(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105074
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】二次電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/618 20210101AFI20240730BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20240730BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20240730BHJP
H01G 11/84 20130101ALI20240730BHJP
H01G 11/54 20130101ALI20240730BHJP
【FI】
H01M50/618
H01M10/04 Z
H01M50/103
H01G11/84
H01G11/54
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009625
(22)【出願日】2023-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】米山 顕啓
(72)【発明者】
【氏名】脇元 亮一
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H023
5H028
【Fターム(参考)】
5E078AA14
5E078AB02
5E078DA20
5E078HA05
5E078KA08
5H011AA03
5H011KK01
5H023AA03
5H023AS02
5H023BB05
5H023BB10
5H023CC30
5H028AA06
5H028AA07
5H028BB03
5H028BB15
5H028HH00
5H028HH01
5H028HH09
(57)【要約】
【課題】電池ケース内における電解液の保持量を増やし、製造効率の低下を抑制できる技術を提供する。
【解決手段】ここに開示される製造方法は、電極体を外装体の内部に配置した状態で上面開口を封口板で封止し、電池ケースを組み立てる電池ケース組立工程と、組立後の電池ケースの内部に、電解液注液孔を介してガスを注入して電池ケースを変形させることによって、電池ケースの内部容積を増加させる容積増加工程と、変形後の電池ケースの内部に、電解液注液孔を介して電解液を注入する注液工程と、注液後の電池ケースの電解液注液孔を封止する封止工程とを包含する。これによって、内部からの膨張による全体的な変形を電池ケースに生じさせ、電池ケースの内部容積を顕著に増加することができる。この結果、電解液の注液を行う回数を減らし、製造効率の低下を抑制することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極及び負極を含む電極体と、電解液と、前記電極体及び前記電解液を収容する電池ケースとを備えた二次電池の製造方法であって、
前記電池ケースは、
板状の底部と、前記底部の外周縁から上方に延在する側壁と、前記側壁の上端に囲まれた上面開口とを含む外装体と、
前記上面開口を封止し、電解液注液孔が設けられている封口板と
を含み、
ここで、以下の工程:
前記電極体を前記外装体の内部に配置した状態で前記上面開口を前記封口板で封止し、前記電池ケースを組み立てる電池ケース組立工程;
組立後の前記電池ケースの内部に、前記電解液注液孔を介してガスを注入して前記電池ケースを変形させることによって、前記電池ケースの内部容積を増加させる容積増加工程;
変形後の前記電池ケースの内部に、前記電解液注液孔を介して前記電解液を注入する注液工程;
注液後の前記電池ケースの前記電解液注液孔を封止する封止工程;
を包含する、二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記容積増加工程における前記電池ケースの内部容積の増加量を100%としたとき、前記注液工程を開始する際の前記電池ケースの内部容積の増加量が10%以上に維持されている、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記容積増加工程における前記電池ケースの内部容積の増加量が40cm3以上である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記注液工程を開始する際の前記電池ケースの内部容積の増加量が10cm3以上である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記底部は、長尺な矩形の板状部材であり、
前記側壁は、前記底部の長辺から上方に延在する一対の第1側壁と、前記底部の短辺から上方に延在する一対の第2側壁とを備えている、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1側壁は、高さが5cm以上であり、幅が20cm以上である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記電池ケース組立工程を実施した後から前記注液工程を開始するまでに、前記電池ケース内の前記電極体を乾燥させる乾燥工程を実施する、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記注液工程において、前記電池ケース内の圧力を-50kPa以下に減圧する減圧処理を実施する、請求項1または2に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、二次電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、様々な分野において広く用いられている。この二次電池は、例えば、電池ケース内に電極体と電解液とが収容された構成を有している。このとき、電解液の大部分は、電極体の内部に浸透している。また、二次電池の電池ケースには、電解液を注液するための電解液注液孔が設けられている。この電解液注液孔は、電解液の注液後に封止部材で封止される。
【0003】
特許文献1(特開2018-170210号公報)には、上記構成の二次電池を製造する方法の一例が開示されている。この特許文献1に記載の製造方法は、電極体を収納した容器内に電解液を注液する注液工程と、容器の容積を拡大する内部容積拡大工程と、容器を減圧する減圧工程と、を備えている。これによって、注液後の減圧工程において注液口から電解液が噴出することを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電池ケース内に注液された電解液は、電池ケースと電極体との間の余剰空間に一度保持された後に、長い時間(例えば数時間~数日)を掛けて電極体の内部に浸透する。一方で、近年では、電極体の大型化に伴って、浸透前の電解液を保持する余剰空間が狭くなる傾向がある。この場合、余剰空間に電解液を満たしても、電極体の全体に十分な量の電解液を供給することが難しい。従って、近年の注液工程では、電解液を複数回に分けて注液する必要が生じており、製造効率が低下する原因となっている。
【0006】
ここに開示される技術は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電池ケース内における電解液の保持量を増やし、製造効率の低下を抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するべく、ここに開示される技術によって以下の構成の二次電池の製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう)が提供される。
【0008】
ここに開示される製造方法は、正極及び負極を含む電極体と、電解液と、電極体及び電解液を収容する電池ケースとを備えた二次電池を製造する。この二次電池の電池ケースは、板状の底部と、底部の外周縁から上方に延在する側壁と、側壁の上端に囲まれた上面開口とを含む外装体と、上面開口を封止し、電解液注液孔が設けられている封口板とを含む。そして、ここに開示される製造方法は、以下の工程:電極体を外装体の内部に配置した状態で上面開口を封口板で封止し、電池ケースを組み立てる電池ケース組立工程;組立後の電池ケースの内部に、電解液注液孔を介してガスを注入して電池ケースを変形させることによって、電池ケースの内部容積を増加させる容積増加工程;変形後の電池ケースの内部に、電解液注液孔を介して電解液を注入する注液工程;注液後の電池ケースの電解液注液孔を封止する封止工程;を包含する。
【0009】
ここに開示される製造方法は、組立後の電池ケースの内部に、電解液注液孔を介してガスを注入して電池ケースを変形させる容積増加工程を備えている。これによって、外力による局所的な変形ではなく、内部からの膨張による全体的な変形が電池ケースに生じる。このため、電池ケースの内部容積を従来の技術に比べて顕著に増加することができる。この結果、電解液の注液を行う回数を減らし、製造効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る製造方法によって製造される二次電池の外観を模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す二次電池の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
【
図3】一実施形態に係る製造方法を説明するフローチャートである。
【
図4】電池ケース組立工程における封口板と電極体との接続を説明する斜視図である。
【
図5】容積増加工程における電池ケース内部へのガス注入を説明する縦断面図である。
【
図6】注液工程における電解液の注液を説明する縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、ここに開示される技術の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、ここに開示される技術の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここに開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位に同じ符号を付して説明している。さらに、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
【0012】
本明細書において、「二次電池」とは、電解質を介して正極と負極との間を電荷担体が移動することによって充放電を繰り返し実施できる蓄電デバイス一般をいう。かかる「二次電池」は、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池の他、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどを包含する。すなわち、ここに開示される製造方法は、特定の種類の電池を製造する方法に限定されず、電池ケース内に電極体と電解液が収容された蓄電デバイス全般の製造に広く適用できる。
【0013】
1.二次電池の構造
先ず、本実施形態に係る製造方法の製造対象である二次電池の構造を説明する。
図1は、本実施形態に係る製造方法によって製造される二次電池の外観を模式的に示す斜視図である。
図2は、
図1に示す二次電池の内部構造を模式的に示す縦断面図である。なお、
図1及び
図2中の符号Xは幅方向を示しており、符号Yは奥行方向を示しており、符号Zは高さ方向を示している。さらに、符号L、R、F、Rr、U、Dは、それぞれ、左方、右方、前方、後方、上方、下方を示している。但し、これらの方向は、説明の便宜上定めたものであり、使用中や製造中の二次電池の設置態様を限定することを意図したものではない。
【0014】
図1及び
図2に示すように、本実施形態における二次電池1は、電池ケース10と、電極体20と、電解液30とを備えている。以下、二次電池1を構成する各部材について具体的に説明する。
【0015】
(1)電池ケース
本実施形態における電池ケース10は、内部空間10aを有する箱状の容器である。この電池ケース10の内部空間10aには、電極体20と電解液30が収容される。
図1及び
図2に示すように、本実施形態における電池ケース10は、扁平な直方体状の容器である。また、電池ケース10は、一定以上の強度を有する金属製の部材であることが好ましい。電池ケース10の素材の一例として、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。なお、ここに開示される技術を限定することを意図するものではないが、電池ケース10の内部容積は、500cm
3以上が好ましく、1000cm
3以上がより好ましい。このような大容量の二次電池1は、電解液30の必要量が多いため、ここに開示される技術の効果がより好適に発揮される。なお、電池ケース10の内部容積の上限は、特に限定されず、3000cm
3以下でもよく、1500cm
3以下でもよい。また、ここに開示される技術は、300cm
3以下(典型的には150cm
3以下)の小型電池にも適用できる。
【0016】
また、本実施形態における電池ケース10は、外装体14と封口板12を備えている。以下、各部材について説明する。
【0017】
(a)外装体
外装体14は、上面が開放された箱状体である。具体的には、外装体14は、板状の底部14bと、底部14bの外周縁から上方Dに延在する側壁14c、14dと、側壁14c、14dの上端に囲まれた上面開口14aとを含む。なお、上述の通り、
図1及び
図2に示す電池ケース10は、扁平な直方体状のケースである。かかる外形の電池ケース10の場合、外装体14の底部14bは、長尺な矩形の板状部材となる。そして、側壁14c、14dは、底部14bの長辺(幅方向Xに沿った辺)から上方Uに延在する一対の第1側壁14cと、底部14bの短辺(奥行方向Yに沿った辺)から上方Uに延在する一対の第2側壁14dとを備える。換言すると、第1側壁14cは、相対的に面積が大きい側壁である。一方、第2側壁14dは、相対的に面積が小さい側壁である。かかる扁平な直方体状の電池ケース10では、内圧が増加した際に第1側壁14cが優先的に変形(膨張)しやすい。このため、後述する容積増加工程S20における変形位置や変形量を制御しやすくなる。
【0018】
また、外装体14の具体的な寸法は、ここに開示される技術の効果を著しく阻害しない限りにおいて適宜変更することができる。例えば、第1側壁14cの高さ(高さ方向Zの寸法)は、5cm以上が好ましく、8cm以上がより好ましい。そして、第1側壁14cの幅(幅方向Xの寸法)は、20cm以上が好ましく、25cm以上がより好ましい。このように、一定以上の高さと幅(すなわち、面積)を有する第1側壁14cを形成することによって、容積増加工程S20において第1側壁14cをより変形させやすくなる。一方、第1側壁14cの高さや幅の上限は、特に限定されない。例えば、第1側壁14cの高さは、12cm以下でもよく、10cm以下でもよい。また、第1側壁14cの幅は、35cm以下でもよく、30cm以下でもよい。なお、第1側壁14cのアスペクト比(幅に対する高さの比率)は、2以上が好ましく、3以上がより好ましい。これによって、第1側壁14cをさらに変形させやすくなる。一方、第1側壁14cのアスペクト比の上限も特に限定されず、8以下でもよく、5以下でもよい。
【0019】
また、第2側壁14dの幅(奥行方向Yの寸法)は、5cm以下が好ましく、4cm以下がより好ましい。このように、第2側壁14dの幅を狭くすることによって、第2側壁14dの変形を好適に抑制できる。一方、第2側壁14dの幅の下限は、特に限定されず、1cm以上でもよく、3cm以上でもよい。なお、第2側壁14dの高さ(高さ方向Zの寸法)は、上記第1側壁14cと同じ高さに設定される。
【0020】
また、第1側壁14cの厚み(奥行方向Yの寸法)は、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1.5mm以下がさらに好ましい。これによって、第1側壁14cをより変形させやすくなる。一方、電池ケース10の強度を確保するという観点から、第1側壁14cの厚みは、0.15mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。一方、底部14bや第2側壁14dは、第1側壁14cよりも厚い方が好ましい。これによって、第1側壁14cをさらに変形させやすくなる。なお、底部14bの具体的な厚みは、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。これによって、底部14bの変形を好適に抑制できる。一方、二次電池1の重量や材料コストを考慮すると、底部14bの厚みは、4mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2.5mm以下がさらに好ましい。また、第2側壁14dの厚み(幅方向Xの寸法)は、0.15mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。これによって、第2側壁14dの変形を抑制できる。一方、二次電池1の重量や材料コストを考慮すると、第2側壁14dの厚みは、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1.5mm以下がさらに好ましい。
【0021】
(b)封口板
封口板12は、外装体14の上面開口14aを封止する板状部材である。この封口板12には、電池ケース10の内部に電解液30を注液するための電解液注液孔12aが設けられている。製造後の二次電池1では、電解液注液孔12aは、封止部材16で封止されている。なお、封口板12も、第1側壁14cよりも厚い方が好ましい。これによって、容積増加工程S20における封口板12の変形を抑制できる。具体的には、封口板12の厚みは、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましい。一方、二次電池1の重量や材料コストを考慮すると、封口板12の厚みは、5mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。
【0022】
また、本実施形態における封口板12には、ガス排出弁12bが形成されている。ガス排出弁12bは、封口板12の他の部分よりも厚みが薄くなるように形成された薄肉部である。このガス排出弁12bは、分解ガス等の発生によって電池ケース10の内圧が急激に上昇した場合に開裂する。これによって、充放電中の二次電池1の過剰な変形を防止できる。なお、ガス排出弁12bの厚みは、0.5mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましい。これによって、充放電中の内圧上昇時にガス排出弁12bを適切に作動できる。一方、ガス排出弁12bの厚みの下限は、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。これによって、容積増加工程S20におけるガス排出弁12bの誤作動を抑制できる。
【0023】
また、封口板12には、一対の電極端子40が取り付けられている。各々の電極端子40は、複数の導電部材を組み合わせた構造体であり、高さ方向Zに沿って延びている。そして、電極端子40の下端部を構成する集電部材40aは、電池ケース10の内部で電極体20と接続されている。なお、
図4に示すように、本実施形態では、一対の電極端子40の各々が複数(
図4では3つ)の集電部材40aを有している。一方、電極端子40の上端部を構成する外部端子40bは、電池ケース10の外部に露出している。なお、電極端子40の構造は、一般的な二次電池で採用され得る構造を特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため詳細な説明を省略する。
【0024】
(2)電極体
上述の通り、電極体20は、電池ケース10の内部に収容されている。
図4に示すように、本実施形態では、電池ケース10の内部に複数(
図4では3つ)の電極体20が収容されている。但し、電極体20の数は、特に限定されず、1つでもよい。また、図示は省略するが、電極体20と外装体14との間には、絶縁シートが配置されている。これによって、電極体20と電池ケース10との導通を防止できる。
【0025】
電極体20は、正極と負極を含んでいる。本実施形態における電極体20は、扁平状の捲回電極体である。具体的には、電極体20は、長尺シート状の正極と負極とをセパレータを介して積層してなる積層体を捲回することによって形成される。なお、電極体20を構成する各部材(正極、負極およびセパレータ等)の素材は、一般的な二次電池で使用され得る材料を特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため詳細な説明を省略する。また、電極体20は、その捲回軸が外装体14の底部14bの長辺に沿うように電池ケース10内に収容される。このため、本実施形態における二次電池1では、電極体20の扁平面と外装体14の第1側壁14cとが対向する。
【0026】
なお、電極体20の寸法は、特に限定されず、電池性能と生産効率との関係を考慮した上で適宜調節される。具体的には、電極体20を小型化すると電池ケース10内の余剰空間(電池ケースの内部容積-電極体の体積)が増大するため、後述する注液工程S30における注液量を増加できる。これによって、生産効率の向上に貢献できる。かかる観点から、電極体20の寸法は、電池ケース10内の余剰空間が50cm3以上(より好適には100cm3以上、さらに好適には150cm3以上)となるように設定することが好ましい。一方、電極体20を大型化すると、電池容量などの電池性能を向上させることができる。かかる観点から、電極体20の寸法は、電池ケース10内の余剰空間が250cm3以下(より好適には200cm3以下、さらに好適には170cm3以下)となるように設定することが好ましい。なお、ここに開示される製造方法では、容積増加工程S20において電池ケース10の内部容量を増加できるため、電池ケース組立工程S10の直後の電池ケース10内の余剰空間が170cm3以下の場合であっても、生産効率の低下を好適に防止できる。
【0027】
(3)電解液
電解液30は、電極体20と共に電池ケース10の内部に収容されている。具体的には、電解液30は、電極体20の内部(正極と負極との極間)に浸透している。また、電解液30の一部は、余剰電解液32として電極体20の外部(電極体20と電池ケース10との間)に存在していてもよい。これによって、電極体20の内部で電解液30が分解された際に、余剰電解液32を電極体20の内部に供給できる。なお、電解液30の成分は、一般的な二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため詳細な説明を省略する。
【0028】
2.二次電池の製造方法
次に、ここに開示される二次電池の製造方法の一実施形態について説明する。
図3は、本実施形態に係る製造方法を説明するフローチャートである。また、
図4は、電池ケース組立工程における封口板と電極体との接続を説明する斜視図である。
図5は、容積増加工程における電池ケース内部へのガス注入を説明する斜視図である。
図6は、注液工程における電解液の注液を説明する斜視図である。
【0029】
図3に示すように、本実施形態に係る製造方法は、電池ケース組立工程S10と、容積増加工程S20と、注液工程S30と、封止工程S40とを少なくとも備えている。以下、各工程について説明する。
【0030】
(1)電池ケース組立工程S10
本工程では、電極体20を外装体14の内部に配置した状態で上面開口14aを封口板12で封止し、電池ケース10を組み立てる。本工程の具体的な手順の一例は、次の通りである。先ず、
図4に示すように、複数の電極体20の各々に電極端子40の集電部材40aを接続する。これによって、封口板12と電極体20とが一体化する。この状態で、上面開口14aから外装体14の内部に電極体20を挿入する。そして、電極体20と封口板12をさらに下降させることによって、外装体14の上面開口14aが封口板12で塞がれる。次に、外装体14の側壁14c、14dの上端と封口板12の外周縁部とを接合する。これによって、内部空間10aに電極体20が収容された電池ケース10が構築される。なお、封口板12と外装体14との接合には、従来公知の接合手段を特に制限なく使用できる。かかる接合手段の好適例としては、レーザ溶接などが挙げられる。
【0031】
(2)容積増加工程S20
本工程では、組立後の電池ケース10の内部に、電解液注液孔12aを介してガスを注入して電池ケース10を変形させることによって、電池ケース10の内部容積を増加させる。一例として、本工程では、
図5に示すようなガス供給手段Gが用いられる。ガス供給手段Gは、供給口G1とガス発生源G2とを備えている。供給口G1は、電解液注液孔12aに取り付けた際に電池ケース10内を密封できるように構成されている。一方、ガス発生源G2には、高圧ガスを生じさせる種々の機器(コンプレッサやガスボンベなど)が用いられる。そして、本工程では、電解液注液孔12aに供給口G1を取り付け、ガス発生源G2を稼働させる。これによって、ケース内圧が上昇して側壁14c、14d(例えば第1側壁14c)が全体的に変形(膨張)する。この結果、電池ケース10の内部容積が大きく増加する。
【0032】
また、本工程におけるガス供給条件(ガス圧力、供給時間等)は、電池ケース10が一定以上膨張するように調整されることが好ましい。これによって、電池ケース10が塑性変形するため、容積増加工程S20で増加した内部容積が、注液工程S30を開始するまで維持されやすくなる。例えば、容積増加工程S20における電池ケース10の内部容積の増加量を100%としたとき、注液工程S30を開始する際の電池ケース10の内部容積の増加量が10%以上(より好適には30%以上、さら好適には50%以上)に維持されるようにガス供給条件を設定することが好ましい。これによって、注液工程S30において注液可能な電解液量を好適に増大できる。なお、注液工程S30開始時の内部容積の増加量の上限値は、特に限定されず、100%以下(容積増加工程S20後の収縮なし)でもよく、75%以下でもよい。
【0033】
また、容積増加工程S20における内部容積の増加量は、40cm3以上が好ましく、70cm3以上がより好ましく、100cm3以上がさらに好ましい。これによって、電池ケース10の塑性変形が適切に生じるため、注液工程S30を開始するまで内部容積の増加量を維持しやすくなる。一方で、内部容積の増加量は、電池ケース10(ガス排出弁12b、封口板12と外装体14との接合部分など)の破損を防止できる範囲に設定されることが好ましい。具体的には、内部容積の増加量の上限値は、200cm3以下が好ましく、150cm3以下がより好ましく、120cm3以下が特に好ましい。
【0034】
なお、電池ケース10に供給されるガスの圧力は、0.03MPa以上が好ましく、0.05MPa以上がより好ましく、0.10MPa以上が特に好ましい。これによって、電池ケース10の塑性変形を適切に生じさせることができる。一方、ガス圧力の上限は、0.20MPa以下が好ましく、0.15MPa以下がより好ましく、0.12MPa以下が特に好ましい。これによって、電池ケース10の破損を抑制できる。また、ガス供給時間は、5sec以上が好ましく、10sec以上がより好ましく、12sec以上がさらに好ましい。これによって、電池ケース10の塑性変形を適切に生じさせることができる。一方で、製造時間の短縮の観点から、ガス供給時間は、30sec以下が好ましく、20sec以下がより好ましい。また、本工程において使用されるガスは、製造後の二次電池1の性能を著しく阻害するものでなければ、特に限定されない。かかるガスの一例として、空気、ヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。また、水分の混入による性能低下を抑制するという観点から、電池ケース10供給前のガスに乾燥処理を実施することが好ましい。
【0035】
なお、上述した通り、扁平な電池ケース10を使用すると、相対的に面積が広い第1側壁14cが優先的に膨張するため、本工程における変形位置や変形量を管理しやすくなる。なお、本発明者が実施した実験によると、変形後の第1側壁14cは、高さ方向Zにおける中央部分よりも若干上方の部分が最も膨張していることが確認されている。具体的には、第1側壁14cの高さ寸法を100%とした場合、第1側壁14cは、下端から50.5%~52.5%の範囲内(例えば51%程度の位置)に頂点が生じるように膨張する。また、扁平な電池ケース10を膨張させると、相対的に面積が小さい第2側壁14dが電池ケース10の内部に向かって僅かに窪むことも確認されている。
【0036】
(3)注液工程S30
本工程では、変形後の電池ケース10の内部に、電解液注液孔12aを介して電解液30を注入する。一例として、本工程では、次のような手順に従って電解液30が注液される。先ず、
図6に示すように、電解液注液孔12aに注液ノズルPを挿入する。そして、当該注液ノズルPから電池ケース10内に電解液30を注液する。このとき、電解液注液孔12aから電解液30が噴出しないように、電極体20の内部に電解液30を浸透させながら複数回に分けて電解液30を注液する。このとき、本実施形態では、容積増加工程S20によって電池ケース10が膨張しているため、一回の注液で供給可能な電解液量が増加している。このため、本工程における電解液30の注液回数を減らし、製造効率を大幅に改善できる。
【0037】
また、本実施形態における注液工程S30では、電池ケース10内の圧力を減少させる減圧処理を実施する。具体的には、本実施形態における注液工程S30は、減圧チャンバーD内に電池ケース10を収容した状態で実施される。これによって、電極体20の内部(正極と負極の極間)が負圧になる。この状態で電解液30を注液すると、負圧となった電極体20の内部に電解液30が吸引される。これによって、電解液30の浸透に要する時間を短縮できる。また、
図6に示すように、減圧チャンバーD内で減圧処理を実施した場合、電池ケース10内が外部よりも負圧になることを防止できる。この結果、電池ケース10の収縮による内部容積の減少を抑制することができる。
【0038】
なお、減圧処理における電池ケース10の内圧は、-50kPa以下が好ましく、-80kPa以下がより好ましい。これによって、電解液30の浸透時間を好適に短縮できる。一方、減圧チャンバーDの内部を減圧する場合、減圧処理中の圧力の下限値は、減圧チャンバーDが破損しない限りにおいて特に限定されない。例えば、減圧チャンバーDの内の圧力の下限値は、-100kPa以上でもよい。なお、減圧処理は、注液工程S30における必須処理ではない。例えば、電解液が浸透しやすい電極体(積層電極体など)を採用している場合には、減圧処理を行わずに電解液を注液してもよい。
【0039】
また、上述した通り、本実施形態に係る製造方法では、容積増加工程S20において増加した電池ケース10の内部容積が注液工程S30を開始するまで適切に維持されていることが好ましい。一例として、注液工程S30開始時の電池ケース10の内部容積の増加量は、10cm3以上が好ましく、20cm3以上がより好ましく、30cm3以上がさらに好ましい。これによって、一回の注液で供給可能な電解液量を増加し、製造効率を改善できる。なお、電池ケース10の内部容積を維持する手段は、特に限定されない。例えば、上述したように、電池ケース10に塑性変形を生じさせることによって電池ケース10の収縮を抑制することができる。また、電池ケース10の形状を維持する治具を使用し、電池ケース10の収縮を機械的に抑制してもよい。
【0040】
(4)封止工程S40
本工程では、注液後の電池ケース10の電解液注液孔12aを封止する。これによって、密閉された電池ケース10内に電極体20と電解液30が収容された二次電池1(
図1参照)が構築される。なお、電解液注液孔12aを封止する封止部材16は、ここに開示される技術を限定するものではなく、従来公知の部材を特に制限なく使用できる。この封止部材16の一例として、ブラインドリベットなどが挙げられる。また、封止部材16で電解液注液孔12aを封止した後に、電池ケース10(封口板12)に封止部材16を溶接してもよい。これによって、封止部材16をより強固に固定できる。
【0041】
(5)まとめ
以上の通り、本実施形態に係る製造方法では、組立後の電池ケース10の内部にガスを注入して電池ケース10を変形させる容積増加工程S20を実施する。これによって、外力による局所的な変形ではなく、内部からの膨張による全体的な変形を電池ケース10に生じさせることができる。この結果、電池ケース10の内部容積が顕著に増加することが実験で確認されている。具体的には、上記容積増加工程S20による電池ケースの内部容積の増加量は、特許文献1のように電池ケースの側面を機械的に引っ張った場合の10倍以上になることが確認されている。従って、本実施形態に係る製造方法によると、一回の注液で供給可能な電解液量が顕著に増加するため、製造効率を大幅に向上できる。
【0042】
3.他の実施形態
以上、ここに開示される製造方法の一実施形態について説明した。なお、ここに開示される製造方法は、上述の実施形態に限定されず、種々の事項を適宜変更できる。以下、上述の実施形態から変更可能な事項の一例について説明する。
【0043】
(1)製造対象の二次電池
ここに開示される製造方法は、上記構成の二次電池1に限定されず、様々な構造の二次電池の製造に広く適用できる。例えば、上述の実施形態における二次電池1は、扁平な直方体状の電池ケース10を使用している。しかし、電池ケースの形状は、ここに開示される技術を限定するものではない。例えば、電池ケースの形状は、立方体状でもよいし、円筒状でもよい。また、電極体の形状も、ここに開示される技術を限定するものではない。例えば、上述の実施形態では、電極体20として捲回電極体を使用している。しかし、電極体は、セパレータを介して矩形の電極シートを複数枚積層した積層電極体であってもよい。
【0044】
(2)乾燥工程
ここに開示される製造方法は、
図3に示される4つの工程S10~S40以外の工程を含んでいてもよい。例えば、電池ケース組立工程S10を実施した後から注液工程S30を開始するまでに、電池ケース内の電極体を乾燥させる乾燥工程を実施してもよい。これによって、電極体内に水分が侵入することによる性能低下(容量低下、出力低下等)を防止できる。なお、乾燥工程では、電池ケース内を減圧しながら加熱を行うことが好ましい。これによって、電極体の内部の水分を効率良く除去できる。例えば、乾燥工程における加熱温度は、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、100℃以上が特に好ましい。これによって、電極体の内部の水分を好適に除去できる。また、加熱温度は、200℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、120℃以下が特に好ましい。これによって、樹脂製の部材(セパレータ、絶縁フィルムなど)の劣化を抑制できる。また、乾燥工程中の電池ケース内の圧力は、-6pa~-10paまで減圧されていることが好ましい。これによって、蒸発した水分を容易に除去できる。
【0045】
なお、乾燥工程は、上述した通り、電池ケース組立工程S10を実施した後から注液工程S30を開始するまでの間であれば、特に制限なく実施することができる。しかし、乾燥効率を考慮すると、乾燥工程は、容積増加工程S20の後に実施することが好ましい。具体的には、容積増加工程S20で膨張した後の電池ケースは、内部空間の通気性が向上している。このため、容積増加工程S20の後に乾燥工程を実施することによって、加熱で気化した水分を電池ケースの外部に排出しやすくなる。
【0046】
(3)初期充電工程
また、ここに開示される製造方法では、注液工程S30と封止工程S40との間に、初期充電工程を実施してもよい。この初期充電工程では、電解液注液孔12aを開放した状態で、電極端子40に外部充電装置を接続し、常温(例えば20℃~30℃程度)で所定の電圧まで充電する。これによって、電解液30の一部が分解して分解ガスが大量に発生する。この初期充電を封止工程S40の前に実施することによって、初期充電中にガス排出弁が作動することを防止できる。なお、初期充電工程における充電条件は、特に限定されず、製造対象(二次電池)の規格に応じて適宜変更できる。また、初期充電工程を実施した場合には、封止工程S40を実施する前に減圧処理を実施することが好ましい。これによって、初期充電工程で発生した分解ガスをより適切に排気できる。
【0047】
(4)リーク検査工程
ここに開示される製造方法では、容積増加工程S20を実施した後から封止工程S40を開始するまでの間(好適には容積増加工程S20の直後)に、リーク検査工程を実施することが好ましい。これによって、容積増加工程S20による電池ケース(ガス排出弁、封口板と外装体との接合部分など)の破損を検出できる。リーク検査工程の具体的な手順の一例として、以下の手順が挙げられる。リーク検査工程では、最初に、電池ケース内にリーク検査用の検査ガス(例えば、ヘリウムガス)を充填する。そして、検査ガスを検知する検査装置を用いることにより、電池ケース内からの検査ガスの漏出を検査する。これによって、電池ケースの破損の有無や破損位置を検査できる。なお、リーク検査工程は、上述した容積増加工程S20に包含させることもできる。具体的には、容積増加工程S20は、電池ケース内に注入するガスに検査ガスを使用し、検査装置で検査ガスの漏出を検査しながら電池ケースを変形させてもよい。これによって、破損の有無を確認しながら、電池ケースを膨張させることができる。
【0048】
以上、ここに開示される技術の実施形態について説明した。しかし、上述の説明は例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、上述の説明にて例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0049】
すなわち、ここに開示される技術は、以下の[項目1]~[項目8]に記載の技術を包含する。
【0050】
[項目1]
正極及び負極を含む電極体と、電解液と、前記電極体及び前記電解液を収容する電池ケースとを備えた二次電池の製造方法であって、
前記電池ケースは、
板状の底部と、前記底部の外周縁から上方に延在する側壁と、前記側壁の上端に囲まれた上面開口とを含む外装体と、
前記上面開口を封止し、電解液注液孔が設けられている封口板と
を含み、
ここで、以下の工程:
前記電極体を前記外装体の内部に配置した状態で前記上面開口を前記封口板で封止し、前記電池ケースを組み立てる電池ケース組立工程;
組立後の前記電池ケースの内部に、前記電解液注液孔を介してガスを注入して前記電池ケースを変形させることによって、前記電池ケースの内部容積を増加させる容積増加工程;
変形後の前記電池ケースの内部に、前記電解液注液孔を介して前記電解液を注入する注液工程;
注液後の前記電池ケースの前記電解液注液孔を封止する封止工程;
を包含する、二次電池の製造方法。
【0051】
[項目2]
前記容積増加工程における前記電池ケースの内部容積の増加量を100%としたとき、前記注液工程を開始する際の前記電池ケースの内部容積の増加量が10%以上に維持されている、項目1に記載の製造方法。
【0052】
[項目3]
前記容積増加工程における前記電池ケースの内部容積の増加量が40cm3以上である、項目1または2に記載の製造方法。
【0053】
[項目4]
前記注液工程を開始する際の前記電池ケースの内部容積の増加量が10cm3以上である、項目1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【0054】
[項目5]
前記底部は、長尺な矩形の板状部材であり、
前記側壁は、前記底部の長辺から上方に延在する一対の第1側壁と、前記底部の短辺から上方に延在する一対の第2側壁とを備えている、項目1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
【0055】
[項目6]
前記第1側壁は、高さが5cm以上であり、幅が20cm以上である、項目5に記載の製造方法。
【0056】
[項目7]
前記電池ケース組立工程を実施した後から前記注液工程を開始するまでに、前記電池ケース内の前記電極体を乾燥させる乾燥工程を実施する、項目1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
【0057】
[項目8]
前記注液工程において、前記電池ケース内の圧力を-50kPa以下に減圧する減圧処理を実施する、項目1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
【符号の説明】
【0058】
1 二次電池
10 電池ケース
10a 内部空間
12 封口板
12a 電解液注液孔
12b ガス排出弁
14 外装体
14a 上面開口
14b 底部
14c 側壁(第1側壁)
14d 側壁(第2側壁)
16 封止部材
20 電極体
30 電解液
32 余剰電解液
40 電極端子
40a 集電部材
40b 外部端子