(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106033
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】モニター管理システムおよびモニター管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/01 20230101AFI20240731BHJP
【FI】
G06Q30/01
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010089
(22)【出願日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】514253459
【氏名又は名称】ネットスマイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 福光
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB05
5L049BB05
(57)【要約】
【課題】 特定のライフイベントに関連した商品やサービスがモニターテスト対象である場合において、正確なモニターテスト結果が得られるモニター管理システムおよびモニター管理方法を得る。
【解決手段】 マジックモーメント検出部23は、複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出したサービスデータについてのサービス利用をしたモニター候補者を特定する。そして、モニター選択部24は、マジックモーメント検出部23により特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出した前記サービスデータについての前記サービス利用をしたモニター候補者を特定するマジックモーメント検出部と、
前記マジックモーメント検出部により特定された前記モニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択するモニター選択部と、
を備えることを特徴とするモニター管理システム。
【請求項2】
前記サーバーは、ネットワーク上の投稿発信サーバーであり、
前記サービスデータは、前記複数のモニター候補者による投稿であり、
前記マジックモーメント検出部は、前記投稿発信サーバーから発信される前記投稿において、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する投稿を検出し、検出した前記投稿をしたモニター候補者を特定し、
前記モニター選択部は、前記マジックモーメント検出部により特定された前記モニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択すること、
を特徴とする請求項1記載のモニター管理システム。
【請求項3】
前記マジックモーメント検出部は、(a)前記モニターテスト対象の商品またはサービスに対応するライフイベントを特定し、(b)前記複数のモニター候補者による投稿のうちの前記ライフイベントの記述を含む投稿を、前記マジックモーメントに該当する投稿として検出することを特徴とする請求項2記載のモニター管理システム。
【請求項4】
前記マジックモーメント検出部は、前記複数のモニター候補者による投稿のうちの前記ライフイベントの記述を含む投稿のうち、投稿日が所定の検出対象期間内である投稿を、前記マジックモーメントに該当する投稿として検出し、前記投稿日が前記検出対象期間外である投稿を前記マジックモーメントに該当する投稿として検出せず、
前記検出対象期間は、所定の指定日を始期または終期とした期間、あるいは前記指定日を含む所定長の期間であること、
を特徴とする請求項3記載のモニター管理システム。
【請求項5】
前記サーバーは、電子商取引サーバーであり、
前記サービスデータは、前記複数のモニター候補者の購買履歴データであり、
前記マジックモーメント検出部は、前記電子商取引サーバーの前記複数のモニター候補者のアカウントにアクセスして前記購買履歴データを参照し、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する購買行為を検出し、検出した前記購買行為をしたモニター候補者を特定し、
前記モニター選択部は、前記マジックモーメント検出部により特定された前記モニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択すること、
を特徴とする請求項1記載のモニター管理システム。
【請求項6】
前記マジックモーメント検出部は、(a)前記モニターテスト対象の商品またはサービスに対応するライフイベントを特定し、(b)前記複数のモニター候補者による購買行為のうち、特定した前記ライフイベントに該当する購買行為を、前記マジックモーメントに該当する購買行為として検出することを特徴とする請求項5記載のモニター管理システム。
【請求項7】
前記マジックモーメント検出部は、特定した前記ライフイベントに該当する購買行為のうち、前記購買行為についての購買日が所定の検出対象期間内である購買行為を、前記マジックモーメントに該当する購買行為として検出し、前記購買日が前記検出対象期間外である購買行為を前記マジックモーメントに該当する購買行為として検出せず、
前記検出対象期間は、所定の指定日を始期または終期とした期間、あるいは前記指定日を含む所定長の期間であること、
を特徴とする請求項6記載のモニター管理システム。
【請求項8】
前記モニターテスト対象の商品またはサービスは、特定商品または特定サービスの広告データであり、
前記ライフイベントは、前記特定商品または前記特定サービスに関連付けられたライフイベントであること、
を特徴とする請求項3、請求項4、請求項6、および請求項7のうちのいずれか1項記載のモニター管理システム。
【請求項9】
複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出した前記サービスデータについての前記サービス利用をしたモニター候補者を特定するマジックモーメント検出ステップと、
前記マジックモーメント検出ステップにおいて特定された前記モニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択するモニター選択ステップと、
を備えることを特徴とするモニター管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モニター管理システムおよびモニター管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある市場調査システムでは、仲介者サーバーが、(a)モニター希望者から個人認識情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、性別、職業、メールアドレスなど)を収集し、(b)個人識別情報が収集されているモニター希望者をモニター会員として登録し、(b)モニター会員に定期的に事前アンケートを実施し、(c)事前アンケートに対する回答に基づいて付与するポイントおよび個人識別情報に基づいてモニター実施者を決定し、(d)モニター実施者から商品使用後のアンケートを収集している(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特定のライフイベントに関連した商品やサービスがモニターテスト対象である場合、上述のように、比較的時間的に変動しない静的な個人識別情報に基づいてモニターを選択すると、そのような特定のライフイベントに関連しないモニターが選ばれて正確なモニターテスト結果が得られない可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、特定のライフイベントに関連した商品やサービスがモニターテスト対象である場合において、正確なモニターテスト結果が得られるモニター管理システムおよびモニター管理方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るモニター管理システムは、複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出したサービスデータについてのサービス利用をしたモニター候補者を特定するマジックモーメント検出部と、マジックモーメント検出部により特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択するモニター選択部とを備える。
【0007】
本発明に係るモニター管理方法は、複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出したサービスデータについてのサービス利用をしたモニター候補者を特定するマジックモーメント検出ステップと、マジックモーメント検出ステップにおいて特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択するモニター選択ステップとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特定のライフイベントに関連した商品やサービスがモニターテスト対象である場合において、正確なモニターテスト結果が得られるモニター管理システムおよびモニター管理方法が得られる。
【0009】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係るモニター管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1におけるマジックモーメント検出部の動作について説明する図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すモニター管理システムの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
実施の形態1.
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るモニター管理システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すモニター管理システムは、1台の情報処理装置(パーソナルコンピューターなど)で構成されているが、後述の処理部やユニットを、互いにデータ通信可能な複数の情報処理装置に分散させてもよい。また、そのような複数の情報処理装置には、特定の演算を並列処理するGPU(Graphics Processing Unit)が含まれていてもよい。
【0014】
図1に示すモニター管理システム1は、モニターテストのためのモニター(モニター候補者)を管理し、モニター候補者の登録、モニター候補者からのモニターの選択などを行うシステムであって、記憶装置11、通信装置12、ユーザーインターフェイス13、および演算処理装置14を備える。
【0015】
記憶装置11は、フラッシュメモリー、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置であって、各種データやプログラムを格納する。記憶装置11には、モニター候補者登録データ11aが記憶されている。モニター候補者登録データ11aは、複数のモニター候補者のそれぞれについて、モニター候補者の属性(氏名、生年月日、性別、住所、メールアドレスなど)、モニター候補者の使用している1または複数の投稿発信サービス(投稿発信サーバー3)のアカウント情報(ユーザーID、ニックネームなど)などを含む。
【0016】
通信装置12は、ネットワークインターフェイス、周辺機器インターフェイス、モデムなどのデータ通信可能な装置であって、必要に応じて、他の装置とデータ通信を行う。
【0017】
ユーザーインターフェイス13は、操作画面などを表示するディスプレイなどの表示装置13a、およびユーザー操作を受け付けるキーボードなどの入力装置13bを備える。ここで、ユーザーインターフェイス13は、例えば、モニターテストをモニターに依頼する組織(運営企業など)のオペレーターにより操作される。
【0018】
なお、
図1では、ユーザーインターフェイス13は、演算処理装置14に、内部バスや周辺機器インターフェイスで接続されているが、その代わりに、例えば、演算処理装置14がネットワーク(インターネット、LAN(Local Area Network)など)上のサーバーに内蔵されている場合、ユーザーインターフェイス13は、そのサーバーと通信可能な端末装置のユーザーインターフェイスデバイスとされ、そのサーバーとその端末装置との間のデータ通信によって、演算処理装置14において実現される処理部やユニットのユーザーインターフェイスとして機能する。
【0019】
演算処理装置14は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えるコンピューターであって、プログラムを、ROM、記憶装置11などからRAMにロードしCPUで実行することで、各種処理部として動作する。RAMは、その処理部のワークメモリーとして使用される。
【0020】
ここでは、記憶装置11におけるプログラムを実行することで、演算処理装置14は、選択条件設定部21、モニター検索部22、マジックモーメント検出部23、モニター選択部24、モニターテスト処理部25、販売処理部26、およびモニター候補者登録部27として動作する。
【0021】
選択条件設定部21は、(a)オペレーターにより入力されるモニターテスト要求を取得し、(b)そのモニターテスト要求において指定されているモニターテスト対象の商品またはサービスを特定し、(c)そのモニターテスト要求においてモニター属性(年齢層、性別、居住地域など)が指定されているか否かを判定する。
【0022】
モニター検索部22は、モニター候補者登録データ11aを参照して、そのモニターテスト要求においてモニター属性が指定されている場合、登録されているモニター候補者のうち、モニター属性に一致するモニター候補者を対象モニター候補者として選択する。モニターテスト要求においてモニター属性が指定されていない場合、登録されているモニター候補者のすべてが対象モニター候補者として選択される。
【0023】
マジックモーメント検出部23は、複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出したサービスデータについてのサービス利用をしたモニター候補者を特定する。
【0024】
実施の形態1では、このサーバーは、ネットワーク上の投稿発信サーバー3であり、このサービスデータは、複数のモニター候補者による投稿であり、マジックモーメント検出部23は、ネットワーク2(ここではインターネット)上の投稿発信サーバー3から発信される複数のモニター候補者(ここでは、上述の対象モニター候補者)による投稿において、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する投稿を検出し、検出した投稿をしたモニター候補者を特定する。
【0025】
例えば、マジックモーメント検出部23は、(a)モニターテスト対象の商品またはサービスに対応するライフイベントを特定し、(b)上述の複数のモニター候補者(ここでは、上述の対象モニター候補者)による投稿のうちの、特定したライフイベントの記述を含む投稿を、上述のマジックモーメントに該当する投稿として検出する。その際、マジックモーメント検出部23は、指定されたモニターテスト対象の商品またはサービスに対応するライフイベントを特定する際、所定の商品またはサービスとライフイベントとの対応関係を示すデータを参照してライフイベントを特定してもよいし、そのような対応関係に基づいて機械学習がなされた学習器を使用してライフイベントを特定してもよい。
【0026】
上述のライフイベントは、不定期に発生するイベントを含み、特に、非日常的な、冠婚葬祭、妊娠、出産、進学、卒業、就職、転職、退職、海外旅行、自動車などの高価な物品の購入などを含む。なお、上述のライフイベントは、日常的な特定の物品購入を含んでいてもよい。また、上述のマジックモーメントは、そのようなライフイベントの前後、あるいは前か後における、テスト結果が良好となる特定の期間である。例えば、モニターテスト対象の商品またはサービスが、ベビー用品またはベビー用品の広告である場合には、対応するライフイベントは、結婚、妊娠、出産などとなる。
【0027】
また、例えば、投稿発信サーバー3は、SNS(ソーシャルネットワーキング)のサーバー、ウェブログのサーバーなどであり、ユーザー(モニター候補者)の端末装置4からの投稿依頼に基づいて、投稿を登録しネットワーク2上で公開する。そして、マジックモーメント検出部23は、モニター候補者登録データ11aを参照して、上述のSNS(ソーシャルネットワーキング)のサーバー、ウェブログなどにおける、登録されているモニター候補者のアカウント(ユーザーIDなど)を特定し、特定したアカウントで公開されている投稿を取得し、取得した投稿において、上述のマジックモーメントに該当する投稿を検出する。
【0028】
図2は、
図1におけるマジックモーメント検出部23の動作について説明する図である。この実施の形態では、マジックモーメント検出部23は、
図2に示すように、上述の複数のモニター候補者による投稿のうちのライフイベントの記述を含む投稿のうち、投稿日が所定の検出対象期間内である投稿を、上述のマジックモーメントに該当する投稿として検出し、投稿日がその検出対象期間外である投稿を、上述マジックモーメントに該当する投稿として検出しないようにしてもよい。
【0029】
また、上述の投稿日の代わりに、ライフイベントの発生日(例えばライフイベントが海外旅行である場合には出発日)を使用してもよい。その場合、マジックモーメント検出部23は、(a)投稿の内容(テキスト、写真など)に基づいて、ライフイベントの発生日を検出し、(b)上述の複数のモニター候補者による投稿のうちのライフイベントの記述を含む投稿のうち、その発生日が所定の検出対象期間内である投稿を、上述のマジックモーメントに該当する投稿として検出し、その発生日がその検出対象期間外である投稿を、上述マジックモーメントに該当する投稿として検出しないようにしてもよい。
【0030】
ここで、上述の検出対象期間は、所定の指定日(オペレーターにより指定された日、本日など)を始期MMsまたは終期MMeとした期間、あるいは指定日を含む所定長(例えば1カ月など)の期間である。なお、検出対象期間は、個々のライフイベントの種別に対応して個別的に設定されていてもよいし、固定長でもよい。
【0031】
なお、マジックモーメント検出部23は、例えば、投稿の内容(テキスト)に対して自然言語処理を行い、投稿日を特定したりライフイベントの発生日を特定したりする。
【0032】
この実施の形態では、モニターテスト対象の商品またはサービスは、特定商品または特定サービスの広告データであり、ライフイベントは、その特定商品または特定サービスに関連付けられたライフイベントである。なお、モニターテスト対象の商品またはサービスは、他の商品またはサービスでも勿論よい。
【0033】
なお、マジックモーメント検出部23は、モニターテスト対象の商品またはサービス、あるいはライフイベントと投稿とを入力とし、投稿のスコアリング(マジックモーメントに該当する度合い)を出力とした、機械学習済みの学習器を使用して、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する投稿を検出するようにしてもよい。つまり、上述したような投稿のスコアリングが高くなり、マジックモーメントに該当する投稿として検出されやすくなるように機械学習が行われる。
【0034】
また、モニター選択部24は、マジックモーメント検出部23により特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択する。
【0035】
モニターテスト処理部25は、モニターに選択されたモニター候補者に対して、モニター依頼を送信する。例えば、モニターテスト処理部25は、モニター候補者登録データ11aを参照して、そのモニター候補者のメールアドレスやアカウントに対する電子メールやダイレクトメッセージとしてモニター依頼を送信する。
【0036】
モニターテスト対象が広告(特定商品または特定サービスの広告)であり、モニターテストがABテストである場合、モニター依頼は、広告コンテンツ(テキスト、バナーなど)、特定商品または特定サービスの説明、アンケート(特定商品または特定サービスに対するモニターの評価の入力フォーム)などを含む。
【0037】
また、モニターテスト処理部25は、そのモニターによるモニターテスト結果を取得する。例えば、上述のモニター依頼に、モニターテスト専用のウェブページのURLが記述されており、モニターは、端末装置4で、そのURLのウェブページにアクセスしてモニターテスト(ここでは、広告のABテスト)を行い、そのウェブページにテスト結果を入力し、モニターテスト処理部25は、そのウェブページのサーバーからそのテスト結果を収集する。
【0038】
販売処理部26は、上述の商品またはサービスの販売処理を行う。例えば、上述のモニター依頼に、上述の商品またはサービス(ここでは、モニターテスト対象である広告における商品やサービス)を購入可能なウェブページのURLが記述されており、モニターは、端末装置4で、そのウェブページにアクセスし、モニターテストの前または後にそのウェブページで上述の商品またはサービスの購入手続を行うことができる。販売処理部26は、そのウェブページを公開しており、購入手続に対する課金処理などを行う。
【0039】
モニター候補者登録部27は、ユーザーインターフェイス13でオペレーターにより入力されたモニター候補者情報(上述の属性、アカウント情報など)に基づいて、モニター候補者をモニター候補者データ11aに追加したり、端末装置4でモニター候補者により入力されたモニター候補者情報(上述の属性、アカウント情報など)に基づいて、そのモニター候補者をモニター候補者データ11aに追加したりする。
【0040】
次に、上記モニター管理システム1の動作について説明する。
図3は、
図1に示すモニター管理システム1の動作を説明するフローチャートである。
【0041】
選択条件設定部21は、モニターテスト要求を受け付けると(ステップS1)、モニターテスト要求により指定されている選択条件(モニター属性、モニターテスト対象の商品またはサービスなど)を特定する(ステップS2)。
【0042】
そして、モニター検索部22は、選択条件(モニター属性)に一致するモニター候補者を対象モニター候補者として選択する(ステップS3)。
【0043】
マジックモーメント検出部23は、対象モニター候補者のアカウントを特定し(ステップS4)、通信装置12を使用して、ネットワーク2上の投稿発信サーバー3から発信される対象モニター候補者による投稿(つまり、特定したアカウントの投稿)を参照し、その投稿において、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する投稿を検出し、検出した投稿をしたモニター候補者を特定する(ステップS5)。
【0044】
モニター選択部24は、マジックモーメント検出部23により特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択する(ステップS6)。
【0045】
そして、モニターテスト処理部25は、通信装置12を使用して、モニターに選択されたモニター候補者に対して、モニター依頼を送信し、そのモニターによるモニターテスト結果を取得する(ステップS7)。
【0046】
以上のように、上記実施の形態によれば、マジックモーメント検出部23は、複数のモニター候補者によるサービス利用によって生成されサーバーにおいて蓄積されているサービスデータのうち、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当するサービスデータを検出し、検出したサービスデータについてのサービス利用をしたモニター候補者を特定する。そして、モニター選択部24は、マジックモーメント検出部23により特定されたモニター候補者を、当該モニターテスト対象のモニターに選択する。
【0047】
これにより、モニターテスト対象の商品またはサービスに興味がある可能性が高くなる時期となっているモニター候補者がモニターに選択されやすくなり、特定のライフイベントに関連した商品やサービスがモニターテスト対象である場合において、正確なモニターテスト結果が得られる。
【0048】
実施の形態2.
【0049】
実施の形態1では、マジックモーメント検出部23は、投稿発信サーバー3から発信される複数のモニター候補者による投稿において、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する投稿を検出し、検出した投稿をしたモニター候補者を特定しているが、実施の形態2では、投稿発信サーバー3の代わりに、特定の電子商取引サーバーが使用される。その電子商取引サーバーは、ユーザー(モニター候補者)の端末装置4からの要求に基づいて、ユーザー(複数のモニター候補者を含む)の電子商取引の処理を行ったり、ユーザーの購買履歴の管理を行う。そして、実施の形態2では、上述のサービスデータは、複数のモニター候補者の購買履歴データであり、マジックモーメント検出部23は、その電子商取引サーバーの複数のモニター候補者のアカウントにアクセスして購買履歴データを参照し、モニターテスト対象の商品またはサービスについてのマジックモーメントに該当する購買行為を検出し、検出した購買行為をしたモニター候補者を特定する。
【0050】
なお、実施の形態2では、マジックモーメント検出部23は、モニター候補者登録データ11aを参照して、電子商取引サーバーにおける、登録されているモニター候補者のアカウント(ユーザーIDなど)を特定し、上述の購買履歴データを取得し、取得した購買履歴データにおいて、上述のマジックモーメントに該当する購買行為を検出する。
【0051】
また、実施の形態2では、マジックモーメント検出部23は、(a)モニターテスト対象の商品またはサービスに対応するライフイベントを特定し、(b)複数のモニター候補者による購買行為のうち、特定したライフイベントに該当する購買行為を、マジックモーメントに該当する購買行為として検出する。その際、マジックモーメント検出部23は、ライフイベントとそのライフイベントに該当する購買行為との対応関係を示すデータを参照して、そのライフイベントに該当する購買行為を特定してもよいし、そのような対応関係に基づいて機械学習がなされた学習器を使用してそのライフイベントに該当する購買行為を特定してもよい。
【0052】
例えば、モニターテスト対象の商品またはサービスが自動車保険であり、対応するライフイベント(購買行為)が自動車の購買とされる。また、例えば、モニターテスト対象の商品またはサービスが自動車であり、対応するライフイベント(購買行為)が自動車関連の書籍の購買とされる。
【0053】
また、その際、例えば、マジックモーメント検出部23は、特定したライフイベントに該当する購買行為のうち、購買行為についての購買日が所定の検出対象期間内である購買行為を、マジックモーメントに該当する購買行為として検出し、購買日が検出対象期間外である購買行為をマジックモーメントに該当する購買行為として検出しないようにしてもよい。なお、この検出対象期間は、所定の指定日を始期または終期とした期間、あるいは前記指定日を含む所定長の期間とされる。また、購買日は、購買履歴データから特定される。
【0054】
なお、実施の形態2に係るモニター管理システムのその他の構成および動作については、実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0055】
これにより、実施の形態2によれば、モニター候補者の電子商取引サービスの購買履歴に基づいて、マジックモーメントに該当するモニター候補者がモニターに選択されやすくなる。
【0056】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0057】
例えば、上記実施の形態において、マジックモーメント検出部23は、モニター候補者の投稿において、(a)モニター候補者のライフイベントについてのライフイベントの記述とともに、(b)モニター候補者の特定関係者(モニター候補者の子、モニター候補者の兄弟姉妹など)のライフイベントについてのライフイベントの記述も検出するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、例えば、テストモニターの選択に適用可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 モニター管理システム
2 ネットワーク
3 投稿発信サーバー(サーバーの一例)
23 マジックモーメント検出部
24 モニター選択部