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特開2024-105658情報処理装置、システムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105658
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240730BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024082289
(22)【出願日】2024-05-21
(62)【分割の表示】P 2024517088の分割
【原出願日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】P 2022183798
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】503124919
【氏名又は名称】株式会社リバネス
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 和宏
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏之
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イベントへの参加の可否に関する情報を出力する情報処理装置、システムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム1において、情報処理装置であるコンピュータ10は、制御部20と、記憶部34とを備え、制御部20が、記憶部34に記憶されているプログラムを実行することにより、イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、記憶部とを備えた情報処理装置であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、
イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、
登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、
締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する、情報処理装置。
【請求項2】
各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報は、所定の現実のイベント会場への各参加者の入場の可否、所定の仮想空間のイベント会場への各参加者の入場の可否および所定のオンライン会議への各参加者の参加の可否のうち少なくとも何れかを含む、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行うにあたり、登録情報を受け付けた各参加者の端末に他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、各参加者の端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記確認情報は、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、前記契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である、請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う際に、イベントの参加者に関する登録情報を受け付けると、登録情報を受け付けた参加者の端末に対して既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、この端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記確認情報は、既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、前記契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である、請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
各参加者のイベントへの参加の規制を選択的に行うイベント参加規制装置またはオンライン会議管理システムに対して、出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を送信する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
イベント参加確認装置から参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付け、
登録情報を受け付けている参加者のイベントへの参加に関する参加情報を前記イベント参加確認装置から受け付けたときに、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
イベントの参加者に関する登録情報は、発表者および聴講者の少なくとも何れかの情報を含み、
前記登録情報が聴講者である参加者については他の聴講者と秘密保持契約が締結されていない場合でもイベントへの参加を認容するが発表者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
イベントの参加者に関する登録情報は、更に会話者の情報を含み、
前記登録情報が会話者である参加者については他の参加者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力する、請求項9記載の情報処理装置。
【請求項11】
秘密保持契約の締結状況は、秘密保持契約を締結しているか否か、および秘密保持契約の内容の情報を含み、
締結される秘密保持契約の内容は、発表者の端末から受け付けた、複数の契約内容のオプションから選択されたオプションに基づいて決められるようになっている、請求項9記載の情報処理装置。
【請求項12】
イベントの参加者に関する登録情報は、法人および個人の少なくとも何れかの情報を含み、
登録情報において参加者が複数の法人に関係している場合に、秘密の漏洩があった場合にどの法人が責任を負うかについての情報を受け付ける、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
異なるタイミングで前記イベントに参加する前記参加者が存在する場合、前記イベントに後から参加する前記参加者および既に前記イベントに参加している前記参加者の間で前記秘密保持契約の締結のための表示に関する情報を出力する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項14】
参加者間での秘密保持契約の締結状況に関する情報を受け付け、
受け付けたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する、情報処理装置。
【請求項15】
情報処理装置と、イベント参加規制装置とを備えたシステムであって、
前記情報処理装置は、制御部と、記憶部とを有しており、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、
イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、
登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、
締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力し、
出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を前記イベント参加規制装置に送信し、
前記イベント参加規制装置は、前記情報処理装置から送信された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、各参加者のイベントへの参加の規制を選択的に行う、システム。
【請求項16】
コンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記コンピュータに、イベントの参加者に関する登録情報を受け付けさせる工程と、
前記コンピュータに、登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行わせる工程と、
前記コンピュータに、締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力させる工程と、
を備えた、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、通信ネットワークを介して1対1で秘密保持契約を締結するシステムとして様々なものが知られている(例えば、特許文献1-3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-344394号公報
【特許文献2】特開2003-044701号公報
【特許文献3】特開2002-123763号公報
【発明の概要】
【0004】
学会やオンライン会議等のイベントにおいて、発表者が発表した内容や参加者同士の会話内容について、イベントの参加者の間で秘密保持契約を締結することにより秘密の状態を維持したいという要望がある。具体的には、イベントの参加者の間で秘密保持契約が締結されるか否かによって特定の参加者についてイベントへの参加を規制したい場合がある。しかしながら、従来はこのような処理を行うことができるシステムは存在しなかった。
【0005】
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、イベントの外部に漏らしたくないことを参加者が安心して発表したり会話したりすることができるプログラム、情報処理装置、システムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
本開示の情報処理装置は、
制御部と、記憶部とを備えた情報処理装置であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、
イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、
登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、
締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力することを特徴とする。
【0007】
本開示の情報処理装置においては、
各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報は、所定の現実のイベント会場への各参加者の入場の可否、所定の仮想空間のイベント会場への各参加者の入場の可否および所定のオンライン会議への各参加者の参加の可否のうち少なくとも何れかを含んでいてもよい。
【0008】
本開示の情報処理装置においては、
イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行うにあたり、登録情報を受け付けた各参加者の端末に他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、各参加者の端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行ってもよい。
【0009】
この場合、前記確認情報は、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、前記契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報であってもよい。
【0010】
本開示の情報処理装置においては、
イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う際に、イベントの参加者に関する登録情報を受け付けると、登録情報を受け付けた参加者の端末に対して既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、この端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行ってもよい。
【0011】
この場合、前記確認情報は、既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、前記契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報であってもよい。
【0012】
本開示の情報処理装置においては、
各参加者のイベントへの参加の規制を選択的に行うイベント参加規制装置またはオンライン会議管理システムに対して、出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を送信してもよい。
【0013】
また、イベント参加確認装置から参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付け、
登録情報を受け付けている参加者のイベントへの参加に関する参加情報を前記イベント参加確認装置から受け付けたときに、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行ってもよい。
【0014】
また、イベントの参加者に関する登録情報は、発表者および聴講者の少なくとも何れかの情報を含み、
前記登録情報が聴講者である参加者については他の聴講者と秘密保持契約が締結されていない場合でもイベントへの参加を認容するが発表者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力してもよい。
【0015】
また、イベントの参加者に関する登録情報は、更に会話者の情報を含み、
前記登録情報が会話者である参加者については他の参加者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力してもよい。
【0016】
また、秘密保持契約の締結状況は、秘密保持契約を締結しているか否か、および秘密保持契約の内容の情報を含み、
締結される秘密保持契約の内容は、発表者の端末から受け付けた、複数の契約内容のオプションから選択されたオプションに基づいて決められるようになっていてもよい。
【0017】
また、イベントの参加者に関する登録情報は、法人および個人の少なくとも何れかの情報を含み、
登録情報において参加者が複数の法人に関係している場合に、秘密の漏洩があった場合にどの法人が責任を負うかについての情報を受け付けてもよい。
【0018】
また、異なるタイミングで前記イベントに参加する前記参加者が存在する場合、前記イベントに後から参加する前記参加者および既に前記イベントに参加している前記参加者の間で前記秘密保持契約の締結のための表示に関する情報を出力してもよい。
【0019】
本開示の情報処理装置は、
制御部と、記憶部とを備えた情報処理装置であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、
参加者間での秘密保持契約の締結状況に関する情報を受け付け、
受け付けたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力することを特徴とする。
【0020】
本開示のシステムは、
情報処理装置と、イベント参加規制装置とを備えたシステムであって、
前記情報処理装置は、制御部と、記憶部とを有しており、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、
イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、
登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、
締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力し、
出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を前記イベント参加規制装置に送信し、
前記イベント参加規制装置は、前記情報処理装置から送信された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、各参加者のイベントへの参加の規制を選択的に行うことを特徴とする。
【0021】
本開示の情報処理方法は、
コンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記コンピュータに、イベントの参加者に関する登録情報を受け付けさせる工程と、
前記コンピュータに、登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行わせる工程と、
前記コンピュータに、締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力させる工程と、
を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を概略的に示す概略構成図である。
図2図1に示す情報処理システムのコンピュータによる情報処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
図3図1に示す情報処理システムのコンピュータによる情報処理の流れの第1態様の詳細を示すフローチャートである。
図4図1に示す情報処理システムのコンピュータによる情報処理の流れの第2態様の詳細を示すフローチャートである。
図5図1に示す情報処理システムのコンピュータによる情報処理の流れの第3態様の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は、本実施の形態に係る情報処理システム1および情報処理方法等を示す図である。本実施の形態による情報処理システム1により、イベントの参加者に関する登録情報を受け付ける登録処理、登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行う秘密保持契約締結処理および各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力するイベント参加管理処理がそれぞれ行われるようになっている。なお、イベントは、所定の現実のイベント会場で開催されるもの、所定の仮想空間のイベント会場で開催されるもの、および所定のオンライン会議等のうち何れかのものを含む。また、イベントが、所定の現実のイベント会場または所定の仮想空間のイベント会場で開催されるときに、イベント会場が1つのみであり参加者が全員このイベント会場の中に入って発表者による発表を聴講者が聴講したり会話者同士で会話したりするセッションが行われる場合もあるし、あるいは、イベント会場の中に複数の部屋があり、各部屋でそれぞれセッションが行われることにより発表者による発表を聴講者が聴講したり会話者同士で会話したりする場合もある。イベントは、人と人が会話する場を提供するものが含まれ、具体的には、例えば学会、ビジネスディスカッション、展示会等が含まれる。
【0024】
本実施の形態による情報処理システム1は、コンピュータ10と、第1ユーザ端末50と、第2ユーザ端末52と、イベント参加確認装置54と、イベント参加規制装置56と、オンライン会議管理システム58とを備えている。コンピュータ10は、インターネット回線等の通信ネットワーク40を介して第1ユーザ端末50、第2ユーザ端末52、イベント参加確認装置54、イベント参加規制装置56およびオンライン会議管理システム58の各々と通信可能に接続されている。
【0025】
コンピュータ10は、制御部20と、表示部30と、操作部32と、記憶部34と、印刷部36と、通信部38とを備えている。
【0026】
制御部20は、CPU(中央演算処理装置)等で構成され、コンピュータ10の動作を制御する。具体的には、制御部20は、後述する記憶部34に記憶されているプログラムを実行することにより、受付手段22と、契約締結手段24と、出力手段26と、送信手段28として機能する。
【0027】
受付手段22は、外部装置(例えば、第1ユーザ端末50、第2ユーザ端末52、イベント参加確認装置54等)から様々な情報を受け付ける。具体的には、受付手段22は、第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52からイベントの参加者に関する登録情報を受け付ける。また、受付手段22は、イベント参加確認装置54から参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付ける。契約締結手段24は、受付手段22により登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行う。出力手段26は、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する。送信手段28は、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を外部装置(例えば、イベント参加規制装置56やオンライン会議管理システム58等)に送信する。これらの受付手段22、契約締結手段24、出力手段26および送信手段28の機能の詳細については後述する。
【0028】
ここで、イベントの参加者に関する登録情報は、イベント名、参加者の氏名、参加名義が法人および個人のうち何れであるかという情報、所属組織名、性別、年齢、電話番号、メールアドレス、参加資格、イベントの主催者が発行する識別番号等を含む。参加資格は、発表者、聴講者および会話者等を含む。発表者はイベント会場においてセッション内で発表を行う者である。本実施の形態では、発表者がセッション内で発表を行う際に、自分は秘密保持義務を負わないが相手(聴講者)に秘密保持義務を負わせることができるようになっている。聴講者はイベント会場においてセッション内で発表者による発表内容を聴講する者である。本実施の形態では、発表者がセッション内で発表を行う際に聴講者は秘密保持義務を負うようになっている。また、セッション内で聴講者が発表者に質問を行った場合でも、質問内容は秘密保持契約で保護されない。会話者はイベント会場において近くにいる他の参加者と会話を行うことができる者である。本実施の形態では、会話者は秘密保持義務を負い、また、相手にも秘密保持義務を負わせることができるようになっている。
【0029】
秘密保持契約の締結状況は、秘密保持契約を締結しているか否か、および秘密保持契約の内容の情報を含む。秘密保持契約の内容の情報は、秘密保持契約のレベル、秘密保持契約の有効期間等の情報を含む。本実施の形態では、イベント会場におけるセッション毎、発表者毎または参加者毎に秘密保持契約のレベルを変えることができるようになっている。例えば、レベルが5である場合は、セッションでの発表内容を聴講者はビジネスで利用不可であるという規定が秘密保持契約に盛り込まれ、レベルが3である場合は、セッションでの発表内容を聴講者は条件付きでビジネスにおいて利用可能であるという規定が秘密保持契約に盛り込まれ、レベルが1である場合は、セッションでの発表内容を聴講者はビジネスで利用可能であるという規定が秘密保持契約に盛り込まれる。このような秘密保持契約のレベルは例えばセッションで発表を行う発表者により決められるようになっている。秘密保持契約の有効期間としては例えばイベント開催日から1ヶ月間、3ヶ月間、6ヶ月間等がある。また、秘密保持契約の内容の情報として、イベント開催日から所定の期間が経過するまではセッションでの発表内容に関する事項を特許出願することができないという規定や、イベント開催日から所定の期間が経過するまではセッションでの発表内容に関する事項を特許出願する場合には発表者に通知するという規定が秘密保持契約に盛り込まれてもよい。
【0030】
また、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報は、所定の現実のイベント会場への各参加者の入場の可否、所定の仮想空間のイベント会場への各参加者の入場の可否および所定のオンライン会議への各参加者の参加の可否のうち少なくとも何れかを含む。
【0031】
表示部30は例えばモニタ等であり、制御部20から表示指令信号を受け取ることにより様々な画面を表示するようになっている。操作部32は例えばキーボード等であり、制御部20に対して様々な指令を与えることができるようになっている。なお、本実施の形態では、これらの表示部30および操作部32が一体化したタッチパネル等の表示操作部が用いられてもよい。
【0032】
記憶部34は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成されている。また、記憶部34はコンピュータ10に内蔵されるものに限定されることはなく、コンピュータ10に着脱自在に装着可能な記憶媒体(例えば、USBメモリ)等であってもよい。本実施の形態では、記憶部34は、制御部20により実行されるプログラム、受付手段22が受け付けたイベントの参加者に関する登録情報、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況等をそれぞれ記憶するようになっている。
【0033】
印刷部36は例えばプリンタ等を含み、出力手段26により出力された、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報(具体的には、例えばイベントへの参加者リスト)を用紙に印刷するようになっている。
【0034】
通信部38は、無線または有線により外部装置(例えば、第1ユーザ端末50、第2ユーザ端末52、イベント参加確認装置54、イベント参加規制装置56、オンライン会議管理システム58等)との信号の送受信を行うための通信インターフェースを含む。
【0035】
第1ユーザ端末50および第2ユーザ端末52は、それぞれイベントに参加する参加者が所持するものである。第1ユーザ端末50および第2ユーザ端末52の各々は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等を含む。なお、図1では第1ユーザ端末50および第2ユーザ端末52しか示されていないが、実際はイベントに参加する参加者の各々に対応して複数のユーザ端末が存在し、各ユーザ端末はインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に通信可能に接続されている。
【0036】
イベント参加確認装置54は、例えば所定の現実のイベント会場または所定の仮想空間のイベント会場の入口等に設置されており、イベント会場においてイベントに参加しようとする参加者の確認を行うものである。なお、イベント会場の中に複数の部屋があり、各部屋でそれぞれセッションが行われることにより発表者による発表を聴講者が聴講したり会話者同士で会話したりする場合には、イベント参加確認装置54が各部屋の入口に設置されてもよい。イベント参加確認装置54は、例えばカメラ、ICタグ読み取り機、バーコードリーダー、パーソナルコンピュータ等を含む。イベント参加確認装置54がカメラである場合は、イベント参加確認装置54はイベント会場においてイベントに参加しようとする参加者の顔画像を撮像することにより撮像された参加者の顔画像に基づいて参加者の確認を行う。また、二次元コードが印刷された入場チケットや二次元コードをモニタに表示させることができる携帯端末を参加者が所持している場合は、イベント参加確認装置54はイベント会場においてイベントに参加しようとする参加者が所持している入場チケットや携帯端末に表示される二次元コードを撮像することにより撮像された二次元コードに基づいて参加者の確認を行う。また、イベント参加確認装置54がICタグ読み取り機である場合は、イベント参加確認装置54はイベント会場においてイベントに参加しようとする参加者が所持しているICタグの読み取りを行うことによりICタグに記憶されている情報(例えば、参加者の識別情報)に基づいて参加者の確認を行う。また、イベント参加確認装置54がパーソナルコンピュータである場合は、イベント会場においてイベントの受付係員がイベントに参加しようとする参加者から聞いた当該参加者の氏名等をイベント参加確認装置54に入力することにより当該イベント参加確認装置54において参加者の確認が行われる。イベント参加確認装置54はインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に通信可能に接続されている。このことにより、イベント参加確認装置54から参加者のイベントへの参加に関する参加情報がコンピュータ10に送られるようになる。
【0037】
イベント参加規制装置56は、例えば所定の現実のイベント会場または所定の仮想空間のイベント会場の入口等に設置されており、イベント会場における参加者のイベントへの参加を選択的に規制するものである。なお、イベント会場の中に複数の部屋があり、各部屋でそれぞれセッションが行われることにより発表者による発表を聴講者が聴講したり会話者同士で会話したりする場合には、イベント参加規制装置56が各部屋の入口に設置されてもよい。イベント参加規制装置56は、例えばゲート設備、モニタ、パーソナルコンピュータ等を含む。イベント参加規制装置56はインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に通信可能に接続されている。このことにより、コンピュータ10から各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報がイベント参加規制装置56に送られるようになる。イベント参加規制装置56がゲート設備である場合は、コンピュータ10から送られた各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者についてはゲートが閉まることにより当該参加者はイベント会場に入ることができなくなる。また、イベント参加規制装置56がモニタやパーソナルコンピュータ等である場合には、コンピュータ10から送られた各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者の情報がモニタやパーソナルコンピュータ等に表示されることにより、イベントの受付係員がこのような参加者のイベントへの参加を規制することができるようになる。
【0038】
なお、本実施の形態では、イベント参加確認装置54およびイベント参加規制装置56が組み合わせられた装置が用いられてもよい。また、イベント参加確認装置54およびイベント参加規制装置56の両方が用いられるのではなく何れか一方の装置のみが用いられてもよい。また、更に他の例として、イベント参加確認装置54およびイベント参加規制装置56の両方が用いられなくてもよい。
【0039】
オンライン会議管理システム58は、各参加者が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52等の自分の端末で参加するオンライン会議の管理を行うものである。具体的には、オンライン会議管理システム58が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52等の端末に対してインターネット回線等の通信ネットワーク40を介して信号の送受信を行うことにより、第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52でオンライン会議を行わせるようになっている。オンライン会議管理システム58はインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に通信可能に接続されている。このことにより、コンピュータ10から各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報がオンライン会議管理システム58に送られるようになる。オンライン会議管理システム58は、コンピュータ10から送られた各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者については第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52等の端末においてオンライン会議に参加できなくなるよう、各端末50、52に指示信号を送信する。
【0040】
次に、このようなコンピュータ10による情報処理方法について図2乃至図5を用いて説明する。ここで、図2は、図1に示す情報処理システム1のコンピュータ10による情報処理の流れを概略的に示すフローチャートであり、図3は、図1に示す情報処理システム1のコンピュータ10による情報処理の流れの第1態様の詳細を示すフローチャートである。また、図4は、図1に示す情報処理システム1のコンピュータ10による情報処理の流れの第2態様の詳細を示すフローチャートであり、図5は、図1に示す情報処理システム1のコンピュータ10による情報処理の流れの第3態様の詳細を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理は記憶部34に記憶されているプログラムを制御部20が実行することにより行われる。
【0041】
図2に示すように、本実施の形態によるコンピュータ10において、記憶部34に記憶されているプログラムを制御部20が実行することにより、イベントの参加者に関する登録情報を受け付ける登録処理(図2のSTEP100)、登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行う秘密保持契約締結処理(図2のSTEP200)および各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力するイベント参加管理処理(図2のSTEP300)がそれぞれ行われる。なお、これらの登録処理、秘密保持契約締結処理およびイベント参加管理処理は別々に行われてもよい。あるいは、登録処理および秘密保持契約締結処理が同時に行われてもよい。あるいは、秘密保持契約締結処理およびイベント参加管理処理が同時に行われてもよい。
【0042】
本実施の形態のコンピュータ10による情報処理の流れの第1態様では、登録処理、秘密保持契約締結処理およびイベント参加管理処理が別々に行われる。このような第1態様に係る情報処理の流れの詳細について図3のフローチャートを用いながら説明する。
【0043】
まず、登録処理(図2のSTEP100)の詳細について説明する。イベントへの参加を希望する参加者が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52により登録情報を入力すると、入力された登録情報は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52からインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に送信される。受付手段22があるイベントの参加者に関する登録情報を受け付けると(図3のSTEP101の「YES」)、制御部20はイベントへの参加者に関する登録情報を記憶部34に記憶させる(図3のSTEP102)。イベント参加申し込み期限日が経過するまでは(図3のSTEP103の「NO」)、イベントへの参加を希望する参加者は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52によりイベントへの参加登録が可能である。
【0044】
次に、秘密保持契約処理(図2のSTEP200)の詳細について説明する。イベント参加申し込み期限日が経過した後(図3のSTEP103の「YES」)、送信手段28により、登録情報を受け付けた各参加者の端末50、52に対して、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報が送信され、各端末50、52に確認情報が表示される(図3のSTEP201)。そして、参加者は自分の端末50、52により他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの情報(契約情報)を入力すると、入力された契約情報が各端末50、52からコンピュータ10に送信され、受付手段22は、受付手段22により登録情報を受け付けた参加者の各端末50、52から契約情報を受け付ける。契約締結手段24は、受付手段22が受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う(図3のSTEP202)。
【0045】
ここで、確認情報は、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報である。このため、各参加者の端末50、52に表示される秘密保持契約を結ぶか否かの確認画面において、秘密保持契約を結ぶか否かの確認が他の参加者毎に行われる。具体的には、各参加者の端末50、52に表示される秘密保持契約を結ぶか否かの確認画面において、他の参加者毎の氏名等が表示されるとともに他の参加者毎にチェックボックスが表示され、他の参加者毎のチェックボックスにチェックを入れることによりこの参加者と秘密保持契約を締結する旨の情報を入力することができるようになる。なお、各参加者の端末50、52に表示される確認画面において、最初に全てのチェックボックスにチェックが入っており、特定の他の参加者に対応するチェックボックスのチェックを解除することができるようになっていてもよい。また、秘密保持契約を結ぶか否かの確認画面において全てのチェックボックスにチェックを一括して入れるボタンが表示されてもよく、この場合はこのボタンが押されると全ての他の参加者と秘密保持契約を締結する旨の情報を入力することができるようになっていてもよい。また、各参加者の端末50、52に表示される秘密保持契約を結ぶか否かの確認画面において、他の参加者毎にチェックボックスが表示されるのではなく、発表者、聴講者、会話者の各カテゴリーに対応するチェックボックスが表示され、これらの各カテゴリーに対応するチェックボックスにチェックを入れることにより発表者、聴講者、会話者とそれぞれ秘密保持契約を締結するか否かの旨の情報を入力することができるようになる。
【0046】
また、契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である。すなわち、契約締結手段24は、受付手段22により登録情報を受け付けた複数の参加者について、各々の参加者間での秘密保持契約の締結を行う。
【0047】
次に、イベント参加管理処理(図2のSTEP300)の詳細について説明する。出力手段26は、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する(図3のSTEP301)。例えば、出力手段26は、登録情報が発表者である参加者については他の参加者と秘密保持契約が締結されていない場合でもイベントへの参加を認容する情報を出力する。また、出力手段26は、登録情報が聴講者である参加者については契約締結手段24により他の聴講者と秘密保持契約が締結されていない場合でもイベントへの参加を認容する情報を出力する。一方、出力手段26は、登録情報が聴講者である参加者について発表者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力する。また、出力手段26は、登録情報が会話者である参加者については契約締結手段24により他の参加者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力する。このようにして、出力手段26は、受付手段22により登録情報を受け付けた各参加者について、イベントへの参加を認容するか否かの情報を出力する。
【0048】
送信手段28は、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報をイベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58に送信する(図3のSTEP302)。具体的には、イベントが現実のイベント会場で開催される場合は、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が送信手段28によりイベント参加規制装置56としてのゲート設備に送信される。このことにより、送信手段28により送信された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者についてはゲート設備のゲートが閉まることにより当該参加者はイベント会場に入ることができなくなる。あるいは、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が送信手段28によりイベント参加規制装置56としてのモニタやパーソナルコンピュータ等に送信されてもよい。これらのモニタやパーソナルコンピュータ等はイベント会場の入口に設置されており、イベントへの参加が規制されている参加者の情報がモニタやパーソナルコンピュータ等に表示されることにより、イベントの受付係員がこのような参加者のイベントへの参加を規制することができるようになる。
【0049】
また、イベントが仮想空間のイベント会場で開催される場合でも、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が送信手段28によりイベント参加規制装置56としての仮想空間に設置されるゲート設備に送信される。このことにより、送信手段28により送信された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者については仮想空間においてゲート設備のゲートが閉まることにより当該参加者のアバター等はイベント会場に入ることができなくなる。
【0050】
また、イベントがオンライン会議で開催される場合は、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が送信手段28によりオンライン会議管理システム58に送信される。このことにより、コンピュータ10から送られた各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者については第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52等の端末においてオンライン会議に参加できなくなるよう、オンライン会議管理システム58から各端末50、52に指示信号が送られる。
【0051】
送信手段28が、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報をイベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58に送信する代わりに、または送信することに加えて、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が印刷部36により用紙に印刷されてもよい(図3のSTEP302)。例えば、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が認められた参加者のリストが印刷部36により用紙に印刷される。この場合には、各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が印刷された用紙が現実のイベント会場に持ち込まれることにより、イベントの受付係員は用紙に印刷された情報を見ながら各参加者のイベントへの参加を認容または規制することができるようになる。
【0052】
次に、本実施の形態のコンピュータ10による情報処理の流れの第2態様について説明する。第2態様では、登録処理および秘密保持契約締結処理が一体的に行われ、その後にイベント参加管理処理が行われる。このような第2態様に係る情報処理の流れの詳細について図4のフローチャートを用いながら説明する。
【0053】
まず、登録処理(図2のSTEP100)の詳細について説明する。イベントへの参加を希望する参加者が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52により登録情報を入力すると、入力された登録情報は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52からインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に送信される。受付手段22があるイベントの参加者に関する登録情報を受け付けると(図3のSTEP111の「YES」)、制御部20はイベントへの参加者に関する登録情報を記憶部34に記憶させる。また、送信手段28は、既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認情報を送信する(図3のSTEP112)。具体的には、第1ユーザ端末50を所持する参加者が既に参加登録を行っており、第2ユーザ端末52を所持する参加者がこれから参加登録を行う場合に、この第2ユーザ端末52を所持する参加者が第2ユーザ端末52により登録情報を入力し、入力された登録情報が第2ユーザ端末52からインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に送信されると、送信手段28は、既にイベントへの参加の登録を行っている第1ユーザ端末50を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認情報を第2ユーザ端末52に送信する。
【0054】
第2ユーザ端末52を所持する参加者は、この第2ユーザ端末52により他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの情報を他の参加者毎に入力する。ここで、送信手段28により第2ユーザ端末52に送信される確認情報は、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報である。このため、第2ユーザ端末52に表示される秘密保持契約を結ぶか否かの確認画面において、秘密保持契約を結ぶか否かの確認が他の参加者毎に行われる。そして、第2ユーザ端末52を所持する参加者が、この第2ユーザ端末52により他の参加者と秘密保持契約を結ぶという情報を入力すると、第2ユーザ端末52からコンピュータ10に、第2ユーザ端末52を所持する参加者が他の参加者と秘密保持契約を結ぶ意思があるという契約情報が送信される。ここで、第2ユーザ端末52からコンピュータ10に返信される契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である。
【0055】
また、受付手段22が第2ユーザ端末52から他の参加者と秘密保持契約を結ぶという契約情報を受け付けると、送信手段28は、他の参加者の端末に、この参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信する(図4のSTEP113)。具体的には、受付手段22が第2ユーザ端末52から第1ユーザ端末50を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶという契約情報を受け付けると、送信手段28は、第1ユーザ端末50に、第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信する。そして、第1ユーザ端末50を所持する参加者は、この第1ユーザ端末50により他の参加者(具体的には、第2ユーザ端末52を所持する参加者)と秘密保持契約を結ぶか否かの情報を入力する。そして、第1ユーザ端末50を所持する参加者が、この第1ユーザ端末50により第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶという情報を入力すると、第1ユーザ端末50からコンピュータ10に、第1ユーザ端末50を所持する参加者も第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶ意思があるという契約情報が送信される。
【0056】
そして、受付手段22が第1ユーザ端末50からも第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶという契約情報を受け付けると、契約締結手段24は、第1ユーザ端末50を所持する参加者と第2ユーザ端末52を所持する参加者との間での秘密保持契約を締結する(図4のSTEP114)。
【0057】
イベント参加申し込み期限日が経過するまでは(図4のSTEP115の「NO」)、イベントへの参加を希望する参加者は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52によりイベントへの参加登録が可能である。
【0058】
次に、イベント参加管理処理(図2のSTEP300)の詳細について説明する。イベント参加申し込み期限日が経過した後(図4のSTEP115の「YES」)、出力手段26は、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する(図4のSTEP311)。そして、送信手段28は、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報をイベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58に送信する(図4のSTEP312)。このことにより、イベントへの参加が規制されている参加者がイベントに参加することを防止することができる。また、送信手段28が、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報をイベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58に送信する代わりに、または送信することに加えて、出力手段26により出力された各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が印刷部36により用紙に印刷されてもよい(図4のSTEP312)。この場合には、各参加者のイベントの参加の可否に関する情報が印刷された用紙が現実のイベント会場に持ち込まれることにより、イベントの受付係員は用紙に印刷された情報を見ながら各参加者のイベントへの参加を認容または規制することができるようになる。
【0059】
次に、本実施の形態のコンピュータ10による情報処理の流れの第3態様について説明する。第3態様では、登録処理が行われた後に、イベントの開催当日に秘密保持契約締結処理およびイベント参加管理処理が一体的に行われる。このような第3態様に係る情報処理の流れの詳細について図5のフローチャートを用いながら説明する。
【0060】
まず、登録処理(図2のSTEP100)の詳細について説明する。イベントへの参加を希望する参加者が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52により登録情報を入力すると、入力された登録情報は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52からインターネット回線等の通信ネットワーク40を介してコンピュータ10に送信される。受付手段22があるイベントの参加者に関する登録情報を受け付けると(図5のSTEP121の「YES」)、制御部20はイベントへの参加者に関する登録情報を記憶部34に記憶させる(図5のSTEP122)。イベント参加申し込み期限日が経過するまでは(図5のSTEP123の「NO」)、イベントへの参加を希望する参加者は第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52によりイベントへの参加登録が可能である。
【0061】
イベント参加申し込み期限日が経過した後(図5のSTEP123の「YES」)、イベントの開催当日に例えば所定の現実のイベント会場または所定の仮想空間のイベント会場の入口等に設置されているカメラ、ICタグ読み取り機、バーコードリーダー、パーソナルコンピュータ等のイベント参加確認装置54から参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受付手段22が受け付けると(図5のSTEP221の「YES」)、送信手段28は、既に参加情報を受け付けている他の参加者の端末に、新たな参加者と秘密保持契約を締結するか否かの確認情報を送信する(図5のSTEP222)。具体的には、第1ユーザ端末50を所持する参加者が既にイベント会場に入っており、第2ユーザ端末52を所持する参加者がこれからイベント会場に入る場合に、この第2ユーザ端末52を所持する参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付けると、送信手段28は、既にイベント会場に入っており参加情報を受け付けている第1ユーザ端末50に、新たな参加者である第2ユーザ端末52の保持者と秘密保持契約を締結するか否かの確認情報を送信する。ここで、第2ユーザ端末52に、既にイベント会場に入っており参加情報を受け付けている他の参加者と秘密保持契約を締結するか否かの確認情報を送信してもよい。
【0062】
その後、イベントに会場に既に入っている第1ユーザ端末50を所持する参加者は、この第1ユーザ端末50により第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの情報を入力する。そして、第1ユーザ端末50を所持する参加者が、この第1ユーザ端末50により第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶという情報を入力すると、第1ユーザ端末50からコンピュータ10に、第1ユーザ端末50を所持する参加者も第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶ意思があるという契約情報が送信される。
【0063】
そして、受付手段22が第1ユーザ端末50から第2ユーザ端末52を所持する参加者と秘密保持契約を結ぶという契約情報を受け付けると、契約締結手段24は、第1ユーザ端末50を所持する参加者と第2ユーザ端末52を所持する参加者との間での秘密保持契約を締結する(図5のSTEP223)。そして、出力手段26は、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する。このような処理はイベント開始時刻となるまでに行われる(図5のSTEP224の「YES」)。イベント開始時刻となると、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、送信手段28は、他の参加者と秘密保持契約を締結していない参加者の端末に対してイベント会場から退出することを促すメッセージを表示させる旨の表示指示信号を送信する。また、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、セッションが始まる前に他の参加者と秘密保持契約を締結していない参加者はイベント会場から退出することを促すアナウンスがイベント会場内において行われたり、他の参加者と秘密保持契約を締結していない参加者に対してイベントの係員が声をかけることによりイベント会場から退出することを促したりしてもよい。このようにして、他の参加者(具体的には、例えば発表者)と秘密保持契約が締結されていない参加者がイベントに参加することを防止することができる。
【0064】
また、イベント会場の中に複数の部屋が設置されており、各セッションがそれぞれ各部屋で行われる場合に、イベント会場の入口にイベント参加確認装置54が設置されるとともに各部屋の入口にイベント参加規制装置56が設置されてもよい。この場合には、上述した第3態様による処理がコンピュータ10により行われる際に、イベント会場の入口に設置されているイベント参加確認装置54により参加者の確認が行われると、このイベント参加確認装置54から参加者のイベントへの参加に関する参加情報がコンピュータ10に送信されることにより受付手段22が参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付ける。また、セッションが開催される各部屋の入口にそれぞれイベント参加規制装置56が設置されているため、イベント会場内で参加者は他の参加者と秘密保持契約を締結しないと、イベント参加規制装置56によって参加者はセッションが開催される部屋に入ることができないようになっている。具体的には、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報がコンピュータ10からイベント参加規制装置56に送られる。そして、イベント参加規制装置56が例えばゲート設備である場合は、コンピュータ10から送られた各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者についてはゲートが閉まることにより当該参加者はセッションが開催される部屋に入ることができなくなる。
【0065】
なお、イベントへの参加申し込みを行い登録情報が記憶部34に記憶されている参加者のリストが事前に参加者の各端末50、52に送信されるようになっていてもよい。この場合、参加者はイベント会場に入る前に他の参加者の情報(例えば、参加者の氏名等)を予め知ることができる。そして、参加者は、自分が所持する各端末50、52により、秘密保持契約を締結しない他の参加者を予め事前に登録できるようになっていてもよい。この場合、出力手段26は、例えば発表者と秘密保持契約を締結していない聴講者について参加を規制する旨の情報を出力する。その後、イベントの開催当日に、参加者がイベント会場に入ってイベント参加確認装置54によりイベントへの参加が確認されると、契約締結手段24は、イベント参加確認装置54で参加が確認された参加者間での秘密保持契約を締結する。具体的には、例えば、参加者がイベント会場に入ってイベント参加確認装置54によりイベントへの参加が確認されることにより、この参加者は、既にイベントへの参加が確認された参加者に対して、秘密保持契約の締結の承諾を行う。また、この参加者は、これからイベントへ参加する予定であって、まだイベントへの参加が確認されていない参加者に対して、秘密保持契約の締結の申込みを行う。
【0066】
なお、上記の第1態様~第3態様の説明ではコンピュータ10により登録処理が行われる動作について述べたが、本実施の形態ではこのような動作に限定されることはない。他の動作として、イベントを開催する事務局に対して登録情報が記載された参加申込用紙を参加者が郵送で送付したりFAXで送付したりすることにより、イベントの参加者に関する登録情報を受け付ける登録処理を事務局の職員が行うようになっていてもよい。この場合も、事務局の職員がイベントへの参加者に関する情報をコンピュータ10において操作部32によって制御部20に入力することにより、コンピュータ10の受付手段22は、イベントへの参加者に関する情報を受け付けるようになる。
【0067】
また、上記の第1態様~第3態様の説明ではコンピュータ10の契約締結手段24により秘密保持契約処理が行われる動作について述べたが、本実施の形態ではこのような動作に限定されることはない。他の動作として、イベントを開催する事務局の職員が、イベントの参加者に対して他の参加者と秘密保持契約を締結するか否かの問い合わせを行うことにより参加者間で互いに秘密保持契約を締結するか否かの確認を行ってもよい。この場合は、事務局の職員がイベントへの参加者間で秘密保持契約が参加者毎に締結されているか否かに関する情報をコンピュータ10において操作部32によって制御部20に入力することにより、コンピュータ10の契約締結手段24は、受付手段22により登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行うようになる。
【0068】
また、上記の第1態様~第3態様において、契約締結手段24により締結される秘密保持契約の内容は、受付手段22が発表者の端末から受け付けた、複数の契約内容のオプションから選択されたオプションに基づいて決められるようになっていてもよい。具体的には、上述したように、契約内容のオプションとして、秘密保持契約のレベルや秘密保持契約の有効期間等が挙げられる。また、契約内容のオプションとして、イベント開催日から所定の期間が経過するまではセッションでの発表内容に関する事項を特許出願することができないという規定や、イベント開催日から所定の期間が経過するまではセッションでの発表内容に関する事項を特許出願する場合には発表者に通知するという規定を追加するか否かという事項が挙げられてもよい。
【0069】
また、上記の第1態様~第3態様において、イベントの参加者に関する登録情報は、法人および個人の少なくとも何れかの情報を含んでいてもよい。また、イベントへの参加を希望する参加者が第1ユーザ端末50や第2ユーザ端末52により登録情報を入力する際に、法人および個人のうちどちらであるかという情報を入力する際に、複数の法人を登録する場合は、秘密保持の漏洩があった場合にどの法人が責任を負うかについての情報を入力する。このことにより、受付手段22が受け付ける登録情報において参加者が複数の法人に関係している場合に、受付手段22は、秘密の漏洩があった場合にどの法人が責任を負うかについての情報を受け付ける。この場合は、参加者が複数の法人に関係しているときでも、この参加者が秘密を漏洩したときにどの法人に責任を負わせるかを明確にすることができる。
【0070】
以上のような構成からなる本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法によれば、プログラムはコンピュータ10を受付手段22と、契約締結手段24と、出力手段26として機能させ、受付手段22は、イベントの参加者に関する登録情報を受け付け、契約締結手段24は、受付手段22により登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行い、出力手段26は、契約締結手段24により締結されたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する。この場合には、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力することにより、イベントの外部に漏らしたくないことを参加者が安心して発表したり会話したりすることができる。
【0071】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報は、所定の現実のイベント会場への各参加者の入場の可否、所定の仮想空間のイベント会場への各参加者の入場の可否および所定のオンライン会議への各参加者の参加の可否のうち少なくとも何れかを含む。この場合は、所定の現実のイベント会場で開催されるイベント、所定の仮想空間のイベント会場で開催されるイベント、または所定のオンライン会議において、参加者は外部に漏らしたくないことを安心して発表したり会話したりすることができる。
【0072】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータ10を送信手段28として更に機能させ、契約締結手段24がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行うにあたり、送信手段28は、受付手段22により登録情報を受け付けた各参加者の端末に他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、受付手段22が各参加者の端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、契約締結手段24がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う。この場合は、契約締結手段24は、各参加者の端末から送信された契約情報に基づいてイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行うことができる。
【0073】
この場合、確認情報は、他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である。このことにより、契約締結手段24は、複数の参加者について一括して秘密保持契約を締結するのではなく参加者毎に他の参加者の各々と秘密保持契約を締結することができる。
【0074】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、コンピュータ10を送信手段28として更に機能させ、契約締結手段24がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う際に、受付手段22がイベントの参加者に関する登録情報を受け付けると、送信手段28は登録情報を受け付けた参加者の端末に対して既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を行う確認情報を送信し、受付手段22がこの端末から受け付けた他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの契約情報に基づいて、契約締結手段24がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う。この場合は、契約締結手段24は、参加者が参加登録を行う度に既に参加登録している他の参加者と秘密保持契約を締結することが可能となる。
【0075】
この場合、確認情報は、既にイベントへの参加の登録を行っている他の参加者と秘密保持契約を結ぶか否かの確認を他の参加者毎に行う情報であり、契約情報は、他の参加者毎の秘密保持契約を結ぶか否かの情報である。このことにより、契約締結手段24は、複数の参加者について一括して秘密保持契約を締結するのではなく参加者毎に他の参加者の各々と秘密保持契約を締結することができる。
【0076】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータ10を送信手段28として更に機能させ、送信手段28は、各参加者のイベントへの参加の規制を選択的に行うイベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58に対して、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を送信する。この場合は、イベント参加規制装置56またはオンライン会議管理システム58により、出力手段26により出力された各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報に基づいて、イベントへの参加が規制されている参加者がイベントに参加してしまうことを防止することができる。
【0077】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、受付手段22は、イベント参加確認装置54から参加者のイベントへの参加に関する参加情報を受け付け、契約締結手段24は、受付手段22が登録情報を受け付けている参加者のイベントへの参加に関する参加情報をイベント参加確認装置54から受付手段22が受け付けたときに、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う。この場合には、秘密保持契約処理およびイベント参加管理処理を一括して行うことができる。
【0078】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、イベントの参加者に関する登録情報は、発表者および聴講者の少なくとも何れかの情報を含み、出力手段26は、登録情報が聴講者である参加者については契約締結手段24により他の聴講者と秘密保持契約が締結されていない場合でもイベントへの参加を認容するが発表者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加を規制する情報を出力する。この場合には、発表者は他の参加者と秘密保持契約を締結していなくてもイベントに参加できるが聴講者は発表者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加が規制されるようにするとともに、聴講者同士で秘密保持契約が締結されていない場合でも聴講者はイベントに参加可能とすることができる。
【0079】
また、イベントの参加者に関する登録情報は、更に会話者の情報を含み、出力手段26は、登録情報が会話者である参加者については契約締結手段24により他の参加者と秘密保持契約が締結されていないはイベントへの参加を規制する情報を出力する。この場合には、会話者は他の参加者と秘密保持契約が締結されていない場合はイベントへの参加が規制されるようにすることができる。
【0080】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、秘密保持契約の締結状況は、秘密保持契約を締結しているか否か、および秘密保持契約の内容の情報を含み、契約締結手段24により締結される秘密保持契約の内容は、受付手段22が参加者の端末から受け付けた、複数の契約内容のオプションから選択されたオプションに基づいて決められるようになっている。この場合は、契約締結手段24により締結される秘密保持契約の内容にバリエーションを持たせることができ、よって選択されたオプションに基づいて決められる契約内容で秘密保持契約を参加者間で締結させることができる。
【0081】
また、本実施の形態のプログラム、情報処理装置(具体的には、コンピュータ10)、情報処理システム1、情報処理方法においては、上述したように、イベントの参加者に関する登録情報は、法人および個人の少なくとも何れかの情報を含み、登録情報において参加者が複数の法人に関係している場合に、受付手段22は、秘密の漏洩があった場合にどの法人が責任を負うかについての情報を受け付ける。この場合は、参加者が複数の法人に関係しているときでも、この参加者が秘密を漏洩したときにどの法人に責任を負わせるかを明確にすることができる。
【0082】
なお、本発明に係るプログラム、情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0083】
例えば、コンピュータの制御部により実行されるプログラムは当該コンピュータの記憶部に記憶されたものであることに限定されることはない。制御部により実行されるプログラムとして、外部装置から通信部を介して制御部に送信されるものや、コンピュータに装着されたUSBメモリ等の記憶媒体に記憶されているもの、コンピュータとは別のコンピュータやサーバ(例えば、クラウドサーバ)等に記憶されているもの等が用いられてもよい。
【0084】
例えば、契約締結手段がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う方法として第1態様~第3態様を説明したが、本発明はこのような態様に限定されることはない。契約締結手段がイベントの参加者間での秘密保持契約の締結を行う方法として上述した方法以外の方法が用いられてもよい。
【0085】
また、上記の態様ではコンピュータ10の契約締結手段24が受付手段22により登録情報を受け付けた参加者間での秘密保持契約の締結を行う例について述べたが、本発明はこのような態様に限定されることはない。他の態様として、イベントへの参加者間での秘密保持契約の締結を行うコンピュータが本発明に係るコンピュータとは別に設けられていてもよい。この場合、イベントへの参加者間での秘密保持契約の締結を行うコンピュータから、本発明に係るコンピュータに対して参加者間での秘密保持契約の締結状況に関する情報が送信される。そして、本発明に係るコンピュータは、受け付けたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力する。すなわち、図1に示すコンピュータ10と比較して契約締結手段24が設けられていないようなコンピュータが本発明に係るコンピュータとして用いられてもよい。このような変形例に係るコンピュータや、当該コンピュータにより実行されるプログラムでも、受付手段が、イベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に関する情報を受け付け、出力手段が、受け付けたイベントの参加者間での秘密保持契約の締結状況に基づいて、各参加者のイベントへの参加の可否に関する情報を出力することにより、イベントの外部に漏らしたくないことを参加者が安心して発表したり会話したりすることができるようになる。
【0086】
また、例えば、イベントに遅れてきた参加者(遅刻者)がいた場合、イベント参加確認装置54により遅刻者のイベントへの参加が確認されると、出力手段26は、既にイベントに参加中の参加者の第2ユーザ端末52に、遅刻者との間で秘密保持契約を締結する旨の表示に関する情報を出力してもよい。これにより、既にイベントに参加中の参加者は、第2ユーザ端末52に表示された秘密保持契約を締結するとの表示を押すだけで、遅刻者が何人であっても、イベントを中断することなく、遅刻者との間で秘密保持契約の締結を迅速かつ簡易に行うことができる。そのため、イベントに参加した参加者全員との間で再度秘密保持の締結を結ぶ煩雑さを回避することができる。
図1
図2
図3
図4
図5