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特開2024-105355アッセイ測定を実行するための組成物および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105355
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】アッセイ測定を実行するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/543 20060101AFI20240730BHJP
【FI】
G01N33/543 575
G01N33/543 541A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024071628
(22)【出願日】2024-04-25
(62)【分割の表示】P 2021538813の分割
【原出願日】2019-12-23
(31)【優先権主張番号】62/787,892
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.PLURONIC
3.BRIJ
4.TWEEN
5.NONIDET
6.ジップロック
(71)【出願人】
【識別番号】505243216
【氏名又は名称】メソ スケール テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】タッカー-シュウォーツ,アレクサンダー ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】シーガル,ジョージ
(57)【要約】
【課題】アッセイ測定を実行するための組成物および方法に関する。
【解決手段】本開示は、アッセイを実施するための組成物、試薬、キット、系、系構成成分、および方法を提供する。より具体的には、本開示は、アルキルジエタノールアミン、例えば、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)を含む、発光を検出するためのアッセイ組成物に関する。実施形態では、アッセイ組成物は、2-ジブチルアミノエタノール(BDAE)を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、および(iii)イオン性構成成分、または
(b)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)界面活性剤、または
(c)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)液体希釈剤、または
(d)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、(iv)界面活性剤、および(v)液体希釈剤、を含む、組成物。
【請求項2】
(a)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、および(iii)イオン性構成成分、または
(b)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)界面活性剤、または
(c)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)液体希釈剤、または
(d)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、(iv)界面活性剤、および(v)液体希釈剤、から本質的になる、組成物。
【請求項3】
(a)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、および(iii)イオン性構成成分、または
(b)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)界面活性剤、または
(c)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)液体希釈剤、または
(d)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、(iv)界面活性剤、および(v)液体希釈剤、からなる、組成物。
【請求項4】
ECL標識、結合アッセイ用の結合試薬、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、過塩素酸塩化合物、着色剤、トレーサー化学物質、固体支持体、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記pH緩衝構成成分が、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)である、請求項1~4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
前記pH緩衝構成成分が、トリスであり、前記組成物が、界面活性剤を含む、請求項1~5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
前記界面活性剤が、フェノールエーテルを含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記界面活性剤が、TRITON X-100である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記界面活性剤が、フェノールエーテルを含まない、請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、脂質二重層膜を破壊しない、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤が、TWEEN-20である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
フェノールエーテルを含まない界面活性剤を含む、請求項1~4のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、脂質二重層膜を破壊しない、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、Tetronic701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記界面活性剤が、TWEEN20である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記pH緩衝構成成分が、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、またはクエン酸塩である、請求項14~18のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、BDEAを含む、請求項1~19のいずれかに記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が、DBAEを含む、請求項1~20のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
前記組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLが、18℃~30℃の温度範囲にわたって、平均して1℃あたり1%未満しか変化しない、請求項1~21のいずれかに記載の組成物。
【請求項23】
前記ECLが、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記pHが、約6~約9である、請求項1~23のいずれかに記載の組成物。
【請求項25】
前記pHが、約7~約8である、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記pHが、約7.6~約7.9である、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記pHが、約7.8である、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLのpHでのECLの変化の傾きが、pH単位あたり10%未満である、請求項1~27のいずれかに記載の組成物。
【請求項29】
前記ECLが、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記イオン性構成成分が、塩化物イオンを含む、請求項1~29のいずれかに記載の組成物。
【請求項31】
前記イオン性構成成分が、NaCl、KCl、LiCl、または前記塩のうちの任意の2つまたは任意の3つの組み合わせを含む、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記イオン性構成成分が、NaClを含む、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記イオン性構成成分が、KClを含む、請求項31に記載の組成物。
【請求項34】
液体希釈剤を含む、請求項1~33のいずれかに記載の組成物。
【請求項35】
前記液体希釈剤が、水であり、前記組成物が、実質的に水性である、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
BDEAまたはDBAEの濃度が、約10mM~約800mMである、請求項1~35のいずれかに記載の組成物。
【請求項37】
BDEAまたはDBAEの濃度が、約75mM~約300mMである、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
BDEAまたはDBAEの濃度が、約100mM~約150mMである、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
BDEAまたはDBAEの濃度の公称値の0.8~1.2倍への変化が、前記組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLの10%未満の変化を提供する、請求項1~38のいずれかに記載の組成物。
【請求項40】
前記ECLが、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記pH緩衝構成成分の濃度が、約10mM~約800mMである、請求項1~40のいずれかに記載の組成物。
【請求項42】
前記pH緩衝構成成分の濃度が、約100mM~約300mMである、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記pH緩衝構成成分の濃度が、約150mM~約250mMである、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物が、約0.3M超のイオン強度を有する、請求項1~43のいずれかに記載の組成物。
【請求項45】
前記組成物が、約0.5M超のイオン強度を有する、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記組成物が、約0.8M超のイオン強度を有する、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物が、約1.0M超のイオン強度を有する、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記組成物が、塩化物イオンを含み、前記塩化物イオンの濃度が、約0.25M超である、請求項1~47のいずれかに記載の組成物。
【請求項49】
前記組成物が、塩化物イオンを含み、前記塩化物イオンの濃度が、約0.5M超である、請求項1~48のいずれかに記載の組成物。
【請求項50】
前記組成物が、塩化物イオンを含み、前記塩化物イオンの濃度が、約0.75M超である、請求項1~49のいずれかに記載の組成物。
【請求項51】
前記組成物が、塩化物イオンを含み、前記塩化物イオンの濃度が、約1.0M超である、請求項1~50のいずれかに記載の組成物。
【請求項52】
前記pH緩衝構成成分が、リン酸塩ではなく、前記組成物が、前記pH緩衝構成成分としてリン酸塩を含有する同じ組成物と比較して、ECL標識によって生成されるECLの少なくとも20%の増加および/またはECL標識の不在下で生成されるバックグラウンドECLの少なくとも20%の減少を提供する、請求項1~51のいずれかに記載の組成物。
【請求項53】
前記ECL標識からの前記ECLが、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、および/またはECL標識の不在下でのECLが、炭素系電極で生成される、請求項52に記載の組成物。
【請求項54】
イオン性構成成分を含有しない同じ組成物と比較して、前記イオン性構成成分を含有する前記組成物を用いるイムノアッセイにおける非特異的結合(NSB)が、より低い、請求項1~53のいずれかに記載の組成物。
【請求項55】
前記組成物が、液体希釈剤を含まず、前記組成物が、乾燥形態で提供される、請求項1~33のいずれかに記載の組成物。
【請求項56】
1つ以上の容器に、以下の材料、
(a)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、
(b)pH緩衝構成成分と、
(c)イオン性構成成分と、を含む、キット。
【請求項57】
前記材料のうちの1つ以上が、乾燥形態である、請求項56に記載のキット。
【請求項58】
前記キットが、液体希釈剤をさらに含む、請求項57に記載のキット。
【請求項59】
前記キットが、界面活性剤または液体希釈剤を含まない、請求項56または57に記載のキット。
【請求項60】
前記キットが、界面活性剤をさらに含む、請求項56または57に記載のキット。
【請求項61】
組成物を生成するための方法であって、
(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、
(ii)pH緩衝構成成分と、
(iii)イオン性構成成分と、を組み合わせることを含む、方法。
【請求項62】
前記材料のうちの1つ以上が、乾燥形態である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項1~55のいずれかに記載の組成物と、
(a)アッセイ機器、
(b)アッセイ消耗品、
(c)追加のアッセイ試薬、
(d)アッセイ試料、
またはそれらの組み合わせと、を含む、キット。
【請求項64】
請求項56~60のいずれかに記載のキット構成成分と、
(a)アッセイ機器、
(b)アッセイ消耗品、
(c)追加のアッセイ試薬、
(d)アッセイ試料、
またはそれらの組み合わせと、を含む、キット。
【請求項65】
アッセイ機器を含み、前記アッセイ機器が、ECLアッセイを行うために構成されている、請求項63および64のいずれかに記載のキット。
【請求項66】
アッセイ消耗品を含み、ECLアッセイで使用するために構成された電極をさらに含む、請求項63~65のいずれかに記載のキット。
【請求項67】
前記電極が、炭素系電極である、請求項66に記載のキット。
【請求項68】
前記電極が、スクリーン印刷されたカーボンインク電極である、請求項67に記載のキット。
【請求項69】
追加のアッセイ試薬を含み、前記追加のアッセイ試薬が、結合試薬である、請求項63~68のいずれかに記載のキット。
【請求項70】
前記結合試薬が、ECL標識で標識されている、請求項69に記載のキット。
【請求項71】
前記標識が、有機金属ルテニウム錯体である、請求項70に記載のキット。
【請求項72】
追加のアッセイ試薬を含み、前記追加のアッセイ試薬が、結合試薬であり、前記追加のアッセイ試薬が、前記電極上に固定化されている、請求項66~68のいずれかに記載のキット。
【請求項73】
追加のアッセイ試薬を含み、前記追加のアッセイ試薬が、前記電極上にアレイとして固定化された複数の結合試薬である、請求項66~68のいずれかに記載のキット。
【請求項74】
追加のアッセイ試薬を含み、前記追加のアッセイ試薬が、粒子上に固定化された結合試薬である、請求項66~68のいずれかに記載のキット。
【請求項75】
前記粒子が、磁気によって収集可能である、請求項74に記載のキット。
【請求項76】
少なくとも1つのアッセイ試料を含み、前記少なくとも1つのアッセイ試料が、アッセイ較正試料および/またはアッセイ対照試料を含む、請求項64~75のいずれかに記載のキット。
【請求項77】
ECLを生成するための方法であって、
(a)電極を、
(i)請求項1~56のいずれかに記載の組成物、および
(ii)ECL標識と接触させることと、
(b)前記電極に電圧を印加することと、
(c)ECLを生成することと、を含む、方法。
【請求項78】
(d)前記ECLを測定することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
ECL標識の量を測定するための方法であって、
(a)電極を、
(i)請求項1~55のいずれかに記載の組成物、および
(ii)前記ECL標識と接触させることと、
(b)前記電極に電圧を印加することと、
(c)ECLを生成することと、
(d)前記ECLを測定することと、
(e)前記測定されたECLから、前記標識の前記量を決定することと、を含む、方法。
【請求項80】
ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、
(a)電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、
(b)前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬を含む前記電極上に結合錯体を形成することと、
(c)前記電極上の前記結合錯体を、請求項1~55のいずれかに記載の組成物と接触させることと、
(d)前記組成物の存在下で前記電極に電圧を印加することと、
(e)ECLを生成することと、
(f)前記ECLを測定して、前記電極上の前記結合錯体の前記量を決定することと、を含む、方法。
【請求項81】
前記方法が、前記結合錯体の形成後、ならびに前記電極を前記組成物と接触させる前および/または接触中に、前記電極を洗浄することをさらに含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、
(a)粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、
(b)前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬を含む前記粒子上に結合錯体を形成することと、
(c)前記粒子上の前記結合錯体を、請求項1~55のいずれかに記載の組成物と接触させることと、
(d)電極上に前記粒子を収集することと、
(e)前記組成物の存在下で前記電極に電圧を印加することと、
(f)ECLを生成することと、
(g)前記ECLを測定して、前記電極上の前記結合錯体の前記量を決定することと、を含む、方法。
【請求項83】
前記粒子が、磁気によって収集可能な粒子であり、前記粒子が、磁場を使用して前記電極上に収集される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記方法が、前記結合錯体の形成後、ならびに前記粒子を前記組成物と接触させる前および/または接触中に、前記粒子を洗浄することをさらに含む、請求項82または請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記固定化された結合試薬および標識された結合試薬が、互いに直接結合する、請求項80~84のいずれかに記載の方法。
【請求項86】
前記固定化された結合試薬および標識された結合試薬が、他の結合種を通じて互いに間接的に結合する、請求項80~84のいずれかに記載の方法。
【請求項87】
分析物の量を測定するための方法であって、
(a)電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および前記分析物(または前記分析物を含む試料)と接触させることと、
(b)前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬を含む前記電極上に結合錯体を形成することと、
(c)前記電極上の前記結合錯体を、請求項1~55のいずれかに記載の組成物と接触させることと、
(d)前記組成物の存在下で前記電極に電圧を印加することと、
(e)ECLを生成することと、
(f)前記ECLを測定して、前記分析物の前記量を決定することと、を含む、方法。
【請求項88】
前記方法が、前記結合錯体の形成後、ならびに前記電極を前記組成物と接触させる前および/または接触中に、前記電極を洗浄することをさらに含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記方法が、複数の分析物の多重測定を実行するために構成され、前記電極が、前記複数の分析物用の固定化された結合試薬のアレイをその上に固定化されている、請求項87または88に記載の方法。
【請求項90】
分析物の量を測定するための方法であって、
(a)粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および分析物(または前記分析物を含む試料)と接触させることと、
(b)前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬を含む前記粒子上に結合錯体を形成することと、
(c)前記粒子上の前記結合錯体を、請求項1~55のいずれかに記載の組成物と接触させることと、
(d)電極上に前記粒子を収集することと、
(e)前記組成物の存在下で前記電極に電圧を印加することと、
(f)ECLを生成することと、
(g)前記ECLを測定して、前記分析物の前記量を決定することと、を含む、方法。
【請求項91】
前記粒子が、磁気によって収集可能な粒子であり、前記粒子が、磁場を使用して前記電極上に収集される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記方法が、前記結合錯体の形成後、ならびに前記粒子を前記組成物と接触させる前および/または接触中に、前記粒子を洗浄することをさらに含む、請求項90または請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬が、(i)対象の分析物の結合パートナー、(ii)前記対象の分析物、もしくはその類似体および/もしくは競合物、または(iii)種(i)もしくは(ii)と結合可能な反応性構成成分を含む、請求項80~86のいずれかに記載の方法。
【請求項94】
前記固定化された結合試薬および前記標識された結合試薬が、(i)前記分析物の結合パートナー、(ii)前記分析物、もしくはその類似体および/もしくは競合物、または(iii)種(i)もしくは(ii)と結合可能な反応性構成成分を含む、請求項87~92のいずれかに記載の方法。
【請求項95】
前記電極が、炭素系電極である、請求項77~94のいずれかに記載の方法。
【請求項96】
前記電極が、スクリーン印刷されたカーボンインク電極である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記ECLが、カメラを使用して画像化される、請求項77~96のいずれかに記載の方法。
【請求項98】
前記ECLが、フォトダイオードを使用して測定される、請求項77~97のいずれかに記載の方法。
【請求項99】
前記電極が、マルチウェルプレートアッセイ消耗品内にある、請求項77~98のいずれかに記載の方法。
【請求項100】
前記電極が、フローセル内にある、請求項77~98のいずれかに記載の方法。
【請求項101】
前記電極が、白金である、請求項77~98のいずれかに記載の方法。
【請求項102】
前記界面活性剤の濃度が、約0.2mM~約10mMである、請求項1~55のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項103】
前記界面活性剤の濃度が、約0.5mM~約8mMである、請求項102に記載の組成物。
【請求項104】
前記界面活性剤の濃度が、約1.0mM~約5mMである、請求項103に記載の組成物。
【請求項105】
前記界面活性剤の濃度が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)超である、請求項1~55のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項106】
前記界面活性剤の濃度が、約0.2mM~約10mMである、請求項60または63~76のいずれか一項に記載のキット。
【請求項107】
前記界面活性剤の濃度が、約0.5mM~約8mMである、請求項106に記載のキット。
【請求項108】
前記界面活性剤の濃度が、約1.0mM~約5mMである、請求項107に記載のキット。
【請求項109】
前記界面活性剤の濃度が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)超である、請求項60または63~76のいずれか一項に記載のキット。
【請求項110】
前記界面活性剤の濃度が、約0.2mM~約10mMである、請求項77~101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
前記界面活性剤の濃度が、約0.5mM~約8mMである、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記界面活性剤の濃度が、約1.0mM~約5mMである、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記界面活性剤の濃度が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)超である、請求項77~101のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、アッセイ、特にエレクトロケミルミネッセントアッセイで使用するための組成物、およびそれを使用する方法に関する。各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,919,173号、同第7,288,410号、同第7,491,540号、および同第8,785,201号を参照されたい。
【背景技術】
【0002】
分析測定にエレクトロケミルミネッセンス(ECL)を利用する市販の機器は数多く存在する。ECL標識の例としては、i)発光性有機金属化合物、例えば、Ru、Os、Ir、Re、またはトリス-ビピリジル-ルテニウム(RuBpy)部分などのランタノイド金属を含有する化合物、ii)ルミノールおよび関連化合物、ならびにiii)貴金属ナノクラスター、例えば、一般式Au(SR)を有する金ナノクラスター(式中、nおよびmが、整数(例えば、nおよびmが、18~144)である)が挙げられる。ECLプロセスでECL標識に関与する種は、本明細書ではECL共反応物と称される。通常使用される共反応物としては、第三級アミン(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,846,485号を参照されたい)、シュウ酸塩、およびRuBpyからのECL用の過硫酸塩、およびルミノールからのECL用の過酸化水素(例えば、米国特許第5,240,863号を参照されたい)が挙げられる。ECL標識によって生成される光は、診断手順のレポーターシグナルとして使用することができる(Bard et al.、米国特許第5,238,808号)。例えば、ECL標識は、抗体、抗原、核酸、受容体、リガンド、または小分子などの結合剤に共有結合することができ、結合相互作用における結合試薬の関与は、ECL標識から放出されたECLを測定することによって監視することができる。あるいは、ECL活性化合物からのECLシグナルは、化学的環境の指標であり得る(例えば、ECL共反応物の形成または破壊を監視するECLアッセイについて説明している米国特許第5,641,623号を参照されたい)。ECL、ECL標識、ECLアッセイ、およびECLアッセイを行うための機器のさらなる背景については、米国特許第5,093,268号、同第5,147,806号、同第5,324,457号、同第5,591,581号、同第5,597,910号、同第5,641,623号、同第5,643,713号、同第5,679,519号、同第5,705,402号、同第5,846,485号、同第5,866,434号、同第5,786,141号、同第5,731,147号、同第6,066,448号、同第6,136,268号、同第5,776,672号、同第5,308,754号、同第5,240,863号、同第6,207,369号、同第5,589,136号、ならびに公開PCT第WO99/63347号、同第WO00/03233号、同第WO99/58962号、同第WO99/32662号、同第WO99/14599号、同第WO98/12539号、同第WO97/36931号、および同第WO98/57154号を参照されたい。
【0003】
市販のECL機器は、良好な性能を実証している。それらは、錯体試料マトリックスの感度、ダイナミックレンジ、精度、許容誤差を含む理由で広く使用されるようになっている。ECLに基づく測定を実行するために、いくつかのタイプの商用機器が利用可能である(Debad,J.D.,et al.,2004.Clinical and Biological Applications of ECL,in:Electrogenerated Chemiluminescence.Marcel Dekker,pp.43-78.)。ビーズ上で結合アッセイを実行するために構成され、ECLを誘導するための電極上にビーズを収集するためのフローセルを含む機器について開示されている(米国特許第5,935,779号および同第5,993,740号)。ECLを誘導するために使用される電極上に固定化された試薬を使用するECL機器についても開示されている(例えば、米国特許第6,140,045号、同第6,066,448号、同第6,090,545号、同第6,207,369号、および公開PCT出願番号WO98/12539号を参照されたい)。そのようなECL測定に好適な一体型電極を有するマルチウェルプレートについても開示されている(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,977,722号および同第7,842,246号を参照されたい)。ECL測定用の電極を有するカートリッジについても開示されている(例えば、US2012/0190589およびUS2012/0178091)。
【0004】
現在、ECL共反応物トリプロピルアミン(TPA)を含有する試薬は、ECL標識からの光生成を向上するために利用することができる。出願人は、そのような構成成分が顕著な欠点を有することを発見した。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、アッセイを実施するための組成物、試薬、キット、系、系構成成分、および方法に関する。実施形態では、本開示は、発光を誘導するためのアッセイ組成物に関し、組成物が、アルキルジエタノールアミンを含む。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、式(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-Rを有し、式中、R、R、R、およびRが、各々独立して-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHである。実施形態では、R、R、およびRは、-Hであり、Rは、-Hまたは-CHである。実施形態では、本開示は、発光を誘導するためのアッセイ組成物に関し、組成物が、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)または2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)を含む。実施形態では、組成物は、BDEAを含む。
【0006】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、を含む組成物を提供する。
【0007】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、から本質的になる組成物を提供する。
【0008】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、からなる組成物を提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、ECL標識、結合アッセイ用の結合試薬、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、過塩素酸塩化合物、着色剤、トレーサー化学物質、固体支持体、またはそれらの組み合わせをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLは、18℃~30℃の温度範囲にわたって、平均して1℃あたり1%未満しか変化しない。いくつかの実施形態では、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLのpHでのECLの変化の傾きは、pH単位あたり10%未満である。いくつかの実施形態では、ECL共反応物の濃度の公称値の0.8~1.2倍への変化は、本明細書に記載の組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLの10%未満の変化を提供する。いくつかの実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。
【0011】
追加の実施形態では、本開示は、1つ以上の容器内に以下の材料、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含むキットを提供する。
【0012】
いくつかの実施形態では、本開示のキットは、本明細書に記載の組成物と、アッセイ機器、アッセイ消耗品、追加のアッセイ試薬、アッセイ試料、またはそれらの組み合わせと、を含む。いくつかの実施形態では、アッセイ機器は、ECLアッセイを行うために構成されている。
【0013】
さらなる実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含む組成物を生成するための方法を提供する。
【0014】
実施形態では、本開示は、電極を本明細書に記載の組成物およびECL標識と接触させることと、電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、を含む、ECLを生成するための方法を提供する。
【0015】
実施形態では、本開示は、ECL標識の量を測定するための方法であって、電極を本明細書に記載の組成物およびECL標識と接触させることと、電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定することと、測定されたECLから、標識の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0016】
実施形態では、本開示は、ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む電極上に結合錯体を形成することと、電極上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、電極上の結合錯体の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0017】
実施形態では、本開示は、ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、粒子上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、電極上に粒子を収集することと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、電極上の結合錯体の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0018】
実施形態では、本開示は、分析物の量を測定するための方法であって、電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および分析物(または分析物を含む試料)と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む電極上に結合錯体を形成することと、電極上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、分析物の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0019】
実施形態では、本開示は、分析物の量を測定するための方法であって、粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および分析物(または分析物を含む試料)と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、粒子上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、電極上に粒子を収集することと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、分析物の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1Aは、電極表面上のECL標識試薬の特異的ECLシグナルを示し、図1Bは、TRITON X-100が存在する場合または存在しない場合の、BDEA、DBEA、またはTPA共反応物を含有するECL読み取り緩衝液の存在下でECLが生成されたときの、標識された試薬の不在下でのバックグラウンドECLシグナルを示す。図1Cは、また、読み取り緩衝液中のpH緩衝構成成分を変化させた影響を示す。
図2図2Aおよび2Bは、ECLサンドイッチイムノアッセイの多重パネルによって生成された特異的シグナルおよびバックグラウンドシグナルを示す。図2Aは、BDEA含有共反応物組成物の存在下で生成されたシグナルを、従来のTPA含有共反応物組成物によって生成されたシグナルと比較しており、図2Bは、高レベルの塩を含有するBDEA含有共反応物組成物の存在下で生成されたシグナルを、従来のTPA含有共反応物組成物によって生成されたシグナルと比較している。
図3図3A~3Fは、読み取り緩衝液のpHの影響を含む、BDEAおよびTPAを含有するECL読み取り緩衝液の存在下で生成される特異的ECLシグナルおよびECLバックグラウンドシグナルに対する組成および環境変動の原因の影響(図3A)、ECL生成中の読み取り緩衝液温度の影響(図3B)、共反応物濃度および界面活性剤の存在または不在の影響(図3C)、読み取り緩衝液内のすべての成分の希釈または濃縮の影響(図3D)、読み取り緩衝液の温度およびpHの影響(図3E)、ならびに異なる読み取り緩衝液の温度およびpHでのバックグラウンド変化%(図3F)を示す。
図4】BDEAおよびTPAを含有する読み取り緩衝液の存在下で生成された特異的ECLシグナルおよびECLバックグラウンドシグナルの生成における、電圧波形および持続時間の影響を示す。
図5図5Aは、一組の非イオン性界面活性剤の化学構造を示し、図5Bは、これらの界面活性剤で調製された読み取り緩衝液の液//気界面張力(ダイン/cm)を示す。
図6図6Aは、特異的ECLシグナルの比較を示し、図6Bは、BDEAを含有するが異なる界面活性剤を有する読み取り緩衝液を使用して生成されたECLバックグラウンドシグナルの比較を示す。
図7】CD9表面タンパク質を発現する細胞外小胞のECLサンドイッチイムノアッセイからのECLシグナルを示し、異なる界面活性剤を含む異なるBDEA含有読み取り緩衝液を使用して測定されたシグナルを比較し、各読み取り緩衝液について、読み取り緩衝液の添加直後(T=0)に測定されたシグナルを、シグナルの測定前にアッセイ生成物を読み取り緩衝液中で15分間インキュベートした場合(T=15)に測定されたシグナルと比較している。
図8】CD9表面タンパク質を発現する細胞外小胞(EV)のECLサンドイッチイムノアッセイからのECLシグナルを示し、TWEEN20またはPEG(18)トリデシルエーテル(PEG18TDE)のいずれかを含む異なるBDEA含有読み取り緩衝液を使用して測定されたシグナルを、様々な濃度で比較している。4つの異なる濃度のEVを試験した。
図9図9A~9Dは、BDEAまたはTPA読み取り緩衝液を使用した、分析物sRange(図9A)、IL-9(図9B)、Kim-1(図9C)、およびMIG(図9D)での抗体スクリーニング中の平均ECL損失%を示す。
図10図10A~10Cは、分析物IL-13(図10A)、MDC(図10B)、およびTNF-β(図10C)でのBDEAまたはTPA読み取り緩衝液を使用するマルチプレックスアッセイにおける、特異的ECLシグナル%および非特異的ECLシグナル%を示す。
図11図11Aは、TRITON X-100の濃度を変化させたBDEAまたはTPA読み取り緩衝液を使用するEVアッセイにおける、ECLシグナル変化を示す。図11Bは、2つの異なるロットの非TRITON BDEA読み取り緩衝液で試験した、既知の濃度のEVの滴定曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示、ならびにその追加の目的、特色、および利点は、ある特定の実施形態の以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
【0022】
本明細書に記載されているように、ECL共反応物トリプロピルアミン(TPA)は、ある特定の欠点を有する。例えば、TPAは、水への低い溶解度を有し、それにより製造が困難であり、不快な臭気を伴い揮発性である。したがって、本発明者らは、TPAが別のECL共反応物で置き換えられた配合物を見出すことが可能であるかどうかを決定することに着手した。
【0023】
実施形態では、発明は、以下の式(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R)のアルキルジエタノールアミンを含む、ECL共反応試薬および配合物であって、
【化1】

式中、R、R、RおよびRが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHである、ECL共反応試薬および配合物を提供する。実施形態では、R、R、Rは、各々-H、およびR=-CH(BDEA)である。実施形態では、R、R、R、およびRは、各々Hである。
【0024】
本発明は、ECL共反応物としてBDEAまたはDBAE、好ましくはBDEAを含む試薬および配合物を含み、ECL共反応物としてのTPAの使用に代わるものを提供する。これらの共反応物は、水溶性が高く、不揮発性であり、臭気をほとんどからまったく有さず、したがって、TPAの主な制限に対処している。本発明者らは、アッセイのバックグラウンドシグナルを最小限に抑えながらまた、TPA含有組成物に匹敵するECLシグナル生成を提供することが可能な新しい共反応物を含有する、好ましい組成物を発見した。本発明の組成物はまた、(i)ECLシグナルが、微量なレベルの汚染物質の変動などの、共反応物構成成分のロット間の変動に対して感度が低いこと、ii)ECLシグナルが、pH、温度、塩濃度の変化に対しても感度が低いこと、(iii)TPA含有組成物とは異なり、ECLシグナルが、界面活性剤の存在または不在に対して鈍感であり、最適なシグナル生成のために、TRITON X-100(ある特定の分析物、特に脂質膜を含む分析物を破壊し得る)などの過酷な芳香族系界面活性剤の存在を必要としないこと、および(iv)分析物と結合試薬との間のオフレートが低いことの指標である、ECLシグナル損失の低減、を含む、従来のTPA含有組成物を上回る追加の予想外の利点を提供する。これらの予想外の利点は、ひいては、製造におけるロット間の変動性およびアッセイを行うときの測定間の変動性の原因に対して、TPA含有組成物よりも高い堅牢性を提供する。アッセイの変動性のこれらの原因の低減は、現場で非常に望まれている。例えば、Lee et al.,2006を参照されたい。加えて、界面活性剤の存在に対する予想外に低い感度により、界面活性剤の組成および濃度を調整して、溶液の表面張力およびメニスカス形状の制御、ならびにアッセイ混合物中での構成成分の会合を維持または破壊する能力の制御などの特定の望ましい属性を達成することが可能になる。
【0025】
本発明は、(i)本明細書に記載の組成物、(ii)これらの組成物の構成成分のうちの1つ以上を含むアッセイ試薬、(iii)これらの組成物または試薬のうちの1つ、および任意選択的に他のアッセイ構成成分を含有するキット、ならびに(iv)ECLプロセスまたは測定を実行するためにこれらの組成物、試薬、および/またはキットを用いる方法、を含む。
【0026】
本明細書の考察および特許請求の範囲において、用いられる本発明の成分または反応物の量を修飾する「約」という用語は、例えば、濃縮物を作製するために使用される典型的な測定および液体取り扱い手順、もしくは溶液を使用することを通じて、これらの手順での不注意による誤差を通じて、組成物の作製もしくは方法の実行に用いられる成分の製造、供給源、もしくは純度の違いなどを通じて生じ得る、数値的量の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物の異なる平衡条件に起因して異なる量を包含する。「約」という用語によって修飾されているかどうかにかかわらず、特許請求の範囲は、量に相当するものを含む。一実施形態では、「約」という用語は、報告された数値の10%以内、好ましくは報告された数値の5%以内を意味する。
【0027】
本明細書で使用される場合、特に断りのない限り、「または」という用語が接続する、構成成分を含有する組成物は、構成成分の組み合わせを含む組成物を包含する。例えば、「x」、「y」、または「z」を含む組成物としては、限定されないが、「x」、「y」、および「z」を含む組成物、「x」および「y」を含む組成物、「x」および「z」を含む組成物、ならびに「y」および「z」を含む組成物が挙げられる。
【0028】
本明細書で使用される場合、「実質的に」または「実質的な」という用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、物品、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで使用されるときに、等しく適用可能である。例えば、「実質的に」平坦である表面は、完全に平坦であるか、または完全に平坦である場合と同じであろう影響を有するようにほぼ平坦であるかのいずれかであろう。
【0029】
本明細書で使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」などの用語は、単一の実体のみを指すことを意図するものではなく、特定の例を例示として使用することができる一般的な部類を含む。
【0030】
本明細書における任意の数値範囲への言及は、その範囲によって包含される各数値(小数および整数を含む)を明らかに含む。説明のために、本明細書における「少なくとも50」または「少なくとも約50」の範囲への言及は、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60などの整数、および小数50.1、50.2 50.3、50.4、50.5、50.6、50.7、50.8、50.9などを含む。さらなる説明では、本明細書における「50未満」または「約50未満」の範囲への言及は、整数49、48、47、46、45、44、43、42、41、40など、および小数49.9、49.8、49.7、49.6、49.5、49.4、49.3、49.2、49.1、49.0などを含む。さらに別の説明では、本明細書における「5~10」の範囲への言及は、5、6、7、8、9、および10の整数、ならびに小数5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9などを含む。
【0031】
ECLを放出するように誘導することができる物質は、ECL活性である、またはECL活性を有すると言及され得る。これはまた、ECL活性種、ECL部分、ECL標識、ECL標識化合物、またはECL標識物質などと称され得る。本開示に従ったある特定の組成物、試薬、キット、方法、または系の実施形態で利用されるとき、これは、他の分子、特に、生化学的もしくは生物学的アッセイの構成成分、例えば、分析物もしくはその類似体、分析物もしくはその類似体、分析物もしくはその類似体の結合パートナー、そのような前述の結合パートナーのさらなる結合パートナー、または分析物と結合することが可能な反応性構成成分、その類似体もしくは本明細書に記載の結合パートナーに連結される、これらのECL活性種の開示の範囲内である。本明細書に記載のECL活性種はまた、1つ以上の結合パートナーおよび/または1つ以上の反応性構成成分の組み合わせに連結することができる。ある特定の酵素アッセイでは、ECL活性種は、酵素基質に連結し得る。ECLの測定の励起の文脈において、ECL活性種は、「結合」または「遊離」していると説明され得る。この文脈において、「結合」は、ECLを誘導するために使用される電極に近接して保持されるECL活性種、例えば、電極上に固定化されている他の種への結合相互作用を通じて保持され、電極の表面上に収集されたビーズの表面上に存在する、電極上に直接固定化された種を指す。対照的に、この文脈において、「遊離」は、ECL活性種を含有する溶液、懸濁液、またはエマルションなどの、電極と接触しているバルク液体媒体中で遊離して拡散している標識を指す。
【0032】
同様に、前述の励起状態にあるECL部分などの、ECL反応の過程で形成される不安定な種、準安定な種、および他の中間種を含有する前述の「組成物」、以降時折「ECL組成物」、または「系」は、本開示の範囲内である。加えて、可視光の放出は、本開示のある特定の実施形態の有利な特色であるが、赤外線または紫外線、X線、マイクロ波などの他のタイプの電磁放射を放出する組成物(以降時折「ECL組成物」)または系は、本開示の範囲内である。本開示に関連して「エレクトロケミルミネッセンス」、「エレクトロケミルミネッセント」、「発光」、「発光性」、および「冷光」という用語の使用は、放出が光であることを必要としないが、放出がそのような他の形態の電磁放射であることが認められる。
【0033】
本開示の組成物は、例えば、水性組成物のpHに応じて、プロトン化または脱プロトン化された形態で存在し得る酸性または塩基性構成成分を含み得る。例えば、アミンまたは他の塩基(BDEA、DBAE、またはトリスなど)への言及は、非プロトン化(アミン)形態またはプロトン化(アンモニウム)形態を指す場合がある。同様に、リン酸塩への言及は、リン酸、またはリン酸塩の脱プロトン化状態のうちのいずれかを指す場合がある。
【0034】
本開示は、ECL読み取り緩衝液、アッセイ組成物およびそれを含有するキット、ならびにそれを使用する方法に関する。キットは、一緒に使用して、例えば、組成物を作製するために、デバイスを製造するために、または方法を実行するために提供される一組の構成成分を指す。キットは、1つ以上の構成成分を含み得る。キットの構成成分は、1つのパッケージまたは複数のパッケージで提供され得、各パッケージが、1つ以上の構成成分を含有し得る。
【0035】
実施形態では、本開示の組成物は、TPAを含有する組成物と置き換えて、またはそれと組み合わせて、またはその代替物として、アッセイ系で使用される。
【0036】
本開示の一態様は、ECL共反応物を含む改善されたECLアッセイ組成物に関し、ECL共反応物が、BDEAまたはDBAE、好ましくはBDEAである。これらのECLアッセイ組成物は、ECL標識を誘導してECLを放出するための、およびECLの測定を介してECL標識を高感度に測定するための好適な環境を提供する。本開示のECLアッセイ組成物は、任意選択的に、pH緩衝液、洗剤、保存剤、界面活性剤、消泡剤、ECL活性種、塩、キレート剤、酸、塩基、金属イオンおよび/もしくは金属キレート剤、および/または追加の共反応物を含む、追加の構成成分を含み得る。
【0037】
本開示のECLアッセイ組成物はまた、場合によっては、ECL標識で標識され得る、抗体、抗体の断片、タンパク質、酵素、酵素基質、酵素阻害剤、補因子、抗原、ハプテン、リポタンパク質、リポ糖、細胞、細胞内構成成分、細胞受容体、膜断片、エキソソーム、細胞外小胞、ウイルス、核酸、核酸類似体(タンパク質核酸または非天然ヌクレオチド塩基などの非天然連結部を有する類似体を含む)、抗原、脂質、糖タンパク質、炭水化物、ペプチド、アミノ酸、受容体、ホルモン、結合試薬、タンパク質結合リガンド、リガンド、薬理学的薬剤、膜小胞、リポソーム、細胞小器官、細菌、真菌、またはそれらの組み合わせを含む、生物学的アッセイの構成成分を含み得る。これらの生物学的アッセイ構成成分は、非固定化形態であってもよいか、または限定されないが、スライド、チップ、ウェル、アッセイセル、チューブ、または他の容器、ビーズ、または微粒子の表面を含む、固相結合アッセイで使用される固相の表面を含む、固相表面上に固定化されていてもよい。ECLアッセイ組成物はまた、生物学的アッセイで測定される分析物、および/または生物学的アッセイによって測定される分析物を含む試料もしくは試料の構成成分を含み得る。
【0038】
本開示はまた、ECL共反応物、および任意選択的に本明細書に記載のECLアッセイ組成物の1つ以上の追加構成成分を含む組成物であり、試料中の分析物を測定するアッセイで使用するのに有用である、ECL読み取り緩衝液に関する。次いで、ECL読み取り緩衝液は、本明細書に記載のECLアッセイ組成物を形成するために、それ自体で、または他のアッセイ構成成分と組み合わせて使用される。一実施形態では、ECL読み取り緩衝液は、(i)ECL共反応物と、(ii)読み取り緩衝液のpHを定義された範囲内に保持するpH緩衝構成成分と、(iii)追加のイオン性構成成分と、任意選択的に(iv)界面活性剤と、を含む。
【0039】
本開示のECLアッセイ組成物およびECL読み取り緩衝液は、本質的に水性または実質的に水性(例えば、>75重量%、または好ましくは>85重量%の水)であり得るが、いくつかの用途では、DMSO、DMF、ホルムアミド、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタノール、エタノール、グリセロール、または他のアルコールなどの有機共溶媒を添加することが望ましい場合がある。本開示の実施形態では、ECL読み取り緩衝液(またはその1つ以上の構成成分)は、乾燥形態で提供され、ユーザーが、適切な溶媒またはマトリックス(好ましくは水または水性媒体)を添加することによって、好ましくは、溶液構成成分の事前に指定された濃度で溶液を生成するために、定義された量の適切な溶媒またはマトリックスを添加することによって、液体試薬に変換する。
【0040】
5.1 ECL共反応物
出願人は、いくつかの用途においてTPAに匹敵するかまたはより良好な性能を提供する、非TPA共反応物を含むECL読み取り緩衝液およびECLアッセイ組成物を発見した。
【0041】
実施形態では、非TPA共反応物は、以下の式(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R)のアルキルジエタノールアミンであり、
【化2】

式中、R、R、RおよびRは、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHである。実施形態では、R、R、Rは、各々-H、およびR=-CH(BDEA)である。実施形態では、R、R、R、およびRは、各々Hである。
【0042】
非TPA共反応物としては、BDEAまたはDBAEが挙げられる(構造を以下に示す)。好ましくは、非TPA共反応物は、BDEAである。
【化3】
【0043】
TPAと比較して、BDEAおよびDBAEは、低い揮発性(室温で2mm Hg未満の蒸気圧)、高い沸点(大気圧で200℃超の沸点)、良好な水溶性、少ない臭気、および低い可燃性を有する。出願人は、ECL共反応物として、BDEAが、その濃度によって比較的影響を受けないという驚くほど有利な影響を有することを発見した。この共反応物は、以下に論じられるように、他の構成成分と組み合わせて組成物を形成することができる。これは、TPA、またはN,N-ジブチルエタノールアミン、またはその両方などの他のECL共反応物を添加することを含む。
【0044】
本発明のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液中のBDEAまたはDBAE共反応物の濃度は、約10mM~約800mM、約75mM~約400mM、約75mM~約300mM、約100mM~約300mM、約100mM~約225mM、約100mM~約150mM、約100mM~約175mM、約150mM、または約125mMであり得る。濃度は、組成物および/または読み取り緩衝液を用いるECLアッセイにおいて、特異的ECLシグナルが、共反応物濃度の小さい変化に比較的鈍感であり、例えば、公称値の約0.5倍~約5倍、または約0.6倍~約2.5倍、または約0.7倍~約1.2倍、または約0.8倍~約1.5倍、または約0.8倍~約1.4倍、または約0.8倍~約1.2倍の濃度変化が、約5%以下、約10%以下、または約20%以下の特異的ECLシグナル変化をもたらすように選択され得る。
【0045】
一実施形態では、ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液は、それらを用いるECLアッセイにおけるECL生成ステップが、温度変化に比較的鈍感であり、例えば、ECLアッセイ組成物の存在下でECL標識からECLを生成するステップでの18℃~30℃への温度変化が、10%未満、20%未満、もしくは30%未満の特異的ECLの変化をもたらすか、またはこの範囲を上回る温度でのECLにおける変化の傾きが、1℃あたり2%未満、もしくは1℃あたり10%未満であるようなものである。
【0046】
本開示の組成物の実施形態では、ECL共反応物は、BDEAである。実施形態では、ECL共反応物は、DBAEである。実施形態では、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLは、18℃~30℃の温度範囲にわたって、平均して1℃あたり1%未満しか変化しない。実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。
【0047】
実施形態では、組成物中のECL共反応物の濃度は、約10mM~約800mMである。実施形態では、ECL共反応物の濃度は、約75mM~約300mMである。実施形態では、ECL共反応物の濃度は、約100mM~約150mMである。実施形態では、ECL共反応物の濃度の公称値の0.8~1.2倍への変化は、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLの10%未満の変化を提供する。実施形態では、ECLは、生成された炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体形態である。
【0048】
5.2 pH緩衝液
共反応物を含有する本発明のECLアッセイ組成物および読み取り緩衝液は、好ましくは、pHを所望の範囲内に維持するように設計される。pHの制御を達成するために、これらの組成物および緩衝液は、pH緩衝構成成分を含み得る。溶液を特定のpH範囲内に維持するためのpH緩衝構成成分として作用することができる材料は、当技術分野で周知である。好適なpH緩衝構成成分の例としては、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(本明細書では「トリス」とも称される)、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン(GlyGlyとも称される)、ホウ酸塩、酢酸塩、およびクエン酸塩が挙げられる。好ましいpH緩衝構成成分は、トリスおよびリン酸塩である。トリスとBDEA(またはDBAE)との混合物は、ECL標識の存在下でECLの効率的な生成を提供するが、ECL標識の不在下では非常に低いECLバックグラウンドシグナルを提供するので、トリスが特に好ましい。本発明の一実施形態では、ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液で使用される緩衝構成成分は、緩衝構成成分が同じ濃度のリン酸塩で置き換えられた類似の組成物と比較して、その組成物を使用するECLアッセイの特異的シグナルが、リン酸塩組成物を用いるシグナルよりも大きいか、または少なくとも約20%大きいか、または少なくとも約50%大きく、ECL標識の不在下での読み取り緩衝液バックグラウンドシグナルが、リン酸塩組成物を用いた読み取り緩衝液のバックグラウンドよりも小さいか、または少なくとも約20%小さいか、または少なくとも約50%小さいか、または少なくとも約80%小さいように、選択される。
【0049】
本発明のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液中のpH緩衝構成成分の濃度は、約10mM~約800mM、約50mM~約400mM、約100mM~約300mM、約150mM~250mM、または約200mMであり得る。
【0050】
ECLアッセイ組成物または読み取り緩衝液は、定義された範囲内のpHを有するように設計または調節することができる。組成物は、約6~約10、約6~約9、約7~約8、約7.6~約7.9、または約7.8の範囲のpHを有し得る。一実施形態では、ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の配合およびpHは、組成物を使用するECLアッセイにおけるECLシグナルが、pHの変化に、例えば、pHの0.1の増加または減少が5%未満もしくは10%未満であるか、またはこのpH範囲を上回るECLシグナルの変化率がpH単位あたり10%未満もしくはpH単位あたり25%未満である特異的ECLシグナルの変化に、鈍感であるように選択される。
【0051】
本開示の組成物の実施形態では、pH緩衝構成成分は、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、またはクエン酸塩である。
【0052】
本開示の組成物の実施形態では、pH緩衝構成成分は、トリスである。実施形態では、pH緩衝構成成分はトリスであり、組成物は界面活性剤を含む。実施形態では、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含む非イオン性界面活性剤である。実施形態では、界面活性剤は、TRITON X-100である。実施形態では、界面活性剤は、芳香族基を含まない非イオン性界面活性剤である。実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含まない非イオン性界面活性剤である。実施形態では、組成物は、脂質二重層膜を破壊しない。実施形態では、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、例えば、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(n)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、界面活性剤は、線状アルキルエーテル-PEGである。実施形態では、界面活性剤は、PEG(10)トリデシルエーテル、PEG(12)トリデシルエーテル、またはPEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、界面活性剤は、TWEEN-20である。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。「PEG」は、洗剤中のポリエチレングリコール部分を指し、PEG(n)は、n個のモノマーサブユニットを含むポリエチレングリコール部分を指す。
【0053】
本開示の組成物の実施形態では、組成物のpHは、約6~約9である。実施形態では、pHは、約7~約8である。実施形態では、pHは、約7.6~約7.9である。実施形態では、pHは、約7.8である。実施形態では、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLのpHでのECLの変化の傾きは、pH単位あたり10%未満である。実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。
【0054】
組成物の実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約10mM~約800mMである。実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約100mM~約300mMである。実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約150mM~約250mMである。
【0055】
組成物の実施形態では、pH緩衝構成成分は、リン酸塩ではなく、組成物は、pH緩衝構成成分としてリン酸塩を含有する同じ組成物と比較して、ECL標識によって生成されるECLの少なくとも20%の増加および/またはECL標識の不在下で生成されるバックグラウンドECLの少なくとも20%の減少を提供する。実施形態では、ECL標識からのECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、および/またはECL標識の不在下でのECLは、炭素系電極で生成される。
【0056】
5.3 イオンおよび塩
本開示の組成物および/または読み取り緩衝液は、様々な濃度の1つ以上のイオンまたは塩(本明細書に記載のpH緩衝構成成分を含むかまたはそれに加えて)を含み得る。本発明の非TPA含有組成物および読み取り緩衝液の開発における重要な予想外の発見は、類似のTPA含有組成物で典型的に使用されるイオン濃度と比較して、高イオン濃度の有益な影響、特に、標識された種の非特異的結合の低減に対する高イオン濃度の有益な影響である。イオン濃度を増加させるために添加され得る塩は、当技術分野で周知であり、カチオンLi、Na、K、Rb、Cs、Mg+2、Ca+2、NH (好ましくは、Li、Na、およびK)を含む塩、および/またはアニオンF、Cl、Br、I、リン酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩(好ましくは、Cl)を含む塩が挙げられる。使用され得る塩としては、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化リチウム(LiCl)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。本発明の一実施形態では、非TPA含有ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液中のイオン種の同一性および濃度は、非TPA共反応物がTPAで置き換えられた類似のECLアッセイ組成物と比較して、ECLアッセイの特異的シグナルが、TPA組成物を用いたシグナルの約50%~約200%、または約75~約125%であり、非特異的バックグラウンドシグナルが、TPA組成物を用いた非特異的バックグラウンドシグナルの約50%~約200%、または約75~約125%であるように選択される。
【0057】
共反応物を含有する本発明のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液は、アニオン種の総濃度が、約250mM以上、約500mM以上、約750mM以上、約1000mM以上、約250mM~約1400mM、約500mM~約1200mM、または約1050mMであるように、本明細書に記載のものなどの塩を含み得る。そのような組成物および/または読み取り緩衝液は、塩化物イオン(Cl)の総濃度が、約250mM以上、約500mM以上、約750mM以上、約1000mM以上、約250mM~約1400mM、約500mM~約1200mM、または約1050mMである実施形態を含む。
【0058】
Cl構成成分を含む実施形態では、開示の組成物は、NaCl、KCl、LiCl、またはそれらの混合物を含み得る。この実施形態では、NaClの濃度は、約200mM~約1400mM、約600mM~約1200mM、または約800mMであり得、KClの濃度は、約50mM、約200mM~約1400mM、約500mM、約600mM~約1200mM、または約800mMであり得、LiClの濃度は、約200mM~約1400mM、約600mM~約1200mM、または約800mMであり得る。開示の組成物は、約800mMの濃度でNaClを含み得、KClの濃度は、約50mMであり得る。開示の組成物はまた、約800mMの濃度でLiClを含み得、KClの濃度は、約50mMであり得る。
【0059】
開示の組成物の一実施形態では、組成物は、約0.3M~約1.9Mまたは約1.4M、約0.5M~約1.2Mまたは約1.0M、約0.8M~約1.2M、約1.0M~1.2Mまたは約1.1Mのイオン強度を有し得る。
【0060】
本開示の組成物の実施形態では、イオン性構成成分は、塩化物イオンを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、NaCl、KCl、LiCl、またはそれらの塩のうちの任意の2つまたは任意の3つの組み合わせを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、NaClを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、KClを含む。
【0061】
実施形態では、組成物は、約0.3M超のイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、約0.5M超のイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、約0.8M超のイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、約1.0M超のイオン強度を有する。
【0062】
実施形態では、組成物は塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は約0.25M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約0.5M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約0.75M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約1.0M超である。
【0063】
実施形態では、イオン性構成成分を含有しない同じ構成成分と比較して、イオン性構成成分を含有する組成物を用いるイムノアッセイにおける非特異的結合(NSB)は、より低い。
【0064】
5.4 界面活性剤
BDEAおよびDBAE系ECL組成物および読み取り緩衝液の予想外の態様は、界面活性剤の存在、濃度、または構造に対するECL生成の鈍感性である。対照的に、TPA系組成物は、最適なシグナル生成のために界面活性剤の存在を必要とする。特に、TPAは、TRITON X-100のフェノールエーテル部分などの芳香族部分を含む界面活性剤の存在下で、最適なECL生成を提供する。
【0065】
したがって、本発明の共反応物含有ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液は、(i)界面活性剤を含まないか、または(ii)界面活性剤を含むが、界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)未満の濃度でのみ含む、組成物を含む。臨界ミセル濃度(cmc)は、それを超えるとミセルが形成され、組成物に添加されるすべての追加の界面活性剤がミセルに行く、界面活性剤の濃度として知られている。本発明の共反応物含有ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液はまた、(i)芳香族界面活性剤、もしくはより具体的にはフェノールエーテル部分を含有する界面活性剤、もしくはより具体的にはTRITON X-100を含まない組成物、または(ii)(i)に記載の界面活性剤を含むが、界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)未満の濃度でのみ含む、組成物を含む。
【0066】
あるいは、界面活性剤を含むこと、例えば、より低い表面張力を提供すること、または望ましくない分子凝集体を分解することは、いくつかの用途において依然として有利であり得る。存在し得る界面活性剤としては、TRITON X-100などの芳香族界面活性剤、および/または非芳香族界面活性剤が挙げられる。存在し得る界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤およびイオン性界面活性剤が挙げられる。存在し得る非イオン性界面活性剤としては、NONIDET、BRIJ、TRITON、TWEEN、THESIT、LUBROL、GENAPOL、PLURONIC、TETRONIC、F108、およびSPANの商品名で知られている界面活性剤の部類が挙げられる。好ましくは、界面活性剤は、50ダイン/cm以下、約40ダイン/cm以下、または約35ダイン/cm以下の気-液表面張力を有する溶液を提供する濃度で含まれる。好ましくは、含まれる界面活性剤は、それらのcmc以上、それらのcmcの約2倍以上、またはそれらのcmcの約5倍以上の濃度で存在する。実施形態では、本開示の組成物および/または読み取り緩衝液は、組成物の体積あたり、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、または約10重量%の濃度で界面活性剤を含む。実施形態では、本開示の組成物および/または読み取り緩衝液は、約0.1mM~約10mM、約0.2mM~約8mM、約0.3mM~約5mM、約0.4mM~約0.8mM、約0.5mM~約0.6mM、約1mM、または約0.5mMの濃度で界面活性剤を含む。実施形態では、ECL共反応物含有組成物および/または読み取り緩衝液中に含まれる界面活性剤は、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約2mM、約3mM、約4mM、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、または約10mMの濃度で含まれる。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約0.2mM~約10mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約0.5mM~約8mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約1.0mM~約5mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約0.5mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約1.0mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、5.0mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、約10mMである。実施形態では、界面活性剤の濃度は、界面活性剤の臨界ミセル濃度(cmc)超である。
【0067】
有利なことに、界面活性剤は、低い表面張力(およびより良好に制御されたメニスカス角度)などの界面活性剤のいくつかの望ましい属性を提供するが、特定の生物学的アッセイターゲットに関してTRITON X-100よりも変性が少ない組成物および/または読み取り緩衝液中に含めるために選択され得る。本発明は、脂質二重層膜を含む分析物を破壊しない、穏やかな界面活性剤が含まれる実施形態を含む。そのような穏やかな界面活性剤としては、限定されないが、(i)エチレングリコールおよび/もしくはプロピレングリコールのオリゴマー、または(ii)エーテル基を介してエチレングリコールおよび/もしくはプロピレングリコールのオリゴマーに連結されたアルキル鎖が挙げられる。そのような穏やかな界面活性剤はまた、BRIJ、TWEEN、PLURONIC、またはKOLLIPHORの商品名で知られている界面活性剤の部類であり得る。そのような穏やかな界面活性剤はまた、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、HO(CHCH181327(PEG(18)トリデシルエーテルとも称される)、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20などの特定の界面活性剤であり得る。そのような穏やかな界面活性剤はまた、KOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルなどの特定の界面活性剤であり得る。好ましくは、界面活性剤は、エステル連結部を含まない。
【0068】
実施形態では、本開示の組成物は、フェノールエーテルを含まない非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、脂質二重層膜を破壊しない。実施形態では、界面活性剤は、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20などの非イオン性界面活性剤である。実施形態では、界面活性剤は、TWEEN20である。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、pH緩衝構成成分は、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、またはクエン酸塩である。
【0069】
5.5 ECL標識および他のアッセイ試薬
本発明の組成物は、アッセイ測定を実行するために有用な多様なアッセイ試薬および/または構成成分を含み得、場合によっては、ECL標識で標識され得、全細胞、細胞表面抗原、細胞内粒子(例えば、細胞小器官、または膜断片)、エキソソーム、細胞外小胞、リポソーム、膜小胞、ウイルス、プリオン、イエダニもしくはその断片、ウイロイド、抗体、抗原、ハプテン、脂肪酸、核酸(および合成類似体)、タンパク質(および合成類似体)、リポタンパク質、多糖、阻害剤、補因子、ハプテン、細胞受容体、受容体リガンド、リポ多糖、糖タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、酵素、酵素基質、酵素生成物、セカンドメッセンジャー、細胞代謝生成物、ホルモン、薬理学的薬剤、合成有機分子、有機金属分子、鎮静剤、バルビツール酸塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ酸、糖、レクチン、組み換えもしくは誘導タンパク質、ビオチン、アビジン、および/またはストレプトアビジンが挙げられる。アッセイ試薬は、例えば、結合アッセイまたは酵素アッセイにおいて、結合試薬または酵素基質として有用であり得る。
【0070】
本発明の組成物は、ECL標識を含み得る。有用なECL標識としては、共反応物としてのTPAの存在下でECLを生成する標識が挙げられる。使用され得るECL標識の例としては、Ru、Os、Ir、Re、またはランタノイド金属を含有する有機金属化合物などの発光性有機金属化合物が挙げられる(例えば、米国特許第5,714,089号、同第6,316,607号、同第6,808,939号、同第9,416,150号に記載の標識を参照されたい)。好ましいECL標識は、ルテニウムまたはオスミウム含有有機金属種である。これらのルテニウムまたはオスミウム含有有機金属は、ポリピリジルリガンド(最も好ましくは、ビピリジン、フェナントロリン、および/またはそれらの置換誘導体)にキレート化されたルテニウムまたはオスミウムを含み得る。最も好ましくは、ECL標識は、ルテニウム-トリス-ビピリジンを含み、ビピリジンリガンドは、例えば、標識をアッセイ試薬に結合するための連結基および/または非特異的結合を最小限にするための親水性置換基で任意選択的に置換されている。一実施形態では、使用されるECL標識は、1つまたは2つの4,4’-ビス(スルホメチル)-ビピリジンリガンドを含むルテニウムトリ-ビピリジン誘導体(米国特許第6,808,939号に記載の標識など)である。ECL標識は、本明細書に記載のアッセイ試薬に連結することができる。
【0071】
本発明の組成物が分析物の結合アッセイで使用される特定の実施形態では、標識は、アッセイの結合構成成分、例えば、分析物もしくはその類似体、分析物もしくはその類似体の結合パートナー、そのような前述の結合パートナーのさらなる結合パートナー、または分析物、その類似体、もしくは本明細書に記載の結合パートナーと結合可能である反応性構成成分に連結することができる。本明細書に記載の標識はまた、1つ以上の結合パートナーおよび/または1つ以上の反応性構成成分の組み合わせに連結することができる。反応性構成成分は、別のアッセイ構成成分を間接的に固定化または標識するために使用することができる。例として、分析物に対する結合試薬を用いる結合アッセイでは、結合試薬は、直接固定化または標識することができるか、あるいは、反応性構成成分を使用して間接的に標識または固定化することができる。そのようなアプローチは当技術分野で周知であり、(i)アッセイ試薬を標識もしくは固定化するための抗種抗体(例えば、抗分析物抗体)などの二次結合試薬の使用、または(ii)ビオチン結合試薬コンジュゲートを標識もしくは固定化するために標識もしくは固定化されたストレプトアビジンの使用、が挙げられる。
【0072】
5.6 他の構成成分
本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液は、様々な濃度の1つ以上の他の構成成分を含み得る。列挙された構成成分から本質的になる組成物では、そのような組成物は、列挙された構成成分、および組成物の基本的かつ新規な特徴に物理的に影響を及ぼさないものを含有する。組成物の基本的かつ新規な特徴に物理的に影響を及ぼさない構成成分は、組成物の本質的なECL特徴(例えば、ECLシグナルの生成)を変化させないものである。組成物中に含まれ得る構成成分の非限定的な例としては、共溶媒(例えば、本明細書に記載の共溶媒など)、防腐剤および/または殺生物剤(例えば、アジド、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンおよび/または2-メチル-イソチアゾリン-3-オン)、消泡剤(シリコーンおよび/または非シリコーン系剤、例えば、Antifoams 204、A、B、C、Y-30および/またはMillipore SigmaからのSE-15が挙げられる)、着色剤、ならびに試薬の出所または信頼性を検証するための化学的フィンガープリントを提供するために添加されるトレーサー化学物質が挙げられる。実施形態では、過塩素酸塩化合物が挙げられる。
【0073】
5.7 濃縮形態および乾燥形態
本開示の別の実施形態は、希釈剤(例えば、水または水溶液)で希釈して、上記のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液を形成することができる、乾燥または濃縮試薬組成物に関する。例として、そのような濃縮試薬組成物は、目的のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液中の試薬の濃度よりも高い濃度(例えば、濃度は、目的濃度の2X以上、4X以上、または10X以上であり得る)の乾燥形態または液体形態の試薬構成成分を有し得る。本発明はまた、本発明のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液を形成する方法であって、乾燥または濃縮組成物を希釈剤(水溶液、好ましくは水など)と混合することを含む、方法を含む。好ましくは、事前に定義された量の乾燥または濃縮組成物が提供され、事前に定義された量の希釈剤が添加される。濃縮組成物が使用される実施形態では、希釈剤の体積対濃縮組成物の体積の比は、約1以上、約2以上、または約3以上であり得る。
【0074】
本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の配合物は、例えば、乾燥試薬を再水和するか、または濃縮組成物を希釈するのに使用する希釈剤の量をユーザーが正確に測定しない場合に、成分の濃度または希釈に比較的鈍感であるように選択され得る。一実施形態では、組成物および/または読み取り緩衝液は、成分の公称濃度の0.8~1.2倍の濃度範囲にわたって、ECLアッセイからの特異的ECLシグナルが比較的変化しないか、または10%未満しか変化しないか、もしくは20%未満しか変化しないか、もしくは30%未満しか変化しないように構成される。
【0075】
本開示の実施形態では、組成物は、液体希釈剤を含む。実施形態では、液体希釈剤は水であり、組成物は実質的に水性である。
【0076】
本開示の実施形態では、組成物は、液体希釈剤を含まず、組成物は、乾燥形態で提供される。
【0077】
5.8 キット
本開示の一態様は、1つ以上の容器内に、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の1つ以上の構成成分を含むキットに関する。好ましくは、容器のうちの少なくとも1つは、BDEA(または、あるいは、DBAE)を含有する。使用され得る好適な容器としては、限定されないが、ガラスおよび/またはプラスチック容器、ならびにプラスチックおよび/またはホイルパウチが挙げられる。キットのパッケージまたは構成成分の容器は、キットもしくは容器の内容物に関する情報、または適切な保管および/もしくはアッセイでの使用に関する指示を記載し得る。これらの構成成分は、任意選択的に追加の試薬と組み合わせて、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液を形成することができる。キットはまた、ECL標識、ECL標識アッセイ試薬、酵素、結合試薬、電極、アッセイプレートなどの、追加のアッセイに関係する構成成分を含み得る。キットは、液体または乾燥状態にある構成成分を含み得る。
【0078】
本開示の別の態様は、混合されると、本明細書に記載のECLアッセイ組成物または読み取り緩衝液を形成する、2つ以上の構成成分を含むキットに関する。構成成分は、固体および/または液体であり得、好ましくは、少なくとも1つの構成成分は、液体である。本発明はまた、そのようなキット内の構成成分を混合することを含む、ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液を形成する方法を含む。一実施形態では、所定量の各構成成分が混合される。そのような所定量の構成成分は、別個の容器で事前に測定された状態で提供され得る。一実施形態では、方法はまた、キットの一部ではない1つ以上の追加の構成成分を提供し、それらをキットの構成成分と組み合わせることを含む。一例では、追加の構成成分は、液体希釈剤(例えば、水)である。
【0079】
本開示の別の態様は、1つ以上の容器内にECL読み取り緩衝液および1つ以上の追加のアッセイ構成成分を含む、アッセイを実行するためのキットに関する。そのようなキット内では、ECL読み取り緩衝液は、単一の構成成分として、または上記の2つ以上の構成成分として提供することができる。キットの一部であり得る、アッセイを実行するのに使用される追加のアッセイ構成成分としては、限定されないが、(i)アッセイ機器、(ii)アッセイ消耗品、(iii)追加のアッセイ試薬、および(iv)例えば、較正標準物質またはアッセイ対照として使用するためのアッセイ試料、が挙げられる。
【0080】
キットに含まれ得るアッセイ消耗品の例は、アッセイの1つ以上のステップ中に試料および/もしくは試薬を収容するように設計されたアッセイモジュール、液体試料および試薬を移すためのピペットチップおよび他の消耗品、アッセイモジュール用のカバーおよびシール、ならびにアッセイで使用される他の消耗品、他のアッセイ消耗品を保持するためのラック、試料を同定するための標識(バーコード、RFIDなどの人間が読み取り可能または機械が読み取り可能な形式を含む)、または他のアッセイ消耗品、ならびにアッセイに関する情報および/またはアッセイを実行するための指示を提供するための媒体(紙および電子媒体を含む)である。
【0081】
アッセイモジュールとしては、チューブ、キュベット、ウェル、マルチウェルプレート、カートリッジ、ラテラルフローデバイス、フローセルなどを挙げることができる。キットは、各々が参照により本明細書に組み込まれる、「Assay Plates,Reader Systems and Methods for Luminescence Test Measurements」と題された、米国特許第7,842,246号および同第6,977,722号に従ったアッセイプレートもしくはマルチウェルアッセイプレート、または、「Assay Cartridges and Methods of Using the Same」と題された米国特許第9,731,297号に従ったアッセイカートリッジなどの1つ以上のアッセイ電極を有するアッセイモジュールを含み得る。好ましくは、アッセイ電極としては、カーボンインク電極であり得るカーボン電極が挙げられる。一実施形態によれば、キットは、アッセイモジュールを含み、アッセイモジュールは、キットで提供される1つ以上の他のアッセイ構成成分用の容器として使用される。そのような実施形態では、1つ以上の他のアッセイ構成成分は、ECL読み取り緩衝液またはECL読み取り緩衝液の1つ以上の構成成分を含み得、例えば、読み取り緩衝液またはその構成成分は、マルチウェルプレートウェルのうちの1つ以上のウェルに、任意選択的に乾燥形態で提供され得る。
【0082】
別の実施形態によれば、キットは、アッセイモジュールを含み、アッセイモジュールは、少なくとも1つの結合試薬用の容器として使用される。任意選択的に、結合試薬は、アッセイモジュールに固定化される。任意選択的に、複数の結合試薬は、アッセイモジュール内に結合試薬のアレイとして固定化される。固定化された結合試薬および/または固定化された結合試薬のアレイは、アッセイモジュール内の電極(炭素電極またはカーボンインク電極であり得る)上に固定化され得る。
【0083】
別の実施形態によれば、キットは、複数のウェルを有するマルチウェルアッセイプレートを含み、アッセイプレートは、少なくとも1つの結合試薬用の容器として使用される。任意選択的に、結合試薬は、プレートに固定化される。プレート内の複数のウェルは、それらの中に固定化された結合試薬を有し得る。これらのウェルの各々の結合試薬は、これらのウェルのすべて、これらのウェルのうちの一部と同じ、またはこれらのウェルのいずれとも同じではない場合がある。任意選択的に、複数の結合試薬は、これらのウェルに各々の結合試薬のアレイとして固定化される。固定化された結合試薬および/または固定化された結合試薬のアレイは、ウェル内の電極(炭素系電極、またはより具体的には、カーボンインク電極であり得る)上に固定化され得る。
【0084】
キットに(および/またはアッセイモジュール内に、固定化または非固定化されて)含まれ得る結合試薬としては、限定されないが、全細胞、細胞表面抗原、細胞内粒子(例えば、細胞小器官、または膜断片)、エキソソーム、細胞外小胞、膜小胞、リポソーム、ウイルス、プリオン、イエダニもしくはその断片、ウイロイド、抗体、抗原、ハプテン、脂肪酸、核酸(および合成類似体)、タンパク質(および合成類似体)、リポタンパク質、多糖、阻害剤、補因子、ハプテン、細胞受容体、受容体リガンド、リポ多糖、糖タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、酵素、酵素基質、酵素生成物、セカンドメッセンジャー、細胞代謝生成物、ホルモン、薬理学的薬剤、合成有機分子、有機金属分子、鎮静剤、バルビツール酸塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ酸、糖、レクチン、組み換えもしくは誘導タンパク質、ビオチン、アビジン、および/またはストレプトアビジンが挙げられる。
【0085】
一実施形態では、キットは、脂質二重層膜(アッセイモジュールで提供され、任意選択的にアッセイモジュールに固定化され得る)およびECL読み取り緩衝液(1つ以上の部分で提供される)を含む結合試薬を含み、この試薬中で脂質二重層膜が破壊されない。読み取り緩衝液は、界面活性剤を含まなくてもよい。あるいは、読み取り緩衝液は、界面活性剤を含有し得るが、界面活性剤のcmc未満の濃度である。あるいは、読み取り緩衝液は、脂質二重層膜を破壊しない穏やかな界面活性剤(cmc超の濃度で存在し得る)を含有し得る。実施形態では、脂質二層膜は、無傷の細胞、細胞溶解物、細胞断片、細胞膜、膜ゴースト、細胞小器官、細胞小器官断片、細胞小器官膜、ビリオン、ビリオン断片、ビリオン膜、リポソーム、原形質膜断片、エンドソーム、クラスリン被覆小胞、小胞体断片、シナプス小胞、ゴルジ体断片、膜サブドメイン、ミトコンドリア、ペルオキシソーム、リソソーム、リポソーム、エキソソーム、細胞外小胞、ウイルス粒子、細胞から脱落したウイルス誘導膜封入粒子、または生物由来の無傷の脂質膜体のうちの少なくとも1つに由来する。
【0086】
別の実施形態によれば、キットは、2つ以上、4つ以上、8つ以上、15個以上、または25個以上のアッセイモジュールまたはプレートを含む。一実施形態によれば、キットは、再封可能な袋または容器(例えば、ジップロック開口部を有する容器)に収容される。
【0087】
実施形態では、本開示は、1つ以上の容器内に以下の材料、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含むキットを提供する。
【0088】
実施形態では、材料のうちの1つ以上が、乾燥形態で提供される。実施形態では、キットは、液体希釈剤をさらに含む。実施形態では、キットは、界面活性剤をさらに含む。実施形態では、キットは、界面活性剤または液体希釈剤を含まない。
【0089】
実施形態では、本開示は、本明細書に記載の組成物と、アッセイ機器、アッセイ消耗品、追加のアッセイ試薬、アッセイ試料、またはそれらの組み合わせと、を含む、キットを提供する。実施形態では、キットは、アッセイ機器を含み、アッセイ機器が、ECLアッセイを行うために構成されている。実施形態では、キットは、アッセイ消耗品を含み、ECLアッセイで使用するために構成された電極をさらに含む。実施形態では、電極は、炭素系電極である。実施形態では、電極は、スクリーン印刷されたカーボンインク電極である。
【0090】
実施形態では、キットは、追加のアッセイ試薬を含み、追加のアッセイ試薬が、結合試薬である。実施形態では、結合試薬は、ECL標識で標識されている。実施形態では、標識は、有機金属ルテニウム錯体である。実施形態では、キットは、追加のアッセイ試薬を含み、追加のアッセイ試薬が、結合試薬であり、追加のアッセイ試薬が、電極上に固定化されている。実施形態では、キットは、追加のアッセイ試薬を含み、追加のアッセイ試薬が、結合試薬であり、追加のアッセイ試薬が、電極上にアレイとして固定化されている。実施形態では、キットは、追加のアッセイ試薬を含み、追加のアッセイ試薬が、結合試薬であり、追加のアッセイ試薬が、粒子上に固定化されている。実施形態では、粒子は、磁気によって収集可能である。
【0091】
実施形態では、キットは、少なくとも1つのアッセイ試料を含み、少なくとも1つのアッセイ試料が、アッセイ較正試料および/またはアッセイ対照試料を含む。
【0092】
5.9 方法
本開示の別の態様は、本開示の緩衝液、試薬、および/または組成物を使用する方法に関する。
【0093】
本開示の一実施形態は、エレクトロケミルミネッセンスアッセイを行うための方法であって、エレクトロケミルミネッセンスが、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の存在下で誘導される、方法に関する。エレクトロケミルミネッセンスは、炭素系電極を使用して誘導することができる。この実施形態に従った方法は、電極をECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液と接触させることと、電極に電圧を印加することと、得られたエレクトロケミルミネッセンスを測定することと、を含む。
【0094】
本開示の別の実施形態は、ECL標識の量を測定するための方法であって、標識が、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の存在下で、エレクトロケミルミネッセンスを放出するように誘導され、エレクトロケミルミネッセンスを測定して、ECL標識の量を測定する、方法に関する。エレクトロケミルミネッセンスは、炭素系電極を使用して誘導することができる。この実施形態に従った方法は、電極をECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液と接触させることと、電極に電圧を印加することと、得られたエレクトロケミルミネッセンスを測定することと、を含み、ECL標識の量が、当該電極に近接して固定化されるか、または保持される。あるいは、ECL標識の量は、ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の構成成分であり得る。
【0095】
本開示の別の実施形態は、ECL標識で標識された結合アッセイ試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、標識が、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の存在下で、エレクトロケミルミネッセンスを放出するように誘導され、エレクトロケミルミネッセンスを測定して、結合錯体の量を測定する、方法に関する。エレクトロケミルミネッセンスは、炭素系電極を使用して誘導することができる。この実施形態に従った方法は、(i)電極を結合反応溶液と接触させることであって、電極が、その上に固定化された固定化された結合試薬を有し、結合反応溶液が、ECL標識で標識された標識された結合試薬を含む、電極を結合反応溶液と接触させることと、(ii)固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む電極上に結合錯体を形成することと、(iii)電極上の結合錯体を、共反応物を含有するECLアッセイ組成物と接触させることと、(iv)ECLアッセイ組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、(v)得られたECLを測定して、結合錯体の量を測定することと、を含む。この実施形態に従った別の方法は、(i)粒子(または他の固相結合反応支持体)を結合反応溶液と接触させることであって、粒子が、その上に固定化された固定化された結合試薬を有し、結合反応溶液が、ECL標識で標識された標識された結合試薬を含む、粒子を結合反応溶液と接触させることと、(ii)固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、(iii)粒子上の結合錯体を、共反応物を含有するECLアッセイ組成物と接触させることと、(iv)(例えば、重力、遠心分離、ろ過によって、または磁性粒子の場合は磁石の使用によって)電極上に粒子を収集することと、(v)ECLアッセイ組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、(vi)得られたECLを測定して、結合錯体の量を測定することと、を含む。さらなる実施形態では、電極は、白金を含むか、または白金から本質的になる。
【0096】
方法は、本明細書に記載の方法のステップ(iii)が、電極(または粒子)を洗浄して未結合の標識された結合試薬を除去することと、電極(または粒子)をECL共反応物含有ECL読み取り緩衝液と接触させてECLアッセイ組成物を提供することをさらに含む、「洗浄」アッセイ形式を使用してもよい。あるいは、ステップ(iii)が洗浄ステップを含まず、結合反応溶液をECL共反応物含有ECL読み取り緩衝液と組み合わせてECLアッセイ組成物を形成することを含む、「非洗浄」形式を使用してもよい。代替的な「非洗浄」形式では、結合反応溶液は、共反応物含有ECLアッセイ組成物である。
【0097】
本開示の別の実施形態は、本明細書に記載の結合錯体を測定するための方法を用いる、分析物用のアッセイを実行するための方法を含む。この実施形態では、方法のステップ(i)は、(a)電極(または粒子)をある量の分析物を含有する試料と接触させること、および/または(b)標識された結合試薬をある量の分析物を含有する試料と組み合わせることによって、結合反応溶液を形成することと、をさらに含み得る。さらに、ステップ(v)は、結合錯体の量から分析物の量を決定することを含み得る。実行され得る結合アッセイ形式としては、限定されないが、(i)標識された結合試薬が対象の分析物であり、固定化された結合試薬が分析物の結合パートナーであり、錯体が2つの試薬の直接結合によって形成される、直接結合アッセイ、(ii)固定化および標識された結合試薬が対象の分析物の両方の結合パートナーであり、分析物が2つの結合パートナーに結合して錯体を形成する、サンドイッチ結合アッセイ、(iii)固定化された結合試薬が分析物の結合パートナーであり、標識された結合試薬が、分析物への結合について固定化された結合試薬と競合する競合物(例えば、分析物または分析物の類似体)であるか、あるいは標識された結合試薬が分析物の結合パートナーであり、固定化された結合試薬が、分析物への結合について固定化された結合試薬と競合する競合物質である(競合形式では、標識された結合錯体-固定化および標識された結合試薬の直接結合によって形成される-が、分析物の量が増加すると量が減少する)競合結合アッセイ、が挙げられる。固定化および/または標識された結合試薬が、分析物の結合パートナーまたは競合物であると本明細書に記載される場合、それらは、ひいては、直接または追加の反応性構成成分を通じてのいずれかで、分析物の結合パートナーまたは競合物に結合する反応性構成成分で置き換えることができることが当技術分野でよく理解されている。
【0098】
本開示の別の実施形態は、分析物の量または活性を測定するための方法であって、分析物が、ECL標識を含む標識物質と反応するか、錯体を形成するか、または特異的結合相互作用において競合し、標識が、本開示のECL共反応物含有ECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の存在下でエレクトロケミルミネッセンスを放出するように誘導され、エレクトロケミルミネッセンスを測定して、分析物の量または活性を測定する、方法に関する。エレクトロケミルミネッセンスは、炭素系電極を使用して誘導することができる。分析物の存在または活性により、(例えば、特異的結合錯体の形成を介して、または化学結合の切断もしくは形成を介して)標識が、電極に結合するかまたは電極から開放されることが生じる。この実施形態に従った方法は、電極をECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液と接触させることと、電極に電圧を印加することと、得られたエレクトロケミルミネッセンスを測定することと、を含み得、ECL標識の量が、当該電極に近接して固定化されるか、または保持される。有利なことに、本開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の存在下でECLを誘導するために使用される波形は、持続時間が短くてもよく、例えば、波形の持続時間は、12秒未満、6秒未満、3秒未満、2秒未満、または1秒未満であり得る。
【0099】
ECLアッセイにおいて測定されたECLの量を使用して、ECL標識または分析物の量および/または濃度を決定するためのアプローチは、当技術分野で確立されており、例えば、較正標準物質および/または較正曲線を使用して、ECLシグナルと標識および/または分析物の量および/または濃度との間の関係性を確立することを含み得る。較正は、異なる時点で、例えば、方法の展開中、特定のロットのアッセイ材料の認定中、またはアッセイ測定時に実行することができる。較正はまた、アッセイ構成成分および機器の既知の物理的および化学的挙動に基づく計算を使用して実行することができる。
【0100】
本開示の実施形態は、対象の分析物または活性を含有し得る多様な試料を試験するために使用することができる。そのような試料は、固体、エマルション、懸濁液、液体、または気体の形態であり得る。それらは、限定されないが、例えば、細胞(生または死)および細胞由来の生成物、不死化細胞、細胞断片、細胞画分、細胞溶解物、細胞小器官、細胞膜、ハイブリドーマ、細胞培養上清(ハイブリドーマなどの抗体生成生物からの上清を含む)、廃水、または飲料水、食品、飲料、医薬組成物、血液、血清、血漿、毛髪、汗、尿、糞便、組織、生検、廃液、分離および/もしくは分画された試料、分離および/もしくは分画された液体、臓器、唾液、動物の一部、動物の副生成物、植物、植物の一部、植物の副生成物、土壌、ミネラル、ミネラル堆積物、水、給水器、水源、流体からろ過された残留物(気体および液体)、スワイプ、吸収性材料、ゲル、細胞骨格、タンパク質錯体、未分画試料、未分画細胞溶解物、内分泌因子、パラクリン因子、オートクリン因子、サイトカイン、ホルモン、細胞シグナル伝達因子およびもしくは構成成分、セカンドメッセンジャーシグナル伝達因子および/もしくは構成成分、細胞核/核、核画分、化学物質、化学組成物、構造生物学的構成成分、骨格(靭帯、腱)構成成分、分離および/もしくは分画された骨格構成成分、毛髪、毛皮、羽、毛髪画分および/もしくは分離物、皮膚、皮膚試料、皮膚画分、真皮、内皮、真核細胞、原核細胞、真菌、酵母、抗体、抗体断片、免疫因子、免疫細胞、薬物、治療薬、油、抽出物、粘膜、毛皮、油、下水、環境試料、有機溶媒、または空気、を含有するかまたはそれらに由来する試料であり得る。試料は、例えば、水、有機溶媒(例えば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、n-メチルピロリドン、またはアルコール)またはそれらの混合物をさらに含み得る。
【0101】
測定され得る分析物としては、限定されないが、試料中に存在する、全細胞、細胞表面抗原、細胞内粒子(例えば、細胞小器官、または膜断片)、エキソソーム、細胞外小胞、リポソーム、膜小胞、ウイルス、プリオン、イエダニもしくはその断片、ウイロイド、抗体、抗原、ハプテン、脂肪酸、核酸(および合成類似体)、タンパク質(および合成類似体)、リポタンパク質、多糖、阻害剤、補因子、ハプテン、細胞受容体、受容体リガンド、リポ多糖、糖タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、酵素、酵素基質、酵素生成物、セカンドメッセンジャー、細胞代謝生成物、ホルモン、薬理学的薬剤、合成有機分子、有機金属分子、鎮静剤、バルビツール酸塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ酸、糖、レクチン、組み換えもしくは誘導タンパク質、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、または無機分子が挙げられる。測定され得る活性としては、限定されないが、ホスホリラーゼ、ホスファターゼ、エステラーゼ、トランス-グルタミナーゼ、核酸損傷活性、トランスフェラーゼ、オキシダーゼ、レダクターゼ、デヒドロゲナーゼ、グリコシダーゼ、リボソーム、タンパク質プロセシング酵素(例えば、プロテアーゼ、キナーゼ、タンパク質ホスファターゼ、ユビキチン-タンパク質リガーゼなど)、核酸プロセシング酵素(例えば、ポリメラーゼ、ヌクレアーゼ、インテグラーゼ、リガーゼ、ヘリカーゼ、テロメラーゼなど)、細胞受容体活性化、セカンドメッセンジャー系活性化などの活性が挙げられる。
【0102】
全細胞は、動物、植物、または細菌であり得、生存可能であっても死んでいてもよい。例としては、真菌および線虫などの植物病原菌が挙げられる。「細胞内粒子」という用語は、例えば、細胞内小器官、破壊された細胞からの膜粒子、細胞壁の断片、リボソーム、多酵素錯体、および生物に由来し得る他の粒子を包含することを意味する。核酸としては、例えば、染色体DNA、プラスミドNA、ウイルスDNA、および複数の源に由来する組み換えDNAが挙げられる。核酸としてはまた、RNAのもの、例えばメッセンジャーRNAのもの、リボソームRNAのもの、およびトランスファーRNAのものが挙げられる。ポリペプチドとしては、例えば、酵素、輸送タンパク質、受容体タンパク質、およびウイルスコートタンパク質などの構造タンパク質が挙げられる。好ましいポリペプチドは、酵素および抗体である。特に好ましいポリペプチドは、モノクローナル抗体である。ホルモンとしては、例えば、インスリンおよびT4甲状腺ホルモンが挙げられる。薬理学的薬剤としては、例えば、強心性配糖体が挙げられる。合成ポリペプチド、合成核酸、および合成膜、小胞、およびリポソームなどの生物学的材料に化学的によく似た合成物質を含むことは、当然、本開示の範囲内である。前述は、本開示での使用に好適な生物学的物質の包括的な列挙であることを意図するものではなく、本開示の広い範囲を説明することのみを意味している。
【0103】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含む組成物を生成するための方法を提供する。方法の実施形態では、材料のうちの1つ以上が、乾燥形態で提供される。
【0104】
実施形態では、本開示は、電極を本明細書に記載の組成物およびECL標識と接触させることと、電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、を含む、ECLを生成するための方法を提供する。
【0105】
実施形態では、本開示は、ECL標識の量を測定するための方法であって、電極を本明細書に記載の組成物およびECL標識と接触させることと、電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定することと、測定されたECLから、標識の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0106】
実施形態では、本開示は、ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む電極上に結合錯体を形成することと、電極上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、電極上の結合錯体の量を決定することと、を含む、方法を提供する。
【0107】
実施形態では、本開示は、ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、粒子上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、電極上に粒子を収集することと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、電極上の結合錯体の量を決定することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、方法は、結合錯体の形成後、ならびに電極を組成物と接触させる前および/または接触中に、電極を洗浄することをさらに含む。
【0108】
実施形態では、本開示は、ECL標識に連結された結合試薬を含む結合錯体の量を測定するための方法であって、粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、粒子上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、電極上に粒子を収集することと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、電極上の結合錯体の量を決定することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、粒子は、磁気によって収集可能であり、粒子は、磁場を使用して電極上に収集される。実施形態では、方法は、結合錯体の形成後、ならびに粒子を組成物と接触させる前および/または接触中に、粒子を洗浄することをさらに含む。
【0109】
方法の実施形態では、固定化された結合試薬および標識された結合試薬は、互いに直接結合する。方法の実施形態では、固定化された結合試薬および標識された結合試薬は、他の結合種を通じて互いに間接的に結合する。実施形態では、固定化された結合試薬および標識された結合試薬は、(i)対象の分析物の結合パートナー、(ii)対象の分析物、もしくはその類似体および/もしくは競合物、または(iii)種(i)もしくは(ii)と結合可能な反応性構成成分を含む。
【0110】
実施形態では、本開示は、分析物の量を測定するための方法であって、電極上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および分析物(または分析物を含む試料)と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む電極上に結合錯体を形成することと、電極上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、分析物の量を決定することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、方法は、結合錯体の形成後、ならびに電極を組成物と接触させる前および/または接触中に、電極を洗浄することをさらに含む。実施形態では、方法は、複数の分析物の多重測定を実行するために構成され、電極は、複数の分析物用の固定化された結合試薬のアレイをその上に固定化されている。
【0111】
実施形態では、本開示は、分析物の量を測定するための方法であって、粒子上に固定化された結合試薬を、ECL標識を含む標識された結合試薬および分析物(または分析物を含む試料)と接触させることと、固定化された結合試薬および標識された結合試薬を含む粒子上に結合錯体を形成することと、粒子上の結合錯体を本明細書に記載の組成物と接触させることと、電極上に粒子を収集することと、組成物の存在下で電極に電圧を印加することと、ECLを生成することと、ECLを測定して、分析物の量を決定することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、粒子は、磁気によって収集可能な粒子であり、粒子は、磁場を使用して電極上に収集される。実施形態では、方法は、結合錯体の形成後、ならびに粒子を組成物と接触させる前および/または接触中に、粒子を洗浄することをさらに含む。実施形態では、固定化された結合試薬および標識された結合試薬は、(i)分析物の結合パートナー、(ii)分析物、もしくはその類似体および/もしくは競合物、または(iii)種(i)もしくは(ii)と結合可能な反応性構成成分を含む。
【0112】
方法の実施形態では、電極は、炭素系電極である。実施形態では、電極は、スクリーン印刷されたカーボンインク電極である。実施形態では、ECLは、カメラを使用して画像化される。実施形態では、ECLは、フォトダイオードを使用して測定される。実施形態では、電極は、マルチウェルプレートアッセイ消耗品内にある。実施形態では、電極は、フローセル内にある。実施形態では、電極は、白金である。
【0113】
5.10 組成物
以下は、開示のECLアッセイ組成物および/または読み取り緩衝液の実施形態のいくつかの非限定的な例である。
【0114】
開示の組成物の一実施形態では、以下の構成成分、約75mM~約300mMの濃度でBDEA、ゼロまたは約100mM~約300mMの濃度でトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、ゼロまたは約0.2mM~約10mMの濃度でTRITON X-100(C1422O(CO))界面活性剤、ゼロまたは約200mM~約1,000mMの濃度で塩化物イオン、ゼロまたは約0.2mM~約10mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤、ゼロまたは約200mM~約800mMの濃度でグリセロール、およびゼロまたは約200mM~約800mMの濃度でNaSOが含まれ得る。
【0115】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約75mM~約300mMの濃度でBDEA、約100mM~約300mMの濃度でトリス、約200mM~1,000mMの濃度で塩化物イオン、約0.2~約10mMの濃度でTRITON X-100が含まれ得る。
【0116】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約150mMの濃度でBDEA、約200mMの濃度でトリス、約50mMの濃度でKCl、約1mMの濃度でTRITON X-100、および約800mMの濃度でNaClが含まれ得る。
【0117】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約75mM~約300mMの濃度でBDEA、約100mM~約300mMの濃度でトリス、約200mM~1,000mMの濃度で塩化物イオン、約0.2~約5mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤が含まれ得、界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。
【0118】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約150mMの濃度でBDEA、約200mMの濃度でトリス、約50mMの濃度でKCl、約1mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤、および800mMの濃度でNaclが含まれ得、界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。
【0119】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、から本質的になる組成物を提供する。
【0120】
実施形態では、本発明は、約75mM~約300mMの濃度で以下の式、(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R(式中、R、R、R、およびRが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHであり、例えば、R R、R、R、およびRが、各々、Hである)のアルキルジエタノールアミン、ゼロまたは約100mM~約300mMの濃度でトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、ゼロまたは約0.2mM~約10mMの濃度でTRITON X-100(C1422O(CO))界面活性剤、ゼロまたは約200mM~約1,000mMの濃度で塩化物イオン、ゼロまたは約0.2mM~約10mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤、ゼロまたは約200mM~約800mMの濃度でグリセロール、およびゼロまたは約200mM~約800mMの濃度でNaSOを含む、組成物を提供する。
【0121】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約75mM~約300mMの濃度で以下の式、(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R(式中、R、R、R、およびRが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHであり、例えば、R R、R、R、およびRが、各々Hである)のアルキルジエタノールアミン、約100mM~約300mMの濃度でトリス、約200mM~1,000mMの濃度で塩化物イオン、約0.2~約10mMの濃度でTRITON X-100が含まれ得る。
【0122】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約150mMの濃度で以下の式、(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R(式中、R、R、R、およびRが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHであり、例えば、R R、R、R、およびRが、各々Hである)のアルキルジエタノールアミン、約200mMの濃度でトリス、約50mMの濃度でKCl、約1mMの濃度でTRITON X-100、および約800mMの濃度でNaclが含まれ得る。
【0123】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約75mM~約300mMの濃度で以下の式、(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R)式中、R、R、R、および Rが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHであり、例えば、R R、R、R、およびRが、各々Hである)のアルキルジエタノールアミン、約100mM~約300mMの濃度でトリス、約200mM~1,000mMの濃度で塩化物イオン、約0.2~約5mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤が含まれ得、界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC 701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。
【0124】
開示の組成物の別の実施形態では、以下の構成成分、約150mMの濃度で以下の式、(HOCHCHN-CHR-CHR-CHR-R(式中、R、R、R、およびRが、各々独立して、-H、-CH、-CHCH、または-CH(CHであり、例えば、R R、R、R、およびRが、各々Hである)のアルキルジエタノールアミン、約200mMの濃度でトリス、約50mMの濃度でKCl、約1mMの濃度で非フェノール含有非イオン性界面活性剤、および約800mMの濃度でNaclが含まれ得、界面活性剤が、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。
【0125】
実施形態では、本開示の組成物は、界面活性剤、液体希釈剤、ECL標識、結合アッセイ用の結合試薬、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、過塩素酸塩化合物、着色剤、またはトレーサー化学物質のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0126】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、からなる組成物を提供する。
【0127】
実施形態では、pH緩衝構成成分は、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン(トリス)である。
【0128】
実施形態では、pH緩衝構成成分は、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン(トリス)であり、組成物は、界面活性剤を含む。実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含む。実施形態では、界面活性剤は、TRITON X-100である。実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含まない。実施形態では、組成物は、脂質二重層膜を破壊しない。実施形態では、界面活性剤は、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。実施形態では、界面活性剤は、TWEEN-20である。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。
【0129】
実施形態では、本開示の組成物は、フェノールエーテルを含まない界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、脂質二重層膜を破壊しない。実施形態では、界面活性剤は、KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20である。実施形態では、界面活性剤は、TWEEN-20である。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、pH緩衝構成成分は、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、またはクエン酸塩である。
【0130】
実施形態では、ECL共反応物は、BDEAである。実施形態では、ECL共反応物は、DBAEである。実施形態では、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLは、18℃~30℃の温度範囲にわたって、平均して1℃あたり1%未満しか変化しない。実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。
【0131】
本明細書に記載の組成物の実施形態では、pHは、6~9である。実施形態では、pHは、7~8である。実施形態では、pHは、7.6~7.9である。実施形態では、pHは、約7.8である。本明細書に記載の組成物の実施形態では、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLのpHでのECLの変化の傾きは、pH単位あたり10%未満である。実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。
【0132】
本明細書に記載の組成物の実施形態では、イオン性構成成分は、NaClを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、KClを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、LiClを含む。実施形態では、イオン性構成成分は、塩化物イオンを含む。
【0133】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、液体希釈剤を含む。実施形態では、液体希釈剤は水であり、組成物は実質的に水性である。
【0134】
本明細書に記載の組成物の実施形態では、ECL共反応物の濃度は、約10mM~約800mMである。実施形態では、ECL共反応物の濃度は、約75mM~約300mMである。実施形態では、ECL共反応物の濃度は、約100mM~約150mMである。本明細書に記載の組成物の実施形態では、ECL共反応物の濃度の公称値の0.8~1.2倍への変化は、組成物の存在下でECL標識によって生成されるECLの10%未満の変化を提供する。実施形態では、ECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される。実施形態では、ECL標識からのECLは、炭素系電極に近接したエレクトロケミルミネッセントルテニウム有機金属錯体から生成される、および/またはECL標識の不在下でのECLは、炭素系電極で生成される。
【0135】
実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約10mM~約800mMである。実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約100mM~約300mMである。実施形態では、pH緩衝構成成分の濃度は、約150mM~約250mMである。
【0136】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、0.3M超のイオン強度を有する。実施形態では、本明細書に記載の組成物は、0.5M超のイオン強度を有する。実施形態では、本明細書に記載の組成物は、0.8M超のイオン強度を有する。実施形態では、本明細書に記載の組成物は、1.0M超のイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約0.25M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は約0.5M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約0.75M超である。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約1.0M超である。
【0137】
本明細書に記載の組成物の実施形態では、組成物が、pH緩衝構成成分としてリン酸塩を含有する同じ組成物と比較して、ECL標識によって生成されるECLの少なくとも20%の減少および/またはECL標識の不在下で生成されるバックグラウンドECLの少なくとも20%の減少を提供するように、pH緩衝構成成分は選択される。
【0138】
実施形態では、イオン性構成成分を含有しない同じ組成物と比較して、イオン性構成成分を含有する組成物を用いるイムノアッセイにおける非特異的結合(NSB)は、より低い。
【0139】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、液体希釈剤を含まず、組成物は、乾燥形態で提供される。
【0140】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、を含む組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、を含む組成物を提供する。
【0141】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、ECL標識、結合アッセイ用の結合試薬、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、過塩素酸塩化合物、着色剤、トレーサー化学物質、固体支持体、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0142】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、から本質的になる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、から本質的になる組成物を提供する。
【0143】
実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、液体希釈剤と、からなる組成物を提供する。実施形態では、本開示は、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、またはその両方と、pH緩衝構成成分と、イオン性構成成分と、界面活性剤と、液体希釈剤と、からなる組成物を提供する。
【0144】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約75mM~約300mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約1.0mMの界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約1.0mMの界面活性剤、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0145】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約100mM~約300mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約100mM~約300mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約1.0mMの界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約100mM~約300mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約100mM~約300mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約1.0mMの界面活性剤、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0146】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約500mM~約1500mMのイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約500mM~約1500mMのイオン性構成成分、および約1.0mMの界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約500mM~約1500mMのイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約500mM~約1500mMのイオン性構成成分、約1.0mMの界面活性剤、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0147】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、BDEAおよびDBAEから選択される約75mM~約300mMのECL共反応物、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、BDEAおよびDBAEBDEAまたはDBAEから選択される約75mM~約300mMのECL共反応物、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約0.2~約10mMの界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約0.2~約10mMの界面活性剤、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0148】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約0.2~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約0.2~約5.0mMのTRITON X-100、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0149】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約0.2~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約0.2~約5.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0150】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約0.2~約10mMのPEG(18)トリエチルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約0.2~約10mMのPEG(18)トリエチルエーテル、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0151】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、および約750mM以上のイオン性構成成分を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および約0.2~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEAまたはDBAE、約200mMのpH緩衝構成成分、約750mM以上のイオン性構成成分、約0.2~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、またはPEG(18)トリデシルエーテル、および水性液体希釈剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0152】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、および約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約0または約100mM~約300mMのトリス、および約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、および約0または約500mM~約1500mM塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0153】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0154】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0155】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0156】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0157】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0158】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0159】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0160】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0161】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0162】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0163】
実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0164】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0165】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0166】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0167】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0168】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。greater than its cmc.実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0169】
実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0170】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0171】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0172】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0173】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0174】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0175】
実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0176】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0177】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0178】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0179】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0180】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0181】
実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0182】
実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0183】
実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0184】
実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0185】
実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0186】
I実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。I実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0187】
実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのBDEA、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0188】
実施形態では、本明細書に記載の組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、および約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約0または約100mM~約300mMのトリス、および約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、および約0または約500mM~約1500mM塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0189】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0190】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。
【0191】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0192】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0193】
実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mM~約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0194】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0195】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0196】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0197】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0198】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407, PLURONIC P-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0199】
実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約75mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0200】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0201】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0202】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0203】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0204】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0205】
実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約100mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0206】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0207】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0208】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0209】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0210】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0211】
実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約150mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0212】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0213】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0214】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0215】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0216】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0217】
実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約200mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0218】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、および約500mM~約1500mMの塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオンを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0219】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のTRITON X-100を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0220】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMの非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度の非フェノール含有非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0221】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、またはTWEEN20を含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0222】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のKOLLIPHOR P-407、PLURONICP-123、またはPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0223】
実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mM~約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約0.2mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約1.0mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約5mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、および約10mMのPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物は、約300mMのDBAE、約200mMのトリス、約750mM以上の塩化物イオン、およびそのcmc超の濃度のPEG(18)トリデシルエーテルを含む。実施形態では、組成物のpHは、約7.0~約8.0である。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【実施例0224】
以下の実施例は、本開示の範囲内にある電極、プレート、キット、および方法のうちのいくつかの例示である。当然、それらは開示を制限するものとは決して見なされるものではない。当業者は、過度の実験を行うことなく、本開示に対する多数の変更および修正を行うことができる。
【0225】
実施例I:ECL共反応物の比較
トリプロピルアミン(TPA)、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)、および2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)の3つの異なるECL共反応物を用いて、ECL読み取り緩衝液を調製した。BDEAおよびDBAEは、TPA(蒸気圧=2.9mm Hg、沸点=156℃)と比較すると、低い揮発性(蒸気圧=0.1mm Hgおよび1mm Hg)、高い沸点(446℃および273~275℃)、低い可燃性、高い水溶性、および少ない臭気を有する。TPA含有読み取り緩衝液は、MSD読み取り緩衝液T(1X)(Meso Scale Discovery)であった。BDEAおよびDBAE読み取り緩衝液は、TPAをBDEAまたはDBAEに置き換えることを除いて同じ配合物(125mMの共反応物、200mMのトリス-HCl、50mMのKCl、0.1%(v/v)のTRITON X-100、HClでpH7.8に調節)を使用して調製した。加えて、界面活性剤(TRITON X-100)の省略を除いて上記のTPAおよびBDEA読み取り緩衝液に類似した、2つの追加の読み取り緩衝液を調製した。
【化4】
【0226】
MSD MULTI-ARRAYストレプトアビジンプレート(Meso Scale Discovery)を使用して、ECL測定を実行した。プレートの各ウェルは、ストレプトアビジンの固定化層を支持するカーボンインク作動電極が組み込まれている。使用前に、TWEEN20を含有するリン酸塩緩衝生理食塩水(PBST)でウェルを洗浄した。ECL標識からのECLシグナルを測定するために、プレートの一部のウェルを、ビオチンNHSエステル(プレートへの結合を提供するため)およびSULFO-TAG NHSエステル(ECL標識、Meso Scale Discovery)の両方で標識した低濃度ウシIgGを含有する溶液でインキュベートした。標識の不在下でECLバックグラウンドを測定するために、標識したウシIgGを省略したことを除いて同じ溶液で、一部のウェルをインキュベートした。振とうさせながら室温でインキュベートして、ストレプトアビジンでコーティングした電極に、標識されたIgGを結合させた後、ウェルをPBSTで洗浄し、試験読み取り緩衝液のうちの1つを添加した。次いで、ECLプレートリーダー(MSD SECTOR Imager 6000、Meso Scale Discovery)を使用して、ECLを測定した。
【0227】
図1Aおよび1Bは、界面活性剤(TRITON X-100)含有読み取り緩衝液の場合、BDEA、DBEA、およびTPAはすべて、ECL標識の存在下で同様の特異的シグナルを提供し(図1A)、ECLの不在下では同様のバックグラウンドシグナルを提供したこと(図1B)を示し、BDEAおよびDBEAが、有力なTPAの代替物であることを示している。TPA含有読み取り緩衝液の存在下でのECLに対する界面活性剤(特に、TRITON X-100などの芳香族エーテル含有界面活性剤)の既知の利点と一致して、界面活性剤を含まないTPA読み取り緩衝液の特異的シグナルは、界面活性剤含有TPA読み取り緩衝液よりも実質的に少なかった。比較すると、BDEA含有読み取り緩衝液からの界面活性剤の省略は、特異的シグナルについて最小限の影響を有する。
【0228】
図1Cは、図1Aおよび1Bで記載の界面活性剤含有BDEA読み取り緩衝液を、緩衝構成成分としてトリスpH緩衝構成成分をリン酸塩に置き換えたことを除いた類似の読み取り緩衝液と比較している。この図は、緩衝構成成分としてリン酸塩を使用すると、特異的シグナルの損失およびバックグラウンドシグナルの増加の両方に起因する、性能の減少をもたらすことを示している。
【0229】
実施例II:BDEA系読み取り緩衝液を使用するイムノアッセイ
MSD V-PLEX Proinflammatory Panel 1キット(Meso Scale Discovery)の10個のマルチプレックスアッセイを使用して、マルチプレックスサンドイッチイムノアッセイ用のBDEA系読み取り緩衝液の性能を、従来のTPA系読み取り緩衝液と比較した。キットは、MSD MULTI-ARRAYプレートを使用し、各ウェルは底部にスクリーン印刷されたカーボンインク電極、および電極上に固定化された10個の分析物に対する捕捉抗体の10個のアレイが組み込まれている。BDEA含有ECL読み取り緩衝液を使用したことを除いて、キットの説明書に従ってアッセイを行った。要するに、(i)試料を添加する前にプレートを洗浄し、(ii)50μLの(キットアッセイ希釈液中に希釈された各分析物の較正標準物質を含有する)試料を各ウェルに添加し、(iii)プレートを振とうさせながら120分間インキュベートして、分析物を捕捉抗体に結合させ、次いで洗浄して未結合の試料を除去し、(iv)キット抗体希釈液中の10個の(MSD SULFO-TAG NHSエステルで標識した)分析物の、10個の標識した検出抗体の混合物25μLを各ウェルに添加し、(v)プレートを振とうさせながら90分間インキュベートして検出抗体を分析物に結合させて捕捉し、次いで洗浄して未結合の検出抗体を除去し、(vi)150μLのECL読み取り緩衝液を添加し、MSD SECTOR Imager 6000プレートリーダーでECLを測定した。
【0230】
図2Aは、TPAおよびBDEA読み取り緩衝液を使用して測定したシグナルを、最適化した濃度の各共反応物(キットによって指定された従来のTPA含有読み取り緩衝液(MSD読み取り緩衝液T(2X))および実施例1に記載のBDEA含有読み取り緩衝液)と比較した。そのアッセイの定量範囲の中間にある各分析物の濃度を含有する「Mid-Cal」試料のシグナル、および分析物を追加していないキットアッセイ希釈剤である「NSB」試料のシグナルが示されている。図は、各分析物/アレイ要素の測定したECLシグナル、およびTPA読み取り緩衝液を使用して測定したシグナルに正規化したECLシグナルを示している。各値は、場合によっては99%の信頼区間を使用したグロスマン検定を使用して外れ値を除去した後の、240回の反復の平均(5つのアッセイプレートxプレートあたり48回の反復)を表す。図はまた、5つのプレートの各々について測定したプレート内変動係数(CV)の平均(プレート内CV)、ならびに各プレートの平均シグナルの変動係数(プレート間CV)を提供する。結果は、最適化された濃度では、TPAおよびBDEA系読み取り緩衝液が、分析物の存在下で同様のシグナルを提供することを示している(BDEA系読み取り緩衝液を使用したMid-Cal試料の正規化されたシグナルは、90%~140%である)。BDEA読み取り緩衝液の変動性(CVで表される)は、平均してTPA読み取り緩衝液と同様であるか、またはわずかに良好であった。予想外にも、BDEA緩衝液を使用すると、NSB試料シグナル(アレイ要素を捕捉する検出抗体への非特異的結合からの望ましくない非特異的バックグラウンドシグナルを表す)は非常に高かった(1つのアレイ要素の正規化NSBシグナルは300%に近かった)。
【0231】
図2Bは、さらに最適化されたBDEA読み取り緩衝液を使用し、条件ごとに4つのプレートのみを試験したことを除いて、図2Aに上記の実験を繰り返した結果を示している。読み取り緩衝液の組成は実施例1に記載の通りであったが、わずかに高いBDEA濃度(150mM)、およびまた800mMのNaClを有した。高い塩レベルの添加は、Mid-Cal試料を用いて測定した特異的シグナルにわずかな影響しか及ぼさなかった(正規化されたシグナルは、約75%~125%の範囲であった)が、NSB試料での非特異的結合を劇的に低減する予想外の能力を有した(最も高い正規化されたNSBシグナルは152%であったが、ほとんどが約75%~125%の範囲であった)。
【0232】
実施例III:最適化されたBDEA読み取り緩衝液の堅牢性
この実施例は、最適化されたBDEA読み取り緩衝液(図2Bに上記)および従来のTPA読み取り緩衝液の堅牢性を、環境および組成の変動の異なる潜在的な原因に対して比較した、いくつかの実験結果を示している。MSDストレプトアビジンプレートに結合したビオチンおよびSULFO-TAG標識ウシIgG(実施例1に記載)を使用して、特異的シグナルを生成した。
【0233】
図3Aは、結合した標識IgGからの特異的ECLシグナル(ECL)および標識IgGの不在下で測定したバックグラウンドECL(バックグラウンドECL)に対する、読み取り緩衝液pHの影響を示している。結果は、pH7.8で測定された値に対する変化%として示されている。pH7.7~7.9の範囲にわたって測定した特異的ECLシグナルは、pH7.8のBDEA読み取り緩衝液(黒丸記号)を用いて測定したシグナルの5%以内であったが、2つの従来のTPA含有読み取り緩衝液(MSD読み取り緩衝液T(MSD T)1Xおよび2X、それぞれひし形および白丸)では違った。同じpH範囲にわたる特異的ECLシグナルの変化の傾きは、読み取り緩衝液T(1X)のpH単位あたり161%、読み取り緩衝液T(2X)のpH単位あたり93%と比較して、BDEA読み取り緩衝液ではpH単位あたり約7.4%であり、最適化されたBDEA配合物がpH変動に対してはるかに感度が低いことを実証している。
【0234】
図3Bは、異なる読み取り緩衝液の存在下でのECL生成に対する温度の影響を示している。温度を約18℃~30℃に変動させ、最適化されたBDEA配合物を読み取り緩衝液として使用すると、ストレプトアビジンプレート上のビオチンおよびSULFO-TAG標識IgGからの特異的シグナル(21.8℃でのシグナルからの変化%として報告)は、21.8℃の値の10%以内にとどまったが、従来のTPA読み取り緩衝液(MSD読み取り緩衝液T(2X))を使用すると、非常に大きい変化が見られた。試験した温度範囲にわたる特異的ECLシグナルの変化の傾きは、読み取り緩衝液T(2X)の1℃あたり3.9%と比較して、BDEA読み取り緩衝液では1℃あたり約1.6%であり、最適化されたBDEA配合物が温度変動に対してはるかに感度が低いことを実証している。
【0235】
図3Cは、異なる読み取り緩衝液の存在下でのECL生成に対する共反応物濃度の影響を示している。最適化されたBDEA読み取り緩衝液配合物中のBDEAの濃度を、公称濃度(1X、125mM)の0.8倍(0.8X、100mM)~1.4倍(1.4X、175mM)に変動させた。これらの濃度範囲にわたり、測定された特異的ECLシグナルにほとんど変化はなかった(1X条件の5%以内にとどまった)。TRITON X-100を配合物から省略した場合、同様のシグナルおよび挙動が観察された。結果は、BDEA読み取り緩衝液が、BDEA原材料の違いから生じるか、または製造上の変動性に起因するBDEA濃度の変化に比較的鈍感であることを示している。
【0236】
図3Dは、BDEA読み取り緩衝液中のすべての構成成分の希釈または濃縮の影響を示している。最適化されたBDEA読み取り緩衝液配合物のすべての構成成分の濃度を、公称濃度(1X)の0.8倍(0.8X)~1.4倍(1.4X)に変動させた。0.8X~1.2Xの範囲にわたり、BDEA配合物を用いて測定した特異的シグナルは、1X条件の10%以内にとどまったが、TPA読み取り緩衝液(MSD読み取り緩衝液T 2X)を用いて測定した特異的シグナルの変動は、BDEA配合物のもののほぼ2倍であった。結果は、BDEA読み取り緩衝液が、乾燥試薬の再構成または液体濃縮物の希釈によるBDEA読み取り緩衝液の調製におけるユーザーエラーなどの、希釈の変化に比較的鈍感であることを示している。
【0237】
図3Eは、異なる読み取り緩衝液(TPA読み取り緩衝液、MSD読み取り緩衝液T(2X)、およびBDEA配合)の存在下、および7.60~7.90の範囲の様々なpHでの、ECL生成に対する温度の影響を示している。図3Fは、異なる温度およびpHでの、TPA読み取り緩衝液およびBDEA配合物の存在下での、ECLシグナルのバックグラウンド変化%を示している。pH7.80で試験した温度範囲にわたる特異的ECLシグナルの変化の傾きは、読み取り緩衝液T(2X)の1℃あたり6%と比較して、BDEA読み取り緩衝液では1℃あたり1%未満であり、異なる温度でのBDEA読み取り緩衝液の堅牢性をさらに実証している。
【0238】
図4は、ストレプトアビジンマルチアレイプレートのストレプトアビジンでコーティングした電極に印加した、異なる電圧波形の影響を示している。プロットは、異なる持続時間(ランプ電圧に応じて1.5~12秒)にわたり印加した、4つの異なる電圧ランプ(2.0~5.0V、2.5~4.5V、3.0~4.5V、および3.0~5.0V)での特異的シグナル(ECL)およびバックグラウンドシグナル(バックグラウンドECL)を示している。ランプレートは、ランプ電圧および持続時間によって決定し、例えば、3秒の持続時間にわたる2.0~5.0Vのランプは、(5V-2V)/3s=1V/sのランプレートを有するであろう。図は、所与のランプについて、バックグラウンドECLが、TPA系およびBDEA系の両方の読み取り緩衝液の持続時間とともに増加することを示している。対照的に、特異的ECLは、TPA読み取り緩衝液(MSD読み取り緩衝液T 2X)を使用すると、持続時間とともに増加するが、BDEA読み取り緩衝液を使用すると、持続時間とは比較的無関係である。結果は、BDEA配合物が、ECL励起条件の変動に対してより耐性があることを示しており、また、感度を損失することなく、BDEA読み取り緩衝液を用いてより高速な波形および測定を達成可能であることを示している。
【0239】
実施例IV:代替的な界面活性剤を含むBDEA読み取り緩衝液
1mMのTRITON X-100構成成分を0.5mMの多様な代替的なより穏やかな界面活性剤で置き換えた(または対照として界面活性剤を省略した)ことを除いて、実施例2の最適化された高塩配合物の組成で、いくつかのBDEA含有ECL読み取り緩衝液を調製した。図5Aは、この実験で試験した界面活性剤を示している。図5Bは、界面活性剤の添加により、界面活性剤を含まない読み取り緩衝液と比較して、(ペンダント形状の液滴によって決定した)読み取り緩衝液の液-気表面張力の顕著な低減を生じたことを示している。96ウェルプレートのウェルへの再現性のある画像化では、40ダイン/cm未満の表面張力は、一貫したメニスカル形状を提供した。
【0240】
異なる読み取り緩衝液でのECL生成の効率は、MSDストレプトアビジンプレートに結合したビオチンおよびSULFO-TAG標識ウシIgGからの特異的シグナルを測定することによって測定し、バックグラウンドシグナルは(実施例1に記載の)標識IgGの不在下で同じ系で測定した。特異的ECLシグナル(図6A)およびバックグラウンドECLシグナル(図6B)は、界面活性剤の構造にまったく無関係であり、TRITON X-100を含有する読み取り緩衝液で測定した値に対して、特異的シグナルはすべて10%以内であり、バックグラウンドシグナルはすべて10ECL単位以内であった。
【0241】
脂質二重層膜(CD9表面タンパク質を提示する細胞外小胞)を有する界面活性剤に感度の高い生物学的構造のアッセイに、異なる読み取り緩衝液配合物を使用した。統合されたカーボンインク作動電極に固定化されたCD9に対する捕捉抗体を用いて、MSD MULTI-ARRAYプレートを調製した。細胞外小胞を含有する試料で、ウェルをインキュベートした。次いで、ウェルを洗浄して未結合の試料を除去し、CD9に対するSULFO-TAG標識検出抗体を含有する溶液でインキュベートして、捕捉された細胞外小胞に標識検出抗体を結合させた。次いで、ウェルを洗浄して未結合の検出抗体を除去し、読み取り緩衝液を添加した。次いで、MSD SECTOR Imager 6000 ECLプレートリーダーでプレートを直ちに分析するか(時間=0)、またはECL測定の前に15分間インキュベートして分析した(時間=15)。図7は、測定されたECLシグナルを示している。図は、時間=0でも、捕捉された細胞外小胞をTRITON X-100を含有する読み取り緩衝液に曝露させると、おそらく小胞の溶解に起因して、ほぼ完全にシグナルの損失がもたらされたことを示している。対照的に、BRIJ C10を除いて他のすべての読み取り緩衝液は、時間=0で、互いの約5%以内のシグナルを出したが、BRIJ C10は、依然として約20%以内のシグナルを出した。さらに、TRITON X-100、BRIJ C10、BRIJ S10、およびBRIJ S20を含有するものを除くすべての読み取り緩衝液は、プレートを読み取り緩衝液で15分間インキュベートすると、5%未満のシグナル変化を呈し、残りの界面活性剤(KOLLIPHOR P-407、PLURONIC P-123、PLURONIC L-121、PLURONIC 31R1、TETRONIC701、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、PEG(18)トリデシルエーテル、BRIJ L4、BRIJ58、およびTWEEN20)は、捕捉された細胞外小胞を破壊しないか、または結合したSULFO-TAG標識検出抗体の解離を引き起こさないことを実証している。
【0242】
読み取り緩衝液配合物は非常に安定であり、暗所で50℃でのこれらの配合物の加速安定性試験では、TWEEN20、PLURONIC 31R1、およびTETRONIC701配合物(220日間この温度に曝露させた後、これらは約25%少ない特異的シグナルを生成した)を除いて、ほとんどの場合、性能に最小限の変化が見られたか、または顕著な変化はまったく見られなかった。配合物はまた、界面活性剤濃度の変化に対して堅牢であった。図8は、PEG(18)トリデシルエーテルの濃度を0.5~4mMに変化させることにより、CD9細胞外小胞アッセイでの特異的ECLシグナルに対して、または読み取り緩衝液での15分間のインキュベーションでの捕捉された結合反応生成物の安定性に対して、顕著な影響がまったくなかったことを示している。
【0243】
実施例V:イムノアッセイのオフレート
様々な分析物への異なる捕捉抗体および検出抗体での抗体スクリーニング実験で、TPA(MSD T2X)およびBDEAを含有する読み取り緩衝液を試験した。図9A~9Dは、sRange(図9A)、IL-9(図9B)、Kim-1(図9C)、およびMIG(図9D)の抗体スクリーニングでの、平均ECL損失%を示しており、これは、抗体と分析物との間(例えば、捕捉抗体および/または検出抗体と分析物との間)のオフレートの指標である。抗体スクリーニングの各々では、BDEA読み取り緩衝液は、TPA読み取り緩衝液と比較してECL損失%を低減し、BDEA読み取り緩衝液が、TPA読み取り緩衝液と比較して抗体-分析物のオフレートを低減することができることを実証している。
【0244】
図10A~10Cは、分析物IL-13(図10A)、MDC(図10B)、およびTNF-β(図10C)を用いる多重パネル実験において、TPA読み取り緩衝液と比較した、BDEAでの抗体-分析物オフレートの改善をさらに実証している。実験の各々では、BDEA読み取り緩衝液は、抗体-分析物のオフレートの低減を示したが、BDEA読み取り緩衝液を用いた非特異的バックグラウンドシグナル(NSB)は、TPA読み取り緩衝液と比較して同等か、または改善されたかのいずれかであった。
【0245】
実施例VI:細胞外小胞アッセイ
無傷の細胞外小胞(EV)アッセイでの性能について、変動する濃度のTRITON X-100を含有するTPA読み取り緩衝液(MSD T1X)およびBDEA読み取り緩衝液を試験した。各緩衝液タイプおよびTRITON X-100濃度でのEVアッセイシグナルの変化を測定した。
【0246】
結果を図11Aに示す。MSD T1Xでは、TRITON X-100の濃度が0.1%~0.01%に減少するにつれて、アッセイの性能が改善された。TRITON X-100の濃度が0.01%~0%にさらに減少するにつれて、MSD T1Xアッセイの性能が低下した。0.1%のTRITON X-100を含むBDEA読み取り緩衝液は、低いアッセイ性能を有するが、0%のTRITON X-100を含むBDEA読み取り緩衝液は、試験したすべての緩衝液タイプおよびTRITON X-100濃度のうちで、最良のアッセイ性能を有した。
【0247】
アッセイ性能の変動性について、EVを溶解しない界面活性剤を含有するBDEA読み取り緩衝液を試験した。非TRITON BDEA読み取り緩衝液の2つの異なるロットの、既知の濃度のCD81+EVを使用した滴定曲線を生成した。結果を図11Bに示す。非TRITON BDEA読み取り緩衝液の2つの試験したロットは、非常に類似した滴定曲線を有し、性能における、ロット間での低い変動性を示している。
【0248】
7.参考文献の組み込み
本開示は、本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲が限定されるものではない。実際に、前述の説明および付随する図から、本明細書に記載されたものに追加して本開示の様々な変更が、当業者には明らかになるであろう。そのような変更は、特許請求の範囲内に含まれることを意図している。様々な刊行物が本明細書に引用されており、それらの開示は、それらの全体が参照により組み込まれる。
【0249】
本開示の説明された実施形態および実施例は、限定的ではなく例示的であることを意図しており、本開示のすべての実施形態または実施例を表すことを意図していない。また、その様々な特定の実施形態に適用される本開示の基本的な新規の特色が示され、説明され、指摘されているが、図示されたデバイスの形態および詳細、ならびにそれらの操作における様々な省略、置換、および変更が、本開示の趣旨から逸脱することなく、当業者によって行われ得ることが理解されるであろう。例えば、同じ結果を達成するために実質的に同じ方式で実質的に同じ機能を発揮するこれらの要素および/または方法ステップのすべての組み合わせが、本開示の範囲内であることが明らかに意図されている。さらに、任意の開示された形態または開示の実施形態に関連して示されたおよび/または説明された構造および/または要素および/または方法ステップは、一般的な設計の選択の問題として、任意の他の開示または説明または提案された形態または実施形態に組み込まれ得ることが認識されるべきである。さらに、文字通りかつ法律で認識されている同等物の両方で以下の特許請求の範囲に記載のように、開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、様々な変更および変形を行うことができる。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5A-1】
図5A-2】
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
【手続補正書】
【提出日】2024-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【請求項2】
(a)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、および(iii)イオン性構成成分、または
(b)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)界面活性剤、または
(c)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、(ii)pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、および(iv)液体希釈剤、または
(d)(i)N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)もしくは2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、もしくはその両方、pH緩衝構成成分、(iii)イオン性構成成分、(iv)界面活性剤、および(v)液体希釈剤、を含む、組成物。
【外国語明細書】