(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105126
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240730BHJP
B65H 1/04 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
H04N1/00 567C
B65H1/04 322
B65H1/04 310C
H04N1/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023009695
(22)【出願日】2023-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】紺谷 啓太
【テーマコード(参考)】
3F343
5C062
【Fターム(参考)】
3F343FA03
3F343FB01
3F343FC30
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HE03
3F343KB03
3F343KB07
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB35
5C062AC05
5C062AC09
5C062AC66
5C062AD02
5C062AE01
5C062AE15
5C062AF10
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送部により搬送して収容部に排出させて収容させることが可能な原稿搬送装置等において、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端を揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させる。
【解決手段】原稿搬送装置1は、原稿8を載せる原稿載せ部2と、原稿載せ部に載せられた原稿を原稿の読み取り位置を通過させてから排出するよう搬送する搬送部3と、原稿載せ部の下方に配置され、搬送部から排出される原稿を積み重ねて収容する収容部4とを備え、前記原稿8として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿載せ部2に混ぜて載せる場合、その混載する原稿8Mをその載せた際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態で載せる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を載せる原稿載せ部と、
前記原稿載せ部に載せられた前記原稿を原稿の読み取り位置を通過させてから排出するよう搬送する搬送部と、
前記原稿載せ部の下方に配置され、前記搬送部から排出される前記原稿を積み重ねて収容する収容部と、
を備え、
前記原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を前記原稿載せ部に混ぜて載せる場合、前記混載する原稿をその載せた際に手前側になる端をすべて揃えた状態で載せる原稿搬送装置。
【請求項2】
前記混載する原稿を、前記原稿載せ部のうち最も手前側になるサイド規制位置にすべて揃えた状態で載せる請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項3】
前記原稿載せ部は、その手前側の隅部のうち前記原稿の搬送方向上流側の隅部を奥側にむけて切り欠いた切欠き部と、前記切欠き部の少なくとも一部を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板とを有する請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項4】
前記原稿載せ部に前記混載する原稿を載せるとき、前記混載する原稿をその手前側の端をすべて揃えた状態で前記原稿載せ部に載せることを促す表示をする表示部を備える請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の原稿搬送装置と、
前記原稿搬送装置により搬送される原稿の少なくとも片面の情報を読み取る読取部と、
を備える原稿読取装置。
【請求項6】
請求項5に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置により読み取られる原稿の情報を画像として記録媒体に形成する像形成部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、シートが載置される載置面と、載置面に載置されたシートを給送方向に給送する給送部と、給送部によって給送されたシートの画像を読み取る読取部と、載置面とは異なる位置に設けられ、載置面におけるシートの載置されるべき位置を表示する表示部と、を有する画像読取装置が記載されている。
【0003】
また、特許文献1には、前記画像読取装置において、幅方向でのサイズが互いに異なる複数枚の原稿(不定形混載原稿)を一括でセットする場合、ユーザは、セットしたい不定形混載原稿の中の幅方向における最大サイズの原稿のサイズに対応した位置に1対のサイド規制板を移動させることも記載されている。
さらに、特許文献1には、その不定形混載原稿を一括でセットする際、最大サイズの原稿以外のサイズの原稿は、かかる原稿の幅方向の中心がセット位置表示部におけるセット中心案内部が示す中央の位置に合うようにセットされるので、そのセット中心案内部がない場合と比較してセット性が向上することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-18683号公報(請求項1、段落0042、
図3-5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の解決課題は、原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送部により搬送して収容部に排出させて収容させることが可能な原稿搬送装置等において、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端を揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、
原稿を載せる原稿載せ部と、
前記原稿載せ部に載せられた前記原稿を原稿の読み取り位置を通過させてから排出するよう搬送する搬送部と、
前記原稿載せ部の下方に配置され、前記搬送部から排出される前記原稿を積み重ねて収容する収容部と、
を備え、
前記原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を前記原稿載せ部に混ぜて載せる場合、前記混載する原稿をその載せた際に手前側になる端をすべて揃えた状態で載せる原稿搬送装置である。
【0007】
第2の発明は、上記第1の発明の原稿搬送装置において、前記混載する原稿を、前記原稿載せ部のうち最も手前側になるサイド規制位置にすべて揃えた状態で載せる原稿搬送装置である。
【0008】
第3の発明は、上記第1の発明の原稿搬送装置において、前記原稿載せ部は、その手前側の隅部のうち前記原稿の搬送方向上流側の隅部を奥側にむけて切り欠いた切欠き部と、前記切欠き部の少なくとも一部を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板とを有する原稿搬送装置である。
【0009】
第4の発明は、上記第1の発明の原稿搬送装置において、前記原稿載せ部に前記混載する原稿を載せるとき、前記混載する原稿をその手前側の端をすべて揃えた状態で前記原稿載せ部に載せることを促す表示をする表示部を備える原稿搬送装置である。
【0010】
第5の発明は、
上記第1から第4の発明のいずれかの原稿搬送装置と、
前記原稿搬送装置により搬送される原稿の少なくとも片面の情報を読み取る読取部と、
を備える原稿読取装置である。
【0011】
第6の発明は、
上記第5の発明の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置により読み取られる原稿の情報を画像として記録媒体に形成する像形成部と、
を備える画像形成装置である。
【発明の効果】
【0012】
上記第1の発明によれば、原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送部により搬送して収容部に収容させることが可能な原稿搬送装置において、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
【0013】
上記第2の発明によれば、混載する原稿を原稿載せ部の最も手前側でないサイド規制位置にすべて揃えた状態で載せる場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性をより向上させることができる。
【0014】
上記第3の発明によれば、原稿載せ部がその手前側の隅部に切欠き部を有するが、その切欠き部を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板を有しない場合に比べて、混載する原稿の原稿載せ部に載せた状態とその載せた後の搬送する状態を安定させることができる。
【0015】
上記第4の発明によれば、原稿載せ部に混載する原稿を載せるときに混載する原稿をその手前側の端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せることを促す表示をする表示部を備えていない場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を的確に向上させることができる。
【0016】
上記第5の発明によれば、原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿搬送装置の原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送して原稿の読み取りをした後に原稿搬送装置の収容部に収容させるとき、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
【0017】
上記第6の発明によれば、原稿読取装置において混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施の形態1に係る原稿搬送装置を備えた原稿読取装置の概略図である。
【
図3】搬送時の幅が異なる3種類の原稿の概略図である。
【
図4】
図3の3種類の原稿からなる混載する原稿を原稿載せ部に載せる際の揃え方を示す説明図である。
【
図5】最大幅の原稿を含む混載する原稿の原稿載せ部への載せ方を示す概略図である。
【
図6】
図5の混載する原稿の収容部への収容状態を示す概略図である。
【
図7】幅が最大幅でなく相対的に最も広い原稿を含む混載する原稿の原稿載せ部への載せ方を示す概略図である。
【
図8】
図7の混載する原稿の収容部への収容状態を示す概略図である。
【
図9】実施の形態2に係る原稿搬送装置を備えた原稿読取装置の上方から見たときの概略図であり、(A)は補助載せ板を格納しているときの状態を示し、(B)は補助載せ板を引き出したときの状態を示している。
【
図10】実施の形態3に係る画像形成装置の概略図である
【
図11】(A)は混載する原稿の原稿載せ部への比較例の載せ方を示す概略図、(B)は(A)の載せ方の場合における混載する原稿の収容部への収納状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る原稿搬送装置1を備えた原稿読取装置5の概略図である。
図2は、
図1の原稿読取装置5の上方から見たときの概略図である。
本明細書および図面においては実質的に同一の構成要素に対して同一の符号を付し、また本明細書ではその同一の構成要素の重複説明を省略する。
【0021】
原稿読取装置5は、
図1に示されるように、原稿8を搬送する原稿搬送装置1と、原稿搬送装置1により搬送される原稿8が有する情報を読み取る読取部50とを備えている。原稿8は、用紙等のシート状媒体に読み取り対象となり得る情報が記録されているものである。
【0022】
原稿搬送装置1は、
図1や
図2に示されるように、原稿8を載せる原稿載せ部2と、原稿8を搬送する搬送部3と、原稿8を収容する収容部4と、を備えている。
この原稿搬送装置1は、いわゆる自動原稿供給装置であるADF(Auto Document Feeder)と称されるものである。
【0023】
上記原稿載せ部2、搬送部3および収容部4は、それらの少なくとも一部が、後方(奥側)に配置される本体部10に支持されている。本体部10は、図示しない構造部材、外装材等で構成された部分である。また、本体部10は、その内部に図示しない駆動装置、制御装置等の所要の機器が配置されている。
【0024】
次に、上記原稿載せ部2は、搬送すべき原稿8を積み重ねて載せるよう構成された部分である。
原稿載せ部2は、原稿8を載せる載せ面21を有する板状の部材20により構成されている。このような板状の部材20で構成される原稿載せ部2は、例えば供給トレイと称される。
【0025】
また、原稿載せ部2は、その一部が本体部10に支持されている。詳しくは、原稿載せ部2は、原稿搬送装置1の前方(正面の手前)側から見た場合、搬送部3の右の側面部に対して、板状の部材20をその載せ面21が搬送部3にむけて下方に下る下り斜面になるように配置している。
原稿載せ部2には、板状の部材20と搬送部3との境界部に、原稿8の搬送時における先端8sを突き当ててその載せる先頭位置を合わせる突当て壁面27が設けられている。
【0026】
また、原稿載せ部2は、搬送部3から離れた側の端部に設けられる支持軸20jを支点にして揺動し、その全体が搬送部3に近い側の端部から昇降移動するよう構成されている。原稿載せ部2には、載せ面21に原稿8が載せられたことを検出する原稿載せ検出器29が設けられている。
【0027】
原稿載せ部2は、載せ面21に原稿8がないときは最も下位の位置に停止して待機している一方で、例えば原稿載せ検出器29の検出情報が得られて所要の時間が経過したときに上昇移動する。
このときの上昇移動は、例えば載せ面21に載る原稿8のうち最上の原稿8が搬送部3における後述するピックアップ搬送ロール31に接触し、そのピックアップ搬送ロール31の近くに設置された図示しない検出器がピックアップ搬送ロール31の変動を検出したときに停止する。また、上昇移動は、原稿8の残り枚数に応じて必要な量だけ追加して行われる。原稿載せ部2の昇降移動は、本体部10内に配置される図示しない昇降機構によって行われる。
【0028】
さらに、原稿載せ部2は、載せ面21に一対のサイド規制板22、23が配置されている。一対のサイド規制板22、23は、載せ面21に載せられる原稿8の搬送方向Dと直交する幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触し得るよう存在して、原稿の幅方向Eにおける端の位置を規制するものである。
【0029】
サイド規制板22、23は、載せ面21に対して垂直な規制面22a,23aを有する板部を有する構成になっている。ここで、規制面22a,23aは、原稿8に対するサイド規制位置に相当する。
サイド規制板22、23は、
図2に示されるように、載せ面21のうち搬送部3に近い部位において原稿8の幅方向Eに沿うよう形成されたガイド溝24,25に沿って所要の距離を移動して、規制面22a,23aの(静止)位置を原稿8の幅サイズに適合するよう調整できるよう設けられている。
【0030】
また、サイド規制板22、23は、搬送部3が搬送可能な最大幅の原稿8の幅方向Eの中央位置を搬送時の基準位置にして搬送するセンターレジの搬送方式を採用している場合、その原稿8の中央位置を通る搬送方向Dに沿う直線の搬送中央線Lcに対して同じ距離だけ互いに離れた位置に存在するよう構成されている。
すなわち、この場合のサイド規制板22、23は、その一方をその他方に対して接近又は離間する方向に所要の距離だけ移動させると、その他方がその一方に対して接近又は離れる方向に同じ距離だけ連動して移動する構造になっている。換言すると、サイド規制板22、23は、搬送中央線Lcを対称線とする線対称のごとき位置関係になる仕組みになっている。
【0031】
更にまた、原稿載せ部2は、手前側の隅部のうち原稿の搬送方向D下流側の隅部(又はかど)を切り欠いた切欠き部26が設けられている。
切欠き部26は、原稿搬送装置1の後方となる奥側にむけて所要の形状で切り欠かれている。切欠き部26を設けた原稿載せ部2では、原稿載せ部2の下方に配置される収容部4のうち上方から視認できる範囲を広めることができ、また収容部4に収容される原稿8を取り出して回収する際に使用者が手を収容部4の奥側に侵入させやすくなる。
【0032】
次に、上記搬送部3は、
図1に示されるように、原稿載せ部2に載せられた原稿8をその原稿8が有する情報を読み取る所要の読み取り位置S1,S2を通過させてから排出するよう搬送するよう構成された部分である。
搬送部3は、筐体30を有しており、筐体30の内部に、複数の搬送ロールおよび搬送案内部材で構成される搬送路(一点鎖線で示される経路)Rt、原稿8の通過を検出する複数の検出器等を配置して構成されている。
【0033】
筐体30は、構造部材、外装材等を用いて所要の構造体として構成されている。
筐体30は、原稿搬送装置1の正面の手前側から見た場合、その右の側面部に、原稿載せ部2から原稿8が搬入される際に通過する搬入口30dと、原稿8が収容部4にむけて排出される際に通過する排出口30eが設けられている。
また、筐体30は、その底面部のうち後述する第1の読み取り位置S1に相当する部分が開口部として形成されている。その開口部には、透明板が配置されている。
筐体30は、その後方において本体部10に支持されている。
【0034】
上記複数の搬送ロールとしては、ピックアップ搬送ロール31、一対の捌き搬送ロール32、一対のレジスト搬送ロール33、一対の中継搬送ロール34A~34D、一対の排出搬送ロール35等が配置されている。
この複数の搬送ロールに回転動力を伝えるための図示しない駆動装置等は、上記本体部10に配置されている。
また、複数の搬送ロールどうしの間には、上記搬送路となる通路空間を形成しつつ、原稿8の搬送移動を補助的に案内する図示しない搬送案内部材が配置されている。
【0035】
ピックアップ搬送ロール31は、上昇移動した原稿載せ部2に載せられた原稿8(の積載物)の最上の原稿の表面が接触した状態で回転することにより、その原稿8を搬送部3に送り込む搬送ロールである。ピックアップ搬送ロール31は、原稿載せ部2に載せられる種々の幅の寸法からなる原稿8のいずれも搬送部3に送り込むことが可能な位置に配置され、また必要な数だけ設けられる。
捌き搬送ロール32、中継搬送ロール34A~34Dおよび排出搬送ロール35はいずれも、回転軸に間隔をあけて配置される複数のロール体からなる駆動ロールおよび従動ロールで構成された搬送ロールである。このうち捌き搬送ロール32は、捌きロール(リタードロール)32aと搬送ロールを組み合わせて構成されている。
【0036】
また、搬送部3は、筐体30の内部に第1の検出器39Aおよび第2の検出器39Bが配置されている。
第1の検出器39Aは、一対の捌き搬送ロール32と一対のレジスト搬送ロール33との間に配置されており、搬送される原稿8の先端の通過を検出する。
第2の検出器39Bは、一対の中継搬送ロール34Dと一対の排出搬送ロール35との間に配置されており、搬送される原稿8の後端の通過を検出する。
【0037】
さらに、搬送部3は、第1の読み取り位置S1と第2の読み取り位置S2が配置されている。
第1の読み取り位置S1は、原稿読取装置5における読取部50により原稿8の搬送時における下面側の情報を読み取る位置になる。第1の読み取り位置S1は、搬送路Rtにおける一対の中継搬送ロール34Bと中継搬送ロール34Cの間の位置に配置されている。また、第1の読み取り位置S1の付近には、原稿8を第1の読み取り位置S1に接近させて通過させるよう誘導する接近誘導部材36が配置されている。
一方、第2の読み取り位置S2は、筐体30の内部に配置される後述の第二読取機器57により原稿8の搬送時における上面側の情報を読み取る位置になる。第2の読み取り位置S2は、搬送路Rtにおける一対の中継搬送ロール34Cと中継搬送ロール34Dの間の位置に配置されている。また、第2の読み取り位置S2の第二読取機器57と対向する位置にも、原稿8を第2の読み取り位置S2に接近させて通過させるよう誘導する図示しない接近誘導部材が配置されている。
【0038】
次に、上記収容部4は、搬送部3から排出される原稿8を積み重ねて収容するよう構成された部分である。
収容部4は、原稿載せ部2の下方に所要の空間を確保した状態で配置されている。これは、原稿載せ部2が収容部4の上方に所要の間隔をあけた状態で配置されていると言い換えることもできる。
【0039】
収容部4は、排出される原稿8を収容する収容面41を有する板状の本体40にて構成されている。
収容面41は、原稿搬送装置1により搬送することが可能な平面サイズの原稿8を収容することができる面積を有し、ほぼ水平な面として形成されている。
また、収容面41のうち原稿8が排出口30eから排出される方向の下流側になる部位の一部には、傾斜受け部42が設けられている。傾斜受け部42は、原稿8の排出される方向の下流側に移動するにつれて上昇する上り斜面からなる受け面を有して、収容面41から突出する構造部である。
【0040】
原稿搬送装置1は、原稿読取装置5における読取部50の上面部に設置されているとともに、背面部においてヒンジ部12により読取部50と連結されて上下方向に揺動移動できるように取り付けられている。これにより、原稿搬送装置1は、読取部50の上面部を開放した状態と閉じた(覆い隠す)状態にすることが可能な開閉カバーとしても機能するようになっている。
【0041】
次に、上記読取部50は、原稿搬送装置1により搬送される原稿8の少なくとも片面の情報を読み取るよう構成された部分である。
読取部50は、筐体51と、筐体51の内部に配置される第一読取機器55等にて構成されている。また、読取部50は、搬送部3の筐体30の内部に配置した第二読取機器57を有している。
【0042】
まず、筐体51は、ほぼ箱状の形状からなる構造体である。筐体51は、その上面部の一部に設けられた開口部に、透明なガラス板等で構成される第一透明平板52および第二透明平板53が設置されている。
【0043】
第一透明平板52は、第二透明平板53よりも広い面積からなる矩形状の平板であり、その上面にシート状の原稿8を載せるか或いは書籍等の厚みのある他の読取対象物を載せる原稿台として構成されている。
第一透明平板52は、原稿8等を固定した状態で読み取る原稿固定読取モード時に使用される。このような第一透明平板52は、プラテンガラスと称されることもある。また、第一透明平板52に原稿8又は他の読取対象物を載せる場合は、原稿搬送装置1を上方に持ち上げて第一透明平板52を開放させた状態にする。
【0044】
第二透明平板53は、前後方向に細長く延びる平板であり、上記第1の読み取り位置S1と対峙する読み取り窓として構成されている。
第二透明平板53は、原稿8を移動させた状態で読み取る原稿移動読取モード時に使用される。
【0045】
次に、第一読取機器55は、原稿8等を照明したときに得られる反射光を受光して電気信号に変換して原稿8等が有する情報を読み取る機器である。実施の形態1における第一読取機器55は、CIS(Contact Image Sensor)方式の機器で構成されている。
CISからなる第一読取機器55は、原稿読取装置5の前後方向(奥行方向にも相当する)に長い直方体状の読取本体55aと、読取本体55aを収容する収容体55bとで構成されている。
【0046】
読取本体55aは、原稿読取装置5の前後方向に長く上面が開口した直方体状の図示しないケース内に、図示しない発光アレイ、受光基板、集光レンズアレイ等の機器が配置されている。
収容体55bは、読取本体55aを収容して保持できる形態の枠体で構成されている。収容体55bは、筐体51の内部において左右方向に延びるガイドバー56に移動可能に取り付けられている。また、収容体55bは、ベルト又はワイヤ、プーリ、モータ等からなる図示しない移動機構によりガイドバー56に沿って移動させられるとともに所定の位置で停止させられるようになっている。
【0047】
第一読取機器55は、原稿固定読取モードによる読み取り時には、第一透明平板52の左端付近の真下になる読取開始位置P2sからその右端付近の真下になる読取終了位置P2tまでの間を所定の速度で往復移動する。これにより、第一読取機器55は、第一透明平板52上に載せた原稿8等における情報を、第一透明平板52の下方で移動して読み取る。
【0048】
また、第一読取機器55は、原稿移動読取モードによる読み取り時には、第二透明平板53の真下の停止読取位置P1まで移動して停止する。これにより、第一読取機器55は、原稿搬送装置1により搬送されて第1の読み取り位置S1を通過する原稿8の下面にある情報を、第二透明平板53の下方で停止して読み取る。
なお、第一読取機器55は、読取動作を行わないときは、ホームポジションに移動して待機している。ホームポジションは、例えば、停止読取位置P1と読取開始位置P2sの間の位置に設定される。
【0049】
次に、第二読取機器57は、例えば、第一読取機器55における読取本体55aとほぼ同様に構成されている。
第二読取機器57は、原稿搬送装置1の搬送部3における搬送路Rt内の第2の読み取り位置S2で、その搬送路Rtを通して搬送される原稿8の上面の情報を読み取ることができる状態に配置される。
【0050】
原稿読取装置5は、筐体51の内部又は外部に、図示しない操作部、制御部、電源機器等の必要な機器が配置されている。特に原稿読取装置5は、情報端末等に接続して、独立した単体の原稿読取装置として使用する場合、単独で操作することが可能な構成からなる操作部14(
図2参照)を備えている。
操作部14は、電源スイッチ、各種選択ボタン、スタートボタン、停止ボタン等の操作に必要な部品が配置された部分である。操作部14は、物理的なボタンや、操作内容等の情報が表示されるとともに入力操作もできる液晶パネル等の表示部15で構成されている。操作部14は、物理的なボタンと表示部15が併設されたものでもよい。
制御部は、第一読取機器55、第二読取機器57、上記移動機構、操作部14、表示部15、電源機器等の動作を制御する。
【0051】
そして、原稿読取装置5は、原稿搬送装置1において、原稿8として搬送時の幅Wが異なる複数種の原稿8Mを原稿載せ部2に混ぜて載せ、しかる後、その混載する原稿8Mを搬送部3により搬送して収容部4に排出させて収容させることが可能になっている。
また、原稿読取装置5は、原稿搬送装置1で搬送される混載する原稿8Mの各情報を、第1の読み取り位置S1および第2の読み取り位置S2でそれぞれ読み取ることが可能になっている。
混載する原稿8Mは、例えば、サイズMix(ミックス)原稿とも称されている。
【0052】
ここでは、混載する原稿8Mとして、例えば、
図3に示されるように3種類の幅W1,W2,W3(W1>W2>W3という大小関係)からなる原稿8A,8B,8Cを想定して説明する。この原稿8A,8B,8Cからなる混載する原稿8Mは、搬送時の長さLについても、例えば3種類の長さL1,L2,L3(L1>L2>L3という大小関係)になっているとする。
図3等における符号8sは、原稿8のうち原稿搬送装置1(実際には搬送部3)により搬送方向Dに搬送されるときに先頭になる先端を示す。符号8eは、原稿8の搬送されるときの後端を示す。符号8fは、原稿8の搬送されるときに手前側になる端(側辺)を示す。符号8rは、原稿8の搬送されるときに奥側になる端(側辺)を示す。
【0053】
また、原稿読取装置5又は原稿搬送装置1においては、混載する原稿8Mを原稿載せ部2に載せて搬送および読み取りを行う場合、
図4から
図6に示されるように、混載する原稿8Mをその載せる際に手前側になる各端8fをすべて揃えた状態で原稿載せ部2に載せるよう構成されている。
ちなみに、原稿載せ部2に複数の原稿8を載せる場合は、その各原稿8の搬送されるときの先頭になる一端(先端8s)をすべて揃えた状態で原稿載せ部2に積み重ねるように載せられる。
【0054】
また、原稿読取装置5又は原稿搬送装置1においては、混載する原稿8Mを適用する場合、例えば、操作部14において読取対象の原稿8が混載する原稿8Mであることを選択して入力する操作を行うようになっている。
ただし、原稿読取装置5が後述する画像形成装置6に装着されて使用される場合は、例えば、その画像形成装置6が備える操作部や表示部において上記操作や動作が行われるよう構成される。つまり、この場合は、その画像形成装置6が備える操作部や表示部において、混載する原稿8Mを適用することを入力する操作や、混載する原稿8Mの原稿載せ部2に載せるときに必要な情報(上記案内メッセージなど)を表示する動作が行われるようになる。
【0055】
さらに、原稿読取装置5又は原稿搬送装置1においては、混載する原稿8Mを原稿載せ部2に載せるとき、混載する原稿8Mをその載せる際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態で原稿載せ部2に載せることを促す表示をする表示部15(
図2参照)を備えている。
表示部15は、液晶パネル等の画面表示機器である場合、上記混載する原稿8Mの載せ方について案内する案内メッセージとして表示される。
【0056】
この他、原稿読取装置5においては、制御部によって、原稿固定読取モードによる読み取り動作と原稿移動読取モードによる読み取り動作が次のように自動で切り替えられて実行されるよう構成されている。
【0057】
原稿固定読取モードによる読み取り動作は、原稿搬送装置1を持ち上げて読取部50における第一透明平板52に原稿8等を載せてから原稿搬送装置1を下げて第一透明平板52を閉じた状態にした後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が一連で行われることをきっかけとして実行される。原稿搬送装置1の上下移動による開閉動作は、図示しない検出器で検出されるようになっている。
原稿移動読取モードによる読み取り動作は、原稿搬送装置1における原稿載せ部2に原稿8を載せた後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が一連で行われることをきっかけとして実行される。原稿載せ部2に原稿8を載せたことは、上記第1の検出器39Aによって検出されるようになっている。
【0058】
また、原稿読取装置5においては、原稿移動読取モードによる読み取りを行う場合、第1の読み取り位置S1における読み取りだけを行う片面読取動作と、第1の読み取り位置S1における読み取りと第2の読み取り位置S2における読み取りの双方を行う両面読取動作を選択することが可能になっている。
【0059】
・原稿読取装置および原稿搬送装置の動作
原稿読取装置5は、上記したように原稿固定読取モードによる読み取りと原稿移動読取モードによる読み取りが可能であるが、以下では原稿移動読取モードによる読み取り動作について説明する。
【0060】
原稿読取装置5では、原稿搬送装置1における原稿載せ部2に原稿8を載せた後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が行われると、原稿移動読取モードによる読み取り動作が開始される。
すなわち、この場合、原稿載せ部2に載せられた原稿8が搬送部3における搬送路Rtを通して搬送され、その搬送の途上にある第1の読み取り位置S1と第2の読み取り位置S2を通過する際に原稿8の読み取りが行われる。またこの場合、読取部50では、第一読取機器55がホームポジションから、
図1に示されるように、第二透明平板53の真下の停止読取位置P1まで移動して停止する。
【0061】
この際、原稿載せ部2では、単数又は複数の原稿8をその搬送時における先端8sが載せ面21の先頭部(搬送部3に近い方の端部)に合わせるように載せた後、サイド規制板22、23を原稿8の幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触させるよう移動させる。
これにより、原稿8は、原稿載せ部2の載せ面21に対してセンターレジの搬送方式に適合した状態で載せられる(セットされる)。具体的には、このときの原稿8は、その中央位置が搬送路Rtにおける搬送中央線Lcに合わせられた状態になる。
【0062】
また、搬送部3では、ピックアップ搬送ロール31が原稿載せ部2に載せられた原稿8を筐体30の搬入口30dから搬送路Rtに送り込んだ後、捌き搬送ロール32が複数の原稿8の場合に捌き作用を発揮して原稿8を1枚だけレジスト搬送ロール33に送る。しかる後、搬送部3では、レジスト搬送ロール33が原稿8を送り出し、その原稿8を中継搬送ロール34A~34Dが搬送路Rtを通過させるよう順次搬送する。
【0063】
そして、第1の読み取り位置S1では、読取部50において停止読取位置P1に停止する第一読取機器55が、原稿8の表面(第1の読み取り位置S1を通過するときの下面)にある情報を読み取る。
また、第2の読み取り位置S2では、搬送部3の筐体30内に配置された第二読取機器57が、原稿8の裏面(第2の読み取り位置S2を通過するときの上面)にある情報を読み取る。
第一読取機器55および第二読取機器57で読み取られた情報は、原稿読取装置5における図示しない制御部等に送信される。
【0064】
続いて、搬送部3では、搬送路Rtにおいて、排出搬送ロール35が読み取り終了後の原稿8を、筐体30の排出口30eから収容部4にむけて排出する。
これにより、原稿8は、排出口30eから排出された後に自重により落下して収容部4の収容面41に収容される。
【0065】
以上の動作により、1枚の原稿8に対する原稿移動読取モードによる読み取りが終了する。また、原稿8が複数ある場合は、上記した読み取り動作が同様に繰り返される。
【0066】
次に、混載する原稿8Mを適用する場合における原稿読取装置5等の動作について説明する。
【0067】
この場合、原稿読取装置5では、操作部14等において混載する原稿8Mの読み取りを行うことを入力する。この入力の操作は、原稿読取装置5を適用した画像形成装置である場合には、その画像形成装置における操作部やその画像形成装置に接続する情報端末等の接続機器における設定画面で行うことになる。
【0068】
また、原稿読取装置5では、混載する原稿8Mを適用する場合、表示部15において混載する原稿8Mをその載せる際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態で原稿載せ部2に載せることを促す表示がされる。
これにより、原稿読取装置5では、使用者が、混載する原稿8M(ここでは
図3に示す3種類の幅Wからなる原稿8A,8B,8Cとする)を、
図5や
図7に示されるように、その載せる際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態(
図4参照)で原稿搬送装置1における原稿載せ部2に載せることになる。
【0069】
図5は、混載する原稿8Mとして最大幅W1からなる原稿8Aを含む混載する原稿8Maを適用した場合を例示している。
【0070】
この場合、原稿載せ部2では、
図5に示されるように、最大幅W1からなる原稿8Aを含む混載する原稿8Maが、その手前側になる端8fをすべて揃えた状態でかつその搬送時の先端8sを載せ面21の先頭部に合わせた状態で載せられる。またこの場合、原稿載せ部2では、サイド規制板22、23が、最大幅W1からなる原稿8Aの幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触させるように移動させられる。
【0071】
これにより、最大幅W1からなる原稿8Aを含む混載する原稿8Maを適用する場合、その混載する原稿8Maは、その手前側になる端8fが、最も手前側に移動させられた手前側のサイド規制板22の規制面22aに接触し得る状態に載せられる。
この最も手前側に移動させられたときのサイド規制板22の規制面22aは、原稿載せ部2のうち最も手前側になるサイド規制位置FC1になる。
また、この混載する原稿8Maのうち最大幅W1よりも狭い幅W2,W3からなる原稿8B,8Cは、その各手前側の端8fが最も手前側になるサイド規制位置FC1に揃えられた状態で原稿載せ部2に載った状態で置かれる。
【0072】
また、最大幅W1からなる原稿8Aを含む混載する原稿8Maは、原稿搬送装置1による搬送と原稿読取装置5による読み取りが順次行われる。
この際、混載する原稿8Maのうち最大幅W1からなる原稿8Aは、センターレジの搬送方式に従って搬送される。一方、それ以外の最大幅W1より小さい幅の幅W2,W3からなる原稿8B,8Cは、その各手前側の端8fが最も手前側になるサイド規制位置FC1に沿って搬送される。
【0073】
そして、最大幅W1からなる原稿8Aを含む混載する原稿8Maは、その各読み取りが終了すると、
図6に示されるような状態で原稿搬送装置1の収容部4に収容される。
すなわち、最大幅W1からなる原稿8Aは、収容部4における収容面41にほぼ通常通りの位置に存在するよう収容される。その一方で、最大幅W1より小さい幅の幅W2,W3からなる原稿8B,8Cは、センターレジの搬送方式で搬送される場合に比べると、収容部4における収容面41のうち手前側の位置に偏って存在するよう収容される。
このとき、原稿載せ部2の切欠き部26の広さや形状にもよるが、最大幅W1より小さい幅の幅W2,W3からなる原稿8B,8Cはいずれも、その一部が原稿載せ部2により隠されず切欠き部26から直視できる状態で収容される。
【0074】
図7は、混載する原稿8Mとして幅Wが最大幅W1ではなく相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbを適用した場合を例示している。
ただし、原稿8Dの幅W4は、それ以外の原稿8B,8Cの幅W2,W3のいずれよりも広い幅になっている(W4>W2>W3)。
【0075】
この場合も、原稿載せ部2では、
図7に示されるように、最大幅ではなく相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbが、その手前側になる端8fをすべて揃えた状態でかつその搬送時の先端8sを載せ面21の先頭部に合わせた状態で載せられる。またこの場合、原稿載せ部2では、サイド規制板22、23が、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dの幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触させるように移動させられる。
これにより、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbを適用する場合、その混載する原稿8Mbは、その手前側になる端8fが、原稿8Dの幅W4に適合して移動させられたときの手前側のサイド規制板22の規制面22aに接触し得る状態に載せられる。
【0076】
このときの手前側に移動させたサイド規制板22の規制面22aは、原稿載せ部2のうち上記最も手前側になるサイド規制位置FC1よりも少し奥側になる第2の手前側のサイド規制位置FC2になる。この第2の手前側のサイド規制位置FC2は、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dのセンターレジの搬送方式に適合したときの最も手前側のサイド規制位置ともいえる。
また、この混載する原稿8Mbのうち最大幅W1よりも狭い幅W2,W3からなる原稿8B,8Cは、その各手前側の端8fが第2の手前側のサイド規制位置FC2に揃えられた状態で原稿載せ部2に載った状態で置かれる。
【0077】
また、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbは、原稿搬送装置1による搬送と原稿読取装置5による読み取りが順次行われる。
この際、混載する原稿8Mbのうち相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dは、センターレジの搬送方式に従って搬送される。一方、それ以外の幅W4より小さい幅の幅W2,W3からなる原稿8B,8Cは、その各手前側の端8fが第2の手前側のサイド規制位置FC2に沿って搬送される。
【0078】
そして、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbは、その各読み取りが終了すると、
図8に示されるような状態で原稿搬送装置1の収容部4に収容される。
すなわち、相対的に最も広い幅W4からなる原稿8Dは、収容部4における収容面41にほぼ通常通りの位置に存在するよう収容される。その一方で、幅W4より小さい幅の幅W2,W3からなる原稿8B,8Cはいずれも、センターレジの搬送方式で搬送される場合に比べると、収容部4における収容面41のうち手前側の位置に偏って存在するよう収容される。
【0079】
以上説明したように、原稿読取装置5および原稿搬送装置1では、
図6や
図8に示されるように、上記例示した混載する原稿8Ma,8Mbが、厳密には幅Wが相対的に狭い原稿8(8B,8C)が収容部4の手前側の位置に存在するよう収容される。
このため、混載する原稿8Ma,8Mbのうち特に幅Wが相対的に狭い原稿8B,8Cについては、原稿載せ部2に隠れて直視しにくい部分が多い収容部4からでも取り出しやすくなって、その回収がしやすくなり、その回収忘れも低減される。
【0080】
これに対して、例えば、混載する原稿8Maについて、
図11(A)に示されるように、その載せた際に奥側になる端8rを揃えた状態で原稿載せ部2に載せてから搬送する場合には、
図11(B)に示されるように、特に幅Wが相対的に狭い原稿8B,8Cが収容の奥側の位置に存在するよう収容される。
このため、この場合は、特に幅Wが相対的に狭い原稿8B,8Cが、収容部4のうち原稿載せ部2の存在で隠れて視認しにくい奥側の位置に収容されることになるので、収容部4から取り出しにくくなって、その回収がしにくくなる。しかも、その回収忘れも発生しやすくなる。
【0081】
したがって、原稿読取装置5および原稿搬送装置1によれば、混載する原稿8Ma,8Mbをその奥側になる端8rを揃えた状態で原稿載せ部2に載せてから搬送する場合に比べると、混載する原稿8Ma,8Mbの収容部4への排出収容後の回収性が向上する。
【0082】
また、原稿読取装置5および原稿搬送装置1では、混載する原稿8Ma,8Mbのうち幅Wが相対的に狭い原稿8B,8Cが収容部4に収容されたとき、
図6や
図8に例示されるように、その原稿8B,8Cの一部が原稿載せ部2における切欠き部26から直視できるように収容されることがある。この場合は、その原稿8B,8Cの存在を視認しやくなり、その原稿8B,8Cの回収性もより向上する。
【0083】
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置5の上方から見たときの概略図である。
原稿搬送装置1Bは、原稿載せ部2として補助載せ板28を追加して設けた原稿載せ部2Bを採用して変更した以外は、実施の形態1に係る原稿搬送装置1と同じ構成からなるものである。
【0084】
補助載せ板28は、原稿載せ部2Bの載せ面21のうち切欠き部26で切り欠かれた範囲の少なくとも一部を埋め合わせるよう引き出して存在させる板状の部材である。
切欠き部26で切り欠かれた範囲の一部は、切欠き部26で切り欠かれた範囲に存在することなる混載する原稿8Mの該当部分を下方から支えることができる範囲であればよい。また、切欠き部26で切り欠かれた範囲の一部は、最も手前側になるサイド規制位置FC1から原稿8の搬送方向Dの下流側に延長した延長線EL(
図9(A)参照)を含めて囲まれる範囲としてもよい。
【0085】
補助載せ板28は、原稿載せ部2Bの下面側に対して前後方向に沿うスライド方向K1,K2に移動させることが可能な状態で取り付けられている。
そして、この補助載せ板28は、原稿8として混載する原稿8Mを適用しないときには、
図9(A)に示されるように原稿載せ部2Bの下面側に対してスライド方向K2に押し込んで格納されている。また、補助載せ板28は、原稿8として混載する原稿8Mを適用するときには、
図9(B)に示されるように原稿載せ部2Bの下面側からスライド方向K1に引き出して、切欠き部26で切り欠かれた範囲の少なくとも一部を埋め合わせるよう停止保持される。
【0086】
この補助載せ板28を有する原稿搬送装置1B又はそれを用いた原稿読取装置5では、原稿8として混載する原稿8Mを適用するときに、
図9(B)に示されるように補助載せ板28を前側(手前側)に引き出した状態にする。
これにより、原稿載せ部2Bでは、補助載せ板28が、載せ面21のうち切欠き部26で切り欠かれた範囲の少なくとも一部を埋め合わせるように存在する。このため、混載する原稿8Mは、原稿載せ部2Bに載せたときに、載せ面21のうち切欠き部26の部分で下方に垂れ下がることなく、補助載せ板28によって下方から支えられて載せ面21に安定して載せられた状態におかれる。
【0087】
したがって、原稿搬送装置1B又はそれを用いた原稿読取装置5によれば、原稿載せ部2Bがその手前側の隅部に切欠き部26を有するが、その切欠き部26を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板28を有しない場合に比べると、混載する原稿8Mの一部が切欠き部26により垂れ下がることがなくなる。この結果、その混載する原稿8Mは、原稿載せ部2Bに載せた状態とその載せた後の搬送部3による搬送する状態が安定する。
【0088】
補助載せ板28は、混載する原稿8Mが収容部4に収容された時点で、後側(奥側)に押し込んで原稿載せ部2Bの下面側に格納するとよい。
このように対応した場合は、収容部4の収容面41のうち切欠き部26の下方にある部分が原稿載せ部2Bで遮られず視認できるようになり、収容部4に収容された混載する原稿8Mの回収性の向上が確保される。
【0089】
実施の形態3.
図10は、実施の形態3に係る画像形成装置6の概要図である。
画像形成装置6は、
図10に示されるように、実施の形態1に係る原稿搬送装置1又は実施の形態2に係る原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置5と、原稿読取装置5により読み取られる原稿8の情報を画像として記録媒体9に形成する像形成部61とを備えている。
この場合、画像形成装置6は、原稿読取装置5を備えた複写機として少なくとも構成される。
【0090】
画像形成装置6は、筐体60を有している。筐体60は、構造部材、外装材等を用いて所要の形状に形成される構造体である。
実施の形態3における筐体60は、像形成部61、媒体供給部63等を収容して配置する内部の収容空間と、画像が形成された記録媒体9を排出させて収容する排出収容部65等を有している。排出収容部65は、例えば、筐体60の上面部に斜めに窪んだ斜面の収容面を有する構造部分として設けられている。
【0091】
像形成部61は、原稿搬送装置1,1Bで読み取った原稿8の情報を記録媒体9に画像として形成することも可能な構成部分である。このため、像形成部61は、その画像形成方式等については特に制約されるものではない。
実施の形態3における像形成部61は、画像形成方式として公知の電子写真方式を採用した部分として構成される。電子写真方式を採用した像形成部61は、トナーからなるトナー像を形成する作像ユニット、作像ユニットで形成されたトナー像を記録媒体9に直接又は中継して転写する転写ユニット、記録媒体9に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる定着ユニット等の図示しない機器を配置して構成されている。
【0092】
媒体供給部63は、像形成部61において画像を記録媒体9に形成する位置に供給すべき所要のサイズの記録媒体9を収容して送り出す構成部分である。媒体供給部63は、記録媒体9を収容する媒体収容体、その媒体収容体内の記録媒体9を1つずつ送り出す送出装置等の図示しない機器を配置して構成されている。
記録媒体9は、筐体60の内部での収容および搬送が可能でかつトナー像の転写および定着が可能なシート状の媒体であればよい。記録媒体9としては、普通紙、コート紙、厚紙、封筒等が挙げられるが、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
【0093】
図10における符号64で示す一点鎖線は、筐体60の内部で記録媒体9が搬送される主な搬送路である。搬送路64は、記録媒体9を挟持して搬送する図示しない複数の搬送ロールや、記録媒体9の搬送空間を確保して記録媒体9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
【0094】
また、画像形成装置6は、筐体60の内部に制御部66が配置され、筐体60の外部に表示部69を有する操作部68が配置されている。
【0095】
制御部66は、像形成部61、媒体供給部63、搬送路64等の動作を制御する部分である。制御部66は、原稿読取装置5や情報端末等の外部機器と有線又は無線で接続して情報の通信を行う図示しない通信部や、原稿読取装置5等の外部から送信入力される画像情報の処理を行う図示しない画像処理部等とも接続されている。また、制御部66は、原稿読取装置5の制御部とも接続されている。
【0096】
操作部68は、例えば、原稿搬送装置1,1Bにおける読取部50の外部に配置されている。操作部68は、画像形成装置6の使用に必要な操作を行う部分である。また、操作部68は、一般に、原稿読取装置5の操作部を兼ね備えるように構成される。
表示部69は、画像形成装置6に関する情報が表示される部分である。表示部69は、液晶パネル等で構成される。また、表示部69は、原稿読取装置5等に関する情報も表示する表示部としても構成される。
【0097】
・画像形成動作
画像形成装置6では、原稿読取装置5を使用する場合には、次のようにして画像形成動作(複写動作)が行われる。
【0098】
はじめに、画像形成装置6では、原稿読取装置5において所要の原稿8の情報を原稿固定読取モードによる読み取り動作か又は上記したような原稿移動読取モードによる読み取り動作が行われる。
【0099】
続いて、画像形成装置6では、原稿読取装置5で読み取られた原稿8の情報について必要な画像処理をした後に像形成部61を主体とする画像の形成が行われる。すなわち、像形成部61において電子写真方式により画像情報に基づいてトナー像が形成され、そのトナー像が媒体供給部63から搬送路64を経由して供給される記録媒体9に形成される。実際には、記録媒体9にトナー像が転写された後に定着されることで画像として形成される。画像が形成された記録媒体9は、搬送路64を経由して排出収容部65に排出されて収容される。
【0100】
以上の動作により、画像形成装置6においては、原稿読取装置5で読み取られた原稿8の情報が画像として形成された記録媒体9が得られる。
【0101】
そして、画像形成装置6においては、混載する原稿8Mを原稿載せ部2に載せて搬送および読み取りを行う場合、混載する原稿8Mをその載せる際に手前側になる各原稿の端8fをすべて揃えた状態で原稿読取装置5又は原稿搬送装置1,1Bにおける原稿載せ部2に載せるよう構成されている(
図5,
図6参照)。
【0102】
また、画像形成装置6においても、混載する原稿8Mを適用する場合、例えば、操作部68において読取対象の原稿8が混載する原稿8Mであることを選択して入力する操作を行うようになっている。
さらに、画像形成装置6においても、混載する原稿8Mを原稿載せ部2に載せるとき、混載する原稿8Mをその載せる際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態で原稿載せ部2に載せることを促す表示(案内メッセージ等の表示)を表示部69において行うようになっている。
【0103】
画像形成装置6では、混載する原稿8Mを原稿載せ部2に載せて搬送および読み取りを行う場合には、使用者が、混載する原稿8Mを、
図5や
図7に例示したように、その載せる際に手前側になる端8fをすべて揃えた状態で原稿読取装置5又は原稿搬送装置1,1Bにおける原稿載せ部2に載せることになる。
【0104】
そして、画像形成装置6の原稿読取装置5においても、混載する原稿8Mの各読み取りが終了すると、
図6や
図8に例示されるような状態で原稿読取装置5又は原稿搬送装置1,1Bにおける収容部4に収容される。
すなわち、原稿読取装置5では、混載する原稿8Mが、厳密には幅Wが相対的に狭い原稿8(8B,8C)が収容部4の手前側の位置に存在するよう収容される。
【0105】
したがって、原稿読取装置5を備えた画像形成装置6によれば、実施の形態1に係る原稿読取装置5の場合と同様に、原稿読取装置5において混載する原稿8Mの収容部4への排出収容後の回収性が向上する。
また、実施の形態2に係る原稿搬送装置1Bを採用した原稿読取装置5を備えた画像形成装置6にあっては、実施の形態2に係る原稿読取装置5の場合と同様に、補助載せ板28の使用(
図9(B)参照)により、混載する原稿8Mの原稿載せ部2Bに載せた状態とその載せた後の搬送部3による搬送する状態が安定する。
【0106】
変形例.
本発明は、上記実施の形態1から3として例示した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の構成を含む範囲内で種々の変形や改変が可能である。このため、本発明は、例えば、以下に示す変形例も含むものである。
【0107】
実施の形態1,2に係る原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5は、最大幅でなく相対的に最も広い幅からなる原稿8Dを含む混載する原稿8Mbを適用する場合、その原稿8Mbを手前側の端8fを最も手前側のサイド規制位置FC1(
図5参照)に揃えた状態で原稿載せ部2に載せてから搬送するよう構成してもよい。
このように構成する場合は、その混載する原稿8Mbを原稿載せ部2に載せる際、手前側のサイド規制板22を最も手前側のサイド規制位置FC1に移動させてから混載する原稿8Mbを載せればよい。この際、奥側のサイド規制板23は、手前側のサイド規制板22の移動に連動して、最も奥側のサイド規制位置まで移動する。
【0108】
また、このように構成した場合は、混載する原稿8Mbのすべての原稿8(8B,8C,8D)が収容部4に収容される際、収容部4の最も手前側の位置に偏って存在するように収容される。この結果、その構成の場合は、実施の形態1における混載する原稿8Mbの載せ方(相対的に最も広い幅の原稿8Dに適合させて移動させた手前側のサイド規制板22の位置となる第2の手前側のサイド規制位置FC2に揃えて載せる構成:
図7参照)に比べると、混載する原稿8Mbの収容部4への排出収容後の回収性がより向上する。
【0109】
実施の形態1,2に係る原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5においては、最大幅W1の原稿8における手前側の端8f又は奥側の端8rを搬送時の基準位置にして搬送するサイドレジの搬送方式を適用してもよい。
このサイドレジの搬送方式を採用した原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5においても、混載する原稿8Mを適用する場合、混載する原稿8Mをその手前側の端8fをすべて揃えた状態で原稿載せ部2に載せてから搬送するようにする。
【0110】
原稿読取装置5は、読取部50として、原稿8の片面のみを読み取る読取部を採用してもよい。
このように構成する読取部50は、例えば、第二読取機器57の配置を省略して、第一読取機器55のみを配置するように構成すればよい。
【0111】
また、原稿読取装置5は、読取部50として、原稿固定読取モードによる読み取りがなく、原稿移動読取モードによる読み取りのみが可能な読取部を採用してもよい。
このように構成する読取部50は、例えば、第一読取機器55を第二透明平板53の真下の停止読取位置P1に固定されて配置するように構成すればよい。この場合、読取部50は、第一透明平板52のない構成にすることができる。
【0112】
さらに、原稿搬送装置1は、読取部50として、CIS以外の読み取り方式で構成した読取部を採用してもよい。
CIS以外の読み取り方式としては、例えば、照明機器が第一透明平板52の真下を往復移動し、その照明した第一透明平板52上の原稿8からの反射光を撮像素子に光学部品を介して結像させる方式等が挙げられる。
【0113】
原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5においては、原稿載せ部2として、切欠き部26がない原稿載せ部を採用しても構わない。
また、原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5においては、表示部15として、混載する原稿8Mの揃える位置(サイド規制位置)を点灯又は点滅して使用者に教える発光部からなる表示部を採用しても構わない。
【0114】
画像形成装置6は、像形成部61として、電子写真方式以外の画像形成方式にて構成される像形成部を適用してもよい。電子写真方式以外の画像形成方式としては、例えば、液滴噴射方式、感熱方式、印刷方式等が挙げられる。
像形成部61については、単色の画像を形成する像形成部に限らず、多色の画像を形成する像形成部であってもよい。
画像形成装置6は、原稿読取装置5を設置する筐体と像形成部を配置する筐体とが、別体でかつ水平方向で隣接した状態又は離間した状態で配置される形態からなる画像形成装置であってもよい。
【0115】
(付記)
(((1)))
原稿を載せる原稿載せ部と、
前記原稿載せ部に載せられた前記原稿を原稿の読み取り位置を通過させてから排出するよう搬送する搬送部と、
前記原稿載せ部の下方に配置され、前記搬送部から排出される前記原稿を積み重ねて収容する収容部と、
を備え、
前記原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を前記原稿載せ部に混ぜて載せる場合、前記混載する原稿をその載せた際に手前側になる端をすべて揃えた状態で載せる原稿搬送装置。
(((2)))
前記混載する原稿を、前記原稿載せ部のうち最も手前側になるサイド規制位置にすべて揃えた状態で載せる(((1)))に記載の原稿搬送装置。
(((3)))
前記原稿載せ部は、その手前側の隅部のうち前記原稿の搬送方向上流側の隅部を奥側にむけて切り欠いた切欠き部と、前記切欠き部の少なくとも一部を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板とを有する(((1)))又は(((2)))に記載の原稿搬送装置。
(((4)))
前記原稿載せ部に前記混載する原稿を載せるとき、前記混載する原稿をその手前側の端をすべて揃えた状態で前記原稿載せ部に載せることを促す表示をする表示部を備える(((1)))から(((3)))のいずれかに記載の原稿搬送装置。
(((5)))
(((1)))から(((4)))のいずれかに記載の原稿搬送装置と、
前記原稿搬送装置により搬送される原稿の少なくとも片面の情報を読み取る読取部と、
を備える原稿読取装置。
(((6)))
(((5)))に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置により読み取られる原稿の情報を画像として記録媒体に形成する像形成部と、
を備える画像形成装置。
【0116】
(((1)))に係る原稿搬送装置によれば、原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送部により搬送して収容部に収容させることが可能な原稿搬送装置において、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
(((2)))に係る原稿搬送装置によれば、混載する原稿を原稿載せ部の最も手前側でないサイド規制位置にすべて揃えた状態で載せる場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性をより向上させることができる。
(((3)))に係る原稿搬送装置によれば、原稿載せ部がその手前側の隅部に切欠き部を有するが、その切欠き部を埋め合わせるよう引き出して存在させる補助載せ板を有しない場合に比べて、混載する原稿の原稿載せ部に載せた状態とその載せた後の搬送する状態を安定させることができる。
(((4)))に係る原稿搬送装置によれば、原稿載せ部に混載する原稿を載せるときに混載する原稿をその手前側の端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せることを促す表示をする表示部を備えていない場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を的確に向上させることができる。
(((5)))に係る原稿読取装置によれば、原稿として搬送時の幅が異なる複数の原稿を原稿搬送装置の原稿載せ部に混ぜて載せてから搬送して原稿の読み取りをした後に原稿搬送装置の収容部に収容させるとき、その混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
(((6)))に係る画像形成装置によれば、原稿読取装置において混載する原稿を載せた際に奥側になる端をすべて揃えた状態で原稿載せ部に載せてから搬送する場合に比べて、混載する原稿の収容部への排出収容後の回収性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0117】
1,1B…原稿搬送装置
2 …原稿載せ部
3 …搬送部
4 …収容部
5 …原稿読取装置
6 …画像形成装置
8,8A,8B,8C…原稿
8M…混載する原稿
8Ma,8Mb…混載する原稿の一例
8f…載せた際に手前側になる端
9 …記録媒体
15…表示部
26…切欠き部
28…補助載せ板
50…読取部
61…像形成部
W1,W2,W3,W4…幅(原稿の搬送時の幅の一例)
S1…第1の読み取り位置(読み取り位置の一例)
S2…第2の読み取り位置(読み取り位置の一例)