在庫に応じた販促情報の取得処理の流れ
図14を参照して、在庫に応じた販促情報の取得処理の流れについて説明する。
図14は、本実施形態に係る在庫に応じた販促情報の取得処理の流れの一例を示すシーケンス図である。当該取得処理は、例えば、売場端末40のカメラによって顧客が検出されたタイミングや、販売士が顧客に対して接客を開始したタイミング、販売士が顧客に対して接客を行っている最中などに行われる。なお、当該取得処理は、繰り返し行われてもよい。
【0125】
図14に示すように、まず、売場端末40では、撮像部430が売場を撮影する(ステップS801)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS802)。
【0126】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像を取得する(ステップS803)。
次いで、分析部235が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、商品の在庫について分析する(ステップS804)。
分析後、分析部235は、分析によって得られた在庫に関する情報を示す在庫情報を記憶部220に記憶させる(ステップS805)。
次いで、取得部232は、分析によって得られた在庫情報に基づき、在庫に応じた販促情報を取得する(ステップS806)。
次いで、出力制御部237は、取得部232によって取得された販促情報を通信部210から配信端末10及び売場端末40へ送信する(ステップS807)。
【0127】
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した販促情報に基づき、出力制御部163が出力部170に表示されている販促画面を更新させる(ステップS808)。
売場端末40では、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した販促情報に基づき、出力制御部463が出力部470に表示されている販促画面を更新させる(ステップS809)。
上述した取得処理により、配信拠点2にいる販売士は、配信端末10に表示された販促画面の更新後の内容を確認し、最新の在庫状態に応じた接客を行うことができる。例えば、販売士は、在庫が少ないことから人気商品であることをアピールすることができる。また、売場にいる顧客は、売場端末40に表示された販促画面の更新後の内容を確認し、最新の在庫状態に応じた最新の情報を得ることができる。これにより、顧客の購買意欲が刺激され、販促効果や売り上げの向上につなげることができる。
【0128】
(9)顧客履歴情報に応じた販促画面の表示処理の流れ
図15を参照して、顧客履歴情報に応じた販促画面の表示処理の流れについて説明する。
図15は、本実施形態に係る顧客履歴情報に応じた販促画面の表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。当該取得処理は、例えば、売場端末40のカメラによって顧客が検出されたタイミングに行われる。
【0129】
図15に示すように、まず、売場端末40では、撮像部430が売場を撮影する(ステップS901)。
次いで、出力制御部463は、撮像部430によって撮像された売場画像を通信部410からオンライン接客サーバ20へ送信する(ステップS902)。
【0130】
オンライン接客サーバ20では、取得部232が、売場端末40から送信され、通信部210が受信した売場画像を取得する(ステップS903)。
次いで、顔認証部233が、取得部232によって取得された売場画像に基づき、当該売場画像が示す顧客について顔認証処理を行う(ステップS904)。
顔認証処理後、取得部232は、顔認証処理によって特定された顧客の顧客履歴情報を取得済みであるか否かを確認する(ステップS905)。取得済みである場合(ステップS905/YES)、オンライン接客サーバ20は処理をステップS906へ進める。顧客履歴情報を取得済みであることは、即ち顧客を接客済みであることを意味する。一方、取得済みでない場合(ステップS905/NO)、オンライン接客サーバ20は処理をステップS914へ進める。顧客履歴情報を取得済みでないことは、即ち顧客を未接客であることを意味する。
【0131】
処理がステップS906へ進んだ場合、出力制御部237は、取得済みの顧客履歴情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS906)。
配信端末10では、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した顧客履歴情報を、出力制御部163が出力部170に表示させる(ステップS907)。
【0132】
次いで、オンライン接客サーバ20では、取得部232が、取得済みの顧客履歴情報に応じた販促情報を取得する(ステップS908)。
次いで、出力制御部237は、取得部232によって取得された販促情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS909)。
配信端末10では、出力制御部163が顧客履歴情報に応じた販促画面を出力部170に表示させる(ステップS910)。具体的に、出力制御部237は、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した顧客履歴情報に応じた販促情報に基づき、顧客履歴情報に応じた販促画面を出力部170に表示させる。
【0133】
次いで、オンライン接客サーバ20では、取得部232が、取得済みの顧客履歴情報に応じたアバター情報を取得する(ステップS911)。
次いで、出力制御部237は、取得部232によって取得された顧客履歴情報に応じたアバター情報を含む販促画面情報、即ち顧客履歴情報に応じた販促画面情報を通信部210から配信端末10へ送信する(ステップS912)。
売場端末40では、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した顧客履歴情報に応じた販促画面情報に基づき、出力制御部463が顧客履歴情報に応じた販促画面を出力部470に表示させる(ステップS913)。
【0134】
処理がステップS914へ進んだ場合、取得部232は、初期設定の販促情報を取得する(ステップS914)。
次いで、取得部232は、初期設定のアバター情報を取得する(ステップS915)。
次いで、出力制御部237は、初期設定の販促情報とアバター情報を含む販促画面情報を、通信部210から配信端末10及び売場端末40へ送信する(ステップS916)。
【0135】
配信端末10では、出力制御部163が、通信部110がオンライン接客サーバ20から受信した初期設定の販促画面情報に基づき、初期設定の販促画面を出力部170に表示させる(ステップS917)。
売場端末40では、出力制御部463が、通信部410がオンライン接客サーバ20から受信した初期設定の販促画面情報に基づき、初期設定の販促画面を出力部470に表示させる(ステップS918)。
上述した表示処理により、配信拠点2にいる販売士は、顧客を接客済みであるか否かに応じた接客を行うことができる。例えば、販売士は、接客済みの顧客に対しては、前回の接客時と重複する接客を省略し、顧客に煩わしさを感じさせず、効率的な接客を行うことができる。また、売場にいる顧客は、アバターによる接客を1度でも受けている場合、前回接客を受けたアバターと同じアバターから、前回の接客内容を考慮した接客を受けることができる。これにより、顧客は、アバターから違和感や煩わしさを受けることなく、ネガティブな感情を抱くことなく店舗利用を継続することできる。これにより、販促効果や売り上げの向上につなげることができる。
【0136】
以上説明したように、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、配信拠点2(第1の空間)にいる接客担当者が配信拠点2とは異なる店舗3の売場(第2の空間)にいる顧客に向けた接客を行っている際に、接客担当者の動作を示す動作情報と、接客担当者の音声を示す音声情報とを、配信拠点2に設けられた配信端末10(第1の端末)から取得する取得部232と、取得部232によって取得された動作情報に基づき、接客担当者の動作を分析する分析部235と、接客内容に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして売場に設けられた売場端末40(第2の端末)に表示させ、分析部235による分析結果に基づき接客担当者の動作に応じた動作をアバターにさせるとともに、取得部232によって取得された接客担当者の音声を売場端末40から出力させる出力制御部237と、を備える。
【0137】
かかる構成により、本実施形態に係るオンライン接客システム1では、オンラインでの接客において、リアルタイムの状況変化に応じた個性を有するアバターを売場端末40に表示させることで、顧客へ提供する情報をリアルタイムに変更することができる。
よって、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、オンラインでの接客による販促効果を向上することを可能とする。
【0138】
また、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、配信拠点2(第1の空間)にいる接客担当者が、配信拠点2に設けられた配信端末10(第1の端末)に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、配信拠点2とは異なる店舗3の売場(第2の空間)にいる顧客に向けた接客を行っている際に、売場にいる顧客が撮影された売場画像(第2の空間画像)を売場に設けられた売場端末40(第2の端末)から取得する取得部232と、取得部232によって取得された売場画像に基づき、顧客について分析する分析部235と、分析部235による分析結果に基づき、顧客に応じた接客情報を配信端末10に出力させる出力制御部237と、を備える。
【0139】
かかる構成により、本実施形態に係るオンライン接客システム1では、オンラインでの接客において、リアルタイムの顧客の変化に応じた接客情報を配信端末10に表示させることで、販売士から顧客へ提供する情報をリアルタイムに変更することができる。
よって、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、オンラインでの接客による販促効果を向上することを可能とする。
【0140】
また、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、配信拠点2(第1の空間)にいる接客担当者が、配信拠点2に設けられた配信端末10(第1の端末)に出力される接客内容を示す接客情報に基づき、配信拠点2とは異なる店舗3の売場(第2の空間)にいる顧客に向けた接客を行う際に、売場が撮影された複数の売場画像(第2の空間画像)を売場に設けられた売場端末40(第2の端末)から取得する取得部232と、取得部232によって取得された複数の売場画像に基づき、顧客又は売場にある商品について分析する分析部235と、分析部235による分析結果に応じた接客情報を配信端末10に出力させ、分析結果に応じた個性を有するアバターを接客担当者の代わりとして売場端末40に表示させる出力制御部237と、を備える。
【0141】
かかる構成により、本実施形態に係るオンライン接客システム1では、オンラインでの接客において、顧客又は商品のリアルタイムな変化に応じた接客情報を配信端末10に表示させ、アバターを売場端末40に表示させることで、販売士から顧客へ提供する情報をリアルタイムに変更することができる。
よって、本実施形態に係るオンライン接客システム1は、オンラインでの接客による販促効果を向上することを可能とする。
【0142】
以上、本実施形態について説明した。なお、上述した実施形態におけるオンライン接客システム1、配信端末10、オンライン接客サーバ20、関連システムサーバ30、売場端末40、及び顧客端末50の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0143】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0144】
1…オンライン接客システム、2…配信拠点、3…店舗、10…配信端末、20…オンライン接客サーバ、30…関連システムサーバ、40…売場端末、50…顧客端末、110…通信部、120…入力部、130…撮像部、140…集音部、150…記憶部、160…制御部、161…操作受付部、162…要求部、163…出力制御部、170…出力部、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、231…要求受付部、232…取得部、233…顔認証部、234…学習部、235…分析部、236…インセンティブ処理部、237…出力制御部、310…通信部、320…記憶部、330…制御部、331…要求受付部、332…データ連携部、333…インセンティブ処理部、410…通信部、420…入力部、430…撮像部、440…集音部、450…記憶部、460…制御部、461…操作受付部、462…要求部、463…出力制御部、470…出力部、510…通信部、520…入力部、530…撮像部、540…記憶部、550…制御部、551…操作受付部、552…画像処理部、553…出力制御部、560…出力部、NW…ネットワーク