(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105033
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20240730BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240730BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240730BHJP
B41J 25/20 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
G03G21/00 370
B41J21/00 Z
B41J29/38 302
B41J25/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009550
(22)【出願日】2023-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】高野 聡
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ06
2C061AR01
2C061HJ06
2C061HN15
2C061HV09
2C187AC06
2C187AD14
2C187BF50
2C187CD07
2C187HA09
2H270LC03
2H270MB43
2H270MD14
2H270MH16
2H270NE07
2H270PA75
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】印刷が停止させられた後に印刷が再開されたときに、印刷が再開された媒体の識別性を高くすることができるようにする。
【解決手段】複数の媒体を収容する媒体収容部と、複数の媒体を搬送する搬送処理部Pr2と、印刷ジョブに従って前記複数の媒体に画像を形成し、印刷を行う画像形成部QAとを有する。画像形成部QAは、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、印刷が停止させられる前の媒体と印刷が再開された後の媒体との間に挿入される媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体間に挿入される媒体の端部に目印用画像を形成する。異なるサイズ又は異なる向きの媒体を使用することなく、印刷が再開された媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体を容易に識別することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)複数の媒体を収容する媒体収容部と、
(b)該媒体収容部から給紙された前記複数の媒体を搬送する搬送処理部と、
(c)印刷ジョブに従って前記複数の媒体に画像を形成し、印刷を行う画像形成部とを有するとともに、
(d)該画像形成部は、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、印刷が停止させられる前の媒体と印刷が再開された後の媒体との間に挿入される媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体間に挿入される媒体の端部に目印用画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記目印用画像は通常の印刷では使用されない色の現像剤で形成される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記通常の印刷では使用されない色の現像剤は廃棄現像剤である請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記目印用画像は印刷デューティの低い色の現像剤で形成される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記目印用画像は現像剤残量が多い色の現像剤で形成される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記目印用画像は、媒体収容部に収容された媒体の色に応じて指定された色の現像剤で形成される請求項1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、電子写真式のプリンタにおいては、画像形成ユニットにおいて、感光体ドラムの表面が、帯電ローラによって帯電させられ、露光されて感光体ドラム上に静電潜像が形成され、該静電潜像が現像ローラ上のトナーによって現像されてトナー像が形成されるようになっている。そして、トナー像が、転写装置によって媒体としての用紙に転写され、定着器において定着させられて、画像が形成され、印刷が行われる。
【0003】
ところで、印刷エラー等が発生し、印刷が停止させられた後に印刷が再開されたときに、操作者が、印刷後の用紙において、印刷が再開された用紙を識別することができるように、印刷が停止させられるまでの用紙とは別のトレイから、異なるサイズ又は異なる向きの用紙が給紙されるようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、異なるサイズ又は異なる向きの用紙が別のトレイに収容されていない場合、印刷が再開された用紙の識別性が低く、用紙を識別することが困難である。
【0006】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、印刷が停止させられた後に印刷が再開されたときに、印刷が再開された媒体の識別性を高くすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、複数の媒体を収容する媒体収容部と、該媒体収容部から給紙された前記複数の媒体を搬送する搬送処理部と、印刷ジョブに従って前記複数の媒体に画像を形成し、印刷を行う画像形成部とを有する。
【0008】
そして、該画像形成部は、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、印刷が停止させられる前の媒体と印刷が再開された後の媒体との間に挿入される媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体間に挿入される媒体の端部に目印用画像を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の媒体を収容する媒体収容部と、該媒体収容部から給紙された前記複数の媒体を搬送する搬送処理部と、印刷ジョブに従って前記複数の媒体に画像を形成し、印刷を行う画像形成部とを有する。
【0010】
そして、該画像形成部は、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、印刷が停止させられる前の媒体と印刷が再開された後の媒体との間に挿入される媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体間に挿入される媒体の端部に目印用画像を形成する。
【0011】
この場合、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、印刷が停止させられる前の媒体と印刷が再開された後の媒体との間に挿入される媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体間に挿入される媒体の端部に目印用画像が形成されるので、異なるサイズ又は異なる向きの媒体を使用することなく、操作者は、印刷が再開された媒体、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた媒体を容易に識別することができる。その結果、媒体の識別性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【
図3】本発明の実施の形態における印刷デューティのチェックエリアの例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施の形態におけるトナー色候補テーブルの例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態における劣化トナー廃棄処理部によって算出された劣化トナーカウント値の例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態におけるトナー残量チェック処理部によって算出されたトナー残量の例を示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態における印刷デューティチェック処理部によって算出されたチェックエリアの印刷デューティの平均値の例を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されていないプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態におけるスタッカに積載された用紙の斜視図である。
【
図11】本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されているプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の第1の例を示す図である。
【
図12】本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されているプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0014】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【0015】
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の外装である筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体である。前記筐体Csは、前壁Wf、背壁Wr、頂壁Wt、底壁Wb及び図示されない側壁を備え、頂壁Wtにスタッカskが形成される。
【0016】
また、QAは、媒体としての用紙Pに画像を形成する画像形成部である。該画像形成部QAは、それぞれ像担持体としての感光体ドラム13を備えたブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像形成ユニット(イメージドラムユニット)11i(i=Bk、Y、M、C)、転写装置としての転写ユニットu、前記感光体ドラム13上に潜像としての静電潜像を形成する後述される露光装置としてのLEDヘッドHd(
図1)、定着装置としての定着器17等を備える。
【0017】
前記転写ユニットuは、駆動ローラr1、従動ローラr2、前記駆動ローラr1と従動ローラr2との間に走行自在に張設された被転写部材としての転写ベルト14、該転写ベルト14を介して感光体ドラム13と対向させられた転写部材としての転写ローラ15、前記転写ベルト14の下方に配設された転写クリーニング装置16等を備える。
【0018】
該転写クリーニング装置16は、転写ベルト14に残留(付着)した現像剤としてのトナー、又は後述される劣化現像剤廃棄処理としての劣化トナー廃棄処理において、転写ベルト14に転写させられた劣化現像剤としての劣化トナーを掻き取るクリーニング部材としてのクリーニングブレード23、及び掻き取られたトナーを回収する廃棄現像剤回収容器としての廃トナーボックス24から成る。
【0019】
前記定着器17は、第1の定着部材としての加熱ローラ19及び第2の定着部材としての加圧ローラ20を備える。
【0020】
そして、Trは、前記装置本体Bd内における画像形成部QAより下方に配設され、所定のサイズ、本実施の形態においては、定形の用紙Pを収納するための媒体収納部としてのトレイである。本実施の形態においては、一つのトレイTrが配設されるようになっているが、各種のサイズの用紙Pを収納するために、複数のトレイTrj(j=1、2、…)を配設することもできる。
【0021】
前記トレイTrは、所定の寸法を有する箱体から成り、操作者が用紙Pをセットすることができるように筐体Csに対して装脱自在に、すなわち、開閉自在に配設され、筐体Csから引き出されて開かれたり、筐体Csに押し込まれて閉じられたりする。また、トレイTrは、用紙Pを積層して載置するための載置台18、該載置台18に載置された用紙Pを1枚ずつ繰り出す繰出部材としての給紙ローラ(ピックアップローラ)21、載置台18を上方に向けて付勢し、最も上の用紙Pを給紙ローラ21に押し付ける付勢部材としてのスプリングSp等を備える。
【0022】
前記トレイTrに媒体搬送路としての用紙搬送路Rtが接続され、該用紙搬送路Rtに第1の搬送部材としての搬送ローラ対m1が配設され、該搬送ローラ対m1より下流側に、第2の搬送部材としてのレジストローラ対m2が配設される。
【0023】
定形の用紙Pに画像を形成する場合、用紙Pは、トレイTrから給紙ローラ21によって繰り出されて用紙搬送路Rtに給紙され、搬送ローラ対m1によって搬送され、レジストローラ対m2によって斜行が矯正された後、画像形成部QAに送られる。
【0024】
該画像形成部QAの画像形成ユニット11iにおいて、感光体ドラム13上に形成された静電潜像にトナーが付着させられて現像剤像としてのトナー像が形成され、転写ユニットuにおいて、転写ベルト14の走行に伴って用紙Pが搬送され、感光体ドラム13上のトナー像が用紙Pに順次転写されてカラーのトナー像が形成され、定着器17においてカラーのトナー像が用紙Pに定着させられて、用紙Pにカラーの画像が形成される。
【0025】
そして、用紙Pは、第3の搬送部材としての排出ローラ対m3によって装置本体Bd外に排出され、スタッカskに積載される。
【0026】
なお、本実施の形態においては、スタッカskが頂壁Wtに形成されるようになっているが、スタッカskに代えて、プリンタ10の筐体Csに隣接させてオフセット機構を配設することができる。該オフセット機構は、装置本体Bd外に排出される用紙Pを幅方向にずらすことができる。
【0027】
ところで、本実施の形態においては、用紙Pのジャム(用紙詰まり)等の印刷エラーが発生し、印刷が停止させられた後に印刷が再開されたときに、操作者が、印刷後の用紙Pにおいて、印刷が再開された用紙Pを識別することができるように、印刷が停止させられる前の用紙P、すなわち、停止前用紙と、印刷が再開された後の用紙P、すなわち、再開後用紙との間に、後述される目印用画像としての印刷再開識別用のパターン画像が形成された用紙Pが挿入されるようになっている。
【0028】
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
【0029】
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図、
図3は本発明の実施の形態における印刷デューティのチェックエリアの例を示す図である。
【0030】
図1において、10はプリンタ、PCは、有線又は無線のLAN等によってプリンタ10と接続された上位装置としてのホストコンピュータである。
【0031】
また、50は制御部、IFは、プリンタ10をホストコンピュータPCと接続し、ホストコンピュータPCから印刷ジョブを受信したり、プリンタ10のステータス情報をホストコンピュータPCに送信したりする通信部としてのインタフェース部、53は第1の記憶部としてフラッシュROM、54は第2の記憶部としてのRAM、56は操作・表示部としての操作パネルである。
【0032】
そして、QAは画像形成部、HdはLEDヘッド、M1は、給紙ローラ21及び搬送ローラ対m1を回転させる給紙用の駆動部としての給紙モータ、M2は、レジストローラ対m2、排出ローラ対m3等を回転させる搬送用の駆動部としての搬送モータである。
【0033】
前記制御部50は、図示されない演算装置としてのCPU、入出力ポート、タイマ等を備え、プリンタ10の全体の制御を行うとともに、フラッシュROM53に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う。
【0034】
前記フラッシュROM53には、前記プログラムのほかに、各種の設定値、閾値等が記録される。また、フラッシュROM53には、後述される現像剤色候補テーブルとしてのトナー色候補テーブルTb1(
図5)が記録され、該トナー色候補テーブルTb1に、用紙Pの色と対応させてパターン画像を形成するためのトナーの色の候補が記録される。
【0035】
前記RAM54には、前記印刷ジョブの印刷データ、該印刷データに基づいて生成され、LEDヘッドHdの各LEDを発光させるためのドットデータ(画像データ)、各種の制御用のデータ等が一時的に記録される。
【0036】
前記操作パネル56は、操作者がプリンタ10への指示を入力するための図示されないスイッチ、キー等から成る操作部58、及びプリンタ10の状態を表示するための図示されないLED画面等から成る表示部59を備える。
【0037】
前記制御部50は、給紙処理部Pr1、搬送処理部Pr2、印刷処理部Pr3、媒体色判定処理部としての用紙色判定処理部Pr4、使用可能色判定処理部Pr5、劣化現像剤廃棄処理部としての劣化トナー廃棄処理部Pr6、印刷デューティチェック処理部Pr7、現像剤残量判定処理部としてのトナー残量チェック処理部Pr8、目印用画像形成部としてのパターン画像形成処理部Pr9、通知処理部としての表示処理部Pr10等を有する。
【0038】
給紙処理部Pr1は、給紙処理を行い、給紙モータM1を駆動し、前記給紙ローラ21(
図2)及び搬送ローラ対m1を回転させ、トレイTrから用紙Pを繰り出し、用紙搬送路Rtに給紙し、レジストローラ対m2に送る。
【0039】
搬送処理部Pr2は、搬送処理を行い、レジストローラm2及び排出ローラ対m3を回転させ、トレイTrから給紙された用紙Pを搬送し、用紙Pの斜行を矯正して画像形成部QAに送り、画像が形成された用紙Pを装置本体Bd外に排出する。
【0040】
印刷処理部Pr3は、印刷処理を行い、印刷ジョブに従って、各LEDヘッドHdを駆動し、画像形成ユニット11iにおいて感光体ドラム13に形成されたトナー像を用紙Pに転写し、定着器17においてトナー像を用紙Pに定着させ、画像を形成し、印刷を行う。
【0041】
用紙色判定処理部Pr4は、媒体色判定処理としての用紙色判定処理を行い、トレイTrに収容された用紙Pの色を判定する。
【0042】
本実施の形態においては、前述されたように、停止前用紙と再開後用紙との間に、印刷再開識別用のパターン画像が形成された用紙Pが挿入されるようになっているので、トレイTrに収容された用紙Pの色に対して印刷再開識別用のパターン画像を目立つ色で形成すると、挿入された用紙Pを容易に識別することができる。そこで、前記用紙色判定処理部Pr4は、例えば、操作者が表示部59に形成されたメニュー画面に従って操作部58を操作し、選択したトレイTrにセットされた用紙Pの情報に基づいて、用紙Pの色を判定する。
【0043】
使用可能色判定処理部Pr5は、使用可能色判定処理を行い、パターン画像を形成するのに使用することが可能なトナーの色を判定する。
【0044】
劣化トナー廃棄処理部Pr6は、劣化現像剤廃棄処理としての劣化トナー廃棄処理を行い、各画像形成ユニット11i内で電荷を受け、時間の経過と共に劣化したトナーを廃棄する。
【0045】
ところで、用紙Pの全体における画像の割合を示す印字率を印刷デューティとしたとき、印刷デューティが高い印刷、すなわち、高デューティ印刷を行った場合、電荷を受けたトナーは、直ちに印刷に使用されるので、劣化しない。これに対して、印刷デューティが低い印刷、すなわち、低デューティの印刷を行った場合、電荷を受けたトナーは、次に印刷に使用されるまでに時間がかかり、劣化する可能性がある。
【0046】
そこで、劣化トナー廃棄処理部Pr6は、プリンタ10の電源が投入されたとき等に、劣化したトナーの量を算出し、該劣化したトナーの量が閾値以上である場合、劣化したトナーを転写ベルト14上に転写し、クリーニングブレード23によって掻き取り、廃トナーボックス24に回収する。
【0047】
劣化したトナーを廃棄するかどうかは、劣化トナー廃棄処理部Pr6が、トナーの色ごとに、印刷デューティ、劣化したトナーの累積廃棄量等に基づいて計数された劣化現像剤カウント値としての劣化トナーカウント値に基づいて判断する。劣化トナーカウント値は、-128~+127の整数で管理され、値が大きいほど劣化トナーの量が多いことを意味する。劣化トナー廃棄処理部Pr6は、劣化トナーカウント値が+1以上である場合に、劣化したトナーを廃棄する。また、劣化トナー廃棄処理部Pr6は、劣化トナーカウント値1当たり、6,809,088ドット分のトナーを廃棄する。
【0048】
なお、本実施の形態においては、劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色が、パターン画像を形成するのに使用することが可能な色にされる。
【0049】
印刷デューティチェック処理部Pr7は、印刷デューティチェック処理を行い、印刷デューティを算出する。
【0050】
本実施の形態においては、印刷デューティが低い色、すなわち、使用頻度の低い色でパターン画像を形成すると、他の用紙Pに形成される画像に対してパターン画像を目立たせることができ、挿入された用紙Pを容易に識別することができる。そこで、印刷デューティチェック処理部Pr7は、トナーの色ごとに、
図3に示されるように、用紙P上に設定されたチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値を算出する。前記チェックエリアAr1、Ar2は、用紙Pの搬送方向において用紙Pの長さLpにわたって、左右の縁部eg1、eg2から中央にかけて所定の距離αにわたって形成される。そして、印刷デューティの平均値は、ホストコンピュータPCから送られた印刷ジョブの印刷データに基づいて算出される。
【0051】
なお、本実施の形態においては、印刷デューティが低いトナーの色が、パターン画像を形成するのに使用することが可能な色にされる。
【0052】
トナー残量チェック処理部Pr8は、現像剤残量判定処理としてのトナー残量チェック処理を行い、図示されないドットカウンタによるカウント値に基づいて現像剤残量としてのトナー残量をチェック(算出)する。なお、トナー残量チェック処理部Pr8は、各画像形成ユニット11iに配設された現像剤残量検出部としての図示されないトナー残量センサによって検出されたトナー残量を読み込み、チェックすることもできる。
【0053】
本実施の形態においては、トナー残量が多いトナーの色が、パターン画像を形成するのに使用することが可能な色にされる。
【0054】
パターン画像形成処理部Pr9は、目印用画像形成処理としてのパターン画像形成処理を行い、前記パターン画像を用紙Pに形成する。すなわち、画像形成部QAは、パターン画像形成処理部Pr9による指示に基づいて、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙P、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた用紙P間に挿入される用紙Pの端部に、後述されるパターン画像Im1~Im4(
図9、11及び12)を形成する。
【0055】
表示処理部Pr10は、通知処理としての表示処理を行い、用紙Pに形成されたパターン画像の表示情報を表示部59に表示する。
【0056】
次に、前記制御部50の動作について説明する。
【0057】
図4は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャート、
図5は本発明の実施の形態におけるトナー色候補テーブルの例を示す図、
図6は本発明の実施の形態における劣化トナー廃棄処理部によって算出された劣化トナーカウント値の例を示す図、
図7は本発明の実施の形態におけるトナー残量チェック処理部によって算出されたトナー残量の例を示す図、
図8は本発明の実施の形態における印刷デューティチェック処理部によって算出されたチェックエリアの印刷デューティの平均値の例を示す図、
図9は本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されていないプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の例を示す図、
図10は本発明の実施の形態におけるスタッカに積載された用紙の斜視図、
図11は本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されているプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の第1の例を示す図、
図12は本発明の実施の形態におけるオフセット機構が配設されているプリンタにおいて用紙に形成されるパターン画像の第2の例を示す図である。
【0058】
まず、用紙色判定処理部Pr4は、トレイTrに収容された用紙Pの色を判定する(ステップS1)。
【0059】
次に、使用可能色判定処理部Pr5は、フラッシュROM53の前記トナー色候補テーブルTb1(
図5)を参照し、用紙Pの色に対応する、パターン画像を形成するのに使用することが可能なトナーの色を第1の選択色として読み出す(ステップS2)。
【0060】
用紙Pの色によって、パターン画像が目立ちにくいトナーの色があるので、本実施の形態においては、用紙Pの色に対して目立ちにくい色のトナーはパターン画像の形成に使用されない。
【0061】
例えば、用紙Pの色が白である場合、パターン画像がイエローのトナーで形成されるとパターン画像が目立ちにくいと考えられるので、第1の選択色は、ブラック、マゼンタ及びシアンになり、用紙Pの色が暖色系である場合、パターン画像がイエロー又はマゼンタのトナーで形成されるとパターン画像が目立ちにくいと考えられるので、第1の選択色は、ブラック及びシアンになり、用紙Pの色が寒色系である場合、パターン画像がブラック又はシアンのトナーで形成されるとパターン画像が目立ちにくいと考えられるので、第1の選択色は、イエロー及びマゼンタになる。
【0062】
本実施の形態においては、白の色の用紙PがトレイTrに収容されるようになっているので、第1の選択色はブラック、マゼンタ及びシアンになる。
【0063】
なお、パターン画像を形成するのに使用することが可能なトナーの色を、表示部59に形成されたメニュー画面に表示された色から操作者が選択するようにすることもできる。
【0064】
次に、使用可能色判定処理部Pr5は、劣化トナー廃棄処理部Pr6によって算出された劣化トナーカウント値を読み込み、第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色があるかどうかを判断し(ステップS3)、劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色がある場合、該トナーの色を第2の選択色として読み出す(ステップS4)。第2の選択色は、劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色であり、通常の印刷では使用されない廃棄現像剤としての廃トナーの色である。
【0065】
図6に示されるように、トナーの色ごとの劣化トナーカウント値が例1の場合、第1の選択色であるブラック、マゼンタ及びシアンのうち劣化トナーカウント値が+1以上である第2の選択色はマゼンタ及びシアンになり、例2の場合、第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上である第2の選択色はないので、第2の選択色は、第1の選択色のまま、ブラック、マゼンタ及びシアンになり、例3の場合、第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上である第2の選択色はマゼンタになる。
【0066】
続いて、使用可能色判定処理部Pr5は、前記第2の選択色が複数あるかどうかを判断する(ステップS5)。
【0067】
第2の選択色が複数ある場合、使用可能色判定処理部Pr5は、プリンタ10にオフセット機構が配設されているかどうかを判断する(ステップS6)。
【0068】
そして、第2の選択色が複数ない場合、及び第2の選択色が複数ある場合においてプリンタ10にオフセット機構が配設されている場合、使用可能色判定処理部Pr5は、劣化トナーカウント値又はトナー残量に基づいて、パターン画像を形成するためのトナーの色を決定する(ステップS7)。
【0069】
すなわち、オフセット機構が配設されている場合は、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pを、それまでの印刷で使用されたトナーの色に関係なく、後述されるパターン画像Im3(
図11)、Im4(
図12)の全体によって識別することができるので、印刷デューティに基づくことなく、前述されたように劣化トナーカウント値又はトナー残量に基づいて、パターン画像を形成するためのトナーの色が決定される。
【0070】
使用可能色判定処理部Pr5は、第2の選択色が複数ある場合、第2の選択色のうちの劣化トナーカウント値が最も大きいトナーの色を、パターン画像を形成するためのトナーの色として決定し、第2の選択色が一つだけの場合、該一つの第2の選択色を、パターン画像を形成するためのトナーの色として決定し、第2の選択色がない場合、トナー残量チェック処理部Pr8からトナーごとのトナー残量を読み込み、トナー残量の最も多いトナーの色を、パターン画像を形成するためのトナーの色として決定する。
【0071】
図6に示されるトナーの色ごとの劣化トナーカウント値において、例1の場合、第2の選択色がマゼンタ及びシアンであるので、劣化トナーカウント値が最も大きいマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定され、例3の場合、第2の選択色がマゼンタだけであるので、マゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定される。そして、例2の場合、第2の選択色がないので、
図7に示されるトナーの色ごとのトナー残量において、第1の選択色のうちのトナー残量が最も多いマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定される。
【0072】
また、第2の選択色が複数ある場合においてプリンタ10にオフセット機構が配設されていない場合、使用可能色判定処理部Pr5は、印刷デューティ又はトナー残量に基づいて、パターン画像を形成するためのトナーの色を決定する(ステップS8)。
【0073】
すなわち、オフセット機構が配設されていない場合は、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pを、それまでの印刷において使用頻度の低いトナーの色で識別することになるので、劣化トナーカウント値に基づくことなく、前述されたように印刷デューティ又はトナー残量に基づいて、パターン画像を形成するためのトナーの色が決定される。
【0074】
そのために、使用可能色判定処理部Pr5は、印刷デューティチェック処理部Pr7によって算出されたチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値を読み込み、印刷デューティの平均値が小さいトナーの色を、パターン画像を形成するためのトナーの色として決定する。また、各印刷デューティの平均値が等しい場合は、トナー残量のより多いトナーの色を、パターン画像を形成するためのトナーの色として決定する。
【0075】
図6の例1の場合であり、かつ、トナーの色ごとのチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値が
図8の例1である場合、第2の選択色がマゼンタ及びシアンであるので、印刷デューティの平均値が最も小さいマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定され、
図6の例1の場合であり、かつ、トナーの色ごとのチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値が
図8の例2である場合、第2の選択色がマゼンタ及びシアンであり、印刷デューティの平均値が等しいので、
図7においてトナー残量のより多いマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定される。
【0076】
また、
図6の例2の場合であり、かつ、トナーの色ごとのチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値が
図8の例1である場合、第1の選択色であるブラック、マゼンタ及びシアンのうちの印刷デューティの平均値が最も小さいマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定され、
図6の例2の場合であり、かつ、トナーの色ごとのチェックエリアAr1、Ar2の印刷デューティの平均値が
図8の例2である場合、第1の選択色であるブラック、マゼンタ及びシアンは印刷デューティが等しいので、
図7において最もトナー残量の多いマゼンタがパターン画像を形成するためのトナーの色として決定される。
【0077】
続いて、パターン画像形成処理部Pr9は、使用可能色判定処理部Pr5によって決定されたトナーの色に基づいてパターン画像の画像データを生成し(ステップS9)、該画像データに従って用紙Pにパターン画像を形成する(ステップS10)。
【0078】
プリンタ10にオフセット機構が配設されていない場合、パターン画像形成処理部Pr9は、
図9に示されるように、用紙Pの左右の縁部eg1、eg2の近傍、すなわち、用紙Pの端部に、600〔dpi〕のドットマトリックスでパターン画像Im1、Im2を形成する。すなわち、パターン画像Im1は、縁部eg1より外側に距離β離れた箇所から縁部eg1より内側に距離β離れた箇所までの帯状の領域における、前方の縁部eg3より外側に距離β離れた箇所から後方の縁部eg4より外側に距離β離れた箇所までの部分に形成される。同様に、パターン画像Im2は、縁部eg2より外側に距離β離れた箇所から縁部eg2より内側に距離β離れた箇所までの帯状の領域における、前方の縁部eg3より外側に距離β離れた箇所から後方の縁部eg4より外側に距離β離れた箇所までに形成される。
【0079】
そして、用紙Pが、
図10に示されるような状態でスタッカsk(
図2)に積載されるので、操作者は、パターン画像Im1、Im2が形成された用紙Pを識別することができる。
【0080】
また、プリンタ10にオフセット機構が配設されている場合、パターン画像形成処理部Pr9は、
図11に示されるように、用紙Pの左の縁部eg1の近傍、すなわち、用紙Pの左側の端部に、600〔dpi〕のドットマトリックスでパターン画像Im3を形成するか、又は
図12に示されるように、用紙Pの右の縁部eg2の近傍、すなわち、用紙Pの右側の端部に、600〔dpi〕のドットマトリックスでパターン画像Im4を形成する。
【0081】
パターン画像Im3は、縁部eg1より外側に距離β離れた箇所から縁部eg1より内側に距離β離れた箇所までの帯状の領域における、前方の縁部eg3より外側に距離β離れた箇所から後方の縁部eg4より外側に距離β離れた箇所までの部分に形成される。同様に、パターン画像Im4は、縁部eg2より外側に距離β離れた箇所から縁部eg2より内側に距離β離れた箇所までの帯状の領域における、前方の縁部eg3より外側に距離β離れた箇所から後方の縁部eg4より外側に距離β離れた箇所までに形成される。
【0082】
この場合、例えば、印刷エラーが発生し、印刷が停止させられるまで、オフセット機構によって用紙Pを幅方向における右側に寄せて装置本体Bdから排出していた場合、印刷が停止させられたときに、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pにパターン画像Im3を形成し、オフセット機構によって前記用紙Pを左側に寄せて装置本体Bdから排出し、印刷が再開された後、オフセット機構によって用紙Pを幅方向における右側に寄せて装置本体Bdから排出するようにすると、操作者は、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pにおいてパターン画像Im3のほぼ全体を確認することができる。
【0083】
また、印刷が停止させられるまで、オフセット機構によって用紙Pを幅方向における左側に寄せて装置本体Bdから排出していた場合、印刷が停止させられたときに、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pにパターン画像Im4を形成し、オフセット機構によって前記用紙Pを右側に寄せて装置本体Bdから排出し、印刷が再開された後、オフセット機構によって用紙Pを幅方向における左側に寄せて装置本体Bdから排出するようにすると、操作者は、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙Pにおいてパターン画像Im4のほぼ全体を確認することができる。
【0084】
このようにして、用紙Pにパターン画像が形成されると、表示処理部Pr10は、パターン画像の表示情報を表示部59に表示することによって操作者に通知する(ステップS11)。
【0085】
なお、前記表示情報は、パターン画像を形成するのに使用されるトナーの色が、例えば、「マゼンタ」のように、用紙P上のパターン画像が形成される位置が、例えば、「用紙の左右の両端」のように表示部59に表示される。
【0086】
次に、フローチャートのステップについて説明する。
ステップS1 用紙色判定処理部Pr4はトレイTrに収容された用紙Pの色を判定する。
ステップS2 使用可能色判定処理部Pr5はパターン画像を形成するのに使用することが可能なトナーの色を第1の選択色として読み出す。
ステップS3 使用可能色判定処理部Pr5は第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色があるかどうかを判断する。第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色がある場合はステップS4に進み、第1の選択色のうち劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色がない場合はステップS6に進む。
ステップS4 使用可能色判定処理部Pr5は劣化トナーカウント値が+1以上であるトナーの色を第2の選択色として読み出す。
ステップS5 使用可能色判定処理部Pr5は第2の選択色が複数あるかどうかを判断する。第2の選択色が複数ある場合はステップS6に進み、第2の選択色が複数ない場合はステップS7に進む。
ステップS6 使用可能色判定処理部Pr5はプリンタ10にオフセット機構が配設されているかどうかを判断する。プリンタ10にオフセット機構が配設されている場合はステップS7に進み、プリンタ10にオフセット機構が配設されていない場合はステップS8に進む。
ステップS7 使用可能色判定処理部Pr5は劣化トナーカウント値又はトナー残量に基づいてパターン画像を形成するためのトナーの色を決定する。
ステップS8 使用可能色判定処理部Pr5は印刷デューティ又はトナー残量に基づいてパターン画像を形成するためのトナーの色を決定する。
ステップS9 パターン画像形成処理部Pr9はパターン画像の画像データを生成する。
ステップS10 パターン画像形成処理部Pr9は用紙Pにパターン画像を形成する。
ステップS11 表示処理部Pr10はパターン画像の表示情報を表示部59に表示し、処理を終了する。
【0087】
このように、本実施の形態においては、印刷が停止させられた後に印刷が再開される場合、又は複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、停止前用紙と再開後用紙との間に挿入される用紙P、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた用紙P間に挿入される用紙Pの端部にパターン画像が形成されるので、異なるサイズ又は異なる向きの用紙を使用することなく、操作者は、印刷が再開された用紙P、又は各印刷ジョブについて印刷が行われた用紙Pを容易に識別することができる。その結果、用紙Pの識別性を高くすることができる。
【0088】
また、パターン画像を形成するためのトナーの色として、劣化し、廃トナーとなることが予想されるトナーの色が選択されたり、トナー残量が少ないトナーの色が選択されたりするので、パターン画像を形成するのにトナーを無駄に使用することがない。さらに、パターン画像を形成するためのトナーの色として、印刷デューティが低いトナーの色が選択されたり、用紙の色に対応するトナーの色が選択されたりするので、パターン画像を目立たせることができる。
【0089】
本実施の形態においては、パターン画像Im1~Im4が、用紙Pの縁部eg1、eg2の全体にわたって形成されるが、パターン画像Im1~Im4を、用紙Pの縁部eg1、eg2の一部に形成することもできる。
【0090】
また、本実施の形態においては、各距離βの値が等しく設定されるが、距離βの値を任意に設定することもできる。例えば、本発明をフチなし印刷を行うことができないプリンタに適用することができる。
【0091】
さらに、本実施の形態においては、停止前用紙と再開後用紙との間に印刷再開識別用のパターン画像が形成された用紙Pが挿入されるようになっているが、複数の印刷ジョブについて印刷が行われる場合に、各印刷ジョブについて印刷が行われた用紙P間にパターン画像が形成された用紙Pを挿入したり、複数の部数の印刷を行う場合に、各部の印刷が行われた用紙P間に、パターン画像が形成された用紙Pを挿入したりすることができる。
【0092】
本実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0093】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0094】
10 プリンタ
Im1~Im4 パターン画像
P 用紙
Pr2 搬送処理部
QA 画像形成部
Tr トレイ