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特開2024-106005太陽電池モジュール設置架台および屋根防水構造および屋根防水施工法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106005
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール設置架台および屋根防水構造および屋根防水施工法
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20180101AFI20240731BHJP
   E04D 7/00 20060101ALI20240731BHJP
   H02S 20/24 20140101ALI20240731BHJP
【FI】
E04D13/18 ETD
E04D7/00 F
H02S20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010038
(22)【出願日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】515352788
【氏名又は名称】有限会社ヨシカネ
(71)【出願人】
【識別番号】598171508
【氏名又は名称】株式会社秀カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078695
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 司
(72)【発明者】
【氏名】吉野 兼司
(72)【発明者】
【氏名】野口 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 隆行
【テーマコード(参考)】
2E108
【Fターム(参考)】
2E108KK04
2E108LL01
2E108MM08
2E108NN07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】太陽電池モジュール設置架台としては軽量で作業性が良く、建物の積載荷重に負担をかけないもので、金属製フレームや、石材、コンクリートブロック又は金属ブロックなど重りを全く用いず、荷揚げや取扱が容易で、大幅な軽量化により屋上の積載荷重が極めて小さく、且つ、架台の内側に風も雨水も浸入させず、風による負圧による揚力を発生させないものであり、ビル屋上等の防水機能と設置が共調するもので、防水施工と合わせてその防水性能を阻害することなく太陽電池モジュール設置架台が設置でき、太陽電池モジュール設置架台の設置を含めたビル屋上等の防水施工として工事が可能な太陽電池モジュール設置架台および床防水構造および床防水施工法を提供する。
【解決手段】発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立てそれに発泡プラスチック製面板を貼設した太陽電池モジュール設置架台1の外面にウレタン塗膜防水材13を被覆した。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立てそれに発泡プラスチック製面板を貼設した架台の外面にウレタン塗膜防水材を被覆したことを特徴とする太陽電池モジュール設置用架台。
【請求項2】
発泡プラスチック製面板は傾斜する太陽電池モジュール設置面パネルと、これと逆向きに傾斜する後面パネル、その反対側に設置される前面パネル、および略三角形状の側面パネルからなる請求項1記載の太陽電池モジュール設置用架台。
【請求項3】
発泡プラスチック製面板である太陽電池モジュール設置面パネルと後面パネル、前面パネルおよび側面パネルの接合部を粘着テープもしくは、樹脂系パテ材によって処理し、その上にウレタン塗膜防水材を塗布する請求項1または請求項2記載の太陽電池モジュール設置用架台。
【請求項4】
発泡プラスチック製パネルは、圧縮強度10N/cm以上、曲げ強度15N/cm以上(JIS A 9521)、厚み10mm以上で、消防法の指定可燃物の適用を受けない酸素指数26%以上(JIS K 7201)であり、ウレタン塗膜防水材に対し発泡プラスチック製パネルが凝集破壊となる接着力を有する請求項1または請求項2記載の太陽電池モジュール設置用架台。
【請求項5】
太陽電池モジュール設置用架台下部と陸屋根とをオーバーラップするようにメッシュ補強を行い、もしくはメッシュ補強を行わず、その上から塗膜防水材を施して隙間なく覆い固定することを特徴とする太陽電池モジュール設置架台の屋根防水構造。
【請求項6】
発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立て、それに発泡プラスチック製面板を貼設した架台を陸屋根に設置し、当該架台を含めた陸屋根全体にウレタン塗膜防水材を塗布することを特徴とした太陽電池モジュール設置架台の屋根防水施工法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビル屋上に設置可能な軽量な太陽電池モジュール設置台およびその太陽電池モジュール設置台を設置する屋根防水構造および屋根防水施工法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物の陸屋根などに太陽電池モジュールを設置するために、架台を前記陸屋根に固定する方法として、躯体コンクリートや押えコンクリートに孔を穿設し、拡張型アンカーボルトや接着型アンカーボルトを前記孔に埋込む方法は、躯体の劣化や雨漏りの発生原因になることから陸屋根の躯体コンクリートや押えコンクリートに孔を穿設せずに設置することが下記特許文献に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5597090号公報
【特許文献2】特許第4614678号公報
【特許文献3】特許第6219450号公報
【特許文献4】特許第5744469号公報
【0004】
特許文献1は、太陽電池モジュール設置架台を躯体コンクリートや押えコンクリートにアンカーボルトを用いず、鋼製架台脚部に型枠を設置し、型枠内に粘弾性ポリウレタン樹脂を打設し、粘弾性ポリウレタン樹脂の中に架台脚部を埋設させ、鋼製架台脚部と躯体コンクリートや押えコンクリートとを粘弾性ポリウレタン樹脂によって接着させ一体化させることを提案したものである。
【0005】
特許文献2は、ビル屋上の風の影響を考慮した太陽光発電装置として、アルミニウムやSUSの金属、セラミックス、合成樹脂等面材が底面と両サイドに太陽電池モジュール接地角度に傾斜した立ち上がり面を一体に構成された上辺架台と底辺架台を設置し、上辺架台と底辺架台の支持部分に太陽電池モジュールを固定する。
【0006】
一体に構成された上辺架台と底辺架台は、底面部と両サイドの立ち上がり面部分にある支持部分で溝形状となっていて、底面部にコンクリートブロックや鉄などの金属ブロックなどの重り(ウェイト)を設置し、上辺架台と底辺架台と太陽電池モジュールを固定後に、両サイドの立ち上がり面部分および上辺架台の外側に∠字形状の空気流入阻止部材を設置して、風誘導板として機能させ、太陽電池モジュールを下から押上げるような台風などの強風による負圧(揚力)によって吹き飛ばされることへの対策を講じている。
【0007】
特許文献3は、風抵抗を軽減させ揚力を生じさせないために、その最大高を300mmとした架台で、ビル屋上面に接着剤等でアルミ製中空角材等からなる複数本の架台を上部から下部方向に平行に固定し、石材又はコンクリートブロック材質からなる重り(ウェイト)を設置する。更に、設置した複数本の架台に、上部端柱、中間柱、基底具を所定の箇所に設置した後に、上部端柱、中間柱、基底具の上に傾斜金具を設置する。
南北方向に平行に組み上がった上記架台に横支持金具を設置して組み立てる。
横支持金具に対して太陽電池モジュールを設置する。
【0008】
太陽電池モジュールの下にビル屋上の風の吹き込みを防止するために、断面傾斜Z字形状の上部傾斜カバーおよび下部傾斜カバー、左右を断面傾斜∠字形状のサイドカバーおよびコーナーカバーを上面と底面に対する傾斜面が135°の傾斜角度で設置し、架台の周囲を覆い、風の吹き込みを避ける構造とすること提案している。
【0009】
特許文献4は、軽量で設置作業を合理化することができ、しかも、軽量でありながら強風に対して極めて安定性のある設置が可能な太陽電池モジュール用架台システムの提供を目的とするものである。
【0010】
フレームを組み合わせて設置面に載置した架台の上に、受光面が傾斜した状態の1台又は複数台の太陽電池モジュールを設置し、該傾斜した太陽電池モジュールの周囲から設置面までに開いた隙間を覆うカバー体を形成し、該カバー体を太陽電池モジュールの周囲から外側に傾斜するように装着する架台システムであって、架台は、水平設置面に平行に配置される基礎フレームと、各基礎フレームを連結すると共に、太陽電池モジュールを支持する連結フレームと、基礎フレームの後方に設けられ太陽電池モジュールの後端部を支持する支持フレームとを備え、カバー体は、太陽電池モジュールの側面から外側に傾斜し水平設置面に向けて延長された側面カバーと、太陽電池モジュールの後面から外側に傾斜し水平設置面に向けて延長された後面カバーとを備え、太陽電池モジュールに吹付ける風圧によって太陽電池モジュールが設置面に押圧されるように構成したものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1は、躯体コンクリートや押えコンクリートへの固定方法のみアンカーボルトからポリウレタン樹脂による接着に代替したもので、架台のフレームは、従来の金属製であることから重量も重く、荷揚げにはレッカー等の重機が必要となる。
【0012】
また、特許文献1は、太陽電池モジュールが傾斜して設置され、且つ、太陽電池モジュールの下への風の吹き込みを防止することは考慮されていないため、順風の場合は、太陽電池モジュールを押付けるような正圧が働き、逆風の場合は、太陽電池モジュールを下から押上げるような負圧(揚力)が働く、この揚力は、粘弾性ポリウレタン樹脂と躯体コンクリートや押えコンクリートとの接着面を剥がすような力として働くため、長期間の間に躯体コンクリートや押えコンクリートに雨水が含浸し、冬場の気温の低下によって凍結することなどによって、コンクリート表面強度が低下しポリウレタン樹脂との接着強度が徐々に低下してしまう、接着強度が低下した状態で台風などの強風(負圧(揚力))を受けることによって接着面が剥離し、吹き飛ばされて破損するおそれがある。
【0013】
特許文献2は、側面の∠形状の空気流入阻止部材の底部架台側や、側面の∠形状の空気流入阻止部材の底部架台側と上辺架台の外側の∠形状の空気流入阻止部材が直角で接する上辺架台コーナー部では、∠形状の間の隙間から風が吹き込んでしまうため、重り(ウェイト)によっての固定が重要になってしまう。
【0014】
特許文献2および特許文献3とも、風抵抗を軽減させ揚力を生じさせないための対策を講じて軽量化を図っているが、使用する部材は金属製フレームで、石材、コンクリートブロック又は金属ブロックなどの重りを用いることから、使用部材の重量が重く、荷揚げにはレッカー等の重機が必要となり、建物に対する積載荷重も重くなっていた。
【0015】
さらに、特許文献1、特許文献2、特許文献3の太陽電池モジュール用架台は、全て架台の内側に雨水が浸入する構造となっている。これら太陽電池モジュールを設置後に防水層の改修工事を行う場合、役物としての架台を新たな防水層で覆う処理、もしくは、太陽電池モジュール用架台をジャッキアップ等して屋上面から浮かして防水工事を行うことになるため、作業が複雑で大掛かりとなり、工事コストも大幅にアップしてしまう。
【0016】
特許文献4もカバー体は、高耐食メッキ鋼板、ガルバニウム鋼板、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属材や強化プラスチック等の合成樹脂材にて形成され、架台に設置された太陽電池モジュールの側面から設置面までの隙間を覆う部材とされるが、雨水が浸入するため、防水構造であることは考慮されておらず、床との防水性確保も述べられていない。
【0017】
太陽電池モジュールは、製品寿命が約25~30年とされている。それに対し、ビル屋上の防水層の標準耐用年数は、アスファルト保護防水および改質アスファルト保護防水で20年、アスファルト露出防水、改質アスファルト露出防水、合成高分子系シート防水、ウレタンゴム系塗膜防水およびFRP系塗膜防水で15年と、平成22年度に日本建築学会の材料施工委員会と防水層劣化診断WGが合同で報告している。
【0018】
従って、新築時にアスファルト保護防水および改質アスファルト保護防水で施工された屋上に太陽電池モジュールを設置した場合でも、設置された太陽電池モジュールおよび架台が耐用年数に達する前に防水層が耐用年数を迎えてしまい、太陽電池モジュールおよび架台を設置したまま、防水層の改修を行うことになってしまうことになる。
【0019】
また、防水層の耐用年数がある程度経過した、既存の建物の屋上に太陽電池モジュールおよび架台を設置した場合は、更に早く防水層の改修工事を行うことになってしまうことになる。
【0020】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、太陽電池モジュール設置架台としては軽量で作業性が良く、建物の積載荷重に負担をかけないもので、金属製フレームや、石材、コンクリートブロック又は金属ブロックなど重りを全く用いず、荷揚げや取扱が容易で、大幅な軽量化により屋上の積載荷重が極めて小さく、且つ、架台の内側に風も雨水も浸入させず、風による負圧による揚力を発生させないものであり、ビル屋上等の防水機能と設置が共調するもので、防水施工と合わせてその防水性能を阻害することなく太陽電池モジュール設置架台が設置でき、太陽電池モジュール設置架台の設置を含めたビル屋上等の防水施工として工事が可能な太陽電池モジュール設置架台および床防水構造および床防水施工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は太陽電池モジュール設置架台として、発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立てそれに発泡プラスチック製面板を貼設した架台の外面にウレタン塗膜防水材を被覆したことを要旨とするものである。
【0022】
請求項1記載の本発明によれば、架台は骨組と面板とからなり、骨組は壁構造のパネルを嵌め合わせで組立てたものであり、フレーム等によるものと異なり、簡単に組立てることができ、しかも、堅牢なものである。また、壁構造の骨組と面板はいずれも発泡プラスチック製であり、軽量で必要な強度を有する。
【0023】
さらに、架台の外面にウレタン塗膜防水材を被覆したので防水性に優れたものとなり、このように架台は金属製フレームや、石材、コンクリートブロック又は金属ブロックなど重りを全く用いず、荷揚げや取扱が容易で、大幅な軽量化により屋上の積載荷重が極めて小さいものである。
【0024】
請求項2記載の本発明は、発泡プラスチック製面板は傾斜する太陽電池モジュール設置面パネルと、これと逆向きに傾斜する後面パネル、その反対側に設置される前面パネル、および略三角形状の側面パネルからなることを要旨とするものである。
【0025】
請求項2記載の本発明によれば、架台の形状は太陽電池モジュール設置面に吹付ける風圧が、これを押圧する効率的な力に変換される。その結果、軽量でありながら強風に対して極めて安定性のある設置が可能になり、従来のようなアンカーボルトやブロック等の重り(ウェイト)を使用する必要がなくなった。しかも、軽量部材を組み立てて使用するため、設置作業を合理化することができるものである。
【0026】
更に、架台の構成が極めて簡略化された架台になっている。したがって、運搬や組立作業が容易になり、たとえ高層ビルの屋上でも、太陽電池モジュールを簡単に設置することができる。しかも、極めて軽量な設置が可能になっているので、予め太陽電池モジュールを設置する予定のなかった既存の建築物でも耐荷重の心配なく設置することが可能になる。
【0027】
請求項3記載の本発明は、発泡プラスチック製面板である太陽電池モジュール設置面パネルと後面パネル、前面パネルおよび側面パネルの接合部を粘着テープもしくは、樹脂系パテ材によって処理し、その上にウレタン塗膜防水材を塗布することを要旨とするものである。
【0028】
請求項3記載の本発明によれば、架台の外面にウレタン塗膜防水材を被覆するのにウレタン塗膜防水材を塗布によるが、前面パネルおよび側面パネルの接合部を粘着テープもしくは、樹脂系パテ材によって処理することでより防水性を高めることができる。
【0029】
請求項4記載の本発明は、発泡プラスチック製パネルは、圧縮強度10N/cm以上、曲げ強度15N/cm以上(JIS A 9521)、厚み10mm以上で、消防法の指定可燃物の適用を受けない酸素指数26%以上(JIS K 7201)であり、ウレタン塗膜防水材に対し発泡プラスチック製パネルが凝集破壊となる接着力を有することを要旨とするものである。
【0030】
請求項4記載の本発明によれば、特定の圧縮強度、曲げ強度、厚み、酸素指数を有する発泡プラスチック製の複数のパネルを一例として特定するものである。
【0031】
請求項5記載の本発明は、屋根防水構造として、太陽電池モジュール設置用架台下部と陸屋根とをオーバーラップするようにメッシュ補強を行い、もしくはメッシュ補強を行わず、その上から塗膜防水材を施して隙間なく覆い固定することを要旨とするものである。
【0032】
請求項5記載の本発明によれば、太陽電池モジュール設置用架台と陸屋根の躯体コンクリート、押えコンクリートおよび露出防水層等の下地面にメッシュクロスの補強布を行い、もしくはメッシュ補強を行わず、その上から塗膜防水材を施して隙間なく覆い固定することで下地面に強固に接着固定し、架台と陸屋根の躯体コンクリートおよび押えコンクリート等を全て覆うようウレタン塗膜防水で被覆することで、架台内部に風や雨水が浸入しない、防水機能が高く、揚力を発生させない、太陽電池モジュール設置架台を設けた陸屋根構造となる。
【0033】
請求項6記載の本発明は、太陽電池モジュール設置架台の屋根防水施工法として、発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立てそれに発泡プラスチック製面板を貼設した架台を陸屋根に設置し、当該架台を含めた陸屋根全体にウレタン塗膜防水材を塗布することを要旨とするものである。
【0034】
請求項6記載の本発明によれば、太陽電池モジュール設置架台を含む陸屋根全体をウレタン塗膜防水層にてシームレスで全てが覆われ、漏水事故の心配のなく、屋上の積載荷重に負担をかけない軽量な太陽電池モジュール設置架台とウレタン防水層が提供できる。
【発明の効果】
【0035】
以上述べたように本発明の太陽電池モジュール設置架台および屋根防水構造は、太陽電池モジュール設置架台としては軽量で作業性が良く、建物の積載荷重に負担をかけないもので、金属製フレームや、石材、コンクリートブロック又は金属ブロックなど重りを全く用いず、荷揚げや取扱が容易で、大幅な軽量化により屋上の積載荷重が極めて小さく、且つ、架台の内側に風も雨水も浸入させず、風による負圧による揚力を発生させないものであり、ビル屋上等の防水機能と設置が共調するもので、防水施工と合わせてその防水性能を阻害することなく太陽電池モジュール設置架台が設置でき、太陽電池モジュール設置架台の設置を含めたビル屋上等の防水施工として工事が可能なものである。
【0036】
本発明によれば、ビル屋上に設置する太陽電池モジュール架台に風や雨が吹き込むことがないので、揚力が発生せず漏水することがなく、6階建て以上の高層建築物の屋上にも太陽電池モジュールの設置が可能となる。
【0037】
揚力が発生しないので、架台中央部の接着剤や両面テープと架台周辺入隅部のメッシュ補強の有無に拘わらず、ウレタン防水材による屋上下地のプライマーや通気緩衝シート等との接着力だけで充分であり、屋上全体が露出のウレタン防水層で覆われるので損傷の発見やメンテナンスが容易となる。
【0038】
太陽電池モジュール架台の設置と防水層の施工が、全て防水工のみで完工できるため、施工責任が明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の太陽電池モジュール架台の架台骨組のたるきに相当する上縁を有する壁パネルの斜視図である。
図2】本発明の太陽電池モジュール架台の架台骨組のたるきに相当する上縁を有する壁パネルの配列を示す斜視図である。
図3】本発明の太陽電池モジュール架台の架台骨組のたるきに相当する上縁を有する壁パネルと棟木に相当する上縁を有する梁パネルの斜視図である。
図4】本発明の太陽電池モジュール架台の架台骨組の全体の斜視図である。
図5】本発明の太陽電池モジュール架台の架台骨組に側面パネルを取り付けた状態の斜視図である。
図6】本発明の太陽電池モジュール架台の完成状態を示す斜視図である。
図7】本発明の太陽電池モジュール架台の設置床との接合を示す斜視図である。
図8】本発明の太陽電池モジュール架台を床に設置状態の斜視図である。
図9】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第1工程の斜視図である。
図10】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第2工程を示すもので架台骨組を示す斜視図である。
図11】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第2工程を示すもので架台骨組を示す背面側からの斜視図である。
図12】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第2工程を示すもので架台骨組に側面パネルを取り付けた状態の斜視図である。
図13】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第3工程を示すもので架台にウレタン吹付け前の斜視図である。
図14】本発明の太陽電池モジュール設置架台の床防水施工法の第4工程を示すもので架台にウレタン吹付け後の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
【0041】
本発明の太陽電池モジュール設置架台1は発泡プラスチック製の骨組と面板からなるもので、全体が家の切妻屋根もしくは寄棟屋根形状に似ているもので、先に骨組から説明すると、図1に示すようなたるきに相当する上縁2aを有する壁パネル2と棟木もしくは母屋(もや)に相当する上縁3a,4aを有する梁パネル3,4(図3図4参照)とからなる。
【0042】
壁パネル2は不等辺三角形状であり、頂部に梁パネル3が嵌合する矩形の切欠き2bと斜辺の中間に梁パネル4が嵌合する溝状の切欠き2cを形成し、さらに長い方の斜辺の先端角部に軒桁(のきげた)に相当する梁パネル5が嵌合する切欠き2dを形成している。
【0043】
梁パネル3は全体が横長長方形のパネルであり、前記壁パネル2に嵌り込むための切欠き3bを下向き開放で設けている。また、梁パネル4、5も図示は省略するが、前記壁パネル2に嵌り込むための切欠きを下向き開放で設けている。
【0044】
図2に示すように壁パネル2は間隔を存して複数を並べ、この壁パネル2と梁パネル3,4、5は井桁に組むものであり、梁パネル3は複数枚(図示では4枚)を重ねることで強度が増す。
【0045】
前記発泡プラスチック製の面板パネルは、太陽電池モジュール固定パネルとして傾斜する太陽電池モジュール設置面パネル6と、風防用パネルとして前記太陽電池モジュール設置面パネル6と逆向きに傾斜する後面パネル7、その反対側に設置される前面パネル9、および略三角形状の側面パネル8からなる。
【0046】
前記発泡プラスチック製の壁構造の骨組に図5に示すように前面パネル9と側面パネル8を貼り付け、上に太陽電池モジュール設置面パネル6と後面パネル7を載置して貼り付ける。
【0047】
本発明の太陽電池モジュール設置架台1を構成するこれら発泡プラスチック製の骨組と面板の発泡プラスチックは特定の圧縮強度、曲げ強度、厚み、酸素指数を有するものとして、圧縮強度10N/cm以上、曲げ強度15N/cm以上(JIS A 9521)、厚み10mm以上で、消防法の指定可燃物の適用を受けない酸素指数26%以上(JIS K 7201)であり、ウレタン塗膜防水材に対し発泡プラスチック製パネルが凝集破壊となる接着力を有するものを使用した。
【0048】
前記条件を満たした発泡プラスチック製の製品として、巾900~1000mm×長さ1820~2000mmで断熱材等として販売されている。
【0049】
熱硬化性樹脂製のイソシアヌレートフォームとしては、
【0050】
熱硬化性樹脂製のフェノールフォームとしては、
【0051】
熱可塑性樹脂製のビーズ法ポリスチレンフォームとしては、
等が販売されている。
【0052】
前述した各種発泡プラスチック製品には、表層に面材が積層され、面材と発泡プラスチックは、発泡プラスチックの凝集破壊強度となっている。したがって、ウレタン塗膜防水材に対し発泡プラスチック製パネルが凝集破壊となる接着力は、ウレタン塗膜防水材と面材の接着力が発泡プラスチックの凝集破壊強度以上になるものを選定する。
もしくは、面材を表面処理することでウレタン塗膜防水材との接着強度を確保することができる。
【0053】
また、面材にアルミ箔を用いることで、その上から塗布されたウレタン塗膜防水層の塗布厚を渦電流膜厚計等にて非破壊で測定でき、防水層の膜厚の品質を確保することができる
【0054】
面材の表面処理としては、ポリエステルフィルムやアルミ箔に、易接着処理として、例えば、コロナ処理機でコロナ処理(表面改質)を行うか、フィルム製造時にコロナ処理機でコロナ処理(表面改質)を行ったものを用いることが好ましい。また、易接着処理として、コロナ処理機でコロナ処理した後に、ポリウレタン樹脂等の樹脂をビヒクルとして含有する溶剤型のインキを、グラビアロール等で塗布して乾燥することやポリエステルフィルム不織布等を用いることが好ましい。
【0055】
太陽電池モジュールの発電効率は、パネル温度に依存し、パネル温度が高くなるほど発電効率が低下するという特徴がるため、太陽電池モジュールを設置する発泡プラスチック製品には、圧縮強度および曲げ強度が高いことで厚みを薄くすることができ、且つ、熱伝導率が低いことで太陽電池モジュールへの蓄熱を抑制でき、発電効率を確保することが好ましい。
【0056】
発泡プラスチック製の製品(巾900~1000mm×長さ1820~2000mm)は加工により本発明の太陽電池モジュール設置架台を構成する骨組と面板である壁パネル2と梁パネル3,4、5、太陽電池モジュール設置面パネル6、後面パネル7、側面パネル8、前面パネル9への加工はCADデータ等を基に、各々規格形状にプレカットが可能なNCカッティングマシン(カッティングプロッター)等を用いてカッティングして各々の形状に加工されて当該パネルになる。
【0057】
各パネルに加工されたパネルの内、複数のパネルが接するパネル同士は、接着剤や両面テープ等にて貼り合せておいてもよく、貼り合せせずにジョイントマットのように端部に凹凸加工を施し、組み合わせてもよい。
【0058】
また、現場にて組み上げた骨組パネルや側面パネル8、前面パネル9および太陽電池モジュール設置面パネル6、後面パネル7とを接着させるため、その接する部分に両面テープ等を貼っておいてもよく、貼っておかなくてもよい。
【0059】
各々の形状に加工された製品パネルは、陸屋根屋上にて、略南北方向と略東西方向の架台の内部のパネル同士は、井桁等で交差し、外部のパネルに接する架台内部のパネルとは、T字桁等で交差するように立体形状に組立てられる。また、内部のパネルに接する外部のパネルとは、接着等によって貼りあわされる。
【0060】
なお、図13に示すように太陽電池モジュール設置面パネル6と後面パネル7、前面パネル9および側面パネル8の接合部は粘着テープ10もしくは、樹脂系パテ材によって処理する。
【0061】
このように立体形状に組立てた太陽電池モジュール設置架台1の外面にウレタン塗膜防水材13を吹付けにより被覆した。(図14参照)
【0062】
ウレタン塗膜防水材13としては、JIS A 6021屋根用塗膜防水材のウレタンゴム系の中に高伸長形(引張強さ:2.3N/mm以上、引裂強さ:14N/mm以上、破断時の伸び率:450%以上)と高強度形(引張強さ:10N/mm以上、引裂強さ:30N/mm以上、破断時の伸び率:200%以上)がある。
【0063】
このように前記ウレタン塗膜防水材13は屋根用塗膜防水材として、本発明の太陽電池モジュール設置架台1を設置する陸屋根の塗膜防水材と同じ材料を使用することができる。
【0064】
一般的な高伸長形のウレタン塗膜防水材は、主剤(イソシアネートプレポリマー)と硬化剤(ポリオールとポリアミンに顔料や無機フィラー、可塑剤等を混錬したコンパウンド)からなる2成分形とイソシアネートプレポリマーと脱水した顔料や無機フィラー、可塑剤および潜在性硬化剤(空気中の湿気(水分)と反応することで炭酸ガス発生するソシアネートプレポリマーより早く空気中の湿気(水分)と反応し複数のアミノ基と水酸基を生成し、イソシアネートプレポリマーと反応する硬化剤)等を混錬したコンパウンドからなる1成分形がある。
【0065】
高伸長形のウレタン塗膜防水材は、2成分形の場合は主剤と硬化剤の2成分を混合してコテや専用器具などを用いて塗り拡げることで、2つの成分が化学的に反応して徐々に硬化し、約1日かけて継ぎ目のないシームレスな防水層になる。また、1成分形は、コテや専用器具などを用いて塗り拡げることで、湿気と化学的に反応して徐々に硬化し、約1日かけて継ぎ目のないシームレスな防水層になる。
【0066】
高伸長形のウレタン塗膜防水材には、2成分形および1成分形ともに、陸屋根の平場面に塗布することでセルフレベリング性によって平滑に仕上がる平場用製品と、立上がり面に塗布しても垂れずに塗膜を形成する揺変性(チクソ性)を有した立上がり用製品があり、塗布する下地の勾配を考慮して適宜使い分けることで、陸屋根全体を継ぎ目のないシームレスなウレタン防水層が形成される。また、ウレタン防水層の総厚は、3.0mmが標準的な厚みとされ、厚みを確保するために2層以上の工程で行われる。
【0067】
また、一般的な高強度形のウレタン塗膜防水材は、専用の機械で一定の温度まで加温して低粘度化させた主剤と硬化剤を各々のホースにて圧送し、吹付用ガン先端で混合してスプレー塗布する超速硬化ウレタン防水材で、塗布後10秒程度で硬化し、30分程度で物性を発現する。
【0068】
高強度形のウレタン塗膜防水材は、スプレー塗布されたミストがレベリングすることなく塗着した部分で硬化するため、平場面と立上がり面など勾配の区別なくウレタン塗膜の膜厚確保が可能となることから、連続して必要なウレタン防水層の総厚まで一回の工程で確保することができる。
【0069】
高伸長形のウレタン塗膜防水材、高強度形のウレタン塗膜防水材ともに紫外線によるウレタン塗膜防水層の劣化を抑制する、美観を維持する、種類によって遮熱性を高め表面の温度上昇を軽減するために、トップコートを塗布する。ウレタン塗膜防水用のトップコートには、アクリルウレタン系、アクリルシリコーン系、フッ素系等があり、各々、強溶剤、弱溶剤、水系タイプがある。
【0070】
トップコートの耐用年数は、一回塗りの場合で5年~10年程度と言われており、二回塗りの場合は、倍以上に延命させることができると言われている。太陽電池モジュールの製品寿命が約25~30年とされていることから、ウレタン防水層のトップコートの耐用年数が早く訪れることになるが、トップコートを塗り替えるだけで、更にウレタン防水層の寿命を延命できることから低コストで防水層と太陽電池モジュールを維持することができる。
【0071】
次に前記本発明の太陽電池モジュール設置架台1の設置工事の施工を説明する。本発明の太陽電池モジュール設置架台1は図10図12に示すように、立体形状に組立てられた架台内部の骨組パネルや側面パネル8、前面パネル9は接着剤もしくは両面テープ等を用いて陸屋根の架台設置個所に固定される。
【0072】
この太陽電池モジュール設置架台1の組立は屋上等の陸屋根の施工現場で行うか、もしくは地上で組み立てたものを搬入し、載置するが、基本的に略南北方向に設置する架台内部の骨組パネルおよび外部の面板パネルは、上辺から底辺に設置される太陽電池モジュールの傾斜角度で5~30°に比例し上辺の高さと底辺の高さが傾斜している。
【0073】
基本的に略東西方向に設置する架台内部の骨組パネルおよび外部の面板パネルは、上辺と底辺方向に設置する架台内部の骨組パネルと同じ高さで、井桁で交差し、上辺と底辺方向に設置する外部の面板パネルとも同じ高さで、T字桁で交差する。
【0074】
本発明の太陽電池モジュール設置架台1を設置する前に図9に示すように陸屋根の床にはプライマー11を塗布しておく、もしくは、通気緩衝シートを施しておく。
【0075】
太陽電池モジュール設置面パネル6、後面パネル7が架台上部に張り合わされ、もしくは、組立てられた架台内部の骨組パネルと外部の側面パネル8、前面パネル9と太陽電池モジュール設置面パネル6と後面パネル7パネルとを架台上部に貼り合わされた後、接着剤もしくは両面テープ等を用いて陸屋根の架台設置個所に固定してもよい。
【0076】
前記のように立体形状に組立てられた本発明の太陽電池モジュール設置架台1の外側のパネル同士の接合部分、太陽電池モジュール設置面パネル6と後面パネル7、前面パネル9および側面パネル8の接合部は、表面をウレタン塗膜防水が接着処理された粘着テープ10やメッシュクロステープ12を揺変性ウレタン樹脂等にて貼って処理するが、この処理は太陽電池モジュール設置架台1を組み立てる際に行う。
【0077】
また、太陽電池モジュール設置架台1の外部の前面パネル9および側面パネル8と陸屋部分の接合部も、メッシュクロステープ12を揺変性ウレタン樹脂等にて貼って処理する。
【0078】
前記の本発明の太陽電池モジュール設置架台1の処理が終わった後に、かかる発泡プラスチック製架台を含めた陸屋根全体にウレタン塗膜防水材13を塗布すれば、太陽電池モジュール設置架台1と陸屋根がシームレスで一体化したウレタン塗膜防水13の層で隙間なく覆われる。
【0079】
ウレタン塗膜防水材13の施工後は、ウレタン防水塗膜層を紫外線劣化から防止するトップコートを全面に塗布することでウレタン塗膜防水層の耐久性を向上されることが望ましい。
【0080】
前記陸屋根の架台設置およびウレタン塗膜防水材施工面へのプライマー11としては、ウレタン塗膜防水材との接着が良好な、溶剤系ウレタン樹脂プライマー、溶剤系エポキシ樹脂プライマー、水系エポキシ樹脂プライマー等があり、通気緩衝シートとしては、公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)X-1(絶縁工法)に適合する防水メーカーの製品がある。
【0081】
ウレタン防水材13にて覆われた本発明の架台に対して、太陽電池モジュールを接着および構造用両面テープ等によって設置する。
【0082】
太陽電池モジュールには、外周をフレームで囲われ、モジュール表面には、保護材として強化ガラスが使用され、モジュール内部のセルを接着およびセルの保護や固定化する封止シートでサンドイッチされ、モジュールの裏面を保護するバックシートで構成されている。モジュールとして主に使われている材料は、シリコン系と化合物系に大別されている。近年は、保護材としての強化ガラスを用いず、軽量でフレキシブルな太陽電池モジュールも多く販売されており、このような太陽電池モジュールを用いることで、更なる屋上の軽量化を図ることができる。
【0083】
建設業の許可業種には、29業種があり、建設業の許認可の取得は、業種ごとに行われている。陸屋根の屋上に架台を設置し、その上に太陽電池モジュールを設置する業種としては、電気工事業とされている。そのため、電気工事業が、既存の陸屋根の屋上に架台を設置する際に、防水に対する知識が乏しく、躯体コンクリートや押えコンクリートに孔を穿設し、拡張型アンカーボルトや接着型アンカーボルトを前記孔に埋込むことによって、太陽電池モジュール設置後の漏水事故が多発していることに対し、本発明の架台は、防水工事業のみで架台の設置と防水層の施工が行えるため、太陽電池モジュール設置後の漏水事故が発生しない。
【0084】
以上のように発泡プラスチック製骨組パネルを嵌め合わせで組立てそれに発泡プラスチック製面板を貼設した架台の外面にウレタン塗膜防水材を被覆するのに、吹付けによるものとして説明したが、発泡プラスチック製の側面板、太陽電池モジュール設置面パネル、後面パネルおよび前面パネルは、予め、ウレタン塗膜防水材を被覆したものを設置し、接合部分を現場で処理することも可能であり、全て組み上がった発泡プラスチック製架台にウレタン塗膜防水材を被覆したものを設置することも可能である。
【符号の説明】
【0085】
1…太陽電池モジュール設置架台 2…壁パネル
2b,2c,2d,3b…切欠き 3,4,5…梁パネル
2a,3a,4a…上縁 6…太陽電池モジュール設置面パネル
7…後面パネル 8…側面パネル
9…前面パネル 10…粘着テープ
11…プライマー 12…メッシュクロステープ
13…ウレタン塗膜防水材

図1
図2
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図5
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図10
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