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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105212
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】流体接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/04 20060101AFI20240730BHJP
   F16L 21/03 20060101ALI20240730BHJP
   F16L 11/12 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
F16L37/04
F16L21/03
F16L11/12 L
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024009087
(22)【出願日】2024-01-24
(31)【優先権主張番号】63/481,211
(32)【優先日】2023-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サウゼン, カーリ アン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン, トーマス エー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】迅速な組立て、分解を可能にし、流体コネクタを組立てるのに必要な挿入力を低減する、コネクタ本体およびリテーナを含む冷凍システム用の流体接続アセンブリを提供する。
【解決手段】コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、溝を含む第1の半径方向外向面と、第1の半径方向内向面と、を含むコネクタ本体と、リテーナであって、第2の貫通孔を含むプレートと、各アームが、プレートに接続された近位端と、遠位端とを含む、少なくとも1つのアームと、遠位端で少なくとも1つのアームに接続され、溝と係合してリテーナをコネクタ本体に接続可能に構成された突出部と、を含むリテーナと、を備える、流体接続アセンブリ。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
溝を含む第1の半径方向外向面と、
第1の半径方向内向面と、
を含むコネクタ本体と、
リテーナであって、
第2の貫通孔を含むプレートと、
各アームが、前記プレートに接続された近位端と、遠位端とを含む、少なくとも1つのアームと、
前記遠位端で前記少なくとも1つのアームに接続され、前記溝と係合して前記リテーナを前記コネクタ本体に接続可能に構成された突出部と、
を含むリテーナと、を備える、
流体接続アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのアームのうちの少なくとも1つのアームは、
前記第1の半径方向外向面と係合可能に構成された第2の半径方向内向面と、
第2の半径方向外向面と、
前記第2の半径方向内向面および前記第2の半径方向外向面のうちの少なくとも1つから半径方向に延びるリブと、をさらに備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項3】
前記突出部は、前記第2の半径方向内向面から半径方向内側に延びる、
請求項2に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項4】
前記突出部は、前記第2の半径方向内向面に対して鋭角で配置されている、
請求項3に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項5】
前記プレートは、前記第2の貫通孔を囲む凹部を備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアームは、
第1のアームと、
前記プレートに対して前記第1のアームと正反対に配置された第2のアームと、を備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアームは、半径方向に弾性変形可能である、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項8】
前記コネクタ本体は、前記第1の半径方向内向面から半径方向内側に延びる突起をさらに備え、
前記突起は、第1の面および第2の面を形成し、
前記第1の面は、前記第1の半径方向内向面に対して垂直に配置された軸方向に向く面である、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項9】
前記第2の面は、円錐台状の面である、
請求項8に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項10】
肩を含むチューブをさらに備え、前記プレートは、前記肩に係合して前記チューブを前記コネクタ本体に固定可能に構成される、
請求項8に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項11】
前記チューブは、前記肩を形成するフレアセクションを備え、前記フレアセクションは、前記チューブが前記コネクタ本体に固定されるとき、完全に前記第1の貫通孔内に配置される、
請求項10に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項12】
前記肩は、前記第2の端部に当接するように構成されている、
請求項10に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのアームは、前記遠位端から軸方向に延びる凹みをさらに備える、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つのアームは、
第1のアームと、
前記プレートに対して前記第1のアームと正反対に配置される第2のアームと、
第3のアームと、
前記プレートに対して前記第3のアームと正反対に配置される第4のアームと、を備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の端部は、サービスバルブ本体に密封して固定されるように構成されている、請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項16】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
溝を含む第1の半径方向外向面と、
第1の半径方向内向面と、
前記第1の半径方向内向面から半径方向内側に延びる突起と、
を含むコネクタ本体と、
前記第1の貫通孔に挿入可能に配置された肩を含むチューブと、
リテーナであって、
第2の貫通孔を含み、前記肩と係合して前記チューブを前記コネクタ本体に固定可能に構成されたプレートと、
各アームが、前記プレートに接続された近位端と、遠位端とを含む、複数のアームと、
前記遠位端で少なくとも1つのアームに接続され、前記溝と係合して前記リテーナを前記コネクタ本体に接続可能に構成された突出部と、
を含むリテーナと、を備える、
流体接続アセンブリ。
【請求項17】
前記複数のアームのうちの少なくとも1つのアームは、
前記第1の半径方向外向面と係合可能に構成された第2の半径方向内向面と、
第2の半径方向外向面と、
前記第2の半径方向内向面および前記第2の半径方向外向面のうちの少なくとも1つから半径方向に延びるリブと、をさらに備える、
請求項16に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項18】
前記突出部は、前記第2の半径方向内向面から半径方向内側に延び、前記第2の半径方向内向面に対して鋭角で配置される、
請求項17に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項19】
前記プレートは、前記第2の貫通孔を取り囲む凹部を備える、
請求項16に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項20】
流体接続アセンブリ用のリテーナであって、
貫通孔を含むプレートと、
前記プレートに接続されるとともに前記プレートから延びる第1のアームと、
前記プレートに接続されるとともに前記プレートから延び、前記プレートに対して前記第1のアームと正反対に配置される第2のアームと、
前記第1のアームおよび前記第2のアームの少なくとも一方のアームに接続されるとともに前記少なくとも一方のアームから半径方向内側に延びる突出部と、
前記第1のアームおよび前記第2のアームの少なくとも一方から半径方向に延びるリブと、を備える、
リテーナ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2023年1月24日に出願された仮出願第63/481,211号に基づく利益を主張し、この出願は、参照によりその全体が本出願に組み入れられる。
【0002】
本開示は、流体コネクタに関し、より詳細には、工具を必要とせずに、組立てに必要な挿入力を低減し、構成要素の迅速な組立てを可能にするコネクタ本体およびリテーナを含む冷凍システム用の流体接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
流体コネクタ、流体接続、および流体接続アセンブリは、多くの用途、特に自動車用途および産業用途にとって不可欠な構成要素である。冷凍システムは、コンプレッサー、空気冷却器、凝縮器、レシーバー、エバポレーターまたはチラー、および/またはサクションドラムなどのさまざまな構成要素で構成されているため、流体は、各構成要素内だけでなく、構成要素間も移動できなければならない。流体は、主に、流体コネクタによって各構成要素に接続される柔軟なまたは硬いホースを介して構成要素間を移動する。このような流体コネクタは、通常、チューブがコネクタ本体に完全に挿入されたときにチューブの隆起した肩の後ろにスナップするように適合された、コネクタ本体に搭載された保持クリップ、保持リングクリップ、またはスナップリングを含む。
【0004】
しかしながら、現在の設計には多くの欠点がある。組立工程中に、保持クリップをコネクタ本体に取付けるのは難しく、保持クリップを適切に取付けないと、保持クリップの構造的完全性が危険にさらされる可能性がある。チューブをコネクタ本体に係合させ、保持クリップの半径方向の力に勝つのに必要な力は、現在の設計では非常に大きくなる。保持クリップは、非常に薄く小さいため、落としたり置き忘れたりすると紛失しやすくなる。一部の接続アセンブリ解決案は、固定するのに時間がかかり、組立工程に工具が必要である。さらに、現在の接続アセンブリ解決案は、アセンブリの接続状態を示さない。
【0005】
したがって、迅速な組立て、分解を可能にし、流体コネクタを組立てるのに必要な挿入力を低減する、コネクタ本体およびリテーナを含む冷凍システム用の流体接続アセンブリに対する長年の切実なニーズがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、溝を含む第1の半径方向外向面と、第1の半径方向内向面と、を含むコネクタ本体と、リテーナであって、第2の貫通孔を含むプレートと、各アームが、前記プレートに接続された近位端と、遠位端とを含む、少なくとも1つのアームと、前記遠位端で前記少なくとも1つのアームに接続され、前記溝と係合して前記リテーナを前記コネクタ本体に接続可能に構成された突出部と、を含むリテーナと、を備える、流体接続アセンブリが提供される。
【0007】
例示的な実施形態では、少なくとも1つのアームのうちの少なくとも1つのアームは、第1の半径方向外向面と係合可能に構成された第2の半径方向内向面と、第2の半径方向外向面と、第2の半径方向内向面および第2の半径方向外向面のうちの少なくとも1つから半径方向に延びるリブと、をさらに備える。例示的な実施形態では、突出部は、第2の半径方向内向面から半径方向内側に延びる。例示的な実施形態では、突出部は、第2の半径方向内向面に対して鋭角で配置されている。例示的な実施形態では、プレートは、第2の貫通孔を囲む凹部を備える。例示的な実施形態では、少なくとも1つのアームは、第1のアームと、プレートに対して第1のアームと正反対に配置された第2のアームと、を備える。例示的な実施形態では、少なくとも1つのアームは、半径方向に弾性変形可能である。
【0008】
例示的な実施形態では、コネクタ本体は、第1の半径方向内向面から半径方向内側に延びる突起をさらに備え、突起は、第1の面および第2の面を形成し、第1の面は、第1の半径方向内向面に対して垂直に配置された軸方向に向く面である。例示的な実施形態では、第2の面は、円錐台状の面である。例示的な実施形態では、流体接続アセンブリは、肩を含むチューブをさらに備え、プレートは、肩に係合してチューブをコネクタ本体に固定可能に構成される。例示的な実施形態では、チューブは、肩を形成するフレアセクションを備え、フレアセクションは、チューブがコネクタ本体に固定されるとき、完全に第1の貫通孔内に配置される。例示的な実施形態では、肩は、第2の端部に当接するように構成されている。
【0009】
例示的な実施形態では、少なくとも1つのアームは、遠位端から軸方向に延びる凹みをさらに備える。例示的な実施形態では、少なくとも1つのアームは、第1のアームと、プレートに対して第1のアームと正反対に配置される第2のアームと、第3のアームと、プレートに対して第3のアームと正反対に配置される第4のアームと、を備える。例示的な実施形態では、第1の端部は、サービスバルブ本体に密封して固定されるように構成されている。
【0010】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、溝を含む第1の半径方向外向面と、第1の半径方向内向面と、第1の半径方向内向面から半径方向内側に延びる突起と、を含むコネクタ本体と、第1の貫通孔に挿入可能に配置された肩を含むチューブと、リテーナであって、第2の貫通孔を含み、肩と係合してチューブをコネクタ本体に固定可能に構成されたプレートと、各アームが、プレートに接続された近位端と、遠位端とを含む、複数のアームと、遠位端で少なくとも1つのアームに接続され、溝と係合してリテーナをコネクタ本体に接続可能に構成された突出部と、を含むリテーナと、を備える、流体接続アセンブリが提供される。
【0011】
例示的な実施形態では、複数のアームのうちの少なくとも1つのアームは、第1の半径方向外向面と係合可能に構成された第2の半径方向内向面と、第2の半径方向外向面と、第2の半径方向内向面および第2の半径方向外向面のうちの少なくとも1つから半径方向に延びるリブと、をさらに備える。例示的な実施形態では、突出部は、第2の半径方向内向面から半径方向内側に延び、第2の半径方向内向面に対して鋭角で配置される。例示的な実施形態では、プレートは、第2の貫通孔を取り囲む凹部を備える。
【0012】
本明細書に示される態様によれば、流体接続アセンブリ用のリテーナであって、貫通孔を含むプレートと、プレートに接続されるとともにプレートから延びる第1のアームと、プレートに接続されるとともにプレートから延び、プレートに対して第1のアームと正反対に配置される第2のアームと、第1のアームおよび第2のアームの少なくとも一方のアームに接続されるとともに少なくとも一方のアームから半径方向内側に延びる突出部と、第1のアームおよび第2のアームの少なくとも一方から半径方向に延びるリブと、を備える、リテーナが提供される。
【0013】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、図面および添付の特許請求の範囲を考慮して、本開示の以下の詳細な説明を検討することにより容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付の図面は、明細書の一部としてここに組み込まれる。本明細書に記載される図面は、本開示の主題の実施形態を示し、本開示の選択された原理および教示を例示するものであり、対応の参照符号は対応の部分を参照する。しかしながら、図面は、本開示の主題のすべての可能な実装を示すものではなく、いかなる形でも本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0015】
図1A】ロック状態にある流体接続アセンブリの正面斜視図である。
【0016】
図1B図1Aに示される流体接続アセンブリの背面斜視図である。
【0017】
図2図1Aに示される流体接続アセンブリの正面分解斜視図である。
【0018】
図3図1Aに示されるリテーナの背面斜視図である。
【0019】
図4図1Aの線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
【0020】
図5A】ロック状態にある流体接続アセンブリの正面斜視図である。
【0021】
図5B図5Aに示される流体接続アセンブリの背面斜視図である。
【0022】
図6図5Aに示される流体接続アセンブリの正面分解斜視図である。
【0023】
図7図5Aに示されるリテーナの後方斜視図である。
【0024】
図8図5Aの線8-8に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
初めに、異なる図面での同様の図面番号は、同一または機能的に類似の構造要素を特定することを認識されたい。特許請求の範囲は、開示された態様に限定されないことを理解されたい。
【0026】
さらに、本開示は、記載された特定の方法、材料、および変形に限定されず、そのため当然ながら変化しうることを理解されたい。ここで使用される用語は、特定の態様を記述することのみを目的とし、特許請求の範囲を限定する意図がないことも理解されたい。
【0027】
他に定義されなければ、ここに使用される技術的および科学的な語すべては、この開示が関連する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似または同等の方法、装置、または材料が実施形態例の実施または試験に使用されることを理解されたい。
【0028】
「実質的に」の語は、「近く」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「だいたい」、「近似する」、「近い」、「本質的に」、「近隣に」、「近傍に」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを認識されたい。「近接の」の語は、「近くに」、「近い」、「隣接の」、「近隣の」、「直近の」、「隣の」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを理解されたい。「およそ」の語は、指定値の10パーセント以内の値を意味することが意図されている。
【0029】
本出願における「または」の使用は、特に明記しない限り、「非排他的」な取り合わせに関するものであることを理解されたい。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という場合、これは次の(1)、(2)のいずれかを意味することが理解される。(1)アイテムxはAおよびBの一方または他方のみである。(2)アイテムxはAとBの両方である。言い換えれば、「または」という言葉は、「排他的なまたは」の取り合わせを定義するためには使用されない。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という記載についての「排他的なまたは」の取り合わせは、xがAおよびBのいずれか1つのみであることが必要とされる。さらに、本明細書で使用される「および/または」は、列挙された要素または条件のうちの1つまたは複数が含まれるか、または発生する可能性があることを示すために使用される文法接続詞を意味することを意図する。例えば、第1の要素、第2の要素、および/または第3の要素を備える装置は、以下の構造配置のいずれか1つとして解釈されることが意図される。第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0030】
さらに、本明細書で使用される場合、システムまたは要素と組合わせた「の少なくとも1つを備える」および「の少なくとも1つを備えている」という表現は、システムまたは要素が、その表現の後に挙げられた要素の1つまたは複数を含むことを意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および第3の要素の少なくとも1つの要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図している。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。同様の解釈は、「の少なくとも1つで使用される」という表現が本明細書で使用されている場合にも意図されている。
【0031】
ここで使用する「チューブ」という語は、ホース、パイプ、チャネル、導管、チューブ端形成部、または水力学および流体力学で使用される他の任意の適切なパイプ流と同義であることを認識されたい。さらに、「チューブ」という語は、気体または液体の流れを含みかつ許容するのに適した任意の材料の硬いまたは柔軟な導管を意味しうることを認識されたい。
【0032】
ここで図面を参照すると、図1Aは、ロック状態にある流体接続アセンブリ10の正面斜視図である。図1Bは、流体接続アセンブリ10の背面斜視図である。図2は、流体接続アセンブリ10の正面分解斜視図である。流体接続アセンブリ10は、概して、コネクタ本体40およびリテーナ20を備える。例示的な実施形態では、流体接続アセンブリ10は、チューブ80をさらに備える。例示的な実施形態では、流体接続アセンブリ10は、サービスバルブ本体100をさらに備える。
【0033】
チューブ80は、端部82、セクション83、ビードまたは肩87、セクション89、端部92、および貫通孔94を備える。貫通孔94は、チューブ80を通って端部82から端部92まで延びる。セクション83は、端部82と肩87との間に配置されており、半径方向外向面84を備える。半径方向外向面84は、実質的に一定の直径を含む。例示的な実施形態では、半径方向外向面84は、端部82に近接した円錐台状のテーパまたは曲線状の面を備える(図4を参照)。肩87は、セクション83とセクション89との間に配置されており、面86および面88を備える。例示的な実施形態では、面86は、少なくとも部分的に軸方向AD1に向くアキシャル面であり、面88は、少なくとも部分的に軸方向AD2に向くアキシャル面である。例示的な実施形態では、面86は、肩87の半径方向外向面から軸方向AD1に半径方向内側に延びる円錐台状の面である。例えば、面86は、軸方向AD2に直径が増加する直線円錐形状であってもよい。例示的な実施形態では、面86は、直線部分と、円錐形または円錐台状部分とを備えていてもよい。セクション89は、肩87と端部92との間に配置されており、半径方向外向面90を備える。半径方向外向面90は、実質的に一定の直径を含む。チューブ80は、具体的には端部82を先にしてコネクタ本体40内に挿入されるように構成されている。チューブ80は、セクション83、または半径方向外向面84がシール62A~62Bと係合するまで、コネクタ本体40内に挿入される(図4を参照)。以下でより詳細に説明するように、肩87は、端部44と係合し、より具体的には、面86は、端部44に当接および/または端部44と係合し、この時点でリテーナ20が組み立てられてチューブ80をコネクタ本体40(およびサービスバルブ本体100)に固定する。チューブ80は、ビード、半径方向外側に延びる突起もしくはフランジ、またはランプ輪郭を備える任意の従来のチューブまたはチューブ端形成部であってもよく、これは、チューブの外側面上で半径方向外側および軸方向に延び、コネクタ本体内にチューブを固定することを認識されたい。例示的な実施形態では、チューブ80は、金属、ポリマー、および/またはセラミックを備える。
【0034】
図3は、リテーナ20の背面斜視図である。図4は、図1の線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。リテーナ20は、概して、プレート22および1つまたは複数のアーム28(例えば、2つのアーム28)を備える。プレート22は、面24と、面26と、面24から面26まで延びる貫通孔21と、を備える。貫通孔21は、チューブ80、特にセクション89と係合可能に構成される。例示的な実施形態では、プレート22は、面26から軸方向AD2に延び面24に凹部29を形成する隆起部27をさらに備える。凹部29は、チューブ80がコネクタ本体40にしっかりと接続される(すなわち、肩87が端部44にしっかりとクランプされる)ように、肩87との最適な係合を提供可能に構成される。例示的な実施形態では、凹部29および隆起部27は、軸方向AD2で貫通孔21にすぐ隣接するプレート22の部分を冷間プレスまたは打ち抜き加工することによって作成される。例示的な実施形態では、隆起部27および/または凹部29は、貫通孔21を囲んでいる。
【0035】
アーム28は、プレート22に接続された近位端と、遠位端と、を備える。各アーム28は、半径方向内向面30、半径方向外向面32、および突出部36を備える。突出部36は、アーム28の遠位端に配置されており、そこから半径方向内側に半径方向RD1に延びる。突出部36は、溝54と係合してリテーナ20をコネクタ本体40に固定可能に構成されている(図4を参照)。例示的な実施形態では、突出部36は、フックを含む。例示的な実施形態では、図3に最もよく示されているように、突出部36は、半径方向内向面30に対して角度αで配置される。例示的な実施形態では、角度αは鋭角(例えば、30度)である。
【0036】
アーム28は、弾性変形可能であり、リテーナ20をコネクタ本体40に組み付ける際に、突出部36が溝54と位置合わせされるまでアーム28が半径方向外側に変位し、その時点でアーム28が半径方向内側にスナップして元の位置に戻る。例示的な実施形態では、アーム28は、プレート22に対して垂直に配置される。例示的な実施形態では、アーム28は、半径方向外向面32から半径方向外向きに延びる突起またはリブ34をさらに備える。突起34は、アーム28に追加の強度を与える。例示的な実施形態では、リテーナ20は、(例えば、単一の板金から)一体的に形成される。
【0037】
これらの図に示されるように、リテーナ20は、プレート22の周りに周方向に間隔を置いて配置された2つのアーム28を備える。例示的な実施形態では、アーム28は、正反対に配置されており、これは、第1のアーム28が貫通孔21およびプレート22に対して第2のアーム28から180度の角度で配置されていることを意味する。例示的な実施形態では、アーム28の半径方向内向面30は、互いに平行に配置される。
【0038】
サービスバルブ本体100は、概して、複数のポート、例えばポート108、ポート110、ポート124、およびポート136を形成するセクションまたはチューブ102、セクションまたはチューブ118、およびセクションまたはチューブ130を備える。セクション102、セクション118、およびセクション130は、すべてのポート108、110、124、および136が流体連通するように接続される。セクション102は、ポート108を形成する端部104と、ポート110を形成する端部106とを備える。例示的な実施形態では、示されるように、ポート108とポート110は、同心円状に位置合わせされる。例示的な実施形態では、ポート108は、サービスポートであり、その中に配置されたバルブステムまたはストップカラー(リテーナ)を備えていてもよい。例示的な実施形態では、セクション102は、端部104に近い半径方向外向面にねじ山112を備える。例示的な実施形態では、キャップ160は、ねじ山112と螺合してポート108をシールする(図5A~5B、図6、および図8を参照)。例示的な実施形態では、ポート110は、冷凍システム内の圧縮機またはヒートポンプに接続されることが可能に構成された中間ポートである。例示的な実施形態では、サービスバルブ本体100は、端部106に接続されたフランジ114を備える。フランジ114は、サービスバルブ本体100を別の構成要素(例えば、圧縮機)に固定可能に構成された1つまたは複数の貫通孔116を備えていてもよい。例示的な実施形態では、ポート108は第1の直径を備え、ポート110は第2の直径を備え、第2の直径は、第1の直径に等しい。例示的な実施形態では、ポート108は、第1の直径を備え、ポート110は、第2の直径を備え、第2の直径は、第1の直径と等しくない。
【0039】
セクション118は、セクション102に接続された端部122と、ポート124を形成する端部120とを備える。例示的な実施形態では、ポート124は、バルブポートであってもよく、したがってその中にバルブ(例えば、シュローダーバルブ)を備えていてもよい。ポート124のバルブは、サービスバルブ本体100内の、例えばポート108、110、および136の間の流体の流れを制御してもよい。例示的な実施形態では、セクション118は、端部120に近い半径方向外向面にねじ山126を備える。この実施形態では、キャップ162は、ねじ山126と螺合してポート124をシールする(図5A~5B、図6、および図8を参照)。例示的な実施形態では、示されるように、ポート124は、ポート136と同心円状に位置合わせされる。例示的な実施形態では、セクション118は、セクション102に対して垂直である。例示的な実施形態では、セクション118は、セクション102に対して非垂直である。
【0040】
セクション130は、セクション102に接続された端部134と、ポート136を形成する端部132とを備える。例示的な実施形態では、ポート136は、導管ポートであってもよく、流体が充填されるか、または流体が流れる構成要素に接続可能に構成される。例えば、ポート136は、冷媒導管(すなわち、チューブ80、280)に接続されてもよい。例示的な実施形態では、セクション130は、端部132に近いその半径方向外向面にねじ山138を備える。例示的な実施形態では、コネクタ本体40、240は、以下でより詳細に説明するように、ねじ山138と螺合する。例示的な実施形態では、セクション130は、セクション102に対して垂直である。例示的な実施形態では、セクション130は、セクション102に対して非垂直である。例示的な実施形態では、端部132は、円錐台状または曲線状のテーパを備え、セクション130の半径方向外向面の直径は、軸方向AD2に減少する(図4を参照)。例示的な実施形態では、ポート124は、第1の直径を備え、ポート136は、第2の直径を備え、第2の直径は、第1の直径よりも大きい。例示的な実施形態では、ポート124は、第1の直径を備え、ポート136は、第2の直径を備え、第2の直径は、第1の直径以下である。
【0041】
コネクタ本体40は、端部42から端部44まで延びる貫通孔41と、半径方向内向面46と、1つまたは複数の溝(例えば、溝50A~50B)と、半径方向外向面52と、溝54と、ヘッド58と、半径方向内向面56と、を備える。コネクタ本体40は、サービスバルブ本体100に取り外し可能かつ密封的に接続されるように構成される。コネクタ本体40は、具体的には、セクション130のねじ山138と半径方向内向面56上のねじ山60との螺合によって、サービスバルブ本体100にねじ止めされてもよい。コネクタ本体40は、ヘッド58を介して(例えば、レンチ、ソケット、ゲイターグリップなどを使用して)セクション130にねじ止めされてもよい。例示的な実施形態では、ヘッド58は、六角形であるが、ヘッド58は、コネクタ本体40にトルクを加えるのに適した任意の幾何学的形状を備えていてもよいことを認識されたい。流体接続アセンブリ10は、流体接続が望まれるさまざまな構成要素、アセンブリ、およびサブアセンブリ、たとえば、冷凍システム、コンプレッサー、トランスミッションなどで使用されてもよいことを認識されたい。例示的な実施形態では、コネクタ本体40とサービスバルブ本体100は、一体的に形成される。
【0042】
端部42は、セクション130に接続される。コネクタ本体40は、流体が充填される、または流体が流れる構成要素に接続されるように構成される。例えば、コネクタ本体40は、冷媒ライン(すなわち、チューブ80)に接続されてもよい。シール62A~62Bは、コネクタ本体40内に配置される。具体的には、シール62A~62Bは、チューブ80(すなわち、半径方向外向面84)と係合するように溝50A~50B内に配置される。溝50A~50Bは、半径方向内向面46において軸方向に間隔を置いて配置されている。例示的な実施形態では、シール62A~62Bは、Oリングである。例示的な実施形態では、コネクタ本体40は、その半径方向内向面46に1つの溝と、その中に配置された1つのシールのみを備える。例示的な実施形態では、半径方向内向面46は、実質的に円筒状の面である。端部44は、肩87と係合、具体的にはチューブ80の軸方向AD1への軸方向の変位を防止可能に構成されている。
【0043】
例示的な実施形態では、示されるように、コネクタ本体40は、半径方向内向面46から半径方向RD1に半径方向内側に延びる突出部48を備える。突出部48は、面47を介して半径方向内向面46に接続される。例示的な実施形態では、面47は、実質的に軸方向を向く面であり、軸方向AD2を向いている。例示的な実施形態では、面47は、チューブ80の止め具または座として機能し、それによってチューブ80がコネクタ本体40に対して軸方向AD1に変位するのを防止する。例示的な実施形態では、示されるように、コネクタ本体40は、突出部48を半径方向内向面56に接続する半径方向内向面49をさらに備える。半径方向内向面49は、セクション130の止め具または座として機能する。例示的な実施形態では、端部132の(円錐台状の)面は、面49との金属間シールを形成する。例示的な実施形態では、半径方向内向面49は、軸方向AD1に直径が増加する円錐台状の面である(図4を参照)。例示的な実施形態では、半径方向内向面56は、半径方向内向面46の直径よりも大きい直径を備える。例示的な実施形態では、半径方向内向面56は、半径方向内向面46の直径以下の直径を備える。
【0044】
溝54は、半径方向外向面52に配置されている。溝54は、端部44と端部42との間に軸方向に間隔を置いて配置されている。溝54は、半径方向外向面と、2つの軸方向に向いている面とを備える。溝54の半径方向外向面は、半径方向外向面52の直径よりも小さい直径を備える。例示的な実施形態では、溝54は、端部44とヘッド58との間で軸方向に間隔を置いて配置される。例示的な実施形態では、溝54は、ヘッド58にすぐ隣接して配置される。溝54は、突出部36と係合してリテーナ20をコネクタ本体40に接続可能に構成されている。例示的な実施形態では、コネクタ本体40は、金属、ポリマー、および/またはセラミックを備える。
【0045】
流体接続アセンブリ10を組み立てるには、コネクタ本体40は、サービスバルブ本体100、具体的にはセクション130に接続される。例えば、コネクタ本体40は、ねじ山60がねじ山138と係合するようにセクション130にねじ止めされてもよい。例示的な実施形態では、端部132(またはその円錐台状のテーパ)は、半径方向内向面49と係合する。例示的な実施形態では、端部132は、半径方向内向面49から間隔を空けて配置される。チューブ80は、端部82を先にして、コネクタ本体40に軸方向AD1に挿入される。半径方向外向面84は、シール62A~62Bと係合し、セクション83は、コネクタ本体40の内側で半径方向内向面46に近接または隣接して配置される。肩87は、コネクタ本体40の端部44と係合し、具体的には、面86は、端部44に当接する。例示的な実施形態では、示されるように、肩87は、コネクタ本体40の完全に外側にある。例示的な実施形態では、端部82は、面47に当接する。例示的な実施形態では、端部82は、面47から間隔を空けて配置される。
【0046】
次に、リテーナ20は、チューブ80とコネクタ本体40の両方の上に固定される。具体的には、貫通孔21は、セクション89と位置合わせされる。プレート22は、半径方向外向面90に係合され、リテーナ20は、チューブ80に沿って軸方向AD1に変位される。突出部36は、半径方向外向面52と係合し、それによってアーム28を半径方向外側に変位させる。突出部36が溝54と位置合わせされると、アーム28は、半径方向内側に元の位置に変位し、ロック状態を形成する。さらに、例示的な実施形態では、貫通孔21は、第1の直径を備え、半径方向外向面90は、第1の直径と実質的に同じか、または第1の直径よりもわずかに小さい第2の直径を備える。したがって、プレート22は、チューブ80、具体的には半径方向外向面90と係合し、それによって流体接続アセンブリ10への異物の侵入を防止する。
【0047】
ロック状態では、1)プレート22が肩87に係合する(例えば、面24および/または凹部29が面88に係合する)、2)肩87が端部44と係合する(例えば、面86が端部44に当接する)、3)アーム28が半径方向外向面52に係合する(例えば、半径方向内向面30が半径方向外向面52に当接する)、および/または4)突出部36が溝54に係合する。チューブ80とコネクタ本体40との係合は、軸方向AD1におけるチューブ80の軸方向の変位を防止し、リテーナ20とコネクタ本体40およびチューブ80との係合は、コネクタ本体40に対する軸方向AD2、ならびに半径方向RD1およびRD2におけるチューブ80の軸方向の変位を防止する。
【0048】
分解するには、突出部36が溝54から外れるまでアーム28は半径方向外側に変位される。その後、リテーナ20および/またはチューブ80をコネクタ本体40から取り外すことができる。例えば、最初にリテーナ20をチューブ80から取り外し、次にチューブ80をコネクタ本体40から取り外すことができる。あるいは、リテーナ20がセクション89上に配置されたまま、チューブ80をコネクタ本体40から取り外すこともできる。
【0049】
図5Aは、ロック状態にある流体接続アセンブリ210の正面斜視図である。図5Bは、流体接続アセンブリ210の背面斜視図である。図6は、図5Aに示される流体接続アセンブリの正面分解斜視図である。流体接続アセンブリ210は、概して、コネクタ本体240およびリテーナ220を備える。例示的な実施形態では、流体接続アセンブリ210は、チューブ280をさらに備える。例示的な実施形態では、流体接続アセンブリ210は、サービスバルブ本体100をさらに備える。
【0050】
チューブ280は、端部282、フレアセクション284、肩または面288、セクション289、端部292、および貫通孔294を備える。貫通孔294は、チューブ280を通って端部282から端部292まで延びる。フレアセクション284は、端部282と面288との間に配置されており、半径方向外向面286を備える。半径方向外向面286は、実質的に一定の直径を含む。例示的な実施形態では、半径方向外向面286は、端部282に近い円錐台状のテーパまたは曲線面を備える。面288は、フレアセクション284とセクション289との間に配置される。例示的な実施形態では、面288は、少なくとも部分的に軸方向AD2に向くアキシャル面である。例示的な実施形態では、面288は、軸方向AD2に半径方向内側に半径方向外向面286から半径方向外向面290まで延びる円錐台状の面である。例えば、面288は、軸方向AD1に直径が増加する直線円錐形状であってもよい(図8を参照)。例示的な実施形態では、面288は、直線部分と、円錐状または円錐台状の部分とを備えていてもよい。
【0051】
セクション289は、面288と端部292との間に配置されており、半径方向外向面290を備える。半径方向外向面290は、実質的に一定の直径を含む。例示的な実施形態では、半径方向外向面290の直径は、半径方向外向面286の直径よりも小さい。例示的な実施形態では、セクション289の半径方向内向面の直径は、フレアセクション284の半径方向内向面の直径よりも小さい。チューブ280は、特に端部282を先にしてコネクタ本体240に挿入されるように構成されている。チューブ280は、セクション284または半径方向外向面286がシール262A~262Bと係合するまで、コネクタ本体240に挿入される(図8を参照)。フレアセクション284は、コネクタ本体240内に完全に配置される。以下でより詳細に説明するように、端部282は、突起248の面247と係合し、この時点でリテーナ220が組み立てられ、チューブ280をコネクタ本体240(およびサービスバルブ本体100)に固定する。チューブ280は、ビード、半径方向外側に延びる突起もしくはフランジ、またはランプ輪郭を備える任意の従来のチューブまたはチューブ端形成部であってもよく、これは、チューブの外側面上で半径方向外側および軸方向に延び、コネクタ本体内にチューブを固定することを認識されたい。例示的な実施形態では、チューブ280は、金属、ポリマー、および/またはセラミックを備える。
【0052】
図7は、リテーナ220の背面斜視図である。図8は、図5Aの線8-8に概ね沿う流体接続アセンブリ210の断面図である。リテーナ220は、概して、プレート222および1つまたは複数のアーム228(例えば、4つのアーム228)を備える。プレート222は、面224と、面226と、面224から面226まで延びる貫通孔221と、を備える。貫通孔221は、チューブ280、具体的にはセクション289と係合可能に構成される。例示的な実施形態では、プレート222は、軸方向AD2に面226から延び面224に凹部229を形成する隆起部227をさらに備える。凹部229は、チューブ280がコネクタ本体240にしっかりと接続されるように(すなわち、半径方向外向面286がコネクタ本体240内でシール262A~262Bおよびフレアセクション284と係合するように)、面288との最適な係合を提供可能に構成される。例示的な実施形態では、凹部229および隆起部227は、貫通孔221にすぐ隣接するプレート222の部分を軸方向AD2に冷間プレスまたは打ち抜き加工することによって作成される。例示的な実施形態では、隆起部227および/または凹部229は、貫通孔221を囲んでいる。
【0053】
アーム228は、プレート222に接続された近位端と、遠位端と、を備える。アーム228のそれぞれは、半径方向内向面230、半径方向外向面232、および突出部236を備える。突出部236は、アーム228の遠位端に配置され、そこから半径方向内側に半径方向RD1に延びる。突出部236は、溝254と係合してリテーナ220をコネクタ本体240に固定可能に構成されている(図8を参照)。例示的な実施形態では、突出部236は、フックを備える。例示的な実施形態では、図7に最もよく示されているように、突出部236は、半径方向内向面230に対して角度βで配置される。例示的な実施形態では、角度βは、鋭角(例えば、30度)である。例示的な実施形態では、アーム228の遠位端は、軸方向AD2に突出部236内に延びる凹み238をさらに備える。凹み238は、突出部236の強度および剛性を高める。例示的な実施形態では、凹み238は、突出部236が形成された後、アーム228を冷間プレスまたは打ち抜き加工することによって形成される。
【0054】
アーム228は、リテーナ220をコネクタ本体240に組み付ける際に、突出部236が溝254と位置合わせされるまでアーム228が半径方向外側に変位し、その時点でアーム228が半径方向内側にスナップして元の位置に戻るように、弾性変形可能である。例示的な実施形態では、アーム228は、プレート222に対して垂直に配置される。例示的な実施形態では、アーム228は、半径方向外向面232から半径方向外側に延びる突起またはリブ234をさらに備える。突起234は、アーム228にさらなる強度を与える。例示的な実施径チアでは、リテーナ220は、(例えば、単一の板金から)一体的に形成される。
【0055】
これらの図に示されるように、リテーナ220は、プレート222の周りに周方向に間隔を置いて配置された4つのアーム228を備える。例示的な実施形態では、貫通孔221の中心軸の周りの周方向に順に、第1のアームと第3のアームは、直径方向に相対して配置されており、第2のアームと第4のアームは、直径方向に相対して配置されている。例示的な実施形態では、第1および第3のアーム228の半径方向内向面230は、互いに平行に配置され、および/または第2および第4のアーム228の半径方向内向面230は、互いに平行に配置される。例示的な実施形態では、第1のアーム228と第2のアームは、互いに垂直に配置され、第3のアーム228と第2のアームは互いに垂直に配置される。
【0056】
コネクタ本体240は、端部242から端部244まで延びる貫通孔241と、半径方向内向面246と、1つまたは複数の溝(例えば、溝250A~250B)と、半径方向外向面252と、溝254と、ヘッド258と、半径方向内向面256と、を備える。コネクタ本体240は、サービスバルブ本体100に取り外し可能かつ密封的に接続されるように構成される。コネクタ本体240は、具体的には、半径方向内向面256上のねじ山260をセクション130のねじ山138に螺合することによって、サービスバルブ本体100にねじ止めされてもよい。コネクタ本体240は、ヘッド258を介して(例えば、レンチを使用して)セクション130にねじ止めされてもよい。例示的な実施形態では、ヘッド258は六角形であるが、ヘッド258は、コネクタ本体240にトルクを加えるのに適した任意の幾何学的形状を備えてもよいことを認識されたい。流体接続アセンブリ210は、流体接続が望まれるさまざまな構成要素、アセンブリ、およびサブアセンブリ、たとえば、冷凍システムもしくはコンプレッサー、またはトランスミッションなどで使用されてもよいことを認識されたい。例示的な実施形態では、コネクタ本体240とサービスバルブ本体100は、一体的に形成される。
【0057】
端部242は、セクション130に接続される。コネクタ本体240は、流体が充填される、または流体が流れる構成要素に接続されるように構成される。例えば、コネクタ本体240は、冷媒導管(すなわち、チューブ280)に接続されてもよい。シール262A~262Bは、コネクタ本体240内に配置される。具体的には、シール262A~262Bは、チューブ280(すなわち、半径方向外向面286)と係合するように溝250A~250B内に配置される。溝250A~250Bは、半径方向内向面246において軸方向に間隔を置いて配置される。例示的な実施形態では、シール262A~262Bは、Oリングである。例示的な実施形態では、コネクタ本体240は、その半径方向内向面246に1つの溝と、その中に配置された1つのシールのみを備える。例示的な実施形態では、半径方向内向面246は、実質的に円筒状の面である。
【0058】
例示的な実施形態では、示されるように、コネクタ本体240は、半径方向内向面246から半径方向RD1に半径方向内側に延びる突出部248を備える。突出部248は、面247を介して半径方向内向面246に接続される。例示的な実施形態では、面247は、実質的に軸方向を向く面であり、軸方向AD2を向いている。例示的な実施形態では、面247は、チューブ280の止め具または座として機能し、それによってチューブ280がコネクタ本体240に対して軸方向AD1に変位するのを防止する。例示的な実施形態では、コネクタ本体240は、突出部48を半径方向内向面56に接続する半径方向内向面249をさらに備える。半径方向内向面249は、セクション130の止め具または座として機能する。例示的な実施形態では、半径方向内向面249は、軸方向AD1に直径が増加する円錐台状の面である(図8を参照)。例示的な実施形態では、半径方向内向面256は、半径方向内向面246の直径よりも大きい直径を備える。例示的な実施形態では、半径方向内向面256は、半径方向内向面246の直径以下の直径を備える。
【0059】
溝254は、半径方向外向面252に配置される。溝254は、端部244と端部242との間に軸方向に間隔を空けて配置される。溝254は、半径方向外向面と、2つの軸方向に向く面とを備える。溝254の半径方向外向面は、半径方向外向面252の直径よりも小さい直径を備える。例示的な実施形態では、溝254は、端部244とヘッド258との間で軸方向に間隔を空けて配置される。例示的な実施形態では、示されるように、溝254は、ヘッド258にすぐ隣接して配置される。溝254は、突出部236と係合してリテーナ220をコネクタ本体240に接続可能に構成される。例示的な実施形態では、コネクタ本体240は、金属、ポリマー、および/またはセラミックを備える。
【0060】
流体接続アセンブリ210を組み立てるために、コネクタ本体240は、サービスバルブ本体100、具体的にはセクション130に接続される。例えば、ねじ山260がねじ山138と係合するように、コネクタ本体240はセクション130にねじ込まれてもよい。例示的な実施形態では、端部132(またはその円錐台状のテーパ)は、半径方向内向面249と係合する。例示的な実施形態では、端部132は、半径方向内向面249から間隔を空けて配置される。チューブ280は、端部282を先にしてコネクタ本体240に軸方向AD1に挿入される。半径方向外向面286は、シール262A~262Bと係合し、フレアセクション284は、コネクタ本体240の完全に内側に半径方向内向面246に近接または隣接して配置される。例示的な実施形態では、面282は、コネクタ本体240の面247に係合および/または当接する。例示的な実施形態では、端部282は、面247から間隔を空けて配置される。
【0061】
次に、リテーナ220は、チューブ280とコネクタ本体240の両方の上に固定される。具体的には、貫通孔221は、セクション289と位置合わせされる。プレート222は、半径方向外向面290と係合し、リテーナ220は、チューブ280に沿って軸方向AD1に変位される。突出部236は、半径方向外向面252と係合し、それによってアーム228を半径方向外側に変位させる。突出部236が溝254と位置合わせされると、アーム228は、半径方向内側に元の位置に変位し、ロック状態を形成する。さらに、例示的な実施形態では、貫通孔221は、第1の直径を備え、半径方向外向面290は、第1の直径と実質的に同じか、またはそれよりもわずかに小さい第2の直径を備える。したがって、プレート222は、チューブ280、具体的には半径方向外向面290と係合し、それによって流体接続アセンブリ210への異物の侵入を防止する。
【0062】
ロック状態では、1)プレート222が面288と係合する(例えば、面224および/または凹部229が面288と係合する)、2)端部282が面247に係合する(例えば、面282が247に当接する)、3)アーム228が半径方向外向面252と係合する(例えば、半径方向内向面230は、半径方向外向面252に当接するか、または半径方向外向面252に近接して配置される)、および/または4)突出部236が溝254に係合する。チューブ280とコネクタ本体240との係合は、軸方向AD1におけるチューブ280の軸方向の変位を防止し、リテーナ220とコネクタ本体240およびチューブ280との係合は、コネクタ本体240に対する軸方向AD2、ならびに半径方向RD1およびRD2におけるチューブ280の軸方向の変位を防止する。
【0063】
分解するには、突出部236が溝254から外れるまでアーム228が半径方向外側に変位される。その後、リテーナ220および/またはチューブ280をコネクタ本体240から取り外すことができる。例えば、最初にリテーナ220をチューブ280から取り外し、次にチューブ280を取り外すことができる。あるいは、リテーナ220がセクション289上に配置されたまま、チューブ280をコネクタ本体240から取り外すこともできる。
【0064】
上記の開示の様々な態様、ならびに他の特徴および機能、あるいはそれらの代替物は、望ましくは、他の多くの異なるシステムまたは用途に組合わせることができることが認識されよう。その中の様々な現在予期しないまたは予期しない代替、変形、変更、または改善は、当業者によって今後行われることがあり、これらも以下の特許請求の範囲に含まれることも意図される。
【符号の説明】
【0065】
10 流体接続アセンブリ
20 リテーナ
21 貫通孔
22 プレート
24 面
26 面
27 凸部
28 アーム
29 凹部
30 半径方向内向面
32 半径方向外向面
34 突起
36 突出部
40 コネクタ本体
41 貫通孔
42 端部
44 端部
46 半径方向内向面
47 アキシャル面またはシート
48 突出部
49 アキシャル面またはシート
50A 溝
50B 溝
52 半径方向外向面
54 溝
56 半径方向内向面
58 ヘッド
60 ねじ山
62A シール
62B シール
80 チューブ
82 端部
83 セクション
84 半径方向外向面
86 面
87 肩またはビード
88 面
89 セクション
90 半径方向外向面
92 端部
94 貫通孔
100 サービスバルブ本体
102 セクションまたはチューブ
104 端部
106 端部
108 ポートまたはサービスポート
110 ポートまたはミドルポート
112 ねじ山
114 フランジ
116 ホール
118 セクションまたはチューブ
120 端部
122 端部
124 ポートまたはバルブポート
126 ねじ山
130 セクションまたはチューブ
132 端部
134 端部
136 ポートまたは導管ポート
138 ねじ山
160 キャップ
162 キャップ
210 流体接続アセンブリ
220 リテーナ
221 貫通孔
222 プレート
224 面
226 面
227 凸部
228 アーム
229 凹部
230 半径方向内向面
232 半径方向外向面
234 突起
236 突出部
238 凹み
240 コネクタ本体
241 貫通孔
242 端部
244 端部
246 半径方向内向面
247 アキシャル面またはシート
248 突出部
249 アキシャル面またはシート
250A 溝
250B 溝
252 半径方向外向面
254 溝
256 半径方向内向面
258 ヘッド
260 ねじ山
262A シール
262B シール
280 チューブ
282 端部
284 セクション
286 半径方向外向面
288 面
289 セクション
290 半径方向外向面
292 端部
294 貫通孔
AD1 軸方向
AD2 軸方向
RD1 半径方向
RD2 半径方向
α 角度
β 角度

図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
【外国語明細書】