IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コルディ インコーポレイテッドの特許一覧

特開2024-105538通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法
<>
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図1
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図2
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図3
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図4
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図5
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図6
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図7
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図8
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図9
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図10
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図11
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図12
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図13
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図14
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図15
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図16
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図17
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図18
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図19
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図20
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図21
  • 特開-通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105538
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】通過装置、通過装置を具備した内容物収容器具、服薬管理装置および内容物の吐出の有無を判定する方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/04 20060101AFI20240730BHJP
【FI】
B65D83/04 E
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024078734
(22)【出願日】2024-05-14
(62)【分割の表示】P 2022537876の分割
【原出願日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0169241
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523195005
【氏名又は名称】コルディ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、キュン ド
(57)【要約】      (修正有)
【課題】内容物を内部に収容する収容器具から吐出される内容物を正確に感知する内容物通過装置を提供する。
【解決手段】通過装置を具備する内容物収容器具は、ハウジング110と前記ハウジング110に設置されて内容物の通過を調節して内容物の吐出の有無を感知する通過装置を含む。通過運動部は側壁170と共に正常状態で通路部172を形成する。側壁は通路部172の3つの側壁を形成し、通過運動部は一側壁を形成することになる。案内通路182を形成するガイド部180は曲面の形状をなし、内容物は前記ガイド部に沿って摩擦移動してガイド部が形成する案内通路内を移動する。その後、案内通路182を経て通路部172に流入した後、前記通路部上端の開放部を通じて外部に吐出される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する容器本体に結合されるための通過装置であって、
内容物を移動案内するための通過作動部、
前記通過作動部に回動可能に設置されて内容物が通過するように運動する通過運動部、および
前記通過作動部に備えられて、前記通過運動部の回動によって吐出される内容物を感知する感知部を含み、
前記感知部は受光部と発光部を含み、前記発光部から照射された光が内容物が吐出されるために移動する経路を通過して受光部によって感知され、前記受光部によって感知される光量によって内容物の吐出の有無が判断されることを特徴とする、通過装置。
【請求項2】
前記通過作動部は内容物の定量吐出のための移動経路を形成するダクト形態の通路部と前記通路部に連結されて内容物を案内するためのガイド部を含み、前記内容物は前記ガイド部に沿って移動して前記通路部に流入した後、前記通路部の上端の開放部を通じて外部に吐出され、
前記通過運動部は前記開放部を開閉する開放部材、回動運動の中心となる回動軸および前記回動軸と連結されて前記開放部材とともに回動する閉鎖部材を含み、前記通過運動部は前記通路部の一側壁を形成し、
前記受光部と発光部は前記一側壁の左右側に形成される両側壁に互いに対向するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の通過装置。
【請求項3】
前記受光部によって感知される光量が、標準光量範囲に属する状態で設定された基準光量以下となった後に再び標準光量範囲に属することになると内容物が吐出されたものと判断するものの、
感知光量が設定された基準光量以下である状態が所定時間以上持続する場合には内容物が通過作動部内で引っかかった状態であるものと判断して内容物が吐出されなかったものと判断することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の通過装置。
【請求項4】
前記受光部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部を含み、
前記発光部は前記受光部と対向配置される一つ以上の発光部を含み、
前記第1受光部および第2受光部でそれぞれ感知される時間別光量の変化パターンに基づいて内容物の吐出の有無が判断されることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の通過装置。
【請求項5】
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになると内容物が第1受光部領域を貫通したものと判断し、
第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになると内容物が第2受光部領域を貫通したものと判断し、
前記第1標準光量範囲と第2標準光量範囲はそれぞれ第1受光部および第2受光部が内容物の通過がない状態で感知する光量の範囲であり、
内容物が第1受光部領域を第2受光部領域より先に貫通したものと判断されると、内容物が正常吐出されたものと判断されることを特徴とする、請求項4に記載の通過装置。
【請求項6】
内容物が第2受光部領域を第1受光部領域より先に貫通したものと判断されると、内容物が吐出されなかったものと判断することを特徴とする、請求項5に記載の通過装置。
【請求項7】
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較し、
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断することを特徴とする、請求項4に記載の通過装置。
【請求項8】
第1受光部によって感知された光量が下向きピークに到達した後に第1基準値に達する第1時点と、
第2受光部によって感知された光量が下向きピークに到達した後に再び第2基準値に達する第2時点を比較し、
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断することを特徴とする、請求項4に記載の通過装置。
【請求項9】
内容物が吐出されるために移動する経路はダクト形態の通路部によって形成され、
前記通路部の一側に設置された前記受光部は2個のフォトダイオードで構成され、前記2個のフォトダイオードは前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列され、
前記受光部と対向するように前記通路部の他側に配置された前記発光部は前記通路部に向かって光を照射し、2個のフォトダイオードは前記発光部から照射された光を受光し、
前記2個のフォトダイオードが感知した光量に基づいて内容物の吐出の有無が判断されることを特徴とする、請求項2に記載の通過装置。
【請求項10】
前記感知部によって感知された光量の信号は前記通過装置に含まれる情報処理装置によって処理されるか、別途の外部装置によって処理されて内容物の吐出の有無が判断されることを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の通過装置。
【請求項11】
第1受光部と第2受光部は前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列されることを特徴とする、請求項4に記載の通過装置。
【請求項12】
通過装置を具備する内容物収容器具であって、
前記通過装置は、
内容物の定量吐出のための移動経路を形成する通路部を含み、内容物を移動案内する通過作動部、および
前記通過作動部に備えられて、通路部に流入して外部に吐出される内容物を感知する感知部、を含み、
前記感知部は受光部と発光部を含み、前記発光部から照射された光が内容物が吐出されるために移動する移動経路を通過して受光部によって感知され、
前記受光部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部を含み、第1受光部と第2受光部は前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列され、
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、
第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較し、
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断することを特徴とする内容物収容器具。
【請求項13】
請求項1に記載された通過装置
服薬管理サーバー、および
服薬案内端末、を含む服薬管理装置であって、
服薬案内端末は、
出力部、および
感知部から服薬状態情報が伝達され、服薬管理サーバーから服薬スケジュール情報が伝達されて、前記服薬スケジュール情報と前記服薬状態情報を利用して使用者に対する服薬指導情報を生成した後、前記出力部に出力する服薬案内端末制御部、を含み、
前記出力部は前記服薬指導情報を映像または音声で出力することを特徴とする、服薬管理装置。
【請求項14】
請求項1に記載された通過装置の感知部によって感知された光量に基づいて情報処理装置が内容物の吐出の有無を判定する方法であって、
前記感知部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部と、第1および第2受光部と対向配置される一つ以上の発光部を含み、
第1受光部および第2受光部がいずれも標準光量範囲を外れて基準光量以下の光量を感知する段階、
第1受光部および第2受光部がそれぞれ第1および第2基準光量を外れて第1および第2標準光量範囲に属する光量を感知する段階、
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較する段階、および
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断する段階、を含むことを特徴とする、内容物の吐出の有無を判定する方法。
【請求項15】
前記通過装置が設置された容器の傾きを感知する段階、および
感知された容器の傾きが90度以上になると、前記一つ以上の発光部および第1および第2受光部が活性化される段階、をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の内容物の吐出の有無を判定する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内容物通過装置に関し、さらに詳細には、収容器具から内容物の定量吐出を可能とし、その吐出の有無を感知できる通過装置と収容器具、内容物吐出判定方法、そして使用者の定量服薬がなされ得るように管理する服薬管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ビタミンなどの健康補助食品、医薬品、チョコレート、アメなど食品類はカプセルや錠剤(pill、tablet)形態の固形物または粉末状態の内容物であり、容器(container)内に保管された状態で販売される。
【0003】
ボルト、ナットなどの工具類や小さな部品なども固形物である内容物(以下、「内容物」という)で製造され、容器内に収容された状態で使われたり管理される。
【0004】
一般的な内容物収容容器は多量の内容物が収容される容器本体(container body)と、この容器本体の投入口に開閉可能に結合されるカバーを含む構造である。したがって、内容物の摂取や使用のためには容器本体からカバーを開放させた後に、収容された内容物を引き出すことになる。このような従来の収容容器は、使用者が内容物拾得のために容器本体を傾けたり本体内に手を入れて内容物を取り出す場合、内容物が一度にどっと出てきたり手に捕まれるままに出てくることになる。したがって、内容物を1個ずつまたは必要な需要量だけ簡単に取り出すことが難しい。
【0005】
医薬品や健康補助食品などの内容物は、その効能が最大限発揮され得るようにすることはもちろん、過用や中毒を防ぐために定量服用をすることが重要である。また、ねじのような工具類や部品も定量排出および排出の自動感知を通じて作業現場で在庫管理をする必要がある。
【0006】
これに伴い、収容器具から内容物が定量吐出されるようにする装置の開発が試みられたが、収容器具から吐出される内容物の量を正確に感知することができなかったのであり、その結果、正確な服薬指導や在庫管理がなされ難いのが実情であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記のような問題点を改善するために案出されたもので、内容物を内部に収容する収容器具から吐出される内容物を正確に感知する内容物通過装置を提供しようとする。
【0008】
本発明はまた、これに基づいて使用者の定量服薬を可能とする内容物通過装置と収容器具および服薬管理装置を提供するものである。
【0009】
本発明のさらに他の課題は、通過装置で内容物の引っ掛かり状態と吐出を正確に判別して内容物の吐出を自動感知できる通過装置と収容器具を提供することである。
【0010】
ひいては、前記通過装置を具備する収容器具から内容物の吐出の有無を高い正確度で判定する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る通過内容物を収容する容器本体に結合されるための通過装置は、内容物を移動案内するための通過作動部;前記通過作動部に回動可能に設置されて内容物が通過されるように回動する通過運動部;および前記通過作動部に備えられて前記容器本体から通過装置を経て吐出される内容物を感知する感知部;を含む。
【0012】
前記内容物は通過運動部の回動によって容器本体から通過作動部を経て吐出される。
【0013】
前記感知部は受光部と発光部を含み、前記発光部から照射された光は内容物が吐出されるために移動する経路を通過して受光部によって感知される。受光部が感知する光量に基づいて内容物の吐出の有無が判断されることが好ましい。
【0014】
さらに具体的には、前記受光部によって感知される光量の時間による変化パターンに基づいて内容物の吐出の有無が判断されることが好ましい。
【0015】
前記通過作動部は内容物の定量吐出のための移動経路を形成するダクト形態の通路部を含む。前記通過作動部は前記通路部に連結されて内容物を案内するためのガイド部をさらに含むことができる。前記内容物は前記ガイド部に沿って移動して前記通路部に流入した後、前記通路部上端の開放部を通じて外部に吐出される。前記ガイド部は容器本体の屈曲された内壁がその一部を構成してもよいが別個の部品からなってもよい。
【0016】
通過運動部は前記開放部を開閉する開放部材、回動運動の中心となる回動軸および前記回動軸と連結されて前記開放部材とともに回動する閉鎖部材を含み、前記通過運動部は前記通路部の一側壁を形成する。
【0017】
前記通過運動部の開放部材が開放部を閉鎖した状態で前記通路部の一側壁を構成する。使用者が容器本体を所定角度以上に傾けると、内容物が傾斜した通路部を上流から下流に移動して開放部材に衝突して力を加える。開放部材に内容物が衝突すると、通過運動部は回動軸を中心に回動して開放部が開放されて内容物が外部に吐出される。
【0018】
前記受光部と発光部は前記一側壁の左右側に形成される、前記通路部の両側壁に互いに対向するように配置されることが好ましい。
【0019】
前記受光部によって感知される光量が、標準光量範囲に属する状態から設定された基準光量以下となった後に再び標準光量範囲に属することになると内容物が吐出されたものと判断するものの、感知光量が設定された基準光量以下である状態が所定時間以上持続する場合には、内容物が通過作動部内で引っかかった状態であるものと判断して内容物が吐出されていないものと判定する。
【0020】
前記受光部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部を含み、前記発光部は前記受光部と対向配置される一つ以上の発光部からなる。
【0021】
前記第1受光部および第2受光部でそれぞれ感知される時間別光量の変化パターンに基づいて内容物の吐出の有無が判断される。
【0022】
通過装置に含まれたセンサ制御部によって内容物の吐出の有無を判断する過程が実行され得るが、受光部の信号が無線通信によって直間接的に伝送された外部装置によって内容物の吐出の有無が判断されてもよい。
【0023】
センサ制御部は、第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになると内容物が第1受光部領域を貫通したものと判断し、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになると内容物が第2受光部領域を貫通したものと判断する。
【0024】
前記第1標準光量範囲と第2標準光量範囲はそれぞれ第1受光部および第2受光部が内容物の通過がない状態で感知する光量の範囲であり。内容物が第1受光部領域を第2受光部領域より先に貫通したものと判断されると、内容物が正常吐出されたものと判定される。
【0025】
内容物が第2受光部領域を第1受光部領域より先に貫通したものと判断されると、内容物が吐出されなかったものと判断される。
【0026】
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較し、前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、センサ制御部または外部装置のプロセッサは内容物が吐出されたものと判断する。
【0027】
本発明の内容物吐出判定方法によると、第1受光部によって感知された光量が下向きピークに到達した後に第1基準値に達する第1時点と、第2受光部によって感知された光量が下向きピークに到達した後に再び第2基準値に達する第2時点を比較し、前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断される。
【0028】
本発明のさらに他の側面によると、内容物が吐出されるために移動する経路はダクト形態の通路部によって形成され、前記通路部の一側に設置された前記受光部は2個のフォトダイオードで構成され、前記2個のフォトダイオードは前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列される。
【0029】
前記受光部と対向するように前記通路部の他側に配置された前記発光部は前記通路部に向かって光を照射し、2個のフォトダイオードは前記発光部から照射された光を受光する。前記2個のフォトダイオードが感知した光量に基づいて内容物の吐出の有無が判断される。
【0030】
前記感知部によって感知された信号は前記通過装置に含まれる情報処理装置によって処理されるか、別途の外部装置によって処理される。
【0031】
本発明の一側面による服薬管理装置は前記通過装置、服薬管理サーバー;および服薬案内端末;を含む。
【0032】
服薬案内端末は、出力部;および感知部から服薬状態情報が伝達され、服薬管理サーバーから服薬スケジュール情報が伝達されて、前記服薬スケジュール情報と前記服薬状態情報を利用して使用者に対する服薬指導情報を生成した後、前記出力部に出力する服薬案内端末制御部;を含む。
【0033】
前記出力部は前記服薬指導情報を映像または音声で出力する。
【0034】
前記通過装置の感知部によって感知された光量に基づいて内容物の吐出の有無を判定する方法は、第1受光部および第2受光部がいずれも標準光量範囲を外れて基準光量以下の光量を感知する段階;第1受光部および第2受光部がそれぞれ第1および第2基準光量を外れて第1および第2標準光量範囲に属する光量を感知する段階;第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較する段階;および前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断する段階;を含む。
【0035】
前記感知部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部と、第1および第2受光部と対向配置される一つ以上の発光部を含む。
【0036】
さらに他の側面によると、通過装置はモーションセンサをさらに含む。
【0037】
前記内容物の吐出の有無を判定する方法は、前記通過装置が設置された容器の動きを感知する段階;感知された容器の傾きが略90度以上になると、発光部および受光部が活性化される段階;を含む。
【0038】
発光部および受光部が活性化されると、以後発光部は光を照射し、第1受光部および第2受光部が感知した光量を処理する段階;をさらに含む。
【発明の効果】
【0039】
本発明の一側面に係る通過装置は内容物の吐出を感知する正確度が優秀な通過装置を提供し、これに基づいて使用者の定量服薬管理がなされ得るようにする。
【0040】
本発明のさらに他の側面によると、簡単でありながらも内容物の定量吐出の有無を正確に判定できる通過装置を提供することによって、正確かつ経済的な定量通過装置および収容器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の一実施例に係る通過装置を具備した内容物収容器具の斜視図である。
図2】本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の側断面図である。
図4】本発明の第1実施例に係る通過装置の通過運動部の傾け状態を示した主要部図である。
図5】本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具を傾けて内容物が吐出される過程で、内容物と通過装置の位置および姿勢の変化を図示した断面図である。
図6】本発明の第1実施例に係る通過装置で感知部の設置構造の一例(単一発光部と受光部を設置した場合)を図示した断面図である。
図7】本発明の第1実施例に係る通過装置で感知部の設置構造のさらに他の一例(2個の発光部と2個の受光部を具備した場合)を図示した断面図である。
図8】本発明の通過装置で内容物の移動を感知する感知部のブロック構成図である。
図9】本発明の通過装置で内容物の移動を感知する感知部によって測定された光量を図式的に示した図面である。
図10】本発明の相対的に大きくて長い錠剤のための通過装置を具備する第1実施例で、相対的に大きくて長い錠剤が通路部を通って外部に吐出された場合の時間による光量を示した図面である。
図11】本発明の相対的に大きくて長い錠剤のための通過装置を具備する第1実施例で、相対的に大きくて長い錠剤が吐出失敗した場合の時間による光量を示した図面である。
図12】相対的に小さな錠剤の通過のための本発明の第2実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の断面図である。
図13】本発明の第2実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具を傾けて内容物を吐出する過程で、内容物と通過装置の位置および姿勢の変化を図示した断面図である。
図14】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤の吐出時に2個の受光素子がそれぞれ感知する時間別光量を示したグラフである。
図15】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤の吐出が失敗した場合に2個の受光素子がそれぞれ感知する時間別光量を示したグラフである。
図16】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合に2個の受光素子がそれぞれ感知した時間別光量を示したグラフである。
図17】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出失敗した場合、2個の受光素子がそれぞれ感知した時間別光量を示したグラフである。
図18】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合の2個の受光素子がそれぞれ感知した光量の変化を示した図面である。
図19】本発明の第2実施例による通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合の2個の受光素子がそれぞれ感知する時間による光量を示したグラフである。
図20】本発明の一実施例に係る内容物が吐出を感知する方法のフローチャートである。
図21】本発明の内容物通過装置を具備した収容器具1、服薬案内端末600、服薬管理サーバー700を含む服薬管理装置のブロック構成図である。
図22】本発明の一実施例に係る服薬管理装置の服薬案内端末のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参照して本発明の一実施例に係る通過装置、収容器具、服薬管理装置および吐出感知方法を説明する。この過程で図面に図示された線の厚さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上誇張されるように図示されていてもよい。また、後述される用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であり、これは作業者、運用者の意図または慣例により変わり得る。したがって、このような用語に対する定義は本明細書全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。
【0043】
図1は本発明の第1または第2実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の斜視図であり、図2は本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の分解斜視図である。
【0044】
図3は本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の側断面図であり、図4は本発明の第1実施例に係る通過装置の通過運動部の傾け状態を示した主要部図である。
【0045】
図5は、本発明の第1実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具を傾ける時、角度変化による内容物と通過装置の姿勢および位置変化を図示した側断面図である。図6は、本発明の第1実施例に係る感知部の設置構造の一例であり、単一発光部と受光部を具備した場合を図示した断面図である。
【0046】
図1図6に図示された通り、本発明の第1実施例に係る通過装置100を具備する内容物収容器具1は、ハウジング110と前記ハウジング110に設置されて内容物の通過を調節して内容物の吐出の有無を感知する通過装置100を含む。
【0047】
ハウジング110は内容物5を収容または貯蔵する容器であり、内容物5を収容して保管する部位である容器本体117と、前記通過装置100が装着される通過装置進入部116を含む。前記通過装置進入部116は前記容器本体117の上部に形成され、容器本体の内部と連結される開放された開口部を内部に含む。前記通過装置進入部116は前記容器本体117の上部に延長形成され、外周面には容器蓋30が結合されるためのねじ山が形成され得る。
【0048】
ここで、内容物5は固形物、粉末などであり、内容物通過装置100が装着される容器本体117の内部空間に収容される。
【0049】
通過装置100は通過作動部120と通過運動部123を含む。前記通過作動部120は通過装置進入部116に固定結合される固定部材121を含む。前記固定部材は前記開口部を遮断するものの、前記固定部材121には一領域には開放部122が貫通するように形成されて内容物が前記開放部122を通過して容器本体から外部に吐出され得る。
【0050】
図2に図示された通り、固定部材121の外周面には縁部が形成されて前記ハウジング110の上部に形成された通過装置進入部116の内周面にねじ結合方式で装着され得る。本発明の通過装置はハウジングと脱着可能に結合される。しかし、通過装置100は接着、融着などの多様な方式でハウジングに結合され得、必ずしも脱着可能でなければならないものではない。
【0051】
一方、固定部材121の開放部122の下部には内容物5の定量吐出のための移動経路を形成するダクト形態の通路部172と前記通路部172に連結されて内容物を案内するための案内通路182が形成される。前記開放部122、通路部172、案内通路182の順序で略一直線上に連結される通路が形成される。
【0052】
内容物は前記容器本体117から案内通路182を経て通路部172に移動し、開放部122を通じて外部に吐出される。前記案内通路182の一側は前記容器本体117の内壁にほぼ相接しているようにその内径が下部に行くほど次第に大きくなる。
【0053】
前記通路部172は前記固定部材121の開放部122に隣接するように下部に延びる側壁170と前記通過運動部123により形成される。
【0054】
前記通過運動部123は前記開放部を遮断する開放部材124、回動運動の中心となる回動軸125および前記回動軸と連結されて前記開放部材とともに回動する閉鎖部材127を含む。
【0055】
前記回動軸125は前記固定部材に形成される回動軸125保有部に設置され、前記開放部材124は収容器具が立てられた正常状態で開放部122の少なくとも一部分を遮断して前記通路部172をハウジング110外部に対して閉鎖するものの、収容器具が一定の角度以上傾いた状態で内容物が前記開放部材を重力によって押す場合には、回動軸125を中心に回転して前記開放部122が開放されて内容物が開放部122を通過して外部に吐出されることになる。このような通過運動部123の構成および作用については図4図5を参照して詳細に後述する。
【0056】
一方、図3に図示された通り、前記通過運動部123は前記側壁170と共に正常状態で通路部172を形成する。前記側壁は前記通路部172の3つの側壁を形成し、前記通過運動部は一側壁を形成することになる。
【0057】
前記案内通路182を形成するガイド部180は曲面の形状をなし、前記内容物は前記ガイド部に沿って摩擦移動してガイド部が形成する案内通路内を移動する。その後、案内通路182を経て前記通路部172に流入した後、前記通路部上端の開放部を通じて外部に吐出される。
【0058】
案内通路182は前記容器本体117の内壁と隣接するように延びるガイド部180と前記ガイド部の両側に形成されるガイド部材190およびガイド部180と対向するように配置される抵抗上板部材によって形成される。
【0059】
前記通路部172および前記案内通路182の内部断面積と前記通過運動部のサイズと形状は、収容器具に収容されて前記通過装置100を通過して定量吐出される内容物の大きさと形状によって設計される。これは定量吐出のためのものであって、図3図4に図示された通り、前記開放部材124と閉鎖部材127は回動軸を挟んで互いに連結されるが、所定の角度を有して長く延びる。ここで、「定量「は同一の個数や量、および誤差、許容範囲内で互いに異なって移動する量や個数を意味する。「需要量「は使用者が必要とする量(個数)であって、「定量「の範疇に含まれるものとする。
【0060】
使用者が真っすぐに立っていた収容器具を傾斜するように傾けて容器本体117底の内容物が通路部172に移動した場合には内容物は図5(b)に図示された通り、開放部材124の後端に接することになり、開放部材124を押すことになる場合には閉鎖部材127がともに回動して前記案内通路182から通路部172に進入しようとする内容物を遮断することになる。
【0061】
正確に望む量だけの内容物を移動と吐出を調節するために、前記開放部材124と閉鎖部材127の大きさおよび角度、そして内容物の移動経路の大きさが設計される。
【0062】
例えば一個の内容物が定量である場合、一個のバラの内容物5が通路部172を前方通過時、他のバラの内容物5が前方通過内容物5の後に隣接して通路部172を後方通過し、後方通過内容物5が移動しながら閉鎖部材127に接触する。
【0063】
この時、閉鎖部材127は折り曲げられて構成され、閉鎖部材127の閉鎖部材折り曲げ部127bは線形に折れるか曲面で形成することができる。閉鎖部材127が折り曲げられる閉鎖部材折り曲げ部127bの角度は需要量以外の内容物が通過作動部120の内部に進入できないように直角に近い急な傾斜で構成され得る。もちろん、それ以外の多様な角度への折り曲げも可能である。
【0064】
この後、閉鎖部材127が通路部172を少なくとも一部閉鎖することによって、定量を超過して内容物5が通路部172に流入することを防止する。
【0065】
特に、図3でのように、ハウジング110が底に立てられた初期状態として、通過運動部123の重さの平衡力の作用または通過運動部123がストッパー129によって開放部材124が開放部122を閉鎖している状態を維持することができる。
【0066】
すなわち、図3図4に図示されているように、通過運動部123は開放部材124の自重によって回動軸125を基準として時計回り方向に回転しようとする力が作用するが、ストッパー129が通過運動部140の時計回り方向の回転を防止する。
【0067】
一般的な内容物保管状態であるハウジング110が立てられている状態で、開放部材124が開放部122を閉鎖することによって、空気やホコリなどの外部物質が開放部122を通じてハウジング110の内部に入ることが抑制される。
【0068】
併せて、図3でのように、ハウジング110が立てられた(0度回転状態)初期状態で、通過運動部123は重さの平衡状態に移動しようとする力の作用によって、時計回り方向に回転しようとする右側に重さの偏り作用がストッパー129によって抑制されながら重さの平衡状態(停止状態)を維持することになる。特に、通過運動部123が右側重さ偏り状態である場合、左側上端のストッパー129が通過運動部123の時計回り方向の回転を抑制する。
【0069】
もちろん、ストッパー129の位置と形状は前記機能を有するように多様に設計され得るが、例えば固定部材の前記開放部122に隣接した一側に形成され得る。
【0070】
図3は立てられている容器状態である初期状態で後述した感知部が作動しないようにすることができる。感知部が作動し続けると電力損失が発生するため、電力量減少のために、別途のモーションセンサを装着してこのモーションセンサが作動時に感知部が待機状態から作動状態に切り替えるようにすることが可能である。
【0071】
図4は、ハウジング110が内容物5の通過を案内するために傾くことによる通過運動部123の状態を図示したものである。特に、通過運動部123は回動軸125を基準Cとして両方向に回動(運動)される。
【0072】
また、図5は収容器具を初期状態で(a)反時計回り方向に所定角度例えば135度傾けた時、そして(b)さらに傾けて内容物が開放部材124に接触して開放部材124に力を加え始める状態で通過運動部123の状態、そして(c)内容物が吐出され、その後方(上流側)に位置した次(next)の内容物が閉鎖部材127によって遮断された状態を図示する。
【0073】
通過運動部123は内容物の重力作用による運動に対応して運動し、内容物が通過するように通過作動部120を開放する、通過運動部123は、通過作動部120が傾いたり動く場合、通過運動部123の自重、通過運動部123の慣性、内容物が通過運動部123を押圧する力のうち少なくとも一つによって運動することができる。
【0074】
内容物を通過させる通過運動部123の回転運動は、通過運動部123の回動軸125の位置が重力方向側である下向き方向に位置し、通過作動部120が傾いたりひっくり返ったりまたは揺さぶられるようになる動作による、内容物の重力運動または通過運動部123に対する内容物の運動力の伝達によってなされる。
【0075】
また、通過運動部123の回転運動は内容物の自重で押圧することによる運動力でなされ得る。通過運動部123の重心は通過運動部123の回動軸125の位置の後方である、通過装置100の外部通過方向の反対方向(内容物の移動経路で上流側)に位置する。収容器具1の傾けによって収容器具に結合された通過作動部120が傾く場合、運動部の重心位置と回転中心125位置の差によって通過運動部123の回転運動が抑止されるか遅延され得る。
【0076】
通過運動部123が通過作動部120とともに傾くのを抑制する運動制御部材123aと平衡部123bを通過運動部123は含むことができる。内容物5が移動経路に沿って滑る方向である内容物移動経路の下流側方向に通過作動部120が傾く場合、通過運動部123は通過作動部120が傾く方向の反対方向に重さ偏りの力が作用することになって、開放部材124が開放部材124の自重によって傾いて開放部122を開放することを抑制する。これとともに、通過運動部123に含まれた閉鎖部材127の回動も抑制して通路部172に流入する内容物の通路をそのまま維持されるようにする。
【0077】
平衡部123bは平衡部123bの重さの平衡状態が内容物5を通過させるために傾く通過作動部120の傾きの反対方向に回転する力が発生するように構成され、したがって平衡部123bの重さの平衡によって開放部材124が通過作動部120の傾き方向に反らされずに通過作動部120の傾きの反対方向に回転しようとする力が作用する。
【0078】
通過運動部123または平衡部123bが平衡を維持したり平衡となるために回転しようとする力の方向は、内容物収容器具または収容器具1の傾きの反対方向に通過運動部123または平衡部123bが回転しようとする力で発生する。特に、通過運動部123は通過運動部123の重心の平衡のために前記通路部172に面しない運動制御部材123aをさらに含むことができる。
【0079】
一方、通過する内容物5のバラの一側端部の長さが他側端部の長さと異なる場合、通路部172の内部空間のうち最小長さの内径である通路幅最小内径L1が内容物5のバラの短方向(短い方向)のうち最大外径の長さである内容物短方向最大外径L2の二倍より小さいか同じであるため、2個以上のバラの内容物5が通過通路部139に同時に進入または通過できず、一度に一個のバラの内容物5のみが通過通路部139に進入または通過可能となる。
【0080】
また、通過通路部172は通過する内容物5のバラの一側端部の長さが他側端部の長さと異なる場合、内容物5が長方向端部の長さ方向に通路部172を通過するようにガイドする。
【0081】
前記感知部は、前記通過作動部に形成された内容物の吐出のための移動通路である通路部172の一側に設置される一つ以上の発光部と、前記発光部が設置された一側に対向する移動通路の他側に設置される一つ以上の受光部を含む。
【0082】
前記発光部は前記通路部172を形成する側壁170のうち一側に形成され、前記受光部は前記側壁の一側と対向する他側に形成される。
【0083】
図6は、本発明の第1実施例に係る感知部の設置構造の一例(単一発光部と受光部を具備した場合)を図示した断面図である。発光部420は固定部材の下部に延長結合された側壁170の一側に設置される。具体的には、側壁一側の外側に突出形成される支持部440に設置され得る。この場合、通過作動部120には発光部420から放出された光が通路部172に放出されるように貫通部450が形成され得る。
【0084】
受光部410は側壁170の他側支持部440に設置されて発光部420から放出された光を受光する。発光部と受光部は通路部を挟んで互いに対向する位置に配置されればよく、支持部440ではなく他の位置に設置されてもよい。
【0085】
図7は本発明の第1実施例に係る感知部の設置構造のさらに他の一例であって、2個の発光部と受光部を具備した感知部を有する構造を図示した断面図である。
【0086】
前記通路部の一側に設置された2個のフォトダイオードが、通路部172の内容物の移動経路に沿って一列で配置される。具体的には、2個のフォトダイオードで構成された受光部は、前記通路部172を形成する側壁170の一側に内容物の移動経路に沿って一列で配置される。
【0087】
図7を参照すると、通路部172を構成する側壁170の一側に形成された貫通口に2個の受光部411、412が上下一列で整列されるように配置され、前記貫通口と通路部172の間には光が透過できる透過壁が配置されてもよい。
【0088】
前記受光部と対向するように発光部が前記通路部172を形成する側壁170の他側に配置される。前記発光部は前記内容物に向かって光を照射し、前記受光部は前記発光部から照射された光を受光する。発光部も受光部と同様に、通路部172の外部、側壁170に形成された貫通口に2個の発光部が上下一列で整列されるように配置され、前記貫通口と通路部172の間には光が通過できる透過壁が配置されてもよい。
【0089】
2個の受光部411、412と2個の発光部は固定部材と結合されるPCB810と物理的、電気的に連結され固定される。
【0090】
感知部は光を放出する少なくとも一つの発光部、前記発光部から放出された光を受光する少なくとも一つの受光部、およびセンシング制御部を含む。センシング制御部は前記発光部および受光部を制御し、発光部から放出された後に前記受光部によって受信された光信号を処理する。前記センシング制御部はMCU、FPGA等で具現され得、前記物理的にはPCB810に含まれ得る。
【0091】
一方、通過装置はさらに通信モジュールを含むことができる。
【0092】
図8は、本発明の一実施例に係る内容物の移動を感知する感知部のブロック構成図である。図8によると、発光部は2個のLED、特に赤外線LEDが前記通路部172に沿って一列で配置される。受光部IR1、IR2は赤外線を感知できるフォトダイオードであり、2個のLEDと対向する位置に前記通路部の経路に沿って一列で配置される。受光部は光センシングが可能な光感知素子であればよく、フォトダイオードに限定されない。
【0093】
受光部は第1および第2受光部で構成され、第1受光部411、IR1は前記通路部172で相対的に下部、すなわち内容物の移動経路上では上流側に配置され、第2受光部412、IR2は前記通路部172で相対的に上部、すなわち内容物の移動経路上では下流側に配置される。
【0094】
前記発光部は1個以上の発光素子で構成されるが、好ましくは2個の発光素子で構成される。前記発光素子は2個がともにONになって通路部に向かって光を照射することもできるが、二つのうち一つのみがONの状態であってもよい。代案として、1個の発光素子が2個の受光部に対向するものの、両受光部の中間位置程度に配置されてもよい。発光部から照射された光は通路部を横切って受光部によって感知される。内容物が通過する場合、発光部から照射された光は内容物によって遮断されて光量が一時的に小さく感知される。
【0095】
図9は、本発明の内容物の移動を感知する2個の受光部を具備する感知部で測定した光量の変化パターンを図式的に示したものである。2個の受光部IR1、IR2でそれぞれ感知された光量はアナログ値であり、このアナログ値をADC(Analog to Digital Converter)はデジタル値に変換してサンプリング(Sampling)値を得る。センシング制御部はサンプリング値を利用して錠剤が通過されるかを検出することができる。発光部と受光部の間が錠剤で詰まる場合には受信される光の量が減少するので、サンプリング値も通過の瞬間小さくなる。
【0096】
図9において、横軸は時間であり、縦軸は第1受光部IR1および第2受光部IR2で感知する光量をADCがデジタル値に変換したサンプリング値を示す。
【0097】
吐出成功時と失敗時の第1受光部IR1および第2受光部IR2で感知する光量の時間による波形を比較することによって、吐出の成功と失敗を判定することができる。
【0098】
このような判定方法は、従来の単一受光部によって感知した光量の変化に基づいて吐出の有無を判定する場合には略5%程度の判定エラーがあった問題点を解決して、判定エラーをほぼ0に近く解決した。
【0099】
具体的には、第1受光部IR1、411によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになると内容物が第1受光部領域を貫通したものと判断する。
【0100】
第2受光部IR2、412によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになると内容物が第2受光部領域を貫通したものと判断する。
【0101】
前記第1標準光量範囲と第2標準光量範囲はそれぞれ第1受光部および第2受光部が内容物の通過がない状態で感知する光量の範囲であり。内容物が第1受光部領域を第2受光部領域より先に貫通または同時に貫通したものと判断されると、内容物が正常吐出されたものと判断する。そうでない場合、すなわち内容物が第1受光部領域を第2受光部領域より後で貫通する場合には吐出失敗であると判定する。
【0102】
このような判定過程は通過装置の感知部に含まれたセンシング制御部で実行されるか、または収容器具に含まれたプロセッサなどによって実行され得るが、これに限定されない。前記感知された光量のアナログ値をADCで変換し、有線及び無線通信モジュールによって外部のサーバーや端末に伝送して外部端末機やサーバーが前記判定過程を実行してもよい。このような外部端末機やサーバーは服薬管理端末または服薬管理サーバーであり得る。
【0103】
図9の図式的な2個の感知部による光量検出の検証のために、本発明の発明者などは実験を数回繰り返して以下のような具体的な実験結果を得た。
【0104】
図10は本発明の第1実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に大きくて長い錠剤が通路部を通って外部に吐出された場合の光量の変化を示した図面である。この時、2個の発光素子のうち開放部122に近い側に配置された発光素子のみがONの状態である。
【0105】
図10で第1受光部が感知した光量は実線で、第2受光部が感知した光量は点線で示されている。以下、他の図面においても同一の方式で、第1受光部が感知した光量は実線で、第2受光部が感知した光量は点線で示される。
【0106】
第1受光部IR1が感知した光量は、最初は内容物の通過がないため第1標準光量範囲(例えば、250~300)内でほぼ一定に維持される。その後、収容器具を傾けることによって内容物が通路部172に進入するようにして第1受光部領域を先に通過し通過運動部の開放部材を押しながら回動させることによって、前記開放部122を通過して吐出される。これに伴い、光量が第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0107】
一方、通路部のより下流側に配置される第2受光部IR2が感知する光量が、350~450の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、10)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0108】
この時、グラフ上で第1受光部が感知する光量が再び第1標準光量を回復する時間が、第2受光部が感知する光量が第2標準光量範囲に属するように回復する時間と同一または若干はやくなることになる。このような光量の波形は内容物が吐出成功した場合に観察される。
【0109】
一方、図11を参照すると、本発明の第1実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に大きくて長い錠剤が通路部に引っかかった状態でいてから吐出できずに再び容器本体内に収容された場合、すなわち吐出失敗となった場合の光量の変化が分かる。
【0110】
図10と同様に、この時、2個の発光素子のうち開放部122に近い側に配置された発光素子のみがONになった状態でテストをした。
【0111】
図11で第1受光部IR1が感知した光量は実線で、第2受光部IR2が感知した光量は点線で示されている。
【0112】
表示された第1受光部が感知した光量は、最初は内容物の通過がないため第1標準光量範囲(例えば、250~300)内でほぼ一定に維持される。その後、収容器具が所定の傾きを越えて内容物が通路部172に進入することになってこの状態が相当な期間持続するが、光量が第1基準光量、例えば10以下となる時間が相対的に長く維持されてから再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0113】
光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、50)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0114】
この時、グラフ上では第1受光部が感知する光量が再び第1標準光量を回復する時間が、第2受光部が感知する光量が第2標準光量範囲に属するように回復する時間より遅れることをグラフを通じて分かる。このような光量の波形は、内容物が吐出成功できずに再び収容器具のハウジング内に戻った場合に観察される。
【0115】
内容物が長く相対的に大きさが大きい場合には、図5の(b)、(c)で図示された通り、閉鎖部材を含んだ通過運動部が前記通路部を遮断しなくなる。したがって、これによる光量の変化が感知信号に大きく影響を及ぼさなくなる。
【0116】
図10を参照して本発明のさらに他の実施例に係る吐出判定方法を説明すると、前記受光部によって感知される光量が標準光量範囲に属する状態で設定された基準光量以下となった後に再び標準光量範囲に属することになると内容物が吐出されたものと判断することができる。
【0117】
しかし、図11のように、感知光量が設定された基準光量以下である状態が所定時間以上持続する場合には、内容物が通過作動部内で引っかかった状態であるものと判断して内容物が吐出されなかったものと判断することができる。
【0118】
図10図11を比較すると分かるように、吐出成功である場合に感知光量が設定された基準光量以下で持続する時間T1より、吐出失敗である場合に感知光量が設定された基準光量以下である状態が持続する所定時間T2が長い。所定時間T2は吐出成功時の基準光量以下で持続する時間T1より2倍以上長い。
【0119】
以下では、図12図20を参照して、本発明の実施例2を通過装置の構造および光量の変化グラフを利用して詳細に説明する。実施例2は内容物が相対的に大きさが小さい場合の通過装置の構成である。
【0120】
錠剤が相対的に小さい場合には、図13(b)、(c)で図示された通り、閉鎖部材127を含んだ通過運動部123が前記通路部を相当部分遮断することになる。したがって、これによる光量の変化が感知信号に大きく影響を及ぼすことになる。
【0121】
しかし、この場合にも第1受光部と第2受光部で検出する光量の時間変化による吐出の有無による基本的なパターンは、図9と同一であることを確認することができる。
【0122】
図12は、相対的に小さな錠剤の通過のための本発明の第2実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具の断面図である。図12で確認できるように、本発明の第2実施例の通過運動部は相対的に小さな内容物(錠剤)を定量通過させるものの、適切な重量の分配のために、運動制御部材123aと閉鎖部材127が一体に形成されて通過運動部の下部側、すなわち通路部172の上流側に配置される部分が相対的に厚い形状を有することになる。これは小さな錠剤の通路部を通じての定量移動を案内するとともに、前述した通過運動部の重心と回動軸の位置設定のために、閉鎖部材127が小さくかつ厚く形成されて閉鎖部材の後面が切断された円弧状の運動制御部材123aを形成することになる。
【0123】
したがって、内容物吐出時、通過移動部の回動運動によって閉鎖部材が通路部の下流側で回動する時に通路の相当部分を占めることになって発光部から受光部に投射される光を少なくとも一部遮断することになり、これによって受光部が検出する光量に相当な影響を及ぼすことになる。
【0124】
図12で確認できるように、第2実施例の通過運動部を除いた構成は実質的に第1実施例と略同一であり、ただし、大きさなどにおいて差がある。第2実施例の感知部の構成、特に第1および第2受光部の構成は第1実施例と同一であり、ただし、サイズや間隔は内容物の大きさにより変更され得る。第1実施例と同一の説明は省略する。
【0125】
図13は、本発明の第2実施例に係る通過装置を具備する内容物収容器具を傾ける時の角度変化による内容物と通過装置の位置や姿勢の変化を図示した断面図である。図13(c)で確認できるように、閉鎖部材127と運動制御部材123aはその側断面が三角形に近く一体に形成されるため、通路部172を相当部分占めることになる。
【0126】
しかし、この場合にも図9の光量パターンに基づいて正確に内容物の吐出の有無を判定することができる。
【0127】
図14図15は、2個のLEDで構成された発光部のうち通路部の下流側に位置したLEDのみをONにした状態で吐出の成功および失敗時のグラフである。
【0128】
図14は本発明の第2実施例による通過装置が装着された収容器具を傾けた時、本発明の第2実施例に係る通過装置で2個の発光素子が整列配置された場合、錠剤の吐出時の時間別光量の変化を示したグラフである。
【0129】
第1受光部IR1が感知した光量は、最初は内容物の通過がないため第1標準光量範囲(例えば、200~250)内でほぼ一定に維持される。その後、収容器具を傾けて内容物が通路部172に進入することになり、光量が第1基準光量、例えば30以下となってから再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0130】
一方、通路部の下流側に配置される第2受光部が感知する光量が300~400の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、30)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0131】
この時、グラフ上では第1受光部が感知する光量が再び第1標準光量を回復する時間が、第2受光部が感知する光量が第2標準光量範囲に属するように回復する時間よりはやく、この場合、吐出が成功した。すなわち第1受光部で検出される光量IR1が先に元の状態に戻る。
【0132】
図15は本発明の第2実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出失敗した場合の光量の変化を示した図面である。
【0133】
図15で確認できるように、第1受光部IR1が感知する光量は初期に300程度と均一であり、その後相当時間低い値、略1~160の間に位置してから再び50以下の値に到達してから再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0134】
このように、第1受光部が検出する光量が第1標準光量範囲に属さない区間が相対的に長く持続し揺動もあるが、これは錠剤が通路部に引っかかった状態である。
【0135】
一方、通路部のより下流側に配置される第2受光部が感知する光量が450~500の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、50)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0136】
この時、グラフ上では第1受光部が感知する光量IR1が再び第1標準光量に回復する時刻が、第2受光部が感知する光量IR2が第2標準光量範囲に属するように回復する時刻より遅いことが分かる。このような光量の波形は内容物が吐出成功できずに再び収容器具のハウジング内に戻った場合に観察される。
【0137】
一方、第1感知部と第2感知部がいずれも吐出成功である図14の場合、感知光量が設定された基準光量以下で持続する時間T1より、吐出失敗である図15の感知光量が設定された基準光量以下である状態が持続する所定時間T2が長い。所定時間T2は吐出成功時の基準光量以下で持続する時間T1より2倍以上長い。
【0138】
図16は本発明の第2実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合の光量の変化を示した図面である。
【0139】
第1受光部IR1が感知する光量は初期に第1標準光量範囲(300前後程度)と均一であり、その後下向きピーク(最低値)を描いてから再び第3基準範囲、略50~150の間に位置してから再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0140】
このように、第1受光部が検出する光量が第3基準範囲で相対的に長く持続されるが、これは厚い閉鎖部材が通路部に位置して発光部からの光を遮断する状態である。
【0141】
一方、通路部の下流側に配置される第2受光部が感知する光量が400~500の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、50)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0142】
この時、グラフ上では第1受光部が感知する光量が最低値から第3基準範囲に回復する時刻が、第2受光部が感知する光量が第2標準光量範囲に属するように回復する時刻よりはやいことが分かる。このような光量の波形は閉鎖部材が厚い場合に内容物が吐出成功する時に観察される。
【0143】
図17図19は、2個の整列されたLEDがいずれもONの状態で第1および第2受光部が検出した光量の変化を示したグラフである。
【0144】
図17は本発明の第2実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出失敗した場合の光量の変化を示した図面である。
【0145】
図17で確認できるように、第1受光部IR1が感知する光量は初期に600~720の間(第1標準光量範囲)に属し、その後第1基準値(1~360)の間に位置してから最低値に到達してから再び第1標準光量範囲に属することになる。
【0146】
このように、第1受光部が検出する光量が第1標準光量範囲に属さない区間が相対的に長く持続し揺動もあるが、これは錠剤が通路部に引っかかった状態である。
【0147】
一方、通路部のより下流側に配置される第2受光部が感知する光量が540~700の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、180)以下となった後に再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0148】
この時、グラフ上では第1受光部が感知する光量が再び第1標準光量に回復する時間が、第2受光部が感知する光量が第2標準光量範囲に属するように回復する時間より遅いことが分かる。このような光量の波形は内容物が吐出成功できずに再び収容器具のハウジング内に戻った場合に観察される。
【0149】
図18は本発明の第2実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合の光量の変化を示した図面である。
【0150】
このように、第1受光部が検出する光量が第1標準光量範囲(600~700)に属する区間で光量が急激に減少して第1基準値100以下である区間で再び第3範囲(300~350)に属する区間が相対的に長く持続し、その後再び第1標準光量範囲(600~700)に属することになる。第3範囲は閉鎖部材を含んだ通過運動部が光を一部遮断した状況である。
【0151】
一方、通路部のより下流側に配置される第2受光部が感知する光量が550~600の間の第2標準光量範囲に属してから第2基準光量(この場合、50)以下になった後、第4範囲に相当期間維持されてから再び第2標準光量範囲に属することになる。
【0152】
このようなパターンでは、第3および第4範囲に属することになる場合を基準として時間の先後を判断すれば、第1受光部が第3範囲に到達する時間が第2受光部が第4範囲に到達する時間より先であり、この場合、吐出成功と判定される。
【0153】
第3範囲と第4範囲は閉鎖部材を含んだ通過運動部が光を一部遮断した状況である。
【0154】
図19は本発明の第2実施例による2個の発光素子が整列配置された通過装置を具備する収容器具を傾けた時、相対的に小さな錠剤が吐出成功した場合の光量の変化を示した図面である。この場合は最も一般的な場合に該当するものであり、第1受光部IR1が感知する光量が第1標準光量範囲に属し、その後第1基準値以下の最低値に到達してから再び第1標準光量範囲に属する時刻が、第2受光部IR2が最低値に到達してから再び第2標準光量範囲に属する時刻よりはやい。すなわち、第1受光部で検出される光量IR1が先に元の状態に戻る。
【0155】
2個の整列された受光部IR1、IR2が検出する光量のパターンを比較すると、標準区間で下向きピークに到達した後に再び標準区間の値を検出する時刻を比較して通過の有無を判断することができる。ただし、錠剤の形態によって下向きピーク(最低値)を判定することが困難な場合もあり得るが、この場合、最後の下向きピークを基準としてその値から基準値に回復した場合を通過時刻と判定することができる。基準値は第1、第2標準光量範囲に属する値であり得るが、これに限定されず、他の値を定めてもよい。
【0156】
一方、外部で使用者などが内容物を任意に注入することもあり得るが、このような過程は容器の内部に収容される内容物の量を変更することになるため、これを測定することもあり得る。この場合には内容物の吐出と第1および第2受光部の信号パターンが反対に現れる。すなわち、通路の内側の第1受光部が感知する信号の下向きピークや第2受光部の下向き信号ピークより時間的に後で現れるパターンを見せる。
【0157】
図20は、本発明の一実施例による内容物吐出を判定するための過程を概略的に示したブロック図である。
【0158】
本発明の一実施例によると、通過装置または通過装置を具備する収容器具はモーションセンサをさらに含む。モーションセンサは動きと傾きをすべて感知できるものが好ましいが、運動センサと傾きセンサをそれぞれ具備して収容器具または通過装置の動きと傾きを感知できるものであればよい。
【0159】
図20を参照して説明すると、モーションセンサが通過装置を含んだ収容器具の動きを感知しデータ値を読み込む。その後、容器の傾きが約90度以上であることを感知すると、第1および第2受光部と発光部を含む感知部およびADCが活性化される。これは不要なセンサの作動を防止して消費電力を節約するためである。容器の傾きが90度未満であれば感知部などは非活性化され、再びモーションセンサの動き感知モードに戻る。
【0160】
図20を参照して前記過程をより詳細に説明すると、モーションセンサが動きを感知するとデータ値を読み込み、この時、容器の傾きが90度以上であることを感知するとADCが活性化される。ADCが活性化された後、ADCがモーションセンサが感知した値を処理して傾きが90以上であることを感知すると、第1および第2受光部がそれぞれ活性化されて信号を感知する。この時、容器の傾きが90以上でなければ受光部は活性化されず、再びモーションセンサの傾きを感知するモードに戻る。
【0161】
一方、容器の傾きが90度以上であって受光部が活性化された場合、第1感知部と第2感知部はそれぞれ内容物の通過、開放を確認すれば正常吐出と判定し、第1受光部より第2受光部が先に開放を確認すれば吐出失敗と判定する。このような過程はADCの信号サンプリング後にプロセッサでなされる。
【0162】
一方、センシング制御部は受光部によって感知された時間による光量信号を処理して内容物通過の有無の結果により服薬状態情報を生成し、通信モジュール500を通じて服薬案内端末600に伝達する。
【0163】
センシング制御部は内容物5の感知結果に基づいて服薬状態情報を生成し、生成された服薬状態情報を服薬案内端末600に伝達する。
【0164】
服薬状態情報には内容物5の情報、内容物5の感知の有無および内容物5を感知した感知時間情報などが含まれる。内容物5の情報はセンシング制御部などに事前に設定され得、内容物5の感知の有無および感知時間は感知部の内容物5の感知の有無によりリアルタイムで検出され得る。
【0165】
図21を参照すると、服薬案内端末600はセンサモジュール500から服薬状態情報が伝達され、服薬管理サーバー700から服薬スケジュール情報が伝達され、この服薬スケジュール情報と服薬状態情報を利用して服薬管理情報を生成した後、生成された服薬管理情報を出力する。
【0166】
図22によると、服薬案内端末600は外部信号入力部610、制御部630、出力部620を含む。
【0167】
本発明は図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術が属する分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は下記の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【0168】
本発明によると、収容器具から吐出される内容物の量を正確に感知し、これに基づいて使用者の定量服薬がなされるようにすることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2024-05-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する容器本体に結合されるための通過装置であって、
内容物を移動案内するための通過作動部、
前記通過作動部に回動可能に設置されて内容物が通過するように運動する通過運動部、および
前記通過作動部に備えられて、前記通過運動部の回動によって吐出される内容物を感知する感知部を含み、
前記感知部は受光部と発光部を含み、前記発光部から照射された光が内容物が吐出されるために移動する経路を通過して受光部によって感知され、
前記受光部は内容物が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部と、前記経路の下流側に配置される第2受光部を含み、
前記発光部は前記受光部と対向配置される一つ以上の発光部を含み、
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較し、
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物が吐出されたものと判断することを特徴とする、通過装置。
【請求項2】
前記通過作動部は内容物の定量吐出のための移動経路を形成するダクト形態の通路部と前記通路部に連結されて内容物を案内するためのガイド部を含み、前記内容物は前記ガイド部に沿って移動して前記通路部に流入した後、前記通路部の上端の開放部を通じて外部に吐出され、
前記通過運動部は前記開放部を開閉する開放部材、回動運動の中心となる回動軸および前記回動軸と連結されて前記開放部材とともに回動する閉鎖部材を含み、前記通過運動部は前記通路部の一側壁を形成し、
前記受光部と発光部は前記一側壁の左右側に形成される両側壁に互いに対向するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の通過装置。
【請求項3】
前記感知部によって感知された光量の信号は前記通過装置に含まれる情報処理装置によって処理されるか、別途の外部装置によって処理されて内容物の吐出の有無が判断されることを特徴とする、請求項1に記載の通過装置。
【請求項4】
内容物が第2受光部領域を第1受光部領域より先に貫通したものと判断されると、内容物が吐出されなかったものと判断することを特徴とする、請求項1に記載の通過装置。
【請求項5】
前記第1標準光量範囲と第2標準光量範囲はそれぞれ、前記第1受光部および前記第2受光部のうちの対応する1つが内容物の通過がない状態で感知する光量の範囲である、請求項1に記載の通過装置。
【請求項6】
内容物が吐出されるために移動する経路はダクト形態の通路部によって形成され、
前記通路部の一側に設置された前記受光部は2個のフォトダイオードで構成され、前記2個のフォトダイオードは前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列され、
前記受光部(410)と対向するように前記通路部(172)の他側に配置された前記発光部(420)は前記通路部(172)に向かって光を照射し、2個のフォトダイオードは前記発光部(420)から照射された光を受光し、
前記2個のフォトダイオードが感知した光量に基づいて内容物(5)の吐出の有無が判断されることを特徴とする、請求項2に記載の通過装置。
【請求項7】
第1受光部と第2受光部は前記通路部の内容物の移動経路に沿って一列で整列されることを特徴とする、請求項1に記載の通過装置。
【請求項8】
請求項1に記載された通過装置(100)
服薬管理サーバー(700)、および
服薬案内端末(600)、を含む服薬管理装置であって、
服薬案内端末(600)は、
出力部(620)、および
感知部から服薬状態情報が伝達され、服薬管理サーバー(700)から服薬スケジュール情報が伝達されて、前記服薬スケジュール情報と前記服薬状態情報を利用して使用者に対する服薬指導情報を生成した後、前記出力部(620)に出力する服薬案内端末制御部(630)、を含み、
前記出力部(620)は前記服薬指導情報を映像または音声で出力することを特徴とする、服薬管理装置。
【請求項9】
請求項1に記載された通過装置(100)の感知部によって感知された光量に基づいて情報処理装置が内容物(5)の吐出の有無を判定する方法であって、
前記感知部は内容物(5)が吐出されるために移動する経路の上流側に配置される第1受光部(411)と、前記経路の下流側に配置される第2受光部(412)と、第1受光部(411)および第2受光部(412)と対向配置される一つ以上の発光部(420)を含み、前記方法が、
第1受光部(411)および第2受光部(412)がいずれも標準光量範囲を外れて基準光量以下の光量を感知する段階、
第1受光部(411)および第2受光部(412)がそれぞれ第1基準光量および第2基準光量を外れて第1標準光量範囲および第2標準光量範囲に属する光量を感知する段階、
第1受光部によって感知された光量が、第1標準光量範囲に属する状態から第1基準光量以下となった後に再び第1標準光量範囲に属することになる第1時点と、第2受光部によって感知された光量が、第2標準光量範囲に属する状態から第2基準光量以下となった後に再び第2標準光量範囲に属する第2時点を比較する段階、および
前記第1時点が第2時点と同一であるかさらにはやい場合、内容物(5)が吐出されたものと判断する段階、を含むことを特徴とする、内容物の吐出の有無を判定する方法。
【請求項10】
前記通過装置(100)が設置された容器の傾きを感知する段階、および
感知された容器の傾きが90度以上になると、前記一つ以上の発光部(420)および第1受光部(411)および第2受光部(412)が活性化される段階、をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の内容物の吐出の有無を判定する方法。
【外国語明細書】