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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105605
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】腱膜瘤補正システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/56 20060101AFI20240730BHJP
   A61B 17/88 20060101ALI20240730BHJP
   A61F 2/42 20060101ALI20240730BHJP
   A61B 17/72 20060101ALN20240730BHJP
   A61B 17/14 20060101ALN20240730BHJP
   A61B 17/16 20060101ALN20240730BHJP
【FI】
A61B17/56
A61B17/88
A61F2/42
A61B17/72
A61B17/14
A61B17/16
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024080151
(22)【出願日】2024-05-16
(62)【分割の表示】P 2022507461の分割
【原出願日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】62/883,819
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516183819
【氏名又は名称】クロスローズ エクストリミティ システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ホリス, チャド
(72)【発明者】
【氏名】セイジャー, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ボマー, ブラッドリー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】中足骨と足親指との間の関節に形成された腱膜瘤を補正するための腱膜瘤補正インプラントシステムを提供する。
【解決手段】インプラント釘と、第1の留め具と、第2の留め具と、を備え、インプラント釘は、本体を有し、本体は、頭部と、アンカと、ネックと、第2の開口部と、を有し、頭部は、第1の肩部および第2の肩部を含む頭部の第1の端部と、頭部の第2の端部と、頭部を貫通して延びる第1の開口部であって、頭部の第2の軸に沿って延びる、第1の開口部と、を備え、頭部は、頭部の第1の軸に沿って頭部の第1の端部と頭部の第2の端部との間に延び、ネックは、頭部とアンカとの間に延び、アンカおよびネックはインプラント軸に沿って延び、第2の開口部は、ネックまたは頭部を貫通して延び、頭部の第3の軸に沿って延びる。
【選択図】図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中足骨(2)と足親指(6)との間の関節に形成された腱膜瘤を補正するための腱膜瘤補正インプラントシステム(400)であって、
前記システムは、インプラント釘(402)と、第1の留め具(404a)と、第2の留め具(404b)と、を備え、
前記インプラント釘は、本体を有し、
前記本体は、頭部(420)と、アンカ(422)と、ネック(424)と、第2の開口部(430b)と、を有し、
前記頭部は、第1の肩部および第2の肩部を含む頭部の第1の端部(428)と、頭部の第2の端部(426)と、前記頭部を貫通して延びる第1の開口部(430a)であって、頭部の第2の軸(410a)に沿って延びる、第1の開口部(430a)と、を備え、
前記頭部は、頭部の第1の軸(407)に沿って前記頭部の第1の端部と前記頭部の第2の端部との間に延び、
前記ネックは、前記頭部と前記アンカとの間に延び、前記アンカおよび前記ネックはインプラント軸(405)に沿って延び、
前記第2の開口部は、前記ネックまたは前記頭部を貫通して延び、頭部の第3の軸(410b)に沿って延び、
前記第1の留め具は、前記第1の開口部内に受容されるように構成され、
前記第2の留め具は、前記第2の開口部内に受容されるように構成され、
前記インプラント軸が前記頭部の第1の軸と第1の角度(α)をなし、前記第1の角度は90°未満であり、
前記インプラント軸が前記頭部の第3の軸と第2の角度(A2)をなし、前記第2の角度は30°~60°の範囲内である、システム。
【請求項2】
前記第1の角度が15°~60°の範囲内にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記頭部の第2の軸が前記頭部の第1の軸に対して垂直である、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の肩部が第1の近位肩部表面(441)を有し、前記第2の肩部が第2の近位肩部表面(443)を有し、前記第1の近位肩部表面および前記第2の近位肩部表面は前記ネックのそれぞれの対向する側面(414、416)に対して垂直に延びている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムと、
ハンドル(322)、及び、チャネル(340)を有する挿入部分(326)を含むポケット器具(320)と、含み、前記チャネルは、kワイヤ(360)を受容するように構成され、前記挿入部分は、前記kワイヤに沿って案内されるように構成されている、腱膜瘤補正キット。
【請求項6】
前記挿入部分が、前記インプラント釘を受け入れるためのポケットを骨に形成するように構成されている、請求項5に記載のキット。
【請求項7】
前記インプラント釘が第1の端部(406)から第2の端部(408)まで延び、前記頭部が前記インプラント釘の前記第1の端部にあり、前記アンカが前記インプラント釘の前記第2の端部にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記頭部が、頭部第1側部(413)と、前記頭部第1側部に対向する頭部第2側部(415)とを備え、前記第1の開口部が前記頭部第1側部と前記頭部第2側部との間に延び、前記第2の開口部が前記頭部第1側部と前記頭部第2側部との間に延びる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記頭部が、頭部第1側部(413)と、前記頭部第1側部に対向する頭部第2側部(415)とを備え、
前記頭部が、前記頭部第1側部と前記頭部第2側部との間に頭部の厚さを有し
前記頭部の厚さは、前記頭部の第1の端部における前記頭部の厚さが前記頭部の第2の端部における前記頭部の厚さよりも大きくなるようにテーパが付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の留め具が、第1の留め具頭部(450a)、第1の留め具駆動特徴(459a)、第1の留め具シャフト(452a)、第1の留め具先端(454a)、および第1の留め具ねじ山(456a、458a)を含み、
前記第2の留め具は、第2の留め具頭部(450b)、第2の留め具駆動特徴(459b)、第2の留め具シャフト(452b)、第2の留め具先端(454b)、および第2の留め具ねじ山(456b、458b)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記頭部が、頭部の第4の軸に沿って延びる横方向ボア(448)を備え、前記頭部の第4の軸が前記頭部の第1の軸に対して垂直であり、前記頭部の第4の軸が前記頭部の第2の軸に対して垂直である、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、「BUNION CORRECTION SYSTEM AND METHOD」と題された米国特許出願第16/033,086号に関する。その開示全体は、含まれる全てに関して、本明細書に完全に記載されている場合と同様に、本明細書の一部を成し、あらゆる目的のために、参照することによって組み込まれる。本願は、その全体が参照することによって本明細書に組み込まれる2019年8月7日に出願され、「BUNION CORRECTION SYSTEM AND METHOD」と題された米国特許出願第62/883,819号の利益を主張する。
【0002】
(分野)
本発明は、足の変形のための外科手術的治療に関する。より具体的に、本発明は、低侵襲的腱膜瘤補正のためのインプラント、器具類、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
腱膜瘤は、典型的に、徐々に骨の角度を変化させ、中足骨との基節骨の関節の近傍の中足骨の内側において特徴的な膨隆を生産し得る足親指の傾きから開始する進行性の障害である。具体的に、腱膜瘤は、骨、時として、炎症を起こした嚢から成る隆起である。外反母趾は、足親指が、通常の位置から第2趾の方向に向かって逸脱する病状である。
【0004】
腱膜瘤の補正または修復は、米国において毎年実施される100,000例超の外科手術を伴う一般的な外科手術である。腱膜瘤修復のための多くの外科手術手技は、侵襲的かつ疼痛を伴うものであり、数インチの切開部および最高10~12週間の長い期間の回復期を要求する。低侵襲的外科手術が、整形外科において数十年にわたって実施されている。しかしながら、骨切断を生成することは、小さい切開部を通して不可視的に挿入される掘削器具およびドリルビットを用いて実施されている。この外科手術方法は、潜在的な隣接軟組織の損傷および患者間の再現不可能な結果につながる。本明細書に含まれる開示は、単純なインプラント挿入技法に加えて、再現性を提供し、組織に対する損傷を限定するための機器付き技法および誘導を提供することによって、この問題を是正するように模索する。
【0005】
腱膜瘤修復のためのインプラントおよび方法が、本明細書において開示され、それらは、低侵襲的手技として実施され、したがって、より侵襲的な腱膜瘤補正手技と比較して不快感、瘢痕化、および、回復時間を低減させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の種々のシステムおよび方法が、この最新技術に応答して、特に、現在利用可能な技法によってまだ完全に解明されていない当技術分野における問題およびニーズに応答して開発されてきた。本発明のシステムおよび方法は、合理化された手技、より急速な回復、低減された瘢痕化、および治癒の間の低減された不快感をもたらす腱膜瘤補正のための技法を提供し得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述のものを達成するために、本明細書において具現化され、広く説明されるような発明によると、本開示の一側面は、中足骨と足親指との間の関節において形成される腱膜瘤
を補正するための第1の方法である。切開部が、中足骨の側面に沿って作製される。標的場所が、中足骨上で選択される。中足骨は、標的場所において、第1の中足骨部分と別個の第2の中足骨部分とに切除される。第1の中足骨部分は、切除することによって生成された遠位対向表面を有する。ポケット器具が、遠位対向表面において第1の中足骨部分の中に挿入され、遠位対向表面において第1の中足骨部分内にポケットを生成する。インプラントが、切開部を通して第1の中足骨部分のポケットの中に埋め込まれ、インプラントは、頭部と、アンカとを伴うモノリシック体を有する。
【0008】
第1の方法の別の側面では、ポケットは、遠位対向表面を通して第1の中足骨部分の髄内管の中に延びている。
【0009】
第1の方法の別の側面では、少なくとも1つのkワイヤが、遠位対向表面を通して第1の中足骨部分の中に挿入される。第1のkワイヤは、第1の器具を第1の中足骨部分の中に誘導し、ポケットを生成する。
【0010】
第1の方法の別の側面では、第1のポケット器具は、ブローチである。
【0011】
第1の方法の別の側面では、ブローチは、第1の軸に沿って整列させられたハンドルと、第2の軸に沿って整列させられた複数の歯を有する挿入部分と、第1の軸が第2の軸に対して角度付けられるような、ハンドルと挿入部分との間のオフセット部分とを含む。
【0012】
第1の方法の別の側面では、インプラント頭部は、第1の中足骨部分に取り付けられる。
【0013】
第1の方法の別の側面では、インプラント頭部を第1の中足骨部分に取り付けることは、ねじをインプラント頭部の開口を通して第1の中足骨部分の中に挿入することを含む。
【0014】
第1の方法の別の側面では、インプラント頭部は、第2の中足骨部分に取り付けられる。
【0015】
第1の方法の別の側面では、ある長さの縫合糸が、足親指に固定され、縫合糸を引っ張り、足親指を第1の中足骨部分に対して再度整列させ、その長さの縫合糸をインプラント頭部に取り付ける。
【0016】
第1の方法の別の側面では、第2の中足骨部分が、平行移動させられ、第1の中足骨部分上の遠位対向表面を露出させる。
【0017】
本開示の別の側面は、腱膜瘤を補正する第2の方法である。切開部が、中足骨の側面に沿って作製される。標的場所が、中足骨上で選択される。中足骨は、第1の中足骨部分と別個の第2の中足骨部分とに切除され、第1の中足骨部分は、切除することによって生成された遠位対向表面を有する。インプラントが、切開部を通して第1の中足骨部分の中に埋め込まれる。インプラントは、頭部とアンカとを有するモノリシック体を有し、アンカは、インプラント軸に沿って延びている。インプラント頭部が、最初に、遠位対向表面において第1の中足骨部分に取り付けられ、インプラント頭部は、次いで、第2の中足骨部分に取り付けられる。
【0018】
第2の方法の別の側面では、インプラント頭部が、第1の中足骨部分に取り付けられ、第1のねじをインプラント頭部の第1の開口を通して第1の中足骨部分の遠位対向表面の中に挿入することを含む。
【0019】
第2の方法の別の側面では、第1の開口は、インプラント軸に対して第1の角度における第1の軸に沿って整列させられる。
【0020】
第2の方法の別の側面では、第1の角度は、およそ45°未満である。
【0021】
第2の方法の別の側面では、インプラント頭部を第2の中足骨部分に取り付けることは、第2のねじをインプラント頭部の第2の開口を通して第2の中足骨部分の中に挿入することを含む。
【0022】
第2の方法の別の側面では、第2の開口は、インプラント軸に対して第2の角度における第2の軸に沿って整列させられ、第2の角度は、第1の角度より大きい。
【0023】
第2の方法の別の側面では、第2の角度は、60°より大きい。
【0024】
第2の方法の別の側面では、第2の中足骨部分が、平行移動させられ、第1の中足骨部分上の遠位対向表面を露出させる。ポケットが、遠位対向表面において第1の中足骨部分内に生成され、ポケットは、遠位対向表面を通して第1の中足骨部分の髄内管の中に延びている。
【0025】
第2の方法の別の側面では、ポケット器具が、少なくとも1つのkワイヤによって、遠位対向表面において第1の中足骨部分の中に挿入および誘導され、ポケットを生成する。
【0026】
第2の方法の別の側面では、ある長さの縫合糸が、足親指に固定され、縫合糸を引っ張り、足親指を第1の中足骨部分に対して再度整列させ、その長さの縫合糸をインプラントに取り付ける。
【0027】
本開示の別の側面は、腱膜瘤を補正するための第3の方法である。切開部が、中足骨の側面に沿って作製される。第1のkワイヤが、切開部を通して選択された標的場所において中足骨の中に導入される。中足骨が、選択された標的場所において第1の中足骨部分と別個の第2の中足骨部分とに切除される。第1の中足骨部分は、切除することによって生成された遠位対向表面を有する。第2のkワイヤが、遠位対向表面において第1の中足骨部分の中に挿入される。ポケット器具が、第2のkワイヤによって誘導される遠位対向表面における第1の中足骨部分の中に挿入され、遠位対向表面において第1の中足骨部分内にポケットを生成する。インプラントが、切開部を通して第1の中足骨部分の中に挿入され、インプラントは、頭部とアンカとを有するモノリシック体を有し、アンカは、インプラント軸に沿って延びている。インプラント頭部が、遠位対向表面において第1の中足骨部分に取り付けられ、インプラント頭部を第2の中足骨部分に取り付ける。
【0028】
第3の方法の別の側面では、インプラント頭部を第1の中足骨部分に取り付けることは、第1のねじをインプラント頭部の第1の開口を通して第1の中足骨部分の遠位対向表面の中に挿入することを含み、インプラント頭部を第2の中足骨部分に取り付けることは、第2のねじをインプラント頭部の第2の開口を通して第2の中足骨部分の中に挿入することを含む。
【0029】
第3の方法の別の側面では、第2の中足骨部分が、平行移動させられ、第1の中足骨部分上の遠位対向表面を露出させ、ポケットが、遠位対向表面において第1の中足骨部分内に生成され、ポケットは、遠位対向表面を通して第1の中足骨部分の髄内管の中に延びている。
【0030】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明および添付の請求項からより
完全に明白な状態となる、または以降に記載されるような本発明の実践によって習得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の例示的実施形態は、付随の図面と併せて、以下の説明および添付の請求項からより完全に明白な状態となるであろう。これらの図面が、例示的実施形態のみを描写し、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではないこと、および本発明の例示的実施形態が、付随の図面の使用を通して追加の特異性および詳細を用いて説明されるであろうことを理解されたい。
【0032】
図1A図1Aは、本発明の一実施形態による、釘と留め具とを備えている腱膜瘤補正インプラントの斜視図である。
図1B図1Bは、インプラントの分解図である。
【0033】
図2図2は、第1の中足骨の中に埋め込まれた図1Aのインプラントを伴う足の部分的骨格の斜視図である。
【0034】
図3A図3Aは、図1Aの釘の内側図である。
図3B図3Bは、図1Aの釘の側方図である。
【0035】
図4図4は、中足骨の中に挿入されるkワイヤと、kワイヤ上に搭載される第1の誘導部とを伴う足骨格の斜視図であり、第1の誘導部は、複数の誘導孔を有する。
【0036】
図5図5は、中足骨の中に挿入される追加のkワイヤを伴う図4の足骨格、kワイヤ、および誘導部の斜視図である。
【0037】
図6図6は、誘導孔のうちの1つを通して延び、中足骨内に孔を生成するトロカールを伴う図5の足骨格、kワイヤ、および第1の誘導部の斜視図である。
【0038】
図7図7は、kワイヤ上に搭載される第2の誘導部を伴う図5の足骨格およびkワイヤの斜視図である。
【0039】
図8図8は、誘導スロットを通して延び、中足骨内で骨切除術を切断し、中足骨を近位中足骨部分と遠位中足骨部分とに分離するブローチを伴う図7の足骨格、kワイヤ、および第2の誘導部の斜視図である。
【0040】
図9図9は、近位中足骨部分に対して側方にシフトされた遠位中足骨部分を伴う図8の足骨格の斜視図である。
【0041】
図10図10は、インプラント挿入器上に搭載され、近位中足骨部分の中に埋め込まれた図1の釘を伴う図9の足骨格の斜視図である。
【0042】
図11A図11Aは、近位中足骨部分内に埋め込まれる図1の釘と、インプラントの部位における切開部を通して足の中に挿入され、基節骨における足親指上の第1の場所から退出する針および縫合糸とを伴う足の内側図である。
図11B図11Bは、足親指上の第1の場所において作製されている第1の縫い目を伴う図11Aの足の内側図である。
図11C図11Cは、足親指上の第2の場所において出現する針を伴う図11Bの足の内側図である。
図11D図11Dは、足親指上の第2の場所において作製されている第2の縫い目を伴う図11Cの足の内側図である。
図11E図11Eは、インプラントボアを通して経路を決定される縫合糸と、切開部を通して出現し、縫合糸の経路を示す針および縫合糸とを伴う図11Dの足の内側図である。
【0043】
図12図12は、釘の開口部の方に向けられる縫合糸および留め具を示す図10の足骨格の斜視図である。
【0044】
図13A図13Aは、図5の第1の誘導部の斜視図である。
図13B図13Bは、図5の第1の誘導部の内側図である。
図13C図13Cは、図5の第1の誘導部の側方図である。
図13D図13Dは、図5の第1の誘導部の上側図である。
図13E図13Eは、中足骨の遠位端、第1の誘導部、および複数の誘導孔の軌道を示す点線を伴う誘導孔のうちの別のものを通して延びている図6のトロカールの遠位図である。
【0045】
図14A図14Aは、図7の第2の誘導部の内側斜視図である。
図14B図14Bは、図7の第2の誘導部の内側図である。
図14C図14Cは、図7の第2の誘導部の側面図である。
図14D図14Dは、図7の第2の誘導部の側方斜視図である。
図14E図14Eは、第2の誘導部の別の実施形態の内側図である。
【0046】
図15図15は、図8のブローチの斜視図である。
【0047】
図16図16は、図10のインプラント挿入器の斜視図である。
【0048】
図17図17は、近位中足骨部分の中へのkワイヤの挿入を示す図9の足骨格の斜視図である。
【0049】
図18図18は、kワイヤによって誘導されるような、近位中足骨部分の中に挿入されるポケットを形成するためのポケット器具を示す図17の足骨格の斜視図である。
【0050】
図19図19は、図18に示されるポケット器具の側面図である。
【0051】
図20図20は、図18に示されるポケット器具の底面図である。
【0052】
図21図21は、別の腱膜瘤補正インプラントの斜視図である。
【0053】
図22図22は、図21のインプラントの分解図である。
【0054】
図23図23は、図21のインプラントの釘の内側図である。
【0055】
図24図24は、図23の釘の側方図である。
【0056】
図25図25は、図21のインプラントの断面図である。
【0057】
図26図26は、別のインプラントシステムの釘の内側図である。
【0058】
図27図27は、図26の釘の側方図である。
【0059】
図28図28は、図26の釘の上側図である。
【0060】
図29図29は、図26のインプラントの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
(詳細な説明)
本発明の例示的実施形態は、同様の部分が全体を通して同様の番号によって指定される、図面を参照することによって最も深く理解されるであろう。概して、本明細書において説明され、図において図示されるような発明の構成要素が、多種多様の異なる構成に配列され、設計され得ることが、容易に理解されるであろう。したがって、図1A-25に表されるような装置、システム、および方法の実施形態の以下のより詳細な説明は、本発明の範囲を請求されるように限定することを意図しておらず、本発明の例示的実施形態の代表的例示にすぎない。
【0062】
語句「~に接続される(connected to)」、「~に結合される(coupled to)」、および「~と連通する(in communication with)」は、機械的、電気的、磁気的、電磁気的、流体的、および熱的な相互作用を含む2つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくとも、互いに機能的に結合され得る。用語「~に当接する(abutting)」は、互いに物理的に直接接触しているアイテムを指すが、アイテムは、必ずしも一緒に取り付けられているわけではないこともある。語句「流体連通」は、一方の特徴内の流体が、他方の特徴の中に通過することが可能であるように接続される2つの特徴を指す。
【0063】
限定ではないが、左、右、上側、下側、上部、底部、垂直、水平、内側、および外側等の方向を表す用語および/または関係を表す用語は、互いに対するものであり、適用可能な要素または物品の具体的な配向に依存し、故に、本明細書における種々の実施形態および添付の請求項の説明を補助するために使用され、必ずしも限定しているものと解釈されることを意図しているわけではない。ヒトの解剖学的構造または物体とヒトの解剖学的構造の関係を説明するために、標準的な医療専門用語が、使用され得る。例えば、「近位」は、身体の中心により近接している物体または解剖学的要素を指す一方、「遠位」は、身体の中心からより遠くに離れている物体または解剖学的要素を指す。
【0064】
単語「例示的(exemplary)」は、本明細書では、「ある実施例、事例、または例証としての役割を果たす」を意味するために使用される。「例示的」であるものとして本明細書に説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態より好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。実施形態の種々の側面が、図面内に提示されているが、図面は、具体的に示されていない限り、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。
【0065】
図1Aを参照すると、本発明の一実施形態による、腱膜瘤補正インプラントシステム100は、釘102と、留め具104とを含む。図2に見られるように、釘102が、切除された中足骨2の近位部分2aの中に長手方向に延びているように埋め込まれ、留め具104が、釘の一部を通して挿入され、それを中足骨2の遠位部分2bに固定し得る。腱膜瘤補正インプラントシステム100は、縫合糸をさらに含み得、縫合糸は、中足指節(MTP)関節の内側包を通して経路を決定され、足親指の軟組織内に固定され、引っ張られ、基節骨4の位置を中足骨に対して再度整列させ、釘に固定され得る。
【0066】
図1A-Bおよび3A-Cを参照すると、インプラント釘102は、遠位端であり得る第1の端部106から、近位端であり得る第2の端部108まで延びているモノリシック体である。釘102は、断面が略長方形であり得、外面側であり得る内側110と、内面側であり得る外側112と、上側114と、下側116とを有する。釘102は、頭部120と、アンカ122と、頭部120とアンカ122との間に延びているネック124とを含む。
【0067】
特に図3Bおよび3Cを参照すると、釘アンカ122およびネック124は、長手方向軸105に沿って延び、釘頭部120は、ネック124から離れるように、ある角度で遠位に延びている。釘頭部は、頭部の第1の軸107に沿って、頭部の第1の端部126と頭部の第2の端部128との間に延びている。描写される実施形態では、頭部の第1の軸107と長手方向軸105との間の角度αは、15°であり、ネック外側表面と頭部外側表面との間の角度βは、165°である。本発明の他の実施形態では、角度αは、0°~25°の範囲内にあり得る。少なくとも描写される実施形態では、釘102および組み立てられたインプラント100は、長手方向軸105に対して、かつ頭部の第1の軸107に対して左右対称である。
【0068】
釘頭部120は、頭部の第1の軸107に対して直角である頭部の第2の軸109を中心とする開口部130を含む。頭部の第2の軸は、埋め込み時、略内側外側方向(ML)に延び得る。描写される実施形態では、開口部130は、頭部外側115と頭部内側113との間に延び、留め具104との係合のためのねじ山132を含むが、追加の実施形態は、ねじ山を欠き得る。凹面形の辺縁134が、開口部130を取り囲む。頭部の第2の端部128は、上下方向寸法に対してネック124より広く、第1の肩部140と、第2の肩部142とを含み、肩部140、142は、それぞれ、ネックと頭部との交点においてネック124から離れるように上方および下方に突出する。第1の肩部140は、第1の近位肩部表面141を含み、第2の肩部142は、第2の近位肩部表面143を含む。近位肩部表面141、143は、頭部120から離れる方に近位に面し、ネックの上側および下側114、116に対して直角にある。頭部120は、頭部の第1の軸107および頭部の第2の軸109に対して直角である頭部の第3の軸111に沿って延びている横方向ボア148をさらに含み得る。頭部の第3の軸111は、埋め込み時、略上下方向(SI)に延び得る。描写される実施形態では、その内側113と外側115との間での頭部120の厚さは、頭部の最も厚い部分が肩部140、142にあるように、頭部の第1の端部126と頭部の第2の端部128との間で増大する。
【0069】
ネック124は、頭部120とアンカ122との間に延び、それらを接続する。内側110と外側112との間でのネック124の厚さは、中足骨のシフトの所望の程度に応じて変動し得る。少なくとも描写される実施形態では、ネックの厚さは、頭部120とアンカ122との間でテーパ状である。上側114と下側116との間でのネック124の幅も、変動し得る。第1および第2の端部106、108間の釘の長さは、頭部、ネック、および/またはアンカ部分の相対的長さが変動し得るように、変動することができる。アンカ122は、ネック124と同軸であり、ネックから釘の第2の端部まで延びている。内側110と外側112との間でのアンカの厚さおよび上側114と下側116との間で
のアンカの幅の両方は、釘の第2の端部に向かってテーパ状であり、骨の中への釘の容易な挿入を促進し得る。アンカの第2の端部は、図1Aおよび1Bに描写される実施形態におけるように丸みを帯び得、他の実施形態では、それは、尖頭状、平坦、鋸歯状、または別の形状であり得る。アンカ122は、骨内での係合を促進するように、歯、スカラップ、鋸歯状の縁、または他の形状のように成形され得る複数の骨係合特徴144を含む。例えば、描写される実施形態におけるスカラップ146は、釘の後退に抵抗する表面の不規則性を提供する。示される実施形態では、ネックおよびアンカは、開口部がなく、他の実施形態は、補助的固定または器具接続のための開口部を含み得る。
【0070】
留め具104は、留め具頭部150と、留め具シャフト152と、先端154とを含む。頭部150は、釘頭部120内のねじ山132との係止係合のためのねじ山156を含み、他の実施形態は、ねじ山156を欠き得る。シャフト152は、骨内での係合のためのねじ山158を含む。頭部150は、ドライバーとの係合のための駆動特徴157を含み得る。描写される実施形態では、留め具104は、係止式のねじタイプ留め具であり、他の実施形態では、留め具は、係止式または非係止式であり得、多軸的に調節可能または非多軸的に調節可能であり得る。
【0071】
釘102および留め具104は、チタン、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ニチノール、および/または他の堅い生体適合性材料、またはそれらの組み合わせを備え得る。縫合糸は、非吸収性の縫合糸であるが、他の実施形態は、吸収性の縫合糸を含み得る。
【0072】
図4-16を参照すると、腱膜瘤を補正する方法は、以下のステップのうちの1つ以上のものを含む。ステップは、ある順序において説明されるが、方法の他の実施形態では、ステップのうちの1つ以上のものが、繰り返され、省略され、または異なる順序において実施され得る。
【0073】
小さい切開部が、腱膜瘤の内側における罹患した中足骨内に作製される。好ましくは、切開部は、0.5インチ以下の長さである。図4を参照すると、第1のkワイヤ159が、切開部を通して選択された標的場所において中足骨の中に導入される。第1の誘導ブロック164が、kワイヤ159上に搭載され、中足骨2に向かって押し進められる。図5を参照すると、第2および第3のkワイヤ160、162が、選択された標的場所の両側において、誘導ブロック164を通して、中足骨の中に導入される。第2のkワイヤ160は、近位中足骨部分2aの中に位置し、第3のkワイヤ162は、遠位中足骨部分2bの中に導入される。第1のkワイヤ159が、中足骨から除去されている。
【0074】
図13A-Eに示されるように、第1の誘導ブロック164は、第1または外側166と第2または内側168との間に延びている。第1および第2の誘導部分170、172が、それぞれ、上方および下方に突出する。一連の誘導孔174が、誘導ブロックを通して延び、各々は、軌道175を画定し、一連の誘導孔174は、図13Eに見られるように、共通の点に収束する。誘導孔174およびそれらの軌道175は、同一平面上にあり、第1の誘導ブロック164がkワイヤ160、162上に搭載されると、切り欠き平面を画定する。搭載孔176、178の対が、kワイヤの上をスライドするようにサイズを決定される。第1および第2の搭載支持部180、182が、誘導ブロック164から内側に延び、間隙184によって分離される。搭載支持部180、182は、kワイヤを誘導および支持するためのスロット186、188を含み、搭載されると、誘導ブロック164の回転を防止する。誘導ブロック164の内側168は、示されるように、凸状に湾曲し得る。
【0075】
図6および13Eを参照すると、第1の誘導ブロック164が、kワイヤ上に搭載され
、中足骨2に当接した後、トロカール192、リーマ、または他の器具が、誘導孔174のうちの1つを通して導入され、中足骨2の中に挿入され、誘導孔の軌道に沿って、中骨を通して孔を生成する。トロカール192は、次いで、誘導孔174のうちのさらなるものを通して、中足骨を通して挿入され得る。このステップは、標的化された場所において骨を通した線形の一連の開口部を生成し、中足骨の頭部を切除するための後続の骨切除術の場合に備えて、その場所における骨を弱くする。所望の数の開口部が生成された後、第1の誘導ブロック164が、kワイヤから引き出される。
【0076】
図7を参照すると、第2の誘導ブロック200が、kワイヤ160、162上に導入される。図14A-Dに示されるように、第2の誘導ブロック200は、第1または外側202と第2または内側204との間に延びている。第1および第2の誘導部分206、208が、それぞれ、上方および下方に突出する。切り欠きスロット210が、誘導ブロック200を通して延び、外側および内側202、204上で開放し、搭載孔212、214が、kワイヤ上にブロックを搭載するために、内側と外側との間に延びている。誘導ブロック200は、示されるように湾曲し得、誘導ブロック200の内側204は、凸状に湾曲し、外側202は、凹面形である。少なくとも凹面形の外側表面は、誘導部が標的化された場所に対して近接して適合することを可能にし得る。第2の誘導ブロック200が、kワイヤ160、162上に搭載されると、切り欠きスロット210によって画定される開口部の中側平面が、第1の誘導ブロックの誘導孔174および軌道175によって画定される切り欠き平面、および前述のステップにおいて骨内に生成される一連の開口部と同一平面上にあるか、または少なくとも平行である。
【0077】
図14Eは、下記に記載される差異を伴う第2の誘導ブロック200に類似する第2の誘導ブロック200aの代替実施形態を示す。第2の誘導ブロック200aは、第1または内側(204a)と外側(図示せず)との間に延びていることができる。外側は、凹面形であることができ、内側204aは、凸面形であることができる。切り欠きスロット210aが、誘導ブロック200aを通して延びている。切り欠きスロット210aは、切り欠きスロット210aの第1の側における第1の凹面形チャネル210b、および/または切り欠きスロット210aの第2の側における第2の凹面形チャネル210cを含むことができる。チャネル210b、210cは、kワイヤ(例えば、第1のkワイヤ159)を受け取るための開口を形成することができる。第1および第2の誘導部分206a、208aが、切り欠きスロット210aから上方および下方に突出する。搭載孔212a、214aが、内側と外側との間に延びている。第2の誘導ブロック200aは、最初に、チャネル210b、210cを通してkワイヤ上に搭載され、中足骨2に向かって押し進められることができる(図4参照)。第2および第3のkワイヤ160、162が、次いで、搭載孔212a、214aを通して中足骨2の中に導入されることができる。第1のkワイヤ159が、次いで、中足骨2から除去されることができる。
【0078】
図8および15を参照すると、ブローチ220が、中足骨2において、中足骨を第1または近位中足骨部分2aと第2または遠位中足骨部分2bとに切除する骨切除術を生成するために使用される。ブローチ220は、ハンドル部分222と、シャフト部分224と、切断先端228および切断縁230、232を伴う挿入部分226とを含む。切断縁および先端は、傾斜を付けられ、鋭くされ、鋸歯状であり、および/または、別様に骨を通して切断するように構成され得る。ブローチの挿入部分226が、切り欠きスロット210を通して骨の中に外方に押し進められ、骨切除術を生成する。シャフト部分224が、切り欠きスロットを通した挿入部分の外方の挿入を限定するための停止部としての機能を果たし得る。方法の他の実施形態では、ブローチ220の代わりに、またはそれとの組み合わせにおいて、鋸、ブレード、のみ、骨刀、キュレット、ピック、やすり、または他の器具、またはそれらの組み合わせが、骨切除術を実施するために使用され得る。骨切除術ステップが、完了すると、第2の誘導ブロック200が、kワイヤから除去される。同様
に、上記に列挙されるもの等の切断器具が、第2の誘導ブロック200aの切り欠きスロット210aを通して骨の中に外方に押し進められ、骨切除術を生成することができる。
【0079】
図9を参照すると、ここで、別個の遠位中足骨骨部分2bが、近位中足骨骨部分2aに対して外方に平行移動させられる。近位中足骨部分2a上の略平坦な遠位対向表面2cが、露出させられ、釘102が埋め込まれることが、この表面の中において行われる。近位中足骨骨部分2aの遠位対向表面2cおよび遠位中足骨骨部分2bの内側対向表面2dは、当接表面と称され得る。遠位中足骨部分のオフセットの程度は、変動し得るが、釘頭部120が、埋め込みの後、近位中足骨部分2aの内側外面表面を越えて内側に突出しないような、遠位対向表面2cの中への釘102の埋め込みを可能にするために十分である。kワイヤ160、162は、近位中足骨部分に対する遠位中足骨部分のシフトの前または後に、除去され得る。
【0080】
図10および16を参照すると、釘102が、切開部を通して挿入され、準備された近位中足骨部分2aの中に定着させられる。埋め込みに先立って、縫合糸250が、導入され、横方向ボア148を通して延び得る。挿入器240等のインプラント挿入器が、骨の中に釘102を埋め込むために採用され得る。挿入器240は、ハンドル部分242と、シャフト部分244と、インプラント係合端部246とを備えている。ねじ山248が、インプラント係合端部246上に形成され、挿入器240に釘102を除去可能に取り付けるために、132と協働し得る。挿入器240が、移動させられ、アンカ122およびネック124を遠位対向表面2cの中に近位に、かつ中足骨の髄内管の中に挿入し、頭部120を近位中足骨部分2aに対して遠位に残す。必要とされる場合、挿入器240は、釘102を近位中足骨部分2a内の位置の中に駆動するために、軽くたたかれ得る。釘102は、肩部140、142の近位表面141、143が、中足骨の準備された遠位対向表面2cに当接し、釘頭部外側115が、遠位中足骨部分2bの内側表面2dに直接隣接するように、位置付けられる。釘102が、所望の場所内に正しく置かれると、挿入器240が、それを埋め込まれた釘102から係合解除するために回転させられ得る。
【0081】
図11A-11Fおよび12を参照すると、縫合糸250は、インプラント100と係合され、足親指6の軟組織に固定され、中足骨2に対する趾骨4の整列を変化させ、外反母趾を補正し得る。図11Aに示されるように、縫合糸250を運ぶ針260が、切開部5を通して導入され、内側包に進入し、足親指の表皮上の第1の場所6aに出現する。縫合糸は、第1の端部252と、第2の端部254とを含む。図11Bに示されるように、針は、場所6aにおいて皮膚に再度進入し、趾骨4を包囲する軟組織内に第1の縫い目256を生成する。図11Cを継続して参照すると、針260および縫合糸250は、足親指の表皮上の第2の場所6bに出現する。図11Dを参照すると、針260および縫合糸250は、場所6bにおいて足親指に再度進入し、足親指6の軟組織内に第2の縫い目258を生成する。図11Eに示されるように、針および縫合糸の第2の端部252が、切開部5を通して出現する。縫合糸250は、引っ張られ、中足骨2に対する趾骨4の整列を変化させ、趾骨の内側に沿って引っ張り力を提供し、外反母趾を補正する。近位中足骨部分2aに対して当接する釘肩部140、142が、張力および整列補正を支援するためのバットレスブラケットとしての機能を果たす。引っ張られた縫合糸250が、釘102に取り付けられ、第1および第2の端部252、254のうちの一方または両方が、横方向ボア148を通過する。縫合糸の第1の端部252が、釘102の下側116から上側114に、横方向ボア148を通過し得、結び目262が、ボア148の上側において結ばれ、縫合糸の張力および補正を維持し得る。結び目262は、結び目がボアを通過できないように、横方向ボア148の直径より広くあり得る。結び目作製の後、残りの縫合糸の遊離端252、254が、切り揃えられ得る。図11Eおよび12に見られるように、縫合糸250は、インプラント100から足親指内の第1および第2の縫い目まで、およびインプラント100に戻るように3つの辺から成る経路を辿り得る。
【0082】
図12および2を参照すると、ねじ先端154およびシャフト152が、釘開口部130を通して挿入され、釘頭部120を遠位中足骨部分2bに固定する。シャフトのねじ山158が、骨内に係合するにつれて、釘頭部120の外側115が、遠位中足骨部分2bの内側表面2dに押し進められる。ねじ頭のねじ山156が、釘開口部のねじ山132と係合し、ねじ104を釘102に係止する。切開部5が、閉鎖される。切開部の閉鎖に続いて、縫合糸250が、足親指に固定され、インプラント100に取り付けられたままとなる。
【0083】
図17-18は、図1-16および不随の文章において示され、説明されるような、患者の足の中への腱膜瘤補正インプラントシステム100のための挿入プロセスにおける随意の追加のステップを示す。図17は、近位中足骨部分2aの中への釘102の挿入の前の別個の遠位中足骨部分2bと近位中足骨部分2aとを示す。遠位中足骨部分2bは、内側対向表面2dを含むことができる。近位中足骨部分2aは、遠位対向表面2cを含むことができる。kワイヤ360が、近位中足骨部分2aの中に挿入されることができる。kワイヤ360は、遠位対向表面2cを通して挿入されることができる。kワイヤ360は、端部362を含むことができる。端部362は、鋭い点を含むことができる。端部362は、中足骨2の髄内部分の中に挿入されることができる。kワイヤ360は、遠位中足骨部分2bが、(例えば、遠位対向表面2cを露出させるために)近位中足骨部分2aに対してシフトされた後、近位中足骨部分2aの中に挿入されることができる。
【0084】
kワイヤ360は、近位中足骨部分2a内でのインプラント100の所望の位置付けに対応する角度で、挿入されることができる。遠位対向表面2cの中へのkワイヤ360の進入点および/または進入角度が、遠位中足骨部分2bと近位中足骨部分2aとの間のオフセットの量を決定することができる。kワイヤ360は、故に、遠位中足骨部分2bおよび近位中足骨部分2の最終的な位置付けを推定するために使用されることができる。kワイヤ360が、望ましくない位置において挿入された場合、kワイヤは、容易に除去され、近位中足骨部分2a内に再度位置付けられることができる。kワイヤ360は、ポケット器具320のための誘導部として使用されることができる。図18に示されるように、ポケット器具320は、近位中足骨部分2aから骨材料を除去し、釘102のためのポケット380を形成するために使用されることができる。インプラント100の釘102が、図10において上記に、および不随の文章において説明されるステップおよび/または器具を使用して、近位中足骨部分2a(例えば、ポケット380)の中に挿入されることができる。釘頭部120が、遠位中足骨部分2bの内側対向表面2dと整列させられ、取り付けられることができる。
【0085】
さらに図19-20に示されるように、ポケット器具320は、ハンドル322を含むことができる。ポケット器具320は、挿入部分326を含むことができる。ハンドル322は、概して、第1の軸323に沿って整列させられることができる。挿入部分326は、概して、第2の軸327に沿って整列させられることができる。1つの実装では、第1および第2の軸323、327は、平行であるが、これは、要求されているわけではない。挿入部分326は、オフセットネック324によって、ハンドル322に接続されることができる。オフセットネック324は、ハンドル部分322を挿入部分326から間隔をあけて離すことができる。
【0086】
挿入部分326は、ブローチ、パンチ、または非回転式切断器具であることができる。挿入部分326は、1つ以上の切断縁330を含むことができる。切断縁330は、近位中足骨部分2aから材料を除去し、ポケット380を形成するために使用されることができる。代替として、挿入部分326は、滑らかにされることができる。挿入部分326は、先端328を含むことができる。挿入部分326は、滑らかにされているか、または切
断縁330を含むかどうかにかかわらず、釘102のための試行ポケットを生成するために使用されることができる。ポケット380の形状は、インプラント100の釘102(例えば、挿入部分326)の形状に対応することができる。挿入部分326は、外側312と、内側310とを含むことができる。挿入部分326は、上側314と、下側316とを含むことができる。挿入部分326は、断面形状が非円筒形(例えば、示されるような長方形)であることができる。断面形状の非円筒形は、ポケット380内での釘102の安定性を向上させることができる。ポケット380(および/または挿入部分326)は、1またはそれを上回る次元において、および/または、1つ以上の辺に沿って、釘102より小さくあることができる。釘102は、挿入の後、ポケット380内に締まり嵌めされた(例えば、ポケット380の1つ以上の対向する側面と係合された)条件にあることができる。いくつかの実装では、開口380および挿入部分326が、釘102の寸法に対してサイズを決定されることができる。
【0087】
挿入部分326は、チャネル340を含むことができる。チャネル340は、挿入部分326の第2の軸327に沿って延びていることができる。チャネル340は、近位開口部342と、遠位開口部344とを含むことができる。近位開口部342は、オフセットネック分324に隣接することができる。遠位開口部344は、先端328に隣接することができる。
【0088】
ポケット380を形成するための使用時において、ポケット器具320の挿入部分326が、kワイヤ360に沿って近位中足骨部分2aの中に誘導されることができる。オフセットネック324は、ハンドル部分322をkワイヤ360から間隔をあけて離し、ポケット器具320の人間工学性を改良することができる。kワイヤ360は、チャネル340内に受け取られることができる。ポケット器具320は、kワイヤ360の長さに沿って近位中足骨骨部分2aの中にスライドされることができる。ポケット器具320は、1つ以上の鋸切断のストロークまたは(例えば、ポケット器具320に衝打するハンマからの)衝撃において移動させられ、ポケット380を形成することができる。ポケット380を形成した後、kワイヤ360および挿入部分326が、近位中足骨部分2aから除去されることができる。このインプラントシステム100は、上で説明されるように、ポケット380内に据え付けられることができる。
【0089】
図21-25を参照すると、本発明の別の実施形態による、腱膜瘤補正インプラントシステム400は、釘402と、第1の留め具404aと、第2の留め具404bとを含む。釘402は、切除された中足骨2の近位中足骨部分2aの中に長手方向に延びているように埋め込まれ得る。第1の留め具404aは、釘402の第1の部分を通して挿入され、それを中足骨2の遠位中足骨部分2bに固定することができる。第2の留め具404bは、釘402の第2の部分を通して挿入され、それを中足骨2の近位中足骨部分2aに固定することができる。インプラントシステム400は、縫合糸をさらに含み得、縫合糸は、図1-20および不随の説明に関連して上で説明されるように、MTP関節の内側包を通して経路を決定され、足親指の軟組織内に固定され、引っ張ら、基節骨4の位置を中足骨に対して再度整列させ、および/または、釘に固定され得る。
【0090】
インプラント釘402は、遠位端であり得る第1の端部406から、近位端であり得る第2の端部408まで延びているモノリシック体であることができる。釘402は、断面が略長方形であり得る。釘402は、外面側であり得る内側410、内面側であり得る外側412、上側414、および/または下側416を有することができる。釘402は、頭部420を含むことができる。頭部420は、第1の端部406上にあることができる。釘402は、アンカ422を含むことができる。アンカ422は、第2の端部408上にあることができる。釘402は、ネック424を含むことができる。ネック424は、頭部420とアンカ422との間に延びていることができる。
【0091】
釘アンカ422およびネック424は、インプラント軸405に沿って延びていることができる。釘頭部420は、ネック424から離れるように角度αで遠位に延びていることができる。釘頭部420は、頭部の第1の軸407に沿って、頭部の第1の端部426と頭部の第2の端部428との間に延びていることができる。ネック外側表面と頭部外側表面との間の角度αは、およそ25°であることができる。本発明の他の実装では、角度αは、0°~90°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度αは、0°~60°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度αは、15°~60°の範囲内にあり得る。少なくとも描写される実施形態では、釘402および組み立てられたインプラント400は、インプラント軸405に対して、かつ頭部の第1の軸407に対して左右対称である。
【0092】
釘頭部420は、第1の開口部430aを含む。第1の開口部430aは、釘頭部420の中心に置かれることができる。第1の開口部430aは、頭部の第2の軸410aに沿って延びていることができる。頭部の第2の軸410aは、インプラント軸405に対して角度A1にあることができる。角度A1は、およそ0°~135°であることができる。望ましくは、角度A1は、30°~60°の範囲内にあり得る。頭部の第2の軸410aは、埋め込み時、略内側外側方向(ML)に延び得る。第1の開口部430aは、頭部外側415と頭部内側413との間に延びていることができる。第1の開口部430aは、第1の留め具404aとの係合のためのねじ山432aを含むことができる。他の実装は、ねじ山を欠き得る。凹面形辺縁434aが、第1の開口部430を取り囲むことができる。頭部の第2の軸410aは、頭部の第1の軸407に対して角度γにあることができる。角度γは、およそ90°であることができる。望ましくは、角度γは、45°~135°の範囲内にあり得る。
【0093】
釘402は、第2の開口部430bを含むことができる。第2の開口部430bは、釘頭部420および/またはネック424上にあることができる。第2の開口部430bは、頭部の第3の軸410bを中心とすることができる。第2の開口部430bは、頭部外側415と頭部内側413との間に延びていることができる。頭部の第3の軸410bは、インプラント軸405に対して角度A2にあることができる。角度A2は、およそ45°未満であることができる。望ましくは、角度A2は、0°~90°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度A2は、30°~60°の範囲内にあり得る。第2の開口部430bは、凹面形辺縁434bを含むことができる。いくつかの実装では、第2の開口部430bは、第2の留め具404bとの係合のためのねじ山(図示せず)を含むことができる。
【0094】
頭部の第2の端部428は、上下方向寸法に対してネック424より広くあることができる。頭部の第2の端部428は、第1の肩部440と、第2の肩部442とを含むことができる。肩部440、442は、それぞれ、ネック424と頭部420との交点においてネック424から離れるように上方および下方に突出することができる。第1の肩部440は、第1の近位肩部表面441を含むことができる。第2の肩部442は、第2の近位肩部表面443を含むことができる。近位肩部表面441、443は、頭部420から離れる方に近位に面することができる。近位肩部表面441、443は、ネックの上側および下側414、416に対して直角にあることができる。
【0095】
頭部420は、横方向ボア448を含むことができる。横方向ボア448は、頭部の第1の軸407および頭部の第2の軸410aに対して直角である頭部の第4の軸411に沿って延びていることができる。頭部の第4の軸411は、埋め込み時、略上下方向(SI)に延びていることができる。内側413と外側415との間での頭部420の厚さは、頭部420の最も厚い部分が肩部440、442にあるように、頭部の第1の端部426と頭部の第2の端部428との間で増大することができる。内側413と外側415との間での頭部420より大きい厚さは、近位中足骨部分2aの内側軸に対してさらに外向
きに頭部420をシフトさせることができる。横方向ボア448は、頭部420の最も厚い部分を通して延びていることができる。
【0096】
ネック424は、頭部420とアンカ422との間に延び、それらを接続することができる。内側410と外側412との間でのネック424の厚さは、中足骨のシフトの所望の程度に応じて変動することができる。ネックの厚さは、頭部420とアンカ422との間でテーパ状であることができる。上側414と下側416との間でのネック424の幅も、変動し得る。第1および第2の端部406、408間での釘402の長さは、頭部、ネック、および/またはアンカ部分の相対的長さが変動し得るように、変動することができる。アンカ422は、ネック424と同軸であることができる。アンカ422は、ネック424から釘402の第2の端部408まで延びていることができる。内側410と外側412との間でのアンカ422の厚さおよび上側414と下側416との間でのアンカ422の幅の両方は、釘の第2の端部408に向かってテーパ状であることができる。これは、中足骨2の中への釘402の容易な挿入を促進することができる。
【0097】
アンカ422は、その第2の端部408において、丸みを帯びること、尖頭状、平坦、鋸歯状、または別の形状であることができる。アンカ422は、骨内での係合を促進するように、歯、スカラップ、鋸歯状の縁、または他の形状のように成形され得る複数の骨係合特徴444を含むことができる。ネック424およびアンカ422は、補助的固定または器具接続のための開口部がないか、またはそれを含むことができる。
【0098】
留め具404aは、留め具頭部450a、駆動特徴459a、留め具シャフト452a、先端454a、釘頭部420内のねじ山との係止係合のためのねじ山456a(例えば、開口部430a)、および/または骨内での係合のためのねじ山458aを含むことができる。留め具404bは、留め具頭部450b、駆動特徴459b、留め具シャフト452b、先端454b、および/または骨内での係合のためのねじ山458bを含むことができる。留め具404a/404bは、係止式のねじタイプ留め具であることができ、他の実施形態では、留め具404a/404bは、係止式または非係止式であることができ、多軸的に調節可能または非多軸的に調節可能であり得る。釘402および留め具404a/404bは、チタン、ステンレス鋼、PEEK、ニチノール、および/または他の堅い生体適合性材料、またはそれらの組み合わせを備え得る。
【0099】
インプラントシステム400は、インプラントシステム100の代わりに、図1-20および不随の文章において示され、説明されるような、患者の足の中への挿入プロセスにおいて、使用されることができる。インプラントシステム400は、準備された近位中足骨部分2aの中に釘402を定着させるための以下のさらなるステップを要求することができる。
【0100】
挿入器240等のインプラント挿入器が、近位中足骨部分2aの中に釘402を埋め込むために採用され得る。インプラント係合端部246が、開口部430aおよび/または430b、または別様に釘402と協働することができる。インプラント係合端部246は、釘のねじ山432a(または第2の開口部430b内の釘のねじ山)と係合し、挿入器240に釘402を除去可能に取り付け得るねじ山248を含むことができる。挿入器240が、移動させられ、アンカ422およびネック424を遠位対向表面2cの中に近位に、かつ中足骨2の髄内管の中に挿入する。望ましくは、係合端部246は、挿入器240をアンカ422およびネック424とより密接に整列させ得る開口部430bと協働することができる。故に、挿入器240は、アンカ422およびネックが挿入されるにつれて、近位中足骨部分2aの中により直接、力を加えるために使用されることができる。
【0101】
頭部420が、近位中足骨部分2aに対して遠位に残されることができる。必要とされ
る場合、挿入器240は、軽くたたかれ、釘402を近位中足骨部分2a内の位置の中に駆動し得る。釘402は、肩部440、442の近位表面441、443が、中足骨の遠位対向表面2cに当接するように、位置付けられることができる。釘頭部外側415が、遠位中足骨部分2bの内側表面2dに直接隣接することができる。釘402が、所望の場所内に置かれると、挿入器240が、それを埋め込まれた釘402から係合解除するように回転させられることができる。
【0102】
留め具404bが、釘402を近位中足骨部分2aと留めることができる。ドライバー(例えば、ねじ回し)が、留め具404bを埋め込むために採用されることができる。ドライバーは、駆動特徴459bと結合することができる。先端454bおよびシャフト452bが、第2の開口部430bの中に挿入されることができる。留め具404bが、ねじ山458bと近位中足骨部分2aを係合させるように回転させられることができる。留め具404bの据え付けは、有利に、釘402の位置を中足骨2に対して固定することができる。故に、図11A-12に示され、不随の説明に説明されるような、釘402に対する遠位中足骨部分2bの縫合ステップおよび整列が、より正確に実施されることができる。
【0103】
図26-29を参照すると、本発明の別の実施形態による、腱膜瘤補正インプラントシステム500は、釘502を含む。インプラントシステム500は、インプラントシステム400の代わりに、上記に示され、説明されるような、患者の足の中への挿入プロセスにおいて、使用されることができる。釘502が、切除された中足骨2の近位中足骨部分2aの中に長手方向に延びているように埋め込まれ得る。釘502は、上で説明される留め具404a、404bに類似する様式において、留め具と固定されることができる。
【0104】
インプラント釘502は、遠位端であり得る第1の端部506から、近位端であり得る第2の端部508まで延びているモノリシック体であることができる。釘502は、外面側であり得る内側510、内面側であり得る外側512、上側514、および/または下側516を有することができる。釘502は、頭部520を含むことができる。頭部520は、第1の端部506上にあることができる。釘502は、アンカ522を含むことができる。アンカ522は、第2の端部508上にあることができる。釘502は、ネック524を含むことができる。ネック524は、頭部520とアンカ522との間に延びていることができる。
【0105】
釘アンカ522およびネック524は、インプラント軸505に沿って延びていることができる。釘頭部520は、ネック524から離れるように、頭部軸507に沿って角度α1で遠位に延びていることができる。ネック外側表面(長軸505)と(頭部軸507に沿った)頭部外側表面との間の角度α1は、およそ25°であることができる。本発明の他の実装では、角度α1は、0°~90°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度α1は、0°~60°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度α1は、15°~60°の範囲内にあり得る。少なくとも描写される実施形態では、釘502および組み立てられたインプラント500は、インプラント軸505に対して左右対称である。
【0106】
釘頭部520は、第1の開口部530aと、第2の開口部530bとを含む。第1および第2の頭部開口部530a、530bは、それぞれの第1および第2の軸510a、510bに沿って延びていることができる。第1の軸510aは、インプラント軸505に対して角度B1にあることができる。第2の軸510bは、インプラント軸505に対して角度B2にあることができる。角度B1およびB2は、等しくあることができるが、これは、要求されているわけではない。角度B1、B2は、およそ0°~135°の範囲内にあることができる。望ましくは、角度B1、B2は、30°~90°の範囲内にあり得る。軸510a、501bは、埋め込み時、略内側外側方向(ML)に延び得る。第1お
よび第2の開口部530a、530bは、頭部外側と頭部内側との間に延びていることができる。第1および第2の開口部530a、530bは、留め具との係合のためのねじ山532a、532bを含むことができる。他の実装は、ねじ山を欠き得る。凹面形辺縁が、それぞれの第1および第2の開口部530a、530bを取り囲むことができる。第1および/または第2の軸510a、510bは、軸507に対して直角にあることができる。
【0107】
釘502は、第3の開口部530cを含むことができる。第3の開口部530cは、釘頭部520および/またはネック522上にあることができる。第3の開口部530cは、第3の軸510cを中心とすることができる。第3の開口部530cは、頭部外側と頭部内側との間に延びていることができる。頭部の第3の軸510cは、インプラント軸505に対して角度B3にあることができる。角度B3は、およそ45°未満であることができる。望ましくは、角度B3は、0°~90°の範囲内にあり得る。望ましくは、角度B3は、30°~60°の範囲内にあり得る。第3の開口部530cは、凹面形または上方にテーパ状の辺縁を含むことができる。いくつかの実装では、第3の開口部530cは、留め具との係合のためのねじ山(図示せず)を含むことができる。
【0108】
ネック524は、頭部520とアンカ522との間に延び、それらを接続することができる。ネック524および/またはアンカ522は、断面が略長方形であり得る。アンカ522は、ネック524から釘502の第2の端部508まで延びていることができる。内側510と外側512との間でのアンカ522の厚さおよび上側514と下側516との間でのアンカ522の幅の両方は、釘の第2の端部508に向かってテーパ状であることができる。これは、中足骨2の中への釘502の容易な挿入を促進することができる。頭部520は、横方向ボア548を含むことができる。横方向ボア548は、埋め込み時、略上下方向(SI)に延びていることができる。
【0109】
アンカ522は、その第2の端部508において、丸みを帯びること、尖頭状、平坦、鋸歯状、または別の形状であることができる。アンカ522は、骨内での係合を促進するように、歯、スカラップ、鋸歯状の縁、または他の形状のように成形され得る複数の骨係合特徴544を含むことができる。ネック524およびアンカ522は、補助的固定または器具接続のための開口部がないか、またはそれを含むことができる。
【0110】
本明細書に開示されるいかなる方法も、説明される方法を実施するための1つ以上のステップまたはアクションを含む。方法のステップおよび/またはアクションは、互いに置き換えられ得る。言い換えると、ステップまたはアクションの具体的な順序が、実施形態の適切な動作のために要求されない限り、具体的なステップおよび/またはアクションの順序および/または使用が、修正され得る。
【0111】
本明細書全体を通した、「ある実施形態」または「実施形態」の言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも、一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して列挙されるような、引用された語句またはそれらの変形例は、必ずしも全てが同一の実施形態を指しているわけではない。
【0112】
同様に、実施形態の上記の説明において、種々の特徴が、時として、本開示を簡潔にする目的のために、それらの単一の実施形態、図、または説明においてともに群化されることを理解されたい。しかしながら、本開示の方法は、いかなる請求項も、その請求項において明示的に列挙されるものより多くの特徴を要求するという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、本発明の側面は、任意の単一の前述の開示される実施形態の全ての特徴より少ないものの組み合わせにある。
したがって、本詳細な説明に続く、請求項は、本明細書によって本詳細な説明の中に明示的に組み込まれ、各請求項は、それ自体で別個の実施形態の役割を果たす。本開示は、独立請求項とそれらの従属請求項の全ての順列を含む。
【0113】
請求項における、特徴または要素に関する、用語「第1」の列挙は、必ずしも第2または追加のそのような特徴または要素の存在を含意するわけではない。「手段および機能」の形式において列挙される要素は、35 U.S.C. Section 112第6段落に従って解釈されることを意図する。変更が、本発明の基礎となる原理から逸脱することなく、上で説明される実施形態の詳細に対して成され得ることが、当業者に明白となるであろう。
【0114】
本発明の具体的な実施形態および用途が、例証され、説明されているが、本発明が、本明細書に開示される精密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。当業者に明白となるであろう、種々の修正、変更、および変形例が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される本発明の方法およびシステムの配列、動作、および詳細において成され得る。
【0115】
本明細書で使用されるような用語「およそ」、「約」、および、「実質的に」は、依然として、所望の機能を実施する、または所望の結果を達成する、記載された量に近接する量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈が指示し得るように、用語「およそ」、「約」、および「実質的に」は、記載される量の10%未満内またはそれに等しい量を指し得る。本明細書で使用されるような用語「概して」は、主として、特定の値、量、または特性を含む、またはそれに近づく傾向にある、値、量、または特性を表す。実施例として、ある実施形態では、文脈が指示し得るように、用語「略平行」は、20度未満またはそれに等しい角度だけ、厳密に平行である状態から逸脱するものを指すことができる。所与の範囲が、終点を含む。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
【外国語明細書】