(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106074
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】ポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0226 20230101AFI20240731BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240731BHJP
【FI】
G06Q30/0226
G07G1/12 321L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010161
(22)【出願日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 洋平
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 聡
(72)【発明者】
【氏名】原 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】瀧澤 豊
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 恵太郎
(72)【発明者】
【氏名】坂井 拓也
【テーマコード(参考)】
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142CA17
3E142CA20
3E142DA07
3E142EA04
3E142EA23
3E142FA12
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA06
3E142JA02
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】複数種別のポイントサービスの利用における操作性および利用時の利便性を改善するポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】ポイントサービス判定装置100は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得部102と、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する特定部104と、特定部104が特定したポイントサービスに関する情報を出力する出力処理部106と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得処理と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定処理と、
前記特定処理において特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記特定処理において、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムにおいて、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記取得処理において、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、プログラム。
【請求項6】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、プログラム。
【請求項7】
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
ポイントサービス判定装置。
【請求項8】
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
店舗端末。
【請求項9】
店舗端末と、ポイントサービス提供者のサーバにネットワークを介して接続される通信装置と、を備え、
前記店舗端末は、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備え、
前記通信装置は、
前記店舗端末から出力された前記ポイントサービスに関する情報を取得し、当該ポイントサービスに対応する前記サーバに転送する、ポイントサービス判定システム。
【請求項10】
1以上のコンピュータが、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得し、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定し、
特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する、
ポイントサービス判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポイントサービスにおいて付与されるポイント等の特典を複合的に利用することへの便宜を図るための装置の一例が特許文献1に記載されている。この装置は、種別が異なる複数の特典情報のそれぞれを取得する特典情報取得手段と、前記特典情報取得手段により取得された複数の特典情報に基づく情報を併記するようにして表示する表示手段とを備えている。この装置では、異なるポイントカードを利用できるが、その際、ポイントカードを読み取るための操作ボタンがポイントサービス毎に設けられていて、カードの読み取り前に該当する操作ボタンを押下した後にポイントカードの読み取りを行っている。
【0003】
特許文献2には、一のユーザが2種類以上のポイントカードを保有している場合に、一の利用で2以上のポイントカードにポイントを付与する仕組みが記載されている。特許文献2に記載の装置では、1以上の各ユーザ識別子に対応付けて、各ユーザが保有するポイントカードに関する情報であり、ポイントカードの種類を識別する種類識別子を有する2以上のユーザポイントカード情報が格納されるユーザポイントカード情報格納部と、1以上の各スポット識別子に対応付けて、各スポットで利用可能なポイントカードに関する情報であり、種類識別子を有する2以上のスポットポイントカード情報が格納されるスポットポイントカード情報格納部と、ユーザ識別子とスポット識別子とを有するポイント付与命令を受信する受信部と、ポイント付与命令が有するスポット識別子に対応するポイントカードであり、ポイント付与命令が有するユーザ識別子に対応する2以上のポイントカードに対してポイントを付与する処理を行うポイント付与部とを具備することにより、適切にポイントを付与できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-86417号公報
【特許文献2】特開2020-129264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献に記載された技術においては、例えば、複数種類のポイントカードをそれぞれカードの読み取り前に操作ボタンを押下して読み取る必要があったり、あるいは、事前にユーザ登録を行い、所持しているポイントカードに関する情報をユーザの識別情報に関連付けておく必要があった。そのため、店員または顧客等の利用者の操作が煩雑になったり、事前に登録していないポイントサービスは利用できないといった問題点があった。
【0006】
本発明の目的の一例は、上述した課題を鑑み、複数種別のポイントサービスの利用における操作の煩雑さおよび利用時の利便性を解決するポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、
コンピュータに、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得処理と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定処理と、
前記特定処理において特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理と、
を実行させるためのプログラムが提供される。
【0008】
本発明の一態様によれば、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
ポイントサービス判定装置が提供される。
【0009】
本発明の一態様によれば、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
店舗端末が提供される。
【0010】
本発明の一態様によれば、
店舗端末と、ポイントサービス提供者のサーバにネットワークを介して接続される通信装置と、を備え、
前記店舗端末は、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備え、
前記通信装置は、
前記店舗端末から出力された前記ポイントサービスに関する情報を取得し、当該ポイントサービスに対応する前記サーバに転送する、ポイントサービス判定システムが提供される。
【0011】
本発明の一態様によれば、
1以上のコンピュータが、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得し、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定し、
特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する、
ポイントサービス判定方法が提供される。
【0012】
なお、本発明の他の態様としては、上記一態様の方法を少なくとも1以上のコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
このコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されたとき、コンピュータに、ポイントサービス判定装置(または店舗端末)上で、そのポイントサービス判定方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0014】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0015】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0016】
さらに、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、複数種別のポイントサービスの利用における操作性および利用時の利便性を改善するポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態に係るポイントサービス判定装置の概要を示す図である。
【
図2】実施形態のポイントサービス判定装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図3】実施形態に係るポイントサービス判定システムのシステム構成を概念的に示す図である。
【
図4】ポイントサービス判定装置を実現するコンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
【
図5】特定処理の詳細例を示すフローチャートである。
【
図6】特定処理の詳細例を示すフローチャートである。
【
図7】特定処理の詳細例を示すフローチャートである。
【
図8】POS端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【
図9】POS端末のディスプレイに表示される画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0020】
実施形態において「取得」とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータまたは情報を取りに行くこと(能動的な取得)、および、自装置に他の装置から出力されるデータまたは情報を入力すること(受動的な取得)の少なくとも一方を含む。能動的な取得の例は、他の装置にリクエストまたは問い合わせしてその返信を受信すること、及び、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等がある。また、受動的な取得の例は、配信(または、送信、プッシュ通知等)される情報を受信すること等がある。さらに、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、または、配信されたデータまたは情報を選択して受信することであってもよい。
【0021】
<最小構成例>
図1は、実施形態に係るポイントサービス判定装置100の概要を示す図である。ポイントサービス判定装置100は、取得部102と、特定部104と、出力処理部106と、を備える。
取得部102は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する。
特定部104は、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する。
出力処理部106は、特定部104により特定されたポイントサービスに関する情報を出力する。
【0022】
<動作例>
図2は、本実施形態のポイントサービス判定装置100の動作例を示すフローチャートである。
取得部102は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する(ステップS101)。
特定部104は、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する(ステップS103)。
出力処理部106は、特定部104により特定されたポイントサービスに関する情報を出力する(ステップS105)。
【0023】
このポイントサービス判定装置100によれば、複数種別のポイントサービスの利用における操作性および利用時の利便性を改善するポイントサービス判定システム、ポイントサービス判定装置、店舗端末、ポイントサービス判定方法、およびプログラムが得られる。
【0024】
以下、ポイントサービス判定装置100の詳細例について説明する。
【0025】
(第1実施形態)
<システム概要>
図3は、実施形態に係るポイントサービス判定システム1のシステム構成を概念的に示す図である。
ポイントサービス判定システム1は、POS端末50と、複数のポイントサービスA、Bを提供するポイントサービス提供者のサーバ10a、10b(以後、特に区別する必要がない場合はポイントサービスサーバ10と示す)と、を含む。POS端末50は、ゲートウェイ(図中、GWと示す)20を介して通信ネットワーク3に接続し、さらにポイントサービスサーバ10に接続される。
【0026】
ただし、POS端末50は、ポイントサービスサーバ10に常時接続されている必要はない。POS端末50は、例えば、一日一回のバッチ処理等により、ポイントサービスサーバ10に接続できればよい。
【0027】
ポイントサービス判定装置100は、POS端末50に含まれる。後述するように、ポイントサービス判定装置100の各機能を実現するプログラムモジュールは、POS端末50を構成するコンピュータ1000のストレージデバイス1040に格納される。そして、ポイントサービス判定装置100は、POS端末50に、プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。
図3では、ポイントサービス判定システム1は、POS端末50を1つのみ含んでいるが、複数のPOS端末50を含んでもよい。
【0028】
本実施形態のプログラムは、コンピュータ1000に、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得処理と、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する特定処理と、特定処理において特定したポイントサービスに関する情報を出力する出力処理と、を実行させる。
【0029】
POS端末50は、店舗端末の一例であり、店舗における商品登録処理を行う。POS端末50は、さらに、精算処理を行ってもよい。POS端末50は、店舗の店員が操作する端末であってもよいし、顧客が操作する端末(所謂、セルフレジ)であってもよいし、店員が商品登録処理を行い、顧客が精算処理を行う端末(所謂、セミセルフレジ)であってもよい。さらに、店舗端末は、商品登録処理や精算処理の機能は有していなくてもよく、ポイントサービスに関する情報を出力する端末であってもよい。例えば、店舗端末は、顧客等の利用者が所持しているポイントカードの情報を読み取ることで、利用者のポイントの残高、ランク、および特典等に関する情報の表示、クーポンの発行等を行う端末であってもよい。
【0030】
POS端末50は、記憶装置120を含む。記憶装置120は、POS端末50の内部に設けられてもよいし、外部に設けられてもよい。つまり記憶装置120は、POS端末50と一体のハードウェアであってもよいし、POS端末50とは別体のハードウェアであってもよい。
【0031】
ゲートウェイ20は、POS端末50から出力されたポイントサービスに関する情報を取得し、当該ポイントサービスに対応するポイントサービスサーバ10に転送する通信装置である。ただし、ゲートウェイ20は、POS端末50に含まれていてもよい。また、ゲートウェイ20は、複数のPOS端末50に接続されてもよい。その場合、ゲートウェイ20は、各POS端末50から受信したポイントサービスに関する情報を、それぞれ該当するポイントサービスのサーバ10に転送する。
【0032】
<ハードウェア構成例>
図4は、ポイントサービス判定装置100を実現するコンピュータ1000のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図3のポイントサービスサーバ10、ゲートウェイ20、およびPOS端末50も、コンピュータ1000によって実現される。
【0033】
コンピュータ1000は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060を有する。
【0034】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0035】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0036】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0037】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040はポイントサービス判定装置100の各機能(例えば、取得部102、特定部104、および出力処理部106など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040はPOS端末50の記憶装置120の各データも記憶してもよい。
【0038】
プログラムモジュールは、記録媒体に記録されてもよい。プログラムモジュールを記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ1000が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ1000(プロセッサ1020)が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれてよい。
【0039】
入出力インタフェース1050は、コンピュータ1000と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース1050は、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を行う通信インタフェースとしても機能する。
【0040】
ネットワークインタフェース1060は、コンピュータ1000を通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースである。この通信ネットワーク3は、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060が通信ネットワーク3に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0041】
そして、コンピュータ1000は、入出力インタフェース1050またはネットワークインタフェース1060を介して、必要な機器(例えば、ディスプレイ、操作部、タッチパネル、コードリーダ、スピーカ、マイクロフォン等)に接続する。
【0042】
図1の実施形態のポイントサービス判定装置100の各構成要素は、
図4のコンピュータ1000のハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。各実施形態のポイントサービス判定装置100を示す機能ブロック図は、ハードウェア単位の構成ではなく、論理的な機能単位のブロックを示している。
【0043】
<機能構成例>
以下、実施形態のポイントサービス判定装置100の機能構成例について
図1を用いて説明する。
ポイントサービス判定装置100は、取得部102と、特定部104と、出力処理部106と、を備える。
取得部102は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する。
ポイントサービスとは、顧客の購買等に対してポイントを付与または充当するサービスである。ポイントサービスは複数存在する。一会計時に、複数のポイントサービスを利用することも可能である。
会員情報の取得方法は以下に例示される。取得部102は、複数のポイントサービスの会員情報を複数の方法で取得してもよい。
(1)POS端末50の磁気カードリーダを用いて、利用者が提示する、ポイントサービス会社が発行している会員カードの磁気ストライプに記録されている会員情報を読み取る。
(2)POS端末50のICカードリーダを用いて、利用者が提示する、ポイントサービス会社が発行している会員カードのICチップに記録されている会員情報を読み取る。
(3)POS端末50のバーコードリーダを用いて、アプリケーションやウェブサイト上で、利用者のスマートフォン等の端末に表示される、少なくとも一つのポイントサービスの会員情報を含む一次元または二次元コードを読み取り、会員情報を取得する。会員情報を含む一次元または二次元コードは会員カードに記載されていてもよい。
(4)利用者の会員カードに表記されている会員番号をPOS端末50に利用者が手入力することで、会員情報を取得する。
上記利用者とは、顧客であってもよいし、店員であってもよい。
【0044】
特定部104は、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する。複数のポイントサービスの会員情報を取得した場合、特定部104は取得した各会員情報についてポイントサービスの特定処理を行う。
【0045】
会員情報は、ポイントサービス毎に所定の桁数(例えば、9~16桁)からなる。ただし、会員情報の桁数は、異なるポイントサービスであっても同じ桁数の場合がある。さらに、同じポイントサービスであっても、異なる桁数の場合もある。また、ポイントサービスによっては、会員情報の特定の桁が固定の値に決まっている場合がある。ただし、他のポイントサービスの会員情報において、当該特定の桁が当該固定の値に偶然なる可能性もある。チェックデジットは、ポイントサービス毎に定まっている。よってチェックデジットを用いて、特定部104によって特定されたポイントサービスが正しいか否かを検証することができる。ただし、チェックデジットがないポイントサービスもある。
【0046】
特定部104は、会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、ポイントサービスを特定することができる。
【0047】
出力処理部106は、特定部104により特定されたポイントサービスに関する情報を出力する。
ポイントサービスに関する情報は、ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む。例えば、ポイントサービスに関する情報は、当該サービスを利用する会員を特定可能な会員情報と、付与または充当するポイント数とを少なくとも含む。さらに、ポイントサービスに関する情報は、サービス利用の日時、および購買を行った店舗を含んでもよい。
【0048】
出力処理部106による情報の出力先は、POS端末50の記憶装置120であってよい。つまり、出力処理部106は、ポイントサービスに関する情報を記憶装置120に記憶する。
ポイントサービスサーバ10とPOS端末50が常時通信ネットワーク3で接続されている場合は、出力処理部106による情報の出力先は、ポイントサービスサーバ10であってもよい。その場合、出力処理部106は、ポイントの付与または利用対象となるポイントサービスのサーバ10に情報を送信する。
【0049】
さらに、後述する実施形態では、出力処理部106の出力先は、POS端末50のディスプレイ(不図示)である。この場合、出力処理部106は、POS端末50のディスプレイに表示を行う指示を出力する。
【0050】
<動作例>
以下、実施形態のポイントサービス判定装置100の動作例について
図2を用いて説明する。
取得部102は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する(ステップS101)。
特定部104は、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する(ステップS103)。
出力処理部106は、特定部104により特定されたポイントサービスに関する情報を出力する(ステップS105)。
【0051】
以上、本実施形態によれば、ポイントサービス判定装置100は、取得部102、特定部104、および出力処理部106を備えている。取得部102は、ポイントサービスの会員の会員情報を取得する。特定部104は、会員情報に基づいて、ポイントサービスを特定する。出力処理部106は、特定部104により特定されたポイントサービスに関する情報を出力する。
【0052】
このように、本実施形態によれば、異なる複数種別のポイントサービスの会員情報を自動的に判別して利用者が利用したいポイントサービスを特定することができる。よって、本実施形態のポイントサービス判定装置100によれば、複数種別のポイントサービスの利用における操作性および利用時の利便性を改善することができる。
【0053】
(第2実施形態)
本実施形態では、特定部104の特定処理の詳細について説明する。ただし、実施形態の処理手順は一例であり、これに限定されない。なお、本実施形態の構成は、他の実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせてもよい。
【0054】
図5~7は、
図2のステップS103の特定処理の詳細例を示すフローチャートである。
まず、特定部104は、会員情報の桁数を確認する(ステップS201)。ここでは、例えば、桁数によってフローが分岐する。本図に示す例では、桁数がN1~N5(それぞれ自然数)のいずれであるかによってフローが分岐する。本図に示す例において、ポイントサービスAは、桁数がN1桁と、N2桁と、N3桁の会員情報が存在している。ここで、ポイントサービスAはN2桁が主流であり、N1桁とN3桁は少数である。そこで、以下の説明では、N1桁およびN3桁の場合、それぞれ「N1桁のポイントサービスA」および、「N3桁のポイントサービスA」と示し、N2桁の場合、単に「ポイントサービスA」と示すものとする。また、ポイントサービスBの会員番号は、桁数がN3桁となっている。会員情報の桁数がN4桁のポイントサービスはポイントサービスA、C、Dである。さらに、会員情報の桁数がN5桁のポイントサービスはポイントサービスE、Fである。
【0055】
まず、会員情報の桁数がN1桁とN2桁のポイントサービスは、ポイントサービスAだけであるため、会員情報の桁数がN1桁の場合、特定部104は、「N1桁のポイントサービスA」と特定する(ステップS203)。一方、会員情報の桁数がN2桁の場合、特定部104は、ポイントサービスAと特定する(ステップS205)。
【0056】
会員情報の桁数がN3桁のポイントサービスは、ポイントサービスAとポイントサービスBのみとする。特定部104は、会員情報の桁数がN3桁の場合、ステップS207に進み、ポイントサービスBのチェックデジットであるか否かを検証する(ステップS207)。チェックデジットの検証に成功した場合(以後、成立と示す)、特定部104は、ポイントサービスBまたはN3桁のポイントサービスAであると特定する(ステップS213)。このように、特定部104は、2以上のポイントサービスを特定する場合がある。2以上のポイントサービスが特定された場合の処理については、後述する実施形態で説明する。
【0057】
ステップS207で、ポイントサービスBのチェックデジットの検証に失敗した場合(以後、不成立と示す)、特定部104は、N3桁のポイントサービスAであると特定する(ステップS215)。なお、N3桁のポイントサービスAは、例えば、チェックデジットがないため、チェックデジットの検証は行わない。会員情報の桁数がN4桁の場合、特定部104は、N4桁判定処理を実行する(ステップS209)。N4桁判定処理については、
図6を用いて説明する。会員情報の桁数がN5桁の場合、特定部104は、N5桁判定処理を実行する(ステップS211)。N5桁判定処理については、
図7を用いて説明する。
【0058】
図6のN4桁判定処理では、会員情報の桁数がN4桁のポイントサービスA、C、Dの判別を行う。はじめに、特定部104は、ポイントサービスCであるか否かの判定を行う(ステップS301)。例えば、ポイントサービスCは、特定の桁の値が所定の値(例えば、5~7等)に決まっているとする。特定の桁は、複数桁であってもよい。所定の値は、所定の範囲の値(例えば、4~9)や複数の値(例えば、1、2または9)であってもよいし、複数桁がそれぞれ所定の値(例えば、1桁目が1で2桁目が3~5)を示してもよいし、複数桁で所定の値や範囲(例えば、10、あるいは、100~999等)を示してもよいし、これらの組み合わせであってもよい。また、複数の特定の桁が所定の値(例えば、2桁目が5で、5-6桁目が10等)であってもよい。ここでは、特定部104は、ポイントサービスC特有の特定桁の値の確認とともに、ポイントサービスCのチェックデジットの検証を行う。ただし、ポイントサービスCの判定結果が成立した場合であっても、他のポイントサービス(ポイントサービスA、D)である可能性は残っている。そのため、特定部104は、さらに、判定処理を行う。
【0059】
ポイントサービスCの判定結果が成立した場合、ポイントサービスDであるか否かの判定を行うため、特定の桁の値が所定値Mか否かを確認する(ステップS303)。例えば、ポイントサービスDは、特定の桁の値が所定値Mに決まっているとする。上記したポイントサービスCと同様、所定値Mは、所定の範囲の値(例えば、4~9)や複数の値(例えば、1、2または9)であってもよいし、複数桁がそれぞれ所定の値(例えば、1桁目が1で2桁目が3~5)を示してもよいし、複数桁で所定の値や範囲(例えば、10、あるいは、100~999等)を示してもよいし、これらの組み合わせであってもよい。また、複数の特定の桁が所定の値(例えば、2桁目が5で、5-6桁目が10等)であってもよい。
【0060】
特定桁の値がMでない場合、ステップS307に進み、特定部104は、ポイントサービスAのチェックデジットの検証を行う。成立した場合、特定部104はポイントサービスA、またはCであると特定する(ステップS309)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスCであると特定する(ステップS311)。一方、ステップS303で特定桁の値がMの場合、ステップS313に進み、特定部104は、ポイントサービスDのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、ステップS315に進み、特定部104は、さらに、ポイントサービスAのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスA、C、またはDであると特定する(ステップS317)。ステップS315で不成立の場合、特定部104はポイントサービスC、またはDであると特定する(ステップS319)。
【0061】
ステップS313で不成立の場合、ステップS321に進み、特定部104は、ポイントサービスAのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスA、またはCであると特定する(ステップS323)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスCであると特定する(ステップS325)。
【0062】
ステップS301で、ポイントサービスCの判定結果が不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスA、またはDであるかの判別を行う。特定部104は、ポイントサービスDであるか否かの判定を行うため、特定の桁の値が所定値Mか否かを確認する(ステップS305)。特定桁の値がMの場合、ステップS327に進み、特定部104は、ポイントサービスDのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、ステップS329に進み、特定部104は、さらに、ポイントサービスAのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスAまたはDであると特定する(ステップS331)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスDであると特定する(ステップS333)。
【0063】
ステップS305で、特定桁の値がMでない場合、または、ステップS327で不成立の場合、ステップS335に進み、特定部104は、ポイントサービスAのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスAであると特定する(ステップS337)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスが特定できないこと(不明であること)を特定する(ステップS339)。
【0064】
次に、
図7のN5桁判定処理では、会員情報の桁数がN5桁のポイントサービスE、Fの判別を行う。はじめに、特定部104は、会員情報のスタートキャラクタおよびストップキャラクタを確認する(ステップS401)。ポイントサービスEのスタートキャラクタおよびストップキャラクタは、D/Dであり、ポイントサービスFのスタートキャラクタおよびストップキャラクタは、A/AまたはB/Aである。そのため、D/Dの場合、処理はステップS403に進む。A/AまたはB/Aの場合、ステップS415に進む。不明の場合、処理はステップS405に進む。
【0065】
ステップS403では、特定部104は、ポイントサービスEであるか否かの判定を行う。例えば、ポイントサービスEでは、所定の桁の数が決まっているとする。特定部104は、ポイントサービスE特有の特定桁の値について判定する。成立した場合、ステップS407に進み、特定部104は、ポイントサービスEのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスEであると特定する(ステップS409)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスが特定できないこと(不明であること)を特定する(ステップS411)。ステップS403で判定結果が不成立の場合、ステップS413に進み、特定部104は、ポイントサービスが特定できないこと(不明であること)を特定する。
【0066】
ステップS415では、特定部104は、ポイントサービスFのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスFであると特定する(ステップS417)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスが特定できないこと(不明であること)を特定する(ステップS419)。
【0067】
ステップS405では、特定部104は、ステップS403と同様なポイントサービスEの判定処理を行う。成立の場合、ステップS421に進み、特定部104は、ポイントサービスEのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、ステップS423に進み、特定部104は、ポイントサービスFのチェックデジットの検証を行う。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスEであると特定する(ステップS425)。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスEまたはFであると特定する(ステップS427)。
【0068】
ステップS405で不成立の場合、または、ステップS421で不成立の場合、ステップS429に進み、特定部104は、ポイントサービスFのチェックデジットの検証を行う。成立の場合、特定部104は、ポイントサービスFであると特定する(ステップS431)。不成立の場合、特定部104は、ポイントサービスが特定できないこと(不明であること)を特定する(ステップS433)。
【0069】
以上説明したように、本実施形態のポイントサービス判定装置100によれば、本実施形態の特定部104による特定処理により、上記実施形態と同様な効果を奏する。
【0070】
(第3実施形態)
本実施形態は、特定部104により2以上のポイントサービスが特定された場合に、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する構成を有する点以外は、上記実施形態と同じである。本実施形態のポイントサービス判定装置100は、
図1のポイントサービス判定装置100と同じ構成を有する。なお、本実施形態の構成は、上記した第1および第2の実施形態、ならびに、後述する第4実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせることができる。
【0071】
<機能構成例>
本実施形態のポイントサービス判定装置100について、
図1を用いて説明する。
特定部104において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する。
出力される情報は、どのポイントサービスが特定されたかを示す情報を含む。
【0072】
そして、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する。
図8は、出力処理部106から出力された指示に従い、POS端末50のディスプレイに表示される画面300の一例を示す図である。
画面300は、メッセージ表示欄302と、ポイントサービス選択ラジオボタン304と、ポイントサービス選択プルダウンメニュー306と、決定ボタン308と、キャンセルボタン310とを含む。
メッセージ表示欄302には、特定された2以上のポイントサービスの中から利用するポイントサービスの選択を促すメッセージが表示される。ポイントサービス選択ラジオボタン304は、特定された2以上のポイントサービスの中から1つを選択するためのUI(User Interface)である。ラジオボタンの選択肢には、特定部104で選択された2以上のポイントサービスと、選択肢に該当するポイントサービスが含まれていない場合の選択肢として、「その他」とを含む。ポイントサービス選択プルダウンメニュー306は、ポイントサービス選択ラジオボタン304の「その他」を選択した場合に、複数のポイントサービスの中から選択するために複数のポイントサービスの選択肢が含まれるUIである。ここで選択肢に含まれるポイントサービスは、店舗で利用可能なポイントサービスを全て含むのが好ましい。店舗で利用可能なポイントサービスについては、後述する。
【0073】
決定ボタン308は、ポイントサービス選択ラジオボタン304およびポイントサービス選択プルダウンメニュー306で選択されたポイントサービスの利用の決定操作を受け付けるUIである。決定ボタン308の押下を受け付けると、出力処理部106は、選択されたポイントサービスを今回利用するポイントサービスとして、当該ポイントサービスに関する情報を出力する。
【0074】
キャンセルボタン310は、画面300を閉じる操作を受け付けるUIである。例えば、利用者がポイントサービスの利用を取り止めた場合等に押下される。キャンセルボタン310の押下を受け付けると、特定部104は、ポイントサービス判定処理を中止し、利用者の会員情報に関する情報を消去する。
【0075】
図9は、POS端末50のディスプレイに表示される画面320の他の例を示す図である。
画面320は、
図8の画面300と同じメッセージ表示欄302と、決定ボタン308と、キャンセルボタン310とを含むとともに、さらに、ポイントサービス別の複数の選択ボタン324を含む。
この図の例では、画面320は、ポイントサービスAを選択するため選択ボタン324と、ポイントサービスBを選択するための選択ボタン324とを含んでいる。画面320の選択ボタン324は、判定処理において複数特定されたポイントサービスを選択するためのUIである。例えば、
図6のフローのステップS317で、3つのポイントサービスA、C、およびDが特定された場合には、ポイントサービスA、C、およびDを選択するための3つの選択ボタン324が画面320に表示される。
【0076】
さらに、画面320には、表示された選択ボタン324のポイントサービス以外のポイントサービスを選択するためのUIを含んでもよい。例えば、「その他」の選択ボタンを含み、当該その他の選択ボタンの押下を受け付けると、複数のポイントサービスの中から一つのポイントサービスを選択するためのUIを表示してもよい。当該UIは、特に限定されず、ポイントサービス別の複数の選択ボタンであってもよいし、プルダウンメニュー、ドラムロールやラジオボタンであってもよい。
【0077】
取得部102は、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得する。店舗が加盟するポイントサービスの情報は、予め設定メニューなどで設定を受け付けることができる。受け付けた情報は、記憶装置120に記憶される。特定部104により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのうち、店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する。
【0078】
出力処理部106は、記憶装置120を参照し、店舗が加盟するポイントサービスの情報を読み出し、特定部104により特定されたポイントサービスのうち、店舗の加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報のみを出力する。出力処理部106は、特定部104により特定された2以上のポイントサービスのうち、店舗が加盟するポイントサービス以外のポイントサービスは除外して出力する。
【0079】
以上説明したように、本実施形態のポイントサービス判定装置100において、特定部104において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する。そして、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する。
【0080】
このように、本実施形態のポイントサービス判定装置100によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、複数のポイントサービスが特定された場合に、いずれのポイントサービスが正しいかの選択を利用者に行わせることができる。体系付けられていないポイントサービスの会員情報であるために生じる可能性が高い、ポイントサービスの自動判別による特定の間違いを防ぐことができる。
【0081】
さらに、本実施形態において、取得部102は、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得する。特定部104により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのうち、店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する。
【0082】
このように、本実施形態によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、2以上のポイントサービスが特定された場合に、出力処理部106は、当該2以上のポイントサービスのうち、店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力するので、店舗で利用できないポイントサービスを自動的に除外することができる。
【0083】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、2以上のポイントサービスが特定された場合に、店舗が加盟するポイントサービスの情報を用いて、特定されたポイントサービスの中から出力対象となるポイントサービスをさらに選別していた。つまり、特定部104が2以上のポイントサービスを特定した後、出力処理部106は、店舗が加盟していないポイントサービスは出力対象から除外していた。
【0084】
他の実施形態では、店舗が加盟するポイントサービスの情報に基づいて、特定部104によるポイントサービス判定処理のプログラムモジュールを選択してプロセッサ1020に実行させてもよい。例えば、ポイントサービスE、Fに店舗が加盟していない場合、会員情報がN5桁のポイントサービスのフロー(
図7)に対応するプログラムモジュールはPOS端末50のストレージデバイス1040からメモリ1030に読み出さなくてもよい。
【0085】
ただし、上記した設定メニューで加盟するポイントサービスが変更された場合、POS端末50は、会員情報がN5桁のポイントサービスのフロー(
図7)に対応するプログラムモジュールをストレージデバイス1040からメモリ1030に読み出すことで、会員情報がN5桁のポイントサービスのフロー(
図7)に対応するプログラムモジュールをプロセッサ1020が実行することが可能になる。
【0086】
また、さらなる別の実施形態として、ポイントサービス判定装置100を実現するために、ポイントサービス毎に判定処理をプログラムモジュール化して、店舗端末等のコンピュータ1000のストレージデバイス1040に格納しておいてもよい。コンピュータ1000は、設定メニューで店舗で加盟しているポイントサービスとして設定されたポイントサービスの判定処理に対応するプログラムモジュールのみをストレージデバイス1040からメモリ1030に読み出してプロセッサ1020に実行させてもよい。
【0087】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0088】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本発明において利用者に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0089】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. コンピュータに、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得処理と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定処理と、
前記特定処理において特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理と、
を実行させるためのプログラム。
2. 1.に記載のプログラムにおいて、
前記特定処理において、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、プログラム。
3. 1.または2.に記載のプログラムにおいて、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、プログラム。
4. 3.に記載のプログラムにおいて、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、プログラム。
5. 1.から4.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記取得処理において、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、プログラム。
6. 1.から5.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、プログラム。
【0090】
7. ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
ポイントサービス判定装置。
8. 7.に記載のポイントサービス判定装置において、
前記特定手段は、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、ポイントサービス判定装置。
9. 7.または8.に記載のポイントサービス判定装置において、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、ポイントサービス判定装置。
10. 9.に記載のポイントサービス判定装置において、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、ポイントサービス判定装置。
11. 7.から10.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定装置において、
前記取得手段は、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、ポイントサービス判定装置。
12. 7.から11.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定装置において、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、ポイントサービス判定装置。
13. 7.から12.いずれか一つに記載のポイントサービス判定装置において、
前記ポイントサービス判定装置は、店舗端末に含まれる、ポイントサービス判定装置。
【0091】
14. ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備える、
店舗端末。
15. 14.に記載の店舗端末において、
前記特定手段は、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、店舗端末。
16. 14.または15.に記載の店舗端末において、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、店舗端末。
17. 16.に記載の店舗端末において、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、店舗端末。
18. 14.から17.のいずれか一つに記載の店舗端末において、
前記取得手段は、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、店舗端末。
19. 14.から18.のいずれか一つに記載の店舗端末において、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、店舗端末。
【0092】
20. 店舗端末と、ポイントサービス提供者のサーバにネットワークを介して接続される通信装置と、を備え、
前記店舗端末は、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得手段と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理手段と、を備え、
前記通信装置は、
前記店舗端末から出力された前記ポイントサービスに関する情報を取得し、当該ポイントサービスに対応する前記サーバに転送する、ポイントサービス判定システム。
21. 20.に記載のポイントサービス判定システムにおいて、
前記店舗端末の前記特定手段は、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、ポイントサービス判定システム。
22. 20.または21.に記載のポイントサービス判定システムにおいて、
前記店舗端末において、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、ポイントサービス判定システム。
23. 22.に記載のポイントサービス判定システムにおいて、
前記店舗端末の前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、ポイントサービス判定システム。
24. 20.から23.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定システムにおいて、
前記店舗端末において、
前記取得手段は、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定手段により、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理手段は、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、ポイントサービス判定システム。
25. 20.から24.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定システムにおいて、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、ポイントサービス判定システム。
【0093】
26. 1以上のコンピュータが、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得し、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定し、
特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する、
ポイントサービス判定方法。
27. 26.に記載のポイントサービス判定方法において、
前記1以上のコンピュータが、
前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、ポイントサービス判定方法。
28. 26.または27.に記載のポイントサービス判定方法において、
前記1以上のコンピュータが、
2以上のポイントサービスが特定された場合に、
当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、ポイントサービス判定方法。
29. 28.に記載のポイントサービス判定方法において、
前記1以上のコンピュータが、
当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、ポイントサービス判定方法。
30. 26.から29.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定方法において、
前記コンピュータに、
店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
2以上のポイントサービスが特定された場合に、
当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、ポイントサービス判定方法。
31. 26.から30.のいずれか一つに記載のポイントサービス判定方法において、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、ポイントサービス判定方法。
【0094】
32. コンピュータに、
ポイントサービスの会員の会員情報を取得する取得処理と、
前記会員情報に基づいて、前記ポイントサービスを特定する特定処理と、
前記特定処理において特定した前記ポイントサービスに関する情報を出力する出力処理と、
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
33. 32.に記載の記録媒体において、
前記特定処理において、前記会員情報の桁数、特定の桁が示す値、チェックデジット、スタートキャラクタおよび、ストップキャラクタのうちの少なくとも1つに基づいて、前記ポイントサービスを特定する、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
34. 32.または33.に記載の記録媒体において、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのそれぞれに関する情報を出力する、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
35. 34.に記載の記録媒体において、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのいずれかを選択させる表示を行う指示を出力する、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
36. 32.から35.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記取得処理において、店舗が加盟するポイントサービスの情報を取得し、
前記特定処理において、2以上のポイントサービスが特定された場合に、
前記出力処理において、当該2以上のポイントサービスのうち、前記店舗が加盟するポイントサービスと一致するポイントサービスに関する情報を出力する、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
37. 32.から36.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
前記ポイントサービスに関する情報は、前記ポイントサービスの会員の当該ポイントサービスのポイントの付与および充当のいずれか一方を処理するための情報を含む、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0095】
1 ポイントサービス判定システム
3 通信ネットワーク
10、10a、10b ポイントサービスサーバ
20 ゲートウェイ
50 POS端末
100 ポイントサービス判定装置
102 取得部
104 特定部
106 出力処理部
120 記憶装置
300 画面
1000 コンピュータ
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース