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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010568
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】研削工具
(51)【国際特許分類】
   B24B 23/02 20060101AFI20240117BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20240117BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20240117BHJP
   B24B 49/16 20060101ALI20240117BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B24B23/02
B25F5/00 C
B25F5/02
B25F5/00 G
B24B49/16
B24B49/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111978
(22)【出願日】2022-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】沼田 文年
【テーマコード(参考)】
3C034
3C064
3C158
【Fターム(参考)】
3C034AA15
3C034BB92
3C034CA16
3C034CA30
3C034CB14
3C064AA08
3C064AB02
3C064AC02
3C064AC03
3C064BA04
3C064BA08
3C064BB04
3C064CA03
3C064CA08
3C064CA27
3C064CA43
3C064CA80
3C064CB04
3C064CB06
3C064CB11
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB32
3C064CB36
3C064CB67
3C064CB69
3C064CB73
3C064CB74
3C064CB77
3C064CB91
3C064DA02
3C064DA13
3C064DA23
3C064DA32
3C064DA59
3C064DA78
3C158AA03
3C158AA04
3C158AA14
3C158AA16
3C158BA05
3C158BA06
3C158BB02
3C158BC02
3C158CB03
3C158CB06
(57)【要約】
【課題】無駄な電力消費を抑えて騒音の発生も軽減する。
【解決手段】制御回路は、S1で、左右のハンドル取付部の少なくとも一方にサイドハンドルが取り付けられているか否かを判別し、S2で、取り付けられたサイドハンドルが作業者によって把持されたか否かを判別する。サイドハンドルが把持された状態で、S3でスイッチがONすると、制御回路は、S4でモータを所定の高回転数で回転させる。作業中、制御回路は、S5でスイッチのON、S6でサイドハンドルの取付状態、S7でサイドハンドルの把持状態を常に監視し、何れかの要件を満たさなければS8でモータを停止させる。S9で、制御回路は、サイドハンドルを把持している状態でモータへの負荷電流を監視し、負荷電流が所定時間変動しない場合は、サイドハンドルを把持して静止した状態であるとして、S10でモータを所定の低回転数に低下させる。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータを収容するハウジングと、
前記ハウジングから突出して前記モータの駆動で回転し、突出端部に先端工具を装着可能なスピンドルと、
外部からの操作でON/OFF動作するスイッチと、
前記スイッチのON/OFF動作に基づいて前記モータの駆動を制御するコントローラと、
前記ハウジングに設けられ、補助ハンドルを着脱可能なハンドル取付部と、
前記ハンドル取付部への前記補助ハンドルの取付状態を電気的に検知するハンドル検知機構と、
前記ハンドル取付部に取り付けられた前記補助ハンドルの把持状態を電気的に検知するハンドル把持検知機構と、を含んでなり、
前記コントローラは、前記ハンドル検知機構による前記補助ハンドルの取付と、前記ハンドル把持検知機構による前記補助ハンドルの把持とを検知した上で前記スイッチがON動作した際に前記モータを駆動させる研削工具であって、
前記コントローラは、前記補助ハンドルの取付及び把持が検知された状態で前記スイッチがON動作すると、前記モータの回転を所定の第1の回転数に制御する一方、
前記先端工具への負荷状態が所定時間変動しない場合には、前記モータの回転を、前記第1の回転数よりも低い第2の回転数(0を含む)に制御することを特徴とする研削工具。
【請求項2】
前記第2の回転数は、0以外であることを特徴とする請求項1に記載の研削工具。
【請求項3】
前記ハンドル検知機構と前記ハンドル把持検知機構とは、共通するセンサを用いて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の研削工具。
【請求項4】
前記先端工具への負荷状態は、前記モータの負荷電流であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の研削工具。
【請求項5】
前記コントローラは、0以外の前記第2の回転数で制御している間に前記負荷状態の変動を検知すると、前記モータの回転を前記第1の回転数に制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の研削工具。
【請求項6】
前記コントローラは、前記先端工具への負荷状態が所定時間変動しないことによって前記モータの回転を0に制御した後、前記スイッチがOFF動作すると、前記モータの回転を0にする制御をリセットし、その後前記補助ハンドルの取付及び把持が検知された状態で前記スイッチがON動作すると、前記モータの回転を前記第1の回転数で制御することを特徴とする請求項1に記載の研削工具。
【請求項7】
前記ハンドル取付部は、複数箇所設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の研削工具。
【請求項8】
前記ハウジングには、バッテリ装着部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の研削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、グラインダ等の研削工具に関する。なお、本開示における「研削」は、「研磨」も含む概念である。
【背景技術】
【0002】
研削工具の一例であるグラインダは、モータを収容して前後方向に延びるハウジングの前部から、スピンドルを下方へ突出させ、スピンドルの下端に、円盤状砥石等の先端工具を装着している。よって、スピンドルと共に回転する先端工具で被加工材の研磨作業等が可能となる。
グラインダは、特許文献1に開示されるように、前後方向に延びるハウジングの後部がメインのハンドルとなっており、ハウジングの前部側面に、サイドハンドル(補助ハンドル)が、左右何れかを選択して取り付け可能となっている。作業者は、一方の手でハウジングの後部を把持し、他方の手でサイドハンドルを把持することでグラインダを操作する。
このグラインダでは、先端工具が被加工材から受ける反力によってグラインダが振り回されるキックバックの発生を防止するため、補助ハンドルの取付を電気的に検知するハンドル検知機構が設けられている。コントローラは、ハンドル検知機構から検知信号が得られない場合、スイッチがONされてもモータを駆動させないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-199590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記グラインダの中には、先端工具を被加工材から離して作業を行っていない間もモータは同じ速度で回転を続けるものがある。この場合、無駄な電力消費となる上、騒音の発生にも繋がってしまう。
【0005】
そこで、本開示は、無駄な電力消費を抑えて騒音の発生も軽減することができる研削工具を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、研削工具であって、モータを収容するハウジングと、
ハウジングから突出してモータの駆動で回転し、突出端部に先端工具を装着可能なスピンドルと、
外部からの操作でON/OFF動作するスイッチと、
スイッチのON/OFF動作に基づいてモータの駆動を制御するコントローラと、
ハウジングに設けられ、補助ハンドルを着脱可能なハンドル取付部と、
ハンドル取付部への補助ハンドルの取付状態を電気的に検知するハンドル検知機構と、
ハンドル取付部に取り付けられた補助ハンドルの把持状態を電気的に検知するハンドル把持検知機構と、を含んでなり、
コントローラは、ハンドル検知機構による補助ハンドルの取付と、ハンドル把持検知機構による補助ハンドルの把持とを検知した上でスイッチがON動作した際にモータを駆動させる。
そして、コントローラは、補助ハンドルの取付及び把持が検知された状態でスイッチがON動作すると、モータの回転を所定の第1の回転数に制御する一方、
先端工具への負荷状態が所定時間変動しない場合には、モータの回転を、第1の回転数よりも低い第2の回転数(0を含む)に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、先端工具を被加工材から離して作業を行っていない間、モータは0を含む低い回転数で制御される。よって、無駄な電力消費を抑えて騒音の発生も軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】グラインダの斜視図である。
図2】グラインダの平面図である。
図3】グラインダの左側面図である。
図4図2のA-A線断面図である。
図5図2のB-B線拡大断面図である。
図6図2のC-C線拡大断面図である。
図7図3のD-D線断面図である。
図8】ハンドル取付部及びハンドル取付/把持検知機構を左側から見た分解斜視図である。
図9】ハンドル取付/把持検知機構を右側から見た分解斜視図である。
図10】左側の半割ハウジングの斜視図である。
図11】アウタハウジングを省略したグラインダの下方からの斜視図である。
図12】アウタハウジングを省略したグラインダの底面図である。
図13】配線の変更例をアウタハウジングを省略して示すグラインダの底面図である。
図14】コントローラの機能ブロック図である。
図15】モータ制御のフローチャートである。
図16】モータ制御の変更例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態において、第2の回転数は、0以外であってもよい。
この構成によれば、作業を行っていない状態でも先端工具が回転しているため、作業を短時間で再開することができ、作業効率の低下を抑えることができる。
本開示の一実施形態において、ハンドル検知機構とハンドル把持検知機構とは、共通するセンサを用いて形成されていてもよい。
この構成によれば、ハンドル検知機構とハンドル把持検知機構とを省スペースで合理的に形成でき、コストアップを抑えることができる。
本開示の一実施形態において、先端工具への負荷状態は、モータの負荷電流であってもよい。
この構成によれば、負荷電流に基づいて負荷状態を容易に把握することができる。
本開示の一実施形態において、コントローラは、0以外の第2の回転数で制御している間に負荷状態の変動を検知すると、モータの回転を第1の回転数に制御するものであってもよい。
この構成によれば、作業を再開すれば短時間で自動的に第1の回転数に復帰するため、無負荷状態でモータの回転数を低下させても作業効率や使い勝手の低下を生じさせない。
本開示の一実施形態において、ハンドル取付部は、複数箇所設けられていてもよい。
この構成によれば、操作しやすい位置を選択して補助ハンドルを取り付けることができる。
本開示の一実施形態において、ハウジングには、バッテリ装着部が設けられていてもよい。
この構成によれば、電源コードの取り回しがなくなって操作性及び作業性が良好となる。
【実施例0010】
以下、本開示の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、研削工具の一例であるグラインダを示す斜視図である。図2は、グラインダの平面図である。図3は、グラインダの左側面図である。図4は、図2のA-A線断面図である。
グラインダ1のハウジング2は、前後方向に延びている。ハウジング2は、インナハウジング3と、ギヤハウジング4と、アウタハウジング5とを有している。インナハウジング3とアウタハウジング5とは樹脂製で、ギヤハウジング4は金属製である。
インナハウジング3は、筒状で、モータ6(ここでは整流子モータ)を収容している。モータ6は、出力軸7を前後方向に向けてインナハウジング3内に保持されている。
ギヤハウジング4は、ギヤハウジングカバー8を介してインナハウジング3に前方からネジ止めされる。ギヤハウジング4の前面には、インナハウジング3内と連通する複数の排気口9,9・・が形成されている。出力軸7の前部は、ギヤハウジングカバー8を貫通してギヤハウジング4内に突出している。ギヤハウジングカバー8には、出力軸7を支持する軸受10が設けられている。ギヤハウジングカバー8の後方で出力軸7には、ファン11が固定されている。
【0011】
ギヤハウジング4内で出力軸7の前端には、ベベルギヤ12が設けられている。ギヤハウジング4の下部には、ベアリングボックス13が組み付けられている。ギヤハウジング4とベアリングボックス13との内部には、上下方向にスピンドル14が設けられている。スピンドル14は、上部にベベルギヤ15を備えている。ベベルギヤ15は、出力軸7のベベルギヤ12と噛合している。
スピンドル14は、ギヤハウジング4内とベアリングボックス13内に保持された上下の軸受16,16によって軸支されている。スピンドル14は、下端をベアリングボックス13から下方へ突出させている。スピンドル14の下端には、インナフランジ17とロックナット18とによって、先端工具19(例えば円盤状砥石)が装着可能である。ベアリングボックス13には、先端工具19の後部上側及び後側を覆うホイールカバー20が取り付けられている。
【0012】
アウタハウジング5は、筒状で、左右一対の半割ハウジング5a,5bを左右方向からネジ止めしてなる。アウタハウジング5は、前側の本体部25と、後側のメイングリップ部26とを有している。本体部25の後部で左右の側面には、複数の吸気口27,27・・が形成されている。メイングリップ部26は、本体部25よりも小径で、本体部25の軸線から上側へ偏心した位置から下方へ傾斜しながら後方へ延びている。メイングリップ部26は、スイッチ28とスイッチレバー29とを備えている。スイッチレバー29は、後端を支点として上下に揺動可能で、上方への押し込み操作によってスイッチ28をONさせる。メイングリップ部26の後端には、電源コード30が接続されている。
本体部25の前部は、ラバースリーブ31を介してインナハウジング3を同軸で保持している。本体部25の前側には、ラバースリーブ31に外装される金属製の固定リング32が設けられている。アウタハウジング5は、後述する張出部63が固定リング32にネジ止めされることで固定リング32と連結されている。
【0013】
インナハウジング3の後部には、軸受保持部33が一体に形成されている。整流子から後方へ突出する出力軸7は、軸受保持部33に保持された軸受34によって支持されている。軸受保持部33の上下には、一対の支持突起35,35が設けられている。支持突起35,35は、出力軸7の軸線と直交する上下方向に同軸で配置されている。各支持突起35には、ラバーキャップ36がそれぞれ被せられている。左右の半割ハウジング5a,5bの内面には、図10にも示すように、左右方向の中央側へ突出して上下のラバーキャップ36,36を中央で保持する保持部37,37が上下に設けられている。よって、インナハウジング3は、前側のラバースリーブ31と後側のラバーキャップ36,36とを介してアウタハウジング5内に弾性支持される。この状態でインナハウジング3とアウタハウジング5との間には、図6に示すように全周に亘って筒状空間Sが形成されている。
【0014】
出力軸7の後端は、軸受保持部33を貫通して後方へ延びている。出力軸7の後端には、ブレーキドラム38が固定されている。本体部25内でブレーキドラム38の左右両側には、図7に示すように、一対のブレーキアーム39,39が設けられている。ブレーキアーム39,39は、上端を支点として左右へ揺動可能に支持されている。ブレーキアーム39,39は、ブレーキドラム38の外周面と対向するブレーキシュー40,40を備えてブレーキドラム38側へ付勢されている。
ブレーキアーム39,39は、リンク機構41によってスイッチレバー29の揺動に連動する。スイッチ28がOFF状態となるスイッチレバー29の下限位置で、ブレーキドラム38は、ブレーキアーム39,39のブレーキシュー40,40に押圧されている。よって、ブレーキドラム38及び出力軸7の回転は規制される。ここからスイッチレバー29を上方へ押し込んでスイッチ28をON操作すると、リンク機構41を介してブレーキアーム39,39が拡開動作し、ブレーキシュー40,40によるブレーキドラム38の押圧を解除する。よって、ブレーキドラム38及び出力軸7の回転が許容される。
【0015】
ブレーキドラム38の後方で本体部25内には、コントローラ42が配置されている。コントローラ42は、左右方向の中央で縦向きに保持されている。コントローラ42は、内部に、マイコンやメモリ等を搭載した制御回路基板43を備えている。制御回路基板43の前面上側には、調整ダイヤル44が設けられている。調整ダイヤル44は、図1乃至図4に示すように、上部をアウタハウジング5の上方に露出させている。調整ダイヤル44の回転操作により、モータ6の回転数が調整可能となっている。
【0016】
ハウジング2の前部左右には、サイドハンドル50が着脱可能なハンドル取付部45と、ハンドル取付部45へのサイドハンドル50の取付状態及び把持状態を検知するハンドル取付/把持検知機構(以下「検知機構」という。)46とが設けられている。以下、その詳細を説明する。但し、ハンドル取付部45及び検知機構46は左右対称であるため、主に左側のハンドル取付部45及び検知機構46について説明する。
図8は、取付部及び検知機構を左側から見た分解斜視図である。図9は、検知機構を右側から見た分解斜視図である。
まず、サイドハンドル50は、図5にも示すように、グリップ部51と、ボルト52とを備えている。グリップ部51は、直線状に延びて、端部にフランジ53を備えている。ボルト52は、グリップ部51の中心に保持されてネジ部54をフランジ53の中心から突出させている。フランジ53の中心には、ネジ部54の先端を除いて周囲を覆うボス部55が形成されている。ボス部55の周囲には、当接板56が固定されている。当接板56は、ボス部55を同軸で囲む円盤状で、端面は、ボス部55の端面よりも低い位置(フランジ53に近い位置)に形成されてボス部55の先端を露出させている。
【0017】
固定リング32の左右の側面には、受け面60が形成されている。受け面60は、前後及び上下方向で規定されて上下方向に延びる平面となっている。受け面60の上下方向の中央には、ハンドル取付部45が突設されている。ハンドル取付部45は、左側へ突出する円柱形状となっている。ハンドル取付部45の中心に、固定リング32を径方向に貫通する第1ネジ孔61が左右方向に形成されている。第1ネジ孔61に、サイドハンドル50のネジ部54がねじ込まれることでサイドハンドル50がハンドル取付部45に同軸で取り付けられる。ネジ部54は、図5に示すようにボス部55の端面がハンドル取付部45の端面に当接するまでねじ込み可能となっている。
受け面60において、第1ネジ孔61の上下には、第1ネジ孔61よりも小径の第2ネジ孔62,62が、第1ネジ孔61と平行に形成されている。
ここでは金属製の固定リング32の内側にラバースリーブ31が配置されているため、ハンドル取付部45に装着されるサイドハンドル50と内部のモータ6等との間の絶縁が図られる。
【0018】
アウタハウジング5の前端には、左右一対の張出部63が設けられている。張出部63は、アウタハウジング5の前端から左右外側へ張り出した後、固定リング32の受け面60,60の左右外側で前方へ突出する板状となっている。張出部63の前部は、側面視半円状となっている。張出部63には、張出部63を左右方向に貫通する筒部64が形成されている。筒部64は、半円状の中心に位置している。筒部64の左端部には、サイドハンドル50のボス部55が嵌合可能となっている。
張出部63の左側面には、側面視が円形状の受け凹部65が、筒部64と同心で形成されている。筒部64の上下で受け凹部65には、張出部63を左右方向に貫通する小筒部66,66が形成されている。小筒部66,66は、固定リング32の受け面60に設けた第2ネジ孔62,62の左外側で同軸に位置している。筒部64より後側で受け凹部65の外周には、3つのリブ67,67・・が形成されている。各リブ67は、筒部64を中心とした同心円上で、周方向に間隔をおいて円弧状に形成されている。張出部63の前部の上下2カ所と、張出部63の後部における上下方向の中心とには、切欠部68がそれぞれ形成されている。リブ67の外側で張出部63の後側下部には、左右方向に貫通する引き出し孔69が形成されている。
【0019】
検知機構46は、張出部63に設けられている。検知機構46は、圧力センサ70と、押圧ラバー71と、可動板72と、外カバー73とを備えている。
圧力センサ70は、厚み方向の荷重によって抵抗値が変化するシート状である。圧力センサ70は、側面視がリング状で、中心に筒部64を貫通させて受け凹部65の底面に配置されている。圧力センサ70の上下の外周には、小筒部66,66との干渉を回避する切欠74,74が形成されている。圧力センサ70には、アウタハウジング5内から引き出し孔69を貫通して張出部63の左外側に引き出される第1の配線90が電気的に接続されている。
【0020】
押圧ラバー71は、リブ67の内側で圧力センサ70に左側から重なる。押圧ラバー71は、筒部64に貫通される円盤状である。押圧ラバー71の外周には、張出部63の切欠部68,68・・に内側から係止する3つの突部75,75・・が形成されている。押圧ラバー71の上下の外周には、小筒部66,66との干渉を回避する半円状の内逃げ部76,76が形成されている。押圧ラバー71の左側面で突部75,75・・の径方向内側には、凹部77,77・・が形成されている。凹部77,77・・は、押圧ラバー71の周方向で等間隔に配置されている。押圧ラバー71の右側面には、凹部77,77・・の裏側に位置する凸部78,78・・が形成されている。
可動板72は、リブ67の内側で押圧ラバー71の左外側に配置されている。可動板72は、筒部64に貫通される円盤状である。可動板72の上下の外周には、小筒部66,66との干渉を回避する半円状の外逃げ部79,79が形成されている。可動板72の左右両面には、内ピン80,80・・と外ピン81,81・・とが互いに同軸で設けられている。内ピン80及び外ピン81は、周方向に等間隔をおいて配置されている。内ピン80,80・・は、押圧ラバー71の凹部77,77・・の外側にそれぞれ位置している。
【0021】
外カバー73は、側面視が張出部63と同形状となっている。外カバー73の前部及び後端における右側面には、張出部63の切欠部68,68・・に対応する係止突起82,82・・がそれぞれ形成されている。外カバー73の前部には、張出部63の筒部64の左側で同軸となる丸孔83が形成されている。丸孔83には、サイドハンドル50のボス部55が貫通可能となっている。丸孔83の上下には、一対の受け座84,84が凹設されている。各受け座84には、透孔85がそれぞれ形成されている。各透孔85は、張出部63の小筒部66の左側で同軸に配置されている。外カバー73には、可動板72の外ピン81,81・・がそれぞれ貫通する3つの小孔86,86・・が形成されている。
【0022】
検知機構46は、受け凹部65に、圧力センサ70、押圧ラバー71、可動板72を順番にセットする。そして、最外から外カバー73を被せて、2本のネジ87,87を左外側から、透孔85,85と、張出部63の小筒部66,66とを貫通させて、受け面60の第2ネジ孔62,62にねじ込む。すると、ハンドル取付部45は、アウタハウジング5の張出部63へ一体的に固定される。
そして、圧力センサ70は、小筒部66と切欠74との係合で受け凹部65の底面で回り止めされる。押圧ラバー71は、小筒部66と内逃げ部76との係合と、突部75と切欠部68との係合で受け凹部65内で回り止めされて、凸部78を圧力センサ70に当接させる。可動板72は、押圧ラバー71と外カバー73との間で左右方向へ移動可能に収容される。但し、可動板72は、各内ピン80を押圧ラバー71の各凹部77に当接させた状態で、押圧ラバー71の弾性により、図7の右側の検知機構46に示すように、各外ピン81を外カバー73の各小孔86から外側へ突出させた最外位置に付勢される。
【0023】
圧力センサ70は、コントローラ42の制御回路基板43へ電気的に接続されている。図11及び図12に示すように、左右の圧力センサ70,70同士は、複数の信号線からなる第1の配線90によって互いに電気的に接続されている。第1の配線90には、複数の信号線からなる第2の配線91が電気的に接続されている。第2の配線91は、制御回路基板43に接続されている。
第1の配線90と第2の配線91とは、インナハウジング3とアウタハウジング5との間の筒状空間S内に配線されている。
まず、筒状空間S内において、左側の半割ハウジング5aの前部内面には、図6及び図10に示すように、一対の平行な第1の突条92,92が突設されている。第1の突条92,92は、左側の張出部63の引き出し孔69の後方を上端として半割ハウジング5aの周方向に延び、半割ハウジング5aの下端に至っている。
【0024】
半割ハウジング5aの内面には、一対の平行な第2の突条93,93が突設されている。第2の突条93,93は、ラバーキャップ36の保持部37の前側で半割ハウジング5aの下側内面付近から周方向に沿って立ち上がった後、軸線方向に沿って前方へ延び、左側の張出部63の引き出し孔69の後側で第1の突条92,92の上端と繋がっている。各突条92,93には、伸長方向に所定間隔をおいて互いの突条92,93側へ突出する複数の突起94,94・・が、互いに対向する位置で設けられている。
また、ラバースリーブ31の後部で右側の下面には、左右方向の中央の後端から前方右側へ傾斜状に形成された後、周方向に沿って右側へ延びるガイド溝95が形成されている。
【0025】
第1の配線90の両端は、左右の張出部63の引き出し孔69をそれぞれ貫通して張出部63の左右外側へ引き出され、受け凹部65内で圧力センサ70にそれぞれ電気的に接続されている。筒状空間S内で第1の配線90の中間部は、右側がラバースリーブ31のガイド溝95に嵌合して保持されると共に、左側は半割ハウジング5aの第1の突条92,92の間に保持されている。
制御回路基板43から引き出される第2の配線91は、筒状空間S内で第2の突条93,93の間に保持された状態で、第2の突条93,93に沿って前方へ引き回される。そして、第2の配線91は、左側の引き出し孔69の後方で第1の配線90と接続されている。
但し、配線態様はこれに限らない。例えば図13に示すように、左右の検知機構46,46の圧力センサ70,70にそれぞれ接続される第1の配線90,90を、そのまま後方へ引き回してコントローラ42に接続するようにしてもよい。
このように、各検知機構46をそれぞれ別々の第1の配線90によってコントローラ42に接続すれば、一方の配線90が断線等した場合には、コントローラ42は、他方の配線90に問題がなくても両方をハンドル未装着と判断することができる。
この場合、右側の半割ハウジング5bにも第2の突条93,93を設けて配線90のガイドを行ってもよい。
【0026】
図14は、コントローラ42の機能ブロック図である。コントローラ42は、制御回路100と、センサ回路101と、モータ駆動回路102と、電源回路103とを備えている。制御回路100は、制御回路基板43のマイコン等により形成される。センサ回路101は、左右の圧力センサ70,70から得られる抵抗値を荷重検知信号として制御回路100に出力する。制御回路100は、センサ回路101からの荷重検知信号と、スイッチ28のON/OFF信号とに基づいてモータ駆動回路102を介してモータ6の駆動を制御する。電源回路103は、電源コード30から供給される商用電源から作動電源を作成して各回路に供給する。以下、制御回路100によるモータ6の駆動制御を図15のフローチャートに基づいて説明する。
【0027】
電源コード30から電源が投入されると、制御回路100は、ステップ(以下単に「S」と表記する。)1で、左右のハンドル取付部45,45の少なくとも一方にサイドハンドル50が取り付けられているか否かを判別する。
この判別は、第1の配線90及び第2の配線91を介して、左右の検知機構46,46における圧力センサ70,70の抵抗値が所定の第1の閾値を越えているか否かによる。具体的には、左右何れかのハンドル取付部45,45において、サイドハンドル50のネジ部54がねじ込まれると、ボス部55がハンドル取付部45に当接する。この状態で外カバー73の左右の側面とサイドハンドル50の当接板56の端面との間には、外カバー73からの外ピン81の突出量よりも小さい隙間が形成される。よって、当接板56の端面に当接した各外ピン81が押圧されることとなり、可動板72は左右内側に移動する。
【0028】
すると、可動板72の各内ピン80が押圧ラバー71の各凹部77を押圧する。このため、各凹部77の裏側の各凸部78が圧力センサ70を押圧する。圧力センサ70が押圧されると抵抗値が変化し、荷重検知信号としてセンサ回路101から制御回路100に入力される。制御回路100は、入力された抵抗値が第1の閾値を越えたことを確認すると、サイドハンドル50が取り付けられたと判断する(S1でYES)。
よって、左右何れのハンドル取付部45,45にもサイドハンドル50が取り付けられていない状態(S1でNO)では、圧力センサ70,70の抵抗値は何れも第1の閾値を越えない。従って、この状態でスイッチレバー29が押し込み操作されてスイッチ28がONしても、制御回路100はモータ6を駆動させない。
【0029】
次に、S2で、制御回路100は、取り付けられたサイドハンドル50が作業者によって把持されたか否かを判別する。
この判別は、サイドハンドル50が取り付けられた検知機構46において、圧力センサ70の抵抗値が所定の第2の閾値を越えているか否かによる。この第2の閾値は、第1の閾値よりも大きい値で設定されている。これは、サイドハンドル50が把持されると、ハンドル取付部45に対してサイドハンドル50が相対的に傾き、圧力センサ70への荷重が増加して抵抗値が大きくなるため、この増加した抵抗値を検知するものである。
よって、圧力センサ70の抵抗値が第2の閾値を越えていれば、制御回路100は、サイドハンドル50が把持されていると判断する(S2でYES)。一方、圧力センサ70の抵抗値が第2の閾値を超えなければ、制御回路100は、サイドハンドル50が把持されていないと判断する(S2でNO)。従って、この状態でスイッチレバー29が押し込み操作されてスイッチ28がONしても、制御回路100はモータ6を駆動させない。
【0030】
取り付けられたサイドハンドル50が把持された状態で、S3でスイッチレバー29が押し込み操作されてスイッチ28がONすると(S3でYES)、制御回路100は、S4でモータ6へ駆動電力を供給して、所定の高回転数(例えば9000min-1)でモータ6を回転させる。前述のようにスイッチレバー29の押し込みに伴ってブレーキドラム38への制動は解除されているため、出力軸7はブレーキドラム38と共に回転する。出力軸7の回転は、ベベルギヤ12,15を介してスピンドル14に伝達される。よって、先端工具19が回転する。作業者は、一方の手でメイングリップ部26を把持し、他方の手でサイドハンドル50のグリップ部51を把持して、先端工具19による被加工材の研削等を行うことができる。
【0031】
作業中、制御回路100は、S5でスイッチ28のON、S6でサイドハンドル50の取付状態、S7でサイドハンドル50の把持状態を常に監視し、何れかの要件を満たさなければ(S5~S7の何れかでNO)、S8でモータ6を停止させる。よって、スイッチレバー29の押し込みを解除するか、サイドハンドル50を取り外すか、サイドハンドル50から手を離すかすると、モータ6は停止する。
そして、S9で、制御回路100は、サイドハンドル50を把持している状態でモータ6への負荷電流(トルク)を監視する。ここで負荷電流が所定時間(例えば2秒~10秒間)変動しない場合は(S9でYES)、作業を行っていない、すなわち、サイドハンドル50を把持して静止した状態であるとして、S10でモータ6を所定の低回転数(例えば4000~5000min-1)に低下させる。作業中で負荷電流が所定時間内で変動している場合(S9でNO)は、S4に戻って高回転数が維持される。
一方、S10で低回転数となった後でも、スイッチ28のON状態でサイドハンドル50を把持したまま、グラインダ1を揺する等して姿勢を変化させたり、研削等の作業を再開させたりすると、モータ6の負荷電流が変動する。すると、これを検知した制御回路100は、S9でNO、すなわちサイドハンドル50を把持して静止した状態でないと判断して、S4に戻ってモータ6の回転を高回転数に復帰させる。
【0032】
このように、上記実施例のグラインダ1は、モータ6を収容するハウジング2と、ハウジング2から突出してモータ6の駆動で回転し、突出端部に先端工具19を装着可能なスピンドル14と、外部からの操作でON/OFF動作するスイッチ28と、スイッチ28のON/OFF動作に基づいてモータ6の駆動を制御するコントローラ42とを含む。また、グラインダ1は、ハウジング2に設けられ、サイドハンドル50(補助ハンドルの一例)を着脱可能なハンドル取付部45と、ハンドル取付部45へのサイドハンドル50の取付状態を電気的に検知する検知機構46(ハンドル検知機構の一例)と、ハンドル取付部45に取り付けられたサイドハンドル50の把持状態を電気的に検知する検知機構46(ハンドル把持検知機構の一例)と、を含んでなる。さらに、コントローラ42は、検知機構46によるサイドハンドル50の取付と、検知機構46によるサイドハンドル50の把持とを検知した上でスイッチ28がON動作した際にモータ6を駆動させる。
そして、コントローラ42は、サイドハンドル50の取付及び把持が検知された状態でスイッチ28がON動作すると、モータ6の回転を所定の高回転数(第1の回転数の一例)に制御する一方、先端工具19への負荷状態が所定時間変動しない場合には、モータ6の回転を、高回転数よりも低い所定の低回転数(第2の回転数の一例)に制御する。
この構成によれば、先端工具19を被加工材から離して作業を行っていない間はモータ6は低回転数で制御される。よって、無駄な電力消費を抑えて騒音の発生も軽減することができる。
【0033】
第2の回転数は、低回転数(0以外の一例)である。
よって、作業を行っていない状態でも先端工具19が回転しているため、作業を短時間で再開することができ、作業効率の低下を抑えることができる。
検知機構46によるハンドル検知とハンドル把持検知とは、共通する圧力センサ70(センサの一例)を用いて形成されている。
よって、ハンドル検知機構とハンドル把持検知機構とを省スペースで合理的に形成でき、コストアップを抑えることができる。
先端工具19への負荷状態は、モータ6の負荷電流である。
よって、負荷電流に基づいて負荷状態を容易に把握することができる。
コントローラ42は、0以外の低回転数で制御している間に負荷状態の変動を検知すると、モータ6の回転を高回転数に制御する。
よって、作業を再開すれば短時間で自動的に高回転数に復帰するため、無負荷状態でモータ6の回転数を低下させても作業効率や使い勝手の低下を生じさせない。
ハンドル取付部45は、2箇所(複数箇所の一例)設けられている。
よって、操作しやすい位置を選択してサイドハンドル50を取り付けることができる。
【0034】
以下、本開示の変更例を説明する。
上記実施例では、無負荷状態が所定時間続くとモータを低回転に制御するようになっているが、低回転にせずにモータを停止させることもできる。以下、その制御を図16のフローチャートに基づいて説明する。
S11~S19は、上記実施例のS1~S9と同じ処理である。但し、S19で負荷電流が所定時間変動しない場合(S19でYES)、制御回路100は、作業を行っていない、すなわち、サイドハンドル50を把持して静止した状態であるとして、S20でモータ6を停止させる。
次に、S21で、スイッチレバー29の押し込みを解除してスイッチ28がOFFしたか否かが判別される。ここでスイッチ28がOFFすると、モータ6の停止制御がリセットされてS11に戻る。よって、S11でサイドハンドル50の取付、S12でサイドハンドル50の把持が確認された状態でスイッチレバー29が押し込み操作されて、S13でスイッチ28のONが確認されると、制御回路100は、S14でモータ6を高回転数で制御する。S21でスイッチ28のOFFが確認されなければモータ6の停止制御は維持される。
【0035】
このように、上記変更例では、コントローラ42は、先端工具19への負荷状態が所定時間変動しないことによってモータ6の回転を0に制御した後、スイッチ28がOFF動作すると、モータ6の回転を0にする制御をリセットする。そして、その後サイドハンドル50の取付及び把持が検知された状態でスイッチ28がON動作すると、モータ6の回転を高回転数で制御する。
よって、無負荷状態ではモータ6を停止させることで無駄な電力消費及び騒音の発生を確実に解消できる。また、スイッチ28がOFFすればモータ6の停止がリセットされるので、通常使用へ自動的に復帰できる。
【0036】
検知機構は、1つのシート状の圧力センサを採用する上記実施例に限らない。例えば可動板の内ピンごとにそれぞれ独立した圧力センサを設けてもよい。この場合、圧力センサの全部でなく一部(例えば2つ)の抵抗値が第1の閾値を越えたことでサイドハンドルの装着と判断してもよい。同様に、圧力センサの一部(例えば2つ)の抵抗値が第2の閾値を越えたことでサイドハンドルの把持と判断してもよい。内ピン及び圧力センサの数は適宜増減できる。
検知機構は、圧力センサを用いるものに限らない。例えば、先に示した特許文献1に開示されるように、サイドハンドルの装着に伴って位置が変化する検知プレートと、検知プレートの位置を検知するフォトインタラプタとを用いた機構としてもよい。他の構造も採用できる。
上記各例では、1つの検知機構でサイドハンドルの取付と把持とを検知可能となっているが、サイドハンドルの取付検知機構と把持検知機構とを別々に形成してもよい。この場合、各検知機構で同じ機構を用いてもよいし、異なる機構を用いてもよい。
【0037】
ハンドル取付部は、上記実施例のように固定リングを介してアウタハウジングへ間接的に設けるものに限らない。ハンドル取付部は、アウタハウジングやギヤハウジングに直接設けることもできる。補助ハンドルも、上記実施例のサイドハンドルに限らず、グリップ部の形状等は適宜変更できる。補助ハンドルは、ねじ込みによる結合構造以外も採用できる。
【0038】
インナハウジングとアウタハウジングとの構造も上記実施例に限らない。例えば、アウタハウジングは半割構造でなくてもよい。インナハウジングは半割構造であってもよい。
アウタハウジングによるインナハウジングの弾性支持も上記実施例に限らない。例えば、ラバースリーブの長さを変更したり、短いラバーリングを軸線方向に複数個配置したりしてもよい。弾性支持を省略することもできる。
グラインダは、商用電源を用いるAC工具でなく、ハウジングにバッテリ装着部を設けてバッテリパックを装着するDC工具であってもよい。この場合、電源コードの取り回しがなくなって操作性及び作業性が良好となる。
モータは、ブラシレスモータであってもよい。
本開示の研削工具は、グラインダに限らない。例えば、ポリッシャやサンダ等の他の研削・研磨工具等であっても、本開示は適用可能である。よって、ハンドル取付部は、左右一対の態様に限らない。ハンドル取付部は、左右何れかのみであってもよいし、3カ所以上あってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1・・グラインダ、2・・ハウジング、3・・インナハウジング、4・・ギヤハウジング、5・・アウタハウジング、6・・モータ、7・・出力軸、14・・スピンドル、19・・先端工具、25・・本体部、26・・メイングリップ部、28・・スイッチ、29・・スイッチレバー、42・・コントローラ、43・・制御回路基板、45・・ハンドル取付部、46・・ハンドル取付/把持検知機構、50・・サイドハンドル、51・・グリップ部、52・・ボルト、54・・ネジ部、60・・受け面、61・・第1ネジ孔、63・・張出部、65・・受け凹部、69・・引き出し孔、70・・圧力センサ、71・・押圧ラバー、72・・可動板、73・・外カバー、77・・凹部、78・・突部、80・・内ピン、81・・外ピン、87・・ネジ、90・・第1の配線、91・・第2の配線、92・・第1の突条、93・・第2の突条、95・・ガイド溝、100・・制御回路、101・・センサ回路、102・・モータ駆動回路、103・・電源回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16