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特開2024-105695情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105695
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240730BHJP
【FI】
G08G1/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024084174
(22)【出願日】2024-05-23
(62)【分割の表示】P 2018163719の分割
【原出願日】2018-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】山田 早礼
(72)【発明者】
【氏名】岩堀 耕史
(57)【要約】
【課題】最小限の情報を用いて的確に安全運転支援を行うことが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】車両の現在位置を示す現在位置情報を取得するインターフェース1と、取得した現在位置情報に基づいて、車両が移動している道路の特性を示す特性情報を取得する道路情報付加部2Bと、取得した特性情報により示される道路特性に基づいて事故原因運転態様を特定する違反行動検出部2Eと、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
前記取得した現在位置情報に基づいて、前記移動体が移動している移動路の移動路特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、
事故の原因となり得る移動体の移動態様である事故要因移動態様であって前記事故の発生可能性に対応した重み付けが予め付与されている事故要因移動態様と、前記取得した特性情報により示される前記移動路特性と、が予め関連付けられた道路特性評価用データを参照して、道路交通法に違反する移動体の移動態様である違反行動を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記重み付けは、複数の者の過去の前記事故要因移動態様の移動による事故例に基づいて予め付与されていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記判定された違反行動に基づいて、前記移動体を移動させる使用者に対する注意喚起のための移動態様に関する情報を出力する出力手段を更に備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記移動体の使用者による当該移動体の運転態様を示す態様情報を取得する態様情報取得手段と、
前記取得された態様情報に基づいて、前記判定された違反行動に対応した前記使用者の前記運転態様を特定する運転態様特定手段と、
前記特定された運転態様に基づいて、前記使用者の前記運転態様を評価し、当該評価の結果を示す評価情報を生成して出力する評価手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記道路特性評価用データにおいて前記事故要因移動態様は、前記移動路がある国又は地域ごとに、前記移動路特性に予め関連付けられていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
現在位置情報取得手段と、特性情報取得手段と、判定手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
移動体の現在位置を示す現在位置情報を前記現在位置情報取得手段により取得する現在位置情報取得工程と、
前記取得した現在位置情報に基づいて、前記移動体が移動している移動路の移動路特性を示す特性情報を前記特性情報取得手段により取得する特性情報取得工程と、
前記判定手段により、事故の原因となり得る移動体の移動態様である事故要因移動態様であって前記事故の発生可能性に対応した重み付けが予め付与されている事故要因移動態様と、前記取得した特性情報により示される前記移動路特性と、が予め関連付けられた道路特性評価用データを参照して、道路交通法に違反する移動体の移動態様である違反行動を判定する判定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、車両等の移動体が移動する移動路に関する情報処理を行う情報処理装置及び情報処理方法並びに当該情報処理装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転における安全性を高めるために、いわゆるプローブ情報を用いて事故が起こり易い地点を警告する技術や、急ブレーキを検知して急ブレーキに対する警告を行う技術などが知られている。このような技術を示す先行技術文献の一例としては、例えば下記特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1に記載されている技術では、例えば急ブレーキや急ハンドルの発生頻度を用いて運転態様の評価を行う構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-81087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術を含む従来技術においては、例えば、事故が起こり易い地点に対する警告では上記プローブ情報の蓄積が必要であり、また急ブレーキに対する警告では事後的にしか警告を行うことができないこととなり、結果的に、最小限の情報を用いて的確に安全運転の支援を行うことができないという問題点があった。
【0005】
そこで本願は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、最小限の情報を用いて的確に安全運転支援を行うことが可能な情報処理装置及び情報処理方法並びに当該情報処理装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体の現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、前記取得した現在位置情報に基づいて、前記移動体が移動している移動路の移動路特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、事故の原因となり得る移動体の移動態様である事故要因移動態様であって前記事故の発生可能性に対応した重み付けが予め付与されている事故要因移動態様と、前記取得した特性情報により示される前記移動路特性と、が予め関連付けられた道路特性評価用データを参照して、道路交通法に違反する移動体の移動態様である違反行動を判定する判定手段と、を備える。
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、現在位置情報取得手段と、特性情報取得手段と、判定手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法であって、移動体の現在位置を示す現在位置情報を前記現在位置情報取得手段により取得する現在位置情報取得工程と、前記取得した現在位置情報に基づいて、前記移動体が移動している移動路の移動路特性を示す特性情報を前記特性情報取得手段により取得する特性情報取得工程と、前記判定手段により、事故の原因となり得る移動体の移動態様である事故要因移動態様であって前記事故の発生可能性に対応した重み付けが予め付与されている事故要因移動態様と、前記取得した特性情報により示される前記移動路特性と、が予め関連付けられた道路特性評価用データを参照して、道路交通法に違反する移動体の移動態様である違反行動を判定する判定工程と、を含む。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、コンピュータを、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】第1実施例に係る評価システムの概要構成を示すブロック図である。
図3】第1実施例に係る評価システムに含まれる処理サーバの概要構成を示すブロック図である。
図4】第1実施例に係る処理サーバに記憶されているデータの内容を例示する図であり、(a)は履歴データの内容を例示する図であり、(b)は行動評価用データの内容を例示する図である。
図5】第1実施例に係る評価システムに含まれる端末装置の概要構成を示すブロック図である。
図6】第1実施例に係る評価処理を示すフローチャートである。
図7】第1実施例に係る評価処理の変形例に係る処理サーバに記憶されているデータの内容を例示する図であり、(a)は履歴データの内容を例示する図であり、(b)は行動評価用データの内容を例示する図であり、(c)は時間帯評価用データの内容を例示する図である。
図8】第2実施例に係る道路特性評価用データの内容を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置Sは、現在位置情報取得手段1と、特性情報取得手段2Bと、移動態様特定手段2Eと、を備えて構成されている。
【0012】
この構成において現在位置情報取得手段1は、移動体の現在位置を示す現在位置情報を取得する。
【0013】
一方特性情報取得手段2Bは、現在位置情報取得手段1により取得した現在位置情報に基づいて、上記移動体が移動している移動路の移動路特性を示す特性情報を取得する。
【0014】
そして移動態様特定手段2Eは、特性情報取得手段2Bにより取得した特性情報により示される移動路特性に基づいて、事故の原因となり得る移動体の移動態様である事故原因移動態様を特定する。
【0015】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置Sの動作によれば、移動体が移動している移動路の移動路特性に基づいて事故原因移動態様を特定するので、最小限の情報を用いて的確に安全運転支援を行うことができる。
【実施例0016】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図面を用いて説明する。なお以下に説明する各実施例は、車両を運転する運転者の運転態様(又は運転状態)を評価した結果としての評価情報を当該運転者に提供する評価システムに対して本願を適用した場合の実施例である。
【0017】
(1)第1実施例
初めに、実施形態に対応する第1実施例について、図2乃至図6を用いて説明する。なお、図2は第1実施例に係る評価システムの概要構成を示すブロック図であり、図3は当該評価システムに含まれる処理サーバの概要構成を示すブロック図であり、図4は当該処理サーバに蓄積されているデータの内容を例示する図である。更に、図5は当該評価システムに含まれる端末装置の概要構成を示すブロック図であり、図6は第1実施例に係る評価処理を示すフローチャートである。このとき図2乃至図5では、図1に示した実施形態に係る評価装置Sにおける各構成部材に対応する第1実施例の構成部材それぞれについて、当該評価装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0018】
(I)評価システムの全体構成及び動作について
図2に示すように、第1実施例に係る評価システムSSは、それぞれが車両を運転する運転者に使用される端末装置T1、端末装置T2、…、端末装置Tn(nは自然数)と、処理サーバSVと、が、上記ネットワークNWを介してデータの授受が可能に接続されて構成されている。なお以下の各実施例の説明において、端末装置T1、端末装置T2、…、端末装置Tnについて共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「端末装置T」と称する。
【0019】
この構成において、各端末装置Tは、それぞれを使用する運転者に携帯されて、又は当該運転車が運転する車両に搭載されて、各運転者と共に移動する。このとき各端末装置Tは、それぞれ、当該端末装置Tの現在位置を検出するセンサ部を備えており、当該センサ部により検出された現在位置を示す現在位置データは、ネットワークNWを介して、当該現在位置が検出された時刻を示す時刻データ及び送信元となる端末装置Tを識別する識別データと共に処理サーバSVに送信される。このとき端末装置Tが、例えばそれと共に移動する車両の内部や運転者を撮像可能なカメラを備えている場合、各端末装置Tは、当該カメラによる撮像により得られた画像データを、上記現在位置データ及び上記識別データと共に処理サーバSVに送信するように構成してもよい。
【0020】
一方、各端末装置Tから上記現在位置データ、上記時刻データ及び上記識別データ(並びに、端末装置Tがカメラを備えている場合は画像データ)を受信した処理サーバSVは、端末装置Tごとに、その移動態様を示す履歴データを記憶して蓄積する。このとき当該移動態様とは、当該端末装置Tの移動の状態のことをいい、換言すれば、対応する端末装置Tと共に移動する運転者の運転態様、又は運転者の運転に係る車両の移動態様をいう。当該移動態様には、具体的には、移動時刻、位置、移動速度、移動方向等が含まれる。そして処理サーバSVは、上記移動態様を示す移動態様データを「違反行動」及び「道路特性」に区分して、後述する履歴データとしてそれぞれ蓄積する。
【0021】
ここで上記「違反行動」とは、「一時不停止」、「速度超過」、「優先通行妨害」又は「通行区分違反」等、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)に違反する移動態様のことをいう。これに加えて実施例に係る違反行動には、「動静不注意」、「漫然運転」又は「安全不確認」等のいわゆる安全運転義務違反の移動態様のように、法律上で明確な基準が存在しないが、事故に繋がる可能性があると一般的に認識されている移動態様も含まれる。なお上記違反行動の中には、上記現在位置データのみで端末装置Tごとに判別することができる違反行動と、当該現在位置データに加えて上記画像データを用いて端末装置Tごとに判別することができる違反行動と、がある。この違反行動が、本願に係る「事故要因運転態様」の一例に相当する。
【0022】
一方上記「道路特性」とは、端末装置Tが移動した道路の特性であり、例えば、「信号機あり交差点内」、「一般単路」又は「交差点内又は交差点付近」等の道路特性をいう。そして処理サーバSVでは、各端末装置Tの移動態様が、例えば当該端末装置Tと共に移動する車両の出発地から目的地までの一行程において上記各区分内のいずれかの項目に該当した回数等である上記移動態様データを、上記履歴データとして端末装置Tごとに蓄積する。この履歴データについては、後ほど詳述する。
【0023】
これに加えて処理サーバSVは、上記違反行動と、当該違反行動がその道路において行われた場合に事故に繋がり易いとされている道路の道路特性と、を関連付けた行動評価用データを記憶している。この行動評価用データでは、例えば、違反行動としての「一時不停止」と、道路特性としての「信号機なし交差点」と、が関連付けられており、当該関連付けごとに上記評価情報生成のための点数化(スコアリング)に用いられる重み付けを示すデータが更に関連付けられている。この重み付けを示すデータは、その点数が高いほど運転評価が低いとする評価態様の場合には、事故に繋がり易い状況ほど重みが大きくなるように設定されている。この評価用データについても、後ほど詳述する。
【0024】
そして処理サーバSVは、上記履歴データと、上記行動評価用データと、を用いて、上記スコアリングによる点数を示す点数情報を含む評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する端末装置Tに送信する。これにより、当該評価情報を受信した端末装置Tは、受信した評価情報に含まれる点数情報により示される点数を、例えば端末装置Tの後述するディスプレイに表示する等して、当該端末装置Tと共に移動する運転者に提示する。なお実施例に係る評価情報は、上記端末装置Tに送信される他、例えば、当該端末装置Tを使用する上記運転者が契約している自動車保険会社等、当該運転者以外の第三者に提供されてもよい。
【0025】
(II)処理サーバの構成及び動作について
次に、第1実施例に係る評価システムSSに含まれる処理サーバSVの構成及び動作について、図3及び図4を用いて説明する。
【0026】
図3に示すように、第1実施例に係る処理サーバSVは、インターフェース1と、CPU、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等からなる処理部2と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ3と、マウス及びキーボード等からなる操作部4と、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる記憶部5と、を備えて構成されている。また処理部2は、マップマッチング処理部2Aと、交通情報付加部2Bと、利用者情報付加部2Cと、道路特性判定部2Dと、違反行動検出部2Eと、スコアリング部2Fと、を備えて構成されている。このとき、上記マップマッチング処理部2A、上記交通情報付加部2B、上記利用者情報付加部2C、上記道路特性判定部2D、上記違反行動検出部2E及び上記スコアリング部2Fは、それぞれ、処理部2を構成する上記CPU等を含むハードウェアロジック回路により実現されるものであってもよいし、或いは、後述する第1実施例に係る評価処理に相当するプログラムを不揮発性に記憶する記憶部5から当該プログラムを上記CPU等が読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されるものであってもよい。また、インターフェース1が実施形態に係る現在位置情報取得手段1の一例並びに本願に係る「出力手段」の一例及び「態様情報取得手段」の一例にそれぞれ相当し、交通情報付加部2Bが実施形態に係る特性情報取得手段2Bの一例に相当し、違反行動検出部2Eが実施形態に係る移動態様特定手段2Eの一例並びに本願に係る「運転態様特定手段」の一例及び「判定手段」の一例にそれぞれ相当する。また、処理部2が本願に係る「取得手段」の一例に相当し、スコアリング部2Fが本願に係る「評価手段」の一例に相当する。更にまた、上記インターフェース1、上記交通情報付加部2B及び上記違反行動検出部2Eにより、実施形態に係る情報処理装置Sの一例を構成している。
【0027】
以上の構成において記憶部5は、上記履歴データHD及び上記行動評価用データWDを不揮発性に記憶する。そして記憶部5は、処理部2からの要求により、当該履歴データHD等を処理部2に出力する。一方インターフェース1は、処理部2の制御の下、ネットワークNWを介した各端末装置Tのそれぞれとの間のデータの授受を制御する。他方操作部4は、当該操作部4において処理サーバSVの使用者により行われた操作に対応した操作信号を処理部2に出力する。そして処理部2は、記憶部5に記憶されている上記履歴データHD等を用いて、上記操作信号に基づき、インターフェース1を介して各端末装置Tとの間で必要なデータを授受しつつ、第1実施例に係る処理サーバSVとしての評価処理を実行する。このとき当該記憶部5には、上記履歴データHD及び上記行動評価用データWDの他に、例えば、上記マップマッチング処理部2Aにおけるマップマッチング処理に用いられる地図データや、上記スコアリング部2Fによる上記スコアリングのための後述する計算式、又は第1実施例に係る処理サーバSVとしての評価処理を実行するための上記プログラム等が記憶されている。そして、処理部2による第1実施例に係る評価処理の実行に必要な情報は、ディスプレイ3を介して上記使用者に提示される。
【0028】
次に、処理部2のマップマッチング処理部2Aは、いずれかの端末装置Tから送信されてくる上記現在位置データと、記憶部5に記憶されている上記地図データと、に基づいて、当該端末装置Tの現在位置と、上記地図データに含まれる道路等の位置と、を整合させ、当該端末装置Tが位置している道路を特定する。次に交通情報付加部2Bは、マップマッチング処理部2Aにより整合された道路についての交通情報を例えばインターフェース1を介してネットワークNWに接続された図示しない交通情報サーバから取得し、これを上記現在位置データに付加する。このとき当該交通情報には、例えば、端末装置Tが位置している道路の幅及び方向、車線数及び通行方向(一方通行か否か)をそれぞれ示す情報の他、渋滞の状況を示す情報や、臨時の通行止めが発生しているか否かを含む情報が含まれている。
【0029】
次に利用者情報付加部2Cは、マップマッチング処理部2Aにより整合された道路を移動している端末装置Tの所有者たる上記運転者についての情報を、例えば上記識別データに基づいて当該端末装置Tからインターフェース1を介して取得し、これを上記現在位置データに付加する。このとき当該利用者情報には、例えば、当該運転者の年齢、性別、運転歴等を示す情報が含まれている。
【0030】
次に道路特性判定部2Dは、特に上記履歴データHDとして記憶されている現在位置データの時間的な変化と、交通情報付加部2Bにより付加された交通情報と、に基づき、端末装置Tと共に車両が移動している道路の上記道路特性を判定する。更に違反行動検出部2Eは、特に上記現在位置データの時間的な変化と、交通情報付加部2Bにより付加された交通情報と、に基づき、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様(換言すれば、当該車両を運転している運転者の運転態様)が上記違反行動に該当しているか否かを検出する。
【0031】
最後にスコアリング部2Fは、道路特性判定部2Dにより判定された上記道路特性と、違反行動検出部2Eにより判定された上記違反行動と、上記行動評価用データWDと、に基づいて、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様を評価する上記評価情報のためのスコアリングを行う。その後処理部2は、スコアリング部2Fによるスコアリングによる点数を示す点数情報を含む上記評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する端末装置Tに送信する。その後、当該評価情報を受信した端末装置Tは、受信した評価情報に含まれる点数情報により示される点数を、当該端末装置Tと共に移動する運転者に提示する。
【0032】
次に、処理サーバSVの記憶部5に記憶されている上記履歴データHD等について、より具体的に図4を用いて説明する。
【0033】
先ず図4(a)に例示するように、上記履歴データHDとしては、上記違反行動及び上記道路特性ごとに、各端末装置Tの移動態様が例えば対応する出発地から目的地までの一行程において上記各区分内のいずれかの項目に該当した回数が、端末装置Tごとに蓄積されている。このとき、図4(a)に例示する「一時不停止」、「速度超過」、「優先通行妨害」及び「通行区分違反」等の違反行動は、上記現在位置データのみで端末装置Tごとに判別することができる違反行動である。一方「脇見」、「動静不注視」、「漫然運転」及び「安全不確認」等の違反行動は、上当該現在位置データに加えて例えば運転者の顔面を映した上記画像データを用いて端末装置Tごとに判別することができる違反行動である。
【0034】
次に図4(b)に例示するように、上記行動評価用データWDとしては、上記各違反行動と、当該違反行動をした場合に事故に繋がり易い(即ち事故に繋がる可能性が高い)道路特性として「信号機なし交差点」、「カーブ」又は「信号機なし交差点」等の事故関連道路特性と、が関連付けられており、これに対して更に上記スコアリングに用いられる重み付けを示すデータが関連付けられている。この重み付けを示すデータは、その値が大きいほど事故のリスクが高い(換言すれば、事故が起こる可能性が高い)ことを示している。この重み付けの値は一定値でもよいし、時間帯や天気等の、運転者の移動時の状況によって変更されてもよい。より具体的に例えば、天候が「雨」で時間が「夕方」の場合には、カーブにおける事故のリスクが上がることが分かっているのであれば、事故関連道路特性「カーブ」の重み付けを通常時より増加させる。また、このとき当該重み付けの根拠としては、例えば一時不停止の違反行動の場合は、上記運転者を含む複数の者を対象とした以下の事例等を考慮することでより一般化された当該重み付けが予め設定される。
・住宅街は死傷事故が多い(具体的には、幹線道路の二倍である)。
・一時不停止が原因の事故類は、主に「出会い頭事故」であるが、生活道路で起きた事故の四割を占めている。
・住宅街は「あと少しで家に着く」と気が緩む。
・道幅が狭いため、歩行者と車を区別するガードレールがない箇所も多い。
【0035】
なお、図4(b)に例示した重み付けの設定方法以外の他の重み付けの設定方法として、例えば、過去に発生した交通事故の統計情報を利用して重み付けを設定してもよい。以上説明したような重み付けによって、同じ違反行動でも、違反行動があった道路特性によってスコアリングへの影響が異なり、よって事故に繋がる可能性の高さをスコアリングへ反映させることができる。
【0036】
(III)端末装置の構成及び動作について
次に、第1実施例に係る評価システムSSに含まれる各端末装置Tの構成について、図5を用いて説明する。
【0037】
図5に示すように、第1実施例に係る各端末装置Tはそれぞれ、インターフェース10と、CPU、RAM及びROM等からなる処理部11と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ12と、操作ボタン及びタッチパネル等からなる操作部13と、SSD等からなる記憶部14と、例えばGPS(Global Positioning System)センサ及び自立センサ或いは撮像カメラ等からなる上記センサ部15と、により構成されている。
【0038】
この構成においてインターフェース10は、処理部11の制御の下、ネットワークNWを介した処理サーバSVとの間のデータの授受を制御する。一方操作部13は、当該操作部13において端末装置Tと共に移動する車両の運転者を含む当該車両の搭乗者により行われた操作に対応した操作信号を処理部11に出力する。またセンサ部15は、上記GPSセンサ又は上記自立センサを用いて端末装置Tの現在位置を検出し、当該検出結果としての上記現在位置データ及び上記時刻データを生成して処理部11に出力する。なお、センサ部15に上記カメラが備えられている場合、センサ部15は上記現在位置データ及び上記時刻データに加えて上記画像データを生成して処理部11に出力する。そして処理部11は、記憶部14に記憶されている諸データを用いて、上記操作信号及びセンサ部15から出力された上記現在位置データ等に基づき、インターフェース10を介して処理サーバSVとの間で必要なデータを授受しつつ、端末装置Tとしての実施例に係る評価処理を実行する。このとき、当該記憶部14に記憶されている諸データとしては、例えば、端末装置Tを他の端末装置Tから識別するための上記識別データの他、実施例に係る端末装置Tとしての評価処理を実行するためのプログラム等も記憶されている。そして、端末装置Tとしての上記実施例に係る評価処理としては、例えば、上記現在位置データ、上記時刻データ及び上記識別データ(並びにセンサ部15にカメラが含まれている場合の上記画像データ)の例えば定期的な処理サーバSVへの送信や、処理サーバSVから送信されてきた上記評価情報の、ディスプレイ12による表示を介した上記運転者等への提示がある。
【0039】
(IV)第1実施例に係る評価処理について
次に、上述した構成を備える評価システムSSに含まれる主として処理サーバSVにより実行される第1実施例に係る評価処理について、具体的に図6を用いて説明する。
【0040】
先ず、第1実施例に係る評価処理として各端末装置Tはそれぞれ、例えばその電源スイッチがオンとされた後、上記現在位置データ及び上記時刻データを、当該端末装置Tを識別するための上記識別データと共に予め設定された時間間隔(例えば1秒)ごとに処理サーバSVにネットワークNWを介して送信することを繰り返す。なおこのとき、当該端末装置Tに上記カメラが備えられている場合は、上記現在位置データ及び上記時刻データに加えて上記画像データを識別データと共に送信する。
【0041】
一方、対応するフローチャートを図6に示すように、当該処理サーバSVとしての第1実施例に係る評価処理は、例えば、予め設定された処理開始命令が処理サーバSVに出されたタイミングで開始される。そして当該評価処理開始後、先ず処理サーバSVの処理部2は、いずれかの端末装置Tから上記現在位置データ等が送信されてきたらそれらを受信(取得)し(ステップS1)、更にそれらを時間軸順に並び替える(即ち時間軸でソートする)(ステップS2)。その後処理部2は、ステップS2で並び替えた現在位置データ等の中から、評価処理の対象となる予め設定された区間のデータを対象データとして抽出する(ステップS3)。次に処理部2は、ステップS3で抽出された対象データの精度(特に、それに含まれている現在位置データの精度)を確認し、それが予め設定された閾値精度以上の精度があるか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において、対象データの精度が上記閾値精度未満であった場合(ステップS4:精度NG)、処理部2は当該対象データを実施例に係る評価処理の対象外とし(ステップS5)、その後上記ステップS1に戻って上述してきた一連の処理を繰り返す。一方ステップS4の判定において対象データの精度が上記閾値精度以上であった場合(ステップS4:精度OK)、次に処理部2は、上記対象データに含まれる現在位置データ等の数が上記予め設定された区間における対象データの数として予め設定された閾値データ数以上であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定において、対象データに含まれる現在位置データ等の数が上記閾値データ数未満であった場合(ステップS6:不足)、処理部2は当該対象データに対応する区間を実施例に係る評価処理の対象外とし(ステップS7)、その後上記ステップS1に戻って上述してきた一連の処理を繰り返す。一方ステップS6の判定において対象データに含まれる現在位置データ等の数が上記閾値データ数以上であった場合(ステップS6:十分)、次に処理部2は、当該対象データを一時的に記憶部5に蓄積する(ステップS8)。このステップS8で蓄積される対象データには、上記現在位置データに関連付けられた上記時刻データ及び上記識別データ(並びに、画像データが送信されている場合は当該画像データ)が含まれている。
【0042】
次に処理部2のマップマッチング処理部2Aは、ステップS8で蓄積された対象データに対して、当該対象データに含まれる各現在位置データにより示される端末装置Tの現在位置と、記憶部5に記憶されている地図データ上の道路の位置と、をそれぞれ整合させ、当該端末装置Tが位置している道路を特定する(ステップS9)。このステップS9では、対象データに対する処理部2の上記交通情報付加部2Bによる上記交通情報の付加、及び対象データに対する処理部2の上記利用者情報付加部2Cによる上記利用者情報の付加も併せて行われる。また上記ステップS9の結果を用いることで、処理部2の道路特性判定部2Dは、端末装置Tと共に車両が移動している道路の上記道路特性を判定し、その結果を履歴データHDに反映させる。
【0043】
次に処理部2の違反行動検出部2Eは、対象データに含まれる各現在位置データの時間的な変化の上記道路に対する方向と、上記交通情報により示される当該道路の方向及びその通行方向と、を比較し(ステップS10)、当該各現在位置データが当該道路における逆走の方向に移動する状態が予め設定された時間連続しているか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定において、当該逆走状態が連続していない場合(ステップS11:NO)、違反行動検出部2Eは後述するステップS19に移行する。一方ステップS11の判定において、当該逆走状態が連続している場合(ステップS11:YES)、違反行動検出部2Eは違反行動としての逆走違反と検出し(ステップS12)、その検出結果を上記履歴データHD内の回数に反映させると共に、当該検出結果を当該対象データに付加して後述するステップS19に移行する。
【0044】
一方違反行動検出部2Eは、上記ステップS10乃至ステップS12と並行して、対象データに付加されている上記交通情報に基づいて、当該対象データに含まれる上記現在位置データにより示される現在位置に一時停止すべき位置又は踏切があるか否かを判定する(ステップS13)。次に違反行動検出部2Eは、当該一時停止すべき位置又は踏切において端末装置Tと共に移動している車両が一時停止したか否かを、予め設定された一時停止判定方法を用いて判定する(ステップS14)。この一時停止判定方法としては、従来から用いられている判定方法を用いることができる。次に違反行動検出部2Eは、ステップS14において一時停止していない(即ち一時不停止である)場合、違反行動としての一時不停止と検出し(ステップS15)、その検出結果を上記履歴データHD内の回数に反映させると共に、当該検出結果を当該対象データに付加して後述するステップS19に移行する。
【0045】
他方違反行動検出部2Eは、上記ステップS10乃至ステップS15と並行して、対象データに付加されている上記交通情報及び上記各現在位置データにより示される現在位置の変化に基づいて、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様(具体的には、当該移動方向及び移動速度等)を判定し(ステップS16)、更に違反行動としての交差点に対する進入方向違反の検出(ステップS17)と、違反行動としての速度違反の検出(ステップS18)と、を並行して行う。このとき違反行動検出部2Eは、上記ステップS17の検出結果を用いて、違反行動としての右左折違反及び進入禁止違反を検出することができる。更に違反行動検出部2Eは、上記ステップS18の検出結果を用いて、違反行動としての徐行違反を検出することができる。その後違反行動検出部2Eは、上記ステップS17及び上記ステップS18それぞれの検出結果を上記履歴データHD内の回数に反映させると共に、当該検出結果を当該対象データに付加して後述するステップS19に移行する。なお違反行動検出部2Eは、上記現在位置データ等と共に上記画像データが送信されて来ている場合には、当該画像データを併せて用いて、実施例に係る違反行動を検出し、その発生回数を履歴データHDに反映させる。
【0046】
以上のステップS10乃至ステップS18の結果に基づき、処理部2のスコアリング部2Fは、道路特性判定部2Dにより判定された上記道路特性と、違反行動検出部2Eにより判定された上記各違反行動と、上記行動評価用データWDと、に基づいて、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様を評価する上記評価情報のためのスコアリングを行う(ステップS19)。より具体的に、出発地から目的地までの一行程の対象データを対象としてスコアリング部2Fは、図4(b)に例示する上記行動評価用データWDにおいて各違反行動について関連付けられている事故関連道路特性ごとに、スコアリングを行う。即ち、例えば違反行動「一時不停止」については、上記行動評価用データWDにおける違反行動「一時不停止」の内容に基づき、各事故関連道路特性のそれぞれについて、以下の各計算式(1)乃至計算機(3)をそれぞれ使ったスコアリングにより、対応する点数を算出する(それぞれ、図4(b)の違反行動「一時不停止」参照)。
・事故関連道路特性「生活道路を除く信号機なし交差点」について
点数=(一時不停止回数÷生活道路を除く信号機なし交差点の遭遇回数)×30 …(1)
・事故関連道路特性「生活道路且つ信号機なし交差点」について
点数=(一時不停止回数÷生活道路且つ信号機なし交差点の遭遇回数)×50 …(2)
・事故関連道路特性「1、2以外の一旦停止位置」について
点数=(一時不停止回数÷1、2以外の一旦停止位置の遭遇回数)×20 …(3)
その後スコアリング部2Fは、それぞれに算出された事故関連道路特性ごとの点数を平均化し、これを当該違反行動(上記の場合は「一時不停止」)としての点数とする。
【0047】
以上のスコアリング部2Fによる点数の算出が、図4(b)に例示される違反行為ごとに行われる。以上のように、各違反行為について、それらに対応する事故関連道路特性ごとに点数を算出することで、後述するように、当該運転者の運転態様の評価又は当該運転の支援、或いは当該運転者を被保険者とする保険の適用に役立てることができる。このときスコアリング部2Fは、違反行為ごとの点数を更に平均化し、当該運転者の違反行為全てについて総合的な点数を算出するように構成することもできる。このような総合的な点数を算出することで、当該運転者は自己の運転態様に対する客観的な評価を容易に認識できるようになる。
【0048】
なお、上述したスコアリング部2Fによるスコアリングによれば、結果的に、算出された点数が高いほど事故に遭遇し易い運転(違反運転)を行っていると評価されることとなるが、これ以外に、基礎点からの減点方式によりスコアリングを行ってもよい。この場合には例えば、違反行為としての一時不停止の点数を以下の計算式(4)により算出するのが好適である。下記計算式によれば、上記一時不停止の点数は、例えば50点となる。
一時不停止の点数=上記基礎点(例えば100点)-{(違反行為としての一時不停止の回数(例えば十回))÷(一時停止を行うべき地点に遭遇した回数(例えば二十回))×上記基礎点(例えば100点)} …(4)
【0049】
その後処理部2は、スコアリング部2Fによる上記スコアリングの結果としての上記点数を示す点数情報を含む上記評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する当該端末装置Tに送信する(ステップS20)。その後、当該評価情報を受信した端末装置Tは、受信した評価情報に含まれる点数情報により示される点数を、当該端末装置Tと共に移動する運転者に提示する。またこの他、処理部2は、当該点数情報を含む実施例に係る評価情報を、必要に応じて上記運転者以外の第三者に提供する。
【0050】
そして処理部2は、例えば処理サーバSVに処理終了の命令が出された等の理由により、処理サーバSVとしての実施例に係る評価処理を終了するか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21の判定において当該評価処理を継続する場合(ステップS21:NO)、処理部2は上記ステップS1に戻って上述した処理を繰り返す。一方ステップS21の判定において当該評価処理を終了する場合(ステップS21:YES)、処理部2はそのまま当該評価処理を終了する。
(V)第1実施例に係る評価処理の変形例について
次に、上述した第1実施例に係る評価処理の変形例(以下、第1実施例に係る評価処理の変形例を、単に「第1実施例の変形例」と称する)について、図7を用いて説明する。なお、図7は第1実施例の変形例に係る処理サーバに記憶されているデータの内容を例示する図である。また、以下の第1実施例の変形例の説明では、第1実施例に係る評価システムSSの構成部材及び各処理と同様の構成部材及び処理については、同様の部材番号及びステップ番号を付して細部の説明を省略する。
【0051】
上述した第1実施例に係る評価処理では、違反行動と事故関連道路特性とを関連付けた行動評価用データWD(図4(b)参照)を用いて運転者の運転態様の評価を行った。これに対して以下に説明する第1実施例の変形例では、これらに加えて、例えば「早朝」、「朝(ラッシュ時)」、「午前中」、「午後」又は「深夜」等の時間帯を更に関連付けて、上記運転態様の評価を行う。
【0052】
即ち、第1実施例の変形例に係る処理サーバは、図7(a)に例示するように、端末装置Tごとの移動態様を示す移動態様データを「違反行動」及び「道路特性」に加えて「時間帯」に区分し、履歴データHDDとして端末装置Tごとにそれぞれ蓄積する。この場合の履歴データHDDは、例えば当該端末装置Tと共に移動する車両の出発地から目的地までの一行程について蓄積される。これに加えて、第1実施例の変形例に係る処理サーバは図7(c)に例示するように、上記時間帯と、当該時間帯ごとに上記評価情報生成のためのスコアリングに用いられる重み付けを示すデータと、を関連付けた時間帯評価用データTDを記憶している。
【0053】
そして第1実施例の変形例に係る処理サーバは、上記履歴データHDDと、第1実施例と同様の行動評価用データWDと、上記時間帯評価用データTDと、を用いて、上記スコアリングによる点数を示す点数情報を含む評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する端末装置T又は上記運転者以外の第三者に提供する。
【0054】
一方、第1実施例の変形例に係る処理サーバの処理部は、第1実施例に係る処理サーバSVの処理部2と同様のマップマッチング処理部2A、交通情報付加部2B、利用者情報付加部2C、道路特性判定部2D、違反行動検出部2E及びスコアリング部2Fに加えて、図示しない天候情報付加部を備えて構成されている。なお以下の説明において、第1実施例の変形例に係る処理サーバの処理部を、単に「第1実施例の変形例の処理部」と称する。
【0055】
以上の構成において第1実施例の変形例に係る処理サーバの記憶部(以下、第1実施例の変形例に係る処理サーバの記憶部を、単に「第1実施例の変形例の記憶部」と称する)は、上記履歴データHDD及び上記行動評価用データWD並びに上記時間帯評価用データTDを不揮発性に記憶する。そして当該記憶部は、第1実施例の変形例の処理部からの要求により、当該履歴データHDD等を当該処理部に出力する。これにより第1実施例の変形例の処理部は、第1実施例の変形例の記憶部に記憶されている上記履歴データHDD等を用いて、第1実施例に係る評価処理の変形例を実行する。
【0056】
次に、第1実施例の変形例の処理部のマップマッチング処理部2A、交通情報付加部2B、利用者情報付加部2C、道路特性判定部2D及び違反行動検出部2Fは、第1実施例に係る処理部2のマップマッチング処理部2A等と同様の機能を実行する。これに加えて上記天候情報付加部は、マップマッチング処理部2Aにより整合された道路を端末装置Tが移動している際の天候を示す天候情報を、対応する上記時刻データに基づき、例えばインターフェース1を介してネットワークNWに接続された図示しない天候情報サーバから取得し、これを上記現在位置データに付加する。このとき当該天候情報には、例えば、端末装置Tが移動していたタイミングにおける気温、天気及び視界(視程)を示す情報等が
含まれている。
【0057】
そして、第1実施例の変形例に係る処理部のスコアリング部(以下、第1実施例の変形例に係る処理部のスコアリング部を、単に「第1実施例の変形例のスコアリング部」と称する)は、道路特性判定部2Dにより判定された上記道路特性と、違反行動検出部2Eにより判定された上記違反行動と、上記行動評価用データWD及び上記時間帯評価用データTDと、に基づいて、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様を評価する上記評価情報のためのスコアリングを行う。その後第1実施例の変形例の処理部は、第1実施例の変形例のスコアリング部のスコアリングによる点数を示す点数情報を含む上記評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する端末装置Tに送信する。
【0058】
次に、第1実施例の変形例の記憶部に記憶されている上記履歴データHDD等について、より具体的に図7を用いて説明する。
【0059】
先ず図7(a)に例示するように、上記履歴データHDDとしては、上記違反行動、上記道路特性及び上記時間帯の区分ごとに、各端末装置Tの移動態様が例えば対応する出発地から目的地までの一行程において上記各区分内のいずれかの項目に該当した回数が、端末装置Tごとに蓄積されている。このとき、図7(a)に例示する「一時不停止」等の違反行動は、第1実施例に係る当該違反行動と同様の違反行動である。
【0060】
次に図7(b)に例示するように、上記行動評価用データWDは第1実施例に係る行動評価用データWDと同様の行動評価用データである。
【0061】
最後に図7(c)に例示するように、上記時間帯評価用データTDとしては、「早朝」、「朝(ラッシュ時)」、「午前中」、「午後」、「夕方(ラッシュ時)」、「夜」及び「深夜」の時間帯別に、当該時間帯と、当該時間帯ごとのスコアリングのための重み付けを示すデータと、が関連付けられている。なお図7(c)では、上記「早朝」等の時間帯の具体例を併せて示している。また、当該時間帯評価用データTDとしての上記重み付けも、上記運転者を含む複数の者を対象とした時間帯ごとの事故発生率等を考慮することでより一般化された当該重み付けが予め設定される。
【0062】
なお、図7(b)又は図7(c)に例示した重み付けの設定方法以外の他の重み付けの設定方法として、例えば、第1実施例と同様の交通事故の統計情報を利用して重み付けを設定してもよい。
【0063】
次に上述した構成を備える第1実施例の変形例に係る評価システムに含まれる主として第1実施例の変形例に係る処理サーバにより実行される第1実施例の変形例について、具体的に説明する。
【0064】
第1実施例の変形例では、先ず、第1実施例に係る評価処理におけるステップS1乃至ステップS18がそれぞれ実行される(図6参照)。そして、当該ステップS10乃至ステップS18の結果に基づき、第1実施例の変形例のスコアリング部は、道路特性判定部2Dにより判定された上記道路特性と、違反行動検出部2Eにより判定された上記各違反行動と、上記行動評価用データWD及び上記時間帯評価用データTDと、に基づいて、端末装置Tと共に移動している車両の移動態様を評価する上記評価情報のためのスコアリングを行う(ステップS19)。より具体的に第1実施例の変形例のスコアリング部は、例えば以下の計算式(5)により、出発地から目的地までの一行程の対象データについて、当該スコアリングを行う。
【0065】
点数=(違反行動回数/違反行動が事故に繋がり易い道路特性への遭遇回数)×違反行動が起きた道路特性の重み付け×時間帯の重み付け …(5)
このとき、計算式(5)における「違反行動回数」及び「違反行動が事故に繋がり易い道路特性への遭遇回数」は上記履歴データHDD(図7(a)参照)を参照して引用され、「違反行動が起きた道路特性の重み付け」は上記行動評価用データWDを参照して引用され、「時間帯の重み付け」は上記時間帯評価用データTDを参照して引用される。より具体的に、例えば図7に例示する「一時不停止」の違反行動が夕方に起こった場合、以下の計算式(5)により当該スコアリングが行われる。
【0066】
点数=(一時不停止回数/生活道路の信号なし交差点の遭遇回数)×50(図7(b)参照)×30(図7(c)参照) …(5)
なお上記計算式(5)によるスコアリングの際に、対象データに関連付けられている天候情報により示される天候ごとの重み付けを更に重畳してもよい。この場合に第1実施例の変形例のスコアリング部は、例えば、視程が悪い場合や降雨がある場合に、事故に繋がり易いとして重み付けの値を大きくするのが好適である。
【0067】
その後第1実施例の変形例の処理部は、第1実施例の変形例のスコアリング部によるスコアリングによる点数を示す点数情報を含む上記評価情報を端末装置Tごとに生成し、当該生成された評価情報を、ネットワークNWを介して対応する当該端末装置Tに送信する(ステップS20)。その後第1実施例の変形例の処理部は、第1実施例に係る処理部2と同様のステップS21の処理を行う。なお、第1実施例の変形例の場合、道路特性の数と時間帯区切りの数と天気の分類の数を乗算した数の点数が算出されるので、これらを平均化して一の違反行動についての点数が算出される。このとき、違反行為としての項目が多いほど平均化後の値は小さくなるため、当該平均化以外の統計的手法を用いてスコアリングするように構成してもよい。
【0068】
以上それぞれ説明したように、第1実施例(当該第1実施例の変形例を含む)に係る評価システムSSによれば、評価対象たる運転者の運転態様が違反行動であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて評価情報を生成するので、運転者の運転態様を客観的に評価して出力することができ、運転者に対する運転態様の評価及び/又はそれに対応して必要となる運転支援の提供や、当該運転者を被保険者とする保険の適用に役立てることができる。
【0069】
また、履歴データHD(又は履歴データHDD)と、道路特性と、に基づいて違反行動か否かを判定するので、当該違反行動のうち、事故の要因となり得る違反行動をより的確に判定することができる。
【0070】
更に、行動評価用データWDを参照して、運転者の運転態様が違反行動か否かを判定するので、より客観的に事故の要因となり得る違反行動かを判定することができる。
【0071】
更にまた、第1実施例の変形例に係る時間帯評価用データTDに更に基づいて評価情報を生成する場合には、より的確且つ現実に即した評価を行うことができる。
【0072】
また、履歴データHD(又は履歴データHDD)に含まれる道路の通過の回数等に更に基づいて評価情報を生成するので、事故関連道路を走行する回数が多い運転者と当該回数が少ない運転者の間に不公平さが生まれることがなく、各運転者の運転態様の評価を公平に行うことができる。
【0073】
更に、特性情報により示される道路の特性に更に基づいて評価情報を生成するので、実際の移動に即してより的確に評価を行うことができる。
【0074】
更にまた、スコアリングにより評価情報を生成して出力するので、事故の要因となり得る違反行動が多いほど、またその事故に繋がる可能性が高い運転態様の運転ほど点数に影響が出るため、より認識し易い態様の評価情報を生成して出力することができる。
【0075】
なお上述した第1実施例及び第1実施例の変形例において、違反行動を道路交通法に違反する運転態様とする場合には、より安全に寄与する評価情報を生成して出力することができる。
【0076】
また、天候情報により示される天候に更に基づいて評価情報を生成する場合は、より的確且つ現実に即した評価を行うことができる。
【0077】
更に、道路がある国又は地域ごとに事故関連違反行動か否かを判定するように構成してもよい。この場合には、車両が移動する国等ごとに的確に安全運転支援を行うことができる。
【0078】
(2)第2実施例
次に、実施形態に対応する他の実施例である第2実施例について図8を用いて説明する。なお、図8は第2実施例に係る道路特性評価用データの内容を例示する図である。このとき以下の説明では、上述した第1実施例に係る評価システムSSにおける各構成部材と同様の構成部材については、同様の部材番号を用いて細部の説明を省略する。
【0079】
上述した第1実施例に係る評価システムSSでは、例えば端末装置Tの現在位置データを用いて違反行動を先ず検出し、その検出結果に基づいて運転者の運転態様をスコアリングした(図6ステップS9乃至ステップS19参照)。これに対し、以下に説明する第2実施例では、上記現在位置データに基づき、地図データ等を参照して当該現在位置データに対応する上記道路特性を先ず検出する。その後、当該検出した道路特性に基づいて、事故の要因となり得る違反行動を特定し、評価情報を生成する。
【0080】
即ち、第2実施例に係る処理サーバの記憶部には、第1実施例に係る上記行動評価用データWDに代えて、図8に例示する第2実施例に係る道路特性評価用データDWが記憶されている。第2実施例に係る道路特性評価用データDWとしては、図8に例示するように、上記道路特性と、当該道路特性の道路を移動した場合に事故に繋がり易い(即ち事故に繋がる可能性が高い)違反行動として「一時不停止」、「優先通行妨害」又は「徐行違反」等の事故関連違反行動と、が関連付けられており、これに対して更に第2実施例のスコアリングに用いられる重み付けを示すデータが関連付けられている。この重み付けを示すデータは、その値が大きいほど事故のリスクが高い(換言すれば、事故が起こる可能性が高い)ことを示す意味では第1実施例に係る上記行動評価用データWDと同様であるが、値としては当該行動評価用データWDとは異なるものである。この重み付けの値は、一定値でもよいし、時間帯や天気等の、運転者の移動時の状況によって変更されてもよい。
【0081】
そして、第2実施例に係る評価処理としては、先ず第1実施例に係る評価処理(図6参照)におけるステップS1乃至ステップS9を実行し、端末装置Tが位置している道路を特定し、その道路特性を判定する。そして、当該判定された道路特性に基づいて図8に例示される道路特性評価用データDWを参照し、当該判定された道路特性の道路を移動する際に事故に繋がり易い違反行動を判定する。これにより、当該事故に繋がり易い違反行動が先に判定されることで、例えば、第1実施例に係る評価処理におけるステップS10乃至ステップS12の処理、同ステップS13乃至同ステップS15の処理、又は同ステップS16乃至同ステップS18の処理のいずれを行うか(又は当該いずれを優先して行うか)を予め判定することができ、結果的に不要な違反行動の判定(即ち、当該判定された道路特性の道路では事故に繋がり易いとはされていない違反行動の判定)を行う必要がなくなる。これにより、第2実施例に係る評価処理全体を簡略化してその速度を向上させることができることになる。
【0082】
また、上記道路特性評価用データDWを用いた第2実施例に係る評価処理による評価結果を、対応する端末装置Tと共に移動する運転者に対する運転の支援に用いることも可能である。この場合により具体的には、例えば、端末装置Tと共に車両が移動している道路の道路特性を特定し、道路特性評価用データDWを参照してその道路特性に関連付けられた事故関連違反行動を特定する。これにより、現在移動している道路又は以降に移動する予定の道路において当該運転者に事故関連違反行動が発生するか否かを監視することに用いるのが好適である。そして、違反行動が起こった場合に、事後的に(例えば上記一行程終了後)その評価情報を生成するだけでなく、当該違反行動が起こった直後にその評価情報を警告情報と共に端末装置T上で提示させることで、より効果的に、運転者の運転支援を行うことができる。
【0083】
また、例えば移動している又は移動予定の道路の道路特性に対応させた事故関連違反行動を端末装置T上で提示させることで、当該道路を移動する前に事故関連違反行動についての注意喚起を端末装置Tにおいて行わせることもできる。この場合に例えば、図8に例示されている重み付けのデータに基づいて、上記注意喚起又は対応する警告を行わせるか否かを決定するように構成してもよい。更には、その時点までのその運転者の運転に対応する評価情報(点数情報)を参照し、評価が低い(悪い)運転者に対しては、重み付けが低い事故関連違反行動(即ち軽微な事故関連違反行動)についても、端末装置Tにおいて警告を提示させるように構成してもよい。
【0084】
以上説明したように、第2実施例に係る評価システムによれば、端末装置Tと共に車両が移動している道路の道路特性に基づいて、事故の原因となり得る車両の運転態様を特定するので、最小限の情報を用いて的確に安全運転支援を行うことができる。
【0085】
また、道路特性評価用データDWを参照しつつ、道路特性から事故関連違反行動を特定するので、より客観的に事故関連違反行動を特定することができる。
【0086】
更に、道路特性に基づいて運転者に対して注意喚起のための情報を提示するので、より的確に安全運転支援を行うことができる。
【0087】
更にまた、道路特性評価用データDWを用いて特定された事故関連違反行動に基づいて運転者の運転態様を評価する場合は、客観的に運転態様を評価して運転者の安全運転支援を行うことができる。
【0088】
なお上述した第2実施例において、例えば図8に例示する道路特性評価用データDWを道路がある国又は地域ごと設定することもできる。この場合には、当該国又は地域ごとに、道路特性に基づいて事故関連違反行動が特定できるので、車両が移動する国等ごとに的確に安全運転支援を行うことができる。
【0089】
[変形例]
次に、上述した実施形態に対応する変形例について説明する。
【0090】
(1)第1変形例
先ず第1変形例として、いわゆるスマートフォンやウェアラブルデバイス、又は車載用のナビゲーション装置やドライブレコーダ等を、それぞれ単独で、又は複数を連携させて、各実施例に係る端末装置Tとして機能させてもよい。このとき、例えば上記ウェアラブルデバイス等を端末装置Tとして用いる場合であって、当該ウェアラブルデバイス等を介していわゆる生体情報が得られる場合には、当該生体情報を処理サーバSVに送信される情報に含ませることで、上記現在位置データ等及び上記画像データに加えて当該生体情報を用いて事故関連違反行動を判別するように構成してもよい。
【0091】
(2)第2変形例
次に第2変形例として、上記識別データに代えて、或いは当該識別データと共に、端末装置Tを使用する運転者を識別するための運転者識別データを当該端末装置Tにおいて現在位置データに付与してから処理サーバSVに送信するように構成してもよい。
【0092】
(3)第3変形例
次に第3変形例として、上述した各実施例では、出発地から目的地までの一行程の対象データをスコアリング(評価)の対象としたが、これ以外に、例えば第1実施例に係る履歴データHDに基づき、蓄積されている全ての行程を対象としてスコアリングを行ってもよい。或いは、履歴データHDに付与されている日付情報に基づき、例えば保険の更新期間で区切った期間や一月区切り等、予め設定された所定の期間で区切った対象データを対象としてスコアリングを行ってもよい。
【0093】
(4)第4変形例
次に第4変形例として、上述した各実施例に係る処理サーバSVの機能として表現されている処理の一部又は全部を端末装置Tに実行させるように構成してもよい。より具体的に例えば、端末装置Tにおいて図6のステップS9乃至ステップS19までの処理を行い、その結果を処理サーバSVに送信するように構成してもよい。
【0094】
(5)第5変形例
次に第5変形例として、事故関連違反行動そのものや、それと道路特性との関連が国又は地域によって異なる場合に、現在位置データ等に基づいて国境や地域の境界を検出し、当該国又は地域に対応する上記行動評価用データWD又は上記道路特性評価用データDWを変更して用いるように構成してもよい。
【0095】
(6)その他の変形例
最後にその他の変形例として、上述した各実施例では、スコアリング部2Fによるスコアリングを用いて評価情報を生成したが、これ以外に、当該スコアリングの結果と、予め設定されている安全度を示す閾値との関係を用いて、点数化ではなく、安全である/安全でない、の二値により評価された評価情報を生成し、対応する端末装置T宛に送信するように構成してもよい。
【0096】
また、図6に示したフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施例に係る処理部2として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 現在位置情報取得手段(インターフェース)
2B 特性情報取得手段(交通情報付加部)
2E 移動態様特定手段(違反行動検出部)
2A マップマッチング処理部
2D 道路特性判定部
2F スコアリング部
S 情報処理装置
T、T1、T2、Tn 端末装置
SV 処理サーバ
SS 評価システム
HD、HDD 履歴データ
WD 行動評価用データ
DW 道路特性評価用データ
TD 時間帯評価用データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8